JP2022075322A - グラスライニング製品 - Google Patents

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Abstract

【課題】正確な温度測定が可能なグラスライニング製品を提供すること。【解決手段】母材と、母材表面に積層されたグラスライニング層と、該グラスライニング層の内部又は前記グラスライニング層よりも外側に配されている白金測温抵抗体とを備え、前記グラスライニング層には前記白金測温抵抗体に電気的に接続されている電気経路が埋設されているグラスライニング製品を提供する。【選択図】 図1

Description

本発明はグラスライニング製品に関する。
従来、貯槽や配管類などの多くは、鉄鋼などの金属材料で構成されている。
貯槽などに蓄えられる収容物が、腐食性のものであったり、金属材料からの溶出物の混入を嫌うものであったりするような場合には、母材となる金属の表面にグラスライニング層を備えたグラスライニング製品が用いられている(下記特許文献1参照)。
グラスライニング製品では、収容物などの温度を測定する目的で、温度を検知できるような機構をグラスライニング層内に設けることが行われている(下記特許文献2参照)。
この特許文献2の第2頁下右欄などには、3mの長さの測定用ループを利用して温度を検知することが記載されている。
このような長大なループでの測定では、ピンポイントでの温度検知が難しく、正確な温度の測定が難しい。
また、下記特許文献3に示すように、グラスライニング製バッフル内部の母材側にシース型測温抵抗体を挿入し温度を検知できるような機構を設けることが行われている。このような場合も、グラスライニング層と母材を通しての測定となり応答時間が遅いために正確な測定に時間を要してしまうことになり、また、温度が安定していないと正確な温度の測定自体が難しくなる。
特開2005-060746号公報 特開昭47-45887号公報 特許第5188310号公報
温度を測定する機能を備えたグラスライニング製品では、正確な温度測定を行うことが要望されている。
しかしながら、従来、そのような要望への対応策が十分に検討されてはいない。
そこで本発明は、正確な温度測定が可能なグラスライニング製品の提供を課題としている。
上記課題を解決するための本発明は、
母材と、母材表面に積層されたグラスライニング層と、該グラスライニング層の内部又は前記グラスライニング層よりも外側に配されている白金測温抵抗体とを備え、
前記グラスライニング層には前記白金測温抵抗体に電気的に接続されている電気経路が埋設されているグラスライニング製品、を提供する。
本発明によれば、正確な温度測定が可能なグラスライニング製品が提供され得る。
図1は、一実施径形態のグラスライニング製品を備えた反応槽を示した概略図である。 図2は、反応槽に設けた温度測定装置の検知部の状態を示す要部拡大概略図である。 図3は、グラスライニング層における白金測温抵抗体と電気経路との配置を示した概略図(図1のIII-III線矢視断面図)である。 図4Aは、グラスライニング製品の製造工程を示した概略図である。 図4Bは、グラスライニング製品の製造工程を示した概略図である。 図5Aは、白金測温抵抗体の貼付けに用いる転写シートの概略平面図である。 図5Bは、白金測温抵抗体の貼付けに用いる転写シートの概略正面図である。 図6は、図3とは異なる配置の白金測温抵抗体と電気経路とを示した概略断面図である。 図7Aは、樹脂層を有するグラスライニング製品での白金測温抵抗体と電気経路との様子を示した概略断面図である。 図7Bは、樹脂層を有するグラスライニング製品での白金測温抵抗体と電気経路との様子を示した概略図である。 図8は、電気経路に端子部が設けられたグラスライニング製品での白金測温抵抗体と電気経路との様子を示した概略断面図である。 図9は、樹脂層を有するグラスライニング製品で電気経路に端子部が設けられた態様での白金測温抵抗体と電気経路との様子を示した概略断面図である。 図10は、複数箇所での温度測定を可能にしたグラスライニング製品を示した概略図である。
以下に、本発明の一実施の形態について液状物の反応に利用される反応槽を例に説明する。
尚、以下においてはグラスライニング製品の具体的な使用例として反応槽を例示するが、本実施形態でのグラスライニング製品の具体的な使用例は、以下のような例示に限定されるものではない。
図1に示すように本実施形態の反応槽1は、被反応物である液状物(図示せず)を収容する槽本体10と、該槽本体10に収容された液状物を攪拌するための攪拌装置20と、該攪拌装置20での攪拌によって前記槽本体10の内部に形成される前記液状物の旋回流を乱して攪拌性能の向上を図るためのバッフル30とを備えている。
本実施形態の前記バッフル30は、後段において詳述するように温度計測用部材を備えており、本実施形態の反応槽1は、前記バッフル30の温度検知機能を利用して槽本体10の内部の温度情報を取得する温度測定装置40を備えている。
反応槽1では、内部で生じる反応が発熱反応や吸熱反応であると被反応物の温度が時々刻々と変化し易いことから、その瞬間の温度をいち早く測定することが望まれる。
本実施形態の温度測定装置40は、前記バッフル30の温度検知機能を利用してピンポイントでの温度を迅速に測定できるように構成されている。
前記槽本体10は、前記液状物に接する内壁面10aとなる部分にグラスライニングが施されている。
本実施形態の前記槽本体10は、前記内壁面10aを構成するグラスライニング層に外側から接して前記グラスライニング層を支持する母材となっている内壁11を有している。
該槽本体10は、前記内壁11が金属製となっており、金属製の母材表面にグラスライニング層が積層されたグラスライニング製品となっている。
前記槽本体10は、前記内壁11を更に外側から覆う外壁12とを備え、該外壁12と前記内壁11との間に空隙部10bが設けられて2重壁となっているジャケット構造を備えている。
前記槽本体10は、ジャケット構造となっている部分で外壁12と内壁11との間に熱媒を流通させて内壁面10aを通じて前記液状物の温度調節をし得るように構成されている。
即ち、本実施形態の槽本体10は、収容する前記液状物に対して加熱及び冷却の少なくとも一方を行なうための温調装置を備え、当該槽本体10の内壁面10aが前記温調装置での被反応物への伝熱面となっている。
前記槽本体10は、前記液状物のように内部に収容されている収容物を排出するための開閉弁13を槽底部に備えている。
該開閉弁13では、収容物を排出するための排出口13aが設けられており、該排出口13aが槽壁を上下に貫通するように設けられている。
該開閉弁13には、内側が前記排出口13aとなった環状の弁座14と、前記排出口13aを開閉するための弁体15とが設けられている。
該弁体15は、前記弁座14に上方から当接されて前記排出口13aを閉状態とする第1の位置と、該第1の状態よりも上方に位置して前記排出口13aを開状態とする第2の位置とに移動可能となっている。
該弁体15や前記弁座14で構成される前記開閉弁13についても前記液状物に接する部位に設けられているために本実施形態ではグラスライニング製品となっている。
即ち、前記弁体15や前記弁座14は、いずれも金属製の母材の表面にグラスライニング層が設けられたグラスライニング製品となっている。
本実施形態の前記攪拌装置20は、前記槽本体10内で前記液状物を攪拌するための攪拌翼21を有している。
前記攪拌翼21は、槽本体10の収容空間において上下方向に延びるように設けられているとともに軸周りに回転される回転軸21aと、該回転軸21aに固定されて回転軸とともに回転する攪拌羽根21bとを備えている。
そして、本実施形態においては前記攪拌翼21も金属製の母材の表面にグラスライニング層が積層されたグラスライニング製品となっている。
本実施形態においては、前記バッフル30もグラスライニング製品となっており、該バッフル30には、グラスライニング層の表面部の温度(液状物の温度)を計測するための温度検知部が1箇所以上に設けられている。
即ち、本実施形態の前記バッフル30は、グラスライニング層の表面部の温度の計測に用いられる温度計測用部材が備えられている。
そして本実施形態の反応槽1は、内容物(反応中の液状物)の温度を検知することが可能な温度測定装置40を備えており、該温度測定装置40で温度の検知が行われる検知部が前記バッフル30の複数箇所に設けられている。
本実施形態では後段において詳述するように温度計測用部材として白金測温抵抗体、リード線、該リード線と前記白金測温抵抗体とを電気的に接続するための接続線、及び、該接続線と前記リード線とを電気的に接続するための端子などが前記温度計測用部材として前記バッフル30に備えられている。
本実施形態の前記バッフル30は、槽本体10の内壁面10aより中心側に少し間隔を設けて上下方向に延びるように設けられた丸棒の棒状体であり、上下方向での位置を異ならせた2箇所に温度を検知するための検知部が設けられている。
本実施形態の前記バッフル30は、下端部が閉塞された円筒状の金属管で構成された母材の外表面にグラスライニング層が施されて高い剛性を示すものとなっており、下端部が自由端となっているものの上端部が槽本体10に固定された固定端となっていることで、液状物の流動によって大きく揺動したりすることがないようになっている。
本実施形態の前記バッフル30は、液状物の温度を検知可能な検知部が、上下方向に位置を異ならせて複数箇所に設けられており、前記検知部で検知された温度を電気的な情報として前記固定端となっている端部を介して外部に伝達できるように構成されている。
複数の検知部の内の第1検知部41は、前記バッフル30の下端部よりも上方の胴部に設けており、グラスライニング層に埋設された白金測温抵抗体を備えている。
複数の温度検知部の内の第2検知部42は、前記バッフル30の下端部において下方に向けて突出したシース熱電対33を備えている。
本実施形態の前記白金測温抵抗体32は、図2、図3にも示すように、膜状であり、前記グラスライニング層302の表面30aに対向するように配されている。
本実施形態の白金測温抵抗体32は、白金薄膜で構成された抵抗体本体部32aと該抵抗体本体部32aにそれぞれ電気的に接続された抵抗体端子部32bとを備えている。
本実施形態の白金測温抵抗体32では、抵抗体端子部32bが第1端子32b1と第2端子32b2との2つの端子で構成されており、該端子が白金薄膜で構成されている。
本実施形態の前記抵抗体本体部32aは、一本の線をヘアピン状に折り曲げてヘアピンターン(180度ターン)しているターン部から2本の脚部が並行して延びた状態となったものを前記ターン部を中心にして一平面上に渦巻を描くように前記ターン部の周りを前記脚部が周回するような形状を有しており、両脚部の端部がそれぞれ前記抵抗体端子部32bを構成している白金薄膜に接続されている。ただし、前記白金抵抗体素子部の構造は一例であり同心円状の構造やつづら折り上の構造をもっているものでもよい。
本実施形態の前記抵抗体本体部32aは、短手方向の寸法(L1)が1mm以上であることが好ましく、5mm以上であることがより好ましい。
本実施形態の前記抵抗体本体部32aは、短手方向の寸法(L1)が10mm以下であることが好ましい。
本実施形態の前記抵抗体本体部32aは、長手方向の寸法(L2)が5mm以上であることが好ましく、10mm以上であることがより好ましい。
本実施形態の前記抵抗体本体部32aは、長手方向の寸法(L2)が30mm以下であることが好ましく20mm以下であることがより好ましい。
本実施形態の前記抵抗体本体部32aは、取り扱いが容易となる点において、短手方向の寸法(L1)が5mm以上10mm以下であり、且つ、長手方向の寸法(L2)が10mm以上20mm以下であることが好ましい。
上記のように本実施形態の白金測温抵抗体32は、第1端子32b1と第2端子32b2との2つの端子と、該第1端子32b1と該第2端子32b2との間を繋ぐ白金線とを備え、該第1端子32b1と該第2端子32b2との間での電気抵抗値が温度によって変化することで当該白金測温抵抗体32が配された地点の温度情報を取得できるように構成されている。
本実施形態の前記白金測温抵抗体32を白金薄膜で構成する場合、白金薄膜の成膜方法は、蒸着、スパッタ、リソグラフィ、エッチングといった薄膜成膜などであってもよい。
本実施形態の前記白金測温抵抗体32は、圧延箔などで構成されてもよく、丸線などで構成されてもよいが、小型で精度の高い測定が容易になる点においては蒸着膜などの真空成膜方法で構成されることが好ましい。
前記蒸着膜は、厚さ(平均厚さ)が50nm以上であることが好ましく、70nm以上であることがより好ましい。
前記蒸着膜の厚さは、500nm以下であることが好ましく、300nm以下であることがより好ましい。
前記抵抗体端子部32bと前記抵抗体本体部32aとの厚さは、共通していても異なっていてもよい。
本実施形態においては、前記抵抗体本体部32aと前記抵抗体端子部32bとが一つの白金薄膜で構成されており、前記抵抗体本体部32aと前記抵抗体端子部32bとの間に継ぎ目がない状態になっている。
前記抵抗体本体部32aでの平均線幅(W)は、例えば、30μm以上とすることができる。
前記平均線幅(W)は、例えば、1000μm以下とすることができ、500μm以下であってもよく、100μm以下であってもよい。
本実施形態の反応槽1は、前記固定端となっている前記バッフル30の一端部から前記白金測温抵抗体32へと向かって延びる電気経路31が設けられている。
図3に示すように該電気経路31は、前記バッフル30の母材301の表面上に積層されたグラスライニング層302に埋設されている。
本実施形態でのグラスライニング層302は、前記母材301の表面に接するように設けられた下引きガラス層302aと、該下引きガラス層302aに前記母材301とは逆側(表面30a側)から接する上引きガラス層302bとを備えている。
本実施形態のグラスライニング層302は、前記上引きガラス層302bに積層された第1カバーガラス層302cと、第1カバーガラス層302cに積層されて第1カバーガラス層302cと接する面とは反対面がグラスライニング層302の前記表面30aとなる第2カバーガラス層302dとを備えている。
本実施形態の各ガラス層は、一般的なグラスライニング製品と同様にガラスフリットなどを吹き付けた後に焼成して形成することができる。
したがって、図ではこれらの個々のガラス層の間に便宜上境界線を設けているが、実際にはガラス層の境界部では相溶していて界面は必ずしも明らかにはなっていない。
本実施形態の前記電気経路31は、一つの例としては、図2、図3に示すように、前記バッフル30の端部から前記白金測温抵抗体32が配されている地点にかけて埋設されたリード線31aと、該リード線31aと前記抵抗体端子部32bとを接続する接続線31bとによって構成され得る。
また、本実施形態の前記電気経路31の別の例としては、後述するように前記リード線31aと前記接続線31bとの接点部分に両線とは別部材で構成した端子部31cを設けることもできる。
尚、ここでは詳述はしないが、必要であれば、接続線31bを用いずに、溶接などによって抵抗体端子部32bとリード線31aとを直接的に接続してもよい。
図3に示した一つの態様において、前記白金測温抵抗体32は、第1カバーガラス層302cと第2カバーガラス層302dとの境界部に位置させることができ、前記リード線31aを前記上引きガラス層302bと前記第1カバーガラス層302cとの境界部に位置させることができる。
前記白金測温抵抗体32と、前記リード線31aとは、例えば、図4A、図4Bに示すような方法で上記のような配置とすることができる。
まず、バッフル30の母材301の表面上に下引きガラス層302aを形成するためのガラス粉末を吹き付けて粉末層(下引きガラス粉末層)を形成し、該下引きガラス粉末層を焼成して下引きガラス層302aを形成する。
次いで、下引きガラス層302aの表面上に上引きガラス層302bを形成するためのガラス粉末を吹き付けて粉末層(上引きガラス粉末層)を形成し、該上引きガラス粉末層を焼成して上引きガラス層302bを形成する。
上引きガラス層302bの表面に前記リード線31aを配し、前記接続線31bとの接続地点となる部位にマスキングシートX1を貼付ける(図4A,イ)。
端部に前記マスキングシートX1が貼付けられた前記リード線31aの上から前記第1カバーガラス層302cを形成するためのガラス粉末を吹き付けて粉末層(第1カバーガラス粉末層302c’)を形成した後に前記マスキングシートX1を取り除いて前記リード線31aの端部を表面露出させた状態にする(図4A,ロ)。
この状態で第1カバーガラス粉末層302c’を焼成して前記リード線31aの一部を表面露出させるための窓部302caの形成された第1カバーガラス層302cを形成する(図4A,ハ)。
次いで、窓部302caの形成された第1カバーガラス層302cの上に前記白金測温抵抗体32を配置する。
このとき前記白金測温抵抗体32を前記窓部302caに隣接するように配置する。
そして、接続線31bを使って窓部302caにおいて露出しているリード線31aと、前記抵抗体端子部32bとの電気的な接続を実施する(図4B,ニ)。
接続線31bの接続方法は、溶接、銀ロウ付け、はんだ付け、物理的接触など特に限定されないが、信頼性の高い接続が簡便に行える点において溶接を採用することが好ましい。
該溶接は、ペンスポット溶接材を用いて実施されることが好ましい。
尚、前記白金測温抵抗体32を前記窓部302caに配する前に、前記接続線31bを前記抵抗体端子部32bに予め接続しておいてもよい。
その場合、前記接続線31bと前記抵抗体端子部32bとの接続は、上記のような方法以外にワイヤーボンディング装置などを使って行ってもよい。
接続線31bを使って窓部302caにおいて露出しているリード線31aと、前記抵抗体端子部32bとの電気的な接続が完了した後は、第2カバーガラス層302dを形成するためのガラス粉末を吹き付けて粉末層(第2カバーガラス粉末層302d’)を形成し(図4B,ホ)、該第2カバーガラス粉末層302d’を焼成して第2カバーガラス層302dを形成する(図4B,ヘ)。
以上のようにして電気経路31と白金測温抵抗体32とが図3に示したような配置となったグラスライニング製品(バッフル30)を作製することができる。
本実施形態においては、前記白金測温抵抗体32が膜状であるため、単独での取り扱いには慎重な操作を要する場合がある。
そのような場合は、図5A、図5Bに示すような転写シートZxを用いることができる。
該転写シートZxは、磁器などに意匠や文章などをプリントするために用いられる窯業用転写シートと同様の構成を有している。
転写シートZxは、離型処理が施されたクラフトペーパーやプラスチックフィルムなどで構成されるセパレータシートZ1と、水溶性の粘着剤で構成される粘着剤層Z2と、ソーダライムガラスなどのガラスで構成されたガラス層Z3と、膜状の前記白金測温抵抗体32とが順に積層された積層構造を有している。
前記第1カバーガラス層302cの表面上に前記白金測温抵抗体32を該転写シートZxを使って配置する場合、前記転写シートZxに水を付けて粘着剤層Z2の粘着力を低下させてセパレータシートZ1を取り除き、前記白金測温抵抗体32が上側で、該白金測温抵抗体32と前記第1カバーガラス層302cとの間に前記ガラス層Z3が介装された状態となるように前記白金測温抵抗体32を配置することができる。
このとき、転写シートZxを利用することで前記白金測温抵抗体32の配置が簡便となるとともに前記白金測温抵抗体32の位置調整も容易となる。
このように配された前記白金測温抵抗体32は、焼成によって固定され、前記接続線31bで前記リード線31aに接続され得る。
前記転写シートZxに代えて前記白金測温抵抗体32よりも一回り大きな薄いガラス板(例えば、厚さ0.1mm~0.4mm)を用い、該ガラス板上に白金測温抵抗体32を載せて白金測温抵抗体32を所定位置に配するようにしてもよい。
該ガラス板としては、ソーダライムガラス製のものなどが用いられ得る。
前記白金測温抵抗体32の支持材としては、このようなガラス板に代えてアルミナ板を用いることもできる。
本実施形態においては、無機物のみで構成され、有機物が実質的に含まれていない(例えば、1質量%以下)前記白金測温抵抗体32がグラスライニング層302に埋設されるので、有機物の分解ガスによるボイドがグラスライニング層302で発生するおそれが低い。
また、白金測温抵抗体32の支持材として薄いガラス板やアルミナ板を用いる場合、当該支持材を取り除くことなく前記白金測温抵抗体32とともにグラスライニング層302に埋設させてもボイドが生じるおそれが低い。
本実施形態の第1検知部41では、白金測温抵抗体の抵抗値が温度によって変化することを利用して温度検知が行われる。
本実施形態の第2検知部42では、シース熱電対33が温度を感知するためにグラスライニング層、母材、シース被覆材、絶縁材と多くの経路を熱が伝わるため良好な応答性を発揮させることが難しい。
また、例えば、特許文献2と同様の方法で熱電対をグラスライニング中に埋め込んだものでは測温抵抗体に比べ数倍から10倍程度測定誤差が大きくなってしまう可能性がある。
言い換えると、本実施形態の第1検知部41では、従来の熱電対よりも測定誤差を数分の一から10分の一程度にまで減少させることが可能となる。
したがって本実施形態の第1検知部41では、精度の高い温度検知が行われ得る。
前記リード線31aや前記接続線31bは、耐食性に優れていることが好ましい。
前記リード線31aや前記接続線31bは、材質が、白金、金、白金/ロジウム合金、金/パラジウム合金などの貴金属製であることが好ましい。
前記リード線31aや前記接続線31bは、丸線であっても平角線であってもよい。
前記リード線31aは、施工性の観点から平角線であることが好ましく、箔状導体であることが好ましい。
前記リード線は31aは、優れた強度を発揮させる上で、厚さ(t)が0.01mm以上であることが好ましい。
前記リード線31aの厚さ(t)は、グラスライニング層302の表面30aからより深い位置に配することを容易にする上で1mm以下であることが好ましく、0.2mm以下であることがより好ましく、0.08mm以下であることがさらに好ましく、0.04mm以下であることが特に好ましい。
前記リード線31aは、優れた強度を発揮させる上で、幅(w)が0.1mm以上であることが好ましい。
前記リード線31aの幅(w)は、0.2mm以上であることがより好ましく、0.5mm以上であることがさらに好ましい。
前記リード線31aの幅(w)は、占有スペースを小さくする上で、3mm以下であることが好ましく、2mm以下であることがより好ましく、1mm以下であることがさらに好ましい。
前記リード線31aは、前記厚さ(t)に対する前記幅(w)の倍率(w/t)を、例えば、3倍以上100倍以下とすることができる。
前記接続線31bは、直径(D)が0.6μm以上の丸線であることが好ましい。
前記接続線31bの直径(D)は、0.01mm以上であることがより好ましい。
前記接続線31bの直径(D)は、1mm以下であることが好ましく、0.5mm以下であることがより好ましい。
前記接続線31bの直径(D)は、前記リード線31aの幅(w)以下(w≧D)であることが好ましい。
該直径(D)に対する前記リード線31aの幅(w)の倍率(w/D)は、1倍以上100倍以下とすることができる。
図3に示すような態様においては、前記グラスライニング層302の表面30aから前記白金測温抵抗体32までの深さが、前記表面30aから前記リード線31aまでの深さよりも浅いため、前記第1検知部41においてより優れた温度検知精度が発揮され得る。
前記表面30aから前記白金測温抵抗体32までの平均深さ(白金測温抵抗体32の上面までの深さを複数箇所(例えば、5箇所)測定した場合の算術平均値)や、白金測温抵抗体32からリード線31aまでの平均深さ(白金測温抵抗体32の下面からリード線31aの下面までの深さを複数箇所(例えば、10箇所)測定した場合の算術平均値)は、それぞれ独立して、0.2mm~1.0mmとすることができる。
そのような観点から、前記上引きガラス層302bや前記第2カバーガラス層302dの平均厚さは、例えば、0.2mm以上0.7mm以下とすることができ、0.4mm以上0.6mm以下であることが好ましい。
本実施形態のグラスライニング層302では、例えば、図6に示すように、リード線31aと白金測温抵抗体32とをともに上引きガラス層302bの表面上に配してカバーガラス層を第1カバーガラス層302cのみとしてもよい。
図6に示す配置の第1検知部41を作製するには、例えば、前記マスキングシートX1を白金測温抵抗体32を配置スペースを確保できるような大面積のものとし、内側に白金測温抵抗体32を配置する広さの窓部302caを有する第1カバーガラス層302cを一旦形成し、該窓部302ca内に白金測温抵抗体32を配置してリード線31aとの電気的な接続を行った後に、該窓部302caにガラス粉末を充填して焼成を行う第1の方法を実施すればよい。
前記第1検知部を図6に示すような状態にするには、例えば、第1カバーガラス粉末層302c’を形成後、且つ、該第1カバーガラス粉末層302c’の焼成前に、前記マスキングシートX1が取り除かれて前記上引きガラス層302bが露出している箇所に白金測温抵抗体32を配置し、該白金測温抵抗体32を前記リード線31aと接続した後に該白金測温抵抗体32の上にガラス粉末を吹き付けて第1カバーガラス層302cを焼成する第2の方法を採用してもよい。
前記第1検知部を図6に示すような状態にするには、例えば、第1カバーガラス粉末層302c’を形成する前に前記上引きガラス層302bの表面上で前記リード線31aと前記白金測温抵抗体32とが電気的に接続された状態にした後でガラス粉末を吹き付けて第1カバーガラス粉末層302c’を形成し、該第1カバーガラス粉末層302c’を焼成して第1カバーガラス層302cを形成させる第3の方法を採用してもよい。
この第3の方法と、前記第2の方法では、焼き付け回数を第1の方法よりも減らすことができる点において有利である。
また、第3の方法ではガラス粉末の吹き付け作業回数が少ない点においても有利となる。
一方で前記第1の方法は、リード線31aと白金測温抵抗体32との電気的な接続を行う際に該リード線31aが焼成されたガラス(第1カバーガラス層302c)で強固に固定されているため、接続作業を簡便に行える点において有利である。
本実施形態における前記白金測温抵抗体32は、必ずしもグラスライニング層302に埋設されていなくてもよく、図7A、図7Bに示すように樹脂層303によって覆われていてもよい。
即ち、本実施形態のバッフル30は、前記グラスライニング層302を覆う樹脂層303がさらに備えられ、前記白金測温抵抗体32が前記グラスライニング層302と前記樹脂層303との境界部に配されている態様のものであってもよい。
前記樹脂層303は、例えば、エポキシ樹脂のような反応硬化性の樹脂や、フッ素樹脂のような耐薬品性や耐熱性に優れた樹脂で形成され得る。
該フッ素樹脂としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン-パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン-ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、ポリビニリデンフルオライド(PVDF)、テトラフルオロエチレン-エチレン共重合体(ETFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、クロロトリフルオロエチレン-エチレン共重合(ECTFE)、ポリビニルフルオライド(PVF)、フルオロオレフィン-ビニルエーテル共重合体、フッ化ビニリデン-四フッ化エチレン共重合体、フッ化ビニリデン-六フッ化プロピレン共重合体等が挙げられる。
前記樹脂層303は、図7Bに示すように、上記のようなフッ素樹脂製の熱収縮チューブ30y’を用いて形成してもよい。
即ち、本実施形態のバッフル30は、前記母材301と前記グラスライニング層302とを備え、外表面に前記グラスライニング層302が設けられたバッフル本体30xと該バッフル本体30xを周回するように設けられた熱収縮チューブ30yとを備え、該熱収縮チューブ30yが前記白金測温抵抗体32を覆うように設けられて前記樹脂層303が該熱収縮チューブ30yで構成されているものであってもよい。
熱収縮チューブ30y’を用いて前記樹脂層303を形成するには、前記第1検知部41の形成されている位置でのバッフル本体30xの太さよりも内径の大きな熱収縮チューブ30y’にバッフル本体30xを通し、前記第1検知部41の形成されている位置において熱収縮チューブ30y’をホットジェットのような加熱装置Y1で加熱して縮径させるようにすればよい。
フッ素樹脂製の熱収縮チューブとしては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン製の熱収縮チューブ(PTFE熱収縮チューブ)、テトラフルオロエチレン-パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体製の熱収縮チューブ(PFA熱収縮チューブ)、テトラフルオロエチレン-ヘキサフルオロプロピレン共重合体製の熱収縮チューブ(FEP熱収縮チューブ)などを採用することができる。
なかでも、PFA熱収縮チューブは、FEP熱収縮チューブに比べて耐熱性が高く、熱収縮開始温度がPTFE熱収縮チューブよりも低くて良好な作業性を有することから前記樹脂層303を形成するための熱収縮チューブとして好適である。
上記のような実施形態のバッフル30では、樹脂層303を取り除くことで白金測温抵抗体32にアクセスできるようになるので、例えば、接続線31bと抵抗体端子部32bとの間における接触不良が生じた場合には容易に手直しができる。
また、上記のようなバッフル30では、白金測温抵抗体32そのものに不具合が生じた場合でも、熱収縮チューブを切断するなどして白金測温抵抗体32を新たなものに取り換えることができる。
上記のような交換作業を容易にする上において、前記電気経路31を構成する前記接続線31bは、前記グラスライニング層302から突出した状態になっていることが好ましい。
本実施形態のバッフル30では、前述のように、前記リード線31aと前記接続線31bとの接点部分に両線とは別部材で構成した端子部31cを設けることもできる。
この端子部31cについては、図8に示すように、その太さを前記リード線31aよりも太くし、且つ、その少なくとも一部が前記リード線31aよりも浅く埋設された状態とすることができる。
そのことにより、白金測温抵抗体32は、グラスライニング層302の内部に配されていても交換が容易となる。
白金測温抵抗体32がグラスライニング層302を構成するガラスに埋設されてグラスライニング層302の内部に配されている場合、白金測温抵抗体32を交換するには、まず、白金測温抵抗体32よりも表面側のガラスを白金測温抵抗体32とともに削り取ってしまうことが必要になるが、図8に示す態様では、ガラスの削除によって断面積の大きな端子部31cを露出させることができるので、新たに配置する白金測温抵抗体32とリード線31aとの電気的な接続を容易に行うことができる。
このような効果を発揮する上で、該端子部31cは、白金測温抵抗体32の配されている位置と同じ深さか、それよりも浅い位置までリード線31aよりも太い状態が保たれていることが好ましい。
前記端子部31cは、前記リード線31aよりも太い柱状となってグラスライニング層の厚さ方向に延びるように形成されることが好ましい。
前記端子部31cは、例えば、金属を含んだ導電性のガラス粉末によって形成することができる。
前記端子部31cは、グラスライニング層302の表面30aに平行する平面で切断した際の断面形状における輪郭線上の異なる2点を結ぶ線分の長さが最も長くなる寸法を「長寸」とし、該長寸と直交する方向での寸法を「短寸」とした際に、短寸が、0.1mm以上であることが好ましく、0.2mm以上であることがより好ましい。
前記短寸は、0.3mm以上であってもよく、0.4mm以上であってもよく、0.5mm以上であってもよい。
前記短寸は、2mm以下であることが好ましく、1.5mm以下であることがより好ましい。
前記短寸は、1.2mm以下であってもよく、1.0mm以下であってもよい。
前記長寸は、前記短寸と同じ寸法であってもよい。
即ち、前記断面形状は、円形や正方形などであってもよい。
前記長寸は、前記短寸の1倍以上であってもよく、前記短寸の1.1倍以上であってもよく、前記短寸の1.2倍以上であってもよい。
前記長寸は、前記短寸の10倍以下であることが好ましい。
より詳しくは、前記端子部31cの前記断面形状は、その輪郭線よりも内側に直径0.1mmの円を描くことができる大きさであることが好ましく、直径0.2mmの円を描くことができる大きさであることがより好ましく、直径0.3mmの円を描くことができる大きさであることがさらに好ましい。
また、前記断面形状は、直径10mmの円内に収まる形状を有していることが好ましく、直径8mmの円内に収まる形状を有していることがより好ましい。
前記端子部31cは、グラスライニング層302の厚さ方向において、上記のような好ましい断面形状を有している区間が0.1mm以上連続していることが好ましい。
前記区間は、前記厚さ方向において0.2mm以上連続していることがより好ましく、0.3mm以上連続していることがさらに好ましい。
該区間は、通常、3mm以下とされる。
図9に示すように、前記のような樹脂層303を設ける場合においても前記端子部31cは有用である。
即ち、前記白金測温抵抗体32が、グラスライニング層302と前記樹脂層303との境界部に配され、該グラスライニング層302と平行な平面での断面積が前記リード線31aよりも太い端子部31cが該グラスライニング層302に形成されていることが好ましく、前記端子部31cがグラスライニング層302の表面に露出していることがより好ましい。
図9に示す実施形態においては、フッ素樹脂のようにグラスライニング層302から除去するのが容易な樹脂とは別の樹脂(例えば、エポキシ樹脂などの反応硬化性樹脂)で前記樹脂層303を形成した場合、前記白金測温抵抗体32の交換のために白金測温抵抗体32とともに樹脂層303を取り除くと前記接続線31bも一緒に取り除かれてしまうことになり得る。
しかし、このような実施形態では、新たな白金測温抵抗体32は、前記端子部31cが設けられていることで前記リード線31aと容易に接続できる。
本実施形態においては、白金測温抵抗体32を用いた検知部を1箇所のみに配置しているが、図10に示すように複数の白金測温抵抗体32を用いて、白金測温抵抗体32による温度検知部を複数箇所に設けるようにしてもよい。
即ち、本実施形態のバッフル30は、白金測温抵抗体やリード線などの前記温度計測用部材を複数組備えていてもよい。
その場合、一検知部と他検知部とでは、槽本体10における深さ方向での位置を異ならせることが好ましい。
そのことにより、槽本体10内の温度状況をより詳細に把握することが可能となる。
図10に示すように複数の白金測温抵抗体32を用いて、白金測温抵抗体32による温度検知部を複数箇所に設ける場合、使用する白金測温抵抗体32やリード線31aは同じものであっても異なっていてもよい。
本実施形態においては、リード線31aの抵抗が温度測定に与える影響を低減できることから白金測温抵抗体32の第1端子32b1に2本のリード線を接続した3線式の態様を例示しているが、1つの白金測温抵抗体32に接続されるリード線は、2本(2線式)であっても、4本(4線式)や5本であってもよい。
即ち、第1端子32b1と第2端子32b2とに接続されるリード線31aはそれぞれ1本ずつであってもよく、2本ずつであってもよい。
本実施形態では、グラスライニング製品としてバッフル30を例示しているが、本実施形態のバッフル30に設けたような検知部は、槽本体10や攪拌翼21に設けてもよい。
即ち、本発明のグラスライニング製品は、槽本体10や攪拌翼21であってもよい。
白金測温抵抗体32での温度検知が行われる検知部は、前記弁座14や前記弁体15に設けてもよい。
本実施形態の検知部は、ピンスポットでの温度を迅速に測定できるため、反応槽1の複数箇所に設けることも容易であり、例えば、前記バッフル30と前記弁体15との両方に設けることも容易である。
また、本発明のグラスライニング製品は、反応槽1の構成部材以外であってもよい。
例えば、本発明のグラスライニング製品は、配管類などであってもよい。
本実施形態のグラスライニング製品は、母材と、母材表面に積層されたグラスライニング層と、該グラスライニング層の内部又は前記グラスライニング層よりも外側に配されている白金測温抵抗体とを備え、前記グラスライニング層には前記白金測温抵抗体に電気的に接続されている電気経路が埋設されている。
本実施形態のグラスライニング製品は、そのことによって正確な温度測定が可能となっているが、そのような効果は上記例示の反応槽以外においても発揮され得るものである。
本実施形態における好ましい態様でのグラスライニング製品は、前記グラスライニング層を覆う樹脂層がさらに備えられ、前記白金測温抵抗体が前記グラスライニング層と前記樹脂層との境界部に配されている。
このことで、本実施形態においては、前記白金測温抵抗体自体や前記白金測温抵抗体と電気経路との接続に不具合が生じた際の対処が容易となり、正確な温度測定を長期持続的に行い易くなる。
本実施形態における好ましい態様でのグラスライニング製品は、前記母材と前記グラスライニング層とを備え、外表面に前記グラスライニング層が設けられた製品本体と、該製品本体を周回するように設けられた熱収縮チューブとを備え、前記樹脂層が該熱収縮チューブで構成され、該熱収縮チューブが前記白金測温抵抗体を覆うように設けられている。
このことで、本実施形態においては、前記白金測温抵抗体自体や前記白金測温抵抗体と電気経路との接続に不具合が生じた際の対処がより一層容易となり得る。
本実施形態における好ましい態様でのグラスライニング製品は、前記白金測温抵抗体が前記グラスライニング層の内部に配されている。
このことにより、本実施形態においては、前記白金測温抵抗体が強固に保護され得る。
本実施形態における好ましい態様でのグラスライニング製品は、前記電気経路がリード線を備え、前記グラスライニング層の表面から前記白金測温抵抗体までの深さが、前記表面から前記リード線までの深さよりも浅い。
このことにより、本実施形態においては、より正確な温度測定が行われ得る。
本実施形態における好ましい態様でのグラスライニング製品は、前記電気経路がリード線を備え、前記リード線と前記白金測温抵抗体とを電気的に接続するための端子部が前記電気経路に設けられ、該端子部の少なくとも一部が、前記リード線よりも浅い位置に埋設されている。
このことにより、本実施形態においては、前記白金測温抵抗体の交換等が容易となり、正確な温度測定を長期持続的に行い易くなる。
本実施形態における好ましい態様でのグラスライニング製品は、前記白金測温抵抗体が膜状である。
このことにより、本実施形態においては、前記白金測温抵抗体の受熱面積を大きく確保することができるとともに当該白金測温抵抗体の設置に大きなスペースを確保する必要性を低下させることができ、設置位置の自由度を広げることができる。
以上に示したように本発明によれば正確な温度測定が可能なグラスライニング製品が提供され得る。
尚、そのような効果を得るための本発明は、上記例示に何等限定されるものではなく、その技術的意義が著しく損なわれることがない範囲において各種変更が可能である。
1:反応槽
10:槽本体
20:攪拌装置
21:攪拌翼
30:バッフル
30a:表面
30x:バッフル本体
30y:熱収縮チューブ
31:電気経路
31a:リード線
31b:接続線
31c:端子部
32:白金測温抵抗体
32a:抵抗体本体部
32b:抵抗体端子部
40:温度測定装置
301:母材
301:樹脂層
302:グラスライニング層
303:樹脂層
X1:マスキングシート
Zx:転写シート

Claims (8)

  1. 母材と、母材表面に積層されたグラスライニング層と、該グラスライニング層の内部又は前記グラスライニング層よりも外側に配されている白金測温抵抗体とを備え、
    前記グラスライニング層には前記白金測温抵抗体に電気的に接続されている電気経路が埋設されている、グラスライニング製品。
  2. 前記グラスライニング層を覆う樹脂層がさらに備えられ、
    前記白金測温抵抗体が前記グラスライニング層と前記樹脂層との境界部に配されている請求項1記載のグラスライニング製品。
  3. 前記母材と前記グラスライニング層とを備え、外表面に前記グラスライニング層が設けられた製品本体と、
    該製品本体を周回するように設けられた熱収縮チューブとを備え、
    前記樹脂層が該熱収縮チューブで構成され、該熱収縮チューブが前記白金測温抵抗体を覆うように設けられている請求項2記載のグラスライニング製品。
  4. 前記白金測温抵抗体が前記グラスライニング層の内部に配されている請求項1記載のグラスライニング製品。
  5. 前記電気経路がリード線を備え、
    前記グラスライニング層の表面から前記白金測温抵抗体までの深さが、前記表面から前記リード線までの深さよりも浅い請求項4記載のグラスライニング製品。
  6. 前記電気経路がリード線を備え、
    前記電気経路には、前記リード線と前記白金測温抵抗体とを電気的に接続するための端子部が設けられ、
    該端子部の少なくとも一部が、前記リード線よりも浅い位置に埋設されている請求項1乃至4の何れか1項記載のグラスライニング製品。
  7. 前記グラスライニング層の表面から前記白金測温抵抗体までの深さが、前記表面から前記リード線までの深さよりも浅い請求項6記載のグラスライニング製品。
  8. 前記白金測温抵抗体が膜状である請求項1乃至7の何れか1項記載のグラスライニング製品。
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