JP5821829B2 - シリコーンゴム組成物及びシリコーンゴム成形物 - Google Patents

シリコーンゴム組成物及びシリコーンゴム成形物 Download PDF

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Description

本発明は、硬化後の表面の摩擦係数が低いシリコーンゴム組成物、該組成物を用いたシリコーンゴム成形物及び積層成形物に関する。これらのシリコーンゴムは、プラスチック、金属板等に積層して、表面の摩擦係数が低く、すべり性が良好な電子機器等の外装に使用される化粧板等に使用できる。
シリコーンゴムは、優れた耐候性、電気特性、低圧縮永久歪み性、耐熱性、耐寒性などの特性を有しているため、電気機器、自動車、建築、医療、食品をはじめとして様々な分野で広く使用されている。例えば、リモートコントローラ、タイプライター、ワードプロセッサ、コンピュータ端末、楽器などのゴム接点として使用されるラバーコンタクト;建築用ガスケット;複写機用ロール、現像ロール、転写ロール、帯電ロール、給紙ロール等の各種ロール;オーディオ装置等の防振ゴム;コンピュータに使用されるコンパクトディスク用パッキンなどの用途が挙げられる。
通常、シリコーンゴムは、摩擦係数が高く、すべり止め防止用の部材として様々な製品に使用されている。一方で、表面のすべり性が良いシリコーンゴムの要求も高い。シリコーンゴムの表面の摩擦係数を低下させる方法としては、相溶性の低いオイルを添加する方法が知られている。例えば、シリコーンゴムがジメチルシリコーンの場合、フェニル基を導入した低粘度のオイルを添加することにより、成形後に相溶性が悪いフェニルオイルがシート内から表面に滲み出し、表面の摩擦係数が低くなる。これらの材料は自動車用のオイルブリード材料等で広く使用されている(国際公開第2006/070947号(特許文献1)、特開2009−185254号公報(特許文献2))。
しかしながら、これらのオイルブリード性材料は、表面にオイル成分が滲み出すことから、このオイルが他の材料に移行したり、汚れの原因になることがある。また、乳首用途等にはフェニルオイルを使用することは衛生上の点から困難であり、オイル成分が滲み出さずに、表面の摩擦係数が小さくなる材料が求められている。フェニルオイルを添加しないですべり性を出す方法としては、特許第4755660号公報(特許文献3)には、アルケニル基を含有しないポリマーを添加する方法等が報告されている。
一方、焼成タルクを使用したシリコーンゴムとしては、特開2004−231865号公報(特許文献4)に耐熱エアホース材料における、耐オイル滲みだし性材料について報告されているが、成形物表面の動摩擦係数の低減化についてはなんら記載されていない。
国際公開第2006/070947号 特開2009−185254号公報 特許第4755660号公報 特開2004−231865号公報
本発明は、上記事情を改善するためになされたもので、相溶性の低い低粘度ポリマーを添加することなく、硬化後のシリコーンゴムの表面摩擦係数を低くしたシリコーンゴム組成物、特にはミラブル型の(即ち、高粘度で通常、室温(25℃)において自己流動性のない非液状の)シリコーンゴム組成物、この組成物を用いたシリコーンゴム成形物及び積層成形物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、オルガノポリシロキサンと焼成タルクを組み合わせることにより、摩擦係数の低いシリコーンゴムを与えるシリコーンゴム組成物が得られることを見出し、本発明をなすに至ったものである。
即ち、本発明は、下記のシリコーンゴム組成物、特には、ミラブル型のシリコーンゴム組成物並びに該組成物を硬化成形してなるシリコーンゴム成形物及び積層成形物を提供する。
〔1〕
(A)下記平均組成式(I)
1 aSiO(4-a)/2 (I)
(式中、R1は同一又は異種の非置換もしくは置換の一価炭化水素基を示し、aは1.95〜2.05の正数である。)
で示される一分子中にアルケニル基を少なくとも2個有するオルガノポリシロキサン
100質量部、
(B)BET吸着法による比表面積が50m2/g以上の補強性シリカ
5〜100質量部、
(C)焼成タルク 1〜500質量部、
(D)硬化剤 有効量
を含有してなり硬化後の動摩擦係数が0.5以下であるシリコーンゴム硬化物を与えることを特徴とするシリコーンゴム組成物(但し、以下の(a)〜(e)を満足するエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体[A]と、
(a)エチレンと、α−オレフィンと、非共役ポリエンとの共重合体であり、
(b)α−オレフィンの炭素数が3〜20であり、
(c)エチレン単位/α−オレフィン単位の重量比が35/65〜95/5であり、
(d)よう素価が0.5〜50の範囲であり、
(e)135℃のデカリン溶液中で測定した極限粘度[η]が0.01〜5.0dl/gである;
焼成タルク[B]と
を含有してなるゴム組成物を除く)
〔2〕
更に、(E)イオン導電性帯電防止剤を(A)成分のオルガノポリシロキサン100質量部に対して0.0001〜5質量部含有する〔1〕記載のシリコーンゴム組成物。
〔3〕
(E)成分のイオン導電性帯電防止剤がリチウム塩又はカリウム塩である〔2〕記載のシリコーンゴム組成物。
〔4〕
更に、(F)一分子中に少なくとも1個のSiH基を有し、かつフェニル基又はフェニレン骨格を少なくとも1個有するケイ素原子数1〜100の有機ケイ素化合物を(A)成分のオルガノポリシロキサン100質量部に対して0.1〜30質量部含有する〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載のシリコーンゴム組成物。
〔5〕
硬化後のデュロメータA硬度が60以上であるシリコーンゴム硬化物を与えるものであることを特徴とする〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載のシリコーンゴム組成物。
〔6〕
付加加硫により硬化するものである〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載のシリコーンゴム組成物。
〔7〕
〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載のシリコーンゴム組成物を硬化成形してなるシリコーンゴム成形物。
〔8〕
基材と、この基材表面に積層したシリコーンゴム層とからなる積層成形物であって、上記基材が、金属及びプラスチックからなる群より選ばれるものであり、上記シリコーンゴム層が、〔1〕〜〔7〕のいずれかに記載のシリコーンゴム組成物を硬化させてなるものである積層成形物。
〔9〕
電子機器の外装用である〔8〕記載の積層成形物。
この場合、特に(E)成分として帯電防止剤を添加することが有利であり、またこれらの組成物をプライマーを用いて金属やプラスチック基材上に接着、積層することにより積層体を成形することができ、更には、組成物中に(F)成分として接着剤成分を添加することにより、プライマー無しで金属やプラスチック基材上に接着、積層した積層体を形成することがでる。
なお、本発明において、ミラブル型シリコーンゴム組成物とは、高粘度で通常、室温(25℃)において自己流動性のない非液状の組成物であって、ロールミル(2本ロール、3本ロール等)などの混練機を用いて混練することが可能な組成物を意味する。
本発明のシリコーンゴム組成物は、表面にオイル成分等の滲み出しがなく、硬化後のゴム表面の動摩擦係数が0.5以下のシリコーンゴム成形物を与えることができる。
以下、本発明につき更に詳しく説明する。
−(A)成分−
本発明において、(A)成分は、下記平均組成式(I)で表される一分子中にケイ素原子に結合したアルケニル基を少なくとも2個有するオルガノポリシロキサンである。
1 aSiO(4-a)/2 (I)
(式中、R1は同一又は異種の非置換もしくは置換の一価炭化水素基を示し、aは1.95〜2.05の正数である。)
上記平均組成式(I)中、R1は同一又は異種の非置換もしくは置換の一価炭化水素基を示し、通常、炭素数1〜12、特に炭素数1〜8のものが好ましく、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基等のアルキル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基、ビニル基、アリル基、プロペニル基等のアルケニル基、シクロアルケニル基、フェニル基、トリル基等のアリール基、ベンジル基、2−フェニルエチル基等のアラルキル基、あるいはこれらの基の水素原子の一部又は全部をフッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子もしくはシアノ基等で置換した基などが挙げられ、メチル基、ビニル基、フェニル基、トリフルオロプロピル基が好ましく、特にメチル基、ビニル基が好ましい。
具体的には、該オルガノポリシロキサンの主鎖を構成するジオルガノシロキサン単位(R1 2SiO2/2、R1は上記と同じ、以下同様)の繰り返し構造がジメチルシロキサン単位のみの繰り返しからなるもの、又はこの主鎖を構成するジメチルシロキサン単位の繰り返しからなるジメチルポリシロキサン構造の一部として、フェニル基、ビニル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基等を置換基として有するジフェニルシロキサン単位、メチルフェニルシロキサン単位、メチルビニルシロキサン単位、メチル−3,3,3−トリフルオロプロピルシロキサン単位等のジオルガノシロキサン単位を導入したものなどが好適である。
なお、分子鎖両末端は、例えば、トリメチルシロキシ基、ジメチルフェニルシロキシ基、ビニルジメチルシロキシ基、ジビニルメチルシロキシ基、トリビニルシロキシ基等のトリオルガノシロキシ基(R1 3SiO1/2)やヒドロキシジメチルシロキシ基等のヒドロキシジオルガノシロキシ基(R1 2(HO)SiO1/2)などで封鎖されていることが好ましい。これらの中でも特にトリビニルシロキシ基が反応性が高く、好ましい。
特に、(A)成分としてのオルガノポリシロキサンは、一分子中に2個以上のケイ素原子に結合したアルケニル基を有することが必要である。通常、2〜50個、特に2〜20個程度のアルケニル基を有するものが好ましく、特にビニル基を有するものであることが好ましい。この場合、全R1中0.01〜20モル%、特に0.02〜10モル%がアルケニル基であることが好ましい。なお、このアルケニル基は、分子鎖末端でケイ素原子に結合していても、分子鎖の途中(分子鎖非末端)のケイ素原子に結合していても、その両方であってもよいが、少なくとも分子鎖末端のケイ素原子に結合していることが好ましい。
また、aは1.95〜2.05、好ましくは1.98〜2.02、より好ましくは1.99〜2.01の正数である。また、全R1中90モル%以上、好ましくは95モル%以上、更に好ましくは脂肪族不飽和基を除く全てのR1がアルキル基、特にはメチル基であることが望ましい。
このようなオルガノポリシロキサンは、例えばオルガノハロゲノシランの1種又は2種以上を(共)加水分解縮合することにより、あるいは環状ポリシロキサン(シロキサンの3量体、4量体など)をアルカリ性又は酸性の触媒を用いて開環重合することによって得ることができる。これらは基本的に直鎖状のジオルガノポリシロキサンであるが、(A)成分としては、分子量(重合度)や分子構造の異なる2種又は3種以上の混合物であってもよい。
なお、上記オルガノポリシロキサンの重合度は100以上(通常、100〜100,000)が好ましく、より好ましくは2,000〜50,000、特に好ましくは3,000〜20,000であり、室温(25℃)において自己流動性のない、いわゆる生ゴム状(非液状)であることが好ましい。重合度が小さすぎるとコンパウンドとしたとき、ロールミル等の混練機を用いて混練する際に、ロール粘着などの問題が生じ、ロール作業性が低下するおそれがある。なお、この重合度は、通常、トルエンを展開溶媒としてゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)分析による標準ポリスチレン換算の重量平均重合度として測定することができる。
−(B)成分−
(B)成分の補強性シリカは、機械的強度の優れたシリコーンゴム組成物を得るために添加されるものであり、この目的のためには比表面積(BET吸着法)が50m2/g以上であることが必要であり、好ましくは100〜450m2/g、より好ましくは100〜300m2/gである。比表面積が50m2/g未満だと、硬化物の機械的強度が低くなってしまう。
このような補強性シリカとしては、例えば煙霧質シリカ(乾式シリカ又はヒュームドシリカ)、沈降シリカ(湿式シリカ)等が挙げられ、またこれらの表面をクロロシランやヘキサメチルジシラザン等で疎水化処理したものも好適に用いられる。これらのなかでも動的疲労特性に優れる煙霧質シリカが好ましい。(B)成分は1種単独で使用しても2種以上を併用してもよい。
(B)成分の補強性シリカとしては、市販品を用いることができ、例えば、アエロジル130、アエロジル200、アエロジル300、アエロジルR−812、アエロジルR−972、アエロジルR−974等のアエロジルシリーズ(日本アエロジル(株)製)、Cabosil MS−5、MS−7(キャボット社製)、レオロシールQS−102、103、MT−10(トクヤマ社製)等の表面未処理又は表面疎水化処理された(即ち、親水性又は疎水性の)ヒュームドシリカや、トクシールUS−F(トクヤマ社製)、NIPSIL−SS、NIPSIL−LP(日本シリカ(株)製)等の表面未処理又は表面疎水化処理された沈降シリカ等が挙げられる。
(B)成分の補強性シリカの配合量は、(A)成分のオルガノポリシロキサン100質量部に対して5〜100質量部であり、20〜80質量部であることが好ましく、更に好ましくは50〜80質量部である。(B)成分の配合量が少なすぎる場合には補強効果が得られず、多すぎる場合には加工性が悪くなり、また機械的強度が低下する。
−(C)成分−
(C)成分は硬化後のシリコーンゴムの表面摩擦係数を低下させるための成分であり、焼成タルクが使用される。焼成していないタルクを用いるとシリコーンゴムに混合した場合、シリコーンゴムコンパウンド又はシリコーンゴム組成物を、ロールミル等の混練機を用いて混練する工程において、2本ロール等に粘着し、加工性が悪化する。通常、焼成タルクは焼成していない未処理のタルクを500〜1,500℃、特には700〜1,300℃の温度で1〜10時間の条件で熱処理することにより得ることができる。
本発明において(C)成分の焼成タルクとしては市販品を用いることができ、具体的には、CTH−125H(日本タルク(株)製)、BST(日本タルク(株)製)等を用いることができる。
(C)成分の焼成タルクの配合量は、(A)成分のオルガノポリシロキサン100質量部に対して1〜500質量部であり、10〜300質量部であることが好ましく、更に好ましくは100〜300質量部、特に好ましくは130〜300質量部、とりわけ150〜300質量部が好ましく、またその上限配合量は250質量部とすることが好ましい。(C)成分の配合量が少なすぎる場合には、硬化後の表面摩擦係数を下げる効果が得られず、多すぎる場合には加工性が悪くなり、また機械的強度も悪化してしまう。
−(D)成分−
(D)成分の硬化剤としては、上記(A)成分を硬化させ得るものであれば特に限定されるものではないが、一般的にゴム硬化剤として公知の(i)付加反応(ヒドロシリル化反応)型硬化剤、即ちオルガノハイドロジェンポリシロキサン(架橋剤)とヒドロシリル化触媒との組み合わせ、又は(ii)有機過酸化物が好ましい。
上記(i)付加反応(ヒドロシリル化反応)における架橋剤としてのオルガノハイドロジェンポリシロキサンは、一分子中に少なくとも2個のケイ素原子と結合した水素原子(SiH基)を含有するもので、下記平均組成式(II)で示される従来から公知のオルガノハイドロジェンポリシロキサンが適用可能である。
2 bcSiO(4-b-c)/2 (II)
(式中、R2は同一又は異種の非置換もしくは置換の一価炭化水素基を示し、bは0.7〜2.1、cは0.01〜1.0、かつb+cは0.8〜3.0の正数である。)
ここで、R2は炭素数1〜8の非置換もしくは置換の一価炭化水素基で、好ましくは脂肪族不飽和結合を有さないものである。具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等のアルキル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基、フェニル基等のアリール基、ベンジル基等のアラルキル基等の非置換の一価炭化水素基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、シアノメチル基等の上記一価炭化水素基の水素原子の少なくとも一部がフッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子やシアノ基で置換された置換アルキル基等の置換の一価炭化水素基である。bは0.7〜2.1、cは0.01〜1.0、かつb+cは0.8〜3.0、好ましくはbは0.8〜2.0、cは0.10〜1.0、より好ましくは0.18〜1.0、更に好ましくは0.2〜1.0、かつb+cは1.0〜2.5を満足する正数で示される。
また、オルガノハイドロジェンポリシロキサンの分子構造は、直鎖状、環状、分岐状、三次元網目状のいずれの構造であってもよい。この場合、一分子中のケイ素原子の数(又は重合度)は2〜300個、特に4〜200個程度の室温(25℃)で液状のものが好適に用いられる。なお、ケイ素原子に結合する水素原子(SiH基)は分子鎖末端にあっても側鎖(分子鎖途中)にあっても、その両方にあってもよく、一分子中に少なくとも2個(通常2〜300個)、好ましくは3個以上(例えば3〜200個)、より好ましくは4〜150個程度含有するものが使用される。
このオルガノハイドロジェンポリシロキサンとして、例えば、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、メチルハイドロジェンシクロポリシロキサン、メチルハイドロジェンシロキサン・ジメチルシロキサン環状共重合体、トリス(ジメチルハイドロジェンシロキシ)メチルシラン、トリス(ジメチルハイドロジェンシロキシ)フェニルシラン、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサン、両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・ジフェニルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体、環状メチルハイドロジェンポリシロキサン、環状メチルハイドロジェンシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体、環状メチルハイドロジェンシロキサン・ジフェニルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体、(CH32HSiO1/2単位とSiO4/2単位とからなる共重合体、(CH32HSiO1/2単位とSiO4/2単位と(C65)SiO3/2単位とからなる共重合体等や、上記各例示化合物において、メチル基の一部又は全部がエチル基、プロピル基等の他のアルキル基やフェニル基等のアリール基で置換されたもの等が挙げられる。また、このようなオルガノハイドロジェンポリシロキサンとしては、具体的に下記構造式の化合物を例示することができる。
Figure 0005821829
(式中、kは2〜10の整数、s及びtはそれぞれ0〜10の整数である。)
このオルガノハイドロジェンポリシロキサンとしては、25℃における粘度が0.5〜10,000mPa・s、特に1〜300mPa・sであることが好ましい。粘度は、回転粘度計により測定することができる。
また、このオルガノハイドロジェンポリシロキサンは、(A)成分中のケイ素原子に結合したアルケニル基等の脂肪族不飽和基に対するオルガノハイドロジェンポリシロキサン中のケイ素原子に結合した水素原子(即ち、SiH基)のモル比(SiH基/脂肪族不飽和基)が0.5〜10モル/モル、好ましくは0.8〜6モル/モル、より好ましくは1〜5モル/モルとなる量で配合することが望ましい。0.5モル/モル未満だと架橋が充分でなく、充分な機械的強度が得られない場合があり、また10モル/モルを超えると硬化後の物理特性が低下し、特に耐熱性と耐圧縮永久歪性が著しく劣化する場合がある。
オルガノハイドロジェンポリシロキサンの配合量は、(A)成分のオルガノポリシロキサン100質量部に対して0.1〜30質量部であることが好ましく、より好ましくは0.1〜10質量部、更に好ましくは0.3〜10質量部である。
また、上記(i)付加反応(ヒドロシリル化反応)における架橋反応に用いられるヒドロシリル化触媒は、(A)成分中の脂肪族不飽和基(例えばアルケニル基等)と、架橋剤としての上記オルガノハイドロジェンポリシロキサン中のケイ素原子結合水素原子(SiH基)を付加反応させる触媒である。ヒドロシリル化触媒としては、白金族金属系触媒が挙げられ、白金族の金属単体とその化合物があり、これには従来、付加反応硬化型シリコーンゴム組成物の触媒として公知のものが使用できる。例えば、シリカ、アルミナ又はシリカゲルのような担体に吸着させた微粒子状白金金属、塩化第二白金、塩化白金酸、塩化白金酸6水塩のアルコール溶液、パラジウム触媒、ロジウム触媒等が挙げられるが、白金又は白金化合物が好ましい。
ヒドロシリル化触媒の添加量は、付加反応を促進できる、いわゆる触媒量であればよく、通常、(A)成分に対して白金系金属質量に換算して1ppm〜1質量%の範囲で使用されるが、10〜500ppmの範囲が好ましい。添加量が1ppm未満だと、付加反応が充分促進されず、硬化が不充分である場合があり、一方、1質量%を超えると、これより多く加えても、反応性に対する影響も少なく、不経済となる場合がある。
また、上記の触媒のほかに硬化速度を調整する目的で、付加架橋制御剤を使用してもよい。具体的にはエチニルシクロヘキサノールやテトラメチルテトラビニルシクロテトラシロキサン等が挙げられる。
一方、(ii)有機過酸化物としては、例えば、ベンゾイルパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、p−メチルベンゾイルパーオキサイド、o−メチルベンゾイルパーオキサイド、2,4−ジクミルパーオキサイド、ジ(4−メチルベンゾイル)パーオキサイド、2,5−ジメチル−ビス(2,5−t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルパーベンゾエート、1,6−ヘキサンジオール−ビス−t−ブチルパーオキシカーボネート等が挙げられる。
有機過酸化物の添加量は、(A)成分100質量部に対して0.1〜15質量部、特に0.2〜10質量部が好ましい。添加量が少なすぎると架橋反応が充分に進行せず、硬度低下やゴム強度不足、圧縮永久歪増大等の物性悪化を生じる場合があり、多すぎると経済的に好ましくないばかりでなく、硬化剤の分解物が多く発生して、圧縮永久歪増大等の物性悪化や得られたシートの変色を増大させる場合がある。
−(E)成分−
本発明のシリコーンゴム組成物には、更に、(E)イオン導電性帯電防止剤を配合することができる。(E)成分は、材料の帯電を防止する添加剤であり、イオン導電性帯電防止剤が用いられる。(E)成分のイオン導電性帯電防止剤はカーボンブラックのような電子導電性物質ではなく、イオン導電性物質であれば特に制限されないが、リチウム塩又はカリウム塩が好ましい。
具体的には、LiBF4、LiClO4、LiPF6、LiAsF6、LiSbF6、LiSO3CF3、LiN(SO2CF32、LiSO349、LiC(SO2CF33、LiB(C654、KBF4、KClO4、KPF6、KAsF6、KSbF6、KSO3CF3、KN(SO2CF32、KN(SO2492、KSO349、KC(SO2CF33、KB(C654等が例示される。これらは、1種単独で用いてもよく、あるいは2種以上を併用しても良い。
(E)成分は任意成分であるが、(E)成分を配合する場合には、イオン導電性帯電防止剤の添加量は、(A)成分100質量部に対し、0.0001〜5質量部が好ましく、より好ましくは0.0005〜3質量部、更に好ましくは、0.001〜1質量部、特に好ましくは0.001〜0.5質量部である。0.0001質量部より少ないと帯電防止効果が不充分である場合があり、5質量部より多いと、シリコーンゴムの物性や耐熱性などに悪影響を与える場合がある。
−(F)成分−
本発明においては、更に、(F)接着性付与剤を配合することができる。(F)成分は、シリコーンゴム組成物を硬化してなるシリコーンゴム(硬化物)に自己接着性を付与する接着性付与剤であって、(F)成分の接着性付与剤としては、一分子中に少なくとも1個のSiH基を有し、かつフェニル基あるいはフェニレン骨格(例えば、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環などを包含する、通常、2〜6価、特に2〜4価の芳香族環構造)を少なくとも1個有するケイ素原子数1〜100個、好ましくは2〜30個の有機ケイ素化合物、又はケイ素原子数1〜100個、好ましくは2〜30個の有機ケイ素化合物であるものが好ましい。
上記接着性付与成分を例示すると、一分子中に少なくとも1個、通常1〜20個、特には2〜10個程度のSiH基(即ち、ケイ素原子に結合した水素原子)を有し、更にグリシドキシ基等のエポキシ基、トリメトキシシリル基、トリエトキシシリル基、メチルジメトキシシリル基等のアルコキシシリル基、エステル基、アクリル基、メタクリル基、無水カルボキシ基、イソシアネート基、アミノ基、アミド基等の官能基を1種又は2種以上含んでも良いケイ素原子数1〜30個、好ましくは2〜20個、特には4〜10個程度の直鎖状又は環状のオルガノシロキサンオリゴマーやオルガノアルコキシラン等の有機ケイ素化合物を挙げることができる。
また、これら官能基に加えて、下記に示すようなフェニレン骨格を一分子中に少なくとも1個、好ましくは1〜10個、より好ましくは1〜4個程度含有することが必要である。なお、本発明においてフェニレン骨格とは、通常、2〜6価、特には2〜4価の、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環等の芳香族環を有する構造を包含するものである。
Figure 0005821829
(nは1〜4の数である。)
Figure 0005821829
(nは1〜4、pは2〜30の数であり、R1は前記と同様である。)
Figure 0005821829
〔式中、Xは下記式
Figure 0005821829
で示される基であり、Yは下記式
Figure 0005821829
(nは1〜4の数である。)
又は下記式
Figure 0005821829
(Rw,Rxは非置換又は置換の一価炭化水素基であり、q=1〜50、h=0〜100、好ましくはq=1〜20、h=1〜50の数である。)
で示される基であり、R’は下記式
Figure 0005821829
から選ばれる基であり、R”は下記式
Figure 0005821829
(Rw,Rxは上記と同様であり、y=0〜100の数である。)
から選ばれる基であり、Y’は下記式
Figure 0005821829
(nは1〜4の数である。)
で示される基、又は下記式
Figure 0005821829
(Rw,Rx,q,hは上記と同様である。)
で示される基である。z=1〜10の数である。〕
更に、上記化合物にトリメトキシシリル基、トリエトキシシリル基、メチルジメトキシシリル基等のアルコキシシリル基、アクリル基、メタクリル基、エステル基、無水カルボキシ基、イソシアネート基、アミノ基、アミド基等を含有させた有機化合物や有機ケイ素化合物も使用することができる。
なお、上記Rw,Rxの非置換又は置換の一価炭化水素基としては、炭素数1〜12、特に1〜8のものが好ましく、アルキル基、アリール基、アラルキル基、アルケニル基等、R1で例示したものと同様のものが挙げられるほか、置換一価炭化水素基としてこれらの基の水素原子の一部又は全部をアルコキシ基、アクリル基、メタクリル基、アクリロイル基、メタクリロイル基、アミノ基、アルキルアミノ基等で置換したものが挙げられる。
(F)成分は任意成分であるが、(F)成分を配合する場合、(F)成分の配合量は、(A)成分100質量部に対して0.1〜30質量部、好ましくは0.2〜20質量部、より好ましくは0.3〜15質量部である。配合量が0.1質量部未満では充分な接着性が得られない場合があり、30質量部を超えると物性低下を引き起こす可能性がある。
−その他の成分−
本発明のシリコーンゴム組成物には、必要に応じて更に熱伝導性付与材として粉砕石英、酸化亜鉛、アルミナ(酸化アルミニウム)や、非補強性シリカとして珪藻土のほか、炭酸カルシウム等の充填剤、着色剤、耐熱向上剤、難燃性向上剤、受酸剤、熱伝導向上剤等の添加剤や離型剤、アルコキシシラン、ジフェニルシランジオール、カーボンファンクショナルシラン、両末端シラノール基封鎖低分子シロキサン等の分散剤などを添加してもよい。
本発明のシリコーンゴム組成物(特には、ミラブル型のシリコーンゴム組成物)の製造方法は、特に制限されないが、上述した成分の所定量を2本ロール、ニーダー、バンバリーミキサー等の混練機で混練りすることによって得ることができる。
このようにして得られたシリコーンゴム組成物は、加熱硬化させることにより、ゴム状の弾性体(硬化シリコーンゴム)を得ることができ、硬化成形してシリコーンゴム成形物を得ることができる。その硬化方法は、硬化剤の分解及びシリコーンゴムの加硫に充分な熱をかける方法であればよい。硬化温度は硬化方法にもよるが、通常80〜400℃で、硬化時間は5秒〜1時間程度である。また、その成形方法も特に制限されず、例えば、押し出し成形による連続加硫、プレス、インジェクション等を用いることができる。更に、必要に応じて150〜250℃で1〜10時間程度、二次加硫してもよい。
本発明のシリコーンゴム組成物を硬化してなるシリコーンゴムはASTM D1894に準じて測定した動摩擦係数が0.5以下(通常、0.1〜0.5)、好ましくは0.2〜0.4、より好ましくは0.2〜0.35程度の低摩擦表面を有するものである。動摩擦係数が高すぎると充分な表面すべり性が得られない。なお、本発明の動摩擦係数は、(A)、(B)及び(D)成分を含むシリコーンゴム組成物に(C)成分を配合することによって達成することができる。
また、硬度が低すぎるとシリコーンゴムの摩擦係数が高くなってしまう場合があるため、成形後のシリコーンゴムの硬さは、JIS K 6249に準拠した方法でデュロメータタイプA硬度計で測定した場合、60以上(通常、60〜90)であることが好ましい。上記硬度は、補強性シリカ及び/又は焼成タルクの配合量を適宜調整することにより達成することができる。
本発明のシリコーン組成物を基材表面上に積層し、これを硬化させることで基材とシリコーンゴム層とからなる積層成形物を得ることができる。本発明の低摩擦係数のシリコーンゴムを鉄、アルミニウム、銅、ステンレス鋼等の金属、ポリカーボネート、ポリアミド、芳香族ポリアミド、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリフェニレンオキサイド(PPO)、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリウレタン等の多種多様な有機樹脂等の基材に積層する場合は、プライマー等を用いて接着することが可能であるし、(F)成分を添加してプライマーを用いずに接着させることも可能である。
帯電防止効果が必要な場合は、(E)成分を添加することにより達成できる。その場合、帯電防止性能としては、スタチックオネストメータ(シシド静電気(株)製)を用いて、シリコーンゴム成形物の表面に、コロナ放電により静電気を6kVチャージした後、その帯電圧が半分になる時間(半減期)が、2分以内、特に1分以内であることが好ましい。
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。なお、下記例中の部は質量部を示す。
物性特性測定法
[機械的強度]
JIS K6249に準じて、密度、硬度(デュロメータA)、引張り強さ、伸びなどの物性を測定した。
[動摩擦係数]
ASTM D1894に準じて測定した。
[帯電量測定]
スタチックオネストメータ(シシド静電気(株)製)を用いて、成形物の表面に、コロナ放電により静電気を6kVチャージした後、その帯電圧が半分になる時間(半減期)を測定した。
[接着性試験]
PC(ポリカーボネート)のテストピース(約25×50mm)を型内に置いて、シリコーンゴム組成物をその上部に置いて、所定時間プレスキュアーを実施した。(ゴム厚さ1〜3mm)。一体化した成形物を手で剥がし、接着性を評価した。
[実施例1]
(A)主鎖を構成するジオルガノシロキサン単位としてジメチルシロキサン単位99.850モル%とメチルビニルシロキサン単位0.125モル%、分子鎖末端基としてジメチルビニルシロキシ基0.025モル%を含有する平均重合度が約6,000である直鎖状オルガノポリシロキサン(生ゴム) 100部、
(B)BET法比表面積が200m2/gのヒュームドシリカ(アエロジル200 日本アエロジル(株)製) 65部、
分散剤として両末端シラノール基を有し、平均重合度5であるジメチルポリシロキサン
10部、
ビニルトリメトキシシラン 0.5部
をニーダーにて混練りし、170℃にて2時間加熱処理してコンパウンドを調製した。
ここに(C)焼成タルクBST(日本タルク(株)製) 130部
を2本ロールで添加した。
上記コンパウンド100部に対し、(D)付加架橋硬化剤としてC−25A(白金触媒)/C−25B(オルガノハイドロジェンポリシロキサン)(ともに信越化学工業(株)製)のそれぞれ1.0部/4.0部を2本ロールで混練後添加し、均一に混合した後、120℃、70kgf/cm2の条件で10分間プレスキュアーを行い、次いで200℃で4時間ポストキュアーを行い、試験用シートを作製した。物性特性の測定結果を表1に示す。
[実施例2]
焼成タルクBSTの添加量を200部とした以外は実施例1と同様に試験用シートを作製した。
[実施例3]
(E)成分としてLiN(SO2CF32を20質量%含有するアジピン酸エステルを0.04部添加した以外は実施例1と同様に試験用シートを作製した。
[実施例4]
(F)成分として下記式で示されるフェニレン骨格を有する接着助剤(SiH量0.0079モル/g)1.0部
Figure 0005821829

を添加した以外は実施例1と同様に試験用シートを作製した。
[実施例5]
(E)成分としてLiN(SO2CF32を20質量%含有するアジピン酸エステルを0.04質量部添加した以外は実施例4と同様に試験用シートを作製した。
[実施例6]
(D)成分の架橋剤として、付加架橋硬化剤に代えて、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン0.8部を添加し、均一に混合した後、165℃で10分間プレスキュアーを行い、試験用シートを作製した。更にその後、200℃で4時間のポストキュアーを行った以外は実施例1と同様に試験用シートを作製した。
[実施例7]
(D)成分の硬化剤としてC−23(ジ(4−メチルベンゾイル)パーオキサイド50%)2.0質量部を使用した以外は実施例1と同様に試験用シートを作製した。
[比較例1]
焼成タルクを使用せず、未焼成タルク ミクロエース K−1(日本タルク(株)製)を使用した以外は実施例1と同様に試験用シートを作製した。
焼成タルクを用いた場合と比べ、ロール粘着が激しく、加硫剤の添加、シート作製に時間を要した。
Figure 0005821829
Figure 0005821829

Claims (9)

  1. (A)下記平均組成式(I)
    1 aSiO(4-a)/2 (I)
    (式中、R1は同一又は異種の非置換もしくは置換の一価炭化水素基を示し、aは1.95〜2.05の正数である。)
    で示される一分子中にアルケニル基を少なくとも2個有するオルガノポリシロキサン
    100質量部、
    (B)BET吸着法による比表面積が50m2/g以上の補強性シリカ
    5〜100質量部、
    (C)焼成タルク 1〜500質量部、
    (D)硬化剤 有効量
    を含有してなり硬化後の動摩擦係数が0.5以下であるシリコーンゴム硬化物を与えることを特徴とするシリコーンゴム組成物(但し、以下の(a)〜(e)を満足するエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体[A]と、
    (a)エチレンと、α−オレフィンと、非共役ポリエンとの共重合体であり、
    (b)α−オレフィンの炭素数が3〜20であり、
    (c)エチレン単位/α−オレフィン単位の重量比が35/65〜95/5であり、
    (d)よう素価が0.5〜50の範囲であり、
    (e)135℃のデカリン溶液中で測定した極限粘度[η]が0.01〜5.0dl/gである;
    焼成タルク[B]と
    を含有してなるゴム組成物を除く)
  2. 更に、(E)イオン導電性帯電防止剤を(A)成分のオルガノポリシロキサン100質量部に対して0.0001〜5質量部含有する請求項1記載のシリコーンゴム組成物。
  3. (E)成分のイオン導電性帯電防止剤がリチウム塩又はカリウム塩である請求項2記載のシリコーンゴム組成物。
  4. 更に、(F)一分子中に少なくとも1個のSiH基を有し、かつフェニル基又はフェニレン骨格を少なくとも1個有するケイ素原子数1〜100の有機ケイ素化合物を(A)成分のオルガノポリシロキサン100質量部に対して0.1〜30質量部含有する請求項1〜3のいずれか1項記載のシリコーンゴム組成物。
  5. 硬化後のデュロメータA硬度が60以上であるシリコーンゴム硬化物を与えるものであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載のシリコーンゴム組成物。
  6. 付加加硫により硬化するものである請求項1〜5のいずれか1項記載のシリコーンゴム組成物。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項記載のシリコーンゴム組成物を硬化成形してなるシリコーンゴム成形物。
  8. 基材と、この基材表面に積層したシリコーンゴム層とからなる積層成形物であって、上記基材が、金属及びプラスチックからなる群より選ばれるものであり、上記シリコーンゴム層が、請求項1〜7のいずれか1項記載のシリコーンゴム組成物を硬化させてなるものである積層成形物。
  9. 電子機器の外装用である請求項8記載の積層成形物。
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