JP2022075141A - 研削装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】研削装置において、保持面に研削屑を付着させず、新たなウェーハを均一厚に研削する。【解決手段】ウェーハを吸引保持する保持手段3は、ポーラス板300と、ポーラス板300を収容し保持面302以外の面を封止する枠体301と、保持面302を吸引源38に連通する吸引路37と、吸引路37を開閉する吸引弁36と、吸引路37を大気開放する開放弁35と、を備え、ウェーハ外周縁より外からウェーハ中央に向かう方向でウェーハ外周縁と保持面302との間にエアを噴射するノズル60を備え、保持面302でウェーハを吸引保持する際は、開放弁35を閉じ吸引弁36を開き保持面302を吸引源38に連通させ、吸引保持されているウェーハを保持面302から離間させる際は、吸引弁36を閉じ開放弁35を開き保持面302を大気開放させ、ノズル60からウェーハ外周縁と保持面302との間にエアを噴射して進入させ、保持面302からウェーハを離間する研削装置1。【選択図】図4
Description
本発明は、半導体ウェーハ等の被加工物を研削する研削装置に関する。
下記に示す特許文献1に開示されているように、チャックテーブルの保持面が吸引保持したウェーハを研削砥石で研削する研削装置は、ウェーハを保持面から離間させた後、保持面から流体を噴出させることによって保持面を洗浄して、研削加工中に保持面に吸着した研削屑を除去している。なお、保持面に吸引保持されていたウェーハを保持面から離間させる際は、保持面から流体を噴出させてウェーハと保持面との間に残存している真空吸着力を排除している。
しかし、流体を保持面から噴出させても、保持面に研削屑が残ることがあり、次に研削加工を施すウェーハを保持面で吸引保持した際に、保持面とウェーハとの間に研削屑が介在し、次のウェーハを研削すると研削屑があるところが部分的に高く位置付けられてより多く研削されて薄くなってしまうため、研削後のウェーハが均一な厚みでなくなるという問題がある。
よって、保持面で吸引保持したウェーハを研削する研削装置においては、保持面に研削屑を付着させないようにして、ウェーハを吸引保持した際に、ウェーハの下面と保持面との間に研削屑などの異物を介在させないようにすることで、異物が介在することにより研削後のウェーハが部分的に厚みが薄くなってしまうという現象を発生することを防ぎ、ウェーハを均一な厚みに研削するという課題がある。
上記課題を解決するための本発明は、保持面でウェーハを吸引保持する保持手段と、研削砥石で該保持面に吸引保持されたウェーハを研削する研削手段と、を備えた研削装置であって、該保持手段は、上面を該保持面とするポーラス板と、該保持面を露出させ該ポーラス板を収容し該ポーラス板の該保持面以外の面を封止する枠体と、該枠体を貫通し該保持面を吸引源に連通する吸引路と、該吸引路に配置され該吸引路を開閉する吸引弁と、該保持面と該吸引弁との間の該吸引路を大気開放する開放弁と、を備え、該保持面に吸引保持されたウェーハの外周縁より外側からウェーハの中央に向かう方向で、ウェーハの外周縁と該保持面との間にエアを噴射するエアノズルを備え、該研削砥石でウェーハを研削するために該保持面でウェーハを吸引保持する際は、該開放弁を閉じ該吸引弁を開き該保持面を該吸引源に連通させ、研削され吸引保持されているウェーハを該保持面から離間させる際は、該吸引弁を閉じ該開放弁を開き該保持面を大気開放させ、さらに該エアノズルからウェーハの外周縁と該保持面との間にエアを噴射させウェーハの下面と該保持面との間にエアを進入させ、該保持面からウェーハを離間させる研削装置である。
本発明に係る研削装置は、前記保持手段を洗浄する洗浄手段を備え、該洗浄手段は、該保持面の中央を着水点として洗浄水を供給する洗浄水ノズルと、該保持面で吸引保持していたウェーハの外周部分があった環状部分に接触して洗浄する洗浄具と、制御部と、を備え、該制御部は、該洗浄具を該環状部分に接触させて該環状部分を洗浄させる制御を行う接触制御部と、該洗浄水ノズルから洗浄水を供給させつつ該保持面を前記吸引源に連通させ該保持面から洗浄水を吸水させ前記ポーラス板を洗浄する制御を行う吸水制御部と、を備えると好ましい。
本発明に係る研削装置は、ウェーハを吸引保持する保持手段は、上面を保持面とするポーラス板と、保持面を露出させポーラス板を収容しポーラス板の保持面以外の面を封止する枠体と、枠体を貫通し保持面を吸引源に連通する吸引路と、吸引路に配置され吸引路を開閉する吸引弁と、保持面と吸引弁との間の吸引路を大気開放する開放弁と、を備え、保持面に吸引保持されたウェーハの外周縁より外側からウェーハの中央に向かう方向で、ウェーハの外周縁と保持面との間にエアを噴射するエアノズルを備えていることで、研削砥石でウェーハを研削するために保持面でウェーハを吸引保持する際は、開放弁を閉じ吸引弁を開き保持面を吸引源に連通させ、研削され吸引保持されているウェーハを保持面から離間させる際は、吸引弁を閉じ開放弁を開き保持面を大気開放させ、さらにエアノズルからウェーハの外周縁と保持面との間にエアを噴射させウェーハの下面と保持面との間にエアを進入させ、保持面からウェーハを離間させることが可能となる。即ち、従来は、研削したウェーハをチャックテーブルの保持面から離間させる際に、保持面から水とエアとの混合流体を噴出させ、保持面とウェーハとの間の真空吸着力を除去して、保持面からウェーハを離間させていた。しかし、混合流体を噴出させることによってポーラス板内に吸引していた研削屑を保持面から噴出させていたため、保持面に研削屑が突き刺さって残ることがあり、その保持面に突き刺さった研削屑によって、次に保持面が保持したウェーハを研削した場合に部分(研削屑が突き刺さった保持面に対応する部分)的に薄くなるという現象が発生していた。また、ウェーハの下面に保護テープを貼着してウェーハを例えば10μmに研削した際には、一部の薄くなった部分にクラック(結晶方位に沿って割れる十字クラック)が発生するという現象があった。対して、本発明に係る研削装置では、ウェーハの保持面からの離脱時に、保持面から流体を噴出させることをしないので、新たにウェーハを保持する保持面に研削屑が突き刺さっている状態を発生させることが無くなり、次に新たに保持面で保持したウェーハを部分的に薄く研削してしまうことが無くなる。
本発明に係る研削装置においては、保持手段を洗浄する洗浄手段を備え、洗浄手段は、保持面の中央を着水点として洗浄水を供給する洗浄水ノズルと、保持面で吸引保持していたウェーハの外周部分があった環状部分に接触して洗浄する洗浄具と、を備えることで、接触制御部による洗浄具の移動制御等によって洗浄具を保持手段の環状部分に接触させ該洗浄具に環状部分を洗浄させることができ、また、吸水制御部による制御の下で洗浄水ノズルから洗浄水を供給させつつ保持面を吸引源に連通させ保持面から洗浄水を吸水させポーラス板を洗浄できる。即ち、例えば、保持面にウェーハを吸引保持していない状態で、保持面から水を吸引させることによってポーラス板内に研削屑が貯まることを防止させ、経時による保持面の吸引力の低下を遅らせてポーラス板をより長い間使用可能とする。
図1に示す研削装置1は、保持手段3のチャックテーブル30上に吸引保持されたウェーハ80を研削手段16によって研削加工する装置であり、研削装置1の装置ベース10上の前方(-Y方向側)は、保持手段3に対してウェーハ80の着脱が行われる着脱領域100であり、装置ベース10上の後方(+Y方向側)は、研削手段16によって保持手段3のチャックテーブル30上に吸引保持されたウェーハ80の研削加工が行われる加工領域101である。
なお、本発明に係る研削装置は、研削装置1のような研削手段16が1軸の研削装置に限定されるものではなく、粗研削手段と仕上げ研削手段とを備え、回転するターンテーブルでウェーハ80を各研削手段の下方に位置づけ可能な2軸の研削装置等であってもよい。
なお、本発明に係る研削装置は、研削装置1のような研削手段16が1軸の研削装置に限定されるものではなく、粗研削手段と仕上げ研削手段とを備え、回転するターンテーブルでウェーハ80を各研削手段の下方に位置づけ可能な2軸の研削装置等であってもよい。
ウェーハ80は、例えば、シリコン母材等からなる円形の半導体ウェーハであるが、ガリウムヒ素、サファイア、セラミックス、樹脂、窒化ガリウム又はシリコンカーバイド等で構成されていてもよい。
ウェーハ80の上側(+Z方向側)を向いている上面802は、研削が施される被研削面となる。上面802の反対面である下面800には、例えば、格子状に区画された各領域にIC等の図示しないデバイスがそれぞれ形成されている。下面800は、例えば、図示しない保護テープが貼着されて保護されている。なお、ウェーハ80は、デバイスが形成されていないウェーハであってもよい。
ウェーハ80の上側(+Z方向側)を向いている上面802は、研削が施される被研削面となる。上面802の反対面である下面800には、例えば、格子状に区画された各領域にIC等の図示しないデバイスがそれぞれ形成されている。下面800は、例えば、図示しない保護テープが貼着されて保護されている。なお、ウェーハ80は、デバイスが形成されていないウェーハであってもよい。
装置ベース10の-Y方向側の正面には、第1のカセットステージ150及び第2のカセットステージ151が並べて設けられており、第1のカセットステージ150には加工前のウェーハ80が棚状に複数枚収容される第1のカセット1501が載置され、第2のカセットステージ151には加工後のウェーハ80が棚状に複数枚収容される第2のカセット1512が載置される。
第1のカセット1501の開口の後方には、第1のカセット1501から加工前のウェーハ80を搬出するとともに加工後のウェーハ80を第2のカセット1512に搬入するロボット155が配設されている。ロボット155に隣接する位置には、仮置き領域152が設けられ、仮置き領域152には位置合わせ手段153が配設されている。位置合わせ手段153は、第1のカセット1501から搬出され仮置き領域152に載置されたウェーハ80を、縮径する位置合わせピンで所定の位置に位置合わせ(センタリング)する。
位置合わせ手段153と隣接する位置には、吸引パッド等で構成されウェーハ80を保持手段3のチャックテーブル30に搬入する搬入手段154が配置されている。そして、搬入手段154の隣には、チャックテーブル30からウェーハ80を搬出する搬出手段2が配設されている。
図1、図2に示す搬出手段2は、水平方向に平行に延在しその先端の下面側に搬出パッド20が装着されたアーム部21と、軸方向がZ軸方向でありアーム部21を水平方向に旋回移動させる旋回軸部22と、その下面でウェーハ80を吸引保持する搬出パッド20とを備えている。例えば、アーム部21及び旋回軸部22は、シリンダ機構等の昇降手段23により上下動可能となっている。搬出手段2は、研削後のウェーハ80の上面802を吸引保持し、図1に示すスピンナー洗浄機構156に搬送する。
図2、図3に示すように、例えばアーム部21の先端側下面にウェーハ80に接触時の衝撃を吸収するための図示しないスプリング及び固定ボルト205によって上面が取り付けられた搬出パッド20は、その外形が平面視円形板状であり、ポーラス部材等からなりウェーハ80を吸着する吸着部200と、吸着部200を支持する枠体201とを備える。
例えば、固定ボルト205が挿通されたアーム部21の下面と枠体201の上面の間には、図示しないスプリングが配設されており、搬出パッド20がウェーハ80の上面802に接触した際に衝撃がウェーハ80に加わらないように、また、エアによって搬出パッド20によって吸引保持されたウェーハ80が浮上可能なように、搬出パッド20が固定ボルト205と共にアーム部21に対して相対的に僅かに上方に移動可能となっている。なお、該図示しないスプリングは上記位置に配設されていなくてもよい。
例えば、固定ボルト205が挿通されたアーム部21の下面と枠体201の上面の間には、図示しないスプリングが配設されており、搬出パッド20がウェーハ80の上面802に接触した際に衝撃がウェーハ80に加わらないように、また、エアによって搬出パッド20によって吸引保持されたウェーハ80が浮上可能なように、搬出パッド20が固定ボルト205と共にアーム部21に対して相対的に僅かに上方に移動可能となっている。なお、該図示しないスプリングは上記位置に配設されていなくてもよい。
例えば、図3に示すように、枠体201の上面から吸引パイプ204が貫通して吸着部200に連通しており、吸引パイプ204の上端側は図示しない継手、及び可撓性を備える樹脂チューブ207等を介して吸引源29に連通している。そして、吸引源29が吸引することで生み出された吸引力が、吸着部200の露出面と枠体201の下面とで構成される吸着面202に伝達されることで、搬出パッド20は吸着面202でウェーハ80を吸引保持することができる。なお、搬出パッド20は、ウェーハ80の上面802の全面を吸引保持可能な大きさとなっているが、上面802の中央部分だけ吸引保持可能なウェーハ80よりも小径の搬送パッドであってもよい。
例えば、図3に示すように、樹脂チューブ207には、吸引源29と搬出パッド20との連通と非連通とを切り換えるパッド側開閉弁208が配設されている。
例えば、図3に示すように、樹脂チューブ207には、吸引源29と搬出パッド20との連通と非連通とを切り換えるパッド側開閉弁208が配設されている。
図1に示すように搬出手段2と近接する位置には、搬出手段2により搬送された加工後のウェーハ80を洗浄する枚葉式のスピンナー洗浄機構156が配置されている。スピンナー洗浄機構156は、スピンナーテーブル1561でウェーハ80の下面800を保持し、保持されたウェーハ80の上方を旋回移動可能な旋回ノズル1562から、洗浄水をウェーハ80の上面802に噴射して洗浄を行う。次いで、例えば、旋回ノズル1562からエアを噴出させてウェーハ80を乾燥する。
スピンナー洗浄機構156により洗浄・乾燥されたウェーハ80は、ロボット155により第2のカセット1512に搬入される。
スピンナー洗浄機構156により洗浄・乾燥されたウェーハ80は、ロボット155により第2のカセット1512に搬入される。
搬入手段154によって搬送されてきたウェーハ80を吸引保持する保持手段3は、例えば、図3に示すチャックテーブル30と、チャックテーブル30の枠体301を貫通し保持面302を真空発生装置等の吸引源38に連通する吸引路37と、吸引路37に配置され吸引路37を開閉する吸引弁36と、を備えている。
図3に示す保持手段3を構成するチャックテーブル30は、例えば外形が円形状であり、上面を該保持面302とするポーラス板300と、保持面302を露出させポーラス板300を収容しポーラス板300の保持面302以外の面(側面及び下面)を封止する枠体301と、を備えている。
ポーラス板300は、例えば、多孔質部材であるポーラスセラミックス、ポーラスメタル、多孔質ポリテトラフルオロエチレン、又はポーラスカーボン等で構成されており、その外形が円形状であり、その上面である保持面302は、保持面302の中心を頂点とし肉眼では目視できない程度の極めて緩やかな円錐面となっている。
枠体301は、例えば、ステンレス、若しくはアルミニウム合金、又はセラミックス等で構成されており、その外形が平面視円形に形成されている。枠体301の上面の外周側には所定の高さの環状壁が立設されており、環状壁の内側の領域はポーラス板300が収容される凹状の収容部となっている。収容部の直径は、例えば、ポーラス板300の直径よりも僅かに小さく設定されており、収容部にポーラス板300が嵌合可能となっており、収容部の底面に塗られた接着剤によってポーラス板300と枠体301とは一体になっている。また、枠体301の環状壁の上面とポーラス板300の極めて緩やかな円錐面である保持面302とは面一につながっている。
図1に示すように、保持手段3のチャックテーブル30は、カバー39によって周囲を囲まれており、カバー39及びカバー39に連結されY軸方向に伸縮する蛇腹カバー390の下に配設された電動スライダー等の図示しないY軸移動手段によって、装置ベース10上をY軸方向に往復移動可能である。
図2に示すように、チャックテーブル30は、ベアリング330を介してチャックテーブル30の下方に配設されたテーブル基台33によって支持されており、また、テーブル回転手段32によって回転可能となっている。テーブル回転手段32は、例えば、プーリ機構であり、チャックテーブル30の下面に接続されチャックテーブル30に対して垂直に延在する回転軸320を備えている。回転軸320を回転させる駆動源となるモータ321のシャフトには、主動プーリ322が取り付けられており、主動プーリ322には無端ベルト323が巻回されている。回転軸320には従動プーリ324が取り付けられており、無端ベルト323は、この従動プーリ324にも巻回されている。図2に示すモータ321が主動プーリ322を回転駆動することで、主動プーリ322の回転に伴って無端ベルト323が回動し、無端ベルト323が回動することで従動プーリ324及び回転軸320が回転する。
図3に示すように、枠体301の凹部の底面には、チャックテーブル30の中心を中心として同心円状に吸引溝303が形成されている。さらに、吸引溝303の底面から枠体301の下面、さらに該下面から回転軸320にかけては、吸引路37を構成する保持手段内部吸引路370が形成されている。該保持手段内部吸引路370は、回転軸320の下部側に配設されたロータリージョイント373、及び吸引路37を構成する外部の吸引配管374を介して吸引源38に連通している。ロータリージョイント373は、吸引源38が生み出す吸引力を遺漏無く回転軸320内部の保持手段内部吸引路370に移送する。
例えば、吸引路37を構成する該吸引配管374には、吸引路37を開閉して吸引源38と保持面302との連通と非連通とを切り換えるソレノイドバルブ等の吸引弁36に加えて、吸引源38が生み出しチャックテーブル30の保持面302に伝達される吸引力の強弱を調整するための絞り弁368が配設されていてもよい。
保持面302と吸引弁36との間の吸引路37を構成する吸引配管374は、分岐して吸引路37を大気開放するソレノイドバルブ等の開放弁35につながっている。
保持面302と吸引弁36との間の吸引路37を構成する吸引配管374は、分岐して吸引路37を大気開放するソレノイドバルブ等の開放弁35につながっている。
図1、2に示すように、研削装置1は、チャックテーブル30の保持面302に吸引保持されたウェーハ80の外周縁より外側からウェーハ80の中央に向かう方向で、ウェーハ80の外周縁と保持面302との間にエアを噴射するエアノズル60を備えている。本実施形態において、例えば側面視略L字状であるエアノズル60は、搬出手段2のアーム部21の側面に取り付けられており、その噴射口602は搬出パッド20の外周縁よりも外側に位置付けされている。噴射口602から噴射させるエアの角度は、図示しない調整ネジによってエアノズル60の先端側を図3の矢印A方向に角度調整して変更可能となっている。また、例えば、アーム部21を水平方向に伸縮可能な構成として、エアノズル60と搬出パッド20との水平方向における距離を調整可能としてもよい。
そして、図3に示すように、エアノズル60には、コンプレッサー等からなり圧縮エアを送り出し可能なエア供給源69が図示しない継手、エア配管698、エアノズル60とエア供給源69との連通又は非連通を切り換えるエア供給開閉弁697を介して接続されている。
そして、図3に示すように、エアノズル60には、コンプレッサー等からなり圧縮エアを送り出し可能なエア供給源69が図示しない継手、エア配管698、エアノズル60とエア供給源69との連通又は非連通を切り換えるエア供給開閉弁697を介して接続されている。
エアノズル60の配設位置はアーム部21に限定されるものではない。例えば、曲がりエアノズルを、搬出パッド20の枠体201の側面等に台座を介して配設されており、搬出パッド20の吸着面202の外周縁よりも外側から吸着面側の斜め下方に向かってエアを噴射可能であってもよい。または、装置ベース10上のウェーハ80に位置付けされた搬出パッド20の近傍となる位置に、逆さL字状のエアノズルを配設してもよい。
図1に示すように、装置ベース10上の後方側(+Y方向側)には、コラム103が立設されており、コラム103の前面には、研削手段16をZ軸方向に加工送りするボールネジ機構等からなる研削送り手段17が配設されている。
保持手段3のチャックテーブル30に吸引保持されたウェーハ80を研削する研削手段16は、軸方向が保持面302に直交するZ軸方向である回転軸160と、回転軸160を回転可能に支持するハウジング161と、回転軸160を回転駆動するモータ162と、回転軸160の下端に取り付けられたマウント163と、マウント163に着脱可能に接続された研削ホイール164とを備える。
研削ホイール164は、円環状のホイール基台1640と、略直方体形状の外形を備えホイール基台1640の下面に複数環状にセグメント配列された研削砥石1641とを備えている。なお、研削砥石1641は、研削砥石チップ間に間隔を空けないコンテニュアス配列であってもよい。
例えば、回転軸160の内部には、Z軸方向に延びる図示しない研削水流路が形成されており、研削水供給手段から回転軸160に対して供給される研削水(例えば、純水)は、研削水流路の下端の開口から研削ホイール164に向かって斜め外側下方に噴出し、研削砥石1641とウェーハ80との接触部位に到達する。
図1に示す研削装置1は、例えば、チャックテーブル30の保持面302を洗浄する洗浄手段4を備えている。そして、洗浄手段4は、チャックテーブル30の保持面302の中央を着水点として洗浄水を供給する洗浄水ノズル44と、保持面302が吸引保持していたウェーハ80の外周部分があった保持手段3の環状部分、即ち、本実施形態においては枠体301の環状の上面に接触して洗浄する洗浄具42と、洗浄手段4の各種動作を制御する制御部49(図5参照)と、を備えている。
図1に示すように、例えば、研削装置1の装置ベース10上には、保持手段3の移動経路を跨ぐようにして、門型の支持ブリッジ105が立設されており、支持ブリッジ105の-Y方向側の前面に洗浄具42をZ軸方向に昇降させる洗浄具昇降手段106が配設されている。
洗浄具昇降手段106は、例えば電動アクチュエータ又はエアアクチュエータ等で構成されており洗浄具昇降手段106のZ軸方向に昇降するロッド1066の下端側には、洗浄具42を軸方向がZ軸方向であるスピンドル420を介して回転させる回転駆動力を生み出す洗浄モータ425が連結されている。
洗浄具42は、例えば、平面視円形板状の洗浄砥石であり、スピンドル420の下端に着脱可能に取り付けられており、枠体301の環状の上面に付着した研削屑を削り落とすことができる。なお、洗浄具42は洗浄砥石に限定されるものではなく、洗浄ブラシ、又は洗浄スポンジ等であってもよい。また、洗浄具42は、直方体の洗浄砥石がスピンドル420を中心とした放射状に数本組み合わされたものであってもよい。
また、本実施形態における研削装置1は、チャックテーブル30の保持面302の中央を着水点として洗浄水を供給する図5に示す洗浄水ノズル44を備えている。洗浄水ノズル44は、例えば、支持ブリッジ105の+Y方向側の背面に取り付けられた直進ノズルであり、その下端に形成された噴射口440はY軸方向に移動可能なチャックテーブル30の中心の移動経路上方に位置している。洗浄水ノズル44の上端側には、樹脂チューブ等を介して、ポンプ等からなり洗浄水として例えば純水を供給可能な洗浄水供給源48が連通している。そして、上記洗浄水ノズル44及び洗浄具42によって、保持手段3のポーラス板300、及び保持面302が吸引保持していたウェーハ80の外周部分があった保持手段3の環状部分、即ち、本実施形態においては枠体301の環状の上面を洗浄する洗浄手段4が構成される。
洗浄手段4は、上記のように説明した洗浄手段4の各構成要素を制御可能な制御部49を備えている。CPU及びメモリ等の記憶媒体等で構成される制御部49は、例えば、洗浄具昇降手段106や洗浄モータ425等に電気的に接続された接触制御部493、並びに洗浄水供給源48、吸引弁36、及び開放弁35等に電気的に接続された吸水制御部494を備えている。例えば、接触制御部493による電気的な指令によって図1に示す洗浄具昇降手段106による洗浄具42の昇降動作、洗浄具42の回転動作等が制御され、吸水制御部494による電気的な指令で洗浄水供給源48からの洗浄水の供給又は供給の停止、及び吸引弁36や開放弁35の開閉等が制御される。
例えば、吸引配管374には、吸引路37内に流れるエアの負圧、換言すれば、ポーラス板300によるウェーハ80の吸着圧力を測定可能な圧力計34が配設されている。該圧力計34は、例えば、ポーラス板300内部に許容量以上の研削屑が入り込み吸引力が低下したことを検出するために用いられてもよい。例えば、圧力計34による測定情報は、制御部49に送信される。
制御部49の記憶媒体には、例えば、チャックテーブル30の保持面302にウェーハ80が載置されておらず、開放弁35が閉じられ、吸引弁36が開かれた状態で吸引源38が吸引を行った場合の、吸引路37内の負圧についての閾値が記憶されている。
制御部49の記憶媒体には、例えば、チャックテーブル30の保持面302にウェーハ80が載置されておらず、開放弁35が閉じられ、吸引弁36が開かれた状態で吸引源38が吸引を行った場合の、吸引路37内の負圧についての閾値が記憶されている。
以下に、図1に示す研削装置1において、保持手段3のチャックテーブル30に保持されたウェーハ80を研削する場合の、研削装置1の動作について説明する。
まず、ウェーハ80が第1のカセット1501からロボット155により1枚搬出され、ロボット155がウェーハ80を仮置き領域152に搬送し、仮置き領域152において位置合わせ手段153によりウェーハ80が所定の位置にセンタリングされる。
まず、ウェーハ80が第1のカセット1501からロボット155により1枚搬出され、ロボット155がウェーハ80を仮置き領域152に搬送し、仮置き領域152において位置合わせ手段153によりウェーハ80が所定の位置にセンタリングされる。
次いで、搬入手段154によりウェーハ80が吸引保持されて、位置合わせ手段153からチャックテーブル30にウェーハ80が搬送されて、チャックテーブル30の中心とウェーハ80の中心とが略合致するように、ウェーハ80が上面802を上に向けた状態で保持面302上に載置される。ウェーハ80は、ポーラス板300の保持面302全面を覆うとともに、その外周部分が僅かに枠体301の上面にも載った状態になる。
また、図3に示す開放弁35が閉じられ、かつ、吸引弁36が開かれた状態で、吸引源38が生み出した吸引力が、吸引配管374、保持手段内部吸引路370、吸引溝303、及びポーラス板300内部を通り保持面302に至り、チャックテーブル30がウェーハ80を吸引保持する。
次いで、ウェーハ80を吸引保持した図1に示すチャックテーブル30が、研削手段16の下まで+Y方向へ移動し、研削砥石1641の回転中心がウェーハ80の回転中心に対して所定距離だけ水平方向にずれ、研削砥石1641の回転軌跡がウェーハ80の回転中心を通るようにチャックテーブル30が位置づけされる。研削手段16が研削送り手段17により-Z方向へと送られ、回転する研削砥石1641がウェーハ80の上面802に当接することで研削が行われる。研削中は、チャックテーブル30が回転するのに伴って、保持面302上に保持されたウェーハ80も回転するので、研削砥石1641がウェーハ80の上面802の全面の研削加工を行う。また、研削水が研削砥石1641とウェーハ80との接触部位に対して供給され、接触部位が冷却されるとともに、接触部位に発生する研削屑が洗浄除去される。
仕上げ厚みまでウェーハ80が研削されると、研削手段16が上昇して、研削砥石1641をウェーハ80の上面802から離間させて研削加工が終了する。そして、ウェーハ80を保持したチャックテーブル30が、図示しないY軸移動手段の制御の下で、搬出手段2の近傍まで移動する。
次いで、搬出手段2によって研削後のウェーハ80がチャックテーブル30から搬出される。具体的には、旋回軸部22により、搬出パッド20が水平方向に移動して、搬出パッド20の中心がウェーハ80の中心と略合致するように搬出パッド20がウェーハ80の上方に位置付けられる。また、図3に示すパッド側開閉弁208が開かれた状態で吸引源29が作動することで、吸引源29が生み出す吸引力が搬出パッド20の吸着面202に伝達される。
さらに、図3に示す昇降手段23によって、搬出パッド20の吸着面202がウェーハ80の上面802に接触する高さ位置まで搬出パッド20が-Z方向へと降下した後、該高さ位置で降下が停止する。そして、搬出パッド20が、吸引力が伝達されている吸着面202でウェーハ80の上面802を吸着する。
例えば、上記のように搬出パッド20がウェーハ80を吸着するのと並行して、又は吸着した後、保持手段3側においては、開放弁35が開かれて、かつ、吸引弁36が閉じられることで、吸引源38が生み出す吸引力の保持面302への伝達が遮断されるとともに、保持面302が、開放弁35、吸引配管374、保持手段内部吸引路370、及び吸引溝303を介して大気に開放された状態になる。吸引配管374が大気開放されることにより、保持面302とウェーハ80の下面800との間には真空吸着力が残存しない状態になる。しかし、保持面302とウェーハ80の下面800との間には研削水が浸入しているため研削水の表面張力により保持面302とウェーハ80とが吸着された状態になっている。
図3に示すように、搬出パッド20がウェーハ80を吸着すると、アーム部21に配設されているエアノズル60がウェーハ80の外周縁よりも外側で保持面302よりも上方の位置に位置付けられた状態になる。さらに、噴射口602から噴射させるエア604の到達点が保持面302とウェーハ80の下面800の外周縁との境になるように、エアノズル60の角度調整が行われる。
そして、エア供給源69が圧縮されたエア604をエアノズル60に供給して、噴射口602から噴射されたエア604が保持面302とウェーハ80下面800の外周縁との境に到達して、該境から保持面302とウェーハ80の下面800との間にウェーハ80の中央に向かうように進入していく。そして、保持面302と下面800全面との間に生じている吸着力がエア604によって除去されていくと同時に、図4に示すように、該エア604によって(エア604が介在することによって)搬出パッド20に吸引保持されているウェーハ80が僅かに保持面302から浮き上がる。そして、所定時間エアノズル60からエア604の噴射が行われ該吸着力が完全に排除された後、搬出パッド20が昇降手段23によって上昇して、ウェーハ80が保持面302から破損事故を起こすこと無く離間する。
なお、エアノズル60の代わりに水を噴射する水ノズル、または水とエアとの2流体を噴射する2流体ノズルを用いてもよい。水ノズルまたは2流体ノズルを用いる場合には、ウェーハ80を吸引保持した搬出パッド20を保持面302に平行に移動させ、保持面302より外にウェーハ80を移動させ、水の表面張力により保持面302がウェーハ80を吸着する吸着力を破壊した後、搬出パッド20を上昇させて保持面302からウェーハ80を離間させてもよい。
なお、エアノズル60の代わりに水を噴射する水ノズル、または水とエアとの2流体を噴射する2流体ノズルを用いてもよい。水ノズルまたは2流体ノズルを用いる場合には、ウェーハ80を吸引保持した搬出パッド20を保持面302に平行に移動させ、保持面302より外にウェーハ80を移動させ、水の表面張力により保持面302がウェーハ80を吸着する吸着力を破壊した後、搬出パッド20を上昇させて保持面302からウェーハ80を離間させてもよい。
ウェーハ80の上面802を吸引保持した搬出パッド20が、旋回移動及び下降して、ウェーハ80が図1に示すスピンナー洗浄機構156のスピンナーテーブル1561に搬入される。スピンナーテーブル1561で吸引保持されて回転するウェーハ80の上面802が、旋回ノズル1562から噴射される洗浄水で洗浄された後、例えば、旋回ノズル1562からエアが噴射されてウェーハ80が乾燥する。
その後、ロボット155がウェーハ80を第2のカセット1512に搬送して収容する。
その後、ロボット155がウェーハ80を第2のカセット1512に搬送して収容する。
上記のように本発明に係る研削装置1は、ウェーハ80を吸引保持する保持手段3は、上面を保持面302とするポーラス板300と、保持面302を露出させポーラス板300を収容しポーラス板300の保持面302以外の面を封止する枠体301と、枠体301を貫通し保持面302を吸引源38に連通する吸引路37と、吸引路37に配置され吸引路37を開閉する吸引弁36と、保持面302と吸引弁36との間の吸引路37を大気開放する開放弁35と、を備え、保持面302に吸引保持されたウェーハ80の外周縁より外側からウェーハ80の中央に向かう方向で、ウェーハ80の外周縁と保持面302との間にエアを噴射するエアノズル60を備えていることで、研削砥石1641でウェーハ80を研削するために保持面302でウェーハ80を吸引保持する際は、開放弁35を閉じ吸引弁36を開き保持面302を吸引源38に連通させ、研削され吸引保持されているウェーハ80を保持面302から離間させる際は、吸引弁36を閉じ開放弁35を開き保持面302を大気開放させ、さらにエアノズル60からウェーハ80の外周縁と保持面302との間にエアを噴射させウェーハ80の下面800と保持面302との間にエアを進入させ、保持面302からウェーハ80を離間させることが可能となる。即ち、従来は、研削したウェーハ80をチャックテーブル30の保持面302から離間させる際に、保持面302から水とエアとの混合流体を噴出させ、保持面302とウェーハ80との間の真空吸着力を除去して、保持面302からウェーハ80を離間させていた。しかし、混合流体を噴出させることによってポーラス板300内に吸い込んでいた研削屑を保持面302から噴出させていたため、保持面302に研削屑が突き刺さって残ることがあり、その保持面302に突き刺さった研削屑によって、次に保持面302が保持した新たなウェーハ80を研削した場合に部分(研削屑が突き刺さった保持面302に対応する部分)的に薄くなるという現象が発生していた。また、ウェーハ80の下面800に保護テープを貼着してウェーハ80を例えば10μmに研削した際には、一部の薄くなった部分にクラック(結晶方位に沿って割れる十字クラック)が発生するという現象があった。対して、本発明に係る研削装置1では、ウェーハ80の保持面302からの離脱時に、保持面302から流体を噴出させずとも吸着力(真空吸着力)を排除して破損事故を起こすことなく、ウェーハ80を保持面302から離脱可能である。そのため、新たにウェーハ80を保持する保持面302に研削屑が突き刺さっている状態を発生させることが無くなり、次に新たに保持面で保持したウェーハ80を部分的に薄く研削してしまうことが無くなる。
研削装置1においては、第1のカセット1501に棚状に複数枚収容されているウェーハ80に対する研削のスループットを向上させるために、例えば、一枚のウェーハ80がチャックテーブル30によって保持されて研削されている最中に、新たなウェーハ80が第1のカセット1501からロボット155により引き出され、研削を行うためのウェーハ80のセンタリング等が先に説明したのと同様に行われる。
しかし、チャックテーブル30が新たなウェーハ80を吸引保持していないタイミングは存在するので、例えばこのタイミングで、チャックテーブル30のポーラス板300内部及び前のウェーハ80の外周部分があった保持手段3の環状部分、即ち、本実施形態においては主に枠体301の環状の上面の洗浄が、洗浄手段4によって実施される。なお、研削装置1のアイドリング時や、研削装置1を停止させる前段階の時点等でチャックテーブル30のポーラス板300等の洗浄を行ってもよい。
図3に示すように、保持手段3のチャックテーブル30の保持面302をウェーハ80の下面800より僅かに小さい面積に設定している。即ち、保持面302の直径をウェーハ80の直径よりも僅かに小さく設定している。そのため、チャックテーブル30でウェーハ80を吸引保持しても、枠体301の上面にかかるウェーハ80の外周部分がリング状に吸引されていない状態になる。そして、例えば、ウェーハ80が研削され薄くなるとウェーハ80の外周部分が吸引保持されていないことで、回転する研削砥石1641から受ける押圧力でウェーハ80の外周部分が持ち上げられ、外周部分が保持面302から離れることで隙間が形成され、研削屑が該隙間に進入し、ウェーハ80の研削後に保持面302が吸引保持していたウェーハ80の外周部分があった環状部分(本実施形態においては、主に枠体301の環状の上面)に研削屑が付着した状態になる。また、ポーラス板300の内部にも発生した研削屑が入り込んだ状態になる。
例えば、ポーラス板300内部に研削屑が許容量以上貯まってしまったことの認識は、圧力計34の測定値によってなされてもよい。吸引路37内の負圧は-(マイナス)の値で示される。即ち、例えば、チャックテーブル30の保持面302にウェーハ80が載置されておらず、開放弁35が閉じられ、吸引弁36が開かれた状態で吸引源38が吸引を行った際に、保持面302は大気開放されているため、圧力計34によって測定される吸引路37内の負圧はポーラス板300に研削屑があまり貯まっていなければ閾値よりマイナス方向に大きな値を示さないが、ポーラス板300に研削屑が多く貯まっている場合には制御部49の記憶媒体に記憶されている閾値をマイナス方向に超えてしまう。これによって、制御部49はポーラス板300内部に保持面302がウェーハ80を保持する事ができなくなる許容量以上の研削屑が貯まっていることを判断できる。なお、作業者がポーラス板300の点検を行って、研削屑の貯まりを判断してもよい。
また、上記のようにポーラス板300に研削屑が貯まったと判断したら、作業者がチャックテーブル30を交換してもよい。
また、上記のようにポーラス板300に研削屑が貯まったと判断したら、作業者がチャックテーブル30を交換してもよい。
このようにポーラス板300の内部に研削屑が貯まるのを防止する為の、本洗浄においては、まず、ウェーハ80を吸引保持していない図5に示すチャックテーブル30が、洗浄手段4の洗浄水ノズル44及び洗浄具42の下までY軸方向へ移動して位置合わせが行われる。即ち、図5に示す例においては、洗浄水ノズル44の噴射口440の下方にチャックテーブル30の保持面302の中心が略合致し、また、チャックテーブル30の-Y方向側の枠体301の上面に洗浄具42がかかるように位置合わせが行われる。なお、洗浄具42は、ポーラス板300の外周部分に僅かにかかってもよい。
また、図5に示すように、吸水制御部494の制御の下で、開放弁35が閉じられ、かつ、吸引弁36が開かれた状態となり、吸引源38が生み出した吸引力が、吸引配管374、保持手段内部吸引路370、吸引溝303、及びポーラス板300内部を通り保持面302に到達する。
接触制御部493による制御の下で、洗浄具昇降手段106が洗浄具42を降下させて、チャックテーブル30の-Y方向側の枠体301の上面に洗浄具42の下面を接触させて降下を停止させる。また、接触制御部493による制御の下で、洗浄モータ425が洗浄具42を所定の回転速度で回転させる。さらに、吸水制御部494の制御の下で、洗浄水供給源48から所定量の洗浄水489(純水)が保持面302の中央に向かって噴射される。
さらに、テーブル回転手段32がチャックテーブル30を回転させることで、遠心力によって洗浄水489が保持面302の外周側に向かって流れていき、大部分が保持面302全面からポーラス板300の内部に入って行くとともに、一部が保持面302から枠体301の上面まで流れていく。
先に説明したウェーハ80の研削において、保持面302で吸引保持していたウェーハ80の外周部分があった保持手段3の環状部分である枠体301の上面に付着していた研削屑が、洗浄具42によって削り落されていくとともに、洗浄水489によって洗浄されてチャックテーブル30から流下して、研削屑を含んだ洗浄水489は図示しないウォータケースに排水される。
また、保持面302からポーラス板300内部に吸い込まれた洗浄水489とともに、ポーラス板300内部に留まっていた研削屑が、吸引溝303、保持手段内部吸引路370、吸引配管374を通り吸引源38に吸引されることで、ポーラス板300から留まっていた研削屑が除去される。
上記のように本発明に係る研削装置1においては、保持手段3を洗浄する洗浄手段4を備え、洗浄手段4は、保持面302の中央を着水点として洗浄水を供給する洗浄水ノズル44と、保持面302で吸引保持していたウェーハ80の外周部分があった保持手段3の環状部分(本実施形態においては、枠体301の上面)に接触して洗浄する洗浄具42と、を備えることで、接触制御部493による洗浄具42の移動制御等によって洗浄具42を環状部分に接触させ該洗浄具42で環状部分を洗浄することができ、また、吸水制御部494による制御の下で洗浄水ノズル44から洗浄水を供給させつつ保持面302を吸引源38に連通させ保持面302から洗浄水を吸水させポーラス板300を洗浄することができる。即ち、例えば、保持面302でウェーハ80を吸引保持していない状態で、保持面302から水を吸引させることによってポーラス板300内に許容量を超えた研削屑が貯まることを防止させ、経時による保持面302の吸引力の低下を遅らせてポーラス板300をより長い間使用可能とする。
なお、本発明に係る研削装置1は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の効果を発揮できる範囲内で適宜変更可能である。
なお、本発明に係る研削装置1は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の効果を発揮できる範囲内で適宜変更可能である。
80:ウェーハ 802:ウェーハの上面 800:ウェーハの下面
1:研削装置 10:装置ベース
1501:第1のカセット 1512:第2のカセット 155:ロボット
152:仮置き領域 153:位置合わせ手段
154:搬入手段 156:スピンナー洗浄機構
2:搬出手段
20:搬出パッド 21:アーム部 22:旋回軸部 23:昇降手段
103:コラム 16:研削手段 160:回転軸 164:研削ホイール 1641:研削砥石 17:研削送り手段
3:保持手段
30:チャックテーブル 300:ポーラス板 302:保持面 301:枠体
303:吸引溝
32:テーブル回転手段(プーリ機構) 320:回転軸 33:テーブル基台
38:吸引源
37:吸引路 370:保持手段内部吸引路 373:ロータリージョイント 374:吸引配管 36:吸引弁 35:開放弁
60:エアノズル 602:噴射口 69:エア供給源
4:洗浄手段 44:洗浄水ノズル 48:洗浄水供給源
49:制御部 493:接触制御部 494:吸水制御部
1:研削装置 10:装置ベース
1501:第1のカセット 1512:第2のカセット 155:ロボット
152:仮置き領域 153:位置合わせ手段
154:搬入手段 156:スピンナー洗浄機構
2:搬出手段
20:搬出パッド 21:アーム部 22:旋回軸部 23:昇降手段
103:コラム 16:研削手段 160:回転軸 164:研削ホイール 1641:研削砥石 17:研削送り手段
3:保持手段
30:チャックテーブル 300:ポーラス板 302:保持面 301:枠体
303:吸引溝
32:テーブル回転手段(プーリ機構) 320:回転軸 33:テーブル基台
38:吸引源
37:吸引路 370:保持手段内部吸引路 373:ロータリージョイント 374:吸引配管 36:吸引弁 35:開放弁
60:エアノズル 602:噴射口 69:エア供給源
4:洗浄手段 44:洗浄水ノズル 48:洗浄水供給源
49:制御部 493:接触制御部 494:吸水制御部
Claims (2)
- 保持面でウェーハを吸引保持する保持手段と、研削砥石で該保持面に吸引保持されたウェーハを研削する研削手段と、を備えた研削装置であって、
該保持手段は、上面を該保持面とするポーラス板と、該保持面を露出させ該ポーラス板を収容し該ポーラス板の該保持面以外の面を封止する枠体と、該枠体を貫通し該保持面を吸引源に連通する吸引路と、該吸引路に配置され該吸引路を開閉する吸引弁と、該保持面と該吸引弁との間の該吸引路を大気開放する開放弁と、を備え、
該保持面に吸引保持されたウェーハの外周縁より外側からウェーハの中央に向かう方向で、ウェーハの外周縁と該保持面との間にエアを噴射するエアノズルを備え、
該研削砥石でウェーハを研削するために該保持面でウェーハを吸引保持する際は、該開放弁を閉じ該吸引弁を開き該保持面を該吸引源に連通させ、
研削され吸引保持されているウェーハを該保持面から離間させる際は、該吸引弁を閉じ該開放弁を開き該保持面を大気開放させ、さらに該エアノズルからウェーハの外周縁と該保持面との間にエアを噴射させウェーハの下面と該保持面との間にエアを進入させ、該保持面からウェーハを離間させる研削装置。 - 前記保持手段を洗浄する洗浄手段を備え、
該洗浄手段は、該保持面の中央を着水点として洗浄水を供給する洗浄水ノズルと、該保持面で吸引保持していたウェーハの外周部分があった環状部分に接触して洗浄する洗浄具と、制御部と、を備え、
該制御部は、該洗浄具を該環状部分に接触させて該環状部分を洗浄させる制御を行う接触制御部と、該洗浄水ノズルから洗浄水を供給させつつ該保持面を前記吸引源に連通させ該保持面から洗浄水を吸水させ前記ポーラス板を洗浄する制御を行う吸水制御部と、を備える請求項1記載の研削装置。
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2020
- 2020-11-06 JP JP2020185729A patent/JP2022075141A/ja active Pending
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