JP2022073203A - 車両用排ガス浄化装置 - Google Patents

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【課題】マイクロ波吸収材を含有させることなく、暖機性が向上された車両用排ガス浄化装置を提供する。【解決手段】本発明は、基材と、基材上にコートされている触媒金属を含む触媒コート層とを有する排ガス浄化触媒と、排ガスの流れ方向に対して排ガス浄化触媒の前方に位置する排ガス浄化触媒を加熱するためのマイクロ波発生装置と、を備える車両用排ガス浄化装置であって、排ガス浄化触媒の排ガスの流れ方向に対して上流側の端面から排ガス浄化触媒の全長の6%以下の範囲の触媒金属の平均濃度が、金属換算で、当該範囲の容量に対して、40g/L以上である、前記車両用排ガス浄化装置に関する。【選択図】図7

Description

本発明は、車両用排ガス浄化装置、特に貴金属を含む排ガス浄化触媒とマイクロ波発生装置とを備える車両用排ガス浄化装置に関するものである。
自動車などの内燃機関から排出される排ガスには、一酸化炭素(CO)、炭化水素(HC)、窒素酸化物(NOx)などの有害成分が含まれており、これらの有害成分は排ガス浄化触媒によって浄化されてから大気中に放出されている。
有害成分を浄化するために必要な排ガス浄化触媒の温度は、一般に200℃以上である。そのため、排ガス浄化触媒の加熱には、排ガスの熱が利用される。
しかしながら、エンジンのコールドスタート直後など、排ガス浄化触媒の温度が浄化に必要な温度に達していない場合には、排ガス浄化触媒の活性が不十分であり、未浄化の有害成分(冷間エミッションともいう)が環境中に排出されてしまう恐れがある。また、近年の環境性能を考慮した自動車では、エンジンの高熱効率化、低燃費化に伴い、排ガス温度を低下させる傾向にあり、このため、排ガスの熱を利用しても、排ガス浄化触媒の温度を浄化に必要な温度まで加熱できない場合がある。
このような問題を解決するため、特許文献1には、排ガス浄化装置で使用され、電磁加熱により昇温される排ガス流路部材であって、キュリー温度が250℃~450℃であるフェライト製の粒子状の磁性体を含み、前記磁性体は、組成式(Ni1-xZn)Fe(xは0.3≦x<1を満たす)で表されるフェライトであることを特徴とする排ガス流路部材が記載されている。
特許文献2には、基材と基材にコートされているマイクロ波吸収材及び貴金属担持触媒を含むコート層とを有する排ガス浄化触媒と、排ガスの流れ方向に対して排ガス浄化触媒の前方に位置するマイクロ波吸収材を加熱するためのマイクロ波発生装置と、を備える車両用排ガス浄化装置であって、マイクロ波吸収材が、炭化ケイ素(SiC)を含み、貴金属担持触媒が、白金(Pt)、パラジウム(Pd)及びロジウム(Rh)からなる群から選択される少なくとも1種を含み、コート層が、酸化ニッケル(NiO)及び/又は酸化クロム(III)(Cr)をさらに含む前記車両用排ガス浄化装置が記載されている。
国際公開第2016/021186号 特開2019-173583号公報
このような車両用排ガス浄化装置では、マイクロ波を吸収し、熱に変換して発熱する材料であるマイクロ波吸収材が利用される。
しかしながら、フェライトやセンダストのような磁性材料のマイクロ波吸収材を用いる場合、高温時において貴金属のシンタリングが促進されることから、耐久性の観点において改善の余地があった。
したがって、本発明は、前記マイクロ波吸収材を含有させることなく、暖機性が向上された車両用排ガス浄化装置を提供することを課題とする。
本発明者は、前記課題を解決するための手段を種々検討した結果、マイクロ波により加熱を行う排ガス浄化触媒を備える車両用排ガス浄化装置において、排ガス浄化触媒の排ガスの流れ方向に対して上流側の端面部分に高濃度の触媒金属を担持することによって、高濃度の触媒金属がマイクロ波を吸収して発熱し、結果として、車両用排ガス浄化装置の暖機性が向上されることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明の要旨は以下の通りである。
(1)基材と、基材上にコートされている触媒金属を含む触媒コート層とを有する排ガス浄化触媒と、
排ガスの流れ方向に対して排ガス浄化触媒の前方に位置する排ガス浄化触媒を加熱するためのマイクロ波発生装置と、
を備える車両用排ガス浄化装置であって、
排ガス浄化触媒の排ガスの流れ方向に対して上流側の端面から排ガス浄化触媒の全長の6%以下の範囲の触媒金属の平均濃度が、金属換算で、当該範囲の容量に対して、40g/L以上である、
前記車両用排ガス浄化装置。
本発明により、マイクロ波吸収材を含有させることなく、暖機性が向上された車両用排ガス浄化装置を提供することが可能となる。
本発明の車両用排ガス浄化装置の一実施形態を示す図である。 実施例1の排ガス浄化触媒の定常評価における排ガス中の各成分の浄化率を示すグラフである。 実施例2の排ガス浄化触媒の定常評価における排ガス中の各成分の浄化率を示すグラフである。 比較例1の排ガス浄化触媒の定常評価における排ガス中の各成分の浄化率を示すグラフである。 比較例2の排ガス浄化触媒の定常評価における排ガス中の各成分の浄化率を示すグラフである。 比較例3の排ガス浄化触媒の定常評価における排ガス中の各成分の浄化率を示すグラフである。 実施例1及び2並びに比較例1~3の排ガス浄化触媒における、上流側端面部分又はフロント部分のPdの平均濃度とマイクロ波照射による排ガス中の各成分の浄化率の上昇ポイントの関係を示すグラフである。
以下、本発明の好ましい実施形態について詳細に説明する。
本明細書では、適宜図面を参照して本発明の特徴を説明する。図面では、明確化のために各部の寸法及び形状を誇張しており、実際の寸法及び形状を正確に描写してはいない。それ故、本発明の技術的範囲は、これら図面に表された各部の寸法及び形状に限定されるものではない。なお、本発明の車両用排ガス浄化装置は、下記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、当業者が行い得る変更、改良などを施した種々の形態にて実施することができる。
本発明は、基材と、基材上にコートされている触媒金属を含む触媒コート層とを有する排ガス浄化触媒と、排ガスの流れ方向に対して排ガス浄化触媒の前方に位置する排ガス浄化触媒加熱用マイクロ波発生装置と、を備える車両用排ガス浄化装置であって、排ガス浄化触媒の排ガスの流れ方向に対して上流側の端面から排ガス浄化触媒の全長の6%以下の範囲の触媒金属の平均濃度が、金属換算で、当該範囲の容量に対して、一定の値以上である、前記車両用排ガス浄化装置に関する。
基材とは、触媒コート層が塗布される材料であり、例えば、限定されないが、公知のハニカム形状を有する基材、例えば、ハニカム形状のモノリス基材でセル形状は六角や四角などである。このような基材の材質は、マイクロ波を反射してしまう金属以外で、セラミックス、例えば、コーディエライト、シリカ、アルミナ及びムライト、炭化ケイ素などがある。また、ハニカム形状のモノリス基材のセル数は、限定されないが、通常1平方インチ当たり300個~900個、好ましくは1平方インチ当たり400個~750個である。本発明では、基材として、1平方インチ当たり400個~750個のセルを有するコーディエライトからなるハニカム形状のモノリス基材を使用することが好ましい。
基材の排ガスの流れ方向の長さは、所望の触媒容量に応じて適宜変更することができ、限定されないが、通常40mm~120mm、好ましくは50mm~105mmである。
基材の排ガス流入口の直径(基材の排ガス流入口の形状が円でない場合には、円相当直径)は、所望の触媒容量に応じて適宜変更することができ、限定されないが、通常20mm~120mm、好ましくは30mm~110mmである。
基材の容量は、限定されないが、通常0.01L~1.2L、好ましくは0.03L~0.9Lである。
基材として前記で説明する材料を使用することにより、排ガスを浄化するために十分な排ガスの流通経路を確保でき、当該流通経路に保持された触媒金属が、排ガスと反応し、且つマイクロ波を吸収することで発熱し、結果として、良好な排ガス浄化率及び昇温を確保することができる。
本発明において、基材上にコートされている触媒コート層は、触媒金属を含む。
触媒金属は、排ガス中の有害成分を浄化することができる主触媒として機能する材料であり、貴金属、例えば白金(Pt)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)、金(Au)、銀(Ag)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)、及びルテニウム(Ru)からなる群から選択される少なくとも1種が好ましく、白金(Pt)、パラジウム(Pd)及びロジウム(Rh)からなる群から選択される少なくとも1種がより好ましい。
触媒金属は、それぞれ担体に担持されていてもよい。ここで、担体とは、主触媒として機能する触媒金属を担持する材料であり、限定されないが、金属酸化物、例えば、酸化アルミニウム(Al、アルミナ)、酸化セリウム(CeO、セリア)、酸化ジルコニウム(ZrO、ジルコニア)、酸化珪素(SiO、シリカ)、酸化イットリウム(Y、イットリア)、酸化ネオジム(Nd)、及びこれらの二種以上からなる複合酸化物などがある。
触媒コート層は、触媒金属以外に、層を構成するための材料をさらに含んでいてもよい。層を構成するための材料としては、限定されないが、前記担体と同じ材料である金属酸化物、例えば、酸化アルミニウム(Al、アルミナ)、酸化セリウム(CeO、セリア)、酸化ジルコニウム(ZrO、ジルコニア)、酸化珪素(SiO、シリカ)、酸化イットリウム(Y、イットリア)、酸化ネオジム(Nd)、及びこれらの二種以上からなる複合酸化物などがある。
触媒コート層は、少なくとも1層、例えば、1層、2層及び3層以上である。例えば、触媒コート層は、触媒金属を含む1層からなる。あるいは、触媒コート層は、触媒金属、例えばPd又はPt及びRhの構成比率がそれぞれ異なる2層の触媒コート層からなる。
基材にコートされている触媒コート層全てを合わせた厚さは、限定されないが、通常50μm~150μm、好ましくは80μm~120μmである。
触媒コート層の厚さとして前記範囲の厚さを使用することにより、触媒コート層に含まれる触媒金属はマイクロ波及び排ガスと効率よく接触することができ、その結果、マイクロ波の効率的な吸収、熱への変換につながり、排ガスを効率よく浄化することができる。
本発明において、排ガス浄化触媒では、排ガス浄化触媒の排ガスの流れ方向に対して上流側の端面から排ガス浄化触媒の全長の6%以下の範囲(「上流側端面部分」ともいう)と、それ以外の範囲、すなわち、排ガス浄化触媒の排ガスの流れ方向に対して下流側の端面から排ガス浄化触媒の全長の94%程度の範囲(「下流側部分」ともいう)のそれぞれの範囲において、触媒金属の平均濃度が異なり、上流側端面部分の触媒金属の平均濃度は、下流側部分の触媒金属の平均濃度よりも高い。
排ガス浄化触媒の上流側端面部分の触媒金属の平均濃度は、金属換算で、上流側端面部分の容量に対して、40g/L以上、好ましくは50g/L以上である。ここで、上流側端面部分の触媒金属の平均濃度は、上流側端面部分に存在する触媒金属の金属としての全重量を上流側端面部分の容量で除することにより求めることができる。
なお、排ガス浄化触媒の上流側端面部分において、平均濃度が前記範囲になる触媒金属は、排ガス浄化触媒に含まれる触媒金属のうちの1種でよい。排ガス浄化触媒が触媒金属として2種以上の金属、例えば貴金属を含む場合には、当該2種以上の貴金属を合わせた触媒金属の平均濃度が前記範囲になってもよい。例えば、排ガス浄化触媒が触媒金属としてPt及びPdを含む場合、上流側端面部分に存在するPt及びPdの全重量を上流側端面部分の容量で除することにより求められた触媒金属の平均濃度が前記範囲になってもよい。
排ガス浄化触媒の上流側端面部分の触媒金属の平均濃度が前記範囲になることによって、触媒金属がマイクロ波を効率よく吸収して熱に変換し、排ガスを効率的に浄化することができる。
排ガス浄化触媒の下流側部分の各触媒金属の平均濃度は、限定されないが、金属換算で、下流側部分の容量に対して、通常0.1g/L~5g/L、好ましくは0.1g/L~3g/Lである。
例えば、排ガス浄化触媒の下流側部分がPd又はPtを含む場合、Pd又はPtの平均濃度は、限定されないが、金属換算で、下流側部分の容量に対して、通常0.1g/L~5g/L、好ましくは0.1g/L~3g/Lである。例えば、排ガス浄化触媒の下流側部分がRhを含む場合、Rhの平均濃度は、限定されないが、金属換算で、下流側部分の容量に対して、通常0.1g/L~1g/L、好ましくは0.1g/L~0.5g/Lである。
排ガス浄化触媒の下流側部分の各触媒金属の平均濃度が前記範囲になることによって、排ガス中の有害成分を効率よく浄化することができる。
本発明において、排ガス浄化触媒は、マイクロ波吸収材を含有する必要がないため、マイクロ波吸収材に起因する高温時の触媒金属のシンタリングを抑制することができ、良好な耐久性を有することができる。
本発明において、排ガス浄化触媒は、前記で説明する材料を使用して、触媒金属を含む触媒コート層を形成した後に、上流側端面部分の触媒金属の平均濃度を調整することにより製造することができる。なお、触媒コート層の形成は、従来のコーティング技術により実施することができる。
例えば、排ガス浄化触媒は、基材に触媒金属を含むコート層スラリーをウォッシュコートして被覆し、余分なスラリーを吹き払った後、例えば、大気中、120℃~150℃で、0.5時間~1.5時間乾燥して溶剤分を除去し、大気中、450℃~550℃で1時間~2時間焼成を行い、触媒コート層を形成させ、その後、触媒金属を、当該触媒金属の上流側端面部分における平均濃度が前記範囲になるように、例えば、(1)触媒金属を触媒コート層がコートされている基材の排ガスの流れ方向に対して上流側の端面から当該基材の全長の6%の範囲に均一に追加で被覆したり、(2)触媒金属を触媒コート層がコートされている基材の排ガスの流れ方向に対して上流側の端面から当該基材の全長の6%未満の範囲により高濃度の濃度で追加で被覆したり、(3)触媒金属を触媒コート層がコートされている基材の排ガスの流れ方向に対して上流側の端面から当該基材の全長の6%超100%未満の範囲に均一に追加で被覆したりすることで、追加で被覆し、その後再度乾燥及び焼成を行うことにより製造することができる。排ガス浄化触媒において、基材上に2層以上の触媒コート層を形成する場合は、前記触媒コート層の形成を繰り返して、基材上に2層以上の触媒コート層を形成した後に、触媒金属を、例えば前記(1)~(3)のようにして追加で被覆すればよい。例えば、触媒金属としてPd及び/又はPtを含む触媒コート層を下層に含み、触媒金属としてRhを含む触媒コートを上層に含む2層からなる触媒コート層を形成する場合は、まず、Pd及び/又はPtを含む触媒コート層スラリーを使用して、下層の触媒コート層の形成を行い、その後、Rhを含む触媒コート層スラリーを使用して、上層の触媒コート層の形成を行い、最後に、高濃度にする触媒金属、例えばPd及び/又はPtを含む溶液を、Pd及び/又はPtの上流側端面部分における平均濃度が前記範囲になるように、例えば前記(1)~(3)のようにして追加で被覆することにより製造することができる。
本発明において、マイクロ波発生装置とは、触媒金属、特に高濃度の触媒金属が吸収し得るマイクロ波を発生する装置を示し、排ガスの流れ方向に対して排ガス浄化触媒の前方に位置する。
ここで、マイクロ波発生装置は、排ガスの流れ方向に対する排ガス浄化触媒の前方において、触媒コート層がコートされている基材を有する排ガス浄化触媒に向かって、特に排ガス浄化触媒の上流側端面部分に向かって、マイクロ波を照射できる位置、すなわち、排ガスの流れ方向に対して水平(排ガス流入口と排ガス浄化触媒の中心とを結んだ線と、マイクロ波発生装置のマイクロ波照射口と排ガス浄化触媒の中心とを結んだ線により形成される角度(本明細書等では、マイクロ波照射角度ともいう)=0°)から排ガスの流れ方向に対して垂直(マイクロ波照射角度=90°)の間に位置すれば限定されない。マイクロ波照射角度は、通常30°~90°、好ましくは45°~90°である。
マイクロ波発生装置の位置を前記で説明する位置にすることにより、マイクロ波を効率よく排ガス浄化触媒に照射することができる。
マイクロ波発生装置から発生するマイクロ波の周波数は、適宜変更することができ、限定されないが、通常1.5GHz~3GHz、好ましくは2GHz~2.5GHzである。本発明では、マイクロ波の周波数として、工業用マイクロ波電源の周波数である2.45GHzを使用することがより好ましい。
マイクロ波発生装置の出力は、使用する車両用排ガス浄化装置の規模や、所望する暖機性能などにより適宜変更することができ、限定されないが、通常200W~10kW、好ましくは500W~2kWである。また、マイクロ波発生装置は、シングルモード、マルチモードともに使用可能である。本発明は、シングルモードで実施することが好ましい。
図1には、本発明の車両用排ガス浄化装置の一実施形態を示す。図1では、排ガス浄化触媒(2)と、排ガスの流れ方向に対して排ガス浄化触媒(2)の前方に位置する排ガス浄化触媒(2)を加熱するためのマイクロ波発生装置(1)と、を備える車両用排ガス浄化装置が示されており、車両用排ガス浄化装置の排ガスの流れ方向に対して後方に、別の触媒が設置されている。別の触媒を設置することにより、浄化性能をさらに向上することができる。排ガスは、排ガス流入管から車両用排ガス浄化装置に入り、排ガス浄化触媒(2)を通って、排ガス流出管から排出される。図1では、マイクロ波照射角度は、約45°である。
本発明の排ガス浄化触媒とマイクロ波発生装置とを備える車両用排ガス浄化装置は、当該技術分野において従来知られている車両用排ガス浄化装置に使用することができ、限定されないが、ガソリン車のエンジン、ハイブリッド車のエンジン及びプラグインハイブリッド車のエンジンでは、三元触媒として、ディーゼル車のエンジンでは、酸化触媒として利用することができる。
本発明の排ガス浄化触媒とマイクロ波発生装置とを備える車両用排ガス浄化装置を利用することにより、加熱効率が向上し、消費電力が低減できるため、燃費向上につながる。
以下、本発明に関するいくつかの実施例につき説明するが、本発明をかかる実施例に示すものに限定することを意図したものではない。
1.試料調製
実施例1.触媒コート層が下層(Pd、1.5g/L)及び上層(Rh、0.24g/L)を含み、上流側端面部分のPdの平均濃度が88.5g/Lである排ガス浄化触媒の調製
(1)触媒コート層スラリーの調製
触媒金属としてのPdをCeO-ZrO粉末に担持させたPd担持触媒を、水中に添加し、均一に混合することによりPd触媒コート層スラリーを調製した。続いて、触媒金属としてのRhをCeO-ZrO-Al複合酸化物粉末に担持させたRh担持触媒を、水中に添加し、均一に混合することによりRh触媒コート層スラリーを調製した。
(2)Pdを含む触媒コート層の調製
基材(φ30mm×L50mm)上に、(1)で調製したPd触媒コート層スラリーを、Pdが金属(Pd)換算で基材の容量に対して1.5g/Lになるように塗布し、乾燥(120℃、1時間)、焼成(500℃、2時間)して、Pdを含む触媒コート層(5.5g)をコートした。
(3)Rhを含む触媒コート層の調製
次いで、(2)で調製したPdを含む触媒コート層上に、(1)で調製したRh触媒コート層スラリーを、Rhが金属(Rh)換算で基材の容量に対して0.24g/Lになるように塗布し、乾燥(120℃、1時間)、焼成(500℃、2時間)して、Rhを含む触媒コート層(3.3g)をコートした。
(4)Pdの追加塗布
(3)で調製した2層の触媒コート層をコートした基材において、基材の排ガスの流れ方向に対して上流側の端面から基材の全長の6%の範囲(基材端面~3mmの範囲)に、硝酸Pd水溶液(8.2重量%、2.2g)の塗布及び乾燥(120℃)を10回に分けて繰り返すことで、Pd(0.18g)を担持し、その後、熱処理(500℃、2時間)することで、排ガス浄化触媒を調製した。
実施例2.触媒コート層が下層(Pd、1.5g/L)及び上層(Rh、0.24g/L)を含み、上流側端面部分のPdの平均濃度が46.5g/Lである排ガス浄化触媒の調製
実施例1において、(4)の工程を以下の通り実施した以外は、実施例1と同様にして排ガス浄化触媒を調製した。
(4)Pdの追加塗布
(3)で調製した2層の触媒コート層をコートした基材において、基材の排ガスの流れ方向に対して上流側の端面から基材の全長の6%の範囲(基材端面~3mmの範囲)に、硝酸Pd水溶液(8.2重量%、1.1g)の塗布及び乾燥(120℃)を5回に分けて繰り返すことで、Pd(0.09g)を担持し、その後、熱処理(500℃、2時間)することで、排ガス浄化触媒を調製した。
比較例1.触媒コート層が下層(Pd、1.5g/L)及び上層(Rh、0.24g/L)を含み、排ガス浄化触媒の排ガスの流れ方向に対して上流側の端面から排ガス浄化触媒の全長の40%の範囲(「フロント部分」ともいう)のPdの平均濃度が16.5g/Lである排ガス浄化触媒の調製
実施例1において、(4)の工程を以下の通り実施した以外は、実施例1と同様にして排ガス浄化触媒を調製した。
(4)Pdの追加塗布
(3)で調製した2層の触媒コート層をコートした基材において、基材の排ガスの流れ方向に対して上流側の端面から基材の全長の40%の範囲(基材端面~20mmの範囲)を、硝酸Pd水溶液(8.2重量%、2.6g)に浸漬し、Pd(0.213g)を担持し、その後、熱処理(500℃、2時間)することで、排ガス浄化触媒を調製した。
比較例2.触媒コート層が下層(Pd、1.5g/L)及び上層(Rh、0.24g/L)を含み、フロント部分のPdの平均濃度が4.0g/Lである排ガス浄化触媒の調製
実施例1において、(4)の工程を以下の通り実施した以外は、実施例1と同様にして排ガス浄化触媒を調製した。
(4)Pdの追加塗布
(3)で調製した2層の触媒コート層をコートした基材において、基材の排ガスの流れ方向に対して上流側の端面から基材の全長の40%の範囲(基材端面~20mmの範囲)を、硝酸Pd水溶液(8.2重量%、0.43g)を水で希釈することで得られた希釈液(2.6g)に浸漬し、Pd(0.035g)を担持し、その後、熱処理(500℃、2時間)することで、排ガス浄化触媒を調製した。
比較例3.触媒コート層が下層(Pd、1.5g/L)及び上層(Rh、0.24g/L)を含む排ガス浄化触媒の調製
実施例1において、(4)の工程を実施しなかった以外は、実施例1と同様にして排ガス浄化触媒を調製した。
表1に実施例1及び2並びに比較例1~3の排ガス浄化触媒の触媒仕様を示す。
Figure 2022073203000002
2.評価
実施例1及び2並びに比較例1~3の排ガス浄化触媒を、ストイキモデルガス(10L/min)に流通させ、230℃、5分の定常評価中、およそ2分経過後に、マイクロ波(MW、1分間、2.45GHz、1kW)を照射し、排ガス中の各成分(CO、HC、NO)の浄化率を評価した。図2に、実施例1の排ガス浄化触媒における排ガス中の各成分の浄化率の結果を示し、図3に実施例2の排ガス浄化触媒の定常評価における排ガス中の各成分の浄化率の結果を示し、図4に比較例1の排ガス浄化触媒の定常評価における排ガス中の各成分の浄化率の結果を示し、図5に比較例2の排ガス浄化触媒の定常評価における排ガス中の各成分の浄化率の結果を示し、図6に比較例3の排ガス浄化触媒の定常評価における排ガス中の各成分の浄化率の結果を示し、図2~6のまとめとして、図7に、実施例1及び2並びに比較例1~3の排ガス浄化触媒における、上流側端面部分又はフロント部分のPdの平均濃度とマイクロ波照射による排ガス中の各成分の浄化率向上代の関係を示す。
図7より、上流側端面部分のPdの平均濃度を40g/L以上にすることにより、排ガス中の各成分の浄化率向上代の上昇ポイントが向上することがわかった。したがって、上流側端面部分のPdの平均濃度を高濃度である前記範囲にすることによって、高濃度のPdが照射されたマイクロ波を吸収して発熱し、排ガス中の各成分の浄化率を向上できることがわかった。
1.マイクロ波発生装置、2.排ガス浄化触媒

Claims (1)

  1. 基材と、基材上にコートされている触媒金属を含む触媒コート層とを有する排ガス浄化触媒と、
    排ガスの流れ方向に対して排ガス浄化触媒の前方に位置する排ガス浄化触媒を加熱するためのマイクロ波発生装置と、
    を備える車両用排ガス浄化装置であって、
    排ガス浄化触媒の排ガスの流れ方向に対して上流側の端面から排ガス浄化触媒の全長の6%以下の範囲の触媒金属の平均濃度が、金属換算で、当該範囲の容量に対して、40g/L以上である、
    前記車両用排ガス浄化装置。
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