JP2022032099A - 車両用排ガス浄化装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】排ガス浄化触媒がマイクロ波吸収材として磁性材料を含有していても、触媒性能の劣化が抑制される車両用排ガス浄化装置を提供する。【解決手段】基材と、基材にコートされているマイクロ波吸収材及び貴金属担持触媒を含む触媒コート層とを有する排ガス浄化触媒と、排ガスの流れ方向に対して排ガス浄化触媒の前方に位置するマイクロ波吸収材を加熱するためのマイクロ波発生装置とを備える車両用排ガス浄化装置であって、マイクロ波吸収材が、センダストを含み、触媒コート層が、基材と接して形成されている下触媒コート層と、下触媒コート層の上に配置されている上触媒コート層との少なくとも2層を有し、センダストが、下触媒コート層にのみ配置され、上触媒コート層のコート量が、下触媒コート層のコート量よりも多い、前記車両用排ガス浄化装置に関する。【選択図】図2
Description
本発明は、車両用排ガス浄化装置、特にマイクロ波吸収材及び貴金属担持触媒を含む排ガス浄化触媒とマイクロ波発生装置とを備える車両用排ガス浄化装置に関するものである。
自動車などの内燃機関から排出される排ガスには、一酸化炭素(CO)、炭化水素(HC)、窒素酸化物(NOx)などの有害成分が含まれており、これらの有害成分は排ガス浄化触媒によって浄化されてから大気中に放出されている。
有害成分を浄化するために必要な排ガス浄化触媒の温度は、一般に200℃以上である。そのため、排ガス浄化触媒の加熱には、排ガスの熱が利用される。
しかしながら、エンジンのコールドスタート直後など、排ガス浄化触媒の温度が浄化に必要な温度に達していない場合には、排ガス浄化触媒の活性が不十分であり、未浄化の有害成分(冷間エミッションともいう)が環境中に排出されてしまう恐れがある。また、近年の環境性能を考慮した自動車では、エンジンの高熱効率化、低燃費化に伴い、排ガス温度を低下させる傾向にあり、このため、排ガスの熱を利用しても、排ガス浄化触媒の温度を浄化に必要な温度まで加熱できない場合がある。
このような問題を解決するため、特許文献1には、排ガス浄化装置で使用され、電磁加熱により昇温される排ガス流路部材であって、キュリー温度が250℃~450℃であるフェライト製の粒子状の磁性体を含み、前記磁性体は、組成式(Ni1-xZnx)Fe2O4(xは0.3≦x<1を満たす)で表されるフェライトであることを特徴とする排ガス流路部材が記載されている。
特許文献2には、基材と基材にコートされているマイクロ波吸収材及び貴金属担持触媒を含むコート層とを有する排ガス浄化触媒と、排ガスの流れ方向に対して排ガス浄化触媒の前方に位置するマイクロ波吸収材を加熱するためのマイクロ波発生装置と、を備える車両用排ガス浄化装置であって、マイクロ波吸収材が、炭化ケイ素(SiC)を含み、貴金属担持触媒が、白金(Pt)、パラジウム(Pd)及びロジウム(Rh)からなる群から選択される少なくとも1種を含み、コート層が、酸化ニッケル(NiO)及び/又は酸化クロム(III)(Cr2O3)をさらに含む前記車両用排ガス浄化装置が記載されている。
このような車両用排ガス浄化装置では、マイクロ波を吸収し、熱に変換して発熱する材料であるマイクロ波吸収材が利用される。
マイクロ波吸収材としては、特許文献1及び2に記載されているもの以外にも、例えば、特開2018-63970号公報には、非金属材料よりなるマトリクス中にセンダストを含む軟磁性材料よりなる粒子を分散させたシート状の電磁波吸収体において、前記電磁波吸収体は、α≧1/5を満たすことを特徴とする電磁波吸収体(ここで、αは、以下の式:α=Ad(εμ)0.5/(μ’’+ε’’μ/ε)で表されるパラメータであり、式において、dは前記電磁波吸収体の厚さ、ε、ε’’、μ、μ’’はそれぞれ前記電磁波吸収体の誘電率、誘電率の損失項、透磁率、透磁率の損失項であり、A=8×104/π[Ω/m]である)が記載されている。
また、特開2012-57829号公報には、電磁波を吸収する発熱体であって、該発熱体が、Fe酸化物(Fe2O3換算):53mol%~57mol%、Zn酸化物(ZnO換算):4mol%~11mol%及びNi酸化物(NiO換算):0.5mol%~4mol%を含み、残部がMn酸化物からなるMnZn系フェライトであることを特徴とする電磁波吸収発熱体が記載されている。
しかしながら、特開2018-63970号公報及び特開2012-57829号公報には、マイクロ波吸収材を車両用排ガス浄化装置に搭載することは記載されていない。さらに、一般的な自動車用の排ガス浄化触媒に用いられる貴金属の担体としてのアルミナ(Al2O3)やセリア-ジルコニア複合酸化物(CeO2-ZrO2)は、貴金属との親和力が強く、高温、例えば約800℃~900℃になっても、貴金属同士のシンタリングを抑制する効果を有し得るのに対して、鉄(Fe)を主成分とする磁性材料は、比表面積が低く、さらに貴金属との親和力も低いため、当該磁性材料を添加して製造された排ガス浄化触媒では、高温、例えば約800℃~900℃になると、貴金属同士のシンタリングが促進されて、結果として、触媒性能の劣化が引き起こされ得る。
したがって、本発明は、排ガス浄化触媒がマイクロ波吸収材として磁性材料を含有していても、触媒性能の劣化が抑制される車両用排ガス浄化装置を提供することを課題とする。
本発明者は、前記課題を解決するための手段を種々検討した結果、マイクロ波により加熱を行う排ガス浄化触媒を備える車両用排ガス浄化装置において、排ガス浄化触媒の触媒コート層を2層以上で構成し、マイクロ波吸収材としての磁性材料であるセンダストを触媒コート層の下層にのみ配置し、上層のコート量を下層のコート量よりも多くすることによって、排ガス浄化触媒がマイクロ波吸収材として磁性材料を含有していても、触媒性能の劣化を抑制することができることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明の要旨は以下のとおりである。
(1)基材と、基材にコートされているマイクロ波吸収材及び貴金属担持触媒を含む触媒コート層とを有する排ガス浄化触媒と、
排ガスの流れ方向に対して排ガス浄化触媒の前方に位置するマイクロ波吸収材を加熱するためのマイクロ波発生装置と
を備える車両用排ガス浄化装置であって、
マイクロ波吸収材が、センダストを含み、
触媒コート層が、基材と接して形成されている下触媒コート層と、下触媒コート層の上に配置されている上触媒コート層との少なくとも2層を有し、
センダストが、下触媒コート層にのみ配置され、
上触媒コート層のコート量が、下触媒コート層のコート量よりも多い、
前記車両用排ガス浄化装置。
(1)基材と、基材にコートされているマイクロ波吸収材及び貴金属担持触媒を含む触媒コート層とを有する排ガス浄化触媒と、
排ガスの流れ方向に対して排ガス浄化触媒の前方に位置するマイクロ波吸収材を加熱するためのマイクロ波発生装置と
を備える車両用排ガス浄化装置であって、
マイクロ波吸収材が、センダストを含み、
触媒コート層が、基材と接して形成されている下触媒コート層と、下触媒コート層の上に配置されている上触媒コート層との少なくとも2層を有し、
センダストが、下触媒コート層にのみ配置され、
上触媒コート層のコート量が、下触媒コート層のコート量よりも多い、
前記車両用排ガス浄化装置。
本発明により、排ガス浄化触媒がマイクロ波吸収材として磁性材料を含有していても、触媒性能の劣化が抑制される車両用排ガス浄化装置を提供することが可能となる。
以下、本発明の好ましい実施形態について詳細に説明する。
本明細書では、適宜図面を参照して本発明の特徴を説明する。図面では、明確化のために各部の寸法及び形状を誇張しており、実際の寸法及び形状を正確に描写してはいない。それ故、本発明の技術的範囲は、これら図面に表された各部の寸法及び形状に限定されるものではない。なお、本発明の車両用排ガス浄化装置は、下記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、当業者が行い得る変更、改良などを施した種々の形態にて実施することができる。
本明細書では、適宜図面を参照して本発明の特徴を説明する。図面では、明確化のために各部の寸法及び形状を誇張しており、実際の寸法及び形状を正確に描写してはいない。それ故、本発明の技術的範囲は、これら図面に表された各部の寸法及び形状に限定されるものではない。なお、本発明の車両用排ガス浄化装置は、下記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、当業者が行い得る変更、改良などを施した種々の形態にて実施することができる。
本発明は、基材と、基材にコートされているマイクロ波吸収材及び貴金属担持触媒を含む触媒コート層とを有する排ガス浄化触媒と、排ガスの流れ方向に対して排ガス浄化触媒の前方に位置するマイクロ波吸収材を加熱するためのマイクロ波発生装置とを備える車両用排ガス浄化装置であって、マイクロ波吸収材が、センダストを含み、触媒コート層が、基材と接して形成されている下触媒コート層と、下触媒コート層の上に配置されている上触媒コート層との少なくとも2層を有し、センダストが、下触媒コート層にのみ配置され、上触媒コート層のコート量が、下触媒コート層のコート量よりも多い、前記車両用排ガス浄化装置に関する。
本発明において、基材とは、触媒コート層が塗布される材料であり、例えば、限定されないが、公知のハニカム形状を有する基材、例えば、ハニカム形状のモノリス基材でセル形状は六角や四角などである。このような基材の材質は、マイクロ波を反射してしまう金属以外で、セラミックス、例えば、コーディエライト、シリカ、アルミナ及びムライト、炭化ケイ素などがある。また、ハニカム形状のモノリス基材のセル数は、限定されないが、通常1平方インチ当たり300個~900個、好ましくは1平方インチ当たり400個~750個である。本発明では、基材として、1平方インチ当たり400個~750個のセルを有するコーディエライトからなるハニカム形状のモノリス基材を使用することが好ましい。
基材の排ガスの流れ方向の長さは、限定されないが、通常40mm~150mm、好ましくは60mm~110mmである。
基材の排ガス流入口の直径(基材の排ガス流入口の形状が円でない場合には、円相当直径)は、所望の触媒容量に応じて適宜変更することができ、限定されないが、通常20mm~120mm、好ましくは30mm~110mmである。
基材の容量は、限定されないが、通常0.03L~1.5L、好ましくは0.3L~1.5L、より好ましくは0.4L~1.0Lである。
基材の重量は、限定されないが、通常15g~400g、好ましくは60g~400g、より好ましくは80g~300gである。
基材として前記で説明する材料を使用することにより、排ガスを浄化するために十分な排ガスの流通経路を確保し、基材に塗布した触媒コート層中の触媒成分との反応を確保することができる。また、マイクロ波を吸収する成分(マイクロ波吸収材)を触媒成分と同様に保持し、昇温を確保することができる。
本発明において、基材には、触媒コート層がコートされている。触媒コート層は、基材と接して形成されている下触媒コート層と、下触媒コート層の上に配置されている上触媒コート層との少なくとも2層を有する。
下触媒コート層は、マイクロ波吸収材及び場合により貴金属担持触媒を含む。上触媒コート層は、貴金属担持触媒を含む。下触媒コート層は、マイクロ波吸収材及び貴金属担持触媒を含むことが好ましい。
ここで、マイクロ波吸収材とは、マイクロ波を吸収し、熱に変換して発熱する材料である。本発明では、マイクロ波吸収材は、磁性材料であるセンダストを含む。センダストとは、鉄(センダストの全重量に対して元素換算で通常84重量%~88重量%)、ケイ素(センダストの全重量に対して元素換算で通常6重量%~10重量%)及びアルミニウム(センダストの全重量に対して元素換算で通常4重量%~6重量%、例えば4重量%~5.5重量%)を主成分とする強磁性の三元合金を意味する。
マイクロ波吸収材がセンダストを含むことにより、マイクロ波吸収材は、マイクロ波発生装置から照射されるマイクロ波を効率よく吸収し、熱に変換することができる。さらに、センダストは、自動車排ガスの900℃以上の条件でも他の触媒材料(アルミナやセリア、ジルコニア等)との反応が少なく、マイクロ波吸収性能の低下が少ない利点がある。
センダストの量は、基材の容量に基づいて、通常20g/L~90g/L、好ましくは30g/L~70g/Lである。
センダストの量が前記範囲であることにより、マイクロ波を十分にセンダストに吸収させることができ、吸収したマイクロ波から生じたセンダストの熱によって排ガス浄化触媒が加熱され、良好な浄化性能を確保することができる。
センダストの平均粒径は、限定されないが、通常1μm~100μm、好ましくは5μm~50μmである。ここで、センダストの平均粒径は、レーザー粒度分布計で測定することができる。
センダストのBETによる比表面積は、限定されないが、通常0.1m2/g~10m2/g、好ましくは0.5m2/g~5m2/gである。
センダストの平均粒径又は比表面積が前記範囲であることにより、マイクロ波発生装置から照射されるマイクロ波をセンダストに効率よく吸収させることができ、排ガス浄化触媒の昇温をさらに向上させることができる。
センダストは、下触媒コート層にのみ配置される。
センダストが下触媒コート層にのみ配置されることにより、下触媒コート層に含まれるセンダストによる上触媒コート層に含まれる貴金属のシンタリング、特にマイクロ波による加熱を使用しない高温下、例えば900℃以上の高温下における貴金属のシンタリングが抑制され、排ガス浄化触媒の触媒性能の劣化を抑制することができる。
本発明では、マイクロ波吸収材は、センダスト以外に、他のマイクロ波吸収材を含んでいてもよい。他のマイクロ波吸収材としては、限定されないが、例えば、炭化ケイ素(SiC)(例えば、β-SiC)、ペロブスカイト型複合酸化物(例えば、ランタン(La)・コバルト(Co)系複合酸化物、ストロンチウム(Sr)・コバルト系複合酸化物及びランタン・ストロンチウム・コバルト系複合酸化物)、フェライト(酸化鉄を含む)、酸化マンガン、酸化コバルト、硼化ジルコニウムなどが挙げられる。
センダスト以外のマイクロ波吸収材の量は、基材の容量に基づいて、通常5g/L~50g/L、好ましくは10g/L~30g/Lである。
マイクロ波吸収材がセンダスト以外のマイクロ波吸収材、特にSiCのような誘電材を含むことにより、センダストで吸収できない電場成分を吸収でき、マイクロ波の吸収効率を向上できる利点がある。
貴金属担持触媒とは、貴金属が担体に担持されている触媒である。
ここで、担体とは、主触媒として機能する貴金属を担持する材料であり、例えば、限定されないが、金属酸化物、例えば、酸化アルミニウム(Al2O3、アルミナ)、酸化セリウム(CeO2、セリア)、酸化ジルコニウム(ZrO2、ジルコニア)、酸化珪素(SiO2、シリカ)、酸化イットリウム(Y2O3、イットリア)、酸化ネオジム(Nd2O3)、及びこれらからなる複合酸化物などがある。本発明では、担体として、Al2O3とCeO2とZrO2の複合酸化物(ACZ)、CeO2とZrO2の複合酸化物(CZ)及びAl2O3を使用することが好ましい。
担体として前記に挙げたものを使用することにより、排ガス浄化触媒の耐熱性を向上させることができる。またこれらの材料、特にACZ、CZなどで酸素吸蔵性能を制御することで触媒浄化性能を向上させることができる。
貴金属とは、排ガス中の有害成分を浄化することができる主触媒として機能する材料である。本発明では、貴金属は、白金(Pt)、パラジウム(Pd)及びロジウム(Rh)からなる群から選択される少なくとも1種を含む。貴金属は、その他にも、例えば、限定されないが、金(Au)、銀(Ag)、イリジウム(Ir)、ルテニウム(Ru)、及びこれらの混合物を含んでもよい。
貴金属として前記に挙げたものを使用することにより、排ガスを効率的に浄化することができる。また厳しい排ガス環境下においても長期間にわたり浄化性能を維持することができる。
担体に担持される貴金属の量は、限定されないが、貴金属換算で、担体総重量に基づいて、通常0.2重量%~2.0重量%、好ましくは0.4重量%~1.0重量%である。
貴金属担持触媒の量は、限定されないが、排ガス浄化触媒の総重量に基づいて、通常20重量%~60重量%、好ましくは35重量%~60重量%、より好ましくは45重量%~56重量%である。
貴金属担持触媒は、従来の製造方法により製造することができる。例えば、貴金属担持触媒は、5℃~30℃において、水中に、担体と、貴金属の塩酸塩や硝酸塩などの貴金属前駆体とを添加し、撹拌機により撹拌しながら、均一に分散させ、その後、蒸発乾固などの乾燥、場合により粉砕、さらに、例えば、大気中、450℃~550℃で、1時間~3時間焼成(熱処理)を行うことにより製造される。粉砕には従来の粉砕技術、例えば乳鉢、ハンマーミル、ボールミル、ビーズミル、ジェットミル、ローラーミルなど、乾式、湿式を問わず用いることができる。
あるいは、貴金属担持触媒は、基材上に予めコートされた担体に、貴金属の塩酸塩や硝酸塩などの貴金属前駆体(例えば、硝酸パラジウム水溶液など)を吸収させ、例えば、大気中、110℃~150℃で、1時間~3時間乾燥後、例えば、大気中、450℃~550℃で、1時間~3時間焼成を行うことにより製造してもよい。
貴金属担持触媒として前記で説明する材料を使用することにより、排ガス中の有害成分を効率よく浄化することができる。
本発明において、触媒コート層は、バインダー、例えばアルミナ(Al2O3)バインダー、アルミナゾルなど、添加剤、例えば酸化ニッケル(NiO)、酸化クロム(III)(Cr2O3)などをさらに含んでもよい。触媒コート層は、それ自身がマイクロ波を吸収し、熱に変換して発熱することができるNiOをさらに含むことが好ましい。
触媒コート層中のバインダーの量は、限定されないが、基材の容量に基づいて、通常1g/L~10g/L、好ましくは2g/L~5g/Lである。
触媒コート層がバインダーをさらに含むことにより、バインダーが、触媒材料粉末間及び触媒材料と基材の空隙を充填、密着させることでコートの剥離を抑制することができる。
触媒コート層中の添加剤の量は、限定されないが、基材の容量に基づいて、通常20g/L~100g/L、好ましくは40g/L~80g/Lである。
触媒コート層が添加剤、例えばNiO、Cr2O3をさらに含むことにより、マイクロ波吸収性能を向上でき、さらに、排気ガス臭の問題となるH2Sの生成を抑制できる。
触媒コート層を構成する上触媒コート層及び下触媒コート層は、それぞれ少なくとも1層、例えば、1層、2層及び3層以上である。例えば、上触媒コート層及び下触媒コート層は、それぞれ1層からなる。触媒コート層は、貴金属担持触媒及びマイクロ波吸収材を含む1層からなる下触媒コート層と、貴金属担持触媒を含む1層からなる上触媒コート層とから構成されることが好ましい。
触媒コート層が前記構成を有することにより、下触媒コート層に含まれるマイクロ波吸収材であるセンダストによる上触媒コート層に含まれる貴金属のシンタリング、特にマイクロ波による加熱を使用しない高温下、例えば900℃以上の高温下における貴金属のシンタリングが抑制され、排ガス浄化触媒の触媒性能の劣化を抑制することができる。
本発明の触媒コート層において、上触媒コート層のコート量は、下触媒コート層のコート量よりも多い。例えば、上触媒コート層のコート量は、下触媒コート層のコート量の通常1.1倍~2.5倍、好ましくは1.1倍~2.0倍である。言い換えれば、上触媒コート層の下触媒コート層に対する重量比(上触媒コート層/下触媒コート層)は、通常1.1~2.5、好ましくは1.2~2.0である。
例えば、上触媒コート層のコート量は、下触媒コート層のコート量よりも多ければ限定されないが、基材の容量に基づいて、通常80g/L~200g/L、好ましくは100g/L~150g/Lである。
例えば、下触媒コート層のコート量は、上触媒コート層のコート量よりも少なければ限定されないが、基材の容量に基づいて、通常40g/L~180g/L、好ましくは50g/L~135g/Lである。
上触媒コート層のコート量が下触媒コート層のコート量よりも多くなることで、下触媒コート層に含まれるマイクロ波吸収材であるセンダストによる上触媒コート層に含まれる貴金属のシンタリング、特にマイクロ波による加熱を使用しない高温下、例えば900℃以上の高温下における貴金属のシンタリングが抑制され、排ガス浄化触媒の触媒性能の劣化を抑制することができる。
下触媒コート層全てを合わせた厚さは、上触媒コート層のコート量が下触媒コート層のコート量よりも多くなれば限定されないが、基材の平滑部で通常5μm~60μm、好ましくは10μm~50μmである。
上触媒コート層全てを合わせた厚さは、上触媒コート層のコート量が下触媒コート層のコート量よりも多くなれば限定されないが、基材の平滑部で通常20μm~140μm、好ましくは30μm~100μmである。
下触媒コート層及び上触媒コート層の厚さが前記範囲になることにより、排ガスの浄化をマイクロ波により行う際に、下触媒コート層に含まれるセンダストがマイクロ波を十分に吸収し、そこからの発熱を下触媒コート層及び/又は上触媒コート層中の貴金属に伝播して排ガス浄化性能を確保することができると共に、コート層に含まれる貴金属担持触媒と排ガスとの接触を促進し、さらに排ガス浄化触媒の圧損の上昇を抑えることができる。
本発明において、排ガス浄化触媒における、基材のセル上への触媒コート層の形成は、従来のコーティング技術により実施することができる。例えば、排ガス浄化触媒は、コートする部分以外をマスキングした基材上に、貴金属担持触媒及びマイクロ波吸収材を含む下触媒コート層スラリーをウォッシュコートして被覆し、余分なスラリーを吹き払った後、例えば、大気中、110℃~150℃で、1時間~3時間乾燥して溶媒分を除去し、例えば、大気中、450℃~550℃で1時間~3時間焼成を行い、下触媒コート層を形成させ、続いて、下触媒コート層を形成させた基材上に、貴金属担持触媒を含む上触媒コート層スラリーをウォッシュコートして被覆し、余分なスラリーを吹き払った後、例えば、大気中、110℃~150℃で、1時間~3時間乾燥して溶媒分を除去し、例えば、大気中、450℃~550℃で1時間~3時間焼成を行い、上触媒コート層を形成させることで製造することができる。
あるいは、排ガス浄化触媒は、コートする部分以外をマスキングした基材上に、貴金属担持触媒の担体及びマイクロ波吸収材を含む下触媒コート層スラリーをウォッシュコートして被覆し、余分なスラリーを吹き払った後、例えば、大気中、110℃~150℃で、1時間~3時間乾燥して溶媒分を除去し、例えば、大気中、450℃~550℃で1時間~3時間焼成を行い、貴金属を含まない下触媒コート層を形成させ、続いて、貴金属を含まない下触媒コート層を形成させた基材上に、貴金属担持触媒の担体を含む上触媒コート層スラリーをウォッシュコートして被覆し、余分なスラリーを吹き払った後、例えば、大気中、110℃~150℃で、1時間~3時間乾燥して溶媒分を除去し、例えば、大気中、450℃~550℃で1時間~3時間焼成を行い、貴金属を含まない上触媒コート層を形成させ、その後、貴金属を含まない下触媒コート層及び上触媒コート層がコートされた基材に、貴金属原料、例えば、硝酸パラジウム水溶液を吸収させ、例えば、大気中、110℃~150℃で、1時間~3時間乾燥して溶媒分を除去し、例えば、大気中、450℃~550℃で1時間~3時間焼成を行うことで製造することができる。
排ガス浄化触媒において、基材上に2層以上の下触媒コート層及び/又は上触媒コート層を形成する場合は、前記コート層の形成を繰り返せばよい。
本発明において、マイクロ波発生装置とは、マイクロ波吸収材が吸収し得るマイクロ波を発生する装置を示し、排ガスの流れ方向に対して排ガス浄化触媒の前方に位置する。
ここで、マイクロ波発生装置は、排ガスの流れ方向に対する排ガス浄化触媒の前方において、マイクロ波吸収材が配置されている基材を有する排ガス浄化触媒に向かってマイクロ波を照射できる位置、すなわち、排ガスの流れ方向に対して水平(排ガス流入口と排ガス浄化触媒の中心とを結んだ線と、マイクロ波発生装置のマイクロ波照射口と排ガス浄化触媒の中心とを結んだ線により形成される角度(本明細書等では、マイクロ波照射角度ともいう)=0°)から排ガスの流れ方向に対して垂直(マイクロ波照射角度=90°)の間に位置すれば限定されない。マイクロ波照射角度は、通常30°~90°、好ましくは45°~90°である。
マイクロ波発生装置の位置を前記で説明する位置にすることにより、マイクロ波を効率よく排ガス浄化触媒に照射することができる。
マイクロ波発生装置から発生するマイクロ波の周波数は、適宜変更することができ、限定されないが、通常1.5GHz~3GHz、好ましくは2GHz~2.5GHzである。本発明では、マイクロ波の周波数として、工業用マイクロ波電源の周波数である2.45GHzを使用することがより好ましい。
マイクロ波発生装置の出力は、使用する車両用排ガス浄化装置の規模や、所望する暖機性能などにより適宜変更することができ、限定されないが、通常200W~10kW、好ましくは500W~2kWである。また、マイクロ波発生装置は、シングルモード、マルチモードともに使用可能である。本発明は、シングルモードで実施することが好ましい。
図1には、本発明の車両用排ガス浄化装置の一実施形態を示す。図1では、排ガス浄化触媒(2)と、排ガスの流れ方向に対して排ガス浄化触媒(2)の前方に位置するマイクロ波吸収材を加熱するためのマイクロ波発生装置(1)と、を備える車両用排ガス浄化装置が示されており、車両用排ガス浄化装置の排ガスの流れ方向に対して後方に、別の触媒が設置されている。別の触媒を設置することにより、浄化性能をさらに向上することができる。排ガスは、排ガス流入管から車両用排ガス浄化装置に入り、排ガス浄化触媒(2)を通って、排ガス流出管から排出される。図1では、マイクロ波照射角度は、約45°である。
本発明の排ガス浄化触媒とマイクロ波発生装置とを備える車両用排ガス浄化装置は、当該技術分野において従来知られている車両用排ガス浄化装置に使用することができ、限定されないが、ガソリン車のエンジン、ハイブリッド車のエンジン及びプラグインハイブリッド車のエンジンでは、三元触媒として、ディーゼル車のエンジンでは、酸化触媒として利用することができる。
本発明の排ガス浄化触媒とマイクロ波発生装置とを備える車両用排ガス浄化装置を利用することにより、加熱効率が向上し、消費電力が低減できるため、燃費向上につながる。
以下、本発明に関するいくつかの実施例につき説明するが、本発明をかかる実施例に示すものに限定することを意図したものではない。
1.試料調製
実施例1.下触媒コート層がセンダストを含み、上触媒コート層がセンダストを含まず、上触媒コート層の下触媒コート層に対する重量比(上触媒コート層/下触媒コート層)が1.9である排ガス浄化触媒の調製
実施例1.下触媒コート層がセンダストを含み、上触媒コート層がセンダストを含まず、上触媒コート層の下触媒コート層に対する重量比(上触媒コート層/下触媒コート層)が1.9である排ガス浄化触媒の調製
(1)センダストを含む触媒スラリーAの調製
センダストと、Al2O3と、Al2O3ゾルと、水とを、表1に示すとおりに量り取り、ボールミルを使用して8時間混合することで、触媒スラリーAを調製した。
センダストと、Al2O3と、Al2O3ゾルと、水とを、表1に示すとおりに量り取り、ボールミルを使用して8時間混合することで、触媒スラリーAを調製した。
(2)センダストを含まない触媒スラリーBの調製
Al2O3と、ACZと、Al2O3ゾルと、水とを、表1に示すとおりに量り取り、ボールミルを使用して8時間混合することで、触媒スラリーBを調製した。
Al2O3と、ACZと、Al2O3ゾルと、水とを、表1に示すとおりに量り取り、ボールミルを使用して8時間混合することで、触媒スラリーBを調製した。
(3)貴金属を含まない下触媒コート層の形成
基材(φ30mm×L50mm)に、下触媒コート層としての(1)で調製した触媒スラリーAをコートし、120℃で2時間乾燥させた後、500℃で2時間焼成することで貴金属を含まない下触媒コート層を形成した。
基材(φ30mm×L50mm)に、下触媒コート層としての(1)で調製した触媒スラリーAをコートし、120℃で2時間乾燥させた後、500℃で2時間焼成することで貴金属を含まない下触媒コート層を形成した。
(4)貴金属を含まない上触媒コート層の形成
下触媒コート層を形成した基材に、上触媒コート層としての(2)で調製した触媒スラリーBをコートし、120℃で2時間乾燥させた後、500℃で2時間焼成することで貴金属を含まない下触媒コート層の上に貴金属を含まない上触媒コート層を形成した。
下触媒コート層を形成した基材に、上触媒コート層としての(2)で調製した触媒スラリーBをコートし、120℃で2時間乾燥させた後、500℃で2時間焼成することで貴金属を含まない下触媒コート層の上に貴金属を含まない上触媒コート層を形成した。
なお、上触媒コート層/下触媒コート層は、1.9になるように調製した。
(5)排ガス浄化触媒の調製
(4)で調製した貴金属を含まない下触媒コート層及び上触媒コート層を形成した基材に、Pdを金属として0.07g含む硝酸パラジウム水溶液15gを吸収させ、120℃で2時間乾燥させた後、500℃で2時間焼成することで排ガス浄化触媒を調製した。下触媒コート層の厚さは10μmであり、上触媒コート層の厚さは102μmであった。
(4)で調製した貴金属を含まない下触媒コート層及び上触媒コート層を形成した基材に、Pdを金属として0.07g含む硝酸パラジウム水溶液15gを吸収させ、120℃で2時間乾燥させた後、500℃で2時間焼成することで排ガス浄化触媒を調製した。下触媒コート層の厚さは10μmであり、上触媒コート層の厚さは102μmであった。
実施例2.下触媒コート層がセンダストを含み、上触媒コート層がセンダストを含まず、上触媒コート層/下触媒コート層が1.1である排ガス浄化触媒の調製
実施例1の(3)及び(4)において、上触媒コート層/下触媒コート層が1.1になるように調製する以外は、実施例1と同様にして、排ガス浄化触媒を調製した。下触媒コート層の厚さは10μmであり、上触媒コート層の厚さは40μmであった。
実施例3.下触媒コート層がセンダストを含み、上触媒コート層がセンダストを含まず、上触媒コート層/下触媒コート層が2.2である排ガス浄化触媒の調製
実施例1の(3)及び(4)において、上触媒コート層/下触媒コート層が2.2になるように調製する以外は、実施例1と同様にして、排ガス浄化触媒を調製した。下触媒コート層の厚さは10μmであり、上触媒コート層の厚さは126μmであった。
実施例4.下触媒コート層がセンダストを含み、上触媒コート層がセンダストを含まず、上触媒コート層/下触媒コート層が1.4である排ガス浄化触媒の調製
実施例1の(3)及び(4)において、上触媒コート層/下触媒コート層が1.4になるように調製する以外は、実施例1と同様にして、排ガス浄化触媒を調製した。下触媒コート層の厚さは10μmであり、上触媒コート層の厚さは60μmであった。
比較例1.下触媒コート層及び上触媒コート層がセンダストを含まない排ガス浄化触媒の調製
実施例1の(3)において、「下触媒コート層としての(1)で調製した触媒スラリーAをコートし」を「下触媒コート層としての(2)で調製した触媒スラリーBをコートし」に変更し、実施例1の(3)及び(4)において、上触媒コート層/下触媒コート層が1.3になるように調製する以外は、実施例1と同様にして、排ガス浄化触媒を調製した。
比較例2.下触媒コート層がセンダストを含まず、上触媒コート層がセンダストを含む排ガス浄化触媒の調製
実施例1の(3)において、「下触媒コート層としての(1)で調製した触媒スラリーAをコートし」を「下触媒コート層としての(2)で調製した触媒スラリーBをコートし」に変更し、実施例1の(4)において、「上触媒コート層としての(2)で調製した触媒スラリーBをコートし」を「上触媒コート層としての(1)で調製した触媒スラリーAをコートし」に変更し、実施例1の(3)及び(4)において、上触媒コート層/下触媒コート層が2.1になるように調製する以外は、実施例1と同様にして、排ガス浄化触媒を調製した。下触媒コート層の厚さは9μmであり、上触媒コート層の厚さは19μmであった。
比較例3.下触媒コート層がセンダストを含み、上触媒コート層がセンダストを含まず、上触媒コート層/下触媒コート層が1.0である排ガス浄化触媒の調製
実施例1の(3)及び(4)において、上触媒コート層/下触媒コート層が1.0になるように調製する以外は、実施例1と同様にして、排ガス浄化触媒を調製した。下触媒コート層の厚さは10μmであり、上触媒コート層の厚さは20μmであった。
比較例4.下触媒コート層がセンダストを含み、上触媒コート層がセンダストを含まず、上触媒コート層/下触媒コート層が0.9である排ガス浄化触媒の調製
実施例1の(3)及び(4)において、上触媒コート層/下触媒コート層が0.9になるように調製する以外は、実施例1と同様にして、排ガス浄化触媒を調製した。下触媒コート層の厚さは11μmであり、上触媒コート層の厚さは17μmであった。
比較例5.上触媒コート層及び下触媒コート層がセンダストを含む排ガス浄化触媒の調製
実施例1の(4)において、「上触媒コート層としての(2)で調製した触媒スラリーBをコートし」を「上触媒コート層としての(1)で調製した触媒スラリーAをコートし」に変更し、実施例1の(3)及び(4)において、上触媒コート層/下触媒コート層が1.2になるように調製する以外は、実施例1と同様にして、排ガス浄化触媒を調製した。
実施例1~4及び比較例1~5の排ガス浄化触媒の触媒仕様を表2にまとめる。
2.耐久試験
実施例1~4及び比較例1~5の排ガス浄化触媒に、CO 1%(H2O 10%、N2希釈)-O2 5%(H2O 10%、N2希釈)の組成を有する流量20L/分のガスを5分サイクルで切り替えて流しながら、1000℃×5時間の耐久試験を実施した。
実施例1~4及び比較例1~5の排ガス浄化触媒に、CO 1%(H2O 10%、N2希釈)-O2 5%(H2O 10%、N2希釈)の組成を有する流量20L/分のガスを5分サイクルで切り替えて流しながら、1000℃×5時間の耐久試験を実施した。
3.評価
2.耐久試験を実施した実施例1~4及び比較例1~5の排ガス浄化触媒にストイキモデルガス10L/分を流通させ、100℃から500℃まで50℃/分で昇温し、400℃においてHCの浄化率を測定した。結果を図2に示す。
2.耐久試験を実施した実施例1~4及び比較例1~5の排ガス浄化触媒にストイキモデルガス10L/分を流通させ、100℃から500℃まで50℃/分で昇温し、400℃においてHCの浄化率を測定した。結果を図2に示す。
図2は、比較例1~5及び実施例1~4の排ガス浄化触媒について、上触媒コート層/下触媒コート層と400℃におけるHC浄化率との関係を示す。ここで、センダストを含まない比較例1、下触媒コート層がセンダストを含まず、上触媒コート層がセンダストを含む比較例2、並びに上触媒コート層及び下触媒コート層がセンダストを含む比較例5の400℃におけるHC浄化率の結果は、上触媒コート層/下触媒コート層がゼロの位置にプロットした。図2より、下触媒コート層のみがセンダストを含み、上触媒コート層/下触媒コート層が1.0よりも大きい1.1以上である実施例1~4の排ガス浄化触媒の400℃におけるHC浄化率は、下触媒コート層及び上触媒コート層がセンダストを含まない比較例1の排ガス浄化触媒の400℃におけるHC浄化率と同等になることがわかった。したがって、マイクロ波吸収材を含む触媒コート層を有する排ガス浄化触媒とマイクロ波発生装置とを備える車両用排ガス浄化装置において、触媒コート層を下触媒コート層及び上触媒コート層の少なくとも2層で構成し、マイクロ波吸収材としてのセンダストを下触媒コート層にのみ配置し、上触媒コート層/下触媒コート層を1よりも大きく、例えば1.1以上にすることによって、触媒コート層に含まれる磁性材料であるセンダストによる約1000℃での貴金属のシンタリングを抑制することができることがわかった。つまり、当該構成を採用すれば、車両用排ガス浄化装置において、マイクロ波吸収材として磁性材料であるセンダストを使用することができることがわかった。
1.マイクロ波発生装置、2.排ガス浄化触媒
Claims (1)
- 基材と、基材にコートされているマイクロ波吸収材及び貴金属担持触媒を含む触媒コート層とを有する排ガス浄化触媒と、
排ガスの流れ方向に対して排ガス浄化触媒の前方に位置するマイクロ波吸収材を加熱するためのマイクロ波発生装置と
を備える車両用排ガス浄化装置であって、
マイクロ波吸収材が、センダストを含み、
触媒コート層が、基材と接して形成されている下触媒コート層と、下触媒コート層の上に配置されている上触媒コート層との少なくとも2層を有し、
センダストが、下触媒コート層にのみ配置され、
上触媒コート層のコート量が、下触媒コート層のコート量よりも多い、
前記車両用排ガス浄化装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020135594A JP2022032099A (ja) | 2020-08-11 | 2020-08-11 | 車両用排ガス浄化装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2020135594A JP2022032099A (ja) | 2020-08-11 | 2020-08-11 | 車両用排ガス浄化装置 |
Publications (1)
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2020135594A Pending JP2022032099A (ja) | 2020-08-11 | 2020-08-11 | 車両用排ガス浄化装置 |
Country Status (1)
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-
2020
- 2020-08-11 JP JP2020135594A patent/JP2022032099A/ja active Pending
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