JP2022072987A - 熱転写用積層体、接合構造体、金属光沢物品、及びそれらの製造方法 - Google Patents

熱転写用積層体、接合構造体、金属光沢物品、及びそれらの製造方法 Download PDF

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Katsunori Shibuya
秀行 米澤
Hideyuki Yonezawa
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Abstract

【課題】薄型性、軽量性、及び屈曲性が損なわれず、且つ、密着性に優れ、高反射率で、黄色味が抑制された金属光沢物品を作製し得る熱転写用積層体、被着体と熱転写用積層体とを備える接合構造体、上記金属光沢物品、及びこれらの製造方法を提供する。【解決手段】基材10、第1の樹脂層11a、金属光沢層12、及び第2の樹脂層11bをこの順に備え、第1の樹脂層11a及び第2の樹脂層11bは、それぞれバインダー樹脂及び硬化剤を含む第1の樹脂層形成用組成物及び第2の樹脂層形成用組成物により形成され、第1の樹脂層11aの軟化点温度が40℃以上110℃以下であり、第2の樹脂層11bの軟化点温度が40℃以上120℃以下である、熱転写用積層体1。【選択図】図2

Description

本発明は、熱転写用積層体、接合構造体、金属光沢物品、及びそれらの製造方法に関する。
従来、金属光沢調の部材が、物品に金属光沢を付与するために用いられている。なかでも、電磁波透過性及び金属光沢を有する部材が、その金属光沢に由来する外観の高級感と、電磁波透過性とを兼ね備えることから、電磁波を送受信する装置に好適に用いられている。
金属光沢調の部材に金属を使用した場合には、電磁波の送受信が実質的に不可能、或いは、妨害されてしまう。したがって、電磁波の送受信を妨げることなく、意匠性を損なわせないために、金属光沢と電磁波透過性の双方を兼ね備えた電磁波透過性金属光沢物品が必要とされている。
光輝性と電磁波透過性を併せ持つ部材として、特許文献1には、基体の面に設けた酸化インジウム含有層と、酸化インジウム含有層に積層された金属層とを備え、金属層は、少なくとも一部において互いに不連続の状態にある複数の部分を含む電磁波透過性金属光沢部材が開示されている。
特開2018-069462号公報
特許文献1に記載の部材は、基体として基材フィルムを必須構成要素として含むため、薄型性、軽量性、屈曲性については検討の余地が残されていた。
本発明は、薄型性、軽量性、及び屈曲性が損なわれず、且つ、密着性に優れ、反射率が高く、着色が抑制された金属光沢物品を作製し得る熱転写用積層体、被着体と熱転写用積層体とを備える接合構造体、上記金属光沢物品、及びそれらの製造方法を提供することを目的とする。
本発明者等が鋭意検討を重ねた結果、金属光沢部材を、被着体との接合後に剥離可能な基材を含む熱転写用積層体とすることで、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下の通りである。
〔1〕
基材、第1の樹脂層、金属光沢層、及び第2の樹脂層をこの順に備え、
前記第1の樹脂層及び前記第2の樹脂層は、それぞれバインダー樹脂及び硬化剤を含む第1の樹脂層形成用組成物及び第2の樹脂層形成用組成物により形成され、
前記第1の樹脂層の軟化点温度が40℃以上110℃以下であり、
前記第2の樹脂層の軟化点温度が40℃以上120℃以下である、熱転写用積層体。
〔2〕
前記金属光沢層は、少なくとも一部において互いに不連続の状態にある複数の部分を含む、〔1〕に記載の熱転写用積層体。
〔3〕
前記金属光沢層は、アルミニウム又はアルミニウム合金を含有する、〔1〕又は〔2〕に記載の熱転写用積層体。
〔4〕
前記複数の部分が島状に形成されている、〔3〕に記載の熱転写用積層体。
〔5〕
前記バインダー樹脂が(メタ)アクリル系ポリマーを含む、〔1〕~〔4〕のいずれか1項に記載の熱転写用積層体。
〔6〕
前記硬化剤が、イソシアネート系架橋剤である、〔1〕~〔5〕のいずれか1項に記載の熱転写用積層体。
〔7〕
前記第1の樹脂層と前記金属光沢層との間に無機酸化物含有層をさらに備える、〔1〕~〔6〕のいずれか1項に記載の熱転写用積層体。
〔8〕
前記第1の樹脂層形成用組成物中の、前記硬化剤の含有量が、(メタ)アクリル系ポリマーに対して1~4質量%である〔1〕~〔7〕のいずれか1項に記載の熱転写用積層体。
〔9〕
前記第2の樹脂層形成用組成物中の前記硬化剤の含有量が、(メタ)アクリル系ポリマーに対して1~5質量%である〔1〕~〔8〕のいずれか1項に記載の熱転写用積層体。
〔10〕
更に、前記金属光沢層と前記第1の樹脂層との間と、及び前記金属光沢層と前記第2の樹脂層の間との少なくとも一方にバリア層を備える、〔1〕~〔9〕のいずれか1項に記載の熱転写用積層体。
〔11〕
〔1〕に記載の熱転写用積層体の製造方法であって、
前記基材上に、前記第1の樹脂層を形成する、第1の樹脂層形成工程と、
前記第1の樹脂層上に、前記金属光沢層を形成する、金属光沢層形成工程と、
前記金属光沢層上に、前記第2の樹脂層を形成する、第2の樹脂層形成工程と、
を含み、
前記金属光沢層形成工程における前記金属光沢層の成膜温度が前記第1の樹脂層の軟化点温度未満である、熱転写用積層体の製造方法。
〔12〕
被着体と、〔1〕~〔10〕のいずれか1項に記載の熱転写用積層体とを備え、前記被着体と、前記熱転写用積層体における前記第2の樹脂層とが接合されている接合構造体。
〔13〕
〔12〕に記載の接合構造体の製造方法であって、
前記被着体と、前記熱転写用積層体における前記第2の樹脂層とを加熱により接合する接合工程を含む、接合構造体の製造方法。
〔14〕
被着体、第2の樹脂層、金属光沢層、及び第1の樹脂層をこの順に備え、
前記第1の樹脂層及び前記第2の樹脂層は、それぞれバインダー樹脂及び硬化剤を含む第1の樹脂層形成用組成物及び第2の樹脂層形成用組成物により形成され、
前記第1の樹脂層の軟化点温度が40℃以上110℃以下であり、
前記第2の樹脂層の軟化点温度が40℃以上120℃以下であり、
前記金属光沢層は、アルミニウム又はアルミニウム合金を含有する、金属光沢物品。
〔15〕
〔14〕に記載の金属光沢物品の製造方法であって、
〔12〕に記載の接合構造体から前記基材を剥離する剥離工程を含む、
金属光沢物品の製造方法。
〔16〕
〔1〕~〔10〕のいずれか1項に記載の熱転写用積層体を製造する工程を更に含む、〔15〕に記載の金属光沢物品の製造方法。
本発明によれば、薄型性、軽量性、及び屈曲性が損なわれず、且つ、密着性に優れ、高反射率で、着色が抑制された金属光沢物品を作製し得る熱転写用積層体、被着体と熱転写用積層体とを備える接合構造体、上記金属光沢物品、及びそれらの製造方法を提供することができる。
図1は、本発明の一実施形態による熱転写用積層体の概略断面図である。 図2は、本発明の一実施形態による熱転写用積層体の概略断面図である。 図3は、本発明の一実施形態による熱転写用積層体の概略断面図である。 図4は、本発明の一実施形態による熱転写用積層体の概略断面図である。 図5は、本発明の一実施形態における接合構造体及び金属光沢物品の製造方法を説明するための概略断面図である。 図6は、本発明の一実施形態による熱転写用積層体の金属層表面の電子顕微鏡写真である。 図7は、本発明の一実施形態による熱転写用積層体の金属層の膜厚の測定方法を説明するための図である。 図8は、本発明の一実施形態における熱転写用積層体の金属層の断面の透過型電子顕微鏡写真(TEM画像)を示す図である。
以下、添付図面を参照しつつ、本発明の一つの好適な実施形態について説明する。以下においては、説明の便宜のために本発明の好適な実施形態のみを示すが、勿論、これによって本発明を限定しようとするものではない。
本発明の実施形態に係る熱転写用積層体は、基材、第1の樹脂層、金属光沢層、及び第2の樹脂層をこの順に備え、
前記第1の樹脂層及び前記第2の樹脂層は、それぞれバインダー樹脂及び硬化剤を含む第1の樹脂層形成用組成物及び第2の樹脂層形成用組成物により形成され、
前記第1の樹脂層の軟化点温度が40℃以上110℃以下であり、
前記第2の樹脂層の軟化点温度が40℃以上120℃以下であり、
前記金属光沢層は、アルミニウム又はアルミニウム合金を含有する。
本発明の実施形態に係る熱転写用積層体を用いることにより、被着体との接合により得られる接合構造体から基材を剥離することにより薄型性、軽量性、及び屈曲性に優れ、且つ、密着性に優れ、高反射率で、着色が抑制された金属光沢物品を作製することができ、熱転写を用いた金属光沢物品の製造に有用である。
<1.基本構成>
本発明の実施形態にかかる熱転写用積層体は、基材、第1の樹脂層、金属光沢層、及び第2の樹脂層をこの順に備え、
前記第1の樹脂層及び前記第2の樹脂層は、それぞれバインダー樹脂及び硬化剤を含む第1の樹脂層形成用組成物及び第2の樹脂層形成用組成物により形成され、
前記第1の樹脂層の軟化点温度が40℃以上110℃以下であり、
前記第2の樹脂層の軟化点温度が40℃以上120℃以下であり、
前記金属光沢層は、アルミニウム又はアルミニウム合金を含有する。
金属光沢層は金属層であることが好ましい。
以下、金属光沢層が金属層である場合について説明する場合があるが、本発明は下記の記載によって限定されるものではない。
図1~4に、本発明の一実施形態による熱転写用積層体1の概略断面図を示す。また、図6に、金属層の不連続構造について説明するため、熱転写用積層体の金属層の表面の電子顕微鏡写真(SEM画像)を示す。
図1に示すように、熱転写用積層体1は、基材10と、基材10の上に形成された第1の樹脂層11aと、第1の樹脂層11aの基材10側とは反対側の面上に形成された金属層12と、金属層12の第1の樹脂層11a側とは反対側の面上に形成された第2の樹脂層11bとを含む。
熱転写用積層体1は、図2~4に示すとおり、第1の樹脂層11aと金属層12の間に、無機酸化物含有層13をさらに備えていてもよい。
また、熱転写用積層体1は、図3、4に示すように、金属層12と第2の樹脂層11bの間に、バリア層14を備えていてもよく、図4に示すように、金属層12と第1の樹脂層11aとの間に、バリア層14をさらに備えていてもよい。
前記金属層は、少なくとも一部において互いに不連続の状態にある複数の部分を含むことが好ましく、電磁波透過性であることが好ましい。この場合、図1に示すように、金属層12は複数の部分12aを含む。金属層12におけるこれらの複数の部分12aは、少なくとも一部において互いに不連続の状態、言い換えれば、少なくとも一部において隙間12bによって隔てられる。複数の部分12aは、隙間12bによって隔てられるため、これらの複数の部分12aのシート抵抗は大きくなり、電波との相互作用が低下するため、電波を透過させることができる。これらの各部分12aは金属を蒸着、スパッタ等することによって形成されたスパッタ粒子の集合体であってもよい。
尚、本明細書でいう「不連続の状態」とは、複数の部分12aが隙間12bによって互いに隔てられており、この結果、互いに電気的に絶縁されている状態を意味する。電気的に絶縁されることにより、シート抵抗が大きくなり、所望とする電磁波透過性が得られることになる。すなわち、不連続の状態で形成された金属層12によれば、十分な光輝性が得られやすく、電磁波透過性を確保することもできる。不連続の形態は、特に限定されるものではなく、例えば、島状構造、クラック構造等が含まれる。ここで「島状構造」とは、図6に示されているように、金属粒子同士が各々独立しており、それらの粒子が、互いに僅かに離間し又は一部接触した状態で敷き詰められてなる構造を意味する。
クラック構造とは、金属薄膜がクラックにより分断された構造である。
クラック構造の金属層12は、例えば第1の樹脂層11aの基材10側とは反対側の面上に金属薄膜層を設け、屈曲延伸して金属薄膜層にクラックを生じさせることにより形成することができる。この際、第1の樹脂層11aと金属薄膜層の間に伸縮性に乏しい、即ち延伸によりクラックを生成しやすい素材からなる脆性層を設けることにより、容易にクラック構造の金属層12を形成することができる。
上述のとおり金属層12が不連続となる態様は特に限定されないが、生産性の観点からは島状構造とすることが好ましい。
本実施形態に係る熱転写用積層体1は、熱転写用積層体1から基材10を剥離した後の構造体(以下、転写材ともいう)において、波長380nm~780nmの範囲における反射光の、SCI測定における反射率Yが20%以上であることが好ましい。
反射率Yは40%以上であることがより好ましく、50%以上であることが更に好ましい。
反射率Yは、標準光源としてD65を使用して、コニカミノルタ社製分光測色計CM-2600dにより測定することができ、実施例に記載の方法により測定することができる。
本実施形態に係る熱転写用積層体1は、熱転写用積層体1から基材10を剥離した後の構造体における反射光のCIE-L表色系において、a値及びb値はいずれも0に近いことが好ましい。
CIE-L表色系は、CIE(国際照明委員会)が1976年に推奨した表色系で、Lは明度を表わし、0から100までで数値が大きいほど明るくなる。色度はa、bで表わし、aは色調の赤から緑の度合いを示す指数であり、aの値がプラス方向に大きいと赤色の色調になる。さらに、bは色調の黄から青の度合いを示す指数であり、bの値がプラス方向に大きいと黄色の色調になる。a、bともに0の場合には無彩色となる。
また、透過Y値(視感透過率)は、熱転写用積層体1における金属光沢層側の面に入射して測定した測定波長の範囲の視感度および光源の光強度で荷重した平均透過率である。
透過Y値は、透過によるデザインの視認性の観点から30%以上であることが好ましい。また、金属光沢外観の観点から65%以下であることが好ましい。
本実施形態に係る熱転写用積層体1は、被着部材側における透過光のCIE-L表色系において、a値及びb値はいずれも0に近いことが好ましい。
熱転写用積層体1の電磁波透過性は、例えば電波透過減衰量により評価することができる。
マイクロ波帯域(5GHz)における電波透過減衰量は、10[-dB]以下であることが好ましく、5[-dB]以下であるのがより好ましく、2[-dB]以下であることが更に好ましい。10[-dB]以上であると、90%以上の電波が遮断されるという問題がある。
熱転写用積層体1のシート抵抗も電磁波透過性と相関を有する。
熱転写用積層体1のシート抵抗は100Ω/□以上であるのが好ましく、この場合、マイクロ波帯域(5GHz)における電波透過減衰量は、10~0.01[-dB]程度となる。
熱転写用積層体1のシート抵抗は200Ω/□以上であることが更に好ましく、600Ω/□以上であることがより更に好ましく、1000Ω/□以上であることが特に好ましい。
熱転写用積層体1のシート抵抗は、JIS-Z2316-1:2014に従って渦電流測定法により測定することができる。
熱転写用積層体1の電波透過減衰量及びシート抵抗は、金属層12の材質や厚さ等により影響を受ける。
また、熱転写用積層体1が後述の無機酸化物含有層13を備える場合には無機酸化物含有層13の材質や厚さ等によっても影響を受ける。
<2.基材>
基材10としては、本発明の効果が得られる限り、特に限定されないが、樹脂、ガラス、セラミックス等が挙げられる。中でも樹脂からなる基材フィルムが好ましく用いられる。
より具体的には、基材フィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート(PC)、シクロオレフィンポリマー(COP)、ポリスチレン、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン、ポリシクロオレフィン、ポリウレタン、アクリル系樹脂(PMMA(ポリメチル(メタ)アクリレート))、ABSなどの単独重合体や共重合体からなるフィルムを用いることができる。
但し、無機酸化物含有層13や金属層12を後に形成する観点から、蒸着やスパッタ等の高温に耐え得るものであることが好ましく、従って、上記材料の中でも、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、アクリル系樹脂、ポリカーボネート、シクロオレフィンポリマー、ABS、ポリプロピレン、ポリウレタンが好ましい。なかでも、耐熱性とコストとのバランスがよいことからポリエチレンテレフタレートやシクロオレフィンポリマー、ポリカーボネート、アクリル系樹脂が好ましい。
基材フィルムは、単層フィルムでもよいし積層フィルムでもよい。加工のし易さ等から、厚さは、例えば、2μm~50μmが好ましく3~15μmがより好ましい。
<3.樹脂層>
本発明の実施形態に係る第1の樹脂層及び第2の樹脂層は、それぞれバインダー樹脂及び硬化剤を含む第1の樹脂層形成用組成物及び第2の樹脂層形成用組成物により形成され、前記第1の樹脂層の軟化点温度が40℃以上110℃以下であり、前記第2の樹脂層の軟化点温度が40℃以上120℃以下である。
本発明の実施形態に係る第1の樹脂層の軟化点温度は、40℃以上110℃以下であり、第2の樹脂層の軟化点温度は40℃以上120℃以下である。第1の樹脂層及び第2の樹脂層の軟化点温度が40℃未満であるとロールトゥロールで搬送した場合、ガイドロール等との接触時にブロッキングを起こし、良好な搬送性が得られない。搬送性の観点から第1の樹脂層及び第2の樹脂層の軟化点温度は40℃以上である必要があり、60℃以上であることが好ましく、80℃以上であることがより好ましい。
第2の樹脂層の軟化点温度は、熱転写時の観点から、120℃以下である必要があり、100℃以下であることが好ましく、100℃以下であることがより好ましい。
また、熱転写用積層体と被着体とを接合した接合構造体から基材を剥離するには、第1の樹脂層の軟化点温度は110℃以下である必要があり、100℃以下であることが好ましい。
第1の樹脂層及び第2の樹脂層の軟化点温度は、乾燥して固形化した樹脂層形成用組成物を、AFM(原子間力顕微鏡)において、形状観察を行い、室温状態にあるサーマルカンチレバーを試料最表面に接触させた後、昇温し、試料最表面を加熱膨張させ、その時の変位と温度から軟化点温度を測るNano TA法で測定した値である。第1の樹脂層及び第2の樹脂層の軟化点温度の測定は、具体的には実施例に記載の方法により測定することができる。
本発明の実施形態に係る第1の樹脂層及び第2の樹脂層の軟化点温度は、第1の樹脂層及び第2の樹脂層の形成に用いる材料の種類や配合比を適宜変えることにより調整することができる。
第1の樹脂層及び第2の樹脂層は、第1の樹脂層形成用組成物及び第2の樹脂層形成用組成物により形成することができる。
第1の樹脂層形成用組成物及び第2の樹脂層形成用組成物は、バインダー樹脂及び硬化剤を含む。
バインダー樹脂としては、(メタ)アクリル系ポリマーが好ましい。
(メタ)アクリル系ポリマーの中でも、モノマー単位としてアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート類(a1)と、水酸基を含有するヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類(a2)を含むモノマー群の反応物である水酸基含有(メタ)アクリル系ポリマーをベースポリマーとして含むことが好ましい。
本明細書で、(メタ)アクリレートはアクリレートおよび/またはメタクリレートの意味である。
アルキル(メタ)アクリレート類(a1)の具体例としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)クリエート、n-ブチル(メタ)アクリレート、s-ブチル(メタ)アクリレート、t-ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、n-ペンチル(メタ)アクリレート、イソペンチル(メタ)アクリレート、へキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n-オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、n-ノニル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、n-デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、n-ドデシル(メタ)アクリレート、イソミリスチル(メタ)アクリレート、n-トリデシル(メタ)アクリレート、n-テトラデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレートなどがあげられ、これらは単独または組み合わせて使用できる。
本発明の実施形態において、アルキル(メタ)アクリレート類(a1)は、(メタ)アクリル系ポリマーの全モノマー成分に対して、50質量%以上であり、50~99質量%であることが好ましく、さらには60~99質量%、より好ましくは、72~85質量%である。上記アルキル(メタ)アクリレート類(a1)が少なすぎると好ましくない。
本発明の実施形態に係る(メタ)アクリル系ポリマーには、この他に、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類(a2)を含むモノマー群の反応物を含むことが好ましい。
このようなヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類(a2)として、(メタ)アクリロイル基の不飽和二重結合を有する重合性の官能基を有し、かつヒドロキシル基を有するものを特に制限なく用いることができる。例えば、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、6-ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、8-ヒドロキシオクチル(メタ)アクリレート、10-ヒドロキシデシル(メタ)アクリレート、12-ヒドロキシラウリル(メタ)アクリレート等などのヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート;4-ヒドロキシメチルシクロへキシル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチルビニルエーテルなどが挙げられる。これらのうち、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートを用いることが好ましい。
水酸基含有モノマーは、(メタ)アクリル系ポリマーを形成するモノマー成分の全量に対して、1~50質量%の割合で用いられることが好ましい。水酸基含有モノマーの割合は、好ましくは、5~40質量%、より好ましくは、10~30質量%である。
前記(メタ)アクリル系ポリマーを形成するモノマー成分として、前記モノマーの他にカルボキシル基含有モノマーを用いることも好ましい。
カルボキシル基含有モノマーとしては、(メタ)アクリロイル基またはビニル基等の不飽和二重結合を有する重合性の官能基を有し、かつカルボキシル基を有する、不飽和カルボン酸含有モノマーを特に制限なく用いることができる。不飽和カルボン酸含有モノマーとして、例えば、(メタ)アクリル酸、カルボキシエチル(メタ)アクリレート、カルボキシペンチル(メタ)アクリレート、イタコン酸、マレイン酸、フマール酸、クロトン酸等が挙げられる。これらは単独または組み合わせて使用できる。これらのなかで、(メタ)アクリル酸、特にアクリル酸を用いることが好ましい。
前記(メタ)アクリル系ポリマーを形成するモノマー成分として、本発明の目的を損なわない範囲で他の共重合モノマーを単独でまたは組み合わせて用いてもよい。他の共重合モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリロイル基またはビニル基等の不飽和二重結合を有する重合性の官能基を有し、かつ芳香族環を有する芳香族環含有モノマーが挙げられる。芳香族環含有モノマーの具体例としては、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノールエチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート、2-ナフトエチル(メタ)アクリレート、2-(4-メトキシ-1-ナフトキシ)エチル(メタ)アクリレート、フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリスチリル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
また、無水マレイン酸、無水イタコン酸などの酸無水物基含有モノマー;アクリル酸のカプロラクトン付加物;スチレンスルホン酸やアリルスルホン酸、2-(メタ)アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸、(メタ)アクリルアミドプロパンスルホン酸、スルホプロピル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロイルオキシナフタレンスルホン酸などのスルホン酸基含有モノマー;2-ヒドロキシエチルアクリロイルホスフェートなどの燐酸基含有モノマー;(メタ)アクリル酸メトキシエチル、(メタ)アクリル酸エトキシエチルなどの(メタ)アクリル酸アルコキシアルキル系モノマー;など挙げられる。
また、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、スチレン、α-メチルスチレン、N-ビニルカプロラクタムなどのビニル系モノマー;グリシジル(メタ)アクリレート、メチルグリシジル(メタ)アクリレート、3,4-エポキシシクロへキシルメチル(メタ)アクリレートなどのエポキシ基含有モノマー;(メタ)アクリル酸ポリエチレングリコール、(メタ)アクリル酸ポリプロピレングリコール、(メタ)アクリル酸メトキシエチレングリコール、(メタ)アクリル酸メトキシポリプロピレングリコールなどのグリコール系アクリルエステルモノマー;(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリル、フッ素(メタ)アクリレート、シリコーン(メタ)アクリレートや2-メトキシエチルアクリレートなどのアクリル酸エステル系モノマー;アミド基含有モノマー、アミノ基含有モノマー、イミド基含有モノマー、N-アクリロイルモルホリン、ビニルエーテルモノマーなども使用することができる。
さらに、ケイ素原子を含有するシラン系モノマーなどが挙げられる。シラン系モノマーとしては、例えば、3-アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、4-ビニルブチルトリメトキシシラン、4-ビニルブチルトリエトキシシラン、8-ビニルオクチルトリメトキシシラン、8-ビニルオクチルトリエトキシシラン、10-メタクリロイルオキシデシルトリメトキシシラン、10-アクリロイルオキシデシルトリメトキシシラン、10-メタクリロイルオキシデシルトリエトキシシラン、10-アクリロイルオキシデシルトリエトキシシランなどが挙げられる。
本発明の(メタ)アクリル系ポリマーの重量平均分子量は通常3000~300000程度、好ましくは5000~200000、より好ましくは10000~100000程度である。重量平均分子量が小さいと第1の樹脂層及び第2の樹脂層の湿熱耐久性が乏しくなったり、重量平均分子量が大きすぎると、第1の樹脂層及び第2の樹脂層を構成するアクリル系ポリマー以外の材料との相溶性が悪くなる場合がある。なお、重量平均分子量は、GPC(ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー)により測定し、ポリスチレン換算により算出された値をいう。
このような(メタ)アクリル系ポリマーの製造は、溶液重合、塊状重合、乳化重合、各種ラジカル重合などの公知の製造方法を適宜選択できる。また、得られる(メタ)アクリル系ポリマーは、ランダム共重合体、ブロック共重合体、グラフト共重合体などいずれでもよい。
なお、溶液重合においては、重合溶媒として、例えば、酢酸エチル、トルエンなどが用いられる。具体的な溶液重合例としては、反応は窒素などの不活性ガス気流下で、重合開始剤を加え、通常、50~70℃程度で、5~30時間程度の反応条件で行われる。
ラジカル重合に用いられる重合開始剤、連鎖移動剤、乳化剤などは特に限定されず適宜選択して使用することができる。なお、(メタ)アクリル系ポリマーの重量平均分子量は、重合開始剤、連鎖移動剤の使用量、反応条件により制御可能であり、これらの種類に応じて適宜のその使用量が調整される。
重合開始剤としては、例えば、2,2’-アゾビスイソブチロニトリル、2,2’-アゾビス(2-アミジノプロパン)ジヒドロクロライド、2,2’-アゾビス[2-(5-メチル-2-イミダゾリン-2-イル)プロパン]ジヒドロクロライド、2,2’-アゾビス(2-メチルプロピオンアミジン)二硫酸塩、2,2’-アゾビス(N,N’-ジメチレンイソブチルアミジン)、2,2’-アゾビス[N-(2-カルボキシエチル)-2-メチルプロピオンアミジン]ハイドレート(和光純薬社製、VA-057)などのアゾ系開始剤、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウムなどの過硫酸塩、ジ(2-エチルヘキシル)パーオキシジカーボネート、ジ(4-t-ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、ジ-sec-ブチルパーオキシジカーボネート、t-ブチルパーオキシネオデカノエート、t-ヘキシルパーオキシピバレート、t-ブチルパーオキシピバレート、ジラウロイルパーオキシド、ジ-n-オクタノイルパーオキシド、1,1,3,3-テトラメチルブチルパーオキシ-2-エチルヘキサノエート、ジ(4-メチルベンゾイル)パーオキシド、ジベンゾイルパーオキシド、t-ブチルパーオキシイソブチレート、1,1-ジ(t-ヘキシルパーオキシ)シクロヘキサン、t-ブチルハイドロパーオキシド、過酸化水素などの過酸化物系開始剤、過硫酸塩と亜硫酸水素ナトリウムの組み合わせ、過酸化物とアスコルビン酸ナトリウムの組み合わせなどの過酸化物と還元剤とを組み合わせたレドックス系開始剤などをあげることができるが、これらに限定されるものではない。
前記重合開始剤は、単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよいが、全体としての含有量はモノマー100質量部に対して、0.005~2質量部程度であることが好ましく、0.005~1質量部程度であることがより好ましく、0.02~0.5質量部程度であることが更に好ましい。
なお、重合開始剤として、例えば、2,2’-アゾビスイソブチロニトリルを用いて、前記重量平均分子量の(メタ)アクリル系ポリマーを製造するには、重合開始剤の使用量は、モノマー成分の全量100質量部に対して、0.1~2質量部程度とするのが好ましく、さらには0.2~1.5質量部程度とするのが好ましい。
連鎖移動剤としては、例えば、ラウリルメルカプタン、グリシジルメルカプタン、メルカプト酢酸、2-メルカプトエタノール、チオグリコール酸、チオグルコール酸2-エチルヘキシル、2,3-ジメルカプト-1-プロパノールなどが挙げられる。連鎖移動剤は、単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよいが、全体としての含有量はモノマー成分の全量100質量部に対して、0.1質量部程度以下である。
また、乳化重合する場合に用いる乳化剤としては、例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸アンモニウム、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸ナトリウムなどのアニオン系乳化剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン-ポリオキシプロピレンブロックポリマーなどのノニオン系乳化剤などが挙げられる。これらの乳化剤は、単独で用いてもよく2種以上を併用してもよい。
さらに、反応性乳化剤として、プロペニル基、アリルエーテル基などのラジカル重合性官能基が導入された乳化剤として、具体的には、例えば、アクアロンHS-10、HS-20、KH-10、BC-05、BC-10、BC-20(以上、いずれも第一工業製薬社製)、アデカリアソープSE10N(ADEKA社製)などがある。反応性乳化剤は、重合後にポリマー鎖に取り込まれるため、耐水性がよくなり好ましい。乳化剤の使用量は、モノマー成分の全量100質量部に対して、0.3~5質量部、重合安定性や機械的安定性から0.5~1質量部がより好ましい。
また、(メタ)アクリル系ポリマーは、市販のものを用いてもよく、単独で又は複数種を組み合わせて用いることができる。
ここで(メタ)アクリル系ポリマーの水酸基当量は、耐湿熱白化性の観点から0.2~5.0meq/gが好ましく、0.4~3.0meq/gがより好ましい。
(メタ)アクリル系ポリマーのガラス転移温度(Tg)は、0~100℃が好ましく、10~90°Cがより好ましく、20~80°Cが更に好ましい。
このような(メタ)アクリル系ポリマーと硬化剤とを反応させることにより、本発明の熱転写用積層体の第1の樹脂層及び第2の樹脂層に架橋構造が導入される結果、第1の樹脂層及び第2の樹脂層と、金属層や無機酸化物含有層との密着性が良好になると考えられる。
硬化剤としては、特に制限はなく、例えば、イソシアネート系架橋剤、エポキシ系硬化剤が挙げられ、イソシアネート系架橋剤が好ましい。
イソシアネート系架橋剤とは、イソシアネート基(イソシアネート基をブロック剤または数量体化などにより一時的に保護したイソシアネート再生型官能基を含む)を1分子中に2つ以上有する化合物をいう。
イソシアネート系架橋剤としては、トリレンジイソシアネート、キシレンジイソシアネートなどの芳香族イソシアネート、イソホロンジイソシアネートなどの脂環族イソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネートなどの脂肪族イソシアネートなどが挙げられる。
より具体的には、例えば、ブチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネートなどの低級脂肪族ポリイソシアネート類、シクロペンチレンジイソシアネート、シクロヘキシレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネートなどの脂環族イソシアネート類、2,4-トリレンジイソシアネート、4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルイソシアネートなどの芳香族ジイソシアネート類、トリメチロールプロパン/トリレンジイソシアネート3量体付加物(日本ポリウレタン工業社製、商品名コロネートL)、トリメチロールプロパン/ヘキサメチレンジイソシアネート3量体付加物(日本ポリウレタン工業社製、商品名コロネートHL)、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート体(日本ポリウレタン工業社製、商品名コロネートHX)などのイソシアネート付加物、ポリエーテルポリイソシアネート、ポリエステルポリイソシアネート、ならびにこれらと各種のポリオールとの付加物、イソシアヌレート結合、ビューレット結合、アロファネート結合などで多官能化したポリイソシアネートなどをあげることができる。
上記イソシアネート系架橋剤は1種を単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。
バインダー樹脂及び硬化剤の使用比率は特に制限されないが、硬化剤としてイソシアネート系架橋剤を用いる場合は、通常、バインダー樹脂の水酸基当量と硬化剤としてのイソシアネート基当量の比(NCO/OH)は、耐湿性及び耐熱性の観点から0.02以上であることが好ましく、0.03以上であることがより好ましく、0.04以上であることがさらに好ましい。また、軟化点温度を所望の範囲とするには0.25以下であることが好ましく、0.2以下であることがより好ましく、0.15以下であることがさらに好ましい。
第1の樹脂層中の硬化剤の含有量は、金属層又は無機酸化物含有層との密着性の観点から、バインダー樹脂に対して1質量%以上であることが好ましく、2.5質量%以上がより好ましい。また、軟化点温度を所望の範囲とするには、4質量%以下とすることが好ましく、3.5質量%以下がより好ましい。
第2の樹脂層中の硬化剤の含有量は、金属層との密着性の観点から、アクリルポリマー100質量部に対して1質量%以上であることが好ましく、2.5質量%以上がより好ましい。また、軟化点温度を所望の範囲とするには、5質量%未満とすることが好ましく、3質量%以下がより好ましい。
受像層23は、更に離型剤を含んでいてもよい。
離型剤としては、例えば、シリコーン系、フッ素系、リン酸エステル系等の各種オイルや、エマルジョン、界面活性剤、金属酸化物、シリカ等の各種フィラー、ワックス類等が挙げられる。これらの離型剤の中でもシリコンオイルを用いることが好ましい。
これらの離型剤は、単独で用いてもよく、二種類以上を混合して用いてもよい。
さらに、第1の樹脂層及び第2の樹脂層には、必要に応じて、コロイダルシリカ、無機高分子、樹脂、レベリング剤、界面活性剤等の添加剤を添加してもよい。
第1の樹脂層及び第2の樹脂層の厚さは、印刷性の観点で0.1μm以上であることが好ましく、0.2μm以上であることがより好ましく、0.5μm以上であることがさらに好ましい。また、10μm以下であることが好ましく、2μm以下であることがより好ましく、1μm以下であることがさらに好ましい
第1の樹脂層及び第2の樹脂層の厚さが0.1μm以上であれば、第1の樹脂層及び第2の樹脂層に十分な機械的強度が得られる。一方、第1の樹脂層及び第2の樹脂層の厚さが10μm以下であれば、薄膜化の観点から好ましい上、コストメリットが大きい。
なお、上述のように本発明の実施形態に係る熱転写用積層体は、第1の樹脂層の軟化点温度が40℃以上110℃以下、第2の樹脂層の軟化点温度が40℃以上120℃以下であるため、樹脂層は加熱によりインクとの良好な密着性も得られる。
本実施形態における熱転写用積層体から基材を剥離した後の構造体、すなわち転写材は、第1の樹脂層及び第2の樹脂層がそれぞれ表面に存在するため、第1の樹脂層側表面にも、第2の樹脂層側表面にもインクを積層することが可能である。具体的には、熱転写用積層体と被着体とを接合した接合構造体作製時に、接合させる被着体表面、又は第2の樹脂層の金属層とは反対側の表面にインクを積層し加熱すると、インクと第2の樹脂層とが相溶し、インクと第2の樹脂層との界面が不明瞭となり、優れたインク密着性が得られる。また、接合構造体から基材を剥離した後に、第1の樹脂層の金属層とは反対側の表面にインクを積層し、加熱することでも同様にインク密着性が得られる。
<4.金属光沢層>
金属光沢層は、アルミニウムまたはアルミニウム合金を含む。アルミニウムまたはアルミニウム合金を用いることにより、反射率が高く、十分な光輝性を発揮し得ることは勿論、得られる金属光沢物品の黄色味を改善できる。アルミニウム合金を用いる場合には、アルミニウム含有量を50質量%以上とすることが好ましい。
金属光沢層は第1の樹脂層上に形成され、少なくとも一部において互いに不連続の状態にある複数の部分を含むことが好ましい。
金属光沢層が第1の樹脂層上で連続状態である場合、十分な金属光沢が得られるものの、電波透過減衰量が非常に大きくなり電磁波透過性が得られない。
金属光沢層が金属層である場合について説明する。
金属層12が第1の樹脂層11a上で不連続状態となるメカニズムの詳細は必ずしも明らかではないが、おおよそ、次のようなものであると推測される。即ち、金属層12の薄膜形成プロセスにおいて、不連続構造の形成しやすさは、金属層12が付与される第1の樹脂層上での表面拡散と関連性があり、第1の樹脂層の温度が高く、第1の樹脂層に対する金属層の濡れ性が小さく、金属層の材料の融点が低い方が不連続構造を形成しやすい、というものである。従って、以下の実施例で特に使用したアルミニウム(Al))以外の金属についても、スズ(Sn)、インジウム(In)、亜鉛(Zn)、鉛(Pb)、銅(Cu)、銀(Ag)などの比較的融点の低い金属については、同様の手法で不連続構造を形成しうると考えられる。
金属層が少なくとも一部において互いに不連続の状態にある複数の部分を含む場合、金属層12の部分12aの円相当径は特に限定されないが、通常10~1000nm程度である。複数の部分12aの平均粒径とは、複数の部分12aの円相当径の平均値を意味する。
部分12aの円相当径とは、部分12aの面積に相当する真円の直径のことである。
また、各部分12a同士の距離は特に限定されないが、通常は10~1000nm程度である。
金属層12の厚さは、十分な光輝性を発揮するように、通常10nm以上が好ましく、一方、生産性の観点から、通常100nm以下が好ましい。例えば、15nm~100nmが好ましく、15nm~80nmがより好ましく、15nm~70nmがさらに好ましく、15nm~60nmがよりさらに好ましく、15nm~50nmが特に好ましく、15nm~40nmが最も好ましい。なお、金属層12の厚さは実施例の欄に記載の方法で測定できる。
また、無機酸化物含有層を設ける場合は、同様の理由から、金属層の厚さと無機酸化物含有層の厚さとの比(金属層の厚さ/無機酸化物含有層の厚さ)は、0.1~100の範囲が好ましく、0.3~35の範囲がより好ましい。
金属層のシート抵抗は、100Ω/□以上であるのが好ましい。この場合、電磁波透過性は、5GHzの波長において、10~0.01[-dB]程度となる。更に好ましくは、1000Ω/□以上である。
無機酸化物含有層を更に設ける場合、金属層と無機酸化物含有層の積層体としてのシート抵抗は、100Ω/□以上であるのが好ましい。この場合、電磁波透過性は、5GHzの波長において、10~0.01[-dB]程度となる。更に好ましくは、1000Ω/□以上である。このシート抵抗の値は、金属層の材質や厚さは勿論のこと、下地層である無機酸化物含有層の材質や厚さからも大きな影響を受ける。よって、無機酸化物含有層を設ける場合は、無機酸化物含有層との関係も考慮したうえで設定する必要がある。
<5.無機酸化物含有層>
また、一実施形態に係る熱転写用積層体においては、図2~4に示されるように、第1の樹脂層11aと金属層12の間に、無機酸化物含有層13をさらに設けてもよい。無機酸化物含有層13は、第1の樹脂層11aの面に直接設けられていてもよいし、第1の樹脂層11aの面に設けたバリア層14を介して間接的に設けられてもよい。無機酸化物含有層13は、第1の樹脂層11aの面に連続状態で、言い換えれば、隙間なく、設けるのが好ましい。連続状態で設けることにより、無機酸化物含有層13、ひいては、金属層12や熱転写用積層体1の平滑性や耐食性を向上させることができ、また、無機酸化物含有層13を面内ばらつきなく成膜することも容易となる。
このように、第1の樹脂層11aと金属層12の間に、無機酸化物含有層13をさらに設けること、すなわち、基材10の上に第1の樹脂層11aを形成し、その上に無機酸化物含有層13を形成し、その上に金属層12を形成することによれば、金属層12を不連続の状態で形成しやすくなるため好ましい。そのメカニズムの詳細は必ずしも明らかではないが、金属の蒸着やスパッタによるスパッタ粒子が第1の樹脂層上で薄膜を形成する際には、第1の樹脂層上での粒子の表面拡散性が薄膜の形状に影響を及ぼし、第1の樹脂層の温度が高く、第1の樹脂層に対する金属層の濡れ性が小さく、金属層の材料の融点が低い方が不連続構造を形成しやすいと考えられる。そして、第1の樹脂層上に無機酸化物含有層を設けることにより、その表面上の金属粒子の表面拡散性が促進されて、金属層を不連続の状態で成長させやすくなると考えられる。
無機酸化物含有層13としては、酸化インジウム含有層が好ましく、酸化インジウム(In)そのものを使用することもできるし、例えば、インジウム錫酸化物(ITO)や、インジウム亜鉛酸化物(IZO)のような金属含有物を使用することもできる。但し、第二の金属を含有したITOやIZOの方が、スパッタリング工程での放電安定性が高い点で、より好ましい。これらの無機酸化物含有層13を用いることにより、第1の樹脂層11aの面に沿って連続状態の膜を形成することもでき、また、この場合には、無機酸化物含有層の上に積層される金属層を、例えば、島状の不連続構造としやすくなるため、好ましい。
ITOに含まれる酸化錫(SnО)の質量比率である含有率(含有率=(SnO/(In+SnO))×100)は特に限定されるものではないが、例えば、2.5質量%~30質量%、より好ましくは、3質量%~10質量%である。また、IZOに含まれる酸化亜鉛(ZnO)の質量比率である含有率(含有率=(ZnO/(In+ZnO))×100)は、例えば、2質量%~20質量%である。
無機酸化物含有層13の厚さは、シート抵抗や電磁波透過性、生産性の観点から、通常1000nm以下が好ましく、50nm以下がより好ましく、20nm以下が更に好ましい。一方、積層される金属層12を不連続状態としやすくするためには、1nm以上であることが好ましく、確実に不連続状態にしやすくするためには、2nm以上であることがより好ましく、5nm以上であることが更に好ましい。
<6.バリア層>
熱転写用積層体1は、図3及び4に示すように、金属層12と第2の樹脂層11bとの間にバリア層14を備えていてもよい。なお、バリア層14は金属層12上に積層されていればよく、必ずしも隙間12bを完全に埋めていなくてもよい。
バリア層は、金属層12の酸化(腐食)を抑制するための層である。バリア層は、金属および半金属の少なくとも1種の酸化物、窒化物、炭化物、酸化窒化物、酸化炭化物、窒化炭化物および酸化窒化炭化物からなる群より選ばれる少なくとも1種を含むことが好ましい。金属としては、例えば、アルミニウム、チタン、インジウム、マグネシウムなどを用いることができ、半金属としては、例えば、ケイ素、ビスマス、ゲルマニウムなどを用いることができる。
具体的には、例えばZnO+Al(AZO)、酸化インジウム亜鉛(IZO)、酸化インジウム錫(ITO)、酸化炭化窒化ケイ素膜(SiOCN)、酸化窒化ケイ素膜(SiON)、窒化ケイ素膜(SiN)、SiO、AlO、AlON、TiO等を用いることができる。
また、バリア性の向上のためには、バリア層は水蒸気を透過しにくいことが好ましい。バリア層の水蒸気の透過の度合いは種々の方法により評価できるが、例えば、水蒸気透過量を用いて評価することができる。バリア性の向上のためには、当該水蒸気透過量が3g/m・day以下であることが好ましく、1g/m・day以下であることがより好ましく、0.5g/m・day以下であることが更に好ましい。
バリア層の水蒸気透過量は、例えば、MOCON社製水蒸気透過度測定装置PERMATRAN-W Model3/33を用いて測定することができる。
バリア層14の厚みは特に限定はされないが、バリア性を向上させるためには5nm以上が好ましく、10nm以上がより好ましく、20nm以上が更に好ましい。また、電磁波透過性や外観の金属光沢感を向上させるためには100nm以下が好ましく、70nm以下がより好ましく、50nm以下が更に好ましい。
また、金属層12の酸化(腐食)を抑制するために、図4に示すように、金属層12と第2の樹脂層11との間にバリア層14’を備えていてもよい。
熱転写用積層体1が無機酸化物含有層13を備える場合は、無機酸化物含有層と金属層の間にバリア層を設けてもよく、無機酸化物含有層の金属層とは反対側にバリア層を設けてもよいが、無機酸化物含有層の金属層とは反対側に設けることが好ましい。
本実施形態における熱転写用積層体1は、金属層12と第1の樹脂層11aの間、及び金属層12と第2の樹脂層11bの間の少なくともいずれか一方にバリア層を備えることが好ましい。
また、熱転写用積層体は、上述の基材、第1の樹脂層、金属層、第2の樹脂層、無機酸化物含有層、及びバリア層の他に、用途に応じてその他の層を備えてもよい。
その他の層としては色味等の外観を調整するための高屈折材料等の光学調整層(色味調整層)、易接着層、ハードコート層、反射防止層、光取出し層、アンチグレア層等が挙げられる。
<7.熱転写用積層体の製造>
熱転写用積層体1の製造方法の一例について、説明する。特に説明しないが、基材フィルム以外の基材を用いた場合についても同様の方法で製造することができる。
本実施形態における熱転写用積層体1の製造方法は、前記基材上に、前記第1の樹脂層を形成する、第1の樹脂層形成工程と、
前記第1の樹脂層上に、前記金属層を形成する、金属層形成工程と、
前記金属層上に、前記第2の樹脂層を形成する、第2の樹脂層形成工程と、
を含み、
前記金属層形成工程における前記金属層の成膜温度が前記第1の樹脂層の軟化点温度未満である。
第1の樹脂層形成工程において、基材上に第1の樹脂層を形成する方法に特に限定はなく、当該分野における通常の方法を適用できる。具体的には、バインダー樹脂、硬化剤、適当な溶媒、ならびに必要であれば他の添加剤を混合して第1の樹脂層形成用組成物を調製し、第1の樹脂層形成用組成物を基材面上に塗布する方法が挙げられる。
この際、適当な溶媒としては、特に制限されず、使用されるバインダー樹脂や硬化剤の種類に応じて適宜選択できる。具体的には、水、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール等のアルコール類、エーテル類、メチルエチルケトン等のケトン類などが挙げられる。上記溶媒は、単独で使用されても、あるいは2種以上の混合液の状態で使用されてもよい。また、溶媒の添加量は、特に制限されない。具体的には、第1の樹脂層形成用組成物中の固形分濃度が、好ましくは1~40質量%、より好ましくは5~30質量%である。
また、上記第1の樹脂層形成用組成物の塗布方法は、特に制限されず、当該分野における通常の塗布方法が適用できる。具体的には、ドクターブレードコーティング、マイヤーバーコーティング、ロールコーティング、スクリーンコーティング、スピナーコーティング、インクジェットコーティング、スプレーコーティング、ディップコーティング、グラビアコーティング、カーテンコーティング、ダイコーティングなどが挙げられる。これらのうち、塗布操作のしやすさ、塗布量の調節のしやすさ、塗布面の表面粗さ等を考慮すると、グラビアコーティング、マイヤーバーコーティングが好ましい。また、基材への第1の樹脂層形成用組成物の塗布量は、特に制限されず、第1の樹脂層の厚みによって適宜調整される。好ましくは、乾燥後の第1の樹脂層の厚みが好ましい範囲になるような量の第1の樹脂層形成用組成物を、基材の処理面に塗布することが好ましい。
金属層形成工程において、第1の樹脂層11a上に金属層12を形成するにあたっては、例えば、真空蒸着、スパッタリング等の方法を用いることができる。なお、このときの金属層の成膜温度は、第1の樹脂層の軟化点温度以下とすることが第1の樹脂層の変形抑制の観点から好ましく、具体的には、90℃以下が好ましい。一方で、良好なAlの不連続膜を得るために、40℃以上が好ましく、50℃以上がより好ましい。
また、第1の樹脂層11aと金属層12の間に無機酸化物含有層13を形成する場合には、金属層形成工程と第2の樹脂層形成工程の間に、前記第1の樹脂層上に、無機酸化物含有層を形成する、無機酸化物含有層形成工程を設けることが好ましい。
無機酸化物含有層は、真空蒸着、スパッタリング、イオンプレーティング等によって形成する。但し、大面積でも厚さを厳密に制御できる点から、スパッタリングが好ましい。
なお、このときの無機酸化物含有層の成膜温度についても、第1の樹脂層の軟化点温度以下とすることが第1の樹脂層の変形抑制の観点から好ましく、具体的には、90℃以下が好ましい。一方で、良好なAlの不連続膜を得るために、40℃以上が好ましく、50℃以上がより好ましい。
尚、第1の樹脂層11aと金属層12の間に無機酸化物含有層13を設ける場合、無機酸化物含有層13と金属層12の間には、他の層を介在させずに直接接触させるのが好ましい。
<8.接合構造体、及び金属光沢物品>
本発明の実施形態に係る接合構造体は、被着体と、上述の熱転写用積層体とを備え、前記被着体と、前記熱転写用積層体における前記第2の樹脂層とが接合されている。
また、本発明の実施形態に係る金属光沢物品は、被着体、第2の樹脂層、金属層、及び第1の樹脂層をこの順に備え、
前記第1の樹脂層及び前記第2の樹脂層は、それぞれバインダー樹脂及び硬化剤を含む第1の樹脂層形成用組成物及び第2の樹脂層形成用組成物により形成され、
前記第1の樹脂層の軟化点温度が40℃以上110℃以下であり、
前記第2の樹脂層の軟化点温度が40℃以上120℃以下であり、
前記金属層は、アルミニウム又はアルミニウム合金を含有する、金属光沢物品である。
図5(b)に、本発明の一実施形態による接合構造体30の概略断面図を示す。本実施形態における接合構造体30は、被着体20と、上述の熱転写用積層体1とを備え、熱転写用積層体1が第2の樹脂層11bを介して被着体20に接合されている。
接合構造体30は、図5(b)に示すとおり、第1の樹脂層11aと金属層12の間に、無機酸化物含有層13をさらに備えていてもよい。
また、接合構造体30は、金属層12と第2の樹脂層11bの間に、バリア層14を備えていてもよく、金属層12と第1の樹脂層11aとの間に、バリア層14を備えていてもよい。
また、図5(c)に、本発明の一実施形態による金属光沢物品40の概略断面図を示す。本実施形態における金属光沢物品40は、被着体20、第2の樹脂層11b、金属層12、及び第1の樹脂層11aをこの順に備える。
金属光沢物品40は、図5(c)に示すとおり、第1の樹脂層11aと金属層12の間に、無機酸化物含有層13をさらに備えていてもよい。
また、金属光沢物品40は、金属層12と第2の樹脂層11bの間に、バリア層14を備えていてもよく、金属層12と第1の樹脂層11aとの間に、バリア層14を備えていてもよい。
本発明の実施形態に係る接合構造体や金属光沢物品における、基材、第1の樹脂層、金属層、第2の樹脂層、無機酸化物含有層、バリア層、及び熱転写用積層体の好ましい態様は、それぞれ上述のとおりである。
(被着体)
被着体20としては、特に限定されず、樹脂、ガラス、セラミックス等が挙げられる。
被着体20は、樹脂フィルム、樹脂成型物基材、ガラス基材、又は金属光沢を付与すべき物品のいずれかであってもよい。
樹脂フィルムとしては、例えば上述の基材フィルムとして例示したフィルムが挙げられる。
樹脂成型物基材、及び金属光沢を付与すべき物品としては、例えば、車両用構造部品、車両搭載用品、電子機器の筐体、家電機器の筐体、構造用部品、機械部品、種々の自動車用部品、電子機器用部品、家具、台所用品等の家財向け用途、医療機器、建築資材の部品、その他の構造用部品や外装用部品等が挙げられる。
<9.接合構造体、及び金属光沢物品の製造方法>
本発明の実施形態に係る接合構造体の製造方法は、前記被着体と、前記熱転写用積層体における前記第2の樹脂層とを加熱により接合する接合工程を含む。
また、本発明の実施形態に係る金属光沢物品の製造方法は、本発明の実施形態に係る接合構造体から前記基材を剥離する剥離工程を含む。
例えば、図5(a)~(c)に示すように、被着体20と熱転写用積層体1の第2の樹脂層11b側が接するように積層し、これらを転写ヘッド等により所定の圧力及び温度で加圧及び加熱して接合構造体30を得たのち、接合構造体30から基材10を剥離することにより金属光沢物品40が得られる。
熱転写用積層体1と被着体20を加熱接合する際の接合温度としては、第2の樹脂層11bが軟化点温度以上となる温度とすることが好ましい。具体的には、ハンドリング性の観点から80℃以上であることが好ましく、80℃以上であることがより好ましく、100℃以上であることがさらに好ましい。また、印刷性の観点から120℃以下であることが好ましく、115℃以下であることがより好ましく、110℃以下であることがさらに好ましい。
第2の樹脂層11bの加熱は、例えば、80~120℃に加熱したガラス等の平坦な基板上に被着体20を設置し、熱転写用積層体1における第2の樹脂層11bが被着体20と接するように、熱転写用積層体1を被着体20に重ねることにより行うことができる。その後、熱転写用積層体1の上から、ローラー等を用いて、加圧することが好ましい。
得られた接合構造体30を基板から外し、冷えたところで接合構造体30から基材10を剥離し、金属光沢物品40を得ることができる。
<10.熱転写用積層体及び金属光沢物品の用途>
本発明の実施形態に係る熱転写用積層体は、薄型性、軽量性、屈曲性を損なうことなく、熱転写により金属光沢を物品に付与することができる。
また、本発明の実施形態に係る金属光沢物品は、金属層が少なくとも一部において互いに不連続の状態にある複数の部分を含む場合、電磁波透過性が高くなり電磁波を送受信する装置や物品及びその部品等に使用することができる。
金属光沢物品の用途としては、例えば、通信機器、車両用構造部品、車両搭載用品、電子機器の筐体、家電機器の筐体、構造用部品、機械部品、種々の自動車用部品、電子機器用部品、家具、台所用品等の家財向け用途、医療機器、建築資材の部品、その他の構造用部品や外装用部品等が挙げられる。
より具体的には、車両関係では、インスツルメントパネル、コンソールボックス、ドアノブ、ドアトリム、シフトレバー、ペダル類、グローブボックス、バンパー、ボンネット、フェンダー、トランク、ドア、ルーフ、ピラー、座席シート、ステアリングホイール、ECUボックス、電装部品、エンジン周辺部品、駆動系・ギア周辺部品、吸気・排気系部品、冷却系部品等が挙げられる。
電子機器および家電機器としてより具体的には、冷蔵庫、洗濯機、掃除機、電子レンジ、エアコン、照明機器、電気湯沸かし器、テレビ、時計、換気扇、プロジェクター、スピーカー等の家電製品類、パソコン、携帯電話、スマートフォン、デジタルカメラ、タブレット型PC、携帯音楽プレーヤー、携帯ゲーム機、充電器、電池等電子情報機器等が挙げられる。
以下、実施例及び比較例を挙げて、本発明をより具体的に説明する。ただし、本発明の技術的範囲が以下の実施例のみに制限されるわけではない。なお、下記において、特記しない限り、「部」は「質量部」を意味する。
〔実施例1〕
<熱転写用積層体の作製>
(第1の樹脂層の塗工)
アクリレートDA105(荒川化学工業(株)製)100質量部と硬化剤としてイソシアネートCL102H(荒川化学工業(株)製)3質量部を配合し、メチルエチルケトン(MEK)で希釈した第1の樹脂層形成用組成物を調製した。ロールトゥロールの塗工機内、長尺のPETフィルムのロールをセットし、上記第1の樹脂層形成用組成物を乾燥後の膜厚が1.0μmとなるようにグラビアロールを用いて塗工した。乾燥は、90℃にて1分間乾燥を行った。
(無機酸化物含有層、及び金属層の形成)
ロールトゥロールスパッタ装置内に、第1の樹脂層が積層された長尺PETフィルムのロールをセットし、スパッタ装置内を真空度が1×10-3Pa以下となるまで排気した後、下記の条件で、パルスDCスパッタ(パルス幅:1μs、周波数:100kHz)により、第1の樹脂層上に3.5nmの厚さのITO薄膜を成膜した。ターゲットには、金属ITO(スズ10%)を用い、形状は平板とした。
ターゲット:ITO(スズ10%)(500mm×150mm)
投入電力:2kW
磁束密度(ターゲット表面):30mT~100mT
基板温度:70℃
導入ガス:アルゴンおよび窒素
成膜圧力:0.45Pa
次に、MFACスパッタにより、ITO膜上にアルミニウム(Al)層を成膜した。ターゲットには、金属Alを用い、形状は円筒形とし、下記条件で島状アルミニウム層を形成した。
ターゲット:金属Alターゲット(550mm φ6in)
投入電力:5kW
磁束密度(ターゲット表面):30mT~100mT
基板温度:70℃
導入ガス:アルゴンおよび窒素
成膜圧力:0.3Pa
上記スパッタ品のアルミニウム層の厚さは以下のように測定した。
図7に示すように一辺5cmの正方形領域3を適当に抽出し、該正方形領域3の縦辺及び横辺それぞれの中心線A、Bをそれぞれ4等分することによって得られる計5箇所の点「a」~「e」を測定箇所として選択した。
次いで、選択した測定箇所それぞれにおける、図8に示すような断面画像(透過型電子顕微鏡写真(TEM画像))を測定し、得られたTEM画像から、5個以上の金属部分12aが含まれる視野角領域を抽出した。
5箇所の測定箇所それぞれにおいて抽出された視野角領域における金属層の総断面積を視野角領域の横幅で割ったものを各視野角領域の金属層の厚さとし、5箇所の測定箇所それぞれにおける、各視野角領域の金属層の厚さの平均値を金属層の厚さとした。
(第2の樹脂層の塗工)
アクリレートDA105(荒川化学工業(株)製)100質量部とイソシアネートCL102H(荒川化学工業(株)製)3質量部を配合し、メチルエチルケトン(MEK)で希釈した第2の樹脂層形成用組成物を調製した。ロールトゥロールの塗工機内、第1の樹脂層、ITO層、及び島状アルミニウム層が製膜された長尺のPETフィルムのロールをセットし、上記第2の樹脂層形成用組成物を乾燥後の膜厚が1.0μmとなるようにグラビアロールを用いて塗工、90℃にて1分間乾燥し、熱転写用積層体を作製した。
<金属光沢物品の作製>
120℃に加熱した平坦なガラス基板を上に被着体(東洋紡 コスモシャイン A4100)を設置し、被着体を加熱した。作製した熱転写用積層体における第2の樹脂層が被着体と接するように、熱転写用積層体を被着体に重ね、熱転写用積層体の上から500gの重量のローラーを30往復させて加圧し、接合構造体を作製した。
接合構造体をガラス基板から外し、十分に冷えたところで接合構造体からPETフィルムを剥離し、金属光沢物品を得た。
〔実施例2〕
イソシアネートCL102Hの配合量を表1に記載の配合比とした以外は、実施例1と同様にして熱転写用積層体、及び金属光沢物品を得た。
〔比較例1〕
イソシアネートCL102Hの配合量を表1に記載の配合比とした以外は、実施例1と同様にして熱転写用積層体、及び金属光沢物品を得た。
〔比較例2〕
イソシアネートCL102Hを配合しなかったこと以外は、実施例1と同様にして熱転写用積層体、及び金属光沢物品を得た。
〔参考例〕
市販品であるフジコピアン株式会社製シルバーインクリボン(4~5μmのPETフィルム上に、第1樹脂層としてPMMAを主成分とした層を0.25~1μm形成し、第1樹脂層上にSn膜が0.05μm程度形成され、Sn膜上に第二樹脂層としてPMMAを主成分とした層が0.025~2.5μm程度形成されたもの)を参考例の熱転写用積層体とし、実施例1と同様にして金属光沢物品を得た。
各実施例および各比較例の評価を下記の方法により行った。
<軟化点温度の測定>
第1の樹脂層及び第2の樹脂層の軟化点温度(℃)は、乾燥して固形化した樹脂層形成用組成物を、原子間力顕微鏡AFM5300E((株)日立ハイテクノロジーズ製)において、形状観察を行い、室温状態にあるサーマルカンチレバーを試料最表面に接触させた後、5℃/秒で昇温し、試料最表面を加熱膨張させ、押し込み深さを2nmとし、その時の変位と温度から軟化点温度を測るNano TA法で測定した値である。
<転写可否>
得られた実施例及び比較例の接合構造体における、熱転写用積層体と被着体の転写の可否を下記の判断基準に従って評価した。
ホットプレートのような加熱体の上に被着体を乗せ、熱転写積層体の接着面と被着体の接着面が向き合った状態で重ね、110℃まで加熱しながら、ローラーで押し付ける。その後、十分冷却した後に、熱転写積層体の基材を剥離する。転写するサイズは10mm×10mmの面積で転写し、転写不可領域が無ければ転写可と判断し、転写不可領域がある場合を転写不可と判断した。
<密着性試験>
得られた実施例及び比較例の金属光沢物品の第1の樹脂層側表面に、ニチバン社セロテープ(登録商標)(CT405AP)を貼り、ヘラで10回程度擦り十分なじませてから、120°の角度で引きはがした。このときに、セロテープ(登録商標)側に転写材が付着するか否かを確認し、転写材が付着しない場合をOK、付着する場合をNGとした。転写材と被着体の密着性が十分であれば、セロテープ(登録商標)側に転写材がつかず、被着体に残る。
<反射率>
得られた実施例及び比較例の金属光沢物品について、反射率Y(%)を測定した。測定データは、全反射を示すSCIの値を用いた。
なお、測定の際は、標準光源としてD65を用い、金属光沢物品の表面の第1の樹脂層側に上記可視光線を入射させるようにした。測定する場合、裏面に黒色アクリル板を貼り付け裏面反射をキャンセルし測定する。
反射率測定サンプルを、分光測色計CM-2600d(コニカミノルタ(株)製)で波長360nm~740nmの範囲の可視光線を標準光源D65を用いてガラス側の面に入射して反射率測定を行い、反射特性(a値及びb値)を得た。得られた反射率(%)、a値及びb値を表1に記載した。
転写後の色味は、得られた反射率、a値及びb値より評価することができる。
Figure 2022072987000002
表1から明らかなように、実施例1の金属光沢物品は、密着性に優れ、反射率が高く、黄色味が抑制されていた。また、基材のPETフィルムが剥離されているため、薄型性、軽量性、屈曲性を損なうことがなかった。
一方、比較例1では、熱転写用積層体作製において、第2の樹脂層塗工時に第1の樹脂層が溶融ないため、熱転写用積層体が得られなかった。
比較例2では、第2の樹脂層と島状アルミニウム層の密着性が悪く、剥離が生じた。
本発明は前記実施例に限定されるものではなく、発明の趣旨から逸脱しない範囲で適宜変更して具体化することもできる。
本発明の実施形態に係る熱転写用積層体は、薄型性、軽量性、及び屈曲性が損なわれず、且つ、密着性に優れ、高反射率で、黄色味が抑制された金属光沢物品を提供することができる。
また、本発明の実施形態に係る金属光沢物品は、金属層の少なくとも一部において互いに不連続の状態にある複数の部分を含む場合、電磁波を送受信する装置や物品及びその部品等に使用することができる。例えば、車両用構造部品、車両搭載用品、電子機器の筐体、家電機器の筐体、構造用部品、機械部品、種々の自動車用部品、電子機器用部品、家具、台所用品等の家財向け用途、医療機器、建築資材の部品、その他の構造用部品や外装用部品等、意匠性と電磁波透過性の双方が要求される様々な用途にも利用できる。
1 熱転写用積層体
10 基材
11a 第1の樹脂層
11b 第2の樹脂層
12 金属層
12a 部分
12b 隙間
13 無機酸化物含有層
14 バリア層
20 被着体
30 接合構造体
40 金属光沢物品

Claims (16)

  1. 基材、第1の樹脂層、金属光沢層、及び第2の樹脂層をこの順に備え、
    前記第1の樹脂層及び前記第2の樹脂層は、それぞれバインダー樹脂及び硬化剤を含む第1の樹脂層形成用組成物及び第2の樹脂層形成用組成物により形成され、
    前記第1の樹脂層の軟化点温度が40℃以上110℃以下であり、
    前記第2の樹脂層の軟化点温度が40℃以上120℃以下である、熱転写用積層体。
  2. 前記金属光沢層は、少なくとも一部において互いに不連続の状態にある複数の部分を含む、請求項1に記載の熱転写用積層体。
  3. 前記金属光沢層は、アルミニウム又はアルミニウム合金を含有する、請求項1又は2に記載の熱転写用積層体。
  4. 前記複数の部分が島状に形成されている、請求項3に記載の熱転写用積層体。
  5. 前記バインダー樹脂が(メタ)アクリル系ポリマーを含む、請求項1~4のいずれか1項に記載の熱転写用積層体。
  6. 前記硬化剤が、イソシアネート系架橋剤である、請求項1~5のいずれか1項に記載の熱転写用積層体。
  7. 前記第1の樹脂層と前記金属光沢層との間に無機酸化物含有層をさらに備える、請求項1~6のいずれか1項に記載の熱転写用積層体。
  8. 前記第1の樹脂層形成用組成物中の、前記硬化剤の含有量が、(メタ)アクリル系ポリマーに対して1~4質量%である請求項1~7のいずれか1項に記載の熱転写用積層体。
  9. 前記第2の樹脂層形成用組成物中の前記硬化剤の含有量が、(メタ)アクリル系ポリマーに対して1~5質量%である請求項1~8のいずれか1項に記載の熱転写用積層体。
  10. 更に、前記金属光沢層と前記第1の樹脂層との間と、及び前記金属光沢層と前記第2の樹脂層の間との少なくとも一方にバリア層を備える、請求項1~9のいずれか1項に記載の熱転写用積層体。
  11. 請求項1に記載の熱転写用積層体の製造方法であって、
    前記基材上に、前記第1の樹脂層を形成する、第1の樹脂層形成工程と、
    前記第1の樹脂層上に、前記金属光沢層を形成する、金属光沢層形成工程と、
    前記金属光沢層上に、前記第2の樹脂層を形成する、第2の樹脂層形成工程と、
    を含み、
    前記金属光沢層形成工程における前記金属光沢層の成膜温度が前記第1の樹脂層の軟化点温度未満である、熱転写用積層体の製造方法。
  12. 被着体と、請求項1~10のいずれか1項に記載の熱転写用積層体とを備え、前記被着体と、前記熱転写用積層体における前記第2の樹脂層とが接合されている接合構造体。
  13. 請求項12に記載の接合構造体の製造方法であって、
    前記被着体と、前記熱転写用積層体における前記第2の樹脂層とを加熱により接合する接合工程を含む、接合構造体の製造方法。
  14. 被着体、第2の樹脂層、金属光沢層、及び第1の樹脂層をこの順に備え、
    前記第1の樹脂層及び前記第2の樹脂層は、それぞれバインダー樹脂及び硬化剤を含む第1の樹脂層形成用組成物及び第2の樹脂層形成用組成物により形成され、
    前記第1の樹脂層の軟化点温度が40℃以上110℃以下であり、
    前記第2の樹脂層の軟化点温度が40℃以上120℃以下であり、
    前記金属光沢層は、アルミニウム又はアルミニウム合金を含有する、金属光沢物品。
  15. 請求項14に記載の金属光沢物品の製造方法であって、
    請求項12に記載の接合構造体から前記基材を剥離する剥離工程を含む、
    金属光沢物品の製造方法。
  16. 請求項1~10のいずれか1項に記載の熱転写用積層体を製造する工程を更に含む、請求項15に記載の金属光沢物品の製造方法。
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