JP2022072494A - 型締装置の制御方法および型締装置ならびに該型締装置を備えた射出成形機 - Google Patents

型締装置の制御方法および型締装置ならびに該型締装置を備えた射出成形機 Download PDF

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Abstract

【課題】 比較的低コストでコアバック制御を行うことのできる型締装置の制御方法および型締装置を提供すること、またはコアバック制御の初期段階においても可動盤の移動制御を行うことができる型締装置の制御方法および型締装置ならびに該型締装置を備えた射出成形機を提供することを目的とする。【解決手段】型締装置3の可動盤314をタイバ319に対して係合した状態で固定金型311に対して可動金型313を型開方向に一定距離移動させるコアバック制御工程は、前記型開閉機構315により可動盤314を目標位置Dに向けて移動させる第1のコアバック制御工程と、前記タイバ移動機構332により可動盤314の角度を調整する第2のコアバック制御工程とを備える。【選択図】 図2

Description

本発明は、固定金型が取り付けられる固定盤に対して可動金型が取り付けられる可動盤を移動させる型開閉機構と固定金型と可動金型の型締を行う型締シリンダ機構を備えた型締装置の制御方法、および型締装置、ならびに該型締装置を備えた射出成形機に関するものである。
従来、固定金型が取り付けられる固定盤に対して可動金型が取り付けられる可動盤を移動させる型開閉機構と固定金型と可動金型の型締を行う型締シリンダ機構を備えた型締装置を備えた射出成形機を用い、固定金型に対して可動金型を型開方向に一定距離移動させるコアバック制御を行うものとしては特許文献1および特許文献2に記載されたものが知られている。
特許文献1は、(請求項1)および(図2)に示されるように、コアバック制御を行うために固定ダイプレートと可動ダイプレートの間隔を広げる複数の駆動手段と、該駆動手段により可動ダイプレートが移動する距離を調整するダイプレート間隔調整手段を備えている。また特許文献2は、コアバック制御時にタイバー用サーボモータを駆動して移動盤の位置制御を行うことが記載されている。
特開2008-1092号公報 特開2006-289860号公報
しかしながら特許文献1の射出成形機はコアバック制御のために型開閉機構、型締シリンダ機構、タイバ移動機構とは別にダイプレート間隔調整手段等のコアバック制御専用の装置を備えるのでコストアップに繋がっていた。また前記のダイプレート間隔調整手段等が金型交換等の作業の際の邪魔になることもあった。一方特許文献2の制御方法は、コアバック制御専用の装置を設けるものではないが、コアバック制御時にタイバー移動機構のタイバー用サーボモータを駆動して移動盤の移動を行うものであるので、コアバックに大きな力が必要となる場合に備えてタイバー用サーボモータを一定以上の出力を備えたものとする必要があった。更に特許文献2は、前記タイバー移動機構により移動盤を移動させるものであるので、型締状態におけるハーフナットの歯の型締面とタイバーの溝の型締面の当接状態が解消されてから、コアバック制御時におけるハーフナットの歯の型開面とタイバーの溝の型開面が当接されるまでのコアバック制御の初期段階においては、移動盤の移動制御ができないという問題があった。本発明は前記問題を解決するために創出されたものであり、その目的とするところは、比較的低コストでコアバック制御を行うことのできる型締装置の制御方法および型締装置を提供すること、またはコアバック制御の初期段階においても可動盤の移動制御を行うことができる型締装置の制御方法および型締装置ならびに該型締装置を備えた射出成形機を提供することである。
その他の課題と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
一実施の形態に係る型締装置の制御方法は、固定金型が取り付けられる固定盤に対して可動金型が取り付けられる可動盤を移動させる型開閉機構と固定金型と可動金型の型締を行う型締シリンダ機構を備えた型締装置の制御方法において、型締装置にはサーボ機構を用いた型開閉機構と、ロッドがタイバを構成する型締シリンダ機構と、型締シリンダとは別に設けられタイバを一定距離移動させるタイバ移動機構と、可動盤をタイバに対して係合および離脱する係合機構とが備えられ、可動盤をタイバに対して係合した状態で固定金型に対して可動金型を型開方向に一定距離移動させるコアバック制御工程は、前記型開閉機構により可動盤を目標位置に向けて移動させる第1のコアバック制御工程と、前記タイバ移動機構により可動盤の角度を調整する第2のコアバック制御工程とを備えることを特徴とする。
本開示の型締装置の制御方法によれば、比較的低コストでコアバック制御を行うことができる。
第1の実施形態の型締装置を備えた射出成形機の側面図である。 コアバック制御時の各機構の状態を説明する説明図である。 コアバック制御時のフローチャート図である。 ハーフナット係合工程、型締工程、コアバック制御工程におけるハーフナットの係合歯とタイバの溝部の関係を示す説明図である。 第1のコアバック工程における型締装置の状態を示す説明図である。 第2のコアバック工程における型締装置の状態を示す説明図である。 第2の実施形態の型締装置が型開した際の固定盤と可動盤の間から可動盤と可動金型を見た正面図である。 第3の実施形態の型締装置におけるコアバック制御時の状態を示す平面説明図である。
以下、具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。ただし、以下の実施の形態に限定される訳ではない。また、説明を明確にするため、以下の記載及び図面は、適宜簡略化されている。また、図面が煩雑にならないように、ハッチングが省略されている部分がある。
<射出成形機>
本発明の実施形態の射出成形機1について図1を参照して説明する。射出成形機1は、ベッド2上に型締装置3と射出装置4を備えている。型締装置3は、固定金型311が取り付けられる固定盤312に対して可動金型313が取り付けられる可動盤314を移動させる2基の型開閉機構315と固定金型311と可動金型313の型締を行う4基の型締機構316の型締シリンダ317を備えたものである(ただし図1では手前側の型開閉機構315と型締シリンダ317のみ記載)。また射出装置4は加熱シリンダ4a内部に図示しないスクリュ等を備え、発泡成形を可能とするものである。
ベッド2上に固定される固定盤312の反金型取付面312a側の中央部には前記射出装置4のノズル4bを挿入するためのすり鉢部312bが設けられ、すり鉢部312bの中央には固定金型311に前記ノズル4bが接続される孔が設けられている。また固定盤312内部の四隅近傍には型締機構316の型締シリンダ317がそれぞれ設けられている。型締シリンダ317はピストン318の前進側のロッドがタイバ319を構成している。なお第1の実施形態では型開側をタイバ319の前進側、型閉側をタイバ319の後退側と称する。型締シリンダ317は、ピストン318の前進側に型締油室を備え、ピストン318の後退側に型開油室を備えた復動シリンダである。また型締シリンダ317はバルブ、センサ、ポンプ、タンク等を備えた油圧装置320に接続されている。
前記各タイバ319の外周の先端側近傍位置には、係合溝321が型開閉方向の所定の長さにわたって複数形成されている。そして各タイバ319は、可動盤314の四隅近傍に設けられた挿通孔322にそれぞれ挿通されている。なお型締装置3はベッド2上の可動盤314の反金型取付面314a側に、前記可動盤314とは一定間隔を隔てて各タイバ319を保持するためのタイバホルダを設けてもよい。
可動盤314における反金型取付面314aにおける挿通孔322の両側には、係合機構であるハーフナット323が配設されている。ハーフナット323は、シリンダ等の駆動機構324により係合歯325がタイバ319の係合溝321に向けて進退可能となっている。そしてハーフナット323は、係合歯325前進時に可動盤314をタイバ319に対して係合可能となっている。なおハーフナット323の係合歯325とタイバ319の係合溝321の形状は、図3に示されるような垂直面を備えたもの以外に傾斜面を備えたものでもよく形状は限定されない。また係合機構はハーフナット323以外のロック機構であってもよい。また可動盤314は図示しないエジェクタ機構等を備える。
ベッド2上には、固定金型311が取付けられる固定盤312に対して可動金型313が取付けられる可動盤314を近接・離間移動させる型開閉機構315が2基配設されている。型開閉機構315はサーボ機構を用いたものであり、第1の実施形態ではサーボモータ326とボールねじ機構327を用いられている。より具体的にはベッド2の上面のブラケットにサーボモータ326が固定され、サーボモータ326は位置検出機構であるロータリエンコーダ326aを備えている。またロータリエンコーダ326aを含むサーボモータ326はサーボアンプ328と制御装置329に接続されている。また制御装置329は前記油圧装置320とも接続されている。
ボールねじ機構327のボールねじ330はベッド上のブラケットに軸方向が型開閉方向に一致するように一端の側と他端の側がそれぞれベアリングを介して回転自在に取り付けられている。そしてサーボモータ326の駆動軸が、前記ボールねじ330に直接接続されるか、またはベルトを介して接続されており、ボールねじ330はサーボモータ326の駆動により回転自在となっている。また可動盤314の側面下部または下面にはブラケットを介してボールねじナット331がそれぞれ固定されており、前記ボールねじ330は前記ボールねじナット331にそれぞれ挿通されている。これらの機構により2基の型開閉機構315のサーボモータ326の駆動により可動盤314が型開閉方向にそれぞれ移動可能となっている。また可動盤314の位置はロータリエンコーダ326aにより検出され、可動盤314はサーボアンプ328等によりクローズドループ制御による速度制御(位置制御を含む)が行われる。なお型開閉機構315のサーボ機構は、サーボバルブを使用してクローズドループ制御可能な2本の油圧シリンダからなる機構等でもよい。
また固定盤312に対する可動盤314の位置または固定金型311に対する可動金型313の位置は、前記ロータリエンコーダ326a以外のリニアスケールなどの位置検出機構により測定されるものでもよい。なお第1の実施機構のようにベッド2上に2基の型開閉機構315を配設することは重量物であるサーボモータ326やボールねじ機構327の配置や配線の点、またはそれに伴うコストの点で一定の合理性がある。ただし型開閉機構315は2基に限定されず、1基や他の複数基でもよい。
型締装置3は、型締シリンダ317とは別にタイバ319を一定距離移動させるタイバ移動機構332をタイバ319の本数に対応して4基備えている(ただし図1では2基のみ記載されている)。各型締シリンダ317のピストン318の後退側にはロッド333が固定され、前記ロッド333の先端には直角方向に結合板334がジョイント等を介してかまたは直接取付されている。また固定盤312の反金型取付面312aには複数のガイド棒336が前記ロッド333と平行方向に取り付けられ、前記ガイド棒336は結合板334に設けられた挿通孔に挿通されている。更に前記反金型取付面312aの前記ロッド333の両側にはタイバ移動シリンダ335が前記ロッド333と平行にそれぞれ取り付けられている。そして前記タイバ移動シリンダ335の反金型取付面側のロッド335aはそれぞれ結合板334に取り付けられ、前記ロッド333とロッド335aは一体に連結されている。
タイバ移動シリンダ335は両ロッドタイプの油圧シリンダであり、金型取付面312c側にも図示しないロッドを備え、両方の油室の増圧面の面積は同じ面積となっている。前記タイバ移動シリンダ335は油圧装置320に接続され、クローズドループ制御により流量制御可能なバルブ337を介して作動油が供給され制御されるようになっている。流量制御可能なバルブ337は、サーボバルブであってもよく、他の可変流量制御バルブであってもよい。タイバ移動機構332は、これら機構を備え、タイバ移動シリンダ335の作動により結合板334がガイド棒336にガイドされて前進および後退方向に移動され、同時にロッド333、ピストン318、タイバ319も前進および後退方向に移動される。また固定盤312と結合板334の間には、リニアスケール等の位置センサ338が取付けられ、固定盤312に対するタイバ319の位置は位置センサにより測定可能となっている。なおタイバ移動機構332に油圧機構を採用する場合は、シリンダの数は限定されず、固定盤312内に油圧シリンダを設けてもよい。またタイバ移動機構332はクローズドループ制御により制御(位置制御または速度制御)されるものであれば、電動機構を採用してもよい。その場合サーボモータとボールねじ機構を用いたものでもよく、更にはトグル機構やクサビ機構を併用したものでもよい。
<型締装置の制御方法と発泡成形品の成形方法>
次に第1の実施形態の射出成形機1の型締装置3の制御方法と発泡成形品の成形方法について図2ないし図6を参照して説明する。第1の実施形態では、型締装置3に取り付けられる成形金型339はインロー金型とも呼ばれるものであり、キャビ型である固定金型311に対してコア型である可動金型313の型開閉方向の位置が変化してもキャビティCが容積変更された状態で保持されるものである。なお成形金型339は別の方式のコアバック成形が可能な金型でもよい。
型締装置3の固定盤312と可動盤314に前記のようなコアバック制御が可能な成形金型339が取り付けられると次に成形金型339の型厚が測定される。そして成形金型339の型厚を参酌して可動盤314を型閉した際のハーフナット323の位置に対して、タイバ319の係合溝321の位置が係合可能となるように、タイバ移動機構332を作動させて型締機構316の型締シリンダ317のピストン318とタイバ319の位置が移動調整される。
また射出装置4においては供給された発泡成形用の樹脂材料が加熱シリンダ4a内で可塑化され、準備される。本発明における発泡成形は、発泡剤を添加する化学発泡成形であってもよく、ガスを注入する物理発泡成形であってもよい。なお物理発泡成形には超臨界発泡成形も含まれる。
<型締装置の作動>
型締装置3の1サイクルの作動について図2の説明図を参照して説明する。型締装置3の作動は制御装置329からサーボアンプ328や油圧装置320等に指令信号が送られ開始される。まず型開閉機構315のサーボモータ326の作動によりボールねじ330が回転され、ボールねじ330に挿通されるボールねじナット331が型開閉方向に移動されることにより、型開位置にある可動盤314および可動金型313は、固定盤312および固定金型311に向けて移動される。そして固定金型311に対して可動金型313が型当接されると固定金型311と可動金型313の間にはキャビティが形成される(型閉工程)。型当接がなされると型開閉機構315のサーボモータ326はサーボロックされて可動盤314は位置保持される。そして係合機構であるハーフナット323の駆動機構324の作動によりハーフナット323の係合歯325がタイバ319の係合溝321と係合され、可動盤314がタイバ319に対して係合された状態となる。この際に図4(a)に示されるように、ハーフナット323の係合歯325の型締側当接面325aとタイバ319の係合溝321の型締側当接面321aの間と、前記係合歯325の型開側当接面325bと前記係合溝321の型開側当接面321bとの間にはそれぞれ僅かな間隙A,Bが形成される(ハーフナット係合工程)。
次に型締機構316である型締シリンダ317の型締油室に作動油が供給されてタイバ319が後退側に向けてけん引され、図4(b)に示されるようにハーフナット323の型締側当接面325aとタイバ319の型締側当接面321aの間の間隙Aが解消され、前記型締側当接面325aと前記型締側当接面321aが当接される。一方ハーフナット323の係合歯325の型開側当接面325bとタイバ319の係合溝321の型開側当接面321bの間の間隙はA+Bに拡大される。そして更に型締シリンダ317が増圧されることにより固定金型311と可動金型313が型締される。所定の型締力となったことが確認されると次に射出装置4から発泡成形用の溶融樹脂がキャビティCに向けて射出される(型締工程)。
これら型締工程の際、型開閉機構315のサーボモータ326は無負荷な状態となっている。なおサーボモータ326が無負荷な状態とは、駆動軸が回転可能な状態であって可動盤314を移動させる力が発生していない状態であり、通電の有無は問わない。またこの際タイバ移動機構332のタイバ移動シリンダ335も無負荷な状態である。ここにおいてタイバ移動シリンダ335が無負荷な状態とは、前記タイバ移動シリンダ335のタイバ前進側油室とタイバ後退側の油室が接続されて作動油が循環される状態や、少なくともタイバ前進側油室がドレンに接続された状態などで、タイバ移動シリンダ335によりタイバ319を移動させる力が発生していない状態を指す。
そして射出後に所定時間が経過すると型締シリンダ317の型締油室はドレンに接続され型締油室内の圧力が0に落とされる。(圧抜工程)。圧抜工程が終了すると型締シリンダ317は無負荷状態となる。なお第1の実施形態では冷却工程の前に圧抜工程が行われる。
圧抜工程が終了すると次にタイバ319の係合溝321と可動盤314に取り付けられたハーフナット323の係合歯325の状態が、図4(b)に示される型締状態を保持したまま、固定金型311に対して可動金型313を型開方向に一定距離移動させるコアバック制御を開始する。ただし発泡力の発生状況等によっては型締シリンダ317に僅かな残圧があり型締油室の圧抜が完全に終了していない状態で第1のコアバック制御工程を開始するものを除外しない。
第1の実施形態のコアバック制御は、図3のフローチャート図および図5、図6に示されるように型開閉機構315により可動盤314を目標位置Dに向けて移動させる第1のコアバック制御工程と、タイバ移動機構332により可動盤314の角度を調整する第2のコアバック制御工程とを備える。更に詳しくは第2のコアバック制御工程は、4基のタイバ移動機構332によりそれぞれのタイバ319を目標位置に移動させて可動盤314の角度を調整するものである。
より詳しくは第1のコアバック制御工程では、最初に制御装置329からの信号により型開閉機構315のサーボモータ326の駆動軸が型閉時とは逆方向に回転駆動開始される(s1)。同時に前記サーボモータ326の駆動軸に接続されているボールねじ330が回転され、ボールねじナット331が型開方向に移動されることにより同時に可動盤314および可動金型313が型開方向に移動される。この際サーボモータ326は速度制御または位置制御されて、コアバック終了位置である目標位置Dに向けて可動盤314等を移動させる。この際の可動盤314等の移動速度はキャビティC内の樹脂材料の発泡膨張の速度を上回らないように行われ、成形品の表面のスキン層にキャビティ面から一定の圧力が常に付与され続けるようにすることが望ましい。またこの際にタイバ移動機構332のタイバ移動シリンダ335は無負荷状態(フリーな状態)となっている。
第1のコアバック制御工程では2基の型開閉機構315のサーボモータ326の同期制御による作動のみで可動盤314を移動させる。同期制御の方式については一方のサーボモータ326をマスタ軸とし他方のサーボモータ326をスレイブ軸とする方式でもよく、双方のサーボモータ326にサーボアンプ328から指令速度(指令位置)を与える方式でもよく限定はされない。可動盤314の位置はロータリエンコーダ326aにより検出され、クローズドループ制御により予め設定された型開速度に速度制御(または位置制御)が行われる。
第1のコアバック制御工程ではハーフナット323の係合歯325とタイバ319の係合溝321の当接状態は、図4(b)に示される型締工程および圧抜工程の状態のまま維持される。そして可動盤314およびハーフナット323の移動と共にタイバ319も移動される。そのため特許文献2のようにコアバック制御工程の初期段階に、図4(b)のA+Bに相当する隙分だけ移動される間、タイバとハーフナットの当接状態が外れてしまい、可動盤の移動制御ができなくなるという問題が発生しない。また第1のコアバック制御工程における少なくとも過半の区間の制御はサーボモータ326のみのクローズドループ制御(速度制御)により行われるので制御が簡単であり、他の駆動機構の駆動力の影響が除外され正確な型開速度制御を行うことができる。
次に可動盤314が目標位置Dに到達されると(s2)、型開閉機構315のサーボモータ326は作動停止されて位置保持され(s3)、第1のコアバック制御工程は終了する。この際のサーボモータ326の位置保持は電気的にサーボロックされるものでもブレーキにより保持されるものでもよい。第1の実施形態では目標位置Dに完全に可動盤314が停止して第1のコアバック制御工程が終了してから第2のコアバック制御工程を開始する。
第2のコアバック制御工程の開始時(第1のコアバック制御工程の終了時)の可動盤314およびタイバ319の状態は、ボールねじナット331が固定されている可動盤314の下側部分は目標位置Dに到達しているが、ボールねじナット331が固定されていない可動盤314の上側部分は僅かに前進が遅れ、固定盤312に対して可動盤314は完全に平行度が保たれていない状態となっている場合がある。そしてその結果、下側のタイバ319aの前進位置よりも上側のタイバ319bの前進位置が遅れている場合がある。
そのため第2のコアバック制御工程では固定盤312に対する可動盤314の角度調整による平行制御が行われる。第2のコアバック制御工程では4基のタイバ移動機構332に対して制御装置329から目標位置Eにタイバ319を移動させるための指令信号が送られ、タイバ移動シリンダ335の作動が開始される(s4)。前記タイバ319の目標位置Eは、可動盤314の目標位置Dとの関係で定められる。即ち可動盤314が目標位置Dに到達した際に固定盤312と完全に平行な状態にするためには、4本のタイバ319が同じ目標位置Eまで前進した状態で、なおかつハーフナット323の係合歯325の型締側当接面325aと、係合溝321の型締側当接面321aが当接状態を保っている必要がある。従って第1の実施形態では、4本のタイバ319の目標位置Eは等しい位置に設定されている。
換言すれば、本発明では型開閉機構315のサーボモータ326による可動盤314移動時の目標位置Dと、タイバ移動機構332によるタイバ319移動時の目標位置Eのそれぞれの目標位置を保有しており、第2のコアバック制御工程では第1のコアバック制御工程開始から時間的に遅れてタイバ319を目標位置E(最終目標位置)へ移動させる制御が開始される
この際に第1のコアバック制御終了時に可動盤314の下側部分が目標位置Dに到達していることと関連して、位置センサ338により検出される下側2本のタイバ319aの位置が既に目標位置Eに到達していれば(s5)、タイバ319aは移動されずにその位置にタイバ319は保持される(s6)また上側2本のタイバ319bの位置が目標位置Eに到達していない場合は、タイバ移動シリンダ335の作動によりタイバ319bが目標位置Eまで前進移動され、目標位置Eに到達すると(s5)、タイバ移動シリンダ335の作動が停止されタイバ319が目標位置Eに位置保持される。なお図6では下側2本のタイバ319aの目標位置Eまでの移動距離と上側2本のタイバ319bの目標位置Eまでの移動距離の差を矢印の長さで示しているが、実際の移動距離は極めて僅かであり、デフォルメした矢印の長さとなっている。
これら第2のコアバック制御工程の間も成形金型339のキャビティC内の樹脂材料の発泡膨張は続いており、可動盤314には前記発泡力により開き方向に向けて移動する力が働いている。そのため4本のタイバ319とその係合溝321を所定の目標位置Eに移動させれば、前記係合溝321の型締側当接面321aに対して4基のハーフナット323の係合歯325の型締側当接面325aは発泡力によって自律的に移動して当接および押圧される状態が保たれる。またもしも第1のコアバック制御工程終了時に、いずれかのハーフナット323の型締側当接面325aとタイバ319の係合溝321の型締側当接面321aの当接状態が僅かに解消されていたとしても両者は第2のコアバック制御工程終了時には当接状態となる。
タイバ319が目標位置Eに到達したことが位置センサ338により検出されると(s5)、タイバ移動シリンダ335のバルブが操作されて作動停止される(s6)。そして先に目標位置Eに到達したタイバ319は目標位置Eに位置保持される。またこの際可動盤314も型開閉機構315のサーボモータ326はサーボロックされた状態が継続され、可動盤314も目標位置Dに停止保持され続ける。そして4本のタイバ319が目標位置Eに全て到達すると第2のコアバック制御工程は終了となる。
なお第2のコアバック制御工程のタイバ319の移動制御は位置制御により行われるが、速度制御の要素を持ったものでもよい。また第2のコアバック制御工程の際のタイバ319の移動は殆どの場合において、前進側(型開側)に向けて移動されるが後退側(型閉側)に向けて移動されるものを除外しない。更には4基のタイバ移動機構332の移動時の目標位置Eは、金型構造や成形品形状によってはそれぞれのタイバ319が異なる目標位置Eに向けて移動されるものを除外しない。
更にまた第2のコアバック制御工程の開始時点は、第1のコアバック制御工程の途中であって、両者は重複する部分があってもよい。具体的には第1のコアバック制御工程の型開閉機構315により移動される可動盤314が、停止位置である目標位置Dに到達前の状態で第2のコアバック制御工程を開始してもよい。一例としては、第1のコアバック制御工程における可動盤314の移動距離のうち過半の少なくとも50%以上の距離を可動盤314がサーボモータ326により移動したことがロータリエンコーダ326aにより検出されると第2のコアバック制御工程が開始されるものでもよい。または第1のコアバック制御工程における可動盤314の移動所要時間のうち過半の少なくとも50%以上の時間を可動盤314がサーボモータ326により移動したことがタイマにより検出されると第2のコアバック制御工程が開始されるものでもよい。更に好ましくは第1のコアバック制御工程における可動盤314の移動距離のうち75%以上の距離を可動盤314がサーボモータ326により移動したことがロータリエンコーダ326aにより検出されると第2のコアバック制御工程が開始されるものでもよい。または第1のコアバック制御工程における可動盤314の移動所要時間のうち75%以上の時間を可動盤314がサーボモータ326により移動したことがタイマにより検出されると第2のコアバック制御工程が開始されるものでもよい。
また第2のコアバック工程は、型開閉機構315が可動盤314に接続されない側(ここでは上側)のタイバ319のタイバ移動機構332による作動を、型開閉機構315が可動盤314に接続される側(ここでは下側)のタイバ319のタイバ移動機構332に作動よりも早く開始してもよい。いずれにしても本発明はコアバック制御の初期段階を含む過半の部分において型開閉機構315のサーボモータ326のみで型開制御することを主旨とするものであって、目標位置Dに可動盤314が到達してから第2のコアバック制御工程を開始することが最も望ましく、次善のものとして目標位置Dに可動盤314が到達前の状態で第2のコアバック制御工程を開始することが好ましい。
更に第2のコアバック制御工程の間は、型開閉機構315のサーボモータ326は同じ目標位置Dで位置保持することが望ましいが、目標位置Dを変更するものを除外するものではない。具体的にはキャビティC内の樹脂材料の発泡膨張により、サーボロックしているサーボモータ326のトルクが所定値以上に上昇した際は、目標位置Dを型開側の位置に変更し、同時にタイバ319の目標位置Eも前進側の位置に変更するものでもよい。この場合成形品の厚み等が許容範囲内であれば良品として出荷できるが、許容範囲外の場合は、サーボモータ326の過負荷防止等の装置の保護のために前記措置が取られる。
そして第2のコアバック制御工程が終了すると次に冷却工程に移行する。冷却工程では基本的には可動盤314を目標位置Dに保持するともにタイバ319を目標位置Eに保持して所定時間が経過させる。ただしキャビティC内の樹脂は冷却収縮されるものでは、型締シリンダ317の型締油室やタイバ移動シリンダ335の後退側油室に作動油を供給してタイバ319を後退側に移動させるか、または型開閉機構315のサーボモータ326も型閉側に移動させて可動盤314および可動金型313を型閉方向に押圧ようにしてもよい。なお第1のコアバック制御工程と第2のコアバック制御工程も一種の冷却工程に相当し、第2のコアバック制御工程が終了後に冷却のみ行う冷却工程を設けないものでもよい。
そして冷却工程が終了するとサーボロックを継続した状態のまま、または無負荷な状態として、ハーフナット323の駆動機構324を作動させ係合歯325を後退させる(ハーフナット離脱工程)。そして次にサーボモータ326を作動させ成形品Pが貼りついた可動金型313および可動盤314を型開位置まで移動させ、図示しないエジェクタに可動金型313から突き出し、取出機で取出しを行う。また次回のハーフナット323の係合のために適宜のタイミングでタイバ移動シリンダ335を作動させタイバ319をハーフナット係合可能位置に移動させる。
<他の実施形態>
次に第2の実施形態の型締装置5について第1の実施形態と同一部分には同一符号を付した図7を参照して説明する。第2の実施形態については型開閉機構511の配置位置を除いて他の型締装置の構成は第1の実施形態の型締装置3と略同一である。また型開閉機構511が図示しないサーボモータとボールねじ機構512を用いたものであり、その数が2基である点も第1の実施形態と同じである。
第2の実施形態の型開閉機構511のうち1基の型開閉機構511aは、図示しない固定金型が取り付けられる固定盤の操作側側面の下部と可動金型313が取り付けられる可動盤314の操作側側面の下部314bの間に取り付けられている。また他の1基の型開閉機構511bは、固定盤の反操作側側面の上部と可動盤314の反操作側側面の上部314cの間に取り付けられている。即ち第2の実施形態では型開閉機構511は、固定盤および可動盤314の略対角位置に取り付けられている。なお型開閉機構511が別の略対角位置に配置された例としては、1基の型開閉機構が固定盤および可動盤314の操作側側面の上部314dに取り付けられ、他の1基の型開閉機構が、固定盤および可動盤314の側面の反操作側側面の下部314eに取り付けられたものでもよい。更には1基の型開閉機構511が固定盤および可動盤314の上面の操作側の部分314fに取り付けられ、他の1基の型開閉機構511が、固定盤および可動盤314の下面の反操作側の部分314gに取り付けられたものや、1基の型開閉機構511が固定盤および可動盤314の上面の反操作側の部分314hに取り付けられ、他の1基の型開閉機構511が、固定盤および可動盤314の下面の操作側の部分314iに取り付けられたものでもよい。
型開閉機構511のサーボモータとボールねじナット513は、固定盤と可動盤314のどちらか一方の盤にサーボモータが設けられ、他方の盤にボールねじナット513が取り付けられていてもよいが、図7の例では固定盤にサーボモータが固定され、ボールねじナット513が可動盤314に固定されている。そして固定盤に軸支されたボールねじ514がボールねじナット513に挿通されている。サーボモータの駆動軸とボールねじ514は直接接続またはベルトを介して接続されている。また一方の型開閉機構のいずれか一方の機構はベッドに取り付けられたものでもよい。
第2の実施形態の型締装置5は、第1の実施形態の型締装置3よりも型開閉機構511と他の部材の配置の関係では制約を受けるが次の利点がある。即ち第1の実施形態の型締装置3では可動盤314は下部に設けられた2基の型開閉機構315により移動される。そのため第1の実施形態の型締装置3では、コアバック制御工程の第1のコアバック制御工程が終了または終了間近になった時点で可動盤314は、2本の下側のタイバ319aが挿通されている部分のほうが2本の上側のタイバ319bが挿通される部分よりも僅かに前進していることが多い。
それに対して第2の実施形態の型締装置5では、可動盤314の略対角位置に型開閉機構511のボールねじナット513が取り付けられている。そのため第2の実施形態の型締装置5では、コアバック制御工程の第1のコアバック制御工程が終了または終了間近になった時点で可動盤314の上側と下側を型開閉機構511により略均等に前進させることができる。第2の実施形態の型締装置5では、第1のコアバック制御終了時または終了直前に、可動盤314の型開閉機構511を備えていない側の2つの隅部314i,314jの関係は、いずれか一方の隅部314iの位置が他方の隅部314jの前進位置と相違、或いは一方の隅部314jの位置が他方の隅部314iの前進位置と相違していて固定盤に対する可動盤314の角度が完全に平行ではない場合も想定される。それらの隅部314i,314jの位置の相違から生じる可動盤314の角度の問題は、第2のコアバック制御工程でタイバ319の位置の目標位置Eを設定し、キャビティC内の樹脂材料の発泡膨張により設定した目標位置Eまで可動盤314の隅部314i,314j等を前進させることにより解消される。
また第1の実施形態の型締装置3または第2の実施の形態の型締装置5は、可動盤内部の四隅近傍に型締シリンダ機構の型締シリンダが設けられ、固定盤に係合機構のハーフナットが設けられたものでもよい。また型締シリンダが設けられた固定盤または可動盤と同じ盤にハーフナットが設けられたものでもよい。または固定盤または可動盤は、型締シリンダやハーフナットが取り付けられる盤と、固定金型または可動金型が取り付けられる盤の2枚の盤からなるものでもよい。更に型締装置は縦方向に型開閉を行う竪型型締装置であってもよい。
次に第3の実施形態の射出成形機6と型締装置7について第1の実施形態と同一部分には同一符号を付した図8を参照して説明する。第3の実施形態の射出成形機6については第1の射出装置8aと第2の射出装置8bの2本の射出装置8を備えることと、それに付随する固定盤312のすり鉢部312bの形状や制御機能を除き、射出成形機6の型締装置7の構成は第1の実施形態の射出成形機1の型締装置3と略同一である。成形金型711については、固定金型712が第1の射出装置8aから射出された溶融樹脂をキャビティに充填するための第1のランナ712aと、第2の射出装置8bから射出された溶融樹脂を2次キャビティC1に充填するための第2のランナ712bとを備え、キャビティはコアバック制御に備えて容積が可変となっている。
第3の実施形態の射出成形機6では、第1の射出装置8aにより行われる1次成形品P1の射出成形は一般的な射出成形により行われる。そして1次成形品P1の成形が完了すると1次成形品P1を保持した可動金型713を一定量コアバック制御により後退させて、1次成形品P1と固定金型712のキャビティ面712cの間に2次成形品を成形するための2次キャビティC1を形成する。そして前記2次キャビティC1に第2の射出装置8bから1次成形品P1とは別の樹脂を射出して多色成形品を成形する。なおこの際に1次成形品P1を固定金型712に保持して1次成形品P1と可動金型713の間に2次キャビティを形成してもよい。また1次成形または2次成形は、圧縮成形や発泡成形を用いてもよく発泡成形を行う場合は本発明のコアバック制御を行うようにしてもよい。
第3の実施形態では、前記2次キャビティC1を形成する際に本発明のコアバック制御を行う。即ち1次成形が終了すると次に型開閉機構315により可動盤314を目標位置Dに向けて型開方向に移動させる第1のコアバック制御工程を行う。この際にタイバ移動機構332を用いないのでハーフナット323の係合歯325とタイバ319の係合溝321の間の間隙が殆ど形成されない状態を継続できる。そして他の例のようにタイバ319が移動される間、可動盤314が無制御状態となることはなく、速やかに型開き(寸開き)が行える。そして第1のコアバック制御工程が終了するかその終了直前から前記タイバ移動機構332により可動盤314の角度を調整する第2のコアバック制御工程を開始する。第2のコアバック工程ではタイバ319を目標位置Eに移動させる。
第3の実施形態では発泡膨張による可動盤314の移動は無いので、タイバ319移動後、可動盤314が当初の固定盤312と平行の状態に戻ろうとする復元力を利用して可動盤314の角度調整が行われる。ただし第2のコアバック制御工程において、タイバ移動機構332の作動によりタイバ319が可動盤314の少なくとも一つの四隅近傍部分を押して可動盤314の角度を調整してもよい。その場合はタイバ移動機構332の作動によりタイバ319の係合溝321の型開側当接面321bがハーフナット323の係合歯325の型開側当接面325bが当接するまでタイバ319が図4における間隙A+Bの分だけ移動してから可動盤314の角度調整が行われる。
なお本発明については、一々列挙はしないが、上記したものに限定されず、当業者が本発明の趣旨を踏まえて変更を加えたものについても、適用されることは言うまでもないことである。以上で説明した複数の例は、適宜組み合わせて実施されることもできる。
1,6 射出成形機
2 ベッド
3,5,7 型締装置
8,8a,8b 射出装置
311,712 固定金型
312 固定盤
313,713 可動金型
314 可動盤
315,511,511a,511b 型開閉機構
316 型締機構
317 型締シリンダ
319,319a、319b タイバ
321 係合溝
323 ハーフナット(係合機構)
325 係合歯
326 サーボモータ
329 制御装置
332 タイバ移動機構
335 タイバ移動シリンダ
D,E 目標位置

Claims (6)

  1. 固定金型が取り付けられる固定盤に対して可動金型が取り付けられる可動盤を移動させる型開閉機構と固定金型と可動金型の型締を行う型締シリンダ機構を備えた型締装置の制御方法において、
    型締装置にはサーボ機構を用いた型開閉機構と、
    ロッドがタイバを構成する型締シリンダ機構と、
    型締シリンダとは別に設けられタイバを一定距離移動させるタイバ移動機構と、
    可動盤をタイバに対して係合および離脱する係合機構とが備えられ、
    可動盤をタイバに対して係合した状態で固定金型に対して可動金型を型開方向に一定距離移動させるコアバック制御工程は、
    前記型開閉機構により可動盤を目標位置に向けて移動させる第1のコアバック制御工程と、
    前記タイバ移動機構により可動盤の角度を調整する第2のコアバック制御工程とを備える、型締装置の制御方法。
  2. 固定金型が取り付けられる固定盤に対して可動金型が取り付けられる可動盤を移動させる型開閉機構と固定金型と可動金型の型締を行う型締シリンダ機構を備えた型締装置の制御方法において、
    型締装置にはサーボ機構を用いた型開閉機構と、
    ロッドがタイバを構成する型締シリンダ機構と、
    型締シリンダとは別に設けられタイバを一定距離移動させるタイバ移動機構と、
    可動盤をタイバに対して係合および離脱する係合機構とが備えられ、
    可動盤をタイバに対して係合した状態で固定金型に対して可動金型を型開方向に一定距離移動させるコアバック制御工程は、
    前記型開閉機構により可動盤を目標位置に向けて移動させる第1のコアバック制御工程と、
    前記タイバ移動機構によりタイバを目標位置に向けて移動させる第2のコアバック制御工程と、を備える、型締装置の制御方法。
  3. 前記第1のコアバック制御工程は、前記タイバ移動機構をフリーにした状態で前記型開閉機構により可動盤を目標位置に向けて移動させ、第2のコアバック制御工程は、前記前記型開閉機構により可動盤を位置保持した状態で前記タイバ移動機構によりタイバを目標位置に向けて移動させて行う、請求項1または請求項2に記載の型締装置の制御方法。
  4. 固定金型が取り付けられる固定盤に対して可動金型が取り付けられる可動盤を移動させる型開閉機構と固定金型と可動金型の型締を行う型締シリンダ機構を備えた型締装置において、
    型締装置にはサーボ機構を用いた型開閉機構と、
    ロッドがタイバを構成する型締シリンダと、
    型締シリンダ機構とは別に設けられタイバを一定距離移動するタイバ移動機構と、
    可動盤をタイバに対して係合および離脱する係合機構と、
    前記型開閉機構、前記型締シリンダ及びタイバ移動機構の移動を制御する制御装置と、が備えられ、
    前記制御装置は、
    可動盤をタイバに対して係合した状態で固定金型に対して可動金型を型開方向に一定距離移動させるコアバック制御時には、
    前記型開閉機構により可動盤を目標位置に向けて移動させる第1のコアバック制御を行うとともに、
    前記第1のコアバック制御の途中または終了後に前記タイバ移動機構によりタイバを目標位置に向けて移動させる第2のコアバック制御を行う、型締装置。
  5. 前記型開閉機構はサーボモータとボールねじ機構を用いた2基の機構からなり、
    前記タイバ移動機構は、サーボモータとボールねじ機構を用いた4基の機構またはクローズドループ制御により制御されるシリンダ機構を用いた4基の機構からなる、請求項4に記載の型締装置。
  6. 固定金型が取り付けられる固定盤に対して可動金型が取り付けられる可動盤を移動させる型開閉機構と固定金型と可動金型の型締を行う型締シリンダ機構を備えた型締装置と、射出装置を備えた射出成形機において、
    型締装置にはサーボ機構を用いた型開閉機構と、
    ロッドがタイバを構成する型締シリンダと、
    型締シリンダ機構とは別に設けられタイバを一定距離移動するタイバ移動機構と、
    可動盤をタイバに対して係合および離脱する係合機構と、
    前記型開閉機構、前記型締シリンダ及びタイバ移動機構の移動を制御する制御装置と、が備えられ、
    前記制御装置は、
    可動盤をタイバに対して係合した状態で固定金型に対して可動金型を型開方向に一定距離移動させるコアバック制御時には、
    前記型開閉機構により可動盤を目標位置に向けて移動させる第1のコアバック制御を行うとともに、
    前記第1のコアバック制御の途中または終了後に前記タイバ移動機構によりタイバを目標位置に向けて移動させる第2のコアバック制御を行う、射出成形機。
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