JP2022070305A - プリント配線基板の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】手作業で電子部品のリード線を貫通穴に挿入する場合に、機種によっては電子部品を実装しない貫通穴が存在する場合があるのにもかかわらず、誤って作業者がその電子部品を実装してはいけない貫通穴に電子部品を実装してしまう、いわゆる誤挿が生じるおそれがある。そのため、作業者は作業中に部品実装について常に注意を払い続けなければならず、また、完成したプリント配線基板の検査を厳重に行わなければならず、さらに、誤挿されたプリント配線板から電子部品を取り外す修正工程も必要になる。【解決手段】貫通穴にリード線を挿入する作業を手作業で行うものであって、この手作業で挿入する工程の前に、上記電子部品が実装されない貫通穴をハンダで閉塞することを特徴とする。【選択図】 図2
Description
本発明は、手作業により電子部品を実装するプリント配線基板の製造方法に関する。
基板本体の表面に被着された配線パターンの適所にハンダペーストを塗布し、さらにその塗布されたハンダペースト上にチップ状の電子部品を実装し、その状態で基板本体を加熱炉中で加熱することによってハンダペーストを溶融させてチップ状の電子部品をハンダ付けするリフローハンダ付け工程が知られている。
一方、基板本体に貫通穴を設け、その貫通穴に電子部品のリード線を手作業によって挿通した状態で溶融状態のハンダ槽の表面に接触させてリード線を配線パターンにハンダ付けするフローハンダ付け工程が知られている(例えば、特許文献1参照)。
ところで、複数種類の機種に共通する1枚の基板本体に、電子部品のリードを挿入する貫通穴が複数組み設けられており、これら複数種類のうち、少なくとも1つの機種では電子部品が実装されない貫通穴の組みが存在する場合がある。
上記手作業で電子部品のリード線を貫通穴に挿入する場合に、機種によっては電子部品を実装しない貫通穴が存在する場合があるのにもかかわらず、誤って作業者がその電子部品を実装してはいけない貫通穴に電子部品を実装してしまう、いわゆる誤挿が生じるおそれがある。そのため、作業者は作業中に部品実装について常に注意を払い続けなければならず、また、完成したプリント配線基板の検査を厳重に行わなければならず、さらに、誤挿されたプリント配線板から電子部品を取り外す修正工程も必要になる。
そこで本発明は、上記の問題点に鑑み、上記のような誤挿の発生を防止することのできるプリント配線基板の製造方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために本発明によるプリント配線基板の製造方法は、複数種類の機種に共通する1枚の基板本体に、電子部品のリードを挿入する貫通穴が複数組み設けられており、これら複数種類のうち、少なくとも1つの機種では電子部品が実装されない貫通穴の組みが存在するプリント配線基板の製造方法において、上記貫通穴にリード線を挿入する作業を手作業で行うものであって、この手作業で挿入する工程の前に、上記電子部品が実装されない貫通穴をハンダで閉塞することを特徴とする。
電子部品を実装してはいけない貫通穴が存在する機種では、手作業により電子部品を貫通穴に装着する前に、装着してはいけない貫通穴をハンダで閉塞しておけば、誤って装着してはいけない貫通穴に電子部品を装着するという誤挿を防止できる。
なお、上記電子部品を手作業により実装する工程の前に、ハンダペーストを上記基板本体の表面に塗布し、さらに基板本体を加熱してハンダペーストを溶融させるリフローハンダ付け工程が存在し、このハンダペーストを塗布する際に上記電子部品が実装されない貫通穴にハンダペーストを塗布して、その塗布したハンダペーストをリフローハンダ付け工程で溶融させて貫通穴を閉塞させることができる。
以上の説明から明らかなように、本発明は、手作業で電子部品を貫通穴に装着する前に、装着してはいけない貫通穴をハンダで閉塞しておくので誤挿が防止でき、その結果、作業者に過度の緊張を強いることがなく、かつ完成後の検査工程を省略することができるのでプリント配線基板の製造コストを抑えることができる。
図1および図2を参照して、1はプリント配線基板のベースである基板素材である。本実施の形態では、この基板素材1の上面11および下面12の双方に銅箔からなる回路パターンが被着されている。まず最初に、上面11の回路パターンの適所にクリームハンダ2,21を塗布する。上面11にチップ部品3をハンダ付けするために塗布するクリームハンダ2と貫通穴13を閉塞するためのクリームハンダ21を塗布する(a)。なお、クリームハンダ2を塗布する際には回路パターン上にクリームハンダを塗布する必要があるが、貫通穴13を閉塞するためのクリームハンダ21を塗布するため、回路パターンを構成しない捨てランド13aを設けた。また、後述する工程で手作業によって電子部品4のリード線41を挿入するための貫通穴14についても捨てランド14aを設けている。
後の工程で貫通穴14にはリード線41を挿通させる必要があるので、(a)の工程では捨てランド13aにはクリームハンダを塗布するが、捨てランド14aにはクリームハンダを塗布しない。
次に、チップ部品3を塗布したクリームハンダ2の上に実装した状態で(b)、基板素材1を加熱路内に入れて加熱しクリームハンダ2を溶融させてチップ部品3を回路パターンに対してハンダ付けする(リフローハンダ付け:c)。このリフローハンダ付け工程でクリームハンダを溶融させるが、上記捨てランド13a上に塗布したクリームハンダ21も溶融するので、クリームハンダ21が溶融して貫通穴13を閉塞させる。
このように貫通穴13が閉塞すると作業者は貫通穴14にのみ電子部品4のリード線41を挿通し、貫通穴13にリード線41を挿入するという誤挿が生じない。
リード線41を貫通穴14に挿通した状態で基板素材1に対してフローハンダ付けを行うため、ハンダ槽内の溶融したハンダの液面に下面12を接触させると、下面12に設けた回路パターンにリード線41がハンダ付けされる(dおよび図3を参照)。
上記工程によって上述のように、実装してはいけない貫通穴13にリード線41を誤って挿通できないが、貫通穴13にも電子部品4のリード線41を挿通する機種では、上記(a)の工程で捨てランド13aにクリームハンダを塗布しない。また、逆に貫通穴13にリード線41を挿通して貫通穴14にリード線41を挿通しない機種であれば、上記(a)の工程で捨てランド13aにはクリームハンダ21を塗布することなく、捨てランド14aにクリームハンダ21を塗布すればよい。
なお、本発明は上記した形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更を加えてもかまわない。
1 基板素材
2 (ハンダ付け用の)クリームハンダ
21 (閉塞用の)クリームハンダ
3 チップ部品
4 電子部品
13 貫通穴
13a 捨てランド
14 貫通穴
14a 捨てランド
41 リード線
2 (ハンダ付け用の)クリームハンダ
21 (閉塞用の)クリームハンダ
3 チップ部品
4 電子部品
13 貫通穴
13a 捨てランド
14 貫通穴
14a 捨てランド
41 リード線
Claims (2)
- 複数種類の機種に共通する1枚の基板本体に、電子部品のリードを挿入する貫通穴が複数組み設けられており、これら複数種類のうち、少なくとも1つの機種では電子部品が実装されない貫通穴の組みが存在するプリント配線基板の製造方法において、上記貫通穴にリード線を挿入する作業を手作業で行うものであって、この手作業で挿入する工程の前に、上記電子部品が実装されない貫通穴をハンダで閉塞することを特徴とするプリント配線基板の製造方法。
- 上記電子部品を手作業により実装する工程の前に、ハンダペーストを上記基板本体の表面に塗布し、さらに基板本体を加熱してハンダペーストを溶融させるリフローハンダ付け工程が存在し、このハンダペーストを塗布する際に上記電子部品が実装されない貫通穴にハンダペーストを塗布して、その塗布したハンダペーストをリフローハンダ付け工程で溶融させて貫通穴を閉塞させることを特徴とする請求項1に記載のプリント配線基板の製造方法。
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JP2020179310A JP2022070305A (ja) | 2020-10-27 | 2020-10-27 | プリント配線基板の製造方法 |
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2020
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