JP2022069920A - 梁とスラブの接合構造 - Google Patents

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雅人 桑原
Masahito Kuwabara
悟史 掛
Satoshi Kake
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Abstract

Figure 2022069920000001
【課題】梁にプレキャストコンクリート製のスラブを接合するためのコンクリート打設作業を無くす又は低減することを目的とする。
【解決手段】梁16と、梁16上に載置されたプレキャスト製のスラブ18と、梁16上に位置するようにスラブ18を貫通して形成された孔26と、下端部が梁16に埋設され上端部が孔26へ挿入されると共に、梁長方向Xに沿った第1面部36に梁長方向Xと直交する横方向Yへ上端部を貫通する第1貫通孔40が形成されたせん断力伝達部材28と、孔26内に充填された充填材30と、を有する梁とスラブの接合構造20。
【選択図】図3

Description

本発明は、梁とスラブの接合構造に関する。
従来、梁上に設置したプレキャストコンクリート製のスラブの梁への接合は、梁上の梁幅方向の両端に、一対のスラブを端面が対向するように載置し、この対向するスラブの端面間にコンクリートを打設して行っている(例えば、特許文献1、2を参照)。
特開平9-165860号公報 特開2009-155850号公報
しかし、この接合方法では、梁にプレキャストコンクリート製のスラブを接合するためにコンクリート打設を行わなければならず手間が掛かってしまう。
本発明は、上記の事実を考慮し、梁にプレキャストコンクリート製のスラブを接合するためのコンクリート打設作業を無くす又は低減することを目的とする。
第1態様に係る梁とスラブの接合構造は、鉄筋コンクリート造の梁と、前記梁上に載置されたプレキャスト製で鉄筋コンクリート造のスラブと、前記梁上に位置するように前記スラブを貫通して形成された孔と、下端部が前記梁に埋設され上端部が前記孔へ挿入されると共に、前記梁の梁長方向に沿った第1面部を備え、前記梁の梁長方向と直交する横方向へ前記上端部を貫通する第1貫通孔が前記第1面部に形成されたせん断力伝達部材と、前記せん断力伝達部材の前記上端部が挿入された前記孔内に充填された充填材と、を有する。
第1態様に係る梁とスラブの接合構造によれば、せん断力伝達部材によって、梁の梁長方向に対して剛となるように梁にスラブを接合することができ、梁とスラブとの高い一体化を図ることができる。これにより、梁の剛性評価にスラブ断面を見込むことができ、さらに、梁の耐力評価でもスラブの鉄筋を見込むことができる。
また、せん断力伝達部材の上端部が挿入された孔内に充填材を充填することによって梁にスラブを接合するので、梁にスラブを接合するためのコンクリート打設作業を無くす又は低減することができる。
第2態様に係る梁とスラブの接合構造は、第1態様に係る梁とスラブの接合構造において、前記せん断力伝達部材は前記第1面部と直交する第2面部を備え、前記梁の梁長方向へ前記上端部を貫通する第2貫通孔が前記第2面部に形成されている。
第2態様に係る梁とスラブの接合構造によれば、せん断力伝達部材によって、梁の梁長方向と直交する横方向に対して剛となるように梁にスラブを接合することができる。
第3態様に係る梁とスラブの接合構造は、第2態様に係る梁とスラブの接合構造において、前記せん断力伝達部材は、アングル材であり、前記アングル材の一方の辺部に前記第1貫通孔が形成され、前記アングル材の他方の辺部に前記第2貫通孔が形成されている。
第3態様に係る梁とスラブの接合構造によれば、アングル材の一方の辺部に第1貫通孔を形成し、アングル材の他方の辺部に第2貫通孔を形成することで、梁の梁長方向と直交する横方向と、梁の梁長方向とへ、貫通孔を容易に形成することができる。
本発明は上記構成としたので、梁にプレキャストコンクリート製のスラブを接合するためのコンクリート打設作業を無くす又は低減することができる。
一実施形態に係る建物の基準階を示す平面図である。 一実施形態に係る梁とスラブの接合構造を示す平面図である。 図2の3-3線断面図である。 図4(a)~(c)は、一実施形態に係るせん断力伝達部材を示す斜視図である。 一実施形態に係るスラブとスラブの接合構造を示す斜視図である。 一実施形態に係るスラブとスラブの接合構造を示す平面図である。 図7(a)~(c)は、スラブとスラブを接合する施工手順を示す側面図である。 一実施形態に係る柱とスラブの接合構造を示す側面図である。 一実施形態に係る柱とスラブの接合構造を示す平面図である。 図10(a)~(d)は、一実施形態に係る建物の施工手順を示す立面図である。 一実施形態に係る梁とスラブの接合構造のバリエーションを示す正面断面図である。 一実施形態に係る梁とスラブの接合構造のバリエーションを示す正面断面図である。 一実施形態に係る柱とスラブの接合構造のバリエーションを示す側面図である。
以下、図面を参照しながら、一実施形態に係る梁とスラブの接合構造について説明する。
図1の平面図には、建物10の基準階12が示されている。基準階12は、プレキャスト製で鉄筋コンクリート造の柱14と、隣り合う柱14間に架設されたフルプレキャスト製で鉄筋コンクリート造の梁16と、梁16に支持されたフルプレキャスト製でコンクリート造のスラブ(以下、「PCaスラブ18」とする)と、を有して構成されている。
梁とスラブの接合構造20によってPCaスラブ18は梁16に接合され、スラブとスラブの接合構造22によって隣り合うPCaスラブ18同士は接合され、柱とスラブの接合構造24によってPCaスラブ18は柱14に接合されている。
(梁とスラブの接合構造)
図2の平面図、及び図2の3-3線断面図である図3に示すように、梁とスラブの接合構造20は、梁16と、梁16上に載置されたPCaスラブ18と、梁16上に位置するようにPCaスラブ18を上下方向へ貫通して形成された孔26と、せん断力伝達部材としてのアングル材28と、充填材としてのコンクリート30とを有して構成されている。
図4(a)の斜視図に示すように、アングル材28は、一方の辺部を構成する鋼板からなる平板部32と、他方の辺部を構成する鋼板からなる平板部34とが、L字状の構造断面を形成するように直交してつなげられて形成された部材である。アングル材28は、平板部32の外面を構成する第1面部36と、平板部34の外面を構成し第1面部36と直交する第2面部38とを備えている。
図3に示すように、アングル材28は、下端部が梁16に埋設され上端部が孔26へ挿入されている。この状態で、図2に示すように、第1面部36は、梁16の梁長方向(以下、「梁長方向X」とする)に沿って配置されており、第2面部38は、梁長方向Xと直交する横方向としての梁16の梁幅方向(以下、「梁幅方向Y」とする)に沿っている。
図4(a)に示すように、アングル材28の第1面部36には、梁幅方向Yへアングル材28を貫通する第1貫通孔40が形成され、アングル材28の第2面部38には、梁長方向Xへアングル材28を貫通する第2貫通孔42が形成されている。すなわち、アングル材28の一方の辺部に第1貫通孔40が形成され、アングル材28の他方の辺部に第2貫通孔42が形成されている。図3に示すように、アングル材28の上端部に形成された第1貫通孔40及び第2貫通孔42は、孔26内に配置されている。
図2及び図3に示すように、充填材としてのコンクリート30は、アングル材28の上端部が挿入された孔26内に充填されて硬化している。
図2及び図3に示すように、PCaスラブ18には、孔26の四周に配置されるように補強筋44が埋設されている。この補強筋44により、孔26周囲のPCaスラブ18の補強ができ、また、梁16からPCaスラブ18への力の伝達を促すことができる。
(スラブとスラブの接合構造)
図5の斜視図、及び図6の平面図に示すように、対向して配置された一方のPCaスラブ18(以下、「PCaスラブ18A」とする)と、他方のPCaスラブ18(以下、「PCaスラブ18B」とする)とが、スラブとスラブの接合構造22によって接合されている。
スラブとスラブの接合構造22は、PCaスラブ18Aに設けられPCaスラブ18Aの端面46から張り出すループ継手筋48と、PCaスラブ18Bに設けられPCaスラブ18Bの端面50から張り出すループ継手筋52と、PCaスラブ18Aの端面46から跳ね出してループ継手筋48の下方に設けられた底板部54と、PCaスラブ18Bの端面50から跳ね出してループ継手筋52の下方に設けられた底板部56と、PCaスラブ18Aの端面46とPCaスラブ18Bの端面50との間に形成された間詰部58と、間詰部58に打設され硬化したコンクリート60と、を有して構成されている。
図6に示すように、ループ継手筋48とループ継手筋52とは、所定長さT1だけ重ねるようにして、梁幅方向Yに対して交互に配置されている。
図7(a)の側面図に示すように、PCaスラブ18Aの底板部54の長さL1は、ループ継手筋48の長さD1よりも短くなっており、PCaスラブ18Bの底板部56の長さL2は、ループ継手筋52の長さD2とほぼ同じになっている。
PCaスラブ18AとPCaスラブ18Bとは、図7(a)~(c)の側面図に示す施工手順によって接合される。まず、図7(a)に示すように、第1工程において、PCaスラブ18Bが所定位置に設置された状態で、PCaスラブ18Bの底板部56の端面86にPCaスラブ18Aの底板部54の端面84を突き合わせるように、PCaスラブ18Aを上方から真下へ落とし込む。このとき、PCaスラブ18Aのループ継手筋48をPCaスラブ18Bのループ継手筋52と干渉しないように真下に落とし込ませて配置する。
次に、第2工程において、図7(b)に示すように、間詰部58に場所打ちによりコンクリート60を打設し硬化させる。これにより、図7(c)に示すように、PCaスラブ18AとPCaスラブ18Bとが接合される。
スラブとスラブの接合構造22では、図6に示すように、PCaスラブ18Aに設けられたループ継手筋48と、PCaスラブ18Bに設けられたループ継手筋52とをループ重ね継手によってつなぐことにより、ループ継手筋48とループ継手筋52とが重ねられる所定長さT1を短くすることができ、間詰部58の長さを短くすることができる。これにより、間詰部58に打設するコンクリート60の打設量を少なくすることができる。
また、スラブとスラブの接合構造22では、図7(a)、(b)に示すように、PCaスラブ18Aの底板部54の長さL1をループ継手筋48の長さD1よりも短くすることにより、PCaスラブ18Bの底板部56の端面86にPCaスラブ18Aの底板部54の端面84を突き合わせるように、PCaスラブ18Aを上方から真下へ落とし込ませることができる。すなわち、PCaスラブ18Aを上下方向の移動によって設置することができる。
(柱とスラブの接合構造)
図8の側面図、及び図9の平面図に示すように、柱14とPCaスラブ18とは、柱とスラブの接合構造24により接合されている。
スラブの接合構造24は、柱14に設けられ柱14の側面62から張り出すループ継手筋64と、PCaスラブ18に設けられPCaスラブ18の端面66から張り出すループ継手筋68と、柱14の側面62とPCaスラブ18の端面66との間に形成された間詰部70と、間詰部70に打設され硬化したコンクリート72とを有して構成されている。
図9に示すように、ループ継手筋64とループ継手筋68とは、所定長さT2だけ重ねるようにして、梁幅方向Yに対して交互に配置されている。
柱とスラブの接合構造24では、図9に示すように、柱14に設けられたループ継手筋64と、PCaスラブ18に設けられたループ継手筋68とをループ重ね継手によってつなぐことにより、梁16からPCaスラブ18へ伝達された力を柱14へ確実に伝達することができる。また、ループ継手筋64とループ継手筋68との重ねる所定長さT2を短くすることができ、間詰部70の長さを短くすることができる。これにより、間詰部70に打設するコンクリート72の打設量を少なくすることができる。
(建物の構築方法)
建物10は、図10(a)~(d)の立面図に示す施工手順によって構築される。ここでは、図10(a)に示すように、複数のPCaスラブ18を設置して下階のスラブ74を構築する工程から、図10(d)に示すように、複数のPCaスラブ18を設置して上階のスラブ76が構築する工程までの施工手順を説明する。
まず、図10(a)に示すように、第1工程において、柱14(「柱14A」とする)上に設置された梁16(「梁16A」とする)上に複数のPCaスラブ18を載置するとともに、支保工82によりPCaスラブ18を支持する。また、この状態で、梁とスラブの接合構造20(図3を参照)により梁16AにPCaスラブ18を接合し、スラブとスラブの接合構造22(図5を参照)によりPCaスラブ18同士を接合し、柱とスラブの接合構造24(図8を参照)により柱(梁16Aの仕口部78)にPCaスラブ18を接合する。そして、支保工82を撤去して、下階のスラブ74が構築される。
次に、図10(b)に示すように、第2工程において、梁16Aの仕口部78上に、柱14(「柱14B」とする)を設置する。
次に、図10(c)に示すように、第3工程において、下階のスラブ74を構成するPCaスラブ18上に支保工80を設置する。
次に、図10(c)に示すように、第4工程において、柱14B上に梁16(「梁16B」とする)を載置するとともに、支保工80により梁16Bを支持し、この状態で、柱14Bに梁16Bの仕口部78を接合する。
次に、図10(d)に示すように、第5工程において、支保工80を撤去した後に、下階のスラブ74を構成するPCaスラブ18上に支保工82を設置する。なお、支保工80は、撤去せずに支保工82として使用してもよい。
次に、図10(d)に示すように、第6工程において、梁16B上にPCaスラブ18を載置するとともに、支保工82によりPCaスラブ18を支持する。そして、この状態で、梁とスラブの接合構造20(図3を参照)により梁16BにPCaスラブ18を接合し、スラブとスラブの接合構造22(図5を参照)によりPCaスラブ18同士を接合し、柱とスラブの接合構造24(図8を参照)により柱(梁16Bの仕口部78)にPCaスラブ18を接合する。そして、これらにより、複数のPCaスラブ18が梁16B上に設置されて上階のスラブ76が構築される。
(効果)
次に、本実施形態の効果について説明する。
本実施形態の梁とスラブの接合構造20によれば、図2、図3及び図4(a)に示すように、アングル材28の第1貫通孔40内に入り硬化したコンクリート30によって、アングル材28に作用する梁長方向Xの力に対して抵抗する。これにより、せん断力伝達部材としてのアングル材28によって、梁長方向Xに対して剛となるように梁16にPCaスラブ18を接合することができ、梁16とPCaスラブ18との高い一体化を図ることができる。これにより、梁16の剛性評価にPCaスラブ18のスラブ断面を見込むことができ、さらに、梁16の耐力評価でもPCaスラブ18の鉄筋を見込むことができる。
また、アングル材28の第1貫通孔40内に入り硬化したコンクリート30によって、アングル材28に作用する上下方向の力に対して抵抗する。これにより、PCaスラブ18の浮き上がりを防ぐことができる。
さらに、アングル材28の第2貫通孔42内に入り硬化したコンクリート30によって、アングル材28に作用する梁幅方向Yの力に対して抵抗する。これにより、せん断力伝達部材としてのアングル材28によって、梁幅方向Yに対して剛となるように梁16にPCaスラブ18を接合することができ、梁16とPCaスラブ18との高い一体化を図ることができる。
また、アングル材28の第2貫通孔42内に入り硬化したコンクリート30によって、アングル材28に作用する上下方向の力に対して抵抗する。これにより、PCaスラブ18の浮き上がりを防ぐことができる。
また、本実施形態の梁とスラブの接合構造20によれば、図2及び図3に示すように、PCaスラブ18に形成されアングル材28の上端部が挿入された孔26内に充填材としてのコンクリート30を充填することによって梁16にPCaスラブ18を接合するので、梁16にPCaスラブ18を接合するためのコンクリート打設作業を低減することができる。
さらに、本実施形態の梁とスラブの接合構造20によれば、図4(a)に示すように、せん断力伝達部材をアングル材28とし、このアングル材28の一方の辺部に第1貫通孔40を形成し、アングル材28の他方の辺部に第2貫通孔42を形成することで、梁幅方向Yと梁長方向Xとへ、貫通孔を容易に形成することができる。
また、本実施形態の梁とスラブの接合構造20によれば、図3に示すように、スラブをプレキャスト部材であるPCaスラブ18とすることによって、スラブを支持する支保工を削減できる。また、現場で行われる鉄筋、型枠、コンクリート工事等の施工数量を削減できる。
さらに、本実施形態の梁とスラブの接合構造20によれば、図10(c)に示すように、スラブをフルプレキャスト部材であるPCaスラブ18とすることで、梁16の上に複数のPCaスラブ18を載置した後に、このPCaスラブ18の上方に配置される梁16Bを支持する支保工80を早期に設置することができ、これにより、梁16Bを早期に設置することができる。よって、建物10の工期の短縮を図ることができ、施工コストを低減することができる。
また、スラブをフルプレキャスト部材であるPCaスラブ18とし、このPCaスラブ18の設置を早期に行うことができるので、梁16の仕口部78を柱14に接合するために行うグラウト作業等の従来は梁16上で行っていた作業をPCaスラブ18上で行うことができる。また、PCaスラブ18上に資材置場を確保することができ、仮置き鉄筋の盛替え手間を削減することができる。
(変形例)
次に、上記実施形態の変形例について説明する。
上記実施形態では、図4(a)に示すように、せん断力伝達部材をアングル材28とした例を示したが、せん断力伝達部材は、棒状、板状、角筒状、円筒状等の他の形状の部材であってもよい。図4(b)の斜視図には、せん断力伝達部材としての鋼板88の例が示されている。鋼板88は、平面視にてL字状となるように配置されている。せん断力伝達部材を鋼板88とする場合、このように鋼板88を平面視にてL字状となるように配置してもよいし、鋼板88を平面視にて十字状やT字状となるように配置してもよい。図4(c)の斜視図には、せん断力伝達部材としての角形鋼管90の例が示されている。また、例えば、せん断力伝達部材をコの字状の断面を有する溝形鋼として、この溝形鋼のウェブ又はフランジの一方に第1貫通孔40を形成し、ウェブ又はフランジの他方に第2貫通孔42を形成するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、図2に示すように、PCaスラブ18に形成された孔26内にせん断力伝達部材としてのアングル材28を1つ配置した例を示したが、1つの孔26内にせん断力伝達部材を複数配置してもよい。
さらに、上記実施形態では、図3に示すように、PCaスラブ18に形成されアングル材28の上端部が挿入された孔26内に充填材としてのコンクリート30を充填した例を示したが、孔26内に充填する充填材は、モルタル等の他の材料であってもよい。孔26内に充填する充填材をコンクリート以外の材料にすれば、梁16にPCaスラブ18を接合するためのコンクリート打設作業を無くすことができる。
また、上記実施形態では、図3に示すように、スラブをフルプレキャスト製でコンクリート造のPCaスラブ18とした例を示したが、図11及び図12の正面断面図に示す梁とスラブの接合構造96、98のように、スラブをハーフプレキャスト製でコンクリート造のPCaスラブ92、94としてもよい。
図11に示すように、梁とスラブの接合構造96では、梁16上に位置するPCaスラブ92の部分100の厚さが後打ちコンクリート102の打設が不要な、フルプレキャスト製部材であるPCaスラブ18と同じ厚さになっている。部分100以外のPCaスラブ92上には、後打ちコンクリート102が打設されて硬化している。
梁とスラブの接合構造96においても、部分100の厚さが後打ちコンクリート102の打設が不要な、フルプレキャスト製部材であるPCaスラブ18と同じ厚さになっているので、梁16の上にPCaスラブ92を載置した後に、このPCaスラブ92の上方に配置される梁16を支持する支保工をこのPCaスラブ92上に早期に設置することができ、これにより、PCaスラブ92の上方に配置される梁16を早期に設置することができる。
また、PCaスラブ92に形成されアングル材28の上端部が挿入された孔26内に充填材としてのコンクリート30を充填することによって梁16にPCaスラブ92を接合するので、梁16にPCaスラブ92を接合するためのコンクリート打設作業を低減することができる。
図12に示すように、梁とスラブの接合構造98では、PCaスラブ94上には、後打ちコンクリート102が打設されて硬化している。
梁とスラブの接合構造98においても、PCaスラブ94に形成されアングル材28の上端部が挿入された孔26内に充填材としてのコンクリート30を充填することによって梁16にPCaスラブ94を接合するので、梁16にPCaスラブ94を接合するために打設されるコンクリート量は、従来のハーフプレキャストスラブを梁に接合するために、対向するハーフプレキャストスラブ間に形成された梁上の間詰部に打設されるコンクリート量よりも少なくなる。すなわち、梁16にPCaスラブ94を接合するためのコンクリート打設作業を低減することができる。
また、梁とスラブの接合構造98においても、コンクリートブロックのようなベース架台をPCaスラブ94上に設置してこの上に支保工を設置するようにすれば、支保工の設置作業を早期に行うことができる。
さらに、上記実施形態では、図1に示すように、柱をプレキャスト製で鉄筋コンクリート造の柱14とした例を示したが、柱は、SRC造、鉄骨造や場所打ち鉄筋コンクリート造等の他の構造のものであってもよい。
また、上記実施形態では、図1に示すように、梁をフルプレキャスト製で鉄筋コンクリート造の梁16とした例を示したが、梁は、ハーフプレキャスト製で鉄筋コンクリート造のものであってもよい。
さらに、上記実施形態では、図8及び図9に示すように、柱14に設けられたループ継手筋64と、PCaスラブ18に設けられたループ継手筋68とをループ重ね継手によってつなぐことにより、柱14にPCaスラブ18を接合した例を示したが、スラブをハーフプレキャスト製で鉄筋コンクリート造のPCaスラブ94とした場合には、図13の側面図に示す柱とスラブの接合構造104のように、リレージョイント106を用いて柱14に設けられた鉄筋108と、PCaスラブ94上に打設された後打ちコンクリート102中に設けられた鉄筋110と、をつなぐようにすればよい。
柱とスラブの接合構造104では、柱14の側面62に、柱14に設けられた鉄筋108が接合されたリレージョイント106が埋設されており、このリレージョイント106に鉄筋112がねじ込まれて取り付けられている。そして、この鉄筋112と、PCaスラブ94上に打設された後打ちコンクリート102中に設けられた鉄筋110とが重ね継手によってつなげられている。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に限定されるものでなく、一実施形態及び各種の変形例を適宜組み合わせて用いても良いし、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
16 梁
18、92、94 PCaスラブ(スラブ)
20、96、98 梁とスラブの接合構造
26 孔
28 アングル材(せん断力伝達部材)
30 コンクリート(充填材)
36 第1面部
38 第2面部
40 第1貫通孔
42 第2貫通孔
88 鋼板(せん断力伝達部材)
90 角形鋼管(せん断力伝達部材)
X 梁長方向
Y 梁幅方向

Claims (3)

  1. 鉄筋コンクリート造の梁と、
    前記梁上に載置されたプレキャスト製で鉄筋コンクリート造のスラブと、
    前記梁上に位置するように前記スラブを貫通して形成された孔と、
    下端部が前記梁に埋設され上端部が前記孔へ挿入されると共に、前記梁の梁長方向に沿った第1面部を備え、前記梁の梁長方向と直交する横方向へ前記上端部を貫通する第1貫通孔が前記第1面部に形成されたせん断力伝達部材と、
    前記せん断力伝達部材の前記上端部が挿入された前記孔内に充填された充填材と、
    を有する梁とスラブの接合構造。
  2. 前記せん断力伝達部材は前記第1面部と直交する第2面部を備え、前記梁の梁長方向へ前記上端部を貫通する第2貫通孔が前記第2面部に形成されている請求項1に記載の梁とスラブの接合構造。
  3. 前記せん断力伝達部材は、アングル材であり、前記アングル材の一方の辺部に前記第1貫通孔が形成され、前記アングル材の他方の辺部に前記第2貫通孔が形成されている請求項2に記載の梁とスラブの接合構造。
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