JP2022066635A - チョークコイル - Google Patents

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Masafumi Inoue
康臣 ▲高▼橋
Yasuomi Takahashi
恒次 今西
Tsuneji Imanishi
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Abstract

【課題】本発明は、占積率が高く、製造効率の高い高周波回路に適したチョークコイルを提供する。【解決手段】本発明に係るチョークコイル10は、端面32,32aどうしを対向させることでトロイダル形状となる円弧状の分割コア31と、前記分割コアを電気絶縁被覆し、前記分割コアの各端面から外向きに突出した鍔35,35を有する絶縁被覆材34と、前記絶縁被覆材の外周に巻回される被覆線40と、前記被覆線が電気的に接続され、前記鍔の近傍に夫々設けられる端子50,50と、を具える一対のコアピース20,20を、前記分割コアの前記端面が対向するように配置してなるチョークコイルであって、前記被覆線は、前記絶縁被覆材の外周に複数本が撚れることなくパラレルに巻回されており、各被覆線は前記端子と電気的に接続されている。【選択図】図8

Description

本発明は、スイッチング電源装置やインバーター機器などの交流を取り扱う機器における高周波電流抑制回路や波形成形回路、力率改善回路、各種スイッチング電源回路等に用いられるチョークコイルに関するものであり、より具体的には周波数fが10kHz~150kHz程度の高周波で駆動されるスイッチング式電源回路に用いるトロイダル形態を有するチョークコイルでありながら占積率が高い巻線を、機械を用いた自動巻線装置を駆使して製造効率が高く且つ高品質及び安定供給を実現するチョークコイルに関するものである。
各種交流機器の電源回路や高周波回路に用いるチョークコイルは、ボビンや表面処理により形成された絶縁被覆材で覆われたトロイダルコアに被覆線(マグネットワイヤー)を複数回巻き付けて構成されている。
トロイダルコアに被覆線を巻くには中央窓に被覆線を通して引き出す巻回工程を必要特性に応じた設計巻数分繰り返さなければならない。チョークコイルの小型化を図るために、トロイダルコアの中央窓は最小限に設計されることが求められており、この巻回作業は機械化が困難で手作業に頼らざるを得ない。しかしながら、被覆線の巻数は、線径が比較的細い例えば直径0.8mm以下の場合には数百回以上行う必要があり、また、例えば直径2.0mm以上の太い線径の場合には、巻数は少ないものの被覆線が硬いため作業性が悪く作業者に大変な負担を掛けることとなり、量産を継続するのは難しいといった問題がある。
そこで、上記した巻線の問題を解消すべく、円弧状の分割コアに絶縁被覆行ない、被覆線を巻回したコアピースを準備し、再度組み合わせてトロイダル状とするチョークコイルが提案されている(たとえば、特許文献1、2参照)。被覆線は、分割コアの一方の端縁を始端とし、分割コアの胴部に巻回された後、他方の端縁にて終端するように巻回されている。
実願平01-98725号(実開平03-38603号)のマイクロフィルム 特開2001-52945号公報
近年、スイッチング電源装置やインバーター機器に用いられるパワー半導体素子の高速化が著しく、これら電源回路に用いられるチョークコイルについても、高周波回路に適した高周波損失の抑制や小型化が求められている。チョークコイルの損失は、鉄損と銅損で構成され、鉄損は、コアに採用される磁性材に依存する。
一方、銅損の要因の一つには、巻線の直流抵抗損が挙げられる。巻線の直流抵抗損を低減するには、コアに対する被覆線の銅線部分の占める割合、所謂占積率を高めることが求められる。特許文献1、2の場合、直流抵抗損を低減するには占積率を高め、分割コアへの巻数を確保しつつ直径のより大きい被覆線を用いることが有効であるが、直径のより大きい被覆線を多数回、円弧状の分割コアに巻回することは、機械はもちろん手巻きでも困難であり、被覆線の位置ずれや巻き付けられた被覆線の崩れが生じてしまうため現実的でない。
また、銅損の要因の二つ目として、高周波電流による表皮効果現象があり、周波数fが高くなるにつれて、銅線の内部抵抗が高くなり表面に傾向した電流となる。銅線の場合、表皮深さは66.1/f1/2(mm)で表わされ、実効銅線の断面積が減少することで損失が拡大し発熱に至ることがわかっており、チョークコイルにおける銅線径も周波数fに適した選択を行ない、電流容量に応じた断面積を有する本数を用意する必要がある。
そこで、電流容量に応じた断面積を有する本数の銅線92を複数ばらけないように撚り束ねたリッツ線(図13乃至図15の符号91)を分割コア31に巻回することが考えられる。しかしながら、リッツ線91は、後述する実施例にて示すように、銅線92間の隙間sや、被膜の嵩張り、撚り太線化した線間の隙間Sが大きく生じるので占積率が悪化する。その結果、トロイダルコアの中央窓の巻回数が大幅に少なくなり、コアの大型化を招いてしまう。また、リッツ線91は、巻回中や巻回後に、その残留応力(復元力)により巻き解けやすいため、仕上がりが膨らんで大型化してしまうという問題もある。さらに、リッツ線は、素線径や撚り本数を周波数に応じて専用設計し、用意しなければいけないので、手間と高価格化が避けられない問題もある。
本発明の目的は、占積率が高く、製造効率の高い高周波回路に適したチョークコイルを提供することである。
本発明に係るチョークコイルは、
端面どうしを対向させることでトロイダル形状となる円弧状の分割コアと、
前記分割コアを電気絶縁被覆し、前記分割コアの各端面から外向きに突出した鍔を有する絶縁被覆材と、
前記絶縁被覆材の外周に巻回される被覆線と、
前記被覆線が電気的に接続され、前記鍔の近傍に夫々設けられる端子と、
を具える一対のコアピースを、
前記分割コアの前記端面が対向するように配置してなるチョークコイルであって、
前記被覆線は、前記絶縁被覆材の外周に複数本が撚れることなくパラレルに巻回されており、各被覆線は前記端子と電気的に接続されている。
前記被覆線は、前記絶縁被覆材の周面に沿って層状に巻回されており、前記絶縁被覆材の内周面側には、前記内周面に近い側に1の被覆線からなる第1層、その外周に1の被覆線からなる第2層が順次積層された構成とすることができる。
前記被覆線は、前記端子で折り返して巻回することができる。
前記絶縁被覆材には、複数の被覆線を折り返すことなく巻回することができる。
前記被覆線は、前記絶縁被覆材側の内周面側には、中央が膨らむように巻回することが望ましい。
前記端子は、前記被覆線を抵抗溶接、溶接工法、又は、はんだ付けにより電気的に接続することができる。
また、本発明のチョークコイル製品は、上記記載のチョークコイルの外周を樹脂被覆して構成される。
本発明のチョークコイルによれば、各コアピースは、それぞれ複数の被覆線がパラレルに巻き付けられているから、リッツ線に比べて高密度巻を達成でき、高い占積率を確保することができる。これにより、チョークコイルの小型化、高性能化を達成できる。被覆線は、絶縁被覆した円弧状の分割コアに巻回すればよいから、機械を用いた自動巻線装置を駆使して製造することができ、製造効率を高めることができる。とくに、複数の被覆線を層状に巻回した構成において、コアピースの内周面側に1の被覆線からなる第1層、その外周側に1の被覆線からなる第2層が順次積層されるようにしたことで、被覆線の位置ずれや崩れ、ばらつきもなく、安定して被覆線を巻回できる利点がある。
また、一対のコアピースは、端面どうしを突き合わせることでトロイダル状のチョークコイルを得ることができるから、チョークコイルの製造効率も可及的に向上させることができる。
上記のとおり、被覆線は単線からなる銅線を複数本、パラレルに巻回すればよく、専用設計が必要な高価なリッツ線を用いなくてもよい。従って、リッツ線に比べてコストダウンを達成でき、また、撚っていないため占積率も高く、また本数も任意に設定できる利点がある。
本発明のチョークコイルは、スイッチング電源装置やインバーター機器などの交流を取り扱う機器における高周波電流抑制回路や波形成形回路、力率改善回路、各種スイッチング電源回路等に用いられるチョークコイルとして好適である。また、被覆線の位置ずれや崩れ、ばらつきもなく、安定して被覆線を巻回できるから、これらに起因する高周波チョークコイルの周波数特性やインダクタンス特性のばらつきを低減できる。とくに、周波数fが10kHz~150kHz程度の高周波で駆動されるスイッチング式電源回路に用い、効率のよい理想磁気回路であるトロイダル形態を有するチョークコイルでありながら占積率が高い巻線を、機械を用いた自動巻線装置を駆使して製造効率が高く且つ高品質及び安定供給を実現することができる。
図1は、本発明のチョークコイルの斜視図である。 図2は、端面以外を樹脂被覆した分割コアの斜視図である。 図3は、被覆線を巻回したコアピース(端子装着前)の斜視図である。 図4は、図3の平面図である。 図5は、コアピースの断面図であって、被覆線を層状に巻回していく過程(a)~(c)を示す図である。 図6は、(a)被覆線(中央窓側のみ図示)を巻回したコアピースの断面図と(b)囲み部Aの拡大図である。 コアピースの内周側の中央窓がほぼ塞がるまで被覆線を巻回した状態を示す断面図である。 図8は、端子装着前の一対のコアピースを端面が対向するよう配置した斜視図である。 図9は、端子を装着した一対のコアピースを端面が対向するよう配置した斜視図である。 図10は、端子に被覆線を挟み込んでヒュージングする過程を示す説明図(a)~(c)である。 図11は、コアピースをケーシングに装着する過程を示す斜視図である。 図12は、本発明のチョークコイルを樹脂被覆によりケーシングに内装したチョークコイル製品の斜視図である。 図13は、(a)比較のためリッツ線を巻回したコアピースの断面図、(b)は中央窓がほぼ塞がるまでリッツ線を巻回したコアピースの断面図である。 図14は、図13の囲み部Bの拡大図である。 図15は、(a)本発明のコアピースと(b)リッツ線を巻回したコアピースの占積率を比較する説明図である。
以下、本発明の一実施形態に係るチョークコイル10について、図面を参照しながら説明を行なう。
図1は、本発明の一実施形態に係るチョークコイル10の外観斜視図である。チョークコイル10は、以下でその詳細や製造工程を示すように、それぞれ被覆線40が巻回された円弧状のコアピース20,20を樹脂製のベース60の上に載置して構成される。被覆線40の端縁40a,40aは、夫々端子50に電気的に接続される。図示では、3つの端子50が示されている。
上記構成のチョークコイル10は、以下の要領で作製することができる。
コアピース20は、図2に示す被覆コア30の胴部外周に、図3、図4等に示すように被覆線40を巻回し、図9に示すように端子50を装着して構成される。
被覆コア30は、図2に示すように、磁性材料からなる円弧状の分割コア31(図5に分割コア31の断面形状の図示あり)の外周を電気絶縁被覆材からなるボビン34で被覆して構成される。より詳細には、分割コア31は、端面32,32a以外の部分がボビン34で被覆されている。なお、ボビン34に代えて、表面処理により形成された絶縁被覆材を採用することもできる。
被覆コア30の内側には、トロイダルコアの中央窓21を形成することになる半円状の凹みが形成された円弧形状の形態とすることができ、一対の被覆コア30、30は、端面32,32aどうしを対向させて配置することで、平面視環状体となる形態としている。被覆コア30,30(分割コア31,31)の形状は、組み合わせて平面視楕円形状、トラック形状、矩形形状等としてもよい。また、分割コア31の断面形状は限定しないが図示では略矩形である。分割コア31は、磁性粉末を圧粉成形して焼結したダストコアやフェライトコアを例示できる。円弧状の分割コア31は、トロイダル形状を切断したもの、予め円弧形状で成形したものを採用できる。しかしながら、ダストコアは高圧成形圧力による影響を受けるため、予め円弧状に成形するのではなく、トロイダル形状を切断することが望ましい。また、フェライトコアは、円弧状に焼成すると、突合せ面となる端面32,32aの形状が焼成変形の影響を受けるため、トロイダル形状を切断することが望ましい。何れの場合であっても切断した分割コアの方が、磁気特性にすぐれるため、トロイダル形状を切断して分割コアを作成することが望ましい。
ボビン34は、絶縁性樹脂をインサート成形などにより分割コア31の外周に形成することで作成でき、分割コア31の端面32,32aの近傍に鍔部35,35を突設した形状とすることができる。
被覆コア30は、たとえば、トロイダル状のコアをインサート成形してボビン34を被覆形成した後、鍔部35に沿って切断することで作成できる。切断は、水冷型砥石回転切断、ワイヤーソー、レーザーを用いたファイバーレーザー切断、ウォーターレーザー切断などを採用できる。
被覆コア30には、一方の端面32から他方の端面32aまで被覆線40が巻回されて、図3及び図4に示すようなコアピース20が構成される。被覆線40は、単線の構成とすることができ、マグネットワイヤーの如き絶縁被覆された銅線や、絶縁被膜表面にさらに融着機能をもつ融着線を採用することができる。
具体的には、被覆線40は、図に示すように、被覆コア30に単線の被覆線40を複数本パラレルに巻回する。たとえば、図5(a)に示すように、まず、1本目の被覆線41を被覆コア30に巻回する、1本目の被覆線41は、被覆コア30の内周面(中央窓21側)がほぼ埋まるまで、内周面に沿って巻回され、被覆線40の第1層41bを構成する。被覆線41の端縁は、図3、図4に符号40a、また、図5(a)に符号41aで示すように、鍔部35の外側に張り出しておくことが望ましい。
続いて、図5(b)に示すように、2本目の被覆線42を巻回する。2本目の被覆線42は、中央窓21側は、第1層41bの上に重なって第2層42bを形成するように巻回する(図6(b)参照:ただし、被覆線は中央窓21側のみ図示)。2本目の被覆線42は、第1層41bの1本目の隣りどうし密着した被覆線41に形成される谷部分に嵌まり、俵積みの如き積層状態となるように巻き付けることが望ましい。これにより、被覆線41,42間の隙間sを減らし、占積率の向上を達成できる。2本目の被覆線42は、被覆コア30の外周側は、隣り合う1本目の被覆線41間に間隔があるので、その間に順次嵌まるように巻回する。2本目の被覆線42の端縁は、1本目と同様、図3、図4に符号40a、また、図5(b)に符号42bで示すように、鍔部35の外側に張り出しておく。
さらに、図5(c)に示すように、3本目の被覆線43を巻回する。3本目の被覆線43は、中央窓21側は、第2層42bと同様、2本目の隣どうし密着した被覆線42に形成される谷部分に嵌まるように巻き付ける(図6(b)参照)。また、3本目の被覆線43は、被覆コア30の外周側は、1本目と2本目の被覆線41,42間に間隔がある場合にはその間に順次嵌まるように巻回し、間隔がない場合には、これら被覆線41,42の谷部分に嵌まるように巻回する。3本目の被覆線43の端縁も、図3、図4に符号40a、また、図5(c)に符号43bで示すように、鍔部35の外側に張り出しておく。
上記要領で、被覆線40を要求される性能分だけ、層状に巻回すればよい。図6は、7層(41b~47b)となるように被覆線40(41~47)を被覆コア30に巻回したコアピース20(ただし、被覆線は、中央窓21側のみ図示)とその囲み部Aの拡大図を示している。拡大図6(b)では、被覆線40は、被覆コア30の中央窓21側に符号1~7で示すように、7層重なるように巻回されている。1の被覆線の巻線回数をそれぞれ35ターンとすると、7層パラレル巻きにより、7×35=245ターンの巻線が施されていることになり、高周波に適したコイルが形成できる。
図7は、被覆コア30の中央窓21がほぼ塞がるまで被覆線を巻回した状態を示す。図示の例では、10層重なるように被覆線40を巻回することで、中央窓21側が円弧中心に向けて僅かに膨らんだ形態に近づくように、すなわち、端面32,32aを結ぶ線に接するように巻線を行なっている。これにより、上記と同様、1の被覆線40の巻線回数を35ターンとすると、10層パラレル巻きにより、10×35=350ターンの巻線を施すことができる。これにより、さらに高周波に適したコイルが形成できる。
被覆線40の巻回は、被覆コア30の一方の端面32から他方の端面32aに向けて同じ向きに、すなわち、折り返すことなく行なうことができる。また、被覆線40は、1本を一方の端面32から他方の端面32aに向けて巻回した後(往路)、端面32a側から端面32に向けて折り返して巻回してもよい(復路)。この場合、往路に対して被覆線40を180度折り返し、復路は逆向き、すなわち、被覆コア30には、一方の端面32側から見て同じ巻方向に被覆線40を巻き付ける。何れの方法であっても、フライヤー式巻線機などのノズルを用いた自動巻線装置を用いて自動で巻線を行なうことができ、被覆線40を緻密に巻き付けることができ、また、ターン数(巻き数)も正確に制御できる。また、自動巻線装置を採用することで、製造効率が高く且つ高品質及び安定供給を実現することができる。
被覆線40を巻回している間、既に巻回された被覆線40の端縁41a等は、順に治具で挟んでおくことが望まれる。これにより、端縁41a等のばらつきや巻戻りを防止できる。なお、治具に代えて、端子50の屈曲部51(図9参照)に順次挟んでおいても構わない。
そして、コアピース20に巻回された被覆線40には、図9に示すように、端子50が装着され、被覆線40の端縁40a(41a~47a)は、端子50に電気的に接続される。たとえば端子50は、図10(a)に示すように下方に外部接点部52が形成され、上側に被覆線40を挟み込む屈曲部51の形成された形状とすることができる。この場合、まず、図10(a)に示すように、被覆線40(41~47)の端縁40a(41a~47a)を屈曲部51に挟み込み、図10(b)に示すように電気抵抗を利用した熱かしめ溶接であるヒュージングの電極端子80,81で屈曲部51を折り曲げつつ、ヒュージング加工することで、被覆線40(41~47)の端縁40a(41a~47a)の絶縁被覆が除去され、図10(c)に示すように端縁40aと端子50を電気的及び構造的に接続することができる。なお、被覆線40と端子50は、ヒュージング加工に限らず、抵抗溶接、TIG溶接及びプラズマ溶接などのような各種溶接工法、又は、機械式剥離や強酸、強アルカリ剤などの化学薬品を用いた被膜剥離の後にはんだ付けする等であってもよい。何れの加工法によっても、被覆線40の絶縁被覆の除去と共に、端子50への電気的接続を行なうことができる。
然して、端子50と被覆線40を電気的に接続したコアピース20は、2つを1組の対とし、分割コア31の端面32,32aと他方の分割コア31の端面32,32aどうし、また、鍔部35,35どうしが対向するように突合せる。そして、図11に示すように、ベース60に載置し、図1に示すチョークコイル10が得られる。なお、分割コア31,31の端面は、所望の直流重畳特性(インダクタンス対電流)を得るために、密着するよう突き合わせてもよいし、電気絶縁性のスペーサーを入れてギャップが形成されるようにしてもよい。
得られたチョークコイル10は、各コアピース20に密に被覆線40を巻回することができ、被覆線40の占積率を後述する図15に示すように60%~70%以上に高めることができる。チョークコイル10の占積率の向上により、インダクタンスを高めることができ、また、チョークコイル10自体の小型化、軽量化、高効率化、小直流抵抗化などを図ることができる。とくに、被覆線40は、汎用の各種径の単線、のマグネットワイヤーの如き単線を採用することができるから、専用設計が必要な高価で入手に時間が掛かるリッツ線を用いなくてもよい。従って、リッツ線に比べてコストダウンや製造リードタイムの短縮を達成でき、また、撚っていないため占積率も高く、また本数も任意に設定できる。
なお、コアピース20には、鍔部35,35が形成されているから、コアピース20,20の被覆線40,40間は電気的絶縁が図られており、これらの電気的な接触や短絡は防止できる。コアピース20,20の中央窓21側にも電気絶縁性の樹脂プレート等を挿入することで、被覆線40,40間の電気的絶縁を図ることが望ましい。
チョークコイル10は、ベース60にコアピース20,20を載せただけの構成であり、コアピース20,20が互いに固定されていないため、突合せ部分に隙間が生じて開いてしまうことがある。コアピース20,20どうしは、接着剤を用いて固定することが一般的であるが、図12に示すように、チョークコイル10をインサート成形や樹脂注型(ポッティング)等により樹脂被覆してケーシング70に内装し、チョークコイル製品11とすることができる。チョークコイル10をケーシング70内に収容することで、放熱特性を高め、均熱化を図ることができる。ケーシング70には、高熱伝導樹脂を用いることや、ヒートシンクを有する構造とすることができる。さらに、図12に示すようにケーシング70の天面を平面化し、ヒートシンクやシャシーを活用して放熱が容易になるよう接触する面積を大きくすることで、放熱性をさらに高めることもできる。ケーシング70は、天面を平面化させたことで、ケーシング70の絶縁機能と放熱機能により、熱伝導率の高い絶縁シリコーンシートを用いることなく、セット実装を含めた放熱性を高めることができる。
上記構成のチョークコイル製品11は、基板等に設置され、電源回路やインバーターなどの交流機器における雑音防止回路、波形整形回路、共振回路、各種スイッチング回路等のチョークコイルとして用いることができる。本発明のチョークコイル製品11は、10kHzを超える高周波用チョークコイル製品として用いられるスイッチング電源等において、力率改善回路(Power Factor Correction)を設けた回路の高周波歪電流対策に用いられるチョークコイルとして好適に使用でき、さらには、インピーダンス整合用、高周波平滑チョークコイルとしても使用できる。但し、高周波用途であっても、コモンモードチョークコイルやノーマルモードチョークコイル等の高周波で減衰を得るフィルター用途には適さない。
上記説明は、本発明を説明するためのものであって、特許請求の範囲に記載の発明を限定し、或いは範囲を限縮するように解すべきではない。また、本発明の各部構成は、上記実施例に限らず、特許請求の範囲に記載の技術的範囲内で種々の変形が可能であることは勿論である。
本発明の被覆線40をパラレル巻きしてなるコアピース20と、リッツ線91を巻回したコアピース90を作成し、その占積率を比較した。発明例は、図6に示した7層×各35ターンの245ターンである。比較例は、7本撚りのリッツ線91を図13(a)に示すように被覆コアの外周に巻回していき、図13(b)に示すように、発明例と同じく35ターンとなるように巻回し、合計245ターンとしている。発明例の被覆線40の巻線部分の断面図は図6(b)、また、比較例のコアピース90について、図13(b)の囲み部Bの断面を図14に示す。さらに、図6(b)と図14について、占積率に寄与しないクリアランス部分を黒塗りで図15(a)、(b)に夫々示す。
図6(a)と図13(b)を参照すると、同じターン数であっても、発明例は、比較例に比べて中央窓21側に膨らむことなく薄く巻回できている。これは、図6(b)と図14を対比してわかるように、発明例は、各被覆線40どうしが密着しクリアランスなく層状に巻回できているのに対し、比較例は、リッツ線91どうしの間、さらには、リッツ線91を構成する銅線92どうしの間に隙間が生じている。より詳細には、図15(a)と図15(b)に黒塗りで示すように、発明例は、被覆線40(40~47)どうしの間の隙間sは比較的小さいが、比較例は、銅線92どうしの隙間sに加え、リッツ線91どうしの隙間Sを存した状態で巻回されているがわかる。これにより、発明例の占積率は、約65%であるのに対し、比較例は約45%と約20%以上占積率が低い結果となった。同じコアサイズで占積率を20%向上できたことで、1.2の2乗(1.44)倍のインダクタンス値を高めることができる。言い換えれば、同等の性能を具備するには、発明例は、比較例に比べてコアサイズを約20%小型化できる。
発明例は、単線の被覆線40を採用できるため、リッツ線91に比べて線径や材料等の自由度も高い。発明例では、占積率を単純に10%太線化(たとえば直径0.5mmを直径0.55mmに太線化)することで、銅損(直流抵抗)と発熱を約17%低減できる。
10 チョークコイル
11 チョークコイル製品
20 コアピース
21 中央窓
30 被覆コア
31 分割コア
32 端面
32a 端面
34 ボビン
35 鍔部
40(41~47) 被覆線
40a(41a~47a) 端縁
50 端子

Claims (7)

  1. 端面どうしを対向させることでトロイダル形状となる円弧状の分割コアと、
    前記分割コアを電気絶縁被覆し、前記分割コアの各端面から外向きに突出した鍔を有する絶縁被覆材と、
    前記絶縁被覆材の外周に巻回される被覆線と、
    前記被覆線が電気的に接続され、前記鍔の近傍に夫々設けられる端子と、
    を具える一対のコアピースを、
    前記分割コアの前記端面が対向するように配置してなるチョークコイルであって、
    前記被覆線は、前記絶縁被覆材の外周に複数本が撚れることなくパラレルに巻回されており、各被覆線は前記端子と電気的に接続されている、
    チョークコイル。
  2. 前記被覆線は、前記絶縁被覆材の周面に沿って層状に巻回されており、前記絶縁被覆材の内周面側には、前記内周面に近い側に1の被覆線からなる第1層、その外周に1の被覆線からなる第2層が順次積層されている、
    請求項1に記載のチョークコイル。
  3. 前記被覆線は、前記端子で折り返して巻回されている、
    請求項1又は請求項2に記載のチョークコイル。
  4. 前記絶縁被覆材には、複数の被覆線が折り返すことなく巻回されている、
    請求項1又は請求項2に記載のチョークコイル。
  5. 前記被覆線は、前記絶縁被覆材側の内周面側には、中央が膨らむように巻回される、
    請求項1乃至請求項4の何れかに記載のチョークコイル。
  6. 前記端子は、前記被覆線を抵抗溶接、溶接工法、又は、はんだ付けにより電気的に接続する、
    請求項1乃至請求項5の何れかに記載のチョークコイル。
  7. 請求項1乃至請求項6の何れかに記載のチョークコイルの外周を樹脂被覆してなる、
    チョークコイル製品。
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