JP2022060696A - 化粧パネル及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】基材の表面に、意匠性に優れた金属光沢模様が形成された化粧パネルの提供。【解決手段】板状基材1の表面に、不透明有色層2、金属粉末4を含む合成樹脂からなる金属粉含有層3及び、透明クリヤー層6が順次積層された層構成を有し、前記金属粉含有層3には、当該金属粉末含有層3表面に表出した金属粉末4の上面側が平坦である鏡面調金属光沢部が存在することによって模様が形成されており、当該金属粉含有層3を構成する合成樹脂100重量部に対する金属粉末4の割合が45~140重量部であり、透明クリヤー層6によって金属粉含有層3の全面が覆われている。上記の鏡面調金属光沢部は、金属粉末が分散された合成樹脂液をコーティングし、乾燥を行った後、エアーサンダー等の研磨機を用い、金属粉含有層3の表面を部分的に磨いて模様状に形成する。【選択図】図1

Description

本発明は、化粧パネル、特に建築物の壁材として利用可能な化粧パネルに関する。又、本発明は、当該化粧パネルの製造方法に関するものでもある。
これまでに、建築物の外装や内装に使用される板状の壁として、天然石や人造大理石の板状加工物や、合板や窯業製品の基材表面に塗装を施したものや、シート状の化粧材を貼付けた装飾加工物などが種々提案されている。
しかしながら、このような塗装仕上げを行った製品や、化粧材を貼り付けた製品の場合、単調な壁面になりやすいという問題点があった。
又、例えば下記の特許文献1には、壁装において金属的な光沢を付与するための壁装工法として、養生および下処理を施した下地壁材の表面にセメント系下地調整塗材を厚付けし、この下地調整塗材が硬化するまでの間に表面に意匠的な起伏を形成する下塗り工程と、前記下地調整塗材が硬化した後、合成樹脂エマルジョンに天然石または陶磁器質からなる有色骨材を混入させた第1のセラミック塗材を前記下地調整塗材の表面全体に塗布する中塗り工程と、前記各工程に使用した塗材とは色調の異なる金属粉体着色樹脂塗材を部分的に塗布する変化塗り工程を備えた工法が提案されている。
しかしながら、下記の特許文献1記載の工法は、壁面に立体的な起伏や模様を形成する壁装工法であり、施工を行う際に下地調整塗材を厚付けしなければならず、特別な技能を必要とするものであった。又、金属粉体着色樹脂塗材を塗布した部分については、金属的な光沢感を付与できるが、観察される金属光沢がマット調のものに限定されていた。
特開2003-172009号公報
本発明は、基材の表面に、金属箔片を貼り付けたような意匠性に優れる金属光沢模様が形成された化粧パネルを提供することを課題とする。又、本発明の課題は、このような化粧パネルを製造するための方法を提供することでもある。
本発明者は、種々検討を行った結果、化粧パネルの層構成を、板状基材の表面に、当該板状基材の表面の色を隠蔽するための不透明有色層、金属粉末を含む合成樹脂からなる金属粉末含有層、透明クリヤー層が順次積層された層構成とし、金属粉末含有層に、当該層表面に表出した金属粉末の上面側が平坦になった鏡面調金属光沢部を模様状に設けることにより、意匠性に優れた反射光模様が観察されることを見出し、本発明を完成した。
本発明では、上記の金属粉末含有層が、透明性を有する合成樹脂中に金属粉末が分散した層である場合には、鏡面調金属光沢部だけでなく、金属粉末の上面側が平坦でない部分からもマット調の金属光沢が観察され、2種類の異なる反射光が同時に観察されて反射光模様が発現する。又、上記の金属粉末含有層が、例えば顔料を含む等して透明性を有しない有色の層である場合には、研磨によって層表面に表出した平坦上面を有する金属粉末からの、金属箔に近い反射光(鏡面調金属光沢)による模様だけが観察される。
意匠性に優れた本発明の化粧パネルは、板状基材の表面に、不透明有色層、金属粉末を含む合成樹脂からなる金属粉末含有層及び、透明クリヤー層が順次積層された層構成を有し、前記金属粉末含有層には、当該金属粉末含有層表面に表出した金属粉末の上面側が平坦である鏡面調金属光沢部が存在することによって模様が形成されており、当該金属粉末含有層を構成する前記合成樹脂100重量部に対する前記金属粉末の割合が45~140重量部であり、前記透明クリヤー層によって前記金属粉末含有層の全面が覆われていることを特徴とする。
又、本発明は、上記の特徴を有した化粧パネルにおいて、前記鏡面調金属光沢部の表面の、JIS B 0601:2013に準拠した算術平均粗さ(Ra)が0.7μm以下であることを特徴とするものである。
又、本発明は、上記の特徴を有した化粧パネルにおいて、前記金属粉末が、銅粉、青銅粉、真鍮金粉、アルミニウム粉及びスズ粉から選択されたものであることを特徴とするものである。
更に本発明は、上記の化粧パネルを製造するための方法であって、当該製造方法は、以下の工程A~E:
工程A:板状基材を準備する工程、
工程B:前記板状基材の表面に、当該板状基材の表面の色を隠蔽するための層として、透明性を有しない有色の不透明有色層を設ける工程、
工程C:合成樹脂固形分100重量部に対して金属粉末を45~140重量部の割合で含み、当該金属粉末が合成樹脂溶液中に分散された状態で存在する金属粉末塗料を調製し、当該金属粉末塗料を前記不透明有色層上に塗布して、金属粉末含有層を形成させる工程、
工程D:前記金属粉末含有層の表面を部分的に研磨して金属粉末を表出させ、当該金属粉末の上面側を平坦面として、模様状の鏡面調金属光沢部を形成する工程、及び
工程E:前記金属粉末含有層の全面を覆う透明クリヤー層を設ける工程
を含むことを特徴とする。
又、本発明は、上記の特徴を有した化粧パネルの製造方法の前記工程Dにおいて、前記鏡面調金属光沢部の表面の、JIS B 0601:2013に準拠した算術平均粗さ(Ra)が0.7μm以下となるまで研磨を行うことを特徴とするものである。
又、本発明は、上記の特徴を有した化粧パネルの製造方法において、前記金属粉末が、銅粉、青銅粉、真鍮金粉、アルミニウム粉及びスズ粉から選択されたものであることを特徴とするものでもある。
本発明の化粧パネルにあっては、金属粉末含有層に、模様状に鏡面調金属光沢部(表面に表出した金属粉末の上面側が平坦であることにより鏡面調の金属光沢が観察される部分)が形成されており、この鏡面調金属光沢部からの反射光により、意匠性に優れた反射光模様が観察され、各種の化粧パネル、特に建築用の化粧パネルとして有用である。
本発明の化粧パネルを製造する際の各工程の一例を示す模式図である。
以下、本発明の化粧パネルを製造する際の各工程の具体例を、図1を用いて説明するが、本発明は、図面に例示したものに限定されるものではない。
本発明の化粧パネルの製造方法における工程A(図1(a)参照)では、基材となる板状基材1を準備するが、この際、板状基材1として、合板や木質ボード(特にMDF(中質繊維板))などの木製基材、石膏ボードや硅カル板などの窯業基材などの建築用基材として使用されている板状基材が幅広く使用できる。この板状基材1は、表面の平滑性を高めるために、表面全体をサンドペーパー(#240等)で研磨しておくことが好ましい。
そして、次の工程Bでは、図1(b)に示されるようにして、上記の板状基材1の表面に、透明性を有しない有色の不透明有色層2を設ける。この不透明有色層2は、板状基材1の表面の色を隠蔽するための層として設けられており、透明性を有しない有色の層であればよく、黒色や、明度の低い暗い有彩色(例えば、深い緑色や暗い青色、暗い灰色等の色)が一般的であるが、これらに限定されるものではない。
本発明においては、上記の不透明有色層2は、市販の下地塗料を吹き付け塗装するなどして設けるのが一般的であり、塗装・乾燥を行った後に、表面全体をサンドペーパー(#320等)で研磨することが好ましい。
本発明における工程Cでは、合成樹脂固形分100重量部に対して金属粉末を45~140重量部(より好ましくは50~100重量部)の割合で含み、当該金属粉末が合成樹脂溶液中に分散された状態で存在する金属粉末塗料を調製した後、この金属粉末塗料を不透明有色層2の上に塗布して、乾燥を行い、金属粉末4を含む金属粉末含有層3を形成させる(図1(c)参照)。この際、合成樹脂固形分100重量部に対して金属粉末の割合が45重量部よりも小さくなると、金属粉末の量が少なく、鏡面調金属光沢部によって発現する反射光模様が不鮮明になり、逆に140重量部を超えると、金属粉末の量が多すぎて、後工程で研磨を行う際に金属粉末が脱落し易くなり、美しい反射光模様が得られないことがある。
本発明において使用できる金属粉末4としては、銅粉、青銅粉、真鍮金粉、アルミニウム粉、スズ粉等が挙げられ、これらの金属粉末4の粒度は適宜選択できるが、平均粒度が10~40μm程度のものが好ましく、15~30μm程度のものがより好ましい。
上記の金属粉末含有層3を形成する際の塗布方法は特に限定されないが、吹き付け塗装等が一般的であり、金属粉末塗料中に含まれる合成樹脂としては、市販のポリウレタン樹脂、アクリルウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂などが利用でき、市販品が広く使用でき、上記の金属粉末塗料には着色材が含まれてもよい。
本発明における工程Dでは、図1(d)に示されるようにして、上記の金属粉末含有層3の表面を、研磨機5(例えば、サンドペーパー細目を取り付けたエアーサンダー等)を用いて所望の模様状に部分研磨して金属粉末4を表出させ、当該金属粉末4の上面側が平坦面となるまで研磨を行い、金属粉末含有層3を上側から観察した際に、鏡面調金属光沢部が模様状に存在するようにして研磨面を作製する。
図1(d)の模式図においては、図面の右側部分の表面が研磨され平坦面となって鏡面調金属光沢部が形成されており、左側部分の表面は研磨されずに表面凹凸が残ったままとなっているが、研磨する面積を小さく(切削する部分の幅を狭く)することにより、細かい金属光沢柄が表現された鏡面調金属光沢部を形成させることが可能である。
尚、本発明では、鏡面調金属光沢部の表面の、JIS B 0601:2013に準拠した算術平均粗さ(Ra)が0.7μm以下となるまで研磨を行うことが好ましく、0.6μm以下となるまで研磨を行うことがより好ましい。
本発明では、金属粉末含有層3を構成する合成樹脂が透明性を有するものである場合には、研磨により形成された鏡面調金属光沢部からの鏡面調金属光沢と共に、研磨を行っていない部分からのマット調の金属光沢が観察され、2種類の異なる反射光が同時に観察されて模様が発現するが、金属粉末含有層3が着色材(例えば、顔料等)を含む合成樹脂からなる層である場合には、金属粉末4の表面(上面)を覆う着色樹脂によってマット調の金属光沢は観察されずに、研磨によって表出した金属粉末4の上面からの鏡面調金属光沢だけが観察される。
本発明では、研磨により形成された鏡面調金属光沢部の反射光模様が特に限定されるものではなく、図形や文字等であってもよく、研磨を行う位置(研磨により柄を出す部分)を選択することによって所望の反射光模様を設けることができる。
最終の工程Eは、部分的に研磨された後の金属粉末含有層3の全面を覆うようにして透明クリヤー層6を設ける工程であり(図1(e)参照)、これによって、本発明の化粧パネルが製造される。この透明クリヤー層6の層厚みは特に限定されるものではなく、適宜選択することができるが、5μm~30μmの範囲が好ましく、10μm~20μmの範囲がより好ましい。
又、透明クリヤー層6を設ける際の塗布方法も限定されないが、市販のクリヤー塗料(例えば、ウレタン塗料クリヤー等)を吹き付け塗装するなどして設けるのが一般的である。
前記の工程A~Eを含む製造方法により得られる本発明の化粧パネルは、図1(e)に示されるように、板状基材1の表面に、不透明有色層2、金属粉末4を含む合成樹脂からなる金属粉末含有層3及び、透明クリヤー層6が順次積層された層構成を有し、前記金属粉末含有層3には、当該金属粉末含有層3の表面に表出した金属粉末4の上面側が平坦である鏡面調金属光沢部が存在することによって模様が形成され、当該金属粉末含有層3には、当該層を構成する合成樹脂100重量部に対して45~140重量部、好ましくは50~100重量部の金属粉末4が含まれ、金属粉末含有層3の全面が、透明クリヤー層6によって覆われている。
本発明の化粧パネルは、図1(e)に示される層構成(不透明有色層2/金属粉末含有層3/透明クリヤー層6)が板状基材1の片面だけでなく、両面に設けられた構造であってもよく、それぞれの面に異なる反射光模様が設けられたものであってもよい。
又、本発明における鏡面調金属光沢部の表面の、JIS B 0601:2013に準拠した算術平均粗さ(Ra)は0.7μm以下であることが好ましく、この場合に、鏡面調金属光沢部からの反射光による鏡面調の反射光模様が観察され、Raは0.6μm以下(例えば0.2~0.6μm)であることがより好ましい。
実施例1:金属粉末の種類及び添加割合を変えた際の、作業性・仕上がり具合の評価実験
金属粉末含有層に含有される金属粉末として、以下の4種類の金属粉末を準備し、2液型ポリウレタン塗料の主剤に対する添加割合を変化させて最適条件を調べた。
使用した金属粉末:
・銅粉(福田金属箔粉工業株式会社製、品番:3L3)
・真鍮金粉(福田金属箔粉工業株式会社製、品番:3L7)
・アルミニウム粉(アルミニウム粉末含有ペースト材(カシュー株式会社製、製品名:アルミペースト630N、平均粒度:22μm、固形分70%)を使用)
・スズ粉(福田金属箔粉工業株式会社製、品番:Sn-s-350)
〔コーティング液の調製〕
コーティング層形成用の樹脂溶液の調製に用いた材料は、以下の通りである。
・主剤:ストロンTXL-2600NY クリヤー(カシュー株式会社製の2液型ウレタン系樹脂塗料、固形分濃度:59%)
・硬化剤:ストロン79 B液(カシュー株式会社製、固形分濃度:32%)
・薄め液:ピュアうすめ液 TU-79-P夏用(玄々化学工業株式会社製、主成分:酢酸ブチル、酢酸エチル)
上記の主剤と硬化剤と薄め液を2:1:1の重量比率にて混合し、この混合物中に、以下の表1に記載される添加割合(主剤100重量部に対する重量比率)にて各金属粉末を添加し、金属粉末が均一な分散状態となるまで分散を行い、各コーティング液を調製した。
〔作業性・仕上がり具合の評価〕
上記のコーティング液を塗工する板状基材として、市販のMDF材(中質繊維板、厚さ5.5mm)を準備し、この基材の表面全体をサンドペーパー(#240)で研磨した後、ウレタン下地塗料(カシュー株式会社製、製品名:ストロンTXL-2600NY 黒)を用いて吹き付け塗装(下地黒塗装)し、乾燥を行った後に、基材全体をサンドペーパー(#320)で研磨した。
その後、上記研磨後の板状基材の表面に、各コーティング液を吹き付け塗装し、乾燥を行った後に、サンドペーパー(#2000)を取り付けたエアーサンダーを用いて部分的に研磨し、研磨した部分が鏡面調金属光沢部となるようにして柄を形成させ、それぞれのコーティング液についての作業性の評価と共に、得られた塗工後の表面外観について目視により評価を行った。この評価基準は以下の通りであり、以下の表1に評価結果が要約されている。
・作業合否
○:作業が安易に行える、×:作業が困難である
・仕上がり合否
○:非常に外観が良い、△:外観はまず良いが安定しない、×:外観が悪い
Figure 2022060696000002
上記の表1の結果から、銅粉、真鍮金粉の場合には、これら粉末を、前記ポリウレタン塗料の主剤に対して50~100重量%(合成樹脂固形分100重量部に対して66.7~133.3重量部)添加して分散させたコーティング液を用いた場合に、良好な仕上がり外観が得られることがわかり、主剤に対して50重量%添加時に最も優れた仕上がり外観が得られた。
又、アルミニウム粉の場合には、ポリウレタン塗料の主剤に対して前記ペースト材を50~100重量%(合成樹脂固形分100重量部に対してアルミニウム粉を46.7~93.3重量部)添加して分散させたコーティング液を用いた場合に良好な仕上がり外観が得られ、主剤に対して100重量%添加時に最も優れた仕上がり外観が得られた。
更に、スズ粉の場合には、ポリウレタン塗料の主剤に対してスズ粉を30~100重量%(合成樹脂固形分100重量部に対して40.0~133.3重量部)添加して分散させたコーティング液を用いた場合に、良好な仕上がり外観が得られ、主剤に対して50重量%添加時に最も優れた仕上がり外観が得られた。
これらの結果から、金属粉末が銅粉、真鍮金粉の場合は、合成樹脂固形分100重量部に対して45~140重量部、より好ましくは50~100重量部、特に好ましくは55~90重量部程度の金属粉末を添加することが好ましく、金属粉末がアルミニウム粉の場合は、合成樹脂固形分100重量部に対して40~140重量部、より好ましくは60~120重量部、特に好ましくは70~110重量部程度の金属粉末を添加することが好ましい。又、金属粉末がスズ粉の場合は、合成樹脂固形分100重量部に対して40~140重量部、より好ましくは50~100重量部、特に好ましくは55~90重量部程度の金属粉末を添加することが好ましい。
〔研磨前と研磨後における表面粗さの測定〕
前記銅粉又は真鍮金粉を、前記ポリウレタン塗料の主剤に対して50重量%添加して作製したサンプル及び、前記アルミニウム粉(アルニミウムペーストとして)を、前記ポリウレタン塗料の主剤に対して100重量%添加して作製したサンプルについて、研磨を行っていない部分の金属粉末含有層の表面粗さと、研磨を行った部分(鏡面調金属光沢部)の表面粗さを、レーザー顕微鏡(オリンパス株式会社製、OLS4000-SAT)を用いて測定した(各サンプルにつき3回測定を実施)。
粗さパラメーターの表記については、JIS B 0601:2013に準拠し、最大高さ粗さ(Rz)と算術平均粗さ(Ra)を求めた。
その結果を以下の表2に示す。
Figure 2022060696000003
上記の測定結果から、各サンプルにおける研磨前の(研磨を行っていない部分の)金属粉末含有層の、JIS B 0601:2013に準拠した算術平均粗さ(Ra)は、いずれも金属粉末の場合にも1.07~1.89μmの範囲内であり、研磨を行った後の鏡面調金属光沢部の表面の、Raは0.26~0.57μmの範囲内であり、研磨を行うことによってRaは小さな値となることが確認された。
又、上記測定結果から、最大高さ粗さ(Rz)についても、研磨を行う前のRzは7.25~16.10μmの範囲であったが、研磨後には2.79~4.77μmの範囲となり、研磨によってかなり値が小さくなることが確認された。
実施例2:本発明の化粧パネルの製造例
コーティング層を形成させるための塗料中に配合する金属粉末として、上記の銅粉(福田金属箔粉工業株式会社製、品番:3L3)を準備した。
そして、前記主剤と硬化剤と薄め液を2:1:1の重量比率にて混合し、主剤100重量部に対して上記の銅粉50重量部を添加し、銅粉が均一な分散状態となるまで分散を行い、コーティング液を調製した。
前記実施例1で得たサンドペーパー(#240)研磨後の板状基材の表面に、上記コーティング液を吹き付け塗装し、乾燥を行った後、サンドペーパー細目(#2000)を取り付けたエアーサンダーを用いて部分的に研磨し、研磨した部分が鏡面調金属光沢部となるようにして模様を形成させた。
このようにして形成された鏡面調金属光沢部における表面粗さを、レーザー顕微鏡(オリンパス株式会社製、OLS4000-SAT)を用いて測定(n=3)したところ、JIS B 0601:2013に準拠した算術平均粗さ(Ra)は0.55μmであり、研磨を行っていない部分の表面粗さは1.42μmであった。
その後、金属粉末含有層の全面に、市販のウレタン塗料クリヤー(カシュー株式会社製、商品名:ストロンTXL-2600NY クリヤー)を用いて吹き付け塗装を行い、透明クリヤー層を設けて、本発明の化粧パネルを製造した。
このようにして製造された化粧パネルの表面には、コーティング層中に分散された金属粉末の上面側が研磨されて平坦になった鏡面調金属光沢が部分的に形成されており、この鏡面調金属光沢部において金属箔に近い反射光模様が観察されることにより、非常に意匠性に優れたものであることが確認された。
上記実施例2においては、金属粉末として銅粉を使用したが、青銅粉、真鍮金粉、アルミニウム粉、スズ粉を使用した化粧パネルにおいても同様の作用効果が得られることが確認された。
1 板状基材
2 不透明有色層
3 金属粉末含有層
4 金属粉末
5 研磨機(エアーサンダー)
6 透明クリヤー層

Claims (6)

  1. 板状基材の表面に、不透明有色層、金属粉末を含む合成樹脂からなる金属粉末含有層及び、透明クリヤー層が順次積層された層構成を有し、前記金属粉末含有層には、当該金属粉末含有層表面に表出した金属粉末の上面側が平坦である鏡面調金属光沢部が存在することによって模様が形成されており、当該金属粉末含有層を構成する前記合成樹脂100重量部に対する前記金属粉末の割合が45~140重量部であり、前記透明クリヤー層によって前記金属粉末含有層の全面が覆われていることを特徴とする化粧パネル。
  2. 前記鏡面調金属光沢部の表面の、JIS B 0601:2013に準拠した算術平均粗さ(Ra)が0.7μm以下であることを特徴とする請求項1に記載の化粧パネル。
  3. 前記金属粉末が、銅粉、青銅粉、真鍮金粉、アルミニウム粉及びスズ粉から選択されたものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の化粧パネル。
  4. 以下の工程A~E:
    工程A:板状基材を準備する工程、
    工程B:前記板状基材の表面に、当該板状基材の表面の色を隠蔽するための層として、透明性を有しない有色の不透明有色層を設ける工程、
    工程C:合成樹脂固形分100重量部に対して金属粉末を45~140重量部の割合で含み、当該金属粉末が合成樹脂溶液中に分散された状態で存在する金属粉末塗料を調製し、当該金属粉末塗料を前記不透明有色層上に塗布して、金属粉末含有層を形成させる工程、
    工程D:前記金属粉末含有層の表面を部分的に研磨して金属粉末を表出させ、当該金属粉末の上面側を平坦面として、模様状の鏡面調金属光沢部を形成する工程、及び
    工程E:前記金属粉末含有層の全面を覆う透明クリヤー層を設ける工程
    を含むことを特徴とする化粧パネルの製造方法。
  5. 前記工程Dにおいて、前記鏡面調金属光沢部の表面の、JIS B 0601:2013に準拠した算術平均粗さ(Ra)が0.7μm以下となるまで研磨を行うことを特徴とする請求項4に記載の化粧パネルの製造方法。
  6. 前記金属粉末が、銅粉、青銅粉、真鍮金粉、アルミニウム粉及びスズ粉から選択されたものであることを特徴とする請求項4又は5に記載の化粧パネルの製造方法。
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