JP2022060040A - 防振マウント - Google Patents

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Abstract

【課題】部品の変位量に対する制約を満足しつつ、部品及び防振マウントを含む部材の固有振動数を低減させ、これによって、防振効果をさらに向上させる。【解決手段】一実施形態に係る防振マウントは、部品の荷重を支持するための防振マウントであって、部品の荷重が作用する荷重作用面を有する中央凸部、荷重の作用方向に沿った断面において、中央凸部に対して一方側に位置する一方側台座部であって、基面から反力を受ける一方側反力受面を有する一方側台座部、及び断面において、中央凸部に対して一方側とは中央凸部を挟んで反対側の他方側に位置する他方側台座部であって、基面から反力を受ける他方側反力受面を有する他方側台座部、を含む台座部と、断面において、一方側台座部から中央凸部に向かって延在する一方側接続部、及び断面において、他方側台座部から中央凸部に向かって延在する他方側接続部、を含む接続部と、を含む少なくとも1つのマウント本体を備える。【選択図】図1

Description

本開示は、防振マウントに関する。
車両や産業機械等において、部品の振動を防止するために防振マウントが用いられる。一般的に、防振マウントの防振効果を増大させるためには、防振マウントの剛性を低くし、部品及び防振マウントを含む部材(振動系)の固有振動数を低くすることが有効であることが知られている。しかし、ばね定数が小さい防振マウントを使用すると、防振マウントの変位量が大きくなるため、部品に変位量の制約が規定されている場合、この制約を満足することが難しくなる。従来、この制約により、実現可能な固有振動数の下限値は5Hz程度に留まっている。
特許文献1には、車両などに搭載されるパソコンなどの情報機器に対して、車体など固定面からの振動伝達を抑制するための防振部材が開示されている。特許文献1には、大きな振動を発生しないための防振特性として、共振時の応答倍率が低く、共振周波数が低いことが挙げられている。このため、特許文献1に開示された防振部材は、座屈を防ぎつつ、共振時の応答倍率及び共振周波数を低くする構造を有している。特許文献2には、自動車用ドアトリムに用いられる衝撃エネルギ吸収体が開示されている。このエネルギ吸収体は、弾性材よりなる格子状の吸収体本体を備え、弾性限界を超えた荷重が付加された場合、特定の圧縮・座屈特性を発揮することで、破壊を生じることなく衝撃エネルギを吸収できると記載されている。
特開2008-175332号公報 特開平07-228144号公報
特許文献1に開示された防振部材は、共振周波数を低くした構造を有しているが、座屈の発生を抑える構造であるため、共振周波数の下限値は低くならず、従って、防振効果にも限界がある。特許文献2に開示されたエネルギ吸収体は、構造材の座屈を利用することにより、破壊を回避するようにしており、目的が衝撃エネルギの吸収であるため、構造材は弾性率が高い弾性材を用いている。従って、防振効果はあまり期待できない。
本開示は、上述する事情に鑑みてなされたもので、部品の変位量に対する制約を満足しつつ、部品及び防振マウントを含む部材の固有振動数を低減させ、これによって、防振効果をさらに向上させることを目的とする。
上記目的を達成するため、本開示に係る防振マウントは、部品の荷重を支持するための防振マウントであって、前記部品の前記荷重が作用する荷重作用面を有する中央凸部、前記荷重の作用方向に沿った断面において、前記中央凸部に対して一方側に位置する一方側台座部であって、基面から反力を受ける一方側反力受面を有する一方側台座部、及び前記断面において、記中央凸部に対して前記一方側とは前記中央凸部を挟んで反対側の他方側に位置する他方側台座部であって、前記基面から反力を受ける他方側反力受面を有する他方側台座部、を含む台座部と、前記断面において、前記一方側台座部から前記中央凸部に向かって延在する一方側接続部、及び前記断面において、前記他方側台座部から前記中央凸部に向かって延在する他方側接続部、を含む接続部と、を含む少なくとも1つのマウント本体、を備える。
本開示に係る防振マウントによれば、座屈変形に着目することで、部品の変位量に対する制約を満足しつつ、該部品の定格荷重付近で該部品及び防振マウントを含む部材(振動系)の固有振動数を低減できる。これによって、該部品及び防振マウントを含む振動系の固有振動数を従来実現できなかった低周波数領域まで低減できるため、防振効果を向上させることができる。
一実施形態に係る防振マウントの正面視模式図である。 一実施形態に係るマウント本体の斜視図である。 図2中のA-A線に沿う断面図である。 一実施形態に係る防振マウントの荷重―変位特性を示す線図である。 一実施形態に係るマウント本体の平面図である。 図5中のB-B線に沿う断面図である。 一実施形態に係るマウント本体の断面図である。 一実施形態に係るマウント本体の断面図である。 防振マウントにおける振動発生状況を示す線図である。 一実施形態に係る防振マウントの一部を断截して示す斜視図である。 一実施形態に係る防振マウントの正面視断面図である。 一実施形態に係る防振マウントの平面視模式図である。 一実施形態に係る防振マウントの平面視模式図である。 従来の防振マウントの荷重―変位特性を示す線図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の幾つかの実施形態について説明する。ただし、これらの実施形態に記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状及びその相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
例えば、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
例えば、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
一方、一つの構成要素を「備える」、「具える」、「具備する」、「含む」、又は「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
図1は、一実施形態に係る防振マウントの正面視模式図に係り、部品102が防振マウント30を介して基面104に取り付けられた状態を示している。部品102は、例えば、車両用エンジン、カーエアコンの圧縮機、ターボチャージャ、舶用エンジン、舶用補器(ポンプなど)、等であり、基面104は、防振マウント30が支持される車体や船体の支持部等が形成する支持面である。部品102及び防振マウント30は1個の振動系を構成し、この振動系は防振マウント30のばね定数に対応した振動特性をもつ。防振マウント30は、少なくとも1つのマウント本体10を備える。
図2は、一実施形態に係るマウント本体10(10A)の斜視図であり、図3は、図2中のA-A線に沿う断面図である。図2及び図3において、マウント本体10(10A)は、一端側に配置される中央凸部12と、他端側に配置される台座部14と、中央凸部12と台座部14との間に配置された接続部18と、を備えている。中央凸部12は上端に部品102の荷重(圧縮荷重又は引張荷重)Faが作用する荷重作用面12aを有している。台座部14は、中央凸部12に対して一方側に位置する一方側台座部14aと、一方側台座部14aとは中央凸部12を挟んで反対側(他方側)に位置する他方側台座部14bとを有している。一方側台座部14aは、基面104から反力Fbを受ける一方側反力受面16aを有し、他方側台座部14bは、基面104から反力Fbを受ける他方側反力受面16bを有する。接続部18は、一方側台座部14aから中央凸部12に向かって延在する一方側接続部18aと、他方側台座部14bから中央凸部12に向かって延在する他方側接続部18bとを有している。
図2に示す例示的な実施形態では、マウント本体10(10A)は、軸線aの方向に沿って延在しかつ軸線aの方向の任意の断面で同一形状となる断面を有している。
図4は、マウント本体10(10A)を備える防振マウント30が、部品102から荷重Faを受けたときの荷重―変位曲線Ldの一例を示す線図である。防振マウント30は、部品102から受ける荷重Faに対し、ある大きさの荷重までは荷重の大きさに比例して変位する(第1領域I)。荷重Faがある大きさを超えると、接続部18が座屈変形を起し剛性が低下するため、その荷重付近でばね定数が低減する(第2領域II)。図3は、座屈変形による中央凸部12及び接続部18の形状変化を二点鎖線で示している。実線が座屈変形を起す前の接続部18の形状を示し、二点鎖線が座屈変形を起した後の接続部18の形状を示している。中央凸部12が部品102から圧縮荷重Faを受けることにより、中央凸部12及び接続部18が矢印bの方向へ座屈変形し、二点鎖線で示す形状になる。なお、矢印bの長さは座屈変形の範囲を示す。
部品102から受ける荷重Faがさらに増大して防振マウント30の変形が進むと、再び防振マウント30の剛性が増大し、高荷重に対して荷重の大きさに比例して変位し、想定を超えた荷重を受けることができる(第3領域III)。マウント本体10(10A)のばね定数を調整することで、第1領域I及び第3領域IIIにおける荷重―変位曲線Ldの傾き角θを調整できる。これによって、第1領域Iにおける部品102の変位量を抑制しつつ、第2領域IIでバネ定数を低減できる。そして、部品102の定格荷重を第2領域IIに設定することで、定格荷重付近でばね定数を低減できるため、部品102及び防振マウント30を含む振動系の固有振動数を従来実現できなかった低周波数領域まで低減し、防振効果を最大限に発揮できる。
なお、図4に示す荷重―変位曲線Ldは、第2領域IIで座屈変形によりばね定数をほぼ零としている。これによって、部品102及び防振マウント30を含む振動系の固有振動数を最大限に低減できる。
図14は、従来の防振マウントの荷重―変位曲線を示す線図である。従来の防振マウントは、荷重―変位曲線Y及びYに示されるように、防振マウントに付加される荷重Fと防振マウントの変位xとが比例する弾性変形を行う線形領域で使用されている。荷重―変位曲線Y及びYは、ばね定数に相当する傾き角θを有する直線となる。従来、防振マウントの防振効果を増大させるために、防振マウント及び部品102を含む振動系の固有振動数を低くするには、荷重―変位曲線Yのように、防振マウントに傾き角θが小さい(即ち、ばね定数が小さい)材料を使用することとなる。この場合、部品102の変位量が大きくなり、部品102に規定される変位量の制約を満足することが難しくなる。この変位量の制約により固有振動数の下限値にも限界がある。
一実施形態では、図2に示すように、一方側接続部18aは、一方側から他方側に向かって、荷重Faの作用方向に対して斜めに延在する。また、他方側接続部18bは、逆に他方側から一方側に向かって、荷重Faの作用方向に対して斜めに延在する。言い換えれば、一方側接続部18a及び他方側接続部18bは、中心側に位置する中央凸部12に向かって荷重Faの作用方向に対して外側から斜めに延在する。これによって、部品102から受ける荷重Faが一定の荷重を超えて第2領域IIに入ると、一方側接続部18a及び他方側接続部18bが確実に座屈変形を起すことができる。
なお、比較例として、接続部18が、中央凸部12側に延在する方向において、荷重Faの作用方向に対して中心側から外側方向に向けて傾斜している構成では、防振マウント30は第2領域IIにおいて座屈変形を起さない。
図2及び図3に示す例示的な実施形態では、マウント本体10(10A)の中央凸部12は、荷重Faの作用方向に対して直角な荷重作用面12aと、荷重Faの作用方向に沿う両側面12bと、底面12cと、を有する直方体で構成される。台座部14は、基面104から作用する反力Fbに対して直角な反力受面16a又は16bと、反力Fbの作用方向に沿う外側面15a及び内側面15bと、反力受面16a又は16bと平行な上面15cと、を有する直方体で構成されている。接続部18の一方側接続部18a及び他方側接続部18bは、夫々中央凸部12に向かって互いに接近する方向に荷重Faの作用方向に対して斜めに配置された傾斜壁部を有する。該傾斜壁部は、上側傾斜面19a及び下側傾斜面19bを有し、上端が中央凸部12の両側面12bの下部に一体に接続され、下端は台座部14の内側面15bの上部に一体に接続されている。マウント本体10(10A)の上端は中央凸部12の荷重作用面12aであり、一方側台座部14a及び他方側台座部14bの外側面15aが、マウント本体10(10A)の水平方向における外側端に位置している。従って、複数のマウント本体10(10A)が間隔を空けずに並んで配置されるとき、一方側台座部14aの外側面15aと他方側台座部14bの外側面15aとが当接した状態で配置される。
図5は、別な実施形態に係るマウント本体10(10B)の平面図であり、図6は、図5中のB-B線に沿う断面図である。マウント本体10(10B)は、中央凸部12と、中央凸部12を中心として円周状に形成された台座部14と、中央凸部12と台座部14との間に配置される円錐形の接続部18と、を備えている。円錐形の接続部18は、図6に示すように、中心側に位置する中央凸部12に向かって荷重Faの作用方向に対して外側から斜めに延在する一方側接続部18a及び他方側接続部18bを備えている。マウント本体10(10B)を備える防振マウント30は、マウント本体10(10A)を備える防振マウント30と同様に、図4に示す荷重―変位特性を有する。従って、マウント本体10(10A)を備える防振マウント30と同様に、従来の防振マウントより防振効果を向上できる。
また、マウント本体10(10B)は、部品102から負荷される荷重Faの作用方向に沿う任意の断面において同一断面となる立体構造を構成している。従って、部品102の荷重Faが作用する方向と直交する方向においては、台座部14の周方向で常にばね定数が一定となる。そのため、部品102に対して安定した防振効果を発揮できる。
図6に示すように、荷重Faの作用方向に沿うマウント本体10(10B)の断面は、図3に示すマウント本体10(10A)と基本的に同一の構成を有するため、両者の同一部位には同一の符号を付している。マウント本体10(10B)の中央凸部12は円柱形を有し、円形の荷重作用面12a及び底面12cを有する。接続部18は、中央凸部12の側面下部に一体に接続され、上側傾斜面19a及び下側傾斜面19bを有する円錐形の中空壁部で構成されている。台座部14は、円形で同心状に配置された外側面15a及び内側面15bを有する。接続部18の下端は台座部14の内側面15bの上部に一体に接続されている。
別な実施形態として、接続部18が角錐形を有し、かつ台座部14の外側面15a及び内側面15bが角形を有するマウント本体を備える防振マウントがある。この実施形態のマウント本体は、水平面(荷重Fa及び反力Fbの作用方向に対して直角な面)に沿う方向で、台座部14の周方向におけるばね定数に異方性がある。
一実施形態では、複数のマウント本体10(10B)を含む防振マウント30において、各マウント本体10(10B)の中央凸部12の高さに差を付ける。これによって、各中央凸部12に作用する荷重Faの作用開始時間に時間差ができる。この時間差を適宜調整することで、第1領域Iにおける弾性変形の傾き角θを適宜に調整できる。
図3及び図6において、接続部18の基面104に対する傾斜角αが0°<α≦90°の範囲のとき、接続部18は座屈変形を起すことができる。従って、傾斜角αの角度は、第1領域Iにおいて設定されるばね定数などを考慮して、0°<α≦90°の範囲内で決定される。
一実施形態では、一方側台座部14aと他方側台座部14bとの間に形成された下側凹部20にマウント本体10より剛性が低い材料が充填される。後述する図10に示す防振マウント30(30A)の下側凹部20に充填された低剛性材料32がこの低剛性材料に相当する。この実施形態では、第2領域IIにおいて、部品102に対し低剛性材料の弾性が作用するようになるため、第2領域IIにおいて防振マウント30のばね定数は零とならず、微小なばね定数となる。即ち、第2領域IIにおいて、荷重―変位曲線Ldはわずかに傾斜するようになる。これによって、第2領域IIで防振マウント30は部品102を安定支持できる。
例えば、マウント本体10は、硬質ゴム、樹脂材料、金属材料等で構成され、下側凹部20に充填される低剛性材料は、マウント本体10より剛性が低い材料、例えば、軟質ゴム、発泡系材料(例えば、ポリウレタンフォーム)で構成される。なお、ここで、「剛性」の高低とは、弾性率(E=応力σ/ひずみε)の大小で決定され、弾性率が大きいと、剛性は高く、弾性率が小さいと、剛性は低い。
基面104側が振動する場合、例えば、部品102が車両などの振動する車体に取り付けられる場合、基面104側の振動により部品102の振動変位が大きくなる場合がある。これに対処するためのマウント本体10の実施形態を以下説明する。一実施形態では、図7に示すように、下側凹部20に第1ストッパ40を備え、中央凸部12と第1ストッパ40との間に隙間sが形成されている。この実施形態によれば、部品102から加わる圧縮荷重Faによる中央凸部12の変位を第1ストッパ40で受けることで、座屈変形後の第3領域IIIにおける防振マウント30の弾性変形量を小さくすることができる。即ち、図4における第3領域IIIの傾き角θを増加できる。図4において、ラインLd’は、第1ストッパ40を備えたときの荷重―変位曲線を示す。
このように、第1ストッパ40を備えることで、第3領域IIIにおける防振マウント30の弾性変位を抑制できるため、部品102の一定以上の振動変位を抑制できる。また、第1ストッパ40の剛性を調整することで、防振マウント30の第3領域IIIにおける弾性変形量を調整できる。
図7は、図3又は図6と同じ断面で断截した断面図である。図7に示す例示的な実施形態では、第1ストッパ40がマウント本体10(10A)に適用される場合、第1ストッパ40は軸線aの方向に延在する長辺を有する直方体で構成され、第1ストッパ40がマウント本体10(10B)に適用される場合、第1ストッパ40は円筒形状体で構成される。第1ストッパ40は、マウント本体10と別個に製造されてもよく、あるいはマウント本体10と一体に製造されてもよい。
一実施形態では、第1ストッパ40はマウント本体10と別体に構成され、かつマウント本体10より剛性が高い材料で構成される。これによって、第3領域IIIにおける防振マウント30の弾性変位を抑制でき、部品102の一定以上の振動変位を抑制できる。第1ストッパ40は、例えば、第1ストッパ40より剛性が高い硬質ゴム、樹脂材料又は金属材料等で構成される。
図7に示す例示的な実施形態では、第1ストッパ40の下面は台座部14の反力受面16bと面一に配置される。これによって、マウント本体10の基面104への取付けが容易になる。
一実施形態では、図8に示すように、第2ストッパ42を設ける。防振マウント30は、部品102から引張荷重を受けたとき、第2ストッパ42によって、基面104の振動に起因した中央凸部12の部品102側への変位を抑制できる。また、第2ストッパ42の剛性を高くすることで、基面104側の振動による中央凸部12の部品102側への変位を一定値以下に抑制することができる。図8は、図7と同様に、図3又は図6と同じ断面で断截した断面図である。第2ストッパ42がマウント本体10(10A)に適用される場合、第2ストッパ42は軸線aの方向に延在する形状を有し、マウント本体10(10B)に適用される場合、第2ストッパ42は円形の形状を有する。
図8に示す例示的な実施形態では、第2ストッパ42は、荷重作用面12aを除き、マウント本体10を囲むケーシングのような構成を有する。
図4において、Ld’’は中央凸部12が部品102から引張荷重を受けたときの荷重―変位曲線を示し、この場合も傾き角θが大きくなる。
図8に示す例示的な実施形態では、第2ストッパ42は、接続部18に対して離隔した状態で配置されたストッパ部44と、ストッパ部44を支持する支持部46と、を有する。即ち、ストッパ部44は、荷重Faの作用方向に対して斜めに配置された接続部18の上側傾斜面19aに対して離隔した位置に平行に配置される。この例示的な実施形態では、基面104の振動に起因した接続部18の振動が一定量以上になると接続部18がストッパ部44に当たるため、防振マウント30の変位が規制される。また、ストッパ部44が接続部18に離隔して配置されるため、基面104側の振動が第2ストッパ42を介して接続部18に伝わり、さらに、接続部18から部品102に伝わるのを防止できる。
別な実施形態では、ストッパ部44は中央凸部12に対向して中央凸部12の荷重作用面12aに対向して荷重作用面12aと離隔した位置に配置される。例えば、ストッパ部44は荷重Faの作用方向に対して直交する方向に沿って配置される。これによって、基面104の振動に起因した接続部18の振動が一定量以上になると荷重作用面12aがストッパ部44に当たることにより、防振マウント30の変位が規制される。また、この実施形態では、ストッパ部44が中央凸部12に離隔して配置されるため、基面104側の振動が第2ストッパ42を介して接続部18に伝わり、さらに、接続部18から部品102に伝わるのを防止できる。
また、図8に示す例示的な実施形態では、マウント本体10及び第2ストッパ42は、支持板48に固定され、支持板48が基面104に固定される。第2ストッパ42はフランジ46cを有し、第2ストッパ42はフランジ46cを介し支持板48の端部と共に、ボルト50で基面104に取り付けられる。また、台座部14の反力受面16a及び16bは支持板48の上面に、例えば接着剤などで固定される。このように、マウント本体10を支持板48を介して基面104に取り付けることで、防振マウント30を基面104に安定して取り付けることができる。
図8に示す例示的な実施形態では、支持部46は、支持板48に対して垂直に取り付けられる円筒壁46aと、該円筒壁46aに対して直角方向に接続される円環状の隔壁46bを有する。ストッパ部44は円環状壁46bの中心側に接続される円錐形の隔壁で構成され、ストッパ部44の中心には中央凸部12が挿入される開口が形成されている。図8において、41は、マウント本体10が部品102から圧縮荷重Faを受けて圧縮方向へ変形した際に、部品102をストッパ部44と干渉させないためのスペーサである。
図9は、部品102がマウント本体10を介して基面104に取り付けられ、基面104が振動するときの、基面104及び部品102の相対変位の一例を示している。図10において、ラインLは第1ストッパ40を設けたときの上記相対変位の規制量を示し、ラインLは第2ストッパ42を設けたときの上記相対変位の規制量を示す。図9に示すように、第1ストッパ40及び第2ストッパ42を設けることで、基面104及び部品102の相対変位を許容範囲に規制できる。
一実施形態では、図1に示すように、複数のマウント本体10は、互いに並んで配置される。これによって、防振マウント30は大型の部品102を支持可能な広い防振面を形成できる。
一実施形態では、複数のマウント本体10が互いに並んで配置されるとき、複数のマウント本体10の各々の台座部14は互いに接するように配置される。これによって、部品102を支持する防振面の単位面積当たりの耐荷重強度を増大できる。
図10は、マウント本体10(10A)を備える、一実施形態に係る防振マウント30(30A)を示す斜視図である。防振マウント30(30A)は、複数のマウント本体10(10A)が基面104(不図示)に沿って並べて配置されている。さらに、複数のマウント本体10(10A)の各中央凸部12の上面によって形成される荷重作用面12aに上側サポート層36aが配置され、上側サポート層36aは複数の荷重作用面12aによって支持される。部品102の荷重Faは上側サポート層36aを介して複数のマウント本体10(10A)の荷重作用面12aに伝達される。このように、部品102の荷重Faが上側サポート層36aを介して各マウント本体10(10A)の荷重作用面12aに伝達されるため、防振マウント30(30A)が広い防振面を形成する場合でも、部品102の荷重Faが複数のマウント本体10(10A)に均一に伝達される。
なお、例示的な実施形態では、防振マウント30(30A)は、下側凹部20に上述の低剛性材料32が充填されている。
一実施形態では、上側サポート層36aはマウント本体10(10A)より高い剛性を有する。部品102の荷重Faは、高い剛性を有する上側サポート層36aを介して複数のマウント本体10(10A)の各々の荷重作用面12aに伝わるため、各荷重作用面12aに均一に伝わる。これによって、部品102の防振効果を高めることができる。
例えば、上側サポート層36aは、マウント本体10(10A)より高い剛性を有する硬質ゴム、樹脂材料、金属材料等で構成される。
一実施形態では、図10に示すように、複数のマウント本体10(10A)の各々の一方側反力受面16a及び他方側反力受面16bを支持するように1枚の下側サポート層36bが配置される。これによって、マウント本体10(10A)の荷重が下側サポート層36bを介して基面104に均一に伝わるため、部品102の防振効果を高めることができる。
一実施形態では、下側サポート層36bはマウント本体10(10A)より高い剛性を有する。例えば、下側サポート層36bは上側サポート層36aと同様の材料で構成される。これによって、マウント本体10(10A)の荷重が下側サポート層36bを介して基面104にさらに均一に伝わるため、部品102の防振効果をさらに高めることができる。
一実施形態では、図10に示すように、上側サポート層36aの外側に、マウント本体10(10A)より低い剛性を有する上側弾性層38aをさらに備える。マウント本体10(10A)だけでは、第1領域I及び第3領域IIIにおいて弾性変形を行う荷重―変位特性の調整が難しいとき、上側弾性層38aを設け、上側弾性層38aの材質及び形状等を調整することで、第1領域I及び第3領域IIIにおける弾性変形量の調整が容易になる。
一実施形態では、図10に示すように、下側サポート層36bの外側に、マウント本体10(10A)より低い剛性を有する下側弾性層38bを備える。マウント本体10(10A)や上側弾性層38aだけでは、第1領域I及び第3領域IIIにおいて弾性変形を行う荷重―変位特性の調整が難しいとき、下側弾性層38bを設け、下側弾性層38bの材質及び形状等を調整することで、第1領域I及び第3領域IIIにおける弾性変形量の調整が容易になる。
一実施形態では、図10に示す防振マウント30(30A)のように、互いに並んで配置された複数のマウント本体10(10A)は、一方側のマウント本体の一方側台座部14aと他方側のマウント本体の他方側台座部14bとが互いに一体に構成される。これによって、並んで配置された複数のマウント本体10(10A)の製造を一工程で行うことができ、防振マウント30(30A)の製造が容易になる。
図10に示す防振マウント30(30A)のように、複数のマウント本体10が並べて配置される場合、各マウント本体10の中央凸部12間に上側凹部22が形成される。一実施形態では、上側凹部22にマウント本体10より剛性が低い低剛性材料34が充填される。これによって、第2領域IIにおいて部品102に対し低剛性材料34の弾性が作用するため、防振マウント30(30A)のばね定数を高めることができる。そのため、防振マウント30(30A)は第2領域IIで部品102を安定支持できる。低剛性材料34は、例えば、上述の低剛性材料32と同様の材料で構成される。
なお、図10に示す防振マウント30(30A)において、下側凹部20又は上側凹部22に低剛性材料32又は34を充填せずに、下側凹部20又は上側凹部22を上側サポート層36a又は下側サポート層36bで覆って密閉空間とし、該密閉空間に空気などの気体を封入するようにしてもよい。これによって、封入された気体が低剛性材料32又は34と同様の役割を果たすことができる。
図11は、複数のマウント本体10(10B)を備える、一実施形態に係る防振マウント30(30B)を示す正面図であり、図12は、防振マウント30(30B)をC-C線に沿って上方から視認した模式図である。図13は、複数のマウント本体10(10B)を備える、別な実施形態に係る防振マウント30(30C)を示し、防振マウント30(30C)を上方から視認した模式図である。これらの実施形態では、隣り合うマウント本体10(10B)間で、一方側のマウント本体の一方側台座部14aと他方側のマウント本体の他方側台座部14bとの間で間隔を空けて並べて配置される。これによって、各マウント本体間で台座部14間に形成される間隔を調整することで、部品102を支持する防振面の単位面積当たりの耐荷重強度を調整できる。
図12は、図11中のC-C線に沿う矢視図(平面視模式図)である。防振マウント30(30B)は、複数のマウント本体10(10B)が平面視で直交格子状に配列されている。図13は、防振マウント30(30C)の図12に相当する平面図である。図13に示す防振マウント30(30C)は、複数のマウント本体10(10B)が平面視で千鳥格子状に配置されている。図12では、各マウント本体10(10B)の中央凸部12の中心Oを通る中心線Lc間の間隔h1は等しい。図6では、中央凸部12の中心Oを通る中心線Lc間の間隔は、一方向の間隔がh2であるのに対し、該方向と直交する方向の間隔はh2の1/2に設定されている。従って、隣り合う3個の中央凸部12の中心Oを結ぶ線rは正三角形を形成する。このように、各中央凸部12が均一に分散して配置されるため、部品102の荷重Faは複数の荷重作用面12aに均一に付加される。
図10~図13に示すように、複数のマウント本体10(10A、10B)は、荷重Faの作用方向において、複数の中央凸部12の各々が同じ方向を向いて配置され、台座部14同士が同じ方向を向いて配置される。即ち、複数のマウント本体10の各々の中央凸部12は部品102側に配置され、台座部14は基面104側に配置される。
以上説明した防振マウント30は、最小限マウント本体10を備えれば、図4に示す3段階の第1領域I~第3領域IIIを有する荷重―変位特性を得ることができる。即ち、材料や形状を適宜選定した中央凸部12及び台座部14の弾性変形によって第1領域I及び第3領域IIIにおける荷重―変位特性を得ることができる。例えば、中央凸部12又は台座部14にスリットを形成することで、中央凸部12又は台座部14に変形量が大きい弾性変形を起すことができる。
上記各実施形態に記載の内容は、例えば以下のように把握される。
1)一態様に係る防振マウントは、部品(102)の荷重を支持するための防振マウント(30)であって、前記部品の前記荷重(Fa)が作用する荷重作用面(12a)を有する中央凸部(12)、前記荷重の作用方向に沿った断面において、前記中央凸部に対して一方側に位置する一方側台座部であって、基面(104)から反力を受ける一方側反力受面(16a)を有する一方側台座部(14a)、及び前記断面において、記中央凸部(12)に対して前記一方側とは前記中央凸部を挟んで反対側の他方側に位置する他方側台座部であって、前記基面から反力を受ける他方側反力受面(16b)を有する他方側台座部(14b)、を含む台座部(14)と、前記断面において、前記一方側台座部(14a)から前記中央凸部(12)に向かって延在する一方側接続部(18a)、及び前記断面において、前記他方側台座部(14b)から前記中央凸部(12)に向かって延在する他方側接続部(18b)、を含む接続部(18)と、を含む少なくとも1つのマウント本体(10)、を備える。
このような構成によれば、防振マウントは、部品から受ける圧縮荷重に対し、ある大きさの荷重までは荷重の大きさに比例して弾性変位する第1領域(I)と、ある大きさの荷重を超えると、上記接続部が座屈変形を起して剛性が低下し、その荷重付近でばね定数が第1領域と比べて低下する第2領域(II)と、部品から受ける圧縮荷重がさらに増大すると、再び防振マウントの剛性が増大して弾性変位する第3領域(III)とを含む荷重―変位特性を有する。このように、第1領域における部品の変位量を抑制しつつ、第2領域でばね定数を低下できる。そして、部品の定格荷重を第2領域に設定することで、定格荷重付近でばね定数を低減できるため、部品及び防振マウントを含む振動系の固有振動数を従来実現できなかった周波数領域まで低減でき、防振効果を最大限に発揮できる。
2)別な態様に係る防振マウントは、1)に記載の防振マウントであって、前記一方側接続部(18a)は、前記一方側から前記他方側に向かって、前記荷重の作用方向に対して斜めに延在し、前記他方側接続部(18b)は、前記他方側から前記一方側に向かって、前記荷重(Fa)の作用方向に対して斜めに延在する。
このような構成によれば、上記第2領域において接続部が正確に座屈変形を起こすことができる。
3)さらに別な態様に係る防振マウントは、1)又は2)に記載の防振マウントであって、前記一方側台座部(14a)と前記他方側台座部(14b)との間に形成される下側凹部(20)に、前記マウント本体(10)より剛性が低い材料(32)が充填される。
このような構成によれば、上記下側凹部に低剛性材料が充填されると、第2領域において部品から負荷される圧縮荷重に対して低剛性材料の弾性が作用するため、防振マウントのばね定数を高めることができる。防振マウントは第2領域で部品を安定支持できる。
4)さらに別な態様に係る防振マウントは、3)に記載の防振マウントであって、前記防振マウントは、前記下側凹部(20)に配置された第1ストッパ(40)をさらに備え、前記中央凸部(12)と前記第1ストッパ(40)との間に隙間が形成されている。
例えば、部品が車両の車体に取り付けられる場合、基面側の振動により部品の振動が大きくなる場合がある。これに対し、上記構成によれば、中央凸部の変位を上記第1ストッパで規制できるため、部品の一定以上の振動変位を抑えることができる。また、第1ストッパの剛性を調整することで、第3領域における弾性変位を調整できる。
5)さらに別な態様に係る防振マウントは、4)に記載された防振マウントであって、前記第1ストッパ(40)は、前記マウント本体(10)とは別体からなり、且つ、前記マウント本体より剛性の高い材料から構成される。
このような構成によれば、第1ストッパの高い剛性によって、第3領域における部品の一定以上の振動変位を抑制できる。
6)さらに別な態様に係る防振マウントは、1)乃至5)の何れかに記載の防振マウントであって、前記防振マウント(30)は、前記基面(104)の振動に起因した前記中央凸部(12)の前記部品(102)側への変位を規制するための第2ストッパ(42)をさらに備える。
このような構成によれば、上記第2ストッパを備えるため、基面側の振動による中央凸部の部品側への変位を一定値以下に抑制できる。
7)さらに別な態様に係る防振マウントは、6)に記載の防振マウントであって、前記第2ストッパ(42)は、前記中央凸部(12)又は前記接続部(18)に対して離隔した状態で配置されたストッパ部(44)と、前記ストッパ部を支持する支持部(46)と、を含む。
このような構成によれば、第2ストッパの上記ストッパ部が中央凸部又は接続部に離隔して配置されるため、基面側の振動が第2ストッパを介して中央凸部又は接続部に伝わり、さらに、中央凸部又は接続部から部品に伝わるのを防止できる。
8)さらに別な態様に係る防振マウントは、1)乃至7)の何れかに記載の防振マウントであって、前記少なくとも1つのマウント本体(10)は、互いに並んで配置された複数のマウント本体を含む。
このような構成によれば、部品を支持する広い防振面を有する防振マウントを構成できる。そのため、大型の部品を支持可能な防振面を形成できる。
9)さらに別な態様に係る防振マウントは、8)に記載の防振マウントであって、前記防振マウント(30)は、前記複数のマウント本体(10)の各々の前記荷重作用面(12a)に支持されるように配置された1枚の上側サポート層(36a)をさらに備える。
このような構成によれば、部品の荷重は上記上側サポート層を介して複数のマウント本体の各々の荷重作用面に伝達されるため、防振マウントが広い防振面を有する場合でも、部品の荷重が複数のマウント本体の各々の荷重作用面に均一に伝達できる。
10)さらに別な態様に係る防振マウントは、9)に記載の防振マウントであって、前記上側サポート層(36a)は、前記マウント本体より高い剛性を有する。
このような構成によれば、上側サポート層がマウント本体より高い剛性を有するため、上側サポート層を介してマウント本体に伝わる部品の荷重は、複数のマウント本体の各々の荷重作用面に均一に伝わる。
11)さらに別な態様に係る防振マウントは、9)又は10)に記載の防振マウントであって、前記防振マウント(30)は、前記上側サポート層(36a)の外側に設けられ、前記マウント本体より低い剛性を有する弾性層(38a)をさらに備える。
このような構成によれば、上記弾性層を備えるため、第1領域及び第3領域における防振マウントの弾性変形特性を所望の特性に調整できる。
12)さらに別な態様に係る防振マウントは、8)乃至11)の何れかに記載の防振マウントであって、前記複数のマウント本体(10)は、互いに並んで配置された第1マウント本体および第2マウント本体を含み、前記第1マウント本体の前記他方側台座部(14b)と、前記第2マウント本体の前記一方側台座部(14a)とが互いに一体に構成される。
このような構成によれば、複数のマウント本体の製造を一工程で行うことができるため、防振マウントの製造が容易になる。
13)さらに別な態様に係る防振マウントは、12)に記載の防振マウントであって、記第1マウント本体と前記第2マウント本体との間に形成される上側凹部(22)に、前記マウント本体(10)より剛性が低い低剛性材料が充填される。
このような構成によれば、上側凹部に上記低剛性材料が充填されることで、第2領域において部品に対し低剛性材料の弾性が作用するため、第2領域における防振マウントのばね定数を高めることができる。そのため、防振マウントは第2領域で部品を安定支持できる。
14)さらに別な態様に係る防振マウントは、8)乃至11)の何れかに記載の防振マウントであって、前記複数のマウント本体(10)は、互いに並んで配置された第1マウント本体および第2マウント本体を含み、前記第1マウント本体の前記他方側台座部(14a)と、前記第2マウント本体の前記一方側台座部(14b)とが、互いに間隔を空けて配置される。
このような構成によれば、第1マウント本体の他方側台座部と、第2マウント本体の一方側台座部とが、互いに間隔を空けて配置されるため、該間隔を調整することで、部品を支持する防振面の単位面積当たりの耐荷重強度を調整できる。
15)さらに別な態様に係る防振マウントは、14)に記載の防振マウントであって、前記マウント本体(10)は、前記中央凸部(12)と、前記中央凸部を中心として円周状に形成された前記台座部(14)と、を含む。
このような構成によれば、マウント本体が部品から負荷される荷重の作用方向に沿う任意の断面が同一断面となる立体構造となる。従って、防振マウントは、部品の荷重が作用する方向においては、第1領域から第3領域までの荷重―変位特性を実現しつつ、部品の荷重が作用する方向と直交する方向においては、台座部の周方向で常にばね定数が一定となるため、部品に対して安定した防振効果を発揮できる。
10(10A、10B) マウント本体
12 中央凸部
12a 荷重作用面
14 台座部
14a 一方側台座部
14b 他方側台座部
15a 外側面
15b 内側面
15c 上面
16a 一方側反力受面
16b 他方側台座部
18 接続部
18a 一方側接続部
18b 他方側接続部
19a 上側傾斜面
19b 下側傾斜面
19c 上面
20 下側凹部
22 上側凹部
30(30A、30B、30C) 防振マウント
32、34 低剛性材料
36a 上側サポート層
36b 下側サポート層
38a 上側弾性層
38b 下側弾性層
40 第1ストッパ
41 スペーサ
42 第2ストッパ
44 ストッパ部
46 支持部
46a 円筒壁
46b 円環状壁
46c フランジ
48 支持板
50 ボルト
102 部品
104 基面
Lc 中心線
O 中心
Fa 荷重
Fb 反力
Ld、Ld’、Ld’’Y、Y 荷重―変位曲線
a 軸線
h1、h2 間隔
s 隙間
θ 傾き角

Claims (15)

  1. 部品の荷重を支持するための防振マウントであって、
    前記部品の前記荷重が作用する荷重作用面を有する中央凸部、
    前記荷重の作用方向に沿った断面において、前記中央凸部に対して一方側に位置する一方側台座部であって、基面から反力を受ける一方側反力受面を有する一方側台座部、及び
    前記断面において、前記中央凸部に対して前記一方側とは前記中央凸部を挟んで反対側の他方側に位置する他方側台座部であって、前記基面から反力を受ける他方側反力受面を有する他方側台座部、
    を含む台座部と、
    前記断面において、前記一方側台座部から前記中央凸部に向かって延在する一方側接続部、及び
    前記断面において、前記他方側台座部から前記中央凸部に向かって延在する他方側接続部、
    を含む接続部と、
    を含む少なくとも1つのマウント本体、
    を備える防振マウント。
  2. 前記一方側接続部は、前記一方側から前記他方側に向かって、前記荷重の作用方向に対して斜めに延在し、
    前記他方側接続部は、前記他方側から前記一方側に向かって、前記荷重の作用方向に対して斜めに延在する、
    請求項1に記載の防振マウント。
  3. 前記一方側台座部と前記他方側台座部との間に形成される下側凹部に、前記マウント本体より剛性が低い材料が充填された、
    請求項1又は2に記載の防振マウント。
  4. 前記防振マウントは、前記下側凹部に配置された第1ストッパをさらに備え、
    前記中央凸部と前記第1ストッパとの間に隙間が形成されている、
    請求項3に記載の防振マウント。
  5. 前記第1ストッパは、前記マウント本体とは別体からなり、且つ、前記マウント本体より剛性の高い材料から構成された、
    請求項4に記載の防振マウント。
  6. 前記防振マウントは、前記基面の振動に起因した前記中央凸部の前記部品側への変位量を規制するための第2ストッパをさらに備える、
    請求項1乃至5の何れか一項に記載の防振マウント。
  7. 前記第2ストッパは、前記中央凸部又は前記接続部に対して離隔した状態で配置されたストッパ部と、前記ストッパ部を支持する支持部と、を含む、
    請求項6に記載の防振マウント。
  8. 前記少なくとも1つのマウント本体は、互いに並んで配置された複数のマウント本体を含む、
    請求項1乃至7の何れか1項に記載の防振マウント。
  9. 前記防振マウントは、前記複数のマウント本体の各々の前記荷重作用面に支持されるように配置された1枚の上側サポート層をさらに備える、
    請求項8に記載の防振マウント。
  10. 前記上側サポート層は、前記マウント本体より高い剛性を有する、
    請求項9に記載の防振マウント。
  11. 前記防振マウントは、前記上側サポート層の外側に設けられ、前記マウント本体より低い剛性を有する弾性層をさらに備える、
    請求項9又は10に記載の防振マウント。
  12. 前記複数のマウント本体は、互いに並んで配置された第1マウント本体および第2マウント本体を含み、
    前記第1マウント本体の前記他方側台座部と、前記第2マウント本体の前記一方側台座部とが互いに一体に構成された、
    請求項8乃至11の何れか1項に記載の防振マウント。
  13. 前記第1マウント本体と前記第2マウント本体との間に形成される上側凹部に、前記マウント本体より剛性が低い低剛性材料が充填された、
    請求項12に記載の防振マウント。
  14. 前記複数のマウント本体は、互いに並んで配置された第1マウント本体および第2マウント本体を含み、
    前記第1マウント本体の前記他方側台座部と、前記第2マウント本体の前記一方側台座部とが、互いに間隔を空けて配置された、
    請求項8乃至11の何れか1項に記載の防振マウント。
  15. 前記マウント本体は、前記中央凸部と、前記中央凸部を中心として円周状に形成された前記台座部と、を含む、
    請求項14に記載の防振マウント。
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