JP2022053875A - 紫外線硬化型有機変性シリコーン組成物および硬化物 - Google Patents

紫外線硬化型有機変性シリコーン組成物および硬化物 Download PDF

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Abstract

【課題】紫外線照射後、速やかにヒドロシリル化反応による硬化が進行し、ポストキュアを必要とすることなく高硬度の硬化物を与える紫外線硬化型有機変性シリコーン組成物を提供する。【解決手段】(A)式(1)で表される重合体TIFF2022053875000027.tif30108[式中、Xは、フェニレン基、Yは、それぞれ独立してビニルノルボルナン基、またはノルボルネン基を有する1価の基、Y’は、それぞれ独立してノルボルナン基を有する2価の基であり、mは、0~12の整数である。]、(B)1分子中に、末端ケイ素原子に結合した水素原子を少なくとも3個有する有機ケイ素化合物、および、(C)波長200~500nmの光によって活性化される白金族金属触媒を含有し、かつ、HRSiO2/2(式中、Rは有機基を表す。)で表されるオルガノハイドロジェンシロキサン単位を有しない紫外線硬化型有機変性シリコーン組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、紫外線硬化型有機変性シリコーン組成物、およびその硬化物に関し、さらに詳述すると、光学デバイスまたは光学部品用材料、電子デバイスまたは電子部品用絶縁材料、コーティング材料、接着剤、ナノインプリント用途におけるモールド材等として有用な紫外線硬化型有機変性シリコーン組成物、およびその硬化物に関する。
アルキレン変性シリコーンやアリーレン変性シリコーンなどの有機変性シリコーンは、ジメチルシリコーンと比較して高硬度、高靱性、高ガスバリアなどの特徴を有している。これらの特徴から、有機変性シリコーンは、電子部材のコーティング材や発光ダイオードの封止材として使用されている。
一方で、有機変性シリコーンは、付加架橋反応にて硬化させる必要があり、十分な硬さの硬化物を得るためには、150℃などの高温下で数時間、加熱硬化させなければならない。そのため、デバイスのサイズが大きく、硬化炉に投入することが困難な用途や、デバイスの耐熱性の理由から低温硬化性が求められる用途に対しては適用できない難点があった。
これに対し、紫外線硬化型の付加硬化型シリコーンは、紫外線活性型の白金触媒を用いており、紫外線の照射を起点として架橋が進むため、比較的低温での硬化が可能となる。また、酸素硬化阻害性がないため、硬化の際に系内を不活性ガスで置換する工程や、そのための設備を必要としない。
これまでに、ビニルノルボルネンとビス(ジメチルシリル)ベンゼンとの付加重合体およびオルガノハイドロジェンポリシロキサンを含む組成物が、紫外線活性型の付加硬化材料として応用可能であることが知られている(特許文献1)。
しかし、この材料においても、紫外線照射後の硬化性は不十分であり、硬化物を得るためにはポストキュアを必要としていた。
特開2019-108471号公報
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、紫外線照射後、速やかにヒドロシリル化反応による硬化が進行し、ポストキュアを必要とすることなく高硬度の硬化物を与える紫外線硬化型有機変性シリコーン組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、下記の組成物が、紫外線の照射後速やかに硬化し、優れた硬度の硬化物を与えることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、
1. (A)下記構造式(1)で表される重合体:
Figure 2022053875000001
[式中、Xは、それぞれ独立して下記構造式(2)で表される2価の基であり、Yは、それぞれ独立して下記構造式(3)~(5)のいずれかで表される1価の基であり、Y’は、それぞれ独立して下記構造式(6)または(7)で表される2価の基であり、Meは、メチル基を表す。mは、0~12の整数である。
Figure 2022053875000002
(式中、アスタリスク(*)は、ケイ素原子との結合部位を示す。)
Figure 2022053875000003
(式(3)~(7)中、アスタリスク(*)は、ケイ素原子との結合部位を示し、各不斉炭素における立体配置は、シス(エキソ)またはトランス(エンド)のいずれであってもよい。)]
(B)1分子中に、末端ケイ素原子に結合した水素原子を少なくとも3個有する有機ケイ素化合物、および、
(C)波長200~500nmの光によって活性化される白金族金属触媒
を含有し、
かつ、HRSiO2/2(式中、Rは有機基を表す。)で表されるオルガノハイドロジェンシロキサン単位を有しない紫外線硬化型有機変性シリコーン組成物、
2. 前記(B)成分が、下記式(I)で表される化合物、下記式(II)で表される、フェニルトリビニルシランと1,4-ビス(ジメチルシリル)ベンゼンとの付加反応生成物、またはその両方を含む1の紫外線硬化型有機変性シリコーン組成物、
Figure 2022053875000004
Figure 2022053875000005
(式(II)中、nは、1~20の整数である。)
3. 前記(C)成分が、(η5-シクロペンタジエニル)三脂肪族白金化合物またはビス(β-ジケトナト)白金化合物を含む1または2の紫外線硬化型有機変性シリコーン組成物、
4. 1~3のいずれかの紫外線硬化型有機変性シリコーン組成物の硬化物
を提供する。
本発明によれば、十分な硬度を持つ有機変性シリコーン樹脂硬化物を短時間で得ることができるため、従来の材料が有する技術上あるいは生産上での課題を解決し得る。また、室温で硬化を進行させることができるため、耐熱性が低い基材に対しても適用可能である。
したがって、本発明の紫外線硬化型有機変性シリコーン組成物は、光学デバイスもしくは光学部品用材料、電子デバイスもしくは電子部品用絶縁材料、コーティング材料、接着剤、ナノインプリント用途におけるモールド材等として有用である。
以下、本発明について具体的に説明する。
[1](A)成分
本発明の紫外線硬化型シリコーン樹脂組成物における(A)成分は、下記構造式(1)で表される重合体である。
Figure 2022053875000006
式(1)において、Xは、それぞれ独立して下記構造式(2)で表される2価の基であり、Yは、それぞれ独立して下記構造式(3)~(5)のいずれかで表される1価の基であり、Y’は、それぞれ独立して下記構造式(6)または(7)で表される2価の基であり、Meは、メチル基を表す(以下、同様)。
Figure 2022053875000007
(式中、アスタリスク(*)は、ケイ素原子との結合部位を示す。)
Figure 2022053875000008
(式(3)~(7)中、アスタリスク(*)は、ケイ素原子との結合部位を示し、各不斉炭素における立体配置は、シス(エキソ)またはトランス(エンド)のいずれであってもよい。)
なお、上記構造式(6)または(7)で表される2価の基は、その結合方向が上記記載のとおりに限定されるものではなく、個々の構造を紙面上で180°回転させた構造をも包含する。
また、mは、0~12の整数であるが、好ましくは1~5である。mが12を超えると常温で高粘度の液体となり取扱いがしづらくなる。
(A)成分の動粘度は、特に制限されないが、1,000~100,000mm2/sが好ましく、5,000~30,000mm2/sがより好ましい。なお、本発明において、動粘度はキャノン・フェンスケ型粘度計により測定した23℃における値である(以下、同様)。
(A)成分は、例えば、(a):ビス(ジメチルシリル)ベンゼンと(b):ビニルノルボルネンとの付加反応物として、公知の手法(特開2005-133073号公報等)に従って調製することができる。
(a)成分は、下記構造式(8)で表されるオルト、メタ、またはパラ置換のビス(ジメチルシリル)ベンゼンであり、単一構造のものを使用しても、2種類以上の異性体の混合物を使用してもよい。
Figure 2022053875000009
(b)成分は、下記構造式(9)で表される5-ビニルビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-エンであり、単一構造のものを使用しても、2種類以上の異性体の混合物を使用してもよい。
Figure 2022053875000010
本発明の(A)成分は、例えば、SiH基を1分子中に2個有する(a)成分1モルに対して、付加反応性炭素-炭素二重結合を1分子中に2個有する(b)成分の1モルを超え10モル以下、好ましくは1モルを超え5モル以下の過剰量を、ヒドロシリル化反応触媒の存在下で付加反応させることにより得ることができる。
ヒドロシリル化反応触媒としては、公知のものを使用することができる。例えば、白金金属を担持したカーボン粉末、白金黒、塩化第2白金、塩化白金酸、塩化白金酸と一価アルコールとの反応生成物、塩化白金酸とオレフィン類との錯体、白金ビスアセトアセテート等の白金系触媒;パラジウム系触媒、ロジウム系触媒等の白金族金属系触媒などが挙げられる。また、付加反応条件、溶媒の使用等については、特に限定されるものではなく、公知の条件で行えばよい。
上述のとおり、(A)成分の調製に際し、(a)成分に対して過剰モル量の(b)成分を用いることから、(A)成分は、(b)成分の構造に由来する付加反応性炭素-炭素二重結合を1分子中に2個有するものである。
また、後述する(B)成分等として付加反応性炭素-炭素二重結合を有するものを用いる場合、本発明の組成物中の付加反応性炭素-炭素二重結合全体に占める(A)成分由来の付加反応性炭素-炭素二重結合の割合は、好ましくは20~100モル%、より好ましくは40~100モル%である。
上記(A)成分は、1種単独で使用しても、2種以上組み合わせて使用してもよい。
[2](B)成分
本発明の(B)成分は、末端ケイ素原子に結合した水素原子(ヒドロシリル基)を少なくとも3個有する有機ケイ素化合物である。このような末端ヒドロシリル基は、ヒドロシリル化反応の反応性が高いため、速やかに3次元架橋の形成が進行し、高硬度の硬化物を与える。
また、(B)成分は、HRSiO2/2(式中、Rは有機基を表す。)で表されるオルガノハイドロジェンシロキサン単位(DH単位)を有しない有機ケイ素化合物であり、例えば、下記式(I)で表される化合物、下記式(II)で表される、フェニルトリビニルシランと1,4-ビス(ジメチルシリル)ベンゼンとの付加反応生成物、下記式(III)で表される化合物等が挙げられる。
Figure 2022053875000011
Figure 2022053875000012
(式(II)中、nは1~20、好ましくは1~10の整数であり、破線は結合手を表す。)
Figure 2022053875000013
(B)成分の動粘度は、特に制限されないが、0.1~100,000mm2/sが好ましく、0.1~3,000mm2/sがより好ましく、0.5~500mm2/sがより一層好ましい。
(B)成分の配合量は、本発明の組成物中の(A)成分の付加反応性炭素-炭素二重結合1モルに対するケイ素原子に結合した水素原子の量が0.5~1.5モルとなる量が好ましく、0.8~1.2モルとなる量がより好ましい。
上記(B)成分は、1種単独で使用しても、2種以上組み合わせて使用してもよい。
[3](C)成分
(C)成分のヒドロシリル化反応用白金族金属触媒は、遮光下で不活性であり、かつ波長200~500nmの光を照射することにより、活性な白金触媒に変化して(A)成分中の付加反応性炭素-炭素二重結合と、(B)成分中のケイ素原子結合水素原子とのヒドロシリル化反応を促進するための触媒である。
このような(C)成分の具体例としては、(η5-シクロペンタジエニル)三脂肪族白金化合物、その誘導体等が挙げられる。
これらのうち特に好適なものは、シクロペンタジエニルトリメチル白金錯体、メチルシクロペンタジエニルトリメチル白金錯体およびそれらのシクロペンタジエニル基が修飾された誘導体である。
また、ビス(β-ジケトナト)白金化合物も好適な(C)成分の例として挙げられ、このうち特に好適なものは、ビス(アセチルアセトナト)白金化合物およびそのアセチルアセトナト基が修飾された誘導体である。
(C)成分の配合量は、本組成物の硬化(ヒドロシリル化反応)を促進する量であれば限定されず、本組成物の(A)成分と(B)成分の質量の合計に対して、本成分中の白金族金属原子が質量単位で0.01~500ppmの範囲となる量であることが好ましく、より好ましくは0.05~100ppm、より一層好ましくは0.01~50ppmの範囲である。
上記(C)成分は、1種単独で使用しても、2種以上組み合わせて使用してもよい。
[4](D)成分
本発明の組成物には、組成物を調合ないし基材に塗工する際、加熱硬化前に増粘やゲル化を起こさないようにするために、必要に応じて(D)成分の反応制御剤を添加してもよい。
その具体例としては、3-メチル-1-ブチン-3-オール、3-メチル-1-ペンチン-3-オール、3,5-ジメチル-1-ヘキシン-3-オール、1-エチニルシクロヘキサノール、エチニルメチルデシルカルビノール、3-メチル-3-トリメチルシロキシ-1-ブチン、3-メチル-3-トリメチルシロキシ-1-ペンチン、3,5-ジメチル-3-トリメチルシロキシ-1-ヘキシン、1-エチニル-1-トリメチルシロキシシクロヘキサン、ビス(2,2-ジメチル-3-ブチノキシ)ジメチルシラン、1,3,5,7-テトラメチル-1,3,5,7-テトラビニルシクロテトラシロキサン、1,1,3,3-テトラメチル-1,3-ジビニルジシロキサン等が挙げられる。
これらの中でも、好ましくは1-エチニルシクロヘキサノール、エチニルメチルデシルカルビノール、3-メチル-1-ブチン-3-オール、ビス(2,2-ジメチル-3-ブチノキシ)ジメチルシランである。
(D)成分の配合量は、(A)成分および(B)成分の合計100質量部に対し、好ましくは0.01~2.0質量部、より好ましくは0.01~0.1質量部である。このような範囲であれば反応制御の効果が十分発揮される。
また、本発明の紫外線硬化型有機変性シリコーン組成物は、HRSiO2/2(式中、Rは有機基を表す。)で表されるオルガノハイドロジェンシロキサン単位(DH単位)を実質的に有しないものである。このような側鎖ヒドロシリル基は、上記(B)成分中の末端ヒドロシリル基と比較して反応性が劣るため、付加反応の進行の妨げとなる場合がある。
[5]その他の成分
本発明の組成物は、上記(A)~(C)成分および必要により用いられる(D)成分以外にも、本発明の目的を損なわない限り、以下に例示するその他の成分を含有していてもよい。
例えば、1分子中に1個以上のアルケニル基、(メタ)アクリル基、カルボニル基、エポキシ基、アルコキシシリル基、アミド基からなる官能基群を有する接着性付与剤;ヒュームドシリカ等のチクソ性制御剤;結晶性シリカ等の補強剤;ヒンダードフェノールやヒンダードアミン等の酸化防止剤;光安定剤;金属酸化物、金属水酸化物等の耐熱向上剤;酸化チタン等の着色剤;アルミナ、結晶性シリカ等の熱伝導性付与充填剤;反応性官能基を有しない非反応性シリコーンオイル等の粘度調整剤;銀、金等の金属粉等の導電性付与剤;着色のための顔料、染料等が挙げられる。
本発明の紫外線硬化型有機変性シリコーン組成物を各種基材に適用し、光学デバイスまたは光学部品用材料、電子デバイスまたは電子部品用絶縁材料、コーティング材料、ナノインプリント用途におけるモールド材等に用いることができる。
基材としては、複合材料、金属部材、プラスチック部材、セラミック部材、石英ガラス、電気用途、電子用途、光学用途等のケーシングあるいは部材の被覆、注型、接着および封止の分野で使用されるもの等が使用可能である。
本発明の組成物は、プライマー処理、プラズマ処理、エキシマ光処理等の周知の前処理工程によって活性化された基材に対しても用いることができる。
本発明の紫外線硬化型有機変性シリコーン組成物の硬化に際し、UV-LEDランプ、メタルハライドランプ、水銀ランプなどが使用でき、白金触媒の光活性化には、波長200~500nm、好ましくは200~370nmの光が使用される。
組成物の硬化速度と変色防止の観点から、照射強度は30~2,000mW/cm2が好ましく、照射線量は3,000~100,000mJ/cm2が好ましい。照射時の温度は10~60℃が好ましく、20~40℃がより好ましい。
以下、実施例および比較例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。なお、下記式中、Phは、フェニル基を示す。
[実施例1~3、比較例1~4]
下記(A)~(D)成分を、表1に示す配合量(質量部)にて混合し、紫外線硬化型有機変性シリコーン組成物を調製した。
(A)成分
上記構造式(1)におけるmが1~5である重合体の混合物(付加反応性炭素-炭素二重結合の含有割合0.47モル/100g)
(B)成分
(B-1)下記構造式(I)で表される化合物(23℃における動粘度:1.8mm2/s、ケイ素原子結合水素原子の含有量:0.0092モル/g)
Figure 2022053875000014
(B-2)フェニルトリビニルシランと1,4-ビス(ジメチルシリル)ベンゼンとの付加生成物であり、下記構造式(a)~(d)で表される化合物の混合物[(a):(b):(c):(d)=55:25:10:15(モル比)、23℃における動粘度:30,000mm2/s、ケイ素原子結合水素原子の平均含有量:0.0035モル/g]
Figure 2022053875000015
Figure 2022053875000016
Figure 2022053875000017
Figure 2022053875000018
(n=4~10、破線は結合手を表す。)
(B-3)下記構造式で表される化合物(23℃における動粘度:21.4mm2/s、ケイ素原子結合水素原子の含有量:0.0069モル/g)
Figure 2022053875000019
(式中、括弧が付された各シロキサン単位の配列はランダム、交互、またはブロックである)
(B-4)下記構造式で表される化合物(23℃における動粘度:65mm2/s、ケイ素原子結合水素原子の含有量:0.0116モル/g)
Figure 2022053875000020
(式中、括弧が付された各シロキサン単位の配列はランダム、交互、またはブロックである)
(C)成分
白金元素の含有量が0.5質量%である、メチルシクロペンタジエニルトリメチル白金錯体のトルエン溶液
(D)成分
ビス(2,2-ジメチル-3-ブチノキシ)ジメチルシラン
[組成物の硬化状態]
得られた各組成物8gに対して、波長365nmのUV-LEDランプを用い、室温(23℃)で、照射強度100mW/cm2および線量30,000mJ/cm2となるように紫外線を照射し、照射完了直後の組成物の硬化状態を指触にて判断した。
また、23℃での硬化物の硬さをJIS硬度計デュロメータータイプにて評価した。結果を表1に併記する。
Figure 2022053875000021
表1に示されるように、実施例1~3で調製した組成物は、23℃での紫外線照射後速やかに硬化し、高硬度の硬化物を与えることがわかる。
一方、比較例1~4で調製した組成物は、紫外線照射直後には硬化が進行しないことがわかる。

Claims (4)

  1. (A)下記構造式(1)で表される重合体:
    Figure 2022053875000022
    [式中、Xは、それぞれ独立して下記構造式(2)で表される2価の基であり、Yは、それぞれ独立して下記構造式(3)~(5)のいずれかで表される1価の基であり、Y’は、それぞれ独立して下記構造式(6)または(7)で表される2価の基であり、Meは、メチル基を表す。mは、0~12の整数である。
    Figure 2022053875000023
    (式中、アスタリスク(*)は、ケイ素原子との結合部位を示す。)
    Figure 2022053875000024
    (式(3)~(7)中、アスタリスク(*)は、ケイ素原子との結合部位を示し、各不斉炭素における立体配置は、シス(エキソ)またはトランス(エンド)のいずれであってもよい。)]
    (B)1分子中に、末端ケイ素原子に結合した水素原子を少なくとも3個有する有機ケイ素化合物、および、
    (C)波長200~500nmの光によって活性化される白金族金属触媒
    を含有し、
    かつ、HRSiO2/2(式中、Rは有機基を表す。)で表されるオルガノハイドロジェンシロキサン単位を有しない紫外線硬化型有機変性シリコーン組成物。
  2. 前記(B)成分が、下記式(I)で表される化合物、下記式(II)で表される、フェニルトリビニルシランと1,4-ビス(ジメチルシリル)ベンゼンとの付加反応生成物、またはその両方を含む請求項1記載の紫外線硬化型有機変性シリコーン組成物。
    Figure 2022053875000025
    Figure 2022053875000026
    (式(II)中、nは、1~20の整数である。)
  3. 前記(C)成分が、(η5-シクロペンタジエニル)三脂肪族白金化合物またはビス(β-ジケトナト)白金化合物を含む請求項1または2記載の紫外線硬化型有機変性シリコーン組成物。
  4. 請求項1~3のいずれか1項記載の紫外線硬化型有機変性シリコーン組成物の硬化物。
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