JP2022052774A - 炭化珪素半導体装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】炭化珪素半導体を用いた縦型のトランジスタにおいて、オン抵抗が低く、また、オン抵抗等のバラツキの小さな炭化珪素半導体装置を提供する。【解決手段】炭化珪素半導体装置は、第3層123及び第2層122に側壁130aを有し、底部130bが第1層121と第2層122の界面より浅い位置となる溝130と、第3層123と第2層122の界面よりも深い位置から、第1層121と第2層122の界面より深い位置まで設けられた第1の導電型の炭化珪素半導体の不純物領域125と、溝130の内側に設けられたゲート絶縁膜140と、ゲート絶縁膜140の上に設けられたゲート電極151と、を有し、溝130の側壁130aは、一方の主面に対し傾斜しており、溝130の底部130bは、不純物領域125内に位置しており、第1層121の不純物濃度よりも、不純物領域125の不純物濃度が高い。【選択図】 図2

Description

本発明は、炭化珪素半導体装置に関するものである。
炭化珪素は、従来から半導体装置に幅広く用いられている珪素に比べてバンドギャップが広いことから、高耐圧の半導体装置等に用いられている。このような炭化珪素を用いた半導体装置では、耐圧等の観点より、基板の一方の面にソース電極、他方の面にドレイン電極が形成されているいわゆる縦型のトランジスタがある。
特開2017-135424号公報 特開2015-26723号公報
縦型のトランジスタでは、炭化珪素エピタキシャル基板の表面にゲートトレンチとなる溝を形成し、ゲートトレンチの内部にゲート絶縁膜を形成し、ゲート絶縁膜の上に、ゲートトレンチを埋め込むようにポリシリコンを形成することによりゲート電極が形成される。ゲートトレンチは、例えば、基板面に対し略垂直に形成されているが、オン抵抗を低くするため、トレンチの底面に不純物元素をドープし不純物領域が形成されている構造のものが考えられている。しかしながら、このような構造の縦型トランジスタでは、不純物元素がドープされている領域とトレンチとの位置がずれると、トレンチの側壁に不純物領域が形成されるため、オン抵抗やゲートしきい値電圧のバラツキが大きくなり歩留まりが低下する。
このため、縦型のトランジスタにおいて、オン抵抗が低く、オン抵抗やゲートしきい値電圧のバラツキの小さなものが求められている。
本実施形態の一観点によれば炭化珪素半導体装置は、第1の導電型の炭化珪素単結晶基板と、炭化珪素単結晶基板の一方の主面の上に設けられた第1の導電型の炭化珪素半導体の第1層と、第1層の上の第1の導電型とは異なる第2の導電型の炭化珪素半導体の第2層と、第2層の上の第1の導電型の炭化珪素半導体の第3層と、を有している。更に、第3層及び第2層に側壁を有し、底部が第1層と第2層の界面より浅い位置となる溝と、第3層と第2層の界面よりも深い位置から、第1層と第2層の界面より深い位置まで設けられた第1の導電型の炭化珪素半導体の不純物領域と、溝の内側に設けられたゲート絶縁膜と、ゲート絶縁膜の上に設けられたゲート電極と、を有している。溝の側壁は、一方の主面に対し傾斜しており、溝の底部は、不純物領域内に位置しており、第1層の不純物濃度よりも、不純物領域の不純物濃度が高い。
本開示によれば、縦型のトランジスタにおいて、オン抵抗が低く、オン抵抗等のバラツキの小さな炭化珪素半導体装置を提供することができる。
図1は炭化珪素半導体装置の構造図である。 図2は本開示の第1の実施形態の炭化珪素半導体装置の構造の説明図である。 図3は本開示の第1の実施形態の他の炭化珪素半導体装置の構造の説明図である。 図4は本開示の第1の実施形態の炭化珪素半導体装置の製造方法の工程図(1)である。 図5は本開示の第1の実施形態の炭化珪素半導体装置の製造方法の工程図(2)である。 図6は本開示の第1の実施形態の炭化珪素半導体装置の製造方法の工程図(3)である。 図7は本開示の第1の実施形態の炭化珪素半導体装置の製造方法の工程図(4)である。 図8は本開示の第1の実施形態の炭化珪素半導体装置の製造方法の工程図(5)である。 図9は本開示の第1の実施形態の炭化珪素半導体装置の製造方法の工程図(6)である。 図10は本開示の第1の実施形態の炭化珪素半導体装置の製造方法の工程図(7)である。 図11は本開示の第1の実施形態の炭化珪素半導体装置の製造方法の工程の説明図である。 図12は本開示の第1の実施形態の炭化珪素半導体装置の製造方法の工程図(8)である。 図13は本開示の第1の実施形態の炭化珪素半導体装置の製造方法の工程図(9)である。 図14は本開示の第1の実施形態の炭化珪素半導体装置の製造方法の工程図(10)である。 図15は本開示の第1の実施形態の炭化珪素半導体装置の製造方法の工程図(11)である。 図16は本開示の第1の実施形態の炭化珪素半導体装置の製造方法の工程図(12)である。 図17は本開示の第1の実施形態の炭化珪素半導体装置の製造方法の工程図(13)である。 図18は本開示の第1の実施形態の炭化珪素半導体装置の製造方法の工程図(14)である。 図19は本開示の第1の実施形態の炭化珪素半導体装置の製造方法の工程図(15)である。 図20は本開示の第2の実施形態の炭化珪素半導体装置の構造の説明図である。
実施するための形態について、以下に説明する。
[本開示の実施形態の説明]
最初に本開示の実施態様を列記して説明する。以下の説明では、同一または対応する要素には同一の符号を付し、それらについて同じ説明は繰り返さない。また本明細書の結晶学的記載においては、個別方位を[]、集合方位を<>、個別面を()、集合面を{}でそれぞれ示している。ここで結晶学上の指数が負であることは、通常、数字の上に"-"(バー)を付すことによって表現されるが、本明細書では数字の前に負の符号を付すことによって結晶学上の負の指数を表現している。
〔1〕 本開示の一態様に係る半導体装置は、第1の導電型の炭化珪素単結晶基板と、前記炭化珪素単結晶基板の一方の主面の上に設けられた第1の導電型の炭化珪素半導体の第1層と、前記第1層の上の第1の導電型とは異なる第2の導電型の炭化珪素半導体の第2層と、前記第2層の上の第1の導電型の炭化珪素半導体の第3層と、前記第3層及び前記第2層に側壁を有し、底部が前記第1層と前記第2層の界面より浅い位置となる溝と、前記第3層と前記第2層の界面よりも深い位置から、前記第1層と前記第2層の界面より深い位置まで設けられた第1の導電型の炭化珪素半導体の不純物領域と、前記溝の内側に設けられたゲート絶縁膜と、前記ゲート絶縁膜の上に設けられたゲート電極と、を有し、前記溝の側壁は、前記一方の主面に対し傾斜しており、前記溝の底部は、前記不純物領域内に位置しており、前記第1層の不純物濃度よりも、前記不純物領域の不純物濃度が高い。
縦型の炭化珪素トランジスタでは、基板の主面に垂直なゲートトレンチを形成し、ポリシリコンによりゲートトレンチを埋め込むことによりゲート電極が形成されている。このような縦型の炭化珪素トランジスタにおいて、オン抵抗を低くする方法として、トレンチの底面に不純物濃度の高い領域を形成する方法がある。この方法では、ゲートトレンチが形成される位置と、不純物領域が形成される位置とがずれると、オン抵抗やゲートしきい値電圧のバラツキが大きくなり、製造される半導体装置の歩留まりの低下を招く。
本開示は、上記のを踏まえて、発明者が鋭意検討を重ねた結果得られたものであり、V字状の溝によりゲートトレンチを形成し、溝の底部に不純物濃度の高い不純物領域を形成したものである。従って、溝の底部近傍の側壁の一部は不純物領域により形成されており、不純物領域は、n型層とボディ層との界面より深い位置における溝の底部近傍の側壁の一部から、ボディ層とドリフト層との界面よりも深い位置まで形成されており、ドリフト層よりも不純物濃度が高くなっている。このような構造の縦型の炭化珪素トランジスタにより、オン抵抗を低くするとともに、オン抵抗のバラツキやゲートしきい値電圧のバラツキ等を抑制することができ、半導体装置の歩留まりを向上させることができる。
〔2〕 前記不純物領域の不純物濃度よりも、前記第3層の不純物濃度が高く、前記第3層の不純物濃度よりも、前記炭化珪素単結晶基板の不純物濃度が低い。
〔3〕 前記溝の底部は平坦な底面である。
〔4〕 前記溝の底部は下に凸となる曲面である。
〔5〕 前記不純物領域の幅は、0.1μm以上、0.8μm以下である。
〔6〕 前記第1層、前記第2層及び前記第3層は、ポリタイプが4Hであり、前記第3層の表面は、(000-1)面であって、前記溝の側壁は、前記一方の主面に対し、50°以上、60°以下の角度で傾斜している。
〔7〕 前記第3層の上には、ソース電極が形成されており、前記炭化珪素単結晶基板の他方の主面には、ドレイン電極が形成されている。
[本開示の実施形態の詳細]
以下、本開示の一実施形態(以下「本実施形態」と記す)について詳細に説明するが、本実施形態はこれらに限定されるものではない。
〔第1の実施形態〕
最初に、基板面に対し垂直にゲートトレンチが形成されている縦型のトランジスタについて図1に基づき説明する。この縦型のトランジスタは、炭化珪素単結晶基板10の一方の主面10aの上に、n型ドリフト層21、p型ボディ層22、n型層23が順に形成されている。n型ドリフト層21、p型ボディ層22、n型層23は、炭化珪素単結晶基板10の一方の主面10aの上に形成された炭化珪素エピタキシャル層に形成されている。また、n型層23、p型ボディ層22、n型ドリフト層21の一部を除去することにより、溝30が形成されている。この溝30は、炭化珪素単結晶基板10の一方の主面10aの上に形成された炭化珪素エピタキシャル層の表面に対し、略垂直に形成されており、この溝30がゲートトレンチとなる。この溝30の底面30a及び側壁30bの内側には、ゲート絶縁膜40が形成されており、溝30の内部のゲート絶縁膜40の上には、ゲート電極51が形成されている。ゲート電極51が形成されている溝30の周囲のn型層23及びp型ボディ層22の上には、ソース電極52が形成されており、ゲート電極51を覆う層間絶縁膜41及びソース電極52の上には、ソース配線54が形成されている。また、炭化珪素単結晶基板10の他方の主面10bの上には、ドレイン電極53が形成されている。
このような構造の縦型のトランジスタにおいて、オン抵抗を低くするため、溝30の底面30aに、イオン注入により不純物元素をドープし不純物領域24を形成した構造のものが考えられている。しかしながら、この構造のものは、溝30の位置と不純物領域24の位置とがずれてしまうと、溝30の側壁30bにも不純物領域24が形成され、オン抵抗やゲートしきい値電圧の値がばらつきが大きくなり、歩留まりの低下を招く。
(炭化珪素半導体装置)
次に、第1の実施形態における炭化珪素半導体装置について、図2に基づき説明する。図2に示される炭化珪素半導体装置である縦型のトランジスタは、炭化珪素単結晶基板110の一方の主面110aの上に、第1のn型層121、第1のp型層122、第2のn型層123が順に形成されている。第1のp型層122、第2のn型層123は、炭化珪素単結晶基板110の一方の主面110aの上に形成された炭化珪素エピタキシャル層に表面120aよりイオン注入をすることにより形成される。本願においては、第1のn型層121はn型ドリフト層に相当する層であり、第1のp型層122はp型ボディ層に相当する層である。尚、第1のn型層121を第1層、第1のp型層122を第2層、第2のn型層123を第3層と記載する場合がある。また、下記の説明では、n型を第1の導電型、p型を第2の導電型として説明する。また、炭化珪素エピタキシャル層は、炭化珪素単結晶基板110の一方の主面110aの上に炭化珪素単結晶をエピタキシャル成長させることにより形成されている。よって、炭化珪素エピタキシャル層の表面120aと炭化珪素単結晶基板110の一方の主面110aとは平行であり、第2のn型層123が形成されているものでは、第2のn型層123の表面と記載する場合がある。
本実施の形態においては、第2のn型層123、第1のp型層122、第1のn型層121の一部を除去することにより、炭化珪素エピタキシャル層に表面120aに対し傾斜した側壁130aを有する断面がV字状の溝130が形成されている。この溝130はゲートトレンチであり、溝130の側壁130aは、第2のn型層123、第1のp型層122、n型領域125により形成される。n型領域125は、溝130よりも深く、溝130から第1のp型層122と第1のn型層121との界面121aよりも深い位置まで形成されている。本願においては、n型領域125を不純物領域と記載する場合がある。
また、溝130の側壁130aの内側には、ゲート絶縁膜140が形成されており、溝130の内部のゲート絶縁膜140の上には、ゲート電極151が形成されている。ゲート電極151が形成されている溝130の周囲の第2のn型層123及び第2のp型層124の上には、ソース電極152が形成されており、ゲート電極151を覆う層間絶縁膜141及びソース電極152の上には、ソース配線154が形成されている。炭化珪素単結晶基板110の他方の主面110bには、ドレイン電極153が形成されている。第2のp型層124は、p型コンタクト層に相当する層であり、第1のp型層122と第2のn型層123との界面122aよりも深い位置まで形成されており、第1のp型層122と接続されている。また、第2のp型層124における不純物濃度は、第1のp型層122における不純物濃度よりも高い。
本実施形態においては、炭化珪素単結晶基板110における炭化珪素のポリタイプは4Hであり、一方の主面110aはC(炭素)面となる(000-1)面である。4Hのポリタイプの炭化珪素は、電子移動度、絶縁破壊電界強度等が、他のポリタイプよりも優れている。溝130は、V字状の溝であり、第2のn型層123の表面となる炭化珪素エピタキシャル層の表面120aに対して、側壁130aが約55°、具体的には、50°以上、60°以下の範囲で傾斜している。
本実施形態における炭化珪素半導体装置は、溝130の底部130b近傍の側壁130aの一部はn型領域125により形成されており、n型領域125は、第2のn型層123と第1のp型層122との界面122aより深い位置における溝130の底部130b近傍の側壁130aの一部から、第1のp型層122と第1のn型層121との界面121aより深い位置まで形成されている。即ち、溝130は、底部130bまでの深さは、第1のp型層122と第1のn型層121との界面121aよりも浅い位置となるように形成されている。n型領域125は、第1のp型層122と第1のn型層121との界面121aより深い位置まで形成されている。溝130の底部130bは、n型領域125内に位置している。
本実施形態においては、p型となる不純物元素には、Al(アルミニウム)が用いられており、n型となる不純物元素には、N(窒素)またはP(リン)が用いられている。炭化珪素単結晶基板110には、n型となる不純物元素が約1×1019cm-3の濃度でドープされており、第1のn型層121には、n型となる不純物元素が約1×1016cm-3の濃度でドープされている。第2のn型層123には、n型となる不純物元素が約2×1019cm-3の濃度でドープされており、n型領域125には、n型となる不純物元素が約1×1017cm-3の濃度でドープされている。
従って、n型となる不純物元素の濃度は、第1のn型層121、n型領域125、炭化珪素単結晶基板110、第2のn型層123の順に高くなっている。即ち、n型となる不純物元素の濃度は、第1のn型層121よりもn型領域125が高く、n型領域125よりも炭化珪素単結晶基板110が高く、炭化珪素単結晶基板110よりも第2のn型層123が高い。
また、第1のp型層122には、p型となる不純物元素が約1×1018cm-3の濃度でドープされており、第2のp型層124には、p型となる不純物元素が約5×1019cm-3の濃度でドープされている。よって、p型となる不純物元素の濃度は、第1のp型層122よりも、第2のp型層124が高い。
本実施形態における炭化珪素半導体装置においては、溝130の底部130bの近傍に、n型となる不純物元素が、第1のn型層121よりも高い濃度でドープされたn型領域125が形成されている。よって、オン抵抗を低くすることができる。また、n型領域125は、溝130の底部130bの近傍に形成されるため、基板面に対し垂直にゲートトレンチが形成されているものと比べて、溝130の位置が多少ずれても、オン抵抗等のバラツキは少なく、歩留まりを高くすることができる。
V字状の溝130は、側壁130aが、n型領域125、第1のp型層122、第1のn型層121により形成される。よって、V字状の溝130の内部に形成されているゲート電極151に電圧を印加すると、V字状の溝130の側壁130aに沿って、第1のp型層122にチャネルが形成され、n型領域125と第1のn型層121との間に電流が流れオンとなる。
図2では、溝130の底部130bが尖っている形状のものが記載されているが、本実施形態は、図3に示されるように、溝130の底部130cは、製造プロセス等により丸くなり、曲面となっているものであってもよい。
上記においては、第1の導電型をn型とし、第2の導電型をp型とした場合について説明したが、第1の導電型をp型とし、第2の導電型をn型としたものであってもよい。
(炭化珪素半導体装置の製造方法)
次に、本実施形態における炭化珪素半導体装置の製造方法について、図4~図19に基づき説明する。
最初に、図4に示されるように、炭化珪素単結晶基板110の一方の主面110aの上に炭化珪素エピタキシャル層120が形成されている炭化珪素エピタキシャル基板を準備する。炭化珪素単結晶基板110における炭化珪素のポリタイプは4Hであり、一方の主面110aはC(炭素)面である(000-1)面である。炭化珪素エピタキシャル層120には、n型となる不純物元素としてNが約1×1016cm-3の濃度でドープされている。
次に、図5に示されるように、炭化珪素エピタキシャル層120の表面より、Alをイオン注入することにより第1のp型層122及び第2のp型層124を形成し、Pをイオン注入することにより第2のn型層123を形成する。
具体的には、第2のn型層123は、炭化珪素エピタキシャル層120の表面より所定の深さの領域まで、n型となる不純物元素であるPをイオン注入することにより形成する。また、第1のp型層122は、炭化珪素エピタキシャル層120の表面より、第2のn型層123よりも深い所定の領域に、p型となる不純物元素となるAlをイオン注入することにより形成する。
尚、炭化珪素エピタキシャル層120には、n型となる不純物元素であるNが約1×1016cm-3の濃度でドープされている。従って、炭化珪素エピタキシャル層120において、イオン注入により形成された第2のn型層123、及び、第1のp型層122を除く領域が、第1のn型層121となる。
更に、炭化珪素エピタキシャル層120の表面より、第2のn型層123及び第1のp型層122の一部に、p型となる不純物元素となるAlをイオン注入することにより、第2のp型層124を形成する。本実施形態においては、第1のp型層122がp型ボディ層に相当し、第1のn型層121がn型ドリフト層に相当する。
次に、図6に示すように、露出している第2のn型層123及び第2のp型層124の上に、n型領域125が形成される領域に開口部161aを有するハードマスクとなる酸化シリコン膜161を形成する。具体的には、第2のn型層123及び第2のp型層124の上に、CVD(chemical vapor deposition)により酸化シリコン膜161を成膜する。この後、成膜された酸化シリコン膜161の上に、フォトレジストを塗布し、露光装置による露光、現像を行うことにより、開口部161aが形成される領域に開口を有する不図示のレジストパターンを形成する。この後、RIE(Reactive Ion Etching)等により、レジストパターンの開口部における酸化シリコン膜161を除去し、開口部161aを形成することにより、ハードマスクを形成する。この後、有機溶剤等により、不図示のレジストパターンは除去する。このように形成される開口部161aの幅W1は、約0.5μmである。尚、本実施形態においては、開口部161aの幅W1は、0.1μm以上、0.8μm以下であることが好ましい。
次に、図7に示すように、酸化シリコン膜161の開口部161aより、n型となる不純物元素としてPをイオン注入することにより、n型領域125を形成し、この後、熱処理を行うことにより、注入された不純物元素を活性化させる。n型領域125は、n型となる不純物元素としてPを第1のp型層122と第1のn型層121との界面121aよりも深い位置までイオン注入することにより形成する。形成されるn型領域125の幅W2は、ハードマスクとなる酸化シリコン膜161の開口部161aの幅W1と等しく約0.5μmである。この後、フッ酸等によるウェットエッチングにより、酸化シリコン膜161を除去する。
次に、図8に示すように、露出している第2のn型層123、第2のp型層124及びn型領域125の表面を熱酸化することにより酸化シリコン膜162を形成する。
次に、図9に示すように、酸化シリコン膜162に溝130を形成するための開口部162aを形成する。具体的には、酸化シリコン膜162の上に、フォトレジストを塗布し、露光装置による露光、現像を行うことにより、酸化シリコン膜162の開口部162aが形成される領域に開口を有する不図示のレジストパターンを形成する。この後、RIE等により、レジストパターンの開口部における酸化シリコン膜162を除去することにより、酸化シリコン膜162に開口部162aを形成する。このように形成される酸化シリコン膜162の開口部162aは、イオン注入により形成されたn型領域125の中心と、開口部162aの中心とが略一致するように形成する。
次に、図10に示すように、酸化シリコン膜162の開口部162aより、熱エッチングにより炭化珪素エピタキシャル層を除去する。熱エッチングは、熱化学反応によるエッチングであり、炭化珪素エピタキシャル層に傾斜面を形成しながらエッチングが進行するため、図10に示されるようにV字状の溝130が形成される。このように形成されるV字状の溝130の底部130bは尖っており、溝130の底部130bが、第1のp型層122と第1のn型層121との界面121aよりも浅い位置となるように形成する。
図11は、上記のように形成されたV字状の溝130と第1のn型層121、第1のp型層122、n型領域125との関係の詳細を示すものである。第1のn型層121と第1のp型層122との界面121aまでの深さD1は約0.9μmであり、n型領域125の深さD2、即ち、n型領域125と第1のn型層121との界面125aまでの深さは1.0μmである。よって、第1のn型層121と第1のp型層122との界面121aまでの深さD1よりも、n型領域125の深さD2が深い。また、V字状の溝130の深さD3、即ち、V字状の溝130の底部130bまでの深さは約0.8μmであり、第1のn型層121と第1のp型層122との界面121aまでの深さD1よりも浅い。
次に、図12に示されるように、酸化シリコン膜162をフッ酸等によるウェットエッチングにより除去した後、溝130の側壁130a等を含む部分を熱酸化することにより、ゲート絶縁膜140を形成する。
次に、図13に示されるように、ゲート絶縁膜140の上に、CVDによりポリシリコン膜151aを成膜する。具体的には、SiHとHを供給し、600℃~650℃の成膜温度で、溝130に形成されたゲート絶縁膜140の上にポリシリコン膜151aを成膜し、溝130を埋め込む。
次に、図14に示されるように、ポリシリコン膜151aを加工し、ゲート電極151を形成する。具体的には、ポリシリコン膜151aの上に、フォトレジストを塗布し、露光装置による露光、現像を行うことにより、ポリシリコン膜151aの上のゲート電極151が形成される領域に不図示のレジストパターンを形成する。この後、RIE等によりレジストパターンが形成されていない領域のポリシリコン膜151aを除去することにより、残存するポリシリコン膜151aによりゲート電極151を形成する。
次に、図15に示されるように、ゲート電極151及び露出しているゲート絶縁膜140の上に、層間絶縁膜141を形成する。層間絶縁膜141は、CVDにより酸化シリコン膜を成膜することにより形成する。
次に、図16に示されるように、ソース電極152が形成される領域におけるゲート絶縁膜140及び層間絶縁膜141を除去する。具体的には、層間絶縁膜141の上にフォトレジストを塗布し、露光装置による露光、現像を行うことにより、ソース電極152が形成される領域に開口部を有する不図示のレジストパターンを形成する。この後、レジストパターンが形成されていない領域のゲート絶縁膜140及び層間絶縁膜141をRIE等により除去することにより、ソース電極152が形成される領域の第2のn型層123及び第2のp型層124の表面を露出させる。
次に、図17に示すように、露出している第2のn型層123及び第2のp型層124の上にNi膜を成膜し、熱処理することにより、ソース電極152を形成する。第2のn型層123及び第2のp型層124は、炭化珪素半導体により形成されておりSiを含んでいるため、ソース電極152を形成するためのNi膜を成膜した後、熱処理をすることにより、NiとSiとが合金化され、NiSi合金層が形成される。このように形成されるNiSi合金層により、ソース電極152と第2のn型層123とのコンタクト抵抗を低くすることができる。
次に、図18に示すように、層間絶縁膜141及びソース電極152の上に、スパッタリング等によりAl膜を成膜することにより、ソース配線154を形成する。
次に、図19に示されるように、炭化珪素単結晶基板110の他方の主面110bを研削することにより、炭化珪素単結晶基板110を薄くした後、炭化珪素単結晶基板110の他方の主面110bにドレイン電極153を形成する。ドレイン電極153は、スパッタリングにより、NiSi膜を成膜し、更に、NiSi膜の上に、Ti膜、Ni膜及びAu膜を積層して成膜することにより形成する。
以上の工程により、本実施形態における炭化珪素半導体装置を製造することができる。
〔第2の実施形態〕
次に、第2の実施形態について説明する。本実施形態における炭化珪素半導体装置は、ゲート電極が形成される溝の底部が平坦な構造のものである。具体的には、本実施形態における炭化珪素半導体装置は、図20に示されるように、溝230は、炭化珪素エピタキシャル層に表面120aに対し傾斜した側壁230aと、平坦な底面230bとにより形成されている。よって、溝230の底面230bが、溝230の底部となっている。溝230の側壁230a及び底面230bの上には、ゲート絶縁膜240が形成されており、ゲート絶縁膜240の上には、ゲート電極251が形成されている。
底面230bの幅W3は、例えば、0.2μmであり、n型領域125の幅W2よりも狭くなるように形成されている。具体的には、溝230の底面230bの全体と側壁230aの一部が、n型領域125により形成されている。このように、溝230の底面230bを平坦にすることにより、電界集中を緩和させることができる。尚、本願において、n型領域125の幅W2、及び、底面230bの幅W3とは、炭化珪素エピタキシャル層120の表面120aに平行な方向における幅を意味する。
本実施形態における炭化珪素半導体装置は、第1の実施形態において、図10における熱エッチングにおいて、尖った底部130bが形成される前に、熱エッチングを停止することにより形成することができる。
尚、上記以外の内容については、第1の実施形態と同様である。
以上、実施形態について詳述したが、特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された範囲内において、種々の変形及び変更が可能である。
10 炭化珪素単結晶基板
10a 一方の主面
10b 他方の主面
21 n型ドリフト層
22 p型ボディ層
23 n型層
24 不純物領域
30 溝
30a 底面
30b 側壁
40 ゲート絶縁膜
41 層間絶縁膜
51 ゲート電極
52 ソース電極
53 ドレイン電極
54 ソース配線
110 炭化珪素単結晶基板
110a 一方の主面
110b 他方の主面
120 炭化珪素エピタキシャル層
121 第1のn型層
121a 界面
122 第1のp型層
123 第2のn型層
124 第2のp型層
125 n型領域
125a 界面
130 溝
130a 側壁
130b 底部
130c 底部
140 ゲート絶縁膜
141 層間絶縁膜
151 ゲート電極
151a ポリシリコン膜
152 ソース電極
153 ドレイン電極
154 ソース配線
161 酸化シリコン膜
161a 開口部
162 酸化シリコン膜
162a 開口部
230 溝
230a 側壁
230b 底面
251 ゲート電極

Claims (7)

  1. 第1の導電型の炭化珪素単結晶基板と、
    前記炭化珪素単結晶基板の一方の主面の上に設けられた第1の導電型の炭化珪素半導体の第1層と、
    前記第1層の上の第1の導電型とは異なる第2の導電型の炭化珪素半導体の第2層と、
    前記第2層の上の第1の導電型の炭化珪素半導体の第3層と、
    前記第3層及び前記第2層に側壁を有し、底部が前記第1層と前記第2層の界面より浅い位置となる溝と、
    前記第3層と前記第2層の界面よりも深い位置から、前記第1層と前記第2層の界面より深い位置まで設けられた第1の導電型の炭化珪素半導体の不純物領域と、
    前記溝の内側に設けられたゲート絶縁膜と、
    前記ゲート絶縁膜の上に設けられたゲート電極と、
    を有し、
    前記溝の側壁は、前記一方の主面に対し傾斜しており、
    前記溝の底部は、前記不純物領域内に位置しており、
    前記第1層の不純物濃度よりも、前記不純物領域の不純物濃度が高い炭化珪素半導体装置。
  2. 前記不純物領域の不純物濃度よりも、前記第3層の不純物濃度が高く、
    前記第3層の不純物濃度よりも、前記炭化珪素単結晶基板の不純物濃度が低い請求項1に記載の炭化珪素半導体装置。
  3. 前記溝の底部は平坦な底面である請求項1または請求項2に記載の炭化珪素半導体装置。
  4. 前記溝の底部は下に凸となる曲面である請求項1または請求項2に記載の炭化珪素半導体装置。
  5. 前記不純物領域の幅は、0.1μm以上、0.8μm以下である請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の炭化珪素半導体装置。
  6. 前記第1層、前記第2層及び前記第3層は、ポリタイプが4Hであり、前記第3層の表面は、(000-1)面であって、
    前記溝の側壁は、前記一方の主面に対し、50°以上、60°以下の角度で傾斜している請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の炭化珪素半導体装置。
  7. 前記第3層の上には、ソース電極が形成されており、
    前記炭化珪素単結晶基板の他方の主面には、ドレイン電極が形成されている請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の炭化珪素半導体装置。
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