JP2022051841A - 電子機器及び電流検出器 - Google Patents

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Abstract

【課題】構成部品を損傷することなく容易に筐体に収容させる技術を提供する。【解決手段】電子機器である電流センサ100は、複数の構成部品を内部に収容するケース体102と、構成部品としてケース体102内に収容され環状の磁路の途中にギャップ104cが形成された磁性体コア104と、磁性体コア104とともにケース体102内に収容され、ギャップ104c内に配置されるホール素子112からの出力信号を用いて被検出電流を検出する回路が形成された回路基板110と、ケース体102内での収容状態で、ホール素子112と他の構成部品との間に干渉が生じない位置関係が保持される規定位置に回路基板110を位置決めして配置させるギャップ位置リブ102bと、ホール素子112と他の構成部品との干渉を生じない正規経路を通じてのみ、外部からケース体102内への回路基板110の収容を許容するケース体102及び回路基板110の構造を備える。【選択図】図19

Description

本発明は、複数の構成部品を有した電子機器、及び電流検出器に関する。
例えば従来、この種の電子機器の1つとして電流センサが知られている(例えば、特許文献1参照。)。この電流センサは、筐体に回路基板を配置するときに、コイルをギャップに配置した後、回路基板をコアの周方向に沿って移動させることで、コアがコイルを貫通した状態とする。次に、コイルの中心軸線の周りに回路基板を回転させることで、磁気センサがギャップに配置されるものとなっている。
先行技術の電流センサによれば、筐体内にコイルやコア、回路基板といった複数の構成部品を収容して完成品とする際、コイルをコアに巻装させるための専用機械を必要としないので、製造コストを低減することができると考えられる。
特開2013-68490号公報
しかしながら、先行技術の構造では、磁気センサをギャップ内に正しく配置して回路基板を筐体に収容するまでには、複雑な手順を必要とするため、作業性が悪いという問題がある。また、回路基板を筐体に収容するまでの間に、コイルのような配置的にギャップとは全く無関係な部品を一旦ギャップ内に仮で配置させたり、回路基板を筐体内の取り付け位置とは無関係な方向に回転させたりしなければならないため、途中でコイルや磁気センサが他の部品に干渉し、何らかのダメージを受けやすいという問題がある。
そこで本発明は、構成部品を損傷することなく容易に筐体に収容させる技術を提供するものである。
〔第1発明〕
第1に本発明は電子部品を提供する。本発明の電子部品は、複数の構成部品を内部に収容する筐体に加えて、位置決め手段及び経路規制手段の構成を備える。このうち「位置決め手段」は、複数ある構成部品の筐体内での収容状態において、ある特定の構成部品を他の構成部品との干渉が生じない位置関係が保持される規定位置に位置決めする。これにより、筐体内への収容状態において、複数の構成部品が正しい位置関係となり、干渉による損傷等を抑えることができる。ただし、これは収容状態でのことであり、ある意味で必然の構成であるといえる。本発明が解決すべき課題は、筐体への収容に際しての容易性や部品損傷の防止である。
このため本発明は、上記の「経路規制手段」を採用した。この「経路規制手段」は、筐体内への収容に際して、ある特定の構成部品を他の構成部品との干渉が生じない正規経路を通じてのみ、収容状態における規定位置への収容を許容するものである。これにより、複数ある中で特定の構成部品を筐体内に収容する際は、これを正規経路に乗せるだけの簡単な手順だけでよく、途中で特定の構成部品が他の構成部品と干渉することを確実に防止することができる。
裏を返せば、「経路規制手段」は、正規経路以外からは特定の構成部品が筐体内に収容されることを規制していることになる。したがって、筐体内への収容に際して、正規経路以外の間違った経路からのアプローチを試みたとしても、収容は規制されることになる。これにより、特定の構成部品の筐体内へのアプローチが唯一の正規経路のみとなるため、確実に構成部品の損傷を防止することができる。
〔第2発明〕
第2に本発明は、電流検出器を提供する。本発明の電流検出器は、複数の構成部品を内部に収容するケース体を備え、また、複数の構成部品として磁性体コア、回路基板等を備える。磁性体コアは、環状をなす磁路の途中にギャップが形成されており、回路基板には、実装状態でギャップ内に配置される磁気検出素子を含む回路が形成されている。
加えて本発明の電流検出器は、「位置決め手段」及び「経路規制手段」の構成を備えている。このうち「位置決め手段」は、ケース体内での収容状態で、磁気検出素子と他の構成部品(磁性体コアでもよいが、これに限らない)との間に干渉が生じない位置関係が保持される規定位置に回路基板を位置決めして配置させるものである。これにより、ケース体内への収容状態において、磁気検出素子を含む回路基板とその他の構成部品とが正しい位置関係となり、干渉による損傷等を抑えることができる。ただし、これは収容状態でのことであり、ある意味で必然の構成であるといえる。本発明が解決すべき課題は、ケース体への収容に際しての容易性や部品損傷の防止である。
このため本発明は、上記の「経路規制手段」を採用した。この「経路規制手段」は、ケース内への収容に際して、回路基板の磁気検出素子を他の構成部品との干渉が生じない正規経路を通じてのみ、収容状態における規定位置への収容を許容するものである。これにより、複数ある中で磁気検出素子を含む回路基板をケース体内に収容する際は、これを正規経路に乗せるだけの簡単な手順だけでよく、途中で磁気検出素子が他の構成部品と干渉することを確実に防止することができる。
裏を返せば、「経路規制手段」は、正規経路以外からは磁気検出素子を含む回路基板がケース体内に収容されることを規制していることになる。したがって、ケース体内への収容に際して、正規経路以外の間違った経路からのアプローチを試みたとしても、その収容は規制されることになる。これにより、磁気検出素子を含む回路基板のケース体内へのアプローチが唯一の正規経路のみとなるため、確実に損傷を防止することができる。
本発明によれば、構成部品を損傷することなく容易に筐体に収容させることができる。
一実施形態の電流センサの組み立て状態を示す斜視図である。 一実施形態の電流センサの構成を概略的に示す分解斜視図である。 一実施形態の電流センサの構成を概略的に示す分解斜視図である。 ケース体の内部構造を示した斜視図である。 ギャップ間スペーサのケース体内での配置を示した斜視図である。 磁性体コア(コア部材)のケース体内での配置を示した斜視図である。 ケース体内に収容された磁性体コアの配置を示す正面図である。 図7中のVIII-VIII線に沿う断面図である。 磁性体コアに対する位置決めスペーサのケース体内での配置を示した斜視図である。 ケース体内に収容された位置決めスペーサの配置を示す正面図である。 位置決めスペーサをケース体及びコア部材から分離した状態を示した分解斜視図である。 図10中のXII-XII線に沿う断面図である。 図10中のXIII-XIII線に沿う断面図である。 図10中のXIV-XIV線に沿う断面図である。 位置決めスペーサによるコア部材の位置決めを解説した図である。 回路基板のケース体内での配置を示した斜視図である。 回路基板を含む電流センサの正面図である。 電流センサの組み立て過程における回路基板を取り付け途中の状態で示した図である。 電流センサの組み立て過程における回路基板を取り付け途中の状態で示した図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。以下の実施形態では、電子機器の一例として電流センサを挙げているが、電子機器はその他のものでもよい。また、電流検出器の一例として磁気比例式の電流センサを挙げているが、本発明はこれに限られるものではなく、磁気平衡式の電流センサであってもよいし、フラックスゲートタイプ電流センサであってもよい。
図1は、一実施形態の電流センサ100の組み立て状態を示す斜視図である。また、図2及び図3は、一実施形態の電流センサ100の構成を概略的に示す分解斜視図である。なお、図1中(A)に示す電流センサ100を異なる方向(180°反対側)から示すと、図1中(B)の斜視図となる。また、図2と図3とでは、斜視する方向が反転している。
〔全体構成〕
図2及び図3に示されているように、電流センサ100は主にケース体102、磁性体コア104、ギャップ間スペーサ106、位置決めスペーサ108及び回路基板110を備えており、ケース体102に磁性体コア104、ギャップ間スペーサ106、位置決めスペーサ108及び回路基板110を収容した状態で、図1に示されるような一使用形態となる。図1~3は、この使用形態を想定した姿勢で電流センサ100を示しており、この使用形態では、被検出電流を導通する図示しない導体(バスバー等)が横方向(水平方向)に挿通されることを想定している。なお、電流センサ100はその他の姿勢(例えば平置き姿勢、小端立て姿勢、倒立姿勢等)で使用される形態であってもよい。
〔ケース体〕
ケース体102は、一端面が開放し、他端面が閉塞された矩形の容器状をなしている。また、ケース体102は、その中央に矩形状の貫通孔102aが形成されており、このためケース体102の容器形状は、全体として矩形の環状をなしている。貫通孔102aは、組み立て状態で電流センサ100の中央を厚み方向に貫通しており、上記の図示しない導体は、図1に示す電流センサ100の立姿勢において、貫通孔102a内を横方向(水平方向)に挿通されることになる。このためケース体102には、電流センサ100を立姿勢で設置するためのフランジ(参照符号なし)が一体に形成されている。なお、ケース体102の内部構造(図中に符号を付した多数のリブ類)については後述する。
〔コア部材,磁性体コア〕
磁性体コア104は、全体として矩形の環状をなしている。この磁性体コア104は、一対をなすコア部材104a,104bから構成されている。一対のコア部材104a,104bは、個々に横向きのU字形状(いわゆるU-U型)をなしており、互いにU字の両先端面を対向させた状態で環状に配置され、1つの磁性体コア104を構成する。このとき、一対のコア部材104a,104bの端面間(2箇所)にはギャップ104cが形成される。コア部材104a,104bには軟磁性材料(例えばフェライト、珪素鋼等)が用いられており、図示しない導体に被検出電流が導通すると、その周囲に発生した磁界が磁性体コア104に収束される。このとき磁性体コア104は、その周方向に磁界の収束経路(磁気回路、磁気経路、磁束経路)を形成する。
〔保持部材〕
ギャップ間スペーサ106は、例えば樹脂製の薄板材料からなる。ギャップ間スペーサ106は、磁性体コア104のギャップ104c間にそれぞれ介挿して配置されるものとなっている。ギャップ間スペーサ106は、一対のコア部材104a,104bの端面間に挟み込まれた状態で、ギャップ104cを規定の間隔に保持する。具体的には、ギャップ間スペーサ106は、その厚みに相当する寸法を規定寸法としてギャップ104cの間隔を保持することができる。
〔位置決め部材〕
位置決めスペーサ108は、ケース体102の一端面開口や磁性体コア104の一側面に合わせた環形状(孔空き矩形状)をなしている。また、位置決めスペーサ108は、環形状をなす板状部分(参照符号なし)に一対の開口108aが形成されている他、板状部分の周縁(四隅)に脚部108b及び掛止爪108cが4本ずつ形成されるとともに、対向する両側縁にばね部108dが形成されている。これら脚部108bや掛止爪108c、ばね部108dは板状部分からケース体102の内部に向けて延びており、電流センサ100の組み立て状態では、脚部108b、掛止爪108c及びばね部108dは磁性体コア104の外周面とケース体102内面との間に配置される。このため位置決めスペーサ108は、ケース体102の一端面開口側から磁性体コア104の一側面及び外周面に被さるようにしてケース体102に収容されるものとなっている。この収容状態で、位置決めスペーサ108は磁性体コア104を所定位置に位置決めする。なお、位置決めスペーサ108による位置決めについてはさらに後述する。
〔回路基板〕
回路基板110もまた、ケース体102の一端面開口や磁性体コア104の一側面に合わせた形状をなしているが、環状にはつながっておらず、孔空き矩形状を半割にしたようなコ字形状の実装面を有している。一方の実装面には磁気検出素子として2つのホール素子112がスルーホール実装されており、また、他方の実装面にはコネクタ114がスルーホール実装されている。電流センサ100の組み立て状態では、回路基板110は位置決めスペーサ108の一側面に宛がうようにしてケース体102に収容される。この収容状態で、2つのホール素子112は位置決めスペーサ108の開口108aを通じて磁性体コア104のギャップ104c内に配置されるものとなっている。回路基板110には、ホール素子112の磁気検出信号を用いて被検出電流を検出するための回路が形成されている。このため、回路基板110の各実装面には図示しない各種の電子部品(チップ部品、IC等)が実装されており、また、各実装面及び内層には、各種の配線パターンやビアホールが形成されている。なお、回路基板110は環状に形成されていてもよい。
〔内部構造〕
次に、ケース体102の内部構造について説明する。
図4は、ケース体102の内部構造を示した斜視図である。視認の便宜のため、図4中(A)と(B)とでケース体102を斜視する方向を異ならせている。なお、以下の説明では便宜上、電流センサ100の使用形態(図1の立姿勢)におけるケース体102の一端面開口側からみた矩形の長寸方向を長手方向(横方向)、短寸方向を短手方向(縦方向)とする。
上記のようにケース体102は、中央に貫通孔102aが形成されているため、その周囲を矩形状の内周壁(参照符号なし)により囲っている。そして、内周壁から間隔を空けて収容空間を矩形状の外周壁(参照符号なし)により囲っており、この外周壁の内面及び内周壁の外面(ケース体102にとっての内側)に多数のリブ類が形成されている。なお、多数のリブ類はいずれも、ケース体102の他端側面から一端面開口に向けて筋状に延びている。
具体的には、先ず長手方向でみた中央位置には、短手方向で対をなす2条のギャップ位置リブ102b,102cがそれぞれ形成されている。このうち短手方向で対向する外周壁の各内面に2条ずつギャップ位置リブ102bが形成されており、対向する内周壁の各外面には2条ずつギャップ位置リブ102cが形成されている。なお、内周壁の各外面には、ギャップ位置リブ102cの間に溝(参照符号なし)が形成されている。
次に、ギャップ位置リブ102bから長手方向の両側にそれぞれある程度の間隔を空けた位置には、短手方向で一対をなす中間リブ102eが外周壁の内面に形成されている。また、長手方向で中間リブ102eの両側に間隔を空けた位置には、短手方向で一対をなす案内リブ102dが形成されるとともに、さらにその両側に間隔を空けた位置にも短手方向で一対をなす案内リブ102dが形成されている。なお、中間リブ102e及び案内リブ102dは、外周壁の内面のみに形成されている。
以上は、長手方向に延びる内面に形成されたリブ類について説明したものであるが、短手方向に延びる内面にもリブ類が形成されている。具体的には、長手方向で対向する外周壁の各内面には、2対をなす補助リブ102fが2条ずつ形成されている。これら補助リブ102fは、短手方向の中央位置から間隔を空けて対称に配置されている。
その他にもケース体102の内面にはいくつかのリブ類が形成されているが、特に本実施形態の機能に関係しないものについては説明を省略する。
次に、ケース体102内での各種構成部分の配置について説明する。
〔ギャップ間スペーサの配置〕
図5は、ギャップ間スペーサ106のケース体102内での配置を示した斜視図である。ここでも同様に、視認の便宜のため図5中(A)と(B)とでケース体102等を斜視する方向を異ならせている(これ以降も同様。)。
ギャップ間スペーサ106は、2条ずつあるギャップ位置リブ102b,102cの間に挿入した状態で配置されており、その位置は、磁性体コア104のギャップ104cの位置に対応している。なお、内周壁側のギャップ位置リブ102cについては、上記のように間に形成された溝内にギャップ間スペーサ106の一縁部が嵌まり込んでいる。
〔磁性体コアの配置〕
図6は、磁性体コア104(コア部材104a,104b)のケース体102内での配置を示した斜視図である。
磁性体コア104は、2つのコア部材104a,104bの間にギャップ間スペーサ106を挟み込んだ状態で、互いに端面同士を対向させた状態でケース体102内に配置されている。このとき、コア部材104a,104bは、上述した多数のリブ類(ギャップ位置リブ102b、案内リブ102d、中間リブ102e、補助リブ102f等)に外周面を支持(又は案内)された状態でケース体102内に収容された状態となる。なお、コア部材104a,104bの内周面については、ケース体102の内周壁の外面によって支持(又は案内)されることになる。
ここで、電流センサ100にとっての磁性体コア104は、その検出精度(特性、性能)に大きく関わる要素であることは既に述べたとおりである。磁性体コア104は、その材料の特性(透磁率、ヒステリシス等)はもとより、実際の配置状態においてギャップ104cの間隔が予め規定された通りに正しく設定されていることや、ギャップ104cを挟んで対向するコア部材104a,104bの端面同士が正対して配置されていることが極めて重要である。
この点、量産過程においてギャップ104cの間隔や端面同士の位置関係を1つ1つ細かく人の目視等によって検査・管理すればよいといえるが、そのような工程を設けることは工数の上でも製造コストの面でもあまり現実的でない。したがって、現実はある程度のばらつきを見越した上で品質を管理することになるが、それでもばらつきは最小に抑えられていることが好ましい。
そこで本実施形態では、各種構成部分に位置決めの機能を持たせることで、ギャップ104cの間隔や端面同士の位置関係を正しく設定することとしている。以下、コア部材104a,104bの位置決めについて説明する。
図7は、ケース体102内に収容された磁性体コア104の配置を示す正面図である。なお、ここではケース体102の一端面開口を正面としている(これ以降も同様。)。
この状態で、コア部材104a,104bの端面間(2箇所)にギャップ104cが形成されているが、ギャップ104c内にはギャップ間スペーサ106が挟み込まれているものの、ギャップ間隔DGが規定通りの寸法であることの確証はない。すなわち、各コア部材104a,104bの外面とケース体102内面やリブ類との間には、長手方向及び短手方向のいずれにも、各コア部材104a,104bがある程度の位置ずれを生じるだけの余裕(隙間)が存在しているからである。
〔短手方向位置決め〕
一方、図7に示される状態では既に、2つのコア部材104a,104bは、2箇所ある端面同士を正しく対向させた状態に位置決めされている。このような位置決めは、コア部材104a,104bを短手方向に位置決めすることによってなされており、その位置決めは、案内リブ102dによって実現されている。
〔案内部〕
図8は、図7中のVIII-VIII線に沿うケース体102及び磁性体コア104の断面図である。図8中(A)が断面全体を示し、図8中(B)はその一部(一点鎖線の囲み部)を拡大して示している。
案内リブ102dは、上記のようにケース体102の外周壁の内面を筋状に延びるようにして形成されているが、ケース体102の外周壁の内面と他端面との間の隅角部には、外周壁内面と他端面との間にかけてテーパ状をなす傾斜案内面102gが一体に形成されている。このような傾斜案内面102gは、各コア部材104a,104bの収容状態でその外周縁を案内(又は支持)する位置にある。
このとき各コア部材104a,104bは、傾斜案内面102gの案内によって短手方向の中央に寄せられ、ケース体102内で短手方向に位置決めされる。これにより、2つのコア部材104a,104bは、互いに対向する端面同士を正しく向き合わせることできる。これを端面間でみると、磁性体コア104内に形成される磁束経路に沿って端面同士が正対した状態となる。
〔長手方向位置決め〕
次に、長手方向の位置決めについて説明する。長手方向の位置決めは、上記の位置決めスペーサ108によって実現される。
図9は、磁性体コア104に対する位置決めスペーサ108のケース体102内での配置を示した斜視図である。
上記のように位置決めスペーサ108は、コア部材104a,104bの一側面側から被さるようにしてケース体102内に収容されている。この状態で、位置決めスペーサ108はコア部材104a,104bのケース体102内からの脱落を防止するとともに、長手方向の位置決めをなしている。また、位置決めスペーサ108の2箇所の開口108aは、それぞれ対応するギャップ104cに通じる位置にある。
図10は、ケース体102内に収容された位置決めスペーサ108の配置を示す正面図である。また図11は、位置決めスペーサ108をケース体102及びコア部材104a,104bから分離した状態を示した分解斜視図である。
上記のように位置決めスペーサ108は、脚部108b、掛止爪108c及びばね部108dを有している。このうち脚部108bは、全体として薄板状をなしており、挿入方向で厚みや幅は略一定である。掛止爪108cは、先端部分に「返し」が形成されたボス状をなしている。ばね部108dは、長手方向で対をなす板ばね形状(クリップ形状)をなしており、これら一対のばね部108dは、間に2つのコア部材104a,104bを挟み込んで対向方向に付勢することができる。
電流センサ100の組み立て過程において、これら脚部108b、掛止爪108c及びばね部108dは、コア部材104a,104bの収容後にコア部材104a,104bの外周面とケース体102内面との間に挿入されるものとなっている。このような挿入過程において、脚部108b、掛止爪108c及びばね部108dは時間差を置いて順番に挿入されることで、それぞれ固有の機能を果たすことになる。以下、挿入過程について説明する。
〔脚部の挿入〕
図12は、図10中のXII-XII線に沿うケース体102及び位置決めスペーサ108(脚部108b)の断面図である。
位置決めスペーサ108の挿入過程において、最初に脚部108bの先端部分がケース体102の内面に沿って差し込まれ、四隅で位置決めスペーサ108の挿入を案内する。これにより、電流センサ100の組み立て過程においてケース体102の一端面開口に対する位置決めスペーサ108の挿入開始位置を容易に得ることができる。なお、挿入初期に脚部108bの先端部分が差し込まれた段階で、他の掛止爪108c及びばね部108dはケース体102やコア部材104a,104bと接触することはない。また、脚部108bはケース体102の内面に接するが、挿入の完了後もコア部材104a,104bとは接触しない。
〔掛止爪の挿入〕
図13は、図10中のXIII-XIII線に沿うケース体102、磁性体コア104及び位置決めスペーサ108(掛止爪108c)の断面図である。図13中(A)が挿入初期の状態を示し、図13中(B)が挿入完了時の状態を示している。
図13中(A):挿入初期において、脚部108bに続いて掛止爪108cが挿入されるが、この段階では掛止爪108cが特段機能していない。なお、掛止爪108cもまたコア部材104a,104bと接触しない。
図13中(B):ケース体102の内面には、掛止爪108cが配置される位置に対応して出っ張り状の掛止部102hが形成されており、掛止爪108cは、掛止部102hとともに挿入過程の終盤において機能する。すなわち、挿入過程の終盤において、掛止爪108cの先端部分(返し部分)が掛止部102hに接することでコア部材104a,104b側に撓む(弾性変形する)。このとき、挿入過程の初期段階で位置決めスペーサ108の挿入開始位置が決定しているため、掛止爪108cが受ける曲げ荷重及び撓み量の安定した管理が可能となる。
この後、挿入に伴って掛止爪108cの先端部分(返し部分)が掛止部102hを通り過ぎると、掛止爪108cが撓んだ状態から復元し、先端部分(返し部分)が掛止部102hに引っ掛かる。これにより、位置決めスペーサ108のケース体102からの脱落が防止され、コア部材104a,104bの保持が行われる。
〔ばね部の挿入〕
図14は、図10中のXIV-XIV線に沿うケース体102、磁性体コア104及び位置決めスペーサ108(ばね部108d)の断面図である。ここでは、図14中(A)→(B)→(C)の順番に挿入過程が進行している。
図14中(A):ばね部108dは、その基端から中央方向に向けて傾斜するように延びているが、先端部分がコア部材104a,104bの対向方向とは反対に反り返っている。この反り返り部分は、長手方向でみてコア部材104a,104bの外周縁よりもオーバラップRP分だけ内側に入り込んでいる。このため挿入過程においては、ばね部108dの反り返り部分がコア部材104a,104bの外周縁と接する位置関係にある。
図14中(B):挿入が進むと、ばね部108dが反り返り部分においてコア部材104a,104bの外周縁に接する。ここでも同様に、挿入過程の初期段階で位置決めスペーサ108の挿入開始位置が決定しているため、ばね部108dが受ける曲げ荷重及び撓み量の安定した管理が可能となる。
この後、さらに挿入が進行することにより、コア部材104a,104bの外周縁に押されてばね部108dが全体的に撓む(弾性変形する)。このとき長手方向の両側一対でみると、ばね部108dが外側に広がるようにして曲げ変形されることになる。
図14中(C):挿入の完了状態において、ばね部108dは元の自然状態(二点鎖線で示す)からみて長手方向の外側への曲げ変形が残ったままの状態(実線で示す)となる。このとき、ばね部108dはその復元力でコア部材104a,104bを互いの対向方向に付勢しており、コア部材104a,104bはばね部108dからの付勢力Fによって位置決めされることになる。なお、位置決めスペーサ108の挿入完了状態において、ばね部108dは補助リブ102dの間に収容される。
〔長手方向の位置決め〕
図15は、位置決めスペーサ108によるコア部材104a,104bの位置決めを解説した図である。なお、図15は図14に示す断面を長手方向に延長したものに相当する。
図15中(A):本実施形態では、位置決めスペーサ108の一対のばね部108d同士のピッチW1に対し、磁性体コア104の全幅W2が長く設定されている。
ここで、ばね部108d同士のピッチW1は、上記のようにばね部108dの反り返り部分間の最短距離である。また、磁性体コア104の全幅W2は、各コア部材104a,104bの長手方向寸法LCを2倍したものに、ギャップ104cの正規間隔DGを加えた長さである。なお、ピッチW1及び全幅W2はある程度の公差があってもよい。
図15中(B):位置決めスペーサ108を配置した状態では、上記のようにばね部108dからの付勢力Fが作用し、一対のコア部材104a,104b同士が互いの対向方向に付勢されて位置決めされている。このとき、コア部材104a,104bは、対向する端面の間にギャップ間スペーサ106を挟み込むことで、長手方向の中央位置に確実に位置決めされる。これにより、ギャップ104cを規定の間隔DGに正しく設定することができる。
〔回路基板の配置〕
図16は、回路基板110のケース体102内での配置を示した斜視図である。
上記のように回路基板110は、実装面がコ字形状をなす外形をなしており、電流センサ100の組み立て状態では、位置決めスペーサ108の外面に宛がうようにしてケース体102内に配置されている。また、ホール素子112(図16、図17には示されていない)については、その感磁部分(感磁面)が位置決めスペーサ108の開口108aを通じてギャップ104c内に配置されている。
ここで、電流センサ100においてホール素子112を正しく検出動作させるためには、ギャップ104c内でのホール素子112(感磁部分)の配置が正しく位置決めされている必要がある。ホール素子112は回路基板110に実装されていることから、回路基板110に対するホール素子112の位置を一定と考えることができる。このため本実施形態では、回路基板110をケース体102に対して正規に位置決めすることで、ギャップ104c内でのホール素子112(感磁部分)の位置を正規に位置決めすることとしている。
〔回路基板の位置決め〕
図17は、回路基板110を含む電流センサ100の正面図である。回路基板110の位置決めには、ケース体102のギャップ位置リブ102b及び補助リブ102fが用いられている。このため回路基板110には、外縁部の2箇所に切欠部110aが形成されている他、1箇所に切欠部110cが形成されており、各切欠部110aの位置は、回路基板110の配置状態においてギャップ位置リブ102bの位置に対応しており、切欠部110cの位置は、補助リブ102fの位置に対応している。なお、この他にも回路基板110の外縁部には、切欠部110bが形成されている。
具体的には、ギャップ位置リブ102bは、各ギャップ104cに対応して2条ずつ、長手方向に並べて配置されている。これに対応する切欠部110aは、2条のギャップ位置リブ102bの配列全体を受け入れ可能な大きさを有している。また、補助リブ102fは、長手方向で両側2対をなして設けられているが、切欠部110cに対応するものはこのうち1箇所である。切欠部110cもまた、対応する1つの補助リブ102fを受け入れ可能な大きさを有している。このため、回路基板110がケース体102に収容された状態では、2箇所ある切欠部110aがそれぞれギャップ位置リブ102bの配列全体を受け入れた状態となるとともに、1箇所の切欠部110cが1つの補助リブ102fを受け入れた状態となることで、回路基板110が正規(規定位置)に位置決めされる。これにより、ホール素子112をコア部材104a,104bやギャップ間スペーサ106等に干渉させることなく、ギャップ104c内の正規の位置に位置決めすることができる(位置決め手段)。なお、補助リブ102f及び切欠部110cは省略してもよい。
〔配置自由度〕
回路基板110は、図17に示す第1配置とは異なる第2配置に変更することができる。具体的には、回路基板110を第1配置から貫通孔102aの周方向に180°回転させると第2配置となる(図示していない)。第1配置では、コネクタ114が図17に示す正面視で右下隅に位置しているが、第2配置では、コネクタ114が左上隅に位置することになる。これにより、実際の電流センサ100の使用環境に応じてコネクタ114への接続(配線取り回し)に便宜となる位置を選択することが可能になる。
また、第2配置においても、上記のように2箇所ある切欠部110aがそれぞれギャップ位置リブ102bの配列全体を受け入れた状態で、回路基板110を正規に位置決めすることができる。
上記のように、回路基板110のケース体102への収容状態(取り付け状態)においては、回路基板110が正規に位置決めされることにより、2つのホール素子112がいずれも対応するギャップ104c内へ適切に配置されている。このようにしてホール素子112を含む回路基板110を正規に位置決めできることについては、上記のようにコア部材104a,104bの位置決めが正しくなされていることも寄与している。
しかし、コア部材104a,104bが予め正しく位置決めされていたとしても、電流センサ100の組み立て過程(取り付け前の段階)で、仮に回路基板110を不適切な経路でケース体102に取り付けてしまったとすると、例えばホール素子112が他の構成部品と干渉するおそれがある。すなわち、ケース体102への収容前では、当然に回路基板110は位置決めされていないので、例えば、回路基板110をケース体102に収容する作業の途中で2つのホール素子112がそれぞれ対応するギャップ104cに正対していることも保証されていない。
このように、電流センサ100の組み立て過程において、未だ位置が不確定の状態で回路基板110を取り付けようとすると、実装面から大きく突出しているホール素子112がギャップ104c以外の箇所(位置決めスペーサ108の外面やコア部材104a,104bの外面等)に接触し、少なからずダメージ(リード端子ごと曲がる等の変形、素子自身の破損等)を受けるおそれがある。
もちろん、組み立て作業に慎重を期し、量産過程において回路基板110の取り付け前にホール素子112等の位置を1つ1つ細かく人の目視等によって調整すればよいといえるが、そのような工程を設けることは工数の上でも製造コストの面でもあまり現実的でない。
そこで本実施形態では、ケース体102の一端面開口に対して回路基板110が正規の取り付け位置に正対している場合にのみ、回路基板110の取り付け(規定位置への収容)を許容する構造を設けている。以下、この点について説明する。
〔収容の規制態様(1)〕
図18は、電流センサ100の組み立て過程における回路基板110を取り付け途中の状態で示した図(図17中XVIII-XVIII線に沿う断面図)である。
ケース体102への収容前、つまり、取り付け途中にある回路基板110は、当然に未だ正規の位置には配置されておらず、また、正規の取り付け位置に必ず正対していることも保証されていない。図示の例では、回路基板110が全体的に本来の取り付け位置から図中の矢印A1方向(短手方向)にずれているため、ホール素子112の中心が開口108aの中心よりも矢印A1方向に偏っている。
本実施形態では、例えば図18に示すように、回路基板110が正規の取り付け位置に正対していないまま回路基板110をケース体102に収容しようとしても、回路基板110(実装面)がケース体102の一端開口縁に接触してその収容が阻まれる。加えて、回路基板110がケース体102の開口縁に接触したとしても、ここではホール素子112の実装高さHTに比較して、ケース体102の開口縁から位置決めスペーサ108の外面までの深さDPが大きく設定されているため、ホール素子112が他の構成部品と干渉することはない。
〔収容許容時(1)〕
なお、図示していないが、図18に示す状態から回路基板110を正しくケース体102に収容するとすれば、作業者や作業機械は回路基板110を正規の取り付け位置と正対する状態に修正する必要がある。その上で、ホール素子112が位置決めスペーサ108やコア部材104a,104bの外面と干渉しない経路を通じてのみ、回路基板110をケース体102内に収容することが許容されることになる。
〔収容の規制態様(2)〕
図19は、図18とは異なる方向から電流センサ100の組み立て過程における回路基板110を取り付け途中の状態で示した図(図17中XIX-XIX線に沿う断面図)である。
〔収容規制時〕
図19中(A):例えば、回路基板110が正規の取り付け位置に正対しておらず、ケース体102の長手方向(図中矢印A2方向)に位置がずれたまま回路基板110をケース体102に収容しようとしても、やはり回路基板110(実装面)がケース体102の一端開口縁に接触してその収容が阻まれる。また同様に、回路基板110がケース体102の開口縁に接触したとしても、やはりホール素子112の実装高さHTに比較して、ケース体102の開口縁から位置決めスペーサ108の外面までの深さDPが大きく設定されているため、ホール素子112が他の構成部品と干渉することはない。
〔収容許容時(2)〕
図19中(B):その後、作業者や作業機械が回路基板110を正規の取り付け位置と正対させると、その状態から取り付け位置に向かう正規の経路を通じてのみ、回路基板110をケース体102に収容することが許容される。このような正規経路を通じてのみ、回路基板110の収容(取り付け作業)を許容することにより、ホール素子112が位置決めスペーサ108やコア部材104a,104bの外面と干渉してダメージを受けることを確実に防止することができる。
なお、上記の例は、回路基板110がいずれか一方向(矢印A1,A2)に偏っていた場合についてであるが、両方向へ複合的に偏っていた場合も同様に、そのような状態から回路基板110をケース体102に収容することは規制される。
いずれにしても、本実施形態では、電流センサ100の組み立て過程において回路基板110のケース体102への収容は、ホール素子112とその他の構成部品との干渉が生じない正規の経路を通じてのみ、許容されている。これにより、組み立て過程でホール素子112がダメージを受けることがなく、完成後の電流センサ100の品質を保持することができる。
上述した実施形態の電流センサ100によれば、以下の優位性が得られる。
(1)複数のコア部材104a,104bで磁性体コア104を構成している場合、構造上、各コア部材104a,104bの位置精度のばらつきによってギャップ104cの間隔を要求値に近づけることが困難になるが、本実施形態では、位置決めスペーサ108のばね部108dによって2つのコア部材104a,104bを互いの対向方向に付勢して位置決めするので、端面間に挟み込んだギャップ間スペーサ106によってギャップ間隔を要求値に近づけたまま維持することができる。
(2)製品出荷後も位置決めスペーサ108による付勢及び位置決めは有効に作用するため、電流センサ100の使用環境の影響(例えば温度変化等)があったとしても、ばね部108dからの付勢力がギャップ間隔を要求値に維持する方向に作用するため、検出精度を長期にわたって維持することができる。
(3)位置決めスペーサ108は、コア部材104a,104bの取り付け後にケース体102の外側から被せるようにして取り付けるだけであるため、作業性が高く、単純かつ容易な作業だけでコア部材104a,104bを正しく位置決めすることができる。
(4)位置決めスペーサ108には、それ自身をケース体102の一端面開口への挿入開始位置に位置決めする機能(脚部108b)が備わっているため、取り付け時に掛止爪108cやばね部108dが掛止部102hやコア部材104a,104bと接触する態様(位置や角度)を安定させることができる。これにより、掛止爪108cやばね部108dが受ける荷重及び撓み量を容易に管理することができ、組み立て作業時における破損等を確実に防止することができる。
(5)また、コア部材104a,104bをケース体102に収容するだけで、案内リブ102dがコア部材104a,104bを短手方向の中央位置にセルフアラインメントさせるため、作業者や作業機械が位置決めをいちいち気にする必要がなく、さらに作業性が向上する。
(6)回路基板110の取り付け作業(ケース体102への収容)に際しては、正規でない不適切な経路からの取り付けが規制されるので、作業者や作業機械が誤ってホール素子112等の電子部品を損傷させるおそれがない。
(7)逆に、作業者等が回路基板110の取り付けが許容される正規経路を手探りして試行錯誤しても問題はなく、回路基板110の取り付けが許容されれば、それが正規の取り付け経路であることから、特段注意を払わなくても容易且つ確実に作業を完了させることができる。
(8)これにより、電流センサ100の生産効率を向上し、コスト低減を図ることができる。
本発明は、上述した一実施形態に制約されることなく、種種に変形して実施することができる。例えば、電流センサ100の全体的な形状は、矩形環状以外であってもよい。また、ケース体102の収容空間内は、磁性体コア104やギャップ間スペーサ106、位置決めスペーサ108、回路基板110等を収容した状態で封止樹脂等により充填される態様であってもよい。この場合でも、位置決めスペーサ108による付勢力を用いた位置決めが有効に作用するので、充填樹脂の体積変化等による影響を補償し、ギャップ104cの間隔を長期間にわたって維持することができる。
ケース体102は、複数パーツに分割された形態であってもよいし、開閉式の蓋体を備えていてもよい。また、ケース体102の形状やリブ類(ギャップ位置リブ102b,102c、案内リブ102d、中間リブ102e、補助リブ102d等)の配置は、使用するコア部材104a,104bの形状に合わせて適宜に変形可能であるし、それらの数も実施形態で挙げた例に限定されない。
磁性体コア104は、長手方向の中央位置にギャップ104cを有しているが、その他の位置にギャップ104cを有していてもよい。また、ギャップ104cの数は2箇所より多くてもよい。この場合でも、位置決めスペーサ108により対向方向に付勢しつつ位置決めがなされることにより、それぞれのギャップ104cの間隔を適正に維持することができる。
実施形態では、磁性体コア104の一例として2分割式のコア部材104a,104bから構成されるものを挙げているが、複数の板状コア部材を積層して構成される磁性体コアを用いてもよい。この場合、位置決めスペーサのばね部を用いた位置決めは、例えば板状コア部材を積層した状態で、これらを互いの積層方向に付勢しつつ位置決めするものとすることができる。
回路基板110の位置決めは、ギャップ位置リブ102bと切欠部110aとの嵌め合わせ以外の手段を用いて行ってもよい。例えば、別途位置決め専用のリブをケース体102に形成し、これに対応する切欠部を回路基板110に形成してもよい。また、回路基板110の外縁に凸状の部位を突出して形成し、これを受け入れ可能な凹部をケース体102に形成して位置決め手段としてもよい。また、位置決めする箇所は3箇所以上でもよい。
上述した実施形態では、電子機器の一例として電流センサ100を挙げているが、本発明は電流センサ100以外の電子機器であってよい。例えば、電子通信機器、携帯情報端末、タブレット、パーソナルコンピュータ、サーバ、リモートコントローラ等、筐体内に複数の構成部品が収容される電子機器であれば、どのようなものについても適用することができる。したがって、筐体の例としてはケース体102の他に上記の各種電子機器に適用されるものを挙げることができる。
回路基板110等の収容を許容する手段(経路規制手段)は、実施形態で挙げたもの以外に、例えばガイド溝とスライダとの組み合わせ等によって実現されるものでもよい。この場合、ケース体102の内面に回路基板110の取り付けを案内するガイド溝を形成し、回路基板110にはガイド溝内に嵌まり込む凸状のスライダを形成することで、スライダをガイド溝内に正しく嵌め込んでいる場合にのみ、回路基板110のケース体102への収容(取り付け作業)が許容されることとしてもよい。この場合、ガイド溝に沿ってスライダが案内される経路以外からの回路基板110の収容は規制されることになる。
また、実施形態ではホール素子112と位置決めスペーサ108やコア部材104a,104bとの干渉が生じない位置関係が保持される規定位置に回路基板110を位置決めしているが、例えば、ホール素子112以外のICチップが他の構成部品と干渉しない位置関係を保持する位置を規定位置としてもよい。また、互いに干渉を生じない構成部品は回路基板110の実装部品とその他の構成部品との組み合わせに限らず、例えばコア部材104a,104bと回路基板110全体との組み合わせであってもよいし、コネクタ114とコア部材104a,104bとの組み合わせであってもよいし、その他のあらゆる干渉を避けるべき構成部品同士の組み合わせであってもよい。
また、ホール素子112等の構成部品との干渉を避けるべき他の構成部品は、ケース体102に外部から取り付けられるものに限らず、ケース体102(筐体)と一体に形成された状態で内部に収容されているものであってもよい(外部からの取り付け作業を必須とするものに限らない。)。
その他、実施形態等において図示とともに挙げた構造はあくまで好ましい一例であり、基本的な構造に各種の要素を付加し、あるいは一部を置換しても本発明を好適に実施可能であることはいうまでもない。
100 電流センサ
102 ケース体(経路規制手段)
102b ギャップ位置リブ(位置決め手段)
104 磁性体コア
110 回路基板(経路規制手段)
110a 切欠部(位置決め手段)
112 ホール素子

Claims (4)

  1. 複数の構成部品を内部に収容する筐体と、
    前記筐体内での収容状態で、特定の前記構成部品を他の前記構成部品との干渉が生じない位置関係が保持される規定位置に位置決めする位置決め手段と、
    前記筐体内への収容に際して、特定の前記構成部品の収容方向において他の前記構成部品との干渉を生じない正規経路を通じてのみ、特定の前記構成部品が外部から前記筐体内で前記規定位置に収容されることを許容する経路規制手段と
    を備えた電子機器。
  2. 請求項1に記載の電子機器において、
    前記経路規制手段は、
    前記正規経路以外からは特定の前記構成部品が前記筐体内に収容されることを規制していることを特徴とする電子機器。
  3. 複数の構成部品を内部に収容するケース体と、
    前記構成部品として前記ケース体内に収容され、被検出電流の導通により発生する磁界を収束させる環状の磁路の途中にギャップが形成された磁性体コアと、
    前記磁性体コアとともに前記構成部品として前記ケース体内に収容され、前記ギャップ内に配置される磁気検出素子からの出力信号を用いて被検出電流を検出する回路が形成された回路基板と、
    前記ケース体内での収容状態で、前記磁気検出素子と他の前記構成部品との間に干渉が生じない位置関係が保持される規定位置に前記回路基板を位置決めして配置させる位置決め手段と、
    前記ケース体内への収容に際して、前記磁気検出素子と他の前記構成部品との干渉を生じない正規経路を通じてのみ、外部から前記ケース体内への前記回路基板の収容を許容する経路規制手段と
    を備えた電流検出器。
  4. 請求項3に記載の電流検出器において、
    前記経路規制手段は、
    前記正規経路以外からは前記回路基板が前記ケース体内に収容されることを規制していることを特徴とする電流検出器。
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