JP2004354135A - 電流センサ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】磁気コア5の脚部5Aとこれに巻回するコイル6との離隔手段1Rをケース1と一体で設け、離隔手段1Rの内面1Bbを磁気コア5と嵌合する形状にすると共に隔離手段1Raの外面を前記コイル6と嵌合する形状にし、離隔手段1Rで磁気コア5とコイル6とを保持する構成にした。また、ケース1は対向する一対の側面1s2,1s4を有し、それぞれの側面の内面に磁気検出手段3を実装した基板4の縁部と嵌合する嵌合部1Aを設け、嵌合部1Aに縁部を嵌合させ基板4をケース1で保持する構成にした。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電流センサに係り、特に安定した出力と高信頼性とが得られる構造を備えた電流センサに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の電流センサとして、図9に示すように、磁気ギャップを有する形状の電磁鋼板を積層してなる磁気コア514と、この磁気コア514に巻回したコイル511と、磁気コア514の磁気ギャップ内に配置したホール素子512と、このホール素子512が取り付けられ、その出力を増幅する回路を有するプリント基板513とをケース516に収めた構成のものがある。
この電流センサは、特許文献1の従来の技術及び図2に記載されている。
【0003】
また、他の電流センサとして、特許文献2に記載されたものがある。
この特許文献2に記載の電流センサでは、予め絶縁用管Tに巻回したコイルを磁芯に挿着する構成となっており、磁気コアとコイルとの間の絶縁性の確保と組み立て工程の簡素化とが図られたものとされている。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−214255号公報(特に図2参照)
【特許文献2】
特開平8−262064号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、絶縁用管に予めコイルを巻回すると、その分、部品点数が多くなってコストアップになるという問題があった。
また、絶縁用管を用いないで、コイルのみを形成してこれを磁気コアに挿着する場合は、絶縁性確保のため、コイル径を余裕を含めて大きく形成する必要があって効率が低下してしまうという問題があった。
さらに、磁気コアに対するコイルの位置が精度よく定まらず、また、その位置がばらついてしまうので、電流センサの電流感度のばらつきが大きくなるという問題があった。
加えて、外部からの振動や衝撃によって磁気コアに対するコイルの位置がずれてしまい、電流センサの性能が安定的に維持できず信頼性が低下するという問題があった。
【0006】
一方、磁気コアと、そのギャップに配設されたホール素子等の磁気検出素子との相対位置についても同様の問題が生じていた。
即ち、従来の電流センサでは、ホール素子あるいはこれを固定したプリント基板と磁気コアーとの相対位置のばらつきによって磁気検出素子の検出感度がばらついてしまうという問題があった。
同様に、外部からの振動や衝撃によって、磁気コアに対する磁気検出素子あるいはこれを固定したプリント基板の位置がずれてしまい、電流センサの性能が安定的に維持できずに信頼性が低下するという問題があった。
【0007】
そこで本発明が解決しようとする課題は、磁気コアとコイルと磁気検出素子を実装した基板との間の相対位置のばらつきをなくして、安定した出力と高い信頼性とが得られる電流センサを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本願発明は手段として次の構成を有する。
即ち、請求項1は、胴部5Cと該胴部5Cの両端部に連接した第1及び第2の脚部5A,5Bとからなる略コ字状の磁気コア5と、前記第1及び第2の脚部5A,5B間に配置されると共に基板4に実装された磁気検出素子3と、前記第2の脚部5Bの周りに、離隔手段1Rを介して前記第2の脚部5Bと離隔して巻回するように配置されたコイル6と、前記磁気コア5を保持するケース1と、を備えた電流センサ50において、
前記離隔手段1Rを前記ケース1と一体で設け、前記離隔手段1Rの内面1Bbを前記磁気コア5と嵌合する形状にすると共に前記隔離手段1Raの外面を前記コイル6と嵌合する形状にし、前記離隔手段1Rで前記磁気コア5と前記コイル6とを保持する構成にしたことを特徴とする電流センサ50であり、
請求項2は、前記ケース1は前記底面1btに立設した対向する一対の側面1s2,1s4を有し、前記一対の側面1s2,1s4のそれぞれの内面に前記基板4の縁部と嵌合する嵌合部1Aを設け、前記嵌合部1Aに前記縁部を嵌合させ前記基板4を前記ケース1で保持する構成にしたことを特徴とする請求項1記載の電流センサである。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を、好ましい実施例により図1〜図8を用いて説明する。
図1は、本発明の電流センサの第1実施例を示す斜視図であり、
図2は、本発明の電流センサの第1実施例の内部構造を説明する斜視図であり、
図3は、本発明の電流センサの第1実施例の構成する部品を説明する斜視図であり、
図4は、本発明の電流センサの第1実施例の組み立て方法を説明する組立図であり、
図5は、本発明の電流センサの第1実施例を説明する平面図であり、
図6は、本発明の電流センサの第2実施例を示す斜視図であり、
図7は、本発明の電流センサの第2実施例の構造を説明する斜視図であり、
図8は、本発明の電流センサの実施例における要部の変形例について説明する平面図である。
【0010】
まず、本発明の電流センサの第1実施例について詳述する。
<第1実施例>
本発明の電流センサの第1実施例の外観を図1に示す。
この電流センサ50は、部材を収納して保持する収納ケース1と、この収納された部材を保護する底面を開放した箱状のカバー2とを有する略直方体形状とされている。
カバー2の一対の対向する側面2s1,2s3には、収納ケース1に設けられた可撓性を有する一対の係合用爪1N(図2参照)と係合する係合孔2Nが設けられており、収納ケース1に対して着脱可能とされている。
【0011】
収納ケース1は樹脂で形成される。この樹脂は、特に電気絶縁性や寸法安定性に優れたものが好ましく、例えば、PPS(ポリフェニレンサルファイド)を使用することができる。カバー2は樹脂または金属で形成することができる。
【0012】
図2は、図1の電流センサにおいて、カバー1を取り外した状態を示す。
収納ケース1に保持される収納部材は、磁気検出素子であるホール素子3を取付けたプリント基板4,磁気コア5及びコイル6である。磁気コアは上述した磁気コアに相当する部材である。
次に、それぞれの部材について詳述する。
【0013】
(磁気コア)〔図3(b)参照〕
磁気コア5は、所定形状の磁性材料の薄板を積層したものであり、胴部5Cと、その両端部から胴部5Cと略直交する方向に延在する一対の脚部5A,5Bとからなるコ字状に形成されている。
この実施例では、パーマロイ材の薄板からコ字状に打ち抜いたものを4枚積層して磁気コア5としている。
【0014】
(プリント基板)〔図3(d)参照〕
プリント基板4は、略矩形の基板4Dに、ホール素子3と電子部品4A等とが実装され、このホール素子3で検出した信号を増幅する回路4Bが形成され、下端部には外部と電気的接続をするための端子4Cとが備えられている。
基板4Dの両側部には、下端部4G側の幅W4を上端部4F側の幅より狭くする段部4Eが設けられている。
この段部4Eを設ける上下方向位置は、ホール素子3が磁気コア5のギャップ5Gの所定位置に精度よく配置されるように設定されており、詳細は後述する。
【0015】
(コイル)〔図3(c)参照〕
コイル6は、電線を所定の内径D6及び所定の巻数で巻回し、両端のリード6A1,6A2を同一方向に延出した形状に形成される。
【0016】
(収納ケース)〔図3(a)参照〕
収納ケース1は、底面1btとこれの周囲に立設した4つの側面1s1〜1s4とからなる略箱状に形成される。当図では、上述した嵌合爪1Nを省略してある。
底面1btには、プリント基板4の端子4Cを挿通する貫通孔1Gが形成され、側面1s1の両端部の内側には、コイル6のリード6A1,6A2を挿通する貫通孔1Hが形成されている。
対向する一対の側面1s2,1s4の内面には、プリント基板4を装着する基板装着凹部1Aが底面1btと直交する方向に延在するように設けられており、少なくともその基板装着凹部1Aの端は、側面1s2,1s4の開口側端部まで形成されている。
この基板装着凹部1Aの幅1dは、プリント基板4の厚さ4dと略強嵌合となるように形成されると共に、その間隔1Wは、プリント基板4の下端部4G側の幅W4と略強嵌合となるように形成されている。
【0017】
従って、プリント基板4は、これを基板装着凹部1Aに図の矢印方向(J方向)から、端子4Cを貫通孔1Gに挿通させながら収納ケース1の天面1eがプリント基板4の段部4Eと当接するまで挿入すると、その位置を所定の位置として収納ケース1にガタなく保持される。
【0018】
一方、収納ケース1の底面1btには、断面形状において、外形1Raがコイル6の内径D6とほぼ同じ曲率の略円弧状とされた略コ字状のリブ1Rが、そのコ字状の開放側を側面1s2と対向させる向きとし、底面1btに直交する方向に立設形成される。このリブ1Rの内面を凹部1Bbと称する。
また、側面1s2の内面には、基板装着凹部1Aと並列に、かつ、リブ1Rと対向する位置に凹部1Baが形成されており、リブ1Rの凹部1Bbと側面1s2の凹部1Baとで磁気コア5の装着凹部1Bが構成されている。
この装着凹部1Bは、少なくともその端が側面1s2の開口側端部まで形成されている。
また、リブ1Rの凹部1Bbの底部1Bb1と、側面1s2の凹部1Baの底部との間隔1W2は、磁気コア5の最大幅W5と略強嵌合となるように形成され、側面1s2の凹部1Baの幅1fとリブ1Rの凹部1Bbの幅1fとは、磁気コア5の総厚み5dと略強嵌合になるように形成されている。
【0019】
従って、この磁気コア5は、ヨーク装着凹部1BにJ方向から挿入されると、磁気コア5の胴部5Cが収納ケース1の底面1btに当接し、その位置を所定位置としてガタなく保持される。
【0020】
(組み立てについて)
次に、上述した各部材の組み立てについて図4,図5を用いて詳述する。
図4は組立図であり、図5は、ケース2を最後に組み付けるその前の状態を図4のJ方向から見た平面図である。
この第1の実施例の電流センサ50は、収納ケース1に対して収納部材をすべて一方の方向(図のJ方向)から装着することができるように構成されている。
【0021】
まず、磁気コア5を、その胴部5Cを挿入方向(図のJ方向)に向け、収納ケース1のヨーク装着凹部1B(1Ba,1Bb)に装着する。
【0022】
次に、コイル6を、そのリード6A1,6A2を貫通孔1HにJ方向でそれぞれ挿通させると共に、リブ1Rと、このリブ1Rの凹部1Bbに装着されている磁気コア5の一方の脚部5Bとの外側に挿着する。
ここで、リブ1Rの外形1Raは、コイル6の内形とガタなく嵌挿されるように形成されており、一方、リブ1Rと側面1s1との間に、コイル6と当接してそのJ方向の位置を規制するリブ1kが形成されているので、挿着されたコイル6は、このリブ1kに当接した位置を所定位置としてガタなく保持される。
【0023】
次に、プリント基板4の端子4Cを貫通孔1GにJ方向から挿通しつつ基板装着凹部1Aに装着する。
上述したように、プリント基板4は、基板4Dの段部4Eが収納ケース1の天面1eに当接した位置でガタなく保持される。
この保持位置において、ホール素子3は、磁気コア5の一対の脚部5A,5Bの間隙である磁気回路のギャップ5D間の所定位置に配置される。
【0024】
次に、カバー2をJ方向から被せ、収納ケース1の係合爪1N(図4では省略)とカバー2の係合孔2Nとを係合させることでカバー2は収納ケース1に装着される。
【0025】
上述のように第1実施例の電流センサ50は組み立てられる。
【0026】
この組み立てを容易にするために、磁気コア5の形状には工夫がされている。即ち、磁気コア5のリブ1Rの凹部1Bbに装着される側である脚部5Bの外角部は、最外側の積層板の外形を他より小さく形成することで凹ませた角部5Eとしている〔図3(b),図5参照〕。
これにより、脚部5Bの外エッジがリブ1Rに当たらないので、凹部1Bbに装着する際の抵抗が減って組み立て作業が容易になる。さらに、外エッジが当接した場合にリブ1Rが局部的に変形して磁気コア5の保持位置がずれるという問題が発生することを防いでいる。
【0027】
収納ケース1とこれに装着した各部材とは、それぞれ強嵌合となっているので位置がずれることがない。この保持を更に強固にするために、それぞれの嵌合部に接着剤を塗布してもよい。
【0028】
上述した第1実施例の構成によれば、磁気コア5と磁気検出素子3を搭載したプリント基板4とが収納ケース1を介して相対位置のばらつきなく精度よく保持されると共に、コイル6と磁気コア5とが収納ケース1に一体的に形成されたリブ1Rを介して相対位置のばらつきなく精度よく保持されるので、電流センサの出力が安定して得られる。
また、外部からの振動や衝撃に対してもこれらの取り付け位置がずれることがなく、高い信頼性を長期間維持できる電流センサが得られる。
【0029】
<第2実施例>
次に、本発明の電流センサの第2実施例について図6,図7を用いて説明する。
第2実施例の電流センサ51は、第1実施例における基板装着凹部とヨーク装着凹部をカバー側に設けた構成であり、その外観を図6に示す。
図6,図7においては、理解を容易にするために、電流センサ51の天面側が図の下側となるように表している。
【0030】
図6において、この電流センサ51は、部材を収納して保持すると共にこれらを保護する、底面と一側面とが開放した略箱状の収納ケース11と、外部と電気接続する為の端子類を貫通させてこの収納ケース11にその開放面を塞ぐように装着されるL字状カバー12とを有する略直方体形状とされている。
【0031】
図7において、収納ケース11の一対の対向する側面11S1,11S2には、L字状カバー12に設けられた可撓性を有する一対の係合用爪12Nと係合する係合孔11Nが設けられており、L字状カバー12は収納ケース11に対して着脱可能とされている。
収納ケース11は樹脂で形成される。この樹脂は、電気絶縁性や寸法安定性に優れたものが好ましく、例えば、PPS(ポリフェニレンサルファイド)を使用することができる。カバー12は樹脂または金属で形成することができる。
【0032】
収納ケース11に保持される収納部材は、磁気検出素子であるホール素子3を取付けたプリント基板4,磁気コア5及びコイル6であり、それぞれは第1実施例の収納ケース1に保持される収納部材と同様であるので詳細な説明は省略する。
【0033】
収納ケース11と、第2実施例の電流センサ51の組み立て方法について図7を用いて詳述する。
(収納ケースについて)
収納ケース11の一対の側面11s1,11s2の内面には、プリント基板4を装着する基板装着凹部11Aが天面11eに直交する方向に延在するようにそれぞれ設けられており、少なくともその基板装着凹部11Aの端は、側面11s2,11s4の開口側端部まで形成されている。
この基板装着凹部11Aの幅11dは、プリント基板4の厚さ4dと略強嵌合となるように形成されている。
また、対向する基板装着凹部11Aの間隔11Wは、プリント基板4の上端部4Fの幅W4Fと略強嵌合となるように形成されている。
【0034】
従って、このプリント基板4は、これを基板装着凹部11Aに図の矢印方向(J方向)から挿着すると、収納ケース11の天面11eの内面とプリント基板4の上端部4Fとが当接する位置を所定の位置としてガタなく保持される。
【0035】
一方、収納ケース11の天面11eには、断面形状において、外形11Raがコイル6の内形形状に沿った形状にされた略コ字状のリブ11Rが、そのコ字状の開放側を側面11s2と対向させる向きとし、天面11eに直交する方向に立設形成される。このリブ11Rの内面を凹部11Bbと称する。
また、側面11s2の内面には、基板装着凹部11Aと並列に、かつ、リブ11Rと対向する位置に凹部11Baが形成されており、このリブ1Rの凹部11Bbと側面11s2の凹部11Baとで磁気コア5の装着凹部11Bが構成されている。
この装着凹部11Bは、少なくともその端が、側面11s2の開口側端部まで形成されている。
【0036】
また、リブ1Rの凹部11Bbの底部11Bb1と、側面11s2の凹部11Baの底部との間隔11W2は、磁気コア5の最大幅W5と略強嵌合となるように形成され、側面11s2の凹部11Baの幅11fとリブ11Rの凹部11Bbの幅11fとは、磁気コア5の総厚み5dと略強嵌合になるように形成されている。
【0037】
従って、磁気コア5は、ヨーク装着凹部11BにJ方向から挿入されると、磁気コア5の胴部5Cと反対側の先端部5Eが収納ケース1の天面11eに当接し、その位置を所定位置としてガタなく保持される。
【0038】
(組み立てについて)
次に、上述した各部材の組み立てについて説明する。
この第2実施例の電流センサ51は、第1実施例と同様に、収納ケース11に対して収納部材をすべて一方の方向(図のJ方向)から装着することができるように構成されている。
【0039】
まず、プリント基板4を上端部4F側からJ方向に基板装着凹部11Aに装着する。
【0040】
次に、コイル6を、そのリード6A1,6A2を図の上方向に向けて磁気コア5の一方の脚部5Bに遊嵌させておき、その状態で磁気コア5を収納ケース1のヨーク装着部11BにJ方向から装着する。その際、コイル6がリブ11Rの外側に挿着されるようにする。
【0041】
ここで、リブ11Rの外形11Raは、コイル6の内形とガタなく嵌挿されるように形成されており、一方、リブ11Rと側面11s1との間に、コイル6と当接してそのJ方向の位置を規制するリブ11kが形成されているので、挿着したコイル6は、このリブ11kに当接した位置でガタなく保持される。
また、磁気コア5は、上述のように、先端部5Eが天面1eに当接する位置まで挿入される。この位置において、ホール素子3は、磁気コア5の一対の脚部5A,5Bの間隙である磁気回路のギャップ5D間の所定位置に配置される。
【0042】
次に、カバー12を、コイル6のリード6A1,6A2と端子4Cとをそれぞれ貫通孔12Hと貫通孔12Gとに挿通させつつ、J方向に収納ケース11に係合爪12Nが係合孔11Nに係合するようにして装着する。
【0043】
上述のように第2実施例の電流センサ51は組み立てられる
【0044】
この組み立てを容易にするために、また、リブ11Rが局部的に変形して磁気コア5の保持位置がずれるという問題が発生することを防ぐために、磁気コア5の形状に凹ませた角部5Eが設けられているのは第1実施例と同様である。
【0045】
収納ケース11とこれに装着した各部材とは、それぞれ強嵌合となっているので位置がずれることがない。この保持を更に強固にするために、それぞれの嵌合部に接着剤を塗布してもよい。
【0046】
上述した第2実施例の構成によれば、磁気コア5と磁気検出素子3を搭載したプリント基板4とが収納ケース11を介して相対位置のばらつきなく精度よく保持されると共に、コイル6と磁気コア5とが収納ケース11に一体的に形成されたリブ11Rを介して相対位置のばらつきなく精度よく保持されるので、電流センサの出力が安定して得られる。
また、外部からの振動や衝撃に対してもこれらの取り付け位置がずれることがなく、高い信頼性を長期間維持できる電流センサが得られる。
【0047】
さて、本発明の実施例は、上述した構成に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において例えば下記のような変形例としてもよいものである。
【0048】
コイル6は、断面が円形に巻回されるものに限らず、磁気コア5の外形に沿うように略矩形に巻回されていてもよい。
その場合、磁気コアを保持するリブの断面形状における外形は、コイル6の内側形状(略矩形)に沿った形状としてガタなく嵌合可能に形成されていればよい。これを図8(a),図8(b)に示す。
図8(a)は、コイル6の断面形状(一点鎖線)が内形R1の略円形で形成された例を示す。この場合に好ましいリブの断面形状を斜線部で示した図である。
図8(b)は、コイル6の断面形状(一点鎖線)が内形R2の略矩形で形成された例を示す。この場合に好ましいリブの断面形状を斜線部で示した図である。
【0049】
一方、コイルの内形形状によらず、このリブの外形は、連続して形成されていなくてもよく、部分的に形成されてコイルの内面と嵌合するように形成されていてもよい。
図8(c)に、この一例を示す。この例はコイルの内形断面が略円形R1(図の一点鎖線)形状の場合であり、ヨーク5の脚部5Bにおける総厚さ5dの方向にこれを挟んで規制する一対のリブ1L1,1L2と、ヨーク5の幅方向を規制するリブ1L3との、3つに分割したリブとしたものである。
図8(d)は、他の例である。この他の例はコイルの内形断面が略矩形R2(図の一点鎖線)形状の場合であり、ヨーク5の脚部5Bにおける総厚さ5dの方向にこれを挟んで規制する一対のリブ1L4,1L5と、ヨーク5の幅方向を規制するリブ1L6との、3つに分割したリブとしたものである。
【0050】
これらの3つのリブ1L1〜1L3,1L4〜1L6の外形形状は、コイル6の内形の断面形状R1,R2と略同一に形成されているので、ここに挿着したコイル6はガタなく保持される。上述したリブの分割形態は、自由に設定できるものである。
【0051】
また、プリント基板4の端子4Cやコイル6のリード6A1,6A2を挿通する貫通孔1Gや貫通孔1Hの位置は、上述した実施例の位置に限定されるものではない。
また、磁気コア5を保持するヨーク装着凹部1Bb,11Bbの一方の凹部は、側面1s2,11s2に設けることに限るものではない。このヨーク装着凹部を形成したリブを一対設けてヨーク装着部1B,11Bとしてもよい。
【0052】
【発明の効果】
以上詳述したように、本願発明によれば、安定した出力と高い信頼性とが得られる。また、組み立て作業性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電流センサの第1実施例を示す斜視図である。
【図2】本発明の電流センサの第1実施例の内部構造を説明する斜視図である。
【図3】本発明の電流センサの第1実施例の構成する部品を説明する斜視図である。
【図4】本発明の電流センサの第1実施例の組み立て方法を説明する組立図である。
【図5】本発明の電流センサの第1実施例を説明する平面図である。
【図6】本発明の電流センサの第2実施例を示す斜視図である。
【図7】本発明の電流センサの第2実施例の構造を説明する斜視図である。
【図8】本発明の電流センサの実施例における要部の変形例について説明する平面図である。
【図9】従来の電流センサを説明する図である。
【符号の説明】
1,11 収納ケース
1A,11A 基板装着凹部
1d,11d,1W,1W2,11W,11W2 幅
1e,11e 天面
1s1〜1s4,11s1,11s2 側面
1bt 底面
1k,11k リブ
1B,11B ヨーク装着凹部
1Ba,1Bb 凹部
1G,1H,12G,12H 貫通孔
1N,11N 係合爪
1L1〜1L6 (分割した)リブ
1R,11R リブ(離隔手段)
1Ra,11Ra (リブの)外面(外形)
2,12 カバー
2N,12N 係合孔
3 ホール素子(磁気検出素子)
4 (プリント)基板
4A 実装部品
4B 回路
4C 端子
4E 段部
4F 上端部
4G 下端部
5 磁気コア
5A,5B 脚部
5C 胴部
5D ギャップ
5E 先端部
5d 厚さ
5e 総厚み
6 コイル
6A1,6A2 リード
50,51 電流センサ
D6 内径
R1,R2 内形
W4,W4F,W5 幅
J (挿入の)方向
Claims (2)
- 胴部と、該胴部の両端に連接した第1及び第2の脚部とからなる略コ字状の磁気コアと、
前記第1及び第2の脚部の間に配置されると共に基板に実装された磁気検出素子と、
前記第2の脚部の周りに、離隔手段を介して該第2の脚部と離隔して巻回するように配置されたコイルと、
前記磁気コアを保持するケースと、を備えた電流センサにおいて、
前記離隔手段を前記ケースと一体で設け、
前記離隔手段の内面を前記磁気コアと嵌合する形状にすると共に前記隔離手段の外面を前記コイルと嵌合する形状にし、前記離隔手段で前記磁気コアと前記コイルとを保持する構成にしたことを特徴とする電流センサ。 - 前記ケースは前記底面に立設した対向する一対の側面を有し、
前記一対の側面のそれぞれの内面に前記基板の縁部と嵌合する嵌合部を設け、
前記嵌合部に前記縁部を嵌合させ前記基板を前記ケースで保持する構成にしたことを特徴とする請求項1記載の電流センサ。
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