JP2022051164A - 投影装置、発光制御方法およびプログラム - Google Patents

投影装置、発光制御方法およびプログラム Download PDF

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Abstract

Figure 2022051164000001
【課題】ユーザの利便性を低下させずにより適切に光を出射させることのできる投影装置、発光制御方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】投影装置は、投影光を出射する投影部と、投影部による投影対象画像の画像データを外部から取得する取得部と、投影部の動作を制御する制御部と、を備える。制御部は、取得部により画像データの取得がなされていない場合に、投影光の光強度を基準値よりも低い減光状態とする。
【選択図】図3

Description

この発明は、投影装置、発光制御方法及びプログラムに関する。
画像データに基づく画像をスクリーンや壁面などに投影して表示させる投影装置(プロジェクタ)がある。プロジェクタは、外部機器などから画像データの入力を受けて当該画像の表示を行う。したがって、外部機器が接続されていない状態では、単に光だけが出射される。このような不要な発光、出射を抑制するために、外部機器からの信号の入力がない場合や外部機器自体が接続されていない場合には、光を出射させない技術がある(特許文献1)。
特開2016-1619916号公報
しかしながら、投影装置は、常設されずに必要に応じて投影場所に持ち込まれて使用される場合がしばしばある。このような場合には、実際の投影前に位置合わせや焦点位置の調整などが行われることも多く、信号入力がない状況で一律に光を出射させないと不具合を生じる場合があるという課題がある。
この発明の目的は、ユーザの利便性を低下させずにより適切に光を出射させることのできる投影装置、発光制御方法及びプログラムを提供することにある。
上記課題を解決するため、
本発明は、投影光を出射する投影部と、
前記投影部による投影対象画像の画像データを外部から取得する取得部と、
前記投影部の動作を制御する制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記取得部により前記画像データの取得がなされていない場合に、前記投影光の光強度を基準値よりも低下させた減光状態とする
ことを特徴とする投影装置である。
本発明に従うと、ユーザの利便性を低下させずにより適切に光を出射させることができるという効果がある。
第1実施形態の投影装置1の機能構成を示すブロック図である。 初期表示例を示す図及び発光強度の設定例を示す図である。 第1実施形態の投影装置で実行される起動制御処理の制御手順を示すフローチャートである。 第2実施形態の投影装置の機能構成を示すブロック図である。 第2実施形態の投影装置で実行される起動制御処理の制御手順を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
[第1実施形態]
本実施形態の投影装置1は、携帯して持ち運び移動が可能なものであり、バッテリ21により外部の商用電源などからの電力供給を受けずに投影動作が可能である。
図1は、第1実施形態の投影装置1の機能構成を示すブロック図である。
投影装置1(プロジェクタ)は、本体部10と、電力供給部20とを備える。画像の投影を行う本体部10は、例えば、略矩形形状を有するが、各面に凹凸などを有していてもよい。あるいは、投影装置1は、矩形とは異なる形状、例えば、楕円柱形状などであってもよい。投影装置1の第1の面(前面)に投影光の出射口が位置している。前面に垂直な第2の面には、長さを変更して固定することのできる脚部が複数、例えば、3本設けられており、それぞれの長さを調整することで、投影光の出射方向、すなわち、画像の投影方向を定めることができる。投影装置1は、必ずしもこの第2の面を設置面としなくてもよく、90度回転させて縦置きがなされてもよいし、上下反転させて天井などの上方から吊り下げられて固定されてもよい。縦置きされた場合にも投影方向の調整が可能に、脚部が第2の面以外の面にも設けられていてもよいし、第2の面の脚部を取り外して他の面に取り付け可能な取付部を有していてもよい。
第2の面を含む第1の面に垂直な4面には、それぞれ適宜吸気口が設けられ、前面には排気口が設けられている。前面と対向する背面には、外部機器と接続されるケーブルの入力端子141や電力供給部20と接続する電力供給ケーブルの接続端子などが位置している。
電力供給部20は、バッテリ21を有し、このバッテリ21又は外部のAC(交流)電源(外部電源、主に商用電源)から入力される電力を所定の電圧で本体部10へ供給する。電力供給部20は、商用電源からの交流電力を整流し適宜な直流電力に変換する変換回路を有する。バッテリ21は、商用電源から供給される電力により充電可能な二次電池であり、特には限られないが、例えばリチウムイオン電池である。電力供給部20は、本体部10に対してケーブルなどを介して外付けで接続されるものであってよく、すなわち、本体部10を動作させない状況では、本体部10と切り離し可能である。
電力供給部20は、また、制御IC22を有する。制御IC22は、商用電源からの電力入力の有無(接続有無)やバッテリ21の電圧(蓄電量)などに応じて商用電源及びバッテリ21のうちいずれから(選択的に)本体部10へ電力を供給するかを決定し、また、バッテリ21の充放電の有無の切り替えを行う。また、制御IC22は、出力電圧を検出し、検出結果を随時又は適宜な頻度で本体部10(CPU11)へ出力する。
本体部10は、CPU11(Central Processing Unit)(制御部、コンピュータ)と、ROM12(Read Only Memory)と、RAM13(Random Access Memory)と、入力部14(取得部)と、操作受付部15と、投影部16と、表示駆動部17と、冷却部18などを備える。CPU11は、バスを介して各部と接続されている。
CPU11は、本体部10の動作を統括制御するハードウェアプロセッサである。CPU11は、一個に限られず、機能などに応じて複数個が分散動作してもよい。
ROM12は、マスクROM及びフラッシュメモリなどの不揮発性メモリであり、プログラム121や各種設定データなどを格納する。プログラム121は、外部から取得された画像データに応じた画像を投影出力するための制御プログラムや、後述する起動時における発光動作の制御プログラムを含む。設定データには、光量設定122及び減光設定123が含まれる。
RAM13は、CPU11に作業用のメモリ空間を提供し、一時データを記憶する。
ROM12に記憶されている光量設定122は、投影部16の発光部161により出射する光(投影光)の強度(光強度)に応じた動作設定を含む。投影装置1から投影する光の適切な強度は、投影が行われる場所の明るさや投影面などの距離などに依存する。これらに応じて、光強度が調整され得る。起動時の光強度は、後述の通常用最大発光強度を超えない範囲で予め定められていてもよく、設定値は光量設定122に記憶される。設定値が後述のバッテリ用最大発光強度を超える場合には、後述のバッテリ21からの電力供給時のために別途バッテリ用最大発光強度以下の設定値が定められてもよい。
減光設定123は、後述のように、画像データの入力がない場合に、上記光量設定122で定められた通常の光強度よりも減光させて光を出射する場合の設定を含む。
入力部14は、外部機器から投影対象画像の画像データの入力を受けてこれを取得し、必要に応じて展開などの処理を行う。入力部14は、入力端子141(接続端子)と、無線LANインターフェイス142と、通信制御部143などを有する。
入力端子141には、外部機器との間でケーブルが接続される。入力端子としては、例えば、アナログRGB信号に係る各種端子、USB(Universal Serial Bus)、HDMI(High Definition Multimedia Interface;登録商標)などが挙げられ、これらのうち複数から選択的に使用可能であってもよい。
無線LANインターフェイス142は、無線LAN(IEEE802.11など)の規格に従って、図示略のアンテナを介して外部機器からの電波を受信して復調させる。無線LANインターフェイス142は、ネットワークカードなどを有し、その識別情報に基づいて外部機器から無線LANで通信接続が可能である。
通信制御部143は、入力端子141及び/又は無線LANインターフェイス142(無線通信部)を介した画像データの取得を制御し、必要に応じてデータの展開処理などを行う。通信制御部143は、取得された画像データが動画データの場合にこれを伸長し、画像表示駆動用に処理してもよい。通信制御部143は、これらの画像データ処理のための専用のプロセッサを含んでよい。このプロセッサは、統括制御を行うCPU11などとは別個の専用CPUや論理回路などであってもよい。
操作受付部15は、ユーザなどの外部からの入力操作を受け付けて、入力信号としてCPU11へ出力する。操作受付部15は、例えば、ユーザ操作の容易な押しボタンスイッチなどを有する。押しボタンスイッチは、電力供給のオンオフ切り替えに用いられるものと、各種設定に用いられるものとで複数個設けられていてもよい。また、操作受付部15は、別途リモートコントローラなどを有していてもよい。この場合には、操作受付部15は、リモートコントローラからの信号(赤外線信号など)を受け付ける受信部を有していてよい。なお、特に限定するものではないが、押しボタンスイッチ上に更にスライドカバーといった誤操作防止用の保護部材を設けると、操作性の低下につながるので、ここでは、このような保護部材を有しないものとして説明する。一方で、起動や終了などを除く各操作は、設定メニューの呼び出しと実際の設定動作とにより2回以上の一連の入力操作を要求するものであってもよい。特に、光強度の増加(変更、下記の減光状態の場合のみであってもよい)が意図しない1回の入力操作で行われないように定められる。また、起動や終了などの1回で受け付けられる操作入力も、所定の継続以上の操作(長押し)を要求するものであってもよい。
投影部16は、RGB各色の光を生成し、これらの光を用いて投影光を出射する。投影部16は、投影対象画像に係る画像データに応じた画素位置及びタイミングで各々出射口から投影方向へ出射させることで投影光を得る。投影部16は、発光部161と、光学系162と、回転駆動部163と、回転モータ164などを有する。
発光部161は、例えば、レーザダイオードやLED(Light Emitting Diode)などを有し、所定波長の光を発する。ここでは、例えば、赤色発光LEDと青色発光レーザダイオードとを有し、それぞれ、赤色光、青色光を生成する。発光部161の発光強度は、予め電流強度などで規定された設定範囲内で変更可能である。
光学系162は、生成された各色の光を適切に反射、集光して投影装置1の出射口へ導く。光学系162は、各種光学レンズ、プリズム、ミラー、フィルタなどの一部又は全部を有している。これらの各構成要素のうち少なくとも一部は、焦点位置の調整のために光軸方向に移動可能であってよい。また、光学系162には、可動ミラー、例えば、表示画素数に応じたデジタル(マイクロ)ミラーデバイス(DMD)などが含まれていてもよい。
回転駆動部163は、回転モータ164を所定の回転速度で回転動作を行わせる。
回転モータ164は、図示略の蛍光板を回転させる。蛍光板は青色光を受けて緑色光を発するものであり、すなわち、上記のように青色及び赤色の発光部161とこの蛍光板とによりRGB3色の波長帯域の光が出射可能となる。
表示駆動部17は、投影対象の画像データに応じて出射口からの光の出射位置及びタイミングを調整する動作を行う。表示駆動部17は、上記可動ミラーなどを動作させて、各画素から各波長の光を出射させるタイミングと出射させないタイミングとで反射角度を変化させることで、出射タイミングでのみ所望の波長帯域の光を出射口から出射させる。
冷却部18は、発光部161の発光に伴う各部の熱を排出する。冷却部18は、送風駆動部181と、送風モータ182などを有する。送風モータ182は、投影装置1の筐体内部から熱を排出するファンを回転動作させる。送風駆動部181は、送風モータ182を所定の回転速度で回転駆動する。送風モータ182(ファン)の動作は、例えば、発光部161の発光開始とともに開始され、発光部161の発光停止から所定時間後まで継続されてもよい。
次に、本実施形態の起動時の動作について説明する。
投影装置1では、商用電源又はバッテリ21から電力供給を受けて、操作受付部15が受け付けた入力操作に応じて発光及び画像データに係る画像の投影を行う。投影装置1では、光強度、特に基準となる輝度での投影時における発光強度は、上記設定範囲内で複数(2以上の所定数)段階、ここでは、5段階の発光レベルに変更調整可能である。以下では、特に明示しない限り、この基準輝度での発光強度を光強度として説明する。
図2は、初期表示例を示す図(a)及び発光強度の設定例を示す図(b)である。
発光開始後、外部機器から画像データの入力がある(取得がなされている)場合には、当該画像データに応じて表示駆動部17に駆動動作を行わせる。画像データの入力がない(取得がなされていない)場合には、所定の無入力画像が出力される。無入力画像(減光状態での表示状態)としては、例えば、白色画面、青色画面、黒色画面(光の出射はあり)、又はRGBなどの複数色エリアを並べた画面などのうちいずれかであり、予め又は減光状態の表示中に、操作受付部15を介して設定可能であってもよい。
また、図2(a)に示すように、無入力画像では、背景表示部分M(表示色、例えば、白色画面)に対し、各種標識C、記号や文字又はこれらの組合せなどを併せて投影、表示させることが可能であってもよい。例えば、表示位置合わせや焦点の調整などを行うための十字標識や鍵かっこ標識などを投影させたり、特定の文字(記号)や文字列(記号列)を投影させたりしてもよい。例えば、減光状態であることを明示的に示す文字列や記号が投影されてもよい。また、画像データの入力有無にかかわらず、上記の設定メニューの呼び出しに応じて設定メニューや設定の変更内容受付画面に係る文字や図などが投影可能であってよい。また、ネットワーク接続の待ち受け状態では、外部機器のSSIDやIPアドレスなどを取得、表示されてもよい。設定されている内容は、ROM12の書き換え可能部分に記憶、格納され、減光表示状態となる場合に読み出されて定められる。
投影装置1では、発光に係る消費電力が大部分を占める。バッテリ21の蓄電容量が大きくなるとその分だけ電力供給部20のサイズや重量も増加して携帯性の低下につながるので、この蓄電容量を必要以上に大きくするのは難しい。したがって、特に、本体部10がバッテリ21から電力供給を受けている場合には、必要以上に明るく発光させず(投影光の光強度を低減させ)、また、不要な発光時間を低減させることが好ましい。
図2(b)に示すように、投影装置1では、商用電源からの電力供給時に比して、バッテリ21からの電力供給時には、最大発光強度が低く定められている。例えば、通常商用電源からの電力供給時の通常最大発光強度は5段階の発光強度の最大(レベル5)とされるのに対し、バッテリ21からの電力供給時には、5段階の発光強度のうち上から3番目がバッテリ用最大発光強度(レベル3)とされてもよい。したがって商用電源から電力が供給されている場合には、レベル1~5のいずれで発光させてもよく、バッテリ21からの電力供給時には、レベル1~3のいずれかで発光させることができる。初期設定は、光量設定122としてROM12に記憶され、ユーザの入力操作により、通常最大発光強度及びバッテリ用最大発光強度以下の範囲でそれぞれ随時変更されてよい。なお、通常最大発光強度の絶対値があまり大きくない場合には、バッテリ用最大発光強度は、通常最大発光強度と同一レベルであってもよい。
また、投影装置1では、バッテリ21からの電力供給時には、外部機器(入力部14)から画像データの入力(取得)がない場合には、上記バッテリ用最大発光強度(基準値)よりも更に発光強度の低い減光状態に移行させる。ここでいう減光状態には無発光状態は含まれない。ここでは、減光状態では、5段階の発光強度のうち最低の発光強度(レベル1、設定範囲で最低)とされて、減光設定123としてROM12に記憶されている。減光状態での発光強度も、基準値を超えない範囲でユーザの入力操作により変更可能であってよい。
この最低の発光強度は、窓のない(少ない)ホールや遮光カーテンを有する会議室などで外光が概ね遮断されたり、投影面付近の照明が抑制されたりした環境では、画像の投影内容が読取可能なレベルとされてよい。すなわち、ここで設定される5段階の発光強度は、いずれであっても、投影環境が悪くなければ内容が視聴者にとって読取可能なレベルとされる。すなわち、複数の発光強度は、使用状況に応じて画像の投影に使用可能なレベルを変更するものであり、画像の投影に使用できないほど暗いレベルは含まれなくてもよい。しかしながら、画像の視認にはやや厳しくても、焦点や表示範囲の調整が可能な、より弱い発光強度のレベル設定が別途含まれていてもよい。
また、位置合わせや焦点合わせなどの準備は、通常それほど長い時間を要しない。したがって、バッテリ21からの電力供給時には、外部機器から画像データの入力がないまま基準時間、例えば、5分経過した場合には、発光部161による発光動作を停止させてよい。なお、画像を出力させないまま発光を停止させたくない場合には、操作受付部15に何らかの入力操作が行われることで、経過時間がリセットされてもよい。何らかの入力操作は、任意のものであってもよいし、設定の変更(変更させずに確定/キャンセルなどの完結する一連の操作を含む)などの有効な操作に限られてもよい。
このようなバッテリ21からの電力供給時における発光強度の制限は、通常の準備時や待機時などにおける利便性だけでなく、意図しない起動などに対しても有効である。操作受付部15の起動ボタンが操作性を優先して位置している場合には、特に持ち運び時などに意図せずに凸部などに接触して押下される場合がある。バッテリ21が持ち運び移動時にも接続されている場合、このような意図しない操作により投影装置1が起動して、発光部161が点灯され得る。このような点灯動作は、全くの無駄な電力消費であるだけでなく、出射された光が至近距離で持ち運び用の鞄や収納袋などの収納部材に照射されることで加熱され、また、更にこの熱が投影装置1に伝わって異常な温度上昇につながることがある。このような点灯時には、信号入力がないので、信号入力がない場合に発光強度を最低レベルとさせることで、正常な点灯時には、そのまま位置合わせや焦点合わせなどに使用可能としつつ、無駄な電力消費を抑え、更に、異常な温度上昇に伴う不具合の発生を抑制することができる。
図3は、本実施形態の投影装置1で実行される起動制御処理のCPU11による制御手順を示すフローチャートである。この起動制御処理は、本実施形態の発光制御方法を含み、操作受付部15が所定の入力操作を検出したのに応じてCPU11が起動された場合に合わせてプログラム121が読み出されて起動される。
起動制御処理が開始されると、CPU11は、初期設定をROM12から取得して、各種初期動作を行う(ステップS101)。CPU11は、電力供給部20からの信号に基づいて、商用電源から電力の供給がなされているか否かを判別する(ステップS102)。商用電源からの電力供給があると判別された場合には(ステップS102で“YES”)、CPU11は、通常の発光強度の設定レベルを光量設定122から取得する(ステップS120)。CPU11は、取得された発光強度の設定レベルで発光部161を発光させ、出射口からの光の出射を開始させる(ステップS122)。投影対象画像の画像データの入力がある(取得されている)場合には、CPU11は、直ちに投影対象画像を投影、表示させてもよいし、一度初期的な投影(例えば、特定のロゴ、商標や標識など)を行わせてから、投影対象画像の投影に移行させてもよい。そして、CPU11は、起動制御処理を終了する。
商用電源からの電力供給がないと判別された場合には(ステップS102で“NO”)、CPU11は、入力端子141又は無線LANインターフェイス142を介して出力画像データの入力があるか否かを判別する(ステップS103)。なお、実際には画像データの入力有無までは判断せず、入力端子141へのケーブルの接続有無や外部機器との通信接続(通信を行っているか)の有無(画像データを取得可能な状態であるか否か)だけを判断してもよい。信号入力があると判別された場合には(ステップS103で“YES”)、CPU11は、バッテリ動作用に設定された発光強度のレベルを光量設定122から取得する(ステップS121)。それから、CPU11の処理は、ステップS122へ移行する。
信号入力がないと判別された場合には(ステップS103で“NO”)、CPU11は、減光状態での発光強度を減光設定123から取得する(ステップS104)。CPU11は、取得された発光強度のレベルで発光部161の発光及び出射を開始させる(ステップS105)。CPU11は、減光状態での発光開始からの経過時間の計数を開始する。
ステップS103~S105の処理が本実施形態の発光制御方法における減光ステップ、プログラムのける減光手段をそれぞれ構成する。
CPU11は、信号入力があるか否かを判別する(ステップS106)。信号入力があると判別された場合には(ステップS106で“YES”)、CPU11の処理は、ステップS121へ移行する。
信号入力がないと判別された場合には(ステップS106で“NO”)、CPU11は、入力操作が検出されたか否かを判別する(ステップS107)。上述のように、検出対象の入力操作は、有効な一連の操作に限られてもよい。検出されたと判別された場合には(ステップS107で“YES”)、CPU11は、計数している経過時間をリセットして、計数を再開する(ステップS108)。それから、CPU11の処理は、ステップS106に戻る。
入力操作が検出されていないと判別された場合には(ステップS107で“NO”)、CPU11は、基準時間が経過したか否か、すなわち、計数している経過時間が基準時間を超過したか否かを判別する(ステップS109)。基準時間が経過していないと判別された場合には(ステップS109で“NO”)、CPU11の処理は、ステップS106に戻る。基準時間が経過したと判別された場合には(ステップS109で“YES”)、CPU11は、発光部161による減光状態での発光動作を停止させる(ステップS110)。CPU11は、自身の動作を停止させて(ステップS111)、そのまま起動制御処理を終了する。
以上のように、本実施形態の投影装置1は、投影光を出射する投影部16と、投影部16による投影対象画像の画像データを外部から取得する入力部14と、投影部16の動作を制御するCPU11と、を備える。CPU11は、入力部14により画像データの取得がなされていない場合に、投影光の光強度、すなわち、発光部161の発光強度を基準値よりも低い減光状態とする。
このように、画像データに応じた画像の投影を行っていないときには発光強度を大きい状態としない制御を行うことで、投影装置1では、位置合わせや焦点合わせなどを可能として利便性を低下させない範囲で、不要で目障りにもなり得る光の出射を低減させることができる。また、収納部材の内部など、接した状態で強強度での出射を行わないので、集中かつ継続して至近距離で出射光が照射される収納部材が局所的に異常に加熱されて、当該収納部材や本体部10などに不具合が生じるのを低減することができる。また、発光強度を低いレベルで保つことで、不要な電力消費を低減することができる。
また、投影装置1は、バッテリ21を有し、外部電源への接続有無に応じて当該外部電源及びバッテリ21のうちいずれかから選択的に電力を供給する(外部電源への接続時には、外部電源からの電力供給に切り替える)電力供給部20を備える。CPU11は、バッテリ21から電力供給がなされている場合に、減光状態への移行を可能とする。バッテリ21から電力供給がなされていない場合には、バッテリ21の残量不足の心配がなく、また、持ち運び移動中などに意図せず起動された可能性も十分に低いので、このような場合には、発光強度を低下させて減光状態に移行させなくてもよい。電力不足や、収納部材及び本体部10の過熱などの心配がある場合にだけ減光状態とさせることで、画像データがない状態でも投影内容のプレゼンテーション視聴者などが自身にとって適切な視聴位置を定めたり、会場の遮光状態を調整したりすることがより容易になる。
また、投影部16は、発光部161を有し、発光部が発する光を用いて投影光を出射する。発光部161は、設定範囲、ここでは、2以上の所定数段階で発光強度を変更可能であり、CPU11は、減光状態において、発光部161の発光強度を上記変更可能な設定範囲で最低(最低段階)とする。すなわち、使用可能な最低レベルで発光させることで、準備などの担当者以外が必ずしも表示内容を確実に視認する必要がない状況や、そもそも意図しない状況では、位置合わせや焦点合わせなどの準備動作などに対する利便性を得ることができる程度の光量として、不要に明るい照射を行わない。また、必要な最低レベルまで発光強度を低下させることで、消費電力や加熱を最低限に抑えることができる。
また、投影装置1は、外部からの入力操作を受け付ける操作受付部15を備える。CPU11は、設定されている内容に応じて減光状態での投影部16による表示状態を定める。減光状態は、投影の準備で起動させた場合や、複数の発表者の切り替え時などにも生じ得るが、このような場合の表示内容を予め設定してROM12に記憶させておくことで、手間をかけずに毎回好ましい表示状態を得ることができる。
また、上記の表示状態には、表示色が含まれる。画像データのない状態での表示色を切替設定可能とすることで、準備時や発表切り替え時などの会場の雰囲気を適切に調整することができる。
また、上記の表示状態には、標識、記号及び文字のうち少なくともいずれかの表示を含む。画像データがない場合は、上記のように位置合わせや焦点合わせなどの準備を行うこともあるので、これらの準備作業にとって有益な内容などを予め設定して投影させておくことで、作業を効率化することができる。
また、CPU11は、操作受付部15への2回以上の一連の入力操作に応じて減光状態における投影光の光強度を変更する。減光状態であっても、周囲の明るさなどに応じてどうしても発光強度を上げないと準備などが適切に行いにくい場合などには、操作受付部への所定の入力操作により光強度を上昇させることが可能であってもよい。この場合、持ち運び中の他の物体との接触などによる意図しない光強度の上昇を避けるために、2ステップ以上の入力操作が要求されるようにしてもよい。これにより、特に、発光強度を低下させて減光状態を得ることで、意図しない無駄なバッテリ21の電力消費や収納部材の過熱などを低減しつつ、準備などに係る利便性をより向上させることができる。
また、入力部14は、外部機器と接続するケーブルの入力端子141を備える。CPU11は、入力端子141へのケーブルの接続有無を検出して画像データの入力がなされているか否かを判断してもよい。厳密に画像データの入力を検出しなくても、物理的な接続の検出だけで減光状態の要否の判断を行うことで、処理を容易としてもよい。収納部材の内部で外部機器をつないだままとすることは想定されにくいので、適切に発光強度を低下させることで、意図しない点灯時の電力消費の増加や過熱などを十分に抑制することが可能である。
また、入力部14は、外部機器と無線通信を行う無線LANインターフェイス142を備える。CPU11は、無線LANインターフェイス142が外部機器と通信を行っていることを検出して画像データの取得がなされているか否かを判断してもよい。上記入力端子141と同様に、実際に画像データの入力を厳密に検出しなくても、通信接続がなされれば画像データの取得が可能な状況であるとして、処理を容易なものとしてもよい。
また、CPU11は、減光状態での発光動作を開始してから基準時間内に画像データの入力がない場合には、投影光の出射を停止させる。準備などで意図した点灯であっても、準備に要する時間は通常それほど長くないので、準備に必要な時間を十分に超えて長い間画像データのない状態が続く場合には、適宜発光動作の停止により投影光の出射を停止させることで、不要な電力消費を低減させることができる。
また、CPU11は、減光状態での発光動作を開始してから基準時間内に操作受付部15への入力操作又は画像データの入力がない場合には、投影光の出射を停止させる。もし準備に通常より長い時間を要したとしても、操作受付部15への入力操作により減光状態での発光動作を継続させることが可能なので、利便性を大きく低下させない。また、特に、入力操作を有効な操作に限定することで、持ち運び移動中などに繰り返し意図せず入力操作がなされた場合でも、途中で発光動作が停止されるので、収容部材などの過熱の抑制と無駄な電力消費の低減を図ることができる。
また、本実施形態の発光制御方法は、入力部14により画像データの取得がなされていない場合に、投影光の光強度(発光部161の発光強度)を基準値よりも低い減光状態とする減光ステップを含む。
このように、画像データに応じた画像の表示を行っていないときには発光強度を大きい状態としない制御を行うことで、この発光制御方法では、位置合わせや焦点合わせなどを可能として利便性を低下させずに不要な光量での投影光の出射を低減することができる。また、収納部材の内部など、接した状態で強強度での出射を行わないので、収納部材が異常に加熱されて収納部材や本体部10などに不具合が生じるのを低減することができる。また、発光強度を低下させて減光状態とさせることで、電力消費を低減させることができる。
また、本実施形態のプログラム121は、投影装置1のコンピュータ(CPU11)を、入力部14により画像データの取得がなされていない場合に、投影光の光強度(発光部161の発光強度)を基準値よりも低い減光状態とする減光手段として機能させる。
制御用のソフトウェアプログラムをインストールしてCPU11に実行させることで、容易かつ大きな手間をかけずに上記のように利便性の低下を抑えつつ不要な光量での投影光の出射を低減することができる。また、収容部材などへの至近距離での局所的な光の照射量を抑えることで当該収容部材の過熱を抑制し、更に発光強度自体も低下さえることで、電力消費の低減を図ることができるようになる。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態の投影装置1aについて説明する。
図4は、第2実施形態の投影装置1aの機能構成を示すブロック図である。この投影装置1aは、第1実施形態の投影装置1の各構成に対し、本体部10aに更に計測部19が追加されている点を除き同一であり、同一の構成には同一の符号を付して詳しい説明を省略する。
計測部19は、自機の各種状態を計測してCPU11に出力する。計測部19は、照度センサ191(第2計測部)と、加速度センサ192(第1計測部)と、近接物検出部193(検出部)どを有する。照度センサ191は、本体部10aの外部の照度を計測する。照度センサ191は、特には限られないが、出射口と同一面に出射口とは離隔して位置し、画像の投影方向の周辺の照度(明るさ)を計測する。照度は、正常な投影時の発光強度の指標とされ得る他、出射口の直近に物体があって投影光を反射している場合には反射光が照度センサ191に計測されることで、照度が大きく上昇して、投影に不適切な状態であることが推測される。反対に、ホールや会議室でも多少の光はあるので、照度がほぼゼロとなる場合には、物体により照度センサ191(すなわち前面)が覆われており、やはり投影に不適切な状態であることが推測される。
加速度センサ192は、重力加速度を含む自機の3軸方向についての加速度(運動状態)を計測する。重力加速度の方向を特定することで、投影装置1aの姿勢が特定される。また、加速度の変動パターンに応じて、持ち運び移動中(移動状態)であることなどが推測され得る。
近接物検出部193は、本体部10aの各面の周囲、少なくとも前面の近傍(投影方向)に他の物体(通常は固体であるが、液体であってもよい)がある(存在する)かを検出する。近接物検出部193は、例えば、赤外線センサや磁気センサなどであってもよい。前面近傍の特に投影光(光学系162)の最短焦点距離よりも近い位置に物体がある場合には、意図して投影をするために発光部161を点灯させたものではないと推測される。同様に、6面のうちの複数の面、特に、加速度センサ192で特定される設置面の側以外で近接物が検出されている場合には、鞄やケースの中など、他のものと重なったり近接したりしていると考えられ、投影を行う状況ではないと推測される。
本実施形態の投影装置1aでは、計測部19の計測結果の一部又は全部を併用して周囲の状況や投影に不適切な状態である可能性などを推測し、推測結果に応じて(計測結果に基づいて)発光強度、基準値、や減光度合などを決定する。各計測結果に応じた発光強度の設定は、テーブルデータとしてROM12に記憶保持されて、CPU11により参照されてもよいし、所定の計算式により初期設定の発光強度から変更調整されてもよい。
図5は、第2実施形態の投影装置1aで実行される起動制御処理のCPU11による制御手順を示すフローチャートである。この起動制御処理は、第1実施形態の投影装置1で実行される起動制御処理に対し、ステップS131、S132が追加され、ステップS104、S105、S121がそれぞれステップS104a、S105a、S121aに置き換えられている。その他の処理は同一であるので、同一の処理内容には同一の符号を付して詳しい説明を省略する。
ステップS102の判別処理で、商用電源からの電力供給がないと判別されると(ステップS102で“NO”)、CPU11は、計測部19による計測結果を取得する(ステップS131)。それから、CPU11の処理は、ステップS103に移行する。ステップS103の判別処理で信号入力がないと判別された場合には(ステップS103で“NO”)、CPU11は、計測結果に応じた減光状態での発光強度を設定する(ステップS104a)。例えば、CPU11は、計測結果に基づいて、ユーザが意図して投影装置1aを動作、点灯させた可能性が低いと判断した場合には、発光強度レベルを最低に設定する。ユーザが意図して投影装置1aを動作、点灯させた可能性が必ずしも低くない場合には、CPU11は、もう一段階上の発光強度レベルに設定する。
CPU11は、計測結果に応じた基準時間を設定する(ステップS132)。例えば、CPU11は、計測結果に基づいて、ユーザが意図して投影装置1aを動作、点灯させた可能性が低いと判断した場合には、基準時間を初期値(5分)より短く設定する。それから、CPU11は、設定された発光強度で発光部161による発光動作を開始させ、光を出射口から出射させる(ステップS105a)。また、CPU11は、経過時間の計数を開始する。CPU11の処理は、ステップS106へ移行する。
ステップS103の判別処理で、信号入力があると判別された場合には(ステップS103で“YES”)、CPU11は、計測結果に応じたバッテリ用発光強度の設定を取得する(ステップS121a)。バッテリ用発光強度は、例えば、画像の投影方向について検出される物体までの距離が近いほど低く定められてもよい。また、照度センサの検出値が高い場合と低い場合には、いずれも発光強度が低くなるように定められてもよい。それから、CPU11の処理は、ステップS122へ移行する。
以上のように、第2実施形態の投影装置1aは、自機の状態を計測する計測部19を備える。CPU11は、計測部19の計測結果に基づいて減光状態での投影光の光強度を定める。計測部19による計測動作により、ユーザが意図した点灯状態であるか否かの判別精度を向上させることが可能になるので、この判別結果に基づいて、減光状態での光強度(発光強度)を調整することで、利便性を損なわないようにしつつ、より確実に不要な電力消費や収納部材の過熱などを抑制することができる。
また、投影装置1aは、少なくとも投影部16による投影方向に存在する物体を検出する近接物検出部193を備える。CPU11は、近接物検出部193の検出結果に応じて減光状態での投影光の光強度を定める。投影方向の特に至近距離に物体がある場合には、投影を意図して点灯させた可能性は低く、極力投影光の光強度を低下させてよい。また、投影対象までの距離に応じて準備動作に必要な光強度も変化し得る。したがって、近接物検出部193の検出結果に応じて光強度を変化させることで、効果的に収納部材などの過熱を抑制することができる。また、不要な出射時の発光強度を低下させることにより、より効果的に電力消費を低減することができる。
なお、本発明は、上記実施の形態に限られるものではなく、様々な変更が可能である。
例えば、上記実施の形態では、起動時について、画像データが入力されるまで、又は基準時間が経過するまで、画像データの入力有無に基づいて減光状態に移行させるか否かを判別したが、これに限られない。発表者の切り替えや途中休憩などで画像データの入力が途中で途切れた場合でも、同様に減光状態に移行させてもよい。この場合、第2実施形態の投影装置1aでは、加速度センサ192が大きな移動などを検出しない範囲において、焦点位置や投影位置の調整が終了していると考えられるので、計測される照度が一時的に上昇していても計測結果に応じて減光状態での発光強度を上昇させなくてもよい。
また、上記第1実施形態では、減光状態での発光強度を最低段階とするものとして説明したが、第2実施形態のように変更されない場合でも、最低段階に限られない。基準となる発光強度より小さく定められればよい。
また、上記実施の形態では、減光状態のときの発光強度に係る基準値がバッテリ用最大発光強度であるとして説明したが、これよりも低い発光強度であってもよい。また、設定上予め起動時の発光強度が基準値未満に定められている場合には、減光状態でも実質的には通常の起動時と同一レベルの発光強度で出射されてよい。また、起動時の発光強度が減光状態の発光強度の初期値よりも低く設定される場合には、減光状態の発光強度の設定も起動時の発光強度以下に連動して変更設定されてもよい。
また、上記実施の形態では、画像データがない場合の表示内容が単一の固定パターンに設定されるものとして説明したが、これに限られない。時間経過とともに表示色が変化したり、表示される文字、記号や標識が変化し又は消去されたりしてもよい。これらの変化についても予め設定されていてもよいし、文字、記号や標識などは、設定がなくても自動的に途中で消去されてもよい。また、表示内容が設定可能ではなく、単一パターンしかなくてもよい。
また、上記実施の形態において、ケーブルの入力端子141への接続有無により画像データ入力の有無の判別を行う場合について説明したが、無線LAN接続の場合には、通信接続が確立された段階で画像データの入力有と判断してもよい。
また、上記実施の形態では、バッテリ21から電力供給がなされている場合にのみ、画像データの入力がないと減光状態とされるものとして説明したが、電力供給が商用電源からの場合でも減光状態に移行させてもよい。移動時には通常商用電源からの電力供給を受けられないので、意図せずに起動される可能性は低く、また、バッテリ21の蓄電量を減少させるものではないが、これにより、電力消費を低減させることができる。
また、電力供給部20は、本体部10に内蔵されていたり、本体部10に直接着脱可能であったりしてもよい。また、バッテリ21を充電可能な外部電源は、一般の商用電源(日本ではAC100V)に限られなくてもよい。他の大容量バッテリ、発電機、その他の電源装置などから電力が供給されてもよい。
また、上記第2実施形態では、計測部19が照度センサ191、加速度センサ192及び近接物検出部193を有するものとして説明したが、これらのうち一部であってもよい。また、加速度センサ192以外の水平配置などを検出可能なものを有していてもよい。また、近接物検出部193の代わりに、直近の物体までの距離が計測可能であってもよい。この場合には、投影面までの距離なども計測可能である。
また、上記実施の形態では、入力操作なしに減光状態が基準時間続いた場合に発光動作を停止させることとして説明したが、入力操作の有無に係る判別を行わなくてもよい。また、減光状態から発光動作の停止を行わなくてもよい。また、発光動作を停止する代わりに、発光強度が最低段階になるまで所定時間の経過ごとに漸減させていってもよい。
また、上記実施の形態では、投影装置1、1a自身で減光状態などの判別制御を行うこととして説明したが、投影装置1、1aの外部にある制御装置が判別制御を行って投影装置1、1aの発光強度などを制御するものであってもよい。
また、上記実施の形態では、基準輝度での発光強度を投影光の光強度として説明したが、発光強度を落とさずにDMDの反射角制御を調整し、投影光の光強度を低下させる(一部散乱させる)ことにより減光状態を生じさせることも可能である。この場合、消費電力は低減されないが、出射口から発光した光を全て集光して出射させないので、収納部材が局所的に過熱状態となって不具合が生じるのを避けることができる。
また、上記実施の形態では、無線LANインターフェイス142を介して無線LANにより投影対象画像の画像データを取得可能としたが、無線LAN以外の無線データ通信により画像データの取得が可能であってもよいし、無線LANインターフェイス142などの無線通信に係る構成を有していなくてもよい。
また、以上の説明では、本発明の発光制御に係るプログラム121を記憶するコンピュータ読み取り可能な媒体としてフラッシュメモリなどの読み書き可能な不揮発性メモリなどからなるROM12を例に挙げて説明したが、これらに限定されない。その他のコンピュータ読み取り可能な媒体として、MRAMなどの他の不揮発性メモリや、CD-ROM、DVDディスクなどの可搬型記憶媒体を適用することが可能である。また、本発明に係るプログラムのデータを通信回線を介して提供する媒体として、キャリアウェーブ(搬送波)も本発明に適用される。
その他、上記実施の形態で示した投影装置1、1aの具体的な構成、制御動作の内容及び手順などは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、本発明の範囲は、上述の実施の形態に限定するものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲とその均等の範囲を含む。
以下に、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲に記載した発明を付記する。付記に記載した請求項の項番は、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲の通りである。
[付記]
<請求項1>
投影光を出射する投影部と、
前記投影部による投影対象画像の画像データを外部から取得する取得部と、
前記投影部の動作を制御する制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記取得部により前記画像データの取得がなされていない場合に、前記投影光の光強度を基準値よりも低い減光状態とする
ことを特徴とする投影装置。
<請求項2>
バッテリを有し、外部電源への接続有無に応じて当該外部電源及び前記バッテリのうちいずれかから選択的に電力を供給する電力供給部を備え、
前記制御部は、前記バッテリから電力供給がなされている場合に、前記減光状態への移行を可能とする
ことを特徴とする請求項1記載の投影装置。
<請求項3>
前記投影部は、発光部を有し、前記発光部が発する光に基づいて前記投影光を出射し、
前記発光部は、設定範囲で前記光強度を変更可能であり、
前記制御部は、前記減光状態において、前記発光部の発光強度を前記設定範囲内で最低とする
ことを特徴とする請求項1又は2記載の投影装置。
<請求項4>
外部からの入力操作を受け付ける操作受付部を備え、
前記制御部は、前記操作受付部を介して設定された内容に応じて、前記減光状態での前記投影部による表示状態を定める
ことを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載の投影装置。
<請求項5>
前記表示状態には、表示色が含まれることを特徴とする請求項4記載の投影装置。
<請求項6>
前記表示状態には、標識、記号及び文字のうち少なくともいずれかの表示を含むことを特徴とする請求項4又は5記載の投影装置。
<請求項7>
外部からの入力操作を受け付ける操作受付部を備え、
前記制御部は、前記操作受付部への2回以上の一連の入力操作に応じて前記減光状態における前記光強度を変更することを特徴とする請求項1~6のいずれか一項に記載の投影装置。
<請求項8>
前記取得部は、外部機器と接続するケーブルの接続端子を備え、
前記制御部は、前記接続端子への前記ケーブルの接続有無を検出して前記画像データの取得がなされているか否かを判断する
ことを特徴とする請求項1~7のいずれか一項に記載の投影装置。
<請求項9>
前記取得部は、外部機器と無線通信を行う無線通信部を備え、
前記制御部は、前記無線通信部が前記外部機器と通信を行っていることを検出して前記画像データの取得がなされているか否かを判断する
ことを特徴とする請求項1~8のいずれか一項に記載の投影装置。
<請求項10>
自機の状態を計測する計測部を備え、
前記制御部は、前記計測部の計測結果に基づいて前記減光状態での前記光強度を定める
ことを特徴とする請求項1~9のいずれか一項に記載の投影装置。
<請求項11>
少なくとも前記投影部による投影方向に存在する物体を検出する検出部を備え、
前記制御部は、前記検出部の検出結果に応じて前記減光状態での前記光強度を定めることを特徴とする請求項1~10のいずれか一項に記載の投影装置。
<請求項12>
前記制御部は、前記減光状態での前記投影光の出射を開始してから基準時間内に画像データの取得がない場合には、前記投影光の出射を停止させることを特徴とする請求項1~11のいずれか一項に記載の投影装置。
<請求項13>
外部からの入力操作を受け付ける操作受付部を備え、
前記制御部は、前記減光状態での前記投影光の出射を開始してから基準時間内に前記操作受付部への入力操作又は画像データの取得がない場合には、前記投影光の出射を停止させることを特徴とする請求項1~12のいずれか一項に記載の投影装置。
<請求項14>
投影光を出射する投影部と、前記投影部による投影対象画像の画像データを外部から取得する取得部と、を備える投影装置の発光制御方法であって、
前記取得部により前記画像データの取得がなされていない場合に、前記投影光の光強度を基準値よりも低い減光状態とする減光ステップ
を含むことを特徴とする発光制御方法。
<請求項15>
投影光を出射する投影部と、前記投影部による投影対象画像の画像データを外部から取得する取得部と、を備える投影装置のコンピュータを
前記取得部により前記画像データの取得がなされていない場合に、前記投影光の光強度を基準値よりも低い減光状態とする減光手段
として機能させることを特徴とするプログラム。
1、1a 投影装置
10、10a 本体部
11 CPU
12 ROM
121 プログラム
122 光量設定
123 減光設定
13 RAM
14 入力部
141 入力端子
142 無線LANインターフェイス
143 通信制御部
15 操作受付部
16 投影部
161 発光部
162 光学系
163 回転駆動部
164 回転モータ
17 表示駆動部
18 冷却部
181 送風駆動部
182 送風モータ
19 計測部
191 照度センサ
192 加速度センサ
193 近接物検出部
20 電力供給部
21 バッテリ
特開2016-161916号公報

Claims (15)

  1. 投影光を出射する投影部と、
    前記投影部による投影対象画像の画像データを外部から取得する取得部と、
    前記投影部の動作を制御する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記取得部により前記画像データの取得がなされていない場合に、前記投影光の光強度を基準値よりも低い減光状態とする
    ことを特徴とする投影装置。
  2. バッテリを有し、外部電源への接続有無に応じて当該外部電源及び前記バッテリのうちいずれかから選択的に電力を供給する電力供給部を備え、
    前記制御部は、前記バッテリから電力供給がなされている場合に、前記減光状態への移行を可能とする
    ことを特徴とする請求項1記載の投影装置。
  3. 前記投影部は、発光部を有し、前記発光部が発する光に基づいて前記投影光を出射し、
    前記発光部は、設定範囲で前記光強度を変更可能であり、
    前記制御部は、前記減光状態において、前記発光部の発光強度を前記設定範囲内で最低とする
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の投影装置。
  4. 外部からの入力操作を受け付ける操作受付部を備え、
    前記制御部は、前記操作受付部を介して設定された内容に応じて、前記減光状態での前記投影部による表示状態を定める
    ことを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載の投影装置。
  5. 前記表示状態には、表示色が含まれることを特徴とする請求項4記載の投影装置。
  6. 前記表示状態には、標識、記号及び文字のうち少なくともいずれかの表示を含むことを特徴とする請求項4又は5記載の投影装置。
  7. 外部からの入力操作を受け付ける操作受付部を備え、
    前記制御部は、前記操作受付部への2回以上の一連の入力操作に応じて前記減光状態における前記光強度を変更することを特徴とする請求項1~6のいずれか一項に記載の投影装置。
  8. 前記取得部は、外部機器と接続するケーブルの接続端子を備え、
    前記制御部は、前記接続端子への前記ケーブルの接続有無を検出して前記画像データの取得がなされているか否かを判断する
    ことを特徴とする請求項1~7のいずれか一項に記載の投影装置。
  9. 前記取得部は、外部機器と無線通信を行う無線通信部を備え、
    前記制御部は、前記無線通信部が前記外部機器と通信を行っていることを検出して前記画像データの取得がなされているか否かを判断する
    ことを特徴とする請求項1~8のいずれか一項に記載の投影装置。
  10. 自機の状態を計測する計測部を備え、
    前記制御部は、前記計測部の計測結果に基づいて前記減光状態での前記光強度を定める
    ことを特徴とする請求項1~9のいずれか一項に記載の投影装置。
  11. 少なくとも前記投影部による投影方向に存在する物体を検出する検出部を備え、
    前記制御部は、前記検出部の検出結果に応じて前記減光状態での前記光強度を定めることを特徴とする請求項1~10のいずれか一項に記載の投影装置。
  12. 前記制御部は、前記減光状態での前記投影光の出射を開始してから基準時間内に画像データの取得がない場合には、前記投影光の出射を停止させることを特徴とする請求項1~11のいずれか一項に記載の投影装置。
  13. 外部からの入力操作を受け付ける操作受付部を備え、
    前記制御部は、前記減光状態での前記投影光の出射を開始してから基準時間内に前記操作受付部への入力操作又は画像データの取得がない場合には、前記投影光の出射を停止させることを特徴とする請求項1~12のいずれか一項に記載の投影装置。
  14. 投影光を出射する投影部と、前記投影部による投影対象画像の画像データを外部から取得する取得部と、を備える投影装置の発光制御方法であって、
    前記取得部により前記画像データの取得がなされていない場合に、前記投影光の光強度を基準値よりも低い減光状態とする減光ステップ
    を含むことを特徴とする発光制御方法。
  15. 投影光を出射する投影部と、前記投影部による投影対象画像の画像データを外部から取得する取得部と、を備える投影装置のコンピュータを
    前記取得部により前記画像データの取得がなされていない場合に、前記投影光の光強度を基準値よりも低い減光状態とする減光手段
    として機能させることを特徴とするプログラム。
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