JP2022049925A - 非水二次電池の正極の製造方法、非水二次電池の製造方法、及び非水二次電池 - Google Patents

非水二次電池の正極の製造方法、非水二次電池の製造方法、及び非水二次電池 Download PDF

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Abstract

【課題】正極活物質の微粒の存在による反応面積の増加の効果を発揮させながら、正極における抵抗の増加や発熱を抑制することができるリチウムイオン二次電池を提供する。【解決手段】リチウムイオン二次電池の製造方法では、プレスロール5によって搬送され正極集電箔3上の正極合材層4が塗工された正極2を、プレスロール5の間隙に通すことによって正極2の表面に対し加圧しつつ接触させることで、正極2の正極合材層4を整形する整形工程とを備え、正極2の表面から除去しない粒径の活物質である平均粒Mと、正極の表面から除去したい小さな粒径の活物質である微粒Pに対して、微粒Pに対応する凹凸を有するプレスロール5により、正極2の表面に対し加圧しつつ接触させることで微粒Pを除去する。【選択図】図4

Description

本発明は、非水二次電池の正極の製造方法、非水二次電池の製造方法、及び非水二次電池に関し、より詳しくは、内部抵抗の小さい非水二次電池の正極の製造方法、非水二次電池の製造方法及び非水二次電池に関する。
電動車両、例えば電気自動車や、またはモータ及びエンジンを車両の駆動源として有するハイブリッド車両では、電源として非水二次電池、例えばリチウムイオン二次電池が用いられている。
このようなリチウムイオン二次電池において電極を製造するには、以下のような工程が一般的である。すなわち、電極活物質と結着材と溶媒とを混合してペースト状の電極合材を作成する。この電極合材を集電箔に膜状に塗工し、ロールの間隙に通すことによって成型する。その後、乾燥工程において、転写した膜状の電極合材である膜状電極合材を乾燥させることで、集電箔の表面上に電極合材層が形成される。
このとき、電極の表面に突出部が形成されると微細短絡の増大などが問題となる。
そこで特許文献1に記載された発明では、図16に示すように成膜工程の後、集電箔103の表面上に膜状電極合材層104を有する電極102を搬送しつつ、電極102の表面を除去ロール101の表面に接触させて、電極102の表面の突出部を除去することができる電極シートの製造方法が提案された。
このような電極シートの製造方法であれば、膜状電極合材の突出部を除去して、平坦な電極シートを製造することができる。
特開2019-57383号公報
ところで正極における出力は、正極活物質の表面積に依存する。このため、正極の反応面積を増加させるため、正極活物質の中空化や多孔質化なども行われるが、さらに微粒を含んだ活物質を用いることなどが有効である。しかしながら、正極活物質の微粒は正極表面に存在すると電解液分解に伴う酸化還元反応、電解質の分解物であるフッ酸による分解反応を受けて抵抗増加や過充電時の発熱反応につながるおそれがある。このような微粉の存在について、特許文献1には言及されていない。
本発明が解決しようとする課題は、正極活物質の微粒の存在による反応面積の増加の効果を発揮させながら、正極における抵抗の増加や発熱を抑制することにある。
上記課題を解決するため、本発明のリチウムイオン二次電池の正極の製造方法では、正極集電箔の表面上に電極合材層を有する非水二次電池の正極の製造方法であって、電極活物質と結着材と溶媒とを混合した電極合材を、正極集電箔上に塗工して電極合材層を有する正極を形成する成膜工程と、第1ロールと、当該第1ロールと対向して回転する第2ロールとからなる一対のプレスロールによって搬送される正極を、前記第1ロールと前記第2ロールとの間隙に通すことによって、前記正極の表面に対し加圧しつつ接触させることで、前記正極の電極合材層を整形する整形工程とを備え、前記整形工程において、前記正極の表面から除去しない粒径Dmの活物質と、正極の表面から除去したい前記粒径Dmより小さな粒径Dpの活物質に対して、除去したい粒径Dpに対応する凹凸を有する前記プレスロールにより、前記正極の表面に対し加圧しつつ接触させることで粒径Dpの活物質を除去することを特徴とする。
前記整形工程において、前記プレスロールの凹凸は、最大高さRyを、Dp-50%<Ryとすることができる。この場合、前記プレスロールの凹凸は、最大高さRyを、Ry<Dp+50%とすることができる。
前記整形工程において、前記プレスロールの凹凸は、凹凸平均間隔Sm[μm]を、Dp+50%<Smとすることができる。この場合、前記プレスロールの凹凸は、凹凸平均間隔Sm[μm]を、Sm<100[μm]とすることができる。
前記活物質の粒径Dmを平均粒径D50としたときに、プレスロールの最大粗さRy[μm]が、(D50×0.2)-50%<Ry<(D50×0.2)+50%及び凹凸平均間隔Sm[μm]が、(D50×0.2)+50%<Sm<100[μm]を満たすようにしてもよい。
前記整形工程における前記第1ロールと前記第2ロールとの間隙に通す前の極板の厚さと、前記第1ロールと前記第2ロールとの間隙の大きさの差が、前記活物質の粒径Dm以上であることが望ましい。
前記整形工程において、前記第1ロールと前記第2ロールの間隙に通したのち、正極の表面から粒径Dmと同等の厚み範囲の表面部分と、それより極板内部の内部とを比べ、表面部分の粒径Dpの活物質の存在量を、内部の粒径Dpの活物質の存在量の50%以下に調整することも望ましい。
前記プレスロールの表面は、研磨剤による研磨により形成してもよい。
非水二次電池は、リチウムイオン二次電池において好適に実施できる。
本発明の非水二次電池の製造方法として前記非水二次電池の正極の製造方法を用いて実施できる。
本発明の非水二次電池は、正極の表面から除去しない活物質の粒径を粒径Dmとし、正極の表面から除去したい活物質であって粒径Dmより小さな活物質の粒径を粒径Dpとしたとき、正極の表面から粒径Dmと同等の厚み範囲の表面部分と、それより極板の内部とを比べ、表面部分の粒径Dpの活物質の存在量を、内部の粒径Dpの活物質の存在量の50%以下としたことを特徴とする。
本発明の非水二次電池の正極の製造方法、非水二次電池の製造方法、非水二次電池では、正極活物質の微粒の存在による反応面積の増加の効果を発揮させながら、正極における抵抗の増加や発熱を抑制することができる。
リチウムイオン二次電池の製造方法の全体の流れを説明するフローチャート。 整形工程を示す模式図。 整形工程前の正極における電極合材層の正極活物質の分布を示す模式図。 整形工程において、プレスロールにより表面部分から微粒を除去する状態を示す模式図。 整形工程が完了した正極を示す模式図。 比較のため従来の整形工程を示す模式図。 プレスロールの表面を模式的に表した図。 最大粗さRy=D50×0.2-50%の場合の粒径がD50×0.2の微粒Pと、プレスロールの表面の関係を示す図。 最大粗さRy=D50×0.2+50%の場合の粒径D50×0.2の微粒Pと、プレスロールの表面の関係を示す図。 凹凸平均間隔Sm<D50×0.2+50%の場合の粒径がD50×0.2の微粒Pと、プレスロールの表面の関係を示す図。 凹凸平均間隔Sm>100[μm]の場合の粒径がD50×0.2の微粒Pと、プレスロールの表面の関係を示す図。 凹凸平均間隔Smを算出するための式。 本実施形態の実施例と比較例を対比する表。 充電の時間経過とセル温度の上昇を示すグラフ。 本実施形態の正極2の表面の微粒Pを除去したものと、従来の表面の微粒Pを除去しなかったものと初期充放電効率を比較したグラフ。 従来の電極シートの製造方法を示す図。
<第1の実施形態の概略>
以下本発明の非水二次電池の正極の製造方法、非水二次電池の製造方法、及び非水二次電池を、リチウムイオン二次電池の製造方法の実施形態により説明する。
<リチウムイオン二次電池の製造>
ここで、まず発明の前提となるリチウムイオン二次電池の正極の製造方法の全体の流れを簡単に説明する。
図1は、リチウムイオン二次電池の製造方法の全体の流れを説明するフローチャートである。正極2と負極(不図示)とは、原材料は異なるが製造工程は共通するので、正極の説明のみ行い、共通する負極の説明は省略する。
<正極合材作成工程(S1)>
まず正極合材作成工程(S1)において、正極2の原材料となる粒状の正極活物質6に導電材、結着材と溶媒とを混合してペースト状の正極合材を作成する。正極活物質6には、例えばリチウム遷移金属酸化物が用いられる。具体的には、コバルト酸リチウム(LiCoO)、ニッケル酸リチウム(LiNiO)、マンガン酸リチウム(LiMn)、ニッケルコバルトマンガン酸リチウム(LiNi1/3Co1/3Mn1/3)、リン酸鉄リチウム(LiFePO)などが挙げられる。
<正極活物質6の粒径>
一般的に、原材料となる正極活物質6は、所定の大きさの分布を持った粒状の状態で提供されるため、必ずしも均一の粒径ではない。正極活物質6の粒度は、粒度分布により表現される。本実施形態においては、「平均粒径D50[μm]」は、レーザー回折・散乱法によって求めた粒度分布における積算値50%でのメジアン径を意味する。「平均粒M」は、活物質として主要な構成をこの平均粒径D50を中心とした主要な粒径Dmのものをいう。「微粒P」は、本実施形態の一例として平均粒Mの平均粒径D50の20%の粒径Dpを中心とするものを挙げている。
本実施形態において粒径Dm、粒径Dpといった場合には、一点に定まった粒径をいうものでなく、発明の趣旨に応じた所定の幅を持った粒径を意味する。この幅は、正極活物質6の粒度分布や、リチウムイオン二次電池における要求される特性により決定されるものである。また、実施形態では、正極活物質の粒径として「平均粒径D50[μm]」を例示しているが、粒度分布の偏りなどにより、例えばD20[μm]やD80[μm]などを用いてもよい。さらに、2つの異なる粒度分布を有する正極活物質6を混合した「二粒子混合」の正極活物質6を用いることもできる。
<成膜工程(S2)>
続いて成膜工程(S2)において、正極集電箔3(図2参照)に正極合材作成工程(S1)で作製された正極合材を両面に膜状に塗工し、所定の厚さT3の正極合材層4を製膜する。正極集電箔3には、例えばアルミニウム箔が用いられる。
<整形工程(S3)>
図2は、整形工程(S3)を示す模式図である。整形工程(S3)では、正極合材層4が塗工された厚さT1の正極2を、第1ロール5aと、第1ロール5aと対向して回転する第2ロール5bからなる一対のプレスロール5(第1ロール5aと第2ロール5bを区別しないときは、単に「プレスロール5」という。)によって搬送される正極2を、第1ロール5aと第2ロール5bとの間隙であるプレスギャップGに通す。このことによって、正極2の表面に対し加圧しつつ接触させることで、厚さT4の正極2の正極合材層4を整形する。その結果、正極2は、厚さT2となるとともに、プレスロール5の表面の形状が転写されることになる。
<乾燥工程(S4)>
整形工程(S3)が終了したら、乾燥工程(S4)により乾燥させ、正極合材層4が硬化したら正極2の完成である。なお、正極合材の状態に応じて、乾燥工程(S4)を整形工程(S3)の前に行ってもよい。
<電極群組立工程(S5)>
電極群組立工程(S5)は、完成した正極2と、同様に製作した負極(不図示)とセパレータ(不図示)を重ね合わせて巻回することで、電極群(不図示)を製作する。
<電池組立工程(S6)>
そして、電池組立工程(S6)においては、電池ケース(不図示)に巻回した電極群を挿入し、外部端子などを装着して蓋をし、電解液を注入して封止する。これでリチウムイオン二次電池のセルの組み立てが完了する。その後は、初期充電などコンディショニング、エージングなどを行い、検査などを経て、リチウムイオン二次電池の電池セルとして完成する。その後複数の電池セルがスタックされ、補器、電池ケースなどを装着して車載用の電池ユニットが完成する。
<本実施形態の原理>
正極2における出力は、正極活物質6の表面積に依存する。正極活物質6の反応面積を増加させるためには、微粒Pの混合などが有効である。しかしながら、正極活物質6の微粒は正極2表面に存在すると電解液分解に伴う酸化還元反応、電解質の分解物であるフッ酸による分解反応を受けて抵抗増加や過充電時の発熱反応につながるおそれがある。
<整形工程(S3)前の正極2>
図3は、整形工程前の正極2における正極合材層4の正極活物質6の分布を示す模式図である。なお図3~6は、説明のための模式図であるので、正極活物質6を極端に大きく表現している。成膜工程(S2)で塗工された正極2は、正極集電箔3に塗工された正極合材層4に正極活物質6が結着材や溶媒と混合されてペースト状に構成されている。正極活物質6には、多数を占める概ね平均的な粒径Dmの平均粒Mと、この平均的な粒径Dmの大きさの20%程度以下の小さな粒径Dpを有する微粒Pとが含まれている。この段階では、正極合材層4の正極活物質6は、微粒Pと平均粒Mとが、正極2の表面部分Sや内部Iにおいて均等に存在する。
<正極合材層4の構成>
本実施形態において、「正極2の表面部分S」とは、正極2の表面から正極活物質6の平均粒Mの粒径m=平均粒径D50と同等の厚みの深さの範囲をいう。「正極2の内部I」とは、表面部分Sより正極2の内部と正極集電箔3との間の範囲をいう。
本実施形態のリチウムイオン二次電池では、整形工程(S3)の前は、内部Iと表面部分Sとを比べても、正極活物質6の総量に対する粒径Dpの微粒Pの存在量は内部Iの微粒Pの存在量と同等である。言い換えれば、表面部分Sも内部Iも同様な粒径の均一の構成となっている。
<本実施形態の整形工程(S3)>
図4は、整形工程(S3)において、プレスロール5により表面部分Sから粒径Dpの微粒Pを除去する状態を示す模式図である。
図2に示すように整形工程(S3)では、製膜された厚さT1の正極2を、第1ロール5aと、第1ロール5aと対向して回転する第2ロール5bからなる一対のプレスロール5によって搬送される正極2を、第1ロール5aと第2ロール5bとのプレスギャップGに通す。このことによって、正極2の表面に対し加圧しつつ接触させることで、正極2の正極合材層を整形する。
このとき、プレスロール5の表面の粗度が調整されており、所定の大きさの多数の谷部Vがランダムに存在する。プレスロール5が正極2の表面に押し付けられると、微粒Pは、この谷部Vに押し込められるが、平均粒Mは、谷部Vに進入することができない。
そうすると、プレスロール5に押圧されて正極2の表面が平滑化されるとともに、微粒Pのみがプレスロール5により除去される。
<プレスロール5のギャップ調整>
整形工程(S3)では、正極2の表面に対しプレスロール5により十分に加圧しつつ接触させることで、正極2の正極合材層を整形する作用を生じさせる。そのためには、図2に示す整形工程(S3)における第1ロール5aと第2ロール5bとの間隙に通す前の正極の厚さT1と、第1ロール5aと第2ロール5bとの間隙であるプレスギャップGの大きさの差が、活物質の粒径Dm以上であることが条件とされる。これより小さいと、プレスロール5により正極2を十分に加圧することができないので、微粒Pを除去することができない。
<微粒P除去後の正極2>
図5は、整形工程(S3)が完了した正極2を示す模式図である。図5に示すように、表面部分Sにおいては、プレスロール5に押圧されて正極2の表面が平滑化されるとともに、微粒Pのみがプレスロール5により除去されている。なお、図示は省略したが、プレスロール5の表面に付着した微粒Pは、例えば、ブラシ、エアブロー、ウォータージェット、粘着ローラ、バキューム、静電気などにより除去される。
正極2の表面から活物質の平均粒径D50と同等の厚み範囲の表面部分Sと、表面部分Sより内側の内部Iとを比べ、表面部分Sの微粒Pの存在量が内部Iの微粒Pの存在量の50%以下に調整される。
<従来の方法>
図6は、比較のため従来の整形工程を示す模式図である。図6に示すように、従来は、プレスロール5の粗度の調整がなされていなかった。つまり、突起部を無くすために、粗は小さい平滑な表面の方がいいというのが当業者の常識であった。さらに、当業者においては、正極活物質6がプレスロール5に付着することを回避することが当業者の常識であった。そのため、本実施形態のように、比較的大きな谷部Vは形成されておらず、平均粒Mはもちろん、微粒Pも入り込む余地がない。このような平滑なプレスロール5では、正極2の表面が固められて正極活物質6の相互の間隔も接近し、正極2の内部への電解液の進入もより困難になる。したがって、せっかく正極活物質6に微粒Pが存在しても、正極活物質6の反応面積を大きくするという効果は削がれてしまう。
<プレスロール5の表面粗度>
本実施形態のプレスロールの表面粗は、最大粗さRy[μm]と、凹凸平均間隔Sm[μm]に準拠している。
ここで、「最大粗さRy[μm]」とは、1994年改訂のJIS B0601-1994において規定される最大高さである。なお、2001年改訂のJIS B0601-2001の最大高さRzにより規定することもできる。また、「凹凸の平均間隔Sm[μm]」とは、1994年改訂のJIS B0601-1994において規定される最大高さである。なお、2001年改訂のJIS B0601-2001の粗さ平均要素の平均長さRSmにより規定することもできる。
本実施形態では、最大粗さRy[μm]と、凹凸平均間隔Sm[μm]とから規定する。表面粗度の測定は、例えば、株式会社ミツトヨの携帯型の表面粗度測定器サーフテスト(登録商標)SJ-210などで測定することができる。
<プレスロール5の最大粗さRyの測定>
図7は、プレスロール5の表面を模式的に表した図である。図7に示すように、最大粗さRyは、プレスロール5の表面の粗さ曲線を取得し、一定区間l(例えばl=1.0[mm])を抜き取る。この抜取り部分の算術平均線からの最大の山頂線の頂点Ypと最大の谷底線の頂点Yvとの間隔を粗さ曲線の縦倍率の方向に測定し、Yp+Yv=Ryにより[μm]で表す。
<本実施形態のプレスロール5の最大粗さRy>
本発明者は、正極2の表面の微粒Pのみを除去するため、種々の最大粗さRy[μm]の構成のプレスロール5を準備して実験し、その効果を確認した。
その結果、プレスロール5の最大粗さRy[μm]が、活物質の粒径を平均粒径D50としたときに、
(D50×0.2)-50%<Ry<(D50×0.2)+50%
のときに正極2の表面の微粒Pのみを除去する効果が高いことを見出した。ここでは、供給された正極活物質6の平均粒Mの粒径がDmを平均粒径D50であるとして、実験的に微粒Pとして機能する正極活物質6の粒径Dpが、平均粒径D50の20%であるものとした。特に、微粒Pの粒径が不明である場合は、上記近似式により、簡単に本発明を実施できる。もちろん、効果的な平均粒Mに対する微粒Pの大きさが、実験で求められれば、その比率で調整することができる。
図7は、Ry=D50×0.2の場合の平均粒径D50の平均粒Mと、粒径D50×0.2の微粒Pと、プレスロール5の表面の関係を示している。すなわち、Ry=D50×0.2の場合では、プレスロール5の谷部Vに微粒Pが補足される大きさとなっている。微粒Pはプレスロール5により強く押圧されるので、谷部Vに補足される。一旦谷部Vに補足されると、そのままプレスロール5が正極2から離れていくときにプレスロール5側に補足されたまま、正極2から除去されることになる。一方、平均粒Mの粒径D50は、谷部Vの深さ、すなわちRyよりもはるかに大きいため、谷部Vに補足されることがない。
図8は、最大粗さRy=D50×0.2-50%の場合の粒径がD50×0.2の微粒Pと、プレスロール5の表面の関係を示す図である。
図8に示すように、Ry=D50×0.2-50%の場合では、微粒Pはプレスロール5により強く押圧されるので谷部Vに補足されるものの、谷部Vの深さが、十分ではないので、プレスロール5により微粒Pの除去は、限定的となる。このため、Ry>D50×0.2-50%であることが望まれる。
図9は、最大粗さRy=D50×0.2+50%の場合の粒径D50×0.2の微粒Pと、プレスロール5の表面の関係を示す図である。すなわち、Ry=D50×0.2+50%の場合では、平均粒Mの粒径D50は、谷部Vの深さ、すなわちRyよりもはるかに大きいため、谷部Vに補足されることがない。一方、プレスロール5の谷部Vに微粒Pが補足される大きさとなっている。微粒Pはプレスロール5により強く押圧されるので、谷部Vに補足される。一旦谷部Vに補足されると、そのままプレスロール5が正極2から離れていくときにプレスロール5側に補足されたまま、正極2から除去されることになる。
この微粒を補足する目的のみ考慮すれば効果があるものの、プレスロール5の粗度が増すことは、プレスロール5の粗度が転写される正極2の表面の粗度も粗くなる。そうすると、正極2の表面形状を整形する整形工程としては、十分に正極2の表面を整形することができず、粒子の細かい結着材などは、そのままプレスロール5の粗度が転写される。そのため、突起部などが十分に除去できないという不都合が生じうる。
また、谷部Vが深すぎる場合は、プレスロール5により除去した微粒Pを、プレスロール5から除去することが困難となってくる。このような事情からも、最大粗さRy<D50×0.2+50%を満たす範囲が望ましい。
<プレスロール5の凹凸平均間隔Smの測定>
図7に示すように、凹凸平均間隔Smは、プレスロール5の表面の粗さ曲線を取得し、一定区間l(例えばl=1.0mm)を抜き取る。この抜取り部分の算術平均線からの1つの山の山頂線の交点と、それに隣接する谷底線と算術平均線との交点までの長さの和を求める。図12は、凹凸平均間隔Smを算出するための式である。図12に示す式に示すように、区間内l内の1つの山と隣接する谷の幅Sm~Smまでの値を積算し、サンプルの数nで除して算術平均を求める。
<本実施形態のプレスロール5の凹凸平均間隔Sm>
図10は、凹凸平均間隔Sm<D50×0.2+50%の場合の粒径がD50×0.2の微粒Pと、プレスロール5の表面の関係を示す図である。
図10に示すように、凹凸平均間隔Sm<D50×0.2+50%の場合では、多くの谷部Vは微粒Pより谷に幅が狭いため、微粒Pを補足することができない。つまり、この条件を外れたプレスロール5は、十分に微粒P除去することができない。
図11は、凹凸平均間隔Sm>100[μm]の場合の粒径がD50×0.2の微粒Pと、プレスロール5の表面の関係を示す図である。この場合は、凹凸平均間隔Smが微粒Pよりも十分に広いが、大きすぎると谷部Vに微粒Pを保持しておくことが難しくなり、微粒Pの除去の効果が限定的となる。
<最大粗さRyと凹凸平均間隔Smの関係>
なお、本実施形態では、最大粗さRyと凹凸平均間隔Smを、理解のために分けて説明したが、本実施形態のプレスロール5の表面処理は、目的の粗度に応じて研磨剤の粒の大きさを選択して研磨する。このため、谷部Vの形状は、平均化されたランダムな形状であり、概ね相似形となり、凹凸平均間隔Smと最大粗さRyは、概ね相関関係がある。
従って、本実施形態の目的である、正極2の表面の微粒Pのみを除去するためのプレスロール5は、最大粗さRyと凹凸平均間隔Smの双方により規定する必要はない。最大粗さRyのみ、若しくは凹凸平均間隔Smのみの数値限定でも規定できるものである。
<プレスロール5の条件>
以上説明したとおり、整形工程(S3)において用いるプレスロール5は、例えば、以下のような条件のいずれかを満たすことで好適に実施できる。もちろん、複数の条件を満たすことはより好ましい。
(1)条件1:Dp-50%<Ry
(2)条件2:Dp-50%<Ry<Dp+50%
(3)条件3:Dp+50%<Sm
(4)条件4:Dp+50%<Sm<100[μm]
(5)条件5:(D50×0.2)-50%<Ry<(D50×0.2)+50%
かつ、(D50×0.2)+50%<Sm<100[μm]
<プレスロール5の実験例>
図13は、本実施形態の実施例と比較例を対比する表である。図13に示すように、プレスロール5の最大粗さRy、凹凸平均間隔Sm、活物質の平均粒径D50、プレスギャップGと正極2の厚みの差を変化させながら、正極2の内部Iにおける微粒Pの個数に対する、表面部分Sの微粒Pの個数の比[%]を比較した。
<実施例1>
条件:実施例1は、平均粒Mが平均粒径D50=2.8[μm]であり、D50×0.2-50%=0.28[μm]となる。プレスロール5の最大粗さRy=0.29となる。
また、凹凸平均間隔Sm=69.9[μm]である。
よって、上記条件5:(D50×0.2)-50%<Ry<(D50×0.2)+50%
かつ、(D50×0.2)+50%<Sm<100[μm]を満たす条件である。
なお、(D50×0.2)-50%≒Ryであり、適正範囲での略下限値を示す。
また、プレスギャップG=68[μm]>D50という条件を満たす。
結果:その結果、正極2の内部Iにおける微粒Pの個数に対する、表面部分Sの微粒Pの個数の比は、40%となった。
つまり、整形工程(S3)において、十分に正極2の表面の微粒Pが除去されたことが確認できた。
<実施例2>
条件:実施例2は、平均粒Mが平均粒径D50=3.8[μm]であり、D50×0.2+50%=1.14[μm]となる。プレスロール5の最大粗さRy=0.95となる。
また、凹凸平均間隔Sm=69.9[μm]である。
よって、上記条件5:(D50×0.2)-50%<Ry<(D50×0.2)+50%
かつ、(D50×0.2)+50%<Sm<100[μm]を満たす条件である。
なお、(D50×0.2)+50%≒Ryであり、適正範囲での略上限値を示す。
また、プレスギャップG=68[μm]>D50という条件を満たす。
結果:その結果、正極2の内部Iにおける微粒Pの個数に対する、表面部分Sの微粒Pの個数の比は、40%となった。
つまり、整形工程(S3)において、十分に正極2の表面の微粒Pが除去されたことが確認できた。
<比較例1>
条件:比較例1は、平均粒Mが平均粒径D50=5.0[μm]であり、D50×0.2-50%=0.5[μm]となる。プレスロール5の最大粗さRy=0.29となる。
また、凹凸平均間隔Sm=69.9[μm]である。従って、Ry=0.29<(D50×0.2)-50%=0.5となる。
よって、上記条件5:(D50×0.2)-50%<Ry<(D50×0.2)+50%を満たさない条件である。
なお、プレスギャップG=67[μm]>D50という条件は満たす。
結果:その結果、正極2の内部Iにおける微粒Pの個数に対する、表面部分Sの微粒Pの個数の比は、90%となった。
つまり、整形工程(S3)において、十分には正極2の表面の微粒Pが除去されていないことが確認できた。
<比較例2>
条件:実施例1は、平均粒Mが平均粒径D50=2.8[μm]であり、D50×0.2+50%=0.84[μm]となる。プレスロール5の最大粗さRy=0.95となる。
また、凹凸平均間隔Sm=72.8[μm]である。従って、Ry=0.95>D50×0.2+50%=0.84となる。
よって、上記条件5:Ry<(D50×0.2)+50%を満たさない条件である。
なお、プレスギャップG=72.8[μm]>D50という条件を満たす。
結果:その結果、正極2の内部Iにおける微粒Pの個数に対する、表面部分Sの微粒Pの個数の比は、40%となった。
つまり、整形工程(S3)において、十分には正極2の表面の微粒Pが除去されていないことが確認できた。
<実験の結果>
このような実験の結果、整形工程(S3)において、粒径Dmの活物質と粒径Dpの活物質が混在した正極活物質6に対して、除去したい粒径Dpに対応する凹凸を有するプレスロール5により、粒径Dpの活物質のみを除去することができることを確認した。
(本実施形態の作用)
(1)本実施形態の正極の製造方法によると、正極2表面に存在する微粒Pを除去することができる。その結果以下のような作用を奏する。
リチウムイオン二次電池には、Liイオンの輸送媒体として、有機系の電解液が使用されている。この電解液としては、エチレンカーボネート(Ethylene carbonate:EC)などの環状カーボネートとジメチルカーボネート(Dimethylcarbonate:DMC)、ジエチルカーボネート(Diethylcarbonate:DEC)などの鎖状カーボネートの混合溶媒にヘキサフルオロリン酸リチウム(LiPF)などのリチウム塩が溶解されたものが一般に使用されている。リチウムイオン二次電池は、充放電が繰り返されると、そのセル内に電気化学反応により電解液が分解し、電極表面の堆積物や分解ガスが発生してリチウムイオン二次電池の劣化が進行する。
また、LiPFは、水中でLiとPF に乖離して安定であるが、電解液などの非水溶液中では微量な水分により以下のように加水分解が起こり、フッ酸(フッ化水素酸・HF)を生成する。フッ酸を生じると、フッ酸による電極の分解により抵抗増加や過充電時の発熱反応につながるおそれがある。
LiPF+HO→LiF・HF-HF↑+POF
つまり、本実施形態のように正極2の表面に存在する微粒Pを除去することで、このようなリチウムイオン二次電池の劣化を抑制することができる。
<過充電における温度上昇>
図14は、正極2の表面に微粒Pをそのまま存在させたものと、微粒Pを除去したものの、充電の時間経過とセル温度の上昇を測定したグラフである。本実施形態のように微粒Pを除去した場合でも充電時間の経過に応じて温度が上昇する。ここで時間t1を経過すると過充電となる。その結果、正極活物質6や電解液の分解に伴い時間t2では温度が上昇し、時間t3を経過すると反転して、反応物質が減少し温度は低下する。
一方、正極2の表面に微粒が多く存在すると、時間t1を経過して過充電の状態になると、正極2の表面の微粒Pが激しく分解し、反応熱が発生し、その後は急激に温度が上昇する。
従って、本実施形態のように正極2の表面の微粒Pを除去することで、過充電における温度上昇を抑制しリチウムイオン二次電池の劣化を有効に抑制することができることが分かった。
<充電効率>
図15は、本実施形態の正極2の表面の微粒Pを除去したものと、従来の表面の微粒Pを除去しなかったものと初期充放電効率を比較したグラフである。ここで、「初期充放電効率」とは、電池の放電で得られた電気量と充電に要した電気量との比、またはおのおのの電気エネルギーの比をいう。図15に示すように正極2の表面に微粒Pが存在する場合には、概ね90.4%前後の初期充放電効率を示すが、本実施形態のように微粒Pを除去した場合には、概ね91.8%程度の高い初期充放電効率を示した。
従って、本実施形態のように正極2の表面の微粒Pを除去することで、リチウムイオン二次電池の劣化を有効に抑制することができることが分かった。
(実施形態の効果)
(1)本実施形態の非水二次電池の正極では、正極2の表面の微粒Pを除去することで電解液分解に伴う酸化還元反応、電解質の分解物であるフッ酸による分解反応による過充電時の発熱反応過充電における温度の上昇を抑制することができる。
(2)本実施形態の非水二次電池の正極では、正極2の表面の微粒Pを除去することで電解液分解に伴う酸化還元反応、電解質の分解物であるフッ酸による分解反応による電池の内部抵抗の増大を抑制することができる。
(3)本実施形態の非水二次電池の正極では、正極2の表面の微粒Pを除去することで電解液分解に伴う酸化還元反応、電解質の分解物であるフッ酸による分解反応を抑制することで、電池の劣化を抑制し、電池寿命を長くすることができる。
(変形例)
上記実施形態は、以下のように実施することもできる。
〇実施形態のフローチャートは1例であり、その順序や内容に限定されるものではない。
○実施形態中の数値範囲は例示であり、実験等により数値範囲の適性が図れることは言うまでもない。
○谷部Vの形状は、研磨剤による研磨によって形成されたランダムな形状を例示したが、規則正しい凹部を形成してもよい。

○本発明は、上記実施形態により限定して解釈されることはなく、当業者であれば、特許請求の範囲を逸脱しない範囲で、その構成を付加し、削除し、若しくは置換して実施できることは言うまでもない。
2…正極
3…正極集電箔
4…正極合材層
6…正極活物質
5a…第1ロール
5b…第2ロール
5…プレスロール
S…表面部分(正極の表面から活物質の平均粒径D50と同等の厚み範囲)
I…(表面部分より極板内部の)内部
V…谷部
G…プレスギャップ
Dp…粒径
Dm…粒径
50…平均粒径(レーザー回折・散乱法によって求めた粒度分布における積算値50%でのメジアン径を意味する。)
P…(平均粒径D50の20%以下の径である)微粒
M…平均粒(平均粒径D50前後の径である粒)
Ry[μm]…最大粗さ
Sm[μm]…凹凸平均間隔
T1…極板の厚さ

Claims (12)

  1. 集電箔の表面上に電極合材層を有する非水二次電池の正極の製造方法であって、
    電極活物質と結着材と溶媒とを混合した電極合材を、正極集電箔上に塗工して電極合材層を有する正極を形成する成膜工程と、
    第1ロールと、当該第1ロールと対向して回転する第2ロールとからなる一対のプレスロールによって搬送される正極を、前記第1ロールと前記第2ロールとの間隙に通すことによって、前記正極の表面に対し加圧しつつ接触させることで、前記正極の電極合材層を整形する整形工程とを備え、
    前記整形工程において、
    前記正極の表面から除去しない粒径Dmの活物質と、正極の表面から除去したい前記粒径Dmより小さな粒径Dpの活物質に対して、除去したい粒径Dpに対応する凹凸を有する前記プレスロールにより、前記正極の表面に対し加圧しつつ接触させることで粒径Dpの活物質を除去することを特徴とした非水二次電池の正極の製造方法。
  2. 前記整形工程において、
    前記プレスロールの凹凸は、最大高さRyを、Dp-50%<Ryとしたことを特徴とする請求項1に記載の非水二次電池の正極の製造方法。
  3. 前記整形工程において、
    前記プレスロールの凹凸は、最大高さRyを、Ry<Dp+50%としたことを特徴とする請求項2に記載の非水二次電池の正極の製造方法。
  4. 前記整形工程において、
    前記プレスロールの凹凸は、凹凸平均間隔Sm[μm]を、
    Dp+50%<Smとしたことを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載の非水二次電池の正極の製造方法。
  5. 前記整形工程において、
    前記プレスロールの凹凸は、凹凸平均間隔Sm[μm]を、Sm<100[μm]としたことを特徴とする請求項4に記載の非水二次電池の正極の製造方法。
  6. 前記活物質の粒径Dmを平均粒径D50としたときに、プレスロールの最大粗さRy[μm]が、
    (D50×0.2)-50%<Ry<(D50×0.2)+50%
    及び
    凹凸平均間隔Sm[μm]が、
    (D50×0.2)+50%<Sm<100[μm]
    を満たすことを特徴とした請求項1に記載の非水二次電池の正極の製造方法。
  7. 前記整形工程における前記第1ロールと前記第2ロールとの間隙に通す前の極板の厚さと、前記第1ロールと前記第2ロールとの間隙の大きさの差が、前記活物質の粒径Dm以上であることを特徴とする請求項1~6のいずれか一項に記載の非水二次電池の正極の製造方法。
  8. 前記整形工程において、前記第1ロールと前記第2ロールの間隙に通したのち、正極の表面から粒径Dmと同等の厚み範囲の表面部分と、それより極板内部の内部とを比べ、表面部分の粒径Dpの活物質の存在量を、内部の粒径Dpの活物質の存在量の50%以下に調整することを特徴とする請求項1~7のいずれか一項に記載の非水二次電池の正極の製造方法。
  9. 前記プレスロールの表面は、研磨剤による研磨により形成されていることを特徴とする請求項1~8のいずれか一項に記載の非水二次電池の正極の製造方法。
  10. 前記非水二次電池が、リチウムイオン二次電池であることを特徴とする請求項1~9のいずれか一項に記載の非水二次電池の正極の製造方法。
  11. 請求項1~10のいずれか一項に記載の非水二次電池の正極の製造方法を用いたことを特徴とする非水二次電池の製造方法。
  12. 正極の表面から除去しない活物質の粒径を粒径Dmとし、正極の表面から除去したい活物質であって粒径Dmより小さな活物質の粒径を粒径Dpとしたとき、
    正極の表面から粒径Dmと同等の厚み範囲の表面部分と、それより極板の内部とを比べ、表面部分の粒径Dpの活物質の存在量を、内部の粒径Dpの活物質の存在量の50%以下としたことを特徴とする非水二次電池。
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