JP2022047170A - クリップ式装着具 - Google Patents

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Yukiya Maeda
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Abstract

【課題】ボールジョイントの球状部が摩耗しても、2つのクリップ部材を互いに回動不能に固定するのと併せて、ボールジョイントを回動不能に固定できるクリップ式装着具を提供する。【解決手段】クリップ式装着具(1)において、クリップ(3)の一対の挟込部(17)とは反対側に一対の作動部(19)が設けられる。一対の作動部(19)の間に形成された収容部(25)には、ボールスタッド(5)の球状部(75)が収容され、球状部(75)と収容部(25)でボールジョイント(73)が構成される。操作部材(87)を操作すると、球状部(75)が作動部(19)に押し付けられ、ボールジョイント(73)を回動不能に固定すると共に、クリップ(3)を閉状態にして一対のクリップ部材(11,13)を回動不能に固定する。【選択図】図6

Description

本開示は、クリップ式装着具に関する。
従来から、被装着体に対象物を角度可変に装着するためのクリップ式装着具が知られている。このようなクリップ式装着具として、特許文献1には、カメラを自動2輪車のハンドルに取り付けるのに用いられるカメラスタンドが開示されている。
特許文献1に開示のカメラスタンドは、クリップと、クリップにボールジョイントを介して連結される支持台とを備える。クリップは、アジャストボルトにより相対的に回転可能または不能となるよう調節自在に軸着された2つのクリップ部材(クリップ片)からなる。そして、一方のクリップ部材には、アジャストボルトの締め付けと連動して間隔が狭くなる割り溝部と、割り溝部の一端が連続するボールジョイントの支承部とが設けられている。当該カメラスタンドは、アジャスタボルトを締め付けると、2つのクリップ部材を相対回転不能にして互いに固定すると共に、割り溝の間隔を狭めて支承部の開口径を縮径し、ボールジョイントを回動不能に固定するようになっている。
実開平3-55394号公報
特許文献1に開示されるカメラスタンドでは、ボールジョイントの球状部が使用に伴って摩耗すると、アジャスタボルトを締め付けても、割り溝の間隔が狭まることによる支承部での当該球状部の挟み込みが緩くなってしまい、ボールジョイントを回動不能に固定できなくなるおそれがある。
本開示の技術の目的は、ボールジョイントの球状部が摩耗しても、2つのクリップ部材を互いに回動不能に固定するのと併せて、ボールジョイントを回動不能に固定できるクリップ式装着具を提供することにある。
上記の目的を達成するために、本開示の技術では、ボールジョイントの球状部をクリップに対して挟込部とは反対側から押し付けることで、クリップをなす2つのクリップ部材とボールジョイントとを共に回動不能に固定できるように、クリップ式装着具の構成を工夫した。
具体的には、本開示の第1の態様は、被装着体に対象物を角度可変に装着するためのクリップ式装着具を対象とする。第1の態様のクリップ式装着具は、支持軸を介して互いに回動可能に連結された第1クリップ部材および第2クリップ部材からなるクリップを備える。クリップにおいて、前記支持軸を基準とした一方側の部分は、前記被装着体を挟み込む一対の挟込部を構成し、他方側の部分は、前記支持軸側に押圧されると前記一対の挟込部を閉じる方向に作動させる一対の作動部を構成する。
第1の態様のクリップ式装着具は、前記一対の作動部の間に形成された収容部に収容される球状部を有するボールスタッドをさらに備える。ボールスタッドは、前記収容部との組合せによりボールジョイントを構成する。第1の態様のクリップ式装着具は、前記球状部を前記作動部に押し付けることで、前記ボールジョイントを回動不能に固定すると共に、前記クリップを閉状態にして前記第1クリップ部材および前記第2クリップ部材を互いに回動不能に固定する操作を行うことが可能な操作機構をさらに備える。
この第1の態様によると、操作機構を操作することで、ボールスタッドの球状部がクリップの作動部に押し付けられる。そうすると、クリップの挟込部が閉じる方向に作動し、当該クリップを閉状態にして第1クリップ部材および第2クリップ部材が互いに回動不能に固定される。また、ボールスタッドの球状部が、操作機構と作動部との間に挟み込まれて回動不能に固定される。これよって、ボールジョイントの球状部が摩耗しても、第1クリップ部材および第2クリップ部材を互いに回動不能に固定するのと併せて、ボールジョイントを回動不能に固定できる。
本開示の第2の態様は、第1の態様のクリップ式装着具において、前記操作機構が、クッション性を有する滑止部材を有する、クリップ式装着具である。第2の態様のクリップ式装着具において、前記滑止部材は、前記球状部に対して接近および離間可能に設けられ、前記操作機構の操作によって前記球状部が前記作動部に押し付けられるときに、該作動部との間に前記球状部を挟み込む。
この第2の態様によると、ボールスタッドの球状部がクリップの作動部に押し付けられるときに、操作機構と球状部との間で滑りが生じるのを滑止部材によって抑制できる。そのことで、操作機構の操作により球状部に対して作動部に押し付ける方向への力を好適に作用させられる。また、滑止部材は球状部に対して接近および離間可能であるので、球状部が作動部に押し付けられないときには回動自在となる。さらに、滑止部材はクッション性を有するので、操作機構と球状部との間に挟み込まれると、当該球状部の回動を好適に規制できる。
本開示の第3の態様は、第1または第2の態様のクリップ式装着具において、一方の前記作動部に、前記収容部内に向けて突出し、前記支持軸に沿う方向への前記球状部の移動を規制する規制片が設けられる、クリップ式装着具である。
この第3の態様によると、ボールスタッドの球状部の支持軸に沿う方向への移動がクリップの作動部に設けられた規制片によって規制されるので、収容部内での球状部のガタつきを抑制できる。このことは、操作機構の操作により球状部に対して、作動部に押し付ける方向への力を好適に作用させるのに有利である。
本開示の第4の態様は、第1~第3の態様のいずれか1つのクリップ式装着具において、前記一対の作動部の間に、前記収容部に通じ、前記一対の挟込部が互いに離間するほど大きくなる隙間が形成される、クリップ式装着具である。第4の態様のクリップ式装着具は、前記隙間を覆うように設けられるカバー部を備える。
この第4の態様によると、一対の作動部の間に形成される隙間が、収容部に通じ、一対の挟込部が互いに離間するほど(つまりクリップの開度が大きくなるほど)大きくなる。この隙間はカバー部によって覆われるので、クリップに比較的大きな開度を確保しても、収容部内が外部から見え難くできる。このことは、クリップ式装着具の見栄えを良くするのに有利である。
本開示の第5の態様は、第1~第4の態様のいずれか1つのクリップ式装着具において、一方の前記作動部に、前記収容部を前記支持軸とは反対側で仕切る側壁が設けられる、クリップ式装着具である。第5の態様のクリップ式装着具において、前記操作機構は、ユーザによる操作を以て、前記支持軸に対し前記球状部を介して進退可能に設けられた操作部材を備える。前記操作部材は、前記側壁に挿通されるねじ部と、該ねじ部の一端に設けられた頭部とを有する。そして、前記側壁のうち前記ねじ部が挿通される挿通孔の周縁部分には、前記収容部の外方に突出した、前記操作部材を前記支持軸側に進行させたときに前記頭部を受ける台座部が設けられる。
この第5の態様によると、操作部材を支持軸側に進行させたときに、当該操作部材の頭部がクリップの側壁に設けられた台座部に受けられる。台座部はストッパとして機能するので、操作部材を進行させ過ぎるのを規制できる。それにより、ボールスタッドの球状部がクリップの作動部に過度に押し付けられるのを防止できる。このことは、操作部材へのユーザの操作に起因したクリップ式装着具の破損を防止するのに有利である。
本開示の技術によれば、クリップ式装着具において、ボールジョイントの球状部が摩耗しても、第1クリップ部材および第2クリップ部材を互いに回動不能に固定するのと併せて、ボールジョイントを回動不能に固定できる。
図1は、クリップ式装着具を用いてカメラ装置をユーザに装着した状態を例示する図である。 図2は、カメラ装置に取り付けられた状態のクリップ式装着具の後側からの斜視図である。 図3は、クリップ式装着具の側面図である。 図4は、クリップ式装着具の分解斜視図である。 図5は、クリップが開状態にあるクリップ式装着具の断面図である。 図6は、クリップが閉状態にあるクリップ式装着具の断面図である。 図7は、クリップ式装着具の要部を固定クリップ部材を透過させて裏側から見た図である。 図8は、スライド板と保持部材との組み付け状態での関係を示す側面図である。
以下、例示的な実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
この実施形態のクリップ式装着具1は、図1に示すように、警備員などのユーザUにカメラ装置(ウェアラブルカメラ)201を角度可変に装着するために用いられる装着具である。カメラ装置201は、撮影用のレンズ203をユーザUの正面側に向けた状態で衣服Cに装着される。カメラ装置201は、対象物の一例である。衣服Cは、被装着体の一例である。図2および図3に示すように、クリップ式装着具1は、カメラ装置201の背面に取り付けられる。
以下の説明では、クリップ式装着具1について、クリップ3の開口が向けられる側を「前」、クリップ3の開口が向けられる側とは反対側を「後」と称する。また、クリップ式装着具1について、カメラ装置201に取り付けられる側を「裏」、カメラ装置201に取り付けられる側とは反対側を「表」と称し、表側から見たときに、クリップ3を構成する一対のクリップ部材11,13の相対的な回動中心である回転軸Aに沿う方向における左側を「左」、右側を「右」と称する。
-クリップ式装着具の構成-
図2~図6に示すように、クリップ式装着具1は、クリップ3と、ボールスタッド5と、操作機構7と、マウント部材9とを備える。
〈クリップ〉
クリップ3は、固定クリップ部材11および可動クリップ部材13からなる。固定クリップ部材11および可動クリップ部材13は、支持軸15を介して回動可能に連結される。クリップ3のうち支持軸15を基準した一方側(前側)の部分は、被装着体Cを挟み込む一対の挟込部17を構成する。クリップ3のうち支持軸15を基準とした他方側(後側)の部分は、支持軸15側に押圧されると、一対の挟込部17を閉じる方向に作動させる一対の作動部19を構成する。固定クリップ部材11および可動クリップ部材13は、いずれも樹脂製の部材である。
固定クリップ部材11は、第1クリップ部材の一例である。固定クリップ部材11は、クリップ3の裏側に位置し、クリップ3による被装着体Cの挟み込み動作時に回動しないクリップ部材である。固定クリップ部材11の前側の部分は、可動クリップ部材13に対して接近および離間する方向に変位しない固定挟込部17aを構成する。固定クリップ部材11の後側の部分は、可動クリップ部材13に対して接近および離間する方向に変位しない固定作動部19aを構成する。
可動クリップ部材13は、第2クリップ部材の一例である。可動クリップ部材13は、クリップ3の表側に位置し、クリップ3による被装着体Cの挟み込み動作時に回動するクリップ部材である。可動クリップ部材13の前側の部分は、固定クリップ部材11に対して接近および離間する方向に変位する変位挟込部17bを構成する。可動クリップ部材13の後側の部分は、固定クリップ部材11に対して接近および離間する方向に変位する変位作動部19bを構成する。
固定挟込部17aおよび変位挟込部17bは、それぞれ板状に形成され、互いに対向して配置される。固定挟込部17aの変位挟込部17bに対向する面と、変位挟込部17bの固定挟込部17aに対向する面とは、それぞれ被装着体Cに接する挟込面21を構成する。固定挟込部17aの挟込面21と変位挟込部17bの挟込面21にはそれぞれ、複数の凸状部23が互いに噛み合うように設けられる。複数の凸状部23は、それぞれ左右方向にジグザグ形に屈曲するように延び、互いに前後方向に間隔をあけて配置される。
固定作動部19aと変位作動部19bとの間には、ボールスタッド5の球状部75と操作機構7の一部を収容する収容部25が形成される。収容部25は、固定作動部19aと変位作動部19bとによって囲まれる空間である。
固定作動部19aは、固定挟込部17aよりも左右方向の寸法が小さく設けられる。固定作動部19aは、表側および前側に内部が開放された略ケース状に形成される。固定作動部19aは、裏側に位置する裏壁27と、裏壁27の幅方向における両端部および後方の端部から表側に延びる側壁29とによって構成される。側壁29は、厚さ方向が左右方向に対応する左壁31および右壁33と、厚さ方向が前後方向に対応する後壁35とによって構成される。
固定作動部19aの裏壁27は、平面視で略矩形状に形成され、収容部25を裏側で仕切る。この裏壁27のうち前側の部分は、後方に向かって表側に臨むように傾斜した傾斜面37を有する(図5参照)。当該裏壁27には、ボールスタッド5が挿通される軸受け孔39が形成される。軸受け孔39は、平面視で前後方向に沿う長軸を有する楕円形とされ、傾斜面37にかかるように設けられる。
固定作動部19aの左壁31および右壁33は、収容部25を左右両側で仕切る。これら左壁31および右壁33のうち軸受け孔39の左右両側に位置する部分はそれぞれ、前側の端縁が表側に向くように傾斜する形状とされる。固定作動部19aの後壁35は、収容部25を支持軸15とは反対側で仕切る。この後壁35のうち軸受け孔39の後方に位置する部分には、操作部材87が挿通される挿通孔41が形成される。当該後壁35の挿通孔41の周縁部分には、収容部25の外方(後方)に突出した環状の台座部43が設けられる。また、後壁35のうち台座部43の左右両側の部分にはそれぞれ、位置決め孔45および締結孔47が形成される。
固定クリップ部材11において、固定挟込部17aと固定作動部19aとの間の左右両側の部分にはそれぞれ、表側に突出した側面視で略三角形状の軸受け凸部49が設けられる。各軸受け凸部49には、左右方向に延びる軸孔51が形成される。一方の軸孔51は軸受け凸部49を貫通し、他方の軸孔51は軸受け凸部49を貫通せず、一方の軸受け凸部49側のみに開口する。また、固定クリップ部材11には、軸孔51が貫通された一方の軸受け凸部49の裏側から当該軸孔51に貫通する抜止め用の孔53が形成される。
変位作動部19bは、変位挟込部17bよりも左右方向の寸法が小さく設けられる。変位作動部19bは、裏側および後側に内部が開放された略ケース状に形成される。変位作動部19bは、固定作動部19aの内側に配置され、固定作動部19a内で変位する。変位作動部19bは、表側に位置する表壁55と、表壁55の左右方向における両端部から裏側に延びる一対の側壁57とによって構成される。
表壁55は、平面視で略矩形状に形成される。この表壁55は、ユーザUによって押圧操作される操作部59を構成する。表壁55のうち前側の部分は、後方に向かって裏側に臨むように傾斜した傾斜面61を有する。当該表壁55の後側の端縁、つまり変位作動部19bの後側の端縁と、固定作動部19aにおける後壁35の前面との間には、収容部25に通じる隙間63が形成される。当該隙間63は、固定挟込部17aと変位挟込部17bとが互いに離間するほど、つまり固定作動部19aと変位作動部19bとが互いに接近するほど大きくなる。
変位作動部19bの一対の側壁57はそれぞれ、厚さ方向が左右方向に対応し、固定作動部19aの左壁31および右壁33と対向する。図7に示すように、変位作動部19bの各側壁57には、平面視で固定作動部19aの裏壁27に形成された軸受け孔39の左右両側に対応する部分から収容部25内に向けて突出した板状の規制片65が複数(図示する例では2つずつ)設けられる。
可動クリップ部材13において、変位挟込部17bと変位作動部19bとの間の左右両側の部分にはそれぞれ、裏側に突出した側面視で略三角形状の軸受け凸部67が設けられる。可動クリップ部材13の各軸受け凸部67は、左右方向に貫通する軸孔69が形成される。可動クリップ部材13の各軸受け凸部76は、固定クリップ部材11に設けられた一対の軸受け凸部49の間に位置する。
固定クリップ部材11と可動クリップ部材13とは、各々の両軸受け凸部49,69の軸孔51,69に支持軸15を挿入することにより、互いに回動可能に連結される。支持軸15は、固定クリップ部材11の抜止め用の孔53に挿入されたボルト71によって抜け止めされる(図3および図7参照)。本例では、可動クリップ部材13が固定クリップ部材11に対し、支持軸15を中心として回動する。
可動クリップ部材13が変位作動部19bを固定作動部19aに接近させる方向に回動されると、変位挟込部17bが固定挟込部17aから離間して、クリップ3が開状態となる(図5参照)。可動クリップ部材13が変位作動部19bを固定作動部19aから離間させる方向に回動されると、変位挟込部17bが固定挟込部17aに接近して、クリップ3が閉状態となる(図6参照)。
〈ボールスタッド〉
図4~図6に示すように、ボールスタッド5は、収容部との組合せによりボールジョイント73を形成する。ボールスタッド5は、樹脂製の部材であって、収容部25に収容される球状部75と、球状部75が一端に設けられた軸部77とを有する。ボールスタッド5の球状部75の収容部25内での左右方向への移動は、変位作動部19bに設けられた複数の規制片65によって規制される(図7参照)。当該球状部75には、軸部77とは反対側の端部から内方に延びる凹所79が複数形成される。各凹所79は、球状部75のヒケによる変形を抑制するための肉抜きである。
ボールスタッド5の軸部77は、固定作動部19aの軸受け孔39に挿通され、収容部25外に延び出る。この軸部77には、金属製のインサートナット81が球状部75とは反対側の端部から熱圧入される。ボールスタッド5の球状部75と軸部77との接続部分83の表面は、軸部77の延びる方向である軸方向において、比較的緩やかな湾曲形状に形成される。具体的には、当該接続部分83の軸方向の曲率半径は、球状部75の軸部77周りの表面のうち最も外側に位置する最外周面85の周方向における曲率半径よりも大きい。このことは、ボールスタッド5の球状部75がクリップ3の作動部19に押し付けられる際などに、球状部75と軸部77との接続部分83に応力集中が生じることを抑制するのに有利である。
〈操作機構〉
操作機構7は、ボールスタッド5の球状部75をクリップ3の作動部19に押し付けることで、ボールジョイント73を回動不能に固定すると共に、クリップ3を閉状態にして固定クリップ部材11および可動クリップ部材13を互いに回動不能に固定する操作を行うことが可能に構成される。図4~図7に示すように、操作機構7は、操作部材87と、ナット89と、保持部材91と、スライド板93と、滑止部材95とを備える。
操作部材87は、ユーザUによって回転操作される部材である。操作部材87は、ユーザUによる回転操作を以て、支持軸15に対し、ボールスタッド5の球状部75を介して進退可能に設けられる。操作部材87は、固定作動部19aの後壁35に形成された挿通孔41に挿通されるねじ部97と、ねじ部97の一端に設けられた頭部99とを有する。操作部材87の頭部99は、固定作動部19aの後側において収容部25外に配置される。操作部材87のねじ部97は、収容部25に挿入される。
ナット89は、収容部25に配置される。ナット89は、収容部25において、ねじ孔を固定作動部19aの挿通孔41に対応させ、その挿通孔41の周辺部分に押し付けられた状態で、保持部材91により保持される。ナット89には、操作部材87のねじ部97が螺合される。それによって、操作部材87は、ユーザUが回転操作すると、その回転方向に応じて収容部25内を支持軸15に向けて進行するか又は収容部25外に向けて後退するようになっている。
保持部材91は、樹脂製の部材であって、ナット89を収容する凹部101を有する。この凹部101の内周面は、ナット89の外形に倣った形状とされている。そのことで、ナット89の凹部101内での回転は、当該凹部101の内周面との干渉により規制される。よって、操作部材87が回転操作されることに伴い、ナット89に回転方向への外力が与えられても、ナット89が空回りしない。凹部101の底面には、保持部材91を貫通する貫通孔103が形成される。貫通孔103には、操作部材87のねじ部97が挿通される。
保持部材91の凹部101の左右両側にはそれぞれ、後方に突出した突片105が設けられる。各突片105は、固定作動部19aの後壁35に形成された位置決め孔45に挿入される。これら各突片105は、保持部材91を固定作動部19aに組み付ける際の位置決めに用いられる。保持部材91は、固定作動部19aの後壁35に対して締結孔47に挿通されたボルト107によってねじ止めされる。保持部材91のねじ止め部分の裏側には、ストッパ片109が設けられる。
保持部材91はさらに、固定作動部19aと変位作動部19bとの間に形成された上記隙間63を覆うように設けられるカバー部111を構成する。このカバー部111は、固定作動部19aの後壁35のうち挿通孔41よりも表側の部分に沿って延びる縦壁113と、縦壁113の表側の端縁から前方に突出した突出壁115とを有する。突出壁115は、クリップ3が閉状態にあるときには隙間63全体を覆い、クリップ3が開状態にあるときには隙間63を部分的に覆うように設けられる(図5および図6参照)。
スライド板93は、金属板が折り曲げ加工されて形成される。スライド板93は、保持部材91の前側で貫通孔103に対応する本体部117と、本体部117の左右方向における両端から後方に延びる一対のガイド片119と、本体部117の裏側の端縁のうち左右両側の部分から後方に延びた後に表側に折り曲げられた一対の掛止め片121とを有する。スライド板93は、操作部材87のねじ部97が収容部25を支持軸15側に進行させたときに、ねじ部97の端面を本体部117で受けて当該ねじ部97の進行に伴い支持軸15側にスライドする。
スライド板93の一対のガイド片119は、保持部材91の左右両側を延びる。これら一対のガイド片119は、保持部材91を挟み込むことで、保持部材91に対してスライド板93の位置が左右方向にずれるのを規制する。一対の掛止め片121は、本体部117が所定の位置まで支持軸15側にスライドしたときに保持部材91のストッパ片109に当接して引っ掛かる。これによれば、図8に示すように、固定作動部19aに保持部材91を取り付ける際に、併せて組み付けるスライド板93が保持部材91から抜け落ちるのを防止できる。
滑止部材95は、例えばゴム製の板状物であって、クッション性を有する。滑止部材95は、スライド板93の本体部117の前面に貼り付けられ、ボールスタッド5の球状部75に対して接近および離間可能に設けられる。滑止部材95は、操作部材87のねじ部97を支持軸15側へ進行させることによりボールスタッド5の球状部75がクリップ3の作動部19に押し付けられるときに、作動部19との間に球状部75を挟み込む。すなわち、滑止部材95は、スライド板93と球状部75との間に挟み込まれる。
〈マウント部材〉
マウント部材9は、板状の樹脂成形品であって、カメラ装置201の背面に設けられた被装着部に複数のボルト123によってねじ止めさる。マウント部材9は、ボールスタッド5の軸部77に埋設されたインサートナット81にボルト125によってねじ止めされる。このようにして、マウント部材9は、ボールスタッド5が構成するボールジョイント73を介してクリップ3と連結される。それによって、クリップ3は、操作部材87を締め込んでいない状態で、マウント部材9に対して回動自在とされる。
-クリップ式装着具の動作-
上記構成のクリップ式装着具1では、ユーザUによる操作部材87の回転操作に応じて、クリップ3の開閉状態を操作できる。また、当該クリップ式装着具1では、クリップ3を開状態にできるときに、ボールジョイント73によってマウント部材9に対するクリップ3の角度や向きを調節できる。
図5に示すように、操作部材87がねじ部97を相対的に後退させた位置にあると、ボールスタッド5の球状部75がクリップ3の作動部19に押し付けられないから、ユーザUは、変位作動部19bがなす操作部59を押圧操作することで、可動クリップ部材13をクリップ3が開く方向に回動させて、クリップ3を可動挟込部17bが固定挟込部17aから離間した開状態にできる。このとき、ボールスタッド5の球状部75は、収容部25内でフリーな状態であるため、マウント部材9に対するクリップ3の角度を左右方向に延びる軸周りに調節できる。さらに、マウント部材9に対するクリップ3の向きをボールスタッド5の軸部77周りの回転方向に調節できる。
図6に示すように、ユーザUの回転操作によって操作部材87のねじ部97を収容部25内で支持軸15側に進行させると、ねじ部97がスライド板93を前方にスライドさせ、滑止部材95がボールスタッド5の球状部75に接触する。そして、操作部材87のねじ部97が収容部25内の所定の位置にまで到達すると、操作部材87の頭部99が台座部43に受けられる。このとき、ボールスタッド5の球状部75は、クリップ3の各作動部19の傾斜面37,61に押し付けられ、滑止部材95と各作動部19との間に挟み込まれた状態となる。その過程で、変位作動部19bがボールスタッド5の球状部75によって表側に持ち上げられ、可動クリップ部材13がクリップ3を閉じる方向に回動する。これにより、クリップ3は、可動挟込部17bが固定挟込部17aに接近した閉状態となる。この閉状態では、固定クリップ部材11および可動クリップ部材13は、互いに回動不能に固定される。また、クリップ3に対するボールスタッド5の姿勢が固定されるため、ボールジョイント73も併せて回動不能に固定される。
-実施形態の特徴-
この実施形態のクリップ式装着具1によれば、操作部材87の回転操作によってねじ部97を収容部25内で支持軸15側に進行させると、ボールスタッド5の球状部75がクリップ3の各作動部19に押し付けられ、当該球状部75を滑止部材95と各作動部19との間に挟み込むことで、当該クリップ3を閉状態に固定すると共に、球状部75の姿勢を固定するようにしたので、ボールジョイント73の球状部75が摩耗しても、固定クリップ部材11および可動クリップ部材13を互いに回動不能に固定するのと併せて、ボールジョイント73を回動不能に固定できる。
この実施形態のクリップ式装着具1によれば、ユーザUによる操作部材87の回転操作によってボールスタッド5の球状部75がクリップ3の各作動部19に押し付けられるときに、滑止部材95と作動部19との間に球状部75を挟み込むようにしたので、操作機構7と球状部75との間で滑りが生じるのを抑制できる。そのことで、操作部材87の回転操作により球状部75に対して、作動部19に押し付ける方向への力を好適に作用させられる。また、滑止部材95はクッション性を有するので、球状部75に対して摩擦抵抗を有効に作用させて、ボールスタッド5の回動を好適に規制できる。
この実施形態のクリップ式装着具1によれば、ボールスタッド5の球状部75の支持軸15に沿う方向への移動がクリップ3の変位作動部19bに設けられた複数の規制片65によって規制されるので、収容部25内での球状部75のガタつきを抑制できる。このことは、操作部材87の回転操作により球状部75に対して、作動部19に押し付ける方向への力を好適に作用させるのに有利である。
この実施形態のクリップ式装着具1によれば、一対の作動部19の間に形成される隙間63が、一対の挟込部17が互いに離間するほど(つまりクリップ3の開度が大きくなるほど)大きくなる。この隙間63は保持部材91の一部によって構成されたカバー部111によって覆われるので、クリップ3に比較的大きな開度を確保しても、収容部25内が外部から見え難くできる。このことは、クリップ式装着具1の見栄えを良くするのに有利である。
この実施形態のクリップ式装着具1によれば、操作部材87を支持軸15側に進行させたときに、当該操作部材87の頭部99が固定クリップ部材11の後壁35に設けられた台座部43に受けられる。台座部43はストッパとして機能するので、操作部材87を進行させ過ぎるのを規制できる。それにより、ボールスタッド5の球状部75がクリップ3の作動部19に過度に押し付けられるのを防止できる。このことは、操作部材87へのユーザUの操作に起因したクリップ式装着具1の破損を防止するのに有利である。
以上のように、本開示の技術の例示として、好ましい実施形態について説明した。しかし、本開示の技術は、これに限定されず、適宜、変更、置き換え、付加、省略などを行った実施の形態にも適用可能である。また、添付図面および詳細な説明に記載された構成要素の中には、課題解決のためには必須でない構成要素も含まれ得る。そのため、それらの必須でない構成要素が添付図面や詳細な説明に記載されていることを以て、直ちにそれらの必須でない構成要素が必須であるとの認定をするべきではない。
例えば、上記実施形態では、操作機構7がナット89に螺合される操作部材87を有し、操作部材87の回転操作によりねじ部97を支持軸15側に進行させるものとしたが、これに限らない。操作機構7は、ラチェット機構などを利用してロッド状部材を押圧操作に応じて段階的に支持軸15側に進行させることが可能なものであってもよい。この場合、操作機構7は、ラチェット機構によるロッド状部材の後退方向への移動の規制を解除可能に構成される。操作機構7には、ボールスタッド5の球状部75をクリップ3の作動部19に押し付けることで、ボールジョイント73を回動不能に固定すると共に、クリップ3を閉状態にして一対のクリップ部材11,13を互いに回動不能に固定する操作を行うことが可能なものであれば、種々の機構を採用できる。
上記実施形態では、操作部材87を回転操作してねじ部97がボールスタッド5を作動部19に押し付ける所定の位置に到達するときに、操作部材87の頭部99が台座部43に受けられるとしたが、これに限らない。クリップ式装着具1の使用初期においては、操作部材87を上記所定の位置にまでねじ込んでも台座部43が操作部材87の頭部99から浮いた状態となり、ボールスタッド5の球状部75が摩耗することなどに起因して、クリップ3の作動部19に球状部75を押し付ける位置が前方にシフトしたときに、操作部材87を上記所定の位置にまでねじ込むと、台座部43が操作部材87の頭部99を受けるようになっていてもよい。
上記実施形態では、本開示の技術に係るクリップ式装着具1について、カメラ装置201を対象物としてユーザUの衣服Cに装着する場合を例に挙げて説明したが、これに限らない。クリップ式装着具1によって装着される対象物は、カメラ装置201以外の電子機器や器具であってもよい。クリップ式装着具1は、マウント部材9を交換することで、種々の物体に取り付けることが可能となる。また、クリップ式装着具1を装着する被装着体は、自転車のハンドルや自動車の車室内の構造物など、衣服以外のものであってもよい。
以上説明したように、本開示の技術は、クリップ式装着具について有用である。
C 衣服(非装着体)
1 クリップ式装着具
3 クリップ
5 ボールスタッド
7 操作機構
11 固定クリップ部材(第1クリップ部材)
13 可動クリップ部材(第2クリップ部材)
15 支持軸
17 挟込部
17a 固定挟込部
17b 変位挟込部
19 作動部
19a 固定作動部
19b 変位作動部
25 収容部
41 挿通孔
43 台座部
63 隙間
65 規制片
73 ボールジョイント
75 球状部
87 操作部材
95 滑止部材
97 ねじ部
99 頭部
201 カメラ装置(対象物)

Claims (5)

  1. 被装着体に対象物を角度可変に装着するためのクリップ式装着具であって、
    支持軸を介して互いに回動可能に連結された第1クリップ部材および第2クリップ部材からなり、前記支持軸を基準とした一方側の部分が前記被装着体を挟み込む一対の挟込部を構成し、他方側の部分が前記支持軸側に押圧されると前記一対の挟込部を閉じる方向に作動させる一対の作動部を構成するクリップと、
    前記一対の作動部の間に形成された収容部に収容される球状部を有し、前記収容部との組合せによりボールジョイントを構成するボールスタッドと、
    前記球状部を前記作動部に押し付けることで、前記ボールジョイントを回動不能に固定すると共に、前記クリップを閉状態にして前記第1クリップ部材および前記第2クリップ部材を互いに回動不能に固定する操作を行うことが可能な操作機構と、を備える
    ことを特徴とするクリップ式装着具。
  2. 請求項1に記載されたクリップ式装着具において、
    前記操作機構は、クッション性を有する滑止部材を有し、
    前記滑止部材は、前記球状部に対して接近および離間可能に設けられ、前記操作機構の操作によって前記球状部が前記作動部に押し付けられるときに、該作動部との間に前記球状部を挟み込む
    ことを特徴とするクリップ式装着具。
  3. 請求項1または2に記載されたクリップ式装着具において、
    一方の前記作動部には、前記収容部内に向けて突出し、前記支持軸に沿う方向への前記球状部の移動を規制する規制片が設けられる
    ことを特徴とするクリップ式装着具。
  4. 請求項1~3のいずれか1項に記載されたクリップ式装着具において、
    前記一対の作動部の間には、前記収容部に通じ、前記一対の挟込部が互いに離間するほど大きくなる隙間が形成され、
    前記隙間を覆うように設けられるカバー部を備える
    ことを特徴とするクリップ式装着具。
  5. 請求項1~4のいずれか1項に記載されたクリップ式装着具において、
    一方の前記作動部には、前記収容部を前記支持軸とは反対側で仕切る側壁が設けられ、
    前記操作機構は、ユーザによる操作を以て、前記支持軸に対し前記球状部を介して進退可能に設けられた操作部材を備え、
    前記操作部材は、前記側壁に挿通されるねじ部と、該ねじ部の一端に設けられた頭部とを有し、
    前記側壁のうち前記ねじ部が挿通される挿通孔の周縁部分には、前記収容部の外方に突出した、前記頭部を受ける台座部が設けられる
    ことを特徴とするクリップ式装着具。
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