JP2022043969A - 炭素繊維強化複合材料 - Google Patents

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修平 冠
Shuhei Kammuri
亮介 中尾
Ryosuke Nakao
紗理 今西
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Abstract

【課題】機械的強度及び難燃性を高めることができる炭素繊維強化複合材料を提供する。【解決手段】本発明に係る炭素繊維強化複合材料は、塩化ビニル系樹脂を含む塩化ビニル系樹脂組成物と、炭素繊維基材とを備え、前記塩化ビニル系樹脂組成物が、前記炭素繊維基材に含浸されており、前記塩化ビニル系樹脂組成物の200℃及び周波数10Hzでの複素粘度が、300Pa・s以上4000Pa・s以下であり、前記塩化ビニル系樹脂組成物中の前記塩化ビニル系樹脂の塩素化度が、57%以上68%以下である。【選択図】なし

Description

本発明は、塩化ビニル系樹脂組成物と炭素繊維基材とを含む炭素繊維強化複合材料に関する。
炭素繊維基材とマトリックス樹脂とにより形成された炭素繊維強化複合材料は、強度及び弾性率等の力学特性に優れ、かつ耐光性及び耐薬品性等の機能特性にも優れる。そのため、炭素繊維強化複合材料は、航空機の構造部材、風車のブレード及び自動車の外板等の様々な用途に用いられている。また、炭素繊維基材と軟質マトリックス樹脂とにより形成された炭素繊維強化複合材料は、引張強度及び耐ひっかき性に優れ、さらに意匠性にも優れることから、自動車のインスツルメントパネル等の自動車産業分野や、ベルト及びキーケース等の一般産業分野での活用が検討されている。
上記マトリックス樹脂として、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂が知られている。エポキシ樹脂は、炭素繊維基材への含浸時には低い粘度を有し、炭素繊維基材に対して優れた密着性を有する。
一方で、近年、耐衝撃性及び生産性の向上並びに環境負荷の低減(例えば、リサイクル性の向上)の観点から、ポリオレフィンやポリアミド系ポリマーアロイ等の熱可塑性樹脂をマトリックス樹脂として用いる開発が進んでいる。しかしながら、ポリオレフィンやポリアミド系ポリマーアロイ等の一般的な熱可塑性樹脂は、耐薬品性及び難燃性の面で劣る。
ポリオレフィンやポリアミド系ポリマーアロイ以外の熱可塑性樹脂として、塩化ビニル系樹脂がある。塩化ビニル系樹脂自体は、難燃性、耐久性、耐油性及び耐薬品性に優れた性質を有し、さらにエチレン系樹脂やプロピレン系樹脂に比べてクリープ変形を抑制することができる性質を有する。
下記の特許文献1には、繊維強化ポリ塩化ビニル系樹脂複合材の製造方法が開示されている。特許文献1に記載の製造方法では、先ず、強化繊維フィラメント表面に可塑剤を5重量%以下となるように塗布する。次に、可塑剤が塗布された上記強化繊維フィラメントを粉体状ポリ塩化ビニル系樹脂組成物の流動床中に浸漬して、上記強化繊維フィラメントに上記樹脂組成物を付着させる。その後、加熱及び加圧により一体化して、繊維強化ポリ塩化ビニル系樹脂複合材を得る。
特開平3-158211号公報
塩化ビニル系樹脂に関しては、熱可塑性樹脂の中でも特に溶融粘度が高いため、炭素繊維基材が塩化ビニル系樹脂中に均一に分散せず、炭素繊維基材への塩化ビニル系樹脂の含浸が不十分になるという課題がある。また、炭素繊維基材に塩化ビニル系樹脂を含浸させる際の加工温度が、塩化ビニル系樹脂の熱分解温度に近いため、炭素繊維基材への塩化ビニル系樹脂の含浸が困難であるという課題がある。炭素繊維基材への塩化ビニル系樹脂の含浸が十分でない場合、得られる炭素繊維強化複合材料の機械的強度を高めることは困難である。
また、特許文献1に記載の製造方法では、塗布した可塑剤が、ポリ塩化ビニル系樹脂組成物と強化繊維フィラメント(炭素繊維)との界面付近に存在するため、得られる繊維強化ポリ塩化ビニル系樹脂複合材の機械的強度を高く維持することが困難なことがある。また、可塑剤の塗布時に溶媒を用いるため、該溶媒を乾燥させ、除去する工程が必要となり、作業が煩雑になるという課題がある。
従来の炭素繊維強化複合材料において、機械的強度と難燃性とを両立させることは、困難である。
本発明の目的は、機械的強度及び難燃性に優れる炭素繊維強化複合材料を提供することである。
本発明の広い局面によれば、塩化ビニル系樹脂を含む塩化ビニル系樹脂組成物と、炭素繊維基材とを備え、前記塩化ビニル系樹脂組成物が、前記炭素繊維基材に含浸されており、前記塩化ビニル系樹脂組成物の200℃及び周波数10Hzでの複素粘度が、300Pa・s以上4000Pa・s以下であり、前記塩化ビニル系樹脂組成物中の前記塩化ビニル系樹脂の塩素化度が、57%以上68%以下である、炭素繊維強化複合材料が提供される。
本発明に係る炭素繊維強化複合材料のある特定の局面では、前記塩化ビニル系樹脂が、塩素化塩化ビニル系樹脂と、塩素化されていない塩化ビニル系樹脂とを含み、前記塩素化塩化ビニル系樹脂と前記塩素化されていない塩化ビニル系樹脂との合計100重量%中、前記塩素化塩化ビニル系樹脂の含有量が、2重量%以上60重量%以下である。
本発明に係る炭素繊維強化複合材料のある特定の局面では、前記炭素繊維強化複合材料は、成形体である。
本発明に係る炭素繊維強化複合材料は、塩化ビニル系樹脂を含む塩化ビニル系樹脂組成物と、炭素繊維基材とを備え、上記塩化ビニル系樹脂組成物が、上記炭素繊維基材に含浸されている。本発明に係る炭素繊維強化複合材料では、上記塩化ビニル系樹脂組成物の200℃及び周波数10Hzでの複素粘度が、300Pa・s以上4000Pa・s以下であり、上記塩化ビニル系樹脂組成物中の上記塩化ビニル系樹脂の塩素化度が、57%以上68%以下である。本発明に係る炭素繊維強化複合材料では、上記の構成が備えられているので、機械的強度及び難燃性を高めることができる。
以下、本発明の詳細を説明する。
<炭素繊維強化複合材料>
本発明に係る炭素繊維強化複合材料は、塩化ビニル系樹脂を含む塩化ビニル系樹脂組成物(A)と、炭素繊維基材(B)とを備える。本発明に係る炭素繊維強化複合材料では、上記塩化ビニル系樹脂組成物(A)が、上記炭素繊維基材(B)に含浸されている。本発明に係る炭素繊維強化複合材料は、炭素繊維強化プラスチック(CFRP:Carbon Fiber Reinfоrced Plastic)である。
本発明に係る炭素繊維強化複合材料では、上記塩化ビニル系樹脂組成物(A)の200℃及び周波数10Hzでの複素粘度が、300Pa・s以上4000Pa・s以下である。本発明に係る炭素繊維強化複合材料では、上記塩化ビニル系樹脂組成物(A)中の上記塩化ビニル系樹脂の塩素化度(以下、塩素化度(γ)と記載することがある)が、57%以上68%以下である。
マトリックス樹脂として、エポキシ樹脂を用いた炭素繊維強化複合材料は、耐衝撃性、生産性及びリサイクル性の面で劣る。また、ポリオレフィンやポリアミド系ポリマーアロイ等を用いた炭素繊維強化複合材料は、耐薬品性及び難燃性の面で劣る。さらに、マトリックス樹脂として塩化ビニル系樹脂を用いた場合には、樹脂組成物の炭素繊維への含浸が十分でない場合、得られる炭素繊維強化複合材料の機械的強度を高めることは困難である。また、炭素繊維強化複合材料の機械的強度と、難燃性とを両立させることは困難である。以上のことから、塩化ビニル系樹脂を炭素繊維強化複合材料に転用することには、様々な課題がある。
本発明者らは、鋭意検討の結果、上記の構成を備える炭素繊維強化複合材料であれば、様々な課題を解決できることを見出した。本発明に係る炭素繊維強化複合材料では、上記の構成が備えられているので、機械的強度及び難燃性を高めることができる。
さらに、本発明に係る炭素繊維強化複合材料では、上記塩化ビニル系樹脂組成物(A)が含まれているので、耐衝撃性、生産性、リサイクル性、耐久性、耐油性及び耐薬品性を高め、さらにエチレン系樹脂やプロピレン系樹脂を用いた場合と比べてクリープ変形を抑制することができる。
以下、炭素繊維強化複合材料の詳細を説明する。なお、本明細書において、「(メタ)アクリレート」は「アクリレート」と「メタクリレート」との一方又は双方を意味し、「(メタ)アクリル」は「アクリル」と「メタクリル」との一方又は双方を意味する。
(塩化ビニル系樹脂組成物(A))
上記塩化ビニル系樹脂組成物(A)は、塩化ビニル系樹脂を含む。上記塩化ビニル系樹脂組成物(A)が塩素化されていない塩化ビニル系樹脂を含む場合に、本明細書において、塩素化されていない塩化ビニル系樹脂は、塩化ビニル系樹脂に含まれる。本明細書において、塩素化塩化ビニル系樹脂は、塩化ビニル系樹脂に含まれる。また、上記塩化ビニル系樹脂組成物(A)中の塩化ビニル系樹脂のうちの1種類のみの塩化ビニル系樹脂に着目したときに、該1種類の塩化ビニル系樹脂の塩素化度を、上記塩化ビニル系樹脂組成物(A)中の上記塩化ビニル系樹脂全体での塩素化度(γ)と区別して、塩素化度(Cl)と記載する。上記塩化ビニル系樹脂組成物(A)が塩素化度(Cl)が57%未満である塩化ビニル系樹脂を含む場合に、本明細書において、塩素化度(Cl)が57%未満である塩化ビニル系樹脂は、塩化ビニル系樹脂に含まれる。本明細書において、塩素化度(Cl)が57%以上である塩化ビニル系樹脂は、塩化ビニル系樹脂に含まれる。
上記塩化ビニル系樹脂組成物(A)は、以下の構成A及び構成Bを備える。
構成A:上記塩化ビニル系樹脂組成物の200℃、周波数10Hzでの複素粘度が、300Pa・s以上4000Pa・s以下である
構成B:上記塩化ビニル系樹脂組成物中の上記塩化ビニル系樹脂の塩素化度(γ)が、57%以上68%以下である
上記塩化ビニル系樹脂組成物(A)の200℃及び周波数10Hzでの複素粘度(η)は、300Pa・s以上4000Pa・s以下である。本発明に係る炭素繊維強化複合材料では、上記複素粘度(η)が、300Pa・s以上であるので、上記炭素繊維強化複合材料及び上記塩化ビニル系樹脂組成物(A)の機械的強度を高めることができる。また、本発明に係る炭素繊維強化複合材料では、上記複素粘度(η)が、4000Pa・s以下であるので、炭素繊維基材(B)の内部まで上記塩化ビニル系樹脂組成物(A)を容易に含浸させることができ、機械的強度を高めることができる。
なお、上記複素粘度(η)を、300Pa・s未満に設定する方法としては、塩化ビニル系樹脂の重合度を低く設定する方法、及び多量の添加剤を添加する方法等が挙げられる。しかしながら、上記塩化ビニル系樹脂の重合度を低く設定すると、得られる炭素繊維強化複合材料の熱安定性や機械的強度が低下する可能性がある。また、多量の添加剤を添加すると、成形性が悪化する可能性がある。
上記複素粘度(η)は、好ましくは400Pa・s以上、より好ましくは500Pa・s以上、さらに好ましくは1000Pa・s以上であり、好ましくは3500Pa・s以下、より好ましくは3000Pa・s以下、さらに好ましくは2500Pa・s以下である。上記複素粘度(η)が上記下限以上及び上記上限以下であると、本発明の効果をより一層効果的に発揮することができる。
上記複素粘度(η)は、粘弾性測定装置(Anton Paar社製「MCR102」)を用いて、平行平板の半径25mm、平行間距離1mm、温度200℃、及び周波数10Hzの条件で測定することができる。
上記塩化ビニル系樹脂組成物(A)は、塩化ビニル系樹脂を含む。上記塩化ビニル系樹脂組成物(A)中の上記塩化ビニル系樹脂の塩素化度(γ)は、57%以上68%以下である。したがって、上記塩化ビニル系樹脂組成物(A)は、塩素化度(Cl)が57%以上の塩化ビニル系樹脂を少なくとも含む。本発明に係る炭素繊維強化複合材料では、上記塩化ビニル系樹脂組成物(A)中の塩化ビニル系樹脂の塩素化度(γ)が、57%以上であるので、難燃性を高める(具体的に、加熱時の発煙量を抑制する)ことができる。また、上記塩化ビニル系樹脂組成物(A)中の塩化ビニル系樹脂の塩素化度(γ)が、68%以下であるので、上記塩化ビニル系樹脂組成物(A)の生産性に優れる。
上記塩化ビニル系樹脂組成物(A)中の上記塩化ビニル系樹脂の塩素化度(γ)は、好ましくは59%以上であり、好ましくは65%以下である。上記塩化ビニル系樹脂組成物(A)中の塩化ビニル系樹脂の塩素化度(γ)が上記下限以上であると、難燃性をより一層高めることができる。上記塩化ビニル系樹脂組成物(A)中の上記塩化ビニル系樹脂の塩素化度(γ)が上記上限以下であると、上記塩化ビニル系樹脂組成物(A)の上記炭素繊維基材(B)への含浸性及び成形性を良好にすることができる。
上記塩素化度(γ)は、上記塩化ビニル系樹脂組成物(A)中の上記塩化ビニル系樹脂100重量%中の、塩素原子の含有量を表す。上記塩素化度(γ)は、以下のようにして測定することができる。上記塩化ビニル系樹脂が複数(2種以上)の塩化ビニル系樹脂を含む場合には、「上記塩化ビニル系樹脂100重量%」は、「複数(2種以上)の塩化ビニル系樹脂の合計100重量%」を意味する。
炭素繊維強化複合材料をテトラヒドロフラン(THF)に溶解し、ろ過又は遠心分離により不溶成分を除去する。THFに溶解させる際は、必要に応じて、炭素繊維強化複合材料を粉砕してもよく、加熱溶媒を用いてもよい。得られたろ液をメタノールで再沈殿させ、THFを乾燥して除去し、樹脂を得る。得られた樹脂を試料として、JIS K7229の塩素含有樹脂中の塩素の定量方法に準拠して塩素化度を測定する。
炭素繊維強化複合材料の代わりに、炭素化繊維強化複合材料に含まれる塩化ビニル系樹脂組成物(A)をテトラヒドロフラン(THF)に溶解し、ろ過又は遠心分離により不溶成分を除去してもよい。炭素繊維強化複合材料の代わりに、炭素化繊維強化複合材料に含まれる塩化ビニル系樹脂をテトラヒドロフラン(THF)に溶解し、ろ過又は遠心分離により不溶成分を除去してもよい。
上記塩化ビニル系樹脂組成物(A)は、複数の塩化ビニル系樹脂を含んでいてもよい。上記塩化ビニル系樹脂組成物(A)が、複数の塩化ビニル系樹脂を含む場合、上記塩素化度(γ)は、塩化ビニル系樹脂全体での塩素化度として求められる。上記塩化ビニル系樹脂が1種のみの塩化ビニル系樹脂を含む場合には、「上記塩化ビニル系樹脂組成物(A)中の塩化ビニル系樹脂の塩素化度(γ)」は、「上記塩化ビニル系樹脂組成物(A)中の1種の塩化ビニル系樹脂の塩素化度(γ)」又は「上記塩化ビニル系樹脂組成物(A)中の1種の塩化ビニル系樹脂の塩素化度(Cl)」を意味する。上記塩化ビニル系樹脂が複数(2種以上)の塩化ビニル系樹脂を含む場合には、「上記塩化ビニル系樹脂組成物(A)中の塩化ビニル系樹脂の塩素化度(γ)」は、「上記塩化ビニル系樹脂組成物(A)中の複数(2種以上)の塩化ビニル系樹脂全体での塩素化度(γ)」を意味する。例として、上記塩化ビニル系樹脂組成物(A)が、2種の塩化ビニル系樹脂を含む場合、上記塩素化度(γ)は、以下の式により計算することができる。上記塩化ビニル系樹脂組成物(A)が、3種以上の塩化ビニル系樹脂を含む場合にも、上記塩素化度(γ)は、類似した式により計算することができる。
塩素化度(γ)=Cl×W/100+Cl×W/100
Cl:塩化ビニル系樹脂(1)の塩素化度
Cl:塩化ビニル系樹脂(2)の塩素化度
:塩化ビニル系樹脂の合計100重量%中の、塩化ビニル系樹脂(1)の含有量
:塩化ビニル系樹脂の合計100重量%中の、塩化ビニル系樹脂(2)の含有量
上記塩化ビニル系樹脂としては、塩化ビニルモノマーの単独重合体、塩化ビニルモノマーと塩化ビニルモノマー以外の重合性モノマーとの共重合体、塩化ビニル系樹脂以外の重合体に、塩化ビニルモノマー又はビニル化合物をグラフトさせたグラフト共重合体、及び、これらの樹脂を塩素化した塩素化塩化ビニル系樹脂等が挙げられる。上記塩化ビニル系樹脂は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。難燃性をより一層高める観点から、上記塩化ビニル系樹脂は、塩素化塩化ビニル系樹脂を含むことが好ましく、塩素化塩化ビニル系樹脂と塩素化されていない塩化ビニル系樹脂とを含むことがより好ましい。
本発明の効果を効果的に発揮する観点から、上記塩素化塩化ビニル系樹脂の塩素化度は、好ましくは57%以上、より好ましくは62%以上、さらに好ましくは67%以上であり、好ましくは80%以下、より好ましくは75%以下、さらに好ましくは70%以下である。上記塩化ビニル系樹脂組成物(A)は、このような好ましい範囲を満たす塩素化塩化ビニル系樹脂を含むことが好ましい。
本発明の効果を効果的に発揮する観点から、上記塩素化されていない塩化ビニル系樹脂の塩素化度は、好ましくは52%以上、より好ましくは53%以上、さらに好ましくは54%以上であり、好ましくは57%未満、より好ましくは56%以下、さらに好ましくは55%以下である。上記塩化ビニル系樹脂組成物(A)は、このような好ましい範囲を満たす塩素化されていない塩化ビニル系樹脂を含むことが好ましい。
上記塩化ビニル系樹脂が、上記塩素化塩化ビニル系樹脂と、上記塩素化されていない塩化ビニル系樹脂とを含む場合に、以下の含有量を満たすことが好ましい。上記塩素化塩化ビニル系樹脂と上記塩素化されていない塩化ビニル系樹脂との合計(塩化ビニル系樹脂全体)100重量%中、上記塩素化塩化ビニル系樹脂の含有量は、好ましくは2重量%以上、より好ましくは10重量%以上、さらに好ましくは15重量%以上、特に好ましくは20重量%以上である。また、上記塩素化塩化ビニル系樹脂と上記塩素化されていない塩化ビニル系樹脂との合計(塩化ビニル系樹脂全体)100重量%中、上記塩素化塩化ビニル系樹脂の含有量は、好ましくは60重量%以下、より好ましくは50重量%以下、さらに好ましくは40重量%以下である。上記塩素化塩化ビニル系樹脂の含有量が、上記下限以上及び上記上限以下であると、難燃性をより一層高めることができる。
上記塩化ビニル系樹脂は、塩素化度が57%以上である塩化ビニル系樹脂と、塩素化度が57%未満である塩化ビニル系樹脂とを含んでいてもよい。上記塩化ビニル系樹脂が、上記塩素化度が57%以上である塩化ビニル系樹脂と、上記塩素化度が57%未満である塩化ビニル系樹脂とを含む場合に、以下の含有量を満たすことが好ましい。上記塩素化度が57%以上である塩化ビニル系樹脂と上記塩素化度が57%未満である塩化ビニル系樹脂との合計(塩化ビニル系樹脂全体)100重量%中、上記塩素化度が57%以上である塩化ビニル系樹脂の含有量は、好ましくは2重量%以上、より好ましくは10重量%以上、さらに好ましくは15重量%以上、特に好ましくは20重量%以上である。また、上記塩素化度が57%以上である塩化ビニル系樹脂と上記塩素化度が57%未満である塩化ビニル系樹脂との合計(塩化ビニル系樹脂全体)100重量%中、上記塩素化度が57%以上である塩化ビニル系樹脂の含有量は、好ましくは60重量%以下、より好ましくは50重量%以下、さらに好ましくは40重量%以下である。上記塩素化度が57%以上である塩化ビニル系樹脂の含有量が、上記下限以上及び上記上限以下であると、含浸性及び成形性を良好にすることができる。
上記塩化ビニルモノマー以外の重合性モノマーは、特に限定されない。上記塩化ビニルモノマー以外の重合性モノマーとしては、炭素数2以上16以下のα-オレフィン(例えば、エチレン、プロピレン、及びブチレン)、炭素数2以上16以下の脂肪族カルボン酸のビニルエステル(例えば、酢酸ビニル及びプロピオン酸ビニル)、炭素数2以上16以下のアルキルビニルエーテル(例えば、ブチルビニルエーテル及びセチルビニルエーテル)、炭素数1以上16以下のアルキル(メタ)アクリレート(例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート及びブチルアクリレート)、アリール(メタ)アクリレート(例えば、フェニルメタクリレート)、芳香族ビニル(例えば、スチレン及びα-置換スチレン(例えば、α-メチルスチレン))、ハロゲン化ビニル(例えば、塩化ビニリデン及びフッ化ビニリデン)、及びN-置換マレイミド(N-フェニルマレイミド及びN-シクロヘキシルマレイミド)等が挙げられる。
上記塩化ビニル系樹脂以外の重合体は、塩化ビニルモノマー又はビニル化合物にグラフト重合可能な重合体である。上記塩化ビニル系樹脂以外の重合体は、単独重合体であってもよく、共重合体であってもよい。上記塩化ビニル系樹脂以外の重合体としては、特に限定されないが、α-オレフィンとビニルエステルとの共重合体(例えば、エチレン-酢酸ビニル共重合体)、α-オレフィンとビニルエステルと一酸化炭素との共重合体(例えば、エチレン-酢酸ビニル-一酸化炭素共重合体)、α-オレフィンとアルキル(メタ)アクリレートとの共重合体(例えば、エチレン-メチルメタクリレート共重合体及びエチレン-エチルアクリレート共重合体)、α-オレフィンとアルキル(メタ)アクリレートと一酸化炭素との共重合体(例えば、エチレン-ブチルアクリレート-一酸化炭素共重合体)、異なる2種以上のα-オレフィンの共重合体(例えば、エチレン-プロピレン共重合体)、不飽和ニトリルとジエンとの共重合体(例えば、アクリロニトリル-ブタジエン共重合体)、ポリウレタン、及び塩素化ポリオレフィン(例えば、塩素化ポリエチレン及び塩素化ポリプロピレン)等が挙げられる。
上記塩化ビニル系樹脂の平均重合度は、特に限定されない。上記塩化ビニル系樹脂の平均重合度は、好ましくは400以上、より好ましくは600以上である。上記塩化ビニル系樹脂の平均重合度は、好ましくは1500以下、より好ましくは1000以下、さらに好ましくは700以下である。上記塩化ビニル系樹脂の平均重合度が上記下限以上及び上記上限以下であると、上記塩化ビニル系樹脂組成物(A)を上記炭素繊維基材(B)に含浸させる際の、上記塩化ビニル系樹脂組成物(A)の複素粘度を好適な範囲に容易に調整することができる。結果として、本発明の効果をより一層効果的に発揮することができる。
上記平均重合度は、以下のようにして測定される。上記塩化ビニル系樹脂をテトラヒドロフラン(THF)に溶解し、ろ過により不溶成分を除去する。得られたろ液中のTHFを乾燥により除去し、樹脂を得る。得られた樹脂を試料として、JIS K6721の塩化ビニル樹脂試験方法に準拠して平均重合度を測定する。
上記塩化ビニル系樹脂組成物(A)及び上記塩化ビニル系樹脂の熱分解温度の上限は、特に限定されない。上記塩化ビニル系樹脂組成物(A)及び上記塩化ビニル系樹脂の熱分解温度はそれぞれ、1000℃以下であってもよい。
上記炭素繊維基材(B)に含浸される上記塩化ビニル系樹脂組成物(A)は、23℃でフィルム状であってもよく、ペースト状であってもよい。上記ペースト状には液状が含まれる。上記塩化ビニル系樹脂組成物(A)を上記炭素繊維基材(B)に容易に含浸させる観点から、上記塩化ビニル系樹脂組成物(A)は、ペースト状であることが好ましい。上記塩化ビニル系樹脂組成物(A)の取り扱い性を高める観点から、上記塩化ビニル系樹脂組成物(A)は、フィルム状であることが好ましい。フィルム状の塩化ビニル系樹脂組成物(A)は、加熱により溶融させて、上記炭素繊維基材(B)に含浸させることができる。
本発明の効果を効果的に発揮する観点から、上記炭素繊維強化複合材料100重量%中、上記塩化ビニル系樹脂組成物(A)の含有量は、好ましくは30重量%以上、より好ましくは40重量%以上、さらに好ましくは50重量%以上であり、好ましくは80重量%以下、より好ましくは70重量%以下、さらに好ましくは60重量%以下である。
上記塩化ビニル系樹脂組成物(A)100重量%中、塩化ビニルに由来する構造単位の含有量は、好ましくは50重量%以上、より好ましくは55重量%以上であり、好ましくは80重量%以下、より好ましくは75重量%以下である。上記塩化ビニルに由来する構造単位の含有量が上記下限以上であると、難燃性をより一層高めることができる。上記塩化ビニルに由来する構造単位の含有量が上記上限以下であると、成形性を高め、かつ成形時に塩化ビニル系樹脂の熱分解を抑えることができる。
本発明の効果を効果的に発揮する観点から、上記塩化ビニル系樹脂組成物(A)100重量%中、上記塩化ビニル系樹脂の含有量は、好ましくは30重量%以上、より好ましくは40重量%以上、より一層好ましくは50重量%以上、さらに好ましくは60重量%以上である。上記塩化ビニル系樹脂組成物(A)100重量%中、上記塩化ビニル系樹脂の含有量は、80重量%以上であってもよく、90重量%以上であってもよい。本発明の効果を効果的に発揮する観点から、上記塩化ビニル系樹脂組成物(A)100重量%中、上記塩化ビニル系樹脂の含有量は、好ましくは100重量%以下、より好ましくは99重量%以下、さらに好ましくは98重量%以下である。上記塩化ビニル系樹脂組成物(A)100重量%中、上記塩化ビニル系樹脂の含有量は、90重量%以下であってもよく、80重量%以下であってもよく、70重量%以下であってもよく、60重量%以下であってもよい。
(添加剤)
上記塩化ビニル系樹脂組成物(A)は、添加剤を含んでいてもよい。上記添加剤としては、熱安定剤、熱安定化助剤、滑剤、加工助剤、衝撃改質剤、耐熱向上剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、光安定剤、充填剤、顔料、可塑剤及び難燃剤等が挙げられる。上記添加剤は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。なお、難燃性をより一層良好にする観点から、上記塩化ビニル系樹脂組成物(A)は、可塑剤を含まないことが好ましい。上記添加剤は、熱安定剤を含むことが好ましい。上記添加剤は、滑剤を含むことが好ましい。
上記熱安定剤は、特に限定されない。上記熱安定剤としては、有機錫系安定剤、鉛系安定剤、カルシウム-亜鉛系安定剤、バリウム-亜鉛系安定剤、及びバリウム-カドミウム系安定剤等が挙げられる。上記有機錫系安定剤としては、メチル錫メルカプト、ジメチル錫メルカプト、ジブチル錫メルカプト、ジオクチル錫メルカプト、ジブチル錫メルカプト、ジブチル錫マレート、ジブチル錫マレートポリマー、ジオクチル錫マレート、ジオクチル錫マレートポリマー、ジブチル錫ラウレート、及びジブチル錫ラウレートポリマー等が挙げられる。上記熱安定剤は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記熱安定化助剤は、特に限定されない。上記熱安定化助剤としては、エポキシ化大豆油、リン酸エステル、ポリオール、ハイドロタルサイト、及びゼオライト等が挙げられる。上記熱安定化助剤は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記滑剤は、特に限定されない。上記滑剤としては、内部滑剤及び外部滑剤が挙げられる。上記内部滑剤は、成形加工時の溶融樹脂の流動粘度を下げ、摩擦発熱を防止する目的で使用される。上記内部滑剤としては、ブチルステアレート、ラウリルアルコール、ステアリルアルコール、エポキシ大豆油、グリセリンモノステアレート、ステアリン酸、及びビスアミド等が挙げられる。上記外部滑剤は、成形加工時の溶融樹脂と金属面との滑り効果を上げる目的で使用される。上記外部滑剤としては、ポリエチレンワックス、パラフィンワックス、ポリオレフィンワックス、エステルワックス、及びモンタン酸ワックス等が挙げられる。上記滑剤は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。内部滑剤と外部滑剤とが、併用されてもよい。
上記加工助剤、上記衝撃改質剤、上記耐熱向上剤、上記酸化防止剤、上記紫外線吸収剤、上記帯電防止剤、上記光安定剤、上記充填剤、上記顔料及び上記難燃剤はそれぞれ、特に限定されず、これらの添加剤として、従来公知の物質を使用することができる。
(炭素繊維基材(B))
本発明に係る炭素繊維強化複合材料では、上記塩化ビニル系樹脂組成物(A)は、上記炭素繊維基材(B)に含浸されていることが好ましい。炭素繊維基材とは、例えば、複数の炭素繊維からなる炭素繊維束(フィラメント)が、経糸束及び緯糸束として組み込まれた炭素繊維物のことを表す。
上記炭素繊維としては、PAN(ポリアクリロニトリル)系炭素繊維、及びPITCH系炭素繊維等が挙げられる。機械的強度を効果的に高める観点から、上記炭素繊維は、PAN(ポリアクリロニトリル)系炭素繊維であることが好ましい。上記炭素繊維基材(B)では、上記炭素繊維は、炭素繊維以外の繊維と組み合わせて用いられてもよい。上記炭素繊維基材(B)の材料は、炭素繊維以外の繊維を含んでいてもよい。上記炭素繊維以外の繊維としては、金属繊維、無機繊維、有機繊維、及び天然繊維等が挙げられる。上記金属繊維としては、スチール繊維等が挙げられる。上記無機繊維としては、ガラス繊維、セラミックス繊維、及びボロン繊維等が挙げられる。上記有機繊維としては、アラミド繊維、ポリエステル繊維、ポリエチレン繊維、ナイロン繊維、ビニロン繊維、ポリアセタール繊維、ポリパラフェニレンベンズオキサゾール繊維、及びポリプロピレン繊維等が挙げられる。上記天然繊維としては、木綿繊維、麻繊維、羊毛繊維、及び絹繊維等が挙げられる。機械的強度を高める観点から、上記炭素繊維束の材料は、炭素繊維のみであることが好ましい。
機械的強度を高める観点から、上記炭素繊維基材(B)の材料は、炭素繊維のみであることが好ましい。機械的強度を高める観点から、上記炭素繊維基材(B)100重量%中、炭素原子の含有量は、好ましくは90重量%以上、より好ましくは95重量%以上であり、好ましくは100重量%以下、より好ましくは98重量%以下である。
上記炭素繊維基材(B)は、炭素繊維の織物、炭素繊維の編物、又は炭素繊維の不織布であることが好ましい。上記炭素繊維基材(B)として、炭素繊維の織物、炭素繊維の編物、及び炭素繊維の不織布のうちの1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。機械的強度を効果的に高める観点から、上記炭素繊維基材(B)は、炭素繊維の織物又は炭素繊維の編物であることが好ましく、炭素繊維の織物であることがより好ましい。上記繊維基材(B)の織物は、平織又は綾織の織物であることが好ましい。
上記炭素繊維基材(B)は、平坦なシート状であることが好ましい。上記炭素繊維基材(B)は、炭素繊維シートであることが好ましい。上記炭素繊維基材(B)の表面には、模様が存在していてもよく、染色等により図柄が描かれていてもよい。
また、上記炭素繊維は、繊維形態の違いにより、連続炭素繊維と、不連続炭素繊維とに区別される。上記不連続炭素繊維は、例えば、1mm以下の繊維長を有する短炭素繊維と、1mmを超え5cm以下の繊維長を有する長炭素繊維とに区別される。炭素繊維強化複合材料の耐光性及び耐薬品性等の機能特性を高める観点から、上記炭素繊維は、連続炭素繊維であることが好ましい。
連続炭素繊維の形態としては、以下の形態が挙げられる。連続炭素繊維を一方向に引き揃えた形態。連続炭素繊維を経緯にして織物とした形態(クロス)。炭素繊維束(フィラメント)を束ねてトウとした形態。トウを一方向に引き揃え、横糸補助糸で保持した形態。連続炭素繊維を一方向に引き揃えた複数の炭素繊維シートを、炭素繊維の方向が異なるように重ねて、補助糸でステッチして留めた形態(マルチアキシャルワープニット)。上記炭素繊維基材は、上記形態の連続炭素繊維からなる炭素繊維束(フィラメント)により形成されていることが好ましい。
上記塩化ビニル系樹脂組成物(A)の上記炭素繊維基材(B)への含浸性を良好にする観点から、上記炭素繊維基材(B)の材料は、開繊処理されている炭素繊維束(以下、開繊炭素繊維束ということがある)であることが好ましい。炭素繊維束を開繊処理する方法としては、スペーサ粒子を含ませる方法、丸棒で炭素繊維をしごく方法、気流を用いる方法、及び超音波等で炭素繊維を振動させる方法等が挙げられる。上記炭素繊維束を開繊処理する方法は、スペーサ粒子を含ませる方法であることが好ましい。スペーサ粒子を含ませる方法により開繊処理し、予め繊維間距離を広げておくと、製造段階で炭素繊維に高い張力が付与されても繊維間距離が狭くならず、上記塩化ビニル系樹脂組成物(A)の上記炭素繊維基材(B)への含浸性が良好になる。
上記炭素繊維束(フィラメント)は、複数の炭素繊維の束である。上記炭素繊維は、一般には単繊維である。上記炭素繊維束(フィラメント)を構成している上記炭素繊維の本数は、好ましくは1000本以上、より好ましくは2000本以上、さらに好ましくは5000本以上であり、好ましくは50000本以下、より好ましくは40000本以下、さらに好ましくは25000本以下である。上記炭素繊維束(フィラメント)を構成している上記炭素繊維の本数が、上記下限以上及び上記上限以下であると、機械的強度及び含浸性を効果的に高めることができる。
上記炭素繊維束(フィラメント)の繊維径は、好ましくは3μm以上であり、好ましくは12μm以下である。上記炭素繊維束(フィラメント)の繊維径が上記下限以上であると、機械的強度及び含浸性を効果的に高めることができる。具体的には、例えば炭素繊維束(フィラメント)が、各種加工プロセスにおいて、ロールやスプール等の表面で横移動を起こす際に、切断したり、毛羽だまりが生じたりすることを抑制できる。上記炭素繊維束(フィラメント)の繊維径が、上記上限以下であると、炭素繊維基材(B)の製造が容易になる。
複数の炭素繊維束(フィラメント)は、特に限定されないが、シート状に成形されることが好ましい。シート状の炭素繊維束(フィラメント)の目付量は、好ましくは100g/m以上、より好ましくは150g/m以上、好ましくは600g/m以下、より好ましくは500g/m以下である。上記目付量が上記下限以上であると、得られる炭素繊維強化複合材料を積層させて二次加工する際の作業効率を高めることができる。上記目付量が上記上限以下であると、上記塩化ビニル系樹脂組成物(A)の上記炭素繊維基材(B)への含浸性が良好になる。
機械的強度及び含浸性を効果的に高める観点から、上記炭素繊維の密度は、好ましくは1本/インチ以上、より好ましくは2本/インチ以上であり、好ましくは50本/インチ以下、より好ましくは20本/インチ以下である。
機械的強度及び含浸性を効果的に高める観点から、上記炭素繊維基材(B)の厚みは、好ましくは1mm以下、より好ましくは0.8mm以下、さらに好ましくは0.4mm以下、特に好ましくは0.2mm以下である。
本発明の効果を効果的に発揮する観点から、上記炭素繊維強化複合材料100重量%中、上記炭素繊維基材(B)の含有量は、好ましくは20重量%以上、より好ましくは25重量%以上、さらに好ましくは30重量%以上であり、好ましくは70重量%以下、より好ましくは65重量%以下、さらに好ましくは60重量%以下である。
(炭素繊維強化複合材料の他の詳細)
本発明に係る炭素繊維強化複合材料は、成形体であってもよい。該成形体は、成形前の上記炭素繊維強化複合材料を成形して得ることができる。また、上記炭素繊維強化複合材料を得る際に、上記炭素繊維強化複合材料が、成形体とされてもよい。上記炭素繊維強化複合材料を得る際に、所定の形状の成形体が得られてもよい。
上記成形体の形状は、特に限定されず、用途に応じて適宜の形状にすることができる。
上記成形体では、上記塩化ビニル系樹脂組成物(A)が含浸された上記炭素繊維基材(B)が複数層積層されていてもよい。この際、上記炭素繊維基材(B)の炭素繊維の方向が一定の角度で異なるように重ね合わせることにより、上述のマルチアキシャルワープニット状の形態を有する成形体を得ることができる。
(炭素繊維強化複合材料の製造方法)
本発明に係る炭素繊維強化複合材料は、例えば、以下の方法により製造することができる。
上記塩化ビニル系樹脂組成物(A)を用意する。上記塩化ビニル系樹脂組成物(A)は、フィルム状であることが好ましい。上記塩化ビニル系樹脂組成物(A)は、上述した添加剤を含んでいてもよく、含んでいなくてもよい。
次に、上記炭素繊維基材(B)を用意する。上記炭素繊維基材(B)の材料として、開繊処理されている炭素繊維束(開繊炭素繊維束)を用いることが好ましい。上記炭素繊維基材(B)の製造方法は、炭素繊維束を開繊処理する工程を備えることが好ましい。炭素繊維束を開繊処理する方法は、炭素繊維束にスペーサ粒子を含ませる方法であることが好ましい。スペーサ粒子を含ませる方法としては、スペーサ粒子を含む開繊含浸液に炭素繊維束を接触させる方法等が挙げられる。上記炭素繊維束を開繊処理する工程は、開繊含浸液に炭素繊維束を接触させる工程と、開繊含浸液に接触させた炭素繊維束を加熱する工程とを備えることが好ましい。以下、上記炭素繊維基材(B)の製造方法についてより詳細に説明する。
上記開繊含浸液は、スペーサ粒子と、樹脂を形成し得るモノマーとを含むことが好ましい。上記開繊含浸液は、モノマーとスペーサ粒子とを混合して調製してもよく、モノマーを溶媒に溶解させた後にスペーサ粒子と混合して調製してもよい。上記開繊含浸液は、モノマーを溶媒に溶解させた後にスペーサ粒子と混合して調製することが好ましい。
上記モノマーは、反応することで樹脂となる。上記樹脂としては、オキサジン系樹脂又はアクリル系樹脂が好ましい。
上記スペーサ粒子は、有機粒子であってもよく、無機粒子であってもよい。柔軟性をより一層高める観点から、上記スペーサ粒子は、有機粒子であることが好ましい。
上記開繊含浸液では、上記炭素繊維束が上記スペーサ粒子によって十分に開繊されている。したがって、上記塩化ビニル系樹脂組成物(A)と、上記炭素繊維基材(B)との相溶性が高くなり、上記塩化ビニル系樹脂組成物(A)が、上記炭素繊維基材(B)に適切な量で含浸され、樹脂含浸性が良好になる。また、炭素繊維間が、上記粒子によって架橋され、また上記粒子が炭素繊維に接着すると、圧力等が加わっても炭素繊維束の開繊状態が維持される。そのため、例えば、熱及び圧力を加えて上記塩化ビニル系樹脂組成物(A)に上記炭素繊維基材(B)を含浸させるような場合でも、上記炭素繊維基材(B)の炭素繊維束の開繊状態が十分に維持されるので、樹脂含浸性が良好になる。そして、得られる炭素繊維強化複合材料は、上記塩化ビニル系樹脂組成物(A)が適切に含浸されることで、優れた機械的強度を有する。
上記開繊含浸液は、溶媒を含むことが好ましい。上記溶媒は、モノマーを溶解できるものが好ましい。上記溶媒としては、特に限定されないが、アルコール、水、テトラヒドロフラン、ジオキサン、及びジメチルホルムアミド等が挙げられる。上記アルコールとしては、メタノール及びエタノール等が挙げられる。上記溶媒は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
次に、得られた開繊含浸液に、炭素繊維束を接触させる。上記炭素繊維束は、一方向連続繊維、織物、編物及び不織布等の形態にされていてもよい。上記炭素繊維束への開繊含浸液の接触は、開繊含浸液を炭素繊維束に含浸させて行うことができる。具体的には、開繊含浸液を炭素繊維束にスプレーしてもよく、塗布してもよく、開繊含浸液に炭素繊維束を浸漬させてもよい。炭素繊維束に開繊含浸液を接触させることで、上記スペーサ粒子が炭素繊維束の炭素繊維間の隙間に入り込み、炭素繊維束を開繊させる。
次に、開繊含浸液に接触させた炭素繊維束を加熱する。加熱により、モノマーを重合させ、ナフトキサジン樹脂やアクリル樹脂等の樹脂を生成し、スペーサ粒子を被覆する。上記樹脂によって、スペーサ粒子は炭素繊維間に接着され、架橋することもできる。その後、さらに加熱を行うことにより樹脂を炭化させ、炭素同素体により被膜されたスペーサ粒子を得てもよい。炭素同素体により被膜されたスペーサ粒子(被膜粒子)は、炭素繊維間を架橋する構造を形成することが好ましい。また、スペーサ粒子を被膜した炭素同素体は、炭素繊維に接着してもよい。さらに、炭素同素体は、炭素繊維の表面を被膜していてもよく、被膜粒子表面の炭素同素体と、炭素繊維に被膜された炭素同素体とが接続するような構造を形成していてもよい。
加熱温度は、特に限定されない。加熱温度は、重合反応又は炭化反応が生じる温度以上であることが好ましい。
得られた炭素繊維基材(B)に、上記塩化ビニル系樹脂組成物(A)を含浸させ、炭素繊維強化複合材料を得ることができる。上記塩化ビニル系樹脂組成物(A)を含浸させる方法は、特に限定されず、この方法として従来公知の方法を使用することができる。具体的には、以下の方法が挙げられる。上記炭素繊維基材(B)に、フィルム状の上記塩化ビニル系樹脂組成物(A)を重ね合わせ、熱プレス成形する方法。上記炭素繊維基材(B)に対して、上記塩化ビニル系樹脂組成物(A)を溶融押出成形する方法。
熱プレス成形には、押出成形やプレス成形を用いることができる。成形型を使用することにより、所望の形状の炭素繊維強化複合材料を得ることができる。熱プレス成形は、使用する上記塩化ビニル系樹脂組成物(A)の熱分解温度以上の温度で行うことが好ましい。
次に、本発明の具体的な実施例及び比較例を挙げることにより本発明を明らかにする。なお、本発明は以下の実施例に限定されない。
以下の材料を用意した。
塩化ビニル系樹脂:
塩化ビニル系樹脂(1)(塩素化されていない塩化ビニル系樹脂、徳山積水工業社製「SLP40」、重合度:400、塩素化度:56%)
塩化ビニル系樹脂(2)(塩素化塩化ビニル系樹脂、徳山積水工業社製「HA-05K」、重合度:500、塩素化度:67%)
塩化ビニル系樹脂(3)(塩素化塩化ビニル系樹脂、徳山積水工業社製「HA-27L」、重合度:700、塩素化度:69%)
熱安定剤:
メチル錫メルカプト(日東化成社製「AT5300」、23℃で液状)
滑剤:
酸化ポリエチレンワックス(ハネウェル社製「AC316A」)
(実施例1)
(塩化ビニル系樹脂組成物(A)の作製)
塩化ビニル系樹脂(1)70重量部に、塩化ビニル系樹脂(2)30重量部と、メチル錫メルカプト2重量部と、酸化ポリエチレンワックス0.5重量部とを添加し、スーパーミキサーにて混合し、昇温した後、冷却ミキサーで冷却して、配合物を得た。得られた配合物を、濃度が10重量%となるようにテトラヒドロフラン(THF)に完全に溶解させて、溶液を得た。その後、得られた溶液をガラス板に展開し、THFを乾燥により除去し、厚み80μm~100μmの樹脂フィルム(塩化ビニル系樹脂組成物(A))を得た。
(炭素繊維基材(B)の作製)
モノマー成分として、1,5-ジヒドロキシナフタレン10重量部と、40%メチルアミン水溶液4重量部と、ホルマリン(ホルムアルデヒドの含有量:37重量%)8重量部とを用意した。これらのモノマー成分と、溶媒としてエタノール水溶液(エタノールの含有量:50重量%)800重量部とを均一に混合して、モノマー溶液を作製した。上記モノマー溶液に、スペーサ粒子としてジビニルベンゼン架橋重合体の粒子(積水化学工業社製「ミクロパールSP」、平均粒子径:10μm)10重量部を添加し、開繊含浸液を作製した。
また、PAN系炭素繊維束から構成される炭素繊維織物(炭素繊維数:3000本、炭素繊維束の平均繊維径:7μm、目付量:200g/m、厚み:0.19mm、平織)を用意した。上記炭素繊維織物を上記開繊含浸液に浸漬した後に引き上げ、その後、200℃で2分間加熱して開繊処理した。この加熱により、ナフトキサジン樹脂が生成し、さらにナフトキサジン樹脂の炭化により生じたアモルファスカーボン(炭素同素体)がスペーサ粒子を被膜した。得られた炭素繊維織物では、該被膜粒子が炭素繊維束を開繊させていた。得られた開繊炭素繊維織物を、炭素繊維基材(B)とした。炭素繊維基材(B)中の被膜粒子の量は、1重量%であった。
(炭素繊維強化複合材料の作製)
得られた炭素繊維基材(B)9枚と、上記樹脂フィルム10枚とを交互に積層して、上下より挟み込み、200℃で0MPaから6MPaに段階的に加圧し、合計約10分間プレスした。このようにして、塩化ビニル系樹脂組成物(A)と、塩化ビニル系樹脂組成物(A)が含浸された炭素繊維基材(B)とを備える炭素繊維強化複合材料を得た。
(実施例2,4及び比較例1~2)
用いた材料の種類及び含有量を、下記の表1のように変更したこと以外は、実施例1と同様にして、炭素繊維強化複合材料(成形体)を作製した。
(実施例3)
炭素繊維基板(B)の作製において、開繊処理をせず、PAN系炭素繊維束から構成される炭素繊維織物(炭素繊維数:3000本、炭素繊維束の平均繊維径:7μm、目付量:200g/m、厚み:0.19mm、平織)を炭素繊維基材(B)としたこと以外は、実施例1と同様にして、炭素繊維強化複合材料を作製した。
(評価)
(1)複素粘度(η)
塩化ビニル系樹脂組成物(A)の樹脂フィルムを、縦30mm×横90mmの大きさに切りだし、複数枚の樹脂フィルムを重ねて、170℃で3分間、熱プレス成形し、1分間冷却することにより、厚み1mmの試験用サンプルAを作製した。試験用サンプルAについて、粘弾性測定装置(Anton Paar社製「MCR102」)を使用し、平行平板の半径を25mm、平行間距離1mm、温度200℃及び周波数10Hzの条件で複素粘度(η)を測定した。
(2)塩素化度(γ)
塩化ビニル系樹脂組成物(A)について、上述した方法で、塩化ビニル系樹脂全体での塩素化度(γ)を求めた。
(3)曲げ強度(機械的強度)
得られた炭素繊維強化複合材料について、縦100mm×横15mm×厚さ2mmの試験用サンプルBを得た。測定用試験機(島津製作所社製「オートグラフ AGS-H」)を使用し、JIS K7074に準拠して、3点曲げ方式により試験用サンプルBの曲げ強度を測定した。この時、支点間距離は80mmとし、治具圧子の半径は5mm、支点の半径は2mmとした。炭素繊維強化複合材料の曲げ強度を、以下の基準により判定した。
[曲げ強度の判定基準]
〇:曲げ強度が、200MPa以上
×:曲げ強度が、200MPa未満
(4)難燃性(受光量から求められる発煙量)
得られた炭素繊維強化複合材料について、縦200mm×横50mm×厚さ2mmの試験用サンプルCを得た。試験用サンプルCに、レーザー光源(KENIS社製「レーザー光源装置 STC」)によりレーザー光を照射して、レーザー受光計(三和電気計器社製「LASER POWER METER LP10」)を用いてレーザー受光量を測定した。なお、試験用サンプルCの縦方向の一端側にレーザー光源、他端側にレーザー受光計を並べて(すなわち、レーザー光源、試験用サンプルC、レーザー受光計の順)、レーザー光源とレーザー受光計との距離は、72cmとした。その後、バーナー(プリンス社製「ガスバーナーGT-X」及び「トーチ用カートリッジボンベ」)を用い、試験用サンプルCとバーナーの先端との距離を5cmとして、試験用サンプルCの下側から2.5分間加熱した。加熱中、試験用サンプルCは、発煙していた。加熱中の試験用サンプルCについても同様に、レーザー受光量を測定した。加熱前の試験用サンプルCの受光量と、加熱中の試験用サンプルCの受光量との差の最大値を、発煙量とした。炭素繊維強化複合材料の難燃性(受光量から求められる発煙量)を、以下の基準により判定した。
[難燃性(受光量から求められる発煙量)の判定基準]
〇:受光量の差の最大値(発煙量)が、0.250mW以下
×:受光量の差の最大値(発煙量)が、0.250mWを超える
(5)難燃性(比光学密度から求められる発煙量)
得られた炭素繊維強化複合材料について、縦76mm×横76mm×厚さ2mmの試験用サンプルDを得た。14CFR(ASTM F814:有炎法)規格に準じて、試験用サンプルDをスモークチャンバーに入れて、熱流束を2.51W/cm、試験時間を4分間として試験を実施した。光学測定機(firetesting technology社製「NBSスモークチャンバー」)を用いて、試験後の試験サンプルDについて比光学密度(Ds:単位面積当たりの発煙量)を測定し、発煙量とした。炭素繊維強化複合材料の難燃性(比光学密度から求められる発煙量)を、以下の基準により判定した。
[難燃性(比光学密度から求められる発煙量)の判定基準]
○:比光学密度が200未満
×:比光学密度が200以上
炭素繊維強化複合材料の組成及び結果を下記の表1に示す。
Figure 2022043969000001

Claims (3)

  1. 塩化ビニル系樹脂を含む塩化ビニル系樹脂組成物と、炭素繊維基材とを備え、
    前記塩化ビニル系樹脂組成物が、前記炭素繊維基材に含浸されており、
    前記塩化ビニル系樹脂組成物の200℃及び周波数10Hzでの複素粘度が、300Pa・s以上4000Pa・s以下であり、
    前記塩化ビニル系樹脂組成物中の前記塩化ビニル系樹脂の塩素化度が、57%以上68%以下である、炭素繊維強化複合材料。
  2. 前記塩化ビニル系樹脂が、塩素化塩化ビニル系樹脂と、塩素化されていない塩化ビニル系樹脂とを含み、
    前記塩素化塩化ビニル系樹脂と前記塩素化されていない塩化ビニル系樹脂との合計100重量%中、前記塩素化塩化ビニル系樹脂の含有量が、2重量%以上60重量%以下である、請求項1に記載の炭素繊維強化複合材料。
  3. 成形体である、請求項1又は2に記載の炭素繊維強化複合材料。
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