JP2022043931A - 防振浮床 - Google Patents

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Abstract

Figure 2022043931000001
【課題】鉛直方向と水平方向の双方に伝播する振動の低減効果を有する防振浮床を提供する。
【解決手段】防振浮床70は、建物の床版10に設置される複数の防振材20と、複数の防振材20に支持される床支持体30と、を備える防振浮床ユニット40を複数有し、平面視において、複数の防振浮床ユニット40が相互に第一隙間45を介して配設されており、複数の防振浮床ユニット40の全域に共通の床材50が支持されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、防振浮床に関する。
住宅やマンション、ホテルといった様々な建物において、上階の住人や宿泊人等によって発せられる音楽音や歩行音(重量衝撃音)、物を床面に落下させた際の衝撃音(軽量衝撃音)といった音や振動が下階に伝播され、下階の居住者等に不快感を与えるといった課題がある。このような課題を解消する一つの方策として、遮音性能と防振性能を有する浮床工法が適用されることがある。この浮床工法には、コンクリートスラブ等の上にグラスウール等の防振材(緩衝材、吸音材)を配設し、その上に鉄筋コンクリートスラブ等を施工し、その上に表面仕上げ材(床材)を施工する湿式浮床工法や、コンクリートスラブ等の上に、防振材を所定間隔で配置し、例えばその上に根太(支持脚)を設置し、根太の上にパーティクルボード等の下地面材を配置し、さらにその上に防音マット等を敷設した後、表面仕上げ材(床材)を敷設する乾式浮床工法がある。
湿式浮床工法による湿式浮床、乾式浮床工法による乾式浮床のいずれの防振浮床(防音防振浮床)においても、下階への鉛直方向に伝播される振動を低減する効果を期待できる一方で、水平方向に伝播される振動を低減する効果については十分に期待できないことが分かっている。ところで、昨今の防振浮床の使用用途に鑑みると、小空間から大空間へと空間の平面規模が大きくなっている。また、例えば、ダンススタジオや音楽室等、通常の生活用居室よりも広く、かつ大きな振動や音が発生する大空間居室も多数存在する。
このような大空間居室では、比較的多くの人が同時に、防振浮床を構成する共通の床材の上に存在することになるため、振動発生者により発せられた振動は床材を水平方向に伝播されて、他の人に伝達される。伝達された振動によっては、その周波数により人に不快感を与えるものがある。また、大空間居室が壁を介して複数の居室に仕切られて用いられる場合は、壁で視認できない一方の居室にいる振動発生者により発せられた振動が他方の居室にいる人に伝達されることになり、振動が不意に伝達された人には同様に不快感を与えることになる。以上のことから、鉛直方向に伝播する振動の低減効果に加えて、水平方向に伝播する振動の低減効果を有する防振浮床の開発が望まれている。
ここで、床下空間の空気の移動を阻止することにより遮音性能を向上させることを可能にした、遮音床(防振浮床に相当)が提案されている。具体的には、構造物の壁に沿って防振ゴムがスラブの上に適宜の間隔で設置され、床支持材が防振ゴムに支持されて設置されており、床支持材の枠体の上に床が取り付けてあり、スラブと床支持材の下端の隙間にグラスウールまたはフェルトが空気移動阻止材として詰め込まれている遮音床である(例えば、特許文献1参照)。
特開2007-77742号公報
特許文献1に記載の遮音床によれば、スラブと床支持材の下端の隙間に詰め込まれた空気移動阻止材により、床下空間が閉じた空間となり、空間内の空気の移動が阻止されることから、床下の空気の移動を阻止しない場合と比較して遮音効果が大きくなるとされている。しかしながら、特許文献1に記載の遮音床においては、壁に沿う大きな枠状の床支持材のみにより床が支持されることから、床支持材が十分な質量と剛性を有しているとは考えられず、従って十分な防振効果が得られるかは不明である。そのため、上記するように、鉛直方向と水平方向の双方に伝播する振動の低減効果を有する防振浮床とは到底言い難い。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、鉛直方向と水平方向の双方に伝播する振動の低減効果を有する、防振浮床を提供することを目的としている。
前記目的を達成すべく、本発明による防振浮床の一態様は、
建物の床版に設置される複数の防振材と、複数の該防振材に支持される床支持体と、を備える防振浮床ユニットを複数有し、
平面視において、複数の前記防振浮床ユニットが相互に第一隙間を介して配設されており、
複数の前記防振浮床ユニットの全域に共通の床材が支持されていることを特徴とする。
本態様によれば、防振材と床支持体とを備える複数の防振浮床ユニットが、平面視において相互に第一隙間を介して配設され、複数の防振浮床ユニットの全域に共通の床材が支持されていることにより、鉛直方向と水平方向の双方に伝播する振動の低減効果を有する防振浮床となる。具体的には、複数の防振浮床ユニットが第一隙間を介して相互に水平方向に分離されていることから、一方の防振浮床ユニットを構成する床支持材から、隣接する他方の防振浮床ユニットを構成する床支持材への水平方向の振動伝播が抑止される。これに対し、一方の防振浮床ユニットを構成する床支持体を支持する防振材から、床版を介し、他方の防振浮床ユニットを構成する床支持体を支持する防振材を介して、当該他方の床支持体へ振動が伝播されることになるが、この伝播過程で躯体等の固有振動数付近の振動が低減されることになる。これらの結果として、水平方向への振動の低減効果が奏される。
ここで、防振浮床は、防音防振浮床と称することもでき、本態様の防振浮床には乾式浮床と湿式浮床の双方が含まれる。防振浮床ユニットを構成する床支持体は、所望する防振性能や防音性能を奏するに必要な質量と剛性を有する部材であり、防振浮床が乾式浮床の場合は、床支持体として、合板、防音マット等が適用される。また、防振浮床が湿式浮床の場合は、床支持体として、現場施工される鉄筋コンクリートスラブ等が適用される。
本態様の防振浮床は、その平面積に応じて、一つもしくは複数の第一隙間を介して複数の防振浮床ユニットが平面的に分離される。すなわち、一つの第一隙間を介して二つの防振浮床ユニットが配設され、二つの防振浮床ユニットの全域に共通の床材が支持される形態や、十字状の二つの第一隙間を介して四つの防振浮床ユニットが配設され、四つの防振浮床ユニットの全域に共通の床材が支持される形態等が挙げられる。
また、本発明による防振浮床の他の態様は、前記第一隙間に緩衝材が介在していることを特徴とする。
本態様によれば、第一隙間に緩衝材が介在していることにより、相互に平面的に分離された床支持体から水平方向に伝播されてきた上下振動を、可及的短時間に低減し、解消することができる。すなわち、第一隙間によって水平方向に伝播する振動抑制効果が得られ、第一隙間にある緩衝材によって振動が解消される(振動が消失する)までの時間が短縮される。ここで、緩衝材には、グラスウールボード等が適用できる。
また、本発明による防振浮床の他の態様は、前記第一隙間において、複数の前記緩衝材が第二隙間を介して配設されていることを特徴とする。
本態様によれば、第一隙間において複数の緩衝材が第二隙間を介して配設されていること、言い換えると、第一隙間を緩衝材にて完全に閉塞しないことにより、緩衝材の使用量を低減して材料コストを可及的に抑制しながら、水平方向に伝播された振動を早期に解消することができる。
また、本発明による防振浮床の他の態様において、前記緩衝材は、前記床支持体に比べて、低剛性でかつ低反発であることを特徴とする。
本態様によれば、床支持体と比べて低剛性かつ低反発である緩衝材を適用することにより、左右の床支持体から水平方向に伝播されてきた振動を可及的短時間に低減し、解消することができる。このような素材の緩衝材として、グラスウールボードが挙げられる。
また、本発明による防振浮床の他の態様において、前記床材のうち、前記第一隙間もしくは前記第二隙間に対応する位置には、前記床支持体と前記床版の間の空間にある空気を外部に抜く空気抜き孔が設けられていることを特徴とする。
本態様によれば、床材のうち、第一隙間もしくは第二隙間に対応する位置に空気抜き孔が設けられていることにより、防振浮床ユニット下の空気が密封されて防振材よりも高剛性の仮想バネを形成し、防振材による振動減衰効果が十分に得られなくなるといった課題を解消することができ、防振材による振動減衰効果を保証することが可能になる。
本発明の防振浮床によれば、鉛直方向と水平方向の双方に伝播する振動の低減効果を有する防振浮床を提供することができる。
第1の実施形態に係る防振浮床の一例の平面図である。 図1のII-II矢視図であって、第1の実施形態に係る防振浮床の一例の縦断面図である。 第2の実施形態に係る防振浮床の一例の平面図である。 図2のIV-IV矢視図であって、第2の実施形態に係る防振浮床の一例の縦断面図である。 水平方向への振動低減効果検証実験における、比較例と実施例に係る防振浮床の試験体を下方から見た平面図であって、(a)は比較例の平面図であり、(b)は実施例の平面図である。 水平方向への振動低減効果検証実験の結果を示す図である。
以下、各実施形態に係る防振浮床について、添付の図面を参照しながら説明する。尚、本明細書及び図面において、実質的に同一の構成要素については、同一の符号を付することにより重複した説明を省く場合がある。
[第1の実施形態に係る防振浮床]
はじめに、図1及び図2を参照して、第1の実施形態に係る防振浮床について説明する。ここで、図1は、第1の実施形態に係る防振浮床の一例の平面図であり、図2は、図1のII-II矢視図であって、第1の実施形態に係る防振浮床の一例の縦断面図である。
防振浮床70は、建物の床版10に設置される複数の防振材20と、複数の防振材20に支持される床支持体30と、を備える防振浮床ユニット40を複数(図示例は二つ)有している。そして、平面視において、複数の防振浮床ユニット40が相互に第一隙間45を介して配設され、複数の防振浮床ユニット40の全域に共通の床材50が支持されることにより形成されている。尚、図示例は、建物の平面視を簡略的に矩形とし、矩形枠状の壁80の内側の、下階(例えば一階)と上階(例えば二階)の間に防振浮床70が設けられている状態を示している。
ここで、防振材20は、防振ゴムや、防振ゴムとグラスウールボード(高密度グラスウールボードを含む)の積層体などにより形成される。また、床版10は、例えば鉄筋コンクリート製の下階の天井スラブである。
床支持体30は、防音マットやPC版、セメント版、アスファルトマットの積層体、合板、もしくはこれらのうちの二種以上の積層体など、所望する防音性能や防振性能を有する上で必要最低限の質量を備えている様々な部材が適用でき、図示例の床支持体30は例えば防音マットにより形成されている。
床材50は床下地材51と表面仕上げ材52とを有し、床下地材51は、パーティクルボードやALC板(Autoclaved Light weight Concrete:軽量気泡コンクリート)、合板等により形成され、表面仕上げ材は例えばフローリング材等により形成される。
防振浮床70において、例えば図2に示すように、左側の防振浮床ユニット40の上にいる人(振動発生者)により発せられた振動Fは、鉛直方向下方へX3方向に伝播するが、この伝播の過程で防振材20により振動が低減され、下階への音や振動の伝播が抑制される。
防振浮床70においては、振動Fが鉛直方向下方へX3方向に伝播することに加えて、水平方向へX1方向に伝播する。しかしながら、防振浮床70を構成する複数の防振浮床ユニット40が、第一隙間45を介して平面的に相互に分離された構成を有することにより、床支持体30を介した振動の水平方向への伝播は第一隙間45により抑止される。一方、振動Fの一部は、左側の床支持体30を支持する防振材20から床版10を介し、右側の床支持体30を支持する防振材20を介して右側の床支持体30へX2方向に伝播されることになるが、この伝播過程で躯体等の固有振動数付近の振動が低減されることになり、このことによっても水平方向への振動低減効果が奏される。
ここで、第一隙間45の幅は、例えば1cm乃至15cm程度の範囲で設定でき、好適には10cm程度に設定できる。
また、床材50のうち、第一隙間45に対応する位置には、その長手方向に間隔を置いて複数の空気抜き孔53が設けられている。
床材50が複数の防振浮床ユニット40の全域に敷設されていることから、床材50のうち、第一隙間45に対応する位置に空気抜き孔53が設けられていないと、特に居室の全域に広がる床材50の中央付近においては、側方端(壁際)までにある程度の距離が存在することになる。そのため、例えば床材50の中央付近の床下空間Gにある空気が滞って密封されることに起因して、防振材20よりも高剛性の仮想バネが形成され得る。そして、この仮想バネにより、防振材20による振動減衰効果が十分に得られなくなるといった恐れがある。
そこで、第一隙間45に対応する位置に空気抜き孔53が設けられていることにより、左右の床支持体30と床版10の間の空間である、床下空間Gにある空気を外部に抜くことができ、上記する仮想バネの形成を解消し、防振材20による振動減衰効果を保証することが可能になる。
尚、図示を省略するが、居室の平面積が大きくなるに応じて、十字状の二つの第一隙間を介して四つの防振浮床ユニットが配設され、四つの防振浮床ユニットの全域に共通の床材が支持される形態の防振浮床が適用されてもよい。また、その他、縦方向の第一隙間に対して、その長手方向に間隔を置いて二つ以上の横方向の第一隙間が設けられ、縦横の第一隙間の間に六つ以上の防振浮床ユニットが配設される形態の防振浮床が適用されてもよい。
[第2の実施形態に係る乾式浮床]
次に、図3及び図4を参照して、第2の実施形態に係る防振浮床について説明する。ここで、図3は、第2の実施形態に係る防振浮床の一例の平面図であり、図4は、図2のIV-IV矢視図であって、第2の実施形態に係る防振浮床の一例の縦断面図である。
防振浮床70Aは、防振浮床70の有する第一隙間45において、複数の緩衝材60が第二隙間47を介して配設されている点において、防振浮床70と相違する。
緩衝材60は、グラスウールボード等により形成される。また、グラスウールボードにより形成される緩衝材60は、その左右にある床支持体30に比べて、低剛性でかつ低反発であるのが望ましい。
第一隙間45に緩衝材60が介在していることにより、相互に平面的に分離された床支持体30から水平方向に伝播されてきた振動を、可及的短時間に低減し、解消(消失)することができる。従って、第一隙間45により、水平方向に伝播する振動抑制効果が得られ、第一隙間に配設される緩衝材60により、振動が消失するまでの時間が短縮される。
また、床支持体30と比べて低剛性かつ低反発である緩衝材60を適用することにより、左右の床支持体30から水平方向に伝播されてきた振動をより一層短時間に低減し、解消することができる。尚、発泡スチロール(気泡を含ませたポリスチレン)等の場合は、仮に低剛性であっても反発力が大きいことから、水平方向に伝播されてきた振動の速やかな低減効果を期待し難い。
尚、図示例以外にも、第一隙間45の全域に緩衝材が配設されてもよいが、図示例のように複数の緩衝材60が第二隙間47を介して配設されていることにより、緩衝材の使用量を低減して材料コストを可及的に抑制することができる。
例えば、10cm程度の第一隙間45において、10cm乃至50cm程度の範囲の第二隙間47を介して複数の緩衝材60を配設することができる。また、図示例の緩衝材60は、第一隙間45と同程度の高さのものが第一隙間45に介在する形態であるが、床版10から防振浮床ユニット40の天端までの高さの緩衝材が適用されてもよく、後者の形態では緩衝材が床版10に支持される。
図3に示すように、防振浮床70Aにおいては、床材50のうち、第一隙間45の中でも第二隙間47に対応する位置に空気抜き孔53が設けられる。上記するように、特に居室の全域に広がる床材50の中央付近の床下空間Gにある空気が滞って密封され易いことから、床材50のうち、少なくとも、第一隙間45の長手方向の中央付近の第二隙間47に対応する位置に空気抜き孔53が設けられるのがよい。
尚、図示を省略するが、本実施形態の防振浮床においても、居室の平面積が大きくなるに応じて、十字状の二つの第一隙間を介して四つの防振浮床ユニットが配設され、各第一隙間において複数の緩衝材が第二隙間を介して配設され、四つの防振浮床ユニットの全域に共通の床材が支持される形態の防振浮床等が適用されてもよい。
[水平方向への振動低減効果検証実験]
本発明者等は、図1を模擬した防振浮床の試験体(実施例)と、実施例から第一隙間を除いた(第一隙間を備えていない)防振浮床の試験体(比較例)を製作し、双方の水平方向への振動低減の程度を振動周波数ごとに特定しながら双方を比較することにより、実施例の水平方向への振動低減効果を検証する実験を行った。
ここで、実施例と比較例はいずれも、防音ゴムにより形成される防振材、防音マットにより形成される床支持体、及びパーティクルボードにより形成される床材を有している。
図5は、水平方向への振動低減効果検証試験における比較例と実施例に係る防振浮床の試験体を下方から見た平面図であり、図5(a)は比較例の平面図を示し、図5(b)は実施例の平面図を示している。
防振材は、平面視において上下左右に455mm間隔に配置し、実施例では、幅10mmの第一隙間を介して二つの床支持体を配設し、双方の床支持体の表面に共通する床材を配設した。
図5(a)に示すように、比較例では、左右中央のうち、上端寄りの位置に加振点を設け、455mm離れた位置とさらに1365mm離れた位置に二つの測定点を設けた。一方、図5(b)に示すように、実施例においても、比較例と同様の位置に加振点と二つの測定点を設けているが、実施例においては、二つの測定点が配設された二つの床支持体が、第一隙間により平面的に分離されている。
比較例、実施例ともに、加振点においてインパルスハンマーにより床材を加振し、各測定点に設置した加速度センサにて振動加速度を測定した。さらに、測定された振動加速度をFFT(Fast Fourier transform:高速フーリエ変換)アナライザーにて周波数成分に分解し、振動加速度レベルと周波数成分(1/3オクターブバンド中心周波数)の関係を特定した。実験結果を図6に示す。
図6より、比較例、実施例ともに振動加速度レベルのピーク値は8Hz乃至16Hzの間にあるが、比較例に比べて実施例の振動加速度レベルのピーク値は3dB程度も低減することが実証されている。さらに、16Hzよりも高周波数帯域、4Hzよりも低周波数帯域のいずれの周波数帯域においても実施例の振動加速度レベルは比較例に比べて大きく低減し、例えば31.5Hzにおいては、35乃至40dB程度もの振動加速度レベルの低減が実証されている。
本実験より、第一隙間を介して床支持体が複数に分割された構成の防振浮床を適用することにより、振動加速度レベルのピーク値を含め、1乃至63Hzの低周波数帯域から高周波数帯域のほぼ全域において、水平方向に伝播される振動の低減効果が得られることが実証されている。
尚、上記実施形態に挙げた構成等に対し、その他の構成要素が組み合わされるなどした他の実施形態であってもよく、ここで示した構成に本発明が何等限定されるものではない。この点に関しては、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更することが可能であり、その応用形態に応じて適切に定めることができる。
10:床版
20:防振材
30:床支持体
40:防振浮床ユニット
45:第一隙間
47:第二隙間
50:床材
51:床下地材
52:表面仕上げ材
53:空気抜き孔
60:緩衝材
70,70A,70B:防振浮床
80:壁
G:床下空間

Claims (5)

  1. 建物の床版に設置される複数の防振材と、複数の該防振材に支持される床支持体と、を備える防振浮床ユニットを複数有し、
    平面視において、複数の前記防振浮床ユニットが相互に第一隙間を介して配設されており、
    複数の前記防振浮床ユニットの全域に共通の床材が支持されていることを特徴とする、防振浮床。
  2. 前記第一隙間に緩衝材が介在していることを特徴とする、請求項1に記載の防振浮床。
  3. 前記第一隙間において、複数の前記緩衝材が第二隙間を介して配設されていることを特徴とする、請求項2に記載の防振浮床。
  4. 前記緩衝材は、前記床支持体に比べて、低剛性でかつ低反発であることを特徴とする、請求項2又は3に記載の防振浮床。
  5. 前記床材のうち、前記第一隙間もしくは前記第二隙間に対応する位置には、前記床支持体と前記床版の間の空間にある空気を外部に抜く空気抜き孔が設けられていることを特徴とする、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の防振浮床。
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