JP2022040491A - 圧接構造、端子付き電線及びその製造方法 - Google Patents

圧接構造、端子付き電線及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

Figure 2022040491000001
【課題】接触抵抗の増加を抑えること。
【解決手段】電線10における複数本の素線11aから成る芯線11の剥き出し部分である芯線露出部11Xと、導電性材料から成り、圧接端面43a,43a同士が間隔を空けて対向配置され、かつ、それぞれの圧接端面43a,43aの間に芯線露出部11Xを圧入させた少なくとも1組の一対の圧接片43,43と、を備え、芯線露出部11Xは、溶融半田の固化体であり、隣り合う素線11aの全ての組み合わせにおける素線間をそれぞれの圧接端面43a,43aの間で直接的又は間接的に電気接続させる半田部13を有すること。
【選択図】図3

Description

本発明は、圧接構造、端子付き電線及びその製造方法に関する。
従来、端子付き電線においては、電線と端子金具とを物理的且つ電気的に接続させるための接続構造として、端子金具における一対の圧接片でその間に電線の芯線を挟み込ませる圧接構造が知られている。この種の圧接構造については、例えば、下記の特許文献1から4に開示されている。
特開2000-058148号公報 特開2002-015788号公報 特開2004-207156号公報 特開2004-134179号公報
ところで、圧接構造においては、電線の芯線が複数本の素線の集合体である場合、全ての素線が一対の圧接片によって直接的又は間接的に加圧されることになる。しかしながら、この圧接構造においては、素線の本数が多いほど、圧接片に直接接触することのできない素線の存在が顕著になり、この非接触状態の素線に周囲の素線を介して圧接片からの加圧力を伝えることができなければ、一対の圧接片の間にて、集合体から素線が散けたり素線が位置ずれしたりして、隣り合う素線の間に隙間を生じさせてしまう可能性がある。このため、この圧接構造においては、その素線間の隙間によって、接触抵抗の増加を招いてしまう虞がある。
そこで、本発明は、接触抵抗の増加を抑えることが可能な圧接構造、端子付き電線及びその製造方法を提供することを、その目的とする。
上記目的を達成する為、本発明に係る圧接構造は、電線における複数本の素線から成る芯線の剥き出し部分である芯線露出部と、導電性材料から成り、圧接端面同士が間隔を空けて対向配置され、かつ、それぞれの前記圧接端面の間に前記芯線露出部を圧入させた少なくとも1組の一対の圧接片と、を備え、前記芯線露出部は、溶融半田の固化体であり、隣り合う前記素線の全ての組み合わせにおける素線間をそれぞれの前記圧接端面の間で直接的又は間接的に電気接続させる半田部を有することを特徴としている。
ここで、前記半田部は、それぞれの前記圧接端面の間における前記芯線露出部の隣り合う前記素線の全ての組み合わせ毎の素線間に介在させることが望ましい。
また、前記半田部は、それぞれの前記圧接端面の間の前記芯線露出部を外表面側から覆うことが望ましい。
また、前記一対の圧接片は、それぞれの前記圧接端面に前記芯線露出部の全ての前記素線の内の少なくとも一部を接触させるものとして形成されることが望ましい。
また、上記目的を達成する為、本発明に係る端子付き電線は、複数本の素線から成る芯線及び前記芯線における剥き出しの芯線露出部以外を覆う被覆が設けられた電線と、圧接端面同士が間隔を空けて対向配置された一対の圧接片を少なくとも1組有し、前記一対の圧接片におけるそれぞれの前記圧接端面の間に前記芯線露出部を圧入させた端子金具と、を備え、前記芯線露出部は、溶融半田の固化体であり、隣り合う前記素線の全ての組み合わせにおける素線間をそれぞれの前記圧接端面の間で直接的又は間接的に電気接続させる半田部を有することを特徴としている。
また、上記目的を達成する為、本発明に係る端子付き電線の製造方法は、電線における複数本の素線から成る芯線の剥き出し部分である芯線露出部に対して半田を塗布し且つ固化させることによって、前記芯線露出部に溶融半田の固化体たる半田部を形成する半田部形成工程と、圧接端面同士が間隔を空けて対向配置された一対の圧接片におけるそれぞれの前記圧接端面の間に前記芯線露出部を圧入させることによって、前記一対の圧接片を少なくとも1組有する端子金具に対して、前記半田部が設けられた前記芯線露出部を組み付ける電線組付け工程と、を有し、前記半田部形成工程では、隣り合う前記素線の全ての組み合わせにおける素線間を後の前記電線組付け工程を経たそれぞれの前記圧接端面の間で直接的又は間接的に電気接続させることが可能な前記半田部を形成することを特徴としている。
本発明に係る圧接構造は、半田部が設けられた芯線露出部を一対の圧接片におけるそれぞれの圧接端面の間に圧入させている。そして、この圧接構造において、半田部は、隣り合う素線の全ての組み合わせにおける素線間をそれぞれの圧接端面の間で直接的又は間接的に電気接続させるものとなっている。つまり、この半田部は、隣り合う素線の全ての組み合わせにて、その素線間をそれぞれの圧接端面の間で直接的な接触状態のまま保たせる又はその素線間をそれぞれの圧接端面の間で間接的に電気接続させるものとなっている。このため、この半田部は、それぞれの圧接端面の間にて、その圧接端面からの加圧力を芯線露出部の全ての素線に対して直接的又は間接的に作用させることができるので、素線間の隙間の発生を抑止することができる。従って、この圧接構造は、それぞれの圧接端面の間の芯線露出部において、接触抵抗の増加を抑えることができる。そして、本発明に係る製造方法で作り出された端子付き電線は、その圧接構造を備えるものであり、芯線露出部においての接触抵抗の増加を抑制できるので、通電性能や耐久性など、その製品としての品質を向上させることができる。
図1は、実施形態の端子付き電線を示す斜視図である。 図2は、実施形態の端子金具を示す斜視図である。 図3は、図1のX-X線断面に相当する図であり、圧接構造と共に電線組付け工程を示している。 図4は、電線の端末に対する芯線露出部形成工程から半田部形成工程までを説明する斜視図である。 図5は、電線の中間部に対する芯線露出部形成工程から半田部形成工程までを説明する斜視図である。
以下に、本発明に係る圧接構造、端子付き電線及びその製造方法の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
[実施形態]
本発明に係る圧接構造、端子付き電線及びその製造方法の実施形態の1つを図1から図5に基づいて説明する。
図1の符号1は、本実施形態の端子付き電線を示す。この端子付き電線1は、後述する製造方法を用いて作り出される。
端子付き電線1は、互いに物理的且つ電気的に接続された電線10と端子金具20とを備える(図1から図3)。電線10は、後述するように、複数本の素線11aから成る芯線11の剥き出し部分である芯線露出部11Xを有している。そして、端子金具20は、後述するように、圧接端面43a,43a同士が間隔を空けて対向配置され、かつ、それぞれの圧接端面43a,43aの間に芯線露出部11Xを圧入させた少なくとも1組の一対の圧接片43,43を有している。端子付き電線1は、電線10における1箇所の芯線露出部11Xと当該芯線露出部11Xが圧入された少なくとも1組の一対の圧接片43,43とによる圧接構造を備えている。そして、この端子付き電線1は、その圧接構造によって、電線10と端子金具20とを物理的且つ電気的に接続させる。この端子付き電線1においては、電線10の1箇所の芯線露出部11Xに対して1つの端子金具20を組み付ける。
端子付き電線1は、電線10を1本だけ具備している場合、この1本の電線10の芯線露出部11Xに端子金具20が組み付けられる。例えば、この場合の端子付き電線1は、1本の電線10に芯線露出部11Xが1箇所だけ設けられているならば、その1箇所の芯線露出部11Xに端子金具20が組み付けられ、1本の電線10に芯線露出部11Xが複数箇所設けられているならば、その複数箇所の芯線露出部11Xの内の少なくとも1箇所に端子金具20が組み付けられる。これらの端子付き電線1においては、端子金具20が組み付けられる芯線露出部11Xの数だけ圧接構造が設けられている。後述する具体例においては、これらの端子付き電線1に適用される端子金具20を例示している。
一方、端子付き電線1は、電線10を複数本具備している場合、それぞれの電線10が1つ又は複数の端子金具20を介して接続される。例えば、この場合の端子付き電線1は、複数本の電線10におけるそれぞれの1箇所の芯線露出部11Xを1つの端子金具20における芯線露出部11X毎の少なくとも1組の一対の圧接片43,43に圧入させることによって、このジョイント端子としての端子金具20を介して複数の電線10を互いに電気接続させる。この端子付き電線1においては、電線10毎に圧接構造が設けられている。また、例えば、この場合の端子付き電線1は、それぞれの電線10の間にジョイント端子としての端子金具20を1つずつ介在させ、その端子金具20毎に、少なくとも2本の電線10におけるそれぞれの1箇所の芯線露出部11Xを1つの端子金具20における芯線露出部11X毎の少なくとも1組の一対の圧接片43,43に圧入させることによって、全ての電線10を互いに電気接続させる。この端子付き電線1においては、端子金具20が組み付けられる芯線露出部11X毎に圧接構造が設けられている。
電線10は、複数本の素線11aから成る芯線11と、この芯線11における剥き出しの芯線露出部11X以外を覆う被覆12と、を備える(図1、図4及び図5)。この電線10は、その端末又は両端部の間の一部分に、被覆12が剥ぎ取られて剥き出しになった芯線露出部11Xを有している。ここで示す電線10は、導電性の金属の線材から成る素線11aが円柱状に複数本束ねられた芯線11と、この芯線11を同心上で外表面側から覆う円筒状の被覆12と、を備えている。そして、ここで示す電線10においては、その端末に芯線露出部11Xを有している。
端子金具20は、金属等の導電性材料で成形される。ここで示す端子金具20は、金属板を母材にしたプレス形成によって形作られている。また、ここで示す端子金具20は、相手方端子金具の端子接続体(図示略)に対して物理的且つ電気的に接続される端子接続体30と、電線10の端末の芯線露出部11Xに対して物理的且つ電気的に接続される芯線接続体40と、電線10の端末の被覆12に対して物理的に接続される被覆接続体50と、を有する(図1及び図2)。
例えば、端子金具20の端子接続体30と相手方端子金具の端子接続体は、その内の一方が雌端子形状に形成され、かつ、その内の他方が雄端子形状に形成されて、互いに挿入嵌合させられる。この例示では、端子金具20の端子接続体30が雌端子形状に形成され、相手方端子金具の端子接続体が雄端子形状に形成されている。
芯線接続体40は、その主体となる部分が、底部41と、この底部41の両端から同じ向きに突出させた一対の片部42,42と、によって構成される(図1及び図2)。芯線露出部11Xは、その底部41と一対の片部42,42とで囲まれた空間内に収容される。ここで示す芯線接続体40においては、一対の片部42,42が底部41の両端から垂設されている。
この芯線接続体40においては、例えば、それぞれの片部42,42における自由端42a,42aの間の開口40aから芯線露出部11Xが内壁面42b,42bの間に挿入される(図1及び図2)。芯線露出部11Xは、少なくともそれぞれの片部42,42の内壁面42b,42b側で芯線接続体40に対して物理的且つ電気的に接続させる。そこで、この芯線接続体40は、更に、内方の空間に収容された芯線露出部11Xをそれぞれの片部42,42の内壁面42b,42bの間で物理的且つ電気的に接続させる少なくとも1組の一対の圧接片43,43を有している(図1及び図2)。ここで示す芯線接続体40は、その一対の圧接片43,43を2組有している。また、ここで示す圧接片43は、母材となる金属板の板厚分の厚みを有する片体として形成されている。
その一対の圧接片43,43は、それぞれの片部42,42の内壁面42b,42b側から各々突出させ、かつ、それぞれの片部42,42の対向配置方向で互いに間隔を空けて圧接端面43a,43a同士を対向配置させる(図3)。それぞれの圧接端面43a,43aは、芯線露出部11Xの開口40aからの挿入方向に沿う平面であり、その開口40a側から底部41にまで延在させている。よって、それぞれの圧接端面43a,43aは、その延在方向に沿う長さと、一対の圧接片43,43の厚み分の幅と、を有する平面になっている。
芯線露出部11Xは、それぞれの圧接端面43a,43aの間に圧入させることによって、一対の圧接片43,43に対して物理的且つ電気的に接続させる。そこで、一対の圧接片43,43は、それぞれの圧接端面43a,43aに芯線露出部11Xの全ての素線11aの内の少なくとも一部を接触させるものとして形成されている。ここで示す芯線露出部11Xは、それぞれの圧接端面43a,43aに接触させる素線11aと、それぞれの圧接端面43a,43aに接触させない素線11aと、を有している。また、この一対の圧接片43,43は、開口40a側の端部に、それぞれの圧接端面43a,43aの間に芯線露出部11Xを圧入させる際の挿入開始点であり、それぞれの圧接端面43a,43aの間隔よりも間口の広い芯線導入部を有している。例えば、この一対の圧接片43,43は、開口40a側の端部に、圧接端面43a,43aに連なり、かつ、この圧接端面43a,43aとの境界から開口40a側に向かうほど互いの間隔が拡がる傾斜部43b,43bを有している(図3)。芯線導入部は、そのそれぞれの傾斜部43b,43bによって形成される。その傾斜部43b,43bは、圧接端面43a,43aと同様の平面として形成されたものであってもよく、刃形の圧接刃として形成されたものであってもよい。ここで示すそれぞれの傾斜部43b,43bは、それぞれの圧接端面43a,43aと同様の平面であり、一対の圧接片43,43の厚み分の幅を有する傾斜面として形成されている。
ここで、芯線11は、先に示したように、複数本の素線11aの集合体として構成されている。このため、本実施形態の圧接構造は、それぞれの圧接端面43a,43aの間において、隣り合う素線11aの間で隙間を生じさせないように、隣り合う素線11aの全ての組み合わせにおける素線間をそれぞれの圧接端面43a,43aの間で直接的又は間接的に電気接続させる半田部13を有している(図3から図5)。
その半田部13は、隣り合う素線11aの全ての組み合わせにて、その素線間をそれぞれの圧接端面43a,43aの間で直接的な接触状態のまま保たせる又はその素線間をそれぞれの圧接端面43a,43aの間で間接的に電気接続させるものである。この半田部13は、溶融半田の固化体であり、それぞれの圧接端面43a,43aの間に圧入される前の芯線露出部11Xに対して予め形成しておく。そして、この半田部13は、それぞれの圧接端面43a,43aの間への圧入に伴い芯線露出部11Xと共に変形した後でも、隣り合う素線11aの全ての組み合わせにて、その素線間をそれぞれの圧接端面43a,43aの間で直接的な接触状態のまま保たせる又はその素線間をそれぞれの圧接端面43a,43aの間で間接的に電気接続させるように形成しておく。
例えば、この半田部13は、それぞれの圧接端面43a,43aの間における芯線露出部11Xの隣り合う素線11aの全ての組み合わせ毎の素線間に介在させる。これにより、この半田部13は、それぞれの圧接端面43a,43aの間での隣り合う素線11aの全ての組み合わせにおいて、隣り合う素線11a同士を直接的又は間接的に電気接続させておくことができる。更に、この半田部13は、それぞれの圧接端面43a,43aの間にて、その圧接端面43a,43aからの加圧力を芯線露出部11Xの全ての素線11aに対して直接的又は間接的に作用させることができるので、素線間の隙間の発生を抑止することができる。
具体的に、この場合の半田部13は、例えば、それぞれの圧接端面43a,43aの間での隣り合う素線11aの全ての組み合わせ毎に、接触状態にない隣り合う素線11aの間の隙間を埋めるようにその素線間に介在させる。これにより、この半田部13は、その接触状態にない隣り合う素線11a同士を間接的に接触させて電気接続させることができる。また、この場合の半田部13は、例えば、それぞれの圧接端面43a,43aの間での隣り合う素線11aの全ての組み合わせ毎に、直接的な接触状態にある隣り合う素線11aの間の隙間を埋めるようにその素線間に介在させる。これにより、この半田部13は、その隣り合う素線11a同士の直接的な接触状態を維持させることができる。また、この場合の半田部13は、例えば、それぞれの圧接端面43a,43aの間での隣り合う素線11aの全ての組み合わせにて、接触状態にない隣り合う素線11aの間の隙間を埋めるようにその素線間に介在させるものと、直接的な接触状態にある隣り合う素線11aの間の隙間を埋めるようにその素線間に介在させるものと、が混在していてもよい。
更に、この半田部13は、それぞれの圧接端面43a,43aの間の芯線露出部11Xを外表面側から覆うものであってもよい。これにより、この半田部13は、その内方に素線11aを止めておくことができるので、素線11aの散けに伴う素線間の隙間の発生を抑えることができる。例えば、この場合の半田部13は、それぞれの圧接端面43a,43aの間での隣り合う素線11aの全ての組み合わせにおける素線間を接触させたまま、それぞれの圧接端面43a,43aの間の芯線露出部11Xを外表面側から覆うものであってもよい。これにより、この半田部13は、それぞれの圧接端面43a,43aの間での隣り合う素線11aの全ての組み合わせにおける素線間を接触状態のままに保って電気接続させておくことができる。ここで示す圧接構造においては、それぞれの圧接端面43a,43aによって素線11aの散けが抑止され、かつ、それ以外の場所での素線11aの散けが半田部13によって抑止される。
ここで示す半田部13は、それぞれの圧接端面43a,43aの間での隣り合う素線11aの全ての組み合わせ毎の素線間に介在させ、かつ、それぞれの圧接端面43a,43aの間の芯線露出部11Xを外表面側から覆っている(図3)。
被覆接続体50は、バレル底部51と、このバレル底部51の両端から突出させた一対のバレル片部52,52と、によって構成される(図1及び図2)。この被覆接続体50においては、例えば、それぞれのバレル片部52,52における自由端52a,52aの間の開口から電線10の端末の被覆12部分が内方に挿入され、その被覆12部分がバレル底部51の内壁面(底面)51aに載せ置かれる。この被覆接続体50は、例えば、それぞれのバレル片部52,52を加圧して変形させながら電線10の端末の被覆12に巻き付けていく。
この端子付き電線1においては、電線10の被覆12の一部を剥ぎ取って芯線露出部11Xを形成し、その芯線露出部11Xに半田部13を形成する。そして、この端子付き電線1においては、その半田部13が設けられた芯線露出部11Xを端子金具20の一対の圧接片43,43に圧入させることによって、その端子金具20に対して電線10を組み付ける。よって、この端子付き電線1の製造方法は、電線10に芯線露出部11Xを形成する芯線露出部形成工程と、その芯線露出部11Xに半田部13を形成する半田部形成工程と、端子金具20に対して電線10を組み付ける電線組付け工程と、を有している。
芯線露出部形成工程では、電線10の所定位置の被覆12を剥ぎ取ることによって、この電線10の所定位置に芯線露出部11Xが形成される。
半田部形成工程では、その芯線露出部11Xに対して半田を塗布し且つ固化させることによって、この芯線露出部11Xに溶融半田の固化体たる半田部13が形成される。この半田部形成工程では、隣り合う素線11aの全ての組み合わせにおける素線間を後の電線組付け工程を経たそれぞれの圧接端面43a,43aの間で直接的又は間接的に電気接続させることが可能な先に例示したが如き半田部13を形成する。例えば、この半田部形成工程では、芯線露出部11Xの外表面に半田ペーストを塗布し、これに熱を加えて溶融させた後、その溶融半田を固化させることによって、半田部13を形成する。
ここで、電線10においては、芯線11を成す素線11aの表面に酸化皮膜が形成されてしまうことがある。特に、その酸化皮膜は、素線11aがアルミニウム又はアルミニウム合金で成形されている場合に顕著に表れる。このため、半田部形成工程では、半田を塗布する前に芯線露出部11Xにフラックス等の酸化皮膜の除去剤を塗布したり、酸化皮膜の除去剤が含有されている半田を芯線露出部11Xに塗布したりするなどして、素線11aの表面の酸化皮膜を除去することが望ましい。
電線組付け工程では、一対の圧接片43,43におけるそれぞれの圧接端面43a,43aの間に芯線露出部11Xを圧入させることによって、この一対の圧接片43,43を少なくとも1組有する端子金具20に対して、半田部13が設けられた芯線露出部11Xを組み付ける。ここで示す電線組付け工程では、その芯線露出部11Xを開口40aから挿入しながら、この芯線露出部11Xを2組の一対の圧接片43,43におけるそれぞれの圧接端面43a,43aの間に圧入させる。例えば、この電線組付け工程においては、一対の圧接片43,43のそれぞれの傾斜部43b,43bによって、半田部13の外表面側が芯線露出部11Xの挿入方向とは逆側に押し上げられながら、半田部13の内方のそれぞれの素線11aが内側に押されていく(図3の中央の図)。そして、この電線組付け工程においては、一対の圧接片43,43のそれぞれの圧接端面43a,43aによって、半田部13の内方のそれぞれの素線11aが直接的又は半田部13を介して間接的に加圧されながら、そして、それぞれの傾斜部43b,43bで押し上げられた半田部13の外表面側をそれぞれの圧接端面43a,43aにおける傾斜部43b,43b側に残しながら、それぞれの圧接端面43a,43aの間に芯線露出部11Xが挿し入れられていく(図3の右側の図)。
以上示したように、本実施形態の圧接構造は、半田部13が設けられた芯線露出部11Xを一対の圧接片43,43におけるそれぞれの圧接端面43a,43aの間に圧入させている。そして、この圧接構造において、半田部13は、隣り合う素線11aの全ての組み合わせにおける素線間をそれぞれの圧接端面43a,43aの間で直接的又は間接的に電気接続させるものとなっている。つまり、この半田部13は、隣り合う素線11aの全ての組み合わせにて、その素線間をそれぞれの圧接端面43a,43aの間で直接的な接触状態のまま保たせる又はその素線間をそれぞれの圧接端面43a,43aの間で間接的に電気接続させるものとなっている。例えば、この半田部13は、それぞれの圧接端面43a,43aの間における隣り合う素線11aの全ての組み合わせにおいて、非接触状態の隣り合う素線11aの間の隙間を埋めてその素線11a同士を連結させたり、隣り合う素線11a同士の接触状態を維持させたり、芯線露出部11Xを外表面側から覆って内方にそれぞれの素線11aを止めておいたりして、素線間をそれぞれの圧接端面43a,43aの間で直接的な接触状態のまま保たせたり、素線間をそれぞれの圧接端面43a,43aの間で間接的に電気接続させたりしている。このため、この半田部13は、それぞれの圧接端面43a,43aの間にて、その圧接端面43a,43aからの加圧力を芯線露出部11Xの全ての素線11aに対して直接的又は間接的に作用させることができるので、素線間の隙間の発生を抑止することができる。従って、この圧接構造は、それぞれの圧接端面43a,43aの間の芯線露出部11Xにおいて、接触抵抗の増加を抑えることができる。そして、本実施形態の製造方法で作り出された端子付き電線1は、その圧接構造を備えるものであり、芯線露出部11Xでの接触抵抗の増加を抑制できるので、通電性能や耐久性など、その製品としての品質を向上させることができる。
更に、本実施形態の圧接構造、端子付き電線1及びその製造方法では、芯線露出部11Xにおけるそれぞれの素線11aを半田付けするので、例えば、それぞれの素線11aを超音波接合するなどの工法が採られるものと比較して、一対の圧接片43,43の間に圧入される前の芯線露出部11Xで一部の素線11aの破断等が生じ難くなっている。このため、本実施形態の圧接構造、端子付き電線1及びその製造方法は、この点からも芯線露出部11Xにおける接触抵抗の増加を抑制し得るものとなり、製品としての品質を向上させることができる。
1 端子付き電線
10 電線
11 芯線
11a 素線
11X 芯線露出部
12 被覆
13 半田部
20 端子金具
43 圧接片
43a 圧接端面

Claims (6)

  1. 電線における複数本の素線から成る芯線の剥き出し部分である芯線露出部と、
    導電性材料から成り、圧接端面同士が間隔を空けて対向配置され、かつ、それぞれの前記圧接端面の間に前記芯線露出部を圧入させた少なくとも1組の一対の圧接片と、
    を備え、
    前記芯線露出部は、溶融半田の固化体であり、隣り合う前記素線の全ての組み合わせにおける素線間をそれぞれの前記圧接端面の間で直接的又は間接的に電気接続させる半田部を有することを特徴とした圧接構造。
  2. 前記半田部は、それぞれの前記圧接端面の間における前記芯線露出部の隣り合う前記素線の全ての組み合わせ毎の素線間に介在させることを特徴とした請求項1に記載の圧接構造。
  3. 前記半田部は、それぞれの前記圧接端面の間の前記芯線露出部を外表面側から覆うことを特徴とした請求項1又は2に記載の圧接構造。
  4. 前記一対の圧接片は、それぞれの前記圧接端面に前記芯線露出部の全ての前記素線の内の少なくとも一部を接触させるものとして形成されることを特徴とした請求項1,2又は3に記載の圧接構造。
  5. 複数本の素線から成る芯線及び前記芯線における剥き出しの芯線露出部以外を覆う被覆が設けられた電線と、
    圧接端面同士が間隔を空けて対向配置された一対の圧接片を少なくとも1組有し、前記一対の圧接片におけるそれぞれの前記圧接端面の間に前記芯線露出部を圧入させた端子金具と、
    を備え、
    前記芯線露出部は、溶融半田の固化体であり、隣り合う前記素線の全ての組み合わせにおける素線間をそれぞれの前記圧接端面の間で直接的又は間接的に電気接続させる半田部を有することを特徴とした端子付き電線。
  6. 電線における複数本の素線から成る芯線の剥き出し部分である芯線露出部に対して半田を塗布し且つ固化させることによって、前記芯線露出部に溶融半田の固化体たる半田部を形成する半田部形成工程と、
    圧接端面同士が間隔を空けて対向配置された一対の圧接片におけるそれぞれの前記圧接端面の間に前記芯線露出部を圧入させることによって、前記一対の圧接片を少なくとも1組有する端子金具に対して、前記半田部が設けられた前記芯線露出部を組み付ける電線組付け工程と、
    を有し、
    前記半田部形成工程では、隣り合う前記素線の全ての組み合わせにおける素線間を後の前記電線組付け工程を経たそれぞれの前記圧接端面の間で直接的又は間接的に電気接続させることが可能な前記半田部を形成することを特徴とした端子付き電線の製造方法。
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