JP2022039443A - 情報処理装置、情報処理方法、およびプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】貯留ピットにおける把持部の廃棄物に対する作業の結果を定量的に評価すること。【解決手段】廃棄物を把持および放下によって移動させる把持部を備えた貯留ピット内における廃棄物の状態を評価する情報処理装置であって、制御部は、貯留ピット内を複数の領域に区分し、把持部による作業に伴って、複数の領域のそれぞれの領域において、廃棄物に関する情報を取得し、廃棄物に関する情報の少なくとも一部の情報によって、それぞれの領域ごとに定量的に評価値を算出し、それぞれの領域に対して、領域ごとに領域の用途に基づいた重み係数を設定し、それぞれの領域の評価値に対して、領域ごとに重み係数を乗算し、それぞれの領域における重み係数が乗算された評価値を合算して、貯留ピットにおける総合評価値を導出して廃棄物の状態を評価する際に、領域ごとの重み係数を時間帯などに応じたフェーズごとに異ならせる。【選択図】図1

Description

本発明は、情報処理装置、情報処理方法、およびプログラムに関する。
家庭や事業所から回収されたごみには、様々な性状のごみが混入している。そこで、通常、回収されたごみは、貯留ピットに一旦貯留され、貯留ピットの中で貯留されたごみを攪拌させることによって、ごみを均質にする作業が行われる。また、ごみが比較的多く搬入される時間帯においては、ごみを効率よく貯留ピットに受け入れる必要がある。そのため、いわゆる積み替えという作業が行われる。積み替えは、搬入口付近のごみを移動させて、貯留ピットのごみ搬入口付近にごみを受入れるスペースを確保する作業である。
ところで、攪拌や積み替えといった作業は、貯留ピット内に設置されたクレーンを自動または手動で運転することにより行われている。この場合、作業者が手動制御によってクレーンを制御して、攪拌や積み替えの作業における自動制御だけでは不十分な部分を補完している。
このような状況を改善するために、特許文献1には、ごみ処理工場用自動クレーンの制御装置に関する技術が開示されている。特許文献1に開示された技術は、ごみピット内に投入されるごみの色調を撮影するカメラと、カメラが撮影したごみの色調を識別してごみ色調マップとして記憶するごみ色調記憶手段とを備え、ごみ色調記憶手段のごみ色調マップに基づいてごみピット内の異質ごみを特定し、ごみを攪拌するようにクレーンを制御する技術である。また、特許文献2には、ごみピットに仮想的に配置した格子の各マスに貯留されたごみの撹拌度および高さを演算し、各マスの中から少なくとも2つの始点候補および終点候補を選択し、最も高さが高いマスが唯一存在する場合はこれを始点候補として選択し、複数存在する場合は、複数のマスのうち撹拌度が最も低いマスを始点候補として選択し、始点候補を除き、最も高さが高いマスが唯一存在する場合はこれを別の始点候補として選択し、複数存在する場合は、撹拌度が最も低いマスを別の始点候補として選択して、ごみクレーンが、複数の始点候補のうち最も近い始点候補から終点候補に向かって移動され、移動撹拌または移動散乱撹拌を行うごみクレーン制御システムが開示されている。
特開2007-126246号公報 特許第6644993号公報
しかしながら、特許文献1に開示された技術においては、異質ごみを判別して、特定した異質ごみのクレーンによるばらまきにより攪拌を行っているのみであり、ごみの種別や攪拌の程度などを考慮した統合的な制御はなされていない。また、特許文献2に開示された技術においては、ごみクレーン制御システムにおいて、その時点の最適な候補を選択してごみクレーンの制御を行っており、貯留ピットの全体においてどの程度の攪拌がされているかという点については、何ら考慮されていない。そのため、ごみなどの貯留ピット内において、クレーンなどのごみを把持して移動する把持部を用いて、ごみの積み替えや攪拌を効率よく行うための技術の開発が求められていた。
廃棄物を把持する把持部によって、ごみの積み替えや攪拌を効率よく行うためには、把持部による作業を最適化することが好ましい。しかしながら、上述したように自動制御によって把持部を制御する場合においても、作業者による手動制御が必要になる。作業者による手動制御の場合、積み替えや攪拌の作業は、作業者の経験や勘などに依存するという課題があった。そこで、作業者の経験や勘に依存することなく把持部の作業を効率よく行うために、把持部の作業の成果を客観的かつ定量的に評価できる技術が求められ、そのために貯留ピット内における廃棄物の状態を適切に評価できる技術が求められていた。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、把持部の廃棄物に対する作業の結果を定量的に評価できる情報処理装置、情報処理方法、およびプログラムを提供することにある。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の一態様に係る情報処理装置は、廃棄物を貯留可能、かつ前記廃棄物を把持および放下によって移動させる把持部を備えた貯留ピット内における前記廃棄物の状態を評価する制御部を有する情報処理装置であって、前記制御部は、前記貯留ピット内を複数の領域に区分し、前記把持部による作業に伴って、前記複数の領域のそれぞれの領域において、前記廃棄物に関する情報を取得して記憶部に格納し、前記記憶部から、前記廃棄物に関する情報の少なくとも一部の情報を読み出して、前記それぞれの領域ごとに定量的に評価値を算出し、前記それぞれの領域に対して、前記領域ごとに前記領域の用途に基づいた重み係数を設定し、前記それぞれの領域の前記評価値に対して、前記領域ごとに前記重み係数を乗算し、前記それぞれの領域における前記重み係数が乗算された評価値を合算して、前記貯留ピットにおける総合評価値を導出して前記廃棄物を評価する際に、前記領域ごとの前記重み係数をフェーズに応じて異ならせる。
本発明の一態様に係る情報処理装置は、上記の発明において、前記貯留ピットに外部から前記廃棄物の搬入が開始される搬入開始時刻から所定時間遡った時刻までの搬入準備フェーズと、前記貯留ピットに外部から前記廃棄物が搬入される搬入フェーズと、前記貯留ピットに外部から前記廃棄物が搬入されず、かつ前記搬入準備フェーズの前までの混合フェーズとにおいて、前記領域ごとの前記重み係数を異ならせる。
本発明の一態様に係る情報処理装置は、上記の発明において、前記廃棄物に関する情報は、高さの情報、画像認識またはセンサにより得られた廃棄物の種別の情報、貯留日数の情報、密度の情報、および攪拌回数の情報であり、前記記憶部から、前記廃棄物に関する、高さの情報、種別の情報、貯留日数の情報、密度の情報、および攪拌回数の情報のうちの少なくとも1つの情報を読み出して、前記それぞれの領域ごとに前記評価値を算出して前記廃棄物を評価する。
本発明の一態様に係る情報処理装置は、この構成において、前記制御部は、前記貯留ピット内における前記廃棄物を、それぞれが3次元座標に関連付けられた複数のユニットに仮想的に分割し、前記把持部による作業に伴った前記複数のユニットにおけるそれぞれのユニットの混合、分割、または置換に対応して、ユニットごとに前記種別の情報、前記貯留日数の情報、および前記攪拌回数の情報を更新する。
本発明の一態様に係る情報処理装置は、この構成において、前記制御部は、前記記憶部から読みだした前記種別の情報、前記貯留日数の情報、前記密度の情報、および前記攪拌回数の情報のそれぞれに基づいて、前記ユニットごとの前記種別、前記貯留日数、前記密度、前記攪拌回数から、対象エリア内における、前記種別のばらつき、前記貯留日数のばらつき、前記攪拌回数のばらつき、前記密度のばらつき、および前記攪拌回数の平均のそれぞれを算出し、前記種別、前記貯留日数、前記密度、および前記攪拌回数のそれぞれの特性に基づいた重みづけ係数を乗算して合算することによって、混合評価値を導出する。
本発明の一態様に係る情報処理装置は、この構成において、前記重みづけ係数は、前記種別、前記貯留日数、前記密度、および前記攪拌回数に対して非線形である。
本発明の一態様に係る情報処理装置は、上記の構成において、前記制御部は、前記記憶部から読みだした前記高さの情報に基づいて、前記それぞれの領域における上部空間量を導出し、前記それぞれの領域における上部空間量に対して、前記貯留ピット内の前記廃棄物の貯留量に基づいた重みづけ係数を乗算して、搬入評価値を導出する。
本発明の一態様に係る情報処理装置は、この構成において、前記重みづけ係数は前記上部空間量に対して非線形である。
本発明の一態様に係る情報処理装置は、上記の発明において、前記制御部は、任意で設定される前記複数の領域として、前記貯留ピット内を、外部から前記廃棄物を搬入する少なくとも1つの搬入エリアと、前記搬入エリアから前記廃棄物を積み替える少なくとも1つの積替エリアと、焼却炉に投入する前記廃棄物が貯留される少なくとも1つの投入エリアとに区分する。
本発明の一態様に係る情報処理方法は、ハードウェアを有する制御部が、廃棄物を貯留可能、かつ前記廃棄物を把持および放下によって移動させる把持部を備えた貯留ピット内を複数の領域に区分し、前記把持部による作業に伴って、前記複数の領域のそれぞれの領域において、前記廃棄物に関する情報を取得して記憶部に格納し、前記記憶部から、前記廃棄物に関する情報の少なくとも一部の情報を読み出して、前記それぞれの領域ごとに定量的に評価値を算出し、前記それぞれの領域に対して、前記領域ごとに前記領域の用途に基づいた重み係数を設定し、前記それぞれの領域の前記評価値に対して、前記領域ごとに前記重み係数を乗算し、前記それぞれの領域における前記重み係数が乗算された評価値を合算して、前記貯留ピットにおける総合評価値を定量的に導出して前記廃棄物を評価する際に、前記領域ごとの前記重み係数をフェーズに応じて異ならせる。
本発明の一態様に係るプログラムは、廃棄物を貯留可能、かつ前記廃棄物を把持および放下によって移動させる把持部を備えた貯留ピット内における前記廃棄物の状態を評価する制御部に、前記貯留ピット内を複数の領域に区分し、前記把持部による作業に伴って、前記複数の領域のそれぞれの領域において、前記廃棄物に関する情報を取得して記憶部に格納し、前記記憶部から、前記廃棄物に関する情報の少なくとも一部の情報を読み出して、前記それぞれの領域ごとに定量的に評価値を算出し、前記それぞれの領域に対して、前記領域ごとに前記領域の用途に基づいた重み係数を設定し、前記それぞれの領域の前記評価値に対して、前記領域ごとに前記重み係数を乗算し、前記それぞれの領域における前記重み係数が乗算された評価値を合算して、前記貯留ピットにおける総合評価値を定量的に導出して前記廃棄物を評価する際に、前記領域ごとの前記重み係数をフェーズに応じて異ならせる。
本発明に係る情報処理装置、情報処理方法、およびプログラムによれば、貯留ピットにおける把持部の作業に対するそれぞれのフェーズの目的に応じた評価値を算出でき、把持部の廃棄物に対する作業の結果を定量的に評価することが可能となる。
図1は、本発明の一実施形態による状態評価システムを示すブロック図である。 図2は、本発明の一実施形態による把持部を備える貯留ピットの平面図である。 図3は、図2のIII-III線に沿った貯留ピットの断面図である。 図4は、本発明の一実施形態による状態評価装置を示すブロック図である。 図5は、本発明の一実施形態による状態評価方法を説明するためのフローチャートである。 図6は、本発明の一実施形態による状態評価システムの貯留ピットにおける各エリアでの評価値を説明するための表である。 図7は、本発明の一実施形態によるエリアの設定例を示す図である。 図8は、本発明の一実施形態による搬入評価値の算出方法を説明するための図である。 図9は、本発明の一実施形態による混合評価値の算出方法を説明するための図である。 図10は、本発明の一実施形態による総合評価値の算出方法を説明するための図である。
以下、本発明の一実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、以下の一実施形態の全図においては、同一または対応する部分には同一の符号を付す。また、本発明は以下に説明する一実施形態によって限定されるものではない。
図1は、本発明の一実施形態による情報処理装置が適用される状態評価システムを示す。図1に示すように、状態評価システムは、ネットワーク2を介して相互に通信可能な、状態評価装置10と、廃棄物貯留施設20とを備える。廃棄物処理施設3は、少なくとも廃棄物貯留施設20および廃棄物焼却施設30を備える。状態評価装置10は、ネットワーク2を通じて廃棄物処理施設3と通信可能な外部に設けられていても、廃棄物処理施設3の一部であってもよい。また、状態評価装置10は、廃棄物処理施設3の内部に設けられていてもよく、設置場所は限定されない。
ネットワーク2は、有線通信や無線通信が適宜組み合わされて構成される。ネットワーク2は、例えば、専用線、インターネットなどの公衆通信網、例えばLAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、携帯電話などの電話通信網や公衆回線、VPN(Virtual Private Network)などの一または複数の組み合わせからなる。状態評価装置10と廃棄物貯留施設20とは、ネットワーク2を介して接続されている。
(廃棄物貯留施設)
廃棄物貯留部としての廃棄物貯留施設20は、制御部21、通信部22、撮像部23、センサ部24、把持部25、および貯留ピット26を備える。貯留ピット26には、把持部25が移動可能に設けられているとともに、撮像部23およびセンサ部24が設けられている。撮像部23、センサ部24、および把持部25は、状態評価装置10から送信される制御信号に基づいて、制御部21が制御する。なお、状態評価装置10の制御部11が、撮像部23、センサ部24、および把持部25を直接的に制御してもよい。
制御部21は、具体的に、CPU(Central Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)などのハードウェアを有するプロセッサ、およびRAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)などの主記憶部(いずれも図示せず)を備える。制御部21は、RAMやROMなどの主記憶部に格納された各種プログラムに従い、通信部13,22を通じて状態評価装置10から入力された制御信号などに基づいて、撮像部23、センサ部24、および把持部25を制御する。
通信部22は、例えば、LANインターフェースボード、有線通信のための有線通信回路、または無線通信のための無線通信回路である。LANインターフェースボードや有線通信回路や無線通信回路は、ネットワーク2に接続される。送信部および受信部としての通信部22は、ネットワーク2に接続して、状態評価装置10との間で通信を行う。
撮像部23は、例えば赤外線カメラや撮像カメラなどから構成される。撮像部23は、貯留ピット26内の廃棄物27を撮像可能に構成される。撮像部23は、例えば把持部25のバケット253を撮像して、バケット253が把持した廃棄物27を撮像可能に構成してもよい。撮像部23は、貯留ピット26内の廃棄物27の状態、すなわち廃棄物27の状態を撮像し、撮像した撮像画像データを撮像情報として、制御部21および通信部22を介して状態評価装置10に送信する。撮像部23は、貯留ピット26においてバケット253が把持している廃棄物27を撮像してもよく、撮像したバケット253内の廃棄物27の撮像画像データを撮像情報として、制御部21および通信部22を介して状態評価装置10に送信してもよい。
センサ部24は、例えばレーザセンサ、赤外線センサ、もしくは3D-LiDAR(3 Dimension Laser Imaging Detection and Ranging)センサなどからなる測距センサ、またはこれらのセンサを組み合わせたセンサやエンコーダなどから構成される。センサ部24は例えば、貯留ピット26内の廃棄物27の高さを検知可能に構成される。センサ部24は、貯留ピット26において、2次元的な位置情報に関連付けて、廃棄物27の高さ(ごみ高さ、廃棄物レベルとも言う)を検出し、検出したごみ高さのデータ(ごみ高さデータ)を、通信部22を介して状態評価装置10に送信する。また、センサ部24は例えば、投入扉の開閉を検知可能に構成される。センサ部24は、貯留ピット26に配設された投入扉の開閉を検知して、開閉信号を状態評価装置10に送信する。開閉信号は、廃棄物27が投入されるトリガーとして用いられる。センサ部24は例えば、後述する把持部25の2次元または3次元の位置、およびバケット253の3次元の位置を検知可能に構成される。センサ部24は、把持部25の位置データ、およびバケット253の位置データを、状態評価装置10に送信する。
把持部25は、貯留ピット26に貯留されている廃棄物27を把持して移動させる。開閉部としてのバケット253は、廃棄物27を把持する。移動部としてのクレーン252は、バケット253を連結して移動可能に構成される。クレーン252には、荷重計251が設けられている。荷重計251は、バケット253が把持した廃棄物27の重量を計測可能に構成される。すなわち、荷重計251は、センサ部24の一部として、把持部25に設けられている。荷重計251が計測した廃棄物27の重量のデータ(荷重データ)は、制御部21および通信部22を介して状態評価装置10に送信される。貯留ピット26の上方におけるクレーン252の2次元または3次元の現在位置、移動経路、移動範囲、および移動速度などの、いわゆるクレーン252の作業動作に関するパラメータは、把持部25から制御部21および通信部22を介して、状態評価装置10に逐次送信される。同様に、バケット253の開時間、閉時間、開閉回数、および開放量などの、バケット253の開閉動作に関するパラメータは、把持部25から制御部21および通信部22を介して、状態評価装置10に逐次送信される。
貯留ピット26は、廃棄物27を一時的に貯留するピットである。貯留ピット26内の廃棄物27は、把持部25によって把持されて、廃棄物焼却施設30の焼却炉33に供給され、焼却される。
図2および図3はそれぞれ、本発明の一実施形態によるクレーンを備える貯留ピットの平面図および図2のIII-III線に沿った断面図である。図2および図3に示すように、廃棄物処理施設3において使用されるクレーン252は、側部に焼却炉33の投入ホッパ321を備えた貯留ピット26の上方に設けられる。クレーン252は、クレーンガーダ254を走行レール256に沿って走行可能に配設されている。クレーン252は、クレーンガーダ254上に横行可能に配設されたクラブ255によるワイヤーロープの巻き上げおよび巻き下げによって、所定量の廃棄物27を把持可能なバケット253を昇降するように配設される。貯留ピット26への廃棄物27の投入は、貯留ピット26に配設された搬入扉261を開いて行われる。搬入扉261は例えば開閉式であって、貯留ピット26の側壁に沿って所定間隔ごとに複数配設されている。廃棄物処理施設3に搬入される廃棄物27は、いずれかの搬入扉261を通じて貯留ピット26内に投入される。貯留ピット26内における廃棄物27の積み替え、攪拌、および投入ホッパ321への投入は、クレーン252の3軸駆動によって行われる。
貯留ピット26の周囲に撮像部23としてのカメラ231が配設されている。カメラ231は、例えばCCDカメラやCMOSカメラなどの撮影カメラを有して構成されるが、必ずしもこれらに限定されない。撮像部23は把持部25に配設されていてもよい。また、測距センサの代わりに、後述するクレーン252のワイヤーロープの長さに基づいて距離を測ることも可能である。
カメラ231は、例えば、貯留ピット26の周囲に配設され、廃棄物27の表面全体を撮影可能に構成される。カメラ231は、ごみの種類(以下、ごみ種別)により変化する廃棄物27の色調や形状を識別可能に構成される。なお、カメラ231は、クレーンガーダ254の走行レール256より下方の貯留ピット26に配設されたクレーン操作室211の上方で、貯留ピット26内の廃棄物27を撮影可能な壁に設置してもよい。また、カメラ231の設置台数は、必要な画角や分解能を得るために、複数台設置することも可能である。撮像部23およびセンサ部24は、貯留ピット26内の廃棄物27の高さと、廃棄物27のばらつきや均一性とを検知可能であれば、種々の装置を採用できる。
(廃棄物焼却施設)
図1に示すように、ごみ焼却部としての廃棄物焼却施設30は、燃焼制御装置(ACC)31、センサ部32、および焼却炉33を備える。燃焼制御装置31は、従来公知のあらかじめ定められた操作量関係式に基づいて、それぞれの操作端の操作量として、燃焼用空気量、冷却用空気量、およびごみ供給装置送り速度などを制御する。ごみ焼却炉である焼却炉33は、ごみの燃焼が行われる炉、ごみを投入するごみ投入口、およびボイラ(いずれも図示せず)などを備える。センサ部32は、例えば種々の場所に設けられた温度計や圧力計などから構成される。センサ部32によって計測された、焼却炉33の内部の状態、および焼却炉33に関連する施設、具体的には、例えば電力を発電するための発電施設における、圧力や速度などの種々の物理量は、センサ部32からセンサ情報として出力される。センサ部32から出力されたセンサ情報は、パラメータとして燃焼制御装置31に供給される。燃焼制御装置31は、入力されたパラメータに基づいて焼却炉33の燃焼を制御する。
(状態評価装置)
図4は、図1における状態評価装置10の詳細を示す。図4に示す情報処理装置としての状態評価装置10は、制御部11、記憶部12、通信部13、入力部14、および出力部15を備える。制御部11および通信部13はそれぞれ、物理的には上述した制御部21および通信部22と同様である。
記憶部12は、RAMなどの揮発性メモリ、ROMなどの不揮発性メモリ、EPROM(Erasable Programmable ROM)、ハードディスクドライブ(HDD、Hard Disk Drive)、およびリムーバブルメディアなどから選ばれた記憶媒体から構成される。なお、リムーバブルメディアは、例えば、USB(Universal Serial Bus)メモリ、または、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、またはBD(Blu-ray(登録商標) Disc)のようなディスク記録媒体である。また、外部から装着可能なメモリカードなどのコンピュータ読み取り可能な記録媒体を用いて記憶部12を構成してもよい。
記憶部12には、状態評価装置10の動作を実行するための、オペレーティングシステム(Operating System:OS)、各種プログラム、各種テーブル、各種データベースなどが記憶可能である。これらの各種プログラムは、ハードディスク、フラッシュメモリ、CD-ROM、DVD-ROM、フレキシブルディスクなどのコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して広く流通させることも可能である。制御部11は、記憶部12に記憶されたプログラムを主記憶部の作業領域にロードして実行し、プログラムの実行を通じて各構成部などを制御することで、所定の目的に合致した機能を実現できる。
図4に示すように、本実施形態においては、制御部11がロードした各種プログラムの実行によって、領域区分部111、貯留量判定部112、積替判定部113、ごみ種判定部114、攪拌度判定部115、およびクレーン制御部116の機能が実行される。また、各種プログラムには、本実施形態による処理を実現可能な人工知能や学習済みモデルを実現するプログラムも含まれる。
領域区分部111は、貯留ピット26に貯留された廃棄物27に対して、複数の領域を設定する。貯留ピット26において区分される領域は、少なくとも搬入領域、積替領域、および投入領域の3通りの領域である。これらの搬入領域、積替領域、および投入領域はそれぞれ、2つ以上の複数の領域に区分される場合もある。なお、搬入がないときには、搬入領域が設定されない場合もある。同様に、投入がないときには、投入領域が設定されない場合もある。搬入領域は、塵芥収集車(パッカー車とも言う)からごみが搬入されるエリア(以下、搬入エリア)である。積替領域は、貯留ピット26に設けられたクレーンによって、搬入領域からごみの積み替えが行われるエリア(以下、積替エリア)である。投入領域は、焼却炉33に投入されるごみが存在するエリア(以下、投入エリア)である。領域区分部111により設定された搬入エリア、積替エリア、および投入エリアに関する情報は、作業領域に関する作業領域情報として、記憶部12に格納される。なお、作業領域情報が、破砕領域(破砕エリア)などにおける破砕ごみなどの、工場特有の特殊ごみを貯留するための領域の情報を含んでいてもよい。
貯留量判定部112は、撮像部23およびセンサ部24から供給された撮像情報や検出データなどの廃棄物27に関する情報に基づいて、貯留ピット26内の廃棄物27の貯留量を算出したり判定したりする。積替判定部113は、クレーン252によって廃棄物27が積み替えられた際に、カメラ231から供給された撮像情報、およびセンサ部24から供給されたセンサ情報に基づいて、積み替えられた後の廃棄物27の状態、すなわち廃棄物27の高さや積み替え後の混合状態を判定する。ごみ種判定部114は、搬入エリアに搬入された廃棄物27のごみ種別を判定する。攪拌度判定部115は、クレーン252によって廃棄物27が攪拌された際に、カメラ231から供給された撮像情報に基づいて、攪拌後の廃棄物27の状態、すなわち廃棄物27の高さや攪拌状態を判定する。クレーン制御部116は、クレーン252を3軸駆動させて所望の位置の廃棄物27を把持したり、把持した廃棄物27をばら撒いたりする指示信号を制御部21に送信する。なお、クレーン制御部116によって直接的にクレーン252を制御してもよい。
記憶部12には、高さ情報データベース121、貯留情報データベース122、密度情報データベース123、攪拌情報データベース124、およびごみ種別データベース125が格納されている。
高さ情報データベース121には、貯留ピット26における廃棄物27の高さに関する情報が検索可能に格納されている。
貯留情報データベース122には、貯留ピット26に貯留されている廃棄物27の貯留に関する貯留情報が検索可能に格納されている。貯留情報は、貯留ピット26内の3次元座標に関連付けられて、廃棄物27の容積、重量(質量)、および貯留日数などの情報を含む。また、貯留情報は、貯留ピット26内の廃棄物27を、例えば所定の直方体状、具体的には例えば数百mm四方の立方体状または直方体状に分割した複数のユニットとして管理する場合に、各ユニットの容積、重量、および貯留日数の履歴情報を含んでいてもよい。貯留情報データベース122には、さらに作業領域情報と関連付けられた貯留情報が格納されていてもよい。
密度情報データベース123には、廃棄物27の密度情報が検索可能に格納されている。密度情報は、貯留ピット26内の3次元座標に関連付けられた、廃棄物27の密度などの情報を含む。また、密度情報は、貯留ピット26内の廃棄物27を、上述した複数のユニットによって管理する場合に、各ユニットの密度の履歴情報を含んでいてもよい。
攪拌情報データベース124には、貯留ピット26におけるクレーンの攪拌に関する攪拌情報が格納されている。なお、攪拌とは、貯留ピット26内の廃棄物27をクレーン252によって把持し、バケット253を制御してばら撒く作業である。攪拌によって、廃棄物27は貯留ピット26内において混合される。攪拌情報は、貯留ピット26においてクレーンを用いてごみの攪拌を行った場合における、攪拌回数、および平均の攪拌回数の情報を含む。攪拌情報には、攪拌を行うクレーンがごみを掴み挙げた位置や、ばら撒いた範囲、および攪拌が行われた時刻や攪拌時間などの情報が含まれていてもよい。また、攪拌情報は、貯留ピット26内のごみの所定のユニットが攪拌によって分散されて、他のユニットの一部になったり他のユニットの一部と置換されたりして新たなユニットとなった場合に、撮像部23やセンサ部24によって検知された積み替え後の形状情報に基づいて、攪拌ごとのユニットの変化の履歴情報を含んでいてもよい。
種別データベース125には、貯留ピット26におけるごみ種別に関するごみ種別情報が格納されている。ごみ種別情報は、塵芥収集車が貯留ピット26に廃棄物27を搬入した際に、搬入した廃棄物27を1種類または2種類以上の廃棄物27であると仮定して判定されたごみ種別の情報が格納されている。また、積み替えが行われた後の貯留ピット26内の3次元の位置ごとのごみ種別の情報を含んでいてもよい。すなわち、上述した貯留ピット26内のユニットごとに、各ユニットに含まれるごみ種別の情報を含んでいてもよい。
さらに、記憶部12には、積替データベースなどを格納してもよい。積替データベースには、貯留ピット26における後述するクレーンの積み替えに関する積替情報が格納される。なお、積み替えとは、外部から搬入された廃棄物27をクレーン252によって把持し、所定の領域で放下させる作業である。積替情報は、貯留ピット26内の廃棄物27を積み替えた場合に、積み替えを行うクレーン252が廃棄物27を掴み挙げた位置や放下させた位置、および積み替えが行われた時刻や移動時間などの情報が含まれていてもよい。積替情報は、貯留ピット26内の廃棄物27の貯留日数の情報を含んでいてもよい。また、積替情報は、貯留ピット26内の廃棄物27を、上述した複数のユニットによって管理する場合に、撮像部23やセンサ部24によって検知された積み替え後の形状情報に基づいて、クレーン252による廃棄物27の積み替えごとの各ユニットの変化の履歴情報を含んでいてもよい。
入力手段としての入力部14は、例えば廃棄物貯留施設20に設置された撮像部23やセンサ部24から通信部22を通じて送信された各種情報を入力して、制御部11に出力するインターフェースを含む。なお、撮像部23やセンサ部24から入力部14への情報の送信は、有線通信を用いても無線通信を用いてもよい。また、入力部14は、キーボードや入力用のボタン、レバーや、液晶などのディスプレイに重畳して設けられる手入力のためのタッチパネル、または音声認識のためのマイクロホンなどの、ユーザインターフェースを含む。作業者などが入力部14を操作することによって、制御部11に所定の情報を入力可能に構成される。
出力手段としての出力部15は、制御部11による制御に従って、ディスプレイモニタに廃棄物貯留施設20の貯留ピット26内の画像などを表示したり、タッチパネルディスプレイの画面上に文字や図形などを表示したり、スピーカから音声を出力したりする。すなわち、出力部15は、所定の情報を外部に報知可能に構成される。なお、入力部14および出力部15を一体とした入出力部とし、入出力部をタッチパネルディスプレイやスピーカマイクロホンなどから構成してもよい。
(状態評価方法)
次に、上述した状態評価装置10を備えた状態評価システムによる状態評価方法について説明する。図5は、本実施形態による状態評価方法を説明するためのフローチャートである。なお、以下の説明において、各種情報の送受信はネットワーク2およびそれぞれの通信部13,22を介して行われるが、この点についての都度の説明は省略する。また、制御部11,21および燃焼制御装置31などにおいて、各種情報を生成したり受信したりした場合、生成したり受信したりした各種情報は所定の記憶部に記憶されるが、この点についての都度の説明も省略する。
図5に示すように、まず、ステップST1において、作業者は、状態評価装置10の入力部14から評価範囲の入力を行う。なお、評価範囲の入力は、制御部11が所定のプログラムに沿って自動で行ってもよい。ここで、図6は、本実施形態による状態評価システムの貯留ピット26における各エリアでの搬入評価値および混合評価値を説明するための表である。図7は、貯留ピット26を、搬入エリア、積替エリア、および投入エリアに区分した例を示す平面図である。図7に示すように、貯留ピット26は、例えば、塵芥収集車から廃棄物27が搬入される搬入エリアA1、クレーン252によって搬入エリアA1から積み替えが行われる積替エリアA2、クレーン252によって焼却炉33の投入ホッパ321に廃棄物27が投入される投入エリアA3に区分けされる。なお、区分けの方法はこの方法に限定されず、4区分以上に区分けすることも可能である。また、積替エリアA2と投入エリアA3とは、適宜入れ替えて設定することが可能であり、搬入エリアA1と、積替エリアA2と、投入エリアA3とを適宜入れ替えて設定することも可能である。さらに、複数の領域としての、搬入エリア、積替エリア、および投入エリアを平面的に区分けする場合に限定されず、高さ方向にも区分けして、エリアを3次元的に区分けしてもよい。この場合、底ごみなどの貯留ピット26の下部の廃棄物27をエリアから除外したり、別のエリアとして設定したりすることが可能である。
次に、ステップST2に移行して状態評価装置10の制御部11は、評価を行うフェーズがいずれのフェーズであるかを判定する。なお、フェーズとは、スケジュールに従って、時間帯および祝日などを含めた曜日によって定められたものである。ここで、外部の塵芥収集車から貯留ピット26に廃棄物27が搬入される時間帯を、搬入フェーズとする。また、外部の塵芥収集車からの搬入が行われない時間帯を、混合フェーズとする。さらに、外部の塵芥収集車から貯留ピット26に廃棄物27の搬入が開始される搬入開始時刻から所定時間遡った時刻までの時間帯、換言すると廃棄物27の搬入の開始時刻より所定時間(例えば1~2時間)前の時刻から搬入開始時刻までの時間帯を、搬入準備フェーズとする。
ステップST2において制御部11が、評価を行うフェーズは搬入フェーズである(ステップST2:1)と判定した場合、ステップST3に移行する。ステップST3においては、搬入フェーズにおける重みづけの算定を行ってスコア評価を行う。
ステップST3が実行される搬入フェーズは、塵芥収集車から搬入された廃棄物27の積み替えと、焼却炉33への投入とが主体となる作業が行われる。搬入フェーズにおいては、搬入エリアA1に搬入された廃棄物27を、効率的に積替エリアA2に積み替えて、かつ廃棄物27を混合させることを主体として評価値を作成する。ここで、制御部11のごみ種判定部114は、撮像部23やセンサ部24から入力された情報に基づいて、従来公知の方法、具体的には廃棄物27の搬入情報や、センサ部24から得られた情報や、画像解析を用いて、ごみ種別を判定する。なお、ごみ種別は、一般家庭からの塵芥や、破砕ごみおよび剪定ごみなどの種々の種別を設定できる。
さて、ステップST3において制御部11は、搬入フェーズの重みづけ(重み係数)の算定、およびスコア評価を行う。すなわち、図6に示すように、第1に搬入エリアA1において搬入評価値を算出する。図8は、搬入評価値の導出方法を示す概略図である。図6および図8に示すように、搬入評価値は、領域区分部111によって区分された搬入エリアA1における廃棄物27の高さ、すなわち上部に存在するユニットの高さを入力値とする。制御部11は、所定のユニットの高さと貯留ピット26内の全ての廃棄物27の平均の高さとの差分を算出する一方、貯留ピット26内の全ての廃棄物27の貯留量に基づいて、重みづけ係数を変更する。重みづけ係数は廃棄物27の高さ、すなわち上部空間量に対して非線形である。これは、貯留ピット26内の全体において廃棄物27の貯留量が大きい場合、廃棄物27の高さが全体として高くなって、廃棄物27が崩れる可能性が高くなることから、廃棄物27を搬入エリアA1から積替エリアA2に積み替えることが困難になるためである。廃棄物27の積み替えが困難な場合、積み替えに基づいた搬入評価値が過度に高くならないよう、重みづけ係数を低くする必要がある。また、貯留ピット26内において所定の高さ以下の廃棄物27を取り除くことは極めて困難であるため、廃棄物27が所定の高さ以下の場合には積み替えが困難になる。そのため、廃棄物27が所定の高さ以下の場合においても、重みづけ係数を低くする必要がある。
搬入評価値は、原則的には、指定されたエリア、例えば搬入エリアA1における上部の空間量が大きいほど高い値になるように導出されるが、貯留ピット26の全体の廃棄物27の貯留量や所定の高さに基づいて重みづけ係数が変更されて補正される。具体的に、前提値として、ステップST1において作業者や制御部11がXYZの3軸を入力値として対象エリアを設定すると、領域区分部111が搬入エリアA1を設定する。続いて、貯留量判定部112が、撮像部23やセンサ部24から受信した貯留量データと、搬入エリアA1における廃棄物27の高さとに基づいて、搬入エリアA1における上部空間量を算出する。制御部11は、搬入エリアA1における上部空間量と、貯留ピット26の全体の廃棄物27の貯留量とに基づいて、搬入評価値を導出する。なお、廃棄物27の高さに基づいた搬入評価値の具体的な導出は、図8に示す方法に従った種々の導出式を用いることができる。
また、状態評価装置10の制御部11は、搬入エリアA1において、廃棄物27における、嵩密度、貯留日数、ごみ種別、および攪拌回数などの情報を取得してもよい。算出された各種情報は、記憶部12における所定のデータベース121~125のうちの該当するデータベースに格納される。また、搬入エリアA1に搬入される廃棄物27のごみ種別、例えば1台の塵芥収集車から搬入される廃棄物27のごみ種別は、画像認識などによって特定可能な所定の1種類のごみ種別であると仮定される。その上で、ごみ種判定部114は、後述する積み替え後および攪拌後におけるユニットごとのごみ種別が導出される。なお、廃棄物27のごみ種別は、2種類以上のごみ種別であると仮定してもよい。
ステップST3における搬入フェーズのスコア評価においては、図6に示すように、第2に積替エリアA2において、混合評価値を算出する。混合評価値は、領域区分部111によって区分された例えば積替エリアA2における廃棄物27の攪拌状態とごみ種別とに基づいて算出される。図9は、混合評価値の導出方法を示す概略図である。図6および図9に示すように、混合評価値は、領域区分部111によって区分された積替エリアA2における廃棄物27のごみ種別、貯留日数、および攪拌回数を入力値とする。これらは貯留ピット26内の廃棄物27のユニットごとに導出されているパラメータである。積替判定部113は、積替エリアA2における廃棄物27のそれぞれのユニットの、ごみ種別、貯留日数、密度、および攪拌回数のパラメータを読み込む。ごみ種判定部114は、それぞれのユニットごとに導出されているパラメータを用いて、対象エリア内における、平均ごみ種構成からの分散(σ2)を算出してごみ種のばらつきを導出する。貯留量判定部112は、それぞれのユニットごとに導出されているパラメータを用いて、対象エリア内における、平均貯留日数からの分散(σ2)を算出して貯留日数のばらつきを導出する。攪拌度判定部115は、それぞれのユニットごとに導出されているパラメータを用いて、対象エリア内における、平均攪拌回数からの分散を算出して攪拌回数のばらつきを導出する。また、攪拌回数もパラメータとして使用する。制御部11は、これらのごみ種のばらつき、貯留日数のばらつき、および攪拌回数のばらつきの加重平均、および攪拌回数を算出することによって、クレーン252の動作による混合評価値を導出する。すなわち、混合評価値は、攪拌を行うことによって廃棄物27の混合が進んだ場合に増加する。
ここで、クレーン252による廃棄物27の処理としては、廃棄物27を細分化する処理と、多種および新旧の廃棄物27を平均的に混ぜる混合の処理との2点の処理がある。ここでは、混合の処理の評価を中心に実行する。混合処理は、各ユニットのごみ種別、貯留日数、および攪拌回数のパラメータが平均に近いことが望ましい。すなわち、廃棄物27のごみ種別や新旧が適度に混合しておらず攪拌回数が少ないユニットは攪拌回数を増加させ、適度に混合しており攪拌回数が多いユニットは攪拌を控えることが望ましい。この場合、攪拌回数は、所定の回数以上にならない可能性も生じるため、混合評価値の導出においては、ユニットの攪拌回数をパラメータとして使用する。すなわち、攪拌度判定部115は、積替エリアA2内における廃棄物27の各ユニットの攪拌回数の単純平均を算出して、平均攪拌回数を導出する。
また、図9に示すように、制御部11は、各ユニットのごみ種別のパラメータに対して、非線形の重みづけ係数を乗算してごみ種別の評価値を算出する。算出されたごみ種別の評価値は、種別データベース125に格納される。制御部11は、各ユニットの貯留日数のパラメータに対して、非線形の重みづけ係数を乗算して貯留日数の評価値を算出する。算出された貯留日数の評価値は貯留情報データベース122に格納される。重みづけ係数を非線形にするのは、必要以上の攪拌や積み替えが行われた場合に、評価値が増加しないようにするためである。例えば、クレーン252による攪拌によって、ユニットのごみ種別のパラメータが所定の混合状態を示す値以上になった場合には、評価値が増加しないように重みづけ係数が調整される。貯留日数のパラメータおよび重みづけ係数についても同様である。なお、クレーン252による攪拌によって、各ユニットはそれぞれ分割されて他のユニットの一部になったり、他のユニットの一部を置換したりする。この場合、ごみ種別および貯留日数については、積み替えや攪拌後のそれぞれのユニットにおいて、攪拌されたユニットが付加したり置換したりされてユニットのごみ種別および貯留日数が更新される。
また、制御部11は、各ユニットの攪拌回数のパラメータに対して、非線形の重みづけ係数を乗算して攪拌回数の評価値を算出する。ここで、クレーン252による攪拌によって、各ユニットはそれぞれ分割されて他のユニットの一部になったり、他のユニットの一部を置換したりする。図9においては、攪拌前のユニットの攪拌回数に基づいて、攪拌されたユニットが付加したり置換したりした後のユニットの攪拌回数が更新される。このようにして、ユニットごとに攪拌回数が算出される。ユニットごとの攪拌回数のデータは攪拌情報データベース124に格納される。攪拌度判定部115は、各ユニットの攪拌回数の評価値を算出する。
制御部11は、上述のように算出したごみ種別の評価値、貯留日数の評価値、および攪拌回数の評価値を足し合わせることによって、混合評価値を導出する。また、制御部11は、積替エリアA2において、廃棄物27における、嵩密度、貯留日数、およびごみ種別などの情報を取得してもよい。算出された各種情報は、記憶部12における所定のデータベース121~125のうちの該当するデータベースに格納される。なお、これらの参考値のデータの取得、および取得したデータの記憶部12への格納に関しては、投入エリアA3においても同様に実行される。
また、ステップST3における搬入フェーズのスコア評価においては、図6に示すように、第3に投入エリアA3において、混合評価値を算出する。なお、投入エリアA3における混合評価値の算出は、積替エリアA2における混合評価値の算出方法と同様であるので、説明を省略する。
次に、ステップST4に移行して制御部11は、ステップST3において算定した重みづけ(重み係数)、ならびに算出した搬入エリアA1における搬入評価値、積替エリアA2における混合評価値、および投入エリアA3における混合評価値を、記憶部12に格納する。一方、ステップST4において制御部11は、搬入エリアA1における搬入評価値や、積替エリアA2および投入エリアA3における混合評価値を出力部15に出力する。これにより、作業者はクレーン252の動作による作業に対する評価を細かく認識できる。また、ステップST4において制御部11は、搬入評価値や混合評価値の情報を、出力部15に出力するとともにクレーン制御部116に出力してもよい。この場合、搬入評価値や混合評価値の情報に基づいて、クレーン制御部116によりクレーン252の動作を制御することも可能である。なお、ステップST4の処理は省略してもよい。
次に、ステップST5に移行して制御部11は、スコア総合評価を行う。すなわち、ステップST5において制御部11は、ステップST3において算定した重みづけ(重み係数)、ならびに算出した搬入エリアA1における搬入評価値、積替エリアA2および投入エリアA3における混合評価値に基づいて、図10に示す演算を行って総合評価値を導出する。具体的に、制御部11は、搬入エリアA1における搬入評価値に対して搬入エリアA1に関連する重み係数を乗算する。制御部11は、積替エリアA2における混合評価値に対して積替エリアA2に関連する重み係数を乗算する。制御部11は、投入エリアA3における混合評価値に対して投入エリアA3に関連する重み係数を乗算する。制御部11は、算出したこれらの重み係数が乗算された搬入評価値および混合評価値を合計することによって、総合評価値を導出する。
ここで、図10に示すそれぞれのエリアA1~A3の重み係数は、搬入フェーズ、混合フェーズ、および搬入準備フェーズに応じて異なる重み係数とする。なお、より細かいフェーズごとに異なる重み係数とすることもできる。ここで、ステップST2において判定されたフェーズが搬入フェーズであり、搬入、積み替え、および投入が並行して実行されることから、それぞれのエリアA1~A3に関する重み係数を略同等の重み係数にすることが可能である。ステップST5において制御部11が、貯留ピット26における総合評価値を導出した後、ステップST6に移行する。
ステップST6において制御部11は、導出した総合評価値を出力部15に出力する。これにより、作業者はクレーン252の動作に伴う処理の評価を認識できる。また、ステップST6において制御部11は、総合評価値の情報を、出力部15に出力するとともにクレーン制御部116に出力してもよい。この場合、クレーン制御部116は、総合評価値の情報に基づいてクレーン252の動作を制御することができる。さらに、総合評価値を向上可能である場合には、スケジュールを新たに作成し、搬入フェーズ、混合フェーズ、または搬入準備フェーズにおけるスケジュールを新たなスケジュールに置換してもよい。さらに、クレーン制御部116に入力された情報に含まれる評価値が所定条件を満たす場合に、クレーン252の動作を停止させたり特定の動作に切り替えたりすることができる。
ステップST2において制御部11が、評価を行うフェーズは混合フェーズである(ステップST2:2)と判定した場合、ステップST7に移行する。ステップST7において制御部11は、混合フェーズにおける重みづけ(重み係数)の算定、およびスコア評価を行う。すなわち、塵芥収集車から貯留ピット26に廃棄物27が搬入されないフェーズにおいては、搬入エリアA1から積替エリアA2への積み替えの作業が大きく減少してほとんど実行されない一方、積替エリアA2と投入エリアA3とにおいて、破袋や攪拌の作業が実行される。
そこで、ステップST7において制御部11は、主に、積替エリアA2および投入エリアA3における混合評価値を算出する。なお、搬入エリアA1、積替エリアA2、および投入エリアA3、すなわち貯留ピット26の全体における攪拌の結果として、混合評価値を算出してもよい。この場合、制御部11は、搬入エリアA1における混合評価値を、上述した積替エリアA2の混合評価値と同様に導出してもよい。
その後、ステップST4に移行して制御部11は、ステップST7において算定した重みづけ(重み係数)、算出した積替エリアA2における混合評価値および投入エリアA3における混合評価値、ならびに必要に応じて算出した、搬入エリアA1における搬入評価値を、記憶部12に格納する。一方、ステップST4において制御部11は、搬入エリアA1における混合評価値や、積替エリアA2および投入エリアA3における混合評価値を出力部15に出力する。また、ステップST4において制御部11は、混合評価値の情報を、出力部15に出力するとともにクレーン制御部116に出力してもよい。この場合、クレーン制御部116は、混合評価値の情報に基づいてクレーン252の動作を制御することも可能である。なお、ステップST4の処理は省略してもよい。
次に、ステップST5に移行して制御部11は、ステップST7において算定した重みづけ(重み係数)、ならびに算出した搬入エリアA1、積替エリアA2、および投入エリアA3における混合評価値に基づいて、図10に示す演算を行って、総合評価値を導出する。具体的に、制御部11は、搬入エリアA1における混合評価値に対して搬入エリアA1に関連する重み係数を乗算する。この際、搬入エリアA1に関する重み係数を極めて低くしたり0にしたりしてもよい。反対に搬入エリアA1においても攪拌を実行する場合、搬入エリアA1における混合評価値に所定の重み係数を乗算した評価値を総合評価値に算入してもよい。制御部11は、積替エリアA2における混合評価値に対して積替エリアA2に関連する重み係数を乗算する。制御部11は、投入エリアA3における混合評価値に対して投入エリアA3に関連する重み係数を乗算する。制御部11は、算出したこれらの重み係数が乗算された評価値を合計することによって、総合評価値を導出する。
ステップST5において制御部11が、貯留ピット26における総合評価値を導出した後、ステップST6に移行する。ステップST6において制御部11は、導出した総合評価値を出力部15に出力する。さらに、制御部11は、総合評価値の情報をクレーン制御部116に出力してもよい。この場合、クレーン制御部116は、総合評価値の情報に基づいてクレーン252の動作を制御できる。
ステップST2において制御部11が、評価を行うフェーズは搬入準備フェーズである(ステップST2:3)と判定した場合、ステップST8に移行する。ステップST8においては、搬入準備フェーズにおける重みづけ(重み係数)の算定、およびスコア評価を行う。すなわち、塵芥収集車から貯留ピット26への廃棄物27の搬入の開始時刻から1~2時間前の時刻以降、特に搬入エリアA1において廃棄物27を搬入するための空きスペースを確保する必要がある。そこで、貯留ピット26における廃棄物27の全体の貯留量に対して、搬入エリアA1、積替エリアA2、および投入エリアA3において、空きスペースを確保するための作業が実行される。
そこで、ステップST8において制御部11は、主に、搬入エリアA1において廃棄物27の高さに基づく搬入評価値を算出する。この場合、制御部11は、積替エリアA2および投入エリアA3における搬入評価値を、搬入エリアA1と同様に導出してもよい。
その後、ステップST4に移行して制御部11は、ステップST8において算定した重みづけ(重み係数)、算出した搬入エリアA1における搬入評価値、および必要に応じて算出した、積替エリアA2および投入エリアA3における搬入評価値を、記憶部12に格納する。一方、ステップST4において制御部11は、搬入エリアA1、積替エリアA2、および投入エリアA3における搬入評価値を出力部15に出力する。また、ステップST4において制御部11は、搬入評価値の情報を、出力部15に出力するとともにクレーン制御部116に出力してもよい。この場合、クレーン制御部116は、搬入評価値の情報に基づいて、クレーン252の動作を制御することも可能である。なお、ステップST4の処理は省略してもよい。
その後、ステップST5に移行して制御部11は、ステップST8において算定した重みづけ(重み係数)、ならびに算出した、搬入エリアA1、積替エリアA2、および投入エリアA3における搬入評価値に基づいて、図10に示す演算を行って、総合評価値を導出する。具体的に、制御部11は、搬入エリアA1における搬入評価値に対して搬入エリアA1に関連する重み係数を乗算する。この際、搬入エリアA1に関する重み係数を極めて大きくしてもよい。これは、廃棄物27の搬入前には、搬入エリアA1において搬入可能なスペースを確保する必要性が高いためである。制御部11は、積替エリアA2における搬入評価値に対して積替エリアA2に関連する重み係数を乗算する。制御部11は、投入エリアA3における搬入評価値に対して投入エリアA3に関連する重み係数を乗算する。積替エリアA2や投入エリアA3においても空きスペースを確保する場合、積替エリアA2や投入エリアA3における搬入評価値に所定の重み係数を乗算した評価値を総合評価値に算入してもよい。制御部11は、算出したこれらの重み係数が乗算された評価値を合計することによって、総合評価値を導出する。
そして、ステップST5において制御部11が、貯留ピット26における総合評価値を導出した後、ステップST6に移行する。ステップST6において制御部11は、導出した総合評価値を出力部15に出力する。さらに、制御部11は、総合評価値の情報をクレーン制御部116に出力してもよい。
また、上述のように把持部25の動作に対応して得られた搬入評価値、混合評価値、および総合評価値などのスコアを報酬として用いた、強化学習または深層強化学習などの機械学習によって、把持部25のクレーン252の作業動作のスケジュールを設定する人工知能を構築することもできる。
従来、人間によって行われる手動運転においては、曜日や時間帯によって、クレーンの操作目標として重要視している項目が異なっていた。例えば、搬入の多い時間帯においては貯留ピット内の廃棄物をさばくことによって、搬入エリアを確保することを重視して、翌日の処理予定に対して十分な攪拌済みの廃棄物を確保することが重要になる。この例のように、状況によって運転の目的は一様な判断基準ではないが、現状の自動運転にはこの点が反映されていなかった。
これに対し、以上説明した一実施形態においては、貯留ピット26内を搬入エリアA1、積替エリアA2、および投入エリアA3の複数の領域に区分し、把持部25のクレーン252による作業動作に伴って、複数の領域のそれぞれの領域において、廃棄物27に関する、高さの情報、種別の情報、貯留日数の情報、および攪拌回数の情報を取得して、データベース121~125に格納している。制御部11は、記憶部12から、廃棄物27に関する、高さの情報、種別の情報、貯留日数の情報、および攪拌回数の情報を読み出して、複数の領域の搬入エリアA1、積替エリアA2、および投入エリアA3のそれぞれにおいて評価値を導出していることにより、貯留ピット26における把持部25の作業に対する評価値を算出でき、貯留ピット26内における廃棄物27の状態を適切に評価することができる。
また、従来、作業者が所定のエリアを指定して、廃棄物27の種別や攪拌の程度などの情報を有しないまま手動制御によってクレーンを制御していたが、上述した一実施形態によれば、フェーズによって、廃棄物27の種別や攪拌の程度を定量的に評価することができる。さらに、作業者はクレーン252の動作による作業に対する定量的な評価を認識できるので、定量的な評価を適切な運転計画の指針にできる。また、この評価に伴って、作業者による作業の優先度を作業者ごとに異ならないようにでき、作業者ごとに異なる運転方法を標準化できるので、廃棄物の攪拌や積み替えなどの作業の効率化を図り作業結果の見える化を実現できる。具体的に例えば、どの程度均質化できたかを示す評価値と、貯留ピット26から廃棄物27が投入される焼却炉33における燃焼のばらつきとの比較に基づいて、燃焼を安定化させるために、評価値をどの程度の値になるまで攪拌すべきかなどを作業者が認識でき、操作目標を明確化できる。さらに、自動制御を行う場合には、例えば、強化学習に用いる評価値を自動で計算し、シミュレートを行う場合の評価関数として利用可能となる。
以上、本発明の一実施形態について具体的に説明したが、本発明は、上述の一実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づく各種の変形が可能である。例えば、上述の一実施形態において挙げた数値はあくまでも例に過ぎず、必要に応じてこれと異なる数値を用いてもよく、本実施形態による本発明の開示の一部をなす記述および図面により本発明は限定されることはない。
例えば、上述の一実施形態において挙げたパラメータはあくまでも例に過ぎず、必要に応じて上述したパラメータと異なるパラメータを用いてもよい。
また、上述した一実施形態において、人工知能を用いる場合には、上述した各種の評価値を評価関数や報酬とした、ニューラルネットワークを用いたディープQネットワーク(DQN:Deep Q Network)(深層強化学習)を用いることができる。なお、それ以外の強化学習や教師なし学習を用いてもよい。
また、一実施形態においては、上述してきた「部」を、「回路」などに読み替えることができる。例えば、制御部は、制御回路に読み替えることができる。
なお、本明細書におけるフローチャートの説明では、「まず」、「その後」、「続いて」などの表現を用いてステップ間の処理の前後関係を明示していたが、本実施の形態を実施するために必要な処理の順序は、それらの表現によって一意的に定められるわけではない。すなわち、本明細書で記載したフローチャートにおける処理の順序は、矛盾のない範囲で変更することができる。
さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。本開示のより広範な態様は、以上のように表しかつ記述した特定の詳細および代表的な実施形態に限定されるものではない。したがって、添付のクレームおよびその均等物によって定義される総括的な発明の概念の精神または範囲から逸脱することなく、様々な変更が可能である。
2 ネットワーク
3 廃棄物処理施設
10 状態評価装置
11,21 制御部
12 記憶部
13,22 通信部
14 入力部
15 出力部
20 廃棄物貯留施設
23 撮像部
24 センサ部
25 把持部
26 貯留ピット
27 廃棄物
30 廃棄物焼却施設
31 燃焼制御装置
32 センサ部
33 焼却炉
111 領域区分部
112 貯留量判定部
113 積替判定部
114 ごみ種判定部
115 攪拌度判定部
116 クレーン制御部
121 高さ情報データベース
122 貯留情報データベース
123 密度情報データベース
124 攪拌情報データベース
125 種別データベース
211 クレーン操作室
231 カメラ
321 投入ホッパ
A1 搬入エリア
A2 積替エリア
A3 投入エリア

Claims (11)

  1. 廃棄物を貯留可能、かつ前記廃棄物を把持および放下によって移動させる把持部を備えた貯留ピット内における前記廃棄物の状態を評価する制御部を有する情報処理装置であって、
    前記制御部は、
    前記貯留ピット内を複数の領域に区分し、
    前記把持部による作業に伴って、前記複数の領域のそれぞれの領域において、前記廃棄物に関する情報を取得して記憶部に格納し、
    前記記憶部から、前記廃棄物に関する情報の少なくとも一部の情報を読み出して、前記それぞれの領域ごとに定量的に評価値を算出し、
    前記それぞれの領域に対して、前記領域ごとに前記領域の用途に基づいた重み係数を設定し、
    前記それぞれの領域の前記評価値に対して、前記領域ごとに前記重み係数を乗算し、前記それぞれの領域における前記重み係数が乗算された評価値を合算して、前記貯留ピットにおける総合評価値を導出して前記廃棄物を評価する際に、前記領域ごとの前記重み係数をフェーズに応じて異ならせる
    情報処理装置。
  2. 前記貯留ピットに外部から前記廃棄物の搬入が開始される搬入開始時刻から所定時間遡った時刻までの搬入準備フェーズと、前記貯留ピットに外部から前記廃棄物が搬入される搬入フェーズと、前記貯留ピットに外部から前記廃棄物が搬入されず、かつ前記搬入準備フェーズの前までの混合フェーズとにおいて、前記領域ごとの前記重み係数を異ならせる
    請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記廃棄物に関する情報は、高さの情報、画像認識またはセンサにより得られた廃棄物の種別の情報、貯留日数の情報、密度の情報、および攪拌回数の情報であり、
    前記記憶部から、前記廃棄物に関する、高さの情報、種別の情報、貯留日数の情報、密度の情報、および攪拌回数の情報のうちの少なくとも1つの情報を読み出して、前記それぞれの領域ごとに前記評価値を算出して前記廃棄物を評価する
    請求項1または2に記載の情報処理装置。
  4. 前記制御部は、
    前記貯留ピット内における前記廃棄物を、それぞれが3次元座標に関連付けられた複数のユニットに仮想的に分割し、前記把持部による作業に伴った前記複数のユニットにおけるそれぞれのユニットの混合、分割、または置換に対応して、ユニットごとに前記種別の情報、前記貯留日数の情報、および前記攪拌回数の情報を更新する
    請求項3に記載の情報処理装置。
  5. 前記制御部は、
    前記記憶部から読みだした前記種別の情報、前記貯留日数の情報、前記密度の情報、および前記攪拌回数の情報のそれぞれに基づいて、前記ユニットごとの前記種別、前記貯留日数、前記密度、前記攪拌回数から、対象エリア内における、前記種別のばらつき、前記貯留日数のばらつき、前記攪拌回数のばらつき、前記密度のばらつき、および前記攪拌回数の平均のそれぞれを算出し、前記種別、前記貯留日数、前記密度、および前記攪拌回数のそれぞれの特性に基づいた重みづけ係数を乗算して合算することによって、混合評価値を導出する
    請求項3または4に記載の情報処理装置。
  6. 前記重みづけ係数は、前記種別、前記貯留日数、前記密度、および前記攪拌回数に対して非線形である
    請求項5に記載の情報処理装置。
  7. 前記制御部は、
    前記記憶部から読みだした前記高さの情報に基づいて、前記それぞれの領域における上部空間量を導出し、
    前記それぞれの領域における上部空間量に対して、前記貯留ピット内の前記廃棄物の貯留量に基づいた重みづけ係数を乗算して、搬入評価値を導出する
    請求項3~6のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  8. 前記重みづけ係数は前記上部空間量に対して非線形である
    請求項7に記載の情報処理装置。
  9. 前記制御部は、任意で設定される前記複数の領域として、前記貯留ピット内を、外部から前記廃棄物を搬入する少なくとも1つの搬入エリアと、前記搬入エリアから前記廃棄物を積み替える少なくとも1つの積替エリアと、焼却炉に投入する前記廃棄物が貯留される少なくとも1つの投入エリアとに区分する
    請求項1~8のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  10. ハードウェアを有する制御部が、
    廃棄物を貯留可能、かつ前記廃棄物を把持および放下によって移動させる把持部を備えた貯留ピット内を複数の領域に区分し、
    前記把持部による作業に伴って、前記複数の領域のそれぞれの領域において、前記廃棄物に関する情報を取得して記憶部に格納し、
    前記記憶部から、前記廃棄物に関する情報の少なくとも一部の情報を読み出して、前記それぞれの領域ごとに定量的に評価値を算出し、
    前記それぞれの領域に対して、前記領域ごとに前記領域の用途に基づいた重み係数を設定し、
    前記それぞれの領域の前記評価値に対して、前記領域ごとに前記重み係数を乗算し、前記それぞれの領域における前記重み係数が乗算された評価値を合算して、前記貯留ピットにおける総合評価値を定量的に導出して前記廃棄物を評価する際に、前記領域ごとの前記重み係数をフェーズに応じて異ならせる
    情報処理方法。
  11. 廃棄物を貯留可能、かつ前記廃棄物を把持および放下によって移動させる把持部を備えた貯留ピット内における前記廃棄物の状態を評価する制御部に、
    前記貯留ピット内を複数の領域に区分し、
    前記把持部による作業に伴って、前記複数の領域のそれぞれの領域において、前記廃棄物に関する情報を取得して記憶部に格納し、
    前記記憶部から、前記廃棄物に関する情報の少なくとも一部の情報を読み出して、前記それぞれの領域ごとに定量的に評価値を算出し、
    前記それぞれの領域に対して、前記領域ごとに前記領域の用途に基づいた重み係数を設定し、
    前記それぞれの領域の前記評価値に対して、前記領域ごとに前記重み係数を乗算し、前記それぞれの領域における前記重み係数が乗算された評価値を合算して、前記貯留ピットにおける総合評価値を定量的に導出して前記廃棄物を評価する際に、前記領域ごとの前記重み係数をフェーズに応じて異ならせる
    ことを実行させるプログラム。
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