JP2022038091A - シート結束体 - Google Patents

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Abstract

【課題】使用前の運搬、保管、及び使用中のシートの取り出しが可能で、使用後の廃棄物が減量化されるシート結束体を提供すること。【解決手段】複数枚のシートが積層されたシート積層体と、前記シート積層体に巻き付けられた帯状部材と、を有し、前記シート積層体の天面側に前記シートの取出部が設けられている、シート結束体。【選択図】図1

Description

本発明は、シート結束体に関する。
ティシューペーパー等の衛生薄葉紙は、厚紙の包装箱に収容されたシート包装体(いわゆるカートン包装)が普及しているが、運搬、保管、廃棄、環境負荷、コスト等の観点から、樹脂製のフィルムで形成された包装袋に収容されたシート包装体(いわゆるソフトパック包装)の需要が高まっている。ソフトパック包装のシート包装体では、シートを収容する包装袋にシートを取り出すための取出口が設けられている(例えば、特許文献1参照)。
一方、CO排出に伴う地球温暖化対策として化石燃料の使用を削減したり、マイクロプラスチック等の海洋汚染を抑制する観点から、樹脂製のフィルムを使用しない包装体(いわゆるフィルムレス包装)のニーズも高まっている。フィルムレス包装のシート包装体では、シートを収容する包装箱にシートを取り出すための取出口が設けられている(例えば、特許文献2参照)。
特開2008-183034号公報 特許第6554284号公報
本発明の課題は、使用前の運搬、保管、及び使用中のシートの取り出しが可能で、使用後の廃棄物が減量化されるシート結束体を提供することである。
第1の態様に係るシート結束体は、複数枚のシートが積層されたシート積層体と、前記シート積層体に巻き付けられた帯状部材と、を有し、前記シート積層体の天面側に前記シートの取出部が設けられている。本明細書において、帯状部材とは、帯のような所与の幅と長さを有する部材を示す。取出部とは、シート積層体からシートを取り出すための開口または領域を示す。
第1の態様では、シート積層体に帯状部材が巻き付けられていることで、シート積層体の形態を保持することができる。また、シート積層体の天面側に取出部が設けられていることで、シート積層体の天面側からシートを取り出すことができる。さらに、シート積層体の使用後は帯状部材が残るだけであるため、廃棄物の減量化が可能になる。そのため、第1の態様によれば、シート積層体の形態を保持しながら、シート積層体の天面側からシートを取り出すことができ、しかも使用後の廃棄物の減量化が可能である。
また、第1の態様では、シート積層体の形態を保持しながら、シート積層体の天面側からシートを取り出すことができるため、シート結束体をそのままディスペンサーに収容すれば、ディスペンサーを利用したシート積層体の使用が可能になる。さらに、シート積層体に巻き付けられた帯状部材を開裂することで、結束を解いた状態でシート積層体をディスペンサーに収容することができる。
第2の態様に係るシート結束体は、前記帯状部材の一部が前記シート積層体の天面と対面し、前記帯状部材の前記一部に前記取出部が形成されている。第2の態様では、シート積層体の天面と対面する帯状部材の一部に取出部が形成されているため、シート積層体の形態を保持しながら、シート積層体の天面側からシートを取り出すことができる。また、シート積層体に巻き付けられた帯状部材によってシートの取り出しが妨げられるのを防ぐことができる。
第3の態様に係るシート結束体は、前記帯状部材が、前記シート積層体の長手方向に沿って前記シート積層体に巻き付けられている。第3の態様では、シート積層体の長手方向に沿って帯状部材が巻き付けられていることで、帯状部材における取出部を設けることが可能な領域を広くすることができる。
第4の態様に係るシート結束体は、前記帯状部材が、前記シート積層体の長手方向に沿って前記シート積層体に巻き付けられた第1ストリップと、前記シート積層体の前記長手方向と交差する短手方向に沿って前記シート積層体に巻き付けられた第2ストリップと、で構成され、前記第1ストリップの一部が前記シート積層体の天面と対面し、前記第1ストリップの前記一部に前記取出部が形成されている。本明細書において、ストリップとは、細長い帯体を示す。
第4の態様では、帯状部材を第1ストリップと第2ストリップで構成することで、シート積層体は、第1ストリップによって長手方向に結束され、第2ストリップによって短手方向に結束される。これにより、シート積層体は、長手方向および短手方向のいずれにも形態を保持することができるため、使用中もシート積層体が崩れにくくなる。
また、第4の態様では、シート積層体の天面と対面する第1ストリップの一部に取出部が形成されているため、シート積層体の形態を保持しながら、シート積層体の天面側からシートを取り出すことができる。また、シート積層体に巻き付けられた第1ストリップによってシートの取り出しが妨げられるのを防ぐことができる。さらに、シート積層体の長手方向に沿って第1ストリップが巻き付けられていることで、第1ストリップにおける取出部を設けることが可能な領域を広くすることができる。
第5の態様に係るシート結束体は、前記第2ストリップの一部が、前記取出部に重ならないように前記第1ストリップに重なる。第5の態様では、第2ストリップの一部が取出部に重ならないため、シート積層体に第2ストリップが巻き付けられた場合でも、シートの取り出しが妨げられるのを防ぐことができる。
第5の態様では、第2ストリップの一部が第1ストリップに重なることで、第1ストリップが巻き付けられたシート積層体に第1ストリップの上から第2ストリップが巻き付けられることになる。そのため、第5の態様では、シート積層体を短手方向に結束しながら、シート積層体の長手方向の結束を強くすることができるので、シート積層体の形態を保持することができる。
第6の態様に係るシート結束体は、前記第2ストリップの一部が、前記取出部が重ならないように前記シート積層体の天面と対面する。第6の態様では、第2ストリップの一部が取出部に重ならないため、シート積層体に第2ストリップが巻き付けられた場合でも、シートの取り出しが妨げられるのを防ぐことができる。
また、第6の態様では、第2ストリップの一部がシート積層体の天面と対面することで、第2ストリップが巻き付けられたシート積層体に第2ストリップの上から第1ストリップが巻き付けられることになる。そのため、第6の態様では、シート積層体を長手方向に結束しながらシート積層体の短手方向の結束を強くすることができるので、シート積層体の形態を保持することができる。
さらに、第6の態様では、第2ストリップが巻き付けられたシート積層体に第2ストリップの上から第1ストリップが巻き付けられることで、シート積層体が崩れやすい短手方向から結束することができる。そのため、第6の態様では、シート結束体の製造が容易であり、得られたシート結束体はシート積層体が崩れにくいものとなる。
第7の態様に係るシート結束体は、前記第2ストリップは、一対のストリップで構成されている。第7の態様では、第2ストリップを一対のストリップで構成することで、シート積層体の短手方向の結束をシート積層体の長手方向にバランスよく行うことができる。また、一対のストリップは、取出部を避けてシート積層体の短手方向に巻き付けることができるため、シート積層体に第2ストリップが巻き付けられた場合でも、シートの取り出しが妨げられるのを防ぐことができる。
第8の態様に係るシート結束体は、前記取出部が、楕円形状の開口で構成されている。第8の態様では、取出部が楕円形状の開口で構成されていることで、取出部からシートを取り出す際に、シートが取出部に詰まりにくくなり、シートの破れを防ぐことができる。また、取出部からシートを取り出す際に、シートが取出部に保持され易くなり、シートの取り出しが容易である。
第9の態様に係るシート結束体は、前記取出部が、ダンベル形状の開口で構成されている。本明細書において、ダンベル形状とは、所与の幅を有する細長い矩形の両端に円形が配置された形状を示す。第9の態様では、取出部がダンベル形状の開口で構成されていることで、取出部からシートを取り出す際に、さらにシートが取出部に詰まりにくくなり、シートの破れを防ぐことができる。また、取出部からシートを取り出す際に、さらにシートが取出部に保持され易くなり、シートの取り出しが容易である。
第10の態様に係るシート結束体は、前記帯状部材が、一対のストリップで構成され、前記一対のストリップの間が前記取出部を構成する。第10の態様では、帯状部材を一対のストリップで構成することで、シート積層体をバランスよく結束することができるので、シート積層体が崩れにくくなる。
また、第10の態様では、一対のストリップの間が取出部を構成するため、帯状部材として一対のストリップをシート積層体に巻き付けるだけで、シート積層体の形態を保持しながら、シート積層体の天面側にシートの取出部を設けることができる。
第11の態様に係るシート結束体は、前記帯状部材が、前記シート積層体の短手方向に沿って前記シート積層体に巻き付けられている。第11の態様では、シート積層体が崩れやすい短手方向に帯状部材が巻き付けられているため、シート積層体が崩れにくくなる。
また、第11の態様では、帯状部材が一対のストリップで構成されている場合は、一対のストリップがシート積層体の短手方向に沿ってシート積層体に巻き付けられる。これにより、一対のストリップの間に取出部を構成することができる。また、構成された取出部の領域は、シート積層体の長手方向に沿って広くすることができる。
第12の態様に係るシート結束体は、前記帯状部材の両端部が、前記シート積層体の底面側で接合されている。第12の態様では、帯状部材の両端部がシート積層体の底面側で接合されていることで、接合された帯状部材の両端部がシート積層体の天面側に設けられる取出部の妨げになるのを防ぐことができる。また、シート積層体の底面側は、シート結束体の中で手指が触れにくいため、シート結束体の使用前または使用時に予期せぬ破断を防ぐことができる。
第13の態様に係るシート結束体は、前記帯状部材に、開裂用切目線が形成されている。本明細書において、開裂用切目線とは、カットとタイ(2つのカット間のカットされていない部分)が交互に配置され、タイが破断すると両隣のカットが連続したカットになるミシン目等の切目線である。
第13の態様では、帯状部材に開裂用切目線が形成されているため、開裂用切目線に沿って帯状部材を破断することで、シート結束体の使用後に残った帯状部材の解体または廃棄が容易になる。また、シート結束体の使用前に開裂用切目線に沿って帯状部材を破断すれば、結束を解いた状態でシート積層体をディスペンサーに収容して使用することも可能である。
第14の態様に係るシート結束体は、前記帯状部材が、紙製である。本明細書において、紙製とは、材質が紙であることを示す。第14の態様では、帯状部材が紙製であるため、化石燃料の使用削減に寄与し、マイクロプラスチック等の問題を解消することができる。そのため、第14の態様によれば、環境にやさしいシート結束体を提供することができる。
本発明の一態様によれば、使用前の運搬、保管、及び使用中のシートの取り出しが可能で、使用後の廃棄物が減量化されるシート結束体を提供することができる。
第1実施形態に係るシート結束体を天面側から見た斜視図。 図1でシート積層体を省略した図。 図1で結束されるシート積層体の斜視図。 図1のシート結束体を底面側から見た斜視図。 図1のシート結束体の天面図。 図1のシート結束体の使用状態を示す図。 第1実施形態の第1変形例に係るシート結束体の天面図。 第1実施形態の第2変形例に係るシート結束体の天面図。 第2実施形態に係るシート結束体を天面側から見た斜視図。 第3実施形態に係るシート結束体を天面側から見た斜視図。 第4実施形態に係るシート結束体を天面側から見た斜視図。 図11のシート結束体の使用状態を示す図。
本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図において、特に説明がない限り、同一の又は対応する構成については、同一の符号を付して説明を省略する場合がある。また、各図では、各部材の縮尺は実際とは異なる場合がある。各図において、3軸方向(X方向、Y方向、Z方向)の3次元直交座標系を用い、シート結束体の長手方向(左右方向)をX方向とし、短手方向(前後方向)をY方向とし、高さ方向(上下方向)をZ方向とする。
図1は、第1実施形態に係るシート結束体を天面側から見た斜視図である。図2は、図1でシート積層体を省略した図であり、図3は、図1で結束されるシート積層体の斜視図であり、図4は、図1のシート結束体を底面側から見た斜視図であり、図5は、図1のシート結束体の天面図である。図6は、図1のシート結束体の使用状態を示す図である。
第1実施形態のシート結束体100は、シート積層体10と帯状部材BSとを有する。シート結束体100は、本発明に係るシート結束体の一例である。シート積層体10は、本発明に係るシート結束体を構成するシート積層体の一例であり、帯状部材BSは、本発明に係るシート結束体を構成する帯状部材の一例である。
シート積層体10は、複数枚のシートPがシート結束体100の高さ方向(Z方向)に積層された積層体PLを構成する。シート積層体PLの形態は、特に限定されず、例えば、1枚(または1組)のシートSが、Z折りにされ、上下の折り返し縁部が各々半分に折り返され、さらに長手方向の中央で2つ折りに折り畳まれた状態で折目Fがつまめるように積層されたものを用いることができる(図2)。
このようなシート積層体PLでは、各シートSが折り込まれた状態で互い違いに積層されたるため、シートPを1枚(または1組)引き出すと次の1枚(または1組)のシートPを引き出される。このようにシート積層体からシートが引き出される形式は、ポップアップ式と呼ばれている。なお、シートP(シート積層体PL)の形態は、このようなポップアップ式に限定されず、複数枚のシートSが単に積層されたものを用いてもよい。
シートP(シート積層体PL)の用途は、特に限定されず、ペーパータオル、ワイパー(ウエス)、ティシューペーパー、トイレットペーパー、キッチンペーパー等に用いることができる。また、シートP(シート積層体PL)の用途は、産業用、家庭用に限定されない。
シートSの材質は、特に限定されないが、例えば、紙、不織布または布等のシートを用いることができ、好ましくは紙シートである。なお、シートSが紙シートの場合、パルプを主原料とする原紙が用いられる。パルプ組成は、紙シートにおける公知の組成を用いることができる。例えば、パルプの配合割合を50質量%以上、好ましくは90質量%以上、より好ましくは100質量%とすることができる。
また、シートS(紙シート)におけるパルプ組成は、例えば、NBKP(針葉樹クラフトパルプ)やNUKP(針葉樹未晒しパルプ)などの針葉樹パルプと、LBKP(広葉樹クラフトパルプ)やLUKP(広葉樹未晒しパルプ)などの広葉樹パルプとを任意の比率で使用することができる。特に、広葉樹パルプに対して針葉樹パルプの比率がより多いパルプ組成であることが好ましい。針葉樹パルプと広葉樹パルプの比は、50:50~80:20であるのが好ましい。なお、シートS(紙シート)のパルプ組成に含まれるパルプには、古紙パルプを用いても良い。
シートSの坪量は、特に限定されないが、プライ数に応じて、紙の場合は12~80g/m、不織布の場合は20~100g/mのものが望ましい。なお、坪量は、JIS P 8124の規定に準拠して測定される。
また、シートS(紙シート)の厚みは、特に限定されるものではないが、例えば、JIS P 8111(1998)の環境下で測定された紙厚を採用することができる。例えば、シートSを構成する紙シートの紙厚は、1プライあたり、好ましくは50~500μmであり、より好ましくは60~330μm程度である。
また、シートSを構成する紙シートには、エンボス加工が施されていても良い。このようなエンボス加工は、加圧エンボス付与方法により紙シートを押圧するもの、ピンエンボス付与方法によりピンを紙シートに刺して紙シートの一方の面上に凹凸または孔を形成するもの、ヒートエンボス付与方法により水溶性の接着剤(デンプン等)を加熱融解して積層された紙シートを接着するもの等がある。
シートSのプライ数は、特に限定されないが、1プライ以上にすることができ、好ましくは1プライ(シングルタイプ)または2プライ(ダブルタイプまたは2枚重ね)である。なお、2プライ(2枚重ね)以上のシートSにエンボス加工を行う場合は、紙シートを2プライ(2枚重ね)にした状態で上述のピンエンボスまたはヒートエンボスを付与することができる。
また、シート積層体PLの寸法は、シート結束体100の長手方向(X方向)の長さL1を150mm以上350mm以下、短手方向(Y方向)の幅W1を50mm以上150mm以下、高さ方向(Z方向)の高さH1を30mm以上100mm以下とすることができる(図2)。このようなシート積層体PLは、例えば、ロータリー式又はマルチスタンド式インタフォルダによって製造することができる。
帯状部材BSは、シート積層体10に巻き付けられている。帯状部材BSは、帯のような所与の幅と長さを有する部材である。帯状部材BSの材質は、特に限定されず、紙、樹脂等を用いることができる。本実施形態では、化石燃料の使用削減、マイクロプラスチック等の海洋汚染の抑制等の観点から、紙製の帯状部材BSが用いられている。ここで、紙製とは、材質が紙であることを示す。
帯状部材BSに用いられる紙の材質は、特に限定されないが、例えば、シート積層体10(PL)の形態保持性、取出性の観点から、例えば、クラフト紙、フィルムラミ紙(クラフト紙とポリエチレン等の樹脂フィルムを貼合したもの)等の用紙を用いることができる。帯状部材BSを構成する用紙のパルプ組成は、限定されないが、例えば、10:90~80:20であり、好ましくは広葉樹パルプに対して針葉樹パルプの比率が高いパルプ組成である。また、帯状部材BSに含まれるパルプには、古紙パルプを用いても良い。
帯状部材BSを構成する用紙の坪量は、特に限定されず、例えば、10g/m以上200g/m以下である。ここで、坪量は、JIS P 8124の規定に準拠して測定することができる。また、帯状部材BSを構成する用紙の紙厚は、特に限定されず、例えば、50μm以上150μm以下である。ここで、紙厚は、JIS P 8111(1998)の環境下で測定することができる。
帯状部材BSを構成する用紙の強度は、縦方向の引張強度が2kN/m以上10kN/m以下、横方向の引張強度が1kN/m以上8kN/m以下で、縦方向の引裂強度が300mN500mN以下、横方向の引裂強度が350mN以上550mN以下である。ここで、用紙の強度は、JIS P 8113(2006)の環境下で測定することができる。
なお、帯状部材BSを形成する用紙は、上述したクラフト紙、フィルムラミ紙の他にも、生分解性材料(生分解性プラスチック、生分解性紙等)、バイオマス材料(バイオマスフィルム等の再生可能な生物由来の有機性資源で化石資源を除いたもの)を用いて製造された用紙でもよい。
本実施形態のシート結束体100では、帯状部材BSが、長手ストリップ20と短手ストリップ50、60とで構成されている。ここで、ストリップは、細長い帯体である。長手ストリップ20は、本発明に係るシート結束体の帯状部材を構成する第1ストリップの一例であり、短手ストリップ50、60は、第2ストリップの一例である。
帯状部材BSは、シート積層体10の長手方向(X方向)に沿ってシート積層体10に巻き付けられている。具体的には、帯状部材BSを構成する長手ストリップ20が、シート積層体10の長手方向(X方向)に沿ってシート積層体10に巻き付けられている。
本実施形態のシート結束体100では、帯状部材BSの一部が、シート積層体10の天面11と対面する。具体的には、長手ストリップ20の一部(天面部21)が、シート積層体10の天面11と対面する。また、長手ストリップの底面部22は、シート積層体10の底面12と対面する。さらに、長手ストリップの短側面部23、24は、シート積層体10の短側面15、16と対面する。
長手ストリップ20の寸法は、特に限定されない。例えば、長手ストリップ20の天面部21および底面部22の各長さL2は、シート積層体PLの長さL1に対して90%以上100%以下であり、好ましくは95%以上99%以下、より好ましくは97%以上98%以下である。また、長手ストリップ20の天面部21および底面部22の各幅W2は、シート積層体PLの幅W1に対して50%以上100%以下であり、好ましくは60%以上95%以下、より好ましくは70%以上95%以下である。
また、長手ストリップ20の短側面部23、24の各長さH2は、シート積層体PLの高さH1に対して85%以上100%以下であり、好ましくは90%以上98%以下、より好ましくは94%以上96%以下である。本実施形態では、短側面部23、24の各長さH2は、シート積層体PLの高さH1に対して50%以上100%以下であり、好ましくは70%以上95%以下、より好ましくは80%以上90%以下である。
シート結束体100では、シート積層体10の天面11側にシートPの取出部30が設けられている。取出部30は、シート積層体10からシートPを取り出すための開口OPまたは領域OAとなる。取出部30の形態は、特に限定されないが、本実施形態では、帯状部材BSの一部に取出部30が形成されている。具体的には、取出部30が、長手ストリップ20の一部21に形成されている。
取出部30は、開裂用切目線M1で構成されている。ここで、開裂用切目線M1は、カットC1とタイT1(2つのカットC1、C1間のカットされていない部分)が交互に配置され、タイT1が破断すると両隣のカットが連続したカットになるミシン目M1である(図5)。なお、取出部30を構成する開裂用切目線において、カットC1とタイT1の寸法は任意である。
取出部30の寸法は、特に限定されない。例えば、取出部30の長さ(開口OPを構成する楕円形状の長径)L3は、長手ストリップ20の天面部21の長さL2に対して55%以上90%以下であり、好ましくは60%以上80%以下、より好ましくは65%以上75%以下である。また、取出部30の幅(開口OPを構成する楕円形状の短径)W3は、長手ストリップ20の天面部21の幅W2に対して0.1%以上100%以下であり、好ましくは10%以上50%以下、より好ましくは20%以上40%以下である。
取出部30は、長手ストリップ20の天面部21の略中央に配置されている。取出部30は、楕円形状の開口OPで構成される。具体的には、開裂用切目線Mが開裂することで、長手ストリップ20の天面部21の天面11に開口OPが形成され、開口OPが取出部30となる(図1、図5、図6)。
帯状部材BSを構成する短手ストリップ50、60は、シート積層体10の長手方向(X方向)と交差する短手方向(Y方向)に沿ってシート積層体10に巻き付けられている。短手ストリップ50、60の天面部51、61は、それぞれ長手ストリップ20の天面部21と対面する。また、短手ストリップ50、60の長側面部53、63は、それぞれ長手ストリップ20の長側面13と対面し、短手ストリップ50、60の長側面部54、64は、それぞれ長手ストリップ20の長側面14と対面する。
短手ストリップ50、60は、一対のストリップとして構成されている。なお、本実施形態では、第2ストリップは一対のストリップで構成されているが、長手ストリップ20のように1つのストリップで構成してもよい。また、第2ストリップ(一対の短手ストリップ50、60)は、第1ストリップ(長手ストリップ20)と別個に設けられているが、第1ストリップ(長手ストリップ20)と一体に設けてもよい。
短手ストリップ50、60は、一部(天面部)51、61が取出部30に重ならないように、長手ストリップ20に重なる。具体的には、短手ストリップ50は、取出部30に被らないようにシート積層体の短側面15寄りに巻き付けられ、短手ストリップ60は、取出部30に被らないようにシート積層体の短側面16寄りに巻き付けられている。
短手ストリップ50、60の寸法は、特に限定されない。例えば、短手ストリップ50の天面部51、底面部52の各幅L4、及び短手ストリップ60の天面部61、底面部62の各幅L5は、シート積層体PLの長さL1に対して1%以上30%以下であり、好ましくは3%以上20%以下、より好ましくは5%以上10%以下である。また、短手ストリップ50の天面部51、底面部52の各長さW4、及び短手ストリップ60の天面部61、底面部62の各長さW5は、シート積層体PLの幅W1に対して95%以上100%以下であり、好ましくは96%以上99%以下、より好ましくは97%以上98%以下である。
また、短手ストリップ50の長側面部53、54の各幅L6、及び短手ストリップ60の長側面部63、64の各幅L7は、シート積層体PLの長さL1に対して1%以上30%以下であり、好ましくは3%以上20%以下、より好ましくは5%以上10%以下である。また、短手ストリップ50の長側面部53、54の各長さH3、及び短手ストリップ60の長側面部63、64の各長さH4は、シート積層体PLの幅W1に対して95%以上100%以下であり、好ましくは90%以上98%以下、より好ましくは94%以上96%以下である。
本実施形態のシート結束体100では、帯状部材BSの両端部が、シート積層体10の底面12側で接合されている。具体的には、長手ストリップ20の両端部20A、20Bが、シート積層体10の底面12側の接合部20Cで接合されている。また、短手ストリップ50の両端部50A、50Bは、シート積層体10の底面12側の接合部50Cで接合され、短手ストリップ60の両端部60A、60Bは、シート積層体10の底面12側の接合部60Cで接合されている。
なお、帯状部材BS(長手ストリップ20、短手ストリップ50、60)がクラフト紙の場合は、短手ストリップ50の接合部50C、短手ストリップ50、60の接合部50C、60Cは接着剤、またはホットメルト等で接着することができる。また、帯状部材BS(長手ストリップ20、短手ストリップ50、60)がフィルムラミ紙の場合は、長手ストリップ20の接合部20C、および短手ストリップ50、60の接合部50C、60Cを加熱して熱融着することができる。
帯状部材BSには、好ましくは開裂用切目線が形成されている。本実施形態では、長手ストリップ20の底面部22に開裂用切目線40が形成されている。開裂用切目線40は、カットC2とタイT2(2つのカットC2間のカットされていない部分)が交互に配置され、タイT2が破断すると両隣のカットC2が連続したカットになるミシン目M2である(図2)。なお、開裂用切目線40において、カットC2とタイT2の寸法は任意である。
以下、第1実施形態の効果について、説明する。第1実施形態では、上述のように、シート積層体10に帯状部材BSが巻き付けられていることで、シート積層体10の形態を保持することができる。また、シート積層体10の天面11側に取出部30が設けられていることで、シート積層体10の天面11側からシートPを取り出すことができる。さらに、シート積層体10の使用後は帯状部材BSが残るだけであるため、廃棄物の減量化が可能になる。そのため、本実施形態によれば、シート積層体10の形態を保持しながら、シート積層体10の天面11側からシートPを取り出すことができ、しかも使用後の廃棄物の減量化が可能である(図1~図6)。
また、本実施形態では、シート積層体10の形態を保持しながら、シート積層体10の天面11側からシートPを取り出すことができるため、シート結束体100をそのままディスペンサーに収容すれば、ディスペンサーを利用したシート積層体10の使用が可能になる(図1)。さらに、シート積層体10に巻き付けられた帯状部材BSを開裂することで、結束を解いた状態でシート積層体10をディスペンサーに収容することができる(図1、図3)。
本実施形態では、上述のように、シート積層体10の天面11と対面する帯状部材BS(長手ストリップ20)の一部21に取出部30が形成されているため、シート積層体10の形態を保持しながら、シート積層体10の天面11側からシートPを取り出すことができる。また、シート積層体10に巻き付けられた帯状部材BS(長手ストリップ20)によってシートPの取り出しが妨げられるのを防ぐことができる(図1~図6)。
本実施形態では、上述のように、シート積層体10の長手方向(X方向)に沿って帯状部材BS(長手ストリップ20)が巻き付けられていることで、帯状部材BS(長手ストリップ20)における取出部30を設けることが可能な領域を広くすることができる。
本実施形態では、上述のように、帯状部材BSを長手ストリップ20と短手ストリップ50、60で構成することで、シート積層体10は、長手ストリップ20によって長手方向(X方向)に結束され、短手ストリップ50、60によって短手方向(Y方向)に結束される。これにより、シート積層体10は、長手方向(X方向)および短手方向(Y方向)のいずれにも形態を保持することができるため、シート積層体10が崩れにくくなる(図1、図2、図4、図6)。
また、本実施形態では、シート積層体10の天面11と対面する長手ストリップ20の一部21に取出部30が形成されているため、シート積層体10の形態を保持しながら、シート積層体10の天面11側からシートPを取り出すことができる。また、シート積層体10に巻き付けられた長手ストリップ20によってシートPの取り出しが妨げられるのを防ぐことができる。さらに、シート積層体10の長手方向(X方向)に沿って長手ストリップ20が巻き付けられていることで、長手ストリップ20における取出部30を設けることが可能な領域を広くすることができる(図1、図2、図4、図5、図6)。
また、本実施形態では、上述のように、短手ストリップ50、60の一部(天面部)51、61が取出部30に重ならないため、シート積層体10に短手ストリップ50、60が巻き付けられた場合でも、シートPの取り出しが妨げられるのを防ぐことができる(図1、図2、図4、図5、図6)。
また、本実施形態では、短手ストリップ50、60の一部51、61が長手ストリップ20に重なることで、長手ストリップ20が巻き付けられたシート積層体10に長手ストリップ20の上から短手ストリップ50、60が巻き付けられることになる。そのため、本実施形態では、シート積層体10を短手方向(Y方向)に結束しながら、シート積層体10の長手方向(X方向)の結束を強くすることができるので、シート積層体10の形態を保持することができる(図1、図2、図4、図5、図6)。
本実施形態では、上述のように、第2ストリップを一対のストリップ(短手ストリップ)50、60で構成することで、シート積層体10の短手方向(Y方向)の結束をシート積層体10の長手方向(X方向)にバランスよく行うことができる。また、一対のストリップは、取出部30を避けてシート積層体10の短手方向(Y方向)に巻き付けることができるため、シート積層体10に短手ストリップ50、60が巻き付けられた場合でも、シートPの取り出しが妨げられるのを防ぐことができる(図1、図2、図4、図5、図6)。
本実施形態では、上述のように、取出部30が楕円形状の開口OPで構成されていることで、取出部30からシートPを取り出す際に、シートPが取出部30に詰まりにくくなり、シートPの破れを防ぐことができる。また、取出部30からシートPを取り出す際に、シートPが取出部30に保持され易くなり、シートPの取り出しが容易である(図1、図2、図5、図6)。
本実施形態では、上述のように、帯状部材BS(長手ストリップ20、短手ストリップ50、60)の両端部20A、20B、50A、50B、60A、60Bがシート積層体10の底面12側で接合されていることで、接合された帯状部材BS(長手ストリップ20)の両端部20A、20B、50A、50B、60A、60Bがシート積層体10の天面11側に設けられる取出部30、70の妨げになるのを防ぐことができる。また、シート積層体10の底面12側は、シート結束体100の中でも手指が触れにくいため、シート結束体100の使用前または使用時に予期せぬ破断を防ぐことができる(図1、図2、図4、図6)。
本実施形態では、上述のように、帯状部材BS(長手ストリップ20)に開裂用切目線40が形成されているため、開裂用切目線40に沿って帯状部材BS(長手ストリップ20)を破断することで、シート結束体100の使用後に残った帯状部材BS(長手ストリップ20)の解体または廃棄が容易になる。また、シート結束体100の使用前に開裂用切目線40に沿って帯状部材BS(長手ストリップ20、短手ストリップ50、60)を破断すれば、結束を解いた状態でシート積層体10をディスペンサーに収容して使用することも可能である(図2、図4)。
本実施形態では、上述のように、帯状部材BSが紙製であるため、化石燃料の使用削減に寄与し、マイクロプラスチック等の海洋汚染の抑制に寄与する。そのため、本実施形態によれば、環境にやさしいシート結束体100を提供することができる。
図7は、第1実施形態の第1変形例に係るシート結束体の天面図である。なお、図7において、図5と共通する部分については、説明を省略する場合がある。第1実施形態の第1変形例に係るシート結束体101は、取出部30がダンベル形状の開口OPで構成されている。
ここで、ダンベル形状は、所与の幅を有する細長い矩形31の両端31A、31Bに円形32、33が配置された形状である。また、取出部30の矩形31の幅W31は、円形32の幅W32よりも小さくなっている(図7)。
第1実施形態の第1変形例では、取出部30がダンベル形状の開口OPで構成されていることで、取出部30からシートPを取り出す際に、さらにシートPが取出部30に詰まりにくくなり、シートPの破れを防ぐことができる。また、取出部30からシートPを取り出す際に、さらにシートPが取出部30に保持され易くなり、シートPの取り出しが容易である(図7)。
図8は、第1実施形態の第2変形例に係るシート結束体の天面図である。なお、図8において、図5と共通する部分については、説明を省略する場合がある。第1実施形態の第2変形例に係るシート結束体102では、取出部30(開口OP)が直線状のスリットで構成されている。
第1実施形態の第2変形例でも、シート積層体10の天面11と対面する帯状部材BS(長手ストリップ20)の一部21に取出部30が形成されているため、シート積層体10の形態を保持しながら、シート積層体10の天面11側からシートPを取り出すことができる。また、シート積層体10に巻き付けられた帯状部材BS(長手ストリップ20)によってシートPの取り出しが妨げられるのを防ぐことができる(図8)。
図9は、第2実施形態に係るシート結束体を天面側から見た斜視図である。なお、図9において、図1と共通する部分については、説明を省略する。第2実施形態のシート結束体200は、短手ストリップ50、60の一部51、61が、取出部30が重ならないようにシート積層体10の天面11と対面する。
第2実施形態でも、上述のように、短手ストリップの50、60一部51、61が取出部30に重ならない。そのため、シート積層体10に短手ストリップ50、60が巻き付けられた場合でも、シートPの取り出しが妨げられるのを防ぐことができる(図9)。
また、第2実施形態では、短手ストリップ50、60の一部51、61がシート積層体10の天面11と対面することで、短手ストリップ50、60が巻き付けられたシート積層体10に短手ストリップ50、60の上から長手ストリップ20が巻き付けられることになる。そのため、第2実施形態では、シート積層体10を長手方向(X方向)に結束しながらシート積層体10の短手方向(Y方向)の結束を強くすることができるので、シート積層体10の形態を保持することができる(図9)。
さらに、第2実施形態では、短手ストリップ50、60が巻き付けられたシート積層体10に短手ストリップ50、60の上から長手ストリップ20が巻き付けられることで、シート積層体10が崩れやすい短手方向(Y方向)から結束することができる。そのため、第2実施形態では、シート結束体200の製造が容易であり、得られたシート結束体200はシート積層体10が崩れにくいものとなる(図9)。
図10は、第3実施形態に係るシート結束体を天面側から見た斜視図である。なお、図10において、図1、図9と共通する部分については、説明を省略する。第3実施形態のシート結束体300では、帯状部材BSとして、長手ストリップ20がシート積層体10の長手方向(X方向)に沿ってシート積層体10に巻き付けられているだけである。すなわち、短手ストリップ50、60は、シート積層体10に巻き付けられていない。
第3実施形態では、帯状部材BSとして、短手ストリップ50、60は、シート積層体10に巻き付けられていないが、シート積層体10の天面11と対面する長手ストリップ20の一部21に取出部30が形成されている。これにより、シート積層体10の形態を保持しながら、シート積層体10の天面11側からシートPを取り出すことができる。また、シート積層体10に巻き付けられた長手ストリップ20によってシートPの取り出しが妨げられるのを防ぐことができる(図10)。
また、第3実施形態でも、シート積層体10の長手方向(X方向)に沿って長手ストリップ20が巻き付けられている。これにより、帯状部材BS(長手ストリップ20)における取出部30を設けることが可能な領域を広くすることができる(図10)。
図11は、第4実施形態に係るシート結束体を天面側から見た斜視図である。図12は、図11のシート結束体の使用状態を示す図である。なお、図11、図12において、図1、図5、図9と共通する部分については、説明を省略する。
第4実施形態のシート結束体400では、帯状部材BSが、一対の短手ストリップ50、60だけで構成されている。すなわち、長手ストリップ20は、シート積層体10に巻き付けられていない。そして、短手ストリップ50、60の間が、取出部70を構成する(図11)。
また、シート結束体400では、短手ストリップ50、60が、シート積層体10の短手方向(Y方向)に沿ってシート積層体10に巻き付けられている(図11)。
第4施形態では、帯状部材BSとして、帯状部材BSを一対のストリップ(短手ストリップ)50、60のみで構成しても、シート積層体10をバランスよく結束することができるので、シート積層体10が崩れにくくなる(図11、図12)。
また、第4実施形態では、一対のストリップ(短手ストリップ)50、60の間が取出部70を構成するため、帯状部材BSとして一対のストリップ(短手ストリップ)50、60をシート積層体10に巻き付けるだけで、シート積層体10の形態を保持しながら、シート積層体10の天面11側にシートPの取出部70を設けることができる(図11、図12)。
第4実施形態では、シート積層体10が崩れやすい短手方向(Y方向)に帯状部材BSとして短手ストリップ50、60が巻き付けられているため、シート積層体10が崩れにくくなる。
また、第4実施形態では、帯状部材BSが一対のストリップ(短手ストリップ)50、60で構成されている場合は、一対のストリップ(短手ストリップ)50、60がシート積層体10の短手方向(Y方向)に沿ってシート積層体10に巻き付けられる。これにより、一対のストリップの間に取出部70を構成することができる。また、構成された取出部70の領域OAは、シート積層体10の長手方向(X方向)に沿って広くすることができる。
以下、本実施形態について、さらに実施例を用いて具体的に説明する。実施例、比較例の評価は、以下の条件で行った。
[シート結束体(試験体)]
試験体として、シート積層体10(PL)に帯状部材BSが巻き付けられ、シート積層体10の天面11側にシートPの取出部30が設けられたシート結束体100を用意した。シート積層体10(PL)には、市販のウェブ(商品名「エルヴェール エコドライ(中判)」、大王製紙株式会社製、200組、高さH1:60mm、長さL1:210mm、幅(奥行)W1:115mm、坪量33g/m、紙厚180μm)を用いた。帯状部材BSには、クラフト紙を用いた。
[初期取出性]
試験体(シート結束体に結束されたシート積層体PL)の最初の1組目から5組目のシートPを取り出すときのシートPの取出性を評価した。取出性の評価は、以下の基準で行い、2以上を良好、1を不良とした。
3:最初の1組目からつまみやすい
2:最初の1組目がつまみにくい
1:最初の1組目がつまめない
[形態保持性]
試験体(シート結束体に結束されたシート積層体PL)の使用前および使用中(1組目から5組目のシートPを取り出した後)の形態の保持性を評価した。形態保持性の評価は、以下の基準で行い、2以上を良好、1を不良とした。
3:形態が保持されている
2:形態が傾いた
1:形態が崩れた
[補充性]
試験体(シート結束体に結束されたシート積層体PL)をディスペンサーに収容するときの補充のしやすさを評価した。補充性の評価は、以下の基準で行い、2以上を良好、1を不良とした。
3:補充しやすい
2:補充できる
1:補充しにくい
[廃棄性]
試験体(シート結束体に結束されたシート積層体PL)の使用後に残った廃棄物の廃棄のしやすさ、環境へ負荷を評価した。廃棄性の評価は、以下の基準で行い、2以上を良好、1を不良とした。
3:環境負荷が低く、廃棄しやすい、
2:環境負荷は低いが、廃棄しにくい
1:環境負荷が高く、廃棄しにくい
[実施例1]
帯状部材BSとして長手ストリップ(長手帯)20(幅W2:115mm)と短手ストリップ(短手帯)50、60(幅L4~L7:30mm)を用い、取出部(取出口)30として楕円形状の開口OP(幅W3:155mm、長さ(奥行)W4、W5:60mm)を設け(図1~図5)、評価した。結果を表1に示す。
[実施例2]
短手ストリップ(短手帯)50、60の幅L4~L7を10mmとし、取出部30(開口OP)の幅W3を180mmとし、長さ(奥行)W4、W5を30mmとした以外は(図1~図5)、実施例1と同様に評価した。結果を表1に示す。
[実施例3]
取出部30(開口OP)の幅W3を120mmとし、長さ(奥行)W4、W5を30mmとした以外は(図1~図5)、実施例1と同様に評価した。結果を表1に示す。
[実施例4]
取出部30(開口OP)の形状をダンベル形状とし、取出部30(開口OP)の長さ(奥行)W4、W5を30mmとした以外は(図7)、実施例1と同様に評価した。結果を表1に示す。
[実施例5]
取出部30(開口OP)の幅W3を180mmとし、長さ(奥行)W4、W5を60mmとした以外は(図7)、実施例4と同様に評価した。結果を表1に示す。
[実施例6]
取出部30(開口OP)の形状を直線形状とし、取出部30(開口OP)の長さ(奥行)W4、W5を1mmとした以外は(図8)、実施例1と同様に評価した。結果を表1に示す。
[実施例7]
帯状部材BSとして長手ストリップ(長手帯)20のみ用いた(短手ストリップ(短手帯)50、60は用いなかった)以外は(図10)、実施例1と同様に評価した。結果を表1に示す。
[実施例8]
帯状部材BSとして短手ストリップ(短手帯)50、60のみ用い、取出部30(開口OP)の形状を開放形状(幅W3を115mm)とした(長手ストリップ(長手帯)20は用いなかった)以外は(図11)、実施例1と同様に評価した。結果を表1に示す。
[比較例1]
樹脂製のフィルムで形成された包装袋にシート積層体PLが収容されたシート包装体とした以外は、実施例6と同様に評価した。結果を表1に示す。
[比較例2]
包装袋を紙製(クラフト紙)にした以外は、比較例1と同様に評価した。結果を表1に示す。
Figure 2022038091000002
表1より、帯状部材BSが長手ストリップ20および短手ストリップ50、60の少なくともいずれかで構成され、シート積層体10の天面11側にシートPの取出部30が設けられたシート結束体100は、初期取出性、形態保持性、補充性、及び廃棄性がいずれも良好であった(実施例1~8)。
一方、シート積層体PLが包装袋に収容されたシート包装体は、補充性が不良であり(比較例1、2)、さらに包装袋が樹脂製のフィルムの場合は廃棄性が不良であった(比較例1)。
これらの結果から、シート積層体に帯状部材が巻き付けられ、シート積層体の天面側にシートの取出部が設けられているシート結束体は、使用前の運搬、保管、及び使用中のシートの取り出しが可能で、使用後の廃棄物が減量化できるものであることが判った。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内において、種々の変形、変更が可能である。
100、101、102、200、300、400 シート結束体
10 シート積層体
P シート
F 折目
11 天面
12 底面
13 長側面
14 長側面
15 短側面
16 短側面
BS 帯状部材
20 長手ストリップ
20A 端部
20B 端部
20C 接合部
21 天面部
22 底面部
23 短側面部
24 短側面部
30 取出部
31 矩形
31A 端縁
31B 端縁
32 円形
33 円形
OP 開口
40 開裂用切目線
C1、C2 カット
T1、T2 タイ
50 短手ストリップ
50A 端部
50B 端部
50C 接合部
51 天面部
52 底面部
53 長側面部
54 長側面部
60 短手ストリップ
60A 端部
60B 端部
60C 接合部
61 天面部
62 底面部
63 長側面部
64 長側面部
70 取出部
OA 領域
L1 長さ
L2 長さ
L3 長さ
L4 幅
L5 幅
L6 幅
L7 幅
W1 幅
W2 幅
W3 幅
W31 幅
W32 幅
W4 長さ
W5 長さ
H1 高さ
H2 長さ
H3 長さ
H4 長さ

Claims (14)

  1. 複数枚のシートが積層されたシート積層体と、
    前記シート積層体に巻き付けられた帯状部材と、を有し、
    前記シート積層体の天面側に前記シートの取出部が設けられている、シート結束体。
  2. 前記帯状部材の一部が前記シート積層体の天面と対面し、
    前記帯状部材の前記一部に前記取出部が形成されている、請求項1に記載のシート結束体。
  3. 前記帯状部材が、前記シート積層体の長手方向に沿って前記シート積層体に巻き付けられている、請求項1または2に記載シート結束体。
  4. 前記帯状部材が、
    前記シート積層体の長手方向に沿って前記シート積層体に巻き付けられた第1ストリップと、
    前記シート積層体の前記長手方向と交差する短手方向に沿って前記シート積層体に巻き付けられた第2ストリップと、で構成され、
    前記第1ストリップの一部が前記シート積層体の天面と対面し、
    前記第1ストリップの前記一部に前記取出部が形成されている、請求項1乃至3のいずれか一項に記載のシート結束体。
  5. 前記第2ストリップの一部が、前記取出部に重ならないように前記第1ストリップに重なる、請求項4に記載のシート結束体。
  6. 前記第2ストリップの一部が、前記取出部が重ならないように前記シート積層体の天面と対面する、請求項4記載のシート結束体。
  7. 前記第2ストリップは、一対のストリップで構成されている、請求項4乃至6のいずれか一項に記載のシート結束体。
  8. 前記取出部が、楕円形状の開口で構成されている、請求項1乃至7のいずれか一項に記載のシート結束体。
  9. 前記取出部が、ダンベル形状の開口で構成されている、請求項1乃至7のいずれか一項に記載のシート結束体。
  10. 前記帯状部材が、一対のストリップで構成され、
    前記一対のストリップの間が前記取出部を構成する、請求項1に記載のシート結束体。
  11. 前記帯状部材が、前記シート積層体の短手方向に沿って前記シート積層体に巻き付けられている、請求項1または10に記載のシート結束体。
  12. 前記帯状部材の両端部が、前記シート積層体の底面側で接合されている、請求項1乃至11のいずれか一項に記載のシート結束体。
  13. 前記帯状部材に、開裂用切目線が形成されている、請求項1乃至12のいずれか一項に記載のシート結束体。
  14. 前記帯状部材が、紙製である、請求項1乃至13のいずれか一項に記載のシート結束体。
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