JP2022051387A - シート保持体 - Google Patents

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Abstract

Figure 2022051387000001
【課題】取り扱いが容易なシート保持体を提供すること。
【解決手段】複数枚のシートが積層されたシート積層体と、シート積層体を変形可能に保持する保持部材と、を有し、前記保持部材は、前記シート積層体の上面に当接する上面部と、前記シート積層体の下面に当接する下面部と、前記上面部及び前記下面部の少なくとも一方に形成された開口と、前記上面部と前記下面部とを前記シート積層体の積層方向に重ねて接合する接合部と、を有し、前記接合部は、前記シート積層体の長手方向に沿って相反する2つの方向および前記長手方向と交差する短手方向に沿って相反する2つの方向のうち少なくとも3つの方向にそれぞれ延びる複数の接合部分で構成されている、シート保持体。
【選択図】図1

Description

本発明は、シート保持体に関する。
ティシューペーパー等のシートは、厚紙の包装箱に収容されたシート包装体(いわゆるカートン包装)が普及しているが、運搬、保管、廃棄、環境負荷、コスト等の観点から、樹脂製のフィルムで形成された包装袋に収容されたシート包装体(いわゆるソフトパック包装)の需要が高まっている。ソフトパック包装のシート包装体では、シートを収容する包装袋にシートを取り出すための取出口が設けられている(例えば、特許文献1参照)。
また、CO排出に伴う地球温暖化対策として化石燃料の使用を削減すること、またはマイクロプラスチック等の海洋汚染を抑制すること等の観点から、樹脂製のフィルムを使用しない包装体(いわゆるフィルムレス包装)のニーズも高まっている。フィルムレス包装のシート包装体では、シートを収容する包装箱にシートを取り出すための取出口が設けられている(例えば、特許文献2参照)。
特開2008-183034号公報 特許第6554284号公報
本発明の課題は、取り扱いが容易なシート保持体を提供することである。
第1の態様に係るシート保持体は、複数枚のシートが積層されたシート積層体と、シート積層体を変形可能に保持する保持部材と、を有し、前記保持部材は、前記シート積層体の上面に当接する上面部と、前記シート積層体の下面に当接する下面部と、前記上面部及び前記下面部の少なくとも一方に形成された開口と、前記上面部と前記下面部とを前記シート積層体の積層方向に重ねて接合する接合部と、を有し、前記接合部は、前記シート積層体の長手方向に沿って相反する2つの方向および前記長手方向と交差する短手方向に沿って相反する2つの方向のうち少なくとも3つの方向にそれぞれ延びる複数の接合部分で構成されている。
本明細書において、シート積層体は、複数枚のシートが折り重なってシート保持体の高さ方向に積層された直方体形状の積層体を示す。保持部材は、シート積層体に取り付けられてシート積層体の形態を保つ部材を示す。変形可能とは、保持部材が変形し得ることを示す。上面部は、シート積層体の上面に対面するシート保持体の一部を示す。下面部は、シート積層体の下面に対面するシート保持体の他の一部を示す。
開口は、シートの取り出しが可能な取出口を示す。上面部及び下面部の少なくとも一方とは、開口が上面部と下面部の両方に形成される場合、開口が上面部のみに形成される場合、開口が下面部のみに形成される場合のいずれかを示す。
シート積層体の積層方向は、シート保持体の高さ方向に対応する。接合部は、上面部と下面部とでシート積層体を上下に挟んだ状態で、上面部と下面部を接合するシート保持体の一部を示す。接合部分は、接合部の一部を構成する部分を示す。
長手方向とは、直方体のシート積層体の長手方向を示し、長手方向に沿って相反する2つの方向とは、該長手方向において相互に反対側に離れる2つの方向を示す。短手方向とは、直方体のシート積層体の長手方向と直交する方向または筋かいに交わる方向を示す。短手方向に沿って相反する2つの方向とは、該短手方向において相互に反対側に離れる2つの方向を示す。少なくとも3つの方向とは、4つの方向のうち3つの方向または全ての方向を示す。
第1の態様では、シート積層体を変形可能に保持する保持部材がシート積層体の上面に当接する上面部と下面に当接する下面部とを備え、保持部材の上面部と下面部がシート積層体の積層方向に重ねて接合されることで、シート積層体の形態を保持することができる。また、保持部材の上面部及び下面部の少なくとも一方に開口が形成されているため、シート積層体の形態を保持しながら開口を介してシートを取り出すことができる。
また、第1の態様では、保持部材の上面部と下面部とが、このような接合部によってシート積層体の積層方向に重ねて接合されていることで、シート積層体の高さに応じて(残りのシートが少なくなるにつれて)保持部材の高さが低くなる。これにより、シート積層体の形態が崩れにくくなり、また使用時のシートの落ち込みを防ぐことができる。
また、第1の態様では、シート積層体の形態を保持しながら、シート積層体の天面側からシートを取り出すことができるため、シート保持体をそのままディスペンサーに収容することで、取り出し方向に拘わらずディスペンサーを利用したシート積層体の使用が可能になる。
さらに、保持部材の上面部及び下面部の両方に開口が設けられている場合は、シート積層体の積層方向に複数シート保持体を重ねてディスペンサーに収容することで、上段または下段のシート保持体がシート積層体の使用後に空になっても、下段のシート保持体の上面側の開口または上段のシート保持体の下面側の開口から上段また下段のシート保持体の上面側の開口および下面側の開口を通じでシートを取り出すことができる。
第2の態様に係るシート保持体は、前記上面部および前記下面部の少なくとも一方の形状が、フレーム形状である。本明細書において、フレーム形状とは、平面視で環状の枠型形状を示す。第2の態様では、上面部および下面部の少なくとも一方がフレーム形状を有することで、保持部材をコンパクトな形状にすることができる。そのため、シート保持体における保持部材の省資源化、使用後の廃棄物の減量化が可能になる。
第3の態様に係るシート保持体は、前記開口が、前記フレーム形状の内縁に形成されている。本明細書において、フレーム形状の内縁とは、フレーム形状の内側の周縁を示す。第3の態様では、開口がフレーム形状の内縁に形成されていることで、保持部材に予め開口が形成された状態でシート積層体を保持部材で保持することができる。
第4の態様に係るシート保持体は、前記フレーム形状が、菱形状であり、前記菱形状の対角線が前記長手方向および前記短手方向に沿うように、前記シート積層体が保持されている。本明細書において、菱形状の対角線が長手方向および短手方向に沿うとは、フレーム形状を構成する菱形状の長軸がシート積層体の長手方向に沿う方向に対応し、短軸がシート積層体の短手方向に沿う方向に対応することを示す。
第4の態様では、フレーム形状を構成する菱形状の対角線が長手方向および短手方向に沿うようにシート積層体が保持されているため、開口を構成する菱形状の長軸方向をシート積層体の長手方向に対応させることができる。これにより、上面部および/または下面部に形成された開口からシートを取り出す際に詰まりやすいシート積層体の長手方向の両端が開口につまりにくくなり、開口からのシートの取出しがスムーズになる。
第5の態様に係るシート保持体は、前記上面部と前記下面部とが一体に構成されている。本明細書において、上面部と下面部とが一体に構成されているとは、上面部と下面部とが接合部で接合されていない状態で連結されている(または分離されていない)ことを示す。第5の態様では、上面部と下面部とが一体に構成されていることで、上面部と下面部とを接合する場合の位置決めが容易になる。また、上面部と下面部を有する保持部材の設計が容易である。
第6の態様に係るシート保持体は、前記開口の前記短手方向に沿う幅が、前記シート積層体の前記短手方向の幅より広い。本明細書において、開口のシート積層体の短手方向に沿う幅とは、保持部材を展開したときの平面視における上面部および/または下面部の開口のシート積層体の短手方向に対応する最大幅を示す。
第6の態様では、開口のシート積層体の短手方向に沿う幅をシート積層体の短手方向の幅より広くすることで、開口からシートを取り出す際にシート積層体の短手方向におけるシートの端縁がつまみやすくなる。また、シート積層体の形態を保持しながら、保持部材によるシート積層体の絞め付けが弱められるため、開口からのシートの取出しがよりスムーズになる。
第7の態様に係るシート保持体は、前記開口の前記長手方向に沿う長さが、前記シート積層体の前記長手方向の長さより長い。本明細書において、開口のシート積層体の長手方向に沿う長さとは、保持部材を展開したときの平面視における上面部および/または下面部の開口のシート積層体の長手方向に対応する最大長さを示す。
第7の態様では、開口のシート積層体の長手方向に沿う長さをシート積層体の長手方向の長さより長くすることで、開口からシートを取り出す際に詰まりやすいシート積層体の長手方向の両端に保持部材が当接しにくくなる。また、シート積層体の形態を保持しながら、保持部材によるシート積層体の絞め付けが弱められる。そのため、第7の態様では、開口からのシートの取出しがさらにスムーズになる。
第8の態様に係るシート保持体は、前記開口の前記長手方向の両端に、前記開口と連続して前記長手方向に沿って延びる延長部が形成されている。本明細書において、開口のシート積層体の長手方向の両端は、シート積層体の長手方向に沿って対向する開口の両端を示す。延長部は、開口からはみ出した部分を示す。
第8の態様では、開口と連続して長手方向に沿って延びる延長部を開口のシート積層体の長手方向の両端に形成することで、開口からシートを取り出す際に詰まりやすいシート積層体の長手方向の両端に保持部材が当接しにくくなる。また、シート積層体の形態を保持しながら、保持部材によるシート積層体の絞め付けが弱められる。そのため、第8の態様では、開口からのシートの取出しがさらにスムーズになる。
また、第8の態様では、開口からシートを取り出したときに同時にシート積層体から引き出される次のシートが開口の延長部に収まりやすくなる。これにより、次のシートが立ち上がった状態(または浮き上がった状態)で開口に保持されるため、シートがつまみやすくなり、シートの取り出しが容易になる。
第9の態様に係るシート保持体は、前記延長部が、前記長手方向に沿って湾曲する。本明細書において、延長部が湾曲するとは、延長部が所与の幅で延び、延長部の少なくとも先端が円弧状であることを示す。第9の態様では、延長部がシート積層体の長手方向に沿って湾曲することで、開口からシートを取り出したときに同時に引き出される次のシートが延長部に収まりやすくなりながら、シートの延長部に収まる部分が傷みにくくなる。
第10の態様に係るシート保持体は、前記保持部材が、紙製である、本明細書において、紙製とは、材質が紙であることを示す。第10の態様では、保持部材が紙製であるため、化石燃料の使用削減に寄与し、マイクロプラスチック等の問題を解消することができる。そのため、第10の態様によれば、環境にやさしいシート保持体を提供することができる。
本発明の一態様によれば、取り扱いが容易なシート保持体を提供することができる。
第1実施形態に係るシート保持体を天面側から見た斜視図。 図1のシート保持体の平面図。 図1のシート保持体の底面図。 第1実施形態に係るシート保持体を構成する保持部材の平面図。 図4の保持部材を展開した平面図。 図1のシート保持体の使用状態を示す図。 図6でシート保持体を正面から見た図。 図6のシート保持体で残りのシートが少なくなった状態を示す。 保持部材の第1変形例を示す平面図。 保持部材の第2変形例を示す平面図。 第2実施形態に係るシート保持体の平面図。 図11のシート保持体の底面図。
本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図において、同一の又は対応する構成については、特に説明がない限り、同一の符号を付して説明を省略する場合がある。また、各図では、3軸方向(X方向、Y方向、Z方向)の3次元直交座標系を用い、シート保持体の長手方向(左右方向)をX方向とし、短手方向(前後方向)をY方向とし、高さ方向(上下方向)をZ方向とする。なお、各図では、各部材の縮尺は実際とは異なる場合がある。
図1は、第1実施形態に係るシート保持体を天面側から見た斜視図であり、図2は、図1のシート保持体の平面図であり、図3は、図1のシート保持体の底面図である。第1実施形態のシート保持体100は、シート積層体10と保持部材20とを有する。シート保持体100は、本実施形態に係るシート保持体の一例である。
シート積層体10は、複数枚のシートPが積層されている。シート積層体10は、複数枚のシートPが折り重なってシート保持体100の高さ方向(Z方向)に積層された直方体形状の積層体を示す。シート積層体10の形態は、特に限定されず、例えば、1枚(または1組)のシートSが半分に折り返され、折り返されたシートSの半分が別の折り返されたシートSに挟まれた状態で、各シートSが上下に重なるように積層されたものを用いることができる(図1)。
このようなシート積層体10では、各シートSが折り込まれた状態で互い違いに積層されたるため、シートPを1枚(または1組)引き出すと次の1枚(または1組)のシートPが引き出される。このようにシート積層体からシートが引き出される形式は、ポップアップ式と呼ばれている。なお、シートP(シート積層体10)の形態は、このようなポップアップ式に限定されず、複数枚のシートSが単に積層されたものを用いてもよい。
シートP(シート積層体10)の用途は、特に限定されず、ペーパータオル、ワイパー(ウエス)、ティシューペーパー、トイレットペーパー、キッチンペーパー等に用いることができる。また、シートP(シート積層体10)の用途は、産業用、家庭用に限定されない。
シートSの材質は、特に限定されないが、例えば、紙、不織布または布等のシートを用いることができ、好ましくは紙シートである。なお、シートSが紙シートの場合、パルプを主原料とする原紙が用いられる。パルプ組成は、紙シートにおける公知の組成を用いることができる。例えば、パルプの配合割合を50質量%以上、好ましくは90質量%以上、より好ましくは100質量%とすることができる。
また、シートS(紙シート)におけるパルプ組成は、例えば、NBKP(針葉樹クラフトパルプ)やNUKP(針葉樹未晒しパルプ)などの針葉樹パルプと、LBKP(広葉樹クラフトパルプ)やLUKP(広葉樹未晒しパルプ)などの広葉樹パルプとを任意の比率で使用することができる。特に、広葉樹パルプに対して針葉樹パルプの比率がより多いパルプ組成であることが好ましい。針葉樹パルプと広葉樹パルプの比は、50:50~80:20であるのが好ましい。なお、シートS(紙シート)のパルプ組成に含まれるパルプには、古紙パルプを用いても良い。
シートSの坪量は、特に限定されないが、プライ数に応じて、紙の場合は12~80g/m、不織布の場合は20~100g/mのものが好ましい。なお、坪量は、JIS P 8124の規定に準拠して測定される。
また、シートS(紙シート)の厚みは、特に限定されるものではないが、例えば、JIS P 8111(1998)の環境下で測定された紙厚を採用することができる。例えば、シートSを構成する紙シートの紙厚は、1プライあたり、好ましくは50~500μmであり、より好ましくは60~330μm程度である。
また、シートSを構成する紙シートには、エンボス加工が施されていても良い。このようなエンボス加工は、加圧エンボス付与方法により紙シートを押圧するもの、ピンエンボス付与方法によりピンを紙シートに刺して紙シートの一方の面上に凹凸または孔を形成するもの、ヒートエンボス付与方法により水溶性の接着剤(デンプン等)を加熱融解して積層された紙シートを接着するもの等がある。
シートSのプライ数は、特に限定されないが、1プライ以上にすることができ、好ましくは1プライ(シングルタイプ)または2プライ(ダブルタイプまたは2枚重ね)である。なお、2プライ(2枚重ね)以上のシートSにエンボス加工を行う場合は、紙シートを2プライ(2枚重ね)にした状態で上述のピンエンボスまたはヒートエンボスを付与することができる。
また、シート積層体10の寸法は、シート保持体100の長手方向(X方向)の長さL1を150mm以上350mm以下、短手方向(Y方向)の幅W1を50mm以上150mm以下、高さ方向(Z方向)の高さHを30mm以上100mm以下とすることができる(図1)。このようなシート積層体10は、例えば、ロータリー式又はマルチスタンド式インタフォルダによって製造することができる。
保持部材20は、シート積層体10を変形可能に保持する。保持部材20は、シート積層体10に取り付けられてシート積層体10の形態を保つ部材である。ここで、変形可能とは、保持部材20が変形し得ることを示す。
保持部材20の材質は、特に限定されず、紙、樹脂等を用いることができる。本実施形態では、化石燃料の使用削減、マイクロプラスチック等の海洋汚染の抑制等の観点から、紙製の保持部材20が用いられている。ここで、紙製とは、材質が紙であることを示す。
保持部材20に用いられる紙の材質は、特に限定されないが、例えば、シート積層体10の形態保持性、取出性の観点から、例えば、クラフト紙、フィルムラミ紙(クラフト紙とポリエチレン等の樹脂フィルムを貼合したもの)等の用紙を用いることができる。保持部材20を構成する用紙のパルプ組成は、限定されないが、例えば、10:90~80:20であり、好ましくは広葉樹パルプに対して針葉樹パルプの比率が高いパルプ組成である。また、保持部材20に含まれるパルプには、古紙パルプを用いても良い。
保持部材20を構成する用紙の坪量は、特に限定されず、例えば、10g/m以上200g/m以下である。ここで、坪量は、JIS P 8124の規定に準拠して測定することができる。また、保持部材20を構成する用紙の紙厚は、特に限定されず、例えば、50μm以上150μm以下である。ここで、紙厚は、JIS P 8111(1998)の環境下で測定することができる。
保持部材20を構成する用紙の強度は、縦方向の引張強度が2kN/m以上10kN/m以下、横方向の引張強度が1kN/m以上8kN/m以下で、縦方向の引裂強度が300mN500mN以下、横方向の引裂強度が350mN以上550mN以下である。ここで、用紙の強度は、JIS P 8113(2006)の環境下で測定することができる。
なお、保持部材20を形成する用紙は、上述したクラフト紙、フィルムラミ紙の他にも、生分解性材料(生分解性プラスチック、生分解性紙等)、バイオマス材料(バイオマスフィルム等の再生可能な生物由来の有機性資源で化石資源を除いたもの)を用いて製造された用紙でもよい。
図4は、第1実施形態に係るシート保持体を構成する保持部材の平面図であり、図5は、図4の保持部材を展開した平面図である。保持部材20は、上面部21と下面部22を有する。上面部21は、シート積層体10の上面(天面11)に当接する。また、下面部22は、シート積層体10の下面(底面12)に当接する(図1)。
上面部21は、シート積層体10の上面(天面11)に対面するシート保持体100の一部を構成する。上面部21は、4つの架橋部(架橋部21A、21B、21C、21D)で構成されている(図1、図2)。下面部22は、シート積層体10の下面(底面12)に対面するシート保持体100の他の一部を構成する。下面部22も、4つの架橋部(架橋部22A、22B、22C、22D)で構成されている(図1、図3)。
上面部21では、架橋部21Aは、シート積層体10の天面11、長側面13、短側面15に対面し、シート積層体10の長側面13側で架橋部21Bに連結され、シート積層体10の短側面15側で架橋部21Cに連結されている。また、架橋部21Bは、シート積層体10の天面11、長側面13、短側面16に対面し、シート積層体10の長側面13側で架橋部21Aに連結され、シート積層体10の短側面16側で架橋部21Dに連結されている(図1、図2、図4、図5)。
また、架橋部21Cは、シート積層体10の天面11、長側面14、短側面15に対面し、シート積層体10の短側面15側で架橋部21Aに連結され、シート積層体10の長側面14側で架橋部21Dに連結されている。また、架橋部21Dは、シート積層体10の天面11、長側面14、短側面16に対面し、シート積層体10の短側面16側で架橋部21Bに連結され、シート積層体10の長側面14側で架橋部21Cに連結されている(図1、図2、図4、図5)。
下面部22では、架橋部22Aは、シート積層体10の底面12、長側面13、短側面15に対面し、シート積層体10の長側面13側で架橋部22Bに連結され、シート積層体10の短側面15側で架橋部22Cに連結されている。また、架橋部22Bは、シート積層体10の底面12、長側面13、短側面16に対面し、シート積層体10の長側面13側で架橋部22Aに連結され、シート積層体10の短側面16側で架橋部22Dに連結されている(図1、図3、図5)。
また、架橋部22Cは、シート積層体10の底面12、長側面14、短側面15に対面し、シート積層体10の短側面15側で架橋部22Aに連結され、シート積層体10の長側面14側で架橋部22Dに連結されている。また、架橋部22Dは、シート積層体10の底面12、長側面14、短側面16に対面し、シート積層体10の短側面16側で架橋部22Bに連結され、シート積層体10の長側面14側で架橋部22Cに連結されている(図1、図3、図5)。
保持部材20は、接合部30を有する。接合部30は、上面部21と下面部22とをシート積層体10の積層方向(Z方向)に重ねて接合する。ここで、シート積層体10の積層方向(Z方向)は、シート保持体100の高さ方向(Z方向)に対応する。接合部30は、上面部21と下面部22とでシート積層体10を上下に挟んだ状態で、上面部21と下面部22を接合するシート保持体100の一部を構成する(図1、図2、図3)。
接合部30は、シート積層体10の長手方向(X方向)に沿って相反する2つの方向(X1方向、X2方向)および長手方向(X方向)と交差する短手方向(Y方向)に沿って相反する2つの方向(Y1方向、Y2方向)のうち少なくとも3つの方向(本実施形態では、X1方向、X2方向、Y1方向)にそれぞれ延びる複数の接合部分(本実施形態では、接合部分31、32、33)で構成されている(図1~図4)。接合部分31、32、33は、接合部30の一部を構成する部分を示す。
なお、長手方向(X方向)は、直方体のシート積層体10の長手方向(X方向)を示し、長手方向(X方向)に沿って相反する2つの方向(X1方向、X2方向)は、該長手方向(X方向)において相互に反対側に離れる2つの方向(X1方向、X2方向)を示す。また、短手方向(Y方向)は、直方体のシート積層体10の長手方向(X方向)と直交する方向または筋かいに交わる方向を示す。短手方向(Y方向)に沿って相反する2つの方向(Y1方向、Y2方向)は、該短手方向(Y方向)において相互に反対側に離れる2つの方向(Y1方向、Y2方向)を示す。さらに、少なくとも3つの方向は、長手方向(X方向)において相互に反対側に離れる2つの方向(X1方向、X2方向)および該短手方向(Y方向)において相互に反対側に離れる2つの方向(Y1方向、Y2方向)の4つの方向のうち3つの方向または全ての方向を示す(図1~図3)。
本実施形態では、接合部30を構成する接合部分31、32、33のうち、接合部分31が、上面部21の接合端部31Aと下面部22の接合端部31Bとで構成されている。また、接合部分32は、上面部21の接合端部32Aと下面部22の接合端部32Bとで構成されている。さらに、接合部分33は、上面部21の接合端部33Aと下面部22の接合端部33Bとで構成されている(図4、図5)。
なお、本実施形態では、短手方向(Y方向)のY2方向に延びる接合部は存在しない。代わりに、後述の連結部分34が設けられている。
本実施形態のシート保持体100では、保持部材20の上面部21と下面部22とが一体に構成されている。ここで、上面部21と下面部22とが一体に構成されているとは、上面部21と下面部22とが接合部30で接合されていない状態で連結されている(または分離されていない)ことを示す。具体的には、上面部21と下面部22とが連結部分34で連結されている。
シート保持体100では、保持部材20の上面部21および下面部22の少なくとも一方の形状が、フレーム形状FSである。ここで、フレーム形状FSは、平面視で環状の枠型形状を示す。本実施形態では、保持部材20の上面部21および下面部22にずれもフレーム形状FSである(図4、図5)。
保持部材20は、開口40(開口41、42)を有する。開口40は、上面部21及び下面部22の少なくとも一方に形成されている。ここで、開口40(開口41、42)は、シートPの取り出しが可能な取出口を示す。本実施形態では、開口41が上面部21に形成され且つ開口42が下面部22に形成されている、なお、開口40は、開口41が上面部21のみに形成されていてもよく、開口42が下面部22のみに形成されていてもよい。
シート保持体100は、開口40のうち、開口41が、フレーム形状FSの内縁21Eに形成され、開口42が、フレーム形状FSの内縁22Eに形成されている。ここで、フレーム形状FSの内縁21E、22Eは、フレーム形状FSの内側の周縁を示す。
シート保持体100は、保持部材20を構成するフレーム形状FSが、菱形状DSであり、菱形状DSの対角線(長軸LA、短軸SA)が長手方向(X方向)および短手方向(Y方向)に沿うように、シート積層体10が保持されている。本実施形態では、フレーム形状FSを構成する菱形状DSの長軸LAがシート積層体10の長手方向(X方向)に沿う方向に対応し、短軸SAがシート積層体10の短手方向(Y方向)に沿う方向に対応する(図2、図3)。
シート保持体100は、開口40(開口41、42)の長手方向(X方向)に沿う長さL2が、シート積層体10の長手方向(X方向)の長さL1より短くなっている。ここで、開口40(開口41、42)のシート積層体10の長手方向(X方向)に沿う長さL2は、保持部材20を展開したときの平面視におけるの上面部21および/または下面部22の開口40(開口41、42)のシート積層体10の長手方向(X方向)に対応する最大長さを示す(図2、図3)。
シート保持体100は、開口40(開口41、42)の短手方向(Y方向)に沿う幅W2が、シート積層体10の短手方向(Y方向)の幅W1より広い。ここで、開口40(開口41、42)のシート積層体10の短手方向(Y方向)に沿う幅W2は、保持部材20を展開したときの平面視における上面部21および/または下面部22の開口40(開口41、42)のシート積層体10の短手方向(Y方向)に対応する最大幅を示す(図2、図3)。
以下、第1実施形態の効果について、説明する。第1実施形態では、上述のように、シート積層体10を変形可能に保持する保持部材20がシート積層体10の上面(天面11)に当接する上面部21と下面(底面12)に当接する下面部22とを備え、保持部材20の上面部21と下面部22がシート積層体10の積層方向(Z方向)に重ねて接合されることで、シート積層体10の形態を保持することができる。また、保持部材20の上面部21及び下面部22の少なくとも一方に開口40(開口41、42)が形成されているため、シート積層体10の形態を保持しながら開口40(開口41、42)を介してシートPを取り出すことができる(図1~図6)。
また、本実施形態では、保持部材20の上面部21と下面部22とが、接合部30(シート積層体10の長手方向(X方向)に沿って相反する2つの方向(方向X1、X2)および短手方向(Y方向)に沿って相反する2つの方向(方向Y1、Y2)のうち少なくとも3つの方向(方向X1、X2、Y1)にそれぞれ延びる複数の接合部分(接合部分31、32、33)によって、シート積層体10の積層方向(Z方向)に重ねて接合されていることで、シート積層体10の高さに応じて(残りのシートPが少なくなるにつれて)保持部材20の高さが低くなる(図7、図8)。
具体的には、シート積層体10は、図7に示すように残りのシートPが多い(シート積層体10の高さがH2)の場合でも、図8に示すように残りのシートPが少ない(シート積層体10の高さがH3)の場合でも、変形する保持部材20によって保持される。これにより、シート積層体10の形態が崩れにくくなり、また使用時のシートPの落ち込みを防ぐことができる。
また、本実施形態では、シート積層体10の形態を保持しながら、シート積層体10の天面11側からシートPを取り出すことができるため、シート保持体100をそのままディスペンサー(図示せず)に収容することで、ディスペンサーを利用したシート積層体10の使用が可能になる。
さらに、保持部材20の上面部21及び下面部22の両方に開口40(開口41、42)が設けられている場合は、シート積層体10の積層方向(Z方向)に複数のシート保持体100を重ねてディスペンサーに収容することで、上段または下段のシート保持体100がシート積層体10の使用後に空になっても、下段のシート保持体100の上面(天面11)側の開口40(開口41)または上段のシート保持体100の下面(底面12)側の開口40(開口42)から上段また下段のシート保持体100の上面(天面11)側の開口40(開口41)および下面(底面12)側の開口40(開口42)を通じでシートPを取り出すことができる。
本実施形態では、上述のように、上面部21および下面部22の少なくとも一方がフレーム形状FSを有することで、保持部材20をコンパクトな形状にすることができる。そのため、シート保持体100における保持部材20の省資源化、使用後の廃棄物の減量化が可能になる(図1~図6)。
本実施形態では、上述のように、開口40(開口41、42)がフレーム形状FSの内縁21E、22Eに形成されていることで、保持部材20に予め開口40(開口41、42)が形成された状態でシート積層体10を保持部材20で保持することができる(図1~図6)。
本実施形態では、上述のように、フレーム形状FSを構成する菱形状DSの対角線(長軸LA、短軸SA)が長手方向(X方向)および短手方向(Y方向)に沿うようにシート積層体10が保持されているため、開口40(開口41、42)を構成する菱形状DSの長軸LA方向をシート積層体10の長手方向(X方向)に対応させることができる。これにより、上面部21および/または下面部22に形成された開口40(開口41、42)からシートPを取り出す際に詰まりやすいシート積層体10の長手方向(X方向)の両端(端部E1、E2)が開口40(開口41、42)につまりにくくなり、開口40(開口41、42)からのシートPの取出しがスムーズになる(図1~図6)。
本実施形態では、上述のように、上面部21と下面部22とが一体に構成されていることで、上面部21と下面部22とを接合する場合の位置決めが容易になる。また、このような構成により、上面部21と下面部22を有する保持部材20の設計が容易である(図5)。
本実施形態では、上述のように、開口40(開口41、42)のシート積層体10の短手方向(Y方向)に沿う幅W2をシート積層体10の短手方向(Y方向)の幅W1より広くすることで、開口40(開口41、42)からシートPを取り出す際にシート積層体10の短手方向(Y方向)におけるシートPの端縁(端部E3、E4)がつまみやすくなる。また、シート積層体10の形態を保持しながら、保持部材20によるシート積層体10の絞め付けが弱められるため、開口40(開口41、42)からのシートPの取出しがよりスムーズになる(図1~図3、図6)。
本実施形態では、上述のように、保持部材20が紙製であるため、化石燃料の使用削減に寄与し、マイクロプラスチック等の問題を解消することができる。そのため、本実施形態によれば、環境にやさしいシート保持体100を提供することができる。
図9は、第1実施形態のシート保持体における保持部材の第1変形例を示す平面図である。なお、図9において、図4と共通する部分については、説明を省略する場合がある。第1実施形態の第1変形例では、保持部材20が、開口40(開口41、42)の長手方向(X方向)に沿う長さL2が、シート積層体10の長手方向(X方向)の長さL1より長い。
第1実施形態の第1変形例では、開口40(開口41、42)の長手方向(X方向)の両端(端部40A、40B)に、開口40(開口41、42)と連続して長手方向(X方向)に沿って延びる延長部50が形成されている。ここで、開口40(開口41、42)のシート積層体10の長手方向(X方向)の両端(端部40A、40B)は、シート積層体10の長手方向(X方向)に沿って対向する開口40(開口41、42)の両端を示す。延長部50は、開口40(開口41、42)からはみ出した部分を示す。具体的には、延長部50が直線状のスリット51、52で構成されている(図9)。
第1実施形態の第1変形例では、保持部材20において、開口40(開口41、42)のシート積層体10の長手方向(X方向)に沿う長さL2をシート積層体10の長手方向(X方向)の長さL1より長くすることで、開口40(開口41、42)からシートPを取り出す際に詰まりやすいシート積層体10の長手方向(X方向)の両端E1、E2に保持部材20が当接しにくくなる。また、シート積層体10の形態を保持しながら、保持部材20によるシート積層体10の絞め付けが弱められる。そのため、第1実施形態の第1変形例では、開口40(開口41、42)からのシートPの取出しがさらにスムーズになる。
また、第1実施形態の第1変形例では、開口40(開口41、42)と連続して長手方向(X方向)に沿って延びる延長部50を開口40(開口41、42)のシート積層体10の長手方向(X方向)における両端(端部40A、40B)に形成することで、開口40(開口41、42)からシートPを取り出す際に詰まりやすいシート積層体10の長手方向(X方向)の両端(端部40A、40B)に保持部材20が当接しにくくなる。また、シート積層体10の形態を保持しながら、保持部材20によるシート積層体10の絞め付けが弱められる。そのため、第1実施形態の第1変形例では、開口40(開口41、42)からのシートPの取出しがさらにスムーズになる。
また、第1実施形態の第1変形例では、開口40(開口41、42)からシートPを取り出したときに同時にシート積層体10から引き出される次のシートPが開口40(開口41、42)の延長部50に収まりやすくなる。これにより、次のシートPが立ち上がった状態(または浮き上がった状態)で開口40(開口41、42)に保持されるため、シートPがつまみやすくなり、シートPの取り出しが容易になる。
なお、第1実施形態の第1変形例では、延長部50が直線状のスリット51、52で構成されているため、シート積層体10から引き出された次のシートPが立ち上がった状態(または浮き上がった状態)で開口40(開口41、42)の延長部50(スリット51、52)に係止されるため、開口40(開口41、42)に次のシートPが安定的に保持される。
図10は、第1実施形態のシート保持体における保持部材の第2変形例を示す平面図である。なお、図10において、図4、図9と共通する部分については、説明を省略する場合がある。第1実施形態の第2変形例では、保持部材20において、延長部50(湾曲部53、54)が、長手方向(X方向)に沿って湾曲する。ここで、延長部50が湾曲するとは、延長部50が所与の幅で延び、延長部50(湾曲部53、54)の少なくとも先端53A、54Aが円弧状であることを示す。具体的には、延長部50が湾曲部53、54で構成されている(図10)。
第1実施形態の第2変形例では、保持部材20において、延長部50(湾曲部53、54)がシート積層体10の長手方向(X方向)に沿って湾曲することで、開口40(開口41、42)からシートPを取り出したときに同時に引き出される次のシートPが延長部50(湾曲部53、54)に収まりやすくなりながら、シートPの延長部50に収まる部分が傷みにくくなる(図10)。
図11は、第2実施形態に係るシート保持体の平面図であり、図12は、図11のシート保持体の底面図である。なお、図11、図12において、図2、図3と共通する部分については、説明を省略する。第2実施形態のシート保持体200は、保持部材20の上面部21および下面部22がいずれも矩形状である。
第2実施形態では、開口40が上面部21のみに形成されている(図11、図12)。なお、開口40は、さらに下面部22に設けられていてもよく、上面部21に設ける代わりに下面部22に設けられていてもよい。
第2実施形態のシート保持体200では、接合部30が、シート積層体10の長手方向(X方向)に沿って相反する2つの方向(方向X1、X2)および長手方向(X方向)と交差する短手方向(Y方向)に沿って相反する2つの方向(方向Y1、Y2)のうち全ての方向(方向X1、X2、Y1、Y2)にそれぞれ延びる複数の接合部分(接合部分31、32、33、34)で構成されている(図11)。
本実施形態では、接合部30を構成する接合部分31、32、33、34のうち、接合部分31が、上面部21の接合端部31Aと下面部22の接合端部31Bとで構成されている。また、接合部分32は、上面部21の接合端部32Aと下面部22の接合端部32Bとで構成されている。さらに、接合部分33は、上面部21の接合端部33Aと下面部22の接合端部33Bとで構成されている。また、接合部分34は、上面部21の接合端部34Aと下面部22の接合端部34Bとで構成されている(図11)。
なお、第2実施形態では、保持部材20において、開口40(開口41、42)の長手方向(X方向)に沿う長さL2が、シート積層体10の長手方向(X方向)の長さL1より短い。また、保持部材20において、開口40(開口41、42)の短手方向(Y方向)に沿う幅W2が、シート積層体10の短手方向(Y方向)の幅W1より狭い(図11)。
第2実施形態でも、上述のように、シート積層体10を変形可能に保持する保持部材20がシート積層体10の上面(天面11)に当接する上面部21と下面(底面12)に当接する下面部22とを備え、保持部材20の上面部21と下面部22がシート積層体10の積層方向(Z方向)に重ねて接合されることで、シート積層体10の形態を保持することができる。また、保持部材20の上面部21及び下面部22の少なくとも一方に開口40(開口41、42)が形成されているため、シート積層体10の形態を保持しながら開口40(開口41、42)を介してシートPを取り出すことができる(図11)。
また、第2実施形態では、上述のように、保持部材20の上面部21と下面部22とが、接合部30(シート積層体10の長手方向(X方向)に沿って相反する2つの方向(方向X1、X2)および短手方向(Y方向)に沿って相反する2つの方向(方向Y1、Y2)のうち全ての方向(方向X1、X2、Y1、Y2)にそれぞれ延びる複数の接合部分(接合部分31、32、33、34)によって、シート積層体10の積層方向(Z方向)に重ねて接合されていることで、シート積層体10の高さに応じて(残りのシートPが少なくなるにつれて)保持部材20の高さを低くなる。そのため、シート積層体10の形態が崩れにくくなり、また使用時のシートPの落ち込みを防ぐことができる。
また、第2実施形態では、シート積層体10の形態を保持しながら、シート積層体10の天面11側からシートPを取り出すことができるため、シート保持体100をそのままディスペンサー(図示せず)に収容することで、ディスペンサーを利用したシート積層体10の使用が可能になる。
以下、本実施形態について、さらに実施例を用いて具体的に説明する。実施例、比較例の評価は、以下の条件で行った。
[シート保持体(試験体)]
試験体として、シート積層体10と、シート積層体10を変形可能に保持する保持部材20を有し、保持部材20が、シート積層体10の上面(天面11)に当接する上面部21と、シート積層体10の下面(底面12)に当接する下面部22とを有し、上面部21及び下面部22の少なくとも一方に開口40が形成され、接合部30によって上面部21と下面部22とがシート積層体10の積層方向(Z方向)に重ねて接合されたシート保持体100を用意した。シート積層体10には、市販のウェブとしてシングルタイプ(商品名「エルヴェールペーパータオル エコドライ シングル中判」、大王製紙株式会社製、200枚、高さH1:67mm、長さL1:210mm、幅(奥行)W1:115mm、坪量(1プライ)33g/m、紙厚180μm)及びダブルタイプ(商品名「エリエールペーパータオル スマートタイプ ダブル中判」、大王製紙株式会社製、200組、高さH1:60mm、長さL1:210mm、幅(奥行)W1:115mm、坪量(1プライ)16g/m、紙厚(2プライ)132μm)を用いた。
[初期取出性]
試験体の最初の1枚目のシートPを取り出すときのシートPの取出性を評価した。取出性の評価は、以下の基準で行い、2以上を良好、1を不良とした。
3:シートが取り出しやすい
2:シートが取り出せた
1:シートが破れたまたは取り出せない。
[形態保持性]
試験体の使用前および使用中(残りのシートが10枚のとき)の形態の保持性を評価した。形態保持性の評価は、以下の基準で行い、2以上を良好、1を不良とした。
3:形態が保持されている
2:形態が傾いた
1:形態が崩れた
[非落込性]
試験体の使用中(残りのシートが10枚のとき)に、引き出されたシートの次のシートが開口に保持されなかった(落ち込んだ)回数を測定した。非落込性の評価は、以下の基準で行い、2以上を良好、1を不良とした。
3:0~2回
2:3~5回
1:6回以上
[実施例1]
保持部材20として、上面部21および下面部22ともに坪量100g/mのクラフト紙を用いた菱形のフレーム形状で構成し、上面部21および下面部22の開口40(開口41、42)の長手方向(X方向)に沿う長さL2を220mmとし、上面部21および下面部22をシート積層体10の長手方向(X方向)に沿って相反する2つの方向(方向X1、X2)および長手方向(X方向)と交差する短手方向(Y方向)に沿って相反する2つの方向(方向Y1、Y2)のうち3つの方向(方向X1、X2、Y1)にそれぞれ延びる接合部分31、32、33で接合して、シート積層体10を保持し、シングルタイプ(以下、シングルという)、ダブルタイプ(以下、ダブルという)のいずれについても評価した(図1~図5)。結果を表1に示す。
[実施例2]
開口40(開口41、42)の長さL2を210mmとした以外は、実施例1と同様に評価した。結果を表1に示す。
[実施例3]
開口40(開口41、42)の長さL2を200mmとした以外は、実施例1と同様に評価した。結果を表1に示す。
[実施例4]
開口40(開口41、42)の長手方向(X方向)の両端(端部40A、40B)に、開口40(開口41、42)と連続して長手方向(X方向)に沿って延びる延長部50として直線状のスリット51、52を設けた以外は(図9)、実施例1と同様に評価した。結果を表1に示す。
[実施例5]
延長部50としてスリット51、52の代わりに湾曲部53、54を設けた以外は(図10)、実施例4と同様に評価した。結果を表1に示す。
[実施例6]
保持部材20として、矩形状の上面部21と矩形状の下面部22とがシート積層体10の積層方向(Z方向)に重ねられ、シート積層体10の長手方向(X方向)に沿って相反する2つの方向(方向X1、X2)および長手方向(X方向)と交差する短手方向(Y方向)に沿って相反する2つの方向(方向Y1、Y2)のうち少なくとも3つの方向(方向X1、X2、Y1、Y2)にそれぞれ延びる接合部分31、32、33、34により接合され、菱形状の開口40が上面部21のみに形成されている以外は(図11、図12)、実施例1と同様に評価した。結果を表2に示す。
[実施例7]
保持部材20として、上面部21および下面部22ともに厚み35μmのポリエチレン樹脂製のフィルムを用い、上面部21の開口40の長さL2を200mmとした以外は(図11、図12)、実施例6と同様に評価した。結果を表2に示す。
[実施例8]
開口40をシート積層体10の長手方向(X方向)に沿って延びる直線状のスリット(ミシン目を開裂して形成されたスリット)で構成し、上面部21の開口40の長さL2を220mm以外は、実施例7と同様に評価した。結果を表2に示す。
[比較例1]
試験体として、ポリエチレン樹脂製のフィルムで形成されたピロー包装の包装袋にシート積層体10が収容されたシート包装体を用いた以外は、実施例8と同様に評価した。結果を表2に示す。
[比較例2]
ピロー包装の包装袋に代えてキャラメル包装の包装袋を用いた以外は、比較例1と同様に評価した。結果を表2に示す。
Figure 2022051387000002
Figure 2022051387000003
表1、表2より、接合部30が、シート積層体10の長手方向(X方向)に沿って相反する2つの方向(方向X1、X2)および長手方向(X方向)と交差する短手方向(Y方向)に沿って相反する2つの方向(方向Y1、Y2)のうち少なくとも3つの方向(方向X1、X2、Y1)にそれぞれ延びる複数の接合部分(接合部分31、32、33)で構成されているシート保持体100は、シート積層体10がシングル、ダブルのいずれの場合も、初期取出性、形態保持性、及び非落込性が全て良好であった(実施例1~8)。
一方、シート積層体10が包装袋に収容されたシート包装体は、シート積層体10がシングル、ダブルのいずれの場合も、非落込性が不良であった(比較例1、2)。
これらの結果から、シート積層体を変形可能に保持する保持部材をシート積層体の上面に当接する上面部とシート積層体の下面に当接する下面部とで構成し、上面部及び下面部の少なくとも一方に開口を形成し、上面部と下面部とをシート積層体の積層方向に重ねて接合する接合部を、シート積層体の長手方向に沿って相反する2つの方向および長手方向と交差する短手方向に沿って相反する2つの方向のうち少なくとも3つの方向にそれぞれ延びる複数の接合部分で構成することにより、取り扱いが容易なシート保持体が得られることが判った。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内において、種々の変形、変更が可能である。
100、200 シート保持体
10 シート積層体
P シート
E1、E2、E3、E4 端部
11 天面(上面)
12 底面(下面)
13 長側面
14 長側面
15 短側面
16 短側面
20 保持部材
FS フレーム形状
DS 菱形状
LA 長軸
SA 短軸
21 上面部
21A、21B、21C、21D 架橋部
21E 内縁
22 下面部
22A、22B、22C、22D 架橋部
22E 内縁
30 接合部
31、32、33、34 接合部分
31A、31B、32A、32B、33A、33B、34A、34B 接合端部
40、41、42 開口
40A、40B 端部
50 延長部
51、52 スリット
53、54 湾曲部
53A、54A 先端
AS 円弧状
L1、L2 長さ
W1、W2、W3、W4 幅
H1、H2 高さ

Claims (10)

  1. 複数枚のシートが積層されたシート積層体と、
    シート積層体を変形可能に保持する保持部材と、を有し、
    前記保持部材は、
    前記シート積層体の上面に当接する上面部と、
    前記シート積層体の下面に当接する下面部と、
    前記上面部及び前記下面部の少なくとも一方に形成された開口と、
    前記上面部と前記下面部とを前記シート積層体の積層方向に重ねて接合する接合部と、を有し、
    前記接合部は、前記シート積層体の長手方向に沿って相反する2つの方向および前記長手方向と交差する短手方向に沿って相反する2つの方向のうち少なくとも3つの方向にそれぞれ延びる複数の接合部分で構成されている、シート保持体。
  2. 前記上面部および前記下面部の少なくとも一方の形状が、フレーム形状である、請求項1に記載のシート保持体。
  3. 前記開口が、前記フレーム形状の内縁に形成されている、請求項2に記載のシート保持体。
  4. 前記フレーム形状が、菱形状であり、
    前記菱形状の対角線が前記長手方向および前記短手方向に沿うように、前記シート積層体が保持されている、請求項2または3に記載のシート保持体。
  5. 前記上面部と前記下面部とが一体に構成されている、請求項1乃至4のいずれか一項に記載のシート保持体。
  6. 前記開口の前記短手方向に沿う幅が、前記シート積層体の前記短手方向の幅より広い、請求項1乃至5のいずれか一項に記載のシート保持体。
  7. 前記開口の前記長手方向に沿う長さが、前記シート積層体の前記長手方向の長さより長い、請求項1乃至6のいずれか一項に記載のシート保持体。
  8. 前記開口の前記長手方向の両端に、前記開口と連続して前記長手方向に沿って延びる延長部が形成されている、請求項1乃至7のいずれか一項に記載のシート保持体。
  9. 前記延長部が、前記長手方向に沿って湾曲する、請求項8に記載のシート保持体。
  10. 前記保持部材が、紙製である、請求項1乃至9いずれか一項に記載のシート保持体。
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