JP2022036448A - 物品保持ヘッド及び載置装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】搭載物の被搭載物に対する位置決め精度を向上させることができる物品保持ヘッド、載置装置を提供する。【解決手段】搬送対象となる物品をノズルによって保持する本発明の物品保持ヘッド6は、自身の先端で前記物品を保持するノズル61と、透明な材質で構成されノズル61の外周面に接触してノズル61を保持する透明保持部材65を有するノズル保持部62と、ノズル61の基端側に形成され、透明保持部材65を介して、ノズル61の先端で保持された物品を撮像するための撮像空間Sとを備える。【選択図】 図4

Description

本発明は、物品を被搭載物に載置する載置装置、及び、載置装置で用いられる物品保持ヘッドに関する。
従来、電子部品片(例えば、加速度センサのエレメント(ウエハチップ)、Si基板を利用したICチップ、水晶振動子、水晶・リチウムタンタレート・ニオブ酸リチウムなどの素材を利用したSAWフィルターやSAW振動子など)などの搭載物を搬送して、相手側となる電子部品(例えば、基板)などの被搭載物に載置する搬送装置として、鉛直軸回りに回動するターレットで搭載物を搬送する態様のものがある(例えば、特許文献1及び2参照)。
この態様の搬送装置では、供給領域に供給されている搭載物を、ターレットの外周に設けられた部品保持ユニットで保持した上で、ターレットを回動して搭載領域に搬送し、搭載領域に事前に供給されている被搭載物に載置する。供給領域に存在する搭載物は、カメラで撮像されて位置情報が取得され、当該位置情報に基づいて位置が調整されてから、部品保持ユニットによって保持される。ターレットの部品保持ユニットで搬送される最中の搭載物は、下側に配置されるカメラによって保持姿勢が確認される。また、搭載領域に存在する被搭載物は、カメラで撮像されて位置情報が取得され、当該位置情報に基づいて位置が調整されて待機する。この被搭載物に対して、保持姿勢が確認された搭載物が移送される結果、搭載物の被搭載物に対する相対的な位置決めが可能となっている。
特開2011-014756号公報
ターレットの部品保持ユニットで搬送中の搭載物は、下側に配置されるカメラによって保持姿勢が確認される。しかし、搭載物は、その後もターレットによって搭載領域まで移動するので、移動中に新たに生じる誤差を認識できない。結果、搭載領域において、搭載物を被搭載物に搭載する際の精度が悪化する。特に、搭載物又は被搭載物の最大外寸が、5mm以下、更には1mm以下となる場合、ターレットの僅かな機械誤差も、搭載精度に悪影響を及ぼす。
この問題を解消するためには、搭載領域において、ターレット及び部品保持ユニットで搬送される搭載物の姿勢を、下側に配置されるカメラによって確認する必要があるが、カメラで撮影するためには、被搭載物側を一旦退避させるか、搭載物と被搭載物の距離を大きくとって、その間にカメラを挿入するかのいずれかが必要があり、結果として、搭載速度が低下するという新たな問題が生じる。
更に、この種の搬送装置では、駆動時に発生する熱などに起因して搬送装置の各部が撓む等すると、カメラ自体の撮像軸が変位するので、カメラの基準位置の誤差も位置決め精度を悪化させる要因となる。
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、搭載速度の低下を抑制しつつも、搭載物の被搭載物に対する位置決め精度を向上させることができる物品保持ヘッド、載置装置を提供することを目的とする。
本発明の物品保持ヘッドは、搬送対象となる物品を保持する物品保持ヘッドであって、自身の先端で前記物品を保持するノズルと、透明な材質で構成され、前記ノズルの外周面に接触して前記ノズルを保持する透明保持部材を有するノズル保持部と、前記ノズルの基端側に形成され、前記透明保持部材を介して、前記ノズルの先端で保持された前記物品を撮像するための撮像空間と、を備えることを特徴とする。
また、本発明の物品保持ヘッドは、前記ノズルの中心軸線を回動中心として前記ノズル保持部を回動自在の状態で支持するベースと、前記ベースに対して前記ノズル保持部を相対回動させる回動駆動部と、を備えることを特徴とする。
また、本発明の物品保持ヘッドにおいて、前記透明保持部材は、前記ノズルが挿入される挿入孔を有することを特徴とする。
また、本発明の物品保持ヘッドにおいて、前記透明保持部材の内部又は表面には、前記ノズルまで負圧を案内する負圧経路が形成されることを特徴とする。
また、本発明の物品保持ヘッドにおいて、前記ノズル保持部は、前記透明保持部材と対向するように配置され、かつ、透明な材質で構成される透明カバー部材を有しており、前記透明カバー部材と前記透明保持部材によって挟まれる空間によって、前記ノズルまで負圧を案内する負圧経路が形成されることを特徴とする。
また、本発明の物品保持ヘッドにおいて、前記ノズル保持部は、前記ノズルの中心軸線と自身の中心軸線が同軸となるように配設される筒状部材を有しており、前記透明保持部材が、前記筒状部材に固定されることを特徴とする。
また、本発明の物品保持ヘッドにおいて、前記ノズル保持部は、前記ノズルの中心軸線と自身の中心軸線が同軸となるように配設される筒状部材を有しており、前記透明保持部材及び前記透明カバー部材が、互いに前記ノズルの中心軸線に沿う方向に間隔を開けた状態で、前記筒状部材に固定され、前記筒状部材、前記透明保持部材及び前記透明カバー部材によって囲まれる空間によって、前記負圧経路が形成されることを特徴とする。
また、本発明の物品保持ヘッドにおいて、前記筒状部材には、負圧発生部の負圧を前記ノズルに導入するための筒状部材側負圧経路が形成されることを特徴とする。
また、本発明の物品保持ヘッドは、前記撮像空間に配置され、前記透明保持部材を介して、前記ノズルの先端で保持された前記物品を撮像する撮像部を備えることを特徴とする。
また、本発明の物品保持ヘッドにおいて、前記撮像部の光軸と、前記ノズルの中心軸線が平行となることを特徴とする。
また、本発明の物品保持ヘッドにおいて、前記撮像部の前記光軸と、前記ノズルの中心軸線が重畳することを特徴とする。
また、本発明の物品保持ヘッドは、前記撮像空間に配置され、前記透明保持部材を介して、前記ノズルの先端で保持された前記物品を撮像する撮像部と、計算機を有する制御部と、を備え、前記撮像部が、前記物品と、前記物品が載置される被搭載物を撮像するようになっており、前記制御部が、前記撮像部による前記物品及び前記被搭載物に対する撮像結果に基づいて前記回動駆動部を制御して、前記ノズル保持部を相対回動させることを特徴とする。
また、本発明の物品保持ヘッドは、前記撮像空間に配置され、前記透明保持部材を介して、前記ノズルの先端で保持された前記物品を撮像する撮像部を備え、前記撮像部は、前記ベースに対して直接又は間接的に固定されることを特徴とする。
また、本発明の載置装置は、物品を被搭載物に載置する載置装置であって、前記物品保持ヘッドと、前記物品保持ヘッドと前記被搭載物を、前記ノズルの中心軸線に対して直交する方向に相対移動させる軸直交方向移動部と、を備えることを特徴とする。
また、本発明の載置装置において、前記物品保持ヘッドは、前記撮像部を備えたものであり、前記撮像部の被写界深度内に、前記物品と前記被搭載物の双方が含まれることを特徴とする。
また、本発明の載置装置において、前記物品保持ヘッドは、前記撮像部及び前記制御部を備えたものであり、前記制御部は、前記軸直交方向移動部により前記物品保持ヘッドと前記被搭載物を相対移動させることを特徴とする。
また、本発明の載置装置において、前記撮像部は、前記物品と前記被搭載物が前記ノズルの中心軸線に沿う方向において重畳した後に、前記物品及び前記被搭載物を撮像し、前記制御部は、前記撮像結果を利用して、前記回動駆動部及び/又は前記軸直交方向移動部を制御して、前記物品と前記被搭載物の姿勢又は位置の調整を行うことを特徴とする。
また、本発明の載置装置において、前記撮像部は、前記物品と前記被搭載物が前記ノズルの中心軸線に沿う方向において重畳する前に、前記物品及び前記被搭載物の一方を撮像して一方撮像結果を取得し、前記撮像部は、前記物品と前記被搭載物が前記ノズルの中心軸線に沿う方向において重畳した後に、前記物品及び前記被搭載物の他方を撮像して他方撮像結果を取得し、前記制御部は、前記一方撮像結果及び前記他方撮像結果を利用して、前記回動駆動部及び/又は前記軸直交方向移動部を制御して、前記物品と前記被搭載物の姿勢又は位置の調整を行うことを特徴とする。
また、本発明の載置装置において、前記制御部は、前記物品と前記被搭載物が前記ノズルの中心軸線に沿う方向において重畳する前に、前記一方撮像結果に基づいて、前記回動駆動部又は前記軸直交方向移動部の一方の制御を開始して、前記物品及び前記被搭載物の一方の姿勢又は位置を調整し、前記制御部は、前記物品と前記被搭載物が前記ノズルの中心軸線に沿う方向において重畳した後に、前記他方撮像結果に基づいて、前記回動駆動部又は前記軸直交方向移動部の他方の制御を開始して、前記物品及び前記被搭載物の他方の姿勢又は位置を調整することを特徴とする。
また、本発明の載置装置において、前記撮像部は、前記物品と前記被搭載物が前記ノズルの中心軸線に沿う方向において重畳する前に、前記物品を撮像して物品撮像結果を取得し、前記制御部は、前記物品と前記被搭載物が前記ノズルの中心軸線に沿う方向において重畳する前に、前記物品撮像結果に基づいて、前記回動駆動部の制御を開始して、前記物品の姿勢を調整し、前記撮像部は、前記物品と前記被搭載物が前記ノズルの中心軸線に沿う方向において重畳した後に、前記被搭載物を撮像して被搭載物撮像結果を取得し、前記制御部は、前記物品と前記被搭載物が前記ノズルの中心軸線に沿う方向において重畳した後に、前記被搭載物撮像結果に基づいて、前記軸直交方向移動部の制御を開始して、前記被搭載物の姿勢又は位置を調整することを特徴とする。
また、本発明の載置装置において、前記軸直交方向移動部は、前記撮像部と前記物品保持ヘッドの相対位置を変動させることなく、前記物品保持ヘッドと前記被搭載物を相対移動させることを特徴とする。
また、本発明の載置装置において、前記撮像部は、前記物品を前記被搭載物に載置する載置領域を撮像可能な場所に固定されることを特徴とする。
また、本発明の載置装置は、基準位置情報を表示する基準マーカを備え、前記撮像部は、前記ノズルと前記基準位置情報を撮像し、前記制御部は、前記ノズルと前記基準位置情報の差を算出して、位置補正情報として保持することを特徴とする。
また、本発明の載置装置において、前記基準マーカは、前記物品を前記被搭載物に載置する載置領域に配置されることを特徴とする。
また、本発明の載置装置において、前記軸直交方向移動部は、回動軸線を中心に回動する回動機構を有しており、複数の前記物品保持ヘッドは、前記ノズルの中心軸線と前記回動軸線とが平行となる姿勢で、前記回動機構の周方向に設けられることを特徴とする。
また、本発明の載置装置において、前記軸直交方向移動部は、前記回動機構に加えて、前記被搭載物を移動させる被搭載物移動機構を有していることを特徴とする。
本発明の物品保持ヘッド及び載置装置によれば、搭載物の被搭載物に対する位置決め精度を向上させることができるという優れた効果を奏し得る。
本発明の第一実施形態における載置装置の正面図である。 本発明の第一実施形態における載置装置の側面図である。 本発明の第一実施形態における載置装置の平面図である。 (A)は、本発明の第一実施形態における載置装置のウエハチップ保持ヘッドの断面図である。(B)は、ウエハチップ保持ヘッドにおける先端部分を拡大した拡大断面図である。 本発明の第一実施形態における載置装置のウエハチップ保持ヘッドの斜視図である。 (A)~(C)は、本発明の第一実施形態における載置装置のウエハチップ保持ヘッドにおける先端部分の変形例の拡大断面図である。 本発明の第一実施形態における載置装置に設定された載置領域において、本発明の第一実施形態におけるノズルの先端で保持されるウエハチップ及びパッケージ本体が占める占有領域の平面図である。 本発明の第一実施形態における載置装置に設定された載置基準位置にパッケージ本体を移動させる様子を説明するまめの説明図である。 (A)~(E)は、本発明の第一実施形態における載置装置の動作を時系列に並べた平面図である。 (A),(B)は、本発明の第一実施形態における載置装置で設定された載置基準位置に予めパッケージ本体が配置された状態で、ウエハチップの姿勢を調整する様子を時系列に並べた図である。(C),(D)は、本発明の第一実施形態における載置装置で設定された載置基準位置に予めパッケージ本体が配置された状態で、ウエハチップの姿勢を調整すると共に、パッケージ本体の位置を調整する様子を時系列に並べた図である。(E),(F)は、本発明の第一実施形態における載置装置で設定された載置基準位置に予めパッケージ本体が配置された状態で、ノズルに対して中心が偏心した状態でノズルに保持されるウエハチップの姿勢を調整すると共に、パッケージ本体の位置を調整する様子を時系列に並べた図である。 (A)~(C)は、センタリング治具でノズルの先端で保持されるウエハチップをウエハチップ基準姿勢にする様子を時系列に並べた図である。 本発明の第二実施形態における載置装置の正面図である。 本発明の第二実施形態における載置装置のウエハチップ保持ヘッドの断面図である。 (A)~(E)は、本発明の第二実施形態における載置装置の動作を時系列に並べた平面図である。 本発明の第三実施形態における載置装置の正面図である。 (A)~(C)は、本発明の第三実施形態における載置装置の動作を時系列に並べた平面図である。 (A),(B)は、本発明の第三実施形態における載置装置による基準マーカの撮像態様を示す平面図である。 本発明の第四実施形態における載置装置のウエハチップ保持ヘッドの断面図である。 (A),(B)は、本発明の第四実施形態における載置装置で設定された載置基準位置に予めパッケージ本体が配置された状態で、パッケージ本体の位置を調整する様子を時系列に並べた図である。(C),(D)は、本発明の第四実施形態における載置装置で設定された載置基準位置に予めパッケージ本体が配置された状態で、ウエハチップの位置を調整する様子を時系列に並べた図である。(E),(F)は、本発明の第四実施形態における載置装置で設定された載置基準位置に予めパッケージ本体が配置された状態で、ウエハチップと共にパッケージ本体の位置を調整する様子を時系列に並べた図である。
以下、本発明の全ての実施形態について添付図面を参照して説明する。図1~図16は発明を実施する形態の一例であって、図中、図1と同一の符号を付した部分は同一物を表わす。なお、本発明における載置装置は、搭載物供給領域(物品供給領域)から搭載物(物品)を載置領域に搬送し、載置領域で待機する被搭載物に搭載物(物品)を載置することにより組立物を組み立てるものである。以下で説明する本発明の実施形態では、搭載物(物品)がウエハチップで、被搭載物がパッケージ本体であるものとして説明するが、それは一例であって、搭載物(物品)及び被搭載物がそれ以外であってもよい。
<第一実施形態>
本発明の第一実施形態における載置装置1は、図1に示すように、ウエハチップ800を、供給領域200から載置領域300まで搬送し、載置領域300で待機するパッケージ本体900にウエハチップ800を載置する。これにより組立物1000が完成する。
載置装置1は、図1及び図2に示すように、基台2と、ウエハチップ供給部3と、アーム4と、搬送部5と、ウエハチップ保持ヘッド6と、撮像部7と、外部付勢部8と、制御部9と、パッケージ本体供給部10と、基準マーカ11を備える。
<基台>
基台2は、図1及び図2に示すように、略直方体状の部材である。基台2の内部には、制御部9や、特に図示しない電源装置等が配設されている。なお、本明細書において、基台2の高さ方向、幅方向、奥行方向が、それぞれ順にZ軸方向、X軸方向、Y軸方向となる仮想XYZ空間を導入して適宜説明する。そして、図1及び図2では、基台2の高さ方向(Z軸方向)が上下方向(鉛直方向)と一致するように、載置装置1が設置されているものとする。また、基台2の奥行方向(Y軸方向)において、基台2の柱部材21が設けられる側(図2の左側)を基台2の奥側、その反対側(図2の右側)を基台2の手前側と定義する。以上を前提として載置装置1の各部について以下説明する。
基台2の上面2AのY軸方向の奥側には、図2に示すように、柱部材21が配設されており、柱部材21のZ軸方向の上端には、アーム4を動作可能(揺動自在)に支持するアームブラケット22が配設されている。アーム4は、アームブラケット22の揺動軸22Aを中心に揺動する。なお、揺動軸22Aは、X軸方向に延在する。
本実施形態では、図1及び図3に示すように、基台2の手前側からY軸方向に載置装置1を見た時、基台2の上面2AのX軸方向における中心より左側部分にウエハチップの供給領域200が形成され、基台2の上面のX軸方向における中心より右側部分に載置領域300が形成される。なお、供給領域200とは、ウエハチップ供給部3からウエハチップ保持ヘッド6にウエハチップ800を供給する領域である。また、載置領域300とは、ウエハチップ保持ヘッド6が保持するウエハチップ800を、パッケージ本体供給部10で待機されるパッケージ本体900に載置するための作業領域である。なお、ウエハチップ保持ヘッド6によるウエハチップ800の保持姿勢が、制御によって補正できない場合は、載置領域300を通過して、図2及び図3に示す廃棄領域400の廃棄トレイ350に収容される。
<ウエハチップ供給部>
ウエハチップ供給部3は、図3に示すように、複数のウエハチップ800の姿勢と方向を整えた状態で、複数のウエハチップ800が全体として円形となるように整列されて構成されるウエハ810を保持する。そして、ウエハチップ供給部3は、次にウエハチップ保持ヘッド6で保持される予定のウエハチップ800をX-Y平面内でX-Y方向に移動させることで、供給領域200に配置する。具体的に、ウエハチップ供給部3は、載置トレイ30と、載置トレイ移動部31と、ウエハチップ800を位置決めするために用いる撮像部32を備える。
載置トレイ30は、ウエハ810を載置するためのものである。そして、載置トレイ30上では、図3に示すように、ウエハ810を構成する複数のウエハチップ800は、姿勢と方向を整えた状態で載置される。なお、図1及び図2で描かれているウエハチップ800は、図3で描かれているウエハチップ800よりも大きく描かれているが、これは、ウエハチップ800の存在をわかりやすくするために便宜上大きく描いたものである。
載置トレイ移動部31は、図3に示すX-Y平面上において載置トレイ30を移動する。載置トレイ移動部31は、図示は省略するが、モーターによって駆動されるX方向直動装置及びY方向直動装置を組み合わせて構成される。
撮像部32は、ウエハチップ800の真上側(ウエハチップ800よりもZ軸方向の上方側)からウエハチップ800を撮像する。撮像部32によるウエハチップ800の撮像結果に基づいて、載置トレイ移動部31は、供給予定のウエハチップ800を、供給領域200におけるウエハチップ保持ヘッド6のノズル61の停止位置の真下に位置決めする。なお、ノズル61の停止位置は、複数のノズル61におけるノズル61毎に事前に測定・記憶された停止位置であっても良く、また、撮像部32によって撮像された実際のノズル61の停止位置であっても良い。
<アーム>
アーム4は、図2に示すように、基台2よりもZ軸方向の上方側において、アームブラケット22を起点としてY軸方向に沿って基台2の手前側に向けて延びる腕状の部材である。アーム4には、搬送部5が設けられる。また、図1に示すように、アーム4には、ウエハチップの供給領域200及び載置領域300に対応するようにして、外部付勢部8がそれぞれの上方側に設けられる。更にアーム4には、ブラケット32A,7A等の連結部材を介して、供給領域200及び載置領域300に対応する撮像部32,7が固定される。
<搬送部>
搬送部5は、ウエハチップ保持ヘッド6で保持されるウエハチップ800を、供給領域200から載置領域300まで搬送するものである。つまり、本実施形態において搬送部5の搬送対象は、ウエハチップ800となる。本実施形態において搬送部5は、図1~図3に示すように、Z軸方向に平行な回動軸線51を中心に回動する回動機構(X-Y方向の移動機構)となっており、例えば、ターレット52と、ターレット駆動部53により構成される。
ターレット52は、図3に示すように、略円盤状の部材である。そして、ターレット52の外周側には、4つのウエハチップ保持ヘッド6が等間隔(本実施形態では略90°間隔)で配設される。なお、6つのウエハチップ保持ヘッド6を設置する場合は60°間隔となる。ターレット52は、アーム4に対して回動軸線51を中心に回動自在にターレット駆動部53で保持される。ターレット52が時計回り又は反時計回りの一方向に回動すると、ターレット52の周囲に配設されている各ウエハチップ保持ヘッド6は、供給領域200、載置領域300及び廃棄領域400の上方を順番に通過する。また、各ウエハチップ保持ヘッド6は、いずれかのウエハチップ保持ヘッド6が供給領域200に対向する位置にある場合に、他の3つのウエハチップ保持ヘッド6のうち2つが載置領域300及び廃棄領域400に対向する位置となる。
ターレット駆動部53は、図1及び図2に示すように、アーム4の下面に固定され、アーム4とターレット52の間に位置する。本実施形態においてターレット駆動部53は、アーム4に固定されるステータ、及びステータの外周を回動する筒状のロータから構成される中空DD(ダイレクトドライブ)モーターにより構成される。ステータの中心部には軸方向に(図示しない)貫通孔が形成される。ターレット52は、この貫通孔内に(図示しない)中空軸を挿通した状態でロータに固定されている。
<ウエハチップ保持ヘッド(物品保持ヘッド)>
ウエハチップ保持ヘッド6は、ウエハチップ800を保持可能に構成され、図4及び図5に示すように、ベース60と、ノズル61と、ノズル保持部62と、回動駆動部63を有する。ベース60は、ノズル61の中心軸線613を回動中心としてノズル保持部62を回動自在に支持する。ノズル61は、中心軸線613がZ軸方向に平行となるようにノズル保持部62で保持される。
ベース60は、ターレット52の外周側に配設される。ベース60は、図4(A)に示すように、案内機構69により、ターレット52に対してZ軸方向(ノズル61の中心軸線613に平行な方向)に移動自在に配置される。案内機構69は、例えば、ターレット52又はベース60の一方に設けられるレール69Aと、ターレット52又はベース60の他方に設けられてレール69Aと係合する(図示しない)スライダ69Bと、ウエハチップ保持ヘッド6をZ軸の一方向(ここでは上方向)に付勢する(図示しない)付勢部により構成される。この案内機構69側の付勢部に抗するようにして、外部付勢部8によってベース60を押し下げれば、ウエハチップ保持ヘッド6の全体が下降する。
ベース60は、図4(A)に示すように、主台部601と、回動支持部602と、案内片603と、リング照明Vを有する。回動支持部602は主台部601に連結される。また、案内片603も同様に主台部601に連結される。案内片603には、案内機構69のスライダ69Bが固定される。回動支持部602は、筒状に構成され、内周側でノズル保持部62を回動自在な状態で支持する。リング照明Vは、主台部601に固定されて、ノズル61を取り囲むようにして、ウエハチップ800を照らす。
回動支持部602は、筒状に構成される筒状筐体604と、その内周に配置される一対の軸受605を有する。筒状筐体604は、一対の軸受605を介して、内周側にノズル保持部62を回動自在に収容する。結果、筒状筐体604の自身の中心軸と、ノズル保持部62の中心軸線(筒状部材67の中心軸線670)が同軸となる。また、筒状筐体604は、連結ネジ607により主台部601に固定される。
ノズル61は、図4(B)に示すように、先端に先端側開口610を有する。ウエハチップ800は、先端側開口610を通じて供給される負圧エアにより吸着されてノズル61の先端で保持される。
図4(B)にノズル保持部62を拡大して示す。ノズル保持部62は、ノズル61の外周面に接触してノズル61を保持する。本実施形態においてノズル保持部62は、透明保持部材65と、透明カバー部材66と、筒状の筒状部材67を有する。
<透明保持部材>
透明保持部材65は、ノズル61の外周面に接触してノズル61を保持する。透明保持部材65は、段付きの円柱状に形成される。また、透明保持部材65は、透明保持部材65の軸方向に透明保持部材65の中心を貫通する挿入孔650を有する。挿入孔650には、ノズル61の基端領域614が挿入される。挿入孔650は、例えば、ノズル61の外径よりもわずかに小さい径を有しており、ノズル61が挿入孔650に圧入される。なお、ノズル61は、接着剤等の部材を用いて挿入孔650で保持される態様であってもよい。ノズル61の中心軸線613は、透明保持部材65の中心軸線と同軸となる。ノズル61の先端領域615は、透明保持部材65から下方側に突出する。
透明保持部材65は、透明な材質により構成される。透明な材質として、例えば、透明樹脂、ガラス等が挙げられる。透明保持部材65は、筒状となる筒状部材67の内周面に固定される。透明保持部材65のX-Y平面方向の外形は、挿入孔650を起点として、径方向外側に広がる。透明保持部材65がX-Y平面方向に広がる範囲は、少なくとも、ノズル61で保持されるウエハチップ(搭載部品)800の保持変動範囲Kよりも大きいことが好ましい。この保持変動範囲Kは、ノズル61によって様々な姿勢で保持されるウエハチップ(搭載部品)800の外形を重畳させた範囲となり、具体的には、ウエハチップ(搭載部品)800のX-Y平面の最大外寸M(矩形状の部品であれば対角間距離)を半径とした正円(直径2×M)で定義できる。更に具体的には、撮像部7の画角に応じた撮像可能範囲Lよりも大きいことが好ましい。
なお、透明保持部材65は、それ自身が独立材料である必要はなく、透明保持部材65に相当する透明領域と、有色非透明となる領域と組み合わせた複合材料を用いることもできる。また、この撮像可能範囲Lの一部に非透明領域を混在させても良く、図7(A)に示すように、基準線や基準円を描いても良い。透明保持部材65は、基端側から先端側に進むに従って径方向外側に広がる部分錐形状としても良い。なお、部分錐形状とは、錐形状の頂点を含む一部区間が除かれた形状を意味する。
透明保持部材65の外周面651には、軸方向に段差を有する外周側段部654が形成される。外周側段部654は、透明保持部材65の外周面651に沿って環状に形成される。外周側段部654は、透明保持部材65の基端側から先端側(図4では上から下)に進むと、径方向内側に縮径する段差となるが、その他の段差であっても良い。段差の目的は、筒状部材67と係合させるためである。
具体的に、透明保持部材65は、径の異なる二枚の透明な円盤プレート650A,650Bにより構成される。円盤プレート650A,650Bは、接着剤により連結してもよいし、その他の連結部材により連結してもよい。接着剤によって円盤プレート650A,650Bを連結してから、両者をまとめて貫通するように挿入孔650が穴加工される。
<透明カバー部材>
本実施形態において透明カバー部材66は、透明な材質で構成される円盤プレートとなる。透明カバー部材66は、透明保持部材65に対して、奥側(ノズル61の先端と反対側)に距離を空けて配置される。より具体的に、透明カバー部材66と透明保持部材65との間には、円筒スペーサ660が介在する。円筒スペーサ660の一方の端面に透明保持部材65が接触し、他方の端面に透明カバー部材66が接触する。透明カバー部材66、円筒スペーサ660、及び透明保持部材65は互いに同軸となる。これにより、透明保持部材65と透明カバー部材66と円筒スペーサ660で取り囲まれる空間にチャンバー680が形成される。また、ノズル61の内部流路はチャンバー680に連通する。なお、後述する筒状部材67が、円筒スペーサ660を兼ねることもできる。
また、円筒スペーサ660には、径方向に貫通する孔667が設けられる。さらに、筒状部材67の内部には、孔667と連続するように、筒状部側流路676が形成される。筒状部側流路676は、図4(A)に示すように、一対の軸受605の間を通過して、外部接続コネクタ690(図5参照)に繋がる。外部接続コネクタ690には、チューブが接続されて、負圧発生部として機能する負圧ポンプ(図示省略)まで連通する。結果、筒状部側流路676は、負圧エアをチャンバー680まで案内する負圧経路(筒状部材側負圧経路)として用いられる。なお、一対の軸受605の間には、パッキン605Aが配置されており、筒状部側流路676の負圧が漏れないようになっている。負圧ポンプの負圧エアが、筒状部側流路676・孔667・チャンバー680を介して、ノズル61まで案内されると、ノズル61がウエハチップ800を吸引保持できる。なお、負圧経路のいずれかの場所には弁(図示省略)が設けられることが好ましく、この弁を閉じると、ノズル61に供給される負圧エアは遮断され、ノズル61の先端でのウエハチップ800の吸着が解除される。
なお、本実施形態において円筒スペーサ660は、透明な材質ではなく、色付きの材質で構成されてもよい。円筒スペーサ660は、撮像部7,32によるノズル61の先端で保持されるウエハチップ800及びパッケージ本体900の撮像を阻害しない場所に配置される。
<筒状部材>
図4(B)に戻って、筒状部材67は、内周側において透明保持部材65及び透明カバー部材66に接触して、透明保持部材65及び透明カバー部材66を保持する。この筒状部材67は、図4(A)に示すように、回動支持部602によって回動自在に支持される。
図4(B)に戻って、筒状部材67は、筒状の筒状本体部材片671と、筒状の筒状先端部材片672とにより構成される。筒状本体部材片671の先端側の内周に沿って、筒状先端部材片672が軸方向(Z軸方向)に挿入されると、両者が同軸となって嵌合する。筒状本体部材片671に筒状先端部材片672は、ネジ672Aによって互いに固定される。
筒状先端部材片672は、透明保持部材65、円筒スペーサ660及び透明カバー部材66を内周側で保持可能な構造を有する。具体的に筒状先端部材片672は、自身の内周面673側に、内周側段部674と、爪部675を有する。
内周側段部674は、周方向に環状に構成される。また、内周側段部674は、筒状先端部材片672の基端側から先端側に進むと、径方向内側に縮径する段差となる。内周側段部674は、透明保持部材65の外周側段部654に係合・嵌合可能に構成される。
爪部675は、内周側段部674よりも基端側に設けられる。そして、爪部675は、内周面673を起点として径方向内側に凸となる。結果、爪部675は、係合用の爪として機能し、内部に収容される筒状部材67の外縁と係合して、軸方向に抜けないようになっている。
爪部675を押し広げるようにして、透明保持部材65、円筒スペーサ660及び透明カバー部材66を筒状先端部材片672の内周に押し込むと、図4(B)の状態となる。透明保持部材65、円筒スペーサ660及び透明カバー部材66は、内周側段部674と爪部675によって軸方向に挟み込まれる。これにより、透明保持部材65、円筒スペーサ660及び透明カバー部材66は、筒状先端部材片672の内周に固定される。
本実施形態では、筒状部材67の中空空間に透明保持部材65及び透明カバー部材66が配置されるが、その上方には何も配置されない。結果、筒状本体部材片671の中空空間を含むZ軸方向に延びる空間及び/又はその上方の空間が撮像空間Sとなる。更にこの撮像空間SからZ軸方向の上方(図4(A)の上方)に連続する空間が、撮像部配置空間Qとなり、撮像部7,32が配置される際に、ウエハチップ保持ヘッド6の干渉を回避する領域として機能する。このため、筒状本体部材片671の真上の撮像部配置空間Qに、撮像部7,32を位置決めすれば、撮像部7,32が、撮像空間S・透明カバー部材66・チャンバー680・透明保持部材65を介して、ノズル61及びノズル61に保持されるウエハチップ800等を撮像できる。なお、撮像空間Sには、撮像部7,32による撮像を邪魔しない範囲で、所定の部材等が配設されてもよい。所定の部材等として、例えば、透明な材質により構成されたものが一例として挙げられる。また、ノズル61で保持されるウエハチップ800と撮像部7との間に(図示しない)導光ミラーが介在する場合、撮像空間Sは、導光ミラーによる光軸屈曲方向に屈曲した空間となり、この光軸屈曲方向の延長線上に撮像部配置空間Qが確保される。
また、図7(A)に示されるように、ノズル保持部62またはノズル61には、ノズル61のZ軸周りの回転位相を検知可能な目盛り61Xが形成される。目盛り61Xは、撮像部7,32によって認識できる。これにより、ノズル61自身の検知用位相情報を定義できる。例えば、ノズル61を組み付立てる際に誤差が生じ、ノズル保持部62の回転中心に対して偏心している場合なども、この検知用位相が存在すれば、都度、検知用位相に基づいて位置決めすることができる。
<透明保持部材、及び透明カバー部材の変形例>
透明保持部材65、及び透明カバー部材66の変形例について以下説明する。図6(A)に示すように、透明保持部材及び透明カバー部材が一体化された透明保持部材65Aを採用してもよい。透明保持部材65Aは、自身の内部にチャンバー680が設けられる。チャンバー680の側面には、チャンバー680に繋がる孔667が形成される。従って、本変形例では、透明保持部材65Aの内部に負圧経路が形成されることを意味する。
図6(B)に示すように、透明保持部材65を円盤プレートで構成し、透明カバー部材66を円盤プレートで構成して、両者を当接させてもよい。透明保持部材65には中心を軸方向に貫通する挿入孔650が設けられる。透明保持部材65及び透明カバー部材66の少なくとも一方には、この挿入孔650と連続して径方向外側に延びる流路668が形成される。本変形例では、透明カバー部材66側に設けられる溝と、透明保持部材65側に設けられる溝を対向させることで流路668を形成している。この流路668は、筒状部側流路676に繋がる。
図6(C)に示すように、筒状スリーブを用いることなく、透明保持部材65及び透明カバー部材66を、筒状部材67(筒状先端部材片672)に直接固定しても良い。この際、透明カバー部材66と透明保持部材65の間に間隔を設けることでチャンバー680を構成する。透明カバー部材66や透明保持部材65は、接着剤で筒状部材67(筒状先端部材片672)の内周面に接着されても良いし、何らかの係合保持構造や嵌合構造により、筒状部材67(筒状先端部材片672)に固定されてもよい。
<回動駆動部>
図4(A)に戻って、回動駆動部63は、ベース60(回動支持部602)に対してノズル保持部62(ノズル61)を相対回動させる。回動駆動部63によりノズル保持部62を回動させると、ノズル61で保持されるウエハチップ800の姿勢を変更できる。回動駆動部63は、例えば、制御部9の制御の下、制御部9の計算機90で算出された補正量に基づいて、ウエハチップ800の姿勢を調整する。
回動駆動部63は、ノズル61の中心軸線613を回動軸として、ノズル保持部62を相対回動させる。本実施形態において回動駆動部63は、モーター631と、プーリー632と、ベルト633を有する。プーリー632は、プーリー支持台634において回動自在に支持されおり、ノズル61の中心軸線613からオフセットした位置に配置される。プーリー支持台634は、連結ネジ635によりベース60に固定される。
モーター631は、(図示しない)連結部材を介してプーリー支持台634に固定されており、プーリー632を回動させる。モーター631は、Z軸方向の上方に配置されるが、ノズル保持部62に対して、X-Y方向における搬送部5(ターレット52)側にオフセットしている。結果、ノズル61の上方に撮像部配置空間Qが確保される。
ベルト633は、筒状部材67の基端側の外周面に設けられたベルト溝677及びプーリー632の双方に掛けられる。従って、モーター631が回動すると、プーリー632及びベルト633を介して筒状部材67、ノズル保持部62及びノズル61が回動する。結果、ウエハチップ800の姿勢を調整することができる。
プーリー支持台634には、筒状部材67の回動角度を検出する回動角度検出センサ637が設けられる。一方、筒状部材67側には、この筒状部材67の回転位相を表示する回転ディスク637Aが固定される。回動角度検出センサ637が回転ディスク637Aの回転位相を検知することで、ノズル61の回動角度を検知し、その情報に基づいてノズル61を回転制御できる。なお、ベース60が上下方向に移動すると、ノズル61、ノズル保持部62、及び回動駆動部63の全体が上下方向に移動する。
<撮像部>
撮像部7,32は、ノズル61及びノズル61に保持されたウエハチップ800を、適宜、透明保持部材65を介して撮像する。なお、撮像部7,32は、ブラケット7A,32A等の連結部材によりアーム4に連結される。供給領域200の上方に固定される撮像部32は、供給領域200にウエハチップ保持ヘッド6が存在しない場合、ウエハチップ供給部3によって供給されるウエハチップ800を直接撮像する。一方、その真上にウエハチップ保持ヘッド6が存在する場合であっても、その撮像部配置空間Qに撮像部32が位置決めされるので、透明保持部材65を介してウエハチップ800を撮像する。
載置領域300の上方に固定される撮像部7は、載置領域300にウエハチップ保持ヘッド6が存在しない場合、パッケージ本体供給部10のパッケージ本体900を直接撮像する。一方、ウエハチップ保持ヘッド6が存在する場合であっても、その撮像部配置空間Qに撮像部7が位置決めされるので、透明保持部材65を介してパッケージ本体900を撮像する。撮像部7,32は、例えば、電子部品片用のカメラ、CMOSカメラやCCDカメラなどで構成される。
供給領域200の真上側の設定位置にウエハチップ保持ヘッド6が移動して、ウエハチップ800を吸引保持した場合、撮像部32は、ノズル61及びその先端で保持されたウエハチップ800を同時撮像する。このデータを解析すれば、ウエハチップ800のX-Y平面上の現在位置、ノズル61を基準としたX-Y平面上の相対位置量や、Z軸周りの保持角度を算出可能となる。ウエハチップ保持ヘッド6が、供給領域200から載置領域300まで移動する最中に、この算出結果を利用して、ノズル保持部62を回動させることで、ウエハチップ800の保持姿勢を調整できる。載置領域300におけるウエハチップ800の停止位置も予測できるので、載置領域300におけるパッケージ本体900の待機位置を、予め調整できる。
一方、搬送部5の機械誤差は、ウエハチップ保持ヘッド6を供給領域200から載置領域300まで移動させる最中にも生じ得る。したがって、載置領域300では、図7(C)に示すように、撮像部7が、ノズル61、ウエハチップ800、パッケージ本体900を真上側(ノズル61の基端側)から同時撮像する。制御部9は、その撮像データから、ウエハチップ800の少なくとも2か所の特徴点800P,800Qと、パッケージ本体900の少なくとも2か所の特徴点900P,900Qを抽出する。結果、ウエハチップ800のX-Y平面上の現在位置及びZ軸周りの保持角度と、パッケージ本体900のX-Y平面上の現在位置及びZ軸周りの保持角度を算出する。これらの情報を組み合わせて、ウエハチップ800とパッケージ本体900の実際の相対ずれ量を算出し、それを相対ずれ量を補正するように、ウエハチップ800とパッケージ本体900をX-Y平面及びZ軸周りに移動させる。具体的に、回動駆動部63を制御してウエハチップ800のZ軸周りの姿勢を補正し、パッケージ本体供給部10を制御してパッケージ本体900のX-Y平面上の位置を補正して、ウエハチップ800のパッケージ本体900を、正しい相対位置関係にする。なお、本実施形態では、ウエハチップ800側を回転制御し、パッケージ本体900側をX-Y平面上の移動制御する場合を例示したが、本発明はこれに限定されず、その制御分担は適宜変更できる。
なお、ウエハチップ800の特徴点800P,800Q、パッケージ本体900の特徴点900P,900Qの検知確立を高めるために、図7(D)に示すように、載置領域300において、敢えて、ウエハチップ800とパッケージ本体900の補正前の相対位相差を大きく制御することも好ましい。この場合、例えば、相対位相差を15°以上とすることが好ましく、さらに好ましくは、30°以上とし、より望ましくは45°以上に設定する。
なお、ここでは、ウエハチップ800およびパッケージ本体900のそれぞれで、2か所の特徴点を抽出する場合を例示したが、ウエハチップ800及び載置予定のパッケージ本体900のX-Y平面上の現在位置及びZ軸周りの保持角度を取得するためには、撮像部7で撮像された画像情報に、ノズル61の先端からはみ出るウエハチップ800及びパッケージ本体900の各々の輪郭の少なくとも一部が含まれることが好ましい。ウエハチップ800は、図7(B)に示すように、ノズル61の先端において様々な姿勢で保持され得る。パッケージ本体900の待機位置も誤差が生じ得る。そこで、ノズル61に保持されるウエハチップ800が取り得るあらゆる姿勢を重畳させた領域、及び、待機するパッケージ本体900が取り得るあらゆる姿勢を重畳させた領域を、占有領域Rと定義した時、撮像部7で撮像された画像情報には、少なくとも占有領域Rが画角内に含まれることが好ましい。換言すると、撮像部7は、占有領域Rを撮像可能な場所に位置決めされる必要がある。占有領域Rは、ウエハチップ800及びパッケージ本体900の大きさにより変わる。
さらに、載置領域300にウエハチップ保持ヘッド6が位置する状態において、撮像部7の被写界深度内には、ウエハチップ800とパッケージ本体900の双方が含まれる。なお、被写界深度とは、焦点が合っているように見える被写体の焦点距離の範囲のことを言う。従って、ウエハチップ800とパッケージ本体900の両者を、被写界深度内に位置決めすることが好ましい。これにより、撮像部7の撮像結果としての画像情報に、ウエハチップ800とパッケージ本体900の双方の輪郭が明確に映り込む。制御部9は、画像情報に基づいて、ウエハチップ800とパッケージ本体900の双方の位置及び姿勢を正しく認識できる。
<外部付勢部>
2つの外部付勢部8における一方は、供給領域200の上方に配置されている。また、他方の外部付勢部8は、載置領域300の上方に配置されている。一方の外部付勢部8は、供給領域200の上方に位置するウエハチップ保持ヘッド6に外力を付加して、ノズル61と共にウエハチップ保持ヘッド6を供給領域200に近接する方向(下方)に移動させる。これにより、ウエハチップ800は、ノズル61の先端で吸着されて保持される。また、一方の外部付勢部8による押圧を解除する(又は押圧力を緩める)と、(図示しない)付勢部によりウエハチップ保持ヘッド6は上昇する。
他方の外部付勢部8は、載置領域300の上方に位置するウエハチップ保持ヘッド6に外力を付加して、ノズル61と共にウエハチップ保持ヘッド6のノズル61を載置領域300に近接する方向(下方)に移動させる。これにより、ノズル61の先端で保持されるウエハチップ800をパッケージ本体900に載置することができる。また、他方の外部付勢部8による押圧を解除する(又は押圧力を緩める)と、付勢部によりウエハチップ保持ヘッド6は上昇する。
<制御部>
制御部9は、ウエハチップ供給部3、搬送部5(ターレット駆動部53)、ウエハチップ保持ヘッド6(回動駆動部63)、撮像部7、外部付勢部8、及びパッケージ本体供給部10等を直接制御する。制御部9は、CPU、ROM、RAM及び記憶装置等を備えた計算機90を有する。ROMには、以上の各部の制御のために必要なプログラムが格納される。CPUでは、そのプログラムが実行される。RAMは、プログラムを実行するための作業領域として使用される。記憶装置には、CPUでのプログラムの実行結果が記憶される。
プログラムには、例えば、撮像部7,32での撮像結果に基づいて、ウエハチップ800の基準位置及び基準位相からのずれ量、パッケージ本体900の基準位置及び基準位相からのずれ量、パッケージ本体900とウエハチップ800の相対ずれ量を算出するプログラム等が含まれる。なお、基準位置については、後述する。
<パッケージ本体供給部>
パッケージ本体供給部10は、パッケージ本体900を移動させる被搭載物移動機構を有する。パッケージ本体供給部10における被搭載物移動機構は、図3に示すように、整列トレイ110と、これを移動させる整列トレイ移動部112を備える。整列トレイ110の上面には、マトリクス状に配置された複数の凹部111が形成される。凹部111には、パッケージ本体900が収容される。整列トレイ移動部112は、X-Y平面上(ノズル61の中心軸線613に直交する方向)において整列トレイ110を移動させる。図示は省略するが、整列トレイ移動部112は、モーターによって駆動される直動装置を互いに直角に組み合わせて構成される。なお、整列トレイ移動部112は、Z軸に沿う回動軸を有する回動装置が追加されてもよい。
整列トレイ移動部112は、載置領域300にウエハチップ800が搬送されてくることに先立って、載置領域300にパッケージ本体900を1つずつ順番に供給する。整列トレイ移動部112は、制御部9の計算機90で算出された基準位置及び基準角度に対するパッケージ本体900の相対位置ずれ量及び位相ずれ量、又は、ウエハチップ800に対するパッケージ本体900の相対位置ずれ量及び位相ずれ量等に基づいて、パッケージ本体900の位置及び位相を調整する。
載置領域300では、ウエハチップ800を、このパッケージ本体900に載置する。全てのパッケージ本体900に対するウエハチップ800の載置が完了したら、整列トレイ110は、次の工程に運ばれる。
<基準マーカ>
図1に戻って、基準マーカ11は、供給領域200や載置領域300における基台2の上面2Aに配置され、各々、幾何図形(例えば、矩形表示)を利用して、基準位置情報及び基準位相情報を表示する。基準マーカ11とノズル61を定期的に、共通の撮像部32,7で撮影することで、その基準位置及び基準位相に対するノズル61の相対ずれ量(相対位置ずれ量と相対位相ずれ量)を算出できる。勿論、基準位置に対する撮像部32,7の撮像中心の相対ずれ量も算出できる。なお、基準マーカ11が指し示す基準位置情報とは、例えば、固定側となる基台2側(供給領域200や載置領域300側)におけるX-Y平面上の固定位置であることが好ましい。基準マーカ11が指し示す基準位相情報とは、例えば、固定側となる基台2側(供給領域200や載置領域300側)におけるZ軸回りの固定位相であることが好ましい。供給領域200や載置領域300にノズル61が停止する位置は、基準位置からの位置ずれ量として定義される。同様にノズル61が停止する位相は、基準位相と目盛り61X(図7(A)参照)の位相ずれ量として定義される。さらに、供給領域200や載置領域300において撮像部32,7の撮像中心の位置及び位相は、基準位置及び基準位相からの位置ずれ量及び位相ずれ量として定義される。供給領域200におけるウエハチップ800の供給姿勢は、基準位置からの位置ずれ量及び位相ずれ量で定義される。載置領域300におけるパッケージ本体(被搭載物)900の待機姿勢は、基準位置からの位置ずれ量及び位相ずれ量で定義される。
メンテナンス等によって撮像部7,32を取り外したり、ノズル61を交換した場合、その後の撮像部7,32の組み付け位置に誤差が生じたり、ノズル61の中心軸自体に誤差が生じる可能性がある。従って、撮像部7,32によって、基準マーカ11とノズル61及び目盛り61Xを撮影することで、基準位置及び基準位相に対する初期ずれ量を算出する。その後、例えば、温度変化によりターレット52に撓みが生じてターレット52がわずかに変形すると、X-Y平面上における撮像部7,32やノズル61の絶対位置、絶対位相が変化するので、搭載精度が低下する。この際、載置トレイ30やパッケージ本体供給部10を退かせて、基準マーカ11を露出させることで、撮像部7,32によって、ノズル61の基端側からノズル61と基準マーカ11を同時に又はそれぞれに撮像する。制御部9は、撮像部7,32での撮像結果である画像情報に基づいて、ノズル61と基準マーカ11の新たなずれ量を再設定する。
例えば、供給領域200及び載置領域300のそれぞれにおいて、ノズル61と基準マーカ11の新たなずれ量が再設定された場合、再設定されたノズル61の停止位置に対して、載置トレイ30によるウエハチップ(部品)800の供給位置や、パッケージ本体供給部10によるパッケージ本体(被搭載物)900の待機位置を合わせ込む。なお、このノズル61のずれ量は、複数のノズル61毎に異なるので、各ノズル61に対応したずれ量を設定する。
即ち、これらのずれ量は、いわゆる位置補正情報及び位相補正情報となり、ウエハチップ供給部3において次に保持される予定のウエハチップ800の目標位置及び目標位相に反映され、パッケージ本体供給部10において次に載置予定のパッケージ本体900の目標位置及び目標位相に反映される。
図8に載置領域300における基準マーカ11の態様を示す。基準位置150は、基準マーカ11によって決定される。基準位相150Aは、基準マーカ11によって得られる位相によって決定される。つまり、撮像部7によって基準マーカ11を撮像すれば、基準位置150及び基準位相150Aをいつでも初期設定できる。なお、本実施形態では、基準位相は、ターレット52の直径方向(ノズル61の公転軌跡の直径方向)に設定される。撮像部7は、各ノズル61の載置領域300での停止姿勢を撮像する。結果、各ノズル61の基準位置150及び基準位相150Aに対する位置ずれ量N及び位相ずれ量NAを算出できる。これは、ノズル61によって異なるので、ノズル61毎に保存されるデータとなる。
なお、本実施形態では、ウエハチップ保持ヘッド6を正円の移動軌跡に沿って移動させる搬送部5と、パッケージ本体900をX-Y平面に沿って移動させるパッケージ本体供給部10を組み合わせて、ウエハチップ800とパッケージ本体900の相対位置を制御する構造を例示したが、本発明はこれに限定されない。例えば、搬送部5をX-Y平面移動機構または直動機構とすることもできる。パッケージ本体供給部10側を回動機構としてもよい。
<載置装置の動作>
次に、図9~図11を参照して、本実施形態における載置装置1の動作について説明する。図9(A)~(E)は、載置装置1の動作の様子を時系列に並べた載置装置1の平面図である。なお、説明を容易にするため、4つのウエハチップ保持ヘッド6にウエハチップ保持ヘッド6A~6Dの番号を付することにし、主として、ウエハチップ保持ヘッド6Aの動作について説明する。なお、他のウエハチップ保持ヘッド6B~6Dは、ウエハチップ保持ヘッド6Aと同じ動作となるので、説明を省略する。
まず、図9(A)に示すように、ウエハチップ供給部3及びパッケージ本体供給部10が退避した状態で、搬送部5は、制御部9の制御に基づいてウエハチップ保持ヘッド6Aを載置領域300に移動する。撮像部7は、制御部9の制御に基づいて、ノズル61の基端側からノズル61と基準マーカ11を撮像する。これにより、載置領域300における基準マーカ11とノズル61の相対位置関係及び相対位相関係が把握され、制御部9には、ずれ量となる補正情報が保持される。さらに搬送部5は、制御部9の制御に基づいてウエハチップ保持ヘッド6Aを供給領域200に移動する(図示省略)。撮像部32は、制御部9の制御に基づいて、ノズル61の基端側からノズル61と基準マーカ11を撮像する。これにより、供給領域200における基準マーカ11とノズル61の相対位置関係及び相対位相関係が把握され、制御部9には、ずれ量となる位置補正情報が保持される。なお、すべてのウエハチップ保持ヘッド6A~6Dについても、同様の工程が実行される。
次いで、図9(B)に示すように、ウエハチップ保持ヘッド6Aが供給領域200に到着する前に、ウエハチップ供給部3は、図9(A)の位置補正情報に基づいて、複数のウエハチップ800の中から1つのウエハチップ800をノズル61の到着予定位置の真下に移動させる。到着予定位置への移動制御は、撮像部32で、供給対象となるウエハチップ800を撮像することによって実行する。
次に、搬送部5は、制御部9の制御に基づいて、ウエハチップ保持ヘッド6Aを反時計回りに回動させて、そのノズル61を、供給領域200のウエハチップ800の真上まで移動させる(図9(C)参照)。
ウエハチップ保持ヘッド6Aが供給領域200で静止している間に、外部付勢部8がウエハチップ保持ヘッド6Aを押圧してノズル61を下降させ、ノズル61によってウエハチップ800を吸着保持する。その後、外部付勢部8による押圧を解除すると、ウエハチップ保持ヘッド6A(ノズル61)が上昇する。その後、撮像部32は、ノズル61によって保持されたウエハチップ800を撮像し、この撮像データに基づいて、制御部9が、ノズル61に対するウエハチップ800の保持姿勢を算出する。
次に、搬送部5は、制御部9の制御に基づいて、ウエハチップ保持ヘッド6Aを再び反時計回りに略90°回動させて、再び所定の時間静止させる(図9(D)参照)。次に、搬送部5は、制御部9の制御に基づいて、ウエハチップ保持ヘッド6Aを再び反時計回りに略90°回動させて、載置領域300で所定の時間静止させる(図9(E)参照)。ウエハチップ800が載置領域300まで移動する前に、制御部9は、ウエハチップ800が正しい位相(載置領域300における基準位相)となるように回転制御する。また、図9(D)から図9(E)に遷移する間に、制御部9は、整列トレイ移動部112の制御を開始する。整列トレイ移動部112は、載置領域300におけるノズル61の補正情報(ずれ量)及び図9(C)で算出されたウエハチップ800の保持姿勢情報に基づいて、パッケージ本体900をノズル61またはウエハチップ800の到着予定位置の直下に移動させる。パッケージ本体900のその位置を、載置基準位置と呼ぶ。結果、載置予定のウエハチップ800が到着する前に、予めパッケージ本体900を正しい位置(載置基準位置)に待機させる。なお、この位置制御は、撮像部7によってパッケージ本体900を撮像することで実現する。
図9(E)では、ウエハチップ800とパッケージ本体900が重畳する。撮像部7は、ウエハチップ保持ヘッド6Aで保持されるウエハチップ800及びパッケージ本体900を同時撮像する。撮像部7の画像情報を受信した制御部9の計算機90は、ウエハチップ800とパッケージ本体900の相対位置ずれ及び相対位相ずれを算出する。既に述べたように、ウエハチップ800は、載置領域300に到着する前にあらかじめ位相制御され、パッケージ本体900は、ウエハチップ800が到着する前に位置制御されて載置基準位置にいるので、通常、両者の相対位置ずれ量及び相対位相ずれ量が極小化されている。しかし、その制御結果を、この撮像工程によって実際に確認できる。もし、相対位相ずれが生じている場合、制御部9は、図10(A)及び図10(B)に示すようにノズル61を回動制御して、ウエハチップ800の位相をパッケージ本体900の位相に一致させる。もし、相対位置ずれが生じている場合、図10(C),(D)に示すように、パッケージ本体900をX-Y平面で移動させてウエハチップ800に一致させる。
なお、図10(E),(F)に示すように、ノズル61に対してウエハチップ800の中心が偏心した状態で保持される場合は、ウエハチップ800の位相ずれの補正制御に連動して、新たな位置ずれも生じる。制御部9は、この新たな位置ずれも折り込んで、パッケージ本体900を位置制御して、ウエハチップ800に一致させる。
本実施形態では、図9(E)において、撮像部7がウエハチップ800とパッケージ本体900を同時撮影する場合を例示したが、本発明はこれに限定されない。例えば図9(E)の直前(ウエハチップ800の到着前)に、撮像部7によってパッケージ本体900のみを撮影し、その後、図9(E)のウエハチップ800の到着後は、ウエハチップ800のみを撮影してもよい。
図9(E)において、ウエハチップ800及びパッケージ本体900の位置決めが終わると、制御部9は、外部付勢部8によりウエハチップ保持ヘッド6Aを押圧させて、ノズル61を下降させる。制御部9は、ノズル61によるウエハチップ800の吸着を解除することにより、ウエハチップ800をパッケージ本体900に載置して、組立物1000を完成させる。載置装置1は、ウエハチップ保持ヘッド6A~6Dについて、同時並行的に上記動作を繰り返すことによって、全てのパッケージ本体900にウエハチップ800を高精度に組み付ける。
上記工程では、ウエハチップ保持ヘッド6Aが載置領域300に到着する前に、ノズル61に吸着されたウエハチップ800を回転制御する場合を例示したが、この工程を省略することで、ウエハチップ800のすべての回転制御を、載置領域300でまとめて行うようにしてもよい。また、供給領域200から載置領域300まで移動する途中で、機械的にウエハチップ800の保持姿勢を修正することもできる。例えば、図11(A)から(C)に示すように、ノズル61で吸着されたウエハチップ800を、センタリング治具500に一時的に保持させるようにすれば、ウエハチップ800がノズル61に対して偏心している状態を機械的に修正できる。
また、ウエハチップ保持ヘッド6Aが載置領域300に到着する前のウエハチップ800の保持姿勢への修正は、供給領域200から載置領域300までの移動軌跡の途中に配設される撮像部(図示省略)の撮像結果を用いてもよい。
<第二実施形態>
次に、図12及び図13を参照して、本発明の第二実施形態における載置装置1について説明する。本実施形態における載置装置1は、第一実施形態における載置装置1と略同様の構成となるが、図12に示すように、撮像部700が、ウエハチップ保持ヘッド6の各々に個別に設けられる。この撮像部700が、ウエハチップ保持ヘッド6(ノズル61)との相対位置も固定される。なお、撮像部700は、例えば、電子部品片用のカメラ、CMOSカメラやCCDカメラなどで構成される。
撮像部700は、図13に示すように、ブラケット700A等の連結部材を介して、ウエハチップ保持ヘッド6のベース60に対して直接又は間接的に固定される。結果、撮像部700は、撮像部配置空間Qに位置する。撮像部700は、ウエハチップ保持ヘッド6と共に搬送部5により移動される。
撮像部700は、ベース70に固定せずに、搬送部5(ターレット52)側に固定することもできる。この場合、X-Y平面上においては、撮像部700とウエハチップ保持ヘッド6が一緒に移動するが、Z軸方向については、撮像部700とウエハチップ保持ヘッド6が相対移動する。
<載置装置の動作>
次に、図14を参照して、第二実施形態における載置装置1の動作について説明する。図14(A)~(E)は、本実施形態における載置装置1の動作の様子を時系列に並べた載置装置1の平面図である。まず、図14(A)に示すように、ウエハチップ供給部3及びパッケージ本体供給部10が退避した状態で、搬送部5は、制御部9の制御に基づいてウエハチップ保持ヘッド6Aを供給領域200及び載置領域300に移動する。撮像部700は、制御部9の制御に基づいて、ノズル61と基準マーカ11を撮像する。これにより、供給領域200及び載置領域300における基準マーカ11とノズル61の相対位置関係及び相対位相関係が把握され、制御部9には、ずれ量となる補正情報が保持される。
なお、この補正情報は、主として、供給領域200において予めウエハチップ800を適切な位置に供給するする場合や、載置領域300において予めパッケージ本体900を適切な位置に待機させる場合に有効活用される。ちなみに、供給領域200や載置領域300にノズル61が到着する都度、ノズル61の実位置を撮像部700で撮影しながら、ウエハチップ800やパッケージ本体900の位置を調整する場合は、この位置補正情報を取得する工程を省略することもできる。
次いで、図14(B)に示すように、ウエハチップ保持ヘッド6Aが供給領域200に到着する直前で、ウエハチップ供給部3は、図14(A)の位置補正情報に基づいて、供給予定のウエハチップ800を、ノズル61の到着予定位置の真下に移動させる。
次に、搬送部5は、制御部9の制御に基づいて、ウエハチップ保持ヘッド6Aを反時計回りに回動させて、そのノズル61を、供給領域200のウエハチップ800の真上まで移動させる(図14(C)参照)。搬送部5が静止している間に、ノズル61を下降させて、ノズル61によってウエハチップ800を吸着保持する。
その後、撮像部700は、ノズル61によって保持されたウエハチップ800を撮像する。結果、制御部9は、ウエハチップ800が、ノズル61に対してどのような保持姿勢となっているのか算出できるので、ウエハチップ800が載置領域300まで移動する間に、ウエハチップ800が正しい位相となるように回転制御する。撮像部700は、搬送部5による移動中も、常にウエハチップ800の姿勢を撮像・確認できる。
次に、搬送部5は、制御部9の制御に基づいて、ウエハチップ保持ヘッド6Aを再び反時計回りに略90°回動させて、再び所定の時間静止させる(図14(D)参照)。次に、搬送部5は、制御部9の制御に基づいて、ウエハチップ保持ヘッド6Aを再び反時計回りに略90°回動させて、載置領域300で所定の時間静止させる(図14(E)参照)。
なお、図14(D)から図14(E)に遷移する間に、制御部9は、整列トレイ移動部112への制御を開始する。整列トレイ移動部112は、載置領域300におけるノズル61の補正情報(ずれ量)及び図14(C)で算出されたウエハチップ800の保持姿勢情報に基づいて、パッケージ本体900をノズル61またはウエハチップ800の到着予定位置の直下に移動させる。
図14(E)では、ウエハチップ800とパッケージ本体900は重畳する。撮像部700は、ウエハチップ保持ヘッド6Aで保持されるウエハチップ800及びパッケージ本体900を同時撮像し、その画像情報を制御部9に送信する。制御部9の計算機90は、画像情報に基づいて、ウエハチップ800とパッケージ本体900の相対位置ずれ及び相対位相ずれを再算定する。既に述べたように、ウエハチップ800は、載置領域300に到着する前にあらかじめ位相制御され、パッケージ本体900は、ウエハチップ800が到着する前に位置制御されているので、通常、両者の相対位置ずれ量及び相対位相ずれ量が極小化されているが、この工程によって実際に確認できることになる。もし、相対位相ずれが生じている場合、制御部9は、ノズル61を回動制御して、ウエハチップ800の位相をパッケージ本体900の位相に一致させる。もし、相対位置ずれが生じている場合、パッケージ本体900をX-Y平面で移動させることで、ウエハチップ800に一致させる。
図14(E)において、ウエハチップ800及びパッケージ本体900の位置決めが終わると、制御部9は、ノズル61を下降させて吸着を解除し、ウエハチップ800をパッケージ本体900に載置する。
<第三実施形態>
次に、図15及び図16を参照して、本発明の第三実施形態における載置装置1について説明する。載置装置1は、基台2と、ウエハチップ供給部3と、搬送部5と、ウエハチップ保持ヘッド6と、撮像部700と、制御部9と、パッケージ本体供給部10を備える。
本実施形態の搬送部5は、Y軸移動機構5Yと、このY軸移動機構5YによってY軸方向に移動自在に設けられてるZ軸移動機構5Zを備える。ウエハチップ保持ヘッド6は、Z軸移動機構5ZにおいてZ軸方向に移動自在に配置される。結果、ウエハチップ保持ヘッド6はY軸方向及びZ軸方向に往復移動自在となっている。撮像部700は、ウエハチップ保持ヘッド6に固定配置される。この構造は、図13で示した態様と同一である。
搬送部5は、さらに、X軸移動機構54を有する。このX軸移動機構54は、ウエハチップ供給部3及びパッケージ本体供給部10を、まとめて一緒にX軸方向に往復移動させる。具体的にX軸移動機構54は、駆動部121と移動台120を有する。駆動部121は、X軸方向に移動台120を往復移動させる。移動台120上にウエハチップ供給部3及びパッケージ本体供給部10が固定されている。
<載置装置の動作>
次に、本第三実施形態における載置装置1の動作について説明する。まず、図16(A)に示すように、X軸移動機構54によって、移動台120をX軸方向の右側に移動させて、ウエハチップ800を、ウエハチップ保持ヘッド6の中心軸CLに位置決めする。同時に、Y軸移動機構5Yによって、ウエハチップ保持ヘッド6をY軸方向に移動させて、ウエハチップ800の直上に移動させる。図16(B)に示すように、ウエハチップ800の真上にノズル61が位置決めされた際、撮像部700は、ノズル61とウエハチップ800を撮像する。撮像部700による撮像情報に基づいて、制御部9は、X軸移動機構54、Y軸移動機構5Yを制御して、ノズル61とウエハチップ800のX-Y平面上の相対位置を最終調整する。
ノズル61とウエハチップ800のX-Y平面上の相対位置が調整されると、Z軸移動機構5Zによってウエハチップ保持ヘッド6を下降させ、ノズル61の先端でウエハチップ800を吸着する。その後、Z軸移動機構5Zは、ウエハチップ保持ヘッド6を上昇させる。
次に、図16(C)に示すように、X軸移動機構54が、移動台120をX軸方向の左側に移動させて、載置予定となるパッケージ本体900を、ウエハチップ保持ヘッド6の中心軸CLまで移動させる。同時に、Y軸移動機構5Yによって、ウエハチップ保持ヘッド6をY軸方向に移動させて、ウエハチップ800をパッケージ本体900の直上に移動させる。この状態で、撮像部700は、ウエハチップ800とパッケージ本体900を同時に撮像する。制御部9は、この撮像情報を利用して、両者の相対位置及び相対位相のずれを算出する。その後、制御部9は、X軸移動機構54、Y軸移動機構5Y、ウエハチップ保持ヘッド6の回動駆動部63を制御して、ノズル61とウエハチップ800のX-Y平面上の相対位置及びZ軸周りの相対位相を一致させる。調整が完了したら、制御部9は、Z軸移動機構5Zにより、ウエハチップ保持ヘッド6Aを下降させ、ノズル61によるウエハチップ800の吸着を解除して、ウエハチップ800をパッケージ本体900に載置する。その後は、以上で説明した動作を繰り返すことで、全てのパッケージ本体900にウエハチップ800を高精度に組み付けることができる。
<初期設定に関する変形例>
第一実施形態の載置装置1では、図8に示すように、固定位置に基準マーカ11を配置し、基準位置150に対するノズル61、供給領域200、パッケージ本体供給部10のずれ量を算出する場合を例示したが、本発明はこれに限定されない。
例えば図17(A)に示すように、パッケージ本体供給部10の整列トレイ110に、基準マーカ11(これは基準パッケージ等であっても良い)を配置できる。撮像部によって、ノズル61と基準マーカ11を撮影し、図17(B)に示すように、整列トレイ移動部112によって基準マーカ11を移動させて、ノズル61と基準マーカ11のX-Y平面上の位置を一致させる。制御部9は、ノズル61と基準マーカ11の両者が一致した状態における整列トレイ移動部112の制御量を、整列トレイ110の基準位置情報として保存できる。全てのパッケージ本体900の位置は、基準マーカ11(整列トレイ110の基準位置情報)からの相対位置情報として定義されるので、基準位置情報を利用すれば、全てのパッケージ本体900を、ノズル61の直下に位置決めできる。なお、この場合においても、複数のノズル61の各ノズル61に対応するように、整列トレイ110の基準位置情報を保存することが望ましい。なお、この制御は、供給領域200におけるウエハチップ供給部3でも同様に行うことができる。
更に本実施形態では、基準マーカ11を、供給領域200及び載置領域300の双方に配置する場合を例示したが、本発明はこれに限定されず、少なくとも一方に配置することができる。また、基準マーカ11を、供給領域200及び載置領域300以外の場所に配置できる。
<第四実施形態>
図18及び図19を参照して、本発明の第四実施形態における載置装置1について説明する。本実施形態における載置装置1は、他の実施形態のものと異なり、ノズル61及びノズル保持部62を回動させる機構がないため、ノズル61及びノズル保持部62は回動しない。
具体的にウエハチップ保持ヘッド6は、図18に示すように、ベース60と、ノズル61と、ノズル保持部62と、を有するが、回動駆動部63(例えば、モーター631と、プーリー632と、ベルト633)及びそれに関連するもの(例えば、筒状部材67に設けられたベルト溝677、回動角度検出センサ637)を有しない。そして、本実施形態におけるベース60は、主台部601と、案内片603と、リング照明Vを有するが、ノズル保持部62を回動自在に支持する回動支持部602は有しない。このため、他の実施形態と異なり、本実施形態における主台部601には、連結ネジ607によりノズル保持部62の筒状部材67が直接固定される。
<載置装置の動作>
本実施形態の載置装置1では、載置領域300において、ウエハチップ800と、載置基準位置に予め位置するパッケージ本体900の最終的な相対位置決めは、基台2に対するウエハチップ800の姿勢を維持しつつ、ウエハチップ800に対してパッケージ本体900を相対移動させることにより行う。具体的には、図19(A),(B)に示すように、載置領域300において、ウエハチップ800と、載置基準位置に予め位置するパッケージ本体900が重畳した後、基台2に対してウエハチップ800を静止させたままで、他の実施形態における載置装置1で説明した被搭載物移動機構(整列トレイ110、整列トレイ移動部112)、又は、X軸移動機構54、又は、Y軸移動機構5Y等によりX-Y平面上においてパッケージ本体900を移動させて、ウエハチップ800に対するパッケージ本体900の最終的な相対位置決めを行う。つまり、パッケージ本体900に対するウエハチップ800の相対位相差を維持しつつ、パッケージ本体900を移動させて最終的な相対位置決めが行われる。
ただし、以上に限定されるものではなく、図19(C),(D)に示すように、載置領域300において、ウエハチップ800と、載置基準位置に予め位置するパッケージ本体900が重畳した後、基台2に対してパッケージ本体900を静止させたままで、基台2に対するウエハチップ800の姿勢を維持しつつ、ウエハチップ保持ヘッド6をX-Y平面上において移動させる(図示しない)別のX軸移動機構、Y軸移動機構によりX-Y平面上においてウエハチップ保持ヘッド6を移動させて、ウエハチップ800に対するパッケージ本体900の最終的な相対位置決めを行ってもよい。つまり、パッケージ本体900に対するウエハチップ800の相対位相差を維持しつつ、ウエハチップ800を移動させて最終的な相対位置決めが行われてもよい。
さらに、図19(E),(F)に示すように、(図示しない)上記別のX軸移動機構、Y軸移動機構によりX-Y平面上においてウエハチップ保持ヘッド6を移動させつつ、他の実施形態における載置装置1で説明した被搭載物移動機構(整列トレイ110、整列トレイ移動部112)、又は、X軸移動機構54、又は、Y軸移動機構5Y等によりX-Y平面上においてパッケージ本体900を移動させることにより、ウエハチップ800に対するパッケージ本体900の最終的な相対位置決めを行ってもよい。つまり、パッケージ本体900に対するウエハチップ800の相対位相差を維持しつつ、ウエハチップ800及びパッケージ本体900を移動させて最終的な相対位置決めが行われてもよい。
供給領域200においてノズル61がウエハチップ800を所望の回転位相(載置領域300におけるウエハチップ800の基準位相)で精度良く保持できる場合、載置領域300において、パッケージ本体900に対するウエハチップ800の相対位相差がほとんどゼロにすることができる。この場合、ノズル61及びノズル保持部62の回動機構を設けなくてもよいので、載置装置1の構造をより簡単にすることができる。さらに、ノズル61及びノズル保持部62の回動動作が無くなると、その分、ウエハチップ800をパッケージ本体900に載置する動作が速くなる。結果、単位時間当たりに完成する組立物1000の数が他の実施形態の場合と比較して多くなり、生産効率が向上する。
なお、本明細書中におけるパッケージ本体供給部10が有する被搭載物移動機構、整列トレイ移動部112、搬送部5が有するX-Y平面移動機構(X軸移動機構54、Y軸移動機構5Y)、回動機構または直動機構、及びそれらに類するものは、それぞれウエハチップ保持ヘッド(物品保持ヘッド)6とパッケージ本体(被搭載物)900を、ノズル61の中心軸線613に対して直交する方向に相対移動させる軸直交方向移動部と見做すことができる。
また、本発明の載置装置及びウエハチップ保持ヘッド(物品保持ヘッド)は、上記した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
1 載置装置
2 基台
3 ウエハチップ供給部
4 アーム
5 搬送部
6,6A,6B,6C,6D ウエハチップ保持ヘッド
7,32,700 撮像部
8 外部付勢部
9 制御部
10 パッケージ本体供給部
11 基準マーカ
30 載置トレイ
31 載置トレイ移動部
50 回動機構
51 回動軸線
52 ターレット
53 ターレット駆動部
54 直動機構
60 ベース
61 ノズル
62 ノズル保持部
63 回動駆動部
65,65A 透明保持部材
66 透明カバー部材
67 筒状部材
69 案内機構
90 計算機
110 整列トレイ
112 整列トレイ移動部
120 移動台
121 駆動部
200 供給領域
300 載置領域
400 廃棄領域
500 センタリング治具
601 主台部
602 回動支持部
603 案内片
610 先端側開口
613 ノズルの中心軸線
631 モーター
632 プーリー
633 ベルト
634 プーリー支持台
637 回動角度検出センサ
650 挿入孔
650A,650B 円盤プレート
651 透明保持部材の外周面
652 ノズル保持部材の中心軸線
655 透明保持部材の基端面
660 円筒スペーサ
670 筒状部の中心軸線
671 筒状本体部材片
672 筒状先端部材片
676 筒状部側流路
680 チャンバー
800 ウエハチップ
810 ウエハ
900 パッケージ本体
1000 組立物
K 保持変動範囲
L 撮像可能範囲
R 占有領域
S 撮像空間

Claims (26)

  1. 搬送対象となる物品を保持する物品保持ヘッドであって、
    自身の先端で前記物品を保持するノズルと、
    透明な材質で構成され、前記ノズルの外周面に接触して前記ノズルを保持する透明保持部材を有するノズル保持部と、
    前記ノズルの基端側に形成され、前記透明保持部材を介して、前記ノズルの先端で保持された前記物品を撮像するための撮像空間と、
    を備えることを特徴とする、
    物品保持ヘッド。
  2. 前記ノズルの中心軸線を回動中心として前記ノズル保持部を回動自在の状態で支持するベースと、
    前記ベースに対して前記ノズル保持部を相対回動させる回動駆動部と、
    を備えることを特徴とする、
    請求項1に記載の物品保持ヘッド。
  3. 前記透明保持部材は、前記ノズルが挿入される挿入孔を有することを特徴とする、
    請求項1又は2に記載の物品保持ヘッド。
  4. 前記透明保持部材の内部又は表面には、前記ノズルまで負圧を案内する負圧経路が形成されることを特徴とする、
    請求項1~3のいずれか一項に記載の物品保持ヘッド。
  5. 前記ノズル保持部は、前記透明保持部材と対向するように配置され、かつ、透明な材質で構成される透明カバー部材を有しており、
    前記透明カバー部材と前記透明保持部材によって挟まれる空間によって、前記ノズルまで負圧を案内する負圧経路が形成されることを特徴とする、
    請求項1~3のいずれか一項に記載の物品保持ヘッド。
  6. 前記ノズル保持部は、前記ノズルの中心軸線と自身の中心軸線が同軸となるように配設される筒状部材を有しており、
    前記透明保持部材が、前記筒状部材に固定されることを特徴とする、
    請求項1~5のいずれか一項に記載の物品保持ヘッド。
  7. 前記ノズル保持部は、前記ノズルの中心軸線と自身の中心軸線が同軸となるように配設される筒状部材を有しており、
    前記透明保持部材及び前記透明カバー部材が、互いに前記ノズルの中心軸線に沿う方向に間隔を開けた状態で、前記筒状部材に固定され、
    前記筒状部材、前記透明保持部材及び前記透明カバー部材によって囲まれる空間によって、前記負圧経路が形成されることを特徴とする、
    請求項5に記載の物品保持ヘッド。
  8. 前記筒状部材には、負圧発生部の負圧を前記ノズルに導入するための筒状部材側負圧経路が形成されることを特徴とする、
    請求項6又は7に記載の物品保持ヘッド。
  9. 前記撮像空間に配置され、前記透明保持部材を介して、前記ノズルの先端で保持された前記物品を撮像する撮像部を備えることを特徴とする、
    請求項1~8のいずれか一項に記載の物品保持ヘッド。
  10. 前記撮像部の光軸と、前記ノズルの中心軸線が平行となることを特徴とする、
    請求項9に記載の物品保持ヘッド。
  11. 前記撮像部の前記光軸と、前記ノズルの中心軸線が重畳することを特徴とする、
    請求項10に記載の物品保持ヘッド。
  12. 前記撮像空間に配置され、前記透明保持部材を介して、前記ノズルの先端で保持された前記物品を撮像する撮像部と、
    計算機を有する制御部と、
    を備え、
    前記撮像部が、前記物品と、前記物品が載置される被搭載物を撮像するようになっており、
    前記制御部が、前記撮像部による前記物品及び前記被搭載物に対する撮像結果に基づいて前記回動駆動部を制御して、前記ノズル保持部を相対回動させることを特徴とする、
    請求項2~8のいずれか一項に記載の物品保持ヘッド。
  13. 前記撮像空間に配置され、前記透明保持部材を介して、前記ノズルの先端で保持された前記物品を撮像する撮像部を備え、
    前記撮像部は、前記ベースに対して直接又は間接的に固定されることを特徴とする、
    請求項2に記載の物品保持ヘッド。
  14. 物品を被搭載物に載置する載置装置であって、
    請求項1~13のいずれか一項に記載の物品保持ヘッドと、
    前記物品保持ヘッドと前記被搭載物を、前記ノズルの中心軸線に対して直交する方向に相対移動させる軸直交方向移動部と、
    を備えることを特徴とする、
    載置装置。
  15. 前記物品保持ヘッドは、請求項9~13のいずれか一項に記載のものであり、
    前記撮像部の被写界深度内に、前記物品と前記被搭載物の双方が含まれることを特徴とする、
    請求項14に記載の載置装置。
  16. 前記物品保持ヘッドは、請求項12に記載のものであり、
    前記制御部は、前記軸直交方向移動部により前記物品保持ヘッドと前記被搭載物を相対移動させることを特徴とする、
    請求項14又は15に記載の載置装置。
  17. 前記撮像部は、前記物品と前記被搭載物が前記ノズルの中心軸線に沿う方向において重畳した後に、前記物品及び前記被搭載物を撮像し、
    前記制御部は、前記撮像結果を利用して、前記回動駆動部及び/又は前記軸直交方向移動部を制御して、前記物品と前記被搭載物の姿勢又は位置の調整を行うことを特徴とする、
    請求項16に記載の載置装置。
  18. 前記撮像部は、前記物品と前記被搭載物が前記ノズルの中心軸線に沿う方向において重畳する前に、前記物品及び前記被搭載物の一方を撮像して一方撮像結果を取得し、
    前記撮像部は、前記物品と前記被搭載物が前記ノズルの中心軸線に沿う方向において重畳した後に、前記物品及び前記被搭載物の他方を撮像して他方撮像結果を取得し、
    前記制御部は、前記一方撮像結果及び前記他方撮像結果を利用して、前記回動駆動部及び/又は前記軸直交方向移動部を制御して、前記物品と前記被搭載物の姿勢又は位置の調整を行うことを特徴とする、
    請求項16又は17に記載の載置装置。
  19. 前記制御部は、前記物品と前記被搭載物が前記ノズルの中心軸線に沿う方向において重畳する前に、前記一方撮像結果に基づいて、前記回動駆動部又は前記軸直交方向移動部の一方の制御を開始して、前記物品及び前記被搭載物の一方の姿勢又は位置を調整し、
    前記制御部は、前記物品と前記被搭載物が前記ノズルの中心軸線に沿う方向において重畳した後に、前記他方撮像結果に基づいて、前記回動駆動部又は前記軸直交方向移動部の他方の制御を開始して、前記物品及び前記被搭載物の他方の姿勢又は位置を調整することを特徴とする、
    請求項18に記載の載置装置。
  20. 前記撮像部は、前記物品と前記被搭載物が前記ノズルの中心軸線に沿う方向において重畳する前に、前記物品を撮像して物品撮像結果を取得し、
    前記制御部は、前記物品と前記被搭載物が前記ノズルの中心軸線に沿う方向において重畳する前に、前記物品撮像結果に基づいて、前記回動駆動部の制御を開始して、前記物品の姿勢を調整し、
    前記撮像部は、前記物品と前記被搭載物が前記ノズルの中心軸線に沿う方向において重畳した後に、前記被搭載物を撮像して被搭載物撮像結果を取得し、
    前記制御部は、前記物品と前記被搭載物が前記ノズルの中心軸線に沿う方向において重畳した後に、前記被搭載物撮像結果に基づいて、前記軸直交方向移動部の制御を開始して、前記被搭載物の姿勢又は位置を調整することを特徴とする、
    請求項19に記載の載置装置。
  21. 前記軸直交方向移動部は、前記撮像部と前記物品保持ヘッドの相対位置を変動させることなく、前記物品保持ヘッドと前記被搭載物を相対移動させることを特徴とする、
    請求項15~20のいずれか一項に記載の載置装置。
  22. 前記撮像部は、前記物品を前記被搭載物に載置する載置領域を撮像可能な場所に固定されることを特徴とする、
    請求項15~21のいずれか一項に記載の載置装置。
  23. 基準位置情報を表示する基準マーカを備え、
    前記撮像部は、前記ノズルと前記基準位置情報を撮像し、
    前記制御部は、前記ノズルと前記基準位置情報の差を算出して、位置補正情報として保持することを特徴とする、
    請求項16~22のいずれか一項に記載の載置装置。
  24. 前記基準マーカは、前記物品を前記被搭載物に載置する載置領域に配置されることを特徴とする、
    請求項23に記載の載置装置。
  25. 前記軸直交方向移動部は、回動軸線を中心に回動する回動機構を有しており、
    複数の前記物品保持ヘッドは、前記ノズルの中心軸線と前記回動軸線とが平行となる姿勢で、前記回動機構の周方向に設けられることを特徴とする、
    請求項14~24のいずれか一項に記載の載置装置。
  26. 前記軸直交方向移動部は、前記回動機構に加えて、前記被搭載物を移動させる被搭載物移動機構を有していることを特徴とする、
    請求項25に記載の載置装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20230174156A (ko) 2022-06-20 2023-12-27 가부시키가이샤 후지 흡착 노즐 검사 장치 및 흡착 노즐 관리 장치

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