JP2022035028A - Egr弁 - Google Patents

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Mamoru Yoshioka
伸二 河井
Shinji Kawai
一真 中島
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Abstract

【課題】EGR弁の開弁時に、下流側流路にて少なくとも弁軸をEGRガスから受熱し難くし、ハウジング内部のシール部材やアクチュエータでの熱害を抑制すること。【解決手段】EGR弁1は、流路2を有するハウジング3、流路2に設けられた弁座4、弁座4に着座可能な弁体5、弁体5が一端部に設けられた弁軸6、弁軸6の他端部に対応して設けられ、弁軸6を往復運動させるステップモータ7、ハウジング3と弁軸6との間をシールするリップシール41を備える。流路2は、弁座4を境としてステップモータ7から遠い上流側流路2cとステップモータ7に近い下流側流路2dに分かれ、下流側流路2dにて弁体5が弁座4に着座可能に配置される。下流側流路2dには、開弁時に弁体5及び弁軸6のうち少なくとも弁軸6を包囲する第1の包囲構造46がハウジング3に設けられる。【選択図】 図1

Description

この明細書に開示される技術は、エンジンにEGRガスを還流するEGR通路に設けられるポペット式であって内開弁式のEGR弁に関する。
従来、この種の技術として、例えば、下記の特許文献1に記載されるEGR弁が知られている。このEGR弁は、流路を有するハウジングと、流路に設けられた弁座と、弁座に対して着座可能に設けられた傘形の弁体と、一端部に弁体が設けられた弁軸と、弁軸を弁体と共にその軸線方向へ往復運動させるためのアクチュエータとを備える。流路は、弁座を境としてアクチュエータから遠い上流側流路とアクチュエータに近い下流側流路に分かれ、弁体は下流側流路にて弁座に着座可能に配置される。このEGR弁では、下流側流路に作用する吸気負圧や上流側流路に作用する排圧が、弁体を開く方向に作用するので、吸気負圧や排圧に対抗して弁体を閉弁方向へ付勢するために閉弁スプリングが設けられる。また、ハウジングと弁軸との間には、軸受が設けられる。また、下流側流路の近傍にて、ハウジングと弁軸との間にはゴム材を含むシール部材が設けられる。
特開2010-275941号公報
ところで、特許文献1に記載のEGR弁が開弁したときは、弁体が弁座から離間し、弁体と弁軸が下流側流路にて高温のEGRガスの流れに曝され、弁体や弁軸がEGRガスから高熱を受けることになる。このため、この高熱が弁軸を介してハウジングの内部に伝わり、ハウジング内部(特にシール部材や軸受)、更にはアクチュエータが熱害を受けるおそれがあった。
この開示技術は、上記事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、開弁時に、下流側流路にて少なくとも弁軸をEGRガスから受熱し難くし、ハウジング内部のシール部材やアクチュエータでの熱害を抑制することを可能としたEGR弁を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の技術は、流路を有するハウジングと、流路に設けられた弁座と、弁座に対して着座可能に設けられた弁体と、弁体が設けられた弁軸と、弁軸は、一端部と他端部とを含み、一端部に弁体が設けられることと、弁軸の他端部に対応して設けられ、弁軸をその軸線方向へ往復運動させるためのアクチュエータと、流路は、弁座を境としてアクチュエータから遠い上流側流路とアクチュエータに近い下流側流路に分かれ、下流側流路にて弁体が弁座に着座可能に配置されることと、ハウジングと弁軸との間をシールするためのシール部材とを備えたEGR弁において、下流側流路には、開弁時に弁体及び弁軸のうち少なくとも弁軸を包囲するための第1の包囲構造がハウジングに設けられることを趣旨とする。
上記技術の構成によれば、EGR弁の開弁時には、下流側流路にて弁体が弁座から離間し、弁座と弁体との間を上流側流路から下流側流路へEGRガスが流れる。ここで、下流側流路には、開弁時に弁体及び弁軸のうち少なくとも弁軸を包囲する第1の包囲構造がハウジングに設けられる。従って、開弁時に弁体及び弁軸のうち少なくとも弁軸が第1の包囲構造により包囲され、少なくとも弁軸の周囲にEGRガスが回り込み難くなる。
上記目的を達成するために、請求項2に記載の技術は、請求項1に記載の技術において、弁体は傘形をなし、弁座に着座する傘部表面と、傘部表面の裏側に位置する傘部裏面とを含み、傘部裏面には、弁軸を包囲する第2の包囲構造が設けられることを趣旨とする。
上記技術の構成によれば、請求項1に記載の技術の作用に加え、弁体の傘部裏面に弁軸を包囲する第2の包囲構造が設けられるので、弁軸が更に第2の包囲構造により包囲され、更に弁軸の周囲にEGRガスが回り込み難くなる。
上記目的を達成するために、請求項3に記載の技術は、請求項1又は2に記載の技術において、第1の包囲構造の内側には、弁体へ向けて突出する冷却フィンがハウジングに設けられることを趣旨とする。
上記技術の構成によれば、請求項1又は2に記載の技術の作用に加え、第1の包囲構造の内側に冷却フィンが設けられるので、第1の包囲構造の内側の熱が冷却フィンを介してハウジングへ逃がされ、その分だけ弁体及び弁軸の受熱量が低減する。
上記目的を達成するために、請求項4に記載の技術は、請求項1乃至3のいずれかに記載の技術において、弁軸は、少なくとも弁体が設けられる部分からシール部材が設けられる部分までが中空に形成されることを趣旨とする。
上記技術の構成によれば、請求項1乃至3のいずれかに記載の技術の作用に加え、少なくとも弁体が設けられる部分からシール部材が設けられる部分まで弁軸が中空に形成される。従って、弁軸の中空が形成される部分では、EGRガスからEGR弁が受熱した熱のシール部材及びアクチュエータへの伝熱面積が縮小する。また、中空がシール部材が設けられる部分まで形成されるので、弁軸からシール部材への放熱密度が減少する。
請求項1に記載の技術によれば、EGR弁の開弁時に、下流側流路にて少なくとも弁軸をEGRガスから受熱し難くすることができ、ハウジング内部のシール部材やアクチュエータでの熱害を抑制することができる。
請求項2に記載の技術によれば、請求項1に記載の技術の効果に加え、EGR弁の開弁時に、下流側流路にて弁軸をEGRガスから更に受熱し難くすることができ、ハウジング内部のシール部材やアクチュエータでの熱害をより確実に抑制することができる。
請求項3に記載の技術によれば、請求項1又は2に記載の技術の効果に加え、弁軸からシール部材やアクチュエータへ直接伝わる熱量を低減することができ、シール部材やアクチュエータでの熱害を更に抑制することができる。
請求項4に記載の技術によれば、請求項1乃至3のいずれかに記載の技術の効果に加え、下流側流路にて弁軸がEGRガスから受熱した熱を、シール部材やアクチュエータへ伝熱し難くすることができ、ハウジング内部のシール部材やアクチュエータでの熱害をより確実に抑制することができる。
第1実施形態に係り、全閉状態のEGR弁を示す断面図。 第1実施形態に係り、図1のハウジングの部分を拡大して示す断面図。 第1実施形態に係り、対比例のハウジングの部分を拡大して示す断面図。 第2実施形態に係り、全閉状態のEGR弁を示す断面図。 第2実施形態に係り、図4のハウジングの部分を拡大して示す断面図。 第3実施形態に係り、全閉状態のEGR弁を示す断面図。 第3実施形態に係り、図6のハウジングの部分を拡大して示す断面図。 第4実施形態に係り、全閉状態のEGR弁を示す断面図。 第4実施形態に係り、図8のハウジングの部分を拡大して示す断面図。
以下、EGR弁を具体化したいくつかの実施形態につき図面を参照して詳細に説明する。
<第1実施形態>
先ず、第1実施形態のEGR弁の基本構成について説明する。
[EGR弁の基本構成について]
図1に、この実施形態における全閉状態のEGR弁1を断面図(弁軸6のみ断面ではない。)により示す。図1に示すように、ポペット式であって内開弁式のEGR弁1は、流路2を有するハウジング3と、流路2に設けられた弁座4と、弁座4に対して着座可能に設けられた弁体5と、弁体5が設けられた弁軸6と、弁軸6を弁体5と共にその軸線方向へ往復運動(ストローク運動)させるためのステップモータ7とを備える。ステップモータ7は、この開示技術におけるアクチュエータの一例に相当する。
弁軸6は、ハウジング3を垂直に貫通して配置される。弁軸6は、一端部(下端部)と他端部(上端部)を含み、下端部に弁体5が固定され、上端部の近くには雄ねじ11が設けられる。弁軸6には、雄ねじ11に隣接してその上側にフランジ状のスプリング受け12が設けられる。弁軸6のスプリング受け12より上側には、上方へ伸びる支軸13が設けられる。
ハウジング3において、流路2はその両端に、EGRガスが導入される入口2aと、EGRガスが導出される出口2bとを含む。入口2aは上流側のEGR通路(図示略)に接続され、出口2bは下流側のEGR通路(図示略)に接続される。弁座4は、流路2に連通する弁孔4aを有する。弁孔4aは、下側(上流側)へ向けて拡径するテーパ形状を有する。流路2は、弁座4を境としてステップモータ7から遠い下側(上流側)の上流側流路2cとステップモータ7に近い上側(下流側)の下流側流路2dとに分かれる。この実施形態で、弁体5は、下流側流路2dにて弁座4に着座可能に配置される。
弁体5は、略円錐台形状(傘形)をなし、その小径部側が弁孔4aに嵌入する形で弁座4に対し着座可能及び離間可能に設けられる。弁体5は弁座4に着座する傘部表面5aと、傘部表面5aの裏側に位置する傘部裏面5bとを含む。ハウジング3と弁軸6との間には、弁軸6を軸線方向へストローク運動可能に支持案内するための第1スラスト軸受21が設けられる。
ステップモータ7は、コイル24を有するステータ25と、ステータ25の内側に設けられたマグネットロータ26とを含む。これらの部材24~26等は、樹脂製のケーシング27によりモールドされて覆われる。ケーシング27は、略筒状の本体ケーシング27aと、本体ケーシング27aの上端開口を覆う蓋ケーシング27bとから形成される。本体ケーシング27aには、横方向へ突出したコネクタ28が形成される。コネクタ28には、コイル24から延びる端子29が設けられる。
マグネットロータ26は、ロータ本体31と、ロータ本体31の外側に一体的に設けられた円筒状のプラスチックマグネット32とを含む。プラスチックマグネット32の上部中央には、蓋ケーシング27bに固定された第2スラスト軸受22が設けられる。第2スラスト軸受22には、弁軸6の支軸13が上下方向へストトーク運動可能に支持される。第2スラスト軸受22は、弁軸6(支軸13)のストローク運動を案内すると共に、弁軸6(支軸13)の回転を規制するようになっている。ロータ本体31の外周には、本体ケーシング27aとの間に、第1ラジアル軸受34が設けられる。また、第2スラスト軸受22の外周には、プラスチックマグネット32との間に、第2ラジアル軸受35が設けられる。これら第1及び第2のラジアル軸受34,35により、マグネットロータ26がステータ25の内側にて回転可能に支持される。ロータ本体31の中心には、弁軸6の雄ねじ11に螺合される雌ねじ15が設けられる。
ここで、弁軸6のスプリング受け12と上側の第2ラジアル軸受35との間、すなわち、スプリング受け12と蓋ケーシング27bとの間には、弁体5を弁軸6と共に弁座4に着座する方向(図1の下方)へ付勢するための閉弁スプリング37が設けられる。また、マグネットロータ26(プラスチックマグネット32)と第2ラジアル軸受35との間には、マグネットロータ26を弁座4に近付く方向へ付勢するためのロータスプリング38が設けられる。
ハウジング3と弁軸6との間には、ハウジング3と弁軸6との間をシールするための略円筒形をなすリップシール41が、第1スラスト軸受21に隣接して設けられる。リップシール41は、主としてゴム材より形成され、この開示技術のシール部材の一例に相当する。ハウジング3には、リップシール41と第1スラスト軸受21との境目の周囲に、エンジンの冷却水を流す水通路43が形成される。この水通路43にエンジンの冷却水を流すことで、リップシール41及び第1スラスト軸受21と冷却水との間で熱交換を行わせ、両部材41,21を冷却するようになっている。
図2に、図1のハウジング3の部分を拡大して断面図により示す。このEGR弁1は、ステップモータ7を駆動させてマグネットロータ26を回転させることにより、その回転運動を雌ねじ15と雄ねじ11を介して弁軸6と弁体5のストローク運動に変換し、弁座4に対する弁体5の開度を調節するようになっている。すなわち、このEGR弁1は、ステップモータ7により、閉弁スプリング37の付勢力と共に、弁軸6と一体に弁体5をストローク運動させて弁体5を弁座4に着座させることで、図1、図2に実線で示す「全閉FC」の状態となる。また、EGR弁1は、「全閉FC」の状態から、マグネットロータ26が一方向へ回転することにより、雄ねじ11と雌ねじ15の螺合関係により、閉弁スプリング37の付勢力に抗して、弁軸6と一体に弁体5がスラスト方向である図1、図2の上方向へストローク運動する。これにより、弁体5が弁座4から離れて開弁し、図2に2点鎖線で示す「半開HO」の状態、更には「全開FO」の状態となる。
一方、弁体5が弁座4から最も離れた「全開FO」の状態から、マグネットロータ26が反対方向へ回転することにより、雄ねじ11と雌ねじ15の螺合関係により、閉弁スプリング37の付勢力と共に、弁軸6と一体に弁体5がスラスト方向である図1の下方向へストローク運動する。これにより、弁体5が弁座4に着座して、図1、図2に実線で示す「全閉FC」の状態となる。
[EGR弁の技術的特徴について]
次に、上記したEGR弁1の技術的特徴について説明する。このEGR弁1が開弁したとき、EGRガスの高熱が弁軸6を介してハウジング3の内部へ伝わり、リップシール41やステップモータ7等が熱害を受けるおそれがある。そこで、この実施形態では、その熱害を対策するために次のような技術的特徴を有する。
この実施形態で、図1、図2に示すように、ハウジング3の下流側流路2dには、EGR弁1の開弁時に弁体5及び弁軸6のうち少なくとも弁軸6を包囲する第1の包囲構造46がハウジング3に設けられる。第1の包囲構造46は、ハウジング3から下方へ突出すると共に、弁軸6を中心に周方向に連続する突条をなす。この第1の包囲構造46の内側には、弁軸6を中心とする包囲空間が形成される。そして、弁体5の開弁動作に伴い、第1の包囲構造46が、弁軸6のみを包囲する状態から、弁軸6と弁体5の両方を包囲する状態へ変化するようになっている。
すなわち、この実施形態では、図2に実線及び2点鎖線で示すように、EGR弁1が「全閉FC」又は「半開HO」となる状態では、第1の包囲構造46が下流側流路2dの内壁近傍の弁軸6のみを包囲することになる。図2に2点鎖線で示すように、EGR弁1が「全開FO」の状態になると、第1の包囲構造46が下流側流路2dの内壁近傍の弁軸6と弁体5の傘部裏面5b及びその近傍を包囲することになる。
[EGR弁の作用及び効果について]
以上説明したこの実施形態のEGR弁1の構成によれば、EGR弁1の開弁時には、下流側流路2dにて弁体5が弁座4から離間し、弁座4と弁体5との間を上流側流路2cから下流側流路2dへEGRガスが流れる。ここで、下流側流路2dには、EGR弁1の開弁時に弁体5及び弁軸6のうち少なくとも弁軸6を包囲する第1の包囲構造46がハウジング3に設けられる。従って、EGR弁1の開弁時に弁体5及び弁軸6のうち少なくとも弁軸6が第1の包囲構造46により包囲され、少なくとも弁軸6の周囲にEGRガスが回り込み難くなる。このため、EGR弁1の開弁時には、下流側流路2dにて少なくとも弁軸6をEGRガスから受熱し難くすることができ、ハウジング3の内部のリップシール41(シール部材)や第1スラスト軸受21、ステップモータ7(アクチュエータ)での熱害を抑制することができる。
具体的には、図2に実線及び2点鎖線で示すように、EGR弁1が「全閉FC」又は「半開HO」となる状態では、第1の包囲構造46が下流側流路2dの内壁近傍の弁軸6のみを包囲する。このとき、弁体5はEGRガスの流れに曝されるので、弁体5がEGRガスから受けた熱は、弁軸6に伝わるが、弁軸6がEGRガスの流れに曝され難くなった分だけ、弁軸6からハウジング3の内部へ伝わる熱量を低減させることができる。
一方、図2に2点鎖線で示すように、EGR弁1が「全開FO」の状態になると、第1の包囲構造46が弁軸6と弁体5の傘部裏面5b及びその近傍を包囲する。この状態でのEGRガスの流れを図2に太線矢印で示す。このとき、弁体5の傘部表面5aはEGRガスの流れに曝されるが、弁体5の傘部裏面5bがEGRガスの流れに曝されないので、その分だけ弁体5がEGRガスから受ける熱量が減少する。また、弁軸6は第1の包囲構造46と弁体5によって完全に包囲されるので、弁軸6がEGRガスの流れに曝されなくなり、弁軸6がEGRガスから受ける熱量が大幅に減少する。この結果、弁軸6からハウジング3の内部へ伝わる熱量を大幅に低減させることができる。
図3に、第1の包囲構造46を有しない対比例のハウジング3の部分を図2に準ずる断面図により示す(図3の各構成要素の符号は、図2のそれと共通する。)。図3に2点鎖線で示すように、EGR弁が「全開FO」の状態になると、図3に太線矢印で示すようにEGRガスが流れ、弁体5と弁軸6がその流れの中に曝される。すなわち、図3に破線楕円S1で示す部分では、弁体5の傘部表面5aが高温のEGRガスの流れに曝されて受熱する。また、図3に破線楕円S2で示す部分では、図3に太線矢印で示すようにEGRガスが回り込むことから、弁体5の傘部裏面5bと弁軸6が高温のEGRガスの流れに曝されて受熱する。このため、弁軸6には、弁軸6が受ける熱と、弁体5の全表面で受ける熱とが伝わる。その結果、対比例(図3)の弁軸6が受ける熱量は、本実施形態(図2)の弁軸6が受ける熱量よりも極めて多くなることがわかる。換言すると、本実施形態の弁軸6が受ける熱量を、対比例のそれに比べて大幅に低減できることがわかる。
この実施形態の構成によれば、ハウジング3の内部にて、リップシール41と第1スラスト軸受21との境目の周囲に形成される水通路43に、エンジンの冷却水が流れることで、リップシール41及び第1スラスト軸受21が冷却される。このため、この冷却作用によってリップシール41(シール部材)や第1スラスト軸受21、ステップモータ7(アクチュエータ)での熱害を更に抑制することができる。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態のEGR弁の基本構成について説明する。なお、以下の説明において、第1実施形態と同等の構成要素については同一の符号を付して説明を省略し、以下には異なった点を中心に説明する。
[EGR弁の技術的特徴について]
この実施形態のEGR弁51は、弁体5の構成の点で第1実施形態と異なる。図4に、この実施形態における全閉状態のEGR弁51を断面図(弁軸6のみ断面ではない。)により示す。図5に、図4のハウジング3の部分を拡大して断面図により示す。図4、図5に示すように、この実施形態のEGR弁51は、第1実施形態の構成に加え、弁体5の傘部裏面5bに、弁軸6を包囲する第2の包囲構造47が設けられる。第2の包囲構造47は、弁体5の傘部裏面5bの周縁から上方へ突出すると共に、弁軸6を中心に周方向に連続する突条をなし、弁軸6を包囲するように設けられる。
この実施形態では、図4、図5に実線で示すように、EGR弁51が「全閉FC」となる状態では、第1の包囲構造46が下流側流路2dの内壁近傍の弁軸6を包囲し、第2の包囲構造47が弁体5の傘部裏面5bの近傍の弁軸6を包囲することになる。また、図5に2点鎖線で示すように、EGR弁51が「半開HO」の状態になると、第1の包囲構造46の下端と第2の包囲構造47の上端が近接し、両包囲構造46,47が協働して弁軸6をほぼ完全に包囲することになる。そして、図5に2点鎖線で示すように、EGR弁51が「全開FO」の状態になると、第1の包囲構造46が弁体5の第2の包囲構造47を包囲すると共に、第1の包囲構造46及び第2の包囲構造47と弁体5が弁軸6を完全に包囲することになる。
[EGR弁の作用及び効果について]
以上説明したこの実施形態のEGR弁51の構成によれば、第1実施形態のEGR弁1の作用及び効果に加え次のような作用及び効果が得られる。すなわち、このEGR弁51では、弁体5の傘部裏面5bに弁軸6を包囲する第2の包囲構造47が設けられるので、第1の包囲構造46に加え、弁軸6が更に第2の包囲構造47により包囲され、更に弁軸6の周囲にEGRガスが回り込み難くなる。このため、EGR弁51の開弁時には、下流側流路2dにて弁軸6をEGRガスから更に受熱し難くすることができ、ハウジング3の内部のリップシール41(シール部材)や第1スラスト軸受21、ステップモータ7(アクチュエータ)での熱害をより確実に抑制することができる。
具体的には、図5に2点鎖線で示すように、EGR弁51が「半開HO」となる状態では、第1の包囲構造46の下端と第2の包囲構造47の上端が近接し、両包囲構造46,47が弁軸6をほぼ完全に包囲する。これにより、弁体5の傘部裏面5bや弁軸6へのEGRガスの回り込みがほぼ遮断される。このとき、弁軸6がEGRガスの流れに曝されなくなった分だけ、弁軸6からハウジング3の内部へ伝わる熱量を更に低減させることができる。
一方、図5に2点鎖線で示すように、EGR弁51が「全開FO」の状態になると、第1の包囲構造46が第2の包囲構造47と弁軸6の両方を包囲する。このとき、第2の包囲構造47がEGRガスの流れに曝されなくなるので、その分だけEGRガスから弁体5へ伝わる熱量を低減することができ、弁軸6からハウジング3の内部へ伝わる熱量を低減させることができる。
<第3実施形態>
先ず、第3実施形態のEGR弁の基本構成について説明する。
[EGR弁の技術的特徴について]
この実施形態のEGR弁52は、第1の包囲構造46の内側の構成の点で第1実施形態と異なる。図6に、この実施形態における全閉状態のEGR弁52を断面図(弁軸6のみ断面ではない。)により示す。図7に、図6のハウジング3の部分を拡大して断面図により示す。図6、図7に示すように、この実施形態のEGR弁52は、第1実施形態の構成に加え、第1の包囲構造46の内側に、弁体5へ向けて突出する冷却フィン48がハウジング3に設けられる。冷却フィン48は、ハウジング3から下方へ突出すると共に、弁軸6を中心とする周方向に連続する突条をなし、弁軸6を包囲するように2列に設けられる。この冷却フィン48の表面積の分だけ、弁軸6の近傍における下流側流路2dの内壁表面積が増えることになる。
この実施形態では、図7に実線及び2点鎖線で示すように、EGR弁52が「全閉FC」又は「半開HO」となる状態では、第1の包囲構造46が下流側流路2dの内壁近傍の弁軸6と冷却フィン48を包囲することになる。また、図7に2点鎖線で示すように、EGR弁52が「全開FO」の状態になると、第1の包囲構造46が弁軸6と弁体5の傘部裏面5b及びその近傍と冷却フィン48を包囲することになる。
[EGR弁の作用及び効果について]
以上説明したこの実施形態のEGR弁52の構成によれば、第1実施形態のEGR弁1の作用及び効果に加え次のような作用及び効果が得られる。すなわち、このEGR弁52では、第1の包囲構造46の内側に冷却フィン48が設けられるので、第1の包囲構造46の内側の熱が冷却フィン48を介してハウジング3へ逃がされ、その分だけ弁体5及び弁軸6の受熱量が低減する。このため、弁軸6からリップシール41(シール部材)やスラスト軸受21、ステップモータ7(アクチュエータ)へ直接伝わる熱量を低減することができ、リップシール41(シール部材)や第1スラスト軸受21、ステップモータ7(アクチュエータ)での熱害を更に抑制することができる。
<第4実施形態>
先ず、第4実施形態のEGR弁の基本構成について説明する。
[EGR弁の技術的特徴について]
この実施形態のEGR弁53は、弁軸6の構成の点で第1実施形態と異なる。図8に、この実施形態における全閉状態のEGR弁53を断面図(弁軸6のみ断面ではない。)により示す。図9に、図8のハウジング3の部分を拡大して断面図により示す。図8、図9に示すように、この実施形態のEGR弁53は、第1実施形態の構成に加え、弁軸6の下部が空洞となっている。すなわち、弁体5が弁座4に着座した全閉状態において、弁軸6は、弁体5が設けられる部分からリップシール41が設けられる部分まで中空49に形成される。弁軸6は、この中空49の分だけ、下流側流路2dに露出する部位の伝熱面積が減少することになる。
この実施形態では、図8、図9に実線で示すように、EGR弁53が「全閉FC」となる状態では、第1の包囲構造46が下流側流路2dの内壁近傍の弁軸6のみを包囲し、弁軸6の中空49の上端がリップシール41の直下に位置することになる。また、図9に2点鎖線で示すように、EGR弁53が「半開HO」となる状態では、第1の包囲構造46が下流側流路2dの内壁近傍の弁軸6のみを包囲し、弁軸6の中空49の上端部がリップシール41と重なることになる。更に、図9に2点鎖線で示すように、EGR弁53が「全開FO」の状態になると、第1の包囲構造46が弁軸6と弁体5の傘部裏面5b及びその近傍を包囲し、弁軸6の中空49の上端部が第1スラスト軸受21とリップシール41と重なることになる。
[EGR弁の作用及び効果について]
以上説明したこの実施形態のEGR弁52の構成によれば、第1実施形態のEGR弁1の作用及び効果に加え次のような作用及び効果が得られる。すなわち、このEGR弁53では、少なくとも弁体5が設けられる部分からリップシール41が設けられる部分まで弁軸6が中空49に形成される。従って、弁軸6の中空49が形成される部分では、EGRガスからEGR弁52が受熱した熱のリップシール41(シール部材)及びステップモータ7(アクチュエータ)への伝熱面積が縮小する。また、中空49がリップシール41が設けられる部分まで形成されるので、弁軸6からリップシール41への放熱密度が減少する。このため、下流側流路2dにて弁軸6をEGRガスから更に受熱し難くすることができ、ハウジング3の内部のリップシール41(シール部材)や第1スラスト軸受21、ステップモータ7(アクチュエータ)での熱害をより確実に抑制することができる。
具体的には、図8、図9に実線で示すように、EGR弁1が「全閉FC」となる状態では、第1の包囲構造46が下流側流路2dの内壁近傍の弁軸6のみを包囲する。このとき、弁体5はEGRガスの流れに曝されるので、弁体5がEGRガスから受けた熱は、弁軸6に伝わる。しかし、弁軸6がEGRガスの流れに曝され難くなった分と、弁軸6の伝熱面積が縮小した分だけ弁軸6からハウジング3の内部へ伝わる熱量を低減させることができる。
また、図9に2点鎖線で示すように、EGR弁53が「半開HO」となる状態では、第1の包囲構造46が下流側流路2dの内壁近傍の弁軸6のみを包囲し、弁軸6の中空49の上端部がリップシール41と重なる。このとき、弁体5がEGRガスから受けた熱は、弁軸6に伝わるが、弁軸6がEGRガスの流れに曝され難くなった分と、弁軸6の伝熱面積が縮小した分と、弁軸6の中空49の上端部がリップシール41と重なる分だけ弁軸6からリップシール41や第1スラスト軸受21、ハウジング3の内部へ伝わる熱量を低減させることができる。
一方、図9に2点鎖線で示すように、EGR弁1が「全開FO」の状態になると、第1の包囲構造46が弁軸6と弁体5の傘部裏面5b及びその近傍を包囲し、弁軸6の中空49の上端部が第1スラスト軸受21とリップシール41に重なる。このとき、弁体5の傘部裏面5bがEGRガスの流れに曝されない分だけ弁体5がEGRガスから受ける熱量が減少する。また、弁軸6が第1の包囲構造46と弁体5により完全に包囲されてEGRガスの流れに曝されなくなった分だけ弁軸6の受熱量が大幅に減少し、弁軸6からリップシール41や第1スラスト軸受21、ハウジング3の内部へ伝わる熱量を低減させることができる。
なお、この開示技術は前記各実施形態に限定されるものではなく、開示技術の趣旨を逸脱することのない範囲で構成の一部を適宜変更して実施することもできる。
(1)前記第2実施形態では、弁体5の傘部裏面5bに弁軸6を包囲する第2の包囲構造47を設けたが、それに加えて第1の包囲構造46の内側に第3実施形態の冷却フィン48を設けたり、その冷却フィン48に加え、弁軸6に第4実施形態の中空49を形成したりすることもできる。
(2)前記第3実施形態では、第1の包囲構造46の内側に冷却フィン48を設けたが、それに加え弁軸6に第4実施形態の中空49を形成することもできる。
(3)前記第4実施形態では、弁軸6に中空49を形成したが、それに加えて第1の包囲構造46の内側に第3実施形態の冷却フィン48を設けることもできる。
(4)前記各実施形態で示す第1の包囲構造46、第2の包囲構造47、冷却フィン48及び弁軸6の中空49の形態は一例であり、その形態を適宜変更することもできる。
(5)前記各実施形態では、アクチュエータとしてステップモータ7を設けたが、ステップモータ7は一例であり、適宜変更することができる。
この開示技術は、ガソリンエンジンシステムやディーゼルエンジンシステムに設けられるEGR装置に利用することができる。
1 EGR弁
2 流路
2c 上流側流路
2d 下流側流路
3 ハウジング
4 弁座
5 弁体
5a 傘部表面
5b 傘部裏面
6 弁軸
7 ステップモータ(アクチュエータ)
41 リップシール(シール部材)
46 第1の包囲構造
47 第2の包囲構造
48 冷却フィン
49 中空
51 EGR弁
52 EGR弁
53 EGR弁

Claims (4)

  1. 流路を有するハウジングと、
    前記流路に設けられた弁座と、
    前記弁座に対して着座可能に設けられた弁体と、
    前記弁体が設けられた弁軸と、
    前記弁軸は、一端部と他端部とを含み、前記一端部に前記弁体が設けられることと、
    前記弁軸の前記他端部に対応して設けられ、前記弁軸をその軸線方向へ往復運動させるためのアクチュエータと、
    前記流路は、前記弁座を境として前記アクチュエータから遠い上流側流路と前記アクチュエータに近い下流側流路に分かれ、前記下流側流路にて前記弁体が前記弁座に着座可能に配置されることと、
    前記ハウジングと前記弁軸との間をシールするためのシール部材と
    を備えたEGR弁において、
    前記下流側流路には、開弁時に前記弁体及び前記弁軸のうち少なくとも前記弁軸を包囲する第1の包囲構造が前記ハウジングに設けられる
    ことを特徴とするEGR弁。
  2. 請求項1に記載のEGR弁において、
    前記弁体は傘形をなし、前記弁座に着座する傘部表面と、前記傘部表面の裏側に位置する傘部裏面とを含み、前記傘部裏面には、前記弁軸を包囲する第2の包囲構造が設けられる
    ことを特徴とするEGR弁。
  3. 請求項1又は2に記載のEGR弁において、
    前記第1の包囲構造の内側には、前記弁体へ向けて突出する冷却フィンが前記ハウジングに設けられる
    ことを特徴とするEGR弁。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載のEGR弁において、
    前記弁軸は、少なくとも前記弁体が設けられる部分から前記シール部材が設けられる部分までが中空に形成される
    ことを特徴とするEGR弁。
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