JP2022034674A - 反射型スクリーン、映像表示装置 - Google Patents
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Abstract
Description
第1の発明は、映像源(LS)から投射された映像光(L)の少なくとも一部を反射して映像を表示する反射型スクリーンであって、光透過性を有し、第1光学形状を背面側に有する第1光学形状層(11)と、前記第1光学形状層の背面側に設けられ、入射した光の一部を反射し、一部を透過する半透過型の第1反射層(12)と、前記第1反射層の背面側に設けられ、光透過性を有し、その背面側に第2光学形状を有する第2光学形状層(13,33)と、前記第2光学形状層の背面側に設けられ、入射した光の少なくとも一部を反射し、前記第1反射層の光の透過率よりも光の透過率が小さい第2反射層(14)と、を備え、前記第1光学形状は、スクリーン面に沿って第1の方向に延在する第1単位光学形状(111)がスクリーン面に沿って前記第1の方向に交差する第2の方向に配列されており、前記第1反射層は、少なくとも前記第1単位光学形状の背面側表面の一部に設けられ、前記第2光学形状は、スクリーン面に沿って第3の方向に延在する第2単位光学形状がスクリーン面に沿って前記第3の方向に交差する第4の方向に配列されており、前記第2反射層は、少なくとも前記第2単位光学形状の背面側表面の一部に設けられ、スクリーン面に直交する方向から見て、前記第1単位光学形状の配列方向である前記第2の方向と前記第2単位光学形状の配列方向である前記第4の方向とは交差すること、を特徴とする反射型スクリーン(10,20,30)である。
第2の発明は、第1の発明の反射型スクリーンにおいて、前記第1反射層(12)の光の反射率は、前記第2反射層(14)の光の反射率より小さいこと、を特徴とする反射型スクリーン(10,20,30)である。
第3の発明は、第1の発明又は第2の発明の反射型スクリーンにおいて、前記第1光学形状は、リニアフレネルレンズ形状であり、前記第1単位光学形状(111)は、第1の面(111a)と前記第1の面に交差する第2の面(111b)とを有し、前記第1反射層(12)は、少なくとも前記第1の面に形成されていること、を特徴とする反射型スクリーン(10,20)である。
第4の発明は、第1の発明から第3の発明までのいずれかの反射型スクリーンにおいて、前記第2光学形状は、プリズム形状であり、前記第2単位光学形状(135)は、該反射型スクリーンの厚み方向及び前記第4の方向に平行な断面において、二等辺三角形形状であること、を特徴とする反射型スクリーン(10,20)である。
第5の発明は、第4の発明の反射型スクリーンにおいて、前記第2単位光学形状(135)の頂角は、80°以上100°以下であること、を特徴とする反射型スクリーン(10,20)である。
第6の発明は、第1の発明から第3の発明までのいずれかの反射型スクリーンにおいて、前記第2光学形状は、リニアフレネルレンズ形状であって、該反射型スクリーンの画面の前記第4の方向における中央を中心として前記第4の方向において対称な形状となっていること、を特徴とする反射型スクリーン(30)である。
第7の発明は、第1の発明から第6の発明までのいずれかの反射型スクリーンにおいて、前記第2の方向と前記第4の方向とは、直交すること、を特徴とする反射型スクリーン(10,20,30)である。
第8の発明は、第1の発明から第7の発明までのいずれかの反射型スクリーンにおいて、前記第1反射層(12)及び前記第2反射層(14)は、その表面に微細かつ不規則な凹凸形状を有し、光を拡散反射すること、を特徴とする反射型スクリーン(10,30)である。
第9の発明は、第1の発明から第8の発明までのいずれかの反射型スクリーンにおいて、光を拡散する光拡散層(25)を備えること、を特徴とする反射型スクリーン(20)である。
第10の発明は、第1の発明から第9の発明までのいずれかの反射型スクリーン(10,20,30)と、前記反射型スクリーンに映像光を投射する映像源(LS)と、を備える映像表示装置(1)である。
本明細書中において、形状や幾何学的条件を特定する用語、例えば、平行や直交等の用語については、厳密に意味するところに加え、同様の光学的機能を奏し、平行や直交と見なせる程度の誤差を有する状態も含むものとする。
また、本明細書中に記載する各部材の寸法等の数値及び材料名等は、実施形態としての一例であり、これに限定されるものではなく、適宜選択して使用してよい。
また、本明細書中において、スクリーン面とは、スクリーン全体として見たときにおける、スクリーンの平面方向となる面を示すものであり、スクリーンの画面(表示面)に平行であるとする。
図1は、第1実施形態の映像表示装置1を示す図である。図1(a)では、映像表示装置1の斜視図であり、図1(b)は、映像表示装置1を側面側(後述する+X側)から見た図である。
映像表示装置1は、スクリーン10、映像源LS等を有している。本実施形態のスクリーン10は、映像源LSから投影された映像光Lを反射して、その画面上に映像を表示する反射型スクリーンである。このスクリーン10の詳細に関しては、後述する。
また、スクリーン10の正面方向に位置する観察者O1から見て左右方向(X方向)の右側に向かう方向を+X方向、上下方向(Y方向)の上側に向かう方向を+Y方向、厚み方向において背面側から映像源側(観察者側)に向かう方向を+Z方向とする。
さらに、以下の説明中において、画面上下方向、画面左右方向、厚み方向とは、特に断りが無い場合、このスクリーン10の使用状態における画面上下方向(鉛直方向)、画面左右方向(水平方向)、厚み方向(奥行き方向)であり、それぞれ、Y方向、X方向、Z方向に平行であるとする。
この映像源LSは、映像表示装置1の使用状態において、スクリーン10の画面(表示領域)を正面方向(スクリーン面の法線方向)から見た場合に、スクリーン10の画面左右方向(X方向)の中央であって、スクリーン10の画面よりも鉛直方向下方側(-Y側)に位置している。
映像源LSは、奥行き方向(Z方向)において、スクリーン10の表面からの距離が、従来の汎用プロジェクタに比べて大幅に近い位置から斜めに映像光Lを投影できる。したがって、従来の汎用プロジェクタに比べて、映像源LSは、スクリーン10までの投射距離が短く、投射された映像光がスクリーン10に入射する入射角度が大きい。
スクリーン10の画面(表示領域)は、使用状態において、観察者O1側から見て長辺方向が画面左右方向(X方向)となる略矩形状である。
スクリーン10は、その画面サイズが対角60~100インチ程度の大きな画面を有しており、画面の横縦比が16:9である。なお、これに限らず、例えば、40インチ程度やそれ以下の大きさとしてもよく、使用目的や使用環境等に応じて、その大きさや形状は適宜選択できるものとする。
支持板は、剛性が高い平板状の部材であり、アクリル樹脂やPC(ポリカーボネート)樹脂等の樹脂製、ガラス製等の板状の部材を用いることができる。また、本実施形態のように、スクリーン10が透明性を有しない形態である場合には、室内等の壁面も支持板として使用できる。
なお、これに限らず、スクリーン10は、不図示の枠部材等によってその四辺等が支持され、その平面性を維持する形態としてもよい。
図2は、スクリーン10の斜視図である。図3(a)は、スクリーン10の画面中央(画面の幾何学的中心)となる点A(図1参照)を通り、画面上下方向(Y方向)に平行であって、スクリーン面に直交する(Z方向に平行な)断面の一部を拡大して示している。図3(b)は、点Aを通り、画面左右方向(X方向)に平行であってスクリーン面に直交する(Z方向に平行な)断面の一部を拡大して示している。
本実施形態のスクリーン10は、厚み方向(Z方向)において、その映像源側(+Z側)から順に、第1光学形状層11、第1反射層12、第2光学形状層13、第2反射層14を備えている。
単位レンズ111は、スクリーン面に直交する方向(Z方向)に平行であって、単位レンズ111の配列方向(Y方向)に平行な断面における断面形状が、略三角形形状である。そして、単位レンズ111は、画面左右方向(X方向)を長手方向として延在し、画面上下方向(Y方向)に配列されている。
単位レンズ111の第1斜面111a及び第2斜面111bは、微細かつ不規則な凹凸形状を有しており、粗面となっている。
また、角度θ1,θ2、配列ピッチP1等は、映像源LSからの映像光の投射角度(スクリーン10への映像光の入射角度)や、映像源LSの画素(ピクセル)の大きさ、スクリーン10の画面サイズ、各層の屈折率等に応じて、適宜設定してよい。
なお、本実施形態では、第1光学形状層11を構成する樹脂として、紫外線硬化型樹脂を例に挙げて説明するが、これに限らず、例えば、電子線硬化型樹脂等の他の電離放射線硬化型樹脂により形成してもよい。
第1反射層12は、その表面に、微細かつ不規則な凹凸形状に対応した凹凸形状を有している。この凹凸形状は、前述の第1斜面111a及び第2斜面111bの表面の微細かつ不規則な凹凸形状、及び、後述する光学形状部131の単位光学形状132の第1斜面132a及び第2斜面132bの表面の微細かつ不規則な凹凸形状に対応している。第1反射層12の厚みは、凹凸形状よりも十分に薄く、第1反射層12の映像源側の面(第1光学形状層11側の面)と、背面側の面(第2光学形状層13側の面)は、微細かつ不規則な凹凸形状を有している。
第1反射層12は、入射した光の一部を反射面の微細かつ不規則な凹凸形状により拡散して反射し、入射した光の一部を拡散しないで透過するという機能を有している。
なお、第1反射層12は、これに限らず、例えば、光反射性の高い金属、例えば、アルミニウム、銀、ニッケル等を、蒸着したり、スパッタリングしたりして形成してもよいし、金属箔を転写したり、金属薄膜を含有した塗料を塗布したりする等により形成されてもよい。
本実施形態の第1反射層12は、誘電体単層膜により形成されており、第1反射層12のみでの0度入射光に対する反射率が約15%、透過率が約80%である。
本実施形態の第2光学形状層13は、映像源側から順に、第1光学形状層11のリニアフレネルレンズ形状(第1光学形状)の逆型となる光学形状を形成する光学形状部131と、基材層133と、単位プリズム135が配列されたプリズム形状(第2光学形状)を有するプリズム形状部134とを有する。
単位光学形状132は、第1斜面132aとこれに交差する第2斜面132bとを有する。第1斜面132aは、単位レンズ111の第1斜面111aに対応する面であり、第2斜面132bは、単位レンズ111の第2斜面111bに対応する面である。
本実施形態では、第1斜面132a及び第2斜面132bは、微細かつ不規則な凹凸形状を有する粗面である。この凹凸形状は、前述の第1反射層12や単位レンズ111の第1斜面111a及び第2斜面111bの表面の微細かつ不規則な凹凸形状に対応している。
基材層133は、光透過性を有するシート状の部材である。基材層133は、映像源側に光学形状部131が形成され、背面側にプリズム形状部134が形成されている。
基材層133は、例えば、高い光透過性を有するPET(ポリエチレンテレフタレート)等のポリエステル樹脂、アクリル樹脂、スチレン樹脂、アクリルスチレン樹脂、PC(ポリカーボネート)樹脂、脂環式ポリオレフィン樹脂、TAC(トリアセチルセルロース)樹脂等により形成される。
単位プリズム135は、映像源側(+Z側)から見て、右側(+X側)に位置する第1斜面135aとこれに交差する左側(-X側)に位置する第2斜面135bとを有する。頂角θ3は、観察者側へ好適に映像を向ける観点から、80°以上100°以下が好ましく、90°とすることがより好ましい。本実施形態では、θ3=90°である。
単位プリズム135の第1斜面135a及び第2斜面135bは、微細かつ不規則な凹凸形状を有する粗面となっている。
また、単位プリズム135の配列ピッチは、P2である。単位プリズム135の配列ピッチP2は、単位プリズム135の配列方向(X方向)において一定である。
第2反射層14は、前述の第1反射層12よりも光の透過率が小さいことが好ましく、いわゆる非透過の反射層であることが望ましい。また、第2反射層14は、第1反射層12よりも反射率が大きいことが好ましい。
具体的には、第2反射層14の光の反射率は、60%以上90%以下とすることが好ましく、第2反射層14の光の透過率は、10%以下とすることが好ましく、0%とすることが望ましい。第2反射層14は、このような反射率及透過率とすることにより、第1反射層12を透過した映像光を十分に観察者側へ反射することができる。
なお、第2反射層14は、図3等に示すように、単位プリズム135による凹凸に沿って層状に形成される形態に限らず、単位プリズム135による凹凸を埋めるように形成され、スクリーン10の背面側が第2反射層14により平面状となる形態としてもよい。このような形態とすれば、第2反射層14をより容易に形成でき、単位プリズム135を保護できる。
まず、基材層133を用意し、その一方の面にプリズム形状部134をUV成型法等により形成し、他方の面にUV成型法等により光学形状部131を形成する。
このとき、プリズム形状部134を賦形する成形型の第1斜面135a及び第2斜面135bに対応する面には、微細かつ不規則な凹凸形状が形成されている。また、同様に、光学形状部131を賦形する成形型の第1斜面132a及び第2斜面132bに対応する面には、微細かつ不規則な凹凸形状が形成されている。
この各成形型に設けられた微細かつ不規則な凹凸形状は、ブラスト等、適宜その形成方法を選択して形成してよい。
このとき、第1反射層12は、単位光学形状132の第1斜面132a及び第2斜面132bの微細かつ不規則な凹凸形状に追従して形成され、かつ、凹凸形状の凹凸よりも十分に薄いので、第1反射層12の映像源側(+Z側)の面は、その凹凸形状に対応した凹凸形状を有している。
また、第2反射層14も、単位プリズム135の第1斜面135a及び第2斜面135bの微細かつ不規則な凹凸形状に追従して形成されおり、その映像源側の面は、その凹凸形状に対応した凹凸形状を有している。
前述のように、プリズム形状部134は、単位プリズム135が一方向に配列された形状であり、第1光学形状層11のリニアフレネルレンズ形状は、単位レンズ111が一方向に配列された形状であるので、基材層133をウェブ状とすることにより連続生産が可能である。したがって、本実施形態によれば、サーキュラーフレネルレンズ形状を有する反射型スクリーンに比べて、容易に製造することができ、高い生産性を有するスクリーン10とすることができる。
なお、スクリーン10の製造方法は、上述の方法に限らず、適宜、選択して採用してよい。
図4(a)では、前述の図3(a)に示したスクリーン10の断面に相当する断面を示し、図4(b)では、図3(b)に示したスクリーン10の断面に相当する断面を示している。なお、理解を容易にするために、図4(a)では、第1光学形状層11、第1反射層12、光学形状部131のみを示し、図4(b)では、第2光学形状層13、第2反射層14のみを示している。
映像源LSから投射され、スクリーン10に入射した映像光L1は、第1光学形状層11を透過し、単位レンズ111の第1斜面111aに形成された第1反射層12により一部の映像光L2が反射する。このとき、映像光L2は、リニアフレネルレンズ形状により、画面上下方向(Y方向)において、スクリーン10の正面方向に位置する観察者O1へ向けられる。すなわち、スクリーン10は、第1光学形状層11のリニアフレネルレンズ形状及び第1反射層12により、画面上下方向(Y方向)において、映像光L2を制御することができる。
また、映像光L2は、第1反射層12の微細かつ不規則な凹凸形状により、拡散反射されている。
このとき、単位プリズム135は、その断面形状が頂角θ3=90°の二等辺三角形形状であり、図4(b)に示すように、映像光L3は、その多くが画面左右方向(X方向)において、入射してきた方向へ反射(再帰反射)する。これにより、映像光L2は、スクリーン10の正面方向に位置する観察者O1側へ向かう。したがって、スクリーン10は、第2光学形状層13のプリズム形状部134及び第2反射層14により、画面左右方向(X方向)において、映像光を制御することができる。
また、このとき、映像光L3は、第2反射層14の表面の微細かつ不規則な凹凸形状により、拡散反射されている。
映像源側へ向かった映像光L3は、第1反射層12に入射する際に、一部が反射されるが、第1反射層12の反射層は第2反射層14の反射率より小さく、多くの映像光L3が観察者O1側へ向かうので、映像の表示に問題はない。
これらの理由から、サーキュラーフレネルレンズ形状を有する反射型のスクリーンは、生産コストがかさみ、生産性が低いという問題があった。
特に、単位プリズム135は、配列方向(X方向)において形状が一定であるので、製造がより容易に行える。
第2実施形態のスクリーン20は、映像源側に光を拡散する機能を有する光拡散層25を備える点等が第1実施形態のスクリーン10とは異なるが、それ以外は第1実施形態のスクリーン10と同様の形態である。したがって、以下の説明において、前述した第1実施形態と同様の機能を果たす部分には、同一の符号又は末尾に同一の符号を付して、重複する説明を適宜省略する。
図5は、第2実施形態のスクリーン20を説明する図である。図5(a)は、第1実施形態で示した図3(a)に相当し、スクリーン20の画面中央となる点を通り、画面上下方向(Y方向)に平行であって、スクリーン面に直交(Z方向に平行)する断面の一部を拡大して示している。図5(b)は、第1実施形態で示した図3(b)に相当し、スクリーン20の画面中央となる点を通り、画面左右方向(X方向)に平行であってスクリーン面に直交(Z方向に平行)な断面の一部を拡大して示している。
本実施形態の光拡散層25は、光透過性を有する樹脂が光を拡散する拡散材を含有している層である。
また、本実施形態の第1反射層22の両表面、及び、第2反射層24の映像源側の表面は、微細かつ不規則な凹凸形状を有していない。すなわち、単位レンズ111の第1斜面211a及び第2斜面211b(単位光学形状132の第1斜面232a及び第2斜面232b)、及び、単位プリズム135の第1斜面235a及び第2斜面235bは、微細かつ不規則な凹凸形状を有していない。
さらに、本実施形態によれば、第1反射層12及び第2反射層14の表面に微細かつ不規則な凹凸形状を形成する必要がなく、リニアフレネルレンズ形状等の成形型の製造が容易となり、スクリーン20の製造がより容易に行える。
第3実施形態のスクリーン30は、第2光学形状層33がその背面側(-Z側)の面にリニアフレネルレンズ形状を有する点が第1実施形態のスクリーン10とは異なるが、それ以外は第1実施形態のスクリーン10と同様の形態である。したがって、以下の説明において、前述した第1実施形態と同様の機能を果たす部分には、同一の符号又は末尾に同一の符号を付して、重複する説明を適宜省略する。
図6は、第3実施形態のスクリーン30を説明する図である。図6(a)は、第1実施形態で示した図3(a)に相当し、スクリーン30の画面中央となる点を通り、画面上下方向(Y方向)に平行であって、スクリーン面に直交(Z方向に平行)する断面の一部を拡大して示し、図6(b)は、第1実施形態で示した図3(b)に相当し、スクリーン30の画面中央となる点を通り、画面左右方向(X方向)に平行であってスクリーン面に直交(Z方向に平行)な断面の一部を拡大して示している。
第2光学形状層33は、映像源側から順に、光学形状部131、基材層133、フレネルレンズ形状部334を有し、背面側の面にリニアフレネルレンズ形状を有している。
第2光学形状層33のフレネルレンズ形状部334は、画面上下方向(Y方向)を長手方向とする単位レンズ335が画面左右方向(X方向)に配列されており、画面左右方向の中央を対称軸(図6(b)に一点破線で示す直線S)として画面左右方向において対称に単位レンズ335が配列されている。
単位レンズ335は、レンズ面となる第1斜面335aと、これに交差する非レンズ面となる第2斜面335bとを有している。第1斜面335a及び第2斜面335bは、スクリーン面に平行な面に対して、それぞれ角度θ4、角度θ5をなす。角度θ4,θ5は、θ4<θ5を満たす。
本実施形態では、単位レンズ335の配列ピッチP3は、配列方向(画面左右方向)において一定である。
なお、本実施形態では、第2反射層14は、第1斜面335aのみに形成される形態としてもよい。
また、本実施形態によれば、第2光学形状層33のフレネルレンズ形状部334は、画面左右方向(X方向)の中央を中心として、画面左右方向に対称であるので、第1実施形態及び第2実施形態に比べて、製造はやや困難となるが、画面左右方向においてより効果的に観察者O1へ映像光を向けることができ、映像の画面左右方向の明るさ及びその均一性がより向上する。
以上説明した各実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の範囲内である。
(1)第1及び第2実施形態において、第1光学形状層11と第2光学形状層13とのスクリーン10,20の厚み方向(Z方向)における位置を入れ替えてもよい。すなわち、第1光学形状層は、単位プリズム135が画面左右方向(X方向)に配列されたプリズム形状を有し、第2光学形状層は、単位レンズ111が画面上下方向(Y方向)に配列されたリニアフレネルレンズ形状を有する形態としてもよい。
また、同様に、第3実施形態において、第1光学形状層は、単位レンズ335が画面左右方向(X方向)の中央を中心として画面左右方向に対称に配列されたリニアフレネルレンズ形状を有し、第2光学形状層は、単位レンズ111が画面上下方向に配列されたリニアフレネルレンズ形状を有する形態としてもよい。
上述のような形態としても、各実施形態と同様の効果を奏することができる。
特に、スクリーン10,20,30の映像源側の表面に反射防止層を設けた場合には、第1反射層12や第2反射層14で反射した映像光が、映像源側のスクリーンと空気との界面で再度反射することを抑制でき、明るい映像を表示できる。
また、同様に、第1実施形態及び第3実施形態において、スクリーン10,30は、光を拡散する作用を有する光拡散層を有していてもよい。
これらの形態の場合、光拡散層の拡散作用の大きさや、第1反射層や第2反射層の表面が微細かつ不規則な凹凸形状については、適宜調節してよい。
10,20,30 スクリーン
11 第1光学形状層
111 単位レンズ
12,22 第1反射層
13,33 第2光学形状層
135 単位プリズム
335 単位レンズ
14,24 第2反射層
LS 映像源
Claims (10)
- 映像源から投射された映像光の少なくとも一部を反射して映像を表示する反射型スクリーンであって、
光透過性を有し、第1光学形状を背面側に有する第1光学形状層と、
前記第1光学形状層の背面側に設けられ、入射した光の一部を反射し、一部を透過する半透過型の第1反射層と、
前記第1反射層の背面側に設けられ、光透過性を有し、その背面側に第2光学形状を有する第2光学形状層と、
前記第2光学形状層の背面側に設けられ、入射した光の少なくとも一部を反射し、前記第1反射層の光の透過率よりも光の透過率が小さい第2反射層と、
を備え、
前記第1光学形状は、スクリーン面に沿って第1の方向に延在する第1単位光学形状がスクリーン面に沿って前記第1の方向に交差する第2の方向に配列されており、
前記第1反射層は、少なくとも前記第1単位光学形状の背面側表面の一部に設けられ、
前記第2光学形状は、スクリーン面に沿って第3の方向に延在する第2単位光学形状がスクリーン面に沿って前記第3の方向に交差する第4の方向に配列されており、
前記第2反射層は、少なくとも前記第2単位光学形状の背面側表面の一部に設けられ、
スクリーン面に直交する方向から見て、前記第1単位光学形状の配列方向である前記第2の方向と前記第2単位光学形状の配列方向である前記第4の方向とは交差すること、
を特徴とする反射型スクリーン。 - 請求項1に記載の反射型スクリーンにおいて、
前記第1反射層の光の反射率は、前記第2反射層の光の反射率より小さいこと、
を特徴とする反射型スクリーン。 - 請求項1又は請求項2に記載の反射型スクリーンにおいて、
前記第1光学形状は、リニアフレネルレンズ形状であり、
前記第1単位光学形状は、第1の面と前記第1の面に交差する第2の面とを有し、
前記第1反射層は、少なくとも前記第1の面に形成されていること、
を特徴とする反射型スクリーン。 - 請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の反射型スクリーンにおいて、
前記第2光学形状は、プリズム形状であり、
前記第2単位光学形状は、該反射型スクリーンの厚み方向及び前記第4の方向に平行な断面において、二等辺三角形形状であること、
を特徴とする反射型スクリーン。 - 請求項4に記載の反射型スクリーンにおいて、
前記第2単位光学形状の頂角は、80°以上100°以下であること、
を特徴とする反射型スクリーン。 - 請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の反射型スクリーンにおいて、
前記第2光学形状は、リニアフレネルレンズ形状であって、
該反射型スクリーンの画面の前記第4の方向における中央を中心として前記第4の方向において対称な形状となっていること、
を特徴とする反射型スクリーン。 - 請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の反射型スクリーンにおいて、
前記第2の方向と前記第4の方向とは、直交すること、
を特徴とする反射型スクリーン。 - 請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載の反射型スクリーンにおいて、
前記第1反射層及び前記第2反射層は、その表面に微細かつ不規則な凹凸形状を有し、光を拡散反射すること、
を特徴とする反射型スクリーン。 - 請求項1から請求項8までのいずれか1項に記載の反射型スクリーンにおいて、
光を拡散する光拡散層を備えること、
を特徴とする反射型スクリーン。 - 請求項1から請求項9までのいずれか1項に記載の反射型スクリーンと、
前記反射型スクリーンに映像光を投射する映像源と、
を備える映像表示装置。
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