JP2022034209A - レンズユニットおよびカメラモジュール - Google Patents

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Hiroyuki Hirata
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Abstract

【課題】鏡筒内に設けた面状ヒータの延出部を鏡筒内で容易に引き回して、外部に導出できるレンズユニットおよびカメラモジュールを提供する。【解決手段】複数のレンズ等の光学部品を収容保持する鏡筒12と、最も物体側に位置する第1レンズ13を加熱可能な面状ヒータ50とを備え、鏡筒12は、内周面が八角形以上の多角形状に形成されて、第1レンズ13より像側に位置する光学部品を収容保持する収容保持部Sを備え、面状ヒータ50は、レンズを加熱する加熱部51と、加熱部51に電気を供給する帯状の延出部52とを備え、収容保持部Sに、鏡筒12の軸方向に延びるとともに延出部52の幅より広い溝幅を有する挿通溝55が設けられ、鏡筒12に、挿通溝55に挿通された延出部52を外部に導出するための導出孔56が挿通溝55と連通して設けられている。【選択図】図1

Description

本発明は、例えば自動車等の車両に搭載される車載カメラを構成し得るレンズユニットおよびカメラモジュールに関する。
監視カメラ、車載カメラ等、屋外に設置されるカメラが知られている。そのような屋外に設置されるカメラでは、降雪時にレンズ前面に氷雪が付着することがある。また、外気温が氷点下以下になった場合に、レンズ前面が凍結し霜が付着することがある。その場合、レンズ前面への付着物によって撮像画像が不鮮明となり、カメラの撮像性能が低下してしまう。
近年、車両にカメラ(車載カメラ)が搭載されるようになっており、車載カメラが撮像した画像は、自動ブレーキ機能、自動運転機能等の機能に利用されている。それらの機能は車両の走行を制御する機能であり、車載カメラの撮像機能の低下は、事故等の発生につながってしまう虞がある。そのため、レンズ前面に付着した付着物を融かす融雪機能を備えたカメラの開発が求められている。
また、車載カメラのレンズユニットは、撮像対象に向けられる側(物体側)が車外に露出した状態となるので、強度、防水性、耐薬品性、高温耐久性等が要求される。
また、温度変化によるレンズの曇りを防止する必要などがある。
特許文献1には、レンズ前面の凍結やレンズの曇りを防止するために、鏡筒内部の気密状態を確保したレンズユニットが開示されている。このレンズユニットでは、4つのレンズが鏡筒内に光軸方向に沿って並べて配置されている。物体側では、最も物体側のレンズと鏡筒の内周面との間に0リングを配置することで、シール性が実現されている。また、像側(撮像素子側)では、接着剤を介して光学フィルタを鏡筒に取り付けることで、シール性が実現されている。このように、物体側のシールと結像側のシールとにより鏡筒内部の気密性が確保され、レンズの曇りが防止されるようになっている。
特開2008-233512号公報
ところで、上述したように鏡筒内部の気密態を確保しても、完全なる気密状態の確保は困難であり、外気温とレンズユニット内の温度との間の差が大きくなると、レンズユニット内の水蒸気が凝縮してレンズ表面に結露が生じる。特に、外部との温度差の影響が最も大きい第1レンズ(最も物体側の位置するレンズ)とこれに隣り合う第2レンズとの間のレンズ間空間内で、とりわけ第1レンズの裏面に結露が生じ易い。
このため、第1レンズの裏面の結露を除去するために、当該第1レンズをFPCヒータ等の面状ヒータによって加熱することが考えられる。面状ヒータは、ドーナツ板形状に形成されて、第1レンズを加熱する加熱部と、この加熱部から延出して当該加熱部に電気を供給する帯状の延出部を備えている。
一方、鏡筒は、内周面が円形状に形成されて、複数のレンズを収容保持する収容保持部を有しているが、レンズの外周面は、当該レンズの径方向の位置決めのために、収容保持部に当接されているので、面状ヒータの延出部を鏡筒内で引き回して外部に導出することが困難である。
そこで、収容保持部の内周面を多角形状に形成し、その内周面に円形状のレンズを複数の点で支持することによって、収容保持部の内周面とレンズの外周面との間に隙間が形成されるので、この隙間に面状ヒータの延出部を通すことによって、当該延出部を鏡筒内で引き回すことができる。
しかし、延出部に形成された電気的配線はなるべく発熱しないように電気抵抗値を下げる必要があるため、所定の幅が必要であり、必然的に延出部自体も所定の幅が必要となる。つまり、延出部は帯状の銅箔を有しているが、電気抵抗値を下げるために銅箔に一定の幅が必要であるため、延出部に一定の幅が必要となる。このため、延出部を隙間に通し難いばかりか、無理に通そうとすると、延出部がレンズの外周面に当たって、当該レンズに位置ずれ(偏心)が生じるおそれがある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、鏡筒内に設けた面状ヒータの延出部を鏡筒内で容易に引き回して、外部に導出できるレンズユニットおよびカメラモジュールを提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明は、光軸に沿って並べられた複数のレンズやスペーサ等の光学部品と、これら複数の光学部品を収容保持する鏡筒と、最も物体側に位置する第1レンズを加熱可能な面状ヒータとを備えたレンズユニットにおいて、
前記鏡筒は、内周面が八角形以上の多角形状に形成されて、前記第1レンズより像側に位置する前記光学部品を収容保持する収容保持部を備え、
前記面状ヒータは、前記第1レンズを加熱する加熱部と、この加熱部から延出して前記加熱部に電気を供給する帯状の延出部とを備え、
前記収容保持部に、前記鏡筒の軸方向に延びるとともに前記延出部の幅より広い溝幅を有する挿通溝が設けられ、
前記鏡筒に、前記挿通溝に挿通された延出部を外部に導出するための導出孔が前記挿通溝と連通して設けられていることを特徴とする。
ここで、鏡筒内において、光軸方向に隣り合うレンズ間にスペーサを設ける場合があるが、当該スペーサは収容保持部に収容される。このため、本発明では、レンズやスペーサ等を光学部品とする。
また、「多角形状」とは、収容保持部の内周面が平面視(鏡筒の軸方向視)において八角形以上の正多角形状、八角形以上の正多角形以外の多角形状、および周方向に所定間隔で配置された8以上の直線状の辺と、周方向に隣り合う辺どうしを繋ぐように配置される円弧との組み合わせによる形状を含むが、さらに、レンズの外周を点(点接触)で支持可能な8以上の平面を有する形状も含む。収容保持部の内周面を「正多角形状」とすることで均等保持(応力均等配分)が可能でよりレンズの軸合わせに効果がある。
また、前記面状ヒータとしては、例えばFPCヒータや有機PTCヒータが用いられる。
本発明においては、レンズやスペーサ等の光学部品を収容保持する収容保持部に、鏡筒の軸方向に延びるとともに延出部の幅より広い溝幅を有する挿通溝が設けられているので、当該挿通溝に延出部を挿通することによって、当該延出部を鏡筒内で容易に引き回すことができ、さらに、鏡筒に、挿通溝に挿通された延出部を外部に導出するための導出孔が挿通溝と連通して設けられているので、挿通溝に挿通された延出部を導出孔から容易に外部に導出できる。
また、面状ヒータの延出部が光学部品に干渉しないので、延出部を鏡筒内で引き回しても、光学部品が偏心(位置ずれ)することがない。
また、本発明の前記構成において、前記導出孔は前記鏡筒の周壁に設けられていてもよい。
このような構成によれば、導出孔が鏡筒に周壁に設けられているので、面状ヒータの延出部を鏡筒の周壁から容易に導出できる。
また、本発明の前記構成において、前記導出孔は前記鏡筒の像側の端面壁に設けられていてもよい。
このような構成によれば、導出孔が鏡筒の像側の端面壁に設けられているので、面状ヒータの延出部を鏡筒の端面壁から容易に導出できる。
また、本発明の前記構成において、前記挿通溝の幅方向の両端と前記収容保持部の中心とを結ぶ線のなす角度が60°以内であってもよい。
このような構成によれば、挿通溝の幅方向の両端と収容保持部の中心とを結ぶ線のなす角度が60°以内であるので、内周面が八角形以上の多角形状に形成された収容保持部に円形状の光学部品の外周面を6点以上で保持でき、このため、当該光学部品レンズを安定的に保持できる。
また、本発明の前記構成において、前記挿通溝の溝幅が3.5mm以内であってもよい。
このような構成によれば、挿通溝の溝幅が3.5mm以内であるので、面状ヒータの幅が3.5mm以内の延出部を挿通溝に容易に挿通できる。
また、本発明に係るカメラモジュールは、前記レンズユニットを備えることを特徴とする。
このような構成によれば、上述のレンズユニットの作用効果をカメラモジュールで得ることができる。
本発明によれば、鏡筒内に設けた面状ヒータの延出部を鏡筒内で容易に引き回して、外部に導出できる。
本発明の第1の実施形態を示すもので、レンズユニットの概略断面図である。 同、(a)は鏡筒の第1例を示す平面図、(b)は鏡筒の第2例を示す平面図である。 同、鏡筒を斜め上方から見た斜視図である。 同、鏡筒の別の斜め上方から見た斜視図である。 同、収容保持部によってレンズを支持した状態を模式的に示す図である。 同、カメラモジュールの概略断面図である。 同、FPCヒータの平面図である。 同、レンズやスペーサを示す平面図である。 同、スペーサを鏡筒に収容保持した状態を示す平面図である。 本発明の第2の実施形態を示すもので、レンズユニットの概略断面図である。 同、鏡筒を斜め上方から見た斜視図である。 同、鏡筒を斜め下方から見た斜視図である。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
なお、以下で説明される本実施形態のレンズユニットは、特に車載カメラ等のカメラモジュール用のものであり、例えば、自動車の外表面側に固定して設置され、配線は自動車内に引き込まれてディスプレイやその他の装置に接続される。また、全ての図においてレンズおよびスペーサについてはハッチングを省略している。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係るレンズユニット11を示している。図示のように、本実施形態のレンズユニット11は、例えば樹脂製の円筒状の鏡筒(バレル)12と、鏡筒12内に配置される複数の平面視円形状のレンズ、例えば、物体側(図1において上側)から、第1レンズ13、第2レンズ14、第3レンズ15、第4レンズ16および第5レンズ17から成る5つのレンズと、3つの絞り部材22a,22b,22cとを備えている。
また、鏡筒12の底面には、鏡筒12の底面内周からレンズ17と接触していない部分に向けて径方向に延びる溝が設けられている。この溝は気密検査のための空気の流通のための溝ある。
なお、本実施形態では、第1レンズ13、第2レンズ14、第3レンズ15、第4レンズ16、第5レンズ17絞り部材22a,22b,22cおよび後述するスペーサ30を光学部品とする。
3つの絞り部材22a,22b,22cのうちの物体側から1番目の絞り部材22aは、第2レンズ14と第3レンズ15との間に配置されている。物体側から2番目の絞り部材22bは、第3レンズ15と第4レンズ16との間に配置されている。物体側から3番目の絞り部材22cは、第4レンズ16と第5レンズ17との間に配置されている。
絞り部材22aは透過光量を制限し、明るさの指標となるF値を決定する「開口絞り」である。また、絞り部材22b,22cはゴーストの原因となる光線や収差の原因となる光線を遮光する「遮光絞り」である。このようなレンズユニット11を備える車載カメラは、レンズユニット11と、図示しないイメージセンサを有する基板と、当該基板を自動車等の車両に設置する図示しない設置部材とを備えるものである。
鏡筒12内に収容される複数のレンズ13,14,15,16,17は、それぞれの光軸を一致させた状態で積み重ねられて配置されており、1つの光軸Oに沿って各レンズ13,14,15,16,17が並べられた状態となって、撮像に用いられる一群のレンズ群Lを構成している。この場合、レンズ群Lを構成する最も物体側に位置する第1レンズ13は、物体側に平坦面を有するとともに像側に凹面を有する球面ガラスレンズであり、第2レンズ14は物体側および像側にそれぞれ凸曲面を有する球面ガラスレンズである。その他のレンズ15,16,17は樹脂レンズであるが、これに限定されない(例えば、第1レンズ13および第2レンズ14が樹脂レンズであっても構わない;第1および第2レンズ13,14が樹脂製の場合、第1レンズ13および第2レンズ14は、例えば、互いの線膨張係数の差が40×10-6/K(m)以上であってもよい)。
また、鏡筒12には、第1レンズ13と第3レンズ15との間においてスペーサ30が設けられ、第1レンズ13と第3レンズ15とスペーサ30と第2レンズ14とによって囲まれたレンズ間空間SLを有し、第1レンズ13とスペーサ30、およびスペーサ30と第3レンズ15は、それぞれレンズ間空間SL内が外部に対して密閉されるように互いに接着されていてもよい。レンズの数、スペーサの数やレンズ、スペーサおよび鏡筒の素材等については用途等に応じて任意に設定できる。
なお、これらのレンズ13,14,15,16,17の表面には、必要に応じて、反射防止膜、親水膜、撥水膜等が設けられる。
スペーサ30は円筒状に形成され、その内側下端部に第2レンズ14が保持されている。すなわち、スペーサ30はその内径側の下端縁にカシメ部31を有し、このカシメ部31は、第2レンズ14の対向面14aをスペーサ30の対向面30bに光軸方向において押し付けるようにして径方向内側に熱的にカシメられている。
このように、カシメ部31によって第2レンズ14の対向面14aがスペーサ30の対向面30bに押し付けられることによって、スペーサ30に第2レンズ14が保持されている。
また、本実施形態において、最も物体側に位置する第1レンズ13と鏡筒12との間にはシール部材としてのOリング26が介挿され、鏡筒12の内側のレンズ群L内に水や塵埃が侵入しないようにしている。この場合、第1レンズ13の外周面13dに、該レンズ13の像側部分で径が小さくなった段差状の縮径部13eが設けられ、この縮径部13eにOリング26が装着されて、第1レンズ13の外周面13dと鏡筒12の内周面12aとの間でOリング26が径方向で圧縮されることにより、鏡筒12の物体側端部が封止された状態となっている。
なお、第1レンズ13と鏡筒12との間に介挿されるシール部材は、Oリング26に限定されず、第1レンズ13と鏡筒12との間をシールできる環状体であればどのような形態であっても構わない。
また、鏡筒12は、レンズ群Lが組み込まれて収容保持された状態で、その物体側の端部(図1において上端部)のカシメ部23が径方向内側に熱的にカシメられることにより、レンズ群Lの最も物体側に位置する第1レンズ13をこのカシメ部23により鏡筒12の物体側端部に光軸方向で固定している。この場合、安定したカシメを行なえるように、カシメ部23が圧接されるガラスレンズ13の部位は平面状に斜めにカットされた平坦部13bとして形成される。
また、鏡筒12は、像側の端部(図1において下端部)において、第5レンズ17よりも径の小さい開口部を有する内側フランジ部24を有している。この内側フランジ部24とカシメ部23とにより、鏡筒12内にレンズ群Lを構成する複数のレンズ13,14,15,16,17と絞り部材22a,22b,22cとが光軸方向で保持固定されている。
鏡筒12は、レンズ15,16,17および光軸方向に隣り合うレンズ13,15間に設けられたスペーサ30等の光学部品を収容保持する収容保持部Sを備えている。
収容保持部Sは、図2および図3に示すように、内周面が八角形以上の多角形状に形成されているが、本実施形態では、周方向に所定間隔で配置された12の直線状の辺(弦)と、周方向に隣り合う辺(弦)どうしを繋ぐように配置される12の円弧との組み合わせによる形状となっている。
また、収容保持部Sは、その内径が物体側から像側に向かって段階的に小さくなっている。これに対応して、スペーサ30、レンズ15,16,17は、物体側から像側に向かうにつれて、外径が小さくなっている。基本的に、スペーサ30、レンズ15,16,17のそれぞれの外径と、鏡筒12の収容保持部Sのスペーサ30、各レンズ15,16,17が支持される部分それぞれの内径とは略等しくなっている。
すなわち、代表してレンズ15について説明すると、図5に模式的に示すように、収容保持部Sは、内周面が正十二角形状に形成されることで、12個の平面状の支持面SSを有しており、これら12個の支持面SSは等しい角度で周方向に隣接している。各支持面SSの周方向の中央部がレンズ15の外周面を支持する支持点SPであり、当該支持点SPは12個ある。したがって、レンズ15は12個の支持点SPによって光軸と直交する方向において安定的に支持されている。
なお、図2では、上述したように、周方向に所定間隔で配置された12の直線状の辺(弦)と、周方向に隣り合う辺(弦)どうしを繋ぐように配置される12の円弧との組み合わせによる形状となっているが、以下では正十二角形状として説明する。
スペーサ30およびレンズ16,17を収容保持する収容保持部Sも同様に、内周面が正十二角形状に形成されているが、物体側から像側に向かうにつれて、外径(光軸を中心として点対称に配置される支持点SP間の距離)が段階的に小さくなっている。また、レンズ16,17もそれぞれ12個の支持点SPによって光軸と直交する方向において安定的に支持されているが、スペーサ30は後述するように、収容保持部Sに挿通溝55を設けているため、10個の支持点SPによって光軸と直交する方向において安定的に支持されている。
ここで、収容保持部Sは、図1~図3に示すように、スペーサ30を収容保持する第1収容保持部S1、レンズ15を収容する第2収容保持部S2、レンズ16を収容する第3収容保持部S3、レンズ17を収容する第4収容保持部S4とから構成され、第1収容保持部S1から第4収容保持部S4に向けて段階的に内径が小さくなっている。そして、鏡筒12の軸方向に隣り合う収容保持部どうし間には、径方向内側に張り出す段差面が設けられている。
また、図2(a)に示す収容保持部Sは、正十二角形の一つの頂点を後述する挿通溝55の幅方向中央に向けて配置されているのに対し、図2(b)に示す収容保持部Sは、正十二角形の一つの頂点を挿通溝55の幅方向中央から周方向に15°回転させた位置に向けて配置されているが、いずれにおいても、10個の支持点SPによってスペーサ30が支持されている。
また、物体側に最も近い第1レンズ13を収容する収容保持部SUは、内周面が円形状に形成されており、当該収容保持部SUに第1レンズ13が収容保持されている。
また、第2レンズ14はレンズ13,15,16,17より小径に形成され、スペーサ30に保持固定されている。
なお、鏡筒12の外周面には、鏡筒12を車載カメラに設置する際に用いられる外側フランジ部25が鏡筒12の外周面に鍔状に設けられている。
図6は、図1に示すレンズユニット11を有する本実施形態のカメラモジュール300の概略断面図である。図示のように、カメラモジュール300は、フィルタ105が装着されたレンズユニット11を含んで構成されている。
カメラモジュール300は、外装部品である上ケース(図示略)と、レンズユニット11を保持するマウント(台座)302とを備えている。また、カメラモジュール300は、シール部材303およびパッケージセンサ(撮像素子)304を備えている。
上ケースは、レンズユニット11の物体側の端部を露出させるとともに他の部分を覆う部材である。マウント302は、上ケースの内部に配置されており、レンズユニット11の雄ねじ11aと螺合する雌ねじ302aを有する。
パッケージセンサ304は、マウント302の内部に配置されており、かつ、レンズユニット11により形成される物体の像を受光する位置に配置されている。また、パッケージセンサ304は、CCDやCMOS等を備えており、レンズユニット11を通じて集光されて到達する光を電気信号に変換する。変換された電気信号は、カメラにより撮影された画像データの構成要素であるアナログデータやデジタルデータに変換される。
以上のような構成を成すレンズユニット11およびカメラモジュール300は、図1および図7に示すように、最も物体側に位置する第1レンズ13を加熱可能なFPCヒータ(面状ヒータ)50を備えている。なお、面状ヒータとして有機PTCヒータを用いてもよい。
FPCヒータ50は、図7に示すように、フレキシブルプリント回路基板によって形成されており、第1レンズ13を加熱する加熱部51と、この加熱部51から延出して加熱部51に電気を供給する延出部52とを備えている。
加熱部51はドーナツ板状に形成されており、外径は第1レンズ13の像側の端面13aの外径とほぼ等しくなっており、内径は第1レンズ13の像側の端面13aの内径とほぼ等しくなっている。加熱部51は、ドーナツ板状のベースフィルム上に細い線状の銅箔51aが外周側から半円弧を形成するように内周側に折返しながら半円状に形成された回路部を線対称的に形成したものであり、この回路部が発熱するようになっている。
延出部52は加熱部51から径方向外側に直線状に延出するものであり、帯状のベースフィル部上に2つの帯状の銅箔52aが平行に配置されることによって形成され、一方の銅箔52aが電源の陽極に接続され、他方の銅箔52aが陰極に接続される。
前記収容保持部Sには、図2および図3に示すように、鏡筒12の軸方向に延びる挿通溝55が設けられている。この挿通溝55はFPCヒータ50の延出部52の幅より広い溝幅を有するとともに、延出部52の厚さより深い溝深さを有する。また、挿通溝55は第1収容保持部S1の物体側の端から第1収容保持部S1の像側の端より若干物体側の位置まで延びている。
FPCヒータ50の加熱部51はレンズ13の像側の端面13aに密着され、延出部52は挿通溝55側に向けられたうえで、当該挿通溝55に挿通されている。
また、鏡筒12の周壁には、導出孔56が挿通溝55と連通して設けられている。導出孔56は矩形状の孔であり、孔幅は挿通溝55の溝幅と等しくなっており、当該導出孔56は、鏡筒12の周壁を貫通するように形成されている。当該導出孔56の出口は外側フランジ部25より上方の鏡筒12の周壁に配置されている。
このような導出孔56は、挿通溝55に挿通されたFPCヒータ50の延出部52を鏡筒12の外部に導出するためのものであり、挿通溝55に挿通された延出部52は導出孔56の入口で略直角に径方向外側に曲げられたうえで、導出孔56に挿通され、外部に導出されている。
また、本実施形態では、図2に示すように、挿通溝55の幅方向の両端と収容保持部S(第1収容保持部S1)の中心Оとを結ぶ線のなす角度θが60°以内となっている。
図2(a)に示すように、第1収容保持部S1は、内周面が正十二角形以上の正多角形状に形成されているが、当該内周面の一部が矩形溝状に切り欠かれることによって、12個の支持面SSのうち、2つの支持面SSが切除されている。したがって、スペーサ30は、10個の支持点SPによって支持されている。このため、挿通溝55が形成されていても、スペーサ30を安定的に支持できる。
また、図2(b)に示すように、第1収容保持部S1は、内周面が正十二角形以上の正多角形状に形成されているが、当該内周面の一部が矩形溝状に切り欠かれることによって、12個の支持面SSのうち、1つの支持面SSと2つの支持面SSの半分以下が切除されている。したがって、スペーサ30は、10個の支持点SPによって支持されている。このため、挿通溝55が形成されていても、スペーサ30を安定的に支持できる。
レンズ15~17およびスペーサ30は、図8に示すように、外径部が円筒面によって形成されているが、当該円筒面の一部には、平坦面30aが形成されることで、Dカット形状となっている。このようなDカット形状のDカット部分を挿通溝55に対向させるように配置するのが好ましい。後述する第2の実施形態でも同様である。
平坦面30aはレンズ15~17およびスペーサ30を成形する際にゲートとなる部位であり、当該平坦面30aはもともと第1収容保持部S1の支持面SSに当接されない部位である。したがって、図9に示すように、平坦面30aを挿通溝55に配置することによって、スペーサ30を10個の支持点SPによって支持できる。
なお、挿通溝55に配置された平坦面30aと挿通溝55の溝底面との間にはFPCヒータ50の延出部52を挿通可能な十分な隙間がある。
また、本実施形態では、図2に示すように、挿通溝55の溝幅Wは3.5mm以内となっている。上述したように、挿通溝55の溝幅を角度θが60°以内とした場合、スペーサ30の外径が大きくなるほど、挿通溝55の溝幅が大きくなるので、過大となるのを抑制するため、挿通溝55の溝幅Wを3.5mm以内と規定する。
以上説明したように、本実施形態によれば、スペーサ30を収容保持する第1収容保持部S1に、鏡筒12の軸方向に延びて、FPCヒータ50の延出部52の幅より広い溝幅を有する挿通溝55が設けられているので、当該挿通溝55に延出部52を挿通することによって、当該延出部52を鏡筒内で容易に引き回すことができ、さらに、鏡筒12の周壁に、挿通溝55に挿通された延出部52を外部に導出するための導出孔56が挿通溝55と連通して設けられているので、挿通溝55に挿通された延出部52を導出孔56から容易に外部に導出できる。
また、FCCヒータ50の延出部52がスペーサ30やレンズ15,16,17に干渉しないので、延出部52を鏡筒12内で引き回しても、スペーサ30やレンズ15,16,17が偏心することがない。
また、導出孔56が鏡筒12に周壁に設けられているので、FPCヒータ50の延出部52を鏡筒12の周壁から容易に導出できる。
さらに、挿通溝55の向の両端と第1収容保持部S1の中心とを結ぶ線のなす角度が60°以内であるので、内周面が正十二角形に形成された第1収容保持部S1にスペーサ30の外周面を10個の支持点SPで保持でき、このため、当該スペーサ30を安定的に保持できる。
加えて、挿通溝55の溝幅が3.5mm以内であるので、FPCヒータ50の幅が3.5mm以内の延出部52を挿通溝55に容易に挿通できる。
(第2の実施形態)
図10~図12は第2の実施形態を示すもので、図10はレンズユニット11の断面図、図11は鏡筒12を斜め上方から見た斜視図、図12は鏡筒12を斜め下方から見た斜視図である。第2の実施形態のレンズユニット11が第1の実施形態のレンズユニット11と異なる点は、挿通溝と導出孔の構成であるので、以下ではこの点について説明し、第1の実施形態と同一構成には同一符号を付してその説明を省略することもある。
図10~図12に示すように、収容保持部Sには、鏡筒12の軸方向に延びる挿通溝65が設けられている。この挿通溝65は、FPCヒータ50の延出部52の幅より広い溝幅を有するとともに、延出部52の厚さより深い溝深さを有する。また、挿通溝65は第1収容保持部S1の物体側の端から第4収容保持部S4の底部に位置する内側フランジ部24の上面まで延びている。また、挿通溝65の溝底は第1収容保持部S1から第2収容保持部S2まで真っすぐに延び、第2収容保持部S2と第3収容保持部S3との境界部で径方向内側に斜めに延びることで段差部を形成し、第3収容保持部S3から第4収容保持部S4まで真っすぐに延びている。
本実施形態では、挿通溝65が第1収容保持部S1の物体側の端から第4収容保持部S4の底部に位置する内側フランジ部24の上面まで延びているので、第1収容保持部S1に収容保持されるスペーサ30、第2収容保持部S2に収容保持部S2に収容保持されるレンズ15、第3収容保持部S3に収容保持されるレンズ16および第4収容保持部S4に収容保持されるレンズ17は、それぞれ10個の支持点SPによって光軸と直交する方向において安定的に支持されている。
FPCヒータ50の加熱部51はレンズ13の像側の端面13aに密着され、延出部52は挿通溝65側に向けられたうえで、当該挿通溝65に挿通されている。
また、鏡筒12の像側の端面壁24、つまり内側フランジ部24には、導出孔66が挿通溝65と連通して設けられている。導出孔66は矩形状の孔であり、孔幅は挿通溝65の溝幅と等しくなっており、当該導出孔66は、鏡筒12の端面壁(内側フランジ部)24を貫通するように形成されている。
このような導出孔66は、挿通溝65に挿通されたFPCヒータ50の延出部52を鏡筒12の外部に導出するためのものであり、挿通溝65に挿通された延出部52は導出孔66の入口で略直角に折り曲げられたうえで、導出孔66に挿通され、内側フランジ部24から外部に導出されている。
本実施形態によれば、第1の実施形態と同様の効果を得ることができるのは勿論のこと、挿通溝65が鏡筒12の軸方向に延び、この挿通溝65に連通する導出孔66が鏡筒12の像側の端面壁24に設けられているので、FPCヒータ50の延出部52を鏡筒12の端面壁24から容易に導出できる。
なお、第1および第2の実施形態では、収容保持部Sにスペーサ30、レンズ15,16,17を収容保持するようにしたが、収容保持部Sには複数のレンズのみを収容保持するようにしてもよい。つまり、スペーサ30が無くてもよい。
また、第1および第2の実施形態では、最も物体側に位置するレンズ13を収容保持する収容保持部SUは、内周面が円形状に形成されているが、当該収容保持部SUを内周面が八角形以上の多角形状に形成してもよい。
11 レンズユニット
12 鏡筒
13,14,15,16,17 レンズ(光学部品)
24 内側フランジ部(端面壁)
30 スペーサ(光学部品)
50 FPCヒータ(面状ヒータ)
51 加熱部
52 延出部
55,65 挿通溝
56,66 導出孔
L レンズ群
O 光軸
S 収容保持部
S1 第1収容保持部
S2 第2収容保持部
S3 第3収容保持部
S4 第4収容保持部

Claims (6)

  1. 光軸に沿って並べられた複数のレンズやスペーサ等の光学部品と、これら複数の光学部品を収容保持する鏡筒と、最も物体側に位置する第1レンズを加熱可能な面状ヒータとを備えたレンズユニットにおいて、
    前記鏡筒は、内周面が八角形以上の多角形状に形成されて、前記第1レンズより像側に位置する前記光学部品を収容保持する収容保持部を備え、
    前記面状ヒータは、前記第1レンズを加熱する加熱部と、この加熱部から延出して前記加熱部に電気を供給する帯状の延出部とを備え、
    前記収容保持部に、前記鏡筒の軸方向に延びるとともに前記延出部の幅より広い溝幅を有する挿通溝が設けられ、
    前記鏡筒に、前記挿通溝に挿通された延出部を外部に導出するための導出孔が前記挿通溝と連通して設けられていることを特徴とするレンズユニット。
  2. 前記導出孔は前記鏡筒の周壁に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のレンズユニット。
  3. 前記導出孔は前記鏡筒の像側の端面壁に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のレンズユニット。
  4. 前記挿通溝の幅方向の両端と前記収容保持部の中心とを結ぶ線のなす角度が60°以内であることを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載のレンズユニット。
  5. 前記挿通溝の溝幅が3.5mm以内であることを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載のレンズユニット。
  6. 請求項1~5のいずれか1項に記載のレンズユニットを備えることを特徴とするカメラモジュール。
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