JP7339023B2 - レンズユニットおよびカメラモジュール - Google Patents
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Description
円筒状に形成された鏡筒と、
前記鏡筒の内側に、前記鏡筒の軸方向に沿って並べて配置された複数のレンズと、
前記鏡筒の物体側の端部に形成された縮径部に配置されたシール部材と、
前記シール部材の物体側に配置され、像側の面にヒータ部が形成されたカバーガラスと、
前記カバーガラスの外周部を保持した状態で、前記鏡筒の物体側の端部に取り付けられる蓋部材とを備え、
前記ヒータ部は、透明導電膜と、前記透明導電膜の上に形成された一対の電極部とを有していることを特徴とする。
円筒状に形成された鏡筒と、
前記鏡筒の内側に、前記鏡筒の軸方向に沿って並べて配置された複数のレンズと、
前記鏡筒の物体側の端部に取り付けられる円筒状のホルダと、
前記ホルダの物体側の端部に形成された縮径部に配置されたシール部材と、
前記シール部材の物体側に配置され、像側の面にヒータ部が形成されたカバーガラスと、
前記カバーガラスの外周部を保持した状態で、前記ホルダの物体側の端部に取り付けられる蓋部材とを備え、
前記ヒータ部は、透明導電膜と、前記透明導電膜の上に形成された一対の電極部とを有していることを特徴とする。
以下、図面を参照しながら本発明の第1の実施の形態について説明する。
図1は、第1の実施の形態に係るカメラモジュール500の軸方向断面図である。なお、図1では、断面であることを示すハッチングを一部省略している。
カメラモジュール500は、レンズユニット100、上カメラケース310、下カメラケース320、シール部材330、撮像素子340、および基板350等を備えている。
また、レンズユニット100は、像側とは反対側の端部、すなわち物体側の端部が撮像対象を向くように配置されている。このレンズユニット100を備えるカメラモジュール500は、物体の像を像側に形成するものであり、例えば自動車に搭載される車載カメラに用いられる。車載カメラには、例えば、車両のサイドミラーに搭載されて車両の後方を撮像するリアビューカメラがある。
絞り7は、環状の部材であり、例えば金属で形成されている。この絞り7は、鏡筒10の内側のレンズ間等に配置されている。絞り7には、透過光量を制限し、明るさの指標となるF値を決定する開口絞り、またはゴーストの原因となる光線や収差の原因となる光線を遮光する遮光絞りがある。
スペーサ6は、環状の部材であり、例えば金属で形成されている。このスペーサ6は、鏡筒10の内側のレンズ間等に配置されている。このスペーサ6の内周面は、ねじ形状に形成されており、これにより時間のかかる切削加工の加工速度を高めることができ、生産性を向上させることができるとともに、ゴーストを効果的に防止できる。
光学フィルタ8は、例えば円形状に形成された赤外線カットフィルタである。この光学フィルタ8は、特定の周波数成分を除去する目的で配置されている。光学フィルタ8は、鏡筒10の像側の端面に、物体側に向かって凹むように形成された凹部に、例えば接着により固定されている。接着剤としては、紫外線硬化樹脂等が用いられる。
小径筒部11の最も像側の内周面には、径方向内側に向かって突出し、軸方向から見て環状となっている支持部11aが設けられている。この支持部11aには、第5レンズ5の外周部における像側の面が当接している。なお、レンズの外周部とは、レンズにおける有効径の外周側に形成されている部位(フランジ部)である。
また、小径筒部11の最も物体側の外周面には、雄ねじ部11bが設けられている。
大径筒部12は、小径筒部11の物体側外周面(略中央部)から、袴状に、径方向外側および物体側に向かって延びるように形成されている。大径筒部12の先端(物体側端部)は、小径筒部11の物体側の端部および第1レンズ1の物体側の面よりも物体側に突出している。大径筒部12の最も物体側の外周面には、雄ねじ部12aが形成されている。また、大径筒部12の最も像側の外周面には、径方向外側に向かって突出する鍔状のフランジ部13が形成されている。
透明導電膜61は、円形状の外周側の一部が、略1/4円程度にわたって切り欠かれた形状、すなわち、透明導電膜61が形成されていない切り欠き部が設けられている。この切り欠き部の範囲内の一方側に、電極部62の2箇所の接続部62aが、周方向に沿って隣接するように形成されている。
一方の電極部62は、一方の接続部62aから反時計回りに、略1/4円程度の長さの円弧状となるように、透明導電膜61の上に形成されている。
他方の電極部62は、他方の接続部62aから時計回りに、略半円程度の長さの円弧状となるように形成されている。このとき、他方の電極部62の、接続部62a側の約半分の円弧は、切り欠き部の範囲内に位置し、接続部62aから遠い側の約半分において、透明導電膜61の上に電極部62が形成されている。換言すると、他方の電極部62は、透明導電膜61の切り欠き部と透明導電膜61の上とに跨って形成されている。この場合でも、透明導電膜61上に設けられている電極部62同士の関係は、点対称となっている。すなわち、透明導電膜61の上に形成されている部分の電極部62は、透明導電膜61の中心Oを対称の中心とし、点対称となるように設けられている。これは、非対称の電極部62に対して、透明導電膜61の形成範囲を異ならせることで、対称の電極部62を形成しているということもできる。
これにより、電極部62に電力が供給されると、透明導電膜61に均一に電流が流れ、透明導電膜61が均一に発熱するようになっている。このような構成とすることで、2箇所の接続部62aを近接させつつ、透明導電膜61に均一に電流を流すことができる。2箇所の接続部62aを近接させる(隣接して設ける)ことで、例えば配線部70を接続する作業がより容易になるという効果を奏する。
透明導電膜61は、カバーガラス50の像側の面に、一様に、四角形状に形成されている。電極部62は、透明導電膜61における対向する一対の辺上に形成されている。すなわち、一方の電極部62が透明導電膜61の所定の辺の上に形成され、他方の電極部62が透明導電膜61の前記所定の辺と対向する辺の上に形成されている。また、接続部62aは、電極部62における同じ側の端部に形成されている。一対の電極部62は、透明導電膜61の中心線Xに対して、対称(線対称)となるように形成されている。このように構成した場合でも、透明導電膜61に均一に電流が流れ、透明導電膜61が均一に発熱するようになっている。
透明導電膜61は、カバーガラス50の像側の面に、一様に、四角形状に形成されている。また、透明導電膜61の所定の角の近傍に、電極部62の2箇所の接続部62aが、隣接するように形成されている。
一方の電極部62は、一方の接続部62aから、四角形状の透明導電膜61の所定の辺の上に形成されている。
他方の電極部62は、他方の接続部62aから、透明導電膜61の前記所定の辺に直交する辺の外側と、前記所定の辺に対向する辺の上とに跨って形成されている。すなわち、他方の電極部62は、2本の直線部が直交するように形成され、一方の直線部が透明導電膜61の外側に透明導電膜61の一辺に沿って形成され、他方の直線部が透明導電膜61の一辺の上に形成されている。この場合でも、透明導電膜61上に設けられている電極部62同士の関係は、対称となっている。すなわち、透明導電膜61の上に形成されている部分の電極部62は、透明導電膜61の中心線Xに対して対称(線対称)となっている。
これにより、電極部62に電力が供給されると、透明導電膜61に均一に電流が流れ、透明導電膜61が均一に発熱するようになっている。このような構成とすることで、2箇所の接続部62aを近接させつつ、透明導電膜61に均一に電流を流すことができる。
図7は、カバーガラス50のヒータ部60に、配線部70としての2本の導線が接続された状態を示す図である。一方の導線は一方の接続部62aに、他方の導線は他方の接続部62aに、はんだ付け等により接続されている。導線は、電流を流すための金属線であり、例えばPVC(ポリ塩化ビニル)で被覆されている。
図8は、物体側から見た鏡筒10の一部を示す図である。鏡筒10には、配線部70としての2本の導線を、像側に導くための貫通孔14が軸方向と平行に設けられている。配線部70として導線を用いる場合、貫通孔14は2本の導線に対応させて2箇所に、導線の径に対応した径で円形状(丸孔)に形成されている。図2に示すように、貫通孔14は、鏡筒10における小径筒部11の径方向外側であり、大径筒部12の径方向内側となる位置に設けられている。配線部70としての導線は、一端がヒータ部60に接続されるとともに、他端は貫通孔14を介して、鏡筒10(レンズユニット100)の像側に引き出され、電力供給回路を備える基板350(図1参照)に接続されている。このような構成によれば、鏡筒10の外周側を通して配線部70を像側に引き出す場合に生じるシール部材30でのシール性低下という問題を防ぐことができる。
図10は、物体側から見た鏡筒10の一部を示す図である。配線部70としてFPCを用いる場合、貫通孔14は1箇所に、FPCの幅および厚さに対応したサイズで円弧状に形成される。配線部70としてのFPCは、一端がヒータ部60に接続されるとともに、他端は貫通孔14を介して、鏡筒10(レンズユニット100)の像側に引き出され、電力供給回路を備える基板350(図1参照)に接続されている。なお、FPCの当該他端には、コネクタが接続される。
また、例えば導線内に直列にサーミスタを入れることで、制御回路不要でヒータ部60に流れる電流を制御することができる。
また、別の方法として、サーミスタの電圧をモニター回路によりモニターして、制御回路で、モニター回路の出力をA/D変換して内部のマイコンに入力し、ヒータ部60に印加すべき電圧を制御する方式も可能である。これにより、高精度の温度管理を行うことができる。なお、デジタル回路ではなくアナログ回路で制御回路を構成するものとしてもよい。
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。
図11は、第2の実施の形態に係るカメラモジュール600の軸方向断面図である。なお、図11では、断面であることを示すハッチングを一部省略している。また、図12は、カメラモジュール600におけるレンズユニット100の軸方向断面図である。なお、図12では、断面であることを示すハッチングを一部省略している。
以下、第1の実施の形態および第2の実施の形態で説明した構成と同一または相当する機能を有する構成については、同一の符号を付し、その説明を省略または簡略化する。
カメラモジュール600は、レンズユニット100、上カメラケース310、下カメラケース320、シール部材330、撮像素子340、および基板350等を備えている。
第1の実施の形態では、図2で示したように、鏡筒10が小径筒部11と大径筒部12とからなるものであった。第2の実施の形態では、鏡筒10は小径筒部11に相当する部分のみからなっており、大径筒部12に相当する部分が別部材のホルダ20となっている。また、鏡筒10の物体側外周面に、径方向外側に向かって突出する鍔状のフランジ部18が形成されている。
ホルダ20は、内側に鏡筒10の物体側の部分を収容可能な内径で形成されている。ホルダ20の物体側の端部は、鏡筒10の物体側の端部および第1レンズ1の物体側の面よりも物体側に突出している。また、ホルダ20の像側の端部は、鏡筒10のフランジ部18と当接するようになっている。
また、ホルダ20の最も像側の外周面には、径方向外側に向かって突出する鍔状のフランジ部22が形成されている。このフランジ部22と上カメラケース310との間には、シール部材330が配置され、シール部が形成されている。
10 鏡筒
12b 縮径部
14 貫通孔
20 ホルダ
23 縮径部
30 シール部材
40 蓋部材
50 カバーガラス
60 ヒータ部
61 透明導電膜
62 電極部
70 配線部
500,600 カメラモジュール
Claims (8)
- 円筒状に形成された鏡筒と、
前記鏡筒の内側に、前記鏡筒の軸方向に沿って並べて配置された複数のレンズと、
前記鏡筒の物体側の端部に形成された縮径部に配置されたシール部材と、
前記シール部材の物体側に配置され、像側の面にヒータ部が形成されたカバーガラスと、
前記カバーガラスの外周部を保持した状態で、前記鏡筒の物体側の端部に取り付けられる蓋部材とを備え、
前記ヒータ部は、透明導電膜と、前記透明導電膜の上に形成された一対の電極部とを有しており、
前記透明導電膜は、円形状に形成され、外周側の一部に前記透明導電膜が形成されていない切り欠き部を有し、
前記一対の電極部は、一方の電極部が前記透明導電膜の上に形成され、他方の電極部が前記切り欠き部と前記透明導電膜の上とに跨って形成され、
前記一方の電極部と、前記他方の電極部における前記透明導電膜の上に形成されている部分とが、前記透明導電膜の中心を対称の中心とし、点対称に形成され、
前記一方の電極部における前記切り欠き部側の端部に配線を接続可能な第1接続部が設けられ、前記他方の電極部における前記切り欠き部内の端部に配線を接続可能な第2接続部が設けられている
ことを特徴とするレンズユニット。 - 円筒状に形成された鏡筒と、
前記鏡筒の内側に、前記鏡筒の軸方向に沿って並べて配置された複数のレンズと、
前記鏡筒の物体側の端部に取り付けられる円筒状のホルダと、
前記ホルダの物体側の端部に形成された縮径部に配置されたシール部材と、
前記シール部材の物体側に配置され、像側の面にヒータ部が形成されたカバーガラスと、
前記カバーガラスの外周部を保持した状態で、前記ホルダの物体側の端部に取り付けられる蓋部材とを備え、
前記ヒータ部は、透明導電膜と、前記透明導電膜の上に形成された一対の電極部とを有しており、
前記透明導電膜は、円形状に形成され、外周側の一部に前記透明導電膜が形成されていない切り欠き部を有し、
前記一対の電極部は、一方の電極部が前記透明導電膜の上に形成され、他方の電極部が前記切り欠き部と前記透明導電膜の上とに跨って形成され、
前記一方の電極部と、前記他方の電極部における前記透明導電膜の上に形成されている部分とが、前記透明導電膜の中心を対称の中心とし、点対称に形成され、
前記一方の電極部における前記切り欠き部側の端部に配線を接続可能な第1接続部が設けられ、前記他方の電極部における前記切り欠き部内の端部に配線を接続可能な第2接続部が設けられている
ことを特徴とするレンズユニット。 - 前記ヒータ部の前記一対の電極部に接続される配線部を備え、
前記鏡筒は、軸方向に沿って形成された貫通孔を有し、
前記配線部は、前記貫通孔を介して像側に引き出されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のレンズユニット。 - 前記配線部は2本の導線であり、
前記貫通孔は、2箇所に形成された円形状の貫通孔であることを特徴とする請求項3に記載のレンズユニット。 - 前記配線部はフレキシブルプリント基板であり、
前記貫通孔は、1箇所に形成された円弧状の貫通孔であることを特徴とする請求項3に記載のレンズユニット。 - 前記フレキシブルプリント基板には、自己温度制御機能を有するサーミスタがさらに配置されていることを特徴とする請求項5に記載のレンズユニット。
- 前記ヒータ部には、前記透明導電膜および前記電極部を覆う保護膜が形成されていることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のレンズユニット。
- 請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のレンズユニットと、前記レンズユニットで結像された画像を撮像する撮像素子とを備えることを特徴とするカメラモジュール。
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