JP2020139971A - レンズユニットおよびカメラモジュール - Google Patents

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【課題】レンズユニット内への水蒸気の侵入を抑制してレンズ表面結露を防止できるレンズユニットおよびカメラモジュールを提供する。【解決手段】本発明のレンズユニット11のレンズ群Lは、第1のレンズ13の像側でこの第1のレンズ13と当接する第2のレンズ14を有し、互いに当接する第1のレンズ13および第2のレンズ14の当接面13c,14aの一方には凹部14bが設けられ、この凹部14bには、第1および第2のレンズ13,14同士の間の気密性を確保する気密材料30が充填される。【選択図】図1

Description

本発明は、例えば自動車等の車両に搭載される車載カメラを構成し得るレンズユニットおよびカメラモジュールに関する。
従来から、自動車に車載カメラを搭載し、駐車をサポートしたり、画像認識により衝突防止を図ったりすることが行なわれており、さらにそれを自動運転に応用する試みもなされている。また、このような車載カメラ等のカメラモジュールは、一般に、複数のレンズが光軸に沿って並べられて成るレンズ群と、このレンズ群を収容保持する鏡筒(バレル)と、レンズ群の少なくとも一個所のレンズ間に配置される絞り部材とを有するレンズユニットを備える(例えば、特許文献1参照)。
また、特に車載カメラ用のレンズユニットでは、少なくとも一部が車外に設置される場合、防水および防塵のため、図4に示されるように、鏡筒102の内側収容空間S内にレンズ群Lが組み込まれて収容保持された状態で、レンズ群Lの最も物体側に位置される第1のレンズ100と鏡筒102との間にOリング104が介挿され、鏡筒102の内側のレンズ群L内に水や塵埃が侵入しないようにしている。この場合、第1のレンズ100の外周側面100aに、該レンズ100の像側部分で径が小さくなった段差状の縮径部100bが設けられ、この縮径部100bにOリング104が装着されて、第1のレンズ100の外周側面100aと鏡筒102の内周面102aとの間でOリング104が径方向で圧縮されることにより、鏡筒102の物体側端部が封止された状態となっている。
さらに、鏡筒102は、その内側収容空間S内にレンズ群Lが組み込まれて収容保持された状態で、その物体側の端部(図4において上端部)のカシメ部123が径方向内側にカシメられることにより、第1のレンズ100をこのカシメ部123で鏡筒102の物体側端部に固定する。
特開2013−231993号公報
ところで、前述したようにOリング104によって防水対策を行なっても、湿気(水蒸気)は様々な経路を通じてレンズユニット内に侵入し得る。そのため、外気温とレンズユニット内の温度との間の差が大きくなると、レンズユニット内の水蒸気が凝縮してレンズ表面に結露が生じる。特に、外部との温度差の影響が最も大きい第1のレンズ100とこれに隣接する第2のレンズ101との間のレンズ間空間S1内で、とりわけ第1のレンズ100の裏面100cに結露が生じ易い。
外気温とレンズユニット内の温度との間の差が大きくなる要因としては、外気が冷たい冬期にレンズユニット内の温度が上昇すること、例えばレンズユニットを通じて集光される光を受光して電気信号に変換するための常時通電されたイメージセンサ(撮像素子)から伝わる熱によりレンズユニット内の温度が上昇すること、あるいは、前記イメージセンサや周囲環境(例えば車両のエンジン)からの熱によりレンズユニット内の温度が高い状態で第1のレンズ100の表面100dが雨に晒されたり路面上の水溜りの水しぶきを受けるなどして第1のレンズ100が冷却されることなどが挙げられる。
また、レンズユニット内への水蒸気の侵入を許容する経路としては、例えば、鏡筒102のカシメ部123と第1のレンズ100との間の隙間からOリング104の周囲の一部並びに第1のレンズ100と鏡筒102および/または第2のレンズ101との間の隙間を通じてレンズ間空間S1等へと至る経路、あるいは、鏡筒102やレンズを形成する透湿性の樹脂などを挙げることができる。
いずれにしても、このような経路を通じて水蒸気がレンズユニット内に侵入し、前述したような要因により外気とレンズユニット内との間で温度差が生じると、結露が起こり、撮像画像がぼやけて、所望の解像度が得られなくなる。したがって、レンズユニットの気密性を更に一層確保して、レンズユニット内への水蒸気の侵入を抑制することが求められる。
本発明は、前記事情に鑑みてなされたものであり、レンズユニット内への水蒸気の侵入を抑制してレンズ表面結露を防止できるレンズユニットおよびカメラモジュールを提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明は、複数のレンズが光軸に沿って並べられて成るレンズ群と、該レンズ群を収容保持するための内側収容空間を有する筒状の鏡筒と、前記レンズ群を構成する最も物体側に位置される第1のレンズと前記鏡筒との間をシールするシール部材と、前記鏡筒に設けられ、径方向内側にカシメられることにより前記内側収容空間内に組み込まれる前記レンズ群の前記第1のレンズを光軸方向で固定するためのカシメ部とを有するレンズユニットにおいて、
前記レンズ群は、前記第1のレンズの像側でこの第1のレンズと当接する第2のレンズを有し、互いに当接する前記第1のレンズおよび前記第2のレンズの当接面の一方には凹部が設けられ、この凹部には、前記第1および第2のレンズ同士の間の気密性を確保する気密材料が充填されることを特徴とする。
本発明においては、レンズユニット内への水蒸気の侵入を許容する経路となる部位、すなわち、鏡筒のカシメ部と第1のレンズとの間の隙間から第1および第2のレンズ同士の間のレンズ間空間内へと水蒸気を導き得る第1のレンズおよび第2のレンズの当接面間に、気密材料が介挿されているため、経路中に位置するシール部材によってシール性能(防水性能)を確保しつつ、最も結露が生じ易い前記レンズ間空間内への水蒸気の侵入、ひいては更に像側へのレンズユニット内への水蒸気の侵入を抑えて(気密性を向上させて)、前記レンズ間空間内の水蒸気量を低下させ、レンズ表面結露、とりわけ、第1のレンズの像側の表面(裏面)に結露が生じることを抑制できる。
また、本発明においては、第1および第2のレンズの当接面間にこれらを引き離すように気密材料が介挿されるのではなく、レンズの当接面に凹部を設け、この凹部に気密材料を充填しているため、レンズ同士を確実に当接させてレンズ間の気密性向上に寄与し得るだけでなく、レンズ同士の当接によってレンズ間距離を所望の距離に正確に保つことができ、気密材料の介挿によって光学性能に悪影響が及ぶことを防止できる。
また、このように凹部内に気密材料を充填すれば、気密材料がレンズを介してカシメ部に対し光軸方向で反力を生起することもなくなり、カシメ力に悪影響を及ぼさないで済む(カシメ部にかかる応力を最小限に抑えてカシメ部によるレンズ固定の信頼性を高めることができる)。また、気密材料がカシメ部に対して反力を生起しないという観点では、気密材料が低い弾性力を有することが好ましい。
また、この反力に関連して、前記シール部材(例えばOリング)は、第1のレンズと鏡筒との間で径方向に圧縮されることが好ましい。これによれば、押し潰されて弾性変形されたシール部材の弾発力(反力)が光軸方向でカシメ部に作用してカシメ力に悪影響を及ぼさないで済む。
また、上記構成では、シール部材と気密材料とを二色成形等によって一体成形(硬度が異なる部材同士の一体成形)してもよい。これによれば、シール部材および気密材料の組み込み性を向上させることができるとともに、部品点数を減らして、コスト低減を図ることも可能となる。
なお、上記構成において、凹部は、切り欠き状の溝など、そこに充填される気密材料が第1および第2のレンズ同士の当接状態を阻害しない形態であれば、どのような形態であってもよい。また、そのような凹部は、第2のレンズと当接する第1のレンズの当接面に設けられてもよく、あるいは、第1のレンズと当接する第2のレンズの当接面に設けられても構わない。
また、本発明の上記構成では、シール部材の硬度が気密材料の硬度よりも高いことが好ましい。これによれば、シール部材によって防水性能を高めつつ、気密材料に伴うカシメ部に対する反力を抑制することができる。また、この場合、シール部材は、前述したようにカシメ部に対して反力を生起しないように径方向で圧縮されることが好ましい。具体的には、例えば、シール部材は、防水性能を高めるべく、Oリングの場合、その硬度が50〜70度で、弾性力が高いことが好ましい。これに対し、防水性能を要さない気密材料は、例えばゴムの場合、その硬度が約20〜40度であってもよい。
また、本発明の上記構成では、気密材料がゴム材または接着剤であってもよい。この場合、ゴム材に比べて反力が小さい接着剤が特に好ましい。また、接着剤としては、低反力の観点から、粘性が高い(例えば、62000mPa・s程度の粘性を有する)接着剤が更に好ましい。なお、気密材料としては、このほかにも、テフロン等を挙げることができる。
また、本発明の上記構成では、第1および第2のレンズ同士が当接面で当接する環状の当接領域と、気密材料が凹部に充填されて成る環状の気密領域とが、第1および第2のレンズの径方向に沿って隣接して位置されることが好ましい。当接領域および気密領域のこのような配置形態によれば、レンズ間の良好な気密性能を効果的かつ効率的に達成できる。また、この場合、当接領域が径方向内側に位置するとともに気密領域が径方向外側に位置してもよく、あるいは、気密領域が径方向内側に位置するとともに当接領域が径方向外側に位置してもよい。
また、本発明に係るカメラモジュールは、前記レンズユニットを備えることを特徴とする。
このような構成によれば、前述のレンズユニットの作用効果をカメラモジュールで得ることができる。
本発明によれば、互いに当接する第1のレンズおよび第2のレンズの当接面の一方に設けられる凹部に、第1および第2のレンズ同士の間の気密性を確保する気密材料が充填されるため、レンズユニット内への水蒸気の侵入を抑制してレンズ表面結露を防止できる。
本発明の一実施の形態に係るレンズユニットの概略断面図である。 図1のレンズユニットの要部拡大図である。 図1のレンズユニットを有するカメラモジュールの概略断面図である。 従来のレンズユニットの一例を示す概略断面図である。
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。
なお、以下で説明される本実施の形態のレンズユニットは、特に車載カメラ等のカメラモジュール用のものであり、例えば、自動車の外表面側に固定して設置され、配線は自動車内に引き込まれてディスプレイやその他の装置に接続される。また、前述した図4を含む全ての図において、レンズについてはハッチングを省略している。
図1は、本発明の一実施の形態に係るレンズユニット11を示している。図示のように、本実施の形態のレンズユニット11は、例えば樹脂製の円筒状の鏡筒(バレル)12と、鏡筒12の段付きの内側収容空間S内に配置される複数のレンズ、例えば、物体側から、第1のレンズ13、第2のレンズ14、第3のレンズ15、第4のレンズ16および第5のレンズ17から成る5つのレンズと、絞り部材22とを備えている。絞り部材22は、本実施の形態では、第3のレンズ15と第4のレンズ16との間に介挿されており、透過光量を制限し、明るさの指標となるF値を決定する「開口絞り」またはゴーストの原因となる光線や収差の原因となる光線を遮光する「遮光絞り」である。このようなレンズユニット11を備える車載カメラは、レンズユニット11と、図示しないイメージセンサを有する基板と、当該基板を自動車等の車両に設置する図示しない設置部材とを備えるものである。
鏡筒12の内側収容空間S内に組み込まれて収容保持される複数のレンズ13,14,15,16,17は、それぞれの光軸を一致させた状態で積み重ねられて配置されており、1つの光軸Oに沿って各レンズ13,14,15,16,17が並べられた状態となって、撮像に用いられる一群のレンズ群Lを構成している。この場合、レンズ群Lを構成する最も物体側に位置される第1のレンズ13は、物体側に凸面(表面13d)を有するとともに像側に凹面(裏面13e)を有する球面ガラスレンズであり、第2のレンズ14は、物体側に凹面を有するとともに像側に凸面を有する樹脂レンズであり、その他のレンズ15,16,17は樹脂レンズであるが、これに限定されない(例えば、第1のレンズ13が樹脂レンズであっても構わない)。
本実施の形態を含む本発明は、第1のレンズ13と第2のレンズ14との間の当接面に形成される気密形態に特徴があり、レンズの数、レンズおよび鏡筒の素材等については用途等に応じて任意に設定できる。また、本実施の形態において、像側に位置される2つの第4および第5のレンズ16,17は貼り合わせレンズであるが、そうである必要はない。なお、これらのレンズ13,14,15,16,17の表面には、必要に応じて、反射防止膜、親水膜、撥水膜等が設けられる。
また、本実施の形態において、最も物体側に位置される第1のレンズ13と鏡筒12との間にはシール部材としてのOリング26が介挿され、鏡筒12の内側のレンズ群L内に水や塵埃が侵入しないようにしている。この場合、第1のレンズ13の外周面13aに、該レンズ13の像側部分で径が小さくなった段差状の縮径部13bが設けられ、この縮径部13bにOリング26が装着されて、第1のレンズ13の外周面13aと鏡筒12の内周面12aとの間でOリング26が径方向で圧縮されることにより、鏡筒12の物体側端部が封止された状態となっている。なお、第1のレンズ13と鏡筒12との間に介挿されるシール部材は、Oリングに限定されず、第1のレンズ13と鏡筒12との間をシールできる環状体であればどのような形態であっても構わない。
また、鏡筒12は、その内側収容空間S内にレンズ群Lが組み込まれて収容保持された状態で、その物体側の端部(図1において上端部)のカシメ部23が径方向内側に熱的にカシメられることにより、レンズ群Lの最も物体側に位置される第1のレンズ13をこのカシメ部23により鏡筒12の物体側端部に光軸方向で固定する。この場合、安定したカシメを行なえるように、カシメ部23が圧接されるガラスレンズ13の部位は平面状に斜めにカットされた平坦部13cとして形成される。
また、鏡筒12の像側の端部(図1において下端部)には、第5のレンズ17よりも径の小さい開口部を有する内側フランジ部24が設けられている。この内側フランジ部24とカシメ部23とにより、鏡筒12内にレンズ群Lを構成する複数のレンズ13,14,15,16,17と絞り部材22とが光軸方向で保持固定されている。
また、図2に拡大して明確に示されるように、レンズ群Lの第1のレンズ13はその像側で第2のレンズ14と光軸方向で当接しており、互いに当接する第1のレンズ13および第2のレンズ14の円環状の当接面13c,14aの一方、本実施の形態では第2のレンズ14の当接面14aには、例えば切り欠き溝状の環状凹部14bが設けられる。したがって、この環状凹部14bを伴う当接面14aの部位は、第1のレンズ13の当接面13cと当接していない。また、この環状凹部14bは、第1のレンズ13の当接面13cと対向する部位からOリング26と対向する部位まで延在している。言い換えると、第2のレンズ14は、第1のレンズ13の当接面13cと対向して第1のレンズ13を支持するとともに第1のレンズ13の当接面13cよりも径方向外側に張り出すように延在する支持面14Aを有し、この支持面14Aが、第1のレンズ13の当接面13cと当接する当接面14aと、環状凹部14bとを有する。
そして、この環状凹部14bには、第1および第2のレンズ13,14同士の間の気密性を確保する気密材料30が充填される。具体的には、本実施の形態では、レンズユニット11内への水蒸気の侵入を許容する経路となる部位、すなわち、鏡筒12のカシメ部23と第1のレンズ13との間の隙間から第1および第2のレンズ13,14同士の間に形成されるレンズ間空間S1(第1のレンズ13の像側の凹面と第2のレンズ14の物体側の凸面とによって画定される)内へと水蒸気を導き得る第1のレンズ13および第2のレンズ14の当接面13c,14a間で、環状凹部14b内に気密材料30としての環状のゴム材が圧入等により嵌着されることにより充填配置され、あるいは、環状凹部14b内に気密材料30としての接着剤が充填される。
言い換えると、本実施の形態では、第1および第2のレンズ13,14同士が当接面13c,14aで当接する環状の当接領域40と、気密材料30が環状凹部14bに充填されることにより当接面13c,14a同士の当接状態を維持しつつ気密材料30が第1のレンズ13の当接面13cと当接して成る気密領域40とが、第1および第2のレンズ13,14の径方向に沿って隣接して位置されている。つまり、本実施の形態では、水蒸気の通り道となり得る経路、すなわち、鏡筒12のカシメ部23と第1のレンズ13との間の隙間からレンズ間空間S1内へと至る経路中に、その上流側から、Oリング26を伴う防水領域60と、気密領域50と、当接領域40とが順に設けられ、防水領域60と気密領域50とが光軸O方向に沿ってほぼ隣接して位置させるとともに、気密領域50と当接領域40とがレンズ13,14の径方向に沿って隣接して位置されることにより、この経路の防水性および気密性が高く維持されている。
なお、この場合、Oリング26から成るシール部材の硬度は気密材料30の硬度よりも高く設定されている。具体的には、例えば、シール部材としてのOリング26は、防水性能を高めるべく、その硬度が50〜70度で、弾性力が高いことが好ましい。これに対し、防水性能を要さない気密材料30は、例えばゴム材の場合、その硬度が約20〜40度であることが好ましい。また、気密材料30は、ゴム材に比べて反力が小さい接着剤であることが特に好ましい。接着剤としては、低反力の観点から、粘性が高い(例えば、62000mPa・s程度の粘性を有する)接着剤が更に好ましい。
また、図3は、以上のような構成を成すレンズユニット11を有する本実施の形態のカメラモジュール300の概略断面図である。図示のように、このカメラモジュール300は、フィルタ99が装着された図1のレンズユニット11を含んで構成される。
カメラモジュール300は、外装部品である上ケース(カメラケース)301と、レンズユニット11を保持するマウント(台座)302とを備えている。また、カメラモジュール300は、シール部材303およびパッケージセンサ(撮像素子)304を備えている。
上ケース301は、鏡筒12の外周面12bに鍔状に設けられるフランジ部25に係合されるとともに、レンズユニット11の物体側の端部を露出させて他の部分を覆う部材である。マウント302は、上ケース301の内部に配置されており、レンズユニット11の雄ねじ11aと螺合する雌ねじ302aを有する。シール部材303は、上ケース301の内面とレンズユニット11の鏡筒12の外周面12bとの間に介挿された部材であり、上ケース301の内部の気密性を保持するための部材である。
パッケージセンサ304は、マウント302の内部に配置されており、かつ、レンズユニット11により形成される物体の像を受光する位置に配置されている。また、パッケージセンサ304は、CCDやCMOS等を備えており、レンズユニット11を通じて集光されて到達する光を電気信号に変換する。変換された電気信号は、カメラにより撮影された画像データの構成要素であるアナログデータやデジタルデータに変換される。
以上説明したように、本実施の形態によれば、レンズユニット11内への水蒸気の侵入を許容する経路となる部位、すなわち、鏡筒12のカシメ部23と第1のレンズ13との間の隙間から第1および第2のレンズ13,14同士の間のレンズ間空間S1内へと水蒸気を導き得る第1のレンズ13および第2のレンズ14の当接面13c,14a間に、気密材料30が介挿されているため、経路中に位置するOリング26によってシール性能(防水性能)を確保しつつ、最も結露が生じ易いレンズ間空間S1内への水蒸気の侵入、ひいては更に像側へのレンズユニット11内への水蒸気の侵入を抑えて(気密性を向上させて)、レンズ間空間S1内の水蒸気量を低下させ、レンズ表面結露、とりわけ、第1のレンズ13の像側の裏面13eに結露が生じることを抑制できる。
また、本実施の形態によれば、第1および第2のレンズ13,14の当接面13c,14a間にこれらを引き離すように気密材料30が介挿されるのではなく、第2のレンズ14の当接面14aに環状凹部14bを設け、この環状凹部14bに気密材料30を充填しているため、レンズ13,14同士を確実に当接させてレンズ13,14間の気密性向上に寄与し得るだけでなく、レンズ13,14同士の当接によってレンズ間距離を所望の距離に正確に保つことができ、気密材料30の介挿によって光学性能に悪影響が及ぶことを防止できる。
また、このように環状凹部14b内に気密材料30を充填すれば、気密材料30が第1のレンズ13を介してカシメ部23に対し光軸方向で反力を生起することもなくなり、カシメ力に悪影響を及ぼさないで済む(カシメ部23にかかる応力を最小限に抑えてカシメ部23によるレンズ固定の信頼性を高めることができる)。
また、本実施の形態によれば、Oリング26が第1のレンズ13と鏡筒12との間で径方向に圧縮されるため、押し潰されて弾性変形されたOリング26の弾発力(反力)が光軸方向でカシメ部23に作用してカシメ力に悪影響を及ぼさないで済む。
また、本実施の形態によれば、Oリング26の硬度が気密材料30の硬度よりも高く設定されているため、Oエング26によって防水性能を高めつつ、気密材料30に伴うカシメ部23に対する反力を抑制することができる。
また、本実施の形態によれば、第1および第2のレンズ13,14同士が当接面13c,14aで当接する当接領域40と、気密材料30が環状凹部14bに充填されて成る気密領域50とが、第1および第2のレンズ13,14の径方向に沿って隣接して位置されているため、レンズ13,14間の良好な気密性能を効果的かつ効率的に達成できる。
なお、本発明は、前述した実施の形態に限定されず、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できる。例えば、本発明において、レンズ、鏡筒などの形状は、前述した実施の形態に限定されない。また、前述した実施の形態では、当接領域40が径方向内側に位置されるとともに気密領域50が径方向外側に位置されていたが、気密領域50が径方向内側に位置されるとともに当接領域40が径方向外側に位置されてもよい。また、前述した実施の形態では、環状凹部が第1のレンズ13と当接する第2のレンズ14の当接面14aに設けられていたが、第2のレンズ14と当接する第1のレンズ13の当接面13cに環状凹部が設けられても構わない。また、前述した実施の形態では、凹部が切り欠き状の環状溝として形成されているが、凹部は、そこに充填される気密材料が第1および第2のレンズ同士の当接状態を阻害しない形態であれば、どのような形態であってもよい。また、前述した実施の形態では、シール部材(Oリング26)と気密材料30とが互いに別個の部材であったが、シール部材と気密材料とを二色成形等によって一体成形(硬度が異なる部材同士の一体成形)してもよい。これによれば、シール部材および気密材料の組み込み性を向上させることができるとともに、部品点数を減らして、コスト低減を図ることも可能となる。また、前述の実施の形態では、凹部が環状を成していたが、環状である必要はなく、凹部の形態および配置態様は任意に設定できる。要は、レンズ間空間へと至る水蒸気の侵入を気密領域と当接領域とによって抑制(防止)できればよい。
11 レンズユニット
12 鏡筒
13 第1のレンズ
13c 当接面
14 第2のレンズ
14a 当接面
14b 環状凹部(凹部)
26 Oリング(シール部材)
30 気密材料
40 当接領域
50 気密領域
300 カメラモジュール
L レンズ群
O 光軸
S 内側収容空間
S1 レンズ間空間

Claims (5)

  1. 複数のレンズが光軸に沿って並べられて成るレンズ群と、該レンズ群を収容保持するための内側収容空間を有する筒状の鏡筒と、前記レンズ群を構成する最も物体側に位置される第1のレンズと前記鏡筒との間をシールするシール部材と、前記鏡筒に設けられ、径方向内側にカシメられることにより前記内側収容空間内に組み込まれる前記レンズ群の前記第1のレンズを光軸方向で固定するためのカシメ部とを有するレンズユニットにおいて、
    前記レンズ群は、前記第1のレンズの像側でこの第1のレンズと当接する第2のレンズを有し、互いに当接する前記第1のレンズおよび前記第2のレンズの当接面の一方には凹部が設けられ、この凹部には、前記第1および第2のレンズ同士の間の気密性を確保する気密材料が充填されることを特徴とするレンズユニット。
  2. 前記シール部材の硬度が前記気密材料の硬度よりも高いことを特徴とする請求項1に記載のレンズユニット。
  3. 前記気密材料がゴム材または接着剤であることを特徴とする請求項1または2に記載のレンズユニット。
  4. 前記第1および第2のレンズ同士が前記当接面で当接する環状の当接領域と、前記気密材料が前記凹部に充填されて成る管状の気密領域とが、前記第1および第2のレンズの径方向に沿って隣接して位置されることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のレンズユニット。
  5. 請求項1から4のいずれか一項に記載のレンズユニットを備えることを特徴とするカメラモジュール。
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