JP2022033017A - 液体流出装置 - Google Patents

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Abstract

Figure 2022033017000001
【課題】生体管腔内の流体の流れを遮断することなく、生体管腔内の所定部位に液体を適正に導入しうる液体流出装置を提供する。
【解決手段】液体を流出させて生体管腔2内の第1の部位3に導入する液体流出装置は、生体管腔2内の流体が通る流路部と、生体管腔2の第1の部位3とは異なる第2の部位2aに当接する当接部とを有し、当接部が第2の部位2aに当接された状態で流路部を通る流体から第1の部位3を隔離するように区画する本体部10と、本体部10により区画された第1の部位3に対して、流出口15aから液体を導入する流出部13と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、液体流出装置に関する。
従来から、血管、食道、胆管、気管などの生体管腔の所定部位に薬剤を投与するデバイスとして、薬剤コーテッドバルーン、薬剤溶出ステント、薬剤輸送カテーテル等が知られている。例えば、薬剤輸送カテーテルの一つとして、動脈などで2つ以上のバルーンを拡張させ、バルーンにより隔離された部位に薬剤を投与するデバイスが知られている(特許文献1参照)。
米国特許第10099040号明細書
しかしながら、上記特許文献1の薬剤輸送カテーテルは、バルーンの拡張によって生体管腔内の流体の流れが遮断されてしまう。さらに、特許文献1の薬剤輸送カテーテルでは、バルーン同士の間を充填し得る量の薬剤が必要となるので、薬剤投与量が過剰になる虞がある。
一方で、薬剤コーテッドバルーンや薬剤溶出ステントでは、デバイスの表面における薬剤のコーティング量が限られているため、投与可能な薬剤の量に制約が生じてしまう。
また、例えば、大動脈瘤に薬剤を充填する治療にステントグラフトを使用する方法も検討されている。しかし、この場合にはステントグラフトの留置用のカテーテルとは別に、薬剤の充填用のカテーテルが必要となり、また、薬剤の充填を効率よく行うことが困難であった。
そこで、本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであり、生体管腔内の流体の流れを遮断することなく、生体管腔内の所定部位に液体を適正に導入しうる液体流出装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、液体を流出させて生体管腔内の第1の部位に導入する液体流出装置である。液体流出装置は、生体管腔内の流体が通る流路部と、生体管腔の第1の部位とは異なる第2の部位に当接する当接部とを有し、当接部が第2の部位に当接された状態で流路部を通る流体から第1の部位を隔離するように区画する本体部と、本体部により区画された第1の部位に対して、流出口から液体を導入する流出部と、を備える。
本発明によれば、生体管腔内の流体の流れを遮断することなく、生体管腔内の所定部位に液体を適正に導入しうる液体流出装置を提供できる。
第1実施形態の液体流出装置の構成例を示す斜視図である。 図1のII-II線断面図である。 液体流出装置が生体管腔内に留置された使用状態を模式的に示す図である。 第1実施形態の液体流出装置を用いて生体管腔内に薬液を導入する手順を示す図である。 第2実施形態の液体流出装置における切離機構の構成例を示す図である。 第2実施形態の液体流出装置を用いて生体管腔内に薬液を導入する手順を示す図である。 図6の生体管腔内に薬液を導入する手順の続きの図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施形態に係る液体流出装置の構成例について説明する。
ここで、図面における各部の形状、寸法等は模式的に示したもので、実際の形状や寸法等を示すものではない。図面において、液体流出装置の軸方向Axを必要に応じて矢印で示す。また、軸方向Axと略直交する方向を径方向と定義する。なお、図1において液体流出装置の一端側を符号Fで示し、一端側と対向する他端側を符号Bで示す。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態の液体流出装置1の構成例を示す斜視図である。図2は、図1のII-II線断面図である。図3は、液体流出装置1が生体管腔2内に留置された使用状態を模式的に示す図である。
液体流出装置1は、生体管腔2の一例である血管の病変部位3(例えば、血管で瘤が生じている部位)に留置され、生体管腔2の病変部位3に薬液を導入するために適用されるデバイスである。薬液は、病変部位3の症例に応じて適宜選択が可能である。なお、病変部位3は第1の部位の一例であり、薬液は液体の一例である。
図1に示す液体流出装置1は、全体形状が筒状をなす本体部10を有する。本体部10は、軸方向Axの両端部に設けられた開口が連通し、本体部10の内部は、流体の一例である患者の体液(血液)が通過可能な流路部としての機能を担う。
図1の例では、直筒形状の本体部10を有する液体流出装置1を示している。もっとも、本体部10の形状は、例えば、弓状に湾曲した形状(例えば、患者の大動脈弓に対応した形状)であってもよく、捻れを有する形状であってもよい。
本体部10は、径方向内側に収縮した収縮状態から径方向外側に拡張する拡張状態へと拡縮可能であり、拡張状態の形状が記憶されたいわゆる自己拡張型の構成を有する。液体流出装置1は、カテーテルの筒状のシースに収容されて径方向内側に収縮された状態(不図示)で生体管腔2内に導入される。液体流出装置1は、生体管腔内の病変部位に運ばれた後にシースから放出され、径方向外側に拡張する。
拡張した液体流出装置1は、図3に示すように生体管腔2の内壁2aと密着した状態で生体管腔2内に留置することができる。本体部10の一端側と他端側は、生体管腔2の軸方向において病変部位3を挟むように配置され、本体部10の一端側に位置する第1領域10aと、本体部10の他端側に位置する第2領域10bは、それぞれ生体管腔2の内壁2aに当接する。これにより、本体部10において第1領域10aと第2領域10bの間の中間領域10cは病変部位3を内周側から覆う。そして、本体部10は、本体部10を通る体液から病変部位3を隔離するように生体管腔2内を区画する。
ここで、生体管腔2の内壁2aは第2の部位の一例である。また、本体部10の第1領域10aは第1当接部の一例であり、本体部10の第2領域10bは第2当接部の一例である。
また、本体部10の中間領域10cの外周面は病変部位3に臨み、中間領域10cと生体管腔2の内壁2aとの間には、薬液を病変部位3に導入するための空間である液体導入部4が形成される。例えば、液体導入部4は、本体部10の中間領域10cを径方向内側にくぼむ形状にすることで形成してもよい。あるいは、中間領域10cを本体部10の他の部位よりも弱い拡張力で拡張させて、生体管腔2の内壁2aとの間に隙間を生じさせて形成してもよい。
図1、図2に示すように、本体部10は、骨格部11と、骨格部11に固定された被膜部12とを備えている。
骨格部11は、一例として、金属素線からなる線材をフェンス状に編み込んで構成されている。骨格部11の線材の材料としては、例えば、Ni-Ti合金、ステンレス鋼、チタン合金などに代表される公知の金属又は金属合金等が挙げられる。なお、骨格部11は、金属以外の材料(例えば、セラミックや樹脂等)で形成されていてもよい。
また、骨格部11の線材にはX線造影性を有する合金材料を用いてもよく、あるいはX線造影性を有する合金材料で形成されたマーカ片(不図示)を線材に適宜取り付けてもよい。これらの場合、液体流出装置1の位置を体外から確認できるようになる。
骨格部11を構成する材料としてNi-Ti合金を用いる場合、骨格部11を拡張状態の形状に整えた後、所定の熱処理を施すことにより、その拡張状態の形状を骨格部11に記憶させることができる。
なお、骨格部11の構成は、上記に限定されるものではない。例えば、金属素線を他の編み方で格子状または螺旋状に編み込んで骨格部11を形成してもよい。あるいは、上記の各種金属からなる薄肉円筒体をレーザーカットし、金属細線がジグザグに折り返されながら螺旋状に巻回されるパターン等の骨格部11を形成してもよい。
被膜部12は、上記の体液の流路を形成する筒状の可撓性膜体であって、骨格部11の隙間部分を閉塞するように骨格部11に取り付けられている。被膜部12の材料としては、例えば、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)等のフッ素樹脂、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂等が挙げられる。
本実施形態では、図2に示すように、被膜部12は、骨格部11の外周側に取り付けられている。もっとも、被膜部12は骨格部11の内周側に取り付けられていてもよく、2枚の被膜部12を用いて骨格部11を内周側と外周側から挟み込んでもよい。
なお、骨格部11に対する被膜部12の固定方法は、例えば、糸による縫着、接着、溶着、テープ等による貼着等のいずれでもよい。
また、本体部10には、生体管腔2の病変部位3に対して薬液等の液体を導入するための流出部13が取り付けられている。流出部13は、患者の体外から薬液を供給する第1輸液管14と、第1輸液管14から分岐する複数の第2輸液管15とを含む。
第1輸液管14および第2輸液管15は、それぞれ可撓性および生体適合性を有する材料で形成された管体である。
これらの管体の材料としては、例えば、フッ素樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエチレン系樹脂、及び、ポリ塩化ビニル系樹脂等から選択された生体適合性を有する合成樹脂(エラストマー)、これら樹脂に他の材料が混合された樹脂コンパウンド、これらの合成樹脂による多層構造体などが挙げられる。
第1輸液管14は、液体流出装置1を導入するカテーテル16のシース内に収容されており、患者の体外から薬液を供給する機能を担う。第1輸液管14の他端は患者の体外に配置された液体供給部(不図示)に接続され、第1輸液管14の一端は第2輸液管15の他端に接続されている。
複数の第2輸液管15は、本体部10の軸心周りに周方向に間隔を空けて配置され、第1輸液管14から本体部10に向けて薬液を供給する機能を担う。
本体部10の他端側において、各々の第2輸液管15はそれぞれ第1輸液管14の一端と接続され、第1輸液管14から放射状をなすように径方向に延びる。また、第1輸液管14の一端から分岐した各々の第2輸液管15は、本体部10の他端側から一端側に向けて軸方向に延長するように本体部10の外周に取り付けられる。なお、本体部10に対する第2輸液管15の固定方法は、例えば、糸による縫着、接着、溶着、テープ等による貼着等のいずれでもよい。
また、各々の第2輸液管15には、外側に薬液を流出させる流出口15aが1以上形成されている。流出口15aは、本体部10の中間領域10cの範囲に形成され、本体部10の外周側(生体管腔2の内壁2a側)に向けて開口されている。また、各々の第2輸液管15が流出口15aを有することから、図2に示すように、第2輸液管15と流出口15aは本体部10の軸心周りに間隔を空けて複数配置されることとなる。なお、図面では、第2輸液管15に4つの円形の流出口15aが形成される例を示すが、流出口15aの数、形状等の仕様は適宜変更可能である。
ここで、図4(a)~(d)を参照しつつ、第1実施形態の液体流出装置1を用いて生体管腔2内に薬液を導入する手順を説明する。
まず、図4(a)に示すように、液体流出装置1を生体管腔2の病変部位3に留置する。
この工程では、径方向に収縮した液体流出装置1が収容されたカテーテル16を生体管腔2内に導入する。そして、例えば、生体管腔2内の病変部位3よりも一端側にカテーテル16が位置している状態で、カテーテル16から液体流出装置1を放出する。液体流出装置1の本体部10は、外部に放出されることで径方向外側に自己拡張する。拡張した本体部10が生体管腔2の内壁2aと密着することで、病変部位3を跨いで液体流出装置1が生体管腔2内に留置される。
本体部10は、病変部位3を内周側から覆うことで、本体部10を通る体液から病変部位3を隔離するように生体管腔2内を区画する。図3に示すように、本体部10の中間領域10cと生体管腔2の内壁2aとの間には、第2輸液管15の流出口15aから流出する薬液を病変部位3に導入するための空間である液体導入部4が形成される。
ここで、生体管腔2を流れる体液は本体部10の内部を通過するので、液体流出装置1が生体管腔2内に留置されても体液の流れは遮断されない。
また、図3に示すように、本体部10の第1領域10aは病変部位3よりも一端側の内壁2aに当接して密着し、本体部10の第2領域10bは病変部位3よりも他端側の内壁2aに当接して密着する。これにより、本体部10の一端側または他端側から液体導入部4への体液の浸入が抑制される。
次に、図4(b)に示すように、第1輸液管14の他端側から薬液が供給される。第1輸液管14を流れる薬液は第1輸液管14の一端で分岐して、複数の第2輸液管15にそれぞれ薬液が流入する。第2輸液管15に流入した薬液は、本体部10の一端側に向けて軸方向に沿って流れ、本体部10の中間領域10cに位置している流出口15aから本体部10の外部に流出する。
これにより、本体部10の内部で体液の流れを確保しつつ、病変部位3に臨む液体導入部4に対して局所的に薬液を投与できる。
また、上記のように本体部10の第1領域10aと第2領域10bはいずれも内壁2aに当接して密着するので、液体導入部4に導入された薬液が本体部10の一端側または他端側から漏れ出すことも抑制される。
液体導入部4の薬液が病変部位3に浸透した後、図4(c)に示すように、第1輸液管14の他端側を負圧にすることで第2輸液管15を用いて薬液の回収が行われる。液体導入部4の薬液は、第2輸液管15の流出口15aから第2輸液管15に流入し、第1輸液管14を経て体外に排出される。液体導入部4に導入した薬液を体外に排出することで、投与した薬液が必要以上に人体に吸収されることを抑制できる。
液体導入部4から薬液が回収された後、図4(d)に示すように、生体管腔2から液体流出装置1が撤去される。液体流出装置1の撤去は、例えば、本体部1を径方向内側に収縮させてカテーテル16内に収容することで行われる。
以下、第1実施形態の液体流出装置1の効果を述べる。
第1実施形態の液体流出装置1は、薬液を流出させて生体管腔2内の病変部位3に導入するものであり、本体部10と、流出部13を備える。本体部10は、生体管腔2内の体液が通る流路部と、生体管腔2の病変部位3とは異なる内壁2aに当接する当接部(例えば、第1領域10a、第2領域10b)とを有し、当接部が内壁2aに当接された状態で流路部を通る体液から病変部位3を隔離するように区画する。また、流出部13は、本体部10により区画された病変部位3に対して、流出口15aから薬液を導入する。
第1実施形態によれば、本体部10の流路部で体液の流れを確保しつつ、本体部10で体液から病変部位3を隔離するように区画し、流出部13を用いて生体管腔2の病変部位3に薬液が導入される。これにより、生体管腔2内の体液の流れを遮断することなく、生体管腔2内の病変部位3に薬液を適正に導入できる。
第1実施形態では、体液の流れを遮断しない状態で薬液を病変部位3に投与できるので、例えば、大動脈のように、体液の流れを遮断できない生体管腔2の症例にも適用が可能である。
また、本体部10で体液から病変部位3を隔離して病変部位3に薬液を導入するので、生体管腔2内における薬液の注入範囲を局所的に限定できる。また、薬液が体液に流されることなく病変部位3に直接浸透するので、薬液の投与量を抑制できるとともに、病変部位3に対する薬液の投与作用を向上させることができる。
また、当接部は、病変部位3を生体管腔2の軸方向に挟む2つの内壁2aの各々に当接する第1当接部(例えば、第1領域10a)および第2当接部(例えば、第2領域10b)を含む。生体管腔2に本体部10の第1当接部および第2当接部を当接させることで、本体部10により病変部位3が的確に区画される。また、第1当接部および第2当接部によって、本体部10の軸方向端部から病変部位3への体液の浸入や、液体導入部4の薬液が体液側に漏れ出すことも抑制できる。
また、本体部10は、第1当接部および第2当接部の間に設けられた中間領域10cの外面部をさらに有し、外面部は、対向する生体管腔2の内壁2aとの間に、流出口15aから流出される薬液を病変部位3へ導入するための液体導入部4を形成する。流出部13は、本体部10の軸心周りに間隔を空けて配置された複数の流出口15aを有する。
これにより、複数の流出口15aを用いて病変部位3に薬液を効果的に流し込むことができる。例えば、生体管腔2内で病変部位3が偏って存在する場合、液体導入部4の空間を利用することで、病変部位3と異なる方向から流出した薬液も病変部位3まで導くことが可能である。
(第2実施形態)
第2実施形態では、薬液の導入後に第2輸液管15と第1輸液管14を切離し、生体管腔2内に本体部10を留置する場合について説明する。なお、第2実施形態の説明において、第1実施形態と同様の構成には同じ符号を付して重複説明をいずれも省略する。
第2実施形態の液体流出装置1aは、上述の第1実施形態の液体流出装置1の構成に加えて、切離機構20を備えている。図5は、第2実施形態の液体流出装置1aにおける切離機構20の構成例を示す図である。
切離機構20は、複数の第1線状部材21と、1本の第2線状部材22と、を有する。第1線状部材21および第2線状部材22は、所定の強度と剛性を有する材料で形成され、例えば、ナイロン繊維やフッ素繊維などの縫合糸、ニッケル-チタン合金やステンレス製の金属細線、樹脂製の紐状部材を適用できる。
第1線状部材21は、本体部10の他端において、第2線状部材22を中心に放射状をなすように径方向に延びる。各々の第1線状部材21の外周側端部21aはそれぞれ第2輸液路15に巻回されており、第1線状部材21の内周側端部はそれぞれ第2線状部材22の一端に結束されている。
第2線状部材22は、例えばカテーテルに収容されて軸方向に延長し、他端が体外まで伸びている。第2線状部材22を巻き取ると、第2線状部材22の一端に結束された第1線状部材21が内側に向けて引っ張られる。これにより、第1線状部材21が巻回されている各々の第2輸液管15には、径方向内側に向かう力が作用する。
一方、第2輸液管15が取り付けられている本体部10は、自己拡張して外側に向けて拡がる。したがって、本体部10が拡張している状態では第2輸液管15には径方向外側に向かう力が作用している。第2線状部材22を巻き取ると、第2輸液管15には径方向内側に向かう力と径方向外側に向かう力によるせん断が生じる。すると、第1線状部材21の外周側端部21aにせん断応力が集中して、本体部10の他端の位置で第2輸液管15が切離する。
第2輸液管15のうち、流出口15aを有し、本体部10に取付けられる部分を被取付部15cとも称する。また、第2輸液管15のうち、被取付部15cから分離し、第1輸液管14に接続されている部分を分離部15bとも称する。
以上のようにして、液体流出装置1aの切離機構20によって、第2輸液管15の被取付部15cと、分離部15bおよび第1輸液管14との切離が可能となる。
ここで、本実施形態では、径方向外側に張り出すベア部(不図示)や生体管腔2の内壁2aに引っかかるバーブ(不図示)を本体部10の一端側に設け、本体部10の軸方向への位置ずれを抑制してもよい。第2線状部材22を巻き取るときには、第2線状部材22および第1線状部材21に対して軸方向他端側への引っ張りが生じるが、本体部10の軸方向への位置ずれを抑制することは、上記の引っ張りへの反力を大きくすることにつながる。これにより、本体部10の軸方向のせん断が生じて第2輸液管15がより切離しやすくなる。
また、第2輸液管15には、例えば第1線状部材21の外周側端部21aが巻回されている箇所などに、薄肉の脆弱部(不図示)を設けてもよい。これにより、脆弱部にせん断応力を集中させて第2輸液管15をより切離しやすくできる。
図6、図7は、第2実施形態の液体流出装置1aを用いて生体管腔2内に薬液を導入する手順を示す図である。
まず、図6(a)に示すように、液体流出装置1aを生体管腔2の病変部位3に留置する。この工程は、図4(a)の場合と同様であるので重複説明は省略する。
次に、図6(b)に示すように、第1輸液管14の他端側から液体導入部4に第1の薬液が導入される。図6(b)の工程では、例えばヨウ素化合物等の造影剤、あるいは生体適合性を有する金属粒子等のマーカが、第1の薬液として液体導入部4に導入される。これにより、病変部位3の状態と、液体流出装置1aの配置などをX線画像で外部から観察することが容易となる。図6(b)では生体管腔2に付着した第1の薬液を符号5で模式的に示す。
次に、図7(a)に示すように、第1輸液管14の他端側から液体導入部4に第2の薬液が導入される。図7(a)の工程では、エンドリーク防止のために、例えば血栓剤や、細胞の再生を促進する薬剤等が第2の薬液として液体導入部4に導入される。図7(a)では液体導入部4に導入された第2の薬液を符号6で模式的に示す。また、培養された細胞を液体導入部4に送出し、病変部位3に定着させることで生体管腔2の再生を図るようにしてもよい。なお、必要に応じて、図7(a)の工程の後に液体導入部4から薬液の回収を行ってもよい。
次に、図7(b)に示すように、第2線状部材22を外部に巻き取り、図5に示す切離機構20によって第2輸液管15の被取付部15cと、分離部15bとを切り離す。その後、第1輸液管14および分離部15bと、カテーテル16を生体管腔2から撤去する。
図7(b)では、本体部10と、本体部10に取り付けられた被取付部15cは、生体管腔2から撤去されずにそのまま留置される。これにより、本体部10は生体管腔2の拡張状態を維持する筒状留置具として機能する。また、液体導入部4に導入された薬液は本体部10によって液体導入部4に留まりやすくなり、持続的な効果を発揮しうる。
以上のように、第2実施形態の液体流出装置1aの流出部13は、流出口15aが病変部位3に対向するように本体部10に取付けられる被取付部15cと、被取付部15cと連通されて被取付部15cまで薬液を輸送する輸送部(例えば、分離部15bおよび第1輸液管14)とを有する。輸送部は、被取付部15cと分離可能に構成され、流出口15aから病変部位3に向けての薬液の流出後に生体外に回収される。そして、本体部10は、被取付部15cとともに生体管腔2内に留置される筒状留置具を形成する。
第2実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果に加えて、薬液の流出後に輸送部を被取付部15cと分離させて回収することで、本体部10を筒状留置具として使用でき、薬剤を投与するデバイスとステントグラフトとを個別に用意する必要がなくなって、薬剤の投与を効率よく行うことができる。
なお、上記第2実施形態では、液体流出装置1aを例示して説明したが、一例であってこれに限られるものではなく、生体管腔2に留置される筒状留置具であれば、本体部10の形状や構成等は適宜任意に変更可能である。
(実施形態の変形例)
本発明は、上記第1、第2実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の改良並びに設計の変更を行ってもよい。
上記第1、第2実施形態では、第2輸液管15が本体部10の外周に取り付けられる構成を説明した。しかし、本体部10の外周側に流出口15aから薬液を流出できる構成であれば、第2輸液管15が本体部10の内周に取り付けられていてもよい。
また、上記第1、第2実施形態では、流出部13として第1輸液管14から複数の第2輸液管15が分岐する構成を説明した。しかし、流出部13の構成は上記に限定されるものではない。例えば、本体部10の外周に螺旋状に配置された1本の流路で流出部13を構成してもよく、本体部10の周方向に延びる流路で流出部13を構成してもよい。
さらに、骨格部11は中空の線材から構成され、第2輸液管15として機能してもよい。この場合、骨格部11は、第1輸液管14と連通しており、本体部10の中間領域10cの範囲に流出口15aが1以上形成されている。骨格部11が第2輸液管15として機能することで、第2輸液管15を本体部10に設ける必要がなく、本体部10の第2領域10bと生体管腔2の内壁2aとをより密着させることができ、液体導入部4に導入された薬液が漏れ出すことを抑制することができる。
なお、骨格部11が本体部10の内周側に取り付けられている場合、例えば、被膜部12に通液性を具備させる等して内周側の骨格部11から液体導入部4に薬液(液体)を導入可能となるように構成する必要がある。一方、骨格部11が本体部10の外周側に取り付けられている場合、本体部10と生体管腔2の内壁2aとの密着性が低下するものの、骨格部11から液体導入部4への薬液(液体)の導入をより適正に行うことができる。
加えて、今回開示された実施形態は、全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
1、1a…液体流出装置、2…生体管腔、2a…内壁、3…病変部位、4…液体導入部、10…本体部、11…骨格部、12…被膜部、13…流出部、14…第1輸液管、15…第2輸液管、15a…流出口、15c…被取付部、20…切離機構

Claims (7)

  1. 液体を流出させて生体管腔内の第1の部位に導入する液体流出装置であって、
    前記生体管腔内の流体が通る流路部と、前記生体管腔の前記第1の部位とは異なる第2の部位に当接する当接部とを有し、前記当接部が前記第2の部位に当接された状態で前記流路部を通る流体から前記第1の部位を隔離するように区画する本体部と、
    前記本体部により区画された前記第1の部位に対して、流出口から前記液体を導入する流出部と、
    を備える液体流出装置。
  2. 前記当接部は、前記第1の部位を前記生体管腔の軸方向に挟む2つの前記第2の部位の各々に当接する第1当接部および第2当接部を含む
    請求項1に記載の液体流出装置。
  3. 前記本体部は、前記第1当接部および前記第2当接部の間に設けられた外面部をさらに有し、
    前記外面部は、対向する前記生体管腔の壁との間に、前記流出口から流出される液体を前記第1の部位へ導入するための液体導入部を形成してなる
    請求項2に記載の液体流出装置。
  4. 前記本体部は、内側に前記流路部が形成されるとともに、外側に前記当接部が形成された筒形状をなす
    請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の液体流出装置。
  5. 前記流出部は、前記本体部の軸心周りに間隔を空けて配置された複数の前記流出口を有する
    請求項4に記載の液体流出装置。
  6. 前記流出部は、前記流出口が前記第1の部位に対向するように前記本体部に取付けられる被取付部と、前記被取付部と連通されて前記被取付部まで液体を輸送する輸送部とを有し、
    前記輸送部は、前記被取付部と分離可能に構成され、前記流出口から前記第1の部位に向けての液体の流出後に回収され、
    前記本体部は、前記被取付部とともに前記生体管腔内に留置される筒状留置具を形成する
    請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の液体流出装置。
  7. 前記被取付部と前記輸送部との境界を切離する切離機構をさらに備える
    請求項6に記載の液体流出装置。
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