JP2004049586A - 管状器官治療具の挿入装置 - Google Patents

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Hiroyuki Asano
浅野 寛幸
Hiroshi Takahashi
高橋 博
Kunio Kuwabara
桑原 邦生
Hideki Furuya
古屋 英樹
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Abstract

【課題】液体の注入による脱気操作がしやすく、管状器官内への挿入に必要な適度な剛性を有すると共に、曲折した経路に挿入しても座屈しにくい管状器官治療具の挿入装置を提供する。
【解決手段】外側カテーテル20内に、内側カテーテル30と、少なくとも1本の線状部材40とを挿入し、外側カテーテル20内周と、内側カテーテル30及び線状部材40外周との間に、軸方向に貫通する隙間を形成する。内側カテーテル30内にはガイドワイヤ50が挿入され、外側カテーテル20の先端部内周には管状器官治療具の収容部22が設けられる。また、線状部材40を用いる代わりに、内側カテーテル30の外周に、軸方向に連続する突条又は条溝を形成し、この突条又は条溝によって、内側カテーテル外周と外側カテーテル内周との間に軸方向に貫通する隙間を形成してもよい。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば血管、尿管、胆管、気管などの管状器官に、ステント、ステントグラフト等の治療具を挿入するための管状器官治療具の挿入装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、血管、尿管、胆管、気管などの人体の管状器官における治療のため、カテーテルを通してステントを挿入し配置することが行われている。例えば血管の狭窄部にステントを配置して拡張したり、動脈瘤が形成された箇所にステントを配置して動脈瘤の破裂を防止する治療方法が知られている。特に動脈瘤の治療においては、ステントの外周に織布などの筒状カバーを被覆してなるステントグラフトが使用されている。
【0003】
ステント、ステントグラフトのような治療具を管状器官内に挿入する装置として、例えば特開平8−280815号には、外側チューブと、該外側チューブの内腔に摺動可能に挿通された内側チューブとからなるカテーテルであって、内側チューブは、中心軸部材と該中心軸部材の外周を取り巻いて設けられた管状部材とからなり、中心軸部材の先端部には、先端側は勾配を有し、後部側は外側チューブと等しい外径を有すると共にステント収納部の一部となる凹部を設けた先端チップを付設し、管状部材は、該先端チップの後端から間隔をあけて後方側に固着し、外側チューブ及び先端チップの後方部と中心軸部材との間にステント収納部を形成させたことを特徴とするステントデリバリー用カテーテルが開示されている。
【0004】
上記治療具においては、外側チューブ及び先端チップの後方部と中心軸部材との間にステントを収納し、カテーテルの先端部を管状器官の治療したい箇所に挿入した後、内側チューブを保持した状態で、外側チューブを後退させることにより、先端チップと外側チューブとの間が開口して、その内側に配置されたステントが開口部から出て拡径し、管状器官の内壁に押圧される。こうしてステントが管状器官の所定箇所に配置されたら、先端チップと外側チューブとの間の開口を閉じ、拡径したステントの内側を通してカテーテルを抜去することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記カテーテルのような管状器官治療具の挿入装置においては、管状器官内に挿入する前に、カテーテルの基端側から生理食塩水等の液体を注入して、カテーテル内部にある気泡を押出すようにしている。これは、カテーテル内に気泡が残留していると、例えば血管等に挿入したときに、気泡が血管内に入って、血流を阻害したり、血液の凝固等を発生させる虞れがあるからである。
【0006】
しかしながら、従来のこの種の挿入装置においては、内側チューブが、中心軸部材と該中心軸部材の外周を取り巻いて設けられた管状部材とからなるため、中心軸部材と管状部材との間隙や、管状部材と外側チューブとの間隙が十分に確保されず、生理食塩水等の液体が通りにくいため、気泡を押出しにくいという問題点があった。
【0007】
また、内側チューブが、中心軸部材と該中心軸部材の外周を取り巻いて設けられた管状部材とからなるため、管状部材の外径が比較的大きくなり、曲折した血管内等に通しにくくなるという問題点があった。
【0008】
したがって、本発明の目的は、生理食塩水等の液体の注入による脱気操作がしやすく、管状器官内への挿入に必要な適度な剛性を有すると共に、曲折した経路に挿入しても座屈しにくい管状器官治療具の挿入装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の第1は、ステント、ステントグラフト等の管状器官治療具を管状器官内に挿入するための装置であって、前記管状器官内に挿入される外側カテーテルと、この外側カテーテル内に配置される内側カテーテルと、この内側カテーテル内に挿入されるガイドワイヤと、前記外側カテーテルの先端部内周に形成された前記管状器官治療具の収容部とを備え、前記外側カテーテル内には、前記内側カテーテルに並列して少なくとも1本の線状部材が挿入され、前記外側カテーテル内周と、前記内側カテーテル及び前記線状部材外周との間に、軸方向に貫通する隙間が形成されていることを特徴とする管状器官治療具の挿入装置を提供するものである。
【0010】
上記発明によれば、外側カテーテル内に、内側カテーテルに並列して少なくとも1本の線状部材を挿入することにより、それらの間に軸方向に貫通する隙間が形成され、生理食塩水等の液体を基部側から流すと、液体が上記隙間に充満して隅々まで流通するため、内部の気泡を容易にかつ確実に抜き出すことができる。
【0011】
また、外側カテーテル内には、内側カテーテルに並列して少なくとも1本の線状部材が挿入されているので、管状器官内への挿入に必要な適度な剛性を付与できると共に、曲折した経路に挿入しても座屈しにくくすることができる。
【0012】
本発明の第2は、上記第1の発明において、前記内側カテーテルは、前記外側カテーテルの先端より突出して前記外側カテーテルの先端開口部を覆うように拡径されると共に、その外周が先細のテーパ状又は曲面状をなす頭部を有し、前記線状部材の先端部が、前記収容部に収容される管状器官治療具の基端に係合するように構成されている管状器官治療具の挿入装置を提供するものである。
【0013】
上記発明によれば、内側カテーテルの先端に形成した頭部によって、管状器官の治療箇所への挿入の途中で、治療具が外側カテーテルの先端から流出してしまうことを防止でき、かつ、この頭部が先細のテーパ状又は曲面状をなしているので、管状器官の内壁を損傷することを防止できる。また、管状器官の治療箇所に到達し、治療具を管状器官内に押出すときには、内側カテーテルを保持して外側カテーテルを手前に引くことにより、治療具の基端部が線状部材の先端部に係合し、治療具を徐々に外側カテーテルの先端から押出すことができる。
【0014】
本発明の第3は、上記第1又は第2の発明において、前記内側カテーテルと、前記線状部材とを、それらの軸方向の途中で結束させる結束部材が配置されている管状器官治療具の挿入装置を提供するものである。
【0015】
上記発明によれば、内側カテーテルと線状部材とが結束部材によって一体化するので、外側カテーテルへの挿入操作や、治療具を押出すときの操作がしやすくなる。
【0016】
本発明の第4は、ステント、ステントグラフト等の管状器官治療具を管状器官内に挿入するための装置であって、前記管状器官内に挿入される外側カテーテルと、この外側カテーテル内に配置される内側カテーテルと、この内側カテーテル内に挿入されるガイドワイヤと、前記外側カテーテルの先端部内周に形成された前記管状器官治療具の収容部とを備え、前記内側カテーテルの外周には軸方向に連続する突条又は条溝が形成されており、この突条又は条溝によって、前記内側カテーテル外周と前記外側カテーテル内周との間に軸方向に貫通する隙間が形成されていることを特徴とする管状器官治療具の挿入装置を提供するものである。
【0017】
上記発明によれば、内側カテーテルの外周に軸方向に連続する突条又は条溝が形成されており、この突条又は条溝によって、前記内側カテーテル外周と前記外側カテーテル内周との間に軸方向に貫通する隙間が形成されているので、生理食塩水等の液体を基部側から流すと、液体が上記隙間に充満して隅々まで流通するため、内部の気泡を容易にかつ確実に抜き出すことができる。
【0018】
また、内側カテーテルの外周に突条又は条溝が形成されているため、管状器官内への挿入に必要な適度な剛性を付与できると共に、曲折した経路に挿入しても座屈しにくくすることができる。
【0019】
本発明の第5は、前記第4の発明において、前記内側カテーテルは、前記外側カテーテルの先端より突出して前記外側カテーテルの先端開口部を覆うように拡径され、その外周が先細のテーパ状又は曲面状をなす頭部と、この頭部に隣接して前記収容部を通る縮径部と、この縮径部の基端に位置し、前記収容部に収容される管状器官治療具の基端に係合する係合部と、この係合部から基端に至る主体部とを有し、前記突条又は条溝は、前記主体部の外周に形成されている管状器官治療具の挿入装置を提供するものである。
【0020】
上記発明によれば、内側カテーテルの先端に形成した頭部によって、管状器官の治療箇所への挿入の途中で、治療具が外側カテーテルの先端から流出してしまうことを防止でき、かつ、この頭部が先細のテーパ状又は曲面状をなしているので、管状器官の内壁を損傷することを防止できる。また、管状器官の治療箇所に到達し、治療具を管状器官内に押出すときには、内側カテーテルを保持して外側カテーテルを手前に引くことにより、治療具の基端部が内側カテーテルの係合部に係合し、治療具を徐々に外側カテーテルの先端から押出すことができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
図1〜5には、本発明による管状器官治療具の挿入装置の一実施形態が示されている。図1は同挿入装置の全体を示し、(A)は先端部の断面図、(B)は基端部の断面図、図2は同挿入装置における内側カテーテル及び線状部材の配置の例を示す端面側から見た斜視図、図3は同挿入装置における内側カテーテル及び線状部材の結束部材の例を示す斜視図、図4は同挿入装置によって管状器官の治療箇所に治療具を挿入する手順を示す説明図、図5は管状器官の治療箇所に治療具を挿入した状態を示す説明図である。
【0022】
図1に示すように、この管状器官治療具の挿入装置10は、外側カテーテル20と、内側カテーテル30と、線状部材40と、内側カテーテル30内に挿入されるガイドワイヤ50とを有している。
【0023】
外側カテーテル20は、先端部21が拡径されて、その内側が治療具60の収容部22となっている。外側カテーテル20の基端は、筒状ホルダ70の内周に固着されている。外側カテーテル20の材質は、例えばポリアミド、ポリエチレン、フッ素樹脂、ポリイミド等から選ばれた生体適合性のある合成樹脂が好ましく使用される。外側カテーテル20の外径は、適用箇所によって適宜選択すればよいが、通常1〜10mmが好ましい。外側カテーテル20の壁厚は、使用する材料や、適用箇所によって適宜選択すればよいが、通常0.5〜1mmが好ましい。なお、収容部22の内径を十分にとれれば、外側カテーテル20の先端部21は拡径されていなくてもよい。
【0024】
内側カテーテル30は、その内側にガイドワイヤ50が挿通される挿通孔31を有している。内側カテーテル30の先端部は、外側カテーテル20の先端から突出しており、しかも外側カテーテル20の先端開口23をキャップ状に閉塞するように拡径された頭部32をなしている。頭部32は、この実施形態の場合、先細のテーパ形状をなし、血管等の管状器官内を進行するときに、管状器官の内壁を損傷しないようにされている。
【0025】
内側カテーテル30の材質は、外側カテーテル20と同様な生体適合性のある合成樹脂が好ましく使用される。内側カテーテル30は、ガイドワイヤ50を挿通できる内径と、外側カテーテル20内に線状部材40と共に挿入できる外径と、線状部材40と協働して挿入時のプッシュアビリティを付与できる壁厚を有していればよい。
【0026】
なお、内側カテーテル30の頭部32には、X線不透過性材料が混合又は取付けられていることが好ましい。X線不透過性材料としては、例えば金、白金、イリジウム、タンタル、タングステン、銀等や、それらを含有する合金などが好ましく使用される。
【0027】
内側カテーテル30の基端は、前記筒状ホルダ70の後端のキャップ71に挿入されたスライド筒80に挿入され、このスライド筒80の後端部に設けられたグリップ81の内周に固定されている。
【0028】
線状部材40は、中実な線材であってもよく、中空のチューブであってもよいが、内側カテーテル30と協働して挿入時のプッシュアビリティを付与できる適度な剛性を有するものであればよい。線状部材40の材質は、例えば前記カテーテルと同様な生体適合性のある合成樹脂や、Ti−Ni合金等からなる超弾性合金や、ステンレスや、金、白金、タングステンなどのX線不透過性金属などが好ましく使用される。線状部材40の外径は、組合せる本数や、外側カテーテル20の内径や、内側カテーテル30の剛性によって適宜設定すればよい。
【0029】
線状部材40の先端部41は、外側カテーテル20の収容部22の基端部に配置され、そこで外側カテーテル20の外径方向に屈曲されている。この先端部41は、収容部22内に収容されるステント、ステントグラフトなどの治療具の基端に係合するようになっている。
【0030】
線状部材40の基端部は、内側カテーテル30と共に、筒状ホルダ70の後端のキャップ71に挿入されたスライド筒80に挿入され、このスライド筒80の後端部に設けられたグリップ81の内周に固定されている。
【0031】
ガイドワイヤ50としては、公知の各種のものが使用できる。すなわち、超弾性合金や、ステンレスなどからなる芯線に合成樹脂膜を被覆したものや、芯線の外周にコイルを装着し、このコイルの外周を更に合成樹脂膜で被覆したものなどが用いられる。
【0032】
筒状ホルダ70及びスライド筒80は、それぞれ合成樹脂や金属で形成されている。スライド筒80の先端は、筒状ホルダ70の後端に取付けられたキャップ71にスプライン嵌合してスライド可能に挿通されている。そして、筒状ホルダ70の内周と、スライド筒80の先端部外周との間には、パッキン82が介装されており、筒状ホルダ70及びスライド筒80内を気密的にシールしている。スライド筒80は、筒状ホルダ70に対して、矢印A、B方向にスライド可能とされている。
【0033】
スライド筒80のグリップ81より更に後方には、薬液注入室82が形成されており、この薬液注入室82に薬液等を注入するための、コック83が付いた注入ポート84が取付けられている。更に、薬液注入室82の基端側壁部からは、パッキン85を介してガイドワイヤ50が挿出されている。
【0034】
内側カテーテル30及び線状部材40の基端面は、薬液注入室82内に露出しており、スライド筒80内周との間に隙間が設けられている。したがって、注入ポート84から生理食塩水や薬液等の液体を注入すると、薬液注入室82を介して、内側カテーテル30及び線状部材40と、スライド筒80内周との隙間を通して上記液体が流れ、筒状ホルダ70内から外側カテーテル20内に流入するようになっている。また、筒状ホルダ70を矢印A,B方向にスライドさせても、パッキン82によって気密性が維持されるようになっている。
【0035】
図2には、内側カテーテル30と、線状部材40との組合せの例が示されている。同図(A)は、内側カテーテル30に、1本の線状部材40を並列させて、外側カテーテル20内に配置したものである。内側カテーテル30内には、ガイドワイヤ50が挿通されている。同様に、(B)は、内側カテーテル30に、2本の線状部材40を並列させて、外側カテーテル20内に配置したものである。また、(C)は、内側カテーテル30を囲むように、4本の線状部材40を並列させて、外側カテーテル20内に配置したものである。(D)は、内側カテーテル30を囲むように、5本の線状部材40を並列させて、外側カテーテル20内に配置したものである。(E)は、内側カテーテル30を囲むように、6本の線状部材40を並列させて、外側カテーテル20内に配置したものである。
【0036】
図3には、内側カテーテル30と、線状部材40との途中を結束部材で結束させた例が示されている。同図(A)に示す結束部材42は、中心に内側カテーテル30の挿通孔43を有し、外周の4箇所に円弧状の切欠き44を有する円板状をなしている。そして、2本の線状部材40が、対向する一対の切欠き44に挿通されて、内側カテーテル30と結束されており、他の切欠き44が生理食塩水等の液体の通路となっている。
【0037】
同図(B)に示す結束部材45は、内側に花びら状の開口部46が設けられ、外周に円弧状の切欠き47が設けられている。開口部46は、内側カテーテル30を支持する中央開口部46aと、線状部材40を支持する周縁開口部46bとで構成されている。
【0038】
同図(C)に示す結束部材48は、中心に内側カテーテル30の挿通孔43を有し、周縁に円弧状の切欠き49aと、V字状の切欠き49bとを有している。円弧状の切欠き49aには、線状部材40が挿入されており、V字状の切欠き49bは、生理食塩水等の液体の通路となっている。
【0039】
このように、内側カテーテル30と線状部材40との途中を結束部材42、45、48で結束することにより、両者が一体化し、外側カテーテル20内への挿入が容易になると共に、内側カテーテル30を外側カテーテル20に対して押し引きするときの、内側カテーテル30と線状部材40との一体性を向上させることができる。
【0040】
次に、この管状器官治療具の挿入装置の使用方法について、血管の動脈瘤の治療に適用する例を挙げて説明する。
【0041】
血管の動脈瘤の治療には、血管の動脈瘤が形成された箇所に、経皮的にカテーテルを血管内に挿入し、その先端を動脈瘤が形成された箇所に到達させ、カテーテルを通してステントグラフトを血管内に挿入する手術が行われている。本発明の挿入装置は、例えばこのようなステントグラフトの血管内への挿入、留置に好適に使用することができる。
【0042】
本発明が適用される管状器官治療具の一例であるステントグラフト90は、図4,5に示すように、金属線材をメッシュ状かつ筒状に編んで形成したステント91を、筒状カバーであるグラフト92で被覆して構成されている。
【0043】
ステント91を形成する金属繊材の材料としては、熱処理による形状記憶効果や、超弾性が付与される形状記憶合金が好ましく採用されるが、用途によってはステンレス、タンタル、チタン、白金、金、タングステンなどを用いてもよい。形状記憶合金としては、Ni−Ti系、Cu−Al−Ni系、Cu−Zn−Al系などが好ましく使用される。また、形状記憶合金の表面に金、白金などをメッキ等の手段で被覆したものであってもよい。金属線材31の太さは、特に限定されないが、例えば血管用ステント等の場合には、0.08〜1mmが好ましい。
【0044】
グラフト92としては、熱可塑性樹脂を押出し成形、ブロー成形などの成形方法で加工された円筒状に形成したもの、円筒状に形成した熱可塑性樹脂の繊維の編織物、円筒状に形成した熱可塑性樹脂の不織布、円筒状に形成した可撓性樹脂のシートや多孔質シートなどを用いることができる。編織物としては、平織、綾織などの公知の編物や織物を用いることができる。また、クリンプ加工などのヒダの付いたものを使用することもできる。
【0045】
これらの中でも、グラフト92としては、特に円筒状に形成した熱可塑性樹脂の繊維の編織物、更には円筒状に形成した熱可塑性樹脂の繊維の平織りの織物が、強度及び有孔度、生産性が優れるため好ましい。
【0046】
熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−α−オレフィン共重合体などのポリオレフィン、ポリアミド、ポリウレタン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリシクロヘキサンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレートなどのポリエステル、ポリ弗化エチレンやポリ弗化プロピレンなどのフッ素樹脂などの耐久性と組織反応の少ない樹脂などを用いることができる。
【0047】
特に、化学的に安定で耐久性が大きく、組織反応の少ない、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル、ポリ弗化エチレンやポリ弗化プロピレンなどのフッ素樹脂を好ましく用いることができる。
【0048】
グラフト92は、縫着、接着、溶着等の手段によって、ステント91に連結されている。この場合、グラフト92は、ステント91の伸縮に影響を及ぼさないように被覆し、連結する必要がある。
【0049】
ステントグラフト90は、拡張時における外径が2〜50mm、長さが1〜20cm程度であることが好ましい。
【0050】
このステントグラフト90は、図4に示すように、縮径された状態で、外側カテーテル20の収容部22内に収容される。そして、ステントグラフト90の内側を内側カテーテル30が通り、内側カテーテル30の頭部32が、外側カテーテル20の先端開口23を閉じた状態にセットする。このとき、線状部材40の外径側に屈曲した先端部41は、ステントグラフト90の基端部に位置する。
【0051】
ステントグラフト90の血管への挿入に先立ち、挿入装置10の脱気操作を行う。この操作は、薬液注入室82内に注入ポート84から生理食塩水や薬液等の液体を注入することによって行うことができる。薬液注入室82内に注入された液体は、スライド筒80内を通って筒状ホルダ70内に流入し、筒状ホルダ70内から更に外側カテーテル20の内部を通り、外側カテーテル20の先端開口23から流出する。
【0052】
この場合、スライド筒80、筒状ホルダ70及び外側カテーテル20の内部には、内側カテーテル30及び線状部材40が配置されているが、このように複数のチューブや線状部材が配置されると、それらの間に必ず隙間ができるので、液体はその隙間を通って隅々まで充満するように流れる。その結果、気泡が残留することがなくなり、脱気を完全に行うことができる。
【0053】
なお、液体は、薬液注入室82から、ガイドワイヤ50外周と内側カテーテル20内周との隙間にも流れて、これらの隙間も脱気される。
【0054】
こうして脱気操作を行った後、図4(A)に示すように、血管100内に挿入装置10を挿入する。この操作は、X線モニタ等で位置を確認しながら、まずガイドワイヤ50を進行させ、このガイドワイヤ50に沿って、外側カテーテル20及び内側カテーテル30を進行させることによって行われる。この操作は、予めガイドワイヤ50だけを治療箇所まで到達させるまで一度に挿入し、その後に外側カテーテル20及び内側カテーテル30をガイドワイヤ50に沿って挿入してもよいし、ガイドワイヤ50を少し進行させ、その後を追うように外側カテーテル20及び内側カテーテル30を少し進行させる操作を繰り返しながら、挿入装置10全体を少しずつ挿入してもよい。
【0055】
この場合、本発明では、挿入装置10の外側カテーテル20内に、内側カテーテル30と少なくとも1本の線状部材40とが配置され、これらが協動して挿入に必要な剛性(プッシュアビリティ)が付与されているので、柔軟性を損なわない適度な剛性が得られると共に、曲折した血管の経路に挿入されても座屈する虞れがない。
【0056】
そして、図4(B)に示すように、内側カテーテル30の頭部32が、治療箇所である動脈瘤101をやや越した位置に配置されたら、内側カテーテル30及び線状部材40の基端が固着されたグリップ81を保持しながら、外側カテーテル20の基端が固着された筒状ホルダ70を基端側(図1の矢印B方向)に引き寄せる。
【0057】
すると、ステントグラフト90の基端部が線状部材40の先端部41に係合して、ステントグラフト90は外側カテーテル20と一緒に基端側へ移動できないので、ステントグラフト90がその先端部から徐々に外側カテーテル20の先端開口より突出する。その結果、ステントグラフト90の突出した部分が、自己拡張力によって拡径し、血管100の内壁に圧接されて固定される。
【0058】
こうして外側カテーテル20を徐々に基端側に移動させることにより、ステントグラフト90は、その先端部から徐々に外側カテーテル20の先端開口より突出し、図4(C)に示すように、先端部側から血管100の内壁に圧接されて固定されていく。
【0059】
ステントグラフト90が完全に押し出されると、ステントグラフト90は、全体が拡張して血管100の内壁に圧接され、動脈瘤101の内周を完全に覆うように配置される。この状態で、図4(D)に示すように、内側カテーテル30の頭部32をステントグラフト90の内側を通して引き抜き、内側カテーテル30の頭部32を外側カテーテル20の先端開口23に再び当接させた後、挿入装置10を血管100内から引き抜くことができる。
【0060】
こうして血管100内に留置されたステントグラフト90は、図5に示すように、血管100の動脈瘤101を覆うように配置され、血流がステントグラフト90内を流れるようにし、動脈瘤101内に入るのを止めて、動脈瘤101の破裂を防止することができる。
【0061】
図6〜9には、本発明による管状器官治療具の挿入装置の他の実施形態が示されている。なお、図6において、図1〜5に示した実施形態と実質的に同じ部分には、同符合を付して、その説明を省略することとする。
【0062】
図6に示すように、この管状器官治療具の挿入装置11では、線状部材を用いず、内側カテーテル110だけが外側カテーテル20内に配置されている。この内側カテーテル110は、中心にガイドワイヤ50の挿通孔111が形成されている。
【0063】
また、内側カテーテル110は、外側カテーテル20の収容部22を通る部分より基部側に位置する主体部110aと、外側カテーテル20の収容部22を通る縮径部110bと、外側カテーテル20の先端開口23をキャップ状に閉塞するように拡径された頭部110cとで構成されている。縮径部110bと主体部110aとの境界部には、収容部22に収容されるステントグラフトの基部に係合する係合部113が形成されている。
【0064】
そして、内側カテーテル110の主体部110aの外周には、軸方向に沿った条溝112が形成されている。図7(A)に示すように、この条溝112は、内側カテーテル110の外周に等間隔で4つ形成されている。そして、この条溝112によって、内側カテーテル110と、外側カテーテル20との間に、軸方向に貫通する隙間が形成されている。
【0065】
この挿入装置11においては、上記条溝112によって、内側カテーテル110と、外側カテーテル20との間に、軸方向に貫通する隙間が形成されているので、脱気操作の際に、薬液注入室82内に注入ポート84から生理食塩水や薬液等の液体を注入すると、注入された液体が、上記条溝112によって形成される隙間を通って隅々まで充満するように流れるので、気泡の残留を防止して脱気を完全に行うことができる。
【0066】
また、上記条溝112によって、内側カテーテル110は、プッシュアビリティを付与するのに必要な適度な剛性を有すると共に、曲折した血管の経路に挿入されても座屈する虞れがない。
【0067】
図7(B)〜(G)、図8(A)〜(D)、及び図9(A)、(B)は、上記実施形態における内側カテーテルの主体部の形状についてのそれぞれ異なる例が示されている。なお、これらの図では、内側カテーテルの縮径部及び頭部を図示していないが、主体部以外の構造は図6に示した実施形態と同じである。
【0068】
図7(B)に示す例では、内側カテーテル120の中心にガイドワイヤ50の挿通孔121が設けられ、外周に軸方向に沿った突条122が等間隔で3つ形成されている。そして、この突条122によって、内側カテーテル120と、外側カテーテル20との間に、軸方向に貫通する隙間が形成されている
図7(C)に示す例では、内側カテーテル130の中心にガイドワイヤ50の挿通孔131が設けられ、外周に軸方向に沿った突条132が等間隔で8つ形成されている。そして、この突条132によって、内側カテーテル130と、外側カテーテル20との間に、軸方向に貫通する隙間が形成されている
図7(D)に示す例では、内側カテーテル140の中心にガイドワイヤ50の挿通孔141が設けられ、外周に軸方向に沿った突条142が等間隔で3つ形成されている。また、各突条142の内部には、軸方向に貫通する孔143が形成されている。そして、この突条142によって、内側カテーテル140と、外側カテーテル20との間に、軸方向に貫通する隙間が形成されている。また、前記孔143は、生理食塩水や薬液の通路となると共に、内側カテーテル140の柔軟性や、耐挫屈性を向上させるのに寄与する。
【0069】
図7(E)に示す例では、内側カテーテル150の中心にガイドワイヤ50の挿通孔151が設けられ、外周に軸方向に沿った突条152が等間隔で3つ形成されている。ただし、前記図7(D)の例に比べて、挿通孔151を囲む周壁の直径が大きくなっており、突条152の突出高さが小さくなっている。また、各突条152の内部には、軸方向に貫通する孔153が形成されている。そして、この突条152によって、内側カテーテル150と、外側カテーテル20との間に、軸方向に貫通する隙間が形成されている。また、前記孔153は、生理食塩水や薬液の通路となると共に、内側カテーテル150の柔軟性や、耐挫屈性を向上させるのに寄与する。
【0070】
図7(F)に示す例では、内側カテーテル160の中心にガイドワイヤ50の挿通孔161が設けられ、外周に軸方向に沿った突条162が等間隔で4つ形成されている。また、各突条162の内部には、軸方向に貫通する孔163が形成されている。そして、この突条162によって、内側カテーテル160と、外側カテーテル20との間に、軸方向に貫通する隙間が形成されている。また、前記孔163は、生理食塩水や薬液の通路となると共に、内側カテーテル160の柔軟性や、耐挫屈性を向上させるのに寄与する。
【0071】
図7(G)に示す例では、内側カテーテル170の中心にガイドワイヤ50の挿通孔171が設けられ、外周に軸方向に沿った突条172が等間隔で8つ形成されている。また、各突条172の内部には、軸方向に貫通する孔173が形成されている。そして、この突条172によって、内側カテーテル170と、外側カテーテル20との間に、軸方向に貫通する隙間が形成されている。また、前記孔173は、生理食塩水や薬液の通路となると共に、内側カテーテル170の柔軟性や、耐挫屈性を向上させるのに寄与する。
【0072】
図8(A)に示す例では、内側カテーテル180が、円筒状チューブの周壁の3箇所を軸方向に沿って襞状に押し潰して3つの突条182を形成し、これらの突条182の中心にガイドワイヤ50の挿通孔181を形成したもので構成されている。そして、この突条182によって、内側カテーテル180と、外側カテーテル20との間に、軸方向に貫通する隙間が形成されている。また、突条182の内部のスリット183は、生理食塩水や薬液の通路となると共に、内側カテーテル180の柔軟性や、耐挫屈性を向上させるのに寄与する。
【0073】
図8(B)に示す例では、内側カテーテル190が、円筒状チューブの周壁の4箇所を軸方向に沿って襞状に押し潰して4つの突条192を形成し、これらの突条192の中心にガイドワイヤ50の挿通孔191を形成したもので構成されている。そして、この突条192によって、内側カテーテル190と、外側カテーテル20との間に、軸方向に貫通する隙間が形成されている。また、突条192の内部のスリット193は、生理食塩水や薬液の通路となると共に、内側カテーテル190の柔軟性や、耐挫屈性を向上させるのに寄与する。
【0074】
図8(C)に示す例では、内側カテーテル200が、円筒状チューブの周壁の3箇所を軸方向に沿って襞状に押し潰して3つの突条202を形成し、これらの突条202の中心にガイドワイヤ50の挿通孔201を形成したもので構成されている。ただし、この例では、突条202が周壁を完全に押し潰して形成され、内部にスリットは設けられていない。そして、この突条202によって、内側カテーテル200と、外側カテーテル20との間に、軸方向に貫通する隙間が形成されている。
【0075】
図8(D)に示す例では、内側カテーテル210が、円筒状チューブの周壁の4箇所を軸方向に沿って襞状に押し潰して4つの突条212を形成し、これらの突条212の中心にガイドワイヤ50の挿通孔211を形成したもので構成されている。ただし、この例では、突条212が周壁を完全に押し潰して形成され、内部にスリットは設けられていない。そして、この突条212によって、内側カテーテル210と、外側カテーテル20との間に、軸方向に貫通する隙間が形成されている。
【0076】
図9(A)に示す例では、内側カテーテル220の中心にガイドワイヤ50の挿通孔221が設けられ、外周に1本の螺旋状の条溝222が形成されている。条溝222は、内側カテーテル220の端面において、切欠き222aとなって露出している。そして、この条溝222によって、内側カテーテル220と、外側カテーテル20との間に、軸方向に貫通する隙間が形成されている。
【0077】
図9(B)に示す例では、内側カテーテル230の中心にガイドワイヤ50の挿通孔231が設けられ、外周に2本の螺旋状の条溝232、233が形成されている。2本の条溝232、233は、同じ幅、深さ及び螺旋ピッチで形成されているが、螺旋の巻方向が異なっており、その結果、両者はところどころで交差して、溝全体の模様がメッシュ状をなしている。条溝232、233は、内側カテーテル220の端面において、切欠き232a、233aとなって露出している。そして、この条溝232、233によって、内側カテーテル230と、外側カテーテル20との間に、軸方向に貫通する隙間が形成されている。
【0078】
このように、図6〜9に示した各実施形態では、内側カテーテルの外周に軸方向に連続する突条又は条溝を形成し、この突条又は条溝によって、内側カテーテル外周と外側カテーテル内周との間に軸方向に貫通する隙間を形成しているので、生理食塩水や薬液を注入したときに、上記隙間を通って隅々まで充満するように流通するので、脱気操作を容易かつ確実に行うことができる。また、上記突条又は条溝を設けることによって、内側カテーテルに適度な柔軟性と、優れた耐挫屈性を付与することができる。
【0079】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、外側カテーテル内に配置される内側カテーテルに並列して少なくとも1本の線状部材を配置するか、あるいは、内側カテーテルの外周に軸方向に連続する突条又は条溝が形成することにより、生理食塩水等の液体を基部側から流して行う脱気操作を容易にかつ確実に行うことができる。また、管状器官内への挿入に必要な適度な剛性を付与できると共に、曲折した経路に挿入しても座屈しにくくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による管状器官治療具の挿入装置の一実施形態を示し、(A)は先端部の断面図、(B)は基端部の断面図である。
【図2】同挿入装置における内側カテーテル及び線状部材の配置の例を示す端面側から見た斜視図である。
【図3】同挿入装置における内側カテーテル及び線状部材の結束部材の例を示す斜視図である。
【図4】同挿入装置によって管状器官の治療箇所に治療具を挿入する手順を示す説明図である。
【図5】管状器官の治療箇所に治療具を挿入した状態を示す説明図である。
【図6】本発明による管状器官治療具の挿入装置の他の実施形態を示し、(A)は先端部の断面図、(B)は基端部の断面図である。
【図7】本発明の他の実施形態において、内側カテーテルの外周に軸方向に連続する突条又は条溝を形成した例を示す部分斜視図である。
【図8】本発明の他の実施形態において、内側カテーテルの外周に軸方向に連続する突条を形成した他の例を示す部分斜視図である。
【図9】本発明の他の実施形態において、内側カテーテルの外周に軸方向に連続する条溝を形成した他の例を示す部分斜視図である。
【符号の説明】
10、11 挿入装置
20 外側カテーテル
21 先端部
22 収容部
30 内側カテーテル
31 挿通孔
32 頭部
40 線状部材
41 先端部
42、45,48 結束部材
90 ステントグラフト
91 ステント
92 グラフト
110、120、130、140、150、160、170、180、190、200、210 内側カテーテル
110a 主体部
110b 縮径部
110c 頭部
111、121、131、141、151、161、171、181、191、201、211 挿通孔
112 条溝
122、132、142、152、162、172、182、192、202、212 突条

Claims (5)

  1. ステント、ステントグラフト等の管状器官治療具を管状器官内に挿入するための装置であって、前記管状器官内に挿入される外側カテーテルと、この外側カテーテル内に配置される内側カテーテルと、この内側カテーテル内に挿入されるガイドワイヤと、前記外側カテーテルの先端部内周に形成された前記管状器官治療具の収容部とを備え、前記外側カテーテル内には、前記内側カテーテルに並列して少なくとも1本の線状部材が挿入され、前記外側カテーテル内周と、前記内側カテーテル及び前記線状部材外周との間に、軸方向に貫通する隙間が形成されていることを特徴とする管状器官治療具の挿入装置。
  2. 前記内側カテーテルは、前記外側カテーテルの先端より突出して前記外側カテーテルの先端開口部を覆うように拡径されると共に、その外周が先細のテーパ状又は曲面状をなす頭部を有し、前記線状部材の先端部が、前記収容部に収容される管状器官治療具の基端に係合するように構成されている請求項1記載の管状器官治療具の挿入装置。
  3. 前記内側カテーテルと、前記線状部材とを、それらの軸方向の途中で結束させる結束部材が配置されている請求項1又は2記載の管状器官治療具の挿入装置。
  4. ステント、ステントグラフト等の管状器官治療具を管状器官内に挿入するための装置であって、前記管状器官内に挿入される外側カテーテルと、この外側カテーテル内に配置される内側カテーテルと、この内側カテーテル内に挿入されるガイドワイヤと、前記外側カテーテルの先端部内周に形成された前記管状器官治療具の収容部とを備え、前記内側カテーテルの外周には軸方向に連続する突条又は条溝が形成されており、この突条又は条溝によって、前記内側カテーテル外周と前記外側カテーテル内周との間に軸方向に貫通する隙間が形成されていることを特徴とする管状器官治療具の挿入装置。
  5. 前記内側カテーテルは、前記外側カテーテルの先端より突出して前記外側カテーテルの先端開口部を覆うように拡径され、その外周が先細のテーパ状又は曲面状をなす頭部と、この頭部に隣接して前記収容部を通る縮径部と、この縮径部の基端に位置し、前記収容部に収容される管状器官治療具の基端に係合する係合部と、この係合部から基端に至る主体部とを有し、前記突条又は条溝は、前記主体部の外周に形成されている請求項4記載の管状器官治療具の挿入装置。
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