JP2022032381A - インクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2022032381A
JP2022032381A JP2020136087A JP2020136087A JP2022032381A JP 2022032381 A JP2022032381 A JP 2022032381A JP 2020136087 A JP2020136087 A JP 2020136087A JP 2020136087 A JP2020136087 A JP 2020136087A JP 2022032381 A JP2022032381 A JP 2022032381A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
unit
recording medium
recording
ink
landing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2020136087A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7537174B2 (ja
Inventor
唱 宗田
Uta Soda
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Inc filed Critical Konica Minolta Inc
Priority to JP2020136087A priority Critical patent/JP7537174B2/ja
Priority to EP21185671.1A priority patent/EP3954541B1/en
Publication of JP2022032381A publication Critical patent/JP2022032381A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7537174B2 publication Critical patent/JP7537174B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J15/00Devices or arrangements of selective printing mechanisms, e.g. ink-jet printers or thermal printers, specially adapted for supporting or handling copy material in continuous form, e.g. webs
    • B41J15/18Multiple web-feeding apparatus
    • B41J15/22Multiple web-feeding apparatus for feeding webs in separate paths during printing
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/165Prevention or detection of nozzle clogging, e.g. cleaning, capping or moistening for nozzles
    • B41J2/16517Cleaning of print head nozzles
    • B41J2/16535Cleaning of print head nozzles using wiping constructions
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/165Prevention or detection of nozzle clogging, e.g. cleaning, capping or moistening for nozzles
    • B41J2/16517Cleaning of print head nozzles
    • B41J2/16535Cleaning of print head nozzles using wiping constructions
    • B41J2/16544Constructions for the positioning of wipers
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/165Prevention or detection of nozzle clogging, e.g. cleaning, capping or moistening for nozzles
    • B41J2/16585Prevention or detection of nozzle clogging, e.g. cleaning, capping or moistening for nozzles for paper-width or non-reciprocating print heads
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J25/00Actions or mechanisms not otherwise provided for
    • B41J25/304Bodily-movable mechanisms for print heads or carriages movable towards or from paper surface
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2203/00Embodiments of or processes related to the control of the printing process
    • B41J2203/01Inspecting a printed medium or a medium to be printed using a sensing device

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)

Abstract

【課題】より簡易に低コストで検査や調整が可能なインクジェット記録装置を提供する。【解決手段】インクジェット記録装置(100)は、ノズルを有し、ノズルからインクを吐出するインク吐出部と、インク吐出部のインク吐出面に対向してX方向に第1記録媒体(M1)を搬送する搬送部(10)と、第2記録媒体(M2)をY方向に沿ってインク吐出部と第1記録媒体(M1)の搬送経路との間を移動させる第2搬送部と、第2記録媒体(M2)のY方向に沿った移動経路上に位置し、第2記録媒体M2の表面をY方向に交差する方向について第2記録媒体(M2)へのインク吐出部による記録可能幅にわたって撮像する第2撮像部(42)と、を備える。【選択図】図1

Description

この発明は、インクジェット記録装置に関する。
従来、インクを多数のノズルから吐出して画像などを記録するインクジェット記録装置がある。ノズルにはしばしば不具合が生じる場合があり、また、ノズル間で動作を調整する必要もある。このために、各ノズルからのインクの吐出状態を検査するためのテスト画像が記録され、当該テスト画像が解析されて必要に応じた調整などがなされる。このような調整に本来の画像出力用の記録媒体を利用すると、特に高価な記録媒体などでは費用がかさむ一方、別途検査用の記録媒体を通常の搬送経路で供給しようとすると、記録媒体を入れ替える手間がかかるという問題がある。特許文献1では、通常の画像を記録するための記録媒体とは別経路で他の記録媒体を画像の記録位置へ挿入して、この記録媒体上にテスト画像を記録可能とすることで、手間の簡略化とコストの低減を両立させている。
特開2019-202522号公報
しかしながら、通常の搬送方向と異なる方向から別途記録媒体を挿入し、当該記録媒体と各ノズル及び撮像部とをそれぞれ相対移動させて、テスト画像の記録動作と撮像動作を行わせると、相対移動に係る可動部の構造が複雑になり、制御の手間の増大したり、十分な精度を得るためのコストやサイズが増大したりするという課題がある。
この発明の目的は、より簡易に低コストで検査や調整が可能なインクジェット記録装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、
ノズルを有し、当該ノズルからインクを吐出するインク吐出部と、
前記インク吐出部のインク吐出面に対向して所定の第1方向に第1の記録媒体を搬送する第1搬送部と、
第2の記録媒体を所定の第2方向に沿って前記インク吐出部と前記第1の記録媒体の搬送経路との間を移動させる第2搬送部と、
前記第2の記録媒体の前記第2方向に沿った移動経路上に位置し、当該第2の記録媒体の表面を前記第2方向に交差する方向について前記第2の記録媒体への前記インク吐出部による記録可能幅にわたって撮像する撮像部と、
を備えることを特徴とするインクジェット記録装置である。
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載のインクジェット記録装置において、
前記第2の記録媒体を移動させて当該第2の記録媒体上に前記インク吐出部によりテスト画像を記録させ、前記撮像部により前記テスト画像を撮像させる制御部を備えることを特徴とする。
また、請求項3記載の発明は、請求項2記載のインクジェット記録装置において、
前記制御部は、前記第2搬送部により前記第2の記録媒体を前記第2方向に沿って往復移動させ、前記テスト画像の記録及び撮像の後に初期位置へ戻すことを特徴とする。
また、請求項4記載の発明は、請求項2又は3記載のインクジェット記録装置において、
前記制御部は、前記テスト画像の記録と撮像を前記第2方向に沿ったいずれか一方向への移動時に行わせることを特徴とする。
また、請求項5記載の発明は、請求項2記載のインクジェット記録装置において、
前記撮像部は、前記第2方向について前記インク吐出部の両端外側にそれぞれ位置し、
前記制御部は、前記テスト画像の記録及び撮像ごとに前記両端のうち一方から他方へ前記第2の記録媒体を片道移動させることを特徴とする。
また、請求項6記載の発明は、請求項2~5のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置において、
前記インク吐出部を前記第1の記録媒体の前記搬送経路からの距離を変更させる方向に移動させる移動部を備え、
前記第2搬送部は、前記移動部により前記インク吐出部が前記搬送経路から所定距離以上離隔された状態で、前記第2の記録媒体を移動させる
ことを特徴とする。
また、請求項7記載の発明は、請求項2~6のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置において、
前記インク吐出部のメンテナンスに係るメンテナンス動作部を備え、
前記第2搬送部は、前記第2の記録媒体と、前記メンテナンス動作部とを一体的に移動させることを特徴とする。
また、請求項8記載の発明は、請求項7記載のインクジェット記録装置において、
前記制御部は、前記第2の記録媒体の移動時に、前記メンテナンス動作部により前記メンテナンスを行わせながら当該メンテナンスがなされた前記ノズルからインクを吐出させて前記第2の記録媒体上にテスト画像を記録させる
ことを特徴とする。
また、請求項9記載の発明は、請求項7又は8記載のインクジェット記録装置において、
前記メンテナンス動作部は、前記インク吐出部から吐出されたインクを受けるインク受け部を有し、
前記制御部は、前記インク吐出部により前記テスト画像を記録させる場合に、当該テスト画像の記録前に前記インク受け部へ前記ノズルの各々からインクを吐き捨てさせる
ことを特徴とする。
また、請求項10記載の発明は、請求項2~9のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置において、
前記インク吐出部は、前記ノズルが前記第1方向に交差する第3方向について所定の間隔で複数並んでおり、
前記第3方向は、前記第2方向と平行である
ことを特徴とする。
また、請求項11記載の発明は、請求項2~9のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置において、
前記インク吐出部は、前記ノズルが前記第1方向に交差する第3方向について所定の間隔で複数並んでおり、
前記第1方向と前記第2方向とは平行である
ことを特徴とする。
また、請求項12記載の発明は、請求項2~11のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置において、
前記インク吐出部は、前記第2方向に直交する第4方向について同一の位置に2以上の所定数のノズルを有し、
前記テスト画像は、前記所定数のノズルの前記第2方向についての間隔よりも狭くかつ前記ノズルの開口径以上の着弾間隔となる列状に前記所定数のノズルからの着弾位置が並んでいる
ことを特徴とする。
また、請求項13記載の発明は、請求項12記載のインクジェット記録装置において、
前記インク吐出部は、ノズルを各々有する複数の記録ヘッドを有し、
前記所定数のノズルは、前記複数の記録ヘッドにまたがっており、
前記着弾間隔は、同一の前記記録ヘッドの前記ノズル間では所定の第1の着弾間隔であり、異なる前記記録ヘッドの前記ノズル間では前記第1の着弾間隔の非整数倍である
ことを特徴とする。
また、請求項14記載の発明は、請求項2~13のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置において、
前記テスト画像は、複数の前記ノズルから吐出されたインク液滴が所定の着弾間隔で着弾した着弾列を複数含み、
前記制御部は、前記着弾列のうち両端に前記インク液滴が正常に着弾しているものを基準として、正常に着弾していない前記インク液滴に対応する前記ノズルを特定する
ことを特徴とする。
また、請求項15記載の発明は、請求項2~13のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置において、
前記テスト画像は、複数の前記ノズルから吐出されたインク液滴が所定の着弾間隔で着弾した複数の着弾列を含み、前記複数の着弾列は、各々同一方向に伸びて、2次元マトリクス状に並び、
前記制御部は、前記着弾列の伸びる方向と垂直な方向に並ぶ複数の着弾列の組において対角頂点に正常に着弾しているものを基準として、正常に着弾していない前記インク液滴に対応する前記ノズルを特定する
ことを特徴とする。
また、請求項16記載の発明は、請求項14又は15記載のインクジェット記録装置において、
前記制御部は、前記基準とされる前記着弾列がない場合に、前記特定を行わないことを特徴とする。
また、請求項17記載の発明は、請求項1~16のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置において、
前記第2搬送部は、前記移動経路に沿った移動とは別個に前記第2の記録媒体を移動させる相対移動部を有することを特徴とする。
本発明に従うと、インクジェット記録装置において、より簡易に低コストで検査や調整が可能となるという効果がある。
第1実施形態のインクジェット記録装置の全体斜視図である。 ヘッドユニットにおいて搬送面と対向する面を示す底面図である。 検査記録部とメンテナンス動作部について説明する斜視図である。 インクジェット記録装置の機能構成を示すブロック図である。 吐出異常の検査時の動作手順について説明する図である。 テスト画像について説明する図である。 吐出異常検出処理の制御手順を示すフローチャートである。 吐出異常の検出動作の変形例を示す図である。 吐出異常の検出動作の変形例を示す図である。 第2実施形態のインクジェット記録装置の外観概略を示す斜視図である。 第2実施形態のインクジェット記録装置における吐出異常の検出動作について説明する図である。 第2記録媒体に記録されたテスト画像の例を示す図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態のインクジェット記録装置100の全体斜視図である。
このインクジェット記録装置100は、複数、ここでは6個のラインヘッドを有し、シングルパス方式でインクの吐出を行ってカラー画像の記録を行うことが可能なものであって、搬送部10(第1搬送部)と、記録動作部20と、インク供給部30と、第1撮像部41などを備える。
搬送部10は、駆動ローラー11と、搬送ベルト12と、搬送駆動部14などを備える。搬送駆動部14は、駆動ローラー11を所定の速度で回転動作させる回転モーターを有する。駆動ローラー11には、図示略の従動ローラーと共に無端状の搬送ベルト12が巻回されて、当該駆動ローラー11の回転により搬送ベルト12が周回移動する。この搬送ベルト12の外側面を搬送面として、搬送部10は、当該搬送面上に所定の範囲で第1記録媒体M1(第1の記録媒体)を載置して、当該第1記録媒体M1を搬送ベルト12の周回移動に伴って周回移動方向(搬送時における記録媒体の移動方向)すなわち、ここではX方向(第1方向)に搬送する。第1記録媒体M1の種別は、特には限られないが、ここでは、連続した布帛などである。搬送部10は、例えば、ロール状の布帛を順次送り出して搬送面に載置させ、搬送することができる。
記録動作部20は、ヘッドユニット21(図2参照;インク吐出部)と、キャリッジ22と、キャリッジ昇降部23と、検査記録部28と、第2撮像部42(撮像部)と、メンテナンス動作部53などを備える。
記録動作部20は、インクの色数に応じた組数(ここでは6組)設けられている。キャリッジ22は、それぞれ、搬送部10による搬送方向に対して搬送面に平行な面内で交差する向き、ここでは直交する幅方向に延在して、搬送部10による第1記録媒体M1の搬送面の上方(高さ方向)に配置されている。キャリッジ22には、それぞれ、インクを吐出する複数のノズルN(図2参照)を有するヘッドユニット21が固定されている。各ヘッドユニット21のノズルNの開口は、第1記録媒体M1と対向する面(インク吐出面)に搬送される第1記録媒体M1の全幅(幅方向について記録可能な幅。両端又は一端に多少のマージンがあってもよい)にわたって並んでいる。6個の各ヘッドユニット21が有するノズルNの数は、記録解像度やインクジェット記録装置100で記録可能とされる第1記録媒体M1のサイズなどに応じて適宜定められる。複数のキャリッジ22、すなわち、記録動作部20は、搬送方向について互いに異なる位置に設けられている。キャリッジ22は、キャリッジ昇降部23によりZ方向についての位置が変更可能に設けられ、キャリッジ22の移動に伴ってヘッドユニット21も搬送面からの距離(インク吐出面と搬送面との間隔)が変更される。記録素子26がそれぞれ記録動作を行う(インクを吐出する)ことによりノズルからインクが吐出されることで、第1記録媒体M1上に画像を記録する。
キャリッジ昇降部23は、キャリッジ22(ヘッドユニット21)の搬送面(記録媒体の搬送経路)からの距離を変更させる。キャリッジ昇降部23は、昇降モーター232と、電磁ブレーキ233と、梁部材234と、支持部235などを備える。
梁部材234は、搬送ベルト12の上部(+Z方向)においてX方向と交差する向き(ここでは直交する幅方向)、すなわちY方向に略平行に2本設けられ、当該梁部材234の両端にそれぞれ支持部235が固定される。支持部235には、昇降モーター232、電磁ブレーキ233及びキャリッジ22が取り付けられている。また、梁部材234には、その延在方向(Y方向)に沿った図示略の直線状のレールを有し、当該レールに沿って検査記録部28及びメンテナンス動作部53が移動可能となっている。
キャリッジ22は、制御部60(図3参照)からの制御信号に基づいて駆動される昇降モーター232及び電磁ブレーキ233の動作に応じて上下されて位置が定められる。
昇降モーター232は、所定の昇降速度でキャリッジ22を移動させる。昇降モーター232としては、例えば、サーボモーターやステッピングモーターが用いられる。
電磁ブレーキ233は、キャリッジ22の固定状態を維持するものであり、駆動信号に応じてこの固定状態が解除されることで、昇降モーター232によるキャリッジ22の移動を一時的に可能とする。すなわち、電力供給の切断時を含めた通常の状態では、電磁ブレーキ233は、キャリッジ22を固定する。電磁ブレーキ233としては、例えば、ディスクブレーキが用いられる。
インク供給部30は、画像記録に用いられる各色のインクを貯え、ヘッドユニット21に供給する。ここでは、各色のインク貯留タンク31が専用のラック32に配置されて、チューブなどの配管を介して各色のインクを吐出するヘッドユニット21と接続されている。各色のインクは、供給された各ヘッドユニット21のノズルにより各々微細ドットとして吐出されて第1記録媒体M1に着弾し、微細ドット数やドットのサイズ(液滴量)などに応じた濃度やその組み合わせで表現された混色カラー画像が記録される。また、インク貯留タンク31に貯留され、ヘッドユニット21に供給されるインクの色は、交換可能であってもよい。
第1撮像部41は、記録動作部20に対して搬送方向について下流側に設けられて、記録動作部20により画像が記録された(又は記録されずに通過した)第1記録媒体M1の表面を撮像して読み取る。第1撮像部41は、図示略の照明部を備えてよい。照明部は、第1撮像部41による撮像面(第1記録媒体M1の表面)を略均等に照射する。
第1撮像部41は、例えば、一次元撮像センサーを有する。一次元撮像センサーは、ここでは、複数の撮像素子が少なくとも幅方向について搬送ベルト12の幅にわたって配置されている。搬送部10の動作により第1記録媒体M1が搬送方向に移動することで、第1撮像部41は、第1記録媒体M1上を2次元撮像することができる。撮像センサーとしては、CCDセンサー(Charge Coupled Device)やCMOSセンサー(Complementary Metal Oxide Semiconductor)などが用いられる。これらの撮像センサーは、各撮像素子において、光学系(レンズ)を介して第1記録媒体M1の表面から受光素子に入力された光量に応じた電荷量や電圧を出力する撮像動作を行う。ここでは、撮像センサーは、RGBの各波長帯(複数の波長帯)での撮像が可能であり、第1撮像部41により、カラー読取画像を取得することができる。なお、第1撮像部41は、キャリッジ22と同様に搬送面からの距離が可変であってよい。
メンテナンス動作部53は、ヘッドユニット21が搬送面から離隔されている場合に、ヘッドユニット21と搬送面との間をY方向に移動可能であり、ヘッドユニット21のインク吐出面のメンテナンス、特に、クリーニングに係る動作を行う。ここでは、メンテナンス動作部53は、クリーニングに係る動作としてインク吐出面の払拭動作(ワイピング)を行う。
検査記録部28は、第2記録媒体M2(図3参照;第2の記録媒体)を内部に収容し、上面側(+Z方向)が開放されて当該第2記録媒体M2が露出されている。検査記録部28は、ヘッドユニット21により所定のテスト画像の記録動作が行われる場合に、第2記録媒体M2上にこのテスト画像を記録可能にヘッドユニット21と搬送面との間を移動される。本実施形態では、検査記録部28の移動は、メンテナンス動作部53の移動と一体的に行われ、キャリッジ昇降部23の動作によりキャリッジ22(ヘッドユニット21)の底面が第1記録媒体M1の搬送面からメンテナンス動作やテスト画像の記録に適した所定距離以上離隔した状態で制御部60の制御により行われる。
第2撮像部42は、梁部材234のレールに沿った検査記録部28のY方向への移動経路上に位置し、第2記録媒体M2の表面を撮像する。第2撮像部42は、記録動作部20ごとに各々1個ずつ(ここでは合計6個)設けられて、第2記録媒体M2の各々に対してそれぞれラインヘッドをなしている。第2撮像部42は、第2記録媒体M2へのヘッドユニット21による記録可能幅にわたって撮像が可能とされている点(読取幅)以外は、第1撮像部41と同一の構成を有していてよい。なお、各ヘッドユニット21により吐出されるインク色の一部又は全部が固定されている場合には、第2撮像部42は、それぞれ吐出されるインクの色に応じた波長にのみ感度を有していればよく、RGB3色全てについて撮像動作が行われなくてもよい。
図2は、ヘッドユニット21において搬送面と対向する面を示す底面図である。
なお、ここでは、各色のヘッドユニット21はいずれも同一の形状、構成であるので、任意のいずれか一つのものについて説明する。
ヘッドユニット21は、複数、ここでは、8個の記録ヘッド211を有している。各記録ヘッド211の底面には、Y方向(第3方向、ここでは第2方向と同一(平行))に複数本(複数個)のノズルNの開口が所定の間隔(ノズルピッチ)で配列されている。ノズルNの開口位置は、Y方向について所定の間隔で配列されていれば、X方向の位置が異なっていてもよい。ここでは、記録ヘッド211では、それぞれノズルNの開口が千鳥格子状に配置されている。すなわち、ノズルNは、X方向(Y方向に垂直な第4方向)について4か所(4個(複数個)ずつの記録ヘッド211にまたがって、各2列ずつ)に、それぞれY方向に延びるノズル列(X方向について同一位置にある2以上の所定数のノズルNの配列)として配置されている。
なお、この図以降の各図で示すノズルNの開口の数やサイズは、説明のためのものであって、実際にはこれよりも数が多く、サイズは、ノズルNの幅方向についての配置範囲の幅に比して十分に小さい。ヘッドユニット21のY方向について両端は、キャリッジ22に固定されている。
一のヘッドユニット21に含まれる8個の記録ヘッド211は、異なる位置に千鳥格子状に配置されている。これに伴って、各記録ヘッド211におけるノズルNの開口のY方向についての配置範囲は、互いに異なって位置しており、これらに応じて互いに異なる記録範囲にそれぞれ画像記録を行うことができる。隣り合う記録ヘッド211におけるノズルNのY方向についての配置範囲の端部は、若干重複している。したがって、ヘッドユニット21では、8個の記録ヘッド211各々のY方向についての記録範囲の組み合わせにより、幅方向について第1記録媒体M1の全幅(両端に若干のマージンがあってもよい)にわたって上記のノズルピッチで複数のノズルからインクを吐出可能になっている。
図3は、検査記録部28とメンテナンス動作部53について説明する斜視図である。
メンテナンス動作部53は、支持台54とともにメンテナンス部50の一部である。メンテナンス動作部53は、支持台54上に位置している。検査記録部28は、支持台54上に位置している。ここでは、検査記録部28は、メンテナンス動作部53よりも-Y方向に位置している。支持台54がレールに沿ってY方向に移動することで、メンテナンス動作部53と検査記録部28とが同時にY方向に移動する。
検査記録部28は、第2記録媒体M2の巻き上げ動作部16(相対移動部)を有する。特には限られないが、1回の検査では、第2記録媒体M2の露出面が固定された状態で当該露出面内に検査画像が記録される。検査の終了後、次回の検査の開始までの間に1回分巻き上げ動作部16により第2記録媒体M2が巻き上げられて、第2記録媒体M2が検査記録部28に対して相対移動され、未使用の記録面が露出される。第2記録媒体M2は、全て巻き上げられて使用された場合などには、新しいものに交換可能であってよい。
図4は、インクジェット記録装置100の機能構成を示すブロック図である。
インクジェット記録装置100は、搬送部10と、記録動作部20と、検出部40と、メンテナンス部50と、制御部60と、記憶部70と、通信部81と、表示部82と、操作受付部83などを備える。搬送部10は、上述の搬送駆動部14を有する。検出部40は、上述の第1撮像部41及び第2撮像部42を備える。
記録動作部20は、上述の各構成に加えてキャリッジ駆動部24と、ヘッド駆動部25などを備える。キャリッジ駆動部24は、上述の昇降モーター232及び電磁ブレーキ233などに駆動信号を出力し、これらを動作又は固定させる。また、電気機械変換素子252及びノズルNが記録素子26に含まれる。キャリッジ昇降部23とキャリッジ駆動部24とにより本実施形態の移動部が構成される。
ヘッド駆動部25は、図示略の駆動信号生成部からクロック信号に同期して周期的に出力される所定パターンの駆動波形信号を、記録対象の画像データに基づいて各記録素子26に出力するか否か、(駆動波形信号が複数種類ある場合には、いずれを出力するか)を定めて切り替える。入力された駆動波形信号に応じて電気機械変換素子252(ここでは圧電素子)が動作(変形)し、変形に応じてノズルN及び当該ノズルNに連通するインク流路内のインクに圧力変動を生じさせる。駆動波形信号の所定パターンとしては、特には限られないが、台形波や矩形波のパルス波形が挙げられる。駆動波形信号による電気機械変換素子252の変形動作(記録素子26の記録動作)によりノズルNから押し出されたインクは、適切な量だけインク流路内のインクから分離されてインク液滴として吐出される。インクの吐出量(液滴量)は、複数段階設定され得る。設定されてもよい。
検出部40は、上述の第2撮像部42に加えてエンコーダー43を有する。エンコーダー43は、搬送駆動部14の駆動モーター又は駆動ローラー11の回転を検出し、所定の角度の回転ごとに回転方向に応じた信号を出力する。また、検出部40は、支持台54のレールに沿った移動量も別途計測可能であってよい。
メンテナンス部50は、支持台移動部51と、インク受駆動部52とを備える。
支持台移動部51は、支持台54をレールに沿って移動させるモーターなどを有する。支持台移動部51による移動量は、上記のように検出部40により計測可能であってよい。検査記録部28と支持台移動部51とが本実施形態の第2搬送部を構成する。
インク受駆動部52は、インク受55(図9(b)参照)をヘッドユニット21と搬送面との間隙に移動させ、また、この間隙から退避させる。インク受55は、ノズルNから強制的に吐き捨てさせたり流出させたりした廃インクを受け止めて、廃棄タンクへ導く。インク受55は、廃インクを受け止めるだけではなく、ノズルNの開口付近の保湿などに用いられてもよい。
制御部60は、インクジェット記録装置100の全体動作を統括制御する。制御部60は、CPU61(Central Processing Unit)と、RAM62(Random Access Memory)などを備える。制御部60は、画像データ、各部のステータス信号やクロック信号などに基づいて画像記録に係る種々の処理を行う。また、制御部60は、各ノズルNからのインク吐出などに係る検査及び動作調整などの処理を行う。
CPU61は、各種演算処理を行い、インクジェット記録装置100における第1記録媒体M1の搬送、インクの供給、インクの吐出や記録画像の撮像動作、第2記録媒体M2の移動、撮像動作、撮像結果の解析、メンテナンスなどの制御を行う。CPU61は、記憶部70から読み出されたプログラムに従って上記各処理に係る演算及び制御を行う。
RAM62は、CPU61に作業用のメモリー空間を提供し、一時データを記憶する。一時データの記憶領域は、記憶部70のDRAM領域と適宜分担されてよい。
記憶部70は、プログラム71、各種設定データ、及び画像記録命令に係るジョブデータ74などを記憶する。ジョブデータ74には、記録対象画像データ、その処理済データ及び動作設定に係る情報などが含まれる。プログラム71には、インクの吐出状態に異常を生じているノズル(異常ノズル)の特定プログラム、各種画像処理プログラム、及び異常ノズルの補完処理プログラムなどが含まれる。設定データとしては、予め定められた検査用の検査画像データ72及び異常ノズルの位置を示す異常ノズルリスト73などが含まれる。
記憶部70は、ここでは、DRAMなどの揮発性メモリー及び不揮発性メモリーを含む。ジョブデータ74や処理データなどの一時データは、揮発性メモリーに記憶されて高速処理され、画像記録動作の終了後には消去されてもよい。プログラム71や設定データなどは、不揮発性メモリーにより保持され、インクジェット記録装置100への電力供給がなされていない間も保持され、必要に応じてRAM62などに読み出される。一部のプログラムや設定データ、例えば、初期データや基幹プログラムなどは、不揮発性メモリーの代わりに消去書き換え不能なROMなどに格納されてもよい。
通信部81は、外部機器との間での通信動作を制御する通信インターフェイスである。通信インターフェイスとしては、例えば、LANカードといった各種通信プロトコルに対応したネットワークカードなどが一又は複数含まれる。通信部81は、制御部60の制御に基づいて外部機器から記録対象の画像データや画像記録に係る設定を含むジョブデータを取得し、また、外部機器に対してステータス情報などを送信することができる。
表示部82は、制御部60からの制御信号に応じて表示画面にインクジェット記録装置100のステータスや操作メニューなどの表示を行う。表示画面としては、例えば、液晶画面などが挙げられる。また、表示部82には、電力供給の有無及び/又はエラーなどの警告に応じて点灯(点滅を含む)動作するLED(Light Emitting Diode)ランプなどが含まれてもよい。
操作受付部83は、ユーザーの操作を受け付けて制御部60に出力する。操作受付部83は、例えば、タッチセンサーなどを有する。タッチセンサーは、表示部82の表示画面に重ねて設けられて、タッチパネルとして用いられてもよい。制御部60は、タッチセンサーにより検出されたタッチ操作の位置及び種別の情報を制御部60に出力する。また、操作受付部83は、押しボタンスイッチ及び/又はテンキーなどを有していてもよい。
次に、本実施形態のインクジェット記録装置100における各ノズルNからの吐出検査について説明する。
インクジェット記録装置100では、定期的に又は各ジョブの開始前若しくは所定回数の記録動作ごとなどに、ノズルNから正常なインク吐出動作がなされているかの検査を行う。この検査は、所定のテスト画像が記録媒体上に記録されて、当該テスト画像を撮像、解析することで行われる。テスト画像が通常の第1記録媒体M1上に記録されると、特に高価な記録媒体などではもったいないので、このテスト画像は、第2記録媒体M2に対して記録される。
図5は、吐出異常の検査時の動作手順について説明する図である。ここでは、いずれか一つのキャリッジ22(ヘッドユニット21)を搬送方向下流側(+Xの側)から見た図を示している。いずれのキャリッジ22(ヘッドユニット21)についても同一の動作がなされてよい。
図5(a)に示すように、通常の画像記録動作時には、キャリッジ22は、ヘッドユニット21のインク吐出面が搬送ベルト12の上面(搬送面)の近くに位置している。図5(b)に示すように、テスト画像の記録動作を行う場合には、キャリッジ22がキャリッジ昇降部23により+Z方向に移動されて、インク吐出面が搬送面から離隔される。
その後、図5(c)に示すように、離隔した隙間にレールに沿って支持台54が、Y方向についてヘッドユニット21の一端の側の待機位置(初期位置)から+Y方向に移動される。このとき、+Y側に位置するメンテナンス動作部53が先にインク吐出面と接して当該インク吐出面を払拭し、その後、検査記録部28が払拭されたインク吐出面の部分と対向する。検査記録部28の第2記録媒体M2と対向しているノズルNの開口から順次インクを吐出させていくことで、第2記録媒体M2上にテスト画像が記録される。
図5(d)に示すように、ヘッドユニット21の上記一端の側から他端の側へ支持台54が抜けると、第2撮像部42により第2記録媒体M2の露出部分が撮像され、読み取られる。すなわち、支持台54及び検査記録部28(第2記録媒体M2)は、単純に直線移動がなされればよく、ここでは、一方向への直線移動時に続けてテスト画像の記録と撮像とが行われる。第2撮像部42による撮像が終了した後は、支持台54は、逆方向(-Y方向)に移動される往復移動により元の待機位置に戻される。逆方向への移動時には、メンテナンス動作が行われないように、ヘッドユニット21が更に上方へ退避されてもよいし、メンテナンス動作部53が下方へ収容されてもよい。また、逆走の速度は、メンテナンス動作やテスト画像の記録動作を行いながらの移動速度よりも大きくてよい。
図6は、テスト画像について説明する図である。
上述のように、露出されている第2記録媒体M2のY方向についての幅は、ヘッドユニット21のY方向についての幅よりも短いので、実際のノズルピッチP1よりも詰めて列状にテスト画像が記録される。図6(a)では、記録ヘッド211の底面と第2記録媒体M2上のテスト画像との比較を模式的に示している。
このテスト画像では、上記のように、各ノズルからの吐出有無(吐出の正否)が特定されるので、各ノズルNからの液滴の着弾位置は、各々異なっている必要がある。ここでは、テスト画像における各着弾位置間のY方向についての間隔W1(着弾間隔)は、上記ノズルピッチP1よりも小さく(狭く)、各ノズルNの開口径P2以上に定められる。また、記録ヘッド211のノズル配列は上記のように千鳥格子状であるが、第2記録媒体M2上のテスト画像では、着弾位置がY方向に交互にずれている必要はない。
このテスト画像は、図6(b)に示すように、記録ヘッド211ごとに同一方向に伸びる2本の着弾列により表される。8個の記録ヘッド211の各着弾列の組は、2×4の2次元マトリクス状に位置する。すなわち、着弾列は、4×4列の2次元マトリクス状の配列となっている(ここでは一部のみを表示)。テスト画像の解析では、着弾列間の位置関係により記録ヘッド211とノズル列とが特定され、各着弾列の端から濃度異常が検出されている位置までの距離に応じて吐出異常が生じているノズルNが特定される。このとき、X方向について同一位置にある4個の記録ヘッド211の4本のノズル列に係る各着弾列(異なる記録ヘッド211のノズル間の距離)は、互いに若干の隙間W3を伴って並ぶ。隙間W3を大きく取る必要はなく同一の記録ヘッド211のノズル間における間隔W1(第1の着弾間隔)よりも若干大きい程度でよいが、一方で、間隔W1の整数倍だと、吐出異常との見分けがつかなくなる場合があるので、隙間W3は、間隔W1の非整数倍、特に、例えば、(k+0.5)倍(kは自然数)とすることができる。
このテスト画像の解析において、着弾列の端に位置するノズルNに吐出異常が生じると、どちらの端部のノズルNに異常が生じたのかが容易に判別できなくなる場合がある。ここでは、線L1の左端IL及び右端IRには正常に液滴が吐出されているのに対し、線L2では右端にインク吐出のない欠損部分VRが生じている。この場合、左端の絶対座標などが特定されていない状況では、線L2の左端と右端のどちらに吐出欠損が生じているのかが特定されない。
本実施形態のインクジェット記録装置100では、まず各着弾列の線の長さを計測し、計測された長さが正常な範囲である場合に、当該線に係るノズル列の両端で正常なインク吐出(着弾)がなされているものと特定する。この着弾列を基準として、一端が基準位置とされて、他の着弾列の同側一端の位置が全て特定されることで、各線の両端の少なくともいずれかで吐出欠損がある場合でも当該欠損部分を基準位置として定め、ノズル列の端を含む各ノズルNのうち、インク吐出欠損がある位置が特定される。
ここでは、線L1について、左端ILと右端IRの長さが正常であると判別されるので、これに基づいて一端、例えば、左端ILの位置が基準位置として特定される。この基準位置から、線状の濃度変化が生じている欠損部分VPまでの距離Y1と、間隔W1とに基づいて、インク吐出が欠損しているノズルNが特定される。また、線L2については、左端を基準とした欠損部分VRまでの距離により、右端のノズルNからのインク吐出が欠損していることが特定される。
なお、ノズル列(着弾列)ごとに基準位置を特定する代わりに、記録ヘッド211ごと、すなわち、記録ヘッド211内の2列のノズル列(複数の着弾列)を単位として基準位置が特定されてもよい。この場合、2本のノズル列に対応する2線の対角2点(対角頂点)の距離が正常(すなわち、対角の2点に正常に着弾している)か否かにより、基準となる記録ヘッド211の着弾列の位置が特定される。ここでは、右下の2本の着弾列における左上の点IULと右下の点IURとが正常にインク吐出されて正しい距離に位置しているので、例えば、点IULが基準位置とされる。この点IULからのX方向についての距離X1とY方向についての距離Y2とによって欠損部分VQに対応するノズルNが特定される。また、記録ヘッド211による着弾列との位置関係によって各着弾列の想定位置も定まるので、例えば、点IULの位置を基準として左上の点ILの位置も定まり、この点ILの位置を基準として欠損部分VPの位置及び対応するノズルNも特定される。
図7は、本実施形態のインクジェット記録装置100で実行される吐出異常検出処理の制御部60による制御手順を示すフローチャートである。この吐出異常検出処理は、自動で又はユーザーの操作受付部83への所定の入力操作に基づいて開始される。
吐出異常検出処理が開始されると、制御部60は、キャリッジ駆動部24を動作させてヘッドユニット21(キャリッジ22)を上方(Z方向)に退避させる(ステップS101)。制御部60は、巻き上げ駆動部17を動作させて、第2記録媒体M2を巻き上げ、未使用面を露出、セットさせる(ステップS102)。
制御部60は、支持台移動部51による支持台54(第2記録媒体M2)のY方向への移動動作を開始させる。制御部60は、メンテナンス動作部53を動作させインク吐出面の払拭動作を行わせながら、払拭後の(メンテナンスがなされた)ノズルNからインクを吐出させて、第2記録媒体M2上にテスト画像を記録させる(ステップS103)。制御部60は、そのまま支持台54の移動を継続して、第2撮像部42により第2記録媒体M2上のテスト画像を撮像させる(ステップS104)。制御部60は、支持台54の移動方向を反転させて待機位置に戻してよい。
制御部60は、各着弾列の長さを検出し、正常な長さのものを抽出して、基準列として特定する(ステップS105)。制御部60は、各着弾列の濃度分布に基づいて吐出異常を検出し、検出位置の基準列の基準座標をに基づく相対位置から吐出異常が生じているノズルNを特定する(ステップS106)。なお、制御部60は、正常な着弾列がなく、基準列が特定されない場合には、吐出異常のノズルを特定せずに、所定の異常報知動作、例えば、表示部82にその旨の表示を行わせるなど、を行わせて、処理を終了してよい。
制御部60は、検出された吐出異常が周囲のノズルの補完吐出の設定で補完可能か否かを判別する(ステップS107)。補完設定が可能であると判別された場合には(ステップS108で“YES”)、制御部60は、補完設定を行い(ステップS108)、吐出異常検出処理を終了する。補完設定が可能ではないと判別された場合(ステップS107で“NO”)、例えば、検出された異常ノズルの隣のノズルが既に異常ノズルである場合などには、制御部60は、所定の異常報知動作、例えば、表示部82にその旨の表示を行わせるなど、を行わせる(ステップS109)。そして、制御部60は、吐出異常検出処理を終了する。
図8及び図9は、吐出異常の検出動作の変形例を示す図である。
図8(a)~図8(c)に示す変形例1では、第2撮像部42が支持台54などの待機位置と同じ側に位置している。図8(a)、(b)で上記実施形態と同様にヘッドユニット21の退避、メンテナンス動作及びテスト画像の記録動作が行われる。メンテナンス動作及びテスト画像の記録動作が終了すると、図8(c)で示すように、支持台54が待機位置の側へ逆走し、テスト画像の撮像は、支持台54が待機位置へ戻る直前に第2撮像部42によって行われる。
図8(d)、(e)に示す変形例2では、支持台54上には、検査記録部28が単独で位置し、メンテナンス動作部53が設けられていない。メンテナンス動作部53は、独立に移動する別個の支持台上に位置していてもよい。また、2台の第2撮像部42a、42bがY方向についてヘッドユニット21(キャリッジ22)の両端外側にそれぞれ位置している。支持台54は、ヘッドユニット21の両側に待機可能であり、吐出異常の検出時には、一方の待機位置から移動されながらテスト画像が第2記録媒体M2上に記録されて、第2撮像部42a、42bのうち、他方の待機位置手前にあるものにより撮像される。この場合、撮像後に支持台54を元の待機位置に逆走させて戻す必要はなく、支持台54は、片道移動であってよい。メンテナンス動作部53は、必要に応じて別途行われればよく、テスト画像の記録前に必ずしも行われなくてもよい。
図9に示す変形例3では、第2撮像部42が支持台54の待機位置と同じ側のヘッドユニット21の一端(図で左)側に位置している。この変形例3では、図9(a)に示すように、ヘッドユニット21(キャリッジ22)を上方に退避させた後、図9(b)に示すように、インク受55(インク受け部)をインク吐出面に至近距離で対向又は覆わせて、各ノズルNからインクの吐き捨て動作を行わせて、テスト画像の記録前にノズルNの開口付近で淀んだインクなどを排出させる。
図9(c)に示すように、支持台54の移動に応じてメンテナンス動作部53によりメンテナンス動作(インク吐出面の払拭動作)のみが行われて、ヘッドユニット21の他端(図で右)側へ移動する。その後、図9(d)に示すように、支持台54の一端側への逆走時に検査記録部28の第2記録媒体M2上にテスト画像が記録され、一端に到達後、図9(e)に示すように、第2撮像部42によりテスト画像が撮像される。
以上のように、第1実施形態のインクジェット記録装置100は、ノズルNを有し、当該ノズルNからインクを吐出するヘッドユニット21と、ヘッドユニット21のインク吐出面に対向してX方向に第1記録媒体M1を搬送する搬送部10と、第2記録媒体M2をY方向に沿ってヘッドユニット21と第1記録媒体M1の搬送経路との間を移動させる第2搬送部としての支持台移動部51及び検査記録部28と、第2記録媒体M2のY方向に沿った移動経路上に位置し、この第2記録媒体M2の表面をY方向に交差する方向(ここではX方向)について第2記録媒体M2へのヘッドユニット21による記録可能幅にわたって撮像する第2撮像部42と、を備える。
このように、第2記録媒体M2のY方向への一次元移動で、第2撮像部42のXY面内での位置も変更させずに、ヘッドユニット21によるテスト画像の記録とその撮像とが可能になるので、精度よく移動させるには、機械的、構造的に場所を取りやすい第2搬送部をコンパクトに配置することができる。したがって、インクジェット記録装置100では、より簡易に低コストで検査や調整が可能となる。
また、インクジェット記録装置100は、第2記録媒体M2を移動させて当該第2記録媒体M2上にヘッドユニット21によりテスト画像を記録させ、第2撮像部42によりテスト画像を撮像させる制御部60を備える。
このような制御部60による検査、調整に係る制御内容や制御に応じた動作内容が、上記のように容易となるので、インクジェット記録装置100の構造やコストを効果的に低減することができる。
また、制御部60は、第2搬送部により第2記録媒体M2をY方向に沿って往復移動させ、テスト画像の記録及び撮像の後に初期位置へ戻す。このように、一次元動作の一方の端部に初期位置を定めるので、制御が容易であり、スペースも大きく取らずにコンパクトなインクジェット記録装置100とすることができる。
また、制御部60は、テスト画像の記録と撮像をY方向に沿ったいずれか一方向への移動時に行わせる。すなわち、記録動作後すぐに撮像が行われるので、短時間で解析結果を得ることができ、待機時間を短くすることができる。
あるいは、第2撮像部42a、42bは、Y方向についてヘッドユニット21の両端外側にそれぞれ位置し、制御部60は、テスト画像の記録及び撮像の実行ごとに両端のうち一方から他方へ第2記録媒体Mを片道移動させる。
また、インクジェット記録装置100は、ヘッドユニット21を第1記録媒体M1の搬送経路からの距離を変更させるZ方向に移動させる移動部としてのキャリッジ昇降部23及びキャリッジ駆動部24を備える。第2搬送部は、移動部によりヘッドユニット21及びキャリッジ22が搬送経路から所定距離以上離隔された状態で、第2記録媒体M2を移動させる。
すなわち、通常の第1記録媒体M1への画像記録動作時には第2記録媒体M2がヘッドユニット21と第1記録媒体M1との間に挿入される必要はなく、第1記録媒体M1と第2記録媒体M2のどちらに記録動作がなされるかに応じてそれぞれ最適な距離にヘッドユニット21が位置して、適正な画質の画像を記録させればよい。また、第2記録媒体M2にテスト画像を記録させる場合でも、第1記録媒体M1に通常画像を記録させる場合と同距離での画像記録が可能である。
また、インクジェット記録装置100は、ヘッドユニット21のメンテナンスに係るメンテナンス動作部53を備える。第2搬送部は、第2記録媒体M2と、メンテナンス動作部53とを一体的に移動させる。このように併用させることで、移動動作に係る構成を増やさなくてもよい。特に、メンテナンス動作部53を従来から有しているインクジェット記録装置100において、更に第2記録媒体M2の移動に係る構成を増やす必要がなく、コスト、組み立ての手間を低減させることができる。
また、制御部60は、第2記録媒体M2の移動時に、メンテナンス動作部53によりメンテナンスを行わせながら当該メンテナンスがなされたノズルNからインクを吐出させて第2記録媒体M2上にテスト画像を記録させる。このようにテスト画像の記録動作直前にメンテナンス動作を行わせることで、メンテナンスで容易に回復する異常を予め解消した状態でテスト画像が得られ、2度手間をかけずに速やかにより重要な異常に対処することができる。また、一度の支持台54の移動でメンテナンスと検査、調整がまとめてなされるので効率がよい。
また、メンテナンス動作部53は、ヘッドユニット21から吐出されたインクを受けるインク受55を有する。制御部60は、ヘッドユニット21によりテスト画像を記録させる場合に、当該テスト画像の記録前にインク受55へノズルNの各々からインクを吐き捨てさせる。このように、テスト画像の記録動作前に、ノズルNに淀んだインクを新鮮なインクに入れ替えるので、インクに起因する異常の発生可能性を予め低減させてからインクの吐出異常の検査を行うことができる。これにより、検査効率を向上させることができる。
また、ヘッドユニット21は、ノズルNが第1記録媒体M1の搬送方向であるX方向と交差する第3方向、ここではY方向について所定の間隔W1(ノズルピッチ)で複数並んでおり、この第3方向は、第2記録媒体M2を移動させる第2方向と平行である。このような向きに第2記録媒体M2を移動させることで、ノズル数に比して記録媒体の幅及び第2撮像部42の撮像幅を狭くすることができ、コンパクトな構造とすることができる。
また、ヘッドユニット21は、第2記録媒体M2の移動方向であるY方向に直交する第4方向(すなわち、X方向)について同一の位置に2以上の所定数のノズルを有する。テスト画像は、上記所定数のノズルNのノズルピッチP1よりも狭くかつノズルNの開口径P2以上の着弾間隔となる列状に所定数のノズルからの着弾位置が並んでいる。
このように、各ノズルNから吐出されたインクの識別が可能な範囲で実際のノズルピッチP1よりも詰めてテスト画像を記録させることで、1回ごとのテスト画像の記録に要する第2記録媒体M2のY方向についての長さを短くすることができ、記録媒体を浪費しない。また、第2記録媒体M2の露出面が短くても一度にテスト画像を記録可能とすることができるので、さらにコンパクトなインクジェット記録装置100を得ることができる。
また、ヘッドユニット21は、ノズルNを各々有する複数の記録ヘッド211を有する。上記所定数のノズルNは、複数の記録ヘッド211にまたがっており、着弾間隔は、同一の記録ヘッド211のノズルNの間では所定の第1の着弾間隔(間隔W1)であり、異なる記録ヘッド211のノズルNの間では間隔W1の非整数倍である隙間W3となっている。
このように、記録ヘッド211間では、隙間W3を間隔W1の非整数倍とすることで、吐出異常(吐出欠損)による隙間と記録ヘッド211間の隙間とを容易に区別することができる。
また、テスト画像は、複数のノズルNから吐出されたインク液滴が所定の着弾間隔(間隔W1)で着弾した着弾列を複数含み、制御部60は、着弾列のうち両端にインク液滴が正常に着弾しているものを基準として、正常に着弾していないインク液滴に対応するノズルNを特定する。第2撮像部42によるテスト画像の撮像データから各着弾位置の絶対位置を正確に読み取るのは手間がかかるので、絶対位置の微小なずれが関係しない両端間の長さが正確な基準列に対する相対位置で全ノズルNからの着弾位置を特定することで、処理を容易に行うことができる。
あるいは、複数の着弾列は、各々同一方向に伸びて、2次元マトリクス状に並んでいる場合(ここでは、4×4の配列)、制御部60は、着弾列の伸びる方向と垂直な方向に並ぶ複数の着弾列の組において対角頂点に正常に着弾しているものを基準として、正常に着弾していないインク液滴に対応する前記ノズルを特定してもよい。必ずしも上記のように各着弾列単位でなくても正確な長さが得られる2点間を定められ得るので、これらを基準にしても、同様に容易に各ノズルNの着弾位置を特定することができる。
また、制御部60は、基準とされる着弾列がない場合に、吐出異常のノズルNの特定を行わない。このような場合には、各ノズルNの着弾位置を特定するのが容易ではないのは勿論、特定位置で吐出異常を生じているノズルが多数存在していることになり、そもそも高精度な記録画像を出力するのが難しい場合が多いので、記録ヘッド211(ヘッドユニット21)の交換を含めて、インクジェット記録装置100のユーザーや管理者の判断を適切かつ迅速に仰ぐことができる。
また、第2搬送部は、移動経路に沿った移動とは別個に第2記録媒体Mを移動させる相対移動部を有する。この動作により、第2記録媒体M2の記録ヘッド211(ヘッドユニット21)との対向部分を調整することができる。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態のインクジェット記録装置100aについて説明する。
図10は、第2実施形態のインクジェット記録装置100aの外観概略を示す斜視図である。
このインクジェット記録装置100aは、幅の狭い搬送部10a上にキャリッジ22aが位置している。搬送部10aの一端には収容部29が位置している。キャリッジ22a内には、Y方向に延びる短いヘッドユニット21a(図11参照)が並んでいる。このインクジェット記録装置100aは、上記第1実施形態のインクジェット記録装置100に比して、Y方向についての幅の狭い帯状(リボン状)の記録媒体への画像記録動作を行う。
図11は、このインクジェット記録装置100aにおける吐出異常の検出動作について説明する図である。図11(a)は、キャリッジ22aを下側から見た場合の位置関係を模式的に示す図である、図11(b)~図11(d)は、正面(+Y側)から見た各部の動作を説明する図である。
図11(a)に示すように、キャリッジ22a内には、Y方向に延在するヘッドユニット21aが複数(ここでは6個)、X方向について互いに異なる位置に並んでいる。第1記録媒体M1aは、X方向に沿って搬送されて、各ヘッドユニット21aから吐出されるインクにより画像が記録される。各ヘッドユニット21aは、特には限られないが、例えば2個ずつ記録ヘッド211を有している。第1記録媒体M1aの搬送経路の一端側には、収容部29内に支持台54と撮像部41aとが位置している。支持台54上には、メンテナンス動作部53と検査記録部28が位置し、検査記録部28の上面には、第2記録媒体M2が露出されている。
支持台54は、ここでは、収容部29から外へキャリッジ22aと搬送部10aとの間をX方向に移動可能である。すなわち、第1記録媒体M1aの搬送方向(第1方向)と第2記録媒体M2の移動方向(第2方向)とは平行である。
図11(b)に示すように、画像記録動作時には、ヘッドユニット21a(キャリッジ22a)は、搬送部10aの搬送面付近に位置している。吐出異常の検査時には、キャリッジが+Z方向に退避されて、キャリッジ22aと搬送面との間を支持台54が移動可能となる。この場合、メンテナンス動作部53は、ノズル列に垂直な方向に払拭動作を行う。また、複数のヘッドユニット21aに対して共通のメンテナンス動作部53によりメンテナンス、及び共通の第2記録媒体M2へのテスト画像の書き込みが可能である。
図11(c)に示すように、複数(6個)のヘッドユニット21aに対するメンテナンス動作及び当該複数のヘッドユニット21aによる第2記録媒体M2へのテスト画像の記録動作が終了すると、支持台54が逆走されて、図11(d)に示すように、収容部29内で撮像部41aによりテスト画像の撮像が行われる。この場合、撮像部41aは、第1記録媒体M1a上と第2記録媒体M2上とを共通に撮像してもよい。ただし、撮像部41aの焦点位置を調整するために、撮像部41aをZ方向に移動可能であってもよいし、広範囲に焦点を合わせることが可能であってもよい。
図12は、第2記録媒体M2に記録されたテスト画像の例を示す図である。この場合には、Y方向については、記録ヘッド211におけるノズルピッチP1と同幅で当該記録ヘッド211から吐出された各インク液滴の着弾位置が並ぶ。一方、X方向については、各ヘッドユニット21の配置間隔を詰めて各着弾列が記録されてよい。ここでは、X方向に隣り合うヘッドユニット21間の着弾列の間隔D1は、着弾列が特定可能な範囲、すなわち、ノズルの開口径P2よりも広い範囲で十分狭くてよい。
本実施形態のインクジェット記録装置100aにおける吐出異常検出処理は、図7に示した第1実施形態のインクジェット記録装置100における吐出異常検出処理と同一であり、説明を省略する。
以上のように、第2実施形態のインクジェット記録装置100aは、ヘッドユニット21は、ノズルNが第1記録媒体M1aの搬送方向であるX方向に交差するY方向について所定の間隔で複数並んでおり、第2記録媒体M2の移動方向は、第1記録媒体M1aの搬送方向と平行である。
ヘッドユニット21の幅や間隔などによっては、このように、第2記録媒体M2を第1記録媒体M1aの搬送方向と同一方向に移動させてもよい。これにより、支持台移動部51や撮像部41aを複数のヘッドユニット21について共通化することができる。
なお、本発明は、上記実施の形態に限られるものではなく、様々な変更が可能である。
例えば、上記実施の形態では、第2記録媒体M2上にはテスト画像のみが記録されるものとして説明したが、これに限られない。一部のノズルNからの吐き捨て動作(フラッシングなど液量の少ないものなど)がインク受55ではなく、第2記録媒体M2に対してなされてもよい。
また、上記実施の形態では、テスト画像の記録ごとに第2記録媒体M2を巻き上げるものとして説明したが、1回の露出面に複数のテスト画像を記録可能な場合には、必ずしも毎回巻き上げなくてもよい。この場合には、毎回第2記録媒体M2に対するテスト画像の記録位置が異なっていてもよい。反対に、露出面内にテスト画像が入りきらない場合には、テスト画像の記録中に第2記録媒体M2を巻き上げ又は搬送移動してもよい。この場合には、第2撮像部42による撮像時には、一度第2記録媒体M2を巻き戻してテスト画像の撮像を行う。
また、上記実施の形態では、支持台54上に検査記録部28とメンテナンス動作部53の両方を載せて一体的に移動させるものとして説明したが、別個に移動可能であってもよい。また、例えば、メンテナンス動作後に一度支持台54を退避させ、全体をインク受55で覆って吐き捨て動作を行わせてから、改めて支持台54を移動させてテスト画像の記録動作を行わせてもよい。また、検査記録部28を移動させてテスト画像を記録、撮像させる前に、メンテナンス動作(インクはき捨てを含む)を行わなくてもよい。
また、検査記録部28による記録動作のために1往復させてから、改めて第2撮像部42による撮像のためにもう1往復させてもよい。
また、支持台54(検査記録部28)をレールなどに沿って一次元移動させるものであれば、レール(第1方向)が完全な直線ではなく、多少曲線部分が存在してもよい。また、支持台54の移動は、レールを用いたものではなく、他のガイド部材やベルトなど、その他のものを用いて行われてもよい。
また、第2記録媒体M2は、巻き上げられるものではなく、単純に毎回検査記録部28にセットされるだけのものであってもよい。
また、記録ヘッド211間で着弾位置を記録ヘッド211内での着弾位置間の間隔W1の非整数倍としなくてもよい。また、ヘッドユニット21は、複数の記録ヘッド211を有していなくてもよい。
また、テスト画像のパターンは、上記実施の形態で示した着弾列の配列に限られない。各ノズルNからのインク液滴の着弾位置が特定可能であればよい。
また、上記実施の形態では、同一記録ヘッド211内の2つのノズル列に係る2本の着弾列の対角頂点位置間の距離に基づいて基準を定めたが、任意の2つのノズル列に係る2本の着弾列の対角頂点であってもよい。すなわち異なる記録ヘッド211の所定の1本ずつのノズル列に係る着弾列について、一方の一端の点と、他方の他端の点とを結んだ長さが基準とされてもよい。
また、上記実施の形態では、各着弾列の両端位置や複数の着弾列の対角頂点位置の間の距離に基づいて基準を定めたが、これらに限られない。他の方法であってもよい。例えば、複数のノズルNからの着弾により位置特定用の標識が設けられてもよい。標識の形状が複数のノズルNの着弾位置の形状に応じ、一部に着弾抜けがあっても基準位置を特定可能なものであればよい。
また、第2実施形態のインクジェット記録装置100aにおいて、検査記録部28と撮像部41aは、一つである必要はない。例えば、中央より上流側の3個のヘッドユニット21と、下流側の4個のヘッドユニット21とで、別個の検査記録部28及び撮像部41aにより検査がなされてもよい。
また、上記実施の形態では、巻き上げ動作部16及び巻き上げ駆動部17は、第2方向(Y方向)に第2記録媒体M2を巻き上げることとして説明したが、異なる方向へ巻き上げることが可能であってもよい。これにより、吐出異常の検出用テスト画像だけでなく、種々のテスト画像の記録が可能となる。また、巻き上げ動作部16による巻き上げではなく、単純に第2記録媒体M2を検査記録部28に対して平行移動させるものであってもよい。
また、上記実施の形態では、ピエゾ式の記録ヘッド211を有するインクジェット記録装置を例に挙げて説明したが、これに限定されるものではない。サーマル式などの他の方式でインクを吐出するものであってもよい。
また、第1実施形態、変形例1~3及び第2実施形態で説明した各構成や制御内容は、互いに矛盾しない限りで任意に組み合わせてよい。
その他、上記実施の形態で示した具体的な構成、処理動作の内容及び手順などは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。本発明の範囲は、特許請求の範囲に記載した発明の範囲とその均等の範囲を含む。
10、10a 搬送部
11 駆動ローラー
12 搬送ベルト
14 搬送駆動部
16 巻き上げ動作部
17 巻き上げ駆動部
20 記録動作部
21、21a ヘッドユニット
211 記録ヘッド
22、22a キャリッジ
23 キャリッジ昇降部
232 昇降モーター
233 電磁ブレーキ
234 梁部材
235 支持部
24 キャリッジ駆動部
25 ヘッド駆動部
252 電気機械変換素子
26 記録素子
28 検査記録部
29 収容部
30 インク供給部
31 インク貯留タンク
32 ラック
40 検出部
41 第1撮像部
41a 撮像部
42、42a、42b 第2撮像部
43 エンコーダー
50 メンテナンス部
51 支持台移動部
52 インク受駆動部
53 メンテナンス動作部
54 支持台
55 インク受
60 制御部
61 CPU
62 RAM
70 記憶部
71 プログラム
72 検査画像データ
73 異常ノズルリスト
74 ジョブデータ
81 通信部
82 表示部
83 操作受付部
100、100a インクジェット記録装置
M1 第1記録媒体
M2 第2記録媒体
N ノズル

Claims (17)

  1. ノズルを有し、当該ノズルからインクを吐出するインク吐出部と、
    前記インク吐出部のインク吐出面に対向して所定の第1方向に第1の記録媒体を搬送する第1搬送部と、
    第2の記録媒体を所定の第2方向に沿って前記インク吐出部と前記第1の記録媒体の搬送経路との間を移動させる第2搬送部と、
    前記第2の記録媒体の前記第2方向に沿った移動経路上に位置し、当該第2の記録媒体の表面を前記第2方向に交差する方向について前記第2の記録媒体への前記インク吐出部による記録可能幅にわたって撮像する撮像部と、
    を備えることを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記第2の記録媒体を移動させて当該第2の記録媒体上に前記インク吐出部によりテスト画像を記録させ、前記撮像部により前記テスト画像を撮像させる制御部を備えることを特徴とする請求項1記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記制御部は、前記第2搬送部により前記第2の記録媒体を前記第2方向に沿って往復移動させ、前記テスト画像の記録及び撮像の後に初期位置へ戻すことを特徴とする請求項2記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記制御部は、前記テスト画像の記録と撮像を前記第2方向に沿ったいずれか一方向への移動時に行わせることを特徴とする請求項2又は3記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記撮像部は、前記第2方向について前記インク吐出部の両端外側にそれぞれ位置し、
    前記制御部は、前記テスト画像の記録及び撮像ごとに前記両端のうち一方から他方へ前記第2の記録媒体を片道移動させることを特徴とする請求項2記載のインクジェット記録装置。
  6. 前記インク吐出部を前記第1の記録媒体の前記搬送経路からの距離を変更させる方向に移動させる移動部を備え、
    前記第2搬送部は、前記移動部により前記インク吐出部が前記搬送経路から所定距離以上離隔された状態で、前記第2の記録媒体を移動させる
    ことを特徴とする請求項2~5のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置。
  7. 前記インク吐出部のメンテナンスに係るメンテナンス動作部を備え、
    前記第2搬送部は、前記第2の記録媒体と、前記メンテナンス動作部とを一体的に移動させることを特徴とする請求項2~6のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置。
  8. 前記制御部は、前記第2の記録媒体の移動時に、前記メンテナンス動作部により前記メンテナンスを行わせながら当該メンテナンスがなされた前記ノズルからインクを吐出させて前記第2の記録媒体上にテスト画像を記録させる
    ことを特徴とする請求項7記載のインクジェット記録装置。
  9. 前記メンテナンス動作部は、前記インク吐出部から吐出されたインクを受けるインク受け部を有し、
    前記制御部は、前記インク吐出部により前記テスト画像を記録させる場合に、当該テスト画像の記録前に前記インク受け部へ前記ノズルの各々からインクを吐き捨てさせる
    ことを特徴とする請求項7又は8記載のインクジェット記録装置。
  10. 前記インク吐出部は、前記ノズルが前記第1方向に交差する第3方向について所定の間隔で複数並んでおり、
    前記第3方向は、前記第2方向と平行である
    ことを特徴とする請求項2~9のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置。
  11. 前記インク吐出部は、前記ノズルが前記第1方向に交差する第3方向について所定の間隔で複数並んでおり、
    前記第1方向と前記第2方向とは平行である
    ことを特徴とする請求項2~9のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置。
  12. 前記インク吐出部は、前記第2方向に直交する第4方向について同一の位置に2以上の所定数のノズルを有し、
    前記テスト画像は、前記所定数のノズルの前記第2方向についての間隔よりも狭くかつ前記ノズルの開口径以上の着弾間隔となる列状に前記所定数のノズルからの着弾位置が並んでいる
    ことを特徴とする請求項2~11のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置。
  13. 前記インク吐出部は、ノズルを各々有する複数の記録ヘッドを有し、
    前記所定数のノズルは、前記複数の記録ヘッドにまたがっており、
    前記着弾間隔は、同一の前記記録ヘッドの前記ノズル間では所定の第1の着弾間隔であり、異なる前記記録ヘッドの前記ノズル間では前記第1の着弾間隔の非整数倍である
    ことを特徴とする請求項12記載のインクジェット記録装置。
  14. 前記テスト画像は、複数の前記ノズルから吐出されたインク液滴が所定の着弾間隔で着弾した着弾列を複数含み、
    前記制御部は、前記着弾列のうち両端に前記インク液滴が正常に着弾しているものを基準として、正常に着弾していない前記インク液滴に対応する前記ノズルを特定する
    ことを特徴とする請求項2~13のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置。
  15. 前記テスト画像は、複数の前記ノズルから吐出されたインク液滴が所定の着弾間隔で着弾した複数の着弾列を含み、前記複数の着弾列は、各々同一方向に伸びて、2次元マトリクス状に並び、
    前記制御部は、前記着弾列の伸びる方向と垂直な方向に並ぶ複数の着弾列の組において対角頂点に正常に着弾しているものを基準として、正常に着弾していない前記インク液滴に対応する前記ノズルを特定する
    ことを特徴とする請求項2~13のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置。
  16. 前記制御部は、前記基準とされる前記着弾列がない場合に、前記特定を行わないことを特徴とする請求項14又は15記載のインクジェット記録装置。
  17. 前記第2搬送部は、前記移動経路に沿った移動とは別個に前記第2の記録媒体を移動させる相対移動部を有することを特徴とする請求項1~16のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置。
JP2020136087A 2020-08-12 2020-08-12 インクジェット記録装置 Active JP7537174B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020136087A JP7537174B2 (ja) 2020-08-12 2020-08-12 インクジェット記録装置
EP21185671.1A EP3954541B1 (en) 2020-08-12 2021-07-14 Inkjet recording apparatus

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020136087A JP7537174B2 (ja) 2020-08-12 2020-08-12 インクジェット記録装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2022032381A true JP2022032381A (ja) 2022-02-25
JP7537174B2 JP7537174B2 (ja) 2024-08-21

Family

ID=76942811

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020136087A Active JP7537174B2 (ja) 2020-08-12 2020-08-12 インクジェット記録装置

Country Status (2)

Country Link
EP (1) EP3954541B1 (ja)
JP (1) JP7537174B2 (ja)

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10166680A (ja) * 1996-12-10 1998-06-23 Brother Ind Ltd 記録装置
JP2007062271A (ja) * 2005-09-01 2007-03-15 Fujifilm Corp 活性エネルギー硬化型インクジェット装置
JP2009154408A (ja) 2007-12-27 2009-07-16 Brother Ind Ltd 記録装置
JP5236333B2 (ja) 2008-03-31 2013-07-17 セーレン株式会社 インクジェット記録装置及びその吐出状態検査方法
JP6004703B2 (ja) 2012-03-30 2016-10-12 セーレン株式会社 インクジェット記録装置及び検査方法
JP2015020407A (ja) 2013-07-23 2015-02-02 理想科学工業株式会社 インクジェット画像形成装置
JP6248737B2 (ja) * 2014-03-25 2017-12-20 セイコーエプソン株式会社 印刷装置
EP3368322B1 (en) 2015-10-26 2023-11-08 Advanced Vision Technology (AVT) Ltd. System and methods for detecting malfunctioning nozzles in a digital printing press
JP7091835B2 (ja) 2018-05-25 2022-06-28 コニカミノルタ株式会社 画像形成装置
JP7114452B2 (ja) 2018-12-10 2022-08-08 株式会社Screenホールディングス インクジェット印刷装置および印字不良検出方法

Also Published As

Publication number Publication date
EP3954541A1 (en) 2022-02-16
JP7537174B2 (ja) 2024-08-21
EP3954541B1 (en) 2023-08-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10034392B2 (en) Method and system for nozzle compensation in non-contact material deposition
TWI410333B (zh) 具有可移動式列印頭之噴墨列印系統及其方法
US8888224B2 (en) Image reading apparatus, image inspection apparatus, printing apparatus, and camera position adjustment method
US9434196B2 (en) Printing apparatus and printing method
US8162431B2 (en) System and method for detecting weak and missing ink jets in an ink jet printer
JP5754968B2 (ja) インクジェット記録装置およびその調整方法
JP2005014617A (ja) インクジェットプリンタのミッシングノズル検出方法
JP2010006000A (ja) 画像出力装置及び画像検査方法
JP7437797B2 (ja) 撮像装置を用いた吐出制御
JP4916697B2 (ja) インク塗布装置、吐出ノズルの検査方法及びインクの塗布方法
JP7537174B2 (ja) インクジェット記録装置
JP2009072691A (ja) インク噴射状態検査装置、フラットパネルの製造装置およびフラットパネル
US20100245941A1 (en) Method and device for detecting defective liquid ejection
JP2006181842A (ja) 記録装置及び記録素子の不良検出方法
JP2011051225A (ja) 画像記録装置の記録不良検査方法
US7712862B1 (en) Ink stalagmite detection
JP6935742B2 (ja) 相対位置検出方法及びインクジェット記録装置
JP6004703B2 (ja) インクジェット記録装置及び検査方法
JP2011073144A (ja) 印刷装置
JP5171353B2 (ja) インクジェット記録装置及びその吐出回復処理方法
JP7206904B2 (ja) 画像形成装置及び画像データ処理方法
KR100529328B1 (ko) 잉크젯 프린터의 미싱 노즐 검출방법
JP4821164B2 (ja) 液滴吐出装置、液滴吐出方法及び電気光学装置の製造方法
JP2005186381A (ja) インクジェットプリンタ
KR100547147B1 (ko) 잉크젯 프린터의 미싱 노즐 검출방법

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20230517

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20240228

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20240402

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20240523

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20240709

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20240722

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7537174

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150