JP2022025433A - 発生土の改良方法 - Google Patents

発生土の改良方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2022025433A
JP2022025433A JP2020128247A JP2020128247A JP2022025433A JP 2022025433 A JP2022025433 A JP 2022025433A JP 2020128247 A JP2020128247 A JP 2020128247A JP 2020128247 A JP2020128247 A JP 2020128247A JP 2022025433 A JP2022025433 A JP 2022025433A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
generated soil
soil
lime
alkaline
solidifying material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2020128247A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6873415B1 (ja
Inventor
健一 水上
Kenichi Suijo
信一 吉田
Shinichi Yoshida
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
INTER FARM KK
Mizukami Co Ltd
Original Assignee
INTER FARM KK
Mizukami Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by INTER FARM KK, Mizukami Co Ltd filed Critical INTER FARM KK
Priority to JP2020128247A priority Critical patent/JP6873415B1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6873415B1 publication Critical patent/JP6873415B1/ja
Publication of JP2022025433A publication Critical patent/JP2022025433A/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Investigation Of Foundation Soil And Reinforcement Of Foundation Soil By Compacting Or Drainage (AREA)

Abstract

【課題】環境保全に寄与し、経済性に優れ、改良後の発生土の強度向上等、再生利用を可能とした発生土の改良方法を提供すること。【解決手段】本発明に係る発生土の改良方法は、浚渫土や建設残土等である発生土の改良方法であって、前記発生土が非アルカリ性であれば、発生土に石灰系固化材を添加し、アルカリ性になった発生土に液状の酸性中和剤を添加し、前記発生土がアルカリ性であれば、発生土に液状の酸性中和剤を添加することを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、例えば、浚渫土、建設残土等の発生土の有効利用に資する発生土の改良方法に関する。
従来、浚渫土、建設残土等の発生土については、その利用を可能とするための改良が定着している。そして、一般的に、発生土は、石灰やセメント系固化材の使用により改良される。
しかし、上記従来の改良方法では、石灰やセメント系固化材の使用により改良された発生土はアルカリ性を示し、アルカリ溶出水や緑化への弊害など、環境保全上の問題がある。こうした観点から、発生土を中性固化材で改良することも行われているが、通常、中性固化材は資材単価が高い上、発生土の改良には大量の中性固化剤が必要なため、経済性に欠ける上、改良後の発生土の強度が低いという問題もある。
本発明は上述の事柄に留意してなされたもので、その目的は、環境保全に寄与し、経済性に優れ、改良後の発生土の強度向上をも図ることができる発生土の改良方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明に係る発生土の改良方法は、浚渫土や建設残土等である発生土の改良方法であって、前記発生土が非アルカリ性であれば、発生土に石灰系固化材を添加し、アルカリ性になった発生土に液状の酸性中和剤を添加し、前記発生土がアルカリ性であれば、発生土に液状の酸性中和剤を添加する(請求項1)。
上記発生土の改良方法において、前記発生土が非アルカリ性である場合に、発生土に石灰系固化材を添加し、この添加時からおよそ3~7日後であり、石灰系固化材によるアルカリ反応の終了後に、発生土に液状の酸性中和剤を添加する(請求項2)。
本願発明では、環境保全に寄与し、経済性に優れ、改良後の発生土の強度向上等、再生利用を可能とした発生土の改良方法が得られる。
すなわち、本願の各請求項に係る発明の発生土の改良方法では、液状の酸性中和剤を用いるため、改良後の発生土のpHを確実に低下させるのが容易であり、ひいては環境保全に寄与するものとなる。また、中性固化材とは異なり、資材単価が比較的低廉であって大量使用も不要である石灰系固化材及び液状の酸性中和剤を用いるので、経済性にも優れる。さらに、改良前の発生土の含水比が高い場合でも、石灰系固化材によって含水比を低下させれば、改良後の発生土の強度向上をも図ることができるし、現地での有効利用も可能となる。
請求項2に係る発明の発生土の改良方法では、石灰系固化材の効果を十分に発揮させることができる。
本発明の一実施の形態に係る発生土の改良方法に用いる発生土の改良システムの構成を概略的に示す説明図である。 前記改良システムの油圧式連続ミキサーの構成を概略的に示す部分斜視図である。 前記改良システムの油圧式連続ミキサーの構成を概略的に示す正面図である。
本発明の実施の形態について以下に説明する。
本例の発生土の改良方法(以下、「本方法」と略称する)は、浚渫土や建設残土等である発生土を、盛土や植栽基盤材、農地の嵩上げ等に利用可能に改良するものであり、改良対象とする発生土が非アルカリ性であれば、発生土に石灰系固化材を添加し、およそ4~6日後にアルカリ性になった発生土に液状の酸性中和剤を添加して中和し、発生土がアルカリ性であれば、発生土に液状の酸性中和剤を添加して中和する。なお、発生土の改良に用いる石灰系固化材及び液状の酸性中和剤は、例えば改良後の発生土の用途に適したものを適宜選択して使用すればよい。また、発生土がアルカリ性か非アルカリ性かは、pH計等を用いて容易に確認することができる。
改良対象とする発生土が非アルカリ性である場合は、図1に示す発生土の改良システムを用いて、発生土に石灰系固化材を添加して、pH値の上昇が終了すれば中和可能となる、本方法を実施することが考えられる。
すなわち、図1を参照しながら説明すると、まず、例えば図外のバックホウにより、改良対象とする発生土を土砂供給装置1に投入する。必要に応じ、この投入前に、バックホウによって発生土からの異物等の除去やバケットミキシングによる解砕(1次解砕)を行う。
土砂供給装置1は、解砕機と振動篩と磁選機とを具備し、投入されたシールド掘削残土に対して、解砕機による解砕(2次解砕)と、振動篩による夾雑物の除去と、磁選機による鉄系不純物の除去とを行う。
その後、発生土は土砂供給装置1により任意の流量で油圧式連続ミキサー2に供給され、石灰系固化材供給装置3によって油圧式連続ミキサー2に供給される石灰系固化材とともに、油圧式連続ミキサー2内で適宜の比率で連続的に撹拌混合されながら搬送される。そして、この搬送中にも発生土の解砕(3次解砕)が行われることとなる。また、油圧式連続ミキサー2から搬出された発生土は、例えば適宜の集積場等で保管される。
このように、発生土の強度特性や含水比等の調整を行うために、一旦非アルカリ性の発生土に石灰系固化材を添加し、アルカリ土に改良する。そして、石灰系固化材の添加時からおよそ3~7日後であり、石灰系固化材によるアルカリ反応の終盤(大半の発生土が所定のアルカリ性(所定のpH値をとる状態)になった段階、あるいは発生土のpH値の上昇が緩やかになった段階)またはその後(望ましくはアルカリ反応の終了後)に、発生土(アルカリ土)に液状の酸性中和剤を添加して中和する。
アルカリ土に改良した発生土に対する液状の酸性中和剤の添加(中和)は、例えばバックホウにより発生土(アルカリ土)を土砂供給装置1に投入し、発生土(アルカリ土)を土砂供給装置1により任意の流量で油圧式連続ミキサー2に供給しつつ、酸性中和剤供給装置4によって油圧式連続ミキサー2に酸性中和剤を供給し、油圧式連続ミキサー2内で発生土及び酸性中和剤を適宜の比率で連続的に撹拌混合しながら搬送することにより行える。
なお、石灰系固化材供給装置3及び酸性中和剤供給装置4は、それぞれ貯蔵部に貯蔵した石灰系固化材、酸性中和剤を供給機(例えば石灰系固化材の場合はスクリューフィーダー、酸性中和剤の場合は定量ポンプ)により任意の流量で油圧式連続ミキサー2に供給可能に構成されている。
ここで、油圧式連続ミキサー2の一例を図2、図3に示す。この油圧式連続ミキサー2は、ドラム5内部に、移動翼、撹拌翼、切り羽根の組合せからなる撹拌搬送機構(図示していない)を備えるものである。油圧式連続ミキサー2に内蔵の撹拌搬送機構は、トルクの大きな油圧の駆動手段6によって駆動し、シールド掘削残土の搬送量を調整可能な状態で、このシールド掘削残土を定量かつ連続的に撹拌搬送できるようになっている。
ドラム5は、図2に示すように、縦断面視が円の上部を水平に切り取った形状を呈し、上部には着脱自在な平面視略矩形の蓋7を長手方向(搬送方向)に複数有する(図3参照)。従って、撹拌搬送路となるドラム5の内部空間の天井面は平坦状となり、ドラム5の縦断面視を真円状にしてある場合より、ドラム5内を搬送される対象が跳ね上げられたときに天井面に早くあたることになり、それだけ搬送方向への移動スピードが上がり、処理効率の向上が図られると同時に、搬送対象の粒径等のばらつきも小さくなるように高品質に処理可能となっている。
また、図2に示すように、各蓋7には、ドラム5の上部に突出する略Λ状の被係止部8によって挿通される挿通孔9が設けられ、挿通孔9を挿通した状態の各被係止部8に係止片10を差し込むことにより、蓋7が閉じた状態でロックされることになる。尚、図2において、11は鎖、12は把手であり、係止片10は鎖11によってドラム5に連結されている。
また、蓋7としては、図2、図3に示すように、投入口14を形成する接続筒13が連設された筒付き蓋7aと、接続筒13の代わりに開口が設けられてこれが投入口14となっている開口付き蓋7bとの2種類が設けられている。この2種類の蓋7a、7bの並び順や個数の比率等は任意に変更可能である。
各蓋7は、矩形状をしており、ドラム5への装着姿勢を2通りに変更可能である。そして、筒付き蓋7aの接続筒13は、図2に示すように真上を向いておらず、横方に曲がっているので、筒付き蓋7aの装着姿勢の変更に伴って投入口14の向きまたは位置を変更することができる。そのため、油圧式連続ミキサー2と土砂供給装置1、供給装置3,4との配置関係に応じて投入口14の向きまたは位置を変更することにより、投入口14に対する土砂供給装置1、供給装置3,4の接続作業を行い易くすることが可能となる。同様の効果を奏功することを狙って、開口付き蓋7bに設ける開口を、開口付き蓋7bの平面視中央から外した位置に設けるようにしてもよい。
そして、土砂供給装置1からの発生土と、供給装置3,4からの石灰系固化材、酸性中和剤とは、各々任意の投入口14からドラム5内に投入され、油圧式連続ミキサー2内を混合されながら図3の左手側から右手側に移動し、排出口15(図3参照)から導出される。この排出口15の下方には、例えば排出コンベア(図示していない)を配置し、発生土を排出口15から連続的に導出することができるようにする。なお、導出した改良後の発生土は適宜の集積場に集積等すればよい。
また、土砂供給装置1及び供給装置3,4による油圧式連続ミキサー2への発生土、石灰系固化材及び酸性中和剤の供給量はインバーター制御により適宜の位置に設置される流量計による計測結果(発生土の圧送量)を反映させた調整が可能であり、その投入量はキャリブレーションによって確認されるようになっている。
そして、以上の発生土の改良システムは、その全体が図外の集中制御盤により適宜に制御される。
改良対象とする発生土が同じ非アルカリ性であっても、発生土に添加する体積当たりの石灰系固化材の添加量が異なる場合は、その添加量に応じて、液状の酸性中和剤を添加するタイミングを変える(例えば石灰系固化材の添加量が多くなるほど酸性中和剤を添加するタイミングを遅らせる)のが、pH値の安定後(アルカリ反応終了後)に中和剤で処理することができる点で好ましい。例えば、改良対象とする発生土が泥土圧シールドで発生するものであれば、石灰系固化材の添加量を発生土1mあたり20kg前後とし、中和剤を添加するまでに3日程度の放置期間を設ける、改良対象とする発生土が浚渫土であれば、その含水比にもよるが石灰系固化材の添加量を発生土1mあたり50~60kg前後とし、中和剤を添加するまでに7日程度の放置期間を設ける、というように、石灰系固化材の添加量の増減に応じて放置期間の日数を変えることが考えられる。
他方、改良対象とする発生土がアルカリ性である場合は、図1に示す発生土の改良システムを用いて、発生土に液状の酸性中和剤を添加して、本方法を実施することが考えられる。
すなわち、この場合、土砂供給装置1から油圧式連続ミキサー2に発生土を供給する際、石灰系固化材供給装置3から油圧式連続ミキサー2への石灰系固化材の供給を行わず、酸性中和剤供給装置4から油圧式連続ミキサー2に酸性中和剤の供給を行い、発生土に液状の酸性中和剤のみを添加・混合し、このようにして油圧式連続ミキサー2において改良された発生土は、排出口15から連続的に導出され、適宜の集積場に集積等される。
上記のように実施される本方法では、液状の酸性中和剤を用いるため、改良後の発生土のpHを確実に低下させる(中和する)のが容易であり、ひいては環境保全に寄与するものとなる。また、中性固化材とは異なり、資材単価が比較的低廉であって大量使用も不要である石灰系固化材及び液状の酸性中和剤を用いるので、経済性にも優れる。さらに、改良前の発生土の含水比が高い場合でも、石灰系固化材によって含水比を低下させれば、改良後の発生土の強度向上をも図ることができる。
なお、本発明は、本方法に何ら限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々に変形して実施し得ることは勿論であり、本明細書で挙げた変形例どうしを適宜組み合わせてもよいことはいうまでもない。
本発明に係る発生土の改良方法を実施する前に、性状の異なる発生土どうしを適宜に混合してもよい。例えば、非アルカリ性を示し含水比の高い発生土と、アルカリ性を示し含水比の低い発生土とを混合し、本方法に係る石灰系固化材の使用量の低減を図るようにしてもよい。
1 土砂供給装置
2 油圧式連続ミキサー
3 石灰系固化材供給装置
4 酸性中和剤供給装置
5 ドラム
6 駆動手段
7 蓋
7a 筒付き蓋
7b 開口付き蓋
8 被係止部
9 挿通孔
10 係止片
11 鎖
12 把手
13 接続筒
14 投入口
15 排出口
本発明は、例えば、浚渫土、建設残土等の発生土の有効利用に資する発生土の改良方法に関する。
従来、浚渫土、建設残土等の発生土については、その利用を可能とするための改良が定着している。そして、一般的に、発生土は、石灰やセメント系固化材の使用により改良される。
しかし、上記従来の改良方法では、石灰やセメント系固化材の使用により改良された発生土はアルカリ性を示し、アルカリ溶出水や緑化への弊害など、環境保全上の問題がある。こうした観点から、発生土を中性固化材で改良することも行われているが、通常、中性固化材は資材単価が高い上、発生土の改良には大量の中性固化剤が必要なため、経済性に欠ける上、改良後の発生土の強度が低いという問題もある。
本発明は上述の事柄に留意してなされたもので、その目的は、環境保全に寄与し、経済性に優れ、改良後の発生土の強度向上をも図ることができる発生土の改良方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明に係る発生土の改良方法は、浚渫土や建設残土等である発生土の改良方法であって、前記発生土がアルカリ性か非アルカリ性かを確認した後、前記発生土が非アルカリ性であれば、発生土に石灰系固化材を添加し、アルカリ性になった発生土に液状の酸性中和剤を添加し、前記発生土がアルカリ性であれば、発生土に液状の酸性中和剤を添加する(請求項1)。
上記発生土の改良方法において、前記発生土が非アルカリ性である場合に、発生土に石灰系固化材を添加し、この添加時から3~7日後であり、石灰系固化材によるアルカリ反応の終了後に、発生土に液状の酸性中和剤を添加する(請求項2)。
上記発生土の改良方法において、前記発生土が非アルカリ性である場合における発生土への石灰系固化材の添加は、前記発生土を土砂供給装置に投入し、この土砂供給装置により発生土を任意の流量で油圧式連続ミキサーに供給しつつ、石灰系固化材供給装置によって石灰系固化材を油圧式連続ミキサーに供給し、油圧式連続ミキサー内で適宜の比率で発生土と石灰系固化材とを連続的に撹拌混合しながら搬送することによって行い、前記発生土が非アルカリ性である場合及びアルカリ性である場合における発生土への液状の酸性中和剤の添加は、前記発生土を土砂供給装置に投入し、この土砂供給装置により発生土を任意の流量で前記油圧式連続ミキサーに供給しつつ、酸性中和剤供給装置によって酸性中和剤を前記油圧式連続ミキサーに供給し、前記油圧式連続ミキサー内で適宜の比率で発生土と酸性中和剤とを連続的に撹拌混合しながら搬送することによって行うようにしてもよい(請求項3)。
本願発明では、環境保全に寄与し、経済性に優れ、改良後の発生土の強度向上等、再生利用を可能とした発生土の改良方法が得られる。
すなわち、本願の各請求項に係る発明の発生土の改良方法では、液状の酸性中和剤を用いるため、改良後の発生土のpHを確実に低下させるのが容易であり、ひいては環境保全に寄与するものとなる。また、中性固化材とは異なり、資材単価が比較的低廉であって大量使用も不要である石灰系固化材及び液状の酸性中和剤を用いるので、経済性にも優れる。さらに、改良前の発生土の含水比が高い場合でも、石灰系固化材によって含水比を低下させれば、改良後の発生土の強度向上をも図ることができるし、現地での有効利用も可能となる。
請求項2に係る発明の発生土の改良方法では、石灰系固化材の効果を十分に発揮させることができる。
本発明の一実施の形態に係る発生土の改良方法に用いる発生土の改良システムの構成を概略的に示す説明図である。 前記改良システムの油圧式連続ミキサーの構成を概略的に示す部分斜視図である。 前記改良システムの油圧式連続ミキサーの構成を概略的に示す正面図である。
本発明の実施の形態について以下に説明する。
本例の発生土の改良方法(以下、「本方法」と略称する)は、浚渫土や建設残土等である発生土を、盛土や植栽基盤材、農地の嵩上げ等に利用可能に改良するものであり、改良対象とする発生土が非アルカリ性であれば、発生土に石灰系固化材を添加し、およそ4~6日後にアルカリ性になった発生土に液状の酸性中和剤を添加して中和し、発生土がアルカリ性であれば、発生土に液状の酸性中和剤を添加して中和する。なお、発生土の改良に用いる石灰系固化材及び液状の酸性中和剤は、例えば改良後の発生土の用途に適したものを適宜選択して使用すればよい。また、発生土がアルカリ性か非アルカリ性かは、pH計等を用いて容易に確認することができる。
改良対象とする発生土が非アルカリ性である場合は、図1に示す発生土の改良システムを用いて、発生土に石灰系固化材を添加して、pH値の上昇が終了すれば中和可能となる、本方法を実施することが考えられる。
すなわち、図1を参照しながら説明すると、まず、例えば図外のバックホウにより、改良対象とする発生土を土砂供給装置1に投入する。必要に応じ、この投入前に、バックホウによって発生土からの異物等の除去やバケットミキシングによる解砕(1次解砕)を行う。
土砂供給装置1は、解砕機と振動篩と磁選機とを具備し、投入された発生土に対して、解砕機による解砕(2次解砕)と、振動篩による夾雑物の除去と、磁選機による鉄系不純物の除去とを行う。
その後、発生土は土砂供給装置1により任意の流量で油圧式連続ミキサー2に供給され、石灰系固化材供給装置3によって油圧式連続ミキサー2に供給される石灰系固化材とともに、油圧式連続ミキサー2内で適宜の比率で連続的に撹拌混合されながら搬送される。そして、この搬送中にも発生土の解砕(3次解砕)が行われることとなる。また、油圧式連続ミキサー2から搬出された発生土は、例えば適宜の集積場等で保管される。
このように、発生土の強度特性や含水比等の調整を行うために、一旦非アルカリ性の発生土に石灰系固化材を添加し、アルカリ土に改良する。そして、石灰系固化材の添加時からおよそ3~7日後であり、石灰系固化材によるアルカリ反応の終盤(大半の発生土が所定のアルカリ性(所定のpH値をとる状態)になった段階、あるいは発生土のpH値の上昇が緩やかになった段階)またはその後(望ましくはアルカリ反応の終了後)に、発生土(アルカリ土)に液状の酸性中和剤を添加して中和する。
アルカリ土に改良した発生土に対する液状の酸性中和剤の添加(中和)は、例えばバックホウにより発生土(アルカリ土)を土砂供給装置1に投入し、発生土(アルカリ土)を土砂供給装置1により任意の流量で油圧式連続ミキサー2に供給しつつ、酸性中和剤供給装置4によって油圧式連続ミキサー2に酸性中和剤を供給し、油圧式連続ミキサー2内で発生土及び酸性中和剤を適宜の比率で連続的に撹拌混合しながら搬送することにより行える。
なお、石灰系固化材供給装置3及び酸性中和剤供給装置4は、それぞれ貯蔵部に貯蔵した石灰系固化材、酸性中和剤を供給機(例えば石灰系固化材の場合はスクリューフィーダー、酸性中和剤の場合は定量ポンプ)により任意の流量で油圧式連続ミキサー2に供給可能に構成されている。
ここで、油圧式連続ミキサー2の一例を図2、図3に示す。この油圧式連続ミキサー2は、ドラム5内部に、移動翼、撹拌翼、切り羽根の組合せからなる撹拌搬送機構(図示していない)を備えるものである。油圧式連続ミキサー2に内蔵の撹拌搬送機構は、トルクの大きな油圧の駆動手段6によって駆動し、発生土の搬送量を調整可能な状態で、この発生土を定量かつ連続的に撹拌搬送できるようになっている。
ドラム5は、図2に示すように、縦断面視が円の上部を水平に切り取った形状を呈し、上部には着脱自在な平面視略矩形の蓋7を長手方向(搬送方向)に複数有する(図3参照)。従って、撹拌搬送路となるドラム5の内部空間の天井面は平坦状となり、ドラム5の縦断面視を真円状にしてある場合より、ドラム5内を搬送される対象が跳ね上げられたときに天井面に早くあたることになり、それだけ搬送方向への移動スピードが上がり、処理効率の向上が図られると同時に、搬送対象の粒径等のばらつきも小さくなるように高品質に処理可能となっている。
また、図2に示すように、各蓋7には、ドラム5の上部に突出する略Λ状の被係止部8によって挿通される挿通孔9が設けられ、挿通孔9を挿通した状態の各被係止部8に係止片10を差し込むことにより、蓋7が閉じた状態でロックされることになる。尚、図2において、11は鎖、12は把手であり、係止片10は鎖11によってドラム5に連結されている。
また、蓋7としては、図2、図3に示すように、投入口14を形成する接続筒13が連設された筒付き蓋7aと、接続筒13の代わりに開口が設けられてこれが投入口14となっている開口付き蓋7bとの2種類が設けられている。この2種類の蓋7a、7bの並び順や個数の比率等は任意に変更可能である。
各蓋7は、矩形状をしており、ドラム5への装着姿勢を2通りに変更可能である。そして、筒付き蓋7aの接続筒13は、図2に示すように真上を向いておらず、横方に曲がっているので、筒付き蓋7aの装着姿勢の変更に伴って投入口14の向きまたは位置を変更することができる。そのため、油圧式連続ミキサー2と土砂供給装置1、供給装置3,4との配置関係に応じて投入口14の向きまたは位置を変更することにより、投入口14に対する土砂供給装置1、供給装置3,4の接続作業を行い易くすることが可能となる。同様の効果を奏功することを狙って、開口付き蓋7bに設ける開口を、開口付き蓋7bの平面視中央から外した位置に設けるようにしてもよい。
そして、土砂供給装置1からの発生土と、供給装置3,4からの石灰系固化材、酸性中和剤とは、各々任意の投入口14からドラム5内に投入され、油圧式連続ミキサー2内を混合されながら図3の左手側から右手側に移動し、排出口15(図3参照)から導出される。この排出口15の下方には、例えば排出コンベア(図示していない)を配置し、発生土を排出口15から連続的に導出することができるようにする。なお、導出した改良後の発生土は適宜の集積場に集積等すればよい。
また、土砂供給装置1及び供給装置3,4による油圧式連続ミキサー2への発生土、石灰系固化材及び酸性中和剤の供給量はインバーター制御により適宜の位置に設置される流量計による計測結果(発生土の圧送量)を反映させた調整が可能であり、その投入量はキャリブレーションによって確認されるようになっている。
そして、以上の発生土の改良システムは、その全体が図外の集中制御盤により適宜に制御される。
改良対象とする発生土が同じ非アルカリ性であっても、発生土に添加する体積当たりの石灰系固化材の添加量が異なる場合は、その添加量に応じて、液状の酸性中和剤を添加するタイミングを変える(例えば石灰系固化材の添加量が多くなるほど酸性中和剤を添加するタイミングを遅らせる)のが、pH値の安定後(アルカリ反応終了後)に中和剤で処理することができる点で好ましい。例えば、改良対象とする発生土が泥土圧シールドで発生するものであれば、石灰系固化材の添加量を発生土1mあたり20kg前後とし、中和剤を添加するまでに3日程度の放置期間を設ける、改良対象とする発生土が浚渫土であれば、その含水比にもよるが石灰系固化材の添加量を発生土1mあたり50~60kg前後とし、中和剤を添加するまでに7日程度の放置期間を設ける、というように、石灰系固化材の添加量の増減に応じて放置期間の日数を変えることが考えられる。
他方、改良対象とする発生土がアルカリ性である場合は、図1に示す発生土の改良システムを用いて、発生土に液状の酸性中和剤を添加して、本方法を実施することが考えられる。
すなわち、この場合、土砂供給装置1から油圧式連続ミキサー2に発生土を供給する際、石灰系固化材供給装置3から油圧式連続ミキサー2への石灰系固化材の供給を行わず、酸性中和剤供給装置4から油圧式連続ミキサー2に酸性中和剤の供給を行い、発生土に液状の酸性中和剤のみを添加・混合し、このようにして油圧式連続ミキサー2において改良された発生土は、排出口15から連続的に導出され、適宜の集積場に集積等される。
上記のように実施される本方法では、液状の酸性中和剤を用いるため、改良後の発生土のpHを確実に低下させる(中和する)のが容易であり、ひいては環境保全に寄与するものとなる。また、中性固化材とは異なり、資材単価が比較的低廉であって大量使用も不要である石灰系固化材及び液状の酸性中和剤を用いるので、経済性にも優れる。さらに、改良前の発生土の含水比が高い場合でも、石灰系固化材によって含水比を低下させれば、改良後の発生土の強度向上をも図ることができる。
なお、本発明は、本方法に何ら限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々に変形して実施し得ることは勿論であり、本明細書で挙げた変形例どうしを適宜組み合わせてもよいことはいうまでもない。
本発明に係る発生土の改良方法を実施する前に、性状の異なる発生土どうしを適宜に混合してもよい。例えば、非アルカリ性を示し含水比の高い発生土と、アルカリ性を示し含水比の低い発生土とを混合し、本方法に係る石灰系固化材の使用量の低減を図るようにしてもよい。
1 土砂供給装置
2 油圧式連続ミキサー
3 石灰系固化材供給装置
4 酸性中和剤供給装置
5 ドラム
6 駆動手段
7 蓋
7a 筒付き蓋
7b 開口付き蓋
8 被係止部
9 挿通孔
10 係止片
11 鎖
12 把手
13 接続筒
14 投入口
15 排出口
本発明は、例えば、浚渫土、建設残土等の発生土の有効利用に資する発生土の改良方法に関する。
従来、浚渫土、建設残土等の発生土については、その利用を可能とするための改良が定着している。そして、一般的に、発生土は、石灰やセメント系固化材の使用により改良される。
しかし、上記従来の改良方法では、石灰やセメント系固化材の使用により改良された発生土はアルカリ性を示し、アルカリ溶出水や緑化への弊害など、環境保全上の問題がある。こうした観点から、発生土を中性固化材で改良することも行われているが、通常、中性固化材は資材単価が高い上、発生土の改良には大量の中性固化剤が必要なため、経済性に欠ける上、改良後の発生土の強度が低いという問題もある。
本発明は上述の事柄に留意してなされたもので、その目的は、環境保全に寄与し、経済性に優れ、改良後の発生土の強度向上をも図ることができる発生土の改良方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明に係る発生土の改良方法は、浚渫土や建設残土等である発生土の改良方法であって、前記発生土がアルカリ性か非アルカリ性かを確認した後、前記発生土が非アルカリ性であれば、発生土に石灰系固化材を添加し、アルカリ性になった発生土に液状の酸性中和剤を添加し、前記発生土がアルカリ性であれば、発生土に液状の酸性中和剤を添加し、前記発生土が非アルカリ性である場合に、発生土に石灰系固化材を添加し、この添加時から3~7日後であり、石灰系固化材によるアルカリ反応の終了後に、発生土に液状の酸性中和剤を添加する(請求項1)。
上記発生土の改良方法において、前記発生土が非アルカリ性である場合における発生土への石灰系固化材の添加は、前記発生土を土砂供給装置に投入し、この土砂供給装置により発生土を任意の流量で油圧式連続ミキサーに供給しつつ、石灰系固化材供給装置によって石灰系固化材を油圧式連続ミキサーに供給し、油圧式連続ミキサー内で適宜の比率で発生土と石灰系固化材とを連続的に撹拌混合しながら搬送することによって行い、前記発生土が非アルカリ性である場合及びアルカリ性である場合における発生土への液状の酸性中和剤の添加は、前記発生土を土砂供給装置に投入し、この土砂供給装置により発生土を任意の流量で前記油圧式連続ミキサーに供給しつつ、酸性中和剤供給装置によって酸性中和剤を前記油圧式連続ミキサーに供給し、前記油圧式連続ミキサー内で適宜の比率で発生土と酸性中和剤とを連続的に撹拌混合しながら搬送することによって行う(請求項2)。
また、本発明に係る発生土の改良方法は、浚渫土や建設残土等である発生土の改良方法であって、前記発生土がアルカリ性か非アルカリ性かを確認した後、前記発生土が非アルカリ性であれば、発生土に石灰系固化材を添加し、アルカリ性になった発生土に液状の酸性中和剤を添加し、前記発生土がアルカリ性であれば、発生土に液状の酸性中和剤を添加し、前記発生土が非アルカリ性である場合における発生土への石灰系固化材の添加は、前記発生土を土砂供給装置に投入し、この土砂供給装置により発生土を任意の流量で油圧式連続ミキサーに供給しつつ、石灰系固化材供給装置によって石灰系固化材を油圧式連続ミキサーに供給し、油圧式連続ミキサー内で適宜の比率で発生土と石灰系固化材とを連続的に撹拌混合しながら搬送することによって行い、前記発生土が非アルカリ性である場合及びアルカリ性である場合における発生土への液状の酸性中和剤の添加は、前記発生土を土砂供給装置に投入し、この土砂供給装置により発生土を任意の流量で前記油圧式連続ミキサーに供給しつつ、酸性中和剤供給装置によって酸性中和剤を前記油圧式連続ミキサーに供給し、前記油圧式連続ミキサー内で適宜の比率で発生土と酸性中和剤とを連続的に撹拌混合しながら搬送することによって行う(請求項3)。
本願発明では、環境保全に寄与し、経済性に優れ、改良後の発生土の強度向上等、再生利用を可能とした発生土の改良方法が得られる。
すなわち、本願の各請求項に係る発明の発生土の改良方法では、液状の酸性中和剤を用いるため、改良後の発生土のpHを確実に低下させるのが容易であり、ひいては環境保全に寄与するものとなる。また、中性固化材とは異なり、資材単価が比較的低廉であって大量使用も不要である石灰系固化材及び液状の酸性中和剤を用いるので、経済性にも優れる。さらに、改良前の発生土の含水比が高い場合でも、石灰系固化材によって含水比を低下させれば、改良後の発生土の強度向上をも図ることができるし、現地での有効利用も可能となる。
請求項1,2に係る発明の発生土の改良方法では、石灰系固化材の効果を十分に発揮させることができる。
本発明の一実施の形態に係る発生土の改良方法に用いる発生土の改良システムの構成を概略的に示す説明図である。 前記改良システムの油圧式連続ミキサーの構成を概略的に示す部分斜視図である。 前記改良システムの油圧式連続ミキサーの構成を概略的に示す正面図である。
本発明の実施の形態について以下に説明する。
本例の発生土の改良方法(以下、「本方法」と略称する)は、浚渫土や建設残土等である発生土を、盛土や植栽基盤材、農地の嵩上げ等に利用可能に改良するものであり、改良対象とする発生土が非アルカリ性であれば、発生土に石灰系固化材を添加し、およそ4~6日後にアルカリ性になった発生土に液状の酸性中和剤を添加して中和し、発生土がアルカリ性であれば、発生土に液状の酸性中和剤を添加して中和する。なお、発生土の改良に用いる石灰系固化材及び液状の酸性中和剤は、例えば改良後の発生土の用途に適したものを適宜選択して使用すればよい。また、発生土がアルカリ性か非アルカリ性かは、pH計等を用いて容易に確認することができる。
改良対象とする発生土が非アルカリ性である場合は、図1に示す発生土の改良システムを用いて、発生土に石灰系固化材を添加して、pH値の上昇が終了すれば中和可能となる、本方法を実施することが考えられる。
すなわち、図1を参照しながら説明すると、まず、例えば図外のバックホウにより、改良対象とする発生土を土砂供給装置1に投入する。必要に応じ、この投入前に、バックホウによって発生土からの異物等の除去やバケットミキシングによる解砕(1次解砕)を行う。
土砂供給装置1は、解砕機と振動篩と磁選機とを具備し、投入された発生土に対して、解砕機による解砕(2次解砕)と、振動篩による夾雑物の除去と、磁選機による鉄系不純物の除去とを行う。
その後、発生土は土砂供給装置1により任意の流量で油圧式連続ミキサー2に供給され、石灰系固化材供給装置3によって油圧式連続ミキサー2に供給される石灰系固化材とともに、油圧式連続ミキサー2内で適宜の比率で連続的に撹拌混合されながら搬送される。そして、この搬送中にも発生土の解砕(3次解砕)が行われることとなる。また、油圧式連続ミキサー2から搬出された発生土は、例えば適宜の集積場等で保管される。
このように、発生土の強度特性や含水比等の調整を行うために、一旦非アルカリ性の発生土に石灰系固化材を添加し、アルカリ土に改良する。そして、石灰系固化材の添加時からおよそ3~7日後であり、石灰系固化材によるアルカリ反応の終盤(大半の発生土が所定のアルカリ性(所定のpH値をとる状態)になった段階、あるいは発生土のpH値の上昇が緩やかになった段階)またはその後(望ましくはアルカリ反応の終了後)に、発生土(アルカリ土)に液状の酸性中和剤を添加して中和する。
アルカリ土に改良した発生土に対する液状の酸性中和剤の添加(中和)は、例えばバックホウにより発生土(アルカリ土)を土砂供給装置1に投入し、発生土(アルカリ土)を土砂供給装置1により任意の流量で油圧式連続ミキサー2に供給しつつ、酸性中和剤供給装置4によって油圧式連続ミキサー2に酸性中和剤を供給し、油圧式連続ミキサー2内で発生土及び酸性中和剤を適宜の比率で連続的に撹拌混合しながら搬送することにより行える。
なお、石灰系固化材供給装置3及び酸性中和剤供給装置4は、それぞれ貯蔵部に貯蔵した石灰系固化材、酸性中和剤を供給機(例えば石灰系固化材の場合はスクリューフィーダー、酸性中和剤の場合は定量ポンプ)により任意の流量で油圧式連続ミキサー2に供給可能に構成されている。
ここで、油圧式連続ミキサー2の一例を図2、図3に示す。この油圧式連続ミキサー2は、ドラム5内部に、移動翼、撹拌翼、切り羽根の組合せからなる撹拌搬送機構(図示していない)を備えるものである。油圧式連続ミキサー2に内蔵の撹拌搬送機構は、トルクの大きな油圧の駆動手段6によって駆動し、発生土の搬送量を調整可能な状態で、この発生土を定量かつ連続的に撹拌搬送できるようになっている。
ドラム5は、図2に示すように、縦断面視が円の上部を水平に切り取った形状を呈し、上部には着脱自在な平面視略矩形の蓋7を長手方向(搬送方向)に複数有する(図3参照)。従って、撹拌搬送路となるドラム5の内部空間の天井面は平坦状となり、ドラム5の縦断面視を真円状にしてある場合より、ドラム5内を搬送される対象が跳ね上げられたときに天井面に早くあたることになり、それだけ搬送方向への移動スピードが上がり、処理効率の向上が図られると同時に、搬送対象の粒径等のばらつきも小さくなるように高品質に処理可能となっている。
また、図2に示すように、各蓋7には、ドラム5の上部に突出する略Λ状の被係止部8によって挿通される挿通孔9が設けられ、挿通孔9を挿通した状態の各被係止部8に係止片10を差し込むことにより、蓋7が閉じた状態でロックされることになる。尚、図2において、11は鎖、12は把手であり、係止片10は鎖11によってドラム5に連結されている。
また、蓋7としては、図2、図3に示すように、投入口14を形成する接続筒13が連設された筒付き蓋7aと、接続筒13の代わりに開口が設けられてこれが投入口14となっている開口付き蓋7bとの2種類が設けられている。この2種類の蓋7a、7bの並び順や個数の比率等は任意に変更可能である。
各蓋7は、矩形状をしており、ドラム5への装着姿勢を2通りに変更可能である。そして、筒付き蓋7aの接続筒13は、図2に示すように真上を向いておらず、横方に曲がっているので、筒付き蓋7aの装着姿勢の変更に伴って投入口14の向きまたは位置を変更することができる。そのため、油圧式連続ミキサー2と土砂供給装置1、供給装置3,4との配置関係に応じて投入口14の向きまたは位置を変更することにより、投入口14に対する土砂供給装置1、供給装置3,4の接続作業を行い易くすることが可能となる。同様の効果を奏功することを狙って、開口付き蓋7bに設ける開口を、開口付き蓋7bの平面視中央から外した位置に設けるようにしてもよい。
そして、土砂供給装置1からの発生土と、供給装置3,4からの石灰系固化材、酸性中和剤とは、各々任意の投入口14からドラム5内に投入され、油圧式連続ミキサー2内を混合されながら図3の左手側から右手側に移動し、排出口15(図3参照)から導出される。この排出口15の下方には、例えば排出コンベア(図示していない)を配置し、発生土を排出口15から連続的に導出することができるようにする。なお、導出した改良後の発生土は適宜の集積場に集積等すればよい。
また、土砂供給装置1及び供給装置3,4による油圧式連続ミキサー2への発生土、石灰系固化材及び酸性中和剤の供給量はインバーター制御により適宜の位置に設置される流量計による計測結果(発生土の圧送量)を反映させた調整が可能であり、その投入量はキャリブレーションによって確認されるようになっている。
そして、以上の発生土の改良システムは、その全体が図外の集中制御盤により適宜に制御される。
改良対象とする発生土が同じ非アルカリ性であっても、発生土に添加する体積当たりの石灰系固化材の添加量が異なる場合は、その添加量に応じて、液状の酸性中和剤を添加するタイミングを変える(例えば石灰系固化材の添加量が多くなるほど酸性中和剤を添加するタイミングを遅らせる)のが、pH値の安定後(アルカリ反応終了後)に中和剤で処理することができる点で好ましい。例えば、改良対象とする発生土が泥土圧シールドで発生するものであれば、石灰系固化材の添加量を発生土1mあたり20kg前後とし、中和剤を添加するまでに3日程度の放置期間を設ける、改良対象とする発生土が浚渫土であれば、その含水比にもよるが石灰系固化材の添加量を発生土1mあたり50~60kg前後とし、中和剤を添加するまでに7日程度の放置期間を設ける、というように、石灰系固化材の添加量の増減に応じて放置期間の日数を変えることが考えられる。
他方、改良対象とする発生土がアルカリ性である場合は、図1に示す発生土の改良システムを用いて、発生土に液状の酸性中和剤を添加して、本方法を実施することが考えられる。
すなわち、この場合、土砂供給装置1から油圧式連続ミキサー2に発生土を供給する際、石灰系固化材供給装置3から油圧式連続ミキサー2への石灰系固化材の供給を行わず、酸性中和剤供給装置4から油圧式連続ミキサー2に酸性中和剤の供給を行い、発生土に液状の酸性中和剤のみを添加・混合し、このようにして油圧式連続ミキサー2において改良された発生土は、排出口15から連続的に導出され、適宜の集積場に集積等される。
上記のように実施される本方法では、液状の酸性中和剤を用いるため、改良後の発生土のpHを確実に低下させる(中和する)のが容易であり、ひいては環境保全に寄与するものとなる。また、中性固化材とは異なり、資材単価が比較的低廉であって大量使用も不要である石灰系固化材及び液状の酸性中和剤を用いるので、経済性にも優れる。さらに、改良前の発生土の含水比が高い場合でも、石灰系固化材によって含水比を低下させれば、改良後の発生土の強度向上をも図ることができる。
なお、本発明は、本方法に何ら限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々に変形して実施し得ることは勿論であり、本明細書で挙げた変形例どうしを適宜組み合わせてもよいことはいうまでもない。
本発明に係る発生土の改良方法を実施する前に、性状の異なる発生土どうしを適宜に混合してもよい。例えば、非アルカリ性を示し含水比の高い発生土と、アルカリ性を示し含水比の低い発生土とを混合し、本方法に係る石灰系固化材の使用量の低減を図るようにしてもよい。
1 土砂供給装置
2 油圧式連続ミキサー
3 石灰系固化材供給装置
4 酸性中和剤供給装置
5 ドラム
6 駆動手段
7 蓋
7a 筒付き蓋
7b 開口付き蓋
8 被係止部
9 挿通孔
10 係止片
11 鎖
12 把手
13 接続筒
14 投入口
15 排出口

Claims (2)

  1. 浚渫土や建設残土等である発生土の改良方法であって、
    前記発生土が非アルカリ性であれば、発生土に石灰系固化材を添加し、アルカリ性になった発生土に液状の酸性中和剤を添加し、
    前記発生土がアルカリ性であれば、発生土に液状の酸性中和剤を添加することを特徴とする発生土の改良方法。
  2. 前記発生土が非アルカリ性である場合に、発生土に石灰系固化材を添加し、この添加時からおよそ3~7日後であり、石灰系固化材によるアルカリ反応の終盤またはその後に、発生土に液状の酸性中和剤を添加する請求項1に記載の発生土の改良方法。
JP2020128247A 2020-07-29 2020-07-29 発生土の改良方法 Active JP6873415B1 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020128247A JP6873415B1 (ja) 2020-07-29 2020-07-29 発生土の改良方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020128247A JP6873415B1 (ja) 2020-07-29 2020-07-29 発生土の改良方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP6873415B1 JP6873415B1 (ja) 2021-05-19
JP2022025433A true JP2022025433A (ja) 2022-02-10

Family

ID=75896365

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020128247A Active JP6873415B1 (ja) 2020-07-29 2020-07-29 発生土の改良方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6873415B1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023162872A1 (ja) 2022-02-22 2023-08-31 株式会社 レオロジー機能食品研究所 抗がん剤及び抗がん剤のスクリーニング方法

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001327951A (ja) * 2000-05-24 2001-11-27 Fujisawa Pharmaceut Co Ltd アルカリ性の土砂または土壌の処理方法
JP2003305496A (ja) * 2002-04-18 2003-10-28 Kurita Water Ind Ltd アルカリ性泥土の処理方法
JP2010234192A (ja) * 2009-03-30 2010-10-21 Fujita Corp 土壌生成法
JP2012012565A (ja) * 2010-06-01 2012-01-19 Ohbayashi Corp 土壌改良材、及び土壌改良方法
JP2019093330A (ja) * 2017-11-21 2019-06-20 鹿島建設株式会社 pH調整資材、pH調整シート、建設発生土の処理方法

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001327951A (ja) * 2000-05-24 2001-11-27 Fujisawa Pharmaceut Co Ltd アルカリ性の土砂または土壌の処理方法
JP2003305496A (ja) * 2002-04-18 2003-10-28 Kurita Water Ind Ltd アルカリ性泥土の処理方法
JP2010234192A (ja) * 2009-03-30 2010-10-21 Fujita Corp 土壌生成法
JP2012012565A (ja) * 2010-06-01 2012-01-19 Ohbayashi Corp 土壌改良材、及び土壌改良方法
JP2019093330A (ja) * 2017-11-21 2019-06-20 鹿島建設株式会社 pH調整資材、pH調整シート、建設発生土の処理方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023162872A1 (ja) 2022-02-22 2023-08-31 株式会社 レオロジー機能食品研究所 抗がん剤及び抗がん剤のスクリーニング方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP6873415B1 (ja) 2021-05-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN204819957U (zh) 一种混凝土搅拌设备
US10053830B2 (en) Multi-tank onsite flowable fill system and related methods
JP6873415B1 (ja) 発生土の改良方法
CN111821758A (zh) 一种土压盾构泥水处理装置及其处理工艺
CN115366255A (zh) 一种多混频器式流化处理装置
JP2014201999A (ja) シールド掘削残土の処理方法及び処理システム
JP5753210B2 (ja) 浚渫土を利用して藻礁を構築するための処理工法
KR101976676B1 (ko) 경량혼합토 제조 장비
CN107469965A (zh) 一种采矿废料回收再利用装置
JP4789151B2 (ja) 排泥再生処理装置および処理方法
JP2003166235A (ja) 軟弱地盤補強のための薬液撹拌装置
JP2007239378A (ja) 掘削残土による管埋め戻し工法
CN215250376U (zh) 一种陆上回填挤淤形成淤泥的固化处理装置
JP3658306B2 (ja) 被処理物の連続粒状固化システム
JP2954579B1 (ja) 土切り機能つきバケット装置
JP2911412B2 (ja) 建設工事用充填材およびその製造方法およびその充填材を用いた建設現場の充填方法
KR100971935B1 (ko) 토질 개량기, 및 이에 사용되는 호퍼 및 반송 장치
KR102287199B1 (ko) 원료토 전처리호퍼
CN109487845A (zh) 一种多功能挖掘机前端工作装置
JP3375577B2 (ja) 土質改良機械の土砂ホッパ及び自走式土質改良機械
JPH04187299A (ja) 泥土等処理方法及びその装置
CN214005785U (zh) 一种液态粉煤灰台背回填施工装置
JP3597325B2 (ja) 土砂処理用ミキサードラム
JP2000104243A (ja) 自走式土質改良機械
CN217494697U (zh) 一种混凝土搅拌机

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200731

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20201110

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20201117

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20201130

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210127

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210315

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210316

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210412

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210412

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6873415

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R157 Certificate of patent or utility model (correction)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R157

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250