JP2022024472A - 半導体装置、液体吐出ヘッド、及び液体吐出装置 - Google Patents

半導体装置、液体吐出ヘッド、及び液体吐出装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ウェルの電位を安定化する、液体吐出装置の液体吐出ヘッド制御用の半導体装置を提供する。【解決手段】半導体装置は、液体を吐出するノズルに対応する駆動素子に駆動信号を印加可能な出力端子に、第1駆動信号を出力する第1スイッチ46Aと、第2駆動信号を出力する第2スイッチ46Bと、第1スイッチに第1駆動信号を供給する第1駆動信号配線98と、第2スイッチに第2駆動信号を供給する第2駆動信号配線99と、第1スイッチ及び第2スイッチを構成するウェルと、ウェルに電力を供給する第1電力配線と、を備え、出力端子に近い順から、第1駆動信号配線、第1電力配線、第2駆動信号配線を配線して、第1駆動信号配線と第2駆動信号配線により、第1電力配線97を挟むようにする。【選択図】図12

Description

本発明は、半導体装置、液体吐出ヘッド、及び液体吐出装置に関する。
従来、特許文献1に示すように、プリンターのような液体吐出装置の液体吐出ヘッドの制御用に設けられた半導体装置が知られている。液体吐出装置の液体吐出ヘッドにはノズルにピエゾ素子のような駆動素子が設けられており、半導体装置は駆動素子への駆動信号の印加を制御している。
特開2015-174239号公報
しかしながら、特許文献1に記載の半導体装置は、半導体装置の基板電位を規定するウェルの電位の安定について考慮されておらず、ウェルの電位が不安定になるおそれがあった。
半導体装置は、液体を吐出するノズルに対応する駆動素子に駆動信号を印加可能な出力端子と、出力端子に第1駆動信号を出力する第1スイッチと、出力端子に第2駆動信号を出力する第2スイッチと、第1スイッチに第1駆動信号を供給する第1駆動信号配線と、第2スイッチに第2駆動信号を供給する第2駆動信号配線と、第1スイッチ及び第2スイッチを構成するウェルと、ウェルに電力を供給する第1電力配線と、を備え、出力端子に近い順から、第1駆動信号配線、第1電力配線、第2駆動信号配線を配線して、第1駆動信号配線と第2駆動信号配線により、第1電力配線を挟む。
液体吐出ヘッドは、液体を吐出するノズルと、ノズルに対応して設けられ、ノズルから液体を吐出させる駆動素子と、半導体装置と、を備え、半導体装置は、駆動素子に駆動信号を印加する出力端子と、出力端子に第1駆動信号を出力する第1スイッチと、出力端子に第2駆動信号を出力する第2スイッチと、第1スイッチに第1駆動信号を供給する第1駆動信号配線と、第2スイッチに第2駆動信号を供給する第2駆動信号配線と、第1スイッチ及び第2スイッチを構成するウェルと、ウェルに電力を供給する第1電力配線と、を有し、出力端子に近い順から、第1駆動信号配線、第1電力配線、第2駆動信号配線を配線して、第1駆動信号配線と第2駆動信号配線により、第1電力配線を挟む。
液体吐出装置は、媒体を搬送する搬送部と、液体吐出ヘッドと、を備え、液体吐出ヘッドは、媒体に液体を吐出するノズルと、ノズルに対応して設けられ、ノズルから液体を吐出させる駆動素子と、半導体装置と、を有し、半導体装置は、駆動素子に駆動信号を印加する出力端子と、出力端子に第1駆動信号を出力する第1スイッチと、出力端子に第2駆動信号を出力する第2スイッチと、第1スイッチに第1駆動信号を供給する第1駆動信号配線と、第2スイッチに第2駆動信号を供給する第2駆動信号配線と、第1スイッチ及び第2スイッチを構成するウェルと、ウェルに電力を供給する第1電力配線と、を有し、出力端子に近い順から、第1駆動信号配線、第1電力配線、第2駆動信号配線を配線して、第1駆動信号配線と第2駆動信号配線により、第1電力配線を挟む。
実施形態に係るプリンターの構成のブロック図である。 プリンターの斜視図である。 ヘッドをノズル開口が設けられている面から見た図である。 ヘッドの分解斜視図である。 ヘッドの断面図である。 ヘッド制御部のブロック図である。 各種信号の図である。 ヘッド制御部及びフレキシブルプリント基板の配線パターン図である。 スイッチ周辺の回路図である。 図9のスイッチの構成を示す模式図である。 図9のスイッチのトップメタル配線を除去したレイアウト図である。 図11にトップメタル配線を施したレイアウト図である。 図12を断面線A-Bで切った断面を示すA-B線断面図である。 図12を断面線C-Dで切った断面を示すC-D線断面図である。
以下の実施形態では、液体吐出装置としてプリンターを例に挙げて説明する。
1.第1実施形態
1-1.プリンターの基本構成
図1と図2により、プリンター1の基本構成を説明する。
プリンター1は、コントローラー10と、搬送ユニット20と、キャリッジユニット30と、ヘッドユニット40と、センサー群50とを備えている。プリンター1は、外部装置であるコンピューター110から印刷データを受信し、印刷をする。
コントローラー10は、CPUを含んで構成される制御装置である。コントローラー10は、メモリー11に格納されているプログラムを読み出して実行し、各ユニットを制御する。CPUはプロセッサーともいう。また、コントローラー10は、コンピューター110から印刷データを受信すると、センサー群50が検出した各種の検出信号を取得しながら各ユニットを制御し、媒体Sに画像を印刷する。
コントローラー10は、駆動信号生成回路12を備えている。駆動信号生成回路12は、駆動素子である後述のピエゾ素子を駆動するための駆動信号である、第1駆動信号COMA、第2駆動信号COMBを生成する。
搬送部としての搬送ユニット20は、例えば、紙、フィルムなどの媒体Sを搬送方向に搬送させる機構である。搬送方向は、キャリッジ31の移動方向である走査方向と交差する方向である。
キャリッジユニット30は、キャリッジ31を走査方向に移動させる機構である。キャリッジ31は、走査方向に沿って往復移動可能である。キャリッジ31には、ヘッドユニット40が搭載される。
ヘッドユニット40は、ヘッド制御部HCと、ヘッド41と、ヘッド制御部HCとヘッド41をキャリッジ31に取り付ける取付部とを備える。コントローラー10は、ケーブルCBLを介して、ヘッドユニット40に第1駆動信号COMA、第2駆動信号COMBを含む各種信号を送る。
1-2.ヘッドの構成
図3に示すように、液体吐出ヘッドとしてのヘッド41は、ブラックK、イエローY、濃マゼンタDM、淡マゼンタLM、濃シアンDC、淡シアンLCと、を含む6色のノズル列を備える。6色のノズル列は、キャリッジ31の走査方向に沿って並んでいる。各ノズル列は、液体であるインクを吐出するための吐出口であるノズルを800個備えている。800個のノズルは、搬送方向に沿って1/300インチの間隔で並んでいる。
図4と図5に示すように、ヘッド41は、フレキシブルプリント基板FPCと、ヘッド制御部HCとを有する。ヘッド制御部HCは、半導体チップICとして示される半導体装置である。
図5に示すように、ヘッド41は、U字形状をしたフレキシブルプリント基板FPCの中央部の位置に対して対称に構成される。
ヘッド41は、流路形成基板100と、ノズルプレート200と、保護基板300と、コンプライアンス基板400とを備える。流路形成基板100とノズルプレート200と保護基板300とは、流路形成基板100をノズルプレート200と保護基板300とで挟むように積み重ねられ、保護基板300上には、コンプライアンス基板400が設けられる。コンプライアンス基板400には、保持部材であるケースヘッド600が設けられ、さらに、ホルダー部材700、中継基板800が設けられる。
流路形成基板100には、隔壁によって区画された複数の圧力発生室120が設けられている。圧力発生室120は、フレキシブルプリント基板FPCの中央部に近い位置にそれぞれ対をなして2列設けられる。
また、連通部130が、インク供給路140および連通路150を介して圧力発生室120と連通される。連通部130は、保護基板300のリザーバー部310と連通して圧力発生室120の列毎に共通のインク室となるマニホールド900の一部を構成する。インク供給路140は、圧力発生室120よりも狭い幅で形成されており、連通部130から圧力発生室120に流入するインクの流路抵抗を一定に保持する。
一方、このような流路形成基板100のノズル開口210が設けられている開口面とは反対側には、弾性膜170が形成される。この弾性膜170上には、絶縁体膜180が形成される。さらに、この絶縁体膜180上には、白金(Pt)などの金属やルテニウム酸ストロンチウム(SrRuO)などの金属酸化物からなる下電極47aと、ペロブスカイト構造の圧電体層47bと、Au、Irなどの金属からなる上電極47cとが形成され、駆動素子としてのピエゾ素子47を構成する。ここで、ピエゾ素子47は、下電極47a、圧電体層47bおよび上電極47cを含む部分をいう。ピエゾ素子47は、圧力発生室120に対応して対をなしている。
フレキシブルプリント基板FPCは、U字形状の中央部の近くに位置する第1の端部511と、第1の端部511の反対に位置する第2の端部512とを備える。フレキシブルプリント基板FPCの第1の端部511は保護基板300に差し込まれ、第2の端部512は中継基板800と接続される。なお、第1の端部511は対向するピエゾ素子47に向けて配置される。
フレキシブルプリント基板FPCは、可撓性のある基板であり、第1の端部511は、内角θが鈍角になるようにL字形状に曲げられている。L字形状をなす内角θは95°以上で110°未満が好ましい。フレキシブルプリント基板FPCの第1の端部511側の配線520は、リード電極530を介して、ピエゾ素子47の上電極47cと電気的に接続される。なお、第1の端部511の配線520とリード電極530は、図示しないACF(Anisotropic Condactive Film)接着剤を用いて圧力を加えて接合される。
フレキシブルプリント基板FPCの第2の端部512は、ホルダー部材700のスリットおよび中継基板800のスリットに通される。そして、第2の端部512の配線520は中継基板800の端子810に接合される。
また、フレキシブルプリント基板FPCにはヘッド制御部HCが実装されており、このヘッド制御部HCによって各ピエゾ素子47を駆動することになる。
ケースヘッド600には、インクカートリッジ等のインク貯留手段からのインクをマニホールド900に供給するインク導入路(不図示)が設けられる。
ヘッド41は、インクカートリッジからインクを流入し、マニホールド900からノズル開口210に至るまでの内部をインクで満たした後、ヘッド制御部HCからの信号に従い、圧力発生室120に対応するそれぞれの下電極47aと上電極47cとの間に電圧が印加される。この電圧の印加によって、弾性膜170および圧電体層47bがたわみ変形し、各圧力発生室120内の圧力が高まりノズル開口210からインク滴を吐出する。
1-3.半導体装置の構成
図6に示すように、ヘッド制御部HCには、コントローラー10からケーブルCBLを介して、クロックCLK、ラッチ信号LAT、チェンジ信号CH、及び第1駆動信号COMA、第2駆動信号COMBが入力される。また、画素データSIと設定データSPとから構成される設定信号TDも、コントローラー10からケーブルCBLを介してヘッド制御部HCへ入力される。
なお、ヘッド制御部HCは、図3に示す各色のノズル群に対して、それぞれ設けられている。各色のノズル群に対するヘッド制御部HCは共通の構成である。
ヘッド制御部HCは、シフトレジスタ42である第1シフトレジスタ42A及び第2シフトレジスタ42Bと、ラッチ回路43である第1ラッチ回路43A及び第2ラッチ回路43Bと、信号選択部44と、レベルシフト回路45と、スイッチ46である第1スイッチ46A及び第2スイッチ46Bと、制御ロジック48とを備える。
制御ロジック48を除いた各部である、シフトレジスタ42、ラッチ回路43、信号選択部44、レベルシフト回路45、及びスイッチ46は、それぞれピエゾ素子47毎に設けられる。制御ロジック48は、設定データSPを記憶するためのシフトレジスタ群482と、設定データSPに基づいて選択信号q0~q3を生成する選択信号生成部484とを有する。
クロックCLKに同期して設定信号TDがヘッド制御部HCに入力されると、設定信号に含まれる画素データSIが第1シフトレジスタ42A及び第2シフトレジスタ42Bにそれぞれセットされ、設定データSPが制御ロジック48のシフトレジスタ群482にセットされる。なお、各ノズルに対して2ビットの画素データが割り当てられており、各ノズルにそれぞれ対応する2ビットの画素データの下位ビットは第1シフトレジスタ42Aにセットされ、2ビットの画素データの上位ビットは第2シフトレジスタ42Bにセットされる。
そして、ラッチ信号LATのパルスに応じて、2ビットの画素データが第1ラッチ回路43A及び第2ラッチ回路43Bにラッチされ、設定データSPが選択信号生成部484にラッチされる。なお、各ノズルにそれぞれ対応する2ビットの画素データの下位ビットは第1ラッチ回路43Aにラッチされ、2ビットの画素データの上位ビットは第2ラッチ回路43Bにラッチされる。
図7に示す2つの駆動信号COMである第1駆動信号COMAと第2駆動信号COMBは、駆動信号生成回路12からヘッド制御部HCに入力される信号である。各駆動信号COMは、繰返し周期Ts毎に繰り返し生成される。この繰返し周期Tsは、キャリッジ31が1画素分の距離を移動するときに要する期間である。キャリッジ31が所定距離移動する毎に、同じ波形の駆動信号COMが駆動信号生成回路12から繰り返し生成される。
ここでは、繰返し周期Tsを、5つの区間T11~T15に分けることができる。各駆動信号COMは、繰返し周期Ts毎に複数の駆動パルスを有する。第1駆動信号COMAは、第1区間T11の駆動パルスPA1と、第2区間T12の駆動パルスPA2と、第3区間T13~第5区間T15の駆動パルスPA3とを有する。第2駆動信号COMBは、第1区間T11及び第2区間T12の駆動パルスPB1と、第3区間T13の駆動パルスPB2と、第4区間T14の駆動パルスPB3と、第5区間T15の駆動パルスPB4とを有する。各駆動パルスの波形は、ピエゾ素子に行わせる動作に基づいて定められる。
ラッチ信号LATは、繰返し周期Tsの開始タイミングを示す信号である。チェンジ信号CHである第1チェンジ信号CHAと第2チェンジ信号CHBは、各駆動信号COMに含まれる駆動パルスの区間を示す信号である。
選択信号q0~q3は、選択信号生成部484から出力される信号である。各選択信号は、第1選択信号qAと第2選択信号qBの一対の選択信号から構成されており、図7には、それぞれの信号に添字としてA又はBを付している。選択信号q0~q3は、選択信号生成部484にラッチされた設定データSPに基づいて、繰返し周期Tsの5つの区間T11~T15でHレベル又はLレベルを示す2値信号である。
選択信号q0~q3は、信号選択部44に入力される。信号選択部44は、第1ラッチ回路43A及び第2ラッチ回路43Bにラッチされた2ビットの画素データに応じて、選択信号q0~q3からいずれかの選択信号qを選択する。画素データが[00]の場合には選択信号q0(q0A,q0B)が選択され、画素データが[01]の場合には選択信号q1が選択され、画素データが[10]の場合には選択信号q2が選択され、画素データが[11]の場合には選択信号q3が選択される。選択された選択信号は、スイッチ信号SWとして信号選択部44から出力される。
図6に示すように、各ピエゾ素子47にはそれぞれ2つの印字用のスイッチ46である第1スイッチ46A及び第2スイッチ46Bが設けられ、第1スイッチ46Aには第1駆動信号COMAが入力され、第2スイッチ46Bには第2駆動信号COMBが入力される。信号選択部44は、選択信号を構成する一対の信号に従って、第1スイッチ信号SWA及び第2スイッチ信号SWBの2つのスイッチ信号SWを出力し、第1スイッチ信号SWAは第1スイッチ46Aに入力され、第2スイッチ信号SWBは第2スイッチ46Bに入力される。
スイッチ信号がHレベルのとき、スイッチ46はON状態になり、駆動信号COMがピエゾ素子47へ印加される。スイッチ信号SWがLレベルのとき、スイッチ46はOFF状態になり、駆動信号COMはピエゾ素子47へ印加されない。
この結果、画素データが[00]の場合、第2駆動信号COMBの第1区間T11及び第2区間T12の駆動パルスPB1がピエゾ素子47に印加される。ピエゾ素子47が駆動パルスPB1に応じて駆動すると、インクが吐出されない程度の圧力変動がインクに生じて、ノズル部分で露出しているインクの自由表面であるインクメニスカスが微振動する。このとき、媒体Sにはドットは形成されない。
画素データが[01]の場合、第1駆動信号COMAの第2区間T12の駆動パルスPA2がピエゾ素子47に印加される。ピエゾ素子47が駆動パルスPA2に応じて駆動すると、小程度の量、例として6ngのインクが吐出され、媒体Sに小ドットが形成される。
画素データが[10]の場合、第1駆動信号COMAの第2区間T12の駆動パルスPA2と、第2駆動信号COMBの第3区間T13の駆動パルスPB2とがピエゾ素子47に印加される。ピエゾ素子47が駆動パルスPA2及び駆動パルスPB2に応じて駆動すると、中程度の量、例として12ngのインクが吐出され、媒体Sに中ドットが形成される。
画素データが[11]の場合、第1駆動信号COMAの第1区間T11の駆動パルスPA1及び第2区間T12の駆動パルスPA2と、第2駆動信号COMBの第4区間T14の駆動パルスPB3及び第5区間T15の駆動パルスPB4とがピエゾ素子47に印加される。これにより、最大吐出量、例として24ngのインクが吐出され、媒体Sに大ドットが形成される。
図8に示すように、ヘッド制御部HCはフレキシブルプリント基板FPC上に配置されている。
ヘッド制御部HCの出力側には、出力端子Tが配置されている。出力端子Tは、ピエゾ素子47に印加する信号を出力するため、ピエゾ素子47の数に相当する数、例えば800個並んで設けられる。このため、ヘッド制御部HCは長方形状になり、出力側に多数の出力端子Tが並ぶことになる。言い換えると、出力端子Tの並ぶ方向は、長方形状のヘッド制御部HCの長辺方向になる。なお、ヘッド制御部HCの出力端子Tは、フレキシブルプリント基板FPCの出力側配線に電気的に接続されている。
ヘッド制御部HCの入力側の長辺には入力端子が配置される。前述のクロック信号CLK、ラッチ信号LAT、チェンジ信号CH、画素データSI及び設定データSPとから構成される設定信号TDなどが入力端子から入力される。フレキシブルプリント基板FPCの入力側配線は、ヘッド制御部HCの入力端子と電気的に接続される。
この長方形状のヘッド制御部HCの長辺方向は、図3に示すノズルが並ぶノズル列方向と平行である。一方、ヘッド制御部HCの出力端子Tは、ヘッド制御部HCの長辺方向に沿って配置される。このため、ヘッド制御部HCの出力端子Tの並ぶ方向は、ノズルが並ぶノズル列方向と平行になる。
図9に示すように、ピエゾ素子47に対応して設けられている出力端子Tに対して、第1スイッチ46A及び第2スイッチ46Bが並列に配線される。
第1スイッチ46A及び第2スイッチ46Bは、それぞれ、Nチャネル型MOSFETと、Pチャネル型MOSFETとによるトランスファーゲートで構成される。トランスファーゲートをトランスミッションゲートともいう。以下の説明では、Nチャネル型MOSFETをN型トランジスターといい、Pチャネル型MOSFETをP型トランジスターということとする。
トランスファーゲートを構成するこれらのトランジスターのことを、印字用トランジスター、或いは吐出用トランジスターともいう。VHVは電源電圧であり、VSSはGND電圧である。
第1スイッチ46Aを構成するN型トランジスターとP型トランジスターの動作について説明する。N型トランジスターとP型トランジスターは、ソース同士、ドレイン同士が接続されている。
N型トランジスターのゲートに第1スイッチ信号SWAが印加されると、N型トランジスターがONとなり、第1駆動信号COMAが出力端子Tに出力される。
同時に、P型トランジスターのゲートには反転した第1スイッチ信号SWAが印加され、P型トランジスターがONとなり、第1駆動信号COMAが出力端子Tに出力される。
つまり、N型トランジスターとP型トランジスターの両方が必ず同じ状態になる。この構成のことをトランスファーゲートという。N型トランジスターは、ドレインの電圧がHレベルからLレベルに変化する場合に高速で動作する。一方、P型トランジスターは、ソースの電圧がLレベルからHレベルに変化する場合に高速で動作する。トランスファーゲートにすることにより、いずれの電圧のレベルの変化においても高速に動作させることができる。第2スイッチ46Bについても同様である。
図10を用いて、第1スイッチ46A及び第2スイッチ46Bを構成するP型トランジスター70について説明する。
P型トランジスター70には、一点鎖線で囲まれたNウェル(Nwell)が構成される。Nウェルには、濃度の薄いN型不純物が拡散されている。Nウェルの中の実線で囲まれた領域に濃度の濃いP型不純物が拡散され、第1スイッチ46Aを構成する第1ソース91Aとドレイン92AB及び第2スイッチ46Bを構成する第2ソース91Bとドレイン92ABが、形成される。ドレイン92ABは、第1スイッチ46A及び第2スイッチ46Bに共通に形成され、出力端子Tに接続される。
Nウェルには電源電圧であるVHVが印加される。Nウェルに印加されたVHVの電位は、第1スイッチ46A及び第2スイッチ46Bを構成するN型トランジスター80とP型トランジスター70の基準電位となる。具体的には、Nウェルに印加されたVHVの電位は、第1ゲート72A及び第2ゲート72B、第1ソース91A及び第2ソース91B、ドレイン92ABに対する基準電位となる。この電位を基板電位ともいう。基準電位であるVHVと、第1ゲート72A、第2ゲート72Bの入力電圧との間に所定の電位差が生じると、それぞれのP型トランジスター70がONになり、第1スイッチ46A、第2スイッチ46BがONになる。
P型トランジスター70の動作を説明する。第1スイッチ46Aを構成するP型トランジスター70の第1ゲート72Aに、反転した第1スイッチ信号SWAであるLレベルの電位が入力されると、Nウェルに印加されたVHVとの間に所定の電位差が生じる。すると、第1ソース91Aとドレイン92ABの間にP型チャネルが形成されて導通し、P型トランジスター70がONとなり、第1スイッチ46AがONとなる。第1ソース91Aには第1駆動信号COMAが接続されているので、第1駆動信号COMAがドレイン92ABを経由して出力端子Tに出力される。
一方、第2スイッチ46Bを構成するP型トランジスター70の第2ゲート72Bに、反転した第2スイッチ信号SWBであるLレベルの電位が入力されると、Nウェルに印加されたVHVとの間に所定の電位差が生じる。すると、第2ソース91Bとドレイン92ABの間にP型チャネルが形成されて導通し、P型トランジスター70がONとなり、第2スイッチ46BがONとなる。第2ソース91Bには第2駆動信号COMBが接続されているので、第2駆動信号COMBがドレイン92ABを経由して出力端子Tに出力される。
なお、図を省略するが、N型トランジスター80の場合には、濃度の薄いP型不純物が拡散されたPウェルが構成されている。Pウェルの中に濃度の濃いN型不純物が拡散され、ソースとドレインが構成される。PウェルにはGND電圧であるVSSが印加され、基準電位となる。ゲート配線82にHレベルの電位の第1スイッチ信号SWA又は第2スイッチ信号SWBが入力されると、Pウェルに印加されたVSSとの間に所定の電位差が生じる。すると、ドレインとソースの間にN型チャネルが形成されて導通し、それぞれのN型トランジスター80がONとなり、第1スイッチ46A又は第2スイッチ46BがONとなる。
このように、第1スイッチ信号SWA又は第2スイッチ信号SWBにより、第1駆動信号COMA又は第2駆動信号COMBが選択されて出力端子Tに出力される。
1-4.第1電力配線の配線
第1電力配線である第1VHV配線97について説明する。
図11に示すように、ヘッド制御部HCには、P型トランジスターエリア71にP型トランジスター70が構成され、N型トランジスターエリア81にN型トランジスター80が構成される。図11では、出力端子Tに向かって、左に第1スイッチ46A、右に第2スイッチ46Bが、左右対称に構成される。第1スイッチ46Aと第2スイッチ46Bは、それぞれP型トランジスター70とN型トランジスター80により構成される。第1スイッチ46Aと第2スイッチ46Bはレイアウトの配置が対称となるだけなので、第1スイッチ46Aを中心に説明する。
図11に示すように、P型トランジスター70とN型トランジスター80のドレイン同士は、共通のドレイン配線92により接続される。ドレイン配線92は出力端子Tに向かって延びて接続されている。P型トランジスター70の場合、ドレイン配線92は、図14に示すように積層方向の順に、接触部であるコンタクト90を挟んだ複数層からなるメタル配線93を介して、P型トランジスター70のドレインであるドレイン92ABに接続される。
なお、ドレイン92ABは、濃度の濃いP型不純物が拡散された領域であるPアクティブ74に形成される。
図を省略するが、N型トランジスター80の場合には、ドレイン配線92は、接触部であるコンタクト90を挟んだ複数層からなるメタル配線93を介して、N型トランジスター80のドレインに接続される。ドレインは、図11に示すように、濃度の濃いN型不純物が拡散された領域であるNアクティブ84に形成される。
図11に示すように、P型トランジスター70とN型トランジスター80のソース同士は、共通のソース配線91により接続される。ソース配線91はドレイン配線92と並行に延びている。P型トランジスター70の場合、ソース配線91は、図14に示すように積層方向の順に、接触部であるコンタクト90を挟んだ複数層からなるメタル配線93を介して、P型トランジスター70のソースである第1ソース91Aに接続される。第2スイッチ46Bの第2ソース91Bも同様である。
なお、第1ソース91Aは、濃度の濃いP型不純物が拡散された領域であるPアクティブ74に形成される。
図を省略するが、N型トランジスター80の場合には、ソース配線91は、接触部であるコンタクト90を挟んだ複数層からなるメタル配線93を介して、N型トランジスター80のソースに接続される。ソースは、図11に示すように、濃度の濃いN型不純物が拡散された領域であるNアクティブ84に形成される。
図11に示すように、P型トランジスター70のゲート配線72は、P型トランジスターエリア71においてドレイン配線92と並行して延びており、ソース配線91とドレイン配線92の間に形成される。
ゲートの長辺方向の長さであり、出力端子Tの方向に延伸している長さがチャネル幅である。チャネル幅が長いほど、ソースとドレインの間に多くの電流を流すことができる。ゲートの短辺方向の長さがチャネル長である。
図14に示すように、第1スイッチ46Aの第1ゲート72Aと第2スイッチ46Bの第2ゲート72Bは、絶縁膜であるLOCOS(Local Oxidation of Silicon)により、第1ソース91A、第2ソース91B、ドレイン92ABに対して絶縁されている。
また、N型トランジスター80のゲートは、N型トランジスターエリア81において、ソース配線91とドレイン配線92の間に形成される。
図12を用いて、上層のトップメタル配線93Aに形成される各配線について説明する。トップメタル配線93Aは厚い層を形成することができるため抵抗を小さくすることができ、電流を多く流すことができる配線である。
トップメタル配線93AであるCOMA配線98には、第1駆動信号COMAが供給される。COMA配線98は、積層方向の順に、コンタクト90を挟んだ複数層からなるメタル配線93を介して、ソース配線91に接続される。さらに、ソース配線91から、第1スイッチ46Aを構成するP型トランジスター70とN型トランジスター80のソースに接続され、第1駆動信号COMAが印加される。COMA配線98は第1駆動信号配線である。
トップメタル配線93AであるCOMB配線99には、第2駆動信号COMBが供給される。COMB配線99は、積層方向の順に、コンタクト90を挟んだ複数層からなるメタル配線93を介して、ソース配線91に接続される。さらに、ソース配線91は、第2スイッチ46Bを構成するP型トランジスター70とN型トランジスター80のソースに接続され、第2駆動信号COMBを印加する。COMB配線99は第2駆動信号配線である。
トップメタル配線93Aである第1VHV配線97には、電源電圧であるVHVが供給される。図13と図14に示すように、第1VHV配線97は、積層方向の順に、コンタクト90を挟んだ複数層からなるメタル配線93を介して、Nタップ73に接続される。Nタップ73は、濃度の濃いN型不純物が拡散された領域であり、導電性が高い領域である。Nタップ73を経由してNウェルにVHVが供給される。第1VHV配線97は第1電力配線である。
Nタップ73は、LOCOSにより、第1ソース91A、第2ソース91Bと絶縁されている。
図12と図13に示すように、P型トランジスターエリア71において、出力端子Tに近い順から、COMA配線98、第1VHV配線97、COMB配線99は所定の間隔で並行に配線されている。第1VHV配線97はCOMA配線98とCOMB配線99の間に挟まれて配線されている。
P型トランジスターエリア71は、第1スイッチ46Aを構成するP型トランジスター70を形成する領域であるので、COMA配線98、第1VHV配線97、COMB配線99は、P型トランジスター70の近くであり、第1スイッチ46Aの近くに配線される。
このため、第1VHV配線97から近い距離でNタップ73にVHVを供給することができる。Nタップ73は出力端子Tの方向に延伸しており、第1VHV配線97はNタップ73の中央付近からVHVを供給することができる。第1VHV配線97からNタップ73を経由して、Nウェルに近距離でバランスよくVHVを供給することができ、NウェルのVHVの電位を安定にすることができる。
第1VHV配線97がNタップ73の中央付近に配線されず偏った位置に配線されると、第1VHV配線97から離れた位置では、第1VHV配線97からNタップ73を経由してNウェルへVHVを供給する経路が長くなる。NウェルへVHVを供給する経路が長くなると、その間の抵抗が大きくなり、NウェルのVHVの電位が低下していく。
NウェルのVHVの電位はP型トランジスターの基準電位である。NウェルのVHVの電位が低下し不安定になると、ゲート電圧との電位差が縮小するなどにより、P型トランジスターの能力が低下する。また、寄生PNダイオードでの順方向電流の発生のおそれもある。
第1VHV配線97をCOMA配線98とCOMB配線99の間に挟んで配線することにより、Nタップ73の中央付近から近距離でNウェルにVHVをバランスよく供給し、NウェルのVHVの電位を安定にすることができる。その結果、P型トランジスター70の能力の低下を抑制できる。また、寄生PNダイオードでの順方向電流の発生も抑えることができる。
さらに、第1VHV配線97をCOMA配線98とCOMB配線99の間に挟んで配線することにより、COMA配線98とCOMB配線99の間で第1駆動信号COMAと第2駆動信号COMBがクロストークすることを抑制できる。
ところで、トランジスターのドレインとソースとの間に多くの電流を流そうとすると、ゲートの長辺方向であるチャネル幅を長くする必要がある。
図12に示すように、P型トランジスター70のゲート配線72のチャネル幅を長くすると、チャネル幅に沿ってNタップ73も長くする必要がある。
図13に示すように、Nタップ73が長くなると、Nタップ73の端は第1VHV配線97からより離れた位置になる。第1VHV配線97からNタップ73の端を経由してNウェルへVHVを供給する経路がより長くなり、その間の抵抗がより大きくなり、NウェルのVHVの電位が低下し易い。
したがって、第1VHV配線97をCOMA配線98とCOMB配線99の間に配線し、Nタップ73の中央付近からNウェルにVHVをバランスよく供給することは、P型トランジスター70により多くの電流を流そうとする際、より効果的である。
1-5.第2電力配線の配線
図12と図13に示すように、P型トランジスターエリア71において、COMA配線98に対して出力端子Tに近い位置に、所定の間隔で並行に第2VHV配線95を配線することが望ましい。第2VHV配線95は、第1VHV配線97と共にCOMA配線98を間に挟んで配線される。第2VHV配線95は第2電力配線である。
第2VHV配線95は第1VHV配線97と同様に、積層方向の順に、コンタクト90を挟んだ複数層からなるメタル配線93を介して、Nタップ73に接続される。
第1VHV配線97に第2VHV配線95を加えた場合、NウェルにVHVを供給する電力を増加することができ、NウェルのVHVの電位をより安定にすることができる。
さらに、COMA配線98は第2VHV配線95と第1VHV配線97に等しい間隔で挟まれて配線されることが望ましく、COMA配線98から第1駆動信号COMAが他の配線に伝播することを抑制できる。
1-6.第3電力配線の配線
図12と図13に示すように、P型トランジスターエリア71において、COMB配線99に対して出力端子Tから遠い位置に、所定の間隔で並行に第3VHV配線96を配線することが望ましい。第3VHV配線96は、第1VHV配線97と共にCOMB配線99を間に挟んで配線される。第3VHV配線96は第3電力配線である。
第3VHV配線96は、第1VHV配線97と同様に、積層方向の順に、コンタクト90を挟んだ複数層からなるメタル配線93を介して、Nタップ73に接続される。
第1VHV配線97に第3VHV配線96を加えた場合、NウェルにVHVを供給する電力を増加することができ、NウェルのVHVの電位をより安定にすることができる。
さらに、COMB配線99は第3VHV配線96と第1VHV配線97に等しい間隔で挟まれて配線されることが望ましく、COMB配線99から第2駆動信号COMBが他の配線に伝播することを抑制できる。
1-7.第1電力配線、第2電力配線、第3電力配線の配線
図12と図13に示すように、P型トランジスターエリア71において、出力端子Tから近い順に、第2VHV配線95、COMA配線98、第1VHV配線97、COMB配線99、第3VHV配線96を、所定の間隔で並行に配線することが望ましい。
第2VHV配線95、第3VHV配線96、第1VHV配線97により、NウェルにVHVを供給することができ、NウェルのVHVの電位をより安定にすることができる。
さらに、COMA配線98とCOMB配線99は、第2VHV配線95、第3VHV配線96、第1VHV配線97に同間隔で挟まれて配線されているので、COMA配線98とCOMB配線99から第1駆動信号COMAと第2駆動信号COMBが他の配線に伝播することを抑制できる。
以上の各実施形態において、図12に示すように、N型トランジスターエリア81では、出力端子Tに対してゲート配線82から遠い位置にVSS配線94を配線する。VSS配線94は、少なくとも、第2VHV配線95、第3VHV配線96、第1VHV配線97のいずれかと、所定の間隔で並行に配線される。
図を省略するが、VSS配線94は、積層方向の順にコンタクト90を挟んだ複数層からなるメタル配線93を介してPタップ83に接続され、Pウェル又はP型基板にGND電圧を供給する。
以上の各実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
半導体チップICとして示される半導体装置であるヘッド制御部HCは、インクを吐出するノズルに対応するピエゾ素子47に駆動信号を印加可能な出力端子Tと、出力端子Tに第1駆動信号COMAを出力する第1スイッチ46Aと、出力端子Tに第2駆動信号COMBを出力する第2スイッチ46Bと、第1スイッチ46Aに第1駆動信号COMAを供給するCOMA配線98と、第2スイッチ46Bに第2駆動信号COMBを供給するCOMB配線99と、第1スイッチ46A及び第2スイッチ46Bを構成するNウェルと、Nウェルに電力を供給する第1VHV配線97と、を備え、出力端子Tに近い順から、COMA配線98、第1VHV配線97、COMB配線99を配線して、COMA配線98とCOMB配線99により、第1VHV配線97を挟むようにする。
ヘッド制御部HCは、第1スイッチ46Aと第2スイッチ46Bの近くに第1VHV配線97を配線しNウェルにVHVの電源電力を供給するので、第1スイッチ46A及び第2スイッチ46Bの構成に用いられるP型トランジスター70のNウェルの電位を安定にすることができる。P型トランジスター70の能力の低下を抑制でき、目的とする電圧レベルの第1駆動信号COMA、第2駆動信号COMBをピエゾ素子47に印加することができる。
さらに、ヘッド制御部HCは、COMA配線98とCOMB配線99の間に第1VHV配線97を配線するので、COMA配線98とCOMB配線99の間で第1駆動信号COMAと第2駆動信号COMBがクロストークすることを抑制できる。
ヘッド制御部HCは、Nウェルに電力を供給する第2VHV配線95を備え、第2VHV配線95はCOMA配線98に対して出力端子Tに近い位置に配線し、第2VHV配線95と第1VHV配線97により、COMA配線98を挟むようにする。
ヘッド制御部HCは、第1VHV配線97の近くに第2VHV配線95をさらに追加して電力を供給するので、Nウェルの電位をより安定にすることができる。
ヘッド制御部HCは、Nウェルに電力を供給する第3VHV配線96を備え、第3VHV配線96はCOMB配線99に対して出力端子Tから遠い位置に配線し、第3VHV配線96と第1VHV配線97により、COMB配線99を挟むようにする。
ヘッド制御部HCは、第1VHV配線97の近くに第3VHV配線96をさらに追加して電力を供給するので、Nウェルの電位をより安定にすることができる。
ヘッド制御部HCは、第1VHV配線97と第2VHV配線95の間隔と、第1VHV配線97と第3VHV配線96の間隔とは等しくなるように配線する。
ヘッド制御部HCは、各配線の間隔のバランスを整えて電力を供給するので、Nウェルの電位を安定にすることができる。
ヘッド制御部HCは、第1スイッチ46A及び第2スイッチ46Bが、それぞれ、N型トランジスターエリア81に構成されたN型トランジスター80とP型トランジスターエリア71に構成されたP型トランジスター70とによるトランスファーゲートで構成されており、COMA配線98、第1VHV配線97、COMB配線99は、P型トランジスターエリア71のトップメタル配線として配線する。
第1電力配線は、電流を多く流すことができるトップメタル配線から電力を供給するので、Nウェルの電位をより安定にすることができる。また、第1駆動信号COMAと第2駆動信号COMBの減衰も抑制できる。
ヘッド制御部HCは、P型トランジスターエリア71において、第1VHV配線97は、積層方向の順に形成された、トップメタル配線93A、複数のコンタクト90とメタル配線93、Nタップを介して、Nウェルに電力を供給する。
ヘッド制御部HCは、複数のコンタクト90とメタル配線93により抵抗を低減して電力を供給でき、Nウェルの電位をより安定にすることができる。
ヘッド41は、インクを吐出するノズルと、ノズルに対応して設けられ、ノズルからインクを吐出させるピエゾ素子47と、半導体チップICとして示される半導体装置であるヘッド制御部HCと、を備え、ヘッド制御部HCは、ピエゾ素子47に駆動信号を印加する出力端子Tと、出力端子Tに第1駆動信号COMAを出力する第1スイッチ46Aと、出力端子Tに第2駆動信号COMBを出力する第2スイッチ46Bと、第1スイッチ46Aに第1駆動信号COMAを供給するCOMA配線98と、第2スイッチ46Bに第2駆動信号COMBを供給するCOMB配線99と、第1スイッチ46A及び第2スイッチ46Bを構成するNウェルと、Nウェルに電力を供給する第1VHV配線97と、を有し、出力端子Tに近い順から、COMA配線98、第1VHV配線97、COMB配線99を配線して、COMA配線98とCOMB配線99により、第1VHV配線97を挟むようにする。
上記実施形態のヘッド制御部HCはP型トランジスター70のNウェルの電位を安定にすることができ、このヘッド制御部HCを備えた液体吐出ヘッドであるヘッド41に適用することができる。
プリンター1は、媒体を搬送する搬送ユニット20と、ヘッド41と、を備え、ヘッド41は、媒体にインクを吐出するノズルと、ノズルに対応して設けられ、ノズルからインクを吐出させるピエゾ素子47と、半導体チップICとして示される半導体装置であるヘッド制御部HCと、を備え、ヘッド制御部HCは、ピエゾ素子47に駆動信号を印加する出力端子Tと、出力端子Tに第1駆動信号COMAを出力する第1スイッチ46Aと、出力端子Tに第2駆動信号COMBを出力する第2スイッチ46Bと、第1スイッチ46Aに第1駆動信号COMAを供給するCOMA配線98と、第2スイッチ46Bに第2駆動信号COMBを供給するCOMB配線99と、第1スイッチ46A及び第2スイッチ46Bを構成するNウェルと、Nウェルに電力を供給する第1VHV配線97と、を有し、出力端子Tに近い順から、COMA配線98、第1VHV配線97、COMB配線99を配線して、COMA配線98とCOMB配線99により、第1VHV配線97を挟むようにする。
上記実施形態のヘッド制御部HCはP型トランジスター70のNウェルの電位を安定にすることができ、このヘッド制御部HCを備えた液体吐出装置であるプリンター1に適用することができる。
以上、これらの実施形態を、図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこれらの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない限り、変更、置換、削除等されてもよい。
1…プリンター、41…ヘッド、46A…第1スイッチ、46B…第2スイッチ、47…ピエゾ素子、70…P型トランジスター、80…N型トランジスター、91…ソース配線、92…ドレイン配線、93A…トップメタル配線、94…VSS配線、95…第2VHV配線、96…第3VHV配線、97…第1VHV配線、98…COMA配線、HC…ヘッド制御部、T…出力端子。

Claims (8)

  1. 液体を吐出するノズルに対応する駆動素子に駆動信号を印加可能な出力端子と、
    前記出力端子に第1駆動信号を出力する第1スイッチと、
    前記出力端子に第2駆動信号を出力する第2スイッチと、
    前記第1スイッチに前記第1駆動信号を供給する第1駆動信号配線と、
    前記第2スイッチに前記第2駆動信号を供給する第2駆動信号配線と、
    前記第1スイッチ及び前記第2スイッチを構成するウェルと、
    前記ウェルに電力を供給する第1電力配線と、を備え、
    前記出力端子に近い順から、前記第1駆動信号配線、前記第1電力配線、前記第2駆動信号配線を配線して、前記第1駆動信号配線と前記第2駆動信号配線により、前記第1電力配線を挟む半導体装置。
  2. 前記ウェルに電力を供給する第2電力配線を備え、
    前記第2電力配線は前記第1駆動信号配線に対して前記出力端子に近い位置に配線し、前記第2電力配線と前記第1電力配線により、前記第1駆動信号配線を挟む請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記ウェルに電力を供給する第3電力配線を備え、
    前記第3電力配線は前記第2駆動信号配線に対して前記出力端子から遠い位置に配線し、前記第3電力配線と前記第1電力配線により、前記第2駆動信号配線を挟む請求項1または請求項2に記載の半導体装置。
  4. 前記第1電力配線と前記第2電力配線の間隔と、前記第1電力配線と前記第3電力配線の間隔とは等しくなるように配線する請求項3に記載の半導体装置。
  5. 前記第1スイッチと前記第2スイッチとは、それぞれ、N型トランジスターエリアに構成されたN型トランジスターとP型トランジスターエリアに構成されたP型トランジスターとによるトランスファーゲートで構成されており、
    前記第1駆動信号配線、前記第1電力配線、前記第2駆動信号配線は、前記P型トランジスターエリアのトップメタル配線として配線する請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の半導体装置。
  6. 前記P型トランジスターエリアにおいて、前記第1電力配線は、積層方向の順に形成された、前記トップメタル配線、複数のコンタクトとメタル配線、Nタップを介して、前記ウェルに電力を供給する請求項5に記載の半導体装置。
  7. 液体を吐出するノズルと、
    前記ノズルに対応して設けられ、前記ノズルから液体を吐出させる駆動素子と、
    半導体装置と、を備え、
    前記半導体装置は、
    前記駆動素子に駆動信号を印加する出力端子と、
    前記出力端子に第1駆動信号を出力する第1スイッチと、
    前記出力端子に第2駆動信号を出力する第2スイッチと、
    前記第1スイッチに前記第1駆動信号を供給する第1駆動信号配線と、
    前記第2スイッチに前記第2駆動信号を供給する第2駆動信号配線と、
    前記第1スイッチ及び前記第2スイッチを構成するウェルと、
    前記ウェルに電力を供給する第1電力配線と、を有し、
    前記出力端子に近い順から、前記第1駆動信号配線、前記第1電力配線、前記第2駆動信号配線を配線して、前記第1駆動信号配線と前記第2駆動信号配線により、前記第1電力配線を挟む液体吐出ヘッド。
  8. 媒体を搬送する搬送部と、
    液体吐出ヘッドと、を備え、
    前記液体吐出ヘッドは、
    前記媒体に液体を吐出するノズルと、
    前記ノズルに対応して設けられ、前記ノズルから液体を吐出させる駆動素子と、
    半導体装置と、を有し、
    前記半導体装置は、
    前記駆動素子に駆動信号を印加する出力端子と、
    前記出力端子に第1駆動信号を出力する第1スイッチと、
    前記出力端子に第2駆動信号を出力する第2スイッチと、
    前記第1スイッチに前記第1駆動信号を供給する第1駆動信号配線と、
    前記第2スイッチに前記第2駆動信号を供給する第2駆動信号配線と、
    前記第1スイッチ及び前記第2スイッチを構成するウェルと、
    前記ウェルに電力を供給する第1電力配線と、を有し、
    前記出力端子に近い順から、前記第1駆動信号配線、前記第1電力配線、前記第2駆動信号配線を配線して、前記第1駆動信号配線と前記第2駆動信号配線により、前記第1電力配線を挟む液体吐出装置。
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