JP2022023828A - ドリル - Google Patents

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Akira Sato
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Abstract

【課題】切刃外周の切刃肩部における切刃強度を確保しつつ、溶着の発生を防止して切刃肩部の欠損を防ぐとともに、貫通穴の抜け際のバリを抑える。【解決手段】軸線O回りにドリル回転方向Tに回転されるドリル本体1の先端外周部に切屑排出溝7が形成され、切屑排出溝7のドリル回転方向Tを向く壁面と先端逃げ面6との交差稜線部に切刃5が形成され、切刃5には、ドリル本体1の内周側から外周側に向けて延びる主切刃部5Bと、主切刃部5Bの外周端Pからドリル本体1の外周に達する切刃肩部5Cとが備えられるとともに、ホーニングが施されており、主切刃部5Bの外周端Pに対して、切刃肩部5Cの外周端Qにおいては、真のすくい角が負角側に大きくされているとともに、ホーニングの大きさは小さくされる。【選択図】図2

Description

本発明は、軸線回りにドリル回転方向に回転させられるドリル本体の先端外周部に、ドリル本体の先端逃げ面に開口して上記軸線方向の後端側に延びる切屑排出溝が形成され、この切屑排出溝の上記ドリル回転方向を向く壁面と上記先端逃げ面との交差稜線部に、上記壁面をすくい面とする切刃が形成されたドリルに関するものである。
このようなドリルとして、例えば特許文献1には、軸線回りに回転されるドリル本体の先端側部分である刃先部の外周に後端側に向けて延びる切屑排出溝が形成され、切屑排出溝のドリル回転方向前方側を向く内壁面の先端側領域のすくい面と刃先部の先端逃げ面との交差稜線部に切刃が形成されたドリルが記載されている。
この特許文献1に記載されたドリルは、すくい面に交差して外周側を向くマージン部と、このマージン部と刃先部の先端逃げ面との交差稜線部であるとともに、切刃の外周端からドリル回転方向後方側に延びる肩部と、切屑排出溝の内壁面の先端側に向けて延びるシンニング部とを有している。
また、切刃は、回転中心から順に、シンニング部に形成された第1の切刃部、この第1の切刃部からさらに外周側に形成された第2の切刃部、肩部に形成された肩切刃部、およびマージン部に形成されたマージン切刃部を有していて、第2の切刃部、マージン切刃部および肩切刃部には、ホーニングが施されている。
そして、この特許文献1に記載されたドリルでは、これら各部位のホーニング幅は、下記式(1)で表される関係を満たしている。
肩切刃部のホーニング幅>マージン切刃部のホーニング幅≧第2の切刃部のホーニング幅・・・(1)
特開2019-209439号公報
このように、上記特許文献1に記載されたドリルでは、肩切刃部のホーニング幅がマージン切刃部のホーニング幅や第2の切刃部のホーニング幅に対し最も大きくされている。しかしながら、こうして切刃の肩部のホーニング幅を最も大きくしたドリルでは、この切刃肩部のホーニング領域内の損傷が進行しやすくなるため、溶着が発生し易くなる。そして、このように溶着した溶着物が脱落する際に、突発的に切刃肩部に欠損を生じてドリル寿命が潰えるおそれがある。
さらに、このように切刃肩部のホーニング幅を大きくしたドリルでは、この切刃肩部における切削抵抗が大きくなってしまい、例えば貫通穴を穴明け加工する際には、この貫通穴の抜け際に大きなバリが発生するおそれもある。
本発明は、このような背景の下になされたもので、切刃外周の切刃肩部における切刃強度を確保しつつ、溶着の発生を防止して切刃肩部の欠損を防ぐとともに、貫通穴の抜け際のバリを抑えることが可能なドリルを提供することを目的としている。
上記課題を解決して、このような目的を達成するために、本発明は、軸線回りにドリル回転方向に回転させられるドリル本体の先端外周部に、上記ドリル本体の先端逃げ面に開口して上記軸線方向の後端側に延びる切屑排出溝が形成され、この切屑排出溝の上記ドリル回転方向を向く壁面と上記先端逃げ面との交差稜線部に、上記壁面をすくい面とする切刃が形成されたドリルであって、上記切刃には、上記ドリル本体の内周側から外周側に向けて延びる主切刃部と、この主切刃部の外周端から上記ドリル本体の外周に達する切刃肩部とが備えられるとともに、ホーニングが施されており、上記主切刃部の外周端に対して、上記切刃肩部の外周端においては、上記切刃に直交する断面における該切刃と上記軸線とを結ぶ直線に対する上記すくい面の傾斜角である真のすくい角が負角側に大きくされているとともに、上記ホーニングの大きさは小さくされていることを特徴とする。
このように構成されたドリルでは、切刃の外周側の切刃肩部の外周端において、切刃に直交する断面における切刃とドリル本体の軸線とを結ぶ直線に対するすくい面の傾斜角である真のすくい角が、主切刃部の外周端の真のすくい角に対して負角側に大きくされているので、切刃肩部における切刃の刃物角を大きくすることができて切刃強度を確保することができる。このため、切刃肩部の損傷を防いで溶着の発生を防止することができ、溶着物が脱落する際に、突発的に切刃肩部に欠損を生じてドリル寿命が潰えてしまうのを抑制することができる。
しかも、切刃に施されるホーニングの大きさは、主切刃部の外周端に対して切刃肩部の外周端が小さくされているので、切刃肩部に溶着が生じるのをさらに確実に防ぐことができる。また、こうしてホーニングが小さくされることにより、切刃肩部における切刃の切れ味を向上させることができるので、貫通穴を穴明け加工するときに抜け際にバリが発生するのを抑制することも可能となる。
なお、このホーニングの大きさとは、ホーニングが、切刃に直交する断面において直線部を有するチャンファーホーニング(角度ホーニング)や複合ホーニングの場合は、切刃に直交する断面における切刃と軸線とを結ぶ上記直線に沿った方向のホーニング面の幅である。また、ホーニングが、切刃に直交する断面において凸円弧等の凸曲線状をなしている丸ホーニングの場合は、切刃に直交する断面におけるホーニング面の半径(曲率半径)である。
ここで、このように切刃肩部の外周端における真のすくい角を主切刃部の外周端における真のすくい角よりも負角側に大きくするには、第1に、上記切刃の外周端部に、上記先端逃げ面と、上記壁面に配置される面取り部と、を形成し、上記面取り部を、上記すくい面から上記ドリル回転方向とは反対側に延びる上記ドリル本体の外周面との交差稜線部に向かうに従い、上記ドリル回転方向とは反対側に傾斜させ、この面取り部と上記先端逃げ面との交差稜線部に上記切刃肩部を形成すればよい。この場合には、例えば多角形状(三角形状や四角形状など)の小さな面積の面取り部を形成することによって、切刃肩部の真のすくい角を主切刃よりも負角側に大きくすることができる。
また、第2には、上記切屑排出溝の上記ドリル回転方向を向く上記壁面の外周縁部に、この外周縁部よりも内周側の上記壁面に対して鈍角に交差する帯状面取り部を上記切屑排出溝に沿って形成し、この帯状面取り部と上記先端逃げ面との交差稜線部に上記切刃肩部を形成してもよい。この場合には、切刃が摩耗等によって切れ味が鈍ったときに新たな切刃を研ぎ付ける際にも、先端逃げ面を研磨するだけで切刃肩部の真のすくい角を主切刃よりも負角側に大きくすることができる。
さらに、第3には、上記先端逃げ面の外周部に、この外周部よりも内周側の上記先端逃げ面とすくい面からドリル回転方向とは反対側に延びるドリル本体の外周面とに鈍角に交差する平面状面取り部を形成して、この平面状面取り部と上記すくい面との交差稜線部に上記切刃肩部を形成してもよい。また、第4に、上記先端逃げ面の外周部に、この外周部よりも内周側の上記先端逃げ面と上記すくい面から上記ドリル回転方向とは反対側に延びる上記ドリル本体の外周面とに接する凸曲面状面取り部を形成して、この凸曲面状面取り部と上記すくい面との交差稜線部に上記切刃肩部を形成してもよい。
これらの場合には、すくい面に面取り加工を施すことなく、切刃肩部の真のすくい角を主切刃よりも負角側に大きくすることができるので、すくい面に面取り加工を施すことによって切屑排出性に影響が及ぶような事態を防ぐことができる。
なお、上記軸線方向先端側から見て該軸線と上記切刃肩部の外周端とを結ぶ直線が延びる方向の上記切刃肩部の幅は、上記切刃の直径Dに対して0.2×D以下であることが望ましい。この切刃肩部の幅が切刃の直径Dの0.2×Dを上回ると、真のすくい角が負角側に大きくなる部分が長くなりすぎて切削抵抗の増大を招くおそれがある。
また、上記主切刃部のホーニングの大きさHに対して、上記切刃肩部のホーニングの大きさは0.8×H以下とされることが望ましい。この切刃肩部のホーニングの大きさが、主切刃部のホーニングの大きさHに対して0.8×Hを上回ると、切刃肩部の切れ味が損なわれて、貫通穴の抜け際におけるバリの発生を抑制することができなくなるおそれがある。なお、主切刃部のホーニングの大きさHに対して、切刃肩部のホーニングの大きさは0.5×H以下であってもよく、0.3×H以下であってもよい。
さらに、切刃の主切刃部と切刃肩部に施されるホーニングは、上述のようなチャンファーホーニング、複合ホーニング、あるいは丸ホーニングのいずれであってもよいが、上記主切刃部に施されるホーニングはチャンファーホーニングであるとともに、上記切刃肩部に施されるホーニングは丸ホーニングであることが望ましい。これにより、主として穴明け加工に使用される主切刃部では、切刃強度を十分に確保しつつ、切刃肩部では切刃強度を維持しながらも一層鋭い切れ味を得ることができる。
以上説明したように、本発明によれば、切刃肩部における刃物角を大きくして切刃強度を確保することができるとともに、この切刃肩部に溶着が生じるのを防ぐことができて、溶着物の脱落による欠損を防止することができる。さらに本発明によれば、切刃肩部の切れ味を向上させることによって貫通穴を穴明け加工するときに抜け際にバリが発生するのを抑制することも可能となる。
本発明の第1の実施形態を示す側面図である。 図1に示す実施形態の切刃部の拡大正面図である。 図2における矢線X方向視(直線N1に垂直な方向視)の側面図である。 図2における矢線Y方向視(直線N2に垂直な方向視)の側面図である。 図3におけるXX拡大断面図である。 図4におけるYY拡大断面図である。 図3におけるZZ断面図である。 図1に示す実施形態の変形例を示す切刃部の拡大正面図である。 図8における矢線X方向視(直線N1に垂直な方向視)の側面図である。 本発明の第2の実施形態を示す切刃部の拡大正面図である。 図10における矢線X方向視(直線N1に垂直な方向視)の側面図である。 図11におけるZZ断面図である。 図10に示す実施形態の変形例を示す切刃部の拡大正面図である。 図13における矢線X方向視(直線N1に垂直な方向視)の側面図である。 本発明の第3の実施形態を示す切刃部の拡大正面図である。 図15における矢線X方向視(直線N1に垂直な方向視)の側面図である。 本発明の第4の実施形態を示す切刃部の拡大正面図である。 図17における矢線X方向視(直線N1に垂直な方向視)の側面図である。 本発明の第5の実施形態を示す側面図である。 図19に示す実施形態の切刃部の拡大正面図である。 図20における矢線X方向視(直線N1に垂直な方向視)の側面図である。 本発明の第6の実施形態を示す切刃部の拡大正面図である。 図22における矢線X方向視(直線N1に垂直な方向視)の側面図である。 本発明の第7の実施形態を示す切刃部の拡大正面図である。 図24のドリルの切刃部を示す側面図であり、詳しくは、図24の切刃部を直線N1と垂直な方向から見た側面図である。 図24のドリルの切刃部を示す断面図(横断面図)である。 第7の実施形態の変形例を示す切刃部の拡大正面図である。 図27のドリルの切刃部を示す断面図(横断面図)である。
図1~図7は、本発明の第1の実施形態を示すものである。本実施形態において、ドリル本体1は、超硬合金等の硬質材料によって軸線Oを中心とした多段の円柱状に一体に形成されている。このドリル本体1の大径の後端部(図1において右側部分)はシャンク部2とされるとともに、このシャンク部2よりも小径の先端部(図1において左側部分)は切刃部3とされる。また、ドリル本体1のシャンク部2と切刃部3との間は、先端側に向かうに従い漸次縮径する軸線Oを中心とした円錐台状のテーパーネック部4とされている。
このようなドリルは、ドリル本体1のシャンク部2が工作機械の主軸に把持されて、軸線O回りにドリル回転方向Tに回転させられつつ、該軸線O方向先端側に送り出される。これにより、ドリルは、切刃部3の先端に形成された切刃5によって被削材に貫通穴等の穴明け加工を行う。
切刃部3の外周には、ドリル本体1の先端面である先端逃げ面6に開口して軸線O方向の後端側に延びる切屑排出溝7が形成されている。この切屑排出溝7のドリル回転方向Tを向く壁面と上記先端逃げ面6との交差稜線部に、この壁面の先端部をすくい面8とする上記切刃5が形成されている。切刃5は、ドリル本体1の外周側つまり径方向外側に向かうに従い後端側に延びていて、先端角が与えられている。なお、切屑排出溝7のドリル回転方向Tとは反対側に連なる切刃部3の外周面には、第1のマージン3Aが形成されている。切屑排出溝7のドリル回転方向T側に連なる切刃部3の外周面には、第2のマージン3Bが形成されている。
本実施形態では、切刃部3に2条の切屑排出溝7が軸線Oに関して対称に、軸線O方向の後端側に向かうに従いドリル回転方向Tと反対側に捩れるようにして、テーパーネック部4の先端に達するように形成されている。これらの切屑排出溝7の上記すくい面8と先端逃げ面6との交差稜線部に、それぞれ切刃5が形成されている。すなわち、本実施形態のドリルは、2枚刃のツイストドリルである。
なお、ドリル本体1には、シャンク部2の後端面から先端側に向けて2つのクーラント穴9が軸線Oに関して対称に、切屑排出溝7と等しいリードで捩れるように形成されている。これらのクーラント穴9は、切刃部3において切屑排出溝7の間を通って先端逃げ面6にそれぞれ開口している。穴明け加工時にはこれらのクーラント穴9から切削油剤や圧縮空気等のクーラントが噴出させられる。また、先端逃げ面6は、ドリル回転方向Tとは反対側に向けて逃げ角が大きくなる2段の逃げ面によって形成されている。クーラント穴9は、上記2段の逃げ面のうちドリル回転方向Tとは反対側の逃げ面に開口している。
さらに、切屑排出溝7の先端内周部には、すくい面8の内周部から切屑排出溝7のドリル回転方向Tとは反対側を向く壁面の先端部を切り欠くようにしてシンニング部10が形成されている。そして、切刃5には、ドリル本体1の内周つまり軸線O近傍から外周側に向けて順に、シンニング切刃部5Aと、このシンニング切刃部5Aの外周側に連なってすくい面8と先端逃げ面6との交差稜線部に形成された主切刃部5Bと、この主切刃部5Bの外周端Pからドリル本体1の外周に達して外周端Qを有する切刃肩部5Cとが備えられている。本実施形態ではシンニング切刃部5Aが、シンニング部10とこのシンニング部10のドリル回転方向Tとは反対側に連なる先端逃げ面6との交差稜線部に形成されている。
また、これらシンニング切刃部5A、主切刃部5B、および切刃肩部5Cにはホーニングが施されて、ホーニング面5a、5b、5cがそれぞれ形成されている。このホーニングは、切刃5に直交する断面において直線部を有するチャンファーホーニング(角度ホーニング)や、上記直線部の両端が凸曲線状に丸められた複合ホーニング、あるいは切刃5に直交する断面において凸円弧等の凸曲線状をなしている丸ホーニングのいずれであってもよい。本実施形態では、シンニング切刃部5Aと主切刃部5Bにはチャンファーホーニングが施されるとともに、切刃肩部5Cには丸ホーニングが施されている。
そして、図6に示すように主切刃部5Bの外周端Pにおける切刃5に直交する断面において、真のすくい角θBは、切刃5(主切刃部5B)と軸線Oとを結ぶ直線Lに対するすくい面8の傾斜角である。図5に示すように切刃肩部5Cの外周端Qにおける切刃5に直交する断面において、真のすくい角θCは、切刃5(切刃肩部5C)と軸線Oとを結ぶ直線Mに対するすくい面の傾斜角である。真のすくい角θBに対し、真のすくい角θCは負角側に大きくされている。なお、本実施形態においては、図6に示すように主切刃部5Bの外周端Pにおける真のすくい角θBは正角とされるとともに、図5に示すように切刃肩部5Cの外周端Qにおける真のすくい角θCは負角とされている。
さらに、やはり図6に示すように主切刃部5Bの外周端Pにおけるホーニング面5bの大きさに対し、図5に示すように切刃肩部5Cの外周端Qにおけるホーニング面5cの大きさは小さくされている。
ここで、この第1の実施形態では、図3および図4に示すように、切刃5の外周端部には、先端逃げ面6と、三角形状面取り部(面取り部)11と、が形成されている。三角形状面取り部11は、切屑排出溝7のドリル回転方向Tを向く壁面の先端外周部に配置される。三角形状面取り部11は、先端逃げ面6との交差稜線部(切刃肩部5C)から軸線O方向の後端側へ離れるに従い、幅寸法(軸線Oと直交する径方向の寸法)が狭くなる。三角形状面取り部11は、すくい面8からドリル回転方向Tとは反対側に延びるドリル本体1の外周面(第1のマージン3A)との交差稜線部(リーディングエッジ)に向かうに従い、ドリル回転方向Tとは反対側に傾斜する。すなわち、三角形状面取り部11は、径方向外側へ向かうに従いドリル回転方向Tとは反対側に向けて傾斜する。また、本実施形態では三角形状面取り部11が、軸線O方向の先端側へ向かうに従いドリル回転方向Tとは反対側に向けて傾斜する。この三角形状面取り部11と先端逃げ面6との交差稜線部に切刃肩部5Cが形成されることにより、切刃肩部5Cの真のすくい角θCが主切刃部5Bの真のすくい角θBよりも負角側に大きくされている。
また、本実施形態ではチャンファーホーニングである主切刃部5Bのホーニング面5bの大きさは、主切刃部5Bの外周端Pにおいて、図6に示すように切刃5に直交する断面における上記直線L方向のホーニング面5bの幅Hとされている。これに対して、本実施形態では丸ホーニングである切刃肩部5Cのホーニングの大きさは、切刃肩部5Cの外周端Qにおいて、図5に示すように切刃5に直交する断面におけるホーニング面5cの半径(曲率半径)Rとされている。
さらに、主切刃部5Bのホーニングの大きさ(ホーニング面5bの幅H)に対して、切刃肩部5Cのホーニングの大きさ(ホーニング面5cの半径R)は、0.8×H以下とされている。
さらにまた、図2に示すように、ドリル本体1を軸線O方向の先端側から見て、軸線Oと切刃肩部5Cの外周端Qとを結ぶ直線N1が延びる方向の切刃肩部5Cの幅Wは、図3に示す切刃5の直径(切刃肩部5Cの外周端Qが軸線O回りになす回転軌跡の円の直径)Dに対して、0.2×D以下とされている。
なお、本実施形態ではシンニング切刃部5Aは、図2に示すように軸線O方向先端側から見て、軸線Oの近傍から直線状に外周側に延びた後、凸曲線状に曲折して主切刃部5Bに連なっている。また主切刃部5Bは、同じく図2に示すように軸線O方向先端側から見て、直線状に延びている。
さらに、切刃肩部5Cは、上述したような三角形状面取り部11に形成されることにより、図2に示すように軸線O方向先端側から見て、主切刃部5Bの外周端Pにおいて主切刃部5Bに対しドリル回転方向Tとは反対側に曲折して直線状に延びた後、外周端Qに至るように形成される。
このように構成されたドリルでは、切刃5の外周側の切刃肩部5Cの外周端Qにおける真のすくい角θCが、主切刃部5Bの外周端Pにおける真のすくい角θBに対して負角側に大きくされているので、図5および図6に示すように切刃肩部5Cにおける切刃5の刃物角を大きくすることができる。
このため、切刃肩部5Cにおける切刃強度を確保することができて切刃肩部5Cの損傷を防ぐことが可能となる。また、このような損傷による溶着の発生を防止して溶着物が脱落する際に切刃肩部5Cに欠損が生じるのを防ぐことができ、ドリル寿命の延長を図ることができる。
また、切刃5に施されるホーニングの大きさは、主切刃部5Bの外周端Pにおける大きさ(ホーニング面5bの幅H)に対して、切刃肩部5Cの外周端Qにおける大きさ(ホーニング面5cの半径R)が小さくされているので、切刃肩部5Cの溶着をさらに確実に防ぐことができる。
しかも、こうしてホーニングの大きさが小さくされることにより、切刃肩部5Cにおいては切刃5の切れ味を向上させることができる。このため、貫通穴を穴明け加工するときに貫通穴の抜け際にバリが発生するのを抑制することも可能となる。なお、このホーニングの大きさは、ドリル本体1の内周側(径方向内側)から切刃5の外周端(切刃肩部5Cの外周端Q)に向けて連続的に小さくなっていてもよく、主切刃部5Bでは一定で外周端Pから外周端Qに向けて連続的に小さくなっていてもよく、外周端Pから外周端Qに向けて連続的に小さくなった後に一定となって外周端Qに達するようにされていてもよい。
また、本実施形態では、上述のように切刃肩部5Cの外周端Qにおける真のすくい角θCを主切刃部5Bの外周端Pにおける真のすくい角θBよりも負角側に大きくするのに、切刃5の外周端部に、先端逃げ面6と、三角形状面取り部11と、を形成し、この三角形状面取り部11と先端逃げ面6との交差稜線部に切刃肩部5Cを形成している。
このため、通常のドリルのドリル本体に比較的小さな面積の三角形状面取り部11を形成することによって、切刃肩部5Cの真のすくい角θCを主切刃部5Bの真のすくい角θBよりも負角側に大きくすることができ、ドリル本体1の製造が容易となって効率的かつ経済的である。
さらに、本実施形態では、軸線O方向先端側から見て軸線Oと切刃肩部5Cの外周端Qとを結ぶ直線N1が延びる方向の切刃肩部5Cの幅Wが、切刃5の直径Dに対して0.2×D以下とされているので、切削抵抗が必要以上に大きくなるのを避けることができる。すなわち、この切刃肩部5Cの幅が切刃5の直径Dの0.2×Dを上回ると、真のすくい角θCが負角側に大きくなる部分が長くなりすぎて切削抵抗の増大を招くおそれがある。
また、本実施形態では、主切刃部5Bのホーニングの大きさHに対して、切刃肩部5Cのホーニングの大きさRが0.8×H以下とされており、切刃肩部5Cの切れ味を一層確実に鋭くすることができる。すなわち、この切刃肩部5Cのホーニングの大きさRが、主切刃部5Bのホーニングの大きさHに対して0.8×Hを上回ると、切刃肩部5Cの切れ味が損なわれて、貫通穴の抜け際におけるバリの発生を抑制することができなくなるおそれがある。なお、主切刃部5Bのホーニングの大きさHに対して、切刃肩部5Cのホーニングの大きさRは0.5×H以下であってもよく、0.3×H以下であってもよい。
さらに、本実施形態では、主切刃部5Bに施されるホーニングがチャンファーホーニングであるとともに、切刃肩部5Cに施されるホーニングは丸ホーニングとされている。このため、主として穴明け加工に使用される主切刃部5Bでは切刃強度を十分に確保しつつ、切刃肩部5Cでは切刃強度を維持しながらも一層鋭い切れ味を得ることができる。
ただし、これとは逆に、切刃肩部5Cに施されるホーニングがチャンファーホーニングや複合ホーニングのような直線状の断面を有するホーニングであるとともに、主切刃部5Bが凸曲線状の断面を有する丸ホーニングであってもよい。また、主切刃部5Bおよび切刃肩部5Cがともにチャンファーホーニングや複合ホーニングであってもよいし、あるいは主切刃部5Bおよび切刃肩部5Cがともに丸ホーニングであってもよい。
なお、この第1の実施形態では、主切刃部5Bが軸線O方向先端側から見て直線状に形成されているが、図8および図9に示す変形例のように、主切刃部5Bは、シンニング切刃部5Aが凸曲線状に形成された部分からドリル本体1の外周側に向かうに従いドリル回転方向Tとは反対側に凹む凹曲線状に延びた後、ドリル回転方向T側に延びて切刃肩部5Cに連なるように形成されていてもよい。なお、この変形例や、後述する第2~第6の実施形態およびその変形例において、図1~図7に示した第1の実施形態と共通する部分には同一の符号を配してある。
次に、図10~図12は、本発明の第2の実施形態を示すものである。この第2の実施形態では、切屑排出溝7のドリル回転方向Tを向く壁面の外周縁部に、この外周縁部よりも内周側の上記壁面に対して鈍角に交差する帯状面取り部12を切屑排出溝7に沿って形成し、この帯状面取り部12と先端逃げ面6との交差稜線部に上記切刃肩部5Cが形成されていることを特徴としている。
このような第2の実施形態においても、図5および図6に示したのと同様に、切刃5の主切刃部5Bの外周端Pにおける真のすくい角θBに対して、切刃肩部5Cの外周端Qにおける真のすくい角θCは負角側に大きくされるとともに、主切刃部5Bの外周端Pにおけるホーニングの大きさ(ホーニング面5bの幅H)に対して、切刃肩部5Cの外周端Qにおけるホーニングの大きさ(ホーニング面5cの半径R)が小さくされているので、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
また、この第2の実施形態では、上述のように切屑排出溝7のドリル回転方向Tを向く壁面の外周縁部に、この外周縁部よりも内周側の上記壁面に対して鈍角に交差する帯状面取り部12が切屑排出溝7に沿って形成され、この帯状面取り部12と先端逃げ面6との交差稜線部に上記切刃肩部5Cが形成されている。
このため、切刃5が摩耗等によって切れ味が鈍ったときに新たな切刃5を研ぎ付ける場合に、先端逃げ面6を研磨するだけで切刃肩部5Cの真のすくい角θCを主切刃部5Bよりも負角側に大きくすることができる。従って、例えば第1の実施形態のように、先端逃げ面6を研磨した後に三角形状面取り部11を形成し直して切刃肩部5Cを形成するような必要がない。
なお、この第2の実施形態においても、図13および図14に示す変形例のように、第1の実施形態の変形例と同様に、主切刃部5Bが、シンニング切刃部5Aが凸曲線状に形成された部分からドリル本体1の外周側に向かうに従いドリル回転方向Tとは反対側に凹む凹曲線状に延びた後、ドリル回転方向T側に延びて切刃肩部5Cに連なるように形成されていてもよい。
さらに、これら第1、第2の実施形態およびその変形例では、切刃5のすくい面8側に三角形状面取り部11や帯状面取り部12を形成することにより、主切刃部5Bの外周端Pにおける真のすくい角θBに対して切刃肩部5Cの外周端Qにおける真のすくい角θCを負角側に大きくするとともに、主切刃部5Bの外周端Pにおけるホーニングの大きさに対して切刃肩部5Cの外周端Qにおけるホーニングの大きさを小さくしているが、図15および図16に示す第3の実施形態や、図17および図18に示す第4の実施形態のように、切刃5の先端逃げ面6側に面取り部を形成するようにしてもよい。
このうち、図15および図16に示す第3の実施形態では、先端逃げ面6の外周部に、この外周部よりも内周側の先端逃げ面6と、すくい面8からドリル回転方向Tとは反対側に延びるドリル本体1の切刃部3の外周面である上記第1のマージン3Aとに鈍角に交差する平面状面取り部13が形成されており、この平面状面取り部13と上記すくい面8との交差稜線部に直線状の切刃肩部5Cが形成されている。
また、図17および図18に示す第4の実施形態では、先端逃げ面6の外周部に、この外周部よりも内周側の先端逃げ面6と、すくい面8からドリル回転方向Tとは反対側に延びるドリル本体1の切刃部3の外周面である第1のマージン3Aとに接する凸曲面状面取り部14が形成されており、この凸曲面状面取り部14と上記すくい面8との交差稜線部に、すくい面8に対向する方向から見て凸曲線状の切刃肩部5Cが形成されている。
これら第3、第4の実施形態の場合には、すくい面8側に三角形状面取り部11や帯状面取り部12のような面取り加工を施すことなく、切刃肩部5Cの真のすくい角θCを主切刃部5Bよりも負角側に大きくすることができる。このため、すくい面8側に面取り加工を施すことによって切屑排出性に影響が及ぶような事態が生じるのを防ぐことが可能となる。
さらにまた、図19~図21は、本発明の第5の実施形態を示すものであり、図22および図23は、本発明の第6の実施形態を示すものである。これら第5、第6の実施形態は、本発明を座繰り穴加工用のドリルに適用した場合のものである。すなわち、第1~第4の実施形態およびその変形例では、切刃5がドリル本体1の外周側に向かうに従い後端側に向かうように延びて、切刃5に先端角が与えられていたのに対し、これら第5、第6の実施形態では、切刃5が軸線Oに垂直な平面に略沿うように延びて、先端角が180°とされている。
そして、第5の実施形態では、この切刃5の外周端部に、先端逃げ面6と、切屑排出溝7のドリル回転方向Tを向く壁面に配置される三角形状面取り部11と、が形成され、三角形状面取り部11は、すくい面8からドリル回転方向Tとは反対側に延びるドリル本体1の外周面(第1のマージン3A)との交差稜線部(リーディングエッジ)に向かうに従い、ドリル回転方向Tとは反対側に傾斜し、この三角形状面取り部11と先端逃げ面6との交差稜線部に切刃肩部5Cが形成されている。
また、第6の実施形態では、切屑排出溝7のドリル回転方向Tを向く上記壁面の外周縁部に、この外周縁部よりも内周側の上記壁面に対して鈍角に交差する帯状面取り部12が切屑排出溝7に沿って形成され、この帯状面取り部12と先端逃げ面6との交差稜線部に切刃肩部5Cが形成されている。なお、これら第5、第6の実施形態では、第2のマージン3Bとクーラント穴9は形成されていない。
このような座繰り穴加工用のドリルでは、切刃5の先端角が180°であるために切刃5が一度に被削材に食い付くことになり、衝撃的負荷が切刃5に作用し易いのに対し、上記第5、第6の実施形態では、主切刃部5Bの外周端Pに対して、切刃肩部5Cの外周端Qにおいては、真のすくい角θCが負角側に大きくされているとともに、ホーニングの大きさは小さくされていて、上述のように切刃肩部5Cの刃物角を大きくして切刃強度を確保することができるので、衝撃的負荷によって切刃肩部5Cに欠損等が生じるのを防ぐことができる。
図24~図26は、本発明の第7の実施形態を示すものである。この第7の実施形態では、切屑排出溝7のドリル回転方向Tを向く壁面の外周縁部に、この外周縁部よりも内周側の上記壁面に対して鈍角に交差する帯状面取り部12が切屑排出溝7に沿って形成されており、かつ、切屑排出溝7の上記壁面の先端外周部に面取り部11が形成されている。すなわち、本実施形態のドリルは、帯状面取り部12と面取り部11とが組み合わされた構成を備えている。そして、面取り部11と先端逃げ面6との交差稜線部に切刃肩部5Cが形成されることにより、切刃肩部5Cの真のすくい角θCが主切刃部5Bの真のすくい角θBよりも負角側に大きくされている。
より詳しくは、図25に示すように、本実施形態では面取り部11が、帯状面取り部12の先端部を切り欠くように上記壁面に形成されることで、ドリル回転方向T側から見て四角形状をなしている。具体的に、この面取り部11は、上底の長さよりも下底の長さが長い台形状である。
このように、面取り部11は、第1の実施形態で説明した三角形状面取り部11に限定されることはなく、四角形状面取り部11であってもよい。また面取り部11は、三角形状や四角形状以外の多角形状でもよい。
また第7の実施形態では、前述の第1の実施形態と同様に、図24に示すようにドリルを軸線O方向の先端側から見て、主切刃部5Bが直線状に延びているが、これに限らない。
ここで、図27および図28は、第7の実施形態の変形例を示す。図27に示すように、ドリルを軸線O方向の先端側から見て、主切刃部5Bは、ドリル回転方向Tとは反対側に向けて凹む凹曲線状でもよい。
本発明は、本発明の趣旨から逸脱しない範囲において、前述の実施形態および変形例等で説明した各構成を組み合わせてもよく、また、構成の付加、省略、置換、その他の変更が可能である。また本発明は、前述した実施形態等によって限定されず、特許請求の範囲によってのみ限定される。
本発明のドリルによれば、切刃肩部における刃物角を大きくして切刃強度を確保することができるとともに、この切刃肩部に溶着が生じるのを防ぐことができて、溶着物の脱落による欠損を防止することができる。さらに、切刃肩部の切れ味を向上させることによって貫通穴を穴明け加工するときに抜け際にバリが発生するのを抑制することも可能となる。したがって、産業上の利用可能性を有する。
1 ドリル本体
2 シャンク部
3 切刃部
3A 第1のマージン
3B 第2のマージン
4 テーパーネック部
5 切刃
5A シンニング切刃部
5B 主切刃部
5C 切刃肩部
5a~5c ホーニング面
6 先端逃げ面
7 切屑排出溝
8 すくい面
9 クーラント穴
10 シンニング部
11 面取り部(三角形状面取り部、四角形状面取り部)
12 帯状面取り部
13 平面状面取り部
14 凸曲面状面取り部
O ドリル本体1の軸線
T ドリル回転方向
P 主切刃部5Bの外周端
Q 切刃肩部5Cの外周端
θB 外周端Pにおける主切刃部5Bの真のすくい角
θC 外周端Qにおける切刃肩部5Cの真のすくい角
D 切刃5の直径
L 外周端Pにおいて切刃5に直交する断面における切刃5と軸線Oとを結ぶ直線
M 外周端Qにおいて切刃5に直交する断面における切刃5と軸線Oとを結ぶ直線
N1 軸線O方向先端側から見て軸線Oと切刃肩部5Cの外周端Qとを結ぶ直線
N2 軸線O方向先端側から見て軸線Oと主切刃部5Bの外周端Pとを結ぶ直線
H 主切刃部5Bのホーニングの大きさ(直線L方向のホーニング面5bの幅)
R 切刃肩部5Cのホーニングの大きさ(切刃5に直交する断面におけるホーニング面5cの半径)
W 直線N1方向の切刃肩部5Cの幅

Claims (8)

  1. 軸線回りにドリル回転方向に回転させられるドリル本体の先端外周部に、上記ドリル本体の先端逃げ面に開口して上記軸線方向の後端側に延びる切屑排出溝が形成され、この切屑排出溝の上記ドリル回転方向を向く壁面と上記先端逃げ面との交差稜線部に、上記壁面をすくい面とする切刃が形成されたドリルであって、
    上記切刃には、上記ドリル本体の内周側から外周側に向けて延びる主切刃部と、この主切刃部の外周端から上記ドリル本体の外周に達する切刃肩部とが備えられるとともに、ホーニングが施されており、
    上記主切刃部の外周端に対して、上記切刃肩部の外周端においては、上記切刃に直交する断面における該切刃と上記軸線とを結ぶ直線に対する上記すくい面の傾斜角である真のすくい角が負角側に大きくされているとともに、上記ホーニングの大きさは小さくされていることを特徴とするドリル。
  2. 上記切刃の外周端部には、上記先端逃げ面と、上記壁面に配置される面取り部と、が形成されており、
    上記面取り部は、上記すくい面から上記ドリル回転方向とは反対側に延びる上記ドリル本体の外周面との交差稜線部に向かうに従い、上記ドリル回転方向とは反対側に傾斜し、
    この面取り部と上記先端逃げ面との交差稜線部に上記切刃肩部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のドリル。
  3. 上記切屑排出溝の上記ドリル回転方向を向く上記壁面の外周縁部には、この外周縁部よりも内周側の上記壁面に対して鈍角に交差する帯状面取り部が上記切屑排出溝に沿って形成されており、この帯状面取り部と上記先端逃げ面との交差稜線部に上記切刃肩部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のドリル。
  4. 上記先端逃げ面の外周部には、この外周部よりも内周側の上記先端逃げ面と上記すくい面から上記ドリル回転方向とは反対側に延びる上記ドリル本体の外周面とに鈍角に交差する平面状面取り部が形成されており、この平面状面取り部と上記すくい面との交差稜線部に上記切刃肩部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のドリル。
  5. 上記先端逃げ面の外周部には、この外周部よりも内周側の上記先端逃げ面と上記すくい面から上記ドリル回転方向とは反対側に延びる上記ドリル本体の外周面とに接する凸曲面状面取り部が形成されており、この凸曲面状面取り部と上記すくい面との交差稜線部に上記切刃肩部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のドリル。
  6. 上記軸線方向先端側から見て該軸線と上記切刃肩部の外周端とを結ぶ直線が延びる方向の上記切刃肩部の幅が、上記切刃の直径Dに対して0.2×D以下であることを特徴とする請求項1から請求項5のうちいずれか一項に記載のドリル。
  7. 上記主切刃部のホーニングの大きさHに対して、上記切刃肩部のホーニングの大きさが0.8×H以下とされていることを特徴とする請求項1から請求項6のうちいずれか一項に記載のドリル。
  8. 上記主切刃部に施されるホーニングはチャンファーホーニングであるとともに、上記切刃肩部に施されるホーニングは丸ホーニングであることを特徴とする請求項1から請求項7のうちいずれか一項に記載のドリル。
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