JP2022022638A - 自発乳化性組成物及びその製造方法 - Google Patents

自発乳化性組成物及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、界面活性剤の使用量が少なくても乳化効率がよく、乳化後に不溶物が残らない用事調整可能な自発乳化性組成物を提供することを課題とする。【解決手段】親水性高分子からなる多孔質粒子、及び該多孔質粒子の細孔内に吸収されている親油性物質を含有する組成物が、用事調製用の自発乳化性組成物となる。また、その製造方法としては、親水性高分子水溶液の液滴を凍結乾燥し多孔質粒子を調製する工程(I)及び得られた多孔質粒子に親油性物質を含ませる工程(II)を含む。【選択図】なし

Description

本発明は、高分子多孔質粒子を基材として用いた新規な自発乳化性組成物及びその製造方法に関する。
難水溶性薬物の溶解性改善及び体内への吸収改善のために、oil-in-water(O/W)エマルションの油相へ難水溶性薬物を封入する手法が利用されている。O/Wエマルションは、水中に油がサブミクロンサイズで分散した状態のことであり、その調製方法は、機械的乳化法と物理化学的乳化法に大別される。一般的には、高いせん断力を生み出す高速ホモミキサーなどによる機械的乳化が用いられている。エマルションは物理化学的に準安定系であるため、長期安定性が課題となる。機械的乳化法では、調製条件や組成制御により安定化が目指されている。一方で、エマルションの状態で保存せず、使用時にエマルションを調製する用事調製という考え方もある。用事調製においては、特別な器具を必要とせず、利用したいときに簡便にエマルション調製できる必要があり、これを実現するために物理化学的乳化法の検討が行われてきた。その結果、使用時に容易にエマルション形成ができる製剤技術が開発されている。
消化液で自発的に乳化するように設計されたエマルションは、自己乳化型製剤又はself-emulsifying drug delivery system(SEDDS)と呼ばれている。特徴は、油と界面活性剤(ときには補助界面活性剤)の混合物に薬剤が溶解又は分散した油状製剤であり、水を加えると瞬時にエマルションを形成する点にある。
しかし、この方法では油相中に水を取り込み乳化するために大量の界面活性剤の混合を必要とした。そこで、少量の界面活性剤で乳化をする方法として、油を多孔性シリカの細孔に封入する方法が知られている(非特許文献1参照)。該多孔性シリカ粒子を水に添加すると、水の内部への浸透とともに油の放出が進行しO/Wエマルションが形成される。
また、(a)医薬品有効成分(API)と、(b)ゲル化剤と、(c)生体接着性ポリマーとを含有する凍結乾燥固体製剤であって、ゲル化剤としてポロキサマー407等、生体接着性ポリマーとしてセルロース誘導体等が用いられていることが知られている(特許文献1参照)。
非特許文献1の多孔性シリカ粒子は、界面活性剤の使用量が少ない自己乳化型組成物として有用であるが、シリカ粒子中へ残存する油が多く、乳化効率が低いといった問題や乳化後に不溶性のシリカ粒子が水中に残るという問題があった。
特許文献1の凍結乾燥製剤は、多孔質粒子ではあるが、APIは、多孔質粒子内部に含まれており、ポロキサマー407は、ゲル化剤であって、口腔内の水あるいは唾液に接触したときに、溶媒膨潤して大きな粘着表面を提供したり、粘膜を通じて薬剤が透過するのに必要な時間を確保したりするものであり、また、セルロース誘導体も凍結乾燥製剤を口腔内の粘膜の特定の位置に接着させるものであり、自発乳化性については特に記載も示唆もない。
特表2010-523678号公報
Journal of Oleo Science、 2018、 67(3)、303-306.
本発明は、上記問題にかんがみ、界面活性剤の使用量が少なくても乳化効率がよく、乳化後に不溶物が残らない用事調整可能な自発乳化性組成物を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、多孔質粒子として親水性高分子を用い、該多孔質粒子の細孔内に親油性物質を吸収させることで上記課題を解決できることを見いだし、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、以下の事項により特定される次のとおりのものである。
[1]親水性高分子水溶液の液滴を凍結乾燥し多孔質粒子を調製する工程(I)、
得られた多孔質粒子に親油性物質を含ませる工程(II)、
を含むことを特徴とする自発乳化性組成物の製造方法。
[2]工程(I)における凍結乾燥が、噴霧凍結乾燥であることを特徴とする[1]に記載の自発乳化性組成物の製造方法。
[3]工程(II)が、得られた多孔質粒子に親油性物質を含侵させる工程であることを特徴とする[1]又は[2]に記載の自発乳化性組成物の製造方法。
[4]親油性物質が、油又は油様物質を含むことを特徴とする[1]~[3]のいずれか1つに記載の自発乳化性組成物の製造方法。
[5]工程(II)が、得られた多孔質粒子に親油性物質及び界面活性剤を含ませる工程であることを特徴とする[1]~[4]のいずれか1つに記載の自発乳化性組成物の製造方法。
[6]自発乳化性組成物が経口摂取用又は経鼻摂取用組成物であることを特徴とする[1]~[5]のいずれか1つに記載の自発乳化性組成物の製造方法。
[7]親水性高分子からなる多孔質粒子、及び該多孔質粒子の細孔内に吸収されている親油性物質を含有することを特徴とする用時調製用の自発乳化性組成物。
[8]親油性物質が、油又は油様物質を含むことを特徴とする[7]に記載の自発乳化性組成物。
[9]親油性物質が、油又は油様物質及び界面活性剤を含むことを特徴とする[7]に記載の自発乳化性組成物。
[10]経口摂取用又は経鼻摂取用組成物であることを特徴とする[7]~[9]のいずれか1つに記載の自発乳化性組成物。
本発明の自発乳化性組成物は、少ない界面活性剤で乳化可能であり、乳化効率がよい。本発明の自発乳化性組成物は、乳化後に不溶物が残らないため、生体内においても固体残存物を残さないで使用できる。本発明の自発乳化性組成物は、使用時に水相に添加するだけで乳化させることができるので用事調整が可能である。本発明の自発乳化性組成物の製造方法は、前記自発乳化性組成物を製造することができる。
(a)実施例1で得られた高分子多孔質粒子1の全体の走査型イオン顕微鏡写真を示す。(b)実施例1で得られた高分子多孔質粒子1の断面の走査型イオン顕微鏡写真を示す。 (a)実施例1で得られた高分子多孔質粒子2の全体の走査型イオン顕微鏡写真を示す。(b)実施例1で得られた高分子多孔質粒子2の断面の走査型イオン顕微鏡写真を示す。 (a)実施例1で得られた高分子多孔質粒子3の全体の走査型イオン顕微鏡写真を示す。(b)実施例1で得られた高分子多孔質粒子3の断面の走査型イオン顕微鏡写真を示す。 (a)実施例1で得られた高分子多孔質粒子4の全体の走査型イオン顕微鏡写真を示す。(b)実施例1で得られた高分子多孔質粒子4の断面の走査型イオン顕微鏡写真を示す。 (a)実施例1で得られた高分子多孔質粒子5の全体の走査型イオン顕微鏡写真を示す。(b)実施例1で得られた高分子多孔質粒子5の断面の走査型イオン顕微鏡写真を示す。 実施例1の自発乳化性の評価-1における濁度の経時変化を示す。 実施例1の自発乳化性の評価-2における乳化粒子の粒子径分布を示す。 実施例1の自発乳化性の評価-2における乳化粒子のメジアン径の経時変化を示す。 実施例1の自発乳化性の評価-3における乳化粒子の粒子径分布を示す。 実施例1の自発乳化性の評価-3における乳化粒子のメジアン径の経時変化を示す。 実施例1の自発乳化性の評価-4における濁度の経時変化を示す。 実施例1の自発乳化性の評価-5における乳化粒子の粒子径分布を示す。 実施例1の自発乳化性の評価-5における乳化粒子のメジアン径の経時変化を示す。
本発明の自発乳化性組成物は、親水性高分子からなる多孔質粒子、及び該多孔質粒子の細孔内に吸収されている親油性物質を含有することを特徴とする。又は、本発明の自発乳化性組成物は、用事調製用として用いられる。本発明の自発乳化性組成物は、少ない界面活性剤で乳化可能であり乳化効率がよく、界面活性剤を使用しなくても乳化可能である。
本発明で用いられる「自発乳化」の語句は、異なる物質が接触するときに、外部から力を加えなくても乳化が起こる現象を示し、「自己乳化」を含む概念である。
「自己乳化」は、界面活性剤の作用によって自発乳化する現象を示す。
本発明の乳化性組成物は、界面活性剤を用いなくて用事調製により乳化現象が起こることから、自発乳化性がある。
本発明の自発乳化性組成物に用いられる親水性高分子として、具体的には、カルボキシメチルセルロースナトリウム、架橋ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシイソプロピルセルロース、ヒドロキシブチルセルロース、ヒドロキシフェニルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、ヒドロキシペンチルセルロース、ヒドロキシプロピルエチルセルロース、ヒドロキシプロピルブチルセルロース、ヒドロキシプロピルエチルセルロース等の水膨潤性セルロース誘導体、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコールとポリプロピレングリコールの共重合体(例えば、ポロキサマー)等のポリアルキレングリコール、ポリ(エチレンオキシド)、ポリ(プロピレンオキシド)等の熱可塑性ポリアルキレンオキシド、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、メタクリル酸・メタクリル酸エステル共重合体(例えば、オイドラギット(登録商標)、カルボポール(登録商標))等のアクリルポリマー、アルギン酸塩、寒天、グアーガム、ローカストビーンガム、カッパカラギーナン、イオタカラギーナン、タラ、アラビアガム、トラガカント、ペクチン、キサンタンガム、ジェランガム、マルトデキストリン、ガラクトマンナン、プスツラン、ラミナリン、スクレログルカン、アラビアガム、イヌリン、ペクチン、ゼラチン、ウェラン、ラムザン、ズーグラン、メチラン、キチン、シクロデキストリン、キトサン等の親水コロイド、酸加水分解デンプン、デンプングリコール酸ナトリウム及びその誘導体等の膨潤性デンプンなどのゲル化デンプン、架橋ポリビニルピロリドン、架橋寒天、架橋カルボキシメチルセルロースナトリウム等の膨潤性架橋ポリマーなどを挙げることができる。これらの親水性高分子は、1種単独で、又は2種以上を混合して用いることができる。
用いられる親水性高分子の分子量は、水に対して0.1~50w/v%の濃度で溶解し、室温で固体であれば特に限定されないが、例えば、ポロキサマーの場合には、分子量が1万以上が好ましい。
親水性高分子からなる多孔質粒子の調製工程は、特に制限されないが、親水性高分子水溶液の液滴を凍結乾燥し多孔質粒子を調製する工程(I)が好ましい。
高分子水溶液の液滴を製造する方法は特に限定されず、細い管の排出口から自然又は圧力をかけて滴下することにより生成することができるが、より微細な液滴を得るために、通常のスプレードライ(噴霧乾燥)法で用いられるノズル(ノズル方式)またはディスク(ロータリーアトマイザー方式)により微粒化して噴霧する方法を好ましく挙げることができる。
親水性高分子水溶液の液滴を凍結乾燥するとは、上記のようにして得られた親水性高分子水溶液の液滴を0℃以下、好ましくは-30℃以下、-70℃以下、-100℃以下で、凍結し、凍結した液滴を、0℃以下、好ましくは-30℃以下で減圧下に吸引することにより水分を除去して乾燥することをいう。
以下、液滴を噴霧して生成し、生成した液滴を凍結乾燥して本発明に用いられる多孔質粒子を調製する工程について、詳細に説明する。
親水性高分子水溶液の濃度及び粘度は、親水性高分子水溶液を均一溶液の状態で一定の流速で開口部から気相中に噴出し、さらに、噴出した親水性高分子水溶液に一定の周期的な乱れを加えながら均一な大きさの液滴とした後、形成した液滴を冷却して親水性高分子水溶液を粒状に凝固、凍結することのできる領域である必要がある。
このため、親水性高分子水溶液における親水性高分子の濃度は、0.1~50w/v%の範囲が好ましく、さらに1~40w/v%、2~30w/v%、3~25w/v%、4~20w/v%、5~15w/v%の範囲が好ましい。
濃度が0.1w/v%未満の場合、親水性高分子水溶液の液滴を冷却して凝固する際に、液滴又は凝固過程にある液滴の強度が乏しいために、粒状の形態を維持することが困難となり、次工程への移送等、運転操作が困難になるだけでなく、溶媒量が多いために、各工程の設備規模が大きくなってしまう場合がある。また、50w/v%を超える場合は、親水性高分子の溶解や液滴形成が困難であり、多孔質粒子を形成させることが困難となる場合がある。
親水性高分子水溶液の粘度は、200~1000cPの範囲が好ましく、400~1000cPの範囲がより好ましい。粘度が200cP未満の場合、親水性高分子水溶液の液滴を冷却して凝固する際に、液滴又は凝固過程にある液滴の強度が乏しいために、粒状の形態を維持することが困難となり、次工程への移送等、運転操作に悪影響を及ぼす場合がある。一方、1000cP程度を超えると、親水性高分子水溶液からは均一な液滴形成がされにくくなる場合がある。
親水性高分子水溶液を噴出させる際の温度は、親水性高分子水溶液が均一な溶液状態を維持しうる範囲であり、かつ液滴形成及び凝固物の形状維持が可能である範囲である限り特に限定されないが、-20℃~120℃の範囲が好ましく、10~80℃の範囲がより好ましい。
親水性高分子水溶液を開口部から気相中に噴出させる際の流速は、開口部の孔径によって異なることから、特に限定されるものではないが、例えば、孔径が0.5~1.6mmの範囲の開口部より親水性高分子水溶液を噴出させる場合、0.3~4.0m/秒の範囲が好ましく、0.5~2.5m/秒の範囲がより好ましい。流速が0.3m/秒未満の場合、均一液滴の形成が困難になるだけではなく、生産性が低下する場合がある。また、4.0m/秒を超える場合、均一液滴に好適な平滑流領域ではなくなることから、霧化により粒径の細かい液滴が生成し、均一液滴の形成が困難になる場合がある。
親水性高分子水溶液を開口部から気相中に噴出させる際に振動を与えるのが好ましい。この振動は、親水性高分子水溶液濃度や粘度、開口部から気相中に噴出させる際の流速、開口部の大きさなどに影響される。本発明において粒状の凝固物を得ようとする場合には、通常、50~600Hzの範囲が必要であり、50Hz未満や600Hzを超える場合、均一液滴の形成が困難になる場合がある。なかでも、50~300Hzの範囲がより好ましく、100~250Hzの範囲が特に好ましい。
前記の開口部とは、装置における複数のノズル若しくはノズルの中央部に設けられた通常複数個の孔のことであり、一般に円形状であり、その孔径が0.1~2.0mmの範囲が好ましく、0.2~1.6mmの範囲がより好ましい。開口部の具体的な大きさ、形状などは得られる高分子多孔質粒子の大きさに応じて適宜選択することができる。
ノズルとして、二流体ノズルを用いた場合について説明する。
二流体ノズルを用いた場合に、親水性高分子水溶液を分散させるために該水溶液に噴霧ガスを衝突させる。噴霧ガスとしては、空気を用いてもよいが、不活性ガス、例えば窒素を用いることが好ましい。
溶液に衝突させる噴霧ガスの圧力(噴霧圧力)は、0.05~1MPaの範囲が好ましく、さらに0.1~0.5MPaの範囲がさらに好ましい。噴霧圧力が0.05MPa未満では、噴霧用ガスの衝突による溶液の分散が不足し、得られる多孔質粒子の径が大きくなる場合がある。噴霧圧力が1.0MPaより大きいと液体窒素等の冷却媒に侵入する際の圧力が高くなり、粒子が崩れてしまい、十分な細孔が形成されない場合がある。
噴霧ガスの流量は、1~3L/分の範囲が好ましく、さらに1.5~2.5L/分の範囲が好ましい。
ノズルの開口部に供給される親水性高分子水溶液の送液速度は、1孔当たり100~1000mL/hの範囲が好ましく、さらに150~500/mLの範囲がより好ましい。送液速度が100mL/h未満であると、単位時間あたりに得られる多孔質炭素の量が減少するので、製造効率が低下する場合がある。上記送液速度が1000mL/hより大きいと、液体窒素等の冷却媒による冷却が不十分となり、十分な細孔が形成されない場合がある。
親水性高分子水溶液を気相中に噴出させる際の気相の具体例としては、窒素や空気等を挙げることができる。
液滴が気相中を飛行する距離は、冷却した気相中で急速凍結する場合には特に限定されない。また、形成した液滴を液体窒素等の冷却媒に侵入させるなどして親水性高分子水溶液を粒状に凝固、凍結する場合の飛行距離、厳密には親水性高分子水溶液が噴出される開口部から冷却媒液面の距離も特に限定はなく、液滴が形成可能であればよいが、通常0.2~5.0mの範囲が好ましく、0.5~3.0mの範囲がより好ましい。該距離が0.2m未満になると均一液滴形成が不安定になる傾向があり、該距離が5.0m程度を超えると液滴が冷却媒液面に落ちた際の衝撃が大きくなり、凝固物が粒状の形態を維持することが困難となる場合がある。
本発明における親水性高分子水溶液の液滴を凝固させるための冷却媒としては、水に混和可能であり、親水性高分子に非溶解性若しくは難溶解性の溶媒を用いることもできるが、液体窒素等の極低温の冷媒を用いるのが、水分を急速冷凍でき、多孔質粒子とする点で好ましい。前記溶媒を用いる場合には、液滴を侵入させて、急速凍結により凝固させる必要があることから、比較的表面張力の低いもの、凝固点の低い溶媒が好ましい。
本発明のように噴霧凍結乾燥を行なわず、噴霧乾燥した場合には、水分子を含むナノスケールの相分離構造が形成された粒子が形成されないので多孔質粒子とならない場合がある。
本発明では、親水性高分子水溶液の液滴を凍結させた後、凍結した水を除去する。除去方法としては、凍結乾燥法が好ましい。
乾燥温度、乾燥圧力、乾燥時間等は特に限定されず、目的に応じて適宜選択することができる。
乾燥温度は、-196~0℃の範囲が好ましく、-150~-20℃、-100~-30℃の範囲がより好ましい。
乾燥圧力は、10-5~100Paの範囲が好ましく、0.01~30Pa、1~3Paの範囲がさらに好ましい。
乾燥時間は、通常1~200時間の範囲が好ましく、5~100時間、10~50時間の範囲がより好ましい。
上記のようにして得られる高分子多孔質粒子のメジアン径は、0.5~30μmの範囲が好ましく、1~20μm、2~10μmの範囲がより好ましい。高分子多孔質粒子のメジアン径は、主に噴霧される親水性高分子水溶液の液滴の大きさにより決まり、この大きさは、主に噴霧圧力及び送液速度で決まるから、高分子多孔質粒子のメジアン径が前記範囲内となるように噴霧圧力及び送液速度を調整するのが好ましい。高分子多孔質粒子のメジアン径が、0.5μm未満であると、それは噴霧された高分子水溶液の液滴の大きさが小さいことを意味し、脱離する水分量が少ないため細孔が十分に形成されない場合がある。高分子多孔質粒子のメジアン径が、30μmより大きい場合には、体積に対して表面積が小さくなるため、自発乳化が円滑に起こらない場合がある。
また、上記のようにして得られる高分子多孔質粒子は、粒子径分布指数(体積平均粒子径/個数平均粒子径)が1.0~2.0の範囲が好ましく、さらに好ましくは、1.1~1.5の範囲であり、平均細孔径は0.001~0.5μmの範囲が好ましく、比表面積は50~150m/gの範囲が好ましく、多孔度は5~50の範囲が好ましく、空孔率は10~60%の範囲が好ましく、その形状は、球状であるのが好ましい。
以上述べたように、本発明の高分子多孔質粒子の調製工程(I)を用いれば、高分子の種類、濃度、噴霧条件等により、粒子の大きさ、孔密度、溶解性を制御することをできる。
本発明の自発乳化性組成物は、該多孔質粒子の細孔内に吸収されている親油性物質を含有する。
親油性物質としては、油や非極性溶媒に溶解しやすい性質を有する物質であれば、特に限定されず、具体的には、油又は油様物質を好ましく挙げることができる。
油として、具体的には、アプリコット油、アーモンド油、アボカド油、ヒマシ油、ココナッツ油、ココアバター、コーン油、綿実油、ぶどう実油、ホホバ油、亜麻仁油、とうもろこし油、オリーブ油、ヤシ油、ピーナッツ油、パーシル(persil)油、けしの実油、なたね油、ゴマ油、大豆油、ひまわり油、アザミ実油、くるみ油、小麦胚芽油、米油、牛脂、ラード、トール油、鯨油等を挙げることができる。
油様物質として、具体的には、直鎖状の飽和炭化水素;ソルビタンエステル;パラフィン;ポリエーテルグリコールエステル;ステアリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸等の高級脂肪酸;セタノール、ステアリルアルコール、ミリスチルアルコール等の高級アルコール;グリセリルモノステアレート、グリセリルモノオレエート等の置換及び/又は非置換モノグリセライド、置換及び/又は非置換ジグリセライド、置換及び/又は非置換トリグリセライド;黄色ミツロウ、白色ミツロウ、カルナバロウ、ヒマシワックス、ジャパンワックス、アセチレートモノグリセライドのような低融点のワックス;ポリ(ビニルピロリドン)、アクリルポリマーなどを挙げることができる。
本発明の自発乳化性組成物を、医農薬品分野、機能性食品分野等の製剤として利用する場合には、さらに活性成分を含ませることができる。活性成分としては、酢酸アビラテロン、アシトレチン、アリルエストレノール、アルファトコフェロール、アミダロン、アプレピタント、アトルバスタチン、ベキサロテン、ブロモクリプチン、カンデサルタン、シナカルセト、クロミフェン、ジエチルスチルベストロール、ジホモ-ガンマ-リノール酸、エバスチン、エルゴカルシフェロール、フェノフィブラート、フシジン酸、ハロファントリン、イルベサルタン、イソトレチノイン、イトラコナゾール、ラパチニブ、リラグルチド、ロラチジン、デカン酸ナンドロロン、ネルフィナビル、オルメサルタン、オルリスタット、ポサコナゾール、プロブコール、ラロキシフェン、リトナビル、タモキシフェン、テルミサルタン、テプレノン、チプラナビル、バルサルタン、ズクロペンチキソール等の医薬化合物、殺虫剤、除草剤、フェロモン等の農薬、栄養剤、栄養補助食品、薬草等の栄養補助剤等を挙げることができる。
これらの活性成分を親油性物質に溶解、乳化又は懸濁させて、高分子多孔質粒子に吸収させて製剤とすることができる。
活性成分が、親油性物質に十分に溶解しない場合には、界面活性剤を用いるのが好ましい。用いる界面活性剤は、特に限定されず、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、両性界面活性剤等のいずれも用いることができる。そのような界面活性剤として、具体的には、アルキル硫酸塩(ラウリル硫酸ナトリウム等)、脂肪酸モノカルボン酸塩(ラウリン酸塩、パルミチン酸塩等)、ポリオキシエチレンアルキルエーテルカルボン酸塩、N-アシルサルコシン塩、N-アシルアミノ酸塩(N-アシルグルタミン酸塩等)、ジアルキルスルホコハク酸塩、アルカンスルホン酸塩(アルキルスルホン酸塩)、α-オレフィンスルホン酸塩、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル(分岐鎖)ベンゼンスルホン酸塩、N-メチル-N-アシルタウリン酸、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、アルキルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルリン酸塩等のアニオン系界面活性剤、モノアルキルアミン塩、ジアルキルアミン塩、トリアルキルアミン塩、アルキルトリメチルアンモニウム、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、塩化アルキルベンザルコニウム等のカチオン系界面活性剤、ソルビタンモノイソステアレート、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ペンタ-2-エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン、テトラ-2-エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン等のソルビタン脂肪酸エステル類;モノラウリル酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン(ポリソルベート20)、モノステアリン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン(ポリソルベート60)、モノオレイン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン(ポリソルベート80)、イソステアリン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類;モノオレイン酸ポリエチレングリコール、モノラウリン酸ポリエチレングリコール等のポリエチレングリコール脂肪酸エステル類;モノステアリン酸プロピレングリコール等のプロピレングリコール脂肪酸エステル類;ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油40(HCO-40)、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油50(HCO-50)、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60(HCO-60)、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油80等の硬化ヒマシ油誘導体;ラウリン酸ジエタノールアミド等の脂肪酸アルカノールアミド;グリセリンアルキルエーテル;ラウリルグルコシド、デシルグルコシド等のアルキルグルコシド;ポリオキシエチレン(20)オレイルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル等のポリオキシアルキレンアルキルエーテル;ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレン脂肪酸エステル、モノステアリン酸グリセリル等のグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、マルトース脂肪酸エステル等の糖脂肪酸エステル;マルチトール脂肪酸エステル等の糖アルコール脂肪酸エステル;ポリオキシエチレンラウリルアルコールエーテル等のノニオン系界面活性剤、2-アルキル-N-カルボキシメチル-N-ヒドロキシエチル-N-イミダゾリニウムベタイン等のイミダゾリニウムベタイン;ラウリルスルホベタイン、ラウリルヒドロキシスルホベタイン等のアルキルスルホベタイン;ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン等の酢酸ベタイン;ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン等のヤシ油脂肪酸アミドアルキルベタイン;N-アルキル-1-ヒドロキシエチルイミダゾリンベタインナトリウム等の長鎖アルキルイミダゾリンベタイン塩等の両性界面活性剤などを挙げることができる。
その他の界面活性剤として、例えば、ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体、ラウリルPEG-9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン、PEG-9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン等のシリコーン系界面活性剤などが挙げられる。
界面活性剤の使用量は、特に限定されず、界面活性剤の種類、活性成分の種類及び含有量、製剤形態、使用方法等に応じて適宜設定されるが、親油性物質の全量に対して、好ましくは0.1~20質量%の範囲であり、より好ましくは0.5~10質量%の範囲、さらに好ましくは1~7.5質量%の範囲、特に好ましくは2~5質量%の範囲である。
さらに、親油性物質に界面活性剤を添加することで乳化粒子の粒径をより小さくできる効果が期待でき、また、有効成分が親水性である場合にも本発明の自発乳化性組成物を使用することができる。
本発明の自発性乳化組成物において、親油性物質は、高分子多孔質粒子の細孔内に吸収されていることを特徴とする。
得られた多孔質粒子に親油性物質を含ませる工程(II)は、特に限定されないが、得られた多孔質粒子に親油性物質を含侵させる工程であるのが好ましく、具体的には、常圧下に親油性物質に浸漬して、毛細管現象により細孔内に取り込む方法、高分子多孔質粒子を親油性物質中に浸漬し、親油性物質を常圧より大きい圧力下に置く方法、高分子多孔質粒子を減圧下に置き、親油性物質を投入して浸漬させる方法等を挙げることができる。
親油性物質を高分子多孔質粒子に含ませる工程は、空気中の水分の影響をさけるために乾燥条件下、例えばデシケーター内で行うのが好ましい。
本発明の自発乳化性組成物では、少ない界面活性剤で乳化可能であり、親油性物質に界面活性剤の添加が無くても4時間程度安定に微細エマルションが維持できることから、界面活性剤が粘膜や皮膚などへ刺激を与えるという問題を解決できる。これは、親水性高分子を多孔質粒子とすることで水相に添加した際、親油性物質が油滴を形成し分散しやすくなり、また、溶解した多孔質粒子を構成する高分子によって分散した油滴が安定に維持されるためと考えられる。そのため、親油性物質を多孔質粒子内に残存させることなく乳化させることができ、乳化効率を向上できる。
本発明の自発乳化性組成物は、用事調製用として好適に用いることができる。通常は、安定な固形物として保存ができ、使用時に水と接触するだけで、容易にエマルションを得ることができる。エマルションは熱力学的に準安定な状態であるため、時間の経過や保存条件によって不安定化してしまうが、本発明の自発乳化性組成物は、親油性物質を高分子多孔質粒子に含浸させて製剤化するため固体粉体として扱うことができる。そして、使用時に水相に添加するだけで乳化させることができる。そのため安定な状態での保存が可能となる。不溶性の粒子を製剤として使用する際、投与部位によっては固体残存物の生体への影響が懸念されるが、本発明の自発乳化性組成物では、親水性成分で粒子形成するため、固体残存物を生体内に残さない。
また、本発明の自発乳化性組成物は、そのまま経口剤として使用することもできるが、カプセルに入れてカプセル製剤として、また、適当な賦形剤、結合剤とともに錠剤として使用することもできる。
以下本発明を、実施例を用いてさらに詳細に説明するが、本発明の技術的範囲は、実施例に限定されるものではない。
[多孔質粒子の調製]
調製した高分子水溶液を噴霧乾燥機(SD-100、東京理化器械社製)に付属した2流体ノズル(ノズル径:0.4mm)を用いて液体窒素表面に噴霧した。液体窒素は、マグネティックスターラーで撹拌し、液滴間の凝縮を防止した。凍結した液滴を凍結乾燥(FD-1000、東京理化器械社製)し、高分子多孔質粒子を得た。噴霧条件及び凍結乾燥条件を表1にまとめて示す。以上のようにして得られた高分子多孔質粒子1~5を高分子の種類、高分子水溶液の濃度別に表2にまとめて示す。
また、得られた高分子多孔質粒子1~5の表面及び断面の走査型イオン顕微鏡(JEM-9320FIB、日本電子社製)写真を図1~5にそれぞれ示す。
Figure 2022022638000001
Figure 2022022638000002
[自発乳化性組成物の調製]
得られた高分子多孔質粒子をビーカーに入れ、高分子多孔質粒子20mgに対して親油性物質として20μLの大豆油、20μLの大豆油と4.7mgのショ糖エルカ酸エステル(ER290、三菱ケミカルフーズ社製)を入れ、デシケーター内で24時間静置して多孔質粒子に親油性物質を含侵させた自発乳化性組成物1~7を得た。
以上の製造方法により得られた自発乳化性組成物1~7を、用いた高分子多孔質粒子、ショ糖エルカ酸エステルの有無別に表3にまとめて示す。
Figure 2022022638000003
[自発乳化性の評価-1]
上記した自発乳化性組成物2及び3を0.01gずつ別々にリン酸緩衝生理食塩水(PBS、pH=7.4)3mlに添加して静置し、経時的に分光光度計(ASV11D、アズワン社製)を用いて自発乳化性組成物が添加されたPBSの600nmでの光学密度(OD)を測定し、濁度として評価した。その結果を図6に示す。
なお、比較例1として、PBS3mlに高分子多孔質粒子2の高分子0.01gを添加した水溶液を用意し、その水溶液にショ糖エルカ酸エステル2.3mgを添加した10μlの大豆油を添加して静置し、上記と同様にして測定して濁度を求めた。その結果を図6に示す。
図6から明らかなように、本発明の自発乳化性組成物2及び3は、添加後瞬時に溶解して微細に乳化し、約30分で乳化が完了することがわかった。
これに対して、比較例1では、まったく乳化は起こらなかった。
[自発乳化性の評価-2]
自発乳化性評価-1において調製された乳化液中の乳化粒子の粒子径分布をレーザ回折式粒度分布測定装置(SALD-7100、株式会社島津製作所製)を用いて測定した。その結果を図7に示す。
また、前記粒度分布計を用いて、自発乳化性評価-1において調製された自発乳化性組成物2及び3のPBS溶液中の乳化粒子のメジアン径の経時変化(添加後1分、30分及び4時間後)を測定した。その結果を図8に示す。
図7及び図8より、親油性物質として界面活性剤を用いてなくても乳化状態を安定に保つことができることがわかった。
[自発乳化性の評価-3]
自発乳化性組成物1、2及び4について、自発乳化性評価-2と同様に粒子径分布、及びメジアン径の経時変化を測定した。その結果を図9及び図10に示す。
図9及び10より、高分子水溶液の濃度に関係なく、乳化状態を安定に保つことができることがわかった。
[自発乳化性の評価-4]
自発乳化性組成物5について、PBS(pH=7.4)とクエン酸リン酸緩衝液(pH=4.0)を用いる以外、自発乳化性評価-1と同様に濁度を測定した。その結果を図11に示す。
pH4では、高分子多孔質粒子が溶解しないため、乳化状態にはならなかった。
[自発乳化性の評価-5]
自発乳化性組成物5及び6について、自発乳化性の評価-2と同様に粒子径分布とメジアン径の経時変化を測定した。その結果を、図12及び図13に示す。
図12及び図13から明らかなように、親油性物質として界面活性剤を添加しても乳化粒子の状態は、界面活性剤を添加していない場合と変わらなかった。
上述した図8、図10及び図13に示した自発乳化性組成物の各自発性評価におけるメジアン径の測定結果の数値を表4に示す。
Figure 2022022638000004
本発明の自発乳化性組成物は、難吸収性薬物の水中溶解性向上及び粘膜吸収性促進のための製剤とし、又は経口、経鼻、経肺投与等の低侵襲性投与法として、医薬品分野において利用することができる。
さらに、体内への吸収促進が求められる機能性食品分野、化粧品分野において利用することができる。

Claims (10)

  1. 親水性高分子水溶液の液滴を凍結乾燥し多孔質粒子を調製する工程(I)、
    得られた多孔質粒子に親油性物質を含ませる工程(II)、
    を含むことを特徴とする自発乳化性組成物の製造方法。
  2. 工程(I)における凍結乾燥が、噴霧凍結乾燥であることを特徴とする請求項1に記載の自発乳化性組成物の製造方法。
  3. 工程(II)が、得られた多孔質粒子に親油性物質を含侵させる工程であることを特徴とする請求項1又は2に記載の自発乳化性組成物の製造方法。
  4. 親油性物質が、油又は油様物質を含むことを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の自発乳化性組成物の製造方法。
  5. 工程(II)が、得られた多孔質粒子に親油性物質及び界面活性剤を含ませる工程であることを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の自発乳化性組成物の製造方法。
  6. 自発乳化性組成物が経口摂取用又は経鼻摂取用組成物であることを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載の自発乳化性組成物の製造方法。
  7. 親水性高分子からなる多孔質粒子、及び該多孔質粒子の細孔内に吸収されている親油性物質を含有することを特徴とする用時調製用の自発乳化性組成物。
  8. 親油性物質が、油又は油様物質を含むことを特徴とする請求項7に記載の自発乳化性組成物。
  9. 親油性物質が、油又は油様物質及び界面活性剤を含むことを特徴とする請求項7に記載の自発乳化性組成物。
  10. 経口摂取用又は経鼻摂取用組成物であることを特徴とする請求項7~9のいずれか1項に記載の自発乳化性組成物。
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