JP2022019631A - 蓋用積層材、蓋、包装体 - Google Patents
蓋用積層材、蓋、包装体 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2022019631A JP2022019631A JP2021115856A JP2021115856A JP2022019631A JP 2022019631 A JP2022019631 A JP 2022019631A JP 2021115856 A JP2021115856 A JP 2021115856A JP 2021115856 A JP2021115856 A JP 2021115856A JP 2022019631 A JP2022019631 A JP 2022019631A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- layer
- lid
- heat
- lubricant
- sealing
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Landscapes
- Packages (AREA)
Abstract
Description
その蓋を、その容器の開口周縁部より、JIS K6854-3に規定するT字剥離試験方法に準拠して、引張速度300mm/分の条件で剥離させたときの強度が、5~15N/15mmであることを特徴とする、包装体。
図1(a)の蓋用積層材(1)は、外側より順に、保護樹脂層(11)、印刷インキ層(12)、アンカーコート層(13)、バリア層(14)、アンカーコート層(15)、接着層(16)、及びヒートシール層(17)が積層させられてなる、複合材である。なお、印刷インキ層(12)とアンカーコート層(13)はいずれか一方又は両方が省略できる。
図1(b)の蓋用積層材(1)は、外側より順に、保護樹脂層(11)、バリア層(14)、アンカーコート層(15)、接着層(16)、及びヒートシール層(17)が積層させられてなる、複合材であり、印刷インキ層(12)とアンカーコート層(13)の両方が省略されている。
図1(c)の蓋用積層材(1)は、図1(b)の蓋用積層材(1)と同様、外側より順に、保護樹脂層(11)、バリア層(14)、アンカーコート層(15)、接着層(16)、及びヒートシール層(17)が積層させられてなる、複合材である。ヒートシール層(17)は、独立した二層よりなり、外側の層が基材層(17a)を構成し、その下面にヒートシール層(17b)が積層させられている。
エンボスパターン(18)は、複数の独立した凸部(18a)と、凸部(18a)どうしの間隔(18b)と、ベース面(18c)とで構成されており、ベース面(18c)よりなる連続相上に複数の独立した凸部(18a)が島状に点在している。
図6(a)の包装体(4)は、蓋(2)が図5で示されるキャップ状の形態であり、容器(3)の開口周縁部(21)は、略起立状のリムを構成している。
図6(b)の包装体(4)は、蓋(2)が平坦な枚葉状の形態であり、内容物(C)を充填した容器(3)は、開口周縁部(31)が略水平状であって有意の幅をもつフランジとさせられている。
オーバーコート剤としては、オーバーコート剤として利用可能な各種公知のバインダー樹脂を溶媒に溶解させてなる組成物が挙げられ、硬化剤を含めてもよい。バインダー樹脂としては、例えば、硝化綿(ニトロセルロース)、シェラック樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、塩素化ポリオレフィン樹脂、アクリル樹脂及び塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体等が挙げられる。溶媒としては、各種公知の有機溶剤が挙げられ、トルエン、キシレン、アセトン、メチルエチルケトン、酢酸エチル、酢酸ブチル、メタノール、エタノール及びイソプロピルアルコール等を例示できる。硬化剤としては、メラミン系硬化剤、エポキシ系硬化剤及びエポキシメラミン系硬化剤等が挙げられる。
合成樹脂フィルムをなす合成樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート及びポリブチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリアミド、並びに延伸ポリプロピレン等のポリオレフィンが挙げられ、同種又は異種のフィルムを二以上組み合わせてもよい。合成樹脂のフィルム化手段としては、例えば(共)押出成形法(インフレーション、Tダイ等)や延伸法、ラミネート法等が挙げられる。
オーバーコート剤と合成樹脂フィルムは組み合わせてもよい。その場合には、合成樹脂フィルムの外側にオーバーコート剤を適用し、保護樹脂層(11)の最外表面をオーバーコート層で構成するのが好ましい。
保護樹脂層(11)の全体の厚みは特に制限されず、蓋用積層材(1)及び蓋(2)の強度や耐候性等と、高周波誘導加熱シールの精度等とのバランスを考慮すると、通常1~25μmである。
印刷インキ層(12)は、各種公知の印刷インキで構成する。
印刷インキとしては、バインダー樹脂及び溶媒よりなる各種公知のビヒクルに着色材を各種公知の手段で分散させてなる組成物を利用でき、硬化剤も併用できる。
バインダー樹脂としては、例えば、硝化綿(ニトロセルロース)、シェラック樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、塩素化ポリオレフィン樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂及び塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体等の活性エネルギー線で硬化しないタイプのバインダー樹脂が挙げられる。また、活性エネルギー線硬化型のバインダー樹脂として、各種公知のジ(メタ)アクリレート、トリ(メタ)アクリレート及びテトラ(メタ)アクリレート、並びに分子内に(メタ)アクリロイル基を5~6個有する(メタ)アクリレート等のポリ(メタ)アクリレート類を使用できる。ポリ(メタ)アクリレート類には、各種公知のウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート及びポリエステル(メタ)アクリレートといった変性ポリ(メタ)アクリレートが含まれる。活性エネルギー線硬化型バインダー樹脂には、光重合開始剤として、ベンゾフェノン系開始剤やアセトフェノン系開始剤、ベンゾイン系開始剤等を組み合わせることができる。溶媒としては、例えばトルエン、キシレン、アセトン、メチルエチルケトン、酢酸エチル、酢酸ブチル、メタノール、エタノール及びイソプロピルアルコール等の有機溶剤を使用できる。硬化剤としては、例えば多官能イソシアネートや多官能エポキシ化合物、多官能オキサゾリン化合物、ケチミン化合物、メラミン化合物等を含めてよい。バインダー樹脂が活性エネルギー線硬化型樹脂の場合には、各種公知の(メタ)アクリレートを反応性希釈剤として使用できる。
着色材としては、顔料及び/又は染料が挙げられる。顔料としては二酸化チタン、亜鉛華、グロスホワイト、パライト、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、沈降性シリカ、エアロジル、タルク、アルミナホワイト、マイカ、合成ケイ酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、カーボンブラック、マグネタイト及びベンガラ等の有機系若しくは無機系の顔料を例示できる。染料としては、アントラキノン系染料、アゾ系染料及びキノリン系染料等を例示できる。印刷インキにおける着色材の含有量は特に限定されず、通常は0.5~40重量%であるが、印刷インキ層(12)の強度を確保し、その内部脱落や内部剥離を抑制する観点より2~15重量%が好ましい。着色材の大きさは特に限定されず、顔料の場合には、平均一次粒子径が通常0.1~5μm、好ましくは0.5~3μmである。
印刷インキには、その他の添加剤として、例えば各種公知のシランカップリング剤や、硬化剤、帯電防止剤等を適量含めることができる。
印刷インキ層(12)は、図1(a)で示されるようなベタ塗りのような連続的な層であってもよいし、図示は省略するが、ドット状ないしメッシュ状などの断続的な層であってもよい。印刷手段としては、グラビア印刷やオフセット印刷、フレキソ印刷等の公知の方法を採用できる。
印刷インキ層(12)は単色刷りであってもよいし、多色刷りであってもよい。また、単層刷りであってもよいし、二層以上の多層刷りであってもよい。
印刷インキ層(12)全体の厚みは特に限定されず、通常、一層当たり0.5~2μmである。
アンカーコート層(13)は、各種公知のアンカーコート剤で形成する。アンカーコート剤の主剤としては、例えば、硝化綿(ニトロセルロース)、シェラック樹脂、エポキシ樹脂、塩素化ポリオレフィン樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体、ポリウレアウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ユリア樹脂、エラストマー樹脂、及びポリウレタン樹脂等が挙げられ、前記した有機溶剤や、硬化剤を併用できる。ポリウレタン樹脂をベースとするアンカーコート剤としては、二液硬化型ポリエーテル-ウレタン樹脂系接着剤及び/又は二液硬化型ポリエステル-ウレタン樹脂系接着剤が好ましい。当該アンカーコート剤に用いる硬化剤としては、例えば多官能イソシアネートや多官能エポキシ化合物、多官能オキサゾリン化合物、ケチミン化合物等が挙げられる。
アンカーコート剤として、保護樹脂層(11)をなす樹脂及び/又は前記印刷インキをなすバインダー樹脂と同一又は同種の樹脂よりなるものを選択すると、アンカーコート層(13)と、保護樹脂層(11)及び/又は印刷インキ層(12)との密着性が更に良好になり、それらの層間のデラミネーションや、印刷インキ層(12)の抜け、脱落及びカスレ等を防止できる。
アンカーコート層(13)の厚みは特に限定されず、通常0.5~5μmである。
金属箔としては、例えば、アルミニウム箔、鉄箔、ステンレス鋼箔、銅箔及びニッケル箔等が挙げられる。これらの中でも、バリア機能、成形性及びコスト等を考慮すると、アルミニウム箔が好適である。アルミニウム箔としては、純アルミニウム箔又はアルミニウム合金箔が挙げられ、高周波誘導加熱シール時の発熱効率を加味すると、純アルミニウム箔か、鉄を0.5~2質量%含有するアルミニウム合金箔が好ましい。当該純アルミニウム箔としては、特に純度99.0質量%以上の純アルミニウム箔が好ましい。また、当該アルミニウム合金箔としては、Al-Fe系アルミニウム合金箔が好ましく、特に、Feを0.7~1.3質量%及びSiを0.05~0.3質量%含有しかつ残部がAl及び不可避的な不純物であるものや、Feを1.2~1.7質量%及びSiを0.15質量%以下含有し残部がAl及び不可避的な不純物であるものが、蓋(2)の成形性の点でより好ましい。また、アルミニウム箔は、軟質材(O材)及び硬質材(H18材)のいずれかであればよい。なかでもJIS H4160で規定される1000系アルミニウム箔のO材や、8000系アルミニウム箔のO材は、成形性の点で好ましい。具体的には、A1N30H-O、A8021H-O及びA8079H-Oが好適である。
金属箔の物性は特に限定されないが、例えば破断時の引張強さが20~200MPaであるとともに、破断時の全伸びが5~50%であると、蓋用積層材(1)及び蓋(2)が破れにくくなり、バリア層(14)をなす金属箔に割れも生じない。引張強さと全伸びはいずれもJIS Z2241で規定される金属材料引張試験方法に基づく測定値である。
金属箔は、25℃における体積抵抗率と100℃における体積抵抗率が共に1~5μΩ・cmであると、高周波誘導加熱シール時の発熱性が良好となり、包装体(4)のシール精度が高まる。
金属箔は、そのいずれか一方の面又は両面に、各種公知の化成処理液による易接着層を形成してもよい。化成処理液としては、例えば、リン酸と、クロム系化合物と、フッ素系化合物及び/又はバインダー樹脂とを含む水-アルコール溶液が挙げられる。クロム系化合物としてはクロム酸及び/又はクロム(III)塩を、フッ素系化合物としてはフッ化物の金属塩及び/又はフッ化物の非金属塩を、バインダー樹脂としてはアクリル系樹脂、キトサン誘導体樹脂及びフェノール系樹脂からなる群より選ばれる少なくとも一種を、夫々例示できる。化成処理液の塗工量は、金属箔の片面当たり、クロム付着量が通常0.1~50mg/m2となる範囲であればよい。
バリア層(14)の厚みは特に制限されないが、例えば蓋用積層材(1)及び蓋(2)の強度や耐候性、ヒートシール層(17)への伝熱性等を考慮すると、5~80μmが好ましい。
アンカーコート剤としては、アンカーコート層(13)を構成するアンカーコート剤と同じものを使用できる。特に二液硬化型ポリエーテル-ウレタン樹脂系接着剤及び/又は二液硬化型ポリエステル-ウレタン樹脂系接着剤が好ましく、硬化剤も前記したものを使用できる。
アンカーコート層(15)の厚みは特に限定されず、通常1~5μmである。
接着層(16)は、各種公知のポリオレフィン樹脂で構成するのが好ましい。ポリオレフィン樹脂としては、例えば、ホモポリプロピレン、延伸ポリプロピレン、無延伸ポリプロピレン及び酸変性ポリプロピレン等のポリプロピレン、低密度ポリエチレン及び直鎖状低密度ポリエチレン等のポリエチレン、並びに、エチレン-プロピレンランダムコポリマー及びエチレン-プロピレンブロックコポリマー等が挙げられる。
ポリオレフィン樹脂のうち、ポリエチレンには次の利点がある。第一に、高周波誘導加熱シール時の圧力分散性が良好である。第二に、包装体(4)の輸送時に蓋(2)に長時間、繰り返し加わる外部応力をより緩和できる。第三に、包装体(4)の開封時にバリア層(14)に加わる応力の緩和性も良好である。以上より、ポリオレフィン樹脂としてポリエチレンを用いると、蓋用積層材(1)及び蓋(2)の耐内圧シール性と耐内圧クラック性が良好となり、バリア層(14)をなす金属箔のクラックや破れが低減する。
接着層(16)の厚みは特に限定されず、10~50μmが好ましい。同厚みを10μm以上にすることで、高周波誘導加熱シールのさい、熱融着部である容器(3)の開口周縁部(31)で所謂樹脂逃げが発生しなくなり、熱融着部の高さ方向の厚みを確保しやすくなる。その結果、包装体(4)の開封時に蓋(2)を開口周縁部(31)より剥離させるさい、糊残りや膜残りが生じなくなる。一方、同厚みを50μm以下とすることで、高周波誘導加熱シールのさい、バリア層(14)をなす金属箔で生ずるジュール熱が効率よくヒートシール層(17)に伝わるため、シール強度及びシール精度が良好になる。
ヒートシール層(17)は、ヒートシール性を有する各種公知の熱融着性樹脂フィルムよりなる。この熱融着性樹脂フィルムは、高周波誘導加熱シール時にバリア層(14)をなす金属箔が生ずるジュール熱によって溶融し、このことにより、蓋(2)の下面と、容器(3)の開口周縁部(31)の上面とが接合される。
熱融着性樹脂としては、ポリオレフィン、ポリエステル及びポリビニル等が挙げられる。ポリプロピレンとしては、例えばホモポリプロピレン、延伸ポリプロピレン、無延伸ポリプロピレン、エチレン-プロピレンランダムコポリマー、エチレン-プロピレンブロックコポリマー及び酸変性ポリプロピレンが挙げられる。ポリエチレンとしては、例えば低密度ポリエチレン及び直鎖状低密度ポリエチレン等が挙げられる。ポリエステルとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレートが挙げられる。ポリビニルとしては、例えばポリスチレンが挙げられる。
熱融着性樹脂フィルムは、全体として一のフィルムとみなせればよく、層数及び層種を問わない。例えば、一種の熱融着性樹脂よりなる複数層の積層材として利用できる。また、二種以上の熱融着性樹脂よりなる複数層の積層材としても利用できる。積層数は限定されず、1~5程度であればよい。
熱融着性樹脂フィルムは、各種公知の方法で形成でき、例えば押出法やTダイ法等が挙げられる。
第1態様:図1(a)(b)を参照。ヒートシール層(17)を、前記熱融着性樹脂フィルムのみで構成する。
第2態様:図1(c)を参照。ヒートシール層(17)を、合成樹脂よりなる基材層(17a)と、熱融着性樹脂フィルムよりなるヒートシール層(17b)とで構成する。
以下、単にヒートシール層(17)というときは、特に断りのない限り、第1態様のヒートシール層(17)と、第2態様のヒートシール層(17)の両方を指す。
基材層(17a)は、各種公知の合成樹脂で構成する。合成樹脂としては、例えば、ポリオレフィン及びポリエステルが挙げられる。ポリプロピレンとしては、例えば、ホモポリプロピレン、延伸ポリプロピレン、無延伸ポリプロピレン、ポリ(エチレン-プロピレン)ランダム共重合体、ポリエチレン-ポリプロピレンブロック共重合体、酸変性ポリプロピレン、低密度ポリエチレン及び直鎖状低密度ポリエチレン等が挙げられる。ポリエステルとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレートが挙げられる。これらの中でも、基材層(17a)及びヒートシール層(17b)の密着性の点で、ポリオレフィンが好適である。
基材層(17a)は、合成樹脂よりなるフィルム、及び/又は、合成樹脂よりなる押出層で構成することができ、押出層の態様が好適である。
基材層(17a)と接着層(16)を、同一又は同種の合成樹脂で、好適にはポリオレフィンで構成すると、高周波誘導加熱シール時に両層が良好に密着するため、例えば、容器(3)の開口周縁部(31)より蓋(2)を剥離させるさい、破れが生じない。
ヒートシール層(17)を、基材層(17a)及びヒートシール層(17b)で構成する場合、かかるヒートシール層(17)は、好適には、基材層(17a)をなす合成樹脂と、ヒートシール層(17b)をなす熱融着性樹脂との両方を、押出層で構成するのが好ましい。押出手段としては、各種公知の共押出し装置を利用できる。
メルトフローレートは、蓋(2)のシール精度乃至シール強度、或いは、包装体(4)開封時における蓋(2)の外観に関わる要因である。具体的には、例えば、ヒートシール層(17)を構成する熱融着性樹脂フィルムのメルトフローレートが2~15g/10分であると、ヒートシール層(17)と開口周縁部(31)との熱融着性が良好になるとともに、所謂樹脂逃げが生じないため、包装体(4)開封時に膜残りが生じない。なお、前記第2態様の場合、基材層(17a)のメルトフローレートは、ヒートシール層(17b)のそれよりも小さければよい。
引張破断強度は、ヒートシール層(17)全体の縦方向(MD)における引張破断強度と、同横方向(TD)における引張破断強度が共に40~100MPaであると、包装体(4)を例えば多数パッキングした状態で長距離輸送する間、蓋(2)が長時間・長周期の外部応力サイクルに付されても、バリア層(14)をなす金属箔にクラックが生じなくなる。
引張伸び率は、ヒートシール層(17)の縦方向(MD)における引張伸び率と、同横方向(TD)における引張伸び率とが共に100~200%であると、蓋用積層材(1)と蓋(2)はいずれも強度が高まり、いわゆるコシが強くなる。そのため、例えば包装体(4)の開封時、蓋(2)に破れが生じない。
なお、引張破断強度と、引張伸び率は、ヒートシール層(17)の最内表面にエンボスパターン(18)を賦形する前の物性である。
図1で示すように、エンボスパターン(18)は、複数の独立した凸部(18a)よりなる。凸部(18a)は、所定の間隔(18b)を介して、連続面たるベース面(18c)上に点在させられている(図3及び図4も参照)。
図2(b)の凸部(18a)は、頂部が曲面とさせられており、かつ、ベース面(18c)は平坦とさせられている。
図2(c)の凸部(18a)は、頂部が平坦とさせられており、かつ、ベース面(18c)も平坦とさせられている。
図4(a)のエンボスパターン(18)は、凸部(18a)がひし形状である。また、ベース面(18c)は溝状あり、線状の通路を構成している。
図4(b)のエンボスパターン(18)は、凸部(18a)が円状(ドット状)であり、ベース面(18c)は平面状である。
図4(c)のエンボスパターン(18)は、4つの細長の凸部(18a)が一の格子を構成するともに、所定の格子の内部には円状の凸部(18a)が配置させられている。また、ベース面(18c)は平面状である。
但し以上は例示であって、エンボスパターン(18)の形状を限定しない。
凸部(18a)のサイズも限定されない。例えばこれが、図3で示されるような略円柱状の場合には、一単位の直径が例えば100μm~1000μm程度であればよい。
凸部(18a)の密度も特に限定されず、例えば1~127個/cm2程度であればよい。
凸部(18)の高さ(H)は特に限定されず、ヒートシール層(17)の厚み(T17)よりも大きく、かつ、接着層(16)及びヒートシール層(17)の合計厚み(T17+T16)よりも小さくさせればよい。そのようにすることで、ヒートシール時の空気抜きをより確実に行える。なお、この場合、T16とT17はいずれも、エンボス加工前の厚みである。
また、蓋用包装材(1)が印刷インキ層(12)を備える場合、保護樹脂層(11)の最外表面にそうした外力が加わると、印刷インキ層(12)がカスレたり、ズレたり、滲んだりする。特に保護樹脂層(11)がオーバープリントコート剤で形成されている場合には、そうした外力により、保護樹脂層(11)ごと印刷インキ層(12)が脱落することもある。
上記した、保護樹脂層(11)の最外表面に加わる外力に伴う技術的な問題は、特に蓋(2)が図5で示すようなキャップ状の蓋である場合、本体部(2a)の周縁や、スカート部(2b)のエッジ部等で生じやすい。
ワックスとしては、天然ワックス及び/又は合成ワックスが挙げられる。天然ワックスとしては、動植物系ワックスとして例えばキャンデリラワックス、カルナバワックス、ライスワックス、木蝋、蜜蝋、鯨蝋、シェラック蝋及びラノリンワックス等が、また、鉱物系ワックスとして例えばモンタンワックス、オゾケライト及びセレシン等が、また、石油ワックスとして例えばパラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス及びペトロラタム等が挙げられる。一方、合成ワックスとしては、炭化水素系合成ワックスとして例えばポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス及びフィッシャートロプシュワックスが、水素化ワックスとして例えば硬化ヒマシ油及び硬化ヒマシ油誘導体等が、また、変性ワックスとして例えばポリエチレン・ポリプロピレン共重合物にスチレンをグラフト変性させてなるワックス、シリコン系ワックス(シリコーンワックス)、フッ素系ワックス及びアミド系ワックス(オレイン酸アミド、リシノール酸アミド、エルカ酸アミド、N,N'-メチレンビスステアリン酸アミド、N,N'-エチレンビスオレイン酸アミド、ステアリン酸物モノメチロールアミド、シリノール酸アミドワックス及びステアリン酸エステルワックス等)、並びにこれらの複合体等が挙げられる。これらのワックスの中でも、炭化水素系合成ワックスと変性ワックス(特にシリコン系ワックス及びアミド系ワックス)は、材料として安定であるのみならず、保護樹脂層(11)の最外表面の外部滑性が一層良好となる点で好ましい。ワックスの形状は特に限定されず、ペースト状、フレーク状ないし粒子状であってよい。
界面活性剤としては、例えば、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤及びノニオン性界面活性剤よりなる群より選ばれる少なくとも一種が挙げられる。アニオン性界面活性剤としては、例えば、リシノレイン酸硫酸エステルソーダ、リシノレイン酸エステル硫酸エステルソーダ、硫酸化アミド、オレフィンの硫酸エステル塩、脂肪族アルコール硫酸エステル塩、アルキルスルフォン酸塩、アルキルナフタレンスルフォン酸塩、アルキルベンゼンスルフォン酸塩、こはく酸エステルスルフォン酸塩等が挙げられる。カチオン性界面活性剤としては、例えば、第一アミン塩、第三アミン塩、第四級アンモニウム化合物、ピリジン誘導体等が挙げられる。両性界面活性剤としては、例えば、カルボン酸誘導体、イミダゾリン誘導体等が挙げられる。ノニオン性界面活性剤としては、例えば、多価アルコールの部分的脂肪酸エステル、脂肪アルコールのエチレンオキサイド付加物、脂肪酸のエチレンオキサイド付加物、脂肪族アミノ又は脂肪族アミドのエチレンオキサイド付加物、アルキルフェノールのエチレンオキサイド付加物、多価アルコールの部分的脂肪酸エステルのエチレンオキサイド付加物等が挙げられる。
ワックス及び界面活性剤は夫々一種を単独で、又は二種以上を組み合わせて使用できる。また、ワックスと界面活性剤は組み合わせてもよい。
滑剤(S1):保護樹脂層(11)の最外表面に、外部より物理的に付着させられる滑剤である。
滑剤(S2):保護樹脂層(11)に予め含めさせられている滑剤である。これは、同層(11)の最外表面にブリードアウトして、析出相を形成する性質を有する。
滑剤(S3):ヒートシール層(17)に予め含めさせられている滑剤である。これは、同層(17)の最内表面にブリードアウトして、析出相を形成する性質を有する。
なお、本明細書において、単に滑剤(S)というとき、それは、滑剤(S1)、滑剤(S2)及び滑剤(S3)よりなる群より選ばれる少なくとも一の滑剤を指すか、それら滑剤の総称として扱う。また、滑剤(S1)、滑剤(S2)及び滑剤(S3)は全て同種であってもよいし、異種の組み合わせであってもよい。
・第1滑剤態様:保護樹脂層(11)の最外表面に滑剤(S1)が付着しており、かつ、保護樹脂層(11)が滑剤(S2)を含まず、かつ、ヒートシール層(17)が滑剤(S3)を含まない。
・第2滑剤態様:保護樹脂層(11)が滑剤(S2)を含んでおり、かつ、ヒートシール層が滑剤(S3)を含まない。
・第3滑剤態様:保護樹脂層(11)が滑剤(S2)を含んでおり、かつ、ヒートシール層(17)が滑剤(S3)を含む。
・第4滑剤態様:保護樹脂層(11)が滑剤(S2)を含まず、かつ、ヒートシール層(17)が滑剤(S3)を含む。
保護樹脂層(11)を前記オーバープリントコート剤で構成する場合には、バインダー樹脂として硝化綿を選択するとともに、滑剤(S2)として脂肪酸アミド系ワックスを選択すると、印刷インキ層(12)の脱落やズレ等を防止しやすいため、好ましい。
保護樹脂層(11)を前記合成樹脂フィルムで構成する場合には、合成樹脂フィルムとしてポリオレフィンを選択するとともに、滑剤(S2)として脂肪酸アミド系ワックス及び/又はポリオレフィンを選択すると、印刷インキ層(12)の脱落やズレ等を防止しやすいため、好ましい。
保護樹脂層(11)含まれる滑剤(S2)の含有量は特に限定されず、例えば、滑剤(S2)を含む保護樹脂層(11)を構成する合成樹脂の重量を基準として、滑剤(S2)の量が通常40~2000ppmであるのが好ましい。
転写工程は、例えば、次のようにして行う。具体的には、当該態様の蓋用積層材(11)をロール状に巻取り、コイルとなす。次いでこのコイルを、所定温度下に所定時間放置し、エージングを行う。このコイルにあっては、巻回に伴い生ずる半径方向の応力が、相互に積層している複数の蓋用積層材(11)に、漸次負荷されている。そして、この応力が内圧となって、一の蓋用積層材(1)のヒートシール層(17)と、このヒートシール層(17)の下面側に隣接する他の一の蓋用積層材(1)の保護樹脂層(11)とが強く密着させられている。そのため、経時的に、あるヒートシール層(17)の最内表面には滑剤(S3)がブリードアウトして析出相を形成し、この析出相が、当該ヒートシール層(17)と密着している保護樹脂層(11)の最外表面に、前記内圧の下、転写させられる。
ヒートシール層(17)を構成する熱融着性樹脂フィルムに滑剤(S3)を含ませる方法は特に限定されず、各種公知の方法を採用できる。滑剤(S3)のブリードアウトを実現するためのエージング条件も特に限定されず、通常、温度が室温~70℃程度、期間が1~15日程度であればよい。
保護樹脂層(11)に含まれる滑剤(S2)の含有量は特に限定されず、通常40ppm~2000ppmであればよい。
ヒートシール層(17)に含まれる滑剤(S3)の含有量も特に限定されず、通常100ppm~8000ppmであればよい。
例えば;
(i)蓋用積層材(1)のヒートシール層(17)を、同層(17)をなす熱融着性樹脂フィルムと同一の熱融着性樹脂フィルムよりなる厚さ0.3mmのシートに、160℃、0.2MPa及び1秒間の条件で熱融着させた後、
(ii)蓋用積層材(1)と該シートを、JIS K6854-3に準拠するT字剥離試験において、引張速度300mm/分の条件で剥離させたときの強度が5~15N/15mmである場合には、
(iii)前述した、包装体(4)輸送時の内圧上昇に伴うシール後退やシール部の剥がれが生じなくなり、内容物(C)の漏洩を確実に防止できるとともに、包装体(4)の易開封性を確保することができる。
JIS H4160で規定されるA8079-O材である厚さ25μmのアルミニウム箔の片面に、硝化綿の酢酸エチル溶液(不揮発分10重量%、滑剤を含まない。)を塗工し、乾燥させることにより、厚さ約3μmの保護樹脂層を形成させることによって、中間部材A1を作製した。
次に、中間部材A1をなすアルミニウム箔の他方の面に、市販の二液硬化型ポリエステルポリウレタン系接着剤を塗工し、加熱下で硬化させることにより、厚さ約1μmのアンカーコート層を形成させた。
一方、共押出し法により、ヒートシール層用の複合フィルムA1を作製した。この複合フィルムA1は、低密度ポリエチレン樹脂(LDPE、滑剤を含まない。)よりなる厚さ7μmの基材層と、ポリスチレン樹脂(滑剤を含まない。)よりなる厚さ30μmのヒートシール層とで構成される。
・引張破断強度:MD方向は85MPa、TD方向は75MPa
・引張伸び率:MD方向は115%、TD方向は120%
・ヒートシール層をなすポリスチレン樹脂のメルトフローレート:8g/10分
表1で示す材料を用いた他は実施例1と同様にして、蓋用積層材A2~A6を作製した。
実施例7
JIS H4160で規定されるA8079-O材である厚さ25μmのアルミニウム箔の片面に、市販の塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体系アンカーコート剤(顔料を含まない。)を塗工し、加熱下で硬化させることにより、厚さ約2μmのアンカーコート層を形成させた。次に、このアンカーコート層の表面に、同じアンカーコート剤に二酸化チタンを10重量%分散させてなる白色インキを、厚みが約1.5μmとなるようバーコーターで塗工し、印刷インキ層を形成させた。
次に、この印刷インキ層の表面に、硝化綿の酢酸エチル溶液(不揮発分10重量%、滑剤を含まない。)を塗工し、乾燥させることにより、厚さ3μmの保護樹脂層を形成させることによって、中間部材A7を作製した。
次に、中間部材A7をなすアルミニウム箔の他方の面に、市販の二液硬化型ポリエステルポリウレタン系接着剤を塗工し、加熱下で硬化させることにより、厚さ2μmのアンカーコート層を形成した。
一方、ヒートシール層用に、実施例1で作製した複合フィルムA1を、複合フィルムA7として準備した。そして、この複合フィルムA7のヒートシール層をなすポリスチレン樹脂層の最内表面に、実施例1と同じドット状のエンボスパターンを賦形した。
次に、前記中間部部材A7のアンカーコート層側の面と、前記複合フィルムA7の基材層側の面とを、溶融低密度ポリエチレン(LDPE)よりなる押出接着層(厚さ30μm)を介して貼り合わせることにより、蓋用積層材A7を作製した。
次に、蓋用積層材A7の保護樹脂層の最外表面に、滑剤であるポリエチレンワックスを重量基準で1000ppm含むメチルエチルケトン溶液をスプレーしたのち、フェルト布で軽く拭きとり、120℃で1分間乾燥させることにより、同保護樹脂層の最外表面に滑剤を付着させた。
実施例8
JIS H4160で規定されるA8079-O材である厚さ25μmのアルミニウム箔の片面に、市販の塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体系アンカーコート剤(顔料を含まない。)を塗工し、加熱下で硬化させることにより、厚さ約2μmのアンカーコート層を形成させた。次に、このアンカーコート層の表面に、同じアンカーコート剤に二酸化チタンを10重量%分散させてなる印刷インキを、厚みが約1.5μmとなるようバーコーターで塗工し、印刷インキ層を形成させた。
次に、この印刷インキ層の表面に、硝化綿の酢酸エチル溶液(不揮発分10重量%)であって、滑剤としてエルカ酸アミドを1000ppm含む溶液よりなるオーバープリントコート剤を塗工し、加熱下に硬化させたのち、40℃で10日間エージングさせ、厚み3μmの保護樹脂層を形成させることによって、中間部材A8を作製した。保護樹脂層の最外表面には、前記エージングにより、滑剤であるエルカ酸アミドがブリードアウトし、析出相を形成していた。
次に、中間部材A8をなすアルミニウム箔の他方の面に、市販の二液硬化型ポリエステルポリウレタン系接着剤を塗工し、加熱下で硬化させることにより、厚さ2μmのアンカーコート層を形成した。
一方、ヒートシール層用に、実施例1で作製した複合フィルムA1を、複合フィルムA8として準備した。そして、この複合フィルムA8のヒートシール層の最内面に、実施例1と同じドット状のエンボスパターンを賦形した。
最後に、前記中間部部材A8のアンカーコート層側の面と、前記複合フィルムA8の基材層側の面とを、溶融低密度ポリエチレン(LDPE)よりなる押出接着層(厚さ30μm)を介して貼り合わせることにより、蓋用積層材A8を作製した。
実施例9
JIS H4160で規定されるA8079-O材である厚さ25μmのアルミニウム箔の片面に、市販の塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体系アンカーコート剤(顔料を含まない。)を塗工し、加熱下で硬化させることにより、厚さ約2μmのアンカーコート層を形成させた。次に、このアンカーコート層の表面に、同じアンカーコート剤に二酸化チタンを10重量%分散させてなる印刷インキを、厚みが約1.5μmとなるようバーコーターで塗工し、印刷インキ層を形成させた。
次に、この印刷インキ層の表面に、硝化綿の酢酸エチル溶液(不揮発分10重量%)であって、滑剤としてエルカ酸アミドを1000ppm含む溶液よりなるオーバープリントコート剤を塗工し、加熱下に硬化させたのち、40℃で10日間エージングさせることにより、厚み3μmの保護樹脂層を形成させることによって、中間部材A9を作製した。保護樹脂層の最外表面には、前記エージングにより、滑剤であるエルカ酸アミドがブリードアウトし、析出相を形成していた。
次に、中間部材A9をなすアルミニウム箔の他方の面に、市販の二液硬化型ポリエステルポリウレタン系接着剤を塗工し、加熱下で硬化させることにより、厚さ2μmのアンカーコート層を形成した。
一方、共押出し法により、溶融低密度ポリエチレン樹脂(LDPE、滑剤を含まない。)よりなる厚さ7μmの基材層と、溶融ポリスチレン樹脂よりなる厚さ30μmのヒートシール層(滑剤としてエルカ酸アミドを1500ppm含む。)との二層で構成される、ヒートシール層用の複合フィルムA9を作製した。
・引張破断強度:MD方向は90MPa、TD方向は70MPa
・引張伸び率:MD方向は130%、TD方向は150%
・ヒートシール層をなすポリスチレン樹脂のメルトフローレート:6g/10分
実施例10
JIS H4160で規定されるA8079-O材である厚さ25μmのアルミニウム箔の片面に、市販の塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体系アンカーコート剤(顔料を含まない。)を塗工し、加熱下で硬化させることにより、厚さ約2μmのアンカーコート層を形成させた。
次に、このアンカーコート層の表面に、同じアンカーコート剤に二酸化チタンを10重量%分散させてなる印刷インキを、厚みが約1.5μmとなるようバーコーターで塗工し、印刷インキ層を形成させた。
次に、この印刷インキ層の表面に、硝化綿の酢酸エチル溶液(不揮発分10重量%、滑剤を含まない。)を塗工し、乾燥させることにより、厚さ3μmの保護樹脂層を形成させることによって、中間部材A10を作製した。
次に、中間部材A10をなすアルミニウム箔の他方の面に、市販の二液硬化型ポリエステルポリウレタン系接着剤を塗工し、加熱下で硬化させることにより、厚さ2μmのアンカーコート層を形成した。
一方、ヒートシール層用に、実施例9で作製した複合フィルムA9を、複合フィルムA10として準備した。そして、この複合フィルムA10のヒートシール層の最内面に、実施例1と同じドット状のエンボスパターンを賦形した。
次に、前記中間部部材A10のアンカーコート層側の面と、前記複合フィルムA10の基材層側の面とを、溶融低密度ポリエチレン(LDPE)よりなる押出接着層(厚さ30μm)を介して貼り合わせることにより、蓋用積層材A10を作製した。
最後に、蓋用積層材A10を、ヒートシール層が内側になるように巻回させてコイルを作製し、このコイルを40℃で10日間エージングさせることによって、ヒートシール層の最内表面に滑剤であるエルカ酸アミドをブリードアウトさせると同時に、これを保護樹脂層の最外表面に転写させた。
蓋用積層材A1をなす保護樹脂層の最外表面の動摩擦係数をJIS K7125に準拠して測定(以下、同様)したところ、0.31であった。同様の方法で、蓋用積層材A2~A10についても、保護樹脂層の最外表面の動摩擦係数を測定した。結果を表1及び2に示す。
蓋用積層材A1より、15mm幅で長さ10cmの短冊状の試験片A1を切り抜き、この試験片A1を、そのポリスチレン樹脂層(ヒートシール層)の側より、厚さ0.3mmのポリスチレン樹脂製試験片(15mm×10cm)に貼り付けた。次に、試験片A1の保護樹脂層の上面より、160℃に加熱したシーラーを、0.2MPaの圧力で1秒間押し付けた。続けて、両試験片のT字剥離強度(JIS K6854-3)を、引張速度300mm/分の条件で測定した結果、剥離強度は11N/15mmであった。同様の方法で、蓋用積層材A2~A10についても、T字剥離強度を測定した。結果を表1及び2に示す。
蓋用積層材A1の引き裂き強度を、JIS K7128-2で規格されるエルメンドルフ法に基づき評価した結果、500mmNであった。同様の方法で、蓋用積層材A2~A10についても、引き裂き強度を測定した。結果を表1及び2に示す。尚、200mmN以上1000mmN以下であれば合格とみなした。
蓋用積層材A1より50mm角の小片を切り抜き、これを深絞りすることによって、本体部が円状(直径40mm)で、スカート部を有するキャップ状の蓋A1(本体部直径40mm)を作製した。蓋用積層材A2~A10についても同様にして、同寸法の蓋A2~蓋A10を作製した。
蓋A1を、開口を有する円筒状のポリスチレン製容器(開口外径40mm、開口内径36mm、高さ80mm)の開口周縁部(幅2mm)に被せ、市販の高周波誘導加熱シール装置(型式BMD-1S、株式会社BME製)を用い、所定のシール条件(出力850、圧力0.05MPa、1.4秒)で高周波シールを行うことにより、内容物を含まない包装体A1を作製した。蓋A2~蓋A10についても同様にして、内容物を含まない包装体A2~包装体A10を作製した。
前記試験3.で用いたのと同じ円筒状容器に水60ccを入れ、開口周縁部に蓋A1を被せた後、前記シール装置を用い、所定のシール条件(出力850、圧力0.2MPa、1.0秒)で高周波シールを行うことにより、内容物入りの包装体A1を作製した。蓋A2~蓋A10についても同様にして、内容物入りの包装体A2~包装体A10を作製した。
(11)保護樹脂層
(12)印刷インキ層
(13)アンカーコート層
(14)バリア層
(15)アンカーコート層
(16)接着層
(17)ヒートシール層
(17a)基材層
(17b)ヒートシール層
(18)エンボスパターン
(18a)凸部
(18b)間隔
(18c)ベース面
(2)蓋
(2a)本体部
(2b)スカート部
(3)容器
(31)開口周縁部
(C)内容物
(4)包装体
(5)耐内圧クラック性評価装置
(51)収容部
(52)側壁部
(53)当接部材
(D1)蓋(2)が外側に変形する方向
(D2)蓋(2)が内側に変形する方向
Claims (16)
- 内容物を充填した容器の開口を覆うようにしてその開口周縁部に熱融着させられる蓋用積層材であって、
外側より順に、
保護樹脂層と、
金属箔よりなるバリア層と、
アンカーコート層と、
接着層と、
ヒートシール層とを有しており、
ヒートシール層が熱融着性樹脂フィルムよりなり、
かつ、
ヒートシール層の最内表面の全体にわたり、複数の独立した凸部よりなるエンボスパターンが形成されていることを特徴とする、
蓋用積層材。 - 凸部の頂部が平坦とさせられていることを特徴とする、請求項1の蓋用積層材。
- 凸部の高さが、ヒートシール層の厚みよりも大きく、かつ接着層及びヒートシール層の合計厚みよりも小さいことを特徴とする、請求項1又は2の蓋用積層材。
- 保護樹脂層とバリア層の間に、印刷インキ層及び/又はアンカーコート層が介在させられていることを特徴とする、請求項1~3のいずれかの蓋用積層材。
- バリア層をなす金属箔の破断時の引張強さが20~200MPaであるとともに、破断時の全伸びが5~50%であることを特徴とする、請求項1~4のいずれかの蓋用積層材。
- ヒートシール層が、
熱融着性樹脂フィルムよりなる熱融着層と、
その上面に配置させられた合成樹脂よりなる基材層とで構成されることを特徴とする、
請求項1~5のいずれかの蓋用積層材。 - ヒートシール層をなす熱融着性樹脂フィルムのメルトフローレートが2~15g/10分であることを特徴とする、請求項1~6のいずれかの蓋用積層材。
- ヒートシール層をなす熱融着性樹脂フィルムの縦方向(MD)における引張破断強度と、横方向(TD)における引張破断強度とが、いずれも40~100MPaであることを特徴とする、請求項1~7のいずれかの蓋用積層材。
- 請求項1~8のいずれかの蓋用積層材であって、
そのヒートシール層を、該ヒートシール層をなす熱融着性樹脂フィルムと同一の熱融着性樹脂フィルムよりなる厚さ0.3mmのシートに、160℃、0.2MPa及び1秒間の条件で熱融着させた後、該蓋用積層材と該シートを、JIS K6854-3に準拠するT字剥離試験において、引張速度300mm/分の条件で相互に剥離させたときの強度が5~15N/15mmであることを特徴とする、
蓋用積層材。 - 請求項1~9のいずれかの蓋用積層材であって、
保護樹脂層の最外表面に滑剤が付着しており、
かつ、
保護樹脂層とヒートシール層がいずれも滑剤を含まないことを特徴とする、
蓋用積層材。 - 請求項1~9のいずれかの蓋用積層材であって、
保護樹脂層が、その最外表面にブリードアウトして析出相を形成する性質を有する滑剤を含んでおり、
かつ、
ヒートシール層が滑剤を含まないことを特徴とする、
蓋用積層材。 - 請求項1~9のいずれかの蓋用積層材であって、
保護樹脂層が、その最外表面にブリードアウトして析出相を形成する性質を有する滑剤を含んでおり、
かつ、
ヒートシール層が、その最内表面にブリードアウトして析出相を形成する性質を有する滑剤を含むことを特徴とする、
蓋用積層材。 - 請求項1~9のいずれかの蓋用積層材であって、
保護樹脂層が滑剤を含まず、
かつ、
ヒートシール層が、その最内表面にブリードアウトして析出相を形成する性質を有する滑剤を含むことを特徴とする、
蓋用積層材。 - 請求項1~13のいずれかの蓋用積層材よりなることを特徴とする、蓋。
- 請求項14の蓋を、内容物を充填した容器の開口を覆うようにしてその開口周縁部に被せ、高周波誘導加熱により熱融着させることにより得られることを特徴とする、包装体。
- 請求項15の包装体であって、
その蓋を、その容器の開口周縁部より、JIS K6854-3に規定するT字剥離試験方法に準拠して、引張速度300mm/分の条件で剥離させたときの強度が、5~15N/15mmであることを特徴とする、包装体。
Priority Applications (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| CN202121613308.5U CN215882808U (zh) | 2020-07-16 | 2021-07-15 | 盖用层叠材料、盖和包装体 |
| CN202510340407.7A CN119974731A (zh) | 2020-07-16 | 2021-07-15 | 盖用层叠材料、盖和包装体 |
| CN202110803104.6A CN113942273A (zh) | 2020-07-16 | 2021-07-15 | 盖用层叠材料、盖和包装体 |
Applications Claiming Priority (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2020122297 | 2020-07-16 | ||
| JP2020122297 | 2020-07-16 |
Publications (3)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2022019631A true JP2022019631A (ja) | 2022-01-27 |
| JP2022019631A5 JP2022019631A5 (ja) | 2024-06-25 |
| JP7668174B2 JP7668174B2 (ja) | 2025-04-24 |
Family
ID=80203742
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2021115856A Active JP7668174B2 (ja) | 2020-07-16 | 2021-07-13 | 蓋用積層材、蓋、包装体 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP7668174B2 (ja) |
Citations (10)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5566971U (ja) * | 1978-10-30 | 1980-05-08 | ||
| JPS55113228U (ja) * | 1979-02-02 | 1980-08-09 | ||
| JPH03120466U (ja) * | 1990-03-23 | 1991-12-11 | ||
| JP2002114880A (ja) * | 2000-08-01 | 2002-04-16 | Denki Kagaku Kogyo Kk | 共重合樹脂組成物及びその成形物 |
| JP2003320613A (ja) * | 2002-05-01 | 2003-11-11 | Toyo Seikan Kaisha Ltd | 容器の蓋材およびその製造方法 |
| JP2004284126A (ja) * | 2003-03-20 | 2004-10-14 | Dainippon Printing Co Ltd | 積層体およびそれを用いた包装容器 |
| JP2015013397A (ja) * | 2013-07-04 | 2015-01-22 | 東レフィルム加工株式会社 | 易開封性共押出多層フィルム |
| JP2016016887A (ja) * | 2014-07-08 | 2016-02-01 | ダイニック株式会社 | 高周波誘導加熱用蓋材 |
| WO2016190262A1 (ja) * | 2015-05-26 | 2016-12-01 | 凸版印刷株式会社 | 包装材料及び包装容器 |
| JP2017088194A (ja) * | 2015-11-05 | 2017-05-25 | 旭化成株式会社 | トップシール用多層フィルム |
-
2021
- 2021-07-13 JP JP2021115856A patent/JP7668174B2/ja active Active
Patent Citations (10)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5566971U (ja) * | 1978-10-30 | 1980-05-08 | ||
| JPS55113228U (ja) * | 1979-02-02 | 1980-08-09 | ||
| JPH03120466U (ja) * | 1990-03-23 | 1991-12-11 | ||
| JP2002114880A (ja) * | 2000-08-01 | 2002-04-16 | Denki Kagaku Kogyo Kk | 共重合樹脂組成物及びその成形物 |
| JP2003320613A (ja) * | 2002-05-01 | 2003-11-11 | Toyo Seikan Kaisha Ltd | 容器の蓋材およびその製造方法 |
| JP2004284126A (ja) * | 2003-03-20 | 2004-10-14 | Dainippon Printing Co Ltd | 積層体およびそれを用いた包装容器 |
| JP2015013397A (ja) * | 2013-07-04 | 2015-01-22 | 東レフィルム加工株式会社 | 易開封性共押出多層フィルム |
| JP2016016887A (ja) * | 2014-07-08 | 2016-02-01 | ダイニック株式会社 | 高周波誘導加熱用蓋材 |
| WO2016190262A1 (ja) * | 2015-05-26 | 2016-12-01 | 凸版印刷株式会社 | 包装材料及び包装容器 |
| JP2017088194A (ja) * | 2015-11-05 | 2017-05-25 | 旭化成株式会社 | トップシール用多層フィルム |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP7668174B2 (ja) | 2025-04-24 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| EP2183106B1 (en) | Multi-purpose covering for hygienically covering a container top | |
| JP2007326224A (ja) | 転写フィルム及び転写フィルムで加飾された合成樹脂製成形品 | |
| JP2023089041A (ja) | 成形容器および包装体 | |
| JP7268304B2 (ja) | Icチップ付き包装体 | |
| CN215882808U (zh) | 盖用层叠材料、盖和包装体 | |
| JP7668174B2 (ja) | 蓋用積層材、蓋、包装体 | |
| CN206170189U (zh) | 凹槽形成刀及容器 | |
| KR102547436B1 (ko) | 성형 용기용 적층체, 성형 용기 및 포장체 | |
| JP7344640B2 (ja) | 容器用蓋材および包装体 | |
| CN218932019U (zh) | 盖用层叠材料、盖、包装体 | |
| KR102500877B1 (ko) | 성형 용기용 적층체, 성형 용기 및 포장체 | |
| JP3893504B2 (ja) | 吐出口付き蓋材 | |
| JP7486395B2 (ja) | 蓋用積層材、包装体 | |
| JP7545832B2 (ja) | 蓋用積層材、包装体 | |
| JP6623262B2 (ja) | ノッチ形成刃 | |
| JP2023039417A (ja) | 蓋用積層材、蓋、包装体 | |
| JP2022113439A (ja) | 紙製容器および蓋材付き紙製容器 | |
| TWI917627B (zh) | 用於成形容器的積層體、成形容器及包裝體 | |
| CN219884341U (zh) | 成型容器及包装体 | |
| JP2024002930A (ja) | 蓋用積層材、蓋、及び包装体 | |
| CN117283950A (zh) | 盖用层叠材料、盖、及包装体 | |
| JP2588323Y2 (ja) | 蓋 材 | |
| WO2022270157A1 (ja) | 成形容器用積層体、成形容器および包装体 | |
| JP2023049207A (ja) | 積層体および包装体 | |
| JP2022113623A (ja) | 紙製容器および蓋材付き紙製容器 |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20240617 |
|
| A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20240617 |
|
| A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20250117 |
|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20250121 |
|
| A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20250204 |
|
| TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20250318 |
|
| A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20250414 |
|
| R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7668174 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |



