JP2024002930A - 蓋用積層材、蓋、及び包装体 - Google Patents

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Abstract

【課題】表面保護層と、印刷インキ層と、金属箔よりなるバリア層と、シール層とを少なくとも備える蓋用積層材であって、表面保護層を通じて摩擦や衝撃等の力を加えたり、水中で大きく変形させたりした場合にも印刷面にズレや掠れ、脱落等の欠陥が生じないものを提供する。【解決手段】印刷インキ層12とバリア層14との間に印刷アンカーコート層13を介在させ、かつこの印刷アンカーコート層13を構成するアンカーコート剤として、芳香族系ポリエステルがベースとなる組成物を用いる。【選択図】図1

Description

この発明は、内容物が収納された容器の開口を封止する蓋を形成するための蓋用積層材、同積層材から形成された蓋、及び、内容物が収納された容器の開口を上記蓋により封止してなる包装体に関する。内容物としては、飲料を含む各種食品の他、医薬品、化学品等が挙げられる。
従来、例えば、一定の保存性が要求される飲料等の食品を製品形態として市場に流通するための包装体として、合成樹脂成形品等よりなりかつ上方に開口した容器と、食品が収容された容器の開口縁部に熱融着される蓋とよりなるものが知られている。
また、上記の包装体に用いられる蓋としては、例えば特許文献1~3のように、表面保護層と、金属箔よりなるバリア層(基材層)と、熱融着性樹脂よりなるシール層とを少なくとも備えた蓋用積層材から形成されているものが知られている。
特開2001-219958号公報 特許6310269号公報 特許6318926号公報
ところで、蓋には、包装体の内容物の情報を表示したり、広告等の意匠をあしらったりする目的で、バリア層の外面に印刷インキ層を設けることがある。しかし、蓋及び包装体の保管環境や使用状況によっては、印刷面にズレや掠れ、脱落等が生じることがある。
上記の問題は、蓋の表面に接触する水分によっても生じることがある。例えば、内容物が室温でも変質したり劣化したりしやすい食品や医薬品、化学品等である場合、包装体は、10℃以下程度の低温で冷蔵保管される。このとき湿度が高いと、蓋や容器の表面に結露が生じ、この結露水が蓋の内部に経時的に浸透するとともに、印刷インキ層とバリア層の界面にも浸入することによって、両層の密着力が低下し得る。
そして、密着力の低下により、次の問題が生じ得る。即ち、冷蔵保管後の包装体を、ベルトコンベアーで輸送したり、段ボール箱に梱包したり、開梱後に店頭に陳列させたりする際、何らかの契機によって、蓋の表面に強い摩擦や衝撃等の外力が加わったり、蓋自体が大きく変形させられたりすることがある。そうすると、蓋の表面に印刷面のズレや掠れ、脱落等が発生し、外観が損なわれてしまう。
上記の問題は、例えば、包装体を冷やすために氷水に一定時間浸漬させた状態で、氷との接触により蓋が変形させられるような場合にも生じないことが望まれる。
以上に鑑み、この発明の課題は、表面保護層と、印刷インキ層と、金属箔よりなるバリア層と、シール層とを少なくとも備える蓋用積層材であって、表面保護層に摩擦や衝撃等の外力が加わったり、水中に一定時間浸漬させた状態で変形させたりした場合にも、印刷面にズレや掠れ、脱落等が生じないものを提供することにある。
発明者は検討の結果、蓋を形成する積層材の表面保護層をオーバープリントコート剤で構成するとともに、同積層材の印刷インキ層とバリア層との間に印刷アンカーコート層を介在させ、かつ、この印刷アンカーコート層を所定のポリエステル系アンカーコート剤で構成することにより、前記課題を解決できることを見出した。即ち、この発明は、以下に示す蓋用積層材、蓋及び包装体に関する。
1) 内容物が収容された容器の開口縁部に熱融着される蓋を形成するための積層材であって、外側より順に、オーバープリントコート剤よりなる表面保護層と、印刷インキ層と、アンカーコート剤よりなる印刷アンカーコート層と、金属箔よりなるバリア層と、熱融着性樹脂よりなるシール層とを少なくとも備えており、前記アンカーコート剤が、芳香族系ポリエステルをベースとする組成物よりなることを特徴とする、蓋用積層材。
2) 前記芳香族系ポリエステルは、芳香族ジカルボン酸に由来する残基、及び、脂肪族ジオールに由来する残基のうち少なくともいずれか一方を有していることを特徴とする、1)の蓋用積層材。
3) 前記芳香族ジカルボン酸残基には、イソフタル酸に由来する残基が含まれていることを特徴とする、1)又は2)の蓋用積層材。
4) 前記脂肪族ジオール残基には、全炭素数5~10の分岐状脂肪族ジオールに由来する残基と、全炭素数1~5の直鎖状脂肪族ジオールに由来する残基とが含まれていることを特徴とする、1)~3)のいずれか1つの蓋用積層材。
5) 前記芳香族系ポリエステルは、芳香族ジカルボン酸に由来する残基と、脂肪族ジオールに由来する残基とを有しており、
前記芳香族ジカルボン酸残基には、イソフタル酸に由来する残基が含まれており、
前記脂肪族ジオール残基には、全炭素数5~10の分岐状脂肪族ジオールに由来する残基と、全炭素数1~5の直鎖状脂肪族ジオールに由来する残基とが含まれていることを特徴とする、1)~4)のいずれか1つの蓋用積層材。
6) 前記オーバープリントコート剤が、セルロース系オーバープリントコート剤、合成樹脂系オーバープリントコート剤及び天然物系オーバープリントコート剤からなる群より選ばれる少なくとも一種よりなり、前記セルロース系オーバープリントコート剤は、バインダー樹脂として、ニトロセルロース、酢酸セルロース、プロピオン酸セルロース、及び酢酸・酪酸セルロースのうち少なくともいずれか1つを含んでおり、前記合成樹脂系オーバープリントコート剤は、バインダー樹脂として、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、塩素化ポリオレフィン樹脂、アクリル樹脂、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体、及びポリエステルのうち少なくともいずれか1つを含んでおり、前記天然物系オーバープリントコート剤は、バインダー樹脂としてシェラック樹脂を含んでいることを特徴とする、1)~5)のいずれか1つの蓋用積層材。
7) 前記印刷インキ層に、シェラック樹脂、ニトロセルロース、酢酸セルロース、プロピオン酸セルロース、酢酸・酪酸セルロース、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、塩素化ポリオレフィン樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体及びポリエステルのうち少なくともいずれか1つよりなる活性エネルギー線非硬化型バインダー樹脂が含まれていることを特徴とする、1)~6)のいずれか1つの蓋用積層材。
8) 内容物が収容された容器の開口縁部に熱融着される蓋であって、1)~7)のいずれか1つの蓋用積層材から形成されていることを特徴とする、蓋。
9) 内容物が収容された容器の開口縁部に、8)の蓋が熱融着されてなることを特徴とする、包装体。
1)の蓋用積層材は、その表面保護層をオーバープリントコート剤で構成するとともに、印刷インキ層とバリア層の間に介在させる印刷アンカーコート層を芳香族系ポリエステル系アンカーコート剤で構成した点に特徴がある。2)の蓋用積層材は、当該アンカーコート剤のベースをなす芳香族系ポリエステルが、芳香族ジカルボン酸に由来する残基、及び、脂肪族ジオールに由来する残基のうち少なくともいずれか一方を有している点に特徴がある。3)の蓋用積層材は、芳香族ジカルボン酸が、イソフタル酸に由来する残基を含む点に特徴がある。4)の蓋用積層材は、脂肪族ジオール残基が、全炭素数5~10の分岐状脂肪族ジオールに由来する残基と、全炭素数1~5の直鎖状脂肪族ジオールに由来する残基とを含む点に特徴がある。また、5)の蓋用積層材は、当該アンカーコート剤のベースをなす芳香族ポリエステルが、イソフタル酸に由来する残基と、全炭素数5~10の分岐状ジオールに由来する残基と、全炭素数1~5の直鎖状ジオールに由来する残基とを含む点に特徴がある。ここに、該イソフタル酸由来残基は、対称性の点で、テレフタル酸由来残基と比較して剛直性に乏しい構造をしており、また、該分岐状ジオール由来残基は側鎖に基づくバルキーな構造を有している。そのため、当該芳香族系ポリエステルは相対的に結晶性が乏しく、かつ疎水性に富んでいる。それゆえ、当該印刷アンカーコート層は、柔軟性と耐水性が両立していると考えられる。
以上より、1)~5)の蓋用積層材は、同積層材から形成された蓋の表面に摩擦や衝撃等の外力が加わったり、同蓋を水中に一定時間浸漬させた状態で変形が生じたりしても、印刷インキ層にズレや掠れ、脱落等の問題が生じないようにできる。以下、このような特性を「印刷層耐性」と称することがある。
6)の蓋用積層材は、表面保護層がセルロース系オーバープリントコート剤、合成樹脂系オーバープリントコート剤及び天然物系オーバープリントコート剤からなる群より選ばれる少なくとも一種よりなるので、印刷層耐性が良好である。特に、セルロース系オーバープリントコート剤の場合、耐水性が相対的に高いため、印刷層耐性が一層良好である。
7)の蓋用積層材は、印刷インキ層に、シェラック樹脂等の活性エネルギー線非硬化型バインダー樹脂が含まれているので、着色材の種類や添加量に関わらず、同バインダー樹脂が確実に着色剤を含んで固着する。
8)の蓋は、1)~7)のいずれか1つの蓋用積層材から形成されているので、その表面に摩擦や衝撃等の外力が加わったり、同蓋を水中に一定時間浸漬させた状態で変形が生じたりしても、印刷インキ層にズレや掠れ、脱落等の問題が生じない。
9)の包装体は、内容物が収容された容器の開口縁部に、8)の蓋が熱融着されてなる密封製品であり、蓋の表面に摩擦や衝撃力等の外力が加わったり、水中に一定時間浸漬させた状態で蓋に変形が生じたりしても、印刷インキ層にズレや掠れ、脱落等の問題が生じない。
この発明による蓋用積層材の4つの態様を示す部分拡大断面図である。 (a)は、この発明による蓋の1態様を示す斜視図であり、(b)(C)は、この発明による包装体の2つの態様を示す垂直断面図である。 蓋用積層材の印刷層耐性を評価する際に用いる摺動試験装置の概略図である。 包装体における蓋の印刷層耐性を評価する際に用いる振盪装置の概略図である。
以下、この発明に係る蓋用積層材(1)、同積層材(1)から形成された蓋(2)、及び、同蓋(2)と容器(3)とを用いて内容物(C)を密封包装してなる包装体(4)について、図1~4を参照して、詳細に説明する。但し、それら図面によりこの発明の範囲が限定されることはない。
<蓋用積層材(1)>
図1は、蓋用積層材(1)の4つの態様をそれぞれ示す部分拡大断面図である。
図1(a)の蓋用積層材(1)は、外側(同図の上側)から順に、表面保護層(11)と、印刷インキ層(12)と、印刷アンカーコート層(13)と、バリア層(14)と、内面側アンカーコート層(15)と、緩衝層(16)と、最内層たるシール層(17)とを備える。表面保護層(11)は、オーバープリントコート剤よりなり、蓋用積層材(1)及び蓋(2)の最外層をなす(以下、「オーバープリントコート層(11)」と称する。)。この態様では印刷インキ層(12)が断続層であり、オーバープリントコート層(11)は部分的に印刷アンカーコート層(13)と密着させられている。なお、内面側アンカーコート層(15)と緩衝層(16)は任意であり、一方又は両方を省略できる。
図1(b)の蓋用積層材(1)は、図1(a)の蓋用積層材(1)において、印刷インキ層(12)が連続層とさせられた態様である。
図1(c)の蓋用積層材(1)は、図1(b)の蓋用積層材(1)において、内面側アンカーコート層(15)及び緩衝層(16)が省略された態様である。
図1(d)の蓋用積層材(1)は、図1(a)の蓋用積層材(1)において、シール層(17)の最内表面にエンボスパターン(18)が形成された態様である。
<オーバープリントコート層(11)>
オーバープリントコート層(11)は、蓋用積層材(1)の保護層兼耐水層である。このオーバープリントコート層(11)により、蓋(2)の最外表面に接触した水が印刷インキ層(12)に到達し難くなるとともに、蓋(2)に加わる外力や変形等による印刷インキ層(12)の印刷層耐性を確保でき、それらによるバリア層(14)のクラックやピンホール等の欠陥をも防止できる。
オーバープリントコート層(11)は、各種公知のオーバープリントコート剤で構成する。オーバープリントコート剤は、各種公知のバインダー樹脂を溶媒に溶解ないし分散させてなる組成物である。
上記のバインダー樹脂としては、例えば、シェラック樹脂等の天然物系オーバープリントコート剤、合成樹脂系オーバープリントコート剤、及びセルロース系オーバープリントコート剤等からなる群より選ばれる少なくとも一種が挙げられる。
合成樹脂系オーバープリントコート剤としては、例えばエポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、塩素化ポリオレフィン樹脂、アクリル樹脂、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体、及びポリエステル(不飽和共重合ポリエステル、飽和共重合ポリエステル等)等をベースとするオーバープリントコート剤が挙げられる。
セルロース系オーバープリントコート剤としては、例えばニトロセルロース、酢酸セルロース、プロピオン酸セルロース及び酢酸・酪酸セルロース等をベースとするオーバープリントコート剤が挙げられる。
これらの中でも印刷層耐性の点で、セルロース系オーバープリントコート剤が好ましく、特にニトロセルロース及び/又は酢酸セルロースが好ましい。
溶媒としては、例えばトルエン、キシレン、アセトン、メチルエチルケトン、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸プロピル、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール及びプロピレングリコールモノメチルエーテル等が挙げられる(以下、「溶媒」というときは同様。)。
硬化剤としては、例えばポリイソシアネート化合物、ポリエポキシ化合物、ポリオキサゾリン化合物、ケチミン化合物及びメラミン化合物等が挙げられる(以下、「硬化剤」というときは同様。)。
オーバープリントコート層(11)は、オーバープリントコート剤を印刷インキ層(12)上に塗工し、通常80~170℃で乾燥させることによって、形成できる。塗工量は特に限定されないが、例えば固形分付着量で通常0.3~1g/m2、好ましくは0.4~0.7g/m2であればよい。
オーバープリントコート層(11)の層数は限定されず、シングルコートであってもよいし、2層以上のマルチコートであってもよい。マルチコートは、同一種のオーバープリントコート剤で構成してもよいし、2以上の同種又は異種のオーバープリントコート剤で構成してもよい。
オーバープリントコート層(11)の厚みも特に制限されず、例えば保護層としての強度を確保するとともに、耐水層としてのバリア機能を考慮すると、通常0.3~2μm、好ましくは0.4~1.5μmであればよい。
<印刷インキ層(12)>
印刷インキ層(12)は、蓋(2)の最外表面に、内容物(C)の情報や、意匠を与える層であり、各種公知の印刷インキで構成する。
印刷インキは、バインダー樹脂及び着色材を含む組成物であり、活性エネルギー線非硬化型のものと、活性エネルギー線硬化型のものとが挙げられる。
バインダー樹脂としては、活性エネルギー線非硬化型バインダー樹脂及び/又は活性エネルギー線硬化型バインダー樹脂が挙げられる。なお、活性エネルギー線としては、例えば、可視光や紫外線、電子線、X線等が挙げられる。
活性エネルギー線非硬化型バインダー樹脂としては、例えばシェラック樹脂、ニトロセルロース、酢酸セルロース、プロピオン酸セルロース及び酢酸・酪酸セルロース、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、塩素化ポリオレフィン樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体及びポリエステル(不飽和共重合ポリエステル、飽和共重合ポリエステル等)等が挙げられる。
活性エネルギー線硬化型バインダー樹脂としては、ラジカル重合型ものとして、例えば各種公知のジ(メタ)アクリレート、トリ(メタ)アクリレート及びテトラ(メタ)アクリレート、並びに分子内に(メタ)アクリロイル基を5~6個有する(メタ)アクリレート等のポリ(メタ)アクリレート類が挙げられる。なお、ポリ(メタ)アクリレート類には、各種公知のウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート及びポリエステル(メタ)アクリレートといった変性ポリ(メタ)アクリレートが含まれる。また、カチオン重合型ないしアニオン重合型ものもとして、例えば脂環式エポキシ化合物、グリシジル型エポキシ化合物、オキセタン化合物、ビニルエーテルモノマー等が挙げられる。
活性エネルギー線硬化型バインダー樹脂には、その系統に応じ、光重合開始剤として、各種公知のラジカル重合開始剤、カチオン重合開始剤及びアニオン重合開始剤からなる群より選ばれる少なくとも一種を使用できる。ラジカル重合開始剤としては、例えばベンゾフェノン系開始剤やアセトフェノン系開始剤、ベンゾイン系開始剤等が挙げられる。
バインダー樹脂としては、特に顔料系の着色材を添加する場合、活性エネルギー線非硬化型バインダー樹脂が好適に使用できる。活性エネルギー線硬化型バインダー樹脂を使用した場合、可視光、UV、X線などの特に短波長の活性エネルギー線は、有色の顔料に阻害されるため、十分に同バインダー樹脂が硬化できなくなり、一部インキが定着しない箇所が発生し、インクが滲んでしまうおそれがある。一方、活性エネルギー線非硬化型バインダー樹脂の場合、上記のような問題は発生せず、着色剤の種類や添加量に関わらず、同バインダー樹脂が確実に着色材を含んで固着し、良好な印刷インキ層(12)が形成される。
着色材としては、顔料及び/又は染料が挙げられる。顔料としては例えば二酸化チタン、亜鉛華、グロスホワイト、パライト、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、沈降性シリカ、エアロジル、タルク、アルミナホワイト、マイカ、合成ケイ酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、カーボンブラック、マグネタイト及びベンガラ等の、有機系又は無機系の顔料が挙げられる。尚、顔料のサイズは特に限定されないが、剥がれ難さ(対上限値)や発色性(対下限値)を考慮すると、例えば平均一次粒子径が通常0.1~5μm、好ましくは0.5~3μmであればよい。一方、染料としては、例えばアントラキノン系染料、アゾ系染料及びキノリン系染料等が挙げられる。着色材の含有量は特に限定されないが、通常0.5~40重量%、好ましくは2~10重量%であればよい。
印刷インキには、任意に溶媒、硬化剤、硬化触媒、その他の添加剤を含め得る。
溶媒としては、活性エネルギー線非硬化型バインダー樹脂には特に、トルエンや酢酸エチル、メチルエチルケトンが好ましい。また、活性エネルギー線硬化型バインダー樹脂には、反応性希釈剤とみなせる各種公知の(メタ)アクリレートを組み合わせてもよい。
硬化触媒としては、カルボン酸金属塩系触媒や、有機スズ系触媒、アミン系触媒等が挙げられる。
添加剤としては、後述の界面活性剤や可塑剤、シランカップリング剤、その他帯電防止剤等が挙げられる。
印刷インキ層(12)は、グラビア印刷やオフセット印刷、フレキソ印刷等の公知の印刷法で形成でき、単色刷りであってもよいし、多色刷りであってもよい。
印刷インキ層(12)全体の厚みは特に限定されないが、例えば印刷層耐性の観点より、通常0.5~4μm、好ましくは0.8~3μmであればよい。
<印刷アンカーコート層(13)>
印刷アンカーコート層(13)は、印刷インキ層(12)とバリア層(14)を接合する層であり、印刷インキ層とバリア層の密着性を上げ、印刷滲みを防止する効果と同時に、両層間に介在させることによって、オーバープリントコート層(11)の表面に接触した水が印刷インキ層(12)に達しても、印刷インキ層(12)とバリア層(14)の密着力が低下しなくなる効果を奏する。そのため、蓋(2)は、印刷層耐性が高められており、その最外表面に摩擦や衝撃等の外力が加わったり、水中で過度に変形させられたりした場合であっても、印刷インキ層(12)にズレや掠れ、脱落等の問題が生じない。
印刷アンカーコート層(13)を構成するアンカーコート剤(以下、「外側アンカーコート剤」ともいう。)は、芳香族系ポリエステルをベースとする組成物よりなり、この芳香族系ポリエステルは、好適には、芳香族ジカルボン酸と脂肪族ジオールの重縮合物である。
芳香族系ポリエステルは、芳香族ジカルボン酸に由来する残基及び脂肪族ジオールに由来する残基のうち少なくともいずれか一方の残基(好ましくは両残基)を有し、任意に両残基以外の残基をも有し得る。
芳香族ジカルボン酸残基には、イソフタル酸残基が含まれる。本明細書においてイソフタル酸には、イソフタル酸誘導体も含まれる。イソフタル酸誘導体としては、イソフタル酸と、炭素数1~3程度の低級モノオールとのジエステルが挙げられる。低級モノオールとしては、メタノール、エタノール、プロパノール等が挙げられる。イソフタル酸とイソフタル酸誘導体は、いずれか一方又は両方を使用できる。
イソフタル酸由来残基は、イソフタル酸が有する2つのカルボキシル基より、水酸基を一つ又は二つ除いた残りの基と等価であり、式(a1):-C(=O)-R1-X1(各式中、R1はイソフタル酸核を、X1は-C(=O)-若しくは-COOHを示す。)で表せる。
脂肪族ジオール由来残基には、全炭素数5~10の分岐状脂肪族ジオール(以下、「分岐状ジオール」と略すことがある。)に由来する残基(以下、「分岐状ジオール由来残基」と略すことがある。)と、全炭素数1~5の直鎖状脂肪族ジオール(以下、「直鎖状ジオール」と略すことがある。)に由来する残基(以下、「直鎖状ジオール由来残基」と略す。)とが含まれる。
分岐状ジオール由来残基は、分岐状ジオールの二つの水酸基より、水素を一つ又は二つ除いた残りの基と等価であり、式(b):-O-R2-X2(式中、R2はいずれも炭素数5~10の分岐状アルキレン基を、X2は-O-若しくは-OHを示す。)で表せる。当該分岐状ジオールとしては、例えば、2-エチル-1,3-ヘキサンジオール、2-ブチルー2-エチルー1,3-プロパンジオール、2,4-ジエチル-1,5-ペンタンジオール、2,2,4-トリメチル-1,3-ペンタンジオール、2-メチル-1,8-オクタンジオール及びネオペンチルグリコール等が挙げられる。
直鎖状ジオール由来残基は、直鎖状ジオールの二つの水酸基より、水素を一つ又は二つ除いた残りの基と等価であり、式(c):-O-R3-X3(式中、R3は炭素数1~5の直鎖状アルキレン基を、X3は-O-若しくは-OHを示す。)で表せる。当該直鎖状ジオールとしては、全炭素数1~5のものであれば特に制限されず、例えば、メタンジオール、エチレングリコール、n-プロピレングリコール、n-ブタンジオール及びn-ペンタンジオール等が挙げられる。
芳香族系ポリエステルには、芳香族ジカルボン酸由来残基及び脂肪族ジオール由来残基の他の残基が含まれていてもよい。当該残基を与える反応成分としては、例えば、芳香族ジカルボン酸を除くポリカルボン酸、及び脂肪族ジオールを除くポリオール、並びにヒドロキシカルボン酸、並びにラクトンが挙げられる。
ポリカルボン酸としては、例えば、脂肪族ジカルボン酸としてマレイン酸や、無水マレイン酸、フマル酸、グルタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸等が、また、脂環族ジカルボン酸としてシクロヘキサンジカルボン酸等が、また、脂肪族トリカルボン酸としてトリメリット酸や、無水トリメリット酸、ピロメリット、無水ピロメリット酸等が挙げられ、これらは低級アルコールのジエステル体であってよい。
ポリオールとしては、例えば、ポリエチレングリコールや、ポリプロピレングリコール、シクロヘキサンジメタノール、グリセリン、トリメチロールプルパン、トリメチロールエタン、ペンタエリスリトール、ジグリセリン、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールエステル、ジトリメチロールプロパン、ジトリメチロールエタン等が挙げられる。
ヒドロキシカルボン酸としては、例えば、グリコール酸や、乳酸、ヒドロキシ酪酸、ヒドロキシプロピオン酸、ヒドロキシピバル酸等が挙げられる。
ラクトンとしては、例えばβ-ブチロラクトンや、δ-バレロラクトン、ε-カプロラクトン等が挙げられる。
芳香族系ポリエステルに含まれる全残基を1モルとした場合における、芳香族ジカルボン酸由来残基と、脂肪族ジオール残基と、前記任意反応成分由来の残基との比率は特に限定されないが、印刷層耐性を考慮すると、通常、順に30~70モル%並びに70~30モル%程度、及び10モル%未満である。
芳香族ジカルボン酸由来残基に占める、イソフタル酸由来残基の量は特に限定されないが、印刷層耐性を考慮すると、芳香族ジカルボン酸由来残基を1モルとした場合において、90~100モル%であればよい。一方、10~0モル%は、イソフタル酸残基以外の残基であってよく、当該残基としては、例えば、無水フタル酸、オルトフタル酸、テレフタル酸及びナフタレンジカルボン酸、並びにそれらの誘導体に由来する残基が挙げられる。かかる誘導体としては、低級モノオールとのジエステルが挙げられる。
脂肪族ジオール由来残基に占める、分岐状ジオール由来残基及び直鎖状ジオール由来残基の合計量は、特に限定されないが、印刷層耐性を考慮すると、脂肪族ジオール由来残基を1モルとした場合において、通常90~100モル%であればよい。一方、10~0モル%は、分岐状ジオール由来残基及び直鎖状ジオール由来残基の両方以外の残基であってよい。当該残基としては、例えば、ヘキサンジオール、ヘプタンジオール、オクタンジオール等に由来する残基が挙げられる。
分岐状ジオール由来残基と直鎖状ジオール由来残基の比率は特に限定されないが、両残基を1モルとした場合において、前者が通常30~70モル%程度、後者が通常70~30モル%程度である。
芳香族系ポリエステルは、各種公知の方法で製造できる。具体的に、例えば、イソフタル酸を含む前記芳香族ジカルボン酸と、前記分岐状脂肪族ジオール及び前記直鎖状脂肪族ジオールを含む脂肪族ジオールと、必要に応じて前記任意反応成分とを、一括で(脱水)縮合反応させたり、逐次的に(脱水)縮合反応させたりする方法が挙げられる。
芳香族系ポリエステルにあって、全反応成分を1モルとした場合における、芳香族ジカルボン酸と、脂肪族ジオールと、任意反応成分との比率は特に限定されないが、印刷層耐性を考慮すると、通常、順に30~70モル%程度、70~30モル%程度、及び0~10モル%である。
芳香族ジカルボン酸に占める、イソフタル酸の量は特に限定されないが、印刷層耐性を考慮すると、芳香族ジカルボン酸を1モルとした場合において、90~100モル%であればよい。一方、10~0モル%は、イソフタル酸以外の芳香族ジカルボン酸であってよく、例えば、無水フタル酸、オルトフタル酸、テレフタル酸及びナフタレンジカルボン酸、並びにそれらの誘導体が挙げられる。かかる誘導体としては、低級モノオールとのジエステルが挙げられる。
脂肪族ジオールに占める分岐状ジオール由来及び直鎖状ジオールの合計量は特に限定されないが、印刷層耐性を考慮すると、脂肪族ジオールを1モルとした場合において、通常90~100モル%であればよい。一方、10~0モル%は、分岐状ジオール及び直鎖状ジオール以外の脂肪族ジオールであってよく、例えば、ヘキサンジオールや、ヘプタンジオール、オクタンジオール等が挙げられる。分岐状ジオールと直鎖状ジオールの比率は特に限定されないが、両者を1モルとした場合において、前者が通常30~70モル%程度、後者が通常70~30モル%程度である。
縮合反応条件は特に限定されず、通常、反応温度が150~250℃程度、反応時間が5~10時間程度であるが、それらは例示である。また、縮合反応は、常圧下又は減圧下で行うことができる。また、反応時には触媒を用いてもよい。触媒としては、例えば、二酸化ゲルマニウム、ゲルマニウムテトラエトキシド、ゲルマニウムテトラn-ブトキシド、三酸化アンチモン、酸化ジブチルスズ、酢酸亜鉛(2水和物)、モノブチルスズオキシド、ジブチルスズオキシド、チタニウムテトラブトキサイド等が挙げられる。
芳香族系ポリエステルの主鎖構造及び残基の同定並びにその定量、並びに反応原料の特定及びそれらの定量は、各種公知の手段(1H-NMR、13C-NMR、各種COSY、IR、GC/MS等)による。
芳香族系ポリエステルの物性は特に限定されないが、印刷層耐性を考慮すると、ガラス転移温度(JIS K7121-2012)が-30℃以上80℃以下、好ましくは-10℃以上50℃以下であるのがよく、また、数平均分子量(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法におけるポリスチレン換算値をいう。)は、通常5000~100000であればよい。
外面側アンカーコート剤には、印刷層耐性を高める目的で、前記硬化剤を含めたり、添加剤として例えば界面活性剤や可塑剤、シランカップリング剤を含めたりできる。
界面活性剤としては、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤及びノニオン性界面活性剤が挙げられる。界面活性剤を用いると、印刷アンカーコート層(13)の表面張力を調節でき、例えば印刷抜け(印刷インキの非印字部分)の回避が可能となる。
可塑剤としては、例えばアジピン酸アルキルエステル、フタル酸アルキルエステル、リン酸アルキルエステル、トリメリット酸アルキルエステル等が挙げられる。可塑剤を用いると、印刷アンカーコート層(13)の硬さを調節できるため、印刷の掠れや脱落の防止が可能となる。
シランカップリング剤としては、例えばγ-クロロプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニル-トリス(β-メトキシエトキシ)シラン、γ-メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、β-(3、4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン及びγ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。シランカップリング剤を用いると、印刷アンカーコート層(13)とバリア層(14)との密着性を向上させることができる。
外面側アンカーコート剤における硬化剤及び添加剤の含有量は特に限定されないが、通常、いずれも固形分換算で、5~30重量%程度であればよい。
印刷アンカーコート層(13)は、外面側アンカーコート剤をバリア層(14)の片面に塗工し、例えば70~90℃で乾燥させることによって形成できる。印刷アンカーコート層(13)の厚みは特に制限されず、印刷層耐性や、印刷インキ層(12)と印刷アンカーコート層(13)との密着性等を考慮すると、通常0.5~3μm、好ましくは0.8~2μmであればよい。
<バリア層(14)>
バリア層(14)は、包装体(3)の内容物(C)をガスや水蒸気、光等から保護するための層であり、金属箔で構成する。
金属箔としては、例えば、アルミニウム箔、鉄箔、ステンレス鋼箔、銅箔及びニッケル箔等が挙げられ、バリア機能、成形性及びコスト等を考慮すると、アルミニウム箔が好適である。アルミニウム箔としては、純アルミニウム箔又はアルミニウム合金箔が挙げられ、軟質材(O材)が好ましく、特にJIS H4160で規定される1000系の純アルミニウム箔のO材、3000系のアルミニウム合金箔のO材、又は8000系のアルミニウム合金箔のO材が好適である。
金属箔の外面及び/又は内面には、所定の化成処理液よりなる下地層(図示略)を形成できる。化成処理液としては、例えば、リン酸と、クロム系化合物と、フッ素系化合物及び/又はバインダー樹脂とを含む水-アルコール溶液が挙げられる。クロム系化合物としてはクロム酸及び/又はクロム(III)塩を、フッ素系化合物としてはフッ化物の金属塩及び/又はフッ化物の非金属塩を、バインダー樹脂としてはアクリル系樹脂、キトサン誘導体樹脂及びフェノール系樹脂からなる群より選ばれる少なくとも一種の樹脂等が挙げられる。化成処理液の使用量は特に限定されないが、通常、金属箔の片面当たりのクロム付着量が0.1~50mg/m2となる範囲であればよい。
バリア層(14)の厚みは特に限定されないが、例えば蓋(2)全体の強度や印刷層耐性を考慮すると、通常6~50μm、好ましくは10~35μmであればよい。
<内面側アンカーコート層(15)>
内面側アンカーコート層(15)は、バリア層(14)と、緩衝層(16)及び/又はシール層(17)とを密着させ、両層間のデラミネーションを防ぐ等の目的で利用する任意の層であり、かかる機能を発揮できる各種公知のアンカーコート剤(以下、内側アンカーコート剤ということがある。)で構成できる。
内側アンカーコート剤としては、エポキシ樹脂系、塩素化ポリオレフィン系、ポリアミド樹脂系、アクリル樹脂系、塩化ビニル-酢酸ビニルコポリマー系及びポリエステル(不飽和共重合ポリエステル、飽和共重合ポリエステル等)系、並びにポリウレタン樹脂系のアンカーコート剤が挙げられ、蓋(2)が食料品包材として用いられる場合には特に、無溶剤型のものを用いることができる。これらの中でもポリウレタン樹脂系の内側アンカーコート剤は、金属箔との密着性が良好であるとともに、柔軟性の高い内面側アンカーコート層(15)を形成でき、保護層(11)の最外表面に加わる外力の緩和作用を発揮するため、印刷層耐性の点で好ましい。
ポリウレタン樹脂系のアンカーコート剤としては、二液硬化型ポリエーテル-ウレタン樹脂系接着剤及び/又は二液硬化型ポリエステル-ウレタン樹脂系接着剤が好適である。両者はいずれも主剤と硬化剤よりなり、主剤としては各種公知のポリエーテルポリオール及び/又はポリエステルポリオールが挙げられる。硬化剤としては、イソシアネート系硬化剤を使用でき、例えばヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート及びジフェニルメタンジイソシアネート、並びにそれらの誘導体(イソシアヌレート体、ビウレット体及びアダクト体等)といったポリイソシアネートが挙げられる。
内面側アンカーコート層(15)は、バーコーター印刷、グラビア印刷、オフセット印刷及びフレキソ印刷等の公知の印刷法で形成でき、単色刷りであってもよいし、シングルコートであってもよいし、マルチコートであってもよい。
内面側アンカーコート層(15)の厚みは特に限定されないが、上記したデラミネーション防止作用や、印刷層耐性等を考慮すると、通常0.5μm~7μm程度であればよく、0.5μm~5μm程度であるのが好ましい。
<緩衝層(16)>
蓋用積層材(1)には、内面側アンカーコート層(15)とシール層(17)との間に、緩衝層(16)が存在してもよい。
緩衝層(16)は、その緩衝作用によって、蓋用積層材(1)及び蓋(2)の印刷層耐性や耐内圧シール性、耐内圧クラック性等を高める機能を有する。また、緩衝層(16)を設けることで、蓋用積層材(1)及び蓋(2)の引き裂き強度が向上するため、例えばストロー突き刺し耐性を確保できる。
緩衝層(16)は、各種公知のポリオレフィンで構成するのが好ましく、フィルムとしての形態(延伸又は無延伸)であってもよいし、押出層の形態であってもよい。
ポリオレフィンとしては、ホモポリプロピレン(hPP)、エチレン-プロピレンランダムコポリマー(rPP)、エチレン-プロピレンブロックコポリマー(bPP)、ポリエチレン(PE)を例示できる。また、ポリエチレンとしては、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)を例示できる。これらの中でもポリエチレンには次の利点がある。第一に、ヒートシール時の圧力分散性が良好である。第二に、包装体(4)の輸送時に蓋(2)に長時間、繰り返し加わる外部応力をより緩和できる。第三に、包装体(4)の開封時にバリア層(14)に加わる応力の緩和性も良好である。以上より、ポリオレフィンとしてポリエチレンを用いると、蓋用積層材(1)及び蓋(2)の耐内圧シール性と耐内圧クラック性が良好となり、バリア層(14)をなす金属箔のクラックや破れが低減する。
緩衝層(16)の厚みは特に限定されず、ストロー突き刺し耐性や耐内圧シール性や耐内圧クラック性、ヒートシール性等の観点より、通常10μm~50μm、好ましくは20μm~35μmである。
<シール層(17)>
シール層(17)は、蓋(2)の最内面を構成するとともに、容器(3)の開口縁部(31)に蓋(2)を熱融着させるための層であり、次の二態様がある。すなわち、第1態様は、図1(a)(d)に示すように、シール層(17)を、熱融着性樹脂よりなる単一層で構成したものである。また、第2態様は、図1(b)(c)に示すように、シール層(17)を、基材層(17a)と、シーラント層(17b)とで構成したものである。
以下、単にシール層(17)というときは、特に断りのない限り、第1態様のシール層(17)と、第2態様のシール層(17)の両方を指す。
第1態様のシール層(17)は、ホットメルト接着剤又は熱融着性樹脂フィルムで構成する。
ホットメルト接着剤は、ベース樹脂、粘着付与樹脂及び任意にワックスを含む組成物であり、各種公知のものを使用できる。
ベース樹脂としては、例えば、ポリオレフィン及びエチレン酢酸ビニルコポリマーが挙げられる。ポリオレフィンとしては、前記したポリエチレン及びポリプロピレンが挙げられる。酢酸ビニルコポリマーとしては、例えば、エチレン・酢酸ビニルコポリマー(EVA)や、エチレン・エチルアクリレート・酢酸ビニルコポリマーが挙げられる。
粘着付与樹脂としては、例えば、ロジン、不均化ロジン、ロジンエステル、テルペン樹脂、C5系石油樹脂、C9系石油樹脂、C5-C9系石油樹脂等が挙げられる。粘着付与樹脂の使用量は特に限定されず、ベース樹脂100重量部に対して通常10~50重量部程度である。
ワックスとしては、天然ワックス、鉱物系ワックス、石油ワックス及び合成ワックスが挙げられる。動植物系ワックスとしては、キャンデリラワックス、カルナバワックス、ライスワックス、木蝋、蜜蝋、鯨蝋、シェラック蝋及びラノリンワックス等を例示できる。鉱物系ワックスとしては、モンタンワックス、オゾケライト及びセレシン等を例示できる。石油ワックスとしては、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス及びペトロラタム等を例示できる。合成ワックスとしては、例えばポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、フィッシャートロプシュワックス、硬化ヒマシ油及び硬化ヒマシ油誘導体、ポリエチレン・ポリプロピレン共重合物にスチレンをグラフト変性させてなるワックス、シリコン系ワックス(シリコーンワックス)、フッ素系ワックス及びアミド系ワックス(オレイン酸アミド、リシノール酸アミド、エルカ酸アミド、N,N'-メチレンビスステアリン酸アミド、N,N'-エチレンビスオレイン酸アミド、ステアリン酸物モノメチロールアミド、シリノール酸アミドワックス及びステアリン酸エステルワックス等)、並びにこれらの複合体等を例示できる。
シール層(17)をホットメルト接着剤で構成する手段としては、ホットアプリケーターやグラビアコーター等が挙げられる。
熱融着性樹脂フィルムとしては、例えば、ホモポリプロピレン(hPP)、エチレン-プロピレンランダムコポリマー(rPP)、及びエチレン-プロピレンブロックコポリマー(bPP)、並びにポリエチレン(PE)として低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、及び高密度ポリエチレン(HDPE)よりなるフィルムや、ポリスチレン樹脂等のポリビニル樹脂よりなるフィルムが挙げられる。
熱融着性樹脂フィルムは複層であってよく、例えば、同一の又は異なる少なくとも二種の熱融着性樹脂を共押出ししてなる多層フィルム、同一の又は異なる少なくとも二枚の熱融着性樹脂フィルムをラミネートしてなる多層フィルム、並びに熱融着性樹脂フィルムと熱融着性樹脂よりなる押出層とよりなる多層フィルム等が挙げられる。
第2態様における基材層(17a)は、シーラント層(17b)のレベリング性を確保したり、このことによって蓋(2)と容器(3)の開口縁部(31)とのヒートシール性を補助したり、更には蓋(2)の強度を高めたりする目的で設ける層であり、各種公知の合成樹脂で構成する。
合成樹脂としては、例えば、ポリオレフィンが挙げられ、フィルム形態であってもよいし、押出層の形態であってもよい。ポリオレフィンとしては、例えばホモポリプロピレン(hPP)、エチレン-プロピレンランダムコポリマー(rPP)、及びエチレン-プロピレンブロックコポリマー(bPP)、並びにポリエチレン(PE)として低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、及び高密度ポリエチレン(HDPE)等が挙げられる。
第2態様におけるシーラント層(17b)は、第1態様のシール層(17)を構成する熱融着性樹脂フィルムで形成できる。熱融着性樹脂フィルムは、前記同様、複層であってよく、前記多層フィルムの態様をとりえる。
第2態様のシール層(17)は、独立した部材(複合フィルム)として作製でき、例えば、基材層(17a)をなす合成樹脂とシーラント層(17b)をなす熱融着性樹脂とを共押出ししたり、一旦作製したフィルム状のシーラント層(17b)の上に、基材層(17a)をなす合成樹脂を押し出したりする方法が挙げられる。押し出し法としては、各種公知の方法(シート押出、Tダイ、インフレーション等)が挙げられる。
第1態様のシール層(17)と、第2態様のシーラント層(17b)は、いずれも、熱融着性樹脂フィルムで構成すると、ホットメルト接着剤で構成した場合と比較して、蓋(2)のヒートシール性(特にヒートシール強度)が良好となるため、好ましい。
第1態様のシール層(17)と、第2態様のシーラント層(17b)はいずれも、それらをなす熱融着性樹脂と、容器(3)の開口縁部(31)をなす熱融着性樹脂とが同一又は同種であるのが、ヒートシール性の点で好ましい。具体的な組合せとしては、第1態様のシール層(17)又は第2態様のシーラント層(17b)をポリビニル樹脂(好ましくはポリスチレン)で構成し、かつ、開口縁部(31)をなす熱融着性樹脂をポリビニル樹脂(好ましくはポリスチレン)で構成する態様が挙げられる。
シール層(17)全体の厚みは、第1態様及び第2態様とも、ヒートシール性を考慮すると、通常5μm~50μm、好ましくは25μm~35μmであるのがよい。この点、シール層(17)をホットメルト接着剤で構成する場合には、その塗工量が、通常10~25g/m2、好ましくは12~20g/m2であるとよい。
また、ヒートシール性の観点より、第2態様のシール層(17)は、基材層(17a)の厚み(T17a)と、シーラント層(17b)の厚み(T17b)との比率(T17a/T17b)が、通常、1/3~3/1程度であるのがよい。
図1(d)に示すように、シール層(17)の最内表面には、その全体にわたり、所定のエンボスパターン(18)を形成してもよい。エンボスパターン(18)を形成すると、蓋(2)を容器(3)の開口縁部(31)に熱融着させる際、容器(3)内の気体を、エンボスパターン(18)における間隔(18b)を通じて、容器(3)の外部に排出させることができるため、包装体(4)における蓋(2)の平坦性や、包装体(4)の耐内圧シール性が良好となる。
エンボスパターン(18)は、複数の独立した凸部(18a)よりなる。凸部(18a)は、所定の間隔(18b)をおいて、連続面たるベース面(18c)上に点在させられている。
凸部(18a)の形状は、独立した一単位の隆起物でありさえすれば、特に限定されず、菱形状、円柱状ないしドット状、楕円柱状、角柱状、円錐状、台形状、千鳥状、円環状、ドーム状等であってよい。例えば図1(d)の凸部(18a)は略円柱状であって頂部が平坦とさせられており、一定の間隔(18b)をおいて、平坦なベース面(18c)の上に、規則的かつ周期的に配列させられている。また、異なる形状の凸部(18a)を複数集合させて、特定の模様を構成してもよい。
凸部(18a)の配列の規則性も限定されず、周期的であってよいし、不規則的であってもよい。
凸部(18a)のサイズも限定されず、例えば凸部(18a)が図1(d)で示されるような略円柱状の場合には、一単位の直径が例えば100μm~1000μm程度であればよい。
凸部(18a)の密度も特に限定されず、例えば1~130個/cm2程度であればよい。
凸部(18)の高さ(H)も特に限定されず、シール層(17)の全体の厚み(T17)よりも大きく、かつ、緩衝層(16)及びシール層(17)の合計厚み(T16+T17)よりも小さければよい。そのようにすることで、ヒートシール時の空気抜きをより確実に行える。なお、この場合、T16とT17はいずれも、エンボス加工前の厚みである。
凸部(18a)どうしの間隔(18b)の大きさも特に限定されず、例えば凸部(18a)が図1(d)で示されるような略円柱状の場合には、90μm~900μmであればよい。
ベース面(18c)は、平面であってもよいし、部分的に凹形状が形成させられた面であってもよい。蓋(2)の平坦性やヒートシール性、耐内圧クラック性等を考慮すると、ベース面(18c)は平坦とさせられているのが好ましい。また、ベース面(18c)の面積が、凸部(18a)の合計面積よりも大きくさせられていると、ヒートシール性の点で、好ましい。
蓋用積層材(1)は、例えばドライラミネート法や溶融(共)押出ラミネート法、サンドイッチラミネート法、ヒートラミネート法、Tダイ法、コンマコーター(登録商標)法、コンマダイレクト(登録商標)法等の各種公知の積層手段で製造でき、これら工法は組み合わせてもよい。
具体的な製造例としては、サンドイッチラミネート法を例にとると、オーバープリントコート層(11)、印刷インキ層(12)、印刷アンカーコート層(13)、バリア層(14)及び内面側アンカーコート層(15)を備える中間部材(以下、中間部材というときは同様。)における内面側アンカーコート層(15)よりなる最内表面に、緩衝層(16)を押出形成しながら、シール層(17)を貼り合わせる方法が挙げられる。
蓋用積層材(1)のシール層(17)の最下面にエンボスパターン(18)を形成する方法も、各種公知の手段による。具体的には、例えば、シール層(17)をなす熱融着性樹脂フィルムに所定の凹状パターン(デボスパターン)が表面に予め形成されているプレスロールを押圧させて、エンボスパターン(18)を形成する方法が挙げられる。また、緩衝層(16)の表面にシール層(17)をなすホットメルト接着剤を、上記プレスロールを用いて塗工すると同時に、エンボスパターン(18)を形成する方法が挙げられる。ホットメルト接着剤を用いる場合には、これが高温で高粘度化することを考慮し、Tダイ法やコンマコーター法を利用するのもよい。プレスロールは、冷却ロールであってもよいし、加熱ロールであってもよい。また、プレスロールは、塗工ローラ、転写ローラ、賦形ローラを兼務でき、例えばグラビアロールを使用できる。
蓋用積層材(1)は、内容物(C)が食品や飲料等の経口摂取される製品である場合には特に、低臭気性の観点より有機溶剤の残存量が少ないほどよい。この有機溶剤は主に、オーバープリントコート層(11)、印刷インキ層(12)及び印刷アンカーコート層(13)、並びに場合により内面側アンカーコート層(15)に由来する。かかる有機溶剤の残存量は、軟包装衛生協議会編集の「軟包装材料の製造に関する管理機器マニュアル」に準拠したガスクロマトグラフィー標準試験に準拠して測定した場合において、5mg/m2未満、好ましくは4mg/m2未満であるのがよい。
蓋用積層材(1)の物性は特に限定されないが、例えばJIS K7128-2で規格されるエルメンドルフ法に準拠して測定した引き裂き強度が200~1200mmNであると、包装体(4)の開封時に蓋(2)が破れにくくなり、蓋(2)のストロー突き刺し耐性も良好となる。
<蓋(2)、容器(3)、包装体(4)>
蓋(2)は、蓋用積層材(1)を所定の形状に加工したものである。蓋(2)の形状は特に限定されず、容器(3)の形状や、包装体(4)の開封様式に応じて適宜決定できる。
図2(a)は、キャップ状の蓋(2)の斜視図である。この蓋(2)は、略水平の本体部(2a)と、本体部(2a)の周縁から垂下状に伸びているスカート部(2b)とで構成される。
図2(b)(c)は、包装体(4)の断面図である。
例えば図2(b)で示されるように、容器(3)がボトル形状であって、その開口縁部(31)がリム状である場合には、蓋(2)はキャップ状であってよい。なお、図示は省略するが、容器(3)がボトル形状であっても、開口縁部(31)をフランジ状に形成できることはもとよりである。
また、例えば図2(c)で示されるように、容器(3)がカップ形状であって、その開口縁部(31)が略水平なフランジ状である場合には、蓋(2)はシート状であってよく、また同蓋(2)には、必要に応じてタブやノッチ等の開封用タブを形成できる。
蓋(2)のシール特性も特に限定されない。
例えば、
(i)蓋用積層材(1)のシール層(17)を、同層(16)をなす熱融着性樹脂フィルムと同一の熱融着性樹脂フィルムよりなる厚さ0.3mmのシートに、160℃、0.2MPa及び1秒間の条件で熱融着させた後、
(ii)蓋用積層材(1)と、前記シートとを、JIS K6854-3に準拠するT字剥離試験において、引張速度300mm/分の条件で剥離させたときの強度が5~15N/15mmである場合には、
(iii)前述した、包装体(4)輸送時の内圧上昇に伴うシール後退やシール部の剥がれが生じなくなり、内容物(C)の漏洩を確実に防止できるとともに、包装体(4)の易開封性を確保することができる。
容器(3)の素材は限定されず、開口縁部(31)と蓋(2)の熱融着性や、内容物(C)の性状に応じて、選定する。素材としては、例えば、前記したポリオレフィン、ポリエステル及びポリビニル樹脂といった、熱可塑性の合成樹脂の他、ガラス、鉄、銅、アルミニウム等が挙げられる。
容器(3)の開口縁部(31)を、シール層(17)の最下面をなす熱融着性樹脂フィルムと同一又は同種の熱融着性樹脂で構成すると、包装体(4)のシール精度及び強度が良好となるため、前述したシール後退やシール部の剥がれ、内容物(C)の漏洩を防止しやすくなる。具体的な組み合わせとしては、開口縁部(31)をなす樹脂としてポリスチレンを選択するとともに、シール層(17)をなす熱融着性樹脂フィルムとしてポリスチレンフィルムを選択する組み合わせが挙げられる。
容器(3)の形状も特に限定されず、カップ形状、ボトル形状、筒状等が挙げられる。また、容器(3)がボトル形状の場合、図2(b)で示すように、ネック部分をテーパー形状にすると、安定したシールが可能となる。
容器(3)の製造法も特に限定されず、例えば深絞りやブロー成形、真空成形、圧空気成形が挙げられる。
内容物(C)としては、乳製品や乳飲料、乳酸菌飲料、清涼飲料、ハム、チーズ、カレー、ソース等の固形状若しくは液状の食料品、又は、液状若しくは固形状の医薬品、化学品等を例示できる。
包装体(4)は、内容物(C)を収容した容器(3)の開口縁部(31)に、蓋(2)をシール層(17)側より重ね合わせ、各種公知のシール装置を用いて熱融着させ、封緘したものである。シール条件は特に限定されず、蓋(2)や容器(3)の材料種、シール装置のスペック等に応じて適宜決定する。シール手段も特に限定されず、ヒートシール法や高周波シール法、超音波シール法等の中から適宜選択すればよいが、高周波シール法(高周波シール装置による高周波誘導加熱)を採用すると、高速シールが可能となるため、生産性の点で好ましい。高周波シール法は、特に蓋(2)のシール層(17)の最下面が熱融着性樹脂フィルムで構成されている場合に好ましく、特に当該フィルムにエンボスパターンが賦形されている場合にはより好ましい。
包装体(4)の開封強度は特に限定されないが、密封性と易開封性の両立等に配慮すると、容器(3)の開口縁部(31)より、同開口縁部(31)に熱融着させられている蓋(2)を、JIS K6854-3に準拠するT字剥離試験において、引張速度300mm/分の条件で剥離させたときの強度が5~15N/15mmであるのがよい。この場合、包装体(4)輸送時の内圧上昇に伴うシール後退やシール部の剥がれが生じなくなり、内容物(C)の漏洩を確実に防止できるとともに、包装体(4)の易開封性を確保することができる。なお、この開封強度は、蓋(2)のシール層(17)と容器(3)の開口縁部(31)の素材とが同一又は同種の合成樹脂であることを前提とする。
包装体(4)は、例えば外箱に収容したのち、冷蔵保管される。このとき包装体(4)の表面には結露が生じ得る。しかし、既に述べたように、この包装体(4)の蓋(2)をなす蓋用積層材(1)は、所定の層構成よりなるため、かかる結露水がオーバープリントコート層(11)の内部に浸透したのち、印刷インキ層(12)に達しても、この印刷インキ層(12)は、印刷アンカーコート層(13)を介してバリア層(14)に接合させられているため、バリア層(14)より剥離ないし脱落等しなくなる。そのため、包装体(4)を冷蔵保管後に搬送したり、梱包したりするさい、その表面に何らかの外力が表面に加わったとしても、印刷面に掠れやズレ、脱落等の欠陥が生じないと考えられる。
以下、実施例及び比較例を通じて、この発明を更に詳細に説明するが、それら具体例により、この発明の範囲が限定されることはない。
<蓋用積層材(1)の作製>
実施例1
バリア層(14)をなす25μm厚のアルミニウム箔(A8079H-O)の片面に、外面側アンカーコート剤PE1を、乾燥後の厚みが約1.0μmとなるようにロールコーターで塗布し、70℃で30秒間乾燥させることによって、印刷アンカーコート層(13)を形成した。この外面側アンカーコート剤PE1は、芳香族系ポリエステルのメチルエチルケトン(MEK)溶液であり、主剤である芳香族系ポリエステルが、イソフタル酸由来残基と、ネオペンチルグリコール由来残基と、エチレングリコール由来残基とを含んでいた。
次に、印刷アンカーコート層(13)上に、白色印刷インキ(顔料:二酸化チタン、バインダー樹脂:塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体(VCVA)。以下、共通。)を、乾燥後の厚みが約2.0μmとなるようにロールコーターで塗布し、印刷インキ層(12)を形成した。
次に、印刷インキ層(12)上に、ニトロセルロース(NC)の酢酸エチル溶液を、乾燥後の厚みが約1.0μmとなるようロールコーターで塗布し、80℃で1分間乾燥させることによって、オーバープリントコート層(11)を形成することにより、中間部材を作製した。
次に、中間部材のアルミニウム箔(バリア層(14))の他方の面に、二液硬化型ポリエステル-ウレタン樹脂系接着剤(以下、二液PUともいう。)を、乾燥後の厚みが1.0μmとなるようロールコーターで塗布し、100℃で1分間乾燥させることによって、内面側アンカーコート層(15)を形成した。
次に、シール層(17)を構成するためのフィルムとして、厚さ7.0μmの低密度ポリエチレン(LDPE)層及び厚さ23μmのポリスチレン(PS)層よりなるポリスチレン系複合フィルムを、共押出法で作製した。
次に、中間部材の内面側アンカーコート層(16)上に、Tダイを通じて溶融状態の低密度ポリエチレン(LDPE)を押し出して、厚さ35μmの緩衝層(16)を形成しながら、シール層(17)をなす上記ポリスチレン系複合フィルムを、その低密度ポリエチレン(LDPE)層側より、冷却ロールを通じてサンドイッチラミネートさせることによって、蓋用積層材Aを作製した。
実施例2
実施例1において、オーバープリントコート剤として酢酸セルロース(CA:Cellulose Acetate)の溶液を用いた他は同様にして、蓋用積層材Bを作製した。
実施例3
実施例1において、オーバープリントコート剤として市販のウレタン樹脂(PU)系オーバーコート剤を用いた他は同様にして、蓋用積層材Cを作製した。
実施例4
実施例1において、オーバープリントコート層を、市販のエポキシ樹脂(Epoxy)系オーバーコート剤を用いた他は同様にして、蓋用積層材Dを作製した。
実施例5
実施例2において、印刷アンカーコート層(13)を外面側アンカーコート剤PE2で構成した他は同様にして、蓋用積層材Eを作製した。この外面側アンカーコート剤PE2は芳香族系ポリエステルのメチルエチルケトン(MEK)溶液であり、主剤である芳香族系ポリエステルが、イソフタル酸由来残基とエチレングリコール由来残基を含み、かつネオペンチルグリコール由来残基を含んでいなかった。
実施例6
実施例2において、印刷アンカーコート層(13)を外面側アンカーコート剤PE3で構成した他は同様にして、蓋用積層材Fを作製した。この外面側アンカーコート剤PE3は芳香族系ポリエステルのメチルエチルケトン(MEK)溶液であり、主剤である芳香族系ポリエステルが、テレフタル酸由来残基と、ネオペンチルグリコール由来残基と、エチレングリコール由来残基とを含むが、イソフタル酸由来残基は含んでいなかった。
比較例1
実施例2において、印刷アンカーコート層(13)を構成する外面側アンカーコート剤として、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体(以下、VCVAと略す。)を主剤とする、酢酸ノルマルプロピル-イソプロピルアルコール溶液を用いた他は同様にして、蓋用積層材Gを作製した。
比較例2
実施例2において、印刷アンカーコート層(13)を省略した他は同様にして、蓋用積層材Hを作製した。
表1に、蓋用積層材A~Hの層構成を示す。
Figure 2024002930000002
<蓋用積層材(1)の印刷層耐性の評価:1.水中揉み試験>
蓋用積層材Aより、10cm角の試験片を三枚切り出し、うち一枚を片方の手のひら中央にのせる。このとき、オーバープリントコート層が上面となるようにする。次いで他方の手のひらをこの試験片に被せ、両手で挟んだまま24℃の水に沈める。次に水中で、片方の手のひらの内面側にこの試験片を丸め込むようにして堅く一回握り締め、強く変形させてから、拳を水から引き上げる。次いで指を開き、濡れたままの試験片を広げて皺をのばす。そして、主に皺が寄っていた部分における、印刷インキ層の剥がれの有無を目視観察した。以上の評価は、他の残り二枚の試験片についても行った。蓋用積層材B~Hについても同様にして試験を行った。
そして、本試験による評価を以下の基準で行った。
◎:(印刷インキ層の剥離が生じなかった試験片の枚数/浸漬させた試験片の枚数)の比=3/3
○:同比=2/3
△:同比=1/3
×:同比=0/3
上記水中揉み試験による印刷層耐性の評価結果を表1に示す。
<蓋用積層材(1)の印刷層耐性の評価:2.摩擦試験>
本試験は、図3に概略的に示す摺動試験装置(5)を用いて行う。この装置は、ステンレス製の支柱(51)と、その先端に接続させられているステンレス製の球状部材(52)(直径10mm)と、ステンレス製の支持台(53)とで少なくとも構成される。また、球状部材(52)は、その表面が綿ガーゼ(図示略)で被覆されている。
本試験では先ず、蓋用積層材Aより10cm角の試験片を二枚作製する。次いで、一方の試験片を支持台(53)上に載置し、四辺を粘着テープで固定する。次いで、オーバープリントコート層表面に、0.5ccの水を滴下させた後、支柱(51)を降下させて球状部材(52)を軽く押し付ける。その状態で支柱(51)を左右方向に、往復距離が2cm/秒となるようにして動かし、印刷面に掠れが発生するなど外観変化が生じた時点の往復回数を数える。ただし上限は30回とする。蓋用積層材B~Hについても同様にして試験を行った。
そして、摩擦力に対する印刷層耐性を以下の基準で評価した。
◎:28回以上往復させても印刷面に外観変化が生じない。
○:25回以上27回以下の往復で印刷面に外観変化が生じる。
△:22回以上24回以下の往復で印刷面に外観変化が生じる。
×:23回以下の往復で印刷面に外観変化が生じる。
上記摩擦試験による印刷層耐性の評価結果を表1に示す。
<蓋(2)の作製>
蓋用積層材Aより、直径90mmの円形状の小片を切り抜くことによって、蓋Aを作製した。蓋用積層材B~Hについても同様にして、同寸法の蓋B~Hを作製した。
<包装体(4)の作製>
開口周縁にフランジ(31)を有するカップ状のポリスチレン製容器(3)(高さ26mm、開口径66mm、フランジ幅7mm)を用意した。そして、同容器(3)に内容物(C)として水54ccを入れた後、フランジ(31)上面に蓋Aをシール層(17)側より被せ、蓋Aの上方より150℃に熱したステンレス板を1.0秒間押圧させることにより、密封された包装体Aを作製した。蓋B~Hについても同様にして、包装体B~Hを作製した。
<包装体(4)における蓋(2)の印刷層耐性の評価>
本試験は、図4に概略的に示す振盪装置(6)を用いて行う。
まず、包装体Aを二個、水平台に並べ、フランジ(31)部分どうしを当接させた状態で、側面よりポリエチレンよりなる結束フィルム(63)を巻きつけて結束し、一組のサンプル(62)を作製した。同様な方法で一組のサンプル(62)を更に11個作製した。
次に、段ボール箱よりなる包装材(61)(縦11cm×横24cm×奥行き19cm)の底面に、サンプル(62)を計三組並べ、それらの上面に間仕切り材(64)として厚さ1mmの段ボールシート(24cm×19cm)を載置し、更にその上にサンプル(62)を計三組並べた。この作業を更に二回繰り返すことにより、合計12組のサンプル(62)を積み重ねた。
次に、この包装材(61)を粘着テープで梱包した後、市販の振盪装置(ヤマト科学(株)製、SA31)にかけて、所定条件(120rpm、振幅50mm)で100時間振盪させた。なお、図4において、矢印(D1)は、蓋(2)が外側に変形する方向を示しており、矢印(D2)は、蓋(2)が内側に変形する方向を示している。
次に、包装材(61)を開梱し、24個の包装体A全てについて、蓋Aの上面を目視観察し、夫々について印刷インキ層(12)の剥がれの有無を確認した。包装体B~Hについても同様の試験を実施した。
そして、包装体A~Hにおける蓋A~Hの印刷層耐性を、以下の基準で評価した。
小さな剥がれが0~2個あった:良好(○)
小さな剥がれが3~10個あった:やや良好(△)
小さな剥がれが11~24個もしくは大きな剥がれが1個以上あった:不良(×)
上記試験による印刷層耐性の評価結果を表1に示す。
なお、本試験における印刷層耐性は、包装体A~Hを輸送するさい、同包装体A~H上の蓋A~Hの印刷インキ層(12)に生じる摩擦や印刷インキ層(12)に加わる衝撃を想定した直接的な評価であり、実情に即している。
この発明による蓋用積層材は、乳製品や乳飲料、乳酸菌飲料、清涼飲料、ハム、チーズ、カレー、ソース等の液状若しくは固形状の食品、又は、液状若しくは固形状の医薬品、化学品等が収容された容器の開口を封止するための蓋として好適に利用可能である。
(1):蓋用積層材
(11):オーバープリントコート層(表面保護層)
(12):印刷インキ層
(13):印刷アンカーコート層
(14):バリア層
(15):内面側アンカーコート層
(16):緩衝層
(17):シール層
(2):蓋
(2a):本体部
(2b):スカート部
(3):容器
(31):開口縁部(フランジ)
(4):包装体
(C):内容物
脂肪族ジオールに占める分岐状ジオー及び直鎖状ジオールの合計量は特に限定されないが、印刷層耐性を考慮すると、脂肪族ジオールを1モルとした場合において、通常90~100モル%であればよい。一方、10~0モル%は、分岐状ジオール及び直鎖状ジオール以外の脂肪族ジオールであってよく、例えば、ヘキサンジオールや、ヘプタンジオール、オクタンジオール等が挙げられる。分岐状ジオールと直鎖状ジオールの比率は特に限定されないが、両者を1モルとした場合において、前者が通常30~70モル%程度、後者が通常70~30モル%程度である。
<蓋用積層材(1)の作製>
実施例1
バリア層(14)をなす25μm厚のアルミニウム箔(A8079H-O)の片面に、外面側アンカーコート剤PE1を、乾燥後の厚みが約1.0μmとなるようにロールコーターで塗布し、70℃で30秒間乾燥させることによって、印刷アンカーコート層(13)を形成した。この外面側アンカーコート剤PE1は、芳香族系ポリエステルのメチルエチルケトン(MEK)溶液であり、主剤である芳香族系ポリエステルが、イソフタル酸由来残基と、ネオペンチルグリコール由来残基と、エチレングリコール由来残基とを含んでいた。
次に、印刷アンカーコート層(13)上に、白色印刷インキ(顔料:二酸化チタン、バインダー樹脂:塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体(VCVA)。以下、共通。)を、乾燥後の厚みが約2.0μmとなるようにロールコーターで塗布し、印刷インキ層(12)を形成した。
次に、印刷インキ層(12)上に、ニトロセルロース(NC)の酢酸エチル溶液を、乾燥後の厚みが約1.0μmとなるようロールコーターで塗布し、80℃で1分間乾燥させることによって、オーバープリントコート層(11)を形成することにより、中間部材を作製した。
次に、中間部材のアルミニウム箔(バリア層(14))の他方の面に、二液硬化型ポリエステル-ウレタン樹脂系接着剤(以下、二液PUともいう。)を、乾燥後の厚みが1.0μmとなるようロールコーターで塗布し、100℃で1分間乾燥させることによって、内面側アンカーコート層(15)を形成した。
次に、シール層(17)を構成するためのフィルムとして、厚さ7.0μmの低密度ポリエチレン(LDPE)層及び厚さ23μmのポリスチレン(PS)層よりなるポリスチレン系複合フィルムを、共押出法で作製した。
次に、中間部材の内面側アンカーコート層(15)上に、Tダイを通じて溶融状態の低密度ポリエチレン(LDPE)を押し出して、厚さ35μmの緩衝層(16)を形成しながら、シール層(17)をなす上記ポリスチレン系複合フィルムを、その低密度ポリエチレン(LDPE)層側より、冷却ロールを通じてサンドイッチラミネートさせることによって、蓋用積層材Aを作製した。

Claims (9)

  1. 内容物が収容された容器の開口縁部に熱融着される蓋を形成するための積層材であって、
    外側より順に、オーバープリントコート剤よりなる表面保護層と、印刷インキ層と、アンカーコート剤よりなる印刷アンカーコート層と、金属箔よりなるバリア層と、熱融着性樹脂よりなるシール層とを少なくとも備えており、
    前記アンカーコート剤が、芳香族系ポリエステルをベースとする組成物よりなることを特徴とする、蓋用積層材。
  2. 前記芳香族系ポリエステルは、芳香族ジカルボン酸に由来する残基、及び、脂肪族ジオールに由来する残基のうち少なくともいずれか一方を有していることを特徴とする、請求項1の蓋用積層材。
  3. 前記芳香族ジカルボン酸残基には、イソフタル酸に由来する残基が含まれていることを特徴とする、請求項1の蓋用積層材。
  4. 前記脂肪族ジオール残基には、全炭素数5~10の分岐状脂肪族ジオールに由来する残基と、全炭素数1~5の直鎖状脂肪族ジオールに由来する残基とが含まれていることを特徴とする、請求項1の蓋用積層材。
  5. 前記芳香族系ポリエステルは、芳香族ジカルボン酸に由来する残基と、脂肪族ジオールに由来する残基とを有しており、
    前記芳香族ジカルボン酸残基には、イソフタル酸に由来する残基が含まれており、
    前記脂肪族ジオール残基には、全炭素数5~10の分岐状脂肪族ジオールに由来する残基と、全炭素数1~5の直鎖状脂肪族ジオールに由来する残基とが含まれていることを特徴とする、請求項1の蓋用積層材。
  6. 前記オーバープリントコート剤が、セルロース系オーバープリントコート剤、合成樹脂系オーバープリントコート剤及び天然物系オーバープリントコート剤からなる群より選ばれる少なくとも一種よりなり、
    前記セルロース系オーバープリントコート剤は、バインダー樹脂として、ニトロセルロース、酢酸セルロース、プロピオン酸セルロース、及び酢酸・酪酸セルロースのうち少なくともいずれか1つを含んでおり、
    前記合成樹脂系オーバープリントコート剤は、バインダー樹脂として、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、塩素化ポリオレフィン樹脂、アクリル樹脂、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体、及びポリエステルのうち少なくともいずれか1つを含んでおり、
    前記天然物系オーバープリントコート剤は、バインダー樹脂としてシェラック樹脂を含んでいることを特徴とする、請求項1の蓋用積層材。
  7. 前記印刷インキ層に、シェラック樹脂、ニトロセルロース、酢酸セルロース、プロピオン酸セルロース、酢酸・酪酸セルロース、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、塩素化ポリオレフィン樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体及びポリエステルのうち少なくともいずれか1つよりなる活性エネルギー線非硬化型バインダー樹脂が含まれていることを特徴とする、請求項1の蓋用積層材。
  8. 内容物が収容された容器の開口縁部に熱融着される蓋であって、請求項1~7のいずれか1つの蓋用積層材から形成されていることを特徴とする、蓋。
  9. 内容物が収容された容器の開口縁部に、請求項8記載の蓋が熱融着されてなることを特徴とする、包装体。
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