JP2022019553A - 低面積および低消費電力の時間-デジタル変換器 - Google Patents

低面積および低消費電力の時間-デジタル変換器 Download PDF

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Abstract

【課題】期間をデジタル値に変換するためのTDCが開示される。【解決手段】例示的なTDCは、リング発振器および残差生成回路を含む。残差生成回路の各段は、リング発振器の2つの異なる段からの出力で動作するように構成されている。TDCは、期間がデジタル値に変換されている間に、リング発振器の段のうちの1つの出力が、第1の信号レベルにある状態と第2の信号レベルにある状態との間で切り替わる回数をカウントするためのカウンタをさらに含む。TDCは、カウンタによりカウントされた回数を示す値と残差生成回路の出力とを合成することにより、デジタル値を生成するためのコンバイナも含む。このようなTDCは、充分に線形の挙動を生じつつ、従来のTDC設計に比べ、相対的に低面積および低消費電力であり得る。【選択図】図1

Description

本開示は、概して、電子デバイスおよびシステムに関し、より詳細には、時間-デジタル変換器に関する。
電子計装および信号処理において、時間-デジタル変換器(TDC)は、イベントを認識し、イベントが発生した時間またはイベントが発生した期間のデジタル表現を提供するためのデバイスである。例えば、TDCは、各入来パルスについて、到着時間を示すデジタル値を出力し得る。いくつかの用途は、絶対時間の何らかの概念よりもむしろ、2つのイベント間の時間間隔を測定することを望んでいる。例えば、位相ロックループ(PLL)回路で使用されるTDCは、入力クロック信号とフィードバッククロック信号との間の位相差を測定し得る。TDCは、入力クロック信号のパルスとフィードバッククロック信号のパルスとの間の位相差をデジタル化し、デジタル化された位相差の表示を出力し得る。
様々な要因が、TDCのコスト、品質、およびロバスト性に影響を及ぼし得る。空間/表面積などの物理的制約が、TDCの要件または仕様にさらなる制約を課すことがあり得、それ故に、所与の用途に最適なTDCを設計する際には、トレードオフおよび工夫がなされなければならない。
本開示の一態様は、時間-デジタル変換器(TDC)を提供する。本TDCは、
複数の段を有しているリング発振器と、
複数の段を有している残差生成回路であって、残差生成回路の各段が、リング発振器の2つの段からの出力で動作するように構成された、残差生成回路と、
リング発振器の複数の段のうちの1つの出力に結合されており、期間がデジタル値に変換されている間に、リング発振器の複数の段のうちの1つの出力における信号が、第1の信号レベルにある状態と第2の信号レベルにある状態との間で切り替わる回数をカウントするように構成された、カウンタと、
カウンタによりカウントされた回数を示す値および残差生成回路の出力を合成して、デジタル値を生成する、ように構成されたコンバイナと、を含む。
本開示の別の態様は、基準クロック信号と入力クロック信号との間の位相差を示す期間をデジタル値に変換するための方法を提供する。本方法は、
パルス調整論理により、リング発振器および残差生成回路の各々にenable信号を提供することであって、
enable信号が、期間の持続時間にわたってアクティブであり、期間の前後に非アクティブであり、
リング発振器が、複数の段を含み、
残差生成回路が、複数の段を含み、
残差生成回路の各段が、リング発振器の2つの段からの出力で動作するように構成されている、提供することと、
enable信号がアクティブである時間において、リング発振器の複数の段のうちの1つの出力における信号が、第1の信号レベルにある状態と第2の信号レベルにある状態との間で切り替わる回数を、カウンタによりカウントすることと、
カウンタによりカウントされた回数を示す値および残差生成回路の出力に基づき、デジタル値を生成することと、を含む。
本開示のより完全な理解と、その特徴および利点とを提供するために、同様の参照番号が同様の部品を表す添付の図と併用して、以下の説明を参照する。
図1は、本開示のいくつかの実施形態による、例示的なTDCの電気回路図を提供する。 図2は、本開示のいくつかの実施形態による、図1のTDCのリング発振器および残差生成回路の電気回路図を提供する。 図3は、本開示のいくつかの実施形態による、図1のTDC内で使用され得るカウンタの模式図を提供する。 図4は、本開示のいくつかの実施形態による、図1のTDCのタイミング図を提供する。 図5は、本開示のいくつかの実施形態による、図1の1つ以上のTDCが実装され得る例示的なシステムの模式図を提供する。 図6は、本開示のいくつかの実施形態による、図1の1つ以上のTDCを含み得る、例示的な電気デバイスのブロック図である。 図7は、本開示のいくつかの実施形態による、図1の1つ以上のTDCの動作を制御するように構成され得る例示的なデータ処理システムを示すブロック図を提供する。
概要
本開示のシステム、方法、およびデバイスの各々は、いくつかの革新的な態様を有しており、それらのうちのどの1つも、本明細書に開示される望ましい属性の全てを単独で担うことはない。本開示に記載される主題の1つ以上の実装の詳細は、以下の説明および添付の図面に明記される。
本明細書において提案される低面積および低消費電力のTDCを例示する目的のために、このようなデバイスにおいて作用し得る現象をまず理解することが有用であり得る。以下の基礎的な情報は、本開示が適正に解説され得る根拠とみなされ得る。このような情報は、解説の目的のためだけに提供されており、よって、本開示の広義の範囲と、その可能性のある用途とを限定するように、決して解釈されるべきではない。
多くの電子デバイスのケースにおけるように、TDCが占有するダイ面積と、TDCが動作中に消費する電力と、は2つの重要な設計パラメータである。別の重要な設計パラメータが、TDCの線形性である。電子デバイス(または電子構成要素もしくはシステム)の線形性は、理論上理解しやすい。すなわち、線形性は、入力信号に正比例する出力信号を提供する、デバイスの能力を一般に指す。換言すると、デバイスが完璧に線形である場合、入力信号に対する出力信号の比率の関係は、直線である。実在のデバイスにおいてこの挙動を達成することは、はるかにより複雑であり、ダイ面積または消費電力などのいくつかの他の設計パラメータをしばしば犠牲にして、線形性に対する多くの課題を解決しなければならない。
過去には、遅延連鎖TDCおよびサイクリックTDCなど、多くのタイプのTDCが探究されてきた。従来の遅延連鎖TDCは、最も簡素な実装を提供し得るが、線形性に乏しく、かつ、求められるレンジを実現するためにダイ上で相対的に大きな表面積を占める、という不利益を有し得る。従来のサイクリックTDCは有利にも、遅延連鎖TDCに比べると、より良好な線形性を実現し得、より小さな表面積を占有し得るが、電力を大量消費する回路構成を要し得る。
本開示の実施形態は、期間をデジタル値に変換するためのTDCと、このようなTDCが実装され得るデバイスおよびシステムと、に関する。例示的なTDCは、リング発振器および残差生成回路を含み、それらの各々は、同数の段を含む(すなわち、リング発振器が複数の段を含み、残差生成回路も、リング発振器の段数に数の上で等しい、複数の段を含む)。残差生成回路の各段は、リング発振器の2つの異なる段からの出力で動作するように構成されている。TDCは、デジタル値に変換されている所与の期間中に、リング発振器の複数の段のうちの1つの出力における信号が、第1の信号レベル(例えば、high論理状態に対応する電圧レベル)にある状態と第2の信号レベル(例えば、low論理状態に対応する電圧レベル)にある状態との間で切り替わる回数を(例えば、特定の開始値から開始して、例えば、0から開始して、カウンタ値を1ずつインクリメントすることにより)カウントするように構成されたカウンタをさらに含む。例えば、カウンタは、リング発振器および残差生成回路のためのENABLE信号が第1の論理状態(例えば、high論理状態)にある期間中に、リング発振器のその1つの段の出力が0から1におよび1から0に切り替わる回数をカウントするように構成され得る。TDCは、(例えば、リング発振器および残差生成回路のためのENABLE信号が第2の論理状態(例えば、low論理状態)に切り替わったときに)カウンタによりカウントされた回数を示す値および残差生成回路の出力を合成することにより、変換されている期間を表すデジタル値を生成するように構成されたコンバイナをさらに含む。このようなTDCにおいて、カウンタは、リング発振器出力のうちの1つのみで動作するように構成され得(例えば、本図面において示されるように、リング発振器の最終段の出力で、であるが、他の実施形態において、カウンタは、リング発振器の任意の他の段の出力で動作し得)、このことは有利にも、カウンタの全体的なサイズおよび総数を相対的に小さく保つことを可能にし、一方、残差生成回路は、リング発振器および残差生成回路のためのenable信号が第2の論理状態に切り替わったときに、リング発振器の状態に対応するコードを提供するために使用され得る。その結果、このようなTDCは、充分に線形の挙動を生じつつ、従来のTDC設計に比べ、相対的に低面積および低消費電力で実現され得る。この理由により、本明細書に記載されるTDCは、「相対的に低面積および低消費電力のTDC」と呼ばれ得るが、この相対的な呼称は、技術のさらなる進展に伴い、変化し得る。
残差生成を利用するいくつかのTDCが、当該技術では公知である。しかしながら、それらの動作原理は、本明細書に提案されるTDCとは大きく異なっている。例えば、より詳細に以下に説明するように、本明細書に記載されるTDCは、期間のデジタル値への変換が完了した後に毎回リセットされる。TDCがデジタル値への変換を必要とする期間の開始と、対応する次の期間の開始との間の持続時間は、「TDCサイクル」と呼ばれ得る。したがって、本明細書に記載されるTDCは、各変換が完了した後に、かつ、次の変換が開始する前に、リング発振器および残差生成回路がリセットされるという点で、単一サイクルTDCである。これは、1つのTDCサイクルからの残差が次に持ち越されて、結果がTDCサイクル間で平均化またはフィルタリングされる、ゲーテッドリング発振器(GRO)のTDCアーキテクチャとは異なる。MASH TDCの残差計算の別の形において、リング発振器の出力が、複数個のTDCサイクルにわたってやはり計算され、TDCサイクル内の2つ以上のクロックサイクルにわたって微分され得、状態遷移を検出する。これは、残差の計算に別個のクロックが必要とされず、かつ、単一のTDCサイクルにわたって残差計算が行われる、本明細書に記載されるTDCとも異なっている。
当業者により認識されるように、本開示の態様は、本明細書で提案されるような、相対的に低面積および低消費電力のTDCの特定の態様において、例えば、方法、システム、コンピュータプログラムプロダクト、またはコンピュータ読み取り可能な記憶媒体として、様々な方式で具現化され得る。よって、本開示の態様は、完全にハードウェアの実施形態、完全にソフトウェアの実施形態(ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコードなどを含む)、または、本明細書においては「回路」、「モジュール」、もしくは「システム」と全てが概して呼ばれ得る、ソフトウェア態様およびハードウェア態様を組み合わせた実施形態、の形をとり得る。本開示に記載される機能は、1つ以上のコンピュータの、1つ以上のハードウェア処理ユニット、例えば、1つ以上のマイクロプロセッサ、により実行されるアルゴリズムとして実装され得る。様々な実施形態において、本明細書に記載される方法の各々の異なるステップおよびステップの一部分は、異なる処理ユニットにより実施され得る。さらに、本開示の態様は、好ましくは非一時的であり、かつ、コンピュータ読み取り可能なプログラムコードをそこに具現化している、例えば、そこに格納している、1つ以上のコンピュータ読み取り可能な媒体において具現化されるコンピュータプログラム製品の形をとり得る。様々な実施形態において、このようなコンピュータプログラムは、例えば、既存のデバイスおよびシステムに(例えば、既存のPLL、デジタル信号処理(DSP)コア、および/もしくはそれらのコントローラなどに)ダウンロード(アップデート)され得るか、または、これらのデバイスおよびシステムの製造時に格納され得る。
以下の詳細な説明は、具体的な特定の実施形態の様々な説明を提示する。しかしながら、本明細書に記載される革新技術は、例えば、選択例により定義およびカバーされるように、多数の異なる様式で具現化することができる。
以下の説明においては、同様の参照番号が同一のまたは機能的に同様の要素を示し得る図面を参照する。図面に例示された要素が、必ずしも縮尺通りに描かれていないことが理解されるであろう。また、いくつかの実施形態は、2つ以上の図面からの特徴の、任意の好適な組み合わせを組み込み得る。さらに、特定の実施形態が、図面に例示されるよりも多くの要素、および/または、図面に例示される要素のサブセット、を含み得ることが理解されるであろう。概して、本明細書において提供されるいくつかの図面は、相対的に低面積および低消費電力のTDCの様々な態様と、このような回路が実装され得るシステムと、を例示しているが、これらのシステムの詳細は、異なる実施形態で異なり得る。例えば、本明細書において提示される、相対的に低面積および低消費電力のTDCの様々な構成要素は、そこに含まれるか、またはそこに結合される、さらなる構成要素であって、図面では具体的に示されていない、論理、記憶装置、パッシブな要素(例えば、抵抗器、コンデンサ、インダクタなど)、または、他の要素(例えば、トランジスタなど)などの構成要素、を有し得る。別の例において、本明細書において提示されるTDCの様々な構成要素(例えば、リング発振器、残差生成回路など)の特定の配列および例示的な実装の詳細、リング発振器の様々な段の出力と残差生成回路の論理要素との間の結合接続の特定の配列などといった、図面のいくつかにおいて示される詳細は、異なる実施形態で異なり得、本図面の例示は、相対的に低面積および低消費電力のTDCを実現するために、これらの構成要素をいかに共に使用し得るか、についてのいくつかの例を提供しているに過ぎない。また別の例において、本図面に示されるいくつかの実施形態が、特定の数の構成要素(例えば、TDCのリング発振器の特定の数の段、または、PLL回路内における特定の数のTDC)を例示しているが、これらの実施形態が、本明細書において提供される説明に従って、任意の数のこれらの構成要素を有している、TDCまたは任意の他のデバイスもしくはシステムで実装され得ることが理解されよう。さらに、リング発振器の様々な要素および残差生成回路の様々な要素などの特定の要素が、通信可能に結合されているものとして、単一の描線を使用して図面に描かれ得るが、いくつかの実施形態においては、または、差動信号が関与するときには、これらの要素のいずれかが、バス内に存在し得るものなどの複数の導電線によって結合され得る。
説明は、「一実施形態において」または「実施形態において」という語句を使用し得るが、これらは、各々が、同じまたは異なる実施形態のうちの1つ以上を指し得る。特段明記しない限り、共通の対象を記述するために「第1の」、「第2の」、および「第3の」などの順序を表す形容詞を使用することは、同様の対象の異なる事例について言及していることを示しているに過ぎず、そのように記載された対象が、時間的にもしくは空間的に、ランク付けにおいて、または、任意の他の方式のいずれかにおいて所与のシーケンスで存在しなければならないことを暗示する意図はない。さらに、本開示の目的のために、「Aおよび/またはB」という語句または「A/B」という表記は、(A)、(B)、または(AおよびB)を意味し、一方、「A、B、および/またはC」という語句は、(A)、(B)、(C)、(AおよびB)、(AおよびC)、(BおよびC)、または(A、B、およびC)を意味する。本明細書において使用されるように、「A/B/C」という表記は、(A、B、および/またはC)を意味する。測定レンジに関連して使用されるときの「間(between)」という用語は、測定レンジの両端を含む。
例示的な実施形態の様々な態様は、当業者の研究の大意を他の当業者に伝達するために、当業者が一般に用いる用語を使用して説明される。例えば、「接続される」という用語は、接続されている物と物との間の、中継デバイス/構成要素を何ら用いない直接的な電気接続を意味しており、一方、「結合される」という用語は、接続されている物と物との間の、直接的な電気接続か、または、パッシブなもしくはアクティブな1つ以上の中継デバイス/構成要素を通じた間接的な電気接続か、のいずれかを意味する。別の例において、「回路」または「回路構成」(これらは相互交換可能に使用され得る)という用語は、所望の機能を提供するために互いに協働するように配列されている、パッシブなおよび/またはアクティブな1つ以上の構成要素を指す。本説明において、「回路」という用語は省略され得ることがある(例えば、TDC回路は、「TDC」と単に呼ばれ得る、など)。「実質的に」、「約」、「およそ」などという用語は、使用される場合、本明細書に記載されるような、または当該技術で公知であるような、特定の値の文脈に基づいて、概して、目標値の±20%以内、例えば目標値の±10%以内、であることを指すために使用され得る。
例示的なTDC
図1は、本開示のいくつかの実施形態による、相対的に低面積および低電力で実装され得る例示的なTDC100の電気回路図を提供する。図1に示されるように、TDC100は、リング発振器110、残差生成回路120、カウンタ130、乗算器140、およびコンバイナ150を含み得る。
リング発振器110は、当該技術で公知である、任意の数の2つ以上の段を有している任意のリング発振器として実装され得る。図1は、リング発振器110が、第1の段112-1、第2の段112-2、および第3の段112-3と標示されている3つの段を有している例を示しているが、TDC100の他の実施形態においては、別の数の2つ以上の段が使用されてよい。いくつかの実施形態において、リング発振器110は(例えば、リング発振器の段112が、図1の例に示されるように、シングルエンド方式の接続を使用して互いに結合されている場合)、奇数の3つ以上の段112を含み得る。他の実施形態において、リング発振器110は(例えば、リング発振器110の段112が、差動接続を使用して結合されている場合)、偶数の2つ以上の段112を含み得る。図1に示されるように、リング発振器110の各段112は、NOTゲートの応答を有している、それぞれの(すなわち、異なるインスタンスの)論理回路を含み得る(換言すると、リング発振器110の各段112は、デジタルインバータを含み得る/であり得る)。様々な段112からのそれぞれの出力は、図1において、段112-1からの出力RO-S1_OUT、段112-2からの出力RO-S2_OUT、段112-3からの出力RO-S3_OUTとして標示されている。これらの出力は、以下に説明する図4のタイミング図においても示される。
図1に示されるように、いくつかの実施形態において、リング発振器110の最終段からの出力、例えば、図1に示される3段リング発振器の例について、段112-3からの出力RO-S3_OUTは、カウンタ130に提供され得る。しかしながら、TDC100の他の実施形態において、カウンタ130は、リング発振器110の任意の他の段112に結合され得る。リング発振器110の様々な段112の入力および出力は、当該技術分野で公知であるように結合され得る。例えば、第1の段112-1からの出力RO-S1_OUTは、第2の段112-2の入力に結合され得、第2の段112-2からの出力RO-S2_OUTは、第3の段112-3の入力に結合され得、最終段112からの出力が第1の段112の入力に結合され得るまで、以下同様であり、それ故に、フィードバックループを形成する。図1に示される3段リング発振器の例について、最後の叙述は、第3の(すなわち、最終)段112-3からの出力RO-S3_OUTが、第1の段112-1の入力に結合され得ることを意味する。図1にやはり示されるように、いくつかの実施形態において、リング発振器110の第1の段112-1は、ENABLE信号を受信するように構成され得る。ENABLE信号は、リング発振器110を作動させる(すなわち、リング発振器110に発振させる)か、または、リング発振器110を停止させる(すなわち、リング発振器110の発振を停止させる)、ように構成された制御信号であり得る。
リング発振器110は、新たな期間のデジタル値への変換が開始したときにリング発振器110の発振がそこから開始する、特定の初期状態またはリセット状態に関連付けられ得る。3段リング発振器110について、このようなリセット状態は、101であり得、出力RO-S1_OUTおよび出力RO-S3_OUTの各々が、high論理状態に対応する(例えば、デジタルビット1に対応する)電圧レベルを有しており、かつ、出力RO-S2_OUTが、low論理状態に対応する(例えば、デジタルビット0に対応する)電圧レベルを有していることを意味する。以下において、簡潔にするために、いくつかの制御信号(例えば、図1と図4のタイミング図とに示されるENABLE信号、START信号、またはSTOP信号)およびいくつかの構成要素の出力信号(例えば、段112の出力RO-S1_OUT、RO-S2_OUT、およびRO-S3_OUT)は、1のビット値または0のビット値を有している信号を参照して説明され得る。しかしながら、これらの説明は、所与の信号が、第1の状態(例えば、high論理状態)に対応する特定の第1の信号レベル(例えば、電圧レベル)か、または第2の状態(例えば、low論理状態)に対応する特定の第2の信号レベル(例えば、電圧レベル)、のいずれかを有し得る、より一般的な実施形態に容易に拡張され得る。この文脈において、0から1へのもしくは1から0への信号のデジタル値の変化(または等価に、何らかの第1のレベルから、第1のレベルとは異なる何らかの第2のレベルへの、もしくはその逆への、デジタル値の変化)を記載するために、「トグル」という用語が使用され得る。動作中、リング発振器110の様々な段112の出力は、1値と0値との間でシーケンシャルにトグルする。リング発振器110を動作させるさらなる詳細については、図4のタイミングを参照して説明する。
図2には、残差生成回路120の例示的な実装が示されている。図2は、リング発振器110と、図1で示されるような残差生成回路120からの入力信号および出力信号と、を例示する。加えて、図2は、残差生成回路120が、図2に示されるように、複数の段、例えば、3つの段222-1、222-2、および222-3をやはり含み得ることを例示する。概して、残差生成回路120の段222の数は、リング発振器110の段112の数と等しくなり得る。それ故に、リング発振器110の各段112は、残差生成回路120の対応する段222に関連付けられ得る(すなわち、リング発振器110の段112-1は、残差生成回路120の段222-1に関連付けられ得、リング発振器110の段112-2は、残差生成回路120の段222-2に関連付けられ得、以下同様である)。図2にやはり示されるように、TDC100は、複数のラッチ回路(またはフリップフロップ)224をさらに含み得、ラッチ回路224の数は、リング発振器110の段数に等しくなり得る。それ故に、リング発振器110の各段112と、残差生成回路120の各段222とは、ラッチ回路224の対応するものに関連付けられ得る(すなわち、リング発振器110の段112-1および残差生成回路120の段222-1は、ラッチ回路224-1に関連付けられ得、リング発振器110の段112-2および残差生成回路120の段222-2は、ラッチ回路224-2に関連付けられ得、以下同様である)。いくつかの実施形態において、ラッチ回路224は、残差生成回路120の一部であると考えられ得る。
残差生成回路120は、以下のように構成されることにより、出力RES_OUTを生成するように構成されている。残差生成回路120は、リング発振器110にも提供されるENABLE信号を受信するように構成され得る。特に、ラッチ回路224のうちの少なくとも1つ(例えば、ラッチ回路224の各々)は、ENABLE信号を受信するように構成されたさらなる入力を有し得、ENABLE信号は、デジタル値に変換される期間が一旦終了して、残差生成回路120が別の期間の変換のためにリセットされる前に、残差生成回路120が出力RES_OUTを生成することを可能にするように構成されている。例えば、第1のラッチ回路224-1は、図2に示されるように、ENABLE信号を受信するように構成され得る。ENABLE信号は、残差生成回路120を作動させて、最終的に、残差生成回路120に残差出力信号RES_OUTを生成させるか、または、残差生成回路120を停止させる(すなわち、残差生成回路120に、残差出力を生成させない)、ように構成された制御信号であり得る。図2に示されるように、第1のラッチ回路224-1は、リング発振器110の第1の段112-1から出力RO-S1_OUTを受信し、残差生成回路120の第1の段222-1および第2の段222-2の各々に出力225-1を提供する、ように構成され得る。同様に、第2のラッチ回路224-2は、リング発振器110の第2の段112-2から出力RO-S2_OUTを受信し、残差生成回路120の第2の段222-2および第3の段222-3の各々に出力225-2を提供する、ように構成され得る。TDC100の3段リング発振器の例について、第3のラッチ回路224-3(この例では最後のラッチ回路)は、リング発振器110の第3の段112-3(すなわち、この例では最終段)から出力RO-S3_OUTを受信し、残差生成回路120の第3の段222-3および第1の段222-1の各々に出力225-3を提供する、ように構成され得る。概して、TDC100のリング発振器110に含まれる他の数の段について、リング発振器110の最終段に関連付けられたものを除く、各ラッチ回路224は、リング発振器110の対応する段の出力を受信し、リング発振器110の対応する段に関連付けられた残差生成回路120の段と、リング発振器110の次の段に関連付けられた残差生成回路120の段と、に出力225を提供する、ように構成されている。最後のラッチ回路224は、リング発振器110の最終段の出力を受信し、残差生成回路120の最終段と第1の段とに出力225を提供する、ように構成されている。この方式において、残差生成回路120の様々な段222は、リング発振器110の様々な段112の出力に結合されている。特に、残差生成回路120の各段222は、2つの入力で動作するように構成されており、すなわち、残差生成回路120の第1の段222-1は、リング発振器110の第1の段112-1の出力RO-S1_OUTおよびリング発振器110の最終段の出力(すなわち、図1および図2に示される3段の例について、リング発振器110の第3の段112-3の出力RO-S3_OUT)で動作するように構成されており、残差生成回路120の第2の段222-2は、リング発振器110の第1の段112-1の出力RO-S1_OUTおよびリング発振器110の第2の段112-2の出力RO-S2_OUTで動作するように構成されており、残差生成回路120の最終段222-3(図1および図2の3段の例について)は、リング発振器110の第2の段112-2の出力RO-S2_OUTおよびリング発振器110の最終段112-3の出力RO-S3_OUTで動作するように構成されている。いくつかの実施形態において、残差生成回路120の各段222は、図2に示されるように、排他的OR(XOR)ゲートの応答を有するそれぞれの(すなわち、異なるインスタンスの)論理回路を含み得る。
図2は、残差生成回路120が、残差生成回路120の複数の段222からの出力を合成して、残差生成回路120により計算された残差を示す出力RES_OUTを生成する、ように構成されたエンコーダ226をさらに含み得ることをさらに例示する。ENABLE信号が、第2の論理状態に切り替わった後、または、非アクティブになった後、残差生成回路120のXOR段222とエンコーダ226との組み合わせ(リング発振器110の段112の数によりスケーリングされる)は、最終TDC出力TDC_OUTを得るために、乗算されたカウンタ値に加算される残差(すなわち、出力RES_OUT)を提供し得る。残差生成回路120を動作させるさらなる詳細について、図4のタイミング図を参照して説明する。
図1に例示されるTDC100の構成要素について再び続けると、カウンタ130は、リング発振器110の複数の段112のうちの1つの出力に結合され得る。例えば、図1は、いくつかの実施形態において、カウンタ130が、リング発振器110の最終段112-3の出力RO-S3_OUTに結合され得ることを例示している。しかしながら、他の実施形態において、カウンタ130は、リング発振器110の他の段112のうちの任意の1つの出力に結合され得る。カウンタ130は、期間がデジタル値に変換されている間に(例えば、リング発振器110および残差生成回路120のためのENABLE信号が第1の論理状態(例えば、high論理状態)にある期間中に)、カウンタ130が結合されている複数の段112のうちの1つの出力における信号が、第1の信号レベル(例えば、high論理状態に対応する電圧レベル)にある状態と第2の信号レベル(例えば、low論理状態に対応する電圧レベル)にある状態との間で切り替わる回数をカウントする(例えば、カウンタ130は、リング発振器のその段の出力が0から1にまたは1から0に切り替わる回数をカウントする)ように構成されている。図1に示される例について、カウンタ130は、出力信号RO-S3_OUTがトグルする回数をカウントするように構成されている。次に、乗算器140は、カウンタ130のカウンタ値を、リング発振器110の段112の総数で乗算する(例えば、図1に示される3段の例については、3で乗算する)ように構成され得、それ故にカウンタ信号CNT_OUTを生成する。次に、コンバイナ150は、(例えば、リング発振器110および残差生成回路120のためのENABLE信号が、第2の論理状態(例えば、low論理状態)に切り替わったときに)カウンタ130によりカウントされた回数を示す値および残差生成回路120の出力を合成して、TDC100により変換されている期間を表すデジタル値を生成する、ように構成されている。例えば、コンバイナ150は、カウンタ信号CNT_OUTの値および残差出力RES_OUTを合成して、TDC100により変換されている期間を表すデジタル値を生成する、ように構成され得る。
前述の説明が例示するように、TDC100においては、リング発振器110の段112のうちの1つのみの出力で動作するように構成されたカウンタ130が1つのみ存在している(例えば、本図面において示されるように、リング発振器110の最終段の出力RO-S3_OUTで、であるが、他の実施形態において、カウンタ130は、任意の他のリング発振器段112の出力で動作し得る)。このことは有利にも、単一のリング発振器出力で各々が動作している複数個のカウンタ、または、複数個のリング発振器出力で動作している単一のカウンタ、の要件を減らし得、TDCのサイズを相対的に小さく保つことを可能にし得る一方、リング発振器110および残差生成回路120のためのENABLE信号が第2の論理状態に切り替わったときに、カウンタ130および残差生成回路120を使用して、リング発振器110の状態に対応するコードを提供する。
いくつかの実施形態において、カウンタ130および乗算器140は共に、リング発振器110の段112のうちの1つの出力を受信し、期間がデジタルに変換されている間にその出力が何回トグルするかを示すカウンタ信号CNT_OUTを生成する、ように構成された、カウンタ配列132と呼ばれ得るものを形成し得る。いくつかの実施形態において、カウンタ配列132は、図3に示されるように実装され得る。カウンタ配列132のカウンタ130は、第1のエッジカウンタ334-1が後に続く第1のエッジ生成器回路332-1を含み得、第2のエッジカウンタ334-2が後に続く第2のエッジ生成器回路332-2をさらに含み得る。図3に示されるように、カウンタ130により受信された入力、例えば、図1に示される例についてはリング発振器110の最終段の出力RO-S3_OUTは、第1のエッジ生成器回路332-1および第2のエッジ生成器回路332-2の各々に、入力として提供され得る。
第1のエッジ生成器回路332-1は、カウンタ130が結合されている段112のうちの1つの出力における(例えば、出力RO-S3_OUTの)信号が第1の信号レベル(例えば、high論理状態に対応する電圧レベル)にある状態から第2の信号レベル(例えば、low論理状態に対応する電圧レベル)にある状態に切り替わったときに、第1の表示を生成するように構成され得る。例えば、第1のエッジ生成器回路332-1は、出力RO-S3_OUTが1から0にトグルしたときに第1の表示を生成するように構成され得る。第1のエッジ生成器回路332-1は、その出力NEG_OUTを、第1のエッジ生成器回路332-1が1から0へのトグルの当該表示を生成した回数をカウントするように構成され得る第1のエッジカウンタ334-1に、提供するように構成され得る。例えば、当該表示は、第1のエッジ生成器回路332-1により生成された出力NEG_OUTにおける異なる信号レベルとして(例えば、図4のタイミング図において示されるように、出力NEG_OUTにおけるパルスとして)提供され得る。
類似的に、第2のエッジ生成器回路332-2は、カウンタ130が結合されている段112のうちの1つの出力における(例えば、出力RO-S3_OUTの)信号が第2の信号レベル(例えば、low論理状態に対応する電圧レベル)にある状態から第1の信号レベル(例えば、high論理状態に対応する電圧レベル)にある状態に切り替わったときに、第2の表示を生成するように構成され得る。例えば、第2のエッジ生成器回路332-2は、出力RO-S3_OUTが0から1にトグルしたときに第2の表示を生成するように構成され得る。第2のエッジ生成器回路332-2は、その出力PEG_OUTを、第2のエッジ生成器回路332-2が0から1へのトグルの当該表示を生成した回数をカウントするように構成され得る第2のエッジカウンタ334-2に、提供するように構成され得る。例えば、当該表示は、第2のエッジ生成器回路332-2により生成された出力PEG_OUTにおける異なる信号レベルとして(例えば、図4のタイミング図において示されるように、出力PEG_OUTにおけるパルスとして)提供され得る。
すると、カウンタ130の値は、期間がデジタル値に変換されている間に、第1のエッジ生成器回路332-1が第1の表示を生成した回数と、第2のエッジ生成器回路332-2が第2の表示を生成した回数と、の和であり得る(または、和に基づき得る)。それ故に、カウンタ130は、段112のうちの1つの出力値における1から0への切り替えと、段112のうちの1つの出力値における0から1への切り替えと、の両方をカウントするデュアルエッジカウンタであり得る。
カウンタ配列132の乗算器140は、第1のエッジカウンタ334-1の出力を示す入力を受信するように構成された第1の乗算器342-1を含み得、第2のエッジカウンタ334-2の出力を示す入力を受信するように構成された第2の乗算器342-2をさらに含み得る。第1の乗算器342-1は、リング発振器110の段112の数を示す(例えば、数に等しい)値と、第1のエッジカウンタ334-1のカウンタ値と、を乗算することにより、第1の乗算器出力NMULT_OUTを生成するように構成され得る。同様に、第2の乗算器342-2は、リング発振器110の段112の数を示す(例えば、数に等しい)値と、第2のエッジカウンタ334-2のカウンタ値と、を乗算することにより、第2の乗算器出力PMULT_OUTを生成するように構成され得る。図3にさらに示されるように、カウンタ配列132の乗算器140は、第1の乗算器342-1の出力NMULT_OUTと第2の乗算器342-2の出力PMULT_OUTとを加算することにより、加算器出力を生成するように構成されたコンバイナ(例えば、加算器)344をさらに含み得る。すると、カウンタ配列132からの出力CNT_OUTは、加算器344の出力に基づいた(例えば、等しい)値になり得る。それ故に、TDC100は、デュアルエッジカウンタであるカウンタ130と、カウンタ130の総計値をリング発振器110の段112の数で乗算することが可能な乗算器140と、を使用し得る。いくつかの実施形態において、乗算器342-1および342-2と、残差生成回路120とは、デジタルに変換される期間が終了した後(例えば、ENABLE信号が第2の論理状態に切り替わったか、または非アクティブになった後)にのみ、動作するように構成され得る。図3に示されるように、カウンタ130および乗算器140の各々を、負のエッジで動作する構成要素(例えば、1から0に切り替わる出力RO-S3_OUTで動作するエッジ生成器回路332-1、エッジカウンタ334-1、および乗算器342-1)と、正のエッジで動作する構成要素(例えば、0から1に切り替わる出力RO-S3_OUTで動作するエッジ生成器回路332-2、エッジカウンタ334-2、および乗算器342-2)と、に分離することは、カウンタおよび乗算器への速度要件を減じることにより、電力および面積を節約する観点において、利点を提供し得る。
カウンタ130、乗算器140、およびコンバイナ150を動作させるさらなる詳細について、図4のタイミング図を参照して説明する。
上で説明したように、コンバイナ150は、カウンタ信号CNT_OUTの値および残差出力RES_OUTを合成して、TDC100により変換されている期間を表すデジタル値を生成する、ように構成され得る。いくつかの実施形態において、そのデジタル値は、TDC出力TDC_OUTとして提供され得る。他の実施形態において、オプションとして、TDC100は、パルス調整論理160、飽和論理170、セレクタ180、および較正論理190のうちの1つ以上をさらに含み得る。
パルス調整論理160は、パルス調整論理160に提供されたSTART信号およびSTOP信号に基づいて、リング発振器110および残差生成回路120のためのENABLE信号を生成するように構成され得る。概して、START信号およびSTOP信号は、TDC100によりデジタル値に変換されるべき期間を定義する2つの信号とみなされ得る。例えば、TDC100がPLL回路に実装されている実施形態において、START信号およびSTOP信号は、それぞれ、基準クロック信号および対応するフィードバッククロック信号であり得、本明細書に記載されるような遷移間の期間は、デジタル値に変換される。この文脈において、遷移間の時間持続時間は、基準クロック信号とフィードバッククロック信号との間の位相差と呼ばれることがある。パルス調整論理160は、TDC100が、START信号とSTOP信号との間の全ての可能性のある位相差間で動作可能になるように、および、START信号がSTOP信号に先行しているか否か、またはその逆であるか否かに関係なく、期間をデジタル値に変換することが可能になるように、構成され得る。START信号がSTOP信号に先行しているいくつかの実施形態において、START信号がアクティブであり(例えば、high論理状態に対応する電圧レベルを有しており)、かつ、STOP信号が非アクティブである(例えば、low論理状態に対応する電圧レベルを有している)ときに、ENABLE信号は、アクティブであり得る(例えば、high論理状態に対応する電圧レベルを有し得る)。START信号がSTOP信号に遅れているいくつかの実施形態において、STOP信号がアクティブであり(例えば、high論理状態に対応する電圧レベルを有しており)、かつ、START信号が非アクティブである(例えば、low論理状態に対応する電圧レベルを有している)ときに、ENABLE信号は、アクティブであり得る。パルス調整論理160は、START信号がSTOP信号に先行しているか否か、またはその逆であるか否かの表示を、TDC100に提供するようにさらに構成され得る。いくつかの実施形態において、このような表示は、符号ビットとして提供され得る。ENABLE信号は、期間がデジタル値に変換されている間は第1の信号レベル(例えば、high論理状態に対応する電圧レベル)にあり、かつ、デジタル値に変換される全ての期間以外には第2の信号レベル(例えば、low論理状態に対応する電圧レベル)にある、ように構成された制御信号であり得る。
パルス調整論理160が使用されない実施形態において、START信号およびSTOP信号は、リング発振器110および残差生成回路120に直接的に提供され得る。
いくつかの実施形態において、飽和論理170は、コンバイナ150により出力されたデジタル値が飽和閾値172(図1に示す)よりも大きいか否かを判定するように構成され得る。肯定判定がなされると(すなわち、飽和論理170が、コンバイナ150により出力されたデジタル値が飽和閾値172よりも大きいと判定すると)、飽和論理170は、出力174として、特定の予め定義されたデジタル値、例えば、TDC100のレンジの最大デジタル値、を提供し得る。否定判定がなされると(すなわち、飽和論理170が、コンバイナ150により出力されたデジタル値が飽和閾値172よりも大きくはないと判定すると)、飽和論理170は、出力174として、コンバイナ150により出力されたデジタル値を提供し得る。すると、マルチプレクサ180は、飽和論理170がコンバイナ150により出力されたデジタル値と同じ値を提供する場合には、コンバイナ150により出力されたデジタル値を選択し、またはそれ以外の場合には、飽和論理170により提供された値を選択して、TDC_OUTとして出力する、ように構成され得る。
他の実施形態において、飽和論理170は、コンバイナ150により出力されたデジタル値が飽和閾値172よりも大きいか否かを判定し、当該判定の表示を出力174において提供する、ように構成され得る。例えば、当該表示は、肯定判定がなされると設定されるか、または否定判定がなされると設定されないか、のいずれかであるビットであり得る。すると、マルチプレクサ180は、飽和論理170の出力174に応じて、コンバイナ150により出力されたデジタル値か、または、特定の予め定義されたデジタル値(例えば、TDC100のレンジの最大デジタル値)を選択して、TDC_OUTとして出力する、ように構成され得る。
様々な実施形態において、飽和閾値172は、予め定義されているか、または、プログラム可能(例えば、可変)であるか、のいずれかであり得る。飽和論理170を実装することにより、TDC100は、オーバーフロー状況を示し、TDC100の最大利用可能レンジに対応するコードを提供する、ことが可能になる。いくつかの実施形態において、飽和論理170の出力174は、(飽和論理170からパルス調整論理160へのフィードバック信号経路で図1に示されるように)パルス調整論理160に提供され得、パルス調整論理160は、出力174に基づいてENABLE信号を生成するように構成され得る。例えば、パルス調整論理160は、(START信号がSTOP信号に先行しているケースについて)STOP信号のパルスが到着する前にTDC100が飽和に到ったことを示す出力174を受信する場合、ENABLE信号を打ち切り得、それ故にTDC100により消費される電力を節約する。
較正論理190は、TDC100の様々な構成要素の較正を実施し、例えば、部品間変動、例えば、製作プロセスおよび/または異なる動作条件による変動(例えば、電圧および温度の変動)など、を判定および補償するように、構成され得る。例えば、いくつかの実施形態において、当該較正を実施するために、(例えば、TDC100の起動中に)試験パルスが使用され、TDC100により(特に、較正論理190により)処理され得る。いくつかの実施形態において、パルス調整論理160は、TDC100の較正などを行うために試験パルスの提供を可能にするようにさらに構成され得る。図1には、較正論理190とパルス調整論理160との間の通信接続が、これらの2つの構成要素間に矢印で示されている。試験パルスは、ENABLE信号を調整して部品間変動を較正するために使用され得る。
図4は、本開示のいくつかの実施形態による図1のTDCについてのタイミング図400を提供する。タイミング図400は、上で説明した様々な信号を例示しており、図4の上部から始まって、START信号、STOP信号、ENABLE信号などの信号が、図4では上下に示されている。加えて、タイミング図400は、TDC_RESET信号と、異なる時点におけるリング発振器110の様々な段112の出力を例示する線ROと、を例示している。
図4には、様々な信号が、時間の関数として例示されている(すなわち、図4に示される信号の各々についての水平軸は、時間をカウントするために使用される)。図4では、いくつかの信号が、異なる時点において互いに完璧にアラインメントされているように示されている(例えば、START信号の立ち上がりが、ENABLE信号の立ち上がりに完璧にアラインメントされているように示されている)が、それ故にアラインメントが、異なる信号におけるイベント間の、可能性のある依存性を明らかにするためだけに示されていることに留意されたい。他の実施形態において(および、しばしば、実在の実装において)、1つのイベントの発生(例えば、START信号の立ち上がり)と、1つのイベントによって生じる別のイベントの発生(例えば、ENABLE信号の立ち上がり)との間に、特定の時間遅延が存在し得る。図4では、点線の矢印を使用して、異なるイベント間の因果関係を例示する。図4では、垂直な点線を使用して、異なる時点を例示する。
タイミング図400は、START信号がSTOP信号に先行しているケースについて、3段リング発振器110(すなわち、図1に示される発振器)の一例を提供する。しかしながら、図4を参照して提供される解説と、図1~図3を参照して上で提供された解説とは、リング発振器110が異なる数の段を含む実施形態、および/または、START信号がSTOP信号に遅れている実施形態に容易に拡張され得、それらの実施形態の全てが本開示の範囲内にある。
図4に示されるように、時間-デジタル変換は、START信号がhighになるときの時間402において開始し得る。これが、START信号がSTOP信号に先行しているモードであるため、START信号の到着は、ENABLE信号をhighにする。ENABLE信号がリング発振器110に提供されるため、highになっているENABLE信号は、リング発振器110の様々な段112における発振の開始を生じる。それ故に、リング発振器の段112の出力が、1、0、および1である(図4に示されるように、ROが101であり、すなわち、RO-S1_OUTが1であり、RO-S2_OUTが0であり、RO-S3_OUTが1である状態)当初の構成(例えば、時間402の前)から開始して、リング発振器110は、(出力RO-S1_OUT、RO-S2_OUT、およびRO-S3_OUTの各々がそれらの値をトグルしている状態で見られるように)発振を開始し、STOP信号が変換されるべき第1の期間(変換されている第1の期間は、図4において期間420-1として示される)の終了を示す時間404においてhighになるまで、発振を継続する。ENABLE信号は、期間420-1の持続時間にわたり、highのままであり、STOP信号がhighになった後に再びlowになる。出力RO-S1_OUT、RO-S2_OUT、およびRO-S3_OUTは、期間420-1の持続時間にわたり、それらのそれぞれの値をトグルし続ける。この期間において、第1のエッジ生成器回路332-1は、出力RO-S3_OUTが1から0に切り替わると毎回、パルスを生成する(ROが011から010に変化したときのRO-S3_OUTとNEG_OUTの第1のパルスとの間の第1の点線の矢印で図4に示されるように、および、ROが011から010に再び変化したときのRO-S3_OUTとNEG_OUTの第2のパルスとの間の第2の点線の矢印で図4に示されるように)。同様に、第2のエッジ生成器回路332-2は、出力RO-S3_OUTが0から1に切り替わると毎回、パルスを生成する(ROが100から101に変化したときのRO-S3_OUTとPEG_OUTの第1のパルスとの間の点線の矢印で図4に示されるように。それに対応して、出力NMULT_OUTは、ENABLE信号が期間420-1の持続時間にわたりhighのままである間にNEG_OUTにパルスが生じると毎回、例えば0から開始して3ずつ(すなわち、リング発振器110が3つの段を有するため、NEG_OUTの1パルスが3で乗算される)増加し、出力PMULT_OUTは、ENABLE信号が期間420-1の持続時間にわたりhighのままである間にPEG_OUTにパルスが生じると毎回、例えば0から開始して3ずつ増加する。すると、カウンタ出力CNT_OUTもまた、NMULT_OUTおよびPMULT_OUTのうちの1つが増加すると毎回、3ずつ増加する。
STOP信号がhighになる時間404は、TDC100にいくつかの変化を生じさせる。まず、ENABLE信号がlowになる。その結果、リング発振器110は発振を停止し、残差生成回路120は、STOP信号がhighになったときとSTART信号がlowになったときとの間の期間422-1において、リング発振器110の段112の出力における残差を示すRES_OUTを計算する。期間420-1の終了時にSTOP信号がhighになった時間において、リング発振器110の状態ROが(図4において見られるように)110であったが故に、残差生成回路120は、2というデシマル値を示すRES_OUTを出力する。このデシマル値が、期間420-1の終了時にSTOP信号がhighになった時間における出力CNT_OUTの9というデシマル値と合成される(例えば、加算される)と、11(9+2=11)というデシマル値を示すTDC出力TDC_OUTを生じる。期間422-1は、TDCコードアップデート時間と呼ばれ得るが、その理由は、これが、期間420-1の持続時間がデジタル値に、例えば、図4に示される例については11というデシマル値を表すデジタル値に、変換される時間であるためである。TDCコードアップデート時間422-1の後に(すなわち、START信号が再びlowになると)、図4において、時間406に開始する期間426におけるTDC_RESETにおけるパルスで示されるように、TDC100はリセットされ得る。TDC100をリセットすることは、リング発振器110の様々な段112の出力が、それらの当初の値(例えば、ROは101である)に設定し直されて、START信号が再びhighになる次の時間まで不変であることと、このことは、図4において、時間412において生じるように示されている)、カウンタおよび乗算器の出力の値が全て、それらの当初の値(例えば、図4において示されるように、0という値)にリセットされて、かつ、残差生成回路120が、その出力を当初の開始値(例えば、図4において示されるように、やはり0という値)にリセットすることによってリセットされることと、を意味する。TDC出力もまた、(例えば、図4において示されるように、やはり0という値に)リセットされる。
TDC100が期間426においてリセットされた後、ENABLE信号は、START信号が(時間412において)highになる次の時間であって、デジタル値に変換されるべき次の期間420-2の開始を表明している、次の時間まで、lowのままであり、処理は、期間422-1の変換と同様に、再び繰り返される。図4に示される時間412、414、416と、これらの時間に関連付けられる一連のイベントは、上で説明した時間402、404、406に類似しており、したがって、簡略にするために、それらの説明は繰り返さない。
様々な実施形態において、本明細書に記載されるようなTDC100を動作させる様々な態様を制御するために、コントローラが使用され得る。このようなコントローラは、例えば、図7に示されるデータ処理システムとして実装され得る。
例示的なシステムおよびデバイス
TDC100は、様々な電子デバイスおよびシステムに実装され得る。図5および図6において、いくつかの例を示す。
図5は、本開示のいくつかの実施形態による、図1の1つ以上のTDCが実装され得る例示的なシステムの模式図を提供する。特に、図5は、TDC100が、PLL回路530の一部として含まれ得ること、または、PLL回路530と通信可能に結合され得ること、を例示する。PLL回路530は、本明細書に記載されるようなTDC100を動作させる様々な態様を制御するように構成されたコントローラ520をさらに含み得る。PLL530は、例えば、DSPコアまたはDSP回路構成(例えば、1つ以上のフィルタ、高速フーリエ変換(FFT)アクセラレータなど)540などのデバイス内に含まれ得る。TDC100は、PLL530に関連付けて実装されると、デジタルコードを生成することにより、基準クロックとフィードバッククロックとの間の位相差を継続的に計算するように構成され得る。すると、PLL530は、TDCデジタルコードを使用して、それ自体のフィードバッククロックを調節して基準クロックを追従し得、PLL530の出力は、当該技術分野で公知であるように、DSPコア/回路構成540により使用され得る。
図6は、本明細書に開示される実施形態のいずれかに従った、相対的に低面積および低電力の1つ以上のTDC100を含み得る例示的な電気デバイス2100のブロック図である。例えば、電気デバイス2100の構成要素のうちの任意の好適なものは、本明細書に開示されるTDC100のうちの1つ以上を含み得る。図6には、数々の構成要素が電気デバイス2100に含まれているものとして例示されているが、これらの構成要素のうちの任意の1つ以上が、用途に好適であるように、省略または重複されてよい。いくつかの実施形態において、電気デバイス2100に含まれる構成要素の一部または全ては、1つ以上のマザーボードに取り付けられ得る。いくつかの実施形態において、これらの構成要素の一部または全ては、単一のシステムオンチップ(SoC)ダイ上に製作されている。
加えて、様々な実施形態において、電気デバイス2100は、図6に例示される構成要素のうちの1つ以上を含んでいなくてもよいが、電気デバイス2100は、1つ以上の構成要素に結合するためのインターフェース回路構成を含み得る。例えば、電気デバイス2100は、ディスプレイデバイス2106を含んでいなくてもよいが、ディスプレイデバイス2106が結合され得るディスプレイデバイスインターフェース回路構成(例えば、コネクタおよびドライバ回路構成)を含み得る。例の別のセットにおいて、電気デバイス2100は、音声入力デバイス1818または音声出力デバイス2108を含んでいなくてもよいが、音声入力デバイス1818または音声出力デバイス2108が結合され得る音声入力デバイスインターフェース回路構成または音声出力デバイスインターフェース回路構成(例えば、コネクタおよび支援回路構成)を含み得る。
電気デバイス2100は、処理デバイス2102(例えば、1つ以上の処理デバイス)を含み得る。本明細書において使用される場合、「処理デバイス」または「プロセッサ」という用語は、レジスタおよび/またはメモリからの電子データを処理して、その電子データを、レジスタおよび/またはメモリに格納され得る他の電子データに変換する、任意のデバイスまたはデバイスの一部分を指し得る。処理デバイス2102は、1つ以上のデジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、中央処理ユニット(CPU)、グラフィック処理ユニット(GPU)、暗号プロセッサ(ハードウェア内で暗号アルゴリズムを実行する特化プロセッサ)、サーバプロセッサ、または任意の他の好適な処理デバイスを含み得る。電気デバイス2100は、メモリ2104を含み得、メモリ2104自体は、揮発性メモリ(例えば、ダイナミックRAM(DRAM))、不揮発性メモリ(例えば、読み出し専用メモリ(ROM))、フラッシュメモリ、ソリッドステートメモリ、および/またはハードドライブなどの1つ以上のメモリデバイスを含み得る。いくつかの実施形態において、メモリ2104は、処理デバイス2102とダイを共有するメモリを含み得る。このメモリは、キャッシュメモリとして使用され得、混載DRAM(eDRAM)またはスピントランスファートルク磁気RAM(STT-MRAM)を含み得る。
いくつかの実施形態において、電気デバイス2100は、通信チップ2112(例えば、1つ以上の通信チップ)を含み得る。例えば、通信チップ2112は、電気デバイス2100にまたは電気デバイス2100からデータを転送するためにワイヤレス通信を管理するために構成され得る。「ワイヤレス」という用語およびその派生語は、変調された電磁放射の、非固体媒体を通じた使用を通じてデータを通信し得る、回路、デバイス、システム、方法、技法、通信チャネルなどを説明するために使用され得る。この用語は、関連付けられたデバイスが、ワイヤを何ら内蔵しないことを暗示しないが、いくつかの実施形態において、デバイスはワイヤを内蔵しないことがある。
通信チップ2112は、数々のワイヤレス標準規格またはプロトコルのいずれかを実装し得、これらには、Wi-Fi(Institute for Electrical and Electronic Engineers(IEEE)802.11ファミリ)、IEEE802.16標準規格(例えば、IEEE802.16-2005改訂版)を含むIEEE標準規格や、任意の改訂、アップデート、および/または改定を伴ったロングタームエボリューション(LTE)プロジェクト(例えば、アドバンストLTEプロジェクト、ウルトラモバイルブロードバンド(UMB)プロジェクト(「3GPP2」とも呼ばれる)など)が含まれるが、これらに限定されない。IEEE802.16対応のブロードバンドワイヤレスアクセス(BWA)ネットワークは、WiMAXネットワークと一般に呼ばれ、WiMAXは、全世界相互運用可能性マイクロ波アクセスを表す頭字語であり、IEEE802.16標準規格についての適合性および相互運用可能性の試験に合格した製品についての認証マークである。通信チップ2112は、モバイル通信用グローバルシステム(GSM)、汎用パケット無線サービス(GPRS)、ユニバーサルモバイル電気通信システム(UMTS)、高速パケットアクセス(HSPA)、進化型HSPA(E-HSPA)、またはLTEネットワークに従って動作し得る。通信チップ2112は、GSM進化型高データ(EDGE)、GSM EDGE無線アクセスネットワーク(GERAN)、ユニバーサル地上無線アクセスネットワーク(UTRAN)、または進化型UTRAN(E-UTRAN)に従って動作し得る。通信チップ2112は、符号分割多元接続(CDMA)、時分割多元接続(TDMA)、デジタル改良型コードレス電気通信(DECT)、進化型データ最適化(EV-DO)、およびそれらの派生物、ならびに、3G、4G、5G、およびそれを上回るものとして設計されている任意の他のワイヤレスプロトコルに従って動作し得る。通信チップ2112は、他の実施形態において、他のワイヤレスプロトコルに従って動作し得る。電気デバイス2100は、ワイヤレス通信を容易にするために、および/または、(AMもしくはFM無線送信などの)他のワイヤレス通信を受信するために、アンテナ2122を含み得る。
いくつかの実施形態において、通信チップ2112は、電気通信、光通信、または任意の他の好適な通信のプロトコル(例えば、イーサネット)などのワイヤード通信を管理し得る。上で注記したように、通信チップ2112は、複数個の通信チップを含み得る。例えば、第1の通信チップ2112は、Wi-Fiまたはブルートゥース(登録商標)などの、より短距離のワイヤレス通信に専用であり得、第2の通信チップ2112は、グローバル測位システム(GPS)、EDGE、GPRS、CDMA、WiMAX、LTE、EV-DO、またはその他などの、より長距離のワイヤレス通信に専用であり得る。いくつかの実施形態において、第1の通信チップ2112は、ワイヤレス通信に専用であり得、第2の通信チップ2112は、ワイヤード通信に専用であり得る。
電気デバイス2100は、バッテリ/電源回路構成2114を含み得る。バッテリ/電源回路構成2114は、1つ以上のエネルギ蓄積デバイス(例えば、バッテリもしくはコンデンサ)、および/または、電気デバイス2100とは別個のエネルギ源(例えば、AC線電源)に電気デバイス2100の構成要素を結合するための回路構成を含み得る。
電気デバイス2100は、ディスプレイデバイス2106(または、上で論じたような、対応するインターフェース回路構成)を含み得る。ディスプレイデバイス2106は、ヘッドアップディスプレイ、コンピュータモニタ、プロジェクタ、タッチスクリーンディスプレイ、液晶ディスプレイ(LCD)、発光ダイオードディスプレイ、またはフラットパネルディスプレイなどの任意の視覚的表示器を含み得る。
電気デバイス2100は、音声出力デバイス2108(または、上で論じたような、対応するインターフェース回路構成)を含み得る。音声出力デバイス2108は、スピーカ、ヘッドセット、またはイヤホンなどの可聴式表示器を生成する任意のデバイスを含み得る。
電気デバイス2100は、音声入力デバイス2118(または、上で論じたような、対応するインターフェース回路構成)を含み得る。音声入力デバイス2118は、マイクロフォン、マイクロフォンアレイ、またはデジタル器材(例えば、楽器デジタルインターフェース(MIDI)出力を有する器材)などの、音を表す信号を生成する任意のデバイスを含み得る。
電気デバイス2100は、GPSデバイス2116(または、上で論じたような、対応するインターフェース回路構成)を含み得る。GPSデバイス2116は、衛星ベースのシステムと通信し得、当該技術分野で公知であるように、電気デバイス2100の所在を受信し得る。
電気デバイス2100は、別の出力デバイス2110(または、上で論じたような、対応するインターフェース回路構成)を含み得る。他の出力デバイス2110の例には、音声コーデック、映像コーデック、プリンタ、他のデバイスに情報を提供するためのワイヤードもしくはワイヤレス送信機、または、追加的な記憶デバイスが含まれ得る。
電気デバイス2100は、別の入力デバイス2120(または、上で論じたような、対応するインターフェース回路構成)を含み得る。他の入力デバイス2120の例には、加速度計、ジャイロスコープ、羅針盤、画像取り込みデバイス、キーボード、マウスなどのカーソル制御デバイス、スタイラス、タッチパッド、バーコードリーダ、クイックレスポンス(QR)コードリーダ、任意のセンサ、または、無線周波識別(RFID)リーダが含まれ得る。
電気デバイス2100は、ハンドヘルドもしくはモバイルの電気デバイス(例えば、セルラーフォン、スマートフォン、モバイルインターネットデバイス、音楽プレーヤ、タブレットコンピュータ、ラップトップコンピュータ、ネットブックコンピュータ、ウルトラブックコンピュータ、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、ウルトラモバイルパーソナルコンピュータなど)、デスクトップ電気デバイス、サーバデバイスもしくは他のネットワーク化された計算構成要素、プリンタ、スキャナ、モニタ、セットトップボックス、エンターテイメント制御ユニット、車両制御ユニット、デジタルカメラ、デジタル映像レコーダ、または、ウェアラブル電気デバイスなどの任意の所望のフォームファクタを有し得る。いくつかの実施形態において、電気デバイス2100は、データを処理する任意の他の電子デバイスであり得る。
例示的なデータ処理システム
図7は、本開示のいくつかの実施形態による、相対的に低面積および低電力の1つ以上のTDCの動作を制御するように構成され得る例示的なデータ処理システム2200を例示するブロック図を提供する。例えば、データ処理システム2200は、本明細書に記載される、TDC100の、または、相対的に低面積および低電力のTDCの任意のさらなる実施形態の、一部分を実装または制御するように構成され得る。別の例において、データ処理システム2200は、本明細書に記載されるようなTDC100を動作させる様々な態様を制御するように構成された、コントローラ520または任意の他のコントローラの少なくとも一部分を実装するように構成され得る。
図7に示されるように、データ処理システム2200は、システムバス2206を通じてメモリ要素2204に結合された少なくとも1つのプロセッサ2202、例えば、ハードウェアプロセッサ2202、を含み得る。そのため、データ処理システムは、メモリ要素2204内にプログラムコードを格納し得る。さらに、プロセッサ2202は、システムバス2206を介してメモリ要素2204からアクセスできるプログラムコードを実行し得る。1つの態様において、データ処理システムは、プログラムコードを格納および/または実行するのに好適なコンピュータとして実装され得る。しかしながら、データ処理システム2200が、本開示内に記載される機能を実施することが可能な、プロセッサおよびメモリを含む任意のシステムの形で実装され得ることを認識されたい。
いくつかの実施形態において、プロセッサ2202は、本開示で論じたようなアクティビティ、特に、本明細書に記載されるような相対的に低面積および低電力のTDCに関連するアクティビティ、を実施するために、ソフトウェアまたはアルゴリズムを実行することができる。プロセッサ2202は、プログラマブル論理を提供する、ハードウェア、ソフトウェア、またはファームウェアの任意の組み合わせを含み得、非限定的な例として、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プログラマブル論理アレイ(PLA)、特定用途向けIC(ASIC)、または仮想マシンプロセッサを含む。プロセッサ2202は、例えば、ダイレクトメモリアクセス(DMA)構成において、メモリ要素2204に通信可能に結合され得、そのため、プロセッサ2202は、メモリ要素2204からの読み出しまたはメモリ要素2204への書き込みを行い得る。
概して、メモリ要素2204は、ダブルデータレート(DDR)ランダムアクセスメモリ(RAM)、同期RAM(SRAM)、ダイナミックRAM(DRAM)、フラッシュ、読み出し専用メモリ(ROM)、光媒体、仮想メモリ領域、磁気もしくはテープメモリを含む、任意の好適な揮発性もしくは不揮発性メモリ技術、または、任意の他の好適な技術、を含み得る。特段明記しない限り、本明細書において論じるメモリ要素のいずれも、「メモリ」という広義の用語内に包含されるものと解釈されるべきである。測定され、処理され、追従され、または、データ処理システム2200の構成要素のいずれかから、もしくはいずれかに、送信された情報は、任意のデータベース、レジスタ、制御リスト、キャッシュ、または記憶構造に提供され得、その全てが任意の適切な時間フレームにおいて参照され得る。任意のこのような記憶装置のオプションは、本明細書において使用されるような「メモリ」という広義の用語内に含まれ得る。同様に、本明細書に記載される、可能性のある処理要素、処理モジュール、および処理マシンのいずれもが、「プロセッサ」という広義の用語内に包含されるものとして解釈されるべきである。本図に示される要素の各々、例えば、図1~図3に示されるTDC100のいずれの要素も、ネットワーク環境において、データまたは情報を、受信、送信、および/または、それ以外の態様で通信するための好適なインターフェースも含むことが可能であり、そのため、例えば、データ処理システム2200と通信することができる。
特定の例示的な実装において、本明細書において略述されるような、相対的に低面積および低電力の1つ以上のTDCを実装するための機構は、非一時的な媒体を含み得る1つ以上の有形の媒体において符号化された論理、例えば、ASIC内、DSP命令内にて提供された埋め込み論理、プロセッサまたは他の同様のマシンにより実行されるソフトウェア(潜在的にオブジェクトコードおよびソースコードを含む)などにより実装され得る。これらの事例のいくつかにおいて、例えば図7に示されるメモリ要素2204などのメモリ要素は、本明細書に記載される動作のために使用されるデータまたは情報を格納することができる。これは、本明細書に記載されるアクティビティを実施するために実行される、ソフトウェア、論理、コード、またはプロセッサ命令、を格納することが可能なメモリ要素を含む。プロセッサは、データまたは情報に関連付けられる任意のタイプの命令を実行して、本明細書において詳述される動作を達成することができる。1つの例において、例えば、図7に示されるプロセッサ2202などのプロセッサは、要素または物品(例えば、データ)を1つの状態または物から別の状態または物に変換し得る。別の例において、本明細書において略述されるアクティビティは、固定論理またはプログラマブル論理(例えば、プロセッサにより実行されるソフトウェア/コンピュータ命令)を用いて実装され得、本明細書において特定される要素は、何らかのタイプの、プログラマブルプロセッサ、プログラマブルデジタル論理(例えば、FPGA、DSP、消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(EPROM)、電気的消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(EEPROM))、または、デジタル論理、ソフトウェア、コード、電子命令、もしくはそれらの任意の好適な組み合わせを含むASIC、であり得る。
メモリ要素2204は、例えば、ローカルメモリ2208および1つ以上の大容量記憶デバイス2210などの1つ以上の物理メモリデバイスを含み得る。ローカルメモリは、プログラムコードの実際の実行中に概して使用される、RAMまたは他の非永続的メモリデバイス(複数可)を指し得る。大容量記憶デバイスは、ハードドライブまたは他の永続的データ記憶デバイスとして実装され得る。処理システム2200は、実行中にプログラムコードを大容量記憶デバイス2210から取り出されなければならない回数を減らすために、少なくともいくつかのプログラムコードを一時的に記憶する、1つ以上のキャッシュメモリ(図示せず)も含み得る。
図7に示されるように、メモリ要素2204は、アプリケーション2218を格納し得る。様々な実施形態において、アプリケーション2218は、ローカルメモリ2208内に、1つ以上の大容量記憶デバイス2210内に、または、ローカルメモリおよび大容量記憶デバイス以外に、格納され得る。データ処理システム2200が、アプリケーション2218の実行を容易にすることが可能なオペレーティングシステム(図7には示さず)をさらに実行し得ることが認識されるべきである。実行可能なプログラムコードの形で実装されているアプリケーション2218は、データ処理システム2200、例えば、プロセッサ2202、により実行されることが可能である。アプリケーションの実行に応答して、データ処理システム2200は、本明細書に記載される1つ以上の動作または方法ステップを実施するように構成され得る。
入力デバイス2212および出力デバイス2214として描かれている入力/出力(I/O)デバイスは、オプションとして、データ処理システムに結合されることが可能である。入力デバイスの例には、キーボード、マウスなどのポインティングデバイス、または同様のものが含まれ得るが、これらに限定されない。出力デバイスの例には、モニタもしくはディスプレイ、スピーカ、または同様のものが含まれ得るが、これらに限定されない。いくつかの実施形態において、出力デバイス2214は、プラズマディスプレイ、液晶ディスプレイ(LCD)、有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイ、エレクトロルミネセンス(EL)ディスプレイ、または、ダイヤル、バロメータ、もしくはLEDなどの任意の他の表示器などの、任意のタイプのスクリーンディスプレイであり得る。いくつかの実装において、システムは、出力デバイス2214のためのドライバ(図示せず)を含み得る。入力および/または出力デバイス2212、2214は、直接的に、または、介在I/Oコントローラを通じて、のいずれかにより、データ処理システムに結合され得る。
一実施形態において、入力デバイスおよび出力デバイスは、組み合わされた入力/出力デバイス(図7においては、入力デバイス2212および出力デバイス2214を取り囲む点線で例示される)として実装され得る。このような、組み合わされたデバイスの一例が、「タッチスクリーンディスプレイ」または単に「タッチスクリーン」とも呼ばれることのある、タッチセンスディスプレイである。このような一実施形態において、デバイスへの入力は、例えば、タッチスクリーンディスプレイの上または付近における、スタイラスまたはユーザの指などの物理的物体の動きにより、提供され得る。
オプションとして、データ処理システムには、ネットワークアダプタ2216も結合され得、データ処理システムが、他のシステム、コンピュータシステム、リモートネットワークデバイス、および/またはリモート記憶デバイスに、介在する私設ネットワークまたは公衆ネットワークを通じて結合されることを可能にする。ネットワークアダプタは、当該システム、デバイス、および/またはネットワークによりデータ処理システム2200に送信されたデータを受信するためのデータ受信機と、データ処理システム2200から当該システム、デバイス、および/またはネットワークにデータを送信するためのデータ送信機と、を含み得る。データ処理システム2200と共に使用され得る異なるタイプのネットワークアダプタの例が、モデム、ケーブルモデム、およびイーサネットカードである。
選択例
以下の段落は、本明細書に開示される実施形態の様々な例を提供する。
例1は、TDCであって、複数の段(例えば、奇数の3つ以上の段)を含むリング発振器(110)と、残差生成回路(120)であって、残差生成回路の段数が、リング発振器の段数に等しく、残差生成回路の各段が、リング発振器の2つの異なる段からの出力で動作するように構成された、残差生成回路(120)と、リング発振器の複数の段のうちの1つの出力に結合されており、期間がデジタル値に変換されている間に(例えば、リング発振器および残差生成回路のためのENABLE信号が第1の論理状態(例えば、論理状態HIGH)にある期間中に)、リング発振器の複数の段のうちの1つの出力における信号が、第1の信号レベル(例えば、論理状態HIGHに対応する電圧レベル)にある状態と第2の信号レベル(例えば、論理状態LOWに対応する電圧レベル)にある状態との間で切り替わる回数をカウントする(例えば、リング発振器のその段の出力が0から1にまたは1から0に切り替わる回数をカウントする)ように構成された、カウンタ(130)と、(例えば、リング発振器および残差生成回路のためのENABLE信号が、第2の論理状態(例えば、論理状態LOW)に切り替わったときに)カウンタによりカウントされた回数を示す値および残差生成回路の出力を合成して、期間を表すデジタル値を生成する、ように構成された、コンバイナ(150)と、を含む、TDCを提供する。このようなTDCにおいて、カウンタは、リング発振器出力のうちの1つのみで動作し得(例えば、本図面において示されるように、リング発振器の最終段の出力で、であるが、他の実施形態において、カウンタは、任意の他のリング発振器段の出力で動作し得)、このことは有利にも、カウンタのサイズを相対的に小さく保つことを可能にし、一方、残差生成回路は、リング発振器および残差生成回路のためのenable信号が第2の論理状態に切り替わったときに、リング発振器の状態に対応するコードを提供するために使用される。
例2は、カウンタによりカウントされた回数を示す値が、乗算器(140)を使用して、リング発振器の段数を示す(例えば、段数に等しい)値で乗算された、カウンタによりカウントされた回数に基づいている(例えば、等しい)、例1に記載のTDCを提供する。
例3は、カウンタが、第1のエッジ生成器および第2のエッジ生成器を含み、第1のエッジ生成器が、リング発振器の複数の段のうちの1つの出力における信号が第1の信号レベル(例えば、論理状態HIGHに対応する電圧レベル)にある状態から第2の信号レベル(例えば、論理状態LOWに対応する電圧レベル)にある状態に切り替わったときに、第1の表示を生成するように構成されており、第2のエッジ生成器が、リング発振器の複数の段のうちの1つの出力における信号が第2の信号レベル(例えば、論理状態LOWに対応する電圧レベル)にある状態から第1の信号レベル(例えば、論理状態HIGHに対応する電圧レベル)にある状態に切り替わったときに、第2の表示を生成するように構成されており、カウンタによりカウントされた回数が、期間がデジタル値に変換されている間に、第1のエッジ生成器が第1の表示を生成した回数と、第2のエッジ生成器が第2の表示を生成した回数と、の和である、例1または2に記載のTDCを提供する。
例4は、カウンタが、第1の乗算器、第2の乗算器、および加算器をさらに含む、例3に記載のTDCを提供する。このようなTDCにおいて、第1の乗算器は、リング発振器の段数を示す(例えば、段数に等しい)値と、期間がデジタル値に変換されている間に第1のエッジ生成器が第1の表示を生成した回数と、を乗算することにより、第1の乗算器出力を生成するように構成されており、第2の乗算器は、リング発振器の段数を示す(例えば、段数に等しい)値と、期間がデジタル値に変換されている間に第2のエッジ生成器が第2の表示を生成した回数と、を乗算することにより、第2の乗算器出力を生成するように構成されており、加算器は、第1の乗算器出力と第2の乗算器出力とを加算することにより、加算器出力を生成するように構成されており、カウンタによりカウントされた回数を示す値は、加算器出力に基づいている(例えば、等しい)。
例5は、カウンタが、デジタル値が生成された後に、かつ、別の期間の変換が開始する前に、リセットされるように構成されている(すなわち、カウンタの値が、特定のリセット値に(例えば、ゼロに)設定されるように構成されている)、先行例のうちのいずれか1つに記載のTDCを提供する。
例6は、残差生成回路が、デジタル値が生成された後に、かつ、別の期間の変換が開始する前に、リセットされるように構成されている(すなわち、残差生成回路の出力が、特定のリセット値に(例えば、ゼロに)設定されるように構成されている)、先行例のうちのいずれか1つに記載のTDCを提供する。
例7は、リング発振器が、デジタル値が生成された後に、かつ、別の期間の変換が開始する前に、リセットされるように構成されている(すなわち、リング発振器の複数の段の出力が、それらのそれぞれのリセット値に(例えば、3段リング発振器の例については、1、0、1に)設定されるように構成されている)、先行例のうちのいずれか1つに記載のTDCを提供する。
例8は、残差生成回路の第1の段が、リング発振器の第1の段の出力と、リング発振器の最終段の出力と、で動作するように構成されており、残差生成回路の第2の段が、リング発振器の第1の段の出力と、リング発振器の第2の段の出力と、で動作するように構成されている、先行例のうちのいずれか1つに記載のTDCを提供する。
例9は、残差生成回路の最終段が、リング発振器の最終段の前の段の出力と、リング発振器の最終段の出力と、で動作するように構成されている、先行例のうちのいずれか1つに記載のTDCを提供する。
例10は、残差生成回路の各段が、排他的OR(XOR)ゲートの応答を有しているそれぞれの(すなわち、異なるインスタンスの)論理回路を含む、先行例のうちのいずれか1つに記載のTDCを提供する。
例11は、TDCが、リング発振器の各段に対応するそれぞれの(すなわち、異なるインスタンスの)ラッチ回路をさらに含み、各ラッチ回路が、ラッチ回路に対応するリング発振器のそれぞれの段の出力を示す信号を受信するように構成された入力を有しており、残差生成回路のそれぞれの段の論理回路に結合された出力をさらに有している、例10に記載のTDCを提供する。
例12は、ラッチ回路のうちの少なくとも1つが、デジタル値に変換される期間が一旦終了して、残差生成回路が別の期間の変換のためにリセットされる前に、残差生成回路が残差生成回路の出力を生成することを可能にするように構成された制御信号を受信するように構成されたさらなる入力を有している、例11に記載のTDCを提供する。例えば、このような制御信号は、ENABLE信号であり得、ENABLE信号は、期間がデジタル値に変換されている間は第1の信号レベル(例えば、論理状態HIGHに対応する電圧レベル)にあり、かつ、デジタル値に変換される全ての期間以外には第2の信号レベル(例えば、論理状態LOWに対応する電圧レベル)にある、ように構成され得る。
例13は、リング発振器の各段が、NOTゲートの応答を有しているそれぞれの(すなわち、異なるインスタンスの)論理回路を含む(換言すると、リング発振器の各段が、デジタルインバータを含む)、先行例のうちのいずれか1つに記載のTDCを提供する。
例14は、パルス調整論理をさらに含み、パルス調整論理が、リング発振器および残差生成回路のためのenable信号を生成するように構成されており、それにより、start信号がstop信号に先行している場合、start信号がアクティブであり(例えば、論理状態HIGHに対応する電圧レベルを有しており)、かつ、stop信号が非アクティブである(例えば、論理状態LOWに対応する電圧レベルを有している)ときに、enable信号がアクティブであり(例えば、論理状態HIGHに対応する電圧レベルを有しており)、start信号がstop信号に遅れている場合、stop信号がアクティブであり(例えば、論理状態HIGHに対応する電圧レベルを有しており)、かつ、start信号が非アクティブである(例えば、論理状態LOWに対応する電圧レベルを有している)ときに、enable信号がアクティブである、先行例のうちのいずれか1つに記載のTDCを提供する。パルス調整論理は、start信号がstop信号に先行しているか否か、またはその逆であるか否かの表示をTDCに提供するようにさらに調整され得、TDCを較正するために試験パルスを提供するなどを可能にする。
例15は、デジタル値が飽和閾値よりも大きいか否かを判定して、肯定判定がなされると、デジタル値を予め定義された値に設定する、ように構成された飽和論理をさらに含む、先行例のうちのいずれか1つに記載のTDCを提供する。
例16は、電子デバイスであって、基準クロック信号と入力クロック信号との間の位相差を示す期間をデジタル値に変換するように構成されたTDCを含み、TDCにより生成されたデジタル値に基づくことにより、入力クロック信号の位相に関連する位相を有している出力信号を生成するように構成された、PLL回路をさらに含む、電子デバイスを提供する。このような電子デバイスにおいて、TDCは、複数の段(例えば、奇数の3つ以上の段)を含むリング発振器(110)と、残差生成回路(120)であって、残差生成回路の段数がリング発振器の段数に等しく、残差生成回路の各段が、リング発振器の2つの異なる段からの出力で動作するように構成された、残差生成回路(120)と、残差生成回路の出力に基づいてデジタル値を生成するように構成されたコンバイナ(150)と、を含む。
例17は、電子デバイスが、デジタル信号処理コアまたはデジタル信号処理回路構成である、例16に記載の電子デバイスを提供する。
例18は、TDCが、先行例のうちのいずれか1つに記載のTDCである、例16または17に記載の電子デバイスを提供する。
例19は、基準クロック信号と入力クロック信号との間の位相差を示す期間をデジタル値に変換するための方法を提供する。方法は、パルス調整論理により、リング発振器および残差生成回路の各々にenable信号を提供することであって、enable信号が、期間の持続時間にわたってアクティブであり(例えば、論理状態HIGHに対応する電圧レベルを有しており)、期間の直前および直後に非アクティブであり(例えば、論理状態LOWに対応する電圧レベルを有しており)、リング発振器が、複数の段(例えば、奇数の3つ以上の段)を含み、残差生成回路の段数が、リング発振器の段数に等しく、残差生成回路の各段が、リング発振器の2つの異なる段からの出力で動作するように構成されている、提供することを含む。方法は、enable信号がアクティブである時間において、リング発振器の複数の段のうちの1つの出力における信号が、第1の信号レベル(例えば、論理状態HIGHに対応する電圧レベル)にある状態と第2の信号レベル(例えば、論理状態LOWに対応する電圧レベル)にある状態との間で切り替わる回数を、カウンタによりカウントする(例えば、リング発振器のその段の出力が0から1にまたは1から0に切り替わる回数をカウントする)ことをさらに含む。方法は、カウンタによりカウントされた回数を示す値および残差生成回路の出力に基づき、デジタル値を生成することも含む。
例20は、カウンタによりカウントされた回数を、リング発振器の段数を示す(例えば、段数に等しい)値で、1つ以上の乗算器により乗算することをさらに含み、デジタル値が、乗算することを示す値に基づいて生成される、例19に記載の方法を提供する。
例21は、デジタル値に基づいて出力信号を生成することにより、入力クロック信号の位相に関連する位相を有している出力信号を、PLL回路により生成することをさらに含む、例19または20に記載の方法を提供する。
例22は、方法が、先行例のうちのいずれか1つに記載のTDCにより実施される、例19~21のいずれか1つに記載の方法を提供する。
例23は、方法が、先行例のうちのいずれか1つに記載のTDCを制御または動作させるためのステップをさらに含む、例19~22のいずれか1つに記載の方法を提供する。
例24は、プロセッサにより実行されると、例19~23のいずれか1つに記載の方法の動作を実施するように動作可能である、実行のための命令を含む、非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供する。
変形例および実装例
図1~図7に示されるような例示的な実装を参照して、本開示の実施形態について上で説明したが、当業者は、上で説明した様々な教示を多種多様な他の実装に適用可能であることを認識するであろう。
上の実施形態の論考において、例えば、カウンタ、論理要素(例えば、XORゲート)、および/または他の構成要素などのシステムの構成要素は、特定の回路構成のニーズに対処するために、入れ替え、置換、またはそれ以外の態様での修正、をたやすく行うことができる。また、補足的な電子デバイス、ハードウェア、ソフトウェアなどの使用が、相対的に低面積および低電力の1つ以上のTDCの実装に関連する本開示の教示を実装するための、等しく実現可能なオプションを提供することに留意されたい。
本明細書で提案されるような、相対的に低面積および低電力の1つ以上のTDCを実装するための様々なシステムの部品は、本明細書に記載される機能を実施するために電子回路構成を含むことが可能である。場合によっては、システムの1つ以上の部品は、本明細書に記載される機能を実施するために特別に構成されたプロセッサにより提供されることが可能である。例えば、プロセッサは、1つ以上の特定用途向け構成要素を含み得、または、本明細書において記載される機能を実施するように構成されたプログラマブル論理ゲートを含み得る。回路構成は、アナログドメイン、デジタルドメイン、または混成信号ドメインにおいて動作することが可能である。いくつかの事例において、プロセッサは、非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に格納された1つ以上の命令を実行することにより、本明細書に記載される機能を実施するように構成され得る。
いくつかの実施形態において、本図の任意の数の電気回路は、関連付けられた電子デバイスの基板上に実装され得る。基板は、電子デバイスの内部電子システムの様々な構成要素を保持することの可能な汎用回路基板であり得、さらに、他の周辺機器のためのコネクタを提供することができる。より具体的に、基板は、システムの他の構成要素が電気的に通信することを可能にする電気接続を提供することができる。任意の好適なプロセッサ(DSP、マイクロプロセッサ、支援チップセットなどを含む)、コンピュータ読み取り可能な非一時的メモリ要素などは、特定の構成のニーズ、処理の要求、コンピュータ設計などに基づいて、基板に好適に結合することが可能である。外部記憶装置、追加的なセンサ、音声/映像ディスプレイのためのコントローラ、および周辺機器デバイスなどの他の構成要素は、プラグインカードとして、ケーブルを介して、基板に取り付けられてもよく、または、基板自体に集積されてもよい。様々な実施形態において、本明細書に記載される機能性は、これらの機能を支援する構造内に配列された1つ以上の構成可能な(例えば、プログラマブルな)要素内で稼働するソフトウェアまたはファームウェアとして、エミュレーションの形で実装され得る。エミュレーションを提供するソフトウェアまたはファームウェアは、それらの機能性をプロセッサに実施させることが可能な命令を含む、非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に提供され得る。
いくつかの実施形態において、本図の電気回路は、スタンドアロンモジュール(例えば、関連付けられた構成要素および回路構成が具体的なアプリケーションまたは機能を実施するように構成されている、デバイス)として実装され得るか、または、電子デバイスの特定用途向けハードウェア内へのプラグインモジュールとして実装され得る。本開示の特定の実施形態が、部分的にまたは全体的に、のいずれかにおいて、システムオンチップ(SOC)パッケージにたやすく含まれ得ることに留意されたい。SOCは、コンピュータまたは他の電子システムの構成要素を単一のチップに集積しているICを表す。SOCは、デジタル信号、アナログ信号、混成信号、およびしばしば、RFの機能を内蔵することがあり得、それらの全ては、単一のチップ基板上に提供され得る。他の実施形態は、複数の別個のICが単一の電子パッケージ内に配置され、かつ、電子パッケージを通じて互いに密に対話するように構成された、マルチチップモジュール(MCM)を含み得る。
本明細書において略述される仕様、寸法、および関係の全て(例えば、本図面などに示される、相対的に低面積および低電力のTDCの構成要素またはその一部分の数)は、例示および教示の目的のためだけに提供されているに過ぎない。このような情報は、本開示の精神または添付の請求項の範囲から逸脱することなく、かなり変動させてもよい。本明細書は、1つの非限定的な例にのみ当てはまり、よって、そのように解釈されるべきである。前述の説明において、例示的な実施形態は、特定のプロセッサおよび/または構成要素の配列を参照して説明された。添付の請求項の範囲から逸脱することなく、このような実施形態に様々な修正および変更を行ってよい。よって、説明および図面は、限定的な意味合いよりもむしろ、例示的な意味合いで捉えられるべきである。
本明細書において提供される多数の例を用いて、2つ、3つ、4つ、またはそれよりも多くの電気構成要素の観点で、対話について説明され得ることに留意されたい。しかしながら、これは、明瞭性および例示の目的のためだけに行われている。システムが、任意の好適な方式で集約され得ることを認識されるべきである。同様の設計の代替例に沿って、本図面の、例示された構成要素、モジュール、および要素のいずれもが、可能性のある様々な構成で組み合わされ得、これらの全てが本開示の広義の範囲内に入ることは明らかである。特定のケースにおいては、限られた数の電気要素のみを参照することにより、所与のセットのフローの機能性のうちの1つ以上を説明することが、より容易であり得る。本図の電気回路およびその教示が、たやすくスケーラブルであり、かつ、多数の構成要素、ならびに、より複雑または高度な配列および構成を収容可能である、ことを認識されるべきである。よって、提供された例は、範囲を限定すべきではなく、または、無数の他のアーキテクチャに潜在的に適用されるような電気回路の広義の教示を妨げるべきではない。
さらに、本明細書で提案されるような、相対的に低面積および低電力の1つ以上のTDCを実装することに関する機能は、本図において例示されるシステムにより、またはシステム内で実行され得る、可能性のある機能のうちのいくつかのみを例示している。これらの動作のうちのいくつかは、適宜削除もしくは除外されてよく、または、これらの動作には、本開示の範囲から逸脱することなく、かなりの修正または変更が行われてよい。加えて、これらの動作のタイミングは、かなり改変されてもよい。先出の動作フローは、例示および論考の目的のために提供されている。任意の好適な配列、時間順の配列、構成、およびタイミング機構が、本開示の教示から逸脱することなく提供され得るという点で、本明細書に記載される実施形態は、実質的な柔軟性を提供する。
上で説明した装置の、オプションとしての特徴が全て、本明細書に記載される方法またはプロセスを基準として実装されてもよく、例における細目が、1つ以上の実施形態のどこでも使用され得ることに留意されたい。
多数の他の変更例、置換例、変形例、改変例、および修正例が、当業者に把握され得、本開示が、このような変更例、置換例、変形例、改変例、および修正例の全てを添付の請求項の範囲内に収まるものとして包含することが意図されている。
520 コントローラ
530 PLL回路
540 DSPコア/回路構成
2100 デバイス
2102 処理デバイス
2104 メモリ
2106 ディスプレイデバイス
2108 音声出力デバイス
2110 他の出力デバイス
2112 通信チップ
2114 バッテリ/電源
2116 GSPデバイス
2118 音声入力デバイス
2120 他の入力デバイス
2122 アンテナ
2202 プロセッサ
2206 バス
2208 ローカルメモリ
2210 大容量記憶装置
2212 入力デバイス
2214 出力デバイス
2216 ネットワークアダプタ
2218 アプリケーション

Claims (20)

  1. 時間-デジタル変換器(TDC)であって、
    複数の段を有しているリング発振器と、
    複数の段を有している残差生成回路であって、前記残差生成回路の各段が、前記リング発振器の2つの段からの出力で動作するように構成された、残差生成回路と、
    前記リング発振器の前記複数の段のうちの1つの出力に結合されており、期間がデジタル値に変換されている間に、前記リング発振器の前記複数の段のうちの1つの前記出力における信号が、第1の信号レベルにある状態と第2の信号レベルにある状態との間で切り替わる回数をカウントするように構成された、カウンタと、
    前記カウンタによりカウントされた前記回数を示す値および前記残差生成回路の出力を合成して、前記デジタル値を生成する、ように構成されたコンバイナと、を含む、TDC。
  2. 前記カウンタによりカウントされた前記回数を示す前記値が、前記リング発振器の前記段数を示す値で乗算された、前記カウンタによりカウントされた前記回数に基づいている、請求項1に記載のTDC。
  3. 前記カウンタが、第1のエッジ生成器および第2のエッジ生成器を含み、
    前記第1のエッジ生成器が、前記リング発振器の前記複数の段のうちの1つの前記出力における前記信号が前記第1の信号レベルにある状態から前記第2の信号レベルにある状態に切り替わったときに、第1の表示を生成するように構成されており、
    前記第2のエッジ生成器が、前記リング発振器の前記複数の段のうちの1つの前記出力における前記信号が前記第2の信号レベルにある状態から前記第1の信号レベルにある状態に切り替わったときに、第2の表示を生成するように構成されており、
    前記カウンタによりカウントされた前記回数が、前記期間が前記デジタル値に変換されている間に、前記第1のエッジ生成器が前記第1の表示を生成した回数と、前記第2のエッジ生成器が前記第2の表示を生成した回数と、の和である、請求項1に記載のTDC。
  4. 前記カウンタが、第1の乗算器、第2の乗算器、および加算器をさらに含み、
    前記第1の乗算器が、前記リング発振器の前記段数を示す値と、前記期間が前記デジタル値に変換されている間に前記第1のエッジ生成器が前記第1の表示を生成した前記回数と、を乗算することにより、第1の乗算器出力を生成するように構成されており、
    前記第2の乗算器が、前記リング発振器の前記段数を示す前記値と、前記期間が前記デジタル値に変換されている間に前記第2のエッジ生成器が前記第2の表示を生成した前記回数と、を乗算することにより、第2の乗算器出力を生成するように構成されており、
    前記加算器が、前記第1の乗算器出力と前記第2の乗算器出力とを加算することにより、加算器出力を生成するように構成されており、
    前記カウンタによりカウントされた前記回数を示す前記値が、前記加算器出力に基づいている(例えば、等しい)、請求項3に記載のTDC。
  5. 前記カウンタが、前記デジタル値が生成された後に、かつ、別の期間の変換が開始する前に、リセットされるように構成されている、請求項1に記載のTDC。
  6. 前記残差生成回路が、前記デジタル値が生成された後に、かつ、別の期間の変換が開始する前に、リセットされるように構成されている、請求項1に記載のTDC。
  7. 前記リング発振器が、前記デジタル値が生成された後に、かつ、別の期間の変換が開始する前に、リセットされるように構成されている、請求項1に記載のTDC。
  8. 前記残差生成回路の第1の段が、前記リング発振器の第1の段の出力と、前記リング発振器の最終段の出力と、で動作するように構成されており、
    前記残差生成回路の第2の段が、前記リング発振器の前記第1の段の前記出力と、前記リング発振器の第2の段の出力と、で動作するように構成されている、請求項1に記載のTDC。
  9. 前記残差生成回路の最終段が、前記リング発振器の最終段の前の段の出力と、前記リング発振器の最終段の出力と、で動作するように構成されている、請求項1に記載のTDC。
  10. 前記残差生成回路の各段が、排他的OR(XOR)ゲートの応答を有している論理回路を含む、請求項1に記載のTDC。
  11. 前記TDCが、前記リング発振器の各段に対応するそれぞれのラッチ回路をさらに含み、各ラッチ回路が、前記ラッチ回路に対応する前記リング発振器の前記段の出力を示す信号を受信するように構成された入力を有しており、前記残差生成回路の前記それぞれの段の前記論理回路に結合された出力をさらに有している、請求項10に記載のTDC。
  12. 前記ラッチ回路のうちの少なくとも1つが、前記デジタル値に変換されている前記期間が一旦終了して、前記残差生成回路が別の期間の変換のためにリセットされる前に、前記残差生成回路が前記残差生成回路の前記出力を生成することを可能にするように構成された制御信号を受信するように構成されたさらなる入力を有している、請求項11に記載のTDC。
  13. 前記リング発振器の各段が、NOTゲートの応答を有している論理回路を含む、請求項1に記載のTDC。
  14. パルス調整論理をさらに含み、前記パルス調整論理が、前記リング発振器および前記残差生成回路のためのenable信号を生成するように構成されており、それにより、
    start信号がstop信号に先行している場合、前記start信号がアクティブであり、かつ、前記stop信号が非アクティブであるときに、前記enable信号がアクティブであり、
    前記start信号が前記stop信号に遅れている場合、前記stop信号がアクティブであり、かつ、前記start信号が非アクティブであるときに、前記enable信号がアクティブである、請求項1に記載のTDC。
  15. 前記デジタル値が飽和閾値よりも大きいか否かを判定して、肯定判定がなされると、前記デジタル値を予め定義された値に設定する、ように構成された飽和論理をさらに含む、請求項1に記載のTDC。
  16. 電子デバイスであって、
    基準クロック信号と入力クロック信号との間の位相差を示す期間をデジタル値に変換するように構成された時間-デジタル変換器(TDC)と、
    前記TDCにより生成された前記デジタル値に基づくことにより、前記入力クロック信号の位相に関連する位相を有している出力信号を生成するように構成された、位相ロックループ(PLL)回路と、を含み、
    前記TDCが、
    複数の段を含むリング発振器と、
    複数の段を含む残差生成回路であって、前記残差生成回路の各段が、前記リング発振器の2つの段からの出力で動作するように構成された、残差生成回路と、
    前記残差生成回路の出力に基づいて前記デジタル値を生成するように構成されたコンバイナと、を含む、電子デバイス。
  17. 前記電子デバイスが、デジタル信号処理コアまたはデジタル信号処理回路構成である、請求項16に記載の電子デバイス。
  18. 基準クロック信号と入力クロック信号との間の位相差を示す期間をデジタル値に変換するための方法であって、
    パルス調整論理により、リング発振器および残差生成回路の各々にenable信号を提供することであって、
    前記enable信号が、前記期間の持続時間にわたってアクティブであり、前記期間の前後に非アクティブであり、
    前記リング発振器が、複数の段を含み、
    前記残差生成回路が、複数の段を含み、
    前記残差生成回路の各段が、前記リング発振器の2つの段からの出力で動作するように構成されている、提供することと、
    前記enable信号がアクティブである時間において、前記リング発振器の前記複数の段のうちの1つの出力における信号が、第1の信号レベルにある状態と第2の信号レベルにある状態との間で切り替わる回数を、カウンタによりカウントすることと、
    前記カウンタによりカウントされた前記回数を示す値および前記残差生成回路の出力に基づき、前記デジタル値を生成することと、を含む、方法。
  19. 前記カウンタによりカウントされた前記回数を、前記リング発振器の前記段数を示す値で、1つ以上の乗算器により乗算することをさらに含み、前記デジタル値が、前記乗算することを示す値に基づいて生成される、請求項18に記載の方法。
  20. 前記デジタル値に基づいて出力信号を生成することにより、前記入力クロック信号の位相に関連する位相を有している前記出力信号を、位相ロックループ(PLL)回路により生成することをさらに含む、請求項18に記載の方法。
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