JP2022018940A - 止水装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】容易に設置できる止水装置101を提供する。【解決手段】本発明の止水装置101は、間隔を空けて配置された左右一対の支持体102L,102Rと、左右両支持体102L,102Rに密接して立設可能な止水板103と、各支持体102L,102Rの上部に上下回動可能に設けられたロック体110とを備える。下部を支点にして止水板103を起立させると、各ロック体110は、一旦上向きに逃げ回動してから下向きに戻り回動して止水板103の上部に係合し、止水板103を起立状態に保持する。【選択図】図9

Description

本願発明は、止水装置に関するものである。
従来、集中豪雨や洪水などの自然災害の際に、地下鉄駅や地下駐車場、建物などの構造物にその出入口から水が浸入するのを防止するために、当該出入口に止水板を設置することが行われる。
構造物の出入口に止水板を設置する技術として、間隔を空けて設置された左右の支持体に、止水板の左右端部位を着脱可能に設置して水を堰き止める止水装置が知られている(例えば特許文献1を参照)。特許文献1に開示された止水装置では、構造物の出入口の左右両側に支持体をそれぞれ設け、各支持体に設けられた対向溝に止水板を上方から落し込むことで、止水板が立設配置される。
特開2008-169561号公報
特許文献1に開示された止水装置では、止水板を設置するに際して、左右の支持体の対向溝に止水板を落とし込むために、止水板を支持体の対向溝よりも高い位置まで持ち上げる必要がある。止水板は、高い水圧に耐えられるだけの十分な強度が必要であるため、重量が大きい。したがって、止水板を支持体の対向溝よりも高い位置(例えば1メートル以上)まで人力で持ち上げるのは困難を伴い、例えば年配者や女性などの非力な作業者が止水板を設置するのは困難であるという問題がある。また、止水板の下部を嵌め合わせる床レールを設ける必要があるため、止水装置を設置する際には、支持体の取り付けのみならず、床面に床レールを埋設させるなど、その設置工事が容易でなかった。
本願発明は、このような現状を改善すべく、容易に設置できる止水装置を提供することを目的とするものである。
本発明は、間隔を空けて配置された左右一対の支持体と、前記左右両支持体に密接して立設可能な止水板と、前記各支持体の上部に上下回動可能に設けられたロック体とを備えた止水装置であって、下部を支点にして前記止水板を起立させると、前記各ロック体は、一旦上向きに逃げ回動してから下向きに戻り回動して前記止水板の上部に係合し、前記止水板を起立状態に保持するというものである。
上記の止水装置によれば、前記左右の支持体間への前記止水板の移動操作をするだけで、あわせて前記各ロック体による前記止水板のロックを行える。このため、前記左右の支持体に対する前記止水板の取り付け作業を簡単且つ迅速に実行でき、取り付け作業性(操作性)が格段に優れるとともに、ユーザーフレンドリーである。
本発明の止水装置において、前記各ロック体には、下部を支点にして前記止水板を起立させると前記止水板の上部に当接してカム作用で前記ロック体を上向きに逃げ回動させるガイド面が形成されるようにしてもよい。
上記の止水装置によれば、前記止水板の取り付け操作の途次に、前記ロック体の前記ガイド面に前記止水板上部を当てるだけで、前記ロック体が上向きに逃げ回動して、前記止水板の取り付け操作の邪魔にならない。この点でも、前記止水板の取り付け作業性(操作性)の向上に寄与している。
また、本発明の止水装置において、前記各支持体には、前記止水板の下部を前記支持体に対して離間不能に保持するストッパー体が設けられるようにしてもよい。上記の止水装置によれば、前記ロック体と前記ストッパー体との共働作用によって、前記止水板の起立状態をより安定的に維持できる。
さらに、本発明の止水装置において、前記各支持体には、前記止水板の上端面又は左右端面に摺接する摺動性樹脂材が設けられるようにしてもよい。上記の止水装置によれば、前記止水板を前記左右の支持体に取り付けるに際して、前記止水板を、屋外側から屋内側へ向けて案内して押し込みやすい。前記摺動性樹脂材と床面との間、又は前記左右の摺動性樹脂材の間で、前記止水板を上下若しくは左右から挟み付けでき、前記止水板を起立状態で安定的に支持できる。
本発明は、容易に設置できる止水装置を提供できる。
実施形態における止水装置の全体を示す概略正面図である。 止水装置の全体を示す概略平面図である。 止水板の説明図であり、(A)は平面図、(B)は正面図である。 止水板における詳細構造の説明図であり、(A)は分離斜視図、(B)は側面断面図である。 支持体の斜視図である。 支持体の正面図である。 支持体の側面図である。 支持体の説明図であり、(A)は平面図、(B)は平面断面図である。 (A)~(D)は止水板の取り付け手順を説明する側面図である。 ロック体を蓋カバーで覆った場合を示す支持体の側面図である。 ロック体としてパチン錠を採用した場合を示す支持体の側面図である。
次に、本願発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。以下の説明では、方向を特定するために「前後」「左右」等の文言を使用しているが、一対の支持体が間隔を空けて配置される方向を左右方向とし、これと直交する開口の方向を前後方向と定義している。これらの文言は説明の便宜上用いただけのものであり、本発明の技術的範囲を限定するものでない。
図1及び図2に示すように、止水装置101は、例えば地下鉄駅や地下駐車場、建物といった構造物への水の浸入を防止する目的で、構造物の出入口Eに設置される。当該止水装置101は、間隔を空けて設置された左右の支持体102L,102Rと、左右の支持体102L,102Rに密接して立設可能な止水板103とを備えている。左右の支持体102L,102Rは、出入口Eの左右端位置で床面Fに立設されるとともに、出入口Eの左右の側壁W及び床面Fとの間の水密性を接着剤又は弾性体などで確保しながら、側壁Wにボルトにて固着されている。
まずは、図1~図4を参照しながら、止水板103の構成を説明する。止水板103は、例えば金属製又は炭素繊維強化プラスチック製等のものであり、中空矩形板状の形態になっている。図4(A)(B)に詳細に示すように、実施形態の止水板103は、上下の水平面部104a,104aとその先端側に折り曲げ形成した垂直片104b,104bを有する断面C字状(溝形)の板本体104と、上下の垂直片104b,104bに外側から重ね合わせて固定された薄板状の前面板105と、板本体104と前面板105とで囲われて凹んだ左右の幅方向端部に嵌め込み接合される左右の端枠体106,106とを有している。
板本体104のうち広幅面部104cと下水平面部104aとが交わる下コーナー部104dは、支持体102L,102Rのコーナー部材126(詳細は後述する)に密接可能なように丸みを帯びている。左右の支持体102L,102Rに止水板103を取り付けた状態では、前面板105が屋外側に面し、板本体104の広幅面部104cが屋内側に面する。
板本体104内には、左右に長い補強用の横桟107が上下に複数本並べて設けられている。板本体104内のうち横桟107で区画された空間は、発泡ポリスチレンや発泡スチロール等の発泡樹脂108が充填されている。実施形態では、上下の垂直片104b,104b及び各横桟107において前面板105の裏面(内面)に対峙する面が、互いに同一平面上に位置するように設定されている。当該各対峙面と前面板105の裏面(内面)とを接着剤や接直テープ等によって接合することによって、板本体104の前面開口側に前面板105が重ね合わせて固定されている。板本体104と前面板105とで囲われて凹んだ左右の幅方向端部は、接着剤や接着テープ、コーキング材等を用いて左右の端枠体106,106を嵌め込み接合することによって密閉されている。
かかる構造から分かるように、止水板103は、内部を中空にして水に対して浮力を得られる比重とし、各部に軽量な部材を採用して人手で容易に持ち運びできる重さにしている。さらに、板本体104内に発泡樹脂108を充填することによって、仮に止水板103内に水が浸入したとしても、当該浸入した水が溜まり得る空間を極力なくしている。なお、止水板103の左右方向幅は、左右の支持体102L,102Rにおける基部122,122の左右内向き側面122a,122a(詳細は後述する)同士の間隔よりも少し小さい寸法に設定されている。
止水板103の下端面(下水平面部104a)には、ゴム等の弾性材製である下横パッキン材136が左右方向に延びるように設けられている。実施形態の下横パッキン材136は、板本体104の下水平面部104aのうち前面板105寄り(屋外側)の箇所に取り付けられている。止水板103後面側(広幅面部104c)における左右幅方向の両端部寄りの箇所には、ゴム等の弾性材製である縦パッキン材133,133が上下方向に延びるようにそれぞれ設けられている。また、止水板103の下端面(下水平面部104a)には、下横パッキン材136の左右両端部と左右の縦パッキン材133,133の下端部とをつなぐ2本の下端パッキン材135,135が前後方向に延びるように設けられている。
下横パッキン材136と左右の縦パッキン材133,133と左右の下端パッキン材135,135とは隙間なく連接されている。すなわち、止水板103には、後面側(広幅面部104c)から下コーナー部104dを経て下水平面部104aに至るパッキン材(下横パッキン材136、左右の下端パッキン材135,135、左右の縦パッキン材133,133)が設けられている。
図1~図3に示すように、止水板103の上端面(上水平面部104a)には、人が止水板103を手で持ち運びするための左右一対の把手109,109が上向きに突設されている。実施形態における左右の把手109,109は、板本体104の上水平面部104aのうち広幅面部104c寄り(屋内側)の箇所に取り付けられている。このように構成すると、前面板105側にいる人が左右の把手109,109を掴んで止水板103を持ち上げたときに、止水板103は、その下部側が重心の関係で人の脚から遠ざかるような斜め下向きに傾斜することになるから、屋外側から屋内側に向けて止水板103を左右の支持体102L,102Rに取り付けるに際して、止水板103の下部側を左右の支持体102L,102Rに向けて運びやすいという利点がある。
次に、図5以降も参照しながら、左右の支持体102L,102Rの構成について説明する。図1及び図2に示すように、支持体102L,102Rは、平面視略L字柱状の形態を有していて、出入口Eの左右に対して左右対称状の構成になっている。そこで、出入口Eの前側(屋外側)から見て右側の支持体102Rの構成を代表として説明し、左側にある支持体102Lについての説明は省略する。これに伴い、図5~図9には代表として右側の支持体102Rを図示し、左側の支持体102Lの図示は省略している。
図5~図8に示すように、支持体102Rは、出入口Eの側壁Wに沿って配置される縦長板状の基部122と、基部122の左右内向き側面122aに左右内向き(出入口Eの中央に向けて)突設された縦長板状の止水板取付け面部121とによって、平面視略L字柱状の形態になっている。止水板取付け面部121は、止水板103後面(広幅面部104c)の左右両端側と前後方向で対峙する部分であり、止水板取付け面部121における屋外向きの前面121aに、止水板103の縦パッキン材133が密着当接する。
止水板取付け面部121における前面121aの下端部には、屋外に向けて突出するコーナー部材126が設けられている。実施形態のコーナー部材126は、例えば金属製又は樹脂製であり、縦断面が略直角三角形であり且つ左右に長い略直角三角柱の形態になっている。コーナー部材126において側面視で直角を挟む2面の一方は、止水板取付け面部121における前面121aの下端部に取り付けられ、他方は床面F上に取り付けられている。
実施形態では、コーナー部材126の傾斜面126aが、凹状に湾曲した湾曲傾斜状に形成されていて、止水板取付け面部121の前面121aから床面Fに向けて斜め下向き姿勢になっている。このように、コーナー部材126は、止水板取付け面部121の前面121aと床面Fとが交わるコーナー部に配置されている。止水板103を支持体102L,102Rに取り付けた状態では、コーナー部材126における凹状の傾斜面126aに、止水板103における縦パッキン材133と下端パッキン材135との連接部分が密着当接する。このような密着当接によって、止水板103と支持体102L,102R及び床面Fとの間の水密性が確保される。
なお、止水板取付け面部121の前面121a及び床面Fとコーナー部材126との間には、図示しない止水材(例えば接着剤や弾性体等)が設けられている。このため、止水板取付け面部121の前面121a及び床面Fとコーナー部材126との間の水密性は確保されている。
図5~図8に示すように、支持体102Rには、止水板103の上端面又は左右端面に摺接する摺動性樹脂材123,124が設けられている。実施形態の摺動性樹脂材123,124は、低摩擦係数であり、耐摩耗性、自己潤滑性及び滑り性に優れるとともに、相手材攻撃性の低い樹脂からなるものである。摺動性樹脂材123,124の一例としてはポリアセタール樹脂が挙げられる。
実施形態では、支持体102Rにおける止水板取付け面部121の前面121aと基部122の左右内向き側面122aとの上部に、前方(屋外側)に行くに連れて薄厚のテーパー形状に形成された第1摺動性樹脂材123が設けられている。止水板103を支持体102L,102Rに取り付けた状態では、第1摺動性樹脂材123の下面に、止水板103上端面(上水平面部104a)の左右端部側が圧接している。
第1摺動性樹脂材123が存在することによって、止水板103を左右の支持体102L,102Rに取り付けるに際しては、止水板103の上部側が、屋外側(前側)から屋内側(後側)へ向けて案内されて押し込みやすくなる。また、第1摺動性樹脂材123と床面Fとで止水板103を上下から挟み付けできるから、止水板103の下横パッキン材136を床面Fに密接させるとともに、縦パッキン材133と下端パッキン材135との連接部分をコーナー部材126の傾斜面126aに密接させて、止水板103と左右の支持体102L,102R及び床面Fとの間の水密性を十分に確保できる。
なお、第1摺動性樹脂材123は、後述するロック体110を構成するロック爪111の下向き回動を規制する(回動下限を規定する)役割も担っている。第1摺動性樹脂材123の大きさ(サイズ)は図示のものに限定されない。止水板103を左右の支持体102L,102Rに取り付けた状態で、止水板103上端面(上水平面部104a)の左右端部側に圧接し得る形状であればよい。
また、支持体102Rにおける基部122の左右内向き側面122aには、前方(屋外側)に行くに連れて薄厚のテーパー形状に形成された第2摺動性樹脂材124が設けられている。止水板103を支持体102L,102Rに取り付けた状態では、第2摺動性樹脂材124の左右内向き側面に、止水板103における左右の幅方向端部に嵌め込み接合された端枠体106が圧接している。
第2摺動性樹脂材124が存在することによって、止水板103を左右の支持体102L,102Rに取り付けるに際しては、止水板103における左右の幅方向端部が、屋外側(前側)から屋内側(後側)へ向けて案内されて押し込みやすくなる。また、左右の第2摺動性樹脂材124,124のクサビ作用によって、左右の支持体102L,102Rの間で止水板103を左右から挟み付けでき、止水板103を起立状態(左右の支持体102L,102Rの間を止水板103で塞いだ状態)で安定的に支持できる。
第2摺動性樹脂材124の大きさ(サイズ)も図示のものに限定されない。例えば各支持体102L,102Rにおける基部122の左右内向き側面122a全体を覆う大きさでもよいし、一部を覆う大きさでも構わない。また、第2摺動性樹脂材124が複数に分割されていても差し支えない。止水板103を左右の支持体102L,102Rに取り付けた状態で、止水板103における左右の幅方向端部に圧接し得る形状であればよい。
さらに、図示は省略するが、前述した通り、左右の支持体102L,102Rは、その基部122を側壁Wに沿わせてボルトで固定されていて、ボルトの頭部は、基部122の左右内向き側面122aに露出する。基部122の左右内向き側面122aに第2摺動性樹脂材124を取り付ければ、第2摺動性樹脂材124によってボルトの頭部を目隠しすることが可能であり、そうすれば体裁がよい。
図5~図8に示すように、支持体102Rの上部には、止水板103上部の左右端部側を上方から把持するロック体110が上下回動可能に設けられている。実施形態のロック体110は、支持体102Rの上端面に配置されていて、屋外側(前方)に向けて突出した下向き鉤状のロック爪111を備えている。
支持体102Rの上端面には、適宜間隔を空けて左右方向に並ぶ横向き円筒状の固定ヒンジ112の対が固定されている。ロック爪111の基端側には、横向き円筒状の可動ヒンジ113が形成されている。左右一対の固定ヒンジ112の間にロック爪111の可動ヒンジ113を配置した状態で、左右両固定ヒンジ112,112及び可動ヒンジ113の筒穴にボルト軸114を挿入して貫通させ、ボルト軸114の突出軸部分にナット115を締結することによって、ロック爪111が横向きのボルト軸114回りに上下回動可能になっている。
すなわち、ロック爪111は、支持体102R上端面に設けたヒンジ構造によって上下回動可能になっている。このようにロック爪111をヒンジ式で上下回動させる構成を採用すると、ロック爪111の付け替えを簡単に行える。このため、止水板103の前後厚みが異なるものが複数種類ある場合や、第1摺動性樹脂材123の厚みが異なるものが複数種類ある場合等であっても、これら仕様変更に対応したロック爪111に簡単に付け替えできる。
ロック体110のロック爪111は、ボルト軸114に被嵌されたねじりばね116によって、下向き回動する方向に常時付勢されていて、通常は第1摺動性樹脂材123の上面に当接している。すなわち、ロック爪111の下向き回動の下限は、第1摺動性樹脂材123によって規定されている(第1摺動性樹脂材123によってロック爪111の下向き回動が規制されている)。
図6~図8(A)に示すように、止水板103を左右の支持体102L,102Rに取り付けた状態では、ロック爪111の鉤状部117が止水板103における前面板105上部の左右端部側に引っ掛かり係合するように構成されている。ロック爪111の鉤状部117の引っ掛かり係合によって、止水板103における前面板105上部の左右端部側がロック爪111に把持され、止水板103が起立状態(左右の支持体102L,102Rの間を止水板103で塞いだ状態)に保持される。
ロック爪111における鉤状部117の先端側には、止水板103上部に当接してカム作用でロック爪111を上向きに逃げ回動させるガイド面118が形成されている。屋外側から屋内側に向けて止水板103を左右の支持体102L,102Rに取り付けるに際して、止水板103の板本体104のうち広幅面部104cと上水平面部104aとが交わる上コーナー部104eがロック爪111のガイド面118に当接している間は、ねじりばね116の弾性に抗して、ロック爪111が上向きに逃げ回動する。
そして、止水板103の広幅面部104cにある縦パッキン材133が支持体102Rの止水板取付け面部121の前面121aに密接するまで、止水板103の上部側を押し込みきると、ロック爪111は、ねじりばね116の弾性復元力によって下向きに戻り回動して、ロック爪111の鉤状部117を止水板103における前面板105上部の左右端部側に引っ掛かり係合させ、その結果、止水板103における前面板105上部の左右端部側がロック爪111に把持される。
図5~図8に示すように、支持体102Rには、止水板103の下部を支持体102Rに対して離間不能に保持するストッパー体119が設けられている。実施形態では、支持体102Rにおける基部122の左右内向き側面122aの下部に、ピン形状のストッパー体119が左右内向きに突出するように取り付けられている。図7及び図8(B)に示すように、止水板103の下部側は、止水板103を左右の支持体102L,102Rに取り付けた状態で、支持体102Rにおける止水板取付け面部121の前面121aとストッパー体119との間に落とし込まれている。この点から分かるように、支持体102Rにおける止水板取付け面部121の前面121aとストッパー体119との間には、止水板103の前後厚み分と同程度か若干大きい程度の前後間隔を空けている。ストッパー体119の存在によって、起立状態にある止水板103の下部側が前方(屋外側)にずれ動くのを防止している。
上記の止水装置101の構成において、左右の支持体102L,102Rに止水板103を取り付ける手順としては、例えば次のようになる。すなわち、止水板103における広幅面部104cの左右端部側を支持体102L,102Rの止水板取付け面部121に対峙させながら、前面板105側にいる人が左右の把手109,109を掴んで止水板103を持ち上げ、屋内側に向けて斜め下向き(後方斜め下向き)に傾斜させた止水板103の下部側を、支持体102L,102Rにおける止水板取付け面部121の前面121aとストッパー体119との間に落とし込む(図9(A)参照)。
次いで、支持体102L,102Rにおける止水板取付け面部121の前面121aに向けて、止水板103の上部側を押し込むと、止水板103における前面板105の左右端部側とストッパー体119との当接部を支点として、止水板103が屋内側に向けて回動する。そして、押し込みの初期段階で、止水板103のうち広幅面部104cと上水平面部104aとが交わる上コーナー部104eがロック爪111のガイド面117に当接し、ねじりばね116の弾性に抗してロック爪111を上向きに逃げ回動させる(図9(B)参照)。
さらに、止水板103の上部側の押し込みを続けると、ロック爪111の鉤状部117が止水板103の上コーナー部104eを乗り越えて、止水板103における上水平面部104aの左右端部側に当接した状態になるとともに、止水板103の上コーナー部104eが第1摺動性樹脂材123に接触しつつ屋外側(前側)から屋内側(後側)へ向けて案内される(図9(C)参照)。
そして、止水板103の広幅面部104cにある縦パッキン材113が支持体102Rの止水板取付け面部121の前面121aに密接するまで、止水板103の上部側を押し込みきると、止水板103が起立状態になる。ここで、ロック爪111の鉤状部117は止水板103の上水平面部104aから外れるため、ロック爪111は、ねじりばね116の弾性復元力によって下向きに戻り回動して、ロック爪111の鉤状部117を止水板103における前面板105上部の左右端部側に引っ掛かり係合させ、止水板103における前面板105上部の左右端部側がロック爪111に把持され、止水板103が起立状態にロック(保持)されるのである(図9(D)参照)。
左右の支持体102L,102Rから止水板103を取り外す場合は、左右のロック爪111を人手で上向きに逃げ回動させて、止水板103に対するロック爪111の引っ掛かり係合を解除した状態で、止水板103を屋外側に向けて斜め上向き(前方斜め下向き)に倒し傾斜させ、ロック爪111が止水板103に再係合させないようにして、左右の把手109,109を掴んで止水板103を持ち上げ、支持体102L,102Rにおける止水板取付け面部121の前面121aとストッパー体119との間から、止水板103の下部側を引き上げればよい。
上記の止水装置101の構成によると、止水板103の下部側を、支持体102L,102Rにおける止水板取付け面部121の前面121aとストッパー体119との間に落とし込んでから、支持体102L,102Rにおける止水板取付け面部121の前面121aに向けて、止水板103の上部側を押し込むというツーアクションによって、左右の支持体102L,102R間への止水板103の移動と、ロック体110による止水板103のロックとを行える。すなわち、左右の支持体102L,102R間への止水板103の移動操作をするだけで、あわせてロック体110による止水板103のロックを行える。このため、左右の支持体102L,102Rに対する止水板103の取り付け作業を簡単且つ迅速に実行でき、取り付け作業性(操作性)が格段に優れるとともに、ユーザーフレンドリーなのである。
特に実施形態では、各ロック体110に、下部を支点にして止水板103を起立させると止水板103の上部に当接してカム作用でロック体110を上向きに逃げ回動させるガイド面118が形成されているから、止水板103の取り付け操作の途次に、ロック体110のガイド面118に止水板103上部(上コーナー部104e)を当てれば、ロック体110が上向きに逃げ回動して、止水板103の取り付け操作の邪魔にならない。この点でも、止水板103の取り付け作業性(操作性)の向上に寄与している。
また、各支持体102L,Rには、止水板103の下部を支持体102L,102Rに対して離間不能に保持するストッパー体119が設けられているから、ロック体110とストッパー体119との共働作用によって、止水板103の起立状態をより安定的に維持できる。
さらに、各支持体102L,102Rには、止水板103の上端面又は左右端面に摺接する摺動性樹脂材123,124が設けられているから、止水板103を左右の支持体102L,102Rに取り付ける際は、止水板103を、屋外側(前側)から屋内側(後側)へ向けて案内して押し込みやすい。摺動性樹脂材123と床面Fとの間、又は左右の支持体102L,102R(左右の摺動性樹脂材124,124)の間で、止水板103を上下若しくは左右から挟み付けでき、止水板103を起立状態で安定的に支持できる。
なお、本発明における各部の構成は図示の実施形態に限定されるものではなく、本願発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更が可能である。例えば図10に示すように、ロック体110を蓋カバー139で覆う構成にすることも可能である。蓋カバー139は、ロック爪111の上向き逃げ回動を干渉しないほど内部空間が大きければ、支持体102L,102Rの上端側に着脱可能に取り付けてもよいし、ロック爪111と一体的に上下回動するようにロック体110に取り付けてもよい。
また、図11に示すように、左右の支持体102L,102Rの上部には、止水板103上部の左右端部側を上方から把持(ロック)するロック体として、先に説明した爪タイプのものに代えてパチン錠140を採用することも可能である。
この場合、左右の支持体102L,102Rにおいて少なくとも止水板取付け面部121を第1摺動性樹脂材123よりも上方に延出させ、止水板取付け面部121の前面121a上部(延出部)にフック部材141が設けられている。止水板103における前面板105上部の左右端部側には、上下長手の開閉レバー142が回動可能に取り付けられている。当該開閉レバー142には、係止リング143が回動可能に連結されている。
フック部材141に係止リング143を引っ掛かり係合させてから、開閉レバー142を倒し操作することによって、止水板103上部の左右端部側が左右の支持体102L,102Rに対して起立状態でロックされる。開閉レバー142を起こし操作して、フック部材141に対する係止リング143の引っ掛かり係合を解除すれば、止水板103上部の左右端部側が左右の支持体102L,102Rからロック解除される。
E 出入口
F 床面
W 側壁
101 止水装置
102L 支持体
102R 支持体
103 止水板
104 板本体
104a 上下の水平面部
104b 垂直片
104c 広幅面部
104d 下コーナー部
104e 上コーナー部
105 前面板
106 端枠体
107 横桟
108 発泡樹脂
110 ロック体
111 ロック爪
112 固定ヒンジ
113 可動ヒンジ
114 ボルト軸
115 ナット
116 ねじりばね
117 鉤状部
118 ガイド面
119 ストッパー体
121 止水板取付け面部
121a 前面
122 基部
122a 左右内向き側面
126 コーナー部材
126a 傾斜面
133 縦パッキン材
135 下端パッキン材
136 下横パッキン材

Claims (4)

  1. 間隔を空けて配置された左右一対の支持体と、前記左右両支持体に密接して立設可能な止水板と、前記各支持体の上部に上下回動可能に設けられたロック体とを備えた止水装置であって、
    下部を支点にして前記止水板を起立させると、前記各ロック体は、一旦上向きに逃げ回動してから下向きに戻り回動して前記止水板の上部に係合し、前記止水板を起立状態に保持する、
    止水装置。
  2. 前記各ロック体には、下部を支点にして前記止水板を起立させると前記止水板の上部に当接してカム作用で前記ロック体を上向きに逃げ回動させるガイド面が形成されている、
    請求項1に記載した止水装置。
  3. 前記各支持体には、前記止水板の下部を前記支持体に対して離間不能に保持するストッパー体が設けられている、
    請求項1又は2に記載した止水装置。
  4. 前記各支持体には、前記止水板の上端面又は左右端面に摺接する摺動性樹脂材が設けられている、
    請求項1~3のうちいずれかに記載した止水装置。
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