JP2022016411A - フェノキシ樹脂、熱硬化性樹脂組成物、樹脂シート、樹脂基板、回路基板、および電子装置 - Google Patents

フェノキシ樹脂、熱硬化性樹脂組成物、樹脂シート、樹脂基板、回路基板、および電子装置 Download PDF

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昭良 大葉
Akiyoshi Oba
智將 樫野
Tomomasa Kashino
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Abstract

【課題】高い熱伝導性を有するフェノキシ樹脂、およびこれを用いた樹脂組成物を提供する。
【解決手段】式(1)で表される構造を有するフェノキシ樹脂:
【化1】
Figure 2022016411000022
式(1)中、nは繰り返し単位を表す数であり、2~50の整数を表し、Xは、独立して、メソゲン骨格を有する2価の有機基であり、Yは、独立して、少なくとも1つのカルコン骨格を含有する2価の基である。
【選択図】なし

Description

本発明は、フェノキシ樹脂、およびこれを含む熱硬化性樹脂組成物、ならびに当該熱硬化性樹脂組成物より製造される樹脂シート、樹脂基板、回路基板および電子装置に関する。より詳細には、高熱伝導性材料として使用可能なフェノキシ樹脂およびその用途に関する。
半導体の高集積化や電子機器の処理能力の急速な向上に伴い、処理能力の高い電子部品からは多くの熱が発生する。そのため電子部品から熱を効果的に外部へ放散させる熱対策が非常に重要な課題になっている。このような放熱対策として、プリント配線基板、半導体パッケージ、筐体、ヒートパイプ、放熱板、熱拡散板等の放熱部材には、金属、セラミックス、高分子組成物等の放熱材料からなる熱伝導性部材が適用されている。
これらの放熱部材の中でも、エポキシ樹脂組成物から成形される熱伝導性エポキシ樹脂成形体は、電気絶縁性、機械的性質、耐熱性、耐薬品性、接着性等に優れているため、注型品、積層板、封止材、熱伝導性シート、接着剤等として電気電子分野を中心に広く使用されている。
熱伝導性エポキシ樹脂成形体を構成するエポキシ樹脂組成物は、樹脂、ゴム等の高分子マトリックス材料中に、熱伝導率の高い熱伝導性充填剤を配合したものが知られている。熱伝導性充填剤としては、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、石英等の金属酸化物、窒化ホウ素、窒化アルミニウム等の金属窒化物、炭化ケイ素等の金属炭化物、水酸化アルミニウム等の金属水酸化物、金、銀、銅等の金属、炭素繊維、黒鉛等が用いられている。
さらに高い熱伝導性が要求される場合には、エポキシ樹脂に特殊な熱伝導性充填剤を配合した熱伝導性エポキシ樹脂組成物や熱伝導性エポキシ樹脂成形体が提案されている(たとえば、特許文献1)。また、エポキシ樹脂自体の熱伝導率や耐熱性を向上させることも提案されている(たとえば、特許文献2)。特許文献2では、メソゲン基を有する液晶性エポキシ樹脂等を重合することにより、熱伝導性を向上させた絶縁組成物を得ている。
特開2015-193504号公報 特願2004-331811号公報
しかしながら、本発明者が検討した結果、特許文献2に記載の樹脂組成物は、熱伝導性の点においてさらなる改善の余地を有することが判明した。
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、特定の構造を有する新規なフェノキシ樹脂が高熱伝導性を有することを見出し、本発明を完成させた。
本発明によれば、式(1)で表される構造を有するフェノキシ樹脂が提供される。
Figure 2022016411000001
式(1)中、
nは繰り返し単位を表す数であり、2~50の整数を表し、
Xは、独立して、メソゲン骨格を有する2価の有機基であり、
Yは、独立して、以下式(y1)、(y2)、(y3)、(y4)および(y5)から選択される少なくとも1つの2価の基である。
Figure 2022016411000002
また本発明によれば、式(1)で表される構造を有するフェノキシ樹脂を含む、熱硬化性樹脂組成物が提供される。
Figure 2022016411000003
式(1)中、
nは繰り返し単位を表す数であり、2~50の整数を表し、
Xは、独立して、メソゲン骨格を有する2価の有機基であり、
Yは、独立して、以下式(y1)、(y2)、(y3)、(y4)および(y5)から選択される少なくとも1つの2価の基である。
Figure 2022016411000004
また本発明によれば、上記熱硬化性樹脂組成物をフィルム状に成形して得られる樹脂シートが提供される。
また本発明によれば、上記熱硬化性樹脂組成物の硬化物からなる樹脂基板が提供される。
また本発明によれば、金属層と、前記金属層の少なくとも一方の面に積層された樹脂層と、を備え、前記樹脂層が、上記熱硬化性樹脂組成物の硬化物からなる、回路基板が提供される。
さらにまた本発明によれば、上記回路基板を備える、電子装置が提供される。
本発明によれば、高い熱伝導性を有するフェノキシ樹脂、およびこれを用いた樹脂組成物が提供される。
本実施形態に係る金属ベース基板の構造を示す断面模式図である。 式(y1-1)で表される4,4'-ジヒドロキシカルコンのH-NMRチャートである。 式(y1-1)で表される4,4'-ジヒドロキシカルコンのH-NMRチャートである。 式(y3-1)で表される4,4'-ジヒドロキシ-2,2'-ジメトキシカルコンのH-NMRチャートである。 式(y3-1)で表される4,4'-ジヒドロキシ-2,2'-ジメトキシカルコンのH-NMRチャートである。 式(y4-1)で表されるジヒドロキシテレフタルカルコンのH-NMRチャートである。 式(y4-1)で表されるジヒドロキシテレフタルカルコンのH-NMRチャートである。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。なお、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。また、「~」は特に断りがなければ「以上」から「以下」を表す。
[フェノキシ樹脂(A)]
本実施形態のフェノキシ樹脂(A)は、下記式(1)で表される構造を有する。
Figure 2022016411000005
式(1)中、
nは繰り返し単位を表す数であり、2~50の整数を表し、好ましくは、5以上30以下である。
Xは、独立して、メソゲン骨格を有する2価の有機基である。
Yは、独立して、以下式(y1)、(y2)、(y3)、(y4)および(y5)から選択される少なくとも1つの2価の基である。
Figure 2022016411000006
本実施形態のフェノキシ樹脂(A)は、その構造中に、式(1)中「X」として表されるメソゲン骨格を有する2価の有機基と、式(1)中「Y」として表され、カルコン骨格含有基である、式(y1)、(y2)、(y3)、(y4)および(y5)から選択される少なくとも1つの2価の基とを有する。このような構造を有することにより、フェノキシ樹脂(A)の硬化物は高い熱伝導性を有する。式(1)中のXが式(y1)、または(y2)であるフェノキシ樹脂は、その硬化物が高い熱伝導性を有するとともに、シクロヘキサン等の有機溶媒に対する溶解性に優れるため、取扱い性が良好である。また式(1)中のXが式(y3)であるフェノキシ樹脂は、その硬化物が高い熱伝導性を有し、シクロヘキサン等の有機溶媒に対する溶解性に優れ、さらに比較的低い融点を有するため、特に取扱い性が良好である。さらにまた式(1)中のXが式(y4)または(y5)であるフェノキシ樹脂は、その硬化物が特に高い熱伝導性を有し、ジメチルホルムアミド等のアミド系溶媒に対する溶解性を有する。
一実施形態において、式(1)中のX基が有するメソゲン骨格としては、ビフェニル骨格、ナフタレン骨格、フェニルベンゾエート骨格、アゾベンゼン骨格、スチルベン骨格、シクロヘキシルベンゼン骨格、およびそれらの誘導体が挙げられる。X基が上記のメソゲン骨格を有することにより、フェノキシ樹脂(A)は、高い熱伝導性を有し得る。
一実施形態において、式(1)のX基の少なくとも1つが、式(2)で表される基である。式(2)で表されるメソゲン骨格を有する構造を含むことにより、フェノキシ樹脂(A)は高い熱伝導性を有するとともに、優れた耐熱性を有する。
Figure 2022016411000007
式(2)において、R~Rは、独立して、水素原子または炭素数1~4の直鎖または分枝鎖のアルキル基を表し、*は連結位置を表す。式(1)中の複数のX基は、同一であってもよいし、それぞれ異なっていてもよい。
一実施形態において、式(2)で表される基は、好ましくは、R、R、R、およびRが炭素数1~4のアルキル基であり、R、R、R、およびRが水素原子である基である。中でも、式(2)においてR、R、R、およびRが炭素数1のアルキル基であり、R、R、R、およびRが水素原子である基(「テトラメチルビフェニル基」と称する)が、得られるフェノキシ樹脂(A)の熱伝導性と耐熱性とを優れたバランスで両立できる点で好ましい。
一実施形態において、式(2)で表される基は、R、R、R、およびRが炭素数1のアルキル基であり、R、R、R、およびRが水素原子である基(「ビフェニル基」と称する)であってもよい。このような基を有することにより、フェノキシ樹脂(A)は優れた熱伝導性と耐熱性とを有する。
一実施形態において、式(1)は、X基として、テトラメチルビフェニル基とビフェニル基とを含むことが好ましい。これらの基を組み合わせて含むフェノキシ樹脂(A)は、熱伝導性と耐熱性とを優れたバランスで有し得る。
式(1)で表されるフェノキシ樹脂(A)は、上述のX基およびY基に加えて、当該フェノキシ樹脂(A)の有する特性に影響を与えない範囲で、他の基を含んでもよい。
フェノキシ樹脂(A)の重量平均分子量(Mw)は、たとえば、3,000以上20,000以下であり、好ましくは、3,500以上10,000以下、より好ましくは、4,000~7,000である。Mwはゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定し、標準ポリスチレン検量線を用いて換算した値を示す。Mwを上記範囲とすることで、フェノキシ樹脂(A)の熱伝導性をより向上することができる。
本実施形態において、フェノキシ樹脂の重量平均分子量は、GPC(Gel Permeation Chromatography)を用いて分子量分布曲線を得ることにより測定できる。フェノキシ樹脂(A)の重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)、および分散度(PDI:Mw/Mn)は、GPC測定により得られる標準ポリスチレン(PS)の検量線から求めたポリスチレン換算値を用いて、算出する。
GPCの測定条件は、たとえば以下の通りである。
東ソー(株)社製ゲルパーミエーションクロマトグラフィー装置HLC-8320GPC
カラム:東ソー(株)社製TSK-GEL GMH、G2000H、SuperHM-M
検出器:液体クロマトグラム用RI検出器
測定温度:40℃
溶媒:THF
試料濃度:2.0mg/ミリリットル
フェノキシ樹脂(A)の分散度(Mw/Mn)は、例えば、1.00~8.00であり、好ましくは2.00~7.50であり、より好ましくは2.50~7.00である。分散度を上記範囲とすることで、フェノキシ樹脂(A)の熱伝導性および流動性をより向上させることができる。
フェノキシ樹脂(A)は、重量平均分子量(Mw)が1000以下の低分子量フェノキシ樹脂を含んでもよい。フェノキシ樹脂(A)が低分子量フェノキシ樹脂を含む場合、低分子量フェノキシ樹脂は、GPC測定により得られた分子量分布全体の全面積100%に占める、重量平均分子量Mwが1,000以下に該当する成分の面積総和の割合として、例えば、5%以上60%以下、好ましくは、10%以上50%以下の量である。上記範囲の量で、低分子量フェノキシ樹脂を含むフェノキシ樹脂(A)は、流動性が改善され、取り扱い性に優れる。よって、たとえば、フェノキシ樹脂(A)をシートまたはフィルムの形態に加工する場合の加工安定性が改善される。
フェノキシ樹脂(A)のエポキシ当量は、本発明の効果の観点から、300g/eq以上6,000g/eq以下、好ましくは350g/eq以上5,000g/eq以下、より好ましくは400g/eq以上4,500g/eq以下である。
フェノキシ樹脂(A)の180℃の溶融粘度は、50mPa・s以下、好ましくは30mPa・s以下である。これにより、成形性に優れ、フェノキシ樹脂(A)をシートまたはフィルムの形態に加工する場合、加工安定性に優れる。
本実施形態のフェノキシ樹脂(A)は、上記構成を備えることにより、その硬化物の熱伝導性を向上することができる。フェノキシ樹脂(A)の硬化物の熱伝導率は、例えば、0.30W/(m・K)以上であり、好ましくは、0.35W/(m・K)以上であり、より好ましくは、0.40W/(m・K)以上である。
[フェノキシ樹脂(A)の製造]
本実施形態の一般式(1)で表されるフェノキシ樹脂(A)は、一般式(a)で表される2官能エポキシ化合物(a)と、式(b)で表される2官能フェノール化合物(b)とを反応させることで合成することができる。
Figure 2022016411000008
式(a)中、Xは、式(1)におけるXと同義であり、式(b)中、Yは、式(1)におけるYと同義である。
上記の反応は、無溶媒下または反応溶媒の存在下に、反応触媒を用いて行うことができる。
前記反応溶媒としては、非プロトン性有機溶媒、例えば、メチルエチルケトン、ジオキサン、テトラヒドロフラン、アセトフェノン、N-メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、N,N-ジメチルアセトアミド、スルホラン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、シクロヘキサノンなどを好適に用いることができる。反応溶媒を用いることで初期の粘度を低減させることができ、モノマーの反応性が向上する。
前記反応触媒としては、従来公知の重合触媒を用いることができ、アルカリ金属水酸化物、第三アミン化合物、第四アンモニウム化合物、第三ホスフィン化合物、および第四ホスホニウム化合物、イミダゾール化合物が好適に使用される。
具体的には、2官能エポキシ化合物(a)と、2官能フェノール化合物(b)と、反応触媒と、必要に応じて反応溶媒とを添加し、攪拌下に溶融混合する。溶融混合する際の加熱温度は90~120℃程度、混合時間は30分間~2時間程度、反応圧力は常圧で行われる。
溶融混合後、混合溶液を昇温し、所定の反応温度において減圧または常圧下で重合反応を行う。反応温度は140~180℃程度、反応時間は2時間~10時間程度、反応圧力は1~760Torr程度で行われる。
反応終了後に溶媒置換などを行なうことで好適な溶媒に溶解した樹脂として得ることが可能である。また、溶媒反応で得られたフェノキシ樹脂(A)は、蒸発器等を用いた脱溶媒処理をすることにより、溶媒を含まない固形状の樹脂として得ることもできる。
上記の合成方法における、出発物質の使用量、反応温度、反応時間等の反応条件を適宜選択して重合度を調整することにより、所望の重量平均分子量を有するフェノキシ樹脂(A)を得ることができる。
[熱硬化性樹脂組成物]
以下、上述の本実施形態のフェノキシ樹脂(A)を用いた熱硬化性樹脂組成物について説明する。本実施形態の熱硬化性樹脂組成物は、フェノキシ樹脂(A)を含み、その用途に応じて、その他の成分を含む。以下、本実施形態の熱硬化性樹脂組成物を構成し得る成分について説明する。
(フェノキシ樹脂(A))
本実施形態の熱硬化性樹脂組成物は、上記のフェノキシ樹脂(A)を含む。本実施形態の熱硬化性樹脂組成物を、例えば、放熱絶縁材料に用いる場合、フェノキシ樹脂(A)の含有量は、以下で説明する無機充填材を含まない熱硬化性樹脂組成物の固形分(不揮発分)全体に対して、例えば、1質量%~70質量%、好ましくは2質量%~50質量%、より好ましくは3質量%~45質量%である。
(熱伝導性フィラー)
本実施形態の熱硬化性樹脂組成物は、熱伝導性フィラーを含んでもよい。熱伝導性フィラーを配合することにより、本実施形態の熱硬化性樹脂組成物を、放熱部材を作製するための材料として使用することができる。熱伝導性フィラーは、たとえば、20W/m・K以上の熱伝導率を有する高熱伝導性無機粒子を含むことができる。高熱伝導性無機粒子としては、例えば、アルミナ、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化ケイ素、炭化ケイ素、および酸化マグネシウムが挙げられる。これらを単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記熱伝導性フィラーとして、窒化ホウ素を用いる場合、窒化ホウ素は、鱗片状窒化ホウ素の、単分散粒子、凝集粒子またはこれらの混合物を含むことができる。鱗片状窒化ホウ素は顆粒状に造粒されていてもよい。鱗片状窒化ホウ素の凝集粒子を用いることによって、得られる熱硬化性樹脂組成物の熱伝導性をより一層高めることができる。凝集粒子は、焼結粒子であっても、非焼結粒子であってもよい。
(熱硬化性樹脂)
本実施形態の熱硬化性樹脂組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、フェノキシ樹脂(A)以外の他の熱硬化性樹脂を含んでもよい。上記の他の熱硬化性樹脂としては、例えば、本実施形態のフェノキシ樹脂(A)以外のエポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ベンゾオキサジン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、シリコーン樹脂、シアネート樹脂、ビスマレイミド樹脂、アクリル樹脂、フェノール誘導体またはこれらの誘導体等が挙げられる。これらの熱硬化性樹脂は、1分子内に反応性官能基を2個以上有するモノマー、オリゴマー、ポリマー全般を用いることができ、その分子量や分子構造は特に限定されない。これらを単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(硬化剤)
本実施形態の熱硬化性樹脂組成物は、必要に応じて、硬化剤を含んでもよい。上記硬化剤としては、熱硬化性樹脂の種類に応じて選択され、これと反応するものであれば特に限定されない。上記硬化剤としては、フェノール樹脂系硬化剤、アミン系硬化剤、酸無水物系硬化剤、メルカプタン系硬化剤等を挙げることができる。これらを単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(硬化促進剤)
上記熱硬化性樹脂組成物は、必要に応じて、硬化促進剤を含むことができる。
上記硬化促進剤の種類や配合量は特に限定されないが、反応速度や反応温度、保管性などの観点から、適切なものを選択することができる。
上記硬化促進剤としては、例えば、イミダゾール類、有機リン化合物、3級アミン類、フェノール化合物、有機酸等が挙げられる。これらを単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。この中でも、耐熱性を高める観点から、イミダゾール類などの窒素原子含有化合物を用いることが好ましい。
(シランカップリング剤)
上記熱硬化性樹脂組成物は、シランカップリング剤を含んでもよい。これにより、熱硬化性樹脂組成物中における熱伝導性フィラーの相溶性を向上させることができる。カップリング剤は、熱硬化性樹脂組成物に添加してもよいし、熱伝導性フィラー表面に処理して使用してもよい。
本実施形態の熱硬化性樹脂組成物は、上述した成分以外の他の成分を含むことができる。この他の成分としては、例えば、酸化防止剤、レベリング剤が挙げられる。
[熱硬化性樹脂組成物の製造方法]
上記の各成分を、溶剤中に溶解、混合、撹拌することにより樹脂ワニス(ワニス状の熱硬化性樹脂組成物)を調製することができる。この混合は、超音波分散方式、高圧衝突式分散方式、高速回転分散方式、ビーズミル方式、高速せん断分散方式、および自転公転式分散方式などの各種混合機を用いることができる。
上記溶剤としては特に限定されないが、アセトン、メチルイソブチルケトン、トルエン、酢酸エチル、シクロヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサノン、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、エチレングリコール、セルソルブ系、カルビトール系、アニソール、およびN-メチルピロリドン等が挙げられる。
[熱硬化性樹脂組成物の用途]
(樹脂シート)
本実施形態の樹脂シートは、キャリア基材と、キャリア基材上に設けられた、本実施形態の熱硬化性樹脂組成物からなる樹脂層と、を備えるものである。本実施形態の樹脂シートは、放熱部材として用いられる熱伝導性樹脂シートとして使用することができる。
上記樹脂シートは、たとえばワニス状の熱硬化性樹脂組成物をキャリア基材上に塗布して得られた塗布膜(樹脂層)に対して、溶剤除去処理を行うことにより得ることができる。上記樹脂シート中の溶剤含有率が、熱硬化性樹脂組成物全体に対して10重量%以下とすることができる。たとえば80℃~200℃、1分間~30分間の条件で溶剤除去処理を行うことができる。
また、本実施形態において、上記キャリア基材としては、例えば、高分子フィルムや金属箔などを用いることができる。当該高分子フィルムとしては、特に限定されないが、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル、ポリカーボネート、シリコーンシート等の離型紙、フッ素系樹脂、ポリイミド樹脂などの耐熱性を有した熱可塑性樹脂シート等が挙げられる。当該金属箔としては、特に限定されないが、例えば、銅および/または銅系合金、アルミおよび/またはアルミ系合金、鉄および/または鉄系合金、銀および/または銀系合金、金および金系合金、亜鉛および亜鉛系合金、ニッケルおよびニッケル系合金、錫および錫系合金などが挙げられる。
(樹脂基板)
本実施形態の樹脂基板は、上記熱硬化性樹脂組成物の硬化物で構成された絶縁層を備える。この樹脂基板は、例えば、LED、パワーモジュールなどの電子部品を搭載するためのプリント基板の材料として用いることができる。
(金属ベース基板)
本実施形態の一例として、金属ベース基板100について図1に基づいて説明する。
図1は、金属ベース基板100の構成の一例を示す断面図である。
上記金属ベース基板100は、図1に示すように、金属基板101と、金属基板101上に設けられた絶縁層102と、絶縁層102上に設けられた金属層103と、を備えることができる。この絶縁層102は、上記の熱硬化性樹脂組成物からなる樹脂層、熱硬化性樹脂組成物の硬化物および積層板からなる群から選択される一種で構成することが可能である。これらの樹脂層、積層板のそれぞれは、金属層103の回路加工の前では、Bステージ状態の熱硬化性樹脂組成物で構成されていてもよく、回路加工の後では、それを硬化処理されてなる硬化体であってもよい。
金属層103は絶縁層102上に設けられ、回路加工されるものである。この金属層103を構成する金属としては、例えば、銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル、鉄、錫等から選択される一種または二種以上が挙げられる。これらの中でも、金属層103は、好ましくは銅層またはアルミニウム層であり、特に好ましくは銅層である。銅またはアルミニウムを用いることで、金属層103の回路加工性を良好なものとすることができる。金属層103は、板状で入手できる金属箔を用いてもよいし、ロール状で入手できる金属箔を用いてもよい。
金属層103の厚みの下限は、例えば、0.01mm以上であり、好ましくは0.035mm以上であれば、高電流を要する用途に適用できる。
また、金属層103の厚みの上限は、例えば、10.0mm以下であり、好ましくは5mm以下である。このような数値以下であれば、回路加工性を向上させることができ、また、基板全体としての薄型化を図ることができる。
金属基板101は、金属ベース基板100に蓄積された熱を放熱する役割を有する。金属基板101は、放熱性の金属基板であれば特に限定されないが、例えば、銅基板、銅合金基板、アルミニウム基板、アルミニウム合金基板であり、銅基板またはアルミニウム基板が好ましく、銅基板がより好ましい。銅基板またはアルミニウム基板を用いることで、金属基板101の放熱性を良好なものとすることができる。
金属基板101の厚さは、本発明の目的が損なわれない限り、適宜設定できる。
金属基板101の厚さの上限は、例えば、20.0mm以下であり、好ましくは5.0mm以下である。この数値以下の金属基板101を用いることで、金属ベース基板100の外形加工や切り出し加工等における加工性を向上させることができる。
また、金属基板101の厚さの下限は、例えば、0.01mm以上であり、好ましくは0.6mm以上である。この数値以上の金属基板101を用いることで、金属ベース基板100全体としての放熱性を向上させることができる。
本実施形態において、金属ベース基板100は、各種の基板用途に用いることが可能であるが、熱伝導性及び耐熱性に優れることから、LEDやパワーモジュールを用いるプリント基板として用いることが可能である。
金属ベース基板100は、パターンにエッチング等することによって回路加工された金属層103を有することができる。この金属ベース基板100において、最外層に不図示のソルダーレジストを形成し、露光・現像により電子部品が実装できるよう接続用電極部が露出されていてもよい。
以上、本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、本発明の効果を損なわない範囲で、上記以外の様々な構成を採用することができる。
以下、本発明を実施例および比較例により説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例で用いた原料は以下の通りである。
(エポキシ化合物)
・YX4000:下記式(3)で表されるテトラメチルビフェニル型エポキシ樹脂(2官能エポキシ化合物、メソゲン構造あり、三菱ケミカル(株)社製)
Figure 2022016411000009
(フェノール化合物)
・カルコン(y1-1):式(y1-1)で表される、4,4'-ジヒドロキシカルコン
Figure 2022016411000010
式(y1-1)で表される4,4'-ジヒドロキシカルコンは、以下の手順で合成した。
4'-ヒドロキシアセトフェノン10g(0.07モル)および4-ヒドロキシベンズアルデヒド9g(0.07モル)を、エタノール100mlに溶解した。この混合溶液に、硫酸(99%)5mlを加え、25℃で12時間反応させた。得られた反応混合物を、純水で洗浄することにより精製した。H-NMRの測定により、得られた生成物が式(y1-1)の構造を有することを確認した。図2に、H-NMRチャートを示し、図3に、7.2-9.2ppm付近のH-NMRチャートを示す。
・カルコン(y3-1):式(y3-1)で表される4,4'-ジヒドロキシ-2,2'-ジメトキシカルコン
Figure 2022016411000011
式(y3-1)で表される4,4'-ジヒドロキシ-2,2'-ジメトキシカルコンは、以下の手順で合成した。
2'-メトキシ-4'-ヒドロキシアセトフェノン5.5g(0.03モル)および2-メトキシ-4-ヒドロキシベンズアルデヒド5g(0.03モル)を、エタノール50mlに溶解した。この混合溶液に、硫酸(99%)3mlを加え、25℃で12時間反応させた。得られた反応混合物を、純水で洗浄することにより精製した。H-NMRの測定により、得られた生成物が式(y3-1)の構造を有することを確認した。図4に、H-NMRチャートを示し、図5に、6.8-7.8ppm付近のH-NMRチャートを示す。
・カルコン(y4-1):式(y4-1)で表されるジヒドロキシテレフタルカルコン
Figure 2022016411000012
式(y4-1)で表されるジヒドロキシテレフタルカルコンは、以下の手順で合成した。
4'-ヒドロキシアセトフェノン10g(0.07モル)およびテレフタルアルデヒド5g(0.03モル)を、エタノール100mlに溶解した。この混合溶液に、硫酸(99%)5mlを加え、25℃で12時間反応させた。得られた反応混合物を、純水で洗浄することにより精製した。H-NMRの測定により、得られた生成物が式(y4-1)の構造を有することを確認した。図6に、H-NMRチャートを示し、図7に、6.8-7.2ppm付近のH-NMRチャートを示す。
<フェノキシ樹脂(A)の合成>
(実施例1)
上記式(3)で表されるエポキシ化合物62重量部、上記式(y1-1)で表されるフェノール化合物(4,4'-ジヒドロキシカルコン)31重量部、トリフェニルホスフィン(TPP)0.05重量部、及び溶剤(シクロヘキサノン)7重量部を反応器に投下し、100℃~110℃で1時間溶融混合した。そして、混合液を170℃に昇温し、当該温度で減圧下にて溶剤を除去しながら反応させ、GPCで目的の分子量となることを確認し、反応を停止させ、下記化学式で表されるフェノキシ樹脂を得た。反応は16時間行った。反応後、シクロヘキサノンを樹脂に対して100重量部添加して樹脂を溶解し室温まで冷却した。冷却後、メタノールを用いた再沈殿法により精製して、以下の式(5)で表されるフェノキシ樹脂(化学式中の繰り返し単位数nの平均値は7)を100重量部得た。
Figure 2022016411000013
(実施例2)
4,4'-ジヒドロキシカルコンの代わりに式(y3-1)で表されるジヒドロキシカルコンを用いたこと以外は、実施例1と同様にして、上記式(5)で表されるフェノキシ樹脂(化学式中の繰り返し単位数nの平均値は7)を100重量部得た。
(実施例3)
4,4'-ジヒドロキシカルコンの代わりに式(y4-1)で表されるジヒドロキシカルコンを用いたこと以外は、実施例1と同様にして、上記式(5)で表されるフェノキシ樹脂(化学式中の繰り返し単位数nの平均値は7)を100重量部得た。
(比較例1)
フェノキシ樹脂として、直鎖型フェノキシ樹脂1:下記の式(6)で表されるビスフェノールA型フェノキシ樹脂(メソゲン構造なし、三菱ケミカル(株)社製、YP-55)を使用した。
Figure 2022016411000014
実施例および比較例のフェノキシ樹脂の物性値を以下の方法で測定した。
(分子量、分散度、およびピーク面積)
GPCの測定条件は、以下の通りである。
・東ソー(株)社製ゲルパーミエーションクロマトグラフィー装置HLC-8320GPC
・カラム:東ソー(株)社製TSK-GEL GMH、G2000H、SuperHM-M
・検出器:液体クロマトグラム用RI検出器
・測定温度:40℃
・溶媒:THF
・試料濃度:2.0mg/ミリリットル
重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)、および分散度(PDI:Mw/Mn)は、GPC測定により得られる標準ポリスチレン(PS)の検量線から求めたポリスチレン換算値を用いて、算出した。
上記GPC測定により得られた分子量に関するデータに基づき、GPC測定により得られた分子量分布の全面積を100%としたとき、測定対象のフェノキシ樹脂全体に含まれるMwが1k以下の低分子量フェノキシ樹脂に対応するピークについて、そのピーク面積の面積割合(%)を算出した。結果を表1に示す。
(熱伝導率)
・樹脂成形体の作製
実施例1~3または比較例1の各フェノキシ樹脂100重量部に触媒(2-メチルイミダゾール)2重量部を混合した混合物を、離型剤を塗布した金型にセットし、コンプレッション成形を180℃、30min行い、直径10mm×厚み1mmの樹脂成形物を得た。その後、オーブンにて180℃、180minの硬化を行い、樹脂成形体(熱伝導率測定用サンプル)を得た。
・樹脂成形体の熱伝導率の測定
得られた樹脂成形体から、厚み方向測定用として、直径10mm×厚み1mmに加工したものを試験片とした。次に、ULVAC社製のXeフラッシュアナライザーTD-1RTVを用いて、レーザーフラッシュ法により板状の試験片の厚み方向の熱拡散係数(α)の測定を行った。測定は、大気雰囲気下、25℃の条件下で行った。
樹脂成形体について、得られた熱拡散係数(α)、比熱(Cp)、密度(Sp)の測定値から、下記式に基づいて熱伝導率を算出した。結果を以下の表1に示す。
熱伝導率[W/m・K]=α[m/s]×Cp[J/kg・K]×Sp[g/cm3]
Figure 2022016411000015
実施例のフェノキシ樹脂は、比較例のフェノキシ樹脂と比較して熱伝導性に優れる結果が示された。このような新規なフェノキシ樹脂は、樹脂材料に用いることができ、さらに、放熱絶縁基板やシートなどの放熱絶縁材料に好適に用いることができる。
100 金属ベース基板
101 金属基板
102 絶縁層
103 金属層

Claims (24)

  1. 式(1)で表される構造を有するフェノキシ樹脂:
    Figure 2022016411000016
    式(1)中、
    nは繰り返し単位を表す数であり、2~50の整数を表し、
    Xは、独立して、メソゲン骨格を有する2価の有機基であり、
    Yは、独立して、以下式(y1)、(y2)、(y3)、(y4)および(y5)から選択される少なくとも1つの2価の基である。
    Figure 2022016411000017
  2. 前記メソゲン骨格が、ビフェニル骨格、ナフタレン骨格、フェニルベンゾエート骨格、アゾベンゼン骨格、スチルベン骨格、シクロヘキシルベンゼン骨格、およびそれらの誘導体から選択される少なくとも1つである、請求項1に記載のフェノキシ樹脂。
  3. 前記Xの少なくとも1つが、式(2)で表される基を含む、請求項1または2に記載のフェノキシ樹脂:
    Figure 2022016411000018
    式(2)中、R~Rは、独立して、水素原子または炭素数1~4の直鎖または分枝鎖のアルキル基を表し、*は連結位置を表す。
  4. 前記式(2)で表される基において、R、R、R、およびRが炭素数1~4のアルキル基であり、R、R、R、およびRが水素原子である、請求項3に記載のフェノキシ樹脂。
  5. 前記式(2)で表される基において、R、R、R、およびRが炭素数1のアルキル基であり、R、R、R、およびRが水素原子である、請求項3に記載のフェノキシ樹脂。
  6. 前記式(2)で表される基において、R~Rのすべてが水素原子である、請求項3に記載のフェノキシ樹脂。
  7. 重量平均分子量が、3,000以上20,000以下である、請求項1~6のいずれか1項に記載のフェノキシ樹脂。
  8. 当該フェノキシ樹脂の硬化物の熱伝導率が、0.3W/(m・K)以上である、請求項1~7のいずれか1項に記載のフェノキシ樹脂。
  9. 重量平均分子量が1000以下である式(1)で表される低分子量フェノキシ樹脂を含み、
    ゲルパーミエーションクロマトグラフィーで得られる当該フェノキシ樹脂の分子量分布において、前記低分子量フェノキシ樹脂のピーク面積が、全ピーク面積100%に対して、5%以上60%以下である、請求項1~8のいずれか1項に記載のフェノキシ樹脂。
  10. 式(1)で表される構造を有するフェノキシ樹脂を含む、熱硬化性樹脂組成物:
    Figure 2022016411000019
    式(1)中、
    nは繰り返し単位を表す数であり、2~50の整数を表し、
    Xは、独立して、メソゲン骨格を有する2価の有機基であり、
    Yは、独立して、以下式(y1)、(y2)、(y3)、(y4)および(y5)から選択される少なくとも1つの2価の基である。
    Figure 2022016411000020
  11. 前記メソゲン骨格が、ビフェニル骨格、ナフタレン骨格、フェニルベンゾエート骨格、アゾベンゼン骨格、スチルベン骨格、シクロヘキシルベンゼン骨格、およびそれらの誘導体から選択される少なくとも1つである、請求項10に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  12. 前記Xの少なくとも1つが、式(2)で表される基である、請求項10または11に記載の熱硬化性樹脂組成物:
    Figure 2022016411000021
    式(2)中、R~Rは、独立して、水素原子または炭素数1~4の直鎖または分枝鎖のアルキル基を表し、*は連結位置を表す。
  13. 前記式(2)で表される基において、R、R、R、およびRが炭素数1~4のアルキル基であり、R、R、R、およびRが水素原子である、請求項12に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  14. 前記式(2)で表される基において、R、R、R、およびRが炭素数1のアルキル基であり、R、R、R、およびRが水素原子である、請求項12に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  15. 前記式(2)で表される基において、R~Rのすべてが水素原子である、請求項12に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  16. 前記フェノキシ樹脂の重量平均分子量が、3,000以上20,000以下である、請求項10~15のいずれか1項に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  17. 前記フェノキシ樹脂の硬化物の熱伝導率が、0.3W/(m・K)以上である、請求項10~16のいずれか1項に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  18. 重量平均分子量が1000以下である前記式(1)で表されるフェノキシ樹脂をさらに含む、請求項10~17のいずれか1項に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  19. 熱伝導性フィラーをさらに含む、請求項10~18のいずれか1項に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  20. 溶剤をさらに含む、請求項10~19のいずれか1項に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  21. 請求項10~20のいずれか1項に記載の熱硬化性樹脂組成物をフィルム状に成形して得られる樹脂シート。
  22. 請求項10~20のいずれか1項に記載の熱硬化性樹脂組成物の硬化物からなる樹脂基板。
  23. 金属層と、
    前記金属層の少なくとも一方の面に積層された樹脂層と、を備え、
    前記樹脂層が、請求項10~20のいずれか1項に記載の熱硬化性樹脂組成物の硬化物からなる、回路基板。
  24. 請求項23に記載の回路基板を備える、電子装置。
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