JP2022015893A - 乗物用ドアおよび乗物用ドアの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ウインドウガラスの縁部を囲むガラスランが分割された場合でも、分割されたガラスラン同士の位置合わせが容易な乗物用ドアおよび乗物用ドアの製造方法。【解決手段】ドア本体部11と、ドア本体部11の上方に配されて窓用開口部41を形成する窓枠部40と、ガラスウインドウ44とを備える乗物用ドア10であって、窓枠部40は上側ガラスラン52を備えており、ドア本体部11は上側ガラスラン52と連なる下側ガラスラン30を備えており、下側ガラスラン30の上端部に、下側ガラスラン30から立ち上がるとともに少なくとも上方に向けて回動可能な構成を備える係止部34が設けられており、上側ガラスラン52には、回動させられることで下側ガラスラン30から上側ガラスラン52に跨がる係止部34を係止可能な被係止部56が設けられている。【選択図】図9
Description
本明細書に開示される技術は、乗物用ドアおよび乗物用ドアの製造方法に関する。
自動車等の乗物用ドアは、枠状部に囲まれた窓用開口部と、窓用開口部を開閉する昇降可能なウインドウガラスと、窓用開口部の下方に配されてウインドウガラスを収納可能な収納部を有するドア本体部と、を備えている。
ところで最近、組立工程を簡略化するために、ドア本体部を構成する部材のモジュール化が進められている。例えば、ウインドウガラスを昇降させるウインドウレギュレータ等のパワーウィンド機構や、側突時における衝撃吸収用のサイドビーム、ドアに取り付けられる装置を制御するリモートコントロール機構等の部材を、基材であるモジュールパネルに一体的に保持したドアモジュールが知られている。また、ウインドウガラス自体も、乗物用ドアの組み付け前に、予めモジュールパネルと一体化する構成が提案されている。このようなドアモジュールは、乗物用ドアのドア本体部の外側を構成するパネル部に対して、乗物室内側から取り付けられる。上述したウインドウガラスを収納可能な収納部は、例えばパネル部とドアモジュールとの間に形成された空間とされる。
乗物用ドアにおいては、ガラスウインドウの縁部を囲んで止水性や遮音性、円滑な摺動性を図るためのガラスランが設けられている。ところが、上述したようにドア本体部の構成部材をモジュール化し、組立性の観点からガラスウインドウをモジュールパネルに予め組み付ける構成とした場合、モジュールパネルに設けるガラスランと、枠状部に設けるガラスランとが別部材となり、両者の間に境界部ができる。このような境界部においては、止水性や遮音性、ガラスウインドウの円滑な摺動を妨げることを回避するべく、隙間ができないよう、ガラスランの端部同士を正確に位置合わせすることが望まれる。
本明細書に開示される技術は上記事情に鑑みてなされたものであって、ウインドウガラスの縁部を囲むガラスランが分割された場合でも、分割されたガラスラン同士の位置合わせが容易な乗物用ドアおよび乗物用ドアの製造方法を提供することを目的とするものである。
本明細書に開示される技術は、ドア本体部と、前記ドア本体部の上方に配されて窓用開口部を形成する枠状の窓枠部と、前記ドア本体部と前記窓用開口部との間を移動可能なガラスウインドウとを備える乗物用ドアであって、前記窓枠部は、前記ガラスウインドウの縁部を取り囲み可能な上側ガラスランを備えており、前記ドア本体部は、前記上側ガラスランと連なるとともに前記ガラスウインドウの縁部を取り囲み可能な下側ガラスランを備えており、前記上側ガラスランおよび前記下側ガラスランの一方には、前記上側ガラスランおよび前記下側ガラスランの他方に近接する端部に、当該ガラスランから立ち上がるとともに少なくとも前記他方側に向けて回動可能な構成を備える係止部が設けられており、前記他方には、回動させられることで前記一方から前記他方に跨がる前記係止部を係止可能な被係止部が設けられている。
このような構成によれば、ウインドウガラスの縁部を囲むガラスランがドア本体部と窓枠部との間で分割された場合でも、一方側に設けた係止部を他方側に設けた被係止部に係止する構成とすることにより、ガラスランの境界部に隙間を生じさせることを抑制しつつ、確実に位置合わせすることができる。
ドア本体部は、取付開口を有するインナパネルと、取付開口を閉塞するように設置されるモジュールパネルとを備えており、下側ガラスランはモジュールパネルに設けられている構成としてもよい。
このような構成によれば、従来乗物用ドアに組み付け難かったガラスウインドウを、予めモジュールパネルの下側ガラスランに一体化させておくことができるから、乗物用ドアの組付作業が容易になる。
係止部は下側ガラスランに設けられ、被係止部は上側ガラスランに設けられている構成としてもよい。
このような構成によれば、外部から目視可能な窓枠部に設けられる上側ガラスランをなるべく移動させることなく、目視不可能な下側ガラスランの位置を調節して、係止部を被係止部に係止させることができる。
上側ガラスランおよび下側ガラスランはガラスウインドウの縁部を取り囲み可能な溝形状をなしており、係止部および被係止部は、対応する上側ガラスランまたは下側ガラスランに対してガラスウインドウの外周端面と対向する底部の内側に設けられている構成としてもよい。
このような構成によれば、ドア本体部が組み付けられた状態において係止部と被係止部の係止作業が容易である。
また、本明細書に開示される技術は、取付開口を有するインナパネルと、前記取付開口を閉塞するように設置されるモジュールパネルと、を備えるドア本体部と、前記ドア本体部の上方に配されて窓用開口部を形成する枠状の窓枠部と、前記ドア本体部と前記窓用開口部との間を移動可能なガラスウインドウとを備える乗物用ドアの製造方法であって、前記窓枠部に前記ガラスウインドウの縁部を取り囲み可能な上側ガラスランを取り付ける工程と、前記モジュールパネルに、前記ガラスウインドウの縁部を取り囲み可能な下側ガラスランを取り付ける工程と、前記モジュールパネルに取り付けられた前記下側ガラスランに前記ガラスウインドウを取り付ける工程と、前記下側ガラスランおよび前記ガラスウインドウが取り付けられた前記モジュールパネルを前記インナパネルに取り付ける工程と、前記上側ガラスランおよび前記下側ガラスランの一方に設けられて前記上側ガラスランおよび前記下側ガラスランの他方に近接する端部において立ち上がる係止部を、前記他方側に回動させ、前記一方から前記他方に跨る状態で、前記他方に設けられた被係止部に係止する工程と、を備えている乗物用ドアの製造方法である。
このような乗物用ドアの製造方法によれば、従来乗物用ドアに組み付け難いガラスウインドウを予めモジュールパネルに一体化させた状態で、モジュールパネルをインナパネルに取り付けることが可能となり、乗物用ドアの組付作業が容易になる。
本明細書に開示される技術によれば、ウインドウガラスの縁部を囲むガラスランが分割された場合でも、分割されたガラスラン同士の位置合わせが容易な乗物用ドアおよび乗物用ドアの製造方法を提供することができる。
以下、一実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。本実施形態の乗物用ドアは、自動車に配された座席の側方に位置するサイドドア10であって、図1は、サイドドア10を車室内側から視た正面図である。以下の説明では、車両の前部座席の右側(運転席側)のサイドドア10について説明するが、後部座席や左側(助手席側)のサイドドア10にも同様の構成が備えられているものとする。なお、各図に示した矢印FR及びRRの方向はそれぞれ前方(車両進行方向)及び後方を示し、矢印IN及びOUTの方向はそれぞれ車室内側及び車室外側の方向を示し、矢印UP及びDWの方向はそれぞれ上方及び下方を示す。
サイドドア10は、車両前後方向における前端部を回動中心として、車体本体(図示せず)に対して開閉可能に取り付けられている。このサイドドア10は、下側部分を構成するドア本体部11と、ドア本体部11の上方に配されて窓用開口部41を形成する略三角形のアーチ型をなす枠状の窓枠部40と、ドア本体部11と窓用開口部41との間を昇降することにより窓用開口部41を開閉可能なガラスウインドウ44と、を備えている。また、ドア本体部11は、車室外側部分を構成するパネル本体部12と、パネル本体部12の車室内側に取り付けられるドアモジュール20と、ドアモジュール20を車室内側から覆うドアトリム18と、を備えて構成されている。
パネル本体部12は例えば金属製とされ、アウタパネル13と、アウタパネル13の車室内側に配置されたインナパネル14とを備えている。アウタパネル13には、上述した窓枠部40の車室外側部分を構成するアウタパネル側窓枠部40Aが、上方に向けて一体的に延設されている。
インナパネル14は、図3に示すように、アウタパネル13の外形に概ね沿う外形を有するとともに、上端部から下方に向けて略U字形状に開口した取付開口15を有する形態とされている。インナパネル14は、外周縁部においてアウタパネル13と一体とされるとともに、内周側にかけて車室内側に膨出している(図5参照)。またインナパネル14には、上述したアウタパネル側窓枠部40Aの車室内側に配設されるインナパネル側窓枠部40Bが、上方に向けて一体的に設けられている。
ドアモジュール20は、インナパネル14の車室内側に配されており、図2および図4に示すように、インナパネル14の取付開口15を車室内側から閉塞するように覆う板状のモジュールパネル21に、ガラスウインドウ44や昇降装置22、スピーカー23、ドアロック24等のドア構成部材が一体的に保持されてなる。モジュールパネル21のうち後端側は、上下方向に亘って車室外側に向けて屈曲している(図5参照)。
モジュールパネル21は、インナパネル14に取り付けられた状態においてアウタパネル13と対向配置され、インナパネル14の取付開口15を介してアウタパネル13との間にガラスウインドウ44を収納するための収納空間Sを形成するようになっている(図5参照)。また、パネル本体部12の上端とドアモジュール20の上端との間には、ガラスウインドウ44を昇降させるための昇降口(図示せず)が形成されている。
さらに、上述したドアトリム18は、ドアモジュール20を車室内側から覆う形でインナパネル14に対して固定されている。
ドアモジュール20には、図4に示すように、モジュールパネル21の略上下方向に延びて、収納状態(昇降方向における最下位置にある状態)のガラスウインドウ44の一対の側縁部を挟持するためのモジュール側ガラスラン30を嵌め入れる一対のモジュール側支持部25A,25Bが備えられている。以下、一対のモジュール側支持部25A,25Bのうち、前方に配されるモジュール側支持部を25Aとし、後方に配されるモジュール側支持部を25Bとし、両者を区別しない場合を25として説明する。
一対のモジュール側支持部25は、図5に示すように、断面略U字型をなす溝状とされており、それらの開口が互いに対向する向きで、モジュールパネル21の前端および後端に設けられている。詳細には、前方側のモジュール側支持部25Aは、クランク状に屈曲した板状の第1ブラケット26を介してモジュールパネル21の車室外側の面に取り付けられている。また、後方側のモジュール側支持部25Bは、後述するインナパネル側窓枠部40Bと同形状かつ車室内外方向に細長く延びる断面を有する角筒部29の車室外側の端部を屈曲させることにより形成されており、この角筒部29の車室内側の端部は、第2ブラケット27を介してモジュールパネル21の車室外側の面に取り付けられている。一対のモジュール側支持部25A,25Bは、モジュールパネル21から車室外側に離れた位置に配設されており、インナパネル14の取付開口15よりも車室外側に位置している。
これら一対のモジュール側支持部25の内側に嵌め入れられる一対のモジュール側ガラスラン30(下側ガラスランの一例)は、弾性を有する合成樹脂材料(例えば、合成ゴムや熱可塑性エラストマー)から構成されている。モジュール側ガラスラン30の延び方向(上下方向)と交差する方向の断面形状は、U字型の溝状をなしている。詳細には、モジュール側ガラスラン30は、ガラスウインドウ44の外周端面と対向する底部31と、底部31の一対の側縁部から立ち上がる一対の側壁部32とを備えている。一対の側壁部32には、モジュール側ガラスラン30とガラスウインドウ44との間、及び、モジュール側ガラスラン30とモジュール側支持部25との間を水密に保持する複数のリップ部33が、側壁部32の内外の壁面から斜めに立ち上がっている。
一方、窓枠部40は、図1に示すように、ドア本体部11の前端から後方に向けて斜め上方に延びる第1部分45と、ドア本体部11の後端からドア本体部11の後方側縁部の延び方向に沿って上方に延びる第2部分46とから構成されたアーチ型をなしており、ドア本体部11の上端縁とともに略三角形の窓用開口部41を区画形成している。窓用開口部41のうち前方寄りの位置には、ドアモジュール20の前方側縁部と連なって該前方側縁部と同方向に延びる仕切部47が設けられている。この仕切部47は、インナパネル側窓枠部40Bと一体に設けられている。窓用開口部41のうち仕切部47より前方側には、開閉不可能なサブウインドウ48が、インナパネル14、インナパネル側窓枠部40B、および、仕切部47に取り囲まれる形で設けられている。
上述したインナパネル側窓枠部40Bおよび仕切部47には、窓用開口部41を閉塞した閉塞状態のガラスウインドウ44の縁部を挟持する窓枠側ガラスラン52を嵌め入れるための溝状の窓枠側支持部51が設けられている(図3参照)。窓枠側支持部51は、それらの開口が窓用開口部41の径方向の内側を向く向きで、インナパネル側窓枠部40Bおよび仕切部47の全長に亘って設けられている。
また、これらの窓枠側支持部51の内側には、窓枠側ガラスラン52(上側ガラスランの一例)が嵌め入れられている(図7参照)。窓枠側ガラスラン52は、ガラスウインドウ44と窓枠側支持部51との隙間を塞ぐものとされており、その延び方向と交差する方向の断面形状は、U字型の溝状をなしている。詳細には、窓枠側ガラスラン52は、閉塞状態のガラスウインドウ44の外周端面と対向する底部53と、底部53の一対の側縁部から立ち上がる一対の側壁部54とを備えている。一対の側壁部54には、窓枠側ガラスラン52とガラスウインドウ44との間、及び、窓枠側ガラスラン52と窓枠側支持部51との間を水密に保持する複数のリップ部55が、側壁部54の内外の壁面から斜めに立ち上がっている。
なお、窓枠側ガラスラン52のうち、仕切部47に配されるものは、前方側のモジュール側支持部25A内に配されるモジュール側ガラスラン30と同形状の断面を備えており、窓枠部40のうち第1部分45および第2部分46に配されるものは、後方側のモジュール側支持部25B内に配されるモジュール側ガラスラン30と同形状の断面を備えている。
本実施形態において、モジュール側ガラスラン30の上端部には、図6および図8に示すように、底部31の板面の幅方向における中央から側壁部32の立ち上がり方向と同方向に立ち上がる片状の係止片34(係止部の一例)が一体に設けられている。詳細には、係止片34は、図8に示すように、基部において、上方に向かうクランク状に立ち上がっている。この係止片34は、基部を回動中心として、上下方向(モジュール側ガラスラン30の延び方向)に回動可能とされている。また、係止片34の先端側には、板面を貫通する係止孔35が設けられている。
一方、窓枠側ガラスラン52のうち、下端付近には、図7および図8に示すように、底部53の板面の幅方向における中央から側壁部54の立ち上がり方向と同方向に立ち上がる係止爪56(被係止部の一例)が設けられている。係止爪56は、上述した係止片34を係止するものであって、その上面(係止片34と反対側に位置する面)が底部53から垂直に立ち上がった形態とされている。
本実施形態のサイドドア10は以上のような構成であって、次に、組立工程について説明する。サイドドア10を組み立てる際には、まず、インナパネル側窓枠部40Bおよび仕切部47に設けられた窓枠側支持部51に、窓枠側ガラスラン52を嵌め入れる。また、モジュールパネル21に設けられた一対のモジュール側支持部25に、モジュール側ガラスラン30を嵌め入れる。
次に、モジュール側ガラスラン30にガラスウインドウ44の縁部を嵌め込むことにより、ガラスウインドウ44をモジュールパネル21に対して取り付ける。
次に、ガラスウインドウ44が取り付けられた状態のモジュールパネル21を、インナパネル14に取り付ける。この状態において、窓枠側ガラスラン52の下端面と、モジュール側ガラスラン30の上端面との間に、隙間が生じている場合がある。
次に、ガラスウインドウ44を、窓用開口部41を開放させた開放状態(昇降方向における最下位置)として、溝状のガラスラン30,52の内側の境界部分に指を差し入れ、モジュール側ガラスラン30に設けられた係止片34を上方に回動させて、窓枠側ガラスラン52に設けられて係止爪56に係止する。この時、窓枠側ガラスラン52とモジュール側ガラスラン30との間に隙間が生じている場合には、係止片34を回動させつつモジュール側ガラスラン30を上方に引き上げ、係止片34の係止孔35内に係止爪56が係止するように上下方向の位置を調節する。これにより、モジュール側ガラスラン30と窓枠側ガラスラン52とが一体とされ、両者の間に生じていた隙間が閉じられた状態となる。その後、一体とされたインナパネル14およびドアモジュール20に対して、アウタパネル13およびドアトリム18を取り付ける。
次に、作用効果について説明する。本実施形態のサイドドア10は、ドア本体部11と、ドア本体部11の上方に配されて窓用開口部41を形成する枠状の窓枠部40と、ドア本体部11と窓用開口部41との間を移動可能なガラスウインドウ44とを備えており、窓枠部40は、ガラスウインドウ44の縁部を取り囲み可能な窓枠側ガラスラン52を備えており、ドア本体部11は、窓枠側ガラスラン52と連なるとともにガラスウインドウ44の縁部を取り囲み可能なモジュール側ガラスラン30を備えており、モジュール側ガラスラン30には、窓枠側ガラスラン52に近接する端部に、モジュール側ガラスラン30から立ち上がるとともに窓枠側ガラスラン52側に向けて回動可能な構成を備える係止片34が設けられており、窓枠側ガラスラン52には、回動させられることでモジュール側ガラスラン30から窓枠側ガラスラン52に跨がる係止片34を係止可能な係止爪56が設けられている。
このような構成によれば、ガラスウインドウ44の縁部を囲むガラスランがドア本体部11と窓枠部40との間で分割されていても、モジュール側ガラスラン30に設けた係止片34を窓枠側ガラスラン52に設けた係止爪56に係止する構成とすることにより、モジュール側ガラスラン30と窓枠側ガラスラン52との境界部に隙間を生じさせることを抑制しつつ、確実に位置合わせすることができる。
また、ドア本体部11は、取付開口15を有するインナパネル14と、取付開口15を閉塞するように設置されるモジュールパネル21とを備えており、モジュール側ガラスラン30はモジュールパネル21に設けられている。このような構成によれば、サイドドア10に組み付け難かったガラスウインドウ44を、予めモジュールパネル21のモジュール側ガラスラン30に一体化させておくことができるから、サイドドア10の組付作業が容易になる。
また、係止片34をモジュール側ガラスラン30に設け、係止爪56を窓枠側ガラスラン52に設ける構成とすることにより、外部から目視可能な窓枠部40に設けられる窓枠側ガラスラン52をなるべく移動させることなく、目視不可能なモジュール側ガラスラン30の位置を調節して、係止片34を係止爪56に係止させることができる。
また、窓枠側ガラスラン52およびモジュール側ガラスラン30はガラスウインドウ44の縁部を取り囲み可能な溝形状をなしており、係止片34および係止爪56は、モジュール側ガラスラン30および窓枠側ガラスラン52のうちガラスウインドウ44の外周端面と対向する底部31,53の内側に設けられている。このような構成によれば、ドア本体部11が組み付けられた状態において係止片34と係止爪56との係止作業が容易である。
また、本実施形態のサイドドア10の製造方法は、取付開口15を有するインナパネル14と、取付開口15を閉塞するように設置されるモジュールパネル21と、を備えるドア本体部11と、ドア本体部11の上方に配されて窓用開口部41を形成する枠状の窓枠部40と、ドア本体部11と窓用開口部41との間を移動可能なガラスウインドウ44とを備えるサイドドア10の製造方法であって、窓枠部40にガラスウインドウ44の縁部を取り囲み可能な窓枠側ガラスラン52を取り付ける工程と、モジュールパネル21に、ガラスウインドウ44の縁部を取り囲み可能なモジュール側ガラスラン30を取り付ける工程と、モジュールパネル21に取り付けられたモジュール側ガラスラン30にガラスウインドウ44を取り付ける工程と、モジュール側ガラスラン30およびガラスウインドウ44が取り付けられたモジュールパネル21をインナパネル14に取り付ける工程と、モジュール側ガラスラン30の端部において底部31から立ち上がる係止片34を、窓枠側ガラスラン52側に回動させ、モジュール側ガラスラン30から窓枠側ガラスラン52に跨る状態で、窓枠側ガラスラン52に設けられた係止爪56に係止する工程と、を備えている。
このようなサイドドア10の製造方法によれば、従来サイドドア10に組み付け難いガラスウインドウ44を予めモジュールパネル21に一体化させた状態で、モジュールパネル21をインナパネル14に取り付けることが可能となり、サイドドア10の組付作業が容易になる。
<他の実施形態>
本明細書に開示される技術は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も技術的範囲に含まれる。
本明細書に開示される技術は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態では、係止片34をモジュール側ガラスラン30に設け、係止爪56を窓枠側ガラスラン52に設ける構成としたが、係止片を窓枠側ガラスランに設け、係止爪をモジュール側ガラスランに設ける構成としてもよい。
(2)窓枠側ガラスラン52とモジュール側ガラスラン30との間に、発泡材等の弾性部材Fを設ける構成としてもよい(図10および図11参照)。このような構成によれば、隙間を確実に塞ぐことが可能となり、止水性や遮音性をより向上させることができる。
(2)窓枠側ガラスラン52とモジュール側ガラスラン30との間に、発泡材等の弾性部材Fを設ける構成としてもよい(図10および図11参照)。このような構成によれば、隙間を確実に塞ぐことが可能となり、止水性や遮音性をより向上させることができる。
(3)上記実施形態では、係止片34と係止爪56との係止構造を、ガラスラン30,52の底部31,53の内側に設ける構成を示したが、係止構造は、底部の内側以外に、底部の外側や、側壁部に設ける構成としてもよい。また側壁部に設ける場合、係止構造を一対設けてもよい。
(4)上記実施形態では、ドアモジュール20を備えるサイドドア10について例示したが、本明細書に開示される技術は、ドアモジュールを備えない乗物用ドアにも適用することができる。その場合、下側ガラスランをパネル部に直接設ける構成とすることができる。
10:サイドドア(乗物用ドア)、11:ドア本体部、14:インナパネル、15:取付開口、20:ドアモジュール、21:モジュールパネル、25:モジュール側支持部、30:モジュール側ガラスラン(下側ガラスラン)、31:底部、34:係止片(係止部)、35:係止孔(係止部)、40:窓枠部、41:窓用開口部、44:ガラスウインドウ、51:窓側支持部、52:窓側ガラスラン(上側ガラスラン)、53:底部、56:係止爪(被係止部)
Claims (5)
- ドア本体部と、
前記ドア本体部の上方に配されて窓用開口部を形成する枠状の窓枠部と、
前記ドア本体部と前記窓用開口部との間を移動可能なガラスウインドウとを備える乗物用ドアであって、
前記窓枠部は、前記ガラスウインドウの縁部を取り囲み可能な上側ガラスランを備えており、
前記ドア本体部は、前記上側ガラスランと連なるとともに前記ガラスウインドウの縁部を取り囲み可能な下側ガラスランを備えており、
前記上側ガラスランおよび前記下側ガラスランの一方には、前記上側ガラスランおよび前記下側ガラスランの他方に近接する端部に、当該ガラスランから立ち上がるとともに少なくとも前記他方側に向けて回動可能な構成を備える係止部が設けられており、
前記他方には、回動させられることで前記一方から前記他方に跨がる前記係止部を係止可能な被係止部が設けられている、乗物用ドア。 - 前記ドア本体部は、取付開口を有するインナパネルと、前記取付開口を閉塞するように設置されるモジュールパネルとを備えており、前記下側ガラスランは前記モジュールパネルに設けられている請求項1に記載の乗物用ドア。
- 前記係止部は前記下側ガラスランに設けられ、前記被係止部は前記上側ガラスランに設けられている請求項1または請求項2に記載の乗物用ドア。
- 前記上側ガラスランおよび前記下側ガラスランは前記ガラスウインドウの縁部を取り囲み可能な溝形状をなしており、前記係止部および前記被係止部は、対応する前記上側ガラスランまたは前記下側ガラスランに対して前記ガラスウインドウの外周端面と対向する底部の内側に設けられている請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の乗物用ドア。
- 取付開口を有するインナパネルと、前記取付開口を閉塞するように設置されるモジュールパネルと、を備えるドア本体部と、
前記ドア本体部の上方に配されて窓用開口部を形成する枠状の窓枠部と、
前記ドア本体部と前記窓用開口部との間を移動可能なガラスウインドウとを備える乗物用ドアの製造方法であって、
前記窓枠部に前記ガラスウインドウの縁部を取り囲み可能な上側ガラスランを取り付ける工程と、
前記モジュールパネルに、前記ガラスウインドウの縁部を取り囲み可能な下側ガラスランを取り付ける工程と、
前記モジュールパネルに取り付けられた前記下側ガラスランに前記ガラスウインドウを取り付ける工程と、
前記下側ガラスランおよび前記ガラスウインドウが取り付けられた前記モジュールパネルを前記インナパネルに取り付ける工程と、
前記上側ガラスランおよび前記下側ガラスランの一方に設けられて前記上側ガラスランおよび前記下側ガラスランの他方に近接する端部において立ち上がる係止部を、前記他方側に回動させ、前記一方から前記他方に跨る状態で、前記他方に設けられた被係止部に係止する工程と、を備えている乗物用ドアの製造方法。
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JP (1) | JP2022015893A (ja) |
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2020
- 2020-07-10 JP JP2020119050A patent/JP2022015893A/ja active Pending
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