JP2022014740A - コイル、コイルユニット、ワイヤレス送電装置、ワイヤレス受電装置、及びワイヤレス電力伝送システム - Google Patents

コイル、コイルユニット、ワイヤレス送電装置、ワイヤレス受電装置、及びワイヤレス電力伝送システム Download PDF

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Abstract

【課題】製造コストの増大を抑制することができるコイルを提供する。【解決手段】平面状に導線が巻回された第1層と、平面状に導線が巻回された第2層と、を含むコイルであって、前記第1層と前記第2層は、積層され、前記第1層として巻回された導線間のうちの少なくとも一部は、固定されており、前記第2層として巻回された導線間のうちの少なくとも一部は、固定されている、コイル。【選択図】図2

Description

本開示は、コイル、コイルユニット、ワイヤレス送電装置、ワイヤレス受電装置、及びワイヤレス電力伝送システムに関する。
磁界を介したワイヤレス電力伝送において電力の送電又は受電を行うコイルに関する技術の研究、開発が行われている。なお、本明細書において、ワイヤレス電力伝送は、ワイヤレスによる電力の伝送のことである。
これに関し、ボビンに導線が巻回された巻線部を積層した多層コイルが知られている(特許文献1参照)。
特開2015-128144号公報
しかしながら、特許文献1に記載されたような多層コイルは、導線を固定しようとした場合、導線を支持するボビンに加えて、導線の上側を押さえる部材が必要となり、多層コイルの小型化、軽量化を図るという観点において改善の余地があった。これは、間接的に製造コストを低減することに繋がるため、重要な課題となることが多い。また、当該多層コイルは、ボビンを必要としているため、直接的に製造コストを低減するという観点においても改善の余地があった。
本開示は、このような事情を考慮してなされたもので、製造コストの増大を抑制することができるコイル、コイルユニット、ワイヤレス送電装置、ワイヤレス受電装置、及びワイヤレス電力伝送システムを提供することを課題とする。
本開示の一態様は、平面状に導線が巻回された第1層と、平面状に導線が巻回された第2層と、を含むコイルであって、前記第1層と前記第2層は、積層され、前記第1層として巻回された導線間のうちの少なくとも一部は、固定されており、前記第2層として巻回された導線間のうちの少なくとも一部は、固定されている、コイルである。
本開示によれば、製造コストの増大を抑制することができる。
ワイヤレス電力伝送システム1の構成の一例を示す図である。 コイルLの構成の一例を示す側面図である。 図2に示したコイルLのA-A断面を示す断面図である。 図2に示したコイルLの斜視図である。 導線CB間の固定に接着剤が用いられている様子の一例を示す図である。 第1面MM1に塗布された接着剤BN1の一部が、第2面MM2に塗布された接着剤BN2と、接着剤BN3を介して接続されている様子の一例を示す図である。 コイルLが有する内側部位IRを明確に示す図である。 第2切欠部CO2が形成された部材Mを備えるコイルLの一例を示す斜視図である。
<実施形態>
以下、本開示に係る技術の実施形態について、図面を参照して説明する。ここで、実施形態におけるコイルは、ある領域とある物体との少なくとも一方の周囲に巻回された導線のことを意味し、これらの導線から他の回路へと接続される引き出し線としての導線を含んでいない。しかしながら、当該コイルは、ある領域とある物体との少なくとも一方の周囲に巻回された導線から他の回路へと接続される引き出し線としての導線を含む構成であってもよい。
<ワイヤレス電力伝送システムの構成>
以下、図1を参照し、ワイヤレス電力伝送システム1の構成について説明する。図1は、ワイヤレス電力伝送システム1の構成の一例を示す図である。
ワイヤレス電力伝送システム1は、ワイヤレス送電装置10と、ワイヤレス受電装置20を備える。
ワイヤレス送電装置10は、送電ユニット11と、送電コイルユニット12を備える。一方、ワイヤレス受電装置20は、受電コイルユニット21と、受電ユニット22を備える。そして、ワイヤレス受電装置20は、負荷と接続可能である。負荷は、電力の需要状態(貯蔵状態又は消費状態)に応じて、等価抵抗値が時間とともに変わる抵抗負荷である。図1に示した例では、ワイヤレス受電装置20は、このような負荷として、移動体に搭載されたバッテリーと接続されている。移動体は、例えば、AGV(Automated Guided vehicle;無人搬送車)である。なお、移動体は、AGVに代えて、電気により制御される他の装置であってもよい。また、ワイヤレス受電装置20は、当該バッテリーに代えて、移動体に搭載されたモーターに接続される構成であってもよく、他の負荷に接続される構成であってもよい。また、ワイヤレス受電装置20は、負荷を備える構成であってもよい。
送電ユニット11は、送電コイルユニット12に接続されている。また、送電ユニット11は、送電ユニット11と別体の電源と接続される。送電ユニット11は、当該電源から入力される交流電圧を所望の電圧値の直流電圧に変換する。送電ユニット11は、変換した直流電圧を駆動周波数の交流電圧に変換する。そして、送電ユニット11は、駆動周波数の交流電圧を送電コイルユニット12に供給する。ここで、当該電源は、例えば、外部の商用電源等である。
送電ユニット11は、例えば、AC(Alternating Current)/DC(Direct Current)コンバータ、インバータ等を備える。ここで、当該インバータは、複数のスイッチング素子がブリッジ接続されたスイッチング回路等により構成される。なお、送電ユニット11は、AC/DCコンバータに代えて、交流電圧を所望の電圧値の直流電圧に変換する他の回路を備える構成であってもよい。当該他の回路は、整流平滑回路とPFC(Power Factor Correction)回路とを組み合わせた回路であってもよく、当該整流平滑回路とスイッチング回路とを組み合わせた回路であってもよい。当該整流平滑回路は、交流電圧を整流して直流電圧に変換する回路である。当該PFC回路は、力率改善を行う回路である。当該スイッチング回路は、スイッチングコンバータ等である。また、送電ユニット11は、当該インバータに代えて、直流電圧を交流電圧に変換する他の回路を備える構成であってもよい。
送電コイルユニット12は、送電コイルL1を備える。送電コイルL1は、ワイヤレス電力伝送用のアンテナとして機能するコイルである。すなわち、送電コイルL1は、送電ユニット11から供給される交流電圧に応じて交流磁界を発生させる。これにより、送電コイルユニット12は、送電コイルL1を介したワイヤレス電力伝送によって電力をワイヤレス受電装置20に送電する。なお、図1では、図を簡略化するため、送電コイルL1が角丸長方形状の物体として描かれている。
また、送電コイルユニット12は、図示しないコンデンサを備える。当該コンデンサは、送電コイルユニット12において、送電コイルL1とともに送電側共振回路を構成する。
また、送電コイルユニット12は、図示しない磁性体を備える。当該磁性体は、送電コイルL1と、後述する受電コイルL2との間の磁気的結合を高める物体である。また、当該磁性体には、図示しない絶縁体を介して送電コイルL1が設けられる。当該絶縁体は、例えば、空気であってもよく、空気以外の絶縁性を有する部材であってもよく、空気と当該部材との組み合わせであってもよい。
なお、送電コイルユニット12は、このような磁性体に加えて、送電コイルL1と受電コイルL2との間の磁気的結合を高める他の物体を備える構成であってもよい。
また、送電コイルユニット12は、電磁気遮蔽体を備える構成であってもよく、当該電磁気遮蔽体を備えない構成であってもよい。ここで、当該電磁気遮蔽体は、送電コイルL1が発生させる磁界の外部への漏洩を抑制する物体である。当該電磁気遮蔽体は、例えば、金属板等である。
ここで、送電コイルL1として巻回される導線は、例えば、リッツ線である。リッツ線は、銅、アルミニウム等からなる導線である。なお、送電コイルL1として巻回される導線は、リッツ線に代えて、他の素材により構成された導線であってもよい。
送電コイルL1は、ワイヤレス電力伝送によって受電コイルユニット21に電力を送電する場合において、受電コイルユニット21と向き合うように設置される。図1に示した例では、送電コイルL1は、当該場合において、移動体が有する面のうち受電コイルユニット21が搭載された面と向かい合うように、地面Gの上に設置されている。また、当該例では、送電コイルL1を備えた送電コイルユニット12は、送電ユニット11とともに地面Gの上に設置されている。ただし、当該例では、送電ユニット11と送電コイルユニット12とは、別体である。なお、送電ユニット11と送電コイルユニット12とは、一体に構成されてもよい。
なお、実施形態では、ワイヤレス送電装置10を制御する制御回路は、ワイヤレス送電装置10とワイヤレス受電装置20との間で行われるワイヤレス電力伝送を制御する。当該制御回路は、当該ワイヤレス電力伝送を制御可能な回路であれば、如何なる回路であってもよい。このため、実施形態では、ワイヤレス送電装置10を制御する制御回路についての説明を省略する。
受電コイルユニット21は、受電コイルL2を備える。受電コイルL2は、ワイヤレス電力伝送用のアンテナとして機能するコイルである。すなわち、受電コイルユニット21は、受電コイルL2を介したワイヤレス電力伝送によって電力をワイヤレス送電装置10から受電する。なお、図1では、図を簡略化するため、受電コイルL2が角丸長方形状の物体として描かれている。
また、受電コイルユニット21は、図示しないコンデンサを備える。当該コンデンサは、受電コイルユニット21において、受電コイルL2とともに受電側共振回路を構成する。
また、受電コイルユニット21は、図示しない磁性体を備える。当該磁性体は、受電コイルL2と送電コイルL1との間の磁気的結合を高める物体である。また、当該磁性体には、図示しない絶縁体を介して受電コイルL2が設けられる。当該絶縁体は、例えば、空気であってもよく、空気以外の絶縁性を有する部材であってもよく、空気と当該部材との組み合わせであってもよい。
なお、受電コイルユニット21は、このような磁性体に加えて、受電コイルL2と送電コイルL1との間の磁気的結合を高める他の物体を備える構成であってもよい。
また、受電コイルユニット21は、電磁気遮蔽体を備える構成であってもよく、当該電磁気遮蔽体を備えない構成であってもよい。当該電磁気遮蔽体は、受電コイルL2が発生させる磁界の外部への漏洩を抑制する物体である。当該電磁気遮蔽体は、例えば、金属板等である。
受電コイルL2として巻回される導線は、例えば、リッツ線である。なお、受電コイルL2として巻回される導線は、リッツ線に代えて、他の素材により構成された導線であってもよい。
受電コイルL2は、ワイヤレス電力伝送によって送電コイルユニット12から電力を受電する場合において、送電コイルユニット12と向き合うように設置される。図1に示した例では、受電コイルL2は、当該場合において、地面Gの上に設置された送電コイルユニット12の送電コイルL1と向かい合うように、移動体の側面に設置されている。また、当該例では、受電コイルL2を備えた受電コイルユニット21は、受電ユニット22とともに移動体の側面に設置されている。ただし、当該例では、受電コイルユニット21と受電ユニット22とは、別体である。なお、受電コイルユニット21と受電ユニット22とは、一体に構成されてもよい。また、受電コイルユニット21は、移動体の底面に設置される構成であってもよい。
受電ユニット22は、受電コイルユニット21に接続される。また、実施形態では、受電ユニット22は、負荷(図1に示した例では、移動体)と接続される。また、受電ユニット22は、受電コイルL2から供給される交流電圧を整流して直流電圧に変換する。受電ユニット22は、負荷と接続されている場合、変換した直流電圧を負荷に供給する。なお、ワイヤレス受電装置20では、受電ユニット22は、充電回路を介して負荷と接続される構成であってもよい。
受電ユニット22は、例えば、整流回路、平滑化回路等を備える。ここで、当該整流回路は、交流電圧を整流する回路である。また、当該平滑化回路は、当該整流回路により整流された電圧を平滑化して直流電圧に変換する回路である。なお、受電ユニット22は、当該整流回路、当該平滑化回路に加えて、他の回路を備える構成であってもよい。
なお、実施形態では、ワイヤレス受電装置20を制御する制御回路は、ワイヤレス送電装置10とワイヤレス受電装置20との間で行われるワイヤレス電力伝送を制御する。当該制御回路は、当該ワイヤレス電力伝送を制御可能な回路であれば、如何なる回路であってもよい。このため、実施形態では、ワイヤレス受電装置20を制御する制御回路についての説明を省略する。
ここで、実施形態では、送電コイルユニット12の構成は、受電コイルユニット21の構成と同じ構成であってもよく、受電コイルユニット21の構成と異なる構成であってもよい。以下では、一例として、送電コイルユニット12の構成が、受電コイルユニット21の構成と同じ構成である場合について説明する。
そこで、以下では、説明の便宜上、送電コイルユニット12と受電コイルユニット21とを区別する必要がない限り、まとめてコイルユニットCUと称して説明する。また、以下では、説明の便宜上、送電コイルL1と受電コイルL2とを区別する必要がない限り、まとめてコイルLと称して説明する。
<コイルの構成>
以下、図2~図4を参照し、コイルLの構成について説明する。
図2は、コイルLの構成の一例を示す側面図である。図3は、図2に示したコイルLのA-A断面を示す断面図である。図4は、図2に示したコイルLの斜視図である。
ここで、三次元座標系TCは、三次元座標系TCが描かれた図における方向を示す三次元直交座標系である。以下では、説明の便宜上、三次元座標系TCにおけるX軸を、単にX軸と称して説明する。また、以下では、説明の便宜上、三次元座標系TCにおけるY軸を、単にY軸と称して説明する。また、以下では、説明の便宜上、三次元座標系TCにおけるZ軸を、単にZ軸と称して説明する。また、以下では、説明の便宜上、Z軸の正方向を上又は上方向と称し、Z軸の負方向を下又は下方向と称して説明する。
コイルLは、平面状に導線が巻回されることによって構成される層が複数積層されたコイルである。図2~図4に示した例では、コイルLは、第1層C1と第2層C2との2つの層が積層されたコイルである。ここで、第1層C1及び第2層C2は、導線が平面状に巻回されることによって構成された層である。換言すると、第1層C1及び第2層C2は、導線が平面状に巻回された層である。なお、コイルLは、導線が平面状に巻回された3つ以上の層が積層されたコイルであってもよい。また、第1層C1と第2層C2とは、導線が平面状に巻回された層であれば如何なる層であってもよく、互いに異なる形状の層であってもよい。
図2~図4に示した例では、第1層C1及び第2層C2には、導線が巻回された領域の内側に、開口部を1つずつ有している。そして、当該例では、第1層C1及び第2層C2が積層されて、2層のスパイラルコイルとして機能する。このため、第1層C1及び第2層C2は、コイル面を有すると見做すことができる。第1層C1が有するコイル面は、第1層C1として巻回された導線と、第1層C1が有する開口部とを含む厚みを持った仮想的な平面のことである。また、第2層C2が有するコイル面は、第2層C2として巻回された導線と、第2層C2が有する開口部とを含む厚みを持った仮想的な平面のことである。そこで、以下では、説明の便宜上、第1層C1が有するコイル面を、第1層C1の平面と称し、第2層C2が有するコイル面を、第2層C2の平面と称して説明する。
また、図2~図4に示した例では、第1層C1及び第2層C2には、1本の導線が所定の巻回方法により巻回されている。このため、コイルLからは、2本の引き出し線が引き出されている。以下では、説明の便宜上、第1層C1及び第2層C2として巻回されている1本の導線のことを、導線CBと称して説明する。なお、導線CBは、単一の導線により構成されていてもよく、複数の導線を繋ぎ合わせて構成されていてもよい。
ここで、図2に示した境界BD1は、第1層C1から引き出された引き出し線と、第1層C1との境界の一例を示す。また、図3に示した境界BD2は、第2層C2から引き出された引き出し線と、第2層C2との境界の一例を示す。
また、前述の所定の巻回方法は、如何なる方法であってもよい。図2~図4に示した例では、導線CBは、最初と最後の1周りの巻回を除き、導線CBを2周り巻回する毎に、第1層C1としての巻回と、第2層C2としての巻回とを交互に入れ替えながら巻回する方法によって、コイルLとして巻回されている。なお、図2では、このような導線CBの巻回のされ方が明確になるように、第1層C1として巻回された導線CB間が離間しているように描いているが、実際には、同じように離間していてもよく、密に接していてもよい。また、図2では、このような導線CBの巻回のされ方が明確になるように、第2層C2として巻回された導線CB間が離間しているように描いているが、実際には、同じように離間していてもよく、密に接していてもよい。
より具体的には、例えば、導線CBは、境界BD2を基点とし、基点から第2層C2の1巻目の導線として1周巻回され、その後、第2層C2側から第1層C1側へと引き出されてから第1層C1の1巻目及び2巻目の導線として2周巻回される。次に、導線CBは、第1層C1側から第2層C2側へと引き出されてから、既に第2層C2の1巻目の導線として巻回されている導線CBの外周側を囲むように、第2層C2の2巻目及び3巻目の導線として2周巻回される。次に、導線CBは、第2層C2側から第1層C1側へと引き出されてから、既に第1層C1の2巻目の導線として巻回されている導線CBの外周側を囲むように、第1層C1の3巻目及び4巻目の導線として2周巻回される。所定の巻回方法では、第1層C1及び第2層C2のそれぞれにおいて導線CBが巻回された巻数が所定の巻数となるまで、このような巻き方が繰り返される。そして、導線CBは、最後に第1層C1の導線として1周巻回され、境界BD1を介して第1層C1から引き出される。これにより、スパイラルコイルとして機能する複数の層を含むコイルLは、各層(すなわち、この一例において、第1層C1及び第2層C2のそれぞれ)の一端から他端までの導線と電磁気遮蔽体との間の浮遊容量のバランスを維持することができる。なお、以下では、説明の便宜上、コイルLが有する部位のうち、第1層C1として巻回された導線CBと、第2層C2として巻回された導線CBとが交差する部位を、交差部位ISと称して説明する。図2~図4では、交差部位ISは、コイルLが有する部位のうち、二点鎖線によって囲まれた領域内の部位として示している。なお、交差部位ISには、図3に示すように、導線CBが有する部位のうち第1層C1と第2層C2との間に位置する部位も含まれている。以下では、説明の便宜上、当該部位を、接続部位と称して説明する。
なお、所定の巻回方法は、第1層C1にスパイラル状に所定の巻数となるまで導線CBを巻回してから第2層C2にスパイラル状に所定の巻数となるまで導線CBを巻回する方法であってもよい。また、所定の巻回方法は、第1層C1に導線CBをスパイラル状に巻回してから、第2層C2に導線CBと異なる導線をスパイラル状に巻回する方法等の他の方法であってもよい。
また、図2~図4に示した例では、第1層C1と第2層C2との間には、平板状の部材Mが配置されている。換言すると、当該例では、コイルLは、第1層C1と第2層C2との間に配置される平板状の部材Mを備えている。部材Mの材質は、非導電性、且つ、非磁性の材質であれば、如何なる材質であってもよい。例えば、部材Mは、プラスチック等の樹脂であるが、木材等であってもよい。コイルLが部材Mを備えることにより、コイルLは、第1層C1及び第2層C2のそれぞれに巻回されている導線CBの形が振動等によって崩れてしまうことを抑制することができる。その結果、コイルLは、ワイヤレス電力伝送による電力の伝送効率が低下してしまうことを抑制することができる。なお、コイルLは、部材Mを備えない構成であってもよい。
図2~図4に示した例では、部材Mには、交差部位ISにおいて第1層C1と第2層C2との間を導線CBが通る切り欠きが形成されている。なお、部材Mには、当該切り欠きが形成される構成に代えて、交差部位ISにおいて第1層C1と第2層C2との間を導線CBが通る開口が形成される構成であってもよい。また、コイルLにおいて導線CBの巻回方法が、前述の所定の巻回方法と異なる方法である場合、部材Mには、当該切り欠き及び当該開口が形成されない構成であってもよい。
また、部材Mは、第1層C1又は第2層C2の平面と平行な方向からコイルLを見た場合において、第1層C1及び第2層C2と重なる部分を有さない。これにより、コイルLは、第1層C1及び第2層C2のそれぞれに巻回されている導線CBの形が振動等によって崩れてしまうことを抑制しつつ、大きさが大きくなってしまうことを抑制することができる。
なお、部材Mの厚みは、第1層C1又は第2層C2の平面と平行な方向からコイルLを見た場合において、導線CBの厚み(すなわち、導線CBの線径)よりも薄くてもよい。この場合、コイルLは、部材Mの厚みを薄くすることができるぶん、製造コストの増大を抑制することができる。
ここで、第1層C1として巻回された導線CB間のうちの少なくとも一部は、振動等によって互いに離間しないように、すなわち、第1層C1として巻回された導線CBの形が崩れないように、動かないように固定される。また、第2層C2として巻回された導線CB間のうちの少なくとも一部は、振動等によって互いに離間しないように、すなわち、第2層C2として巻回された導線CBの形が崩れないように、動かないように固定される。
これらのような固定を実現するため、例えば、コイルLでは、導線CBとして、自己融着線が用いられる。図2~図4に示したコイルLは、導線CBが自己融着線である場合のコイルLの一例である。導線CBが自己融着線である場合、第1層C1として巻回されている導線CB同士は、巻回後の熱を加える過程において互いに融着する。これにより、コイルLは、第1層C1として巻回された導線CB同士が離間することによって、第1層C1として巻回された導線CBの形が崩れてしまうことを抑制することができるとともに、第2層C2として巻回された導線CB同士が離間することによって、第2層C2として巻回された導線CBの形が崩れてしまうことを抑制することができる。その結果、コイルLは、ワイヤレス電力伝送による電力の伝送効率が低下してしまうことを抑制することができる。なお、巻回後の熱を加える過程については、よく知られている過程であるため、説明を省略する。
ここで、図2~図4に示したようにコイルLが部材Mを備える場合、且つ、導線CBが自己融着線である場合、第1層C1及び第2層C2のそれぞれとして巻回された導線CBは、自己融着により部材Mにも固定される。これにより、コイルLは、第1層C1として巻回された導線CBの形が崩れてしまうことをより確実に抑制することができるとともに、第2層C2として巻回された導線CBの形が崩れてしまうことをより確実に抑制することができる。ただし、この場合、部材Mは、自己融着線の融着温度より高い耐熱温度を有する必要がある。すなわち、部材Mは、例えば、自己融着線の融着温度より高い耐熱温度を有する樹脂製である。
なお、コイルLでは、導線CBとして、自己融着線以外の導線が用いられる構成であってもよい。この場合、第1層C1として巻回された導線CBの少なくとも一部は、例えば、図5に示したように、所定の第1接着剤により固定される。また、当該場合、第2層C2として巻回された導線CBの少なくとも一部は、所定の第2接着剤により固定される。所定の第2接着剤は、所定の第1接着剤と同じ接着剤であってもよく、所定の第1接着剤と異なる接着剤であってもよい。これにより、当該場合であっても、コイルLは、第1層C1として巻回された導線CB同士が離間することによって、第1層C1として巻回された導線CBの形が崩れてしまうことを抑制することができるとともに、第2層C2として巻回された導線CB同士が離間することによって、第2層C2として巻回された導線CBの形が崩れてしまうことを抑制することができる。その結果、コイルLは、ワイヤレス電力伝送による電力の伝送効率が低下してしまうことを抑制することができる。
図5は、導線CB間の固定に接着剤が用いられている様子の一例を示す図である。図5に示した接着剤BN1は、所定の第1接着剤の一例を示す。図5に示した例では、所定の接着剤BN1は、第1層C1が有する面のうち、部材Mに面する面と反対側の第1面MM1のうちの一部に塗布されている。より具体的には、当該例では、接着剤BN1は、第1面MM1において、第1層C1の中心から放射状に塗布されている。ここで、第1層C1の中心は、例えば、第1層C1の平面の中心、第1層C1の重心等であるが、これらに限られるわけではない。また、当該例では、所定の第2接着剤の一例である接着剤BN2は、第2層C2が有する面のうち、部材Mに面する面と反対側の第2面MM2のうちの一部に塗布されている。より具体的には、当該例では、接着剤BN2は、第2面MM2において、第2層C2の中心から放射状に塗布されている。ここで、第2層C2の中心は、例えば、第2層C2の平面の中心、第2層C2の重心等であるが、これらに限られるわけではない。ただし、接着剤BN2及び第2面MM2は、第1面MM1の裏側に位置しているため、図5において見えていない。
図5に示したように、接着剤BN1が第1面MM1の一部に塗布され、且つ、接着剤BN2が第2面MM2の一部に塗布されることにより、コイルLは、接着剤の使用量を少なくすることができ、製造コストの増大を抑制することができる。なお、接着剤BN1は、第1面MM1の全面に塗布される構成であってもよい。また、接着剤BN1は、第1層C1の中心から放射状に塗布される構成に代えて、ランダムな位置に塗布される構成等の他の塗布の仕方によって塗布される構成であってもよい。また、接着剤BN2は、第2面MM2の全面に塗布される構成であってもよい。また、接着剤BN2は、第2層C2の中心から放射状に塗布される構成に代えて、ランダムな位置に塗布される構成等の他の塗布の仕方によって塗布される構成であってもよい。また、接着剤BN2の塗布の態様は、接着剤BN1の塗布の態様と異なる態様であってもよい。
また、接着剤BN1は、第1層C1として巻回されている導線CBのうちの少なくとも一部と部材Mとの間に塗布される構成であってもよく、第1層C1として巻回されている導線CBと部材Mとの間に塗布されない構成であってもよい。また、接着剤BN2は、第2層C2として巻回されている導線CBのうちの少なくとも一部と部材Mとの間に塗布される構成であってもよく、第2層C2として巻回されている導線CBと部材Mとの間に塗布されない構成であってもよい。
また、第1面MM1に塗布された接着剤BN1のうちの少なくとも一部は、図6に示したように、第2面MM2に塗布された接着剤BN2のうちの少なくとも一部と、接着剤BN3を介して接続される構成であってもよい。図6は、第1面MM1に塗布された接着剤BN1の一部が、第2面MM2に塗布された接着剤BN2と、接着剤BN3を介して接続されている様子の一例を示す図である。ここで、図6に示した枠W2内に描かれた図は、コイルLが有する部位のうち、図6に示した枠W1内に囲まれた部位の拡大図を示している。図6に示した例では、第1面MM1に塗布された接着剤BN1のうち交差部位ISを覆うように塗布された接着剤BN1が、第2面MM2に塗布された接着剤BN2のうち交差部位ISを覆うように塗布された接着剤BN2と、接着剤BN3を介して接続されている。すなわち、当該例では、交差部位ISのうち第1面MM1に含まれる部位が接着剤BN1によって覆われ、交差部位ISのうち第2面MM2に含まれる部位が接着剤BN2によって覆われ、交差部位ISのうち前述の接続部位が接着剤BN3によって覆われている。換言すると、交差部位ISのうち第1面MM1に含まれる部位には、接着剤BN1が塗布されている。また、交差部位ISのうち第2面MM2に含まれる部位には、接着剤BN2が塗布されている。そして、これらの接着剤BN1と接着剤BN2とを接続する接着剤BN3は、接続部位を覆うように塗布されている。これにより、コイルLは、振動等によって形が崩れやすい交差部位ISの形が崩れてしまうことを抑制することができる。その結果、コイルLは、ワイヤレス電力伝送による電力の伝送効率が低下してしまうことを、より確実に抑制することができる。なお、接着剤BN3は、接着剤BN1と異なる接着剤であってもよく、接着剤BN1と同じ接着剤であってもよい。また、接着剤BN3は、接着剤BN2と異なる接着剤であってもよく、接着剤BN2と同じ接着剤であってもよい。
また、図2~図6のそれぞれに示したコイルLでは、部材Mは、第1層C1又は第2層C2のコイル面と直交する方向からコイルLを見た場合において、第1層C1の内縁及び第2層C2の内縁の両方よりも内側に位置する部位を有している。以下では、説明の便宜上、当該部位を、内側部位IRと称して説明する。ここで、図7は、コイルLが有する内側部位IRを明確に示す図である。図7では、内側部位IRは、部材Mが有する部位のうちハッチングされた部位として示されている。
図7に示した例では、内側部位IRには、第1層C1の内縁及び第2層C2の内縁の両方と重なっていない縁を有する開口HLが形成されている。そして、当該例では、開口HLは、部材Mが有する切り欠きのうち、前述の交差部位ISに位置する導線CBが通る切り欠きと接続されている。なお、開口HLは、当該切り欠きと接続されていない構成であってもよい。
また、図7に示した例では、内側部位IRには、開口HLから第1層C1の内縁及び第2層C2の内縁に向かって切り欠かれた第1切欠部CO1が形成されている。第1切欠部CO1は、コイルLの製造者等によって様々なことに利用される部位として部材Mに形成された切り欠きである。例えば、第1切欠部CO1は、第2層C2の引き出し線をコイルLの製造者が引き出す際に導線CBを引っ掛ける部位として機能する。この場合、第2層C2として巻回された導線CBの最内周端は、第1切欠部CO1を介してコイルLの外側に引き出される。また、例えば、第1切欠部CO1は、第2層C2として導線CBをコイルLの製造者が巻回させ始める基点として機能させることができる。このように、第1切欠部CO1の機能は、1つの機能に限定されるものではない。すなわち、第1切欠部CO1は、コイルLの製造者等によって様々なことに利用される。コイルLは、内側部位IRに第1切欠部CO1が形成されていることにより、コイルLの製造者等の利便性を向上させることができる。なお、第1切欠部CO1の切欠縁の形状は、導線CBが引っ掛けられることを想定する場合、導線CBの意図しない変形を生じさせる虞があるため、円弧形状であることが望ましい。
なお、部材Mの内側部位IRには、第1切欠部CO1に代えて、又は、第1切欠部CO1に加えて、2以上の第2切欠部CO2が形成される構成であってもよい。図8に示した例では、内側部位IRには、第1切欠部CO1に代えて、6つの第2切欠部CO2が形成されている。図8は、第2切欠部CO2が形成された部材Mを備えるコイルLの一例を示す斜視図である。ここで、第2切欠部CO2は、内側部位IRに形成された切り欠きであり、前述の開口HLから第1層C1の内縁及び第2層C2の内縁に向かって切り欠かれた切り欠きのことである。例えば、コイルLの利用者は、部材Mの内側部位IRに2以上の第2切欠部CO2が形成されていることにより、コイルLを他の部材、他の装置、他の治具等に、より強固に嵌合させることができる。また、例えば、コイルLの利用者は、部材Mの内側部位IRに2以上の第2切欠部CO2が形成されていることにより、コイルLを他の部材、他の装置等への設置又は収容を行う場合における位置合わせのための目印、当該場合におけるコイルLの設置状態を把握するための目印等としても機能させることができる。すなわち、第2切欠部CO2は、引き出し線を通さない場合であっても、様々な機能を有する部位として利用することができる。
なお、上記において説明した部材Mは、内側部位IRを有さない構成であってもよい。
また、上記において説明した第1層C1として巻回された導線CBの少なくとも一部は、自己融着線の融着による固定、及び接着剤による固定に代えて、樹脂製の結束バンド等による固定、治具による固定等の他の固定方法によって固定される構成であってもよい。ただし、この場合、第1層C1として巻回された導線CBの少なくとも一部の固定は、コイルLの製造コストの増大を抑制する観点から、手間及び費用等が掛らない方法によって行われることが望ましい。
以上のように、実施形態に係るコイル(上記において説明した例では、コイルL、送電コイルL1、受電コイルL2)は、平面状に導線が巻回された第1層(上記において説明した例では、第1層C1)と、平面状に導線が巻回された第2層(上記において説明した例では、第2層C2)と、を含むコイルであって、第1層と第2層は、積層され、第1層として巻回された導線(上記において説明した例では、導線CB)間のうちの少なくとも一部は、固定されており、第2層として巻回された導線(上記において説明した例では、導線CB)間のうちの少なくとも一部は、固定されている。これにより、コイルは、製造コストの増大を抑制することができる。
また、コイルでは、第1層として巻回された導線の少なくとも一部は、所定の第1接着剤(上記において説明した例では、接着剤BN1)により固定されており、第2層として巻回された導線の少なくとも一部は、所定の第2接着剤(上記において説明した例では、接着剤BN2)により固定されている、構成が用いられてもよい。
また、コイルでは、第1接着剤は、第1層が有する面のうちの第2層と反対側の第1面(上記において説明した例では、第1面MM1)の少なくとも一部に塗布されており、第2接着剤は、第2層が有する面のうちの第1層と反対側の第2面(上記において説明した例では、第2面MM2)の少なくとも一部に塗布されている、構成が用いられてもよい。
また、コイルでは、第1接着剤は、第1面において、第1層の中心から放射状に塗布されており、第2接着剤は、第2面において、第2層の中心から放射状に塗布されている、構成が用いられてもよい。
また、コイルでは、第1接着剤のうちの少なくとも一部と、第2接着剤のうちの少なくとも一部とは、第3接着剤(上記において説明した例では、接着剤BN3)を介して接続されている、構成が用いられてもよい。
また、コイルでは、第1層として巻回された導線と、第2層として巻回された導線とは、1本の導線が有する部位のうちの互いに異なる部位のことであり、第3接着剤は、1本の導線が有する部位のうち第1層と第2層との間に位置する部位(上記において説明した例では、接続部位)を覆うように塗布されている、構成が用いられてもよい。
また、コイルでは、第1接着剤と、第2接着剤と、第3接着剤とは、互いに同じ接着剤である、構成が用いられてもよい。
また、コイルでは、第1層として巻回された導線は、自己融着線であり、第2層として巻回された導線は、自己融着線であり、第1層として巻回された導線の少なくとも一部は、自己融着により固定されており、第2層として巻回された導線の少なくとも一部は、自己融着により固定されている、構成が用いられてもよい。
また、コイルでは、第1層と第2層との間に配置される平板状の部材(上記において説明した例では、部材M)を更に備え、部材は、非導電性、且つ、非磁性の材質により構成される、構成が用いられてもよい。
また、コイルでは、部材は、自己融着線の融着温度より高い耐熱温度を有する樹脂製である、構成が用いられてもよい。
また、コイルでは、第1層として巻回された導線は、自己融着により部材に固定されており、第2層として巻回された導線は、自己融着により部材に固定されている、構成が用いられてもよい。
また、コイルでは、部材は、第1層又は第2層の平面と平行な方向からコイルを見た場合において、第1層及び第2層と重なる部分を有さない、構成が用いられてもよい。
また、コイルでは、部材は、第1層又は第2層の平面と直交する方向からコイルを見た場合において、第1層の内縁及び第2層の内縁の両方よりも内側に位置する内側部位(上記において説明した例では、内側部位IR)を有し、内側部位には、第1層又は第2層の平面と直交する方向からコイルを見た場合において、第1層の内縁及び第2層の内縁の両方と重なっていない縁を有する開口(上記において説明した例では、開口HL)を有し、内側部位には、開口から第1層の内縁及び第2層の内縁に向かって切り欠かれた第1切欠部(上記において説明した例では、第1切欠部CO1)を有し、第2層として巻回された導線の最内周端は、第1切欠部を介して外側に引き出される、構成が用いられてもよい。
また、コイルでは、第1切欠部の切欠縁の形状は、円弧形状である、構成が用いられてもよい。
また、コイルでは、内側部位には、開口から第1層の内縁及び第2層の内縁に向かって切り欠かれた2以上の第2切欠部(上記において説明した例では、第2切欠部CO2)を有する、構成が用いられてもよい。
また、コイルでは、部材は、第1層又は第2層の平面と直交する方向からコイルを見た場合において、第1層の内縁及び第2層の内縁の両方よりも内側に位置する内側部位を有し、内側部位には、第1層又は第2層の平面と直交する方向からコイルを見た場合において、第1層の内縁及び第2層の内縁の両方と重なっていない縁を有する開口を有し、内側部位には、開口から第1層の内縁及び第2層の内縁に向かって切り欠かれた2以上の第2切欠部を有する、構成が用いられてもよい。
また、実施形態に係るコイルユニット(上記において説明した例では、コイルユニットCU、送電コイルユニット12、受電コイルユニット21)は、上記に記載のコイルを備える。これにより、コイルユニットは、製造コストの増大を抑制することができる。
また、実施形態に係るワイヤレス送電装置(上記において説明した例では、ワイヤレス送電装置10)は、上記に記載のコイルユニットを備える。これにより、ワイヤレス送電装置は、製造コストの増大を抑制することができる。
また、実施形態に係るワイヤレス受電装置(上記において説明した例では、ワイヤレス受電装置20)は、上記に記載のコイルユニットを備える。これにより、ワイヤレス受電装置は、製造コストの増大を抑制することができる。
また、実施形態に係るワイヤレス電力伝送システム(上記において説明した例では、ワイヤレス電力伝送システム1)は、ワイヤレス送電装置と、ワイヤレス送電装置から電力を受電するワイヤレス受電装置と、を備え、ワイヤレス送電装置とワイヤレス受電装置の少なくとも一方は、上記に記載のコイルユニットを備える。これにより、ワイヤレス電力伝送システムは、製造コストの増大を抑制することができる。
以上、本開示の実施形態を、図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この開示の要旨を逸脱しない限り、変更、置換、削除等されてもよい。
1…ワイヤレス電力伝送システム、10…ワイヤレス送電装置、11…送電ユニット、12…送電コイルユニット、20…ワイヤレス受電装置、21…受電コイルユニット、22…受電ユニット、BN1、BN2、BN3…接着剤、C1…第1層、C2…第2層、CB…導線、CO1…第1切欠部、CO2…第2切欠部、CU…コイルユニット、G…地面、HL…開口、IR…内側部位、IS…交差部位、L…コイル、L1…送電コイル、L2…受電コイル、M…部材、MM1…第1面、MM2…第2面

Claims (21)

  1. 平面状に導線が巻回された第1層と、
    平面状に導線が巻回された第2層と、
    を含むコイルであって、
    前記第1層と前記第2層は、積層され、
    前記第1層として巻回された導線間のうちの少なくとも一部は、固定されており、
    前記第2層として巻回された導線間のうちの少なくとも一部は、固定されている、
    コイル。
  2. 前記第1層として巻回された導線の少なくとも一部は、所定の第1接着剤により固定されており、
    前記第2層として巻回された導線の少なくとも一部は、所定の第2接着剤により固定されている、
    請求項1に記載のコイル。
  3. 前記第1接着剤は、前記第1層が有する面のうちの前記第2層と反対側の第1面の少なくとも一部に塗布されており、
    前記第2接着剤は、前記第2層が有する面のうちの前記第1層と反対側の第2面の少なくとも一部に塗布されている、
    請求項2に記載のコイル。
  4. 前記第1接着剤は、前記第1面において、前記第1層の中心から放射状に塗布されており、
    前記第2接着剤は、前記第2面において、前記第2層の中心から放射状に塗布されている、
    請求項3に記載のコイル。
  5. 前記第1接着剤のうちの少なくとも一部と、前記第2接着剤のうちの少なくとも一部とは、第3接着剤を介して接続されている、
    請求項2から4のうちいずれか一項に記載のコイル。
  6. 前記第1層として巻回された導線と、前記第2層として巻回された導線とは、1本の導線が有する部位のうちの互いに異なる部位のことであり、
    前記第3接着剤は、前記1本の導線が有する部位のうち前記第1層と前記第2層との間に位置する部位を覆うように塗布されている、
    請求項5に記載のコイル。
  7. 前記第1接着剤と、前記第2接着剤と、前記第3接着剤とは、互いに同じ接着剤である、
    請求項5又は6に記載のコイル。
  8. 前記第1層として巻回された導線は、自己融着線であり、
    前記第2層として巻回された導線は、自己融着線であり、
    前記第1層として巻回された導線の少なくとも一部は、自己融着により固定されており、
    前記第2層として巻回された導線の少なくとも一部は、自己融着により固定されている、
    請求項1に記載のコイル。
  9. 前記第1層と前記第2層との間に配置される平板状の部材を更に備え、
    前記部材は、非導電性、且つ、非磁性の材質により構成される、
    請求項1から7のうちいずれか一項に記載のコイル。
  10. 前記第1層と前記第2層との間に配置される平板状の部材を更に備え、
    前記部材は、非導電性、且つ、非磁性の材質により構成される、
    請求項8に記載のコイル。
  11. 前記部材は、自己融着線の融着温度より高い耐熱温度を有する樹脂製である、
    請求項10に記載のコイル。
  12. 前記第1層として巻回された導線は、自己融着により前記部材に固定されており、
    前記第2層として巻回された導線は、自己融着により前記部材に固定されている、
    請求項10又は11に記載のコイル。
  13. 前記部材は、前記第1層又は前記第2層の平面と平行な方向から前記コイルを見た場合において、前記第1層及び前記第2層と重なる部分を有さない、
    請求項9から12のうちいずれか一項に記載のコイル。
  14. 前記部材は、前記第1層又は前記第2層の平面と直交する方向から前記コイルを見た場合において、前記第1層の内縁及び前記第2層の内縁の両方よりも内側に位置する内側部位を有し、
    前記内側部位には、前記第1層又は前記第2層の平面と直交する方向から前記コイルを見た場合において、前記第1層の内縁及び前記第2層の内縁の両方と重なっていない縁を有する開口を有し、
    前記内側部位には、前記開口から前記第1層の内縁及び前記第2層の内縁に向かって切り欠かれた第1切欠部を有し、
    前記第2層として巻回された導線の最内周端は、前記第1切欠部を介して外側に引き出される、
    請求項9から13のうちいずれか一項に記載のコイル。
  15. 前記第1切欠部の切欠縁の形状は、円弧形状である、
    請求項14に記載のコイル。
  16. 前記内側部位には、前記開口から前記第1層の内縁及び前記第2層の内縁に向かって切り欠かれた2以上の第2切欠部を有する、
    請求項14又は15に記載のコイル。
  17. 前記部材は、前記第1層又は前記第2層の平面と直交する方向から前記コイルを見た場合において、前記第1層の内縁及び前記第2層の内縁の両方よりも内側に位置する内側部位を有し、
    前記内側部位には、前記第1層又は前記第2層の平面と直交する方向から前記コイルを見た場合において、前記第1層の内縁及び前記第2層の内縁の両方と重なっていない縁を有する開口を有し、
    前記内側部位には、前記開口から前記第1層の内縁及び前記第2層の内縁に向かって切り欠かれた2以上の第2切欠部を有する、
    請求項9から13のうちいずれか一項に記載のコイル。
  18. 請求項1から17のうちいずれか一項に記載のコイルを備える、
    コイルユニット。
  19. 請求項18に記載のコイルユニットを備える、
    ワイヤレス送電装置。
  20. 請求項18に記載のコイルユニットを備える、
    ワイヤレス受電装置。
  21. ワイヤレス送電装置と、
    前記ワイヤレス送電装置から電力を受電するワイヤレス受電装置と、
    を備え、
    前記ワイヤレス送電装置と前記ワイヤレス受電装置の少なくとも一方は、請求項18に記載のコイルユニットを備える、
    ワイヤレス電力伝送システム。
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