JP2019169530A - コイルユニット、ワイヤレス送電装置、ワイヤレス受電装置、及びワイヤレス電力伝送システム - Google Patents

コイルユニット、ワイヤレス送電装置、ワイヤレス受電装置、及びワイヤレス電力伝送システム Download PDF

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一義 花房
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Abstract

【課題】磁束を用いて電力及び信号が伝送される際に、信号伝送に与える電力伝送の影響を小さくすることができるコイルユニットを提供する。【解決手段】コイルユニット14aにおいて、第1面M1を有する第1磁性体B1と、第1面M1上に配置され、第1面M1上において第1導体が渦巻き状に設けられた第1コイル141と、第1面M1の一部を覆うソレノイドコイルとして第2導体が第1磁性体に巻回された第2コイル142と、を備える。第1磁性体B1は、第2コイル142の巻回軸に平行な方向において、第1磁性体B1の中心線に対して一方の側の磁気特性と他方の側の磁気特性とが異なる。【選択図】図2

Description

本発明は、コイルユニット、ワイヤレス送電装置、ワイヤレス受電装置、及びワイヤレス電力伝送システムに関する。
ワイヤレスによる電力の伝送であるワイヤレス電力伝送に関する技術の研究や開発が行われている。
ワイヤレス電力伝送では、アンテナとしてソレノイドコイルを用いることにより、電力を伝送する距離を長くできることが知られている。
一方、ワイヤレス電力伝送では、受電装置が送電装置から受電する電力を安定化させる方法として、受電装置が受電した電力を示す情報を送電装置に伝送し、当該情報に基づいて送電装置が受電装置に送電する電力を制御する方法が知られている。ここで、送電装置は、受電装置に電力を送電する送電側の装置である。受電装置は、送電装置から伝送された電力を受電する受電側の装置である。受電装置から送電装置への情報の伝送は、Wi−Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)等の通信によって行われることが多い。しかしながら、当該通信を用いる場合、送電装置と受電装置とのそれぞれを製造する製造コストが増大してしまう。
以上のような事情から、ワイヤレス電力伝送を行う装置では、ソレノイドコイルによって電力の伝送を行うとともに、信号伝送用のコイルによって各種の情報を示す信号の伝送を行う方法が用いられる場合がある。これにより、当該装置は、電力を伝送する距離を長くすることができるとともに、受電装置が受電する電力の安定化を図ることができる。また、当該装置は、Wi−Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)等の通信を用いる場合と比較して、製造コストの増大を抑制することができる。
特許文献1には、第1巻回軸の周りに導体が渦巻き状に設けられた第1コイル導体と、第1コイル導体に囲まれた第1コイル開口とを有する第1システム用コイルアンテナと、第1巻回軸の方向と異なる方向の第2巻回軸の周りに導体が渦巻き状に設けられた第2コイル導体と、第2コイル導体に囲まれた第2コイル開口とを有する第2システム用コイルアンテナと、を備え、第1巻回軸方向から視て、第2コイル導体は、第2巻回軸の方向における第1コイル導体及び第1コイル開口の形成領域内に位置するアンテナ装置が記載されている(特許文献1参照)。
ここで、当該アンテナ装置には、電力を伝送するためのソレノイドコイルと、各種の情報を示す信号を伝送するための渦巻きコイルとが搭載されている。渦巻きコイルは、ある面上において導体が渦巻き状に設けられたコイルである。
しかしながら、当該アンテナ装置では、信号伝送に電力伝送の影響が生じる場合があり、その影響を小さくすることが考慮されていなかった。
また、特許文献2には、ソレノイドコイルと磁性体で構成され、磁性体が移動可能なコイルユニットが記載されている(特許文献2参照)。
しかしながら、当該コイルユニットでは、信号送受信用のコイルは配置されてない。例えば、磁束を用いて電力及び信号が伝送される構成において、信号伝送に電力伝送の影響が生じる場合があり、その影響を小さくすることが考慮されていなかった。
国際公開第2017/094355号 特開2012−99644号公報
上述のように、電力伝送用のコイルと信号伝送用のコイルを備えたコイルユニットにより、磁束を用いて電力及び信号が伝送される構成において、信号伝送に電力伝送の影響が生じる場合があり、従来では、その影響を小さくすることが考慮されていなかった。
本発明は、このような事情を考慮してなされたもので、磁束を用いて電力及び信号が伝送される際に、信号伝送に与える電力伝送の影響を小さくすることができるコイルユニット、ワイヤレス送電装置、ワイヤレス受電装置、及びワイヤレス電力伝送システムを提供することを課題とする。
本発明の一態様は、第1面を有する第1磁性体と、前記第1面上に配置され、前記第1面上において第1導体が渦巻き状に設けられた第1コイルと、前記第1面の一部を覆うソレノイドコイルとして第2導体が前記第1磁性体に巻回された第2コイルと、を備え、前記第1磁性体は、前記第2コイルの巻回軸に平行な方向において、前記第1磁性体の中心線に対して一方の側の磁気特性と他方の側の磁気特性とが異なる、コイルユニットである。
本発明によれば、磁束を用いて電力及び信号が伝送される際に、信号伝送に与える電力伝送の影響を小さくすることができる。
実施形態に係るワイヤレス電力伝送システムの構成の一例を示す図である。 実施形態に係るコイルユニットの構成の一例を示す斜視図である。 実施形態に係るコイルユニットの構成の一例を示す正面図である。 変形例1に係る第1磁性体の構成の一例を示す斜視図である。 変形例1に係る第1磁性体の構成の他の一例を示す斜視図である。 変形例1に係る第1磁性体の構成の他の一例を示す斜視図である。 変形例2に係るコイルユニットの構成の一例を示す斜視図である。
<実施形態>
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
<ワイヤレス電力伝送システムの概要>
実施形態に係るワイヤレス電力伝送システム1の概要について説明する。図1は、実施形態に係るワイヤレス電力伝送システム1の構成の一例を示す図である。なお、以下では、説明の便宜上、ワイヤレスによる電力の伝送をワイヤレス電力伝送と称して説明する。
ワイヤレス電力伝送システム1は、ワイヤレス送電装置10と、ワイヤレス受電装置20を備える。ワイヤレス電力伝送システム1では、ワイヤレス電力伝送によって電力がワイヤレス送電装置10からワイヤレス受電装置20に伝送される。
ワイヤレス送電装置10は、図1に示したように、直流電源11と接続されている。そして、ワイヤレス送電装置10は、送電回路12と、制御回路13と、コイルユニット14を備える。また、コイルユニット14は、第1コイル141と、第2コイル142を備える。ここで、本実施形態におけるコイルは、ある領域とある物体との少なくとも一方の周囲に巻回された導体、又は、ある領域とある物体との少なくとも一方の周囲に渦巻き状に設けられた導体のことを意味し、当該導体から他の回路へと接続される引き出し線としての導体を含んでいない。
直流電源11は、直流電圧を供給できる電源であれば如何なる電源であってもよく、例えば、商用電源を整流平滑した直流電源、二次電池、スイッチング電源等である。スイッチング電源は、スイッチングコンバーター等のことである。直流電源11は、直流電圧を送電回路12に供給する。なお、直流電源11は、ワイヤレス送電装置10に備えられる構成であってもよい。
送電回路12は、直流電源11から出力される直流電圧を駆動周波数の交流電圧に変換するインバーターを備える構成であってもよく、当該インバーターに加えて、直流電源11と当該インバーターとの間に設けられるDC(Direct Current)/DCコンバーターを備える構成であってもよく、直流電源11から出力される直流電圧を駆動周波数の交流電圧に変換する他の回路を備える構成であってもよい。当該インバーターは、例えば、スイッチング素子がブリッジ接続されたスイッチング回路(フルブリッジ回路、ハーフブリッジ回路等)のことである。以下では、一例として、送電回路12が、直流電源11から出力される直流電圧を駆動周波数の交流電圧に変換するインバーターと、直流電源11と当該インバーターとの間に設けられるDC/DCコンバーターを備える場合について説明する。送電回路12は、変換した交流電圧を、コイルユニット14が備える第2コイル142に供給する。
制御回路13は、送電回路12が備えるDC/DCコンバーターの出力直流電圧を制御する。なお、制御回路13は、当該DC/DCコンバーターの出力直流電圧を制御する構成に代えて、送電回路12が備えるインバーターの駆動周波数を制御する構成であってもよく、当該インバーターのデューティ比を制御する構成であってもよく、当該インバーターの駆動周波数を制御するとともに当該インバーターのデューティ比を制御する構成であってもよい。
また、制御回路13は、コイルユニット14が備える第1コイル141によってワイヤレス受電装置20から受信された制御信号を入力して取得する。この制御信号は、送電回路12が備えるDC/DCコンバーターの出力直流電圧の制御に関する信号である。制御回路13は、取得した制御信号に応じて、当該出力直流電圧を制御し、必要に応じて、当該出力直流電圧を変化させる。
第1コイル141は、通信用のアンテナとして機能するコイルである。第1コイル141は、ワイヤレス受電装置20から伝送される制御信号を受信する。
第2コイル142は、電力伝送用のアンテナとして機能するコイルである。第2コイル142は、ワイヤレス電力伝送によって電力をワイヤレス受電装置20に送電する。
ワイヤレス受電装置20は、コイルユニット21と、整流平滑回路22と、検出部24と、比較部25と、信号発生部26を備える。また、コイルユニット21は、第1コイル211と、第2コイル212を備える。
また、整流平滑回路22には、負荷23が接続されている。
第1コイル211は、通信用のアンテナとして機能するコイルである。第1コイル211は、信号発生部26から供給された制御信号をワイヤレス送電装置10に送信する。本実施形態では、一例として、第1コイル211の構成が、第1コイル141の構成と同様の構成である場合について説明する。
第2コイル212は、電力伝送用のアンテナとして機能するコイルである。第2コイル212は、ワイヤレス電力伝送によってワイヤレス送電装置10から伝送された電力を受電する。本実施形態では、一例として、第2コイル212の構成が、第2コイル142の構成と同様の構成である場合について説明する。
本実施形態では、一例において、コイルユニット21の構成は、コイルユニット14の構成と同様の構成である。なお、第1コイル211の構成は、第1コイル141の構成と異なる構成であってもよい。また、第2コイル212の構成は、第2コイル142の構成と異なる構成であってもよい。すなわち、コイルユニット21の構成は、コイルユニット14の構成と同じ構成であってもよく、あるいは、異なる構成であってもよい。
整流平滑回路22は、第2コイル212に接続され、第2コイル212が受電した交流電圧を直流電圧に変換する。整流平滑回路22は、変換した直流電圧を負荷23に供給(出力)する。整流平滑回路22は、コンバーターであり、例えば、図示しないブリッジダイオードと、図示しない平滑用キャパシターとから構成される。整流平滑回路22は、例えば、第2コイル212によって受電された交流電圧を全波整流し、全波整流した電圧を平滑用キャパシターによって平滑にする。
負荷23は、整流平滑回路22から直流電圧が供給される。例えば、負荷23は、再充電可能な二次電池(例えば、リチウムイオン電池、リチウムポリマー電池等)である。なお、負荷23は、二次電池に代えて、直流電圧に応じた動作を行う他の装置であってもよい。
なお、整流平滑回路22と負荷23との間には、整流平滑回路22の出力を変換する変換回路(例えば、DC/DCコンバーターやDC/AC(Alternating Current)インバーター等)が備えられる構成であってもよい。
検出部24は、整流平滑回路22から出力される電圧を検出する。検出部24は、検出した電圧を比較部25に出力する。ここで、本実施形態では、整流平滑回路22から出力される電圧の一部が検出部24に入力されて検出される。なお、検出部24は、整流平滑回路22から出力される電流を検出する構成であってもよく、整流平滑回路22から出力される電力を検出する構成であってもよい。
比較部25は、検出部24から出力された電圧と、基準電圧(目標電圧)とを比較し、当該電圧と当該基準電圧との差分を信号発生部26に出力する。
信号発生部26は、比較部25から出力された差分に基づき制御信号を生成する。信号発生部26は、生成した制御信号を、第1コイル211を介してワイヤレス送電装置10に送信する。すなわち、ワイヤレス送電装置10において、制御回路13は、第1コイル141を介して取得した制御信号が示す差分が小さくなるように送電回路12が備えるDC/DCコンバーターの出力直流電圧を制御する。
以上のような構成により、ワイヤレス電力伝送システム1では、ワイヤレス送電装置10からワイヤレス受電装置20に電力が伝送される。また、ワイヤレス送電装置10は、ワイヤレス受電装置20が受電して負荷23に出力する直流電圧がほぼ一定になるようにワイヤレス受電装置20に電力を伝送する。すなわち、ワイヤレス電力伝送システム1では、ワイヤレス送電装置10がワイヤレス受電装置20から制御信号を受信して送電電力量を制御することにより、ワイヤレス受電装置20が受電する電力を安定化させる。
<コイルユニットの構成>
ワイヤレス送電装置10のコイルユニット14の構成について説明する。なお、本実施形態では、ワイヤレス受電装置20のコイルユニット21の構成はワイヤレス送電装置10のコイルユニット14の構成と同様であるため、説明を省略する。
図2は、実施形態に係るコイルユニット14aの構成の一例を示す斜視図である。コイルユニット14aは、コイルユニット14の一例である。
図3は、実施形態に係るコイルユニット14aの構成の一例を示す正面図である。
また、図2および図3には、互いに直交するX軸、Y軸、Z軸を有する三次元座標系を示してある。本実施形態では、説明の便宜上、図2および図3に示した三次元座標系におけるZ軸の正方向を上方向と称し、当該Z軸の負方向を下方向と称して説明する。また、本実施形態では、説明の便宜上、図2および図3に示した三次元座標系におけるY軸の正方向を右方向と称し、当該Y軸の負方向を左方向と称して説明する。
ここで、図2および図3では、説明の便宜上、一部の要素(第1フレキシブル基板F1)を透視した状態を図示してあり、これにより、他の一部の要素(第1スリットN1、第1スリットN2、第2磁性体L1、第2磁性体L2)を図示してある。実際には、当該一部の要素が透明ではない場合には、当該他の一部の要素のうちの全部または一部は図示の視線では隠れて見えなくなる。
図2および図3において、コイルユニット14aの上側は、当該コイルユニット14aを備えるワイヤレス送電装置10がワイヤレス受電装置20と対向する側、すなわち、ワイヤレス受電装置20が電力を受電する側である。そして、第2コイル142と第2コイル212とが対向させられた状態で電力が伝送されるとともに、第1コイル141と第1コイル211とが対向させられた状態で信号が伝送される。
コイルユニット14aは、第1磁性体B1と、第1フレキシブル基板F1と、第1コイル141と、第2コイル142と、第2磁性体L1と、第2磁性体L2を備える。
なお、コイルユニット14aは、これらの構成要素に加えて、共振回路を構成するキャパシター、第2コイル142が発生させる磁界の外部への漏洩を抑制する電磁気遮蔽体(例えば、アルミニウム板)、あるいは、第1磁性体B1とは異なる磁性体等を備える構成であってもよい。
第1磁性体B1は、第1面M1を有する磁性体であり、例えば、フェライトであってもよい。第1面M1は、第1コイル141が配置される面である。本実施形態では、一例として、第1スリットN1および第1スリットN2の部分が埋められた場合に、第1磁性体B1の形状が矩形板状である場合について説明する。この場合、第1面M1は、第1スリットN1および第1スリットN2の部分を除いて、矩形状の平面である。図2および図3の例では、第1面M1は、三次元座標系において、XY平面に平行な面であり、Z軸と直交している。すなわち、第1面M1は、第1磁性体B1の上面である。なお、第1面M1は、平面に代えて、曲面であってもよい。また、第1スリットN1および第1スリットN2の部分が埋められた場合に、第1磁性体B1の形状は、矩形板状に代えて、他の形状であってもよく、円板状等の形状であってもよい。
ここで、第1磁性体B1は、第1スリットN1と、第1スリットN2を有する形状となっている。
第1磁性体B1は、第1面M1に平行な所定の方向において、両端のうちの一方の端から内側に向かって延びる切り欠き部が第1スリットN1となっており、当該両端のうちの他方の端から内側に向かって延びる切り欠き部が第1スリットN2となっている。図2および図3の例では、当該所定の方向は、第1面M1の概略的な形状である長方形において長辺の方向(Y軸に平行な方向)となっている。
図2および図3の例では、第1スリットN1および第1スリットN2は、いずれも、第2コイル142の巻回軸方向に平行な方向に延びる切り欠き部となっている。
また、第1スリットN1および第1スリットN2は、当該長方形において短辺の方向(X軸に平行な方向)において、当該短辺の中心点から当該短辺の両端のそれぞれまでには届かない範囲の切り欠き部となっている。
また、第1スリットN1および第1スリットN2は、当該所定の方向(Y軸に平行な方向)において、内側(当該短辺から離隔した方の側)の形状が、丸みを帯びた形状となっている。図3の例における視線では、第1スリットN1および第1スリットN2は、それぞれ、U字型(あるいは、ほぼU字型)の形状となっている。
図2および図3の例では、第1スリットN1と第1スリットN2とは、互いにU字型(あるいは、ほぼU字型)の向きが逆であって対称の形状を有している。また、第1スリットN1および第1スリットN2は、それぞれ、当該長方形の長辺の方向(Y軸に平行な方向)に関して対称の形状を有しており、当該長方形の短辺の方向(X軸に平行な方向)に関して対称の形状を有している。
第1スリットN1の内側には、第2磁性体L1が設けられている。
第2磁性体L1は、第1スリットN1の一部に相当する形状を有しており、本実施形態では、直方体の形状を有する。
第1スリットN2の内側には、第2磁性体L2が設けられている。
第2磁性体L2は、第1スリットN2の一部に相当する形状を有しており、本実施形態では、直方体の形状を有する。
ここで、本実施形態では、第2磁性体L1と第2磁性体L2とは、同一(あるいは、ほぼ同一)の形状を有する。
前記した所定の方向(Y軸に平行な方向)において、第1スリットN1の第2磁性体L1は、第1面M1の一方の端の辺から内側に長さa1の距離をあけて設けられている。
一方、前記した所定の方向(Y軸に平行な方向)において、第1スリットN2の第2磁性体L2は、第1面M1の他方の端の辺から内側に長さa2(a2は、a1とは異なる長さ)の距離をあけて設けられている。
なお、本実施形態では、説明の便宜上、第1スリットN1と第2磁性体L1とを別々に説明したが、これらは一体として形成されてもよい。この場合、第1磁性体B1は、第1スリットN1と第2磁性体L1とが一体となった形状部分を有する。
同様に、本実施形態では、説明の便宜上、第1スリットN2と第2磁性体L2とを別々に説明したが、これらは一体として形成されてもよい。この場合、第1磁性体B1は、第1スリットN2と第2磁性体L2とが一体となった形状部分を有する。
本実施形態では、第1コイル141は、第1フレキシブル基板F1に設けられたコイルパターンである。第1フレキシブル基板F1の面は、第1コイル141の開口面のすべてを含む大きさを有する。第1フレキシブル基板F1は、第1面M1上に配置され、第1面M1に接着剤等によって貼付されて配置される。これにより、コイルユニット14aは、製造が容易になるとともに製造コストを抑制することができる。その結果、コイルユニット14aは、量産し易くなる。
なお、通常、フレキシブル基板にコイルパターンが設けられる場合、同一平面上でコイルパターンが交差することはなく、例えば、コイルパターンはスルーホールを介して他の層を迂回して交差する。本実施形態では、このような構成を概略的に図示してある。
本実施形態では、第1フレキシブル基板F1を介して、第1コイル141は、第1面M1上に配置されている。第1コイル141は、第1面M1上において第1導体が渦巻き状に設けられた(スパイラル型の)コイルである。第1導体は、第1コイル141を構成する導体である。ここで、第1コイル141は、スパイラルコイル、あるいは、平面コイル等とも称される場合がある。第1導体の幅は、例えば、一定である。
本実施形態では、第1コイル141は、第1面M1に対して反対側(上側)に配置されるが、他の例として、第1面M1の側に配置されてもよい。
すなわち、第1コイル141は、第1磁性体B1と第2コイル142との間に配置される構成に代えて、第1コイル141と第1磁性体B1とによって第1面M1上に位置している第2導体を挟むように配置される構成であってもよい。この構成では、第1コイル141がコイルパターンとして設けられたフレキシブル基板は、第2導体が巻回された第1磁性体B1の第1面M1上に、第2導体の上から第1面M1上に配置される。この際、第1面M1上において第2導体が巻回されていない領域と当該フレキシブル基板との間には、例えば、スペーサーが配置されてもよく、これにより、当該フレキシブル基板は、第2導体が巻回された第1磁性体B1の第1面M1上に、第2導体の上から第1面M1に配置することができる。
第2コイル142は、第1磁性体B1の外周に設けられている。
第2コイル142は、第1磁性体B1の周囲(外周)に、第2導体がソレノイド状に巻回された(ソレノイド型の)コイルである。第2導体は、第2コイル142を構成する導体であり、本実施形態では、導線である。当該導線の幅は、例えば、一定である。
本実施形態では、第2コイル142は、第1面M1の一部を覆うソレノイドコイルとして、第1磁性体B1に対して配置されている。
第1コイル141の開口部の一部は、第1面M1上において、第2導体に覆われている。
ここで、第1コイル141の開口部は、第1面M1上において第1導体によって囲まれた領域のことである。第1面M1上において第1導体によって囲まれた領域は、第1面M1と直交する方向から第1面M1上を見た場合において、第1導体が設けられた導体領域の内側の領域のことである。なお、第1面M1上において第1導体によって囲まれた領域は、第1面M1と直交する方向から第1面M1上を見た場合において、第1コイル141の最内周部分から内側の領域のことであってもよい。第1コイル141は、第1導体に電流が流された場合、開口部を通る磁束を発生させる。また、第1コイル141では、開口部を通る磁束が変化した場合、電磁誘導の法則によって第1導体に電流が流れる。
本実施形態では、説明の便宜上、第1コイル141の開口部のうち第2導体に覆われていない部分として、第2コイル142の巻回軸に平行な方向において、第2コイル142の一方の端よりも外側における開口部分を第1開口部H1と呼び、第2コイル142の他方の端よりも外側における開口部分を第2開口部H2と呼んで、説明する。
本実施形態では、第1磁性体B1は、第2コイルの巻回軸に平行な方向(前記した所定の方向と同じ方向)において、第1磁性体B1の中心線に対して一方の側の磁気特性と他方の側の磁気特性とが異なる。本実施形態では、一方の側における第2磁性体L1の位置と、他方の側における第2磁性体L2の位置とが異なることで、両側の磁気特性が異なっている。
ここで、第1磁性体B1の中心線に対して一方の側の磁気特性と他方の側の磁気特性とが異なる態様としては、例えば、一方の側の部材の材料の磁気特性と他方の側の部材の材料の磁気特性とが同じであるが、一方の側の部材の構造(例えば、形状または大きさなど)と他方の側の部材の構造とが異なる態様、あるいは、一方の側の部材の構造(例えば、形状または大きさなど)と他方の側の部材の構造とが同じであるが、一方の側の部材の材料の磁気特性と他方の側の部材の材料の磁気特性とが異なる態様、あるいは、一方の側の部材と他方の側の部材とでこれら両方(材料の磁気特性および部材の構造の両方)が異なることで総じて両者の磁気特性が異なる態様がある。
本実施形態では、第2コイル142の巻回軸に平行な方向において、第1コイル141の中心線と、第2コイル142の中心線は、第1磁性体B1の中心線と一致(あるいは、ほぼ一致)している。つまり、第2コイル142の巻回軸に平行な方向において、第1コイル141および第2コイル142は、第1磁性体B1の中心線に対して、左右対称(あるいは、ほぼ対称)となっている。
これにより、第1開口部H1が配置されている領域に対応した(当該領域の下側にある)第1磁性体B1の構造と、第2開口部H2が配置されている領域に対応した(当該領域の下側にある)第1磁性体B1の構造とが異なっている。ここで、本実施形態では、第1開口部H1のすべておよび第2開口部H2のすべてが第1磁性体B1の第1面M1上に存在する。
本実施形態では、第1磁性体B1の構造の違いによって、第2コイル142により発生する磁束が第1開口部H1を鎖交する量と、当該磁束が第2開口部H2を鎖交する量とが、等しくなるように(つまり、第1磁性体B1の効果を考慮した場合に等しくなるように)、第1磁性体B1の構造が設定されている。なお、理論的には、第1磁性体B1が均一であれば、第1開口部H1の面積と第2開口部H2の面積とが等しいときに両者の鎖交量が等しいと考えられるが、実際にはずれが生じ得るため、本実施形態では、実際の両者の鎖交量が等しくなるように、第1磁性体B1の構造が不均一に設定されている。
第2コイル142により発生する磁束が第1開口部H1を鎖交する量と、当該磁束が第2開口部H2を鎖交する量とが、第1磁性体B1の効果を考慮して等しい場合、第2コイル142による電力伝送が第1コイル141による通信に与える影響を小さく(理想的にはゼロに)することができる。
つまり、第1磁性体B1の効果を考慮して、2個の開口部(第1開口部H1、第2開口部H2)における電力伝送の磁束の鎖交量が異なると、信号伝送の受信電圧に電力伝送の影響が出るが、これらの鎖交量を等しくすることで当該影響を小さくすることができる。
なお、図2および図3の例では、第1コイル141が第1磁性体B1と第2コイル142との間に配置されている。この場合、第1コイル141は、第1面M1によって拘束され、変形が抑制される。その結果、第1コイル141の電磁気的な特性を安定化させることができる。
他の例として、第2コイル142が第1磁性体B1と第1コイル141との間に配置されてもよい。
また、図2および図3の例では、第2コイル142を構成する第2導体は、隣接する部分が互いに接せられて配置されている。
他の例として、第2コイルの一部または全部において、第2コイル142を構成する第2導体は、隣接する部分が互いに所定の間隔をあけて配置されてもよい。
ここで、ワイヤレス送電装置10の第1コイル141とワイヤレス受電装置20の第1コイル211との間において行われる信号伝送の周波数は、例えば、ワイヤレス送電装置10の第2コイル142とワイヤレス受電装置20の第2コイル212との間において行われる電力伝送の周波数の10倍以上である。なお、第1コイル141と第1コイル211との間において行われる信号伝送の周波数は、第2コイル142と第2コイル212との間において行われる電力伝送の周波数の10倍未満であってもよい。
例えば、第1コイル141に対して、第1面M1の側に、高周波特性が良い磁性体が配置されてもよい。電力伝送の周波数に対して信号伝送の周波数が10倍以上である場合、信号伝送については、そのような高い周波数においても十分に高い透磁率が保持される磁性体が用いられることが好ましい。なお、このような磁性体としては、例えば、薄膜磁性体が用いられてもよい。
また、このような磁性体は、例えば、第1フレキシブル基板F1と一体化されてもよい。この場合、このような磁性体は、例えば、第1フレキシブル基板F1において、第1コイル141が形成される面とは反対の面に設けられる。
なお、本実施形態では、例えば、このような磁性体についても、第1磁性体B1の一部であるとして、当該第1磁性体B1の構造を捉える。
また、第2導体は、例えば、絶縁膜によって被覆されている。このため、本実施形態では、第2導体同士の離間は、当該第2導体の絶縁膜同士の離間を意味している。なお、各図においては、図が煩雑になることを防ぐために、第2導体の絶縁膜の明示を省略して図示している。
また、本実施形態では、隣接する第2導体同士(絶縁膜同士)を接触させて配置したが、他の例として、第2コイル142の一部または全部において、隣接する第2導体同士(絶縁膜同士)を離間させて(つまり、接触させずに)配置する構成が用いられてもよい。
また、コイルユニット14において、第1コイル141の構成と第2コイル142の構成とは、逆であってもよい。
同様に、コイルユニット21において、第1コイル211の構成と第2コイル212の構成とは、逆であってもよい。
なお、コイルユニット14とコイルユニット21とは、電力伝送および信号伝送を行うことが可能なように、互いに対応した構成とされる。
また、本実施形態では、第1面M1上に配置される態様は、第1面M1上の空間内に配置される態様を意味している。このため、例えば、コイルユニット14において、第1コイル141又は第2コイル142と第1面M1との間にスペーサー等が配置される構成であってもよい。当該スペーサーは、平板形状であってもよく、例えば凹凸を有する形状のように平板以外の形状であってもよい。
また、第1磁性体B1は、例えば、複数個の磁性体を組み合わせて構成されてもよい。この場合、複数の磁性体が組み合わされて第1磁性体B1が構成された状態で、第2コイル142の巻回軸に平行な方向において、複数の磁性体の区切り目が無い構成が好ましい。
また、フレキシブル基板に所定の形状を有する導体のパターンが形成されたコイルと、導線を所定の形状に配置したコイルとは、互いに代替が可能である。1個のコイルを構成する導体のパターンは、例えば、一定の幅を有してもよい。同様に、1個のコイルを構成する導線は、例えば、一定の幅(線径)を有してもよい。
以上のような構成により、コイルユニット14aは、電力伝送用の第2コイル142によって電力を送電することができる。
また、コイルユニット14aは、通信用の第1コイル141によって電力伝送のレベル制御のための制御信号を受信することができ、ワイヤレス送電装置10からワイヤレス受電装置20へ伝送する電力の安定化を図ることができる。
また、コイルユニット14aでは、第2コイル142をソレノイドコイルとすることにより、電力の長距離伝送を可能とする。
また、コイルユニット14aでは、第1コイル141のインダクタンスを増加させる磁性体として第1磁性体B1を用いているとともに、第2コイル142のインダクタンスを増加させる磁性体として第1磁性体B1(共通の磁性体)を用いている。これにより、コイルユニット14aは、第1コイル141のインダクタンスを増加させる磁性体と第2コイル142のインダクタンスを増加させる磁性体とのそれぞれに異なる磁性体を用いる場合と比較して、小型化することができる。
また、コイルユニット14aは、コイルを用いて制御信号を通信することから、安価な構成が可能となる。
このように、コイルユニット14aは、電力の長距離伝送と伝送する電力の安定化とを両立するとともに、安価、小型化することができる。
また、コイルユニット14aは、第2コイル142により発生する磁束が第1開口部H1を鎖交する量と、当該磁束が第2開口部H2を鎖交する量とが、第1磁性体B1の構造の違いを考慮した場合に等しくなるように、当該第1磁性体B1の構造が設定されているため、磁束を用いて電力及び信号が伝送される際に、信号伝送に与える電力伝送の影響を小さくすることができる。
本実施形態では、第2コイル142の巻回軸に平行な方向(Y軸に平行な方向)において、第1磁性体B1の中心線に対して、両側における第1磁性体B1の構造が異なっている。
例えば、第2コイル142のソレノイドにより発生する磁束の影響が小さくなるように、第2コイル142の巻回軸に平行な方向において、第1磁性体B1の中心線に対して、両側における磁気抵抗が異なっている。第1磁性体B1の材料が均一である場合、例えば、第2コイル142の巻回軸に平行な方向において、第1磁性体B1の中心線に対して、一方の側の第1導体によって囲まれる領域の面積(あるいは、体積)と、他方の側の第1導体によって囲まれる領域の面積(あるいは、体積)とが異なる。
なお、本実施形態では、好ましい構成例として、ワイヤレス送電装置10のコイルユニット14と、ワイヤレス受電装置20のコイルユニット21との両方に、図2および図3に示されるようなコイルユニット(図2では、コイルユニット14を例示した。)の構成を適用した場合を示したが、他の例として、ワイヤレス送電装置10のコイルユニット14と、ワイヤレス受電装置20のコイルユニット21のうちの任意の一方のみに、図2および図3に示されるようなコイルユニットの構成が適用されてもよい。この場合、他方のコイルユニットの構成は、例えば、一方のコイルユニットとの間で電力伝送および信号伝送を行うことが可能であればよい。
このように、本実施形態に係るワイヤレス電力伝送システム1では、ワイヤレス送電装置10のコイルユニット14あるいはワイヤレス受電装置20のコイルユニット21において、第1面M1を有する第1磁性体B1と、第1面M1上に配置され、第1面M1上において第1導体が渦巻き状に設けられた第1コイル141と、第1面M1の一部を覆うソレノイドコイルとして第2導体が第1磁性体B1に巻回された第2コイル142と、を備える。そして、第1磁性体B1は、第2コイル142の巻回軸に平行な方向(図2および図3の例では、Y軸に平行な方向)において、第1磁性体B1の中心線に対して一方の側の構造と他方の側の構造とが異なる。
また、本実施形態では、第1磁性体B1は、第1スリット(図2および図3の例では、第1スリットN1、N2)を有しており、当該スリットに設けられた第2磁性体(図2および図3の例では、第2磁性体L1、L2)を有している。
<変形例1>
変形例1では、第1磁性体B1の変形例を示す。
なお、変形例1において説明する構成部分(第1磁性体B1)以外の点については、図2および図3に示されるコイルユニット14aと同様な構成が用いられてもよい。
図4は、変形例1に係る第1磁性体B1aの構成の一例を示す斜視図である。第1磁性体B1aは、第1磁性体B1の変形例である。
図4には、図2および図3と同様なXYZ三次元座標系を示してある。
図4の例では、第1磁性体B1aは、1個の磁性体ブロックB11と、71個の磁性体ブロックB12を組み合わせて構成されている。なお、図4では、図示を簡略化するために、複数の磁性体ブロックB12のうちの1個のみに符号(B12)を付してある。
第1磁性体B1aは、1個の層に、これらの磁性体ブロックB11、B12が敷かれている。
磁性体ブロックB11は、磁性体ブロックB12と比べて、大きい。磁性体ブロックB11は、第2コイル142の巻回軸に垂直な方向(図4の例では、X軸に平行な方向)において、第1磁性体B1と同じ長さを有している。磁性体ブロックB11は、第2コイル142の巻回軸に平行な方向(図4の例では、Y軸に平行な方向)において、第1磁性体B1の中央部に配置されている。
第2コイル142の巻回軸に垂直な方向において、中央部の磁性体ブロックB11の一方側には36個の磁性体ブロックB12が敷かれており、中央部の磁性体ブロックB11の他方側には35個の磁性体ブロックB12が敷かれている。
すなわち、第1磁性体B1aは、図2および図3に示される第1磁性体B1と比べて、2個の第1スリットN1、N2が設けられてなく、直方体の形状から1個の磁性ブロックB12の部分が欠けた構成を有している。
ここで、図4の例では、すべての磁性体ブロックB11、B12は、隣り合うもの同士、接着剤等により固定されている。
他の例として、所定の枠が設けられて、当該枠の内側に磁性体ブロックB11、B12が敷き詰められることで、第1磁性体B1aが構成されてもよい。
図4の例では、第2コイル142の巻回軸に平行な方向(Y軸に平行な方向)において、第1磁性体B1aの中心線に対して、両側における第1磁性体B1aの構造が異なっている。
ここで、本例では、1個の磁性体ブロックB11、71個の磁性体ブロックB12が別々である場合を示したが、他の例として、これらのうちの一部または全部が一体化されていてもよい。
図5は、変形例1に係る第1磁性体B1bの構成の他の一例を示す斜視図である。第1磁性体B1bは、第1磁性体B1の変形例である。
図5には、図2および図3と同様なXYZ三次元座標系を示してある。
図5の例では、第1磁性体B1bは、1個の磁性体ブロックB21と、1個の磁性体ブロックB22と、71個の磁性体ブロックB23を組み合わせて構成されている。なお、図5では、図示を簡略化するために、複数の磁性体ブロックB23のうちの1個のみに符号(B23)を付してある。
第1磁性体B1bは、2個の層を有している。第1面M1とは逆側(下側)の1層目に、1個の磁性体ブロックB21が敷かれている。第1面M1の側(上側)の2層目に、1個の磁性体ブロックB22および71個の磁性体ブロックB23が敷かれている。
ここで、第1面M1に対して垂直方向に関し、図4の例における磁性体ブロックB11、B12の厚さと、図5の例における1層目の磁性体ブロックB21の厚さと2層目の磁性体ブロックB22、B23の厚さとの和と、が等しい。このような厚さ以外については、2層目の磁性体ブロックB22および磁性体ブロックB23の構成は、図4に示される磁性体ブロックB11および磁性体ブロックB12の構成と同様である。
ここで、図5の例では、すべての磁性体ブロックB21、B22、B23は、隣り合うもの同士、接着剤等により固定されている。
他の例として、所定の枠が設けられて、当該枠の内側に磁性体ブロックB21、B22、B23が敷き詰められることで、第1磁性体B1bが構成されてもよい。
図5の例では、第2コイル142の巻回軸に平行な方向(Y軸に平行な方向)において、第1磁性体B1bの中心線に対して、両側における第1磁性体B1bの構造が異なっている。
ここで、本例では、1個の磁性体ブロックB21、1個の磁性体ブロックB22、71個の磁性体ブロックB23が別々である場合を示したが、他の例として、これらのうちの一部または全部が一体化されていてもよい。
図6は、変形例1に係る第1磁性体B1cの構成の他の一例を示す斜視図である。第1磁性体B1cは、第1磁性体B1の変形例である。
図6には、図2および図3と同様なXYZ三次元座標系を示してある。
図6の例では、第1磁性体B1cは、1個の磁性体ブロックB31と、1個の磁性体ブロックB32と、70個の磁性体ブロックB33と、1個の磁性体ブロックB34を組み合わせて構成されている。なお、図6では、図示を簡略化するために、複数の磁性体ブロックB33のうちの1個のみに符号(B33)を付してある。
第1磁性体B1cは、2個の層を有している。第1面M1とは逆側(下側)の1層目に、1個の磁性体ブロックB31が敷かれている。第1面M1の側(上側)の2層目に、1個の磁性体ブロックB32、70個の磁性体ブロックB33、および1個の磁性体ブロックB34が敷かれている。
ここで、第1面M1に対して垂直方向に関し、図4の例における磁性体ブロックB11、B12の厚さと、図6の例における1層目の磁性体ブロックB31の厚さと2層目の磁性体ブロックB32、B33、B34の厚さとの和と、が等しい。このような厚さおよび磁性体ブロックB33の数以外については、2層目の磁性体ブロックB32および磁性体ブロックB33の構成は、図4に示される磁性体ブロックB11および磁性体ブロックB12の構成と同様である。
図6の例では、隣接する2個の磁性体ブロックB33の部分が欠けているとともに、当該部分に1個の磁性体ブロックB34が配置されている。
ここで、1個の磁性体ブロックB34は、1個の磁性体ブロックB33の部分よりも大きく、隣接する2個の磁性体ブロックB33の部分よりも小さい。
ここで、図6の例では、すべての磁性体ブロックB31、B32、B33、B34は、隣り合うもの同士、接着剤等により固定されている。
他の例として、所定の枠が設けられて、当該枠の内側に磁性体ブロックB31、B32、B33、B34が敷き詰められることで、第1磁性体B1cが構成されてもよい。
図6の例では、第2コイル142の巻回軸に平行な方向(Y軸に平行な方向)において、第1磁性体B1cの中心線に対して、両側における第1磁性体B1cの構造が異なっている。
ここで、本例では、1個の磁性体ブロックB31、1個の磁性体ブロックB32、70個の磁性体ブロックB33、1個の磁性体ブロックB34が別々である場合を示したが、他の例として、これらのうちの一部または全部が一体化されていてもよい。
なお、それぞれの磁性体ブロックB11〜B12、B21〜B23、B31〜B34の形状、大きさ、数、あるいは、材料などとしては、様々な態様が用いられてもよい。それぞれの磁性体ブロックB11〜B12、B21〜B23、B31〜B34の大きさとしては、例えば、板状の第1磁性体B1a、B1b、B1cの平面における各辺の長さ(図4〜図6の例では、X軸に平行な方向の辺の長さ、Y軸に平行な方向の辺の長さ)あるいは面積が異なる態様ばかりでなく、高さ(図4〜図6の例では、Z軸に平行な方向)が異なる態様が用いられてもよい。
このように、変形例1では、第1磁性体B1a、B1b、B1cは、複数の磁性体ブロックB11〜B12、B21〜B23、B31〜B34から構成されている。
<変形例2>
図7は、変形例2に係るコイルユニット14bの構成の一例を示す斜視図である。コイルユニット14bは、コイルユニット14aの一例である。
図7には、図2および図3と同様なXYZ三次元座標系を示してある。
図7では、図2および図3に示されるコイルユニット14aと同様な部分については、同じ符号を付してある。
なお、変形例2において説明する構成部分以外の点については、図2および図3に示されるコイルユニット14aと同様な構成が用いられてもよい。
コイルユニット14bは、第1磁性体B1dと、第1コイル141aと、第2コイル142を備える。第1磁性体B1dは、第1磁性体B1の変形例である。
ここで、変形例2では、第1コイル141aは、第1導体である導線が渦巻き状に設けられたコイルである。なお、他の例として、第1コイル141aの代わりに、図2および図3に示される第1フレキシブル基板F1および第1コイル141が用いられてもよい。
第1磁性体B1dは、1個の磁性体ブロックB41と1個の磁性体ブロックB42とを組み合わせて構成されている。
磁性体ブロックB41は、図2および図3に示される第1磁性体B1と比べて、2個のスリットN1、N2が設けられていない直方体の形状を有している。なお、磁性体ブロックB41の大きさは、例えば、図2および図3に示される第1磁性体B1に2個のスリットN1、N2が設けられていないとしたときの直方体の大きさと同じであってもよく、あるいは、異なってもよい。
磁性体ブロックB42は、第2コイル142の巻回軸に平行な方向において、第2コイル142に対して片方の側(図7の例では、左側)における第1面M1の面積よりも小さい面積を有する。
磁性体ブロックB41の第1面M1の側(上側)であって、当該片方の側に、磁性体ブロックB42が配置されている。
すなわち、第1磁性体B1dは、第2コイル142の巻回軸に平行な方向において、第2コイル142に対して一方の側(図7の例では、右側)に1層の磁性体構造(磁性体ブロックB41)を有しており、第2コイル142に対して他方の側(図7の例では、左側)に2層の磁性体構造(磁性体ブロックB41および磁性体ブロックB42)を有している。
図7の例では、磁性体ブロックB42は、磁性体ブロックB41の第1面M1と第1コイル141aとの間に配置されている。
図7の例では、第2コイル142の巻回軸に平行な方向(Y軸に平行な方向)において、第1磁性体B1dの中心線に対して、両側における第1磁性体B1dの構造が異なっている。
ここで、本例では、1個の磁性体ブロックB41、1個の磁性体ブロックB42が別々である場合を示したが、他の例として、これらのうちの一部または全部が一体化されていてもよい。
なお、第1磁性体B1における層の数、層の数の種類などとしては、様々な態様が用いられてもよい。
このように、変形例2では、第1磁性体B1dは、第2コイル142の巻回軸に平行な方向(図7の例では、Y軸に平行な方向)において、第1磁性体B1dの中心線に対して一方の側の層数と他方の側の層数とが異なる。
<変形例3>
以上に示したようなコイルユニットにおいて、当該コイルユニットの一部が変形可能な構成が用いられてもよい。また、当該コイルユニットの一部が固定可能な構成が用いられてもよい。
この場合、例えば、当該コイルユニットを備える製品の出荷前に、当該コイルユニットの一部が変形させられて調整された状態で固定され、当該コイルユニットの一部が固定された状態で当該製品が出荷されてもよい。例えば、出荷前に第2コイルにより電力伝送を行って、第1コイルによる受信信号の波形をモニターして、自動または手動で、当該波形が理想的な波形に近付くように、当該コイルユニットの一部が変形させられて固定されてもよい。
さらに、当該コイルユニットの一部が固定された後に再び変形可能な構成が用いられてもよい。
この場合、例えば、当該コイルユニットを備える製品の出荷後に、ユーザにより、当該コイルユニットの一部が変形(再変形)させられて調整(再調整)された状態で固定されてもよい。
このような変形により、第1コイルの第1開口部に対応する磁性体の構造と第2開口部に対応する磁性体の構造との違いを変化させることが可能である。
(図2および図3に示されるコイルユニット14aの変形例)
第2コイル142の巻回軸に平行な方向において、第1スリットN1において第2磁性体L1が移動し得る構成が用いられてもよい。
同様に、第2コイル142の巻回軸に平行な方向において、第1スリットN2において第2磁性体L2が移動し得る構成が用いられてもよい。
また、これら両方の第2磁性体L1、L2が移動し得る構成が用いられてもよい。
これにより、第1コイル141の第1開口部H1に対応する磁性体の構造と第2開口部H2に対応する磁性体の構造との違いを簡易に調整することが可能である。
第1スリットN1と第2磁性体L1とは、例えば、接着剤などを用いて固定されてもよい。
他の例として、第1スリットN1と第2磁性体L1とは、コイルユニット14aに設けられた任意の機構によって固定されてもよい。また、当該機構は、第1スリットN1と第2磁性体L1との位置関係を固定した後に再び移動可能とする構成であってもよい。
(図4〜図6に示されるコイルユニット14aの変形例)
図4の例において、複数の磁性体ブロックB12のうちで第1磁性体B1aを構成する磁性体ブロックB12の数を変更し得る構成が用いられてもよい。
これにより、第1コイル141の第1開口部H1に対応する磁性体の構造と第2開口部H2に対応する磁性体の構造との違いを簡易に調整することが可能である。
複数の磁性体ブロックB12は、例えば、接着剤などを用いて固定されてもよい。
図5の例において、複数の磁性体ブロックB23のうちで第1磁性体B1bを構成する磁性体ブロックB23の数を変更し得る構成が用いられてもよい。
これにより、第1コイル141の第1開口部H1に対応する磁性体の構造と第2開口部H2に対応する磁性体の構造との違いを簡易に調整することが可能である。
複数の磁性体ブロックB23は、例えば、接着剤などを用いて固定されてもよい。
図6の例において、複数の磁性体ブロックB33、B34のうちで第1磁性体B1cを構成する磁性体ブロックB33、B34の数を変更し得る構成が用いられてもよい。
これにより、第1コイル141の第1開口部H1に対応する磁性体の構造と第2開口部H2に対応する磁性体の構造との違いを簡易に調整することが可能である。
複数の磁性体ブロックB33、B34は、例えば、接着剤などを用いて固定されてもよい。
(図7に示されるコイルユニット14bの変形例)
磁性体ブロックB42を磁性体ブロックB41上に配置するか否か、磁性体ブロックB42の形状あるいは大きさ、磁性体ブロックB42が配置される位置などを変更し得る構成が用いられてもよい。
これにより、第1コイル141の第1開口部H1に対応する磁性体の構造と第2開口部H2に対応する磁性体の構造との違いを簡易に調整することが可能である。
磁性体ブロックB41と磁性体ブロックB42とは、例えば、接着剤などを用いて固定されてもよい。
以上、この発明の実施形態を、図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない限り、変更、置換、削除等されてもよい。
例えば、ソレノイド形状のコイル以外に、2個の渦巻き状のコイル部分(2個の平面コイル部分)を有するコイルであって当該2個の渦巻きが互いに逆向きであるコイルが用いられる場合にも、小型で伝送距離を長くすることが可能である。発明の要旨を逸脱しない限り、例えば、ソレノイド形状のコイルなどの代わりに、このようなコイルが用いられてもよい。
1…ワイヤレス電力伝送システム、10…ワイヤレス送電装置、11…直流電源、12…送電回路、13…制御回路、14、14a、14b、21…コイルユニット、20…ワイヤレス受電装置、22…整流平滑回路、23…負荷、24…検出部、25…比較部、26…信号発生部、141、141a、211…第1コイル、142、212…第2コイル、B1、B1a、B1b、B1c、B1d…第1磁性体、B11〜B12、B21〜B23、B31〜B34、B41〜B42…磁性体ブロック、M1…第1面、F1…第1フレキシブル基板、N1…第1スリット、N2…第2スリット、L1、L2…第2磁性体、a1〜a2…長さ

Claims (7)

  1. 第1面を有する第1磁性体と、
    前記第1面上に配置され、前記第1面上において第1導体が渦巻き状に設けられた第1コイルと、
    前記第1面の一部を覆うソレノイドコイルとして第2導体が前記第1磁性体に巻回された第2コイルと、を備え、
    前記第1磁性体は、前記第2コイルの巻回軸に平行な方向において、前記第1磁性体の中心線に対して一方の側の磁気特性と他方の側の磁気特性とが異なる、
    コイルユニット。
  2. 前記第1磁性体は、第1スリットを有しており、前記第1スリットに設けられた第2磁性体を有している、
    請求項1に記載のコイルユニット。
  3. 前記第1磁性体は、複数の磁性体ブロックから構成されている、
    請求項1または請求項2に記載のコイルユニット。
  4. 前記第1磁性体は、前記第2コイルの巻回軸に平行な方向において、前記第1磁性体の中心線に対して一方の側の層数と他方の側の層数とが異なる、
    請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のコイルユニット。
  5. 請求項1から請求項4のうちいずれか1項に記載のコイルユニットを備える、
    ワイヤレス送電装置。
  6. 請求項1から請求項4のうちいずれか1項に記載のコイルユニットを備える、
    ワイヤレス受電装置。
  7. ワイヤレス送電装置と、ワイヤレス受電装置と、を備えるワイヤレス電力伝送システムであって、
    前記ワイヤレス送電装置と前記ワイヤレス受電装置との少なくとも一方は、請求項1から請求項4のうちいずれか1項に記載のコイルユニットを備える、
    ワイヤレス電力伝送システム。
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