JP2022014048A - 弾球遊技機 - Google Patents

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【課題】異なる複数の遊技を実行可能とすることによって、変化に富んだ面白さを提供できる弾球遊技機を提案する。【解決手段】左流下域3aに第一始動口11を、右流下域3bに可変始動口12と第二始動口13とを備え、第二時短遊技状態では、普通図柄で当り確定した場合に、第一時短遊技状態に比して可変始動口12への入球率が高くなって、相対的に第二始動口13への入球率が低くなる一方、第一時短遊技状態では、普通図柄で当り確定した場合に、第二時短遊技状態に比して第二始動口13に入球し易くなるようにした。かかる構成によれば、第一始動口11を狙って遊技球を発射する遊技と、第一時短遊技状態で第二始動口13を狙う遊技と、第二時短遊技状態で可変始動口12を狙う遊技とを、遊技者に提供できる。【選択図】図2

Description

本発明は、遊技の進行に応じて、遊技者が右打ち又は左打ちすることにより大入賞口や始動口に入球し易くなる弾球遊技機に関する。
パチンコ機に代表される弾球遊技機は、遊技盤の前面に遊技領域が設けられ、液晶表示装置(演出図柄表示装置)を備えたセンターケースが該遊技領域に設けられている。遊技領域は、センターケースによって、遊技球が流下する左右の流下域に分かれており、左流下域を流下した遊技球が入球可能な第一始動口と、右流下域を流下した遊技球が入球可能な第二始動口(普通電動役物)とが配設された構成が知られている。かかる構成は、通常遊技状態と、該通常遊技状態に比して普通電動役物の第二始動口に遊技球が入球し易い有利な遊技状態(例えば、普通図柄の変動時間が短くなり且つ普通電動役物の開放時間が長くなる時短遊技状態など)とに変換可能となっており、前記通常遊技状態では遊技者が左打ちによって第一始動口への入球を狙う遊技を行う一方、前記有利な遊技状態では右打ちによって第二始動口への入球を狙う遊技を行う。こうした構成は、第一始動口を狙う遊技と第二始動口を狙う遊技という、異なる二種類の遊技を行うことができるものである。
前述した従来の弾球遊技機では、異なる二種類の遊技の変遷による面白さを提供できるものの、二種類の遊技の変遷による面白さには限界がある。これに対して、例えば特許文献1には、三種類の遊技を行う構成が提案されている。かかる構成では、非変短状態(通常遊技状態)で左打ちにより第一始動口を狙う遊技と、第一変短状態で右打ちにより可変入賞ユニット内の第一非電動始動入賞口を狙う遊技と、第二変短状態で右打ちにより該可変入賞ユニット内の第二非電動始動入賞口を狙う遊技との三種類の遊技を行う。ここで、第一変短状態と第二変短状態とでは、非変短状態に比して、可変入賞ユニットの普通電動入賞口に入球し易いと共に、第一変短状態では、該普通電動入賞口に入球した遊技球を第一非電動始動入賞口へ誘導する一方、第二変短状態では、該普通電動入賞口に入球した遊技球を第二非電動始動入賞口へ誘導するように構成されている。
特開2015-97738号公報
前述した特許文献1に記載の従来構成は、可変入賞ユニットに設けられた第一非電動始動入賞口と第二非電動始動入賞口とが機械的に開閉する構造となっている。具体例の可変入賞ユニットには、第一非電動始動入賞口に連通する第一作動契機領域を通過する遊技球と接触することによって、該第一非電動始動入賞口を開放させる第一作動機構と、第二非電動始動入賞口に連通する第二作動契機領域を通過する遊技球と接触することによって、該第二非電動始動入賞口を開放させる第二作動機構とが設けられている。こうした従来構成は、第一非電動始動入賞口と第二非電動始動入賞口とが機械的に開放作動するという面白さを有するものの、遊技球の接触により作動する機構であることから、該遊技球の接触から該第一非電動始動入賞口や第二非電動始動入賞口の開放作動までがスムーズに進まない場合もあるという問題があった。さらに、機械的に作動する前記第一作動機構と第二作動機構とを設置するために、比較的広いスペースを要するという問題もある。
さらに、特許文献1の従来構成は、可変入賞ユニットが、普通電動入賞口に入球した遊技球を第一非電動始動入賞口への誘導と第二非電動始動入賞口への誘導とに振り分ける機能(振分シャッタ)を備えた構成であり、第一変短状態で第一非電動始動入賞口へ誘導し、第二変短状態で第二非電動始動入賞口へ誘導するように制御される。そのため、普通電動入賞口に入球した遊技球は、第一変短状態では第一非電動始動入賞口にのみ入球可能である一方、第二変短状態では第二非電動始動入賞口にのみ入球可能である。このように従来構成では、第一変短状態と第二変短状態との夫々で、第一非電動始動入賞口または第二非電動始動入賞口への入球のみしか生じないことから、各状態での面白さに欠けるという問題もあった。
本発明は、前述した問題を解決し得る弾球遊技機を提供するものである。
本発明は、演出図柄を表示する演出図柄表示装置の左右一方に形成され、遊技球が流下する第一流下域と、該演出図柄表示装置の左右他方に形成され、遊技球が流下する第二流下域とを有する遊技領域と、前記第一流下域を流下する遊技球が入球可能な第一始動口と、前記第二流下域を流下する遊技球が入球可能な開放状態と入球不能又は入球困難な閉鎖状態とに変換される可変始動口と、前記可変始動口の下方に設けられ、前記第二流下域を流下する遊技球が入球可能な第二始動口と、前記遊技領域に設けられ、遊技球を入球可能な開放状態と入球不能な閉鎖状態とに変換される大入賞口と、予め定められた普通開放条件の成立に基づいて、前記可変始動口を所定の普通開放態様に従って開放作動させる普通開放制御手段と、第一特別図柄を変動表示する第一特別図柄表示装置と、第二特別図柄を変動表示する第二特別図柄表示装置と、前記第一始動口、可変始動口、および第二始動口への遊技球の入球に起因して、当否判定する当否判定手段と、前記第一始動口および可変始動口への遊技球の入球に基づいて、前記第一特別図柄表示装置で第一特別図柄を変動開始させ、所定変動時間の経過後に、前記当否判定手段による判定結果を示す図柄態様で停止表示させる第一特別図柄制御手段と、前記第二始動口への遊技球の入球に基づいて、前記第二特別図柄表示装置で第二特別図柄を変動開始させ、所定変動時間の経過後に、前記当否判定手段による判定結果を示す図柄態様で停止表示させる第二特別図柄制御手段と、前記当否判定手段で当り判定した場合に、前記第一特別図柄の変動停止と第二特別図柄の変動停止とに基づいて、前記大入賞口を開放させる特別遊技制御手段と、予め設定された一又は複数の変換条件の成立に基づいて、通常遊技状態に比して有利な第一有利遊技状態と第二有利遊技状態との一方に変換する遊技状態変換手段とを備えたものであり、前記普通開放制御手段は、前記可変始動口への入球率が相互に異なる複数の前記普通開放態様を備え、前記第二有利遊技状態で前記普通開放条件が成立した場合に、前記第一有利遊技状態で選択される普通開放態様に比して前記入球率の高い普通開放態様に従って、該可変始動口を開放作動させる高作動制御処理を備え、前記第二始動口は、前記可変始動口の入球率が高くなるに従って相対的に該第二始動口への入球率が低くなるように、該可変始動口の下方に設けられたものであることを特徴とする弾球遊技機である。
ここで、「普通開放態様」は、可変始動口を開放させる作動態様であり、例えば、開放時間や開放回数等によって設定されるものが好適である。そして、普通開放態様は、前記開放時間を長く設定したり、前記開放回数を多く設定したりすることで、可変始動口への入球率が高くなる。
「高作動制御処理」は、前記入球率が前記開放時間や開放回数等によって相互に異なる普通開放態様を複数備え、第一有利遊技状態で選択される普通開放態様に比して入球率の高い普通開放態様を、第二有利遊技状態で選択する構成が好適に用いられる。
「第一特別図柄制御手段」は、第一始動口および可変始動口への遊技球の入球に基づいて第一特別図柄を変動するものであることから、該第一始動口および可変始動口への遊技球の入球に起因して当否判定された結果が、該第一特別図柄の停止表示態様で表される。
「第二特別図柄制御手段」は、第二始動口への遊技球の入球に基づいて第二特別図柄を変動するものであることから、該第二始動口への遊技球の入球に起因して当否判定された結果が、該第二特別図柄の停止表示態様で表される。
「遊技状態変換手段」は、変換条件の成立後に第一有利遊技状態と第二有利遊技状態との一方を選択して変換する構成と、成立する変換条件に応じて第一有利遊技状態と第二有利遊技状態との一方への変換が定まっている構成とのいずれとすることもできる。前者の構成は、一の変換条件が設定された構成と複数の変換条件が設定された構成とのいずれであっても良い。一方、後者の構成は、第一有利遊技状態に変換する変換条件と第二有利遊技状態に変換する変換条件とが予め設定され、いずれの変換条件の成立によって第一有利遊技状態または第二有利遊技状態に変換する構成が適用できる。
かかる構成にあっては、第一始動口を狙う遊技と、可変始動口への入球率が高い第二有利遊技状態で該可変始動口を狙う遊技と、該第二有利遊技状態に比して可変始動口への入球率が低い第一有利遊技状態で第二始動口を狙う遊技との、異なる三種類の遊技を行うことができるものであることから、これら三種類の遊技の変遷によって変化に富んだ面白さを遊技者に提供できる。
ここで、本構成は、普通開放条件の成立に基づいて、可変始動口を普通開放態様に従っての開放作動させるものであることから、該可変始動口の開放を作動制御する構成とできる。そのため、普通開放条件の成立によって可変始動口の開放をスムーズに行うことができ、普通開放態様に応じて可変始動口の入球率を比較的正確かつ安定して変化させることができる。したがって、本構成によれば、第一有利遊技状態と第二有利遊技状態とで明確に異なる遊技をスムーズに行うことができる。
さらに、本構成は、第一有利遊技状態と第二有利遊技状態とで可変始動口への入球率が変わることで、相対的に第二始動口への入球率も変わるようにしたものである。そのため、可変始動口への入球率の高い第二有利遊技状態であっても、可変始動口へ入球できずに第二始動口に入球する可能性がある構成と、可変始動口への入球率が低い第一有利遊技状態であっても、可変始動口に入球する可能性がある構成との、いずれか一方または両方とすることができる。こうした構成によれば、第一有利遊技状態と第二有利遊技状態とのいずれであっても、可変始動口や第二始動口への入球も期待できる遊技を実行できるため、変化に富んだ遊技を行うことができ、第一有利遊技状態と第二有利遊技状態とにおける遊技の興趣を一層向上できる。
こうした本発明の構成にあって、第一有利遊技状態における第一特別図柄の平均変動時間が、第二有利遊技状態における第一特別図柄の平均変動時間と第一有利遊技状態における第二特別図柄の平均変動時間とのいずれよりも長く、かつ第二有利遊技状態における第二特別図柄の平均変動時間が、第一有利遊技状態における第二特別図柄の平均変動時間と第二有利遊技状態における第一特別図柄の平均変動時間とのいずれよりも長くした構成が好適である。そして、この構成にあっては、第一有利遊技状態と第二有利遊技状態とにおける夫々の第一特別図柄の平均変動時間が、通常遊技状態の第一特別図柄の平均変動時間よりも短く、第一有利遊技状態と第二有利遊技状態とにおける夫々の第二特別図柄の平均変動時間が、通常遊技状態の第二特別図柄の平均変動時間よりも短くすることが好ましい。
そして、かかる第一特別図柄の平均変動時間と第二特別図柄の平均変動時間とは、第一特別図柄と第二特別図柄とを同時変動可能な構成で好適に用いられ得る。
前述した本発明の弾球遊技機にあって、当否判定手段は、大当りと小当りを当否判定する処理内容を備え、前記第二始動口への入球により当否判定する場合に、前記第一始動口および可変始動口への入球により当否判定する場合に比して、前記小当りに当選する確率を高くするものであり、特別遊技制御手段は、前記当否判定手段で大当り判定した場合に、当該大当り判定の結果を示す図柄態様での停止表示に基づいて、大入賞口を開放する開放ラウンドを複数回繰り返す大当り遊技を実行する大当り遊技作動処理と、前記当否判定手段で小当り判定した場合に、当該小当り判定の結果を示す図柄態様での停止表示に基づいて、前記大入賞口を、前記大当り遊技による開放ラウンドの総開放時間よりも短い時間で開放させる小当り遊技を実行する小当り遊技作動処理と、前記小当り判定に基づいて所定の発展条件が成立した場合に、前記大当り遊技を実行する大当り発展作動処理とを備えたものであり、 遊技状態変換手段の変換条件が、前記大当り遊技作動処理により実行される大当り遊技が終了することを含む第一変換条件と、該大当り遊技の終了を含まない第二変換条件とを備え、前記遊技状態変換手段が、前記第一変換条件の成立に基づいて第一有利遊技状態へ移行する一方、前記第二変換条件の成立に基づいて第二有利遊技状態へ移行するようにしたものである構成が提案される。
ここで、「発展条件」としては、例えば、当否判定手段による小当り判定に伴って成立可能な条件、または小当り遊技の実行に伴って成立可能な条件が好適に用いられる。例えば、当否判定手段が小当り判定した場合に大当りに発展するか否かを判定する処理を備え、この処理で大当り発展と判定されることを、「発展条件」として設定できる。又は、小当り遊技で開放される大入賞口の内部に特定領域を備え、小当り遊技中に該特定領域に入球することを、「発展条件」として設定できる。
「第一変換条件」は、大当り遊技の終了を含む条件であることから、この「第一変換条件」の成立には、当否判定手段により大当り判定することが必要と換言できる。
「第二変換条件」は、大当り遊技の終了を含まない条件であることから、当否判定手段による当否判定の結果(大当りの判定結果以外)を含むものであっても良いし、該当否判定の結果に関係しないものであっても良い。前者の場合には、例えば、大当りや小当りと別に、第二有利遊技状態へ移行するための当りを設け、当該当りに当否判定手段で判定されることを、第二変換条件として設定した構成が好適である。一方、後者の場合には、通常遊技状態(又は第一有利遊技状態)で発生する遊技事象が所定の閾値に達することを、第二変換条件として設定した構成が好適である。
かかる構成にあっては、通常遊技状態と第二有利遊技状態とに比して、第一有利遊技状態で小当り遊技が実行され易くなると共に、該第一有利遊技状態が大当り遊技を介して変換され、かつ該第二有利遊技状態が大当り遊技を介さずに変換される構成としたものである。そして、小当り当選確率の高い第一有利遊技状態では、該小当り判定に基づいて大当り遊技へ発展し易くなっている。こうしたことから、大当り遊技を介して移行した第一有利遊技状態では、小当り遊技が実行され易くなる(小当りから大当りに発展する可能性が高まる)一方で、大当り遊技を介さずに移行した第二有利遊技状態では、第一有利遊技状態に比して、小当り遊技が実行され難くなる。これにより、第一有利遊技状態と第二有利遊技状態とが小当り遊技の実施可能性によって明確に差別化できることから、各有利遊技状態における遊技を際立たせ得る。そして、小当り遊技が実行され易い第一有利遊技状態と、該小当り遊技が実行され難い第二有利遊技状態とに移行可能としたことから、遊技のバランスを安定して保つことができる。したがって、本構成によれば、遊技バランスに優れ、かつ夫々の有利遊技状態によって変化に富んだ興趣溢れる遊技を提供できる。
本発明にかかるパチンコ機1の正面図である。 パチンコ機1の遊技盤2の正面図である。 パチンコ機1の電気的構成を示すブロック図である。 遊技の仕様の一部を説明する図表である。 メインルーチンの概要を示すフローチャートである。 始動入賞処理を示すフローチャートである。 当否判定処理を示すフローチャート1である。 当否判定処理を示すフローチャート2である。 当否判定処理を示すフローチャート3である。 当否判定処理を示すフローチャート4である。 当否判定処理を示すフローチャート5である。 大当り遊技処理を示すフローチャート1である。 大当り遊技処理を示すフローチャート2である。 大当り遊技処理を示すフローチャート3である。 小当り遊技処理を示すフローチャート1である。 小当り遊技処理を示すフローチャート2である。 普図始動入賞処理を示すフローチャートである。 普通図柄当否判定処理を示すフローチャート1である。 普通図柄当否判定処理を示すフローチャート2である。 普図遊技処理を示すフローチャートである。 通常遊技状態、第一時短遊技状態、および第二時短遊技状態における仕様を示す説明図である。 (A)可変始動口12の閉鎖状態と、(B)可変始動口12の開放状態とを示す説明図である。 大入賞口装置21の内部に設けられた特定口25の、(A)閉鎖状態と、(B)開放状態とを示す説明図である。
本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。尚、本発明にかかる実施の形態は、下記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採りうる。また、以下の実施例および別例を適宜組み合わせることも可能である。
本実施例のパチンコ機1は、一種二種混合機タイプの遊技機である。
図1に示すように、本実施例のパチンコ機1は、縦長の固定外郭保持枠をなす外枠51によって構成の各部を保持する構造である。外枠51には、その左側上下に設けられたヒンジ53を介して、内枠(図示せず)が該外枠51に対して開閉可能に取り付けられ、さらに、該内枠の前面に、前枠(ガラス枠)52が該内枠に対して開放可能に取り付けられている。そして、前枠52には、板ガラス61が脱着可能に設けられている。また、板ガラス61の奥側(後側)には、内枠に取り付けられた遊技盤2(図2)が配設されている。
前枠52には、その上部左右に、スピーカ66が配設されており、該スピーカ66から発せられる遊技音や警報音によって、遊技の趣向性を向上させたり、遊技者に注意喚起したりする。また、前枠52には、遊技状態に応じて発光する枠側装飾用のランプ65が複数配設されており、該発光によって遊技の趣向性を向上させる。さらに、前枠52の下部には、上皿55と下皿63とが一体的に設けられており、該下皿63の右方に発射ハンドル64が配設されている。この発射ハンドル64は、遊技者によって時計回りに回動操作されることで、図示しない発射装置を可動させて、上皿55から供給される遊技球を遊技盤2の遊技領域3に向かって発射する。
上皿55には、賞球や貸球が払い出される。また、下皿63は、上皿55から溢れた賞球を受ける構成で、該下皿63内の遊技球を排出する球抜きレバー(図示せず)を備える。この球抜きレバーが遊技者により操作されることで、下皿63に貯まった遊技球を別箱(ドル箱)に移すことができる。
本実施例のパチンコ機1は、所謂CR機であって、プリペイドカードの読み書きなどを行うプリペイドカードユニット(CRユニット)56が隣接されている。パチンコ機1には、貸出ボタン57、精算ボタン58、及び残高表示装置59を有するCR精算表示装置95(図3参照)が設けられている。また、上皿55の中央部には、遊技者が操作可能な演出ボタン67やジョグダイヤル68が設けられている。
図2は、パチンコ機1の遊技盤2の正面図である。遊技盤2には、ガイドレール2a,2bによって囲まれた略円形の遊技領域3が設けられ、該遊技領域3には多数の遊技釘(図示せず)が植設されている。遊技領域3の中央部には、センターケース5が配設されており、該センターケース5の中央に演出図柄表示装置6(全体の図示は省略)のLCD画面が前方から視認可能に配設されている。このセンターケース5には、図示しないワープ入口、ワープ通路、ステージ等も設けられている。
センターケース5の直下には、常時遊技球が入球可能に構成された第一始動口11が配設されている。後述するように、第一始動口11への遊技球の入球に起因して、第一特別図柄の変動表示を伴う当否抽選が行われる。さらに、第一始動口11の右方には、大入賞口14を備えた大入賞口装置21が配設されている。大入賞口装置21は、大入賞口14を閉鎖する起立位置と、該起立位置から前方へ傾動して該大入賞口14を開放する傾動位置とに位置変換作動する開閉片22を備え、該開閉片22を前記起立位置とすることで、大入賞口14へ遊技球が入球不能な閉鎖状態とし、前記傾動位置とすることで、該大入賞口14へ遊技球が入球可能な開放状態とする。この大入賞口装置21は、開閉片22を開閉作動させる大入賞口ソレノイド14b(図3参照)を備えており、該大入賞口ソレノイド14bの駆動制御によって該開閉片22を前記閉鎖状態と開放状態とに変換制御できる。
また、センターケース5の右側には、可変始動口12を備えた可変始動口装置31が配設されている。可変始動口装置31は、可変始動口12を閉鎖する起立位置と、該起立位置から右側へ傾動して該可変始動口12を開放状態とする傾動位置とに位置変換作動する開閉片32を備え、該開閉片32を前記起立位置とすることで該可変始動口12へ遊技球が入球不能な閉鎖状態とし、前記傾動位置とすることで該可変始動口12へ遊技球が入球可能な開放状態とする。そして、可変始動口装置31は、開閉片32を開閉作動させる可変始動口ソレノイド12b(図3参照)を備えており、該可変始動口ソレノイド12bの駆動制御によって可変始動口12が開閉制御される。
また、センターケース5の右方であって前記可変始動口12の上方には、遊技球を常時通過可能な普通作動ゲート17が配設されると共に、該可変始動口12の下方には、遊技球を常時通過可能な第二始動口13が配設されている。
尚、前記した大入賞口装置21、可変始動口装置31、普通作動ゲート17、および第二始動口13は、本発明の要部にかかることから、詳細を後述する。
また、第一始動口11の左方には、四個の一般入賞口37が配設されている。これら一般入賞口37は、遊技球を常時入球可能な構成である。さらに、遊技領域3の最下流部には、アウト口16が配設されており、該遊技領域3に発射された遊技球がいずれの入賞口や始動口にも入賞しなかった場合に、該アウト口16に入球する。
こうした遊技領域3は、中央のセンターケース5の左側を遊技球が流下する左流下域3aと、該センターケース5の右側を遊技球が流下する右流下域3bとを備えており、遊技球の右打ちによって、センターケース5の上側を通過した遊技球が前記右流下域3bを流下し、遊技球の左打ちによって、遊技球が前記左流下域3aを流下する。そして、右流下域3bには、前記した普通作動ゲート17、可変始動口12、第二始動口13、および大入賞口14が設けられている。そのため、右流下域3bを狙い打つこと(所謂、右打ち)により、これら普通作動ゲート17、可変始動口12、第二始動口13、および大入賞口14に入球可能である。一方、センターケース5の直下に配設された前記第一始動口11は、遊技盤2に植設された遊技釘によって、前記左流下域3aを流下した遊技球が入球可能となっている。そのため、左流下域3aを狙い打つこと(所謂、左打ち)により、第一始動口11、または前記した四個の一般入賞口37に入球できる。このように左流下域3aと右流下域3bとが構成されていることにより、遊技者は、右打ちと左打ちとを使い分けることで、各始動口11~13や大入賞口14を狙った遊技を行うことができる。尚、本実施例の第一始動口11は、遊技釘によって、右流下域3bを流下した遊技球が入球不能となっている。
遊技盤2の右下部には、複数個のLEDからなる普通図柄表示装置7、普通図柄保留数表示装置8、第一特別図柄保留数表示装置18、および第二特別図柄保留数表示装置19と、7セグメント表示装置からなる第一特別図柄表示装置9および第二特別図柄表示装置10とが配設されている。
図3は、パチンコ機1の電気配線を示すブロック図である。このブロック図には、単に信号を中継するいわゆる中継基板や電源基板等は記載されていない。また、詳細な図示は省略するが、主制御装置80、払出制御装置81、演出図柄制御装置82、サブ統合制御装置83のいずれもCPU、ROM、RAM、入力ポート、出力ポート等を備えている。そして、これら各制御装置のCPUにより、2ms周期の割込信号により各ROMに搭載されたプログラムを開始し、各種制御を実行する。
主制御装置80には、遊技盤中継端子板74を介して、第一始動口11に入球した遊技球を検出する第一始動口スイッチ11a、可変始動口12に入球した遊技球を検出する可変始動口スイッチ12a、第二始動口13に入球した遊技球を検出する第二始動口スイッチ13a、普通作動ゲート17を通過した遊技球を検出する普通ゲートスイッチ17a、大入賞口14に入球した遊技球を計数するためのカウントスイッチ14a、一般入賞口37に入球した遊技球を夫々検出する各一般入賞口スイッチ37a等からの検出信号が入力される。
主制御装置80は、そのROMに搭載されたプログラムに従って動作して、上記の検出信号等に基づいて遊技の進行に関わる各種のコマンドを生成し、該コマンドを払出制御装置81およびサブ統合制御装置83へ出力する。また、主制御装置80は、図柄表示装置中継端子板75を介して、第一特別図柄表示装置9、第二特別図柄表示装置10、および普通図柄表示装置7の表示制御を行うと共に、第一特別図柄保留数表示装置18、第二特別図柄保留数表示装置19、および普通図柄保留数表示装置8の点灯制御を行う。さらに、主制御装置80には、遊技盤中継端子板74を介して、可変始動口ソレノイド12bおよび大入賞口ソレノイド14bも接続されている。主制御装置80は、大入賞口ソレノイド14bを駆動制御することにより大入賞口14を開閉制御し、可変始動口ソレノイド12bを駆動制御することにより可変始動口12を開閉制御する。また、主制御装置80は、図柄変動や大当り等の管理用の信号を、外部接続端子板78を介してホールコンピュータ87に出力する。
払出制御装置81は、主制御装置80と双方向通信が可能に構成されており、主制御装置80から送信されるコマンドに応じて払出モータ90を駆動させて賞球を払い出す。本実施例では、賞球として払い出される遊技球を計数するための払出スイッチ91の検出信号が、主制御装置80と払出制御装置81とに入力され、両者で賞球の計数を行う構成である。
さらに、払出制御装置81には、満杯スイッチ92および球切れスイッチ93からの信号が入力される。満杯スイッチ92は、下皿63が満杯であることを検出するものであり、この検出に伴って信号を払出制御装置81に出力する。球切れスイッチ93は、球タンク(図示せず)で遊技球の貯留量が少ないこと又は貯留量が無いことを検出するものであり、この検出に伴って信号を払出制御装置81に出力する。払出制御装置81は、これら満杯スイッチ92および球切れスイッチ93から信号を入力すると、払出モータ90を駆動停止させて、賞球の払出作動を停止させる。尚、満杯スイッチ92および球切れスイッチ93は、前記検出した状態が解消されるまで信号を出力し続ける構成になっており、払出制御装置81は、該信号の入力停止によって、払出モータ90の駆動を再開する。
払出制御装置81は、CRユニット端子板79を介してCRユニット56と交信可能であり、貸出コマンドに応じて払出モータ90を駆動させて貸球を払い出す。CRユニット端子板79は、精算表示装置94とも双方向通信可能に接続されており、精算表示装置94に設けられた球貸スイッチと精算スイッチとからの信号が入力される。球貸スイッチは、貸出ボタン57の操作を検出して信号を出力するものであり、精算スイッチは、精算ボタン58の操作を検出して信号を出力するものである。また、払出制御装置81は、発射制御装置84にも接続されており、所定契機で該発射制御装置84へ発射停止コマンドを送信する。
発射制御装置84は、発射モータ97を制御して遊技球を遊技領域3に発射させるものである。この発射制御装置84には、上記した払出制御装置81の他に、発射ハンドル64からの回動量信号、タッチスイッチ98からのタッチ信号、発射停止スイッチ99からの発射停止信号が入力される。回動量信号は、遊技者が発射ハンドル64を回動操作することで出力され、タッチ信号は、遊技者が発射ハンドル64を触ることで出力され、発射停止信号は、遊技者が発射停止スイッチ99を押すことで出力される。尚、発射制御装置84は、タッチ信号を入力していなければ、遊技球を発射しないように制御すると共に、発射停止信号が入力されているときにも、発射ハンドル64の操作に関わらず、遊技球を発射しないように制御している。
サブ統合制御装置83は、主制御装置80から送信されたデータおよびコマンドを受信し、これらを演出表示制御用、音制御用およびランプ制御用のデータに振り分けて、演出表示制御用のコマンドなどを演出図柄制御装置82へ送信し、音制御用およびランプ制御用のデータを自身に含まれている各制御部位(音声制御装置およびランプ制御装置しての機能部品)に分配する。そして、音声制御装置としての機能部は、音声制御用のデータに基づいて音LSIを作動させることによって、スピーカ66から音声を出力制御し、ランプ制御装置としての機能部は、ランプ制御用のデータに基づいてランプドライバを作動させることによって、各種LEDやランプ65を発光制御する。
さらに、サブ統合制御装置83には、演出ボタン67、ジョグダイヤル68、および決定スイッチ69等の操作を夫々検出するスイッチが接続されており、各スイッチが遊技者による操作を検出すると、その信号が入力される。尚、ジョグダイヤル68は、演出図柄制御装置82に接続される構成であっても良い。
演出図柄制御装置82は、サブ統合制御装置83から送信されたデータおよびコマンド(主制御装置80から送信されたものと、サブ統合制御装置83で主制御装置80からの入力および演出ボタン等の入力に基づいて生成されたもの)に基づく制御を行い、特別演出図柄などの演出画像を演出図柄表示装置6の画面に表示させる。尚、サブ統合制御装置83と主制御装置80との間は、演出中継端子板を介して主制御装置80からサブ統合制御装置83への一方向通信回路として構成され、サブ統合制御装置83と演出図柄制御装置82との間は、サブ統合制御装置83から演出図柄制御装置82への一方向通信回路として構成されている。
図示しない電源基板は、外部のAC電源から供給される電力により直流電圧を生成する直流電源として構成されており、該電源基板に設けられた電源スイッチの操作によってパチンコ機1を構成する各部位に電力を供給する。この電源基板は、コンデンサなどから構成されるバックアップ電源を備えており、AC電源から電力供給中に該バックアップ電源に電力を蓄える。これにより、停電時には、主制御装置80等(例えば、主制御装置80のRAM等)に電力供給し、AC電源からの電力供給が停止後も、一定期間にわたって主制御装置80のRAM内のデータが保持される。尚、バックアップ電源は、主制御装置80に設けても良いし、電源基板以外の他の装置に設けて良い。この場合には、電源基板は、AC電源から電力供給されている状態で、バックアップ電源を備えた装置へ供給信号を出力し、電力供給が停止した状態で、バックアップ電源を備えた装置へ停電信号を出力する。
次に、本実施例のパチンコ機1の動作について説明する。
本実施例にあって、前記した遊技盤2の遊技領域3は、その略中央にセンターケース5が配設されていることから、左打ちによって、遊技球が該センターケース5の左側を流下し、右打ちによって、該センターケース5の上部を通過した遊技球が該センターケース5の右側を流下する(図2参照)。そして、前記第一始動口11は、その配設位置及び遊技領域3に植設された遊技釘(図示せず)によって、センターケース5の左側を流下した遊技球のみが流入可能となっている。そのため、遊技者が左打ちしなければ、第一始動口11に入球できない。一方、前記した普通作動ゲート17、可変始動口12、第二始動口13、および大入賞口14は、その配設位置及び前記遊技釘によって、センターケース5の右側を流下した遊技球が流入できる。尚、前記した一般入賞口37は、左打ちによってのみ、遊技球が流入可能である。
遊技領域3に発射された遊技球が、第一始動口11に入球(図3の第一始動口スイッチ11aが遊技球を検出)すると、第一特別図柄表示装置9で第一特別図柄が変動を開始すると共に、該入球に起因して抽出された乱数によって大当りか否かの当否抽選が行われる。そして、変動開始から所定時間後に第一特別図柄を停止表示することで、この当否抽選の結果が報知される。
また、遊技領域3に発射された遊技球が普通作動ゲート17を通過(図3の普通ゲートスイッチ17aが遊技球を検出)すると、普通図柄表示装置7で普通図柄が変動表示を開始し、所定時間後に停止した普通図柄が所定の当り態様であると、可変始動口装置31の開閉片32が駆動して可変始動口12が開放され、該可変始動口12へ遊技球が入球可能となる。
ここで、本実施例にあっては、普通図柄が前記当り態様であった場合に、可変始動口装置31の開閉片32を一回開放させる普通開放作動を行う。この普通開放作動は、後述する最大開放時間の経過、又は可変始動口12への入球数が5個(規定数)に達することによって終了する。すなわち、開閉片32は、開放開始から前記最大開放時間が経過するか、可変始動口12に5個入球すると、閉鎖作動される。こうした普通開放作動を規定する前記開閉片32の開放回数(一回)と、最大開放時間と、規定数(5個)とによって、該普通開放作動の作動パターン(以下、普通開放態様という)が定まっている。また、普通図柄の当選確率は、1/1.5に設定されている(図4参照)。
そして、可変始動口12に遊技球が入球(図3の可変始動口スイッチ12aが遊技球を検出)すると、前記した第一始動口11への入球の場合と同様に、第一特別図柄表示装置9で第一特別図柄が変動を開始すると共に、該入球に起因して抽出された乱数によって大当りか否かの当否抽選が行われる。そして、変動開始から所定時間後に第一特別図柄を停止表示することで、この当否抽選の結果が報知される。
このように第一始動口11および可変始動口12への入球により抽出された乱数(数値データ)が、最大四個まで保留記憶として記憶され、第一特別図柄保留数表示装置18で保留記憶(以下、第一保留記憶という)の数が表示される。そして、この第一保留記憶が消化されることによって、上述した大当りか否かの当否抽選を行い、この当否抽選の結果が大当りであると、第一特別図柄表示装置9では、大当りを示す図柄態様によって第一特別図柄を確定表示する。ここで、第一特別図柄(第一保留記憶)の大当り当選確率は、1/200に設定されている(図4参照)。
また、遊技領域3に発射された遊技球が第二始動口13に入球(図3の第二始動口スイッチ13aが遊技球を検出)すると、第二特別図柄表示装置10で第二特別図柄が変動を開始すると共に、該入球に起因して抽出された乱数によって大当りと小当りとの当否抽選が行われる。そして、変動開始から所定時間後に第二特別図柄を停止表示することで、この当否抽選の結果が報知される。
このように第二始動口13への入球により抽出された乱数(数値データ)が、最大四個まで保留記憶(以下、第二保留記憶という)として記憶され、第二特別図柄保留数表示装置19で第二保留記憶の数が表示される。そして、この第二保留記憶が消化されることによって、上述した大当りと小当りとの当否抽選を行い、この当否抽選の結果が大当りであった場合に、第二特別図柄表示装置10では、大当りを示す図柄態様によって第二特別図柄を確定表示する一方、この当否抽選の結果が小当りであった場合に、第二特別図柄表示装置10では、小当りを示す図柄態様によって第二特別図柄を確定表示する。ここで、第二特別図柄(第二保留記憶)の大当り当選確率は、1/200に設定されていると共に、小当り当選確率は、1/20に設定されている(図4参照)。こうした当選確率が設定されていることから、本実施例では、第二始動口13に入球すると、大当りに比して、小当りに当選し易い。
このように本実施例にあっては、第一始動口11と可変始動口12とに入球すると、第一特別図柄を変動させると共に、大当りか否かの当否判定を行う一方、第二始動口13に入球すると、第二特別図柄を変動させると共に、大当りと小当りとの当否判定を行う。さらに、本実施例にあっては、前記第一保留記憶と第二保留記憶とは、夫々の発生順に関係無く、第一保留記憶を優先して消化する。すなわち、第一保留記憶と第二保留記憶との両方が記憶されている場合には、第一保留記憶が消化されて第一特別図柄の変動が実行され、第二保留記憶のみが記憶されている場合に限って、該第二保留記憶が消化されて第二特別図柄の変動が実行される。
さらに、前述した第一特別図柄及び第二特別図柄の変動と並行して、演出図柄表示装置6で各特別図柄の変動に連動させて特別演出図柄の変動演出を表示させた後に、該変動演出を停止させて、該特別演出図柄の停止図柄態様により前記抽選結果を報知する(図示せず)。
前記第一特別図柄または第二特別図柄が大当りで確定すると、大入賞口14を開放する大当り遊技を実行する。大当り遊技は、大入賞口14を開放する開放ラウンドを10回繰り返し行うものであり、一回の開放ラウンドは、30秒経過するか、大入賞口14への入球数が10個に達することにより終了する。
一方、前記第二特別図柄が小当りで確定すると、大入賞口14を開放する小当り遊技を実行する。小当り遊技は、大入賞口14を1.8秒間開放する開放作動を一回行うものである。
また、本実施例の構成では、遊技状態が、前記大当り遊技が実行される遊技状態(所謂、大当り遊技状態)と、該大当り遊技が実行されていない遊技状態とに大別され、この大当り遊技が実行されていない遊技状態として、通常遊技状態、第一時短遊技状態、第二時短遊技状態が設定されている(図21参照)。ここで、第一時短遊技状態および第二時短遊技状態とは、通常遊技状態に比して、前記した普通図柄の平均変動時間が短縮され、前記可変始動口12の最大開放時間が延長されると共に、前記第一特別図柄の平均変動時間(大当り確定以外)が短縮され、前記第二特別図柄の平均変動時間(大当り確定以外)が短縮される。
前記第一時短遊技状態は、前記大当り遊技の終了後(大当り遊技状態の終了後)に移行される一方、第二時短遊技状態は、通常遊技状態で所定条件(後述する第二時短移行条件)が成立した場合にのみ、該通常遊技状態から移行される。そして、第一時短遊技状態と第二時短遊技状態とは、第一特別図柄と第二特別図柄とのいずれかにより大当りを確定すること、又は第一特別図柄の変動回数と第二特別図柄の変動回数との合計(以下、総変動回数という)が所定の上限値(例えば、100回)に達することによって終了する。ここで、第一特別図柄と第二特別図柄との総変動回数が前記上限値(100回)に達することによって第一,第二時短遊技状態が終了した場合には、該時短遊技状態から通常遊技状態に移行する。
尚、本実施例では、前記第二時短移行条件として、通常遊技状態で第一特別図柄および第二特別図柄が時短当りを示す図柄態様で確定停止することと、第一特別図柄と第二特別図柄との総変動回数(通常変動数)が所定の上限値(例えば、300回)に達することとが、設定されている。こうした第二時短移行条件、前記第一時短遊技状態、および第二時短遊技状態は、本発明の要部にかかることから、詳細は後述する。
また、各始動口11~13、大入賞口14、及び一般入賞口37に遊技球が入球すると、夫々に設定された数の賞球が払い出される。具体的には、第一始動口11への入球毎に3個の賞球が、可変始動口12への入球毎に5個の賞球が、第二始動口13への入球毎に3個の賞球が、大入賞口14への入球毎に15個の賞球が、一般入賞口37への入球毎に5個の賞球が払い出される。
次に、主制御装置80で実行される各種プログラムの処理について説明する。
図5に、メインルーチンのフローチャートを示す。メインルーチンは、S10~S80までの本処理と、該本処理を実行して余った時間内に時間の許す限り繰り返されるS85の残余処理とから構成され、2ms毎のハード割り込みにより定期的に実行される。マイコンによるハード割り込みが実行されると、先ず正常割込であるか否かを判断する(S10)。この判断処理は、メモリとしてのRAMの所定領域の値が所定値であるか否かを判断することにより行われ、マイコンにより実行される処理が本処理に移行したとき、通常の処理を実行して良いか否かを判断するためのものである。
ここで、否定判定(すなわち、正常割り込みでないと判定)されると(S10:No)、初期設定(S15)を実行し、残余処理(S85)に移行する。この初期設定では、例えば、上記RAMの所定領域への所定値の書き込み、第一及び第二特別図柄を初期図柄とする等のRAMの作業領域への各初期値の書き込み等が実行される。一方、肯定判定(すなわち、正常割り込みであると判定)されると(S10:Yes)、初期値乱数の更新処理(S20)、大当り決定用乱数の更新処理(S25)、第一大当り図柄決定用乱数の更新処理(S30)、第二大当り図柄決定用乱数の更新処理(S35)、小当り図柄決定用乱数の更新処理(S40)、当り決定用乱数の更新処理(S45)、リーチ判定用乱数の更新処理(S50)、変動パターン決定用乱数の更新処理(S55)、入賞確認処理(S60)、当否判定処理(S65)、特別遊技処理(S70)、不正監視処理(S75)、およびホールコンピュータ等に各種情報を送信する各出力処理(S80)を行って、次に割り込み信号が入力されるまでの残余時間内で初期値乱数の更新処理(S85)をループ処理する。
次に、主制御装置80で実行する始動入賞処理を、図6のフローチャートを用いて説明する。この始動入賞処理は、上記したメインルーチンの入賞確認処理(S60)でコールされるサブルーチンの一つである。
始動入賞処理では、S100で、第一始動口スイッチ11aが遊技球を検出したか否かを判定する。肯定判定の場合には(S100:Yes)、S105に進み、否定判定の場合には(S100:No)、S102に進む。
S102では、可変始動口スイッチ12aが遊技球を検出したか否かを判定する。肯定判定の場合には(S102:Yes)、S105に進み、否定判定の場合には(S102:No)、S120に進む。
S105では、第一保留記憶の数が上限値(例えば、4個)に達しているか否かを判定する。肯定判定の場合には(S105:Yes)、S120へ進み、否定判定の場合には(S105:No)、S110に進む。S110では、第一抽出乱数保留記憶処理を実行する。この第一抽出乱数保留記憶処理では、大当り決定用乱数、第一大当り図柄決定用乱数、リーチ判定用乱数、変動パターン決定用乱数等を抽出し、第一保留記憶として記憶すると共に、第一保留記憶の数を示す第一保留数カウンタに1を加算して、該第一保留数カウンタの情報の情報に従って第一特別図柄保留数表示装置18を点灯させるために必要な処理を行う。
S120では、第二始動口スイッチ13aが遊技球を検出したか否かを判定する。否定判定の場合には(S120:No)、始動入賞処理を終了し、肯定判定の場合には(S120:Yes)、S125に進む。S125では、第二保留記憶の数が上限値(例えば、4個)に達しているか否かを判定し、肯定判定の場合には(S125:Yes)、始動入賞処理を終了し、否定判定の場合には(S125:No)、S130に進む。S130では、第二抽出乱数抽出処理を実行する。この第二抽出乱数抽出処理では、大当り決定用乱数、第二大当り図柄決定用乱数、小当り図柄決定用乱数、リーチ判定用乱数、変動パターン決定用乱数等を抽出し、第二保留記憶として記憶すると共に、第二保留記憶の数を示す第二保留数カウンタに1を加算して、該第二保留数カウンタの情報の情報に従って第二特別図柄保留数表示装置19を点灯させるために必要な処理を行う。
次に、主制御装置80で実行する当否判定処理を、図7~11のフローチャートを用いて説明する。当否判定処理は、メインルーチンから実行される処理である。
当否判定処理では、図7に示すように、大入賞口装置21の作動中(すなわち、大当り遊技または小当り遊技の実行中)であるか否かを判定する(S150)。そして、肯定判定の場合には(S150:Yes)、当否判定処理を終了し、否定判定の場合には(S150:No)、S155に進む。S155では、第一,第二特別図柄の変動表示中か否かを判定する。そして、肯定判定の場合には(S155:Yes)、図9のS290に進み、否定判定の場合には(S155:No)、S160に進む。S160では、第一,第二特別図柄の確定表示中か否かを判定する。そして、肯定判定の場合には(S160:Yes)、図10のS300に進み、否定判定の場合には(S160:No)、S165に進む。
S165では、未消化の第一保留記憶があるか否かを判定し、肯定判定の場合には(S165:Yes)、S170に進み、否定判定の場合には(S165:No)、S180に進む。S170では、第一保留記憶の数をデクリメントすると共に、最も古い未消化の第一保留記憶を選択して、当該第一保留記憶に記憶された情報(乱数値等の数値データ)を大当り判定用の所定のバッファに移動させる。その後に、S175に進む。
S175では、第一特別図柄の当否判定用テーブルを有効とし、この当否判定用テーブルに基づいて、第一特別図柄の大当り判定用バッファに記憶された大当り判定用乱数を、大当り、時短当り、又はハズレと判定し、当該大当り判定用乱数に係る保留記憶を消化する。第一特別図柄の当否判定用テーブルは、大当りの当選確率が1/200に、時短当りの当選確率が1/100に設定されている(図4参照)。ここで、本実施例にあって、第一特別図柄の当否判定用テーブルでは、小当りの抽選を行わない。このS175の処理後に、図8のS200に進む。
S180では、未消化の第二保留記憶があるか否かを判定し、肯定判定の場合には(S180:Yes)、S185に進み、否定判定の場合には(S180:No)、当否判定処理を終了する。S185では、第二保留記憶の数をデクリメントすると共に、最も古い未消化の第二保留記憶を選択して、上記S170と同様に、当該第二保留記憶に記憶された情報を大当り判定用の所定のバッファに移動処理させ、その後に、S190に進む。尚、本実施例の当否判定処理では、第二保留記憶よりも第一保留記憶を優先して、当否判定の対象とする。そのため、第二保留記憶は、第一保留記憶が無い場合にのみ、当否判定の対象となる。
S190では、第二特別図柄の当否判定用テーブルを有効とし、この当否判定用テーブルに基づいて、第二特別図柄の大当り判定用バッファに記憶された大当り判定用乱数を、大当り、小当り、時短当り、又はハズレと判定し、当該大当り判定用乱数に係る保留記憶を消化する。第二特別図柄の当否判定用テーブルは、大当りの当選確率が1/200に、小当りの当選確率が1/20に、時短当りの当選確率が1/100に設定されている(図4参照)。このS190の処理後に、図8のS200に進む。
図8のS200では、S175又はS190の判定結果が大当りであるか否かを判定し、肯定判定の場合には(S200:Yes)、S205に進み、否定判定の場合には(S200:No)、S220に進む。
S205では、消化した保留記憶に係る大当り図柄決定用乱数に基づき大当り図柄態様(大当りを示す図柄態様)を決定する。そして、S210に進む。
S210の変動パターン決定処理では、消化した保留記憶に係る変動パターン決定用乱数およびリーチ判定乱数等(大当り判定用のバッファ内の変動パターン決定用乱数およびリーチ判定乱数等)に基づいて、特別図柄の変動時間を決定し、該変動時間に応じて特別図柄の変動パターンを決定する。ここで、本実施例にあっては、後述するように、通常遊技状態(第一時短フラグ=0かつ第二時短フラグ=0)で選択可能な特別図柄の変動時間と、第一時短遊技状態(第一時短フラグ=1)で選択可能な特別図柄の変動時間と、第二時短遊技状態(第二時短フラグ=1)で選択可能な特別図柄の変動時間とが夫々設定されており、各遊技状態で選択可能な変動時間のなかから一の変動時間が決定される。
続くS215では、大当り遊技のラウンド数、大入賞口の開放パターン、大当り遊技に係る演出時間、インターバル時間、及び大当り遊技の演出態様等を設定し、S280に進む。
一方、S200の否定判定から続くS220では、通常変動数累積処理を実行する。通常変動数累積処理は、通常遊技状態、第一時短遊技状態、および第二時短遊技状態における第一特別図柄と第二特別図柄との総変動回数を累積する処理である。すなわち、通常遊技状態、第一時短遊技状態、および第二時短遊技状態で第一保留記憶を消化した回数と第二保留記憶を消化した回数とを累積した前記総変動回数を、通常変動数として算出する。尚、本実施例にあって、前記通常変動数は、大当り確定した場合、予め設定された上限値(300回)に達した場合、又は電源OFFされた場合に、クリアされる。
このS220の後に、S230に移行する。
S230では、S190の判定結果に基づいて、小当りか否かを判定する。ここで、肯定判定の場合には(S230:Yes)、S235に進み、否定判定の場合には(S230:No)、S250に進む。ここで、本実施例にあって、第一保留記憶を消化した場合には、小当りか否かの判定を行わないことから、S230を否定判定してS250に進む。
S235では、消化した第二保留記憶に係る図柄決定用乱数に基づき小当り図柄態様(小当りを示す図柄態様)を決定し、S240に進む。S240では、消化した第二保留記憶に係るリーチ判定用乱数および変動パターン決定用乱数等に基づいて、第二特別図柄の変動時間を決定し、該変動時間に応じて第二特別図柄の変動パターンを決定する。ここで、小当りの場合には、前記した通常遊技状態(第一時短フラグ=0かつ第二時短フラグ=0)で選択可能な特別図柄の変動時間と、第一時短遊技状態(第一時短フラグ=1)で選択可能な特別図柄の変動時間と、第二時短遊技状態(第二時短フラグ=1)で選択可能な特別図柄の変動時間とが予め設定されており、各遊技状態で選択可能な変動時間のなかから、前記変動パターン決定用乱数やリーチ判定乱数等に従って特別図柄の変動時間が決定される。こうした各遊技状態における変動時間は、本発明の要部にかかることから、詳細は後述する。
続くS245では、小当り遊技の開放パターン、小当り遊技にかかる演出時間、および小当り遊技の演出態様等を設定し、S280に進む。
前記S230の否定判定から続くS250では、S175又はS190の判定結果に基づいて、時短当りか否かを判定する。そして、肯定判定の場合には(S250:Yes)、S255に進み、否定判定の場合には(S250:No)、S270に進む。
S255では、消化した保留記憶に係る図柄決定用乱数に基づき時短当り図柄態様(時短当りを示す図柄態様)を決定し、S260に進む。S260では、消化した保留記憶に係るリーチ判定用乱数および変動パターン決定用乱数等に基づいて、特別図柄の変動時間を決定し、該変動時間に応じて特別図柄の変動パターンを決定する。ここで、時短当りの場合は、前記小当りの場合と同様に、通常遊技状態、第一時短遊技状態、第二時短遊技状態に応じて、特別図柄の変動時間が決定される。この詳細は後述する。
このS260の後に、S280に進む。
さらに、S250の否定判定から続くS270では、前記S260等と同様に、消化した保留記憶に係るリーチ判定用乱数および変動パターン決定用乱数等に基づいて、特別図柄の変動時間と変動パターンとを決定すると共に、これに先だって、ハズレ図柄を決定する処理を行う。このS270の後に、S275に進み、ハズレにかかる処理を行う。そして、S280に進む。ここで、ハズレの場合は、前記小当り及び時短当りの場合と同様に、S270で、通常遊技状態、第一時短遊技状態、第二時短遊技状態に応じて、特別図柄の変動時間が決定される。この詳細は後述する。
尚、本実施例では、S270でハズレ図柄を決定する処理を行うようにしたが、これに限らず、S270の前に、ハズレ図柄を決定する処理を備えた構成であっても良い。
S280では、前記S170およびS185でデクリメントした保留記憶の数を示す保留数コマンドをサブ統合制御装置83に送信する。さらに、前記S175又はS190による抽選結果(大当り、小当り、時短当り、又はハズレ)の情報を含むコマンドと、前記S205等で決定した特別図柄の停止態様や特別図柄の変動時間や等を含む変動開始コマンドとをサブ統合制御装置83に送信する。この変動開始コマンドには、消化された保留記憶が第一保留記憶か第二保留記憶かを示す情報と、リーチ演出を実行するか否かの情報などとを含む。さらに、消化された保留記憶に応じて、第一特別図柄表示装置9または第二特別図柄表示装置10を駆動制御して第一特別図柄または第二特別図柄を変動開始させ、当否判定処理を終了する。
尚、サブ統合制御装置83は、こうしたコマンドを受信すると、該コマンドに示された情報(第一保留記憶数および第二保留記憶数、特別図柄の変動時間、各種リーチ演出の有無、当否判定結果、特別図柄の停止態様、大当り遊技内容など)を所定のバッファに記憶する。そして、サブ統合制御装置83は、前記変動開始コマンドに伴って演出図柄制御装置82へコマンドを送信し、該演出図柄制御装置82は、受信した該コマンドに従って演出図柄表示装置6を駆動制御して、特別図柄の停止図柄態様および変動パターンの情報に対応する特別演出図柄の表示を開始する。
上記したS155の肯定判定から続く図9のS290では、特別図柄の変動時間が経過したか否かを判定し、肯定判定の場合には(S290:Yes)、S295に進み、否定判定の場合には(S290:No)、当否判定処理を終了する。S295では、特別図柄の変動表示を終了し、特別図柄の確定図柄(すなわち、上記したS205で決定した大当り図柄、S225で決定した小当り図柄、S245で決定した時短当り図柄、又はS260で決定したハズレ図柄)を表示させると共に、サブ統合制御装置83に、特別演出図柄の確定表示を実行させる図柄確定コマンドを送信し、当否判定処理を終了する。
また、上記したS160の肯定判定から続く図10のS300では、特別図柄の確定表示の継続時間が終了したか否かを判定し、肯定判定の場合には(S300:Yes)、S305に進み、否定判定の場合には(S300:No)には、当否判定処理を終了する。S305では、特別図柄の確定表示を終了し、S310に進む。S310では、確定表示された特別図柄が大当りになる図柄か否かを判定し、肯定判定の場合には(S310:Yes)、S315に進み、否定判定の場合には(S310:No)、図11のS400に進む。
S315では、前記第一時短遊技状態であることを示す第一時短フラグと前記第二時短遊技状態であることを示す第二時短フラグとを参照して、第一時短フラグ=1または第二時短フラグ=1であるか否かを判定する。そして、肯定判定の場合には(S315:Yes)、S320に進み、否定判定の場合には(S315:No)、S327に進む。
S320では、第一時短フラグ=0かつ第二時短フラグ=0として、S325に進む。S325では、第一時短遊技状態および第二時短遊技状態における特別図柄を変動可能な残数(以下、特図変動回数の残数という)をクリアする。このS325の後に、S327に進む。
ここで、本実施例にあっては、後述するように、第一時短遊技状態と第二時短遊技状態とで実行可能な特別図柄の変動回数の上限値(例えば、100回)が予め定められており、該第一時短遊技状態と第二時短遊技状態とに移行する際に、この上限値が前記特図変動回数に設定される。そして、第一時短遊技状態と第二時短遊技状態とでは、特別図柄の変動が実行される毎に、この特図変動回数がデクリメントされ、該特図変動回数=0となること又は大当り確定することによって、第一時短遊技状態と第二時短遊技状態とが終了するようにしている。
S327では、前記した通常変動数をクリアして、S330に進む。この通常変動数は、前述したように、通常遊技状態、第一時短遊技状態、および第二時短遊技状態における第一特別図柄と第二特別図柄との総変動回数を累積したものであり、大当り確定によってクリアされる。
前記S327の後に、状態指定コマンド送信処理(S330)、条件装置作動開始処理(S335)、役物連続作動装置作動開始処理(S340)、大当り開始演出処理(S345)を順次実行することで、大当り遊技の態様を示すコマンドや、大当り遊技の開始を指示するコマンド等をサブ統合制御装置83に送信する等して大当り遊技を開始し、当否判定処理を終了する。
一方、S310の否定判定から続く図11のS400では、第一時短フラグ=1か否かを判定し、肯定判定の場合には(S400:Yes)、S450に進み、否定判定の場合には(S400:No)、S405に進む。
S405では、第二時短フラグ=1か否かを判定し、肯定判定の場合には(S405:Yes)、S450に進み、否定判定の場合には(S405:No)、S410に進む。
S410では、確定表示された特別図柄が時短当りになる図柄か否かを判定し、肯定判定の場合には(S410:Yes)、S415に進み、否定判定の場合には(S410:No)、前記S425に進む。
S415では、前記通常変動数が予め定められた上限値(例えば、300回)に達したか否かを判定し、肯定判定の場合には(S415:Yes)、S420に進み、否定判定の場合には(S415:No)、S430に進む。
S420では、前記した通常変動数をクリアして、S430に進む。
前記S410の否定判定から続くS425では、前記通常変動数が予め定められた上限値(例えば、300回)に達したか否かを判定し、肯定判定の場合には(S425:Yes)、S420に進み、否定判定の場合には(S425:No)、S470に進む。
S430では、第二時短フラグ=1として、S440に進む。S440では、第二時短遊技設定処理を実行する。この第二時短遊技設定処理では、第二時短遊技状態で実行可能な特別図柄の変動回数(特図変動回数の残数)等を設定する。ここで、第二時短遊技状態で実行可能な特別図柄の変動回数は、前述したように、上限値(例えば、100回)が予め定められており、この上限値が前記特図変動回数の残数として設定される。このS440の後に、S490に進む。
こうしたS410からS440の一連の処理によって、時短当りが確定された場合、又は通常変動数が上限値(300回)に達した場合に、第二時短遊技状態へ移行される。ここで、本実施例にあっては、時短当りの確定と前記通常変動数の上限値到達とが重複して成立した場合に、時短当りの確定による第二時短移行条件の成立のみを有効として、第二時短遊技状態へ移行し、通常変動数の上限値到達による第二時短移行条件の成立を無効とする。これにより、第二時短遊技状態へ移行が重複して発生しないようにしている。
一方、前記S400の否定判定又はS405の肯定判定から続くS450では、前記通常変動数が予め定められた上限値(例えば、300回)に達したか否かを判定し、肯定判定の場合には(S450:Yes)、S455に進み、否定判定の場合には(S450:No)、S460に進む。S455では、前記した通常変動数をクリアして、S460に進む。これにより、第一時短遊技状態と第二時短遊技状態とでは、前記通常変動数が上限値(300回)に達することによる前記第二時短移行条件の成立を、無効とし、第二時短遊技状態が重複発生しないようにしている。
さらに、本実施例にあっては、第一時短遊技状態(第一フラグ=1)と第二時短遊技状態(第二時短フラグ=1)との場合に、時短当りの確定を判定せず、該時短当り確定による第二時短移行条件の成立を無効とする。これにより、第一時短遊技状態と第二時短遊技状態とでは、時短当りによる第二時短遊技状態が重複発生しないようにしている。
S460では、前記第一時短遊技状態または第二時短遊技状態で実行可能な特別図柄の変動回数の残り回数(特図変動回数の残数)を参照し、当該残数=0か否かを判定する。そして、肯定判定の場合には(S460:Yes)、S465に進み、否定判定の場合には(S460:No)、S470に進む。
S465では、第一時短フラグ=0かつ第二時短フラグ=0とする。この後に、S470に進む。
S470では、確定表示された特別図柄が小当りになる図柄か否かを判定する。そして、肯定判定の場合には(S470:Yes)、S475に進み、否定判定の場合には(S400:No)、S490に進む。
S475では、大入賞口装置作動開始処理を実行し、次のS480では、小当り開始演出処理を実行する。このS480の後に、S490に進む。
S490では、状態指定コマンド送信処理を実行する。この状態指定コマンド送信処理では、第一時短フラグおよび第二時短フラグの情報、時短当りの場合に前記特図変動回数の残数の情報や第二時短遊技状態の開始を指示するコマンド、小当りの場合に小当り遊技の態様を示すコマンドや小当り遊技の開始を指示するコマンド等を、サブ統合制御装置83に送信する。
次に、主制御装置80で実行する大当り遊技処理を、図12~14のフローチャートを用いて説明する。この大当り遊技処理は、上記した当否判定処理により大当りとなった場合に、上記したメインルーチンの特別遊技処理(S70)から実行される処理である。
大当り遊技処理では、図12に示すように、役物連続作動装置の作動中(すなわち、大当り遊技の実行中)であるか否かを判定する(S500)。ここで、肯定判定の場合には(S500:Yes)、S505に進み、否定判定の場合には(S500:No)、大当り遊技処理を終了する。
S505では、大入賞口14の開放中であるか否かを判定し、肯定判定の場合には(S505:Yes)、図13のS540に進み、否定判定の場合には(S505:No)、S510に進む。
S510では、大当り遊技における開放ラウンド間のインターバル中であるか否かを判定する。肯定判定の場合には(S510:Yes)、図13のS560に進み、否定判定の場合には(S510:No)、S515に進む。S515では、大当り遊技の終了演出中であるか否かを判定する。肯定判定の場合には(S515:Yes)、図14のS600に進み、否定判定の場合には(S515:No)、S520に進む。
S520では、大当り遊技における開始演出時間が経過したか否かを判定する。肯定判定の場合には(S520:Yes)、S525に進み、否定判定の場合には(S520:No)、大当り遊技処理を終了する。
S525では、大入賞口14を開放させる大入賞口開放処理を実行する。この大入賞口開放処理では、大入賞口14の開放開始と同期して、開放ラウンドにおける大入賞口14の最大開放時間として予め設定された開放時間(例えば、30秒)の時間消化を開始する。この大入賞口開放処理の後に、大当り遊技処理を終了する。ここで、開放時間の時間消化は、開放タイマの減算処理により行う。具体的には、開放タイマは、前記開放時間(30秒)に相当するカウンタ値が予め設定されており、大当り遊技処理の実行毎に(タイマ割り込み処理毎に)当該カウンタ値を減算する処理を実行し、当該カウンタ値=0となった時点で開放時間が経過したとするものである。尚、当然ながら、開放時間の計測手段は、こうした開放タイマの減算処理に限らず、他の手段を用いることも可能である。
前記S505の肯定判定から続く図13のS540では、大入賞口14に入球した遊技球の数が10個となったか否かを判定する。肯定判定の場合には(S540:Yes)、S550に進み、否定判定の場合には(S540:No)、S545に進む。S545では、上記した開放タイマの時間消化により開放時間(30秒)が経過したか否かを判定する。ここで、肯定判定の場合には(S545:Yes)、S550に進み、否定判定の場合には(S545:No)、大当り遊技処理を終了する。S550では、大入賞口閉鎖処理を実行し、大入賞口14を閉鎖させる(開放ラウンドを終了する)。続くS555では、大当り遊技の各開放ラウンド間のインターバルを設定する大当りインターバル処理を実行し、大当り遊技処理を終了する。
前記S510の肯定判定から続く図13のS560では、大当り遊技のインターバル時間が経過したか否かを判定する。ここで、肯定判定の場合には(S560:Yes)、S565に進み、否定判定の場合には(S560:No)、大当り遊技処理を終了する。S565では、最終ラウンドの終了か否かを判定し、肯定判定の場合には(S565:Yes)、S570に進み、否定判定の場合には(S565:No)、S575に進む。
S570では、大当り遊技を終了させる際の演出を行う大当り終了演出処理を実行する。このS570の後に、大当り遊技処理を終了する。
S575では、大入賞口開放処理を実行する。この処理では、前記したS525と同様の処理を行い、大入賞口14を開放させると共に、開放時間(30秒)の時間消化を開始する。
また、S515の肯定判定から続く図14のS600では、大当り終了演出の時間が終了したか否かを判定する。肯定判定の場合には(S600:Yes)、S605に進み、該S605とS610とを順次実行する一方、否定判定の場合には(S600:No)、大当り遊技処理を終了する。S605とS610とでは、役物連続作動装置と条件装置とを停止させ、S620に進む。S620では、第一時短遊技設定処理を実行して、第一時短遊技状態中に実行可能な特別図柄の変動回数(特図変動回数の上限値)を設定し(S620)、第一時短フラグ=1(S625)とする。
ここで、本実施例にあっては、大当り遊技の終了後に第一時短遊技状態に移行することが決められており、S620で、第一時短遊技状態中に実行可能な特別図柄の変動回数の上限値(例えば、100回)を参照して、当該上限値を特図変動回数の残数に設定する。
S640とS645とでは、サブ統合制御装置83に対して、大当り遊技に関する演出を終了させる大当り終了コマンドを送信する処理と、状態指定コマンド送信処理とを実行し、大当り遊技処理を終了する。ここで、本実施例にあっては、S645で、大当り遊技後に移行する第一時短遊技状態の情報を、サブ統合制御装置83へ送信する。
尚、小当り遊技を制御する処理(小当り遊技処理)、普通作動ゲート17の遊技球通過により実行される処理(普図始動入賞処理、および普通図柄当否判定処理)、および可変始動口12を開放作動する処理(普図遊技処理)については、本発明の要部と関係することから、説明を後述する。
本発明の要部について、以下に説明する。
本実施例のパチンコ機1は、前述したように、センターケース5の右側(右流下域3b)には、普通作動ゲート17、可変始動口装置31、および第二始動口13が配設されており(図2参照)、遊技領域3の右流下域3bを流下した遊技球が、該普通作動ゲート17、可変始動口12、および第二始動口13に入球可能となっている。
可変始動口装置31は、図22に示すように、可変始動口12を開閉する開閉片32を備えたものであり、該開閉片32が傾動位置にある状態(該可変始動口12の開放状態)で、該開閉片32が前記普通作動ゲート17の直下に位置する(図22(B))。これにより、普通作動ゲート17を通過した遊技球は、開閉片32の傾動位置に作動するタイミングと合えば、該傾動位置にある開閉片32によって可変始動口12へ誘導される。さらに、本実施例にあっては、遊技球が普通作動ゲート17を通過した時点(普通ゲートスイッチ17aにより検出された時点)から、当該遊技球が前記傾動位置の開閉片32に到達するまでの時間が、前記した第二時短遊技状態における普通図柄の平均変動時間(1秒)よりも若干長くなるように、普通作動ゲート17と可変始動口装置31との位置関係が定められている。具体的には、第二時短遊技状態における普通図柄の平均変動時間が1秒に設定されていることに対して、普通作動ゲート17の通過時点から前記傾動位置の開閉片32に到達するまでの時間が1.1秒~1.5秒となるように設定されている。これにより、第二時短遊技状態では、普通作動ゲート17への遊技球の通過に基づいて可変始動口12が開放すると、当該遊技球が確実に可変始動口12へ入球する。
また、第二始動口13は、遊技球を常時入球可能なものであり、前記した可変始動口12の下方で、且つ普通作動ゲート17の鉛直方向の下方に位置するように配設されている。これにより、図22(A)に示すように、前記可変始動口12の閉鎖状態で、普通作動ゲート17を通過した遊技球が、起立位置にある前記開閉片32の右横を通過して、第二始動口13へ入球できる。ここで、本実施例にあっては、遊技領域3の植設された前記遊技釘4によって、普通作動ゲート17を通過した遊技球を第二始動口13へ導く案内路が形成されている。そのため、普通作動ゲート17を通過した遊技球は、前記した傾動位置にある開閉片32によって可変始動口12へ誘導されなければ、ほとんどが第二始動口13へ入球する。
尚、本実施例にあって、前記遊技釘4により形成される前記案内路は、遊技球の直径に対して、比較的大きな幅に形成されると共に、第二始動口13とその直上の遊技釘4との間に、遊技球が左右方向へ通過可能なスペースが形成されている。そのため、可変始動口12の閉鎖状態にあっても、普通作動ゲート17を通過した遊技球が、第二始動口13へ入球できない場合もあり得る。
また、遊技領域3の右流下域3bには、前記第二始動口13の下方に、大入賞口装置21が配設されており(図2参照)、右流下域3bを流下した遊技球が、開放状態の大入賞口14に入球可能となっている。本実施例の大入賞口装置21は、図23に示すように、大入賞口14に入球した遊技球が流下する内部領域23を備えており、該内部領域23に、該大入賞口14に入球した遊技球が該内部領域23内に流出する球流出口24と、該球流出口24から流出した遊技球が入球可能な特定口25および一般口26,26と、該特定口25を開閉するシャッター片27,27とが配設されている。そして、大入賞口装置21には、前記球流出口24を通過する遊技球を検出する前記カウントスイッチ14aと、前記特定口25に入球した遊技球を検出する特定口スイッチ25aと、前記一般口26,26に入球した遊技球を検出する一般口スイッチ26aとが配設されている(図3参照)。
前記したシャッター片27,27は、特定口25を開放する起立位置(図23(B))と、該起立位置から内側へ夫々傾動して該特定口25を閉鎖する傾動位置(図23(A))とに位置変換作動されるものであり、大入賞口装置21に設けられた特定口ソレノイド25b(図3参照)によって該起立位置と傾動位置とに作動される。図23(A)に示すように、シャッター片27,27が傾動位置にある場合には、大入賞口14に流入した遊技球が特定口25へ入球できず、一般口26,26に入球する。一方、図23(B)に示すように、シャッター片27,27が起立位置にある場合には、大入賞口14に流入した遊技球が特定口25へ入球できる。尚ここで、シャッター片27,27が起立位置にある場合にあっても、一般口26,26に入球可能であることから、大入賞口14に流入した遊技球が該一般口26,26に入球することもあり得る。
本実施例にあっては、特定口25を、前記した大当り遊技で入球不能に閉鎖された状態(図23(B))で維持し、前記した小当り遊技で入球可能に開放するように、シャッター片27,27が駆動制御される。すなわち、大入賞口14に入球可能となる大当り遊技中では、シャッター片27,27が前記傾動位置(図22(A))で維持されることから、該大入賞口14に入球した遊技球の全部が一般口26,26に入球する。一方、大入賞口14に入球可能となる小当り遊技中では、シャッター片27,27が起立位置へ作動することから、該大入賞口14に入球した遊技球が特定口25に入球可能である。そして、本実施例では、小当り遊技中に、大入賞口14に入球した遊技球が、特定口25へ20%~30%の確率で入球できるように、前記特定口ソレノイド25bを駆動制御してシャッター片27,27を作動させる。この特定口ソレノイド25bの駆動制御は、小当り遊技における大入賞口14の開放タイミング、開放時間、該大入賞口14に流入した遊技球が特定口25に到達するまでに要する時間などに基づいて、予め設定されたタイミングで実行される。
こうした大入賞口装置21では、大当り遊技で大入賞口14に遊技球が入球すると、該遊技球がカウントスイッチ14aに検出されて、球流出口24を介して内部領域23内に流出する。そして、シャッター片27,27により特定口25が閉鎖されていることから、一般口26,26に入球して一般口スイッチ26aにより検出される。また、小当り遊技では、大入賞口14に遊技球が入球すると、該遊技球がカウントスイッチ14aに検出されて、球流出口24を介して内部領域23内に流出し、タイミング良く特定口25が開放されると、該特定口25に入球して特定口スイッチ25aにより検出される。一方、小当り遊技で内部領域23内に流出した遊技球が、一般口26,26に入球すると、一般口スイッチ26aにより検出される。
尚、大入賞口装置21は、その内部領域23の前面を覆う透明板(図示せず)を備え、該透明板が遊技盤2と面一となるように、該遊技盤2に埋め込まれて配設されている。これにより、大入賞口14に入球した遊技球の帰趨を、遊技者が視認できる。
このように特定口25を開放させる小当り遊技は、前述したように、第二保留記憶の消化により小当り判定された場合に実行される。一方、第一始動口11と可変始動口12との入球により生ずる第一保留記憶を消化することでは、小当り判定されないことから、前記小当り遊技が実行されない。
そして、本実施例にあっては、小当り遊技中に、大入賞口14に入球した遊技球が前記特定口25に入球した場合に、大当りを確定し、前記した当否判定処理(図7~11参照)による大当り確定時と同様に、大入賞口14を開閉する開放ラウンドを10回繰り返す大当り遊技を実行する。ここで、前記した当否判定処理により確定する大当りを、以下で図柄大当りと言い、特定口25への入球により発生する大当りを、以下で役物大当りと言う。本実施例にあって、役物大当りで実行される大当り遊技は、前記図柄大当りで実行される大当り遊技と同じであり、前記した大当り遊技処理(図12~14)により制御される。尚、当然ながら、小当り遊技中に特定口25へ入球しなければ、役物大当りが発生せずに大当り遊技も実行されない。そのため、小当り遊技は、役物大当りを必ず発生させるものでなく、大入賞口14に入球した遊技球の20%~30%の割合(前記した特定口25に入球できる確率)で該役物大当りに発展する可能性があるものである。
次に、前記した通常遊技状態、第一時短遊技状態、および第二時短遊技状態の、本実施例における特徴について、説明する。
第一時短遊技状態は、前述したように、当否判定処理での大当り確定に伴って実行される大当り遊技の終了後に移行する遊技状態である一方、第二時短遊技状態は、通常遊技状態で所定の第二時短移行条件が成立した場合に、該通常遊技状態から移行する遊技状態である。
第一時短遊技状態と第二時短遊技状態とでは、図21に示すように、通常遊技状態に比して、前記した普通図柄の平均変動時間が短く、該普通図柄の当りにより実行される可変始動口12の最大開放時間が長く、第一特別図柄の平均変動時間と第二特別図柄の平均変動時間とが長くなるように設定されている。これにより、第一時短遊技状態と第二時短遊技状態とは、通常遊技状態に比して、遊技者に有利な遊技状態となっている。
尚、可変始動口12の普通開放態様は、前記した最大開放時間と、開放回数と、可変始動口12に入球可能な上限数(規定数)とによって構成されており、本実施例の構成にあっては、前記開放回数(1回)と規定数(5個)とが、第一時短遊技状態、第二時短遊技状態、および通常遊技状態で同じである。さらに、図4に示すように、大当り当選確率、小当り当選確率、時短当り当選確率、および普通図柄当選確率は、各遊技状態で等しく、小当り遊技も同様に実行される。
第一時短遊技状態と第二時短遊技状態との有利性を詳述すると、図21に示すように、普通図柄の平均変動時間は、通常遊技状態で1分であることに対して、第一時短遊技状態で30秒であり、第二時短遊技状態で1秒である。そして、前記可変始動口12の最大開放時間は、通常遊技状態で0.5秒であることに対して、第一時短遊技状態で1秒であり、第二時短遊技状態で4秒である。これにより、第一時短遊技状態と第二時短遊技状態とでは、単位時間当りの普通図柄の変動回数が通常遊技状態に比して増え(換言すると、普通図柄の変動を繰り返す回転が速く)、かつ可変始動口12に入球し易い。そのため、第一時短遊技状態と第二時短遊技状態とでは、通常遊技状態に比して、可変始動口12に入球できる確率(以下、入球率という)が高くなっている。
さらに、第一時短遊技状態と第二時短遊技状態とを比較すると、第二時短遊技状態は、第一時短遊技状態に比して、普通図柄の平均変動時間が短くかつ可変始動口12の最大開放時間が長い。これにより、第二時短遊技状態は、第一時短遊技状態に比して、可変始動口12への入球率が高くなっている。そして、可変始動口12への入球率が高くなると、相対的に第二始動口13への入球率が低くなる。
ここで、本実施例では、前述したように、遊技球が普通作動ゲート17を通過した時点(普通ゲートスイッチ17aにより検出された時点)から、前記傾動位置にある開閉片32に当該遊技球が到達するまでの時間(1.1秒~1.5秒)が、前記した第二時短遊技状態における普通図柄の平均変動時間(1秒)よりも若干長く、かつ該平均変動時間に可変始動口12の最大開放時間(4秒)を加えた時間よりも短い。そのため、第二時短遊技状態では、普通作動ゲート17を遊技球が通過することにより変動開始した普通図柄が当り態様で停止して、可変始動口12が開放すると、当該遊技球がほぼ確実に可変始動口12に入球する。さらに、普通図柄の変動停止に伴って開始される可変始動口12の開放が継続する開放時間は、比較的長い(4秒)ことから、該可変始動口12の開放中に普通作動ゲート17を通過した遊技球は、可変始動口12へ入球する。
一方、第一時短遊技状態は、普通図柄の平均変動時間(30秒)が、普通作動ゲート17を通過した遊技球の到達に要する前記時間(1.1秒~1.5秒)よりも長いことから、当該遊技球が可変始動口12に入球できない。さらに、可変始動口12の最大開放時間(1秒)も比較的短いことから、第一時短遊技状態では、普通作動ゲート17を通過した遊技球が、可変始動口12よりも第二始動口13へ入球し易い傾向にある。
こうしたことから、第一時短遊技状態では、前記右流下域3bを流下する遊技球が、可変始動口12に比して第二始動口13へ入球し易い一方、第二時短遊技状態では、該遊技球が、第二始動口13に比して可変始動口12へ入球し易い。尚、第一時短遊技状態は、第二時短遊技状態に比して可変始動口12への入球率が低いものの、通常遊技状態よりも該可変始動口12の入球率が高い。
また、本実施例では、第一特別図柄が大当り確定しない場合における該第一特別図柄の平均変動時間が、通常遊技状態で40秒であることに対して、第一時短遊技状態で20秒であり、第二時短遊技状態で5秒である。さらに、第二特別図柄が大当り確定しない場合における該第二特別図柄の平均変動時間は、通常遊技状態で5分であることに対して、第一時短遊技状態で5秒であり、第二時短遊技状態で20秒である。こうしたことから、第一時短遊技状態と第二時短遊技状態とでは、第一特別図柄と第二特別図柄との、単位時間当りに実行される回数が、通常遊技状態に比して増えることから、遊技者にとって有利である。
さらに、第一時短遊技状態と第二時短遊技状態とを比較すると、第一時短遊技状態では、第二時短遊技状態に比して、第二特別図柄の平均変動時間が短いことから、第二始動口13への入球が有利と言える。一方、第二時短遊技状態は、第一時短遊技状態に比して、第一特別図柄の平均変動時間が短いことから、第一始動口11や可変始動口12への入球が有利と言える。
尚、本実施例では、第一特別図柄と第二特別図柄とが大当り確定する場合における平均変動時間は、通常遊技状態、第一時短遊技状態、および第二時短遊技状態で同じに設定されている。そのため、本実施例で記載される第一特別図柄の平均変動時間は、主に、大当り判定以外(時短当り判定およびハズレ判定)の平均変動時間を示し、同様に、本実施例で記載される第二特別図柄の平均変動時間は、主に、大当り判定外(小当り判定、時短当り判定、およびハズレ判定)の平均変動時間を示している。
本実施例では、こうした第一時短遊技状態に移行する条件(以下、第一時短移行条件という)として、当否判定処理により大当り判定し(当否判定処理のS200~S215)且つ該大当り判定に伴う大当り遊技を終了すること(大当り遊技処理のS620~S625)が設定されている。そして、第一時短遊技状態を終了する条件(以下、第一時短終了条件という)として、当否判定処理により大当り確定すること(S310~S320)と、該第一時短遊技状態における第一特別図柄と第二特別図柄との総変動回数が所定の上限値(例えば、100回)に達すること(S460~S465)とが設定されている。これにより、第一時短遊技状態が当否判定処理による大当り判定により終了した場合には、大当り遊技を介して再び該第一時短遊技状態へ移行する一方、前記総変動回数の上限値(100回)到達により終了した場合には、通常遊技状態へ移行する。
一方、前記第二時短遊技状態に移行する条件(以下、第二時短移行条件という)として、通常遊技状態で第一特別図柄および第二特別図柄が時短当りを示す図柄態様で確定停止すること(当否判定処理のS250~S260、S410~S440)と、通常遊技状態における第一特別図柄と第二特別図柄との総変動回数(前記した通常変動数)が所定の上限値(例えば、300回)に達すること(S425~S440)とが、設定されている。そして、第二時短遊技状態を終了する条件(以下、第二時短遊技終了条件という)として、前記した第一時短終了条件と同じ条件が設定されている。これにより、第二時短遊技状態が当否判定処理による大当り判定により終了した場合には、大当り遊技を介して第一時短遊技状態へ移行する一方、前記総変動回数の上限値(100回)到達により終了した場合には、通常遊技状態へ移行する。
本実施例にあっては、前述した第一時短移行条件、第一時短終了条件、第二時短移行条件、および第二時短終了条件に従って第一時短遊技状態と第二時短遊技状態とへの移行と終了とを行うことによって、第一時短遊技状態と第二時短遊技状態との両方が重複して発生することが無く、かつ各時短遊技状態を継続する期間が上乗せ(又は延長)されることも無い。そのため、第一時短遊技状態と第二時短遊技状態とが維持される最大期間は、第一特別図柄と第二特別図柄との総変動回数が前記上限値(100回)に達するまでの期間である。
次に、前述した小当り遊技から大当りへの発展に関わる小当り遊技処理と、第一時短遊技状態と第二時短遊技状態とにおける可変始動口装置31の作動制御に関わる処理(普図始動入賞処理、普通図柄当否判定処理、および普図遊技処理)とについて説明する。
前記小当り遊技処理を、図15,16のフローチャートを用いて説明する。小当り遊技処理は、主制御装置80で実行される処理であり、前記した当否判定処理により小当りとなった場合に、上記したメインルーチンの特別遊技処理(S60)から実行される。
小当り遊技処理では、図15に示すように、大入賞口装置21の作動中か否かを判定する(S700)。ここで、肯定判定の場合には(S700:Yes)、S705に進み、否定判定の場合には(S700:No)、小当り遊技処理を終了する。
S705では、大入賞口14が開放中であるか否かを判定する。ここで、肯定判定の場合には(S705:Yes)、図16のS750に進み、否定判定の場合には(S705:No)、S710に進む。S710では、小当り遊技の終了演出中であるか否かを判定する。ここで、肯定判定の場合には(S710:Yes)、図16のS800に進み、否定判定の場合には(S710:No)、S715に進む。S715では、小当り遊技における開始演出時間が経過したか否かを判定する。ここで、肯定判定の場合には(S715:Yes)、S720に進み、否定判定の場合には(S715:No)、小当り遊技処理を終了する。
S720では、大入賞口開放処理を実行する。この大入賞口開放処理では、前記した当否判定処理のS245(図8参照)で設定した小当り遊技に係る大入賞口14の開放パターンに従って、該大入賞口14を開放作動する。続くS725では、特定口開閉処理を実行する。特定口開閉処理では、大入賞口装置21に設けられた特定口25を開閉作動させる処理を行う。本実施例にあっては、前述したように、前記S720による大入賞口14の開放作動に合わせて、該大入賞口14に入球した遊技球が前記特定口25に20%~30%の確率で入球できるように、大入賞口装置21のシャッター片27,27を作動制御する。
このS725の後に、小当り遊技処理を終了する。
前記S705の肯定判定から続く図16のS750では、前記特定口25に入球したか否かを判定する。ここで、肯定判定の場合には(S750:Yes)、S755に進み、否定判定の場合には(S750:No)、S760に進む。S755では、発展フラグ=1として、S770に進む。
S760では、大入賞口14に入球した遊技球の数が10個となったか否かを判定する。肯定判定の場合には(S760:Yes)、S770に進み、否定判定の場合には(S760:No)、S765に進む。S765では、大入賞口14の開放時間(1.8秒)が経過したか否かを判定する。肯定判定の場合には(S765:Yes)、S770に進み、否定判定の場合には(S765:No)、小当り遊技処理を終了する。
S770では、大入賞口閉鎖処理を実行し、大入賞口14を閉鎖作動する。続くS775では、特定口閉鎖処理を実行する。この特定口閉鎖処理では、特定口25を閉鎖させるようにシャッター片27,27を作動制御して、該シャッター片27,27を該特定口25の閉鎖状態で停止させる処理を実行する。S780では、小当り遊技を終了させる際の演出を行う小当り終了演出処理を実行し、小当り遊技処理を終了する。
前記S710の肯定判定から続くS800では、小当り終了演出の時間が終了したか否かを判定する。肯定判定の場合には(S800:Yes)、S805に進み、否定判定の場合には(S800:No)、小当り遊技処理を終了する。S805では、大入賞口装置21の作動を停止させ、S810では、小当り遊技に関する演出を終了させる小当り終了コマンドを、サブ統合制御装置83に送信する。
続くS815では、発展フラグ=1か否かを判定する。肯定判定の場合には(S815:Yes)、S820に進み、否定判定の場合には(S815:No)、小当り遊技処理を終了する。S820では、発展フラグ=0として、S830に進む。
S830では、状態指定コマンド送信処理を実行し、その後に、条件装置作動開始処理(S835)、役物連続作動装置作動開始処理(S840)、大当り開始演出処理(S845)を順次実行することで、大当り遊技の態様を示すコマンドや、大当り遊技の開始を指示するコマンド等をサブ統合制御装置83に送信する等して大当り遊技を開始し、小当り遊技処理を終了する。
次に、主制御装置80で実行する普図始動入賞処理を、図17のフローチャートを用いて説明する。この普図始動入賞処理は、前記したメインルーチンの入賞確認処理(S50)でコールされるサブルーチンの一つである。
普図始動入賞処理では、S1000で、普通ゲートスイッチ17aが遊技球を検知したか否かを判定する。肯定判定の場合には(S1000:Yes)、S1005に進み、否定判定の場合には(S1000:No)、普図始動入賞処理を終了する。S1005では、普図保留記憶の数が上限値(例えば、4個)に達しているか否かを判定する。肯定判定の場合には(S1005:Yes)、普図始動入賞処理を終了し、否定判定の場合には(S1005:No)、S1010に進む。S1010では、普通図柄用の抽出乱数保留記憶処理を実行する。この抽出乱数保留記憶処理では、普図当り決定用乱数、普図当り図柄決定用乱数、変動パターン決定用乱数等を抽出し、普図保留記憶として記憶すると共に、普図保留記憶の数を示す普図保留数カウンタに1を加算する。次のS1015では、普図保留数表示処理を実行して、前記普図保留数カウンタの情報に従って普通図柄保留数表示装置8を点灯させるために必要な処理を行う。
次に、主制御装置80で実行する普通図柄当否判定処理を、図18,19のフローチャートを用いて説明する。この普図当否判定処理は、前記したメインルーチンの当否判定処理(S55)でコールされるサブルーチンの一つである。
普通図柄当否判定処理では、図18に示すように、可変始動口装置31の作動中であるか否かを判定する(S1100)。そして、肯定判定の場合には(S1100:Yes)、普通図柄当否判定処理を終了し、否定判定の場合には(S1100:No)、S1105に進む。S1105では、普通図柄の変動表示中か否かを判定する。そして、肯定判定の場合には(S1105:Yes)、S1150に進み、否定判定の場合には(S1105:No)、S1110に進む。
S1150では、普通図柄の変動時間が経過したか否かを判定し、肯定判定の場合には(S1150:Yes)、S1155に進み、否定判定の場合には(S1150:No)、普通図柄当否判定処理を終了する。S1155では、普通図柄表示装置7を駆動制御し、普通図柄の変動表示を終了して、後述するS1135又はS1140で決定した図柄態様に従って、普通図柄を確定停止する。S1155の後に、普通図柄当否判定処理を終了する。
前記S1105の否定判定から続くS1110では、普通図柄の確定表示中か否かを判定する。そして、肯定判定の場合には(S1110:Yes)、普通図柄当否判定処理を終了し、否定判定の場合には(S1110:No)、S1115に進む。
S1115では、普図保留記憶があるか否かを判定し、肯定判定の場合には(S1115:Yes)、S1120に進み、否定判定の場合には(S1115:No)、普通図柄当否判定処理を終了する。S1120では、普図保留記憶の数をデクリメントすると共に、最も古い普図保留記憶を選択して、当該普図保留記憶に記憶された情報(乱数等の数値データ)を普図当否判定用の所定のバッファに移動させる。こうして普図保留記憶を消化する。続くS1125では、当否判定処理を実行して、普図当否判定用のバッファ内の普図当り決定用乱数を当否判定する。この当否判定処理では、普図当り決定用乱数を、予め定められた普図用判定テーブルの当選値と照合し、一致した場合に当りと判定する。尚、当選値は、前記した普通図柄の当選確率(1/1.5)に従って予め定められている。
S1130では、前記S1125の判定結果が当りか否かを確認し、当りの場合には(S1130:Yes)、S1135に進み、ハズレの場合には(S1130:No)、S1140に進む。S1135では、前記した普図当否判定用のバッファ内の普図当り図柄決定用乱数に従って、普通図柄表示装置7で確定表示させる普通図柄の当り図柄態様を決定する。一方、S1140では、普通図柄表示装置7で確定表示させる普通図柄のハズレ図柄態様を決定する。
前記S1135又はS1140から続くS1160では、第二時短フラグ=1か否かを判定し、肯定判定の場合には(S1160:Yes)、S1165に進み、否定判定の場合には(S1160:No)には、S1170に進む。
S1165では、第二時短遊技状態で有効とされる普通図柄の変動時間(平均変動時間=1秒)に従って、普通図柄の変動パターンを設定する処理を行う。この後に、S1190に進む。
前記S1160の否定判定から続くS1170では、第一時短フラグ=1か否かを判定し、肯定判定の場合には(S1170:Yes)、S1175に進み、否定判定の場合には(S1170:No)には、S1180に進む。
S1175では、第一時短遊技状態で有効とされる普通図柄の変動時間(平均変動時間=30秒)に従って、普通図柄の変動パターンを設定する処理を行う。この後に、S1190に進む。
一方、S1180では、通常遊技状態で有効とされる普通図柄の変動時間(平均変動時間=1分)に従って、普通図柄の変動パターンを設定する処理を行う。この後に、S1190に進む。
S1190では、普通図柄表示装置7を駆動制御し、前記S1165、S1175、又はS1180で設定した変動パターンに従って普通図柄の変動を開始する。続くS1195では、普通図柄の開始を示すコマンド、普通図柄の変動時間を示す情報、可変始動口装置31の開閉片32の作動パターン、および該開閉片32の作動開始などを示すコマンドをサブ統合制御装置83に送信する。S1195の後に、普通図柄当否判定処理を終了する。
次に、主制御装置80で実行する普図遊技処理を、図20のフローチャートを用いて説明する。この普図遊技処理は、上記した普通図柄当否判定処理により当りとなった場合に、上記したメインルーチンの特別遊技処理(S60)から実行される処理である。
普図遊技処理では、図20に示すように、可変始動口装置31が開放作動中であるか否かを判定する(S1200)。ここで、肯定判定の場合には(S1200:Yes)、S1250に進み、否定判定の場合には(S1200:No)、S1205に進む。
S1205では、普通図柄表示装置7で確定表示した普通図柄の表示時間が終了したか否かを判定し、肯定判定の場合には(S1205:Yes)、S1210に進み、否定判定の場合には(S1205:No)には、普図遊技処理を終了する。
S1210では、普通図柄の確定表示を終了し、S1215に進む。S1215では、確定表示した普通図柄が当りを示す図柄態様であるか否かを判定する。肯定判定の場合には(S1215:Yes)、S1220に進み、否定判定の場合には(S1215:No)には、普図遊技処理を終了する。
S1220では、第二時短フラグ=1か否かを判定し、肯定判定の場合には(S1220:Yes)、S1225に進み、否定判定の場合には(S1220:No)には、S1230に進む。
S1225では、第二時短作動開始処理を実行し、第二時短遊技状態に設定された可変始動口12の最大開放時間(4秒)に従って、可変始動口装置31の開閉片32の開放作動を開始する。ここで、第二時短作動開始処理では、可変始動口装置31の可変始動口ソレノイド12bを駆動制御して前記開閉片32を開放作動させると共に、第二時短遊技状態における前記最大開放時間(4秒)の時間消化を開始する。このS1225の後に、普図遊技処理を終了する。
前記S1220の否定判定から続くS1230では、第一時短フラグ=1か否かを判定し、肯定判定の場合には(S1230:Yes)、S1235に進み、否定判定の場合には(S1230:No)には、S1240に進む。
S1235では、第一時短作動開始処理を実行し、第一時短遊技状態に設定された可変始動口12の最大開放時間(1秒)に従って、可変始動口装置31の開閉片32の開放作動を開始する。ここで、第一時短作動開始処理では、可変始動口装置31の可変始動口ソレノイド12bを駆動制御して前記開閉片32を開放作動させると共に、第一時短遊技状態における前記最大開放時間(1秒)の時間消化を開始する。このS1235の後に、普図遊技処理を終了する。
前記S1220の否定判定から続くS1240では、通常作動開始処理を実行し、通常遊技状態に設定された可変始動口12の最大開放時間(0.5秒)に従って、可変始動口装置31の開閉片32の開放作動を開始する。ここで、通常作動開始処理では、可変始動口装置31の可変始動口ソレノイド12bを駆動制御して前記開閉片32を開放作動させると共に、通常遊技状態における前記最大開放時間(0.5秒)の時間消化を開始する。このS1240の後に、普図遊技処理を終了する。
一方、前記S1200の肯定判定から続くS1250では、可変始動口12の開放中に、該可変始動口12への遊技球の入球数が5個に達したか否かを判定する。肯定判定の場合には(S1250:Yes)、S1260に進み、否定判定の場合には(S1250:No)、S1255に進む。
S1255では、前記したS1225、S1235、又はS1240で時間消化を開始した可変始動口12の最大開放時間が経過したか否かを判定する。肯定判定の場合には(S1255:Yes)、S1260に進み、否定判定の場合には(S1255:No)、普図遊技処理を終了する。
S1260では、可変始動口12の閉鎖作動を実行する。続くS1265では、可変始動口12の開放作動を終了したことを示すコマンドを、サブ統合制御装置83へ送信する。このS1265の後に、普図遊技処理を終了する。
次に、こうした本実施例における通常遊技状態、第一時短遊技状態、および第二時短遊技状態における遊技の流れを、可変始動口12の作動に注目して説明する。
通常遊技状態では、前述したように、第一時短遊技状態および第二時短遊技状態に比して、普通図柄の変動時間が長く且つ可変始動口12の最大開放時間が短いこと、さらに第二特別図柄の平均変動時間が長いことから、第一始動口11への入球を狙って、前記左流下域3aを流下させるように遊技球を発射する遊技が行われる。詳述すると、通常遊技状態では、可変始動口12に入球し難く、かつ第二始動口13に入球しても第二特別図柄の平均変動時間(大当り以外の場合に5分)が極めて長いことから、前記第一始動口11への入球を狙う遊技が、遊技者にとって有利となっている。
第一時短遊技状態は、前述したように、大当り遊技の終了に伴って移行される遊技状態である。この第一時短遊技状態では、前記通常遊技状態に比して、普通図柄の変動時間が短く且つ可変始動口12の最大開放時間が長いことから、可変始動口12に入球し易いものの、普通作動ゲート17を通過した遊技球は、該可変始動口12よりも第二始動口13に入球し易い。これは、普通作動ゲート17の通過した遊技球が可変始動口12の右横位置に到達するまでに要する時間(1.1秒~1.5秒)が、普通図柄の変動時間(30秒)よりも短いため、該普通作動ゲート17の遊技球通過によって変動開始した普通図柄が当り確定する前に、当該遊技球が可変始動口12の右横位置を通過して、第二始動口13へ入球してしまうことに因る。さらに、可変始動口12の最大開放時間(1秒)が普通図柄の変動時間(30秒)に比して短いことから、前記通常遊技状態よりは該可変始動口12へ入球し易いものの、普通作動ゲート17を通過した遊技球は第二始動口13へ入球する可能性の方が高い。
この第一時短遊技状態では、第二特別図柄の平均変動時間(5秒)が、通常遊技状態に比して極めて短いだけでなく、該第一時短遊技状態における第一特別図柄の平均変動時間(20秒)よりも短い。そして、前述したように可変始動口12に比して第二始動口13に入球し易いことから、総じて、単位時間当りの第二特別図柄の変動回数が増える(換言すると、第二特別図柄の変動を繰り返す回転が速なる)。これにより、第一時短遊技状態では、第二始動口13への入球が、第一始動口11と可変始動口12とへの入球よりも、遊技者にとって有利である。さらに言えば、本実施例では、第二保留記憶の消化によって小当りの当否判定も実行することから、小当り遊技が実行されることもあり得る。そして、小当り遊技では、前述したように、大入賞口14の特定口25への入球によって役物大当りが発生する。こうしたことから、第一時短遊技状態では、可変始動口12(および第一始動口11)への入球に比して、第二始動口13への入球が遊技者にとって有利である。
したがって、第一時短遊技状態では、第二始動口13を狙って、右流下域3bを流下させるように遊技球を発射する遊技が行われる。
第二時短遊技状態は、前述したように、通常遊技状態での第二時短移行条件の成立に伴って移行される遊技状態である。この第二時短遊技状態では、通常遊技状態および第一時短遊技状態に比して、普通図柄の変動時間が短く且つ可変始動口12の最大開放時間が長いことから、可変始動口12に最も入球し易い。さらに、第二時短遊技状態では、普通図柄の変動時間(1秒)が、普通作動ゲート17を通過した遊技球が可変始動口12の右横位置に到達するまでに要する時間(1.1秒~1.5秒)よりも短いことから、該普通作動ゲート17の遊技球通過を契機とする普通図柄の当り確定により可変始動口12が開放した状態で、当該遊技球が該可変始動口12に達して、該可変始動口12に入球する。特に、第二時短遊技状態は、可変始動口12の最大開放時間(4秒)が長いことから、普通図柄の当り確定の契機となる遊技球以外の遊技球も普通作動ゲート17を通過によって、該可変始動口12へ入球し易い。こうしたことから、第二時短遊技状態では、単位時間当りの可変始動口12への入球率が、第一時短遊技状態に比して高く、かつ該第二時短遊技状態における第二始動口13への入球率に比して高い。そして、可変始動口12への入球率が高くなることにより、相対的に、第二始動口13への入球率が第一時短遊技状態に比して低くなる。
また、第二時短遊技状態では、第一特別図柄の平均変動時間(5秒)が、通常遊技状態に比して短いだけでなく、該第二時短遊技状態における第二特別図柄の平均変動時間(20秒)よりも短い。そして、第一特別図柄の変動が第二特別図柄の変動に比して優先されると共に、前述したように第二始動口13に比して可変始動口12に入球し易い。こうしたことから、第二時短遊技状態では、単位時間当りの第一特別図柄の変動回数が増える(換言すると、第一特別図柄の変動を繰り返す回転が速なる)ため、可変始動口12への入球が遊技者にとって有利である。したがって、第二時短遊技状態では、可変始動口12を狙って(換言すれば、普通作動ゲート17を狙って)、右流下域3bを流下させるように遊技球を発射する遊技が行われる。
尚、第二時短遊技状態では、普通作動ゲート17を通過した遊技球が第二始動口13へ入球することもあり得るが、前述したように第一保留記憶が優先消化されることから、第一特別図柄の変動を繰り返す前記回転が速い状態で保たれ得る。さらに、仮に、第一保留記憶が全て消化されて第二保留記憶が消化されたとしても、比較的短時間で第二特別図柄の変動が停止するため、該第二特別図柄の変動によって遊技が停滞してしまうことも無い。
また、第二時短遊技状態では、前述したように第一特別図柄が変動し易いことから、第一時短遊技状態に比して小当り遊技が実行され難く、該小当り遊技を介した役物大当りが発生し難くなっている。これにより、本実施例の構成では、大当り遊技を介して移行する第一時短遊技状態で役物大当りを発生することができると共に、通常遊技状態から移行する第二時短遊技状態で該役物大当りを発生し難くなっている。
次に実施例の特徴を説明する。
実施例のパチンコ機1は、遊技領域3の右流下域3bに、普通図柄の当り確定により開放する可変始動口12と、該可変始動口12の下方に配設された第二始動口13とを備え、大当り遊技後に移行する第一時短遊技状態に比して、通常遊技状態での第二時短移行条件の成立に伴って移行する第二時短遊技状態で、前記可変始動口12への入球率が高くなるようにしたものである。そして、第二時短遊技状態では、可変始動口12への入球率が高くなることによって、相対的に第一時短遊技状態に比して、第二始動口13への入球率が低くなる。
かかる構成にあっては、通常遊技状態で左流下域3aの第一始動口11を狙う遊技と、第一時短遊技状態で右流下域3bの第二始動口13を狙う遊技と、第二時短遊技状態で右流下域3bの可変始動口12を狙う遊技との異なる三種類の遊技を行うことができるものであり、これら遊技の変遷によって変化に富んだ面白さを遊技者に提供できる。ここで、実施例の構成では、可変始動口ソレノイド12bの駆動制御によって可変始動口装置31の開閉片32を作動させて可変始動口12を開閉することから、普通図柄の当り確定に伴って該可変始動口12をスムーズに開放作動させることができる。これにより、第一時短遊技状態と第二時短遊技状態とにおける可変始動口12への入球率の変化を正確かつ安定して生じさせることができるから、これら各時短遊技状態における有利性を明確にでき、前記した異なる遊技の面白さを提供するという本発明の効果が高まる。
また、本構成は、第二保留記憶の消化によってのみ小当り判定を行い、かつ小当り遊技で役物大当りの発生を期待できる構成としたものであることから、第二始動口13に入球する可能性が高い第一時短遊技状態で、該役物大当りを期待する遊技が行うことができる。これにより、本構成では、大当り確定すると、次に通常遊技状態に移行するまでの間で、遊技者に最も有利な遊技が行われる。一方で、時短当り確定、または特別図柄の総変動回数(通常変動数)が上限値(300回)に達することによって、通常遊技状態から移行する第二時短遊技状態では、第二始動口13に比して可変始動口12への入球率が高いことから、第一時短遊技状態に比して、小当りや役物大当りの発生する可能性が低い。
すなわち、本構成は、大当り遊技後に移行する第一時短遊技状態における有利性と、通常遊技状態から移行する第二時短遊技状態における有利性とを、明確に差別化したことによって、遊技バランスの優れたものとなっている。詳述すると、例えば、時短当り等の条件で通常遊技状態から移行する時短遊技状態と、大当り遊技後に移行する時短遊技状態との両方で、前述したように小当り遊技で役物大当りが発生可能な構成とすると、遊技者の有利性が著しく高くなってしまい、遊技バランスが崩れてしまう虞がある。こうした問題に対して、本構成では、前述したように遊技バランスに優れた遊技を提供でき、遊技者が、興趣溢れる遊技を安心して楽しむことができるものとなっている。
以下に、前述した実施例で用いた用語と、特許請求の範囲に記載した用語との対応関係を説明する。
パチンコ機1が、本発明にかかる弾球遊技機の一例に相当する。
遊技領域3の左流下域3aが、本発明にかかる第一流下域の一例に相当する。
遊技領域3の右流下域3bが、本発明にかかる第二流下域の一例に相当する。
普通作動ゲート17の遊技球通過を契機として変動した普通図柄が当り態様で確定停止すること(普図遊技処理のS1215で肯定判定すること)が、本発明にかかる普通開放条件の一例に相当する。
可変始動口12を開放させる普通開放作動を構成する開放回数(一回)と規定数(5個)と最大開放時間とによって、本発明にかかる普通開放態様の一例が構成されている。そして、相互に異なる前記最大開放時間によって、通常遊技状態、第一時短遊技状態(第一有利遊技状態)、および第二時短遊技状態(第二有利遊技状態)における夫々の普通開放態様が規定されている。
普図遊技処理を実行する主制御装置80が、本発明にかかる普通開放制御手段の一例に相当する。そして、普図遊技処理のS1220~S1225を実行する主制御装置80が、本発明にかかる高作動制御処理の一例に相当する。
当否判定処理のS165~S200、S230、及びS250が、本発明にかかる当否判定手段の一例に相当する。
当否判定処理のS205~S215、S235~S245、およびS255~S275が、本発明にかかる第一特別図柄制御手段と第二特別図柄制御手段との一例に相当する。
第一特別図柄表示装置9での表示態様が、本発明にかかる第一特別図柄の一例に相当する。
第二特別図柄表示装置10での表示態様が、本発明にかかる第二特別図柄の一例に相当する。
大当り遊技処理と小当り遊技処理とが、本発明にかかる特別遊技制御手段の一例に相当する。
第一時短遊技状態が、本発明にかかる第一有利遊技状態の一例に相当する。
第二時短遊技状態が、本発明にかかる第二有利遊技状態の一例に相当する。
第一特別図柄と第二特別図柄とによる大当り確定(当否判定処理)に従って実行される大当り遊技処理が、本発明にかかる大当り遊技作動処理の一例に相当する。
小当り遊技処理が、本発明にかかる小当り遊技作動処理の一例に相当する。
小当り遊技中に大入賞口装置21の特定口25に遊技球が入球することが、本発明にかかる発展条件の一例に相当する。
小当り遊技中に大入賞口装置21の特定口25に遊技球が入球すること(小当り遊技処理のS750~S755,S815~S845)により実行される大当り遊技処理が、本発明にかかる大当り発展作動処理の一例に相当する。
第一時短移行条件(大当り遊技の終了)が、本発明にかかる第一有利遊技状態に変換するための第一変換条件の一例に相当する。
第二時短移行条件(第一特別図柄と第二特別図柄とが所定の時短当り図柄態様で確定停止すること、および第一特別図柄と第二特別図柄との総変動回数が上限値(100回)に達すること)が、本発明にかかる第二有利遊技状態に変換するための第二変換条件の一例に相当する。
以下に、前述した実施例の別例を説明する。
実施例は、第二時短遊技状態に移行する第二時短移行条件として、時短当り確定と、通常変動数(第一特別図柄と第二特別図柄との総変動回数)が上限値(300回)に達することとの二つを設定した構成であるが、これに限らず、時短当り確定と前記総変動回数の上限値到達との一方のみを設定する構成としても良いし、遊技の進行状況等に応じて、これらのうちの一方を選択的に有効とする構成としても良い。さらに、これら以外の条件を設定することも可能である。例えば、単位時間当りの賞球数が所定の下限値以下となることを、第二時短移行条件として設定することも可能である。
また、第二時短移行条件として設定された前記通常変動数の上限値は、300回に限らず、適宜変更して設定することが可能である。例えば、200回や800回などを設定することができる。さらに、相互に異なる複数の上限値を設定し、遊技の進行状況等に応じて選択的に有効とすることもできる。
実施例は、第一時短遊技状態を終了する第一時短終了条件と第二時短遊技状態を終了する第二時短終了条件とを同じ(大当り確定、および各時短遊技状態における総変動回数の上限値到達)としたものであるが、これに限らず、相互に異なる終了条件を設定しても良いし、一部の条件が異なるように設定することもできる。例えば、第一時短終了条件は実施例と同様とし、第二時短終了条件は大当り確定することのみが設定されたものとすることができる。さらに、第一時短終了条件と第二時短終了条件とで互いに異なる前記上限値を設定した構成とすることもできる。
実施例にあって、通常遊技状態、第一時短遊技状態、および第二時短遊技状態で夫々有効とする普通図柄の最大変動時間、可変始動口12の最大開放時間、第一特別図柄の最大変動時間、および第二特別図柄の最大変動時間は、第一時短遊技状態と第二時短遊技状態とにおける有利性が該実施例と同様に発生するものであれば、適宜変更して設定することが可能である。
実施例では、普通図柄の当選確率、大当りの当選確率、および時短当りの当選確率を、通常遊技状態、第一時短遊技状態、および第二時短遊技状態で同じに設定したが、これに限らず、各遊技状態で異なる確率を設定することも可能である。さらに、実施例では、第一保留記憶の消化(第一特別図柄の変動)による小当り当選確率を0%(小当り判定しない)とした構成であるが、これに限らず、小当り当選確率を0%より大きい確率(例えば、1%等)に設定することも可能である。
実施例は、通常遊技状態で時短当りを確定することを条件(第二時短移行条件)として移行される時短遊技状態(第二時短遊技状態)と、通常変動数が所定の上限値(300回)に達することを条件(第二時短移行条件)として移行される時短遊技状態(第二時短遊技状態)とを、同じ遊技内容(可変始動口の普通開放態様、普通図柄の平均変動時間、第一特別図柄と第二特別図柄の平均変動時間)としたものであるが、これに限らず、時短当り判定を条件として移行される時短遊技状態と通常変動数の上限値到達を条件として移行される時短遊技状態とが、異なる遊技内容であっても良い。例えば、可変始動口の普通開放態様が相互に異なる時短遊技状態としたり、普通図柄や第一,第二特別図柄の平均変動時間を相互に異なる時短遊技状態としたりすることができる。
さらに、時短当り判定を条件として移行される時短遊技状態の終了条件と、通常変動数の上限値到達を条件として移行される時短遊技状態とを、相互に異なる条件に設定することも可能である。
実施例は、普通作動ゲート17の直下で右方へ傾動する開閉片32を有する可変始動口装置31を備えると共に、該普通作動ゲート17の鉛直方向下方に第二始動口13を備えた構成であるが、普通作動ゲート17、可変始動口12、および第二始動口13との配設位置は、該可変始動口12を開閉させる構造や遊技球の流路構造等に応じて適宜変更することが可能である。例えば、可変始動口12と第二始動口13とを内部に備えた作動装置が、普通作動ゲート17の直下に配設された構成とすることができる。この作動装置としては、普通作動ゲート17を通過した遊技球を内部に流入できる流入口と、該流入口から流入した遊技球を第二始動口13へ流下させる流路と、該流路の途中(第二始動口13よりも上流側)に該第二始動口13と可変始動口12とのいずれか一方へ流下させる振分手段とを設けた構成が適用できる。この作動装置は、実施例と同様に普通図柄が当り確定すると、前記振分手段が遊技球を可変始動口12へ流下させる態様に変換される(すなわち、可変始動口12が開放する)。そして、普通図柄の当り確定以外では、振分手段が遊技球を第二始動口13へ流下させる態様(すなわち、可変始動口12の閉鎖)で維持される。こうした作動装置を備えた構成にあっても、前述した実施例と同様の作用効果を奏し得る。
実施例は、一個の大入賞口14を備えた構成であるが、これに限らず、複数の大入賞口を備えた構成とすることも可能である。例えば、実施例と同様の、内部に特定口25を有する大入賞口14と、該特定口を有しない大入賞口との二種類を備え、大当り遊技は、後者の大入賞口を開放することにより実行し、小当り遊技は、実施例と同じ大入賞口14の開放により実行する構成とすることができる。
実施例は、大入賞口装置21が特定口25を開閉するシャッター片27,27を備え、該シャッター片27,27を作動制御することによって、小当り遊技から役物大当りに発展する確率(20%~30%)を規定した構成であるが、これに限らず、他の構成を適用することも可能である。例えば、大入賞口に入球した遊技球が流下する内部領域を有して、該内部領域に一個の特定口と3個の一般口とが設けられた大入賞口装置を備えた構成とすることができる。この構成では、内部領域を流下する遊技球が前記特定口に約1/4の確率で入球可能であることから、この確率で役物大当りに発展するものとできる。この他にも、大入賞口装置21の内部領域に、特定口と一般口とに遊技球を振り分ける振分手段を備えた構成を適用でき、該振分手段による特定口の入球確率によって、役物大当りへの発展確率を規定できる。
尚、実施例では、小当り遊技から役物大当りに発展する確率を20%~30%としたが、この確率は適宜変更して設定可能である。
実施例は、第一時短遊技状態と第二時短遊技状態とで新たな第一時短移行条件と第二時短移行条件との成立を無効とし、かつ複数の第一,第二時短移行条件の重複成立を無効とした構成であるが、これに限らず、第一,第二時短遊技状態であっても第一,第二時短移行条件の成立を有効としたり、複数の第一,第二時短移行条件の重複成立を有効としたりする構成とすることもできる。
実施例は、大入賞口装置21の内部に設けた特定口25への入球により小当り遊技から役物大当りに発展できる構成(所謂、一種二種混合タイプ)について例示したが、これに限らず、大当り遊技が図柄大当りのみで発生する構成(所謂、一種タイプのパチンコ機)に適用することもできる。この構成には、小当り(小当り遊技)の機能を有しないものと、該機能を有するものとのいずれも適用することができる。さらには、第一時短遊技状態と第二時短遊技状態との一方または両方を、通常遊技状態に比して大当り当選確率が高くなる高確率遊技状態(確変遊技状態)とする構成としても良い。ここで、高確率遊技状態は、大当り当選確率が通常遊技状態に比して高くなるだけでなく、普通図柄の当選確率も通常遊技状態に比して高くなる遊技状態としたり、これら当選確率の上昇と実施例の時短遊技状態の機能との両方を含む遊技状態(所謂、確変遊技状態)としたりすることもできる。尚、こうした高確率遊技状態(確変遊技状態)では、前記した通常変動数を累積しない構成とすることが好適である。
こうした構成の具体例としては、大当り遊技を介して移行する前記確変遊技状態(第一有利遊技状態)と、実施例と同様に第二時短移行条件の成立に伴って移行する第二時短遊技状態とに変換可能な構成とすることができる。そして、この場合の確変遊技状態では、実施例の第一時短遊技状態と同様の機能(普通図柄の変動時間、可変始動口12の最大開放時間、特別図柄の変動時間)が設定されたものが好適である。かかる構成によっても、実施例と同様に変化に富んだ面白い遊技を提供できる。
実施例は、第一始動口11を、遊技領域3の左流下域3aを流下する遊技球が入球可能とするように設け、普通作動ゲート17、可変始動口12、第二始動口13、および大入賞口14を、右流下域3bを流下する遊技球が入球可能とするように設けた構成であるが、これに限らず、第一始動口11を、右流下域3bを流下した遊技球が入球可能とするように設け、普通作動ゲート17、可変始動口12、第二始動口13、および大入賞口14を、左流下域3aを流下した遊技球が入球可能とするように設けた構成とすることもできる。
また、実施例では、大入賞口14が、右流下域3bを流下する遊技球のみを入球可能とするように配設した構成であるが、これに限らず、右流下域3bと左流下域3aとのいずれを流下した遊技球も入球可能とするように配設した構成としても良い。
1 パチンコ機(弾球遊技機)
3 遊技領域
3a 左流下域(第一流下域)
3b 右流下域(第二流下域)
6 演出図柄表示装置
9 第一特別図柄表示装置
10 第二特別図柄表示装置
11 第一始動口
12 可変始動口
13 第二始動口
14 大入賞口

Claims (2)

  1. 演出図柄を表示する演出図柄表示装置の左右一方に形成され、遊技球が流下する第一流下域と、該演出図柄表示装置の左右他方に形成され、遊技球が流下する第二流下域とを有する遊技領域と、
    前記第一流下域を流下する遊技球が入球可能な第一始動口と、
    前記第二流下域を流下する遊技球が入球可能な開放状態と入球不能又は入球困難な閉鎖状態とに変換される可変始動口と、
    前記可変始動口の下方に設けられ、前記第二流下域を流下する遊技球が入球可能な第二始動口と、
    前記遊技領域に設けられ、遊技球を入球可能な開放状態と入球不能な閉鎖状態とに変換される大入賞口と、
    予め定められた普通開放条件の成立に基づいて、前記可変始動口を所定の普通開放態様に従って開放作動させる普通開放制御手段と、
    第一特別図柄を変動表示する第一特別図柄表示装置と、
    第二特別図柄を変動表示する第二特別図柄表示装置と、
    前記第一始動口、可変始動口、および第二始動口への遊技球の入球に起因して、当否判定する当否判定手段と、
    前記第一始動口および可変始動口への遊技球の入球に基づいて、前記第一特別図柄表示装置で第一特別図柄を変動開始させ、所定変動時間の経過後に、前記当否判定手段による判定結果を示す図柄態様で停止表示させる第一特別図柄制御手段と、
    前記第二始動口への遊技球の入球に基づいて、前記第二特別図柄表示装置で第二特別図柄を変動開始させ、所定変動時間の経過後に、前記当否判定手段による判定結果を示す図柄態様で停止表示させる第二特別図柄制御手段と、
    前記当否判定手段で当り判定した場合に、前記第一特別図柄の変動停止と第二特別図柄の変動停止とに基づいて、前記大入賞口を開放させる特別遊技制御手段と、
    予め設定された一又は複数の変換条件の成立に基づいて、通常遊技状態に比して有利な第一有利遊技状態と第二有利遊技状態との一方に変換する遊技状態変換手段と
    を備えたものであり、
    前記普通開放制御手段は、
    前記可変始動口への入球率が相互に異なる複数の前記普通開放態様を備え、前記第二有利遊技状態で前記普通開放条件が成立した場合に、前記第一有利遊技状態で選択される普通開放態様に比して前記入球率の高い普通開放態様に従って、該可変始動口を開放作動させる高作動制御処理を備え、
    前記第二始動口は、前記可変始動口の入球率が高くなるに従って相対的に該第二始動口への入球率が低くなるように、該可変始動口の下方に設けられたものであることを特徴とする弾球遊技機。
  2. 当否判定手段は、
    大当りと小当りを当否判定する処理内容を備え、前記第二始動口への入球により当否判定する場合に、前記第一始動口および可変始動口への入球により当否判定する場合に比して、前記小当りに当選する確率を高くするものであり、
    特別遊技制御手段は、
    前記当否判定手段で大当り判定した場合に、当該大当り判定の結果を示す図柄態様での停止表示に基づいて、大入賞口を開放する開放ラウンドを複数回繰り返す大当り遊技を実行する大当り遊技作動処理と、
    前記当否判定手段で小当り判定した場合に、当該小当り判定の結果を示す図柄態様での停止表示に基づいて、前記大入賞口を、前記大当り遊技による開放ラウンドの総開放時間よりも短い時間で開放させる小当り遊技を実行する小当り遊技作動処理と、
    前記小当り判定に基づいて所定の発展条件が成立した場合に、前記大当り遊技を実行する大当り発展作動処理と
    を備えたものであり、
    遊技状態変換手段の変換条件が、前記大当り遊技作動処理により実行される大当り遊技が終了することを含む第一変換条件と、該大当り遊技の終了を含まない第二変換条件とを備え、前記遊技状態変換手段が、前記第一変換条件の成立に基づいて第一有利遊技状態へ移行する一方、前記第二変換条件の成立に基づいて第二有利遊技状態へ移行するようにしたものであることを特徴とする請求項1に記載の弾球遊技機。

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