JP2022013984A - スライドシート用の配索構造 - Google Patents

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伸次 加藤
Shinji Kato
和弘 土田
Kazuhiro Tsuchida
勝利 高須
Katsutoshi Takasu
杉之 井口
sugiyuki Iguchi
友容 柴田
Tomoyasu Shibata
志遠 逑金
Shion Nobukane
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Abstract

Figure 2022013984000001
【課題】配索経路におけるワイヤハーネスの詰まりを抑制できるスライドシート用の配索構造を提供する。
【解決手段】スライドシート用の配索構造1は、スライドシートに対して接続されるワイヤハーネス2と、ワイヤハーネスの引き込みおよびワイヤハーネスの繰り出しが可能に構成された引き込み装置3と、を備え、引き込み装置は、ケース30と、ケースの内部に配置された引き込み機構4と、を有し、引き込み機構は、ワイヤハーネスが巻き掛けられる円弧状の摺動面44を有する移動体40と、摺動面に配置されてワイヤハーネスを支持する回転体43と、ワイヤハーネスをケースの内部に引き入れる向きの付勢力F1,F2を移動体に与えるばね41,42と、を有する。
【選択図】図7

Description

本発明は、スライドシート用の配索構造に関する。
従来、スライドシートに配索されるワイヤハーネスがある。特許文献1には、車両の床面に設置されたスライドシート用のレールと、レールに対してスライド可能に取り付けられたスライダと、スライドシート側から延びるワイヤハーネスと、ワイヤハーネスをスライダに連結するとともにレールの側方かつレールに沿う方向に案内するガイド部材と、ワイヤハーネスをスライダの移動に伴って移動可能に収容する収容部と、を備えたワイヤハーネス配索装置が開示されている。
特開2019-68563号公報
配索経路におけるワイヤハーネスの詰まりを抑制できることが望まれている。例えば、ワイヤハーネスを収容するケースの配置は、車両に対する搭載要件により制限を受ける。その結果、ワイヤハーネスの配索経路が複雑となったり、配索経路が長くなったりすることがある。こうした場合に、配索経路におけるワイヤハーネスの詰まりを抑制できることが望ましい。
本発明の目的は、配索経路におけるワイヤハーネスの詰まりを抑制できるスライドシート用の配索構造を提供することである。
本発明のスライドシート用の配索構造は、スライドシートに対して接続されるワイヤハーネスと、前記ワイヤハーネスの引き込みおよび前記ワイヤハーネスの繰り出しが可能に構成された引き込み装置と、を備え、前記引き込み装置は、ケースと、前記ケースの内部に配置された引き込み機構と、を有し、前記引き込み機構は、前記ワイヤハーネスが巻き掛けられる円弧状の摺動面を有する移動体と、前記摺動面に配置されて前記ワイヤハーネスを支持する回転体と、前記ワイヤハーネスを前記ケースの内部に引き入れる向きの付勢力を前記移動体に与えるばねと、を有することを特徴とする。
本発明に係るスライドシート用の配索構造は、ワイヤハーネスが巻き掛けられる円弧状の摺動面を有する移動体と、摺動面に配置されてワイヤハーネスを支持する回転体と、ワイヤハーネスをケースの内部に引き入れる向きの付勢力を移動体に与えるばねと、を有する。本発明に係るスライドシート用の配索構造によれば、回転体が設けられた摺動面を有する移動体によってワイヤハーネスを引き込むことで、配索経路におけるワイヤハーネスの詰まりを抑制できるという効果を奏する。
図1は、実施形態に係るスライドシート用の配索構造の斜視図である。 図2は、実施形態に係るスライドシートの跳ね上げ状態を示す斜視図である。 図3は、実施形態に係る内装材およびスライダーを示す斜視図である。 図4は、実施形態に係るスライドシートの展開状態を示す斜視図である。 図5は、実施形態に係る引き込み装置の斜視図である。 図6は、実施形態に係る引き込み装置の分解斜視図である。 図7は、実施形態に係る引き込み装置の内部構成を示す図である。 図8は、実施形態に係る内装材の分解斜視図である。 図9は、後端位置にあるスライドシートを示す平面図である。 図10は、スライドシートが後端位置にある場合の配索経路を示す図である。 図11は、スライドシートが前端位置にある場合の配索経路を示す図である。 図12は、ワイヤハーネスの繰り出し長さが最大のときの引き込み装置の内部を示す図である。 図13は、実施形態の第1変形例に係る引き込み装置を示す図である。 図14は、実施形態の第2変形例に係るスライドシート用の配索構造を示す分解斜視図である。 図15は、実施形態の第3変形例に係る引き込み装置を示す図である。
以下に、本発明の実施形態に係るスライドシート用の配索構造につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記の実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるものあるいは実質的に同一のものが含まれる。
[実施形態]
図1から図12を参照して、実施形態について説明する。本実施形態は、スライドシート用の配索構造に関する。図1は、実施形態に係るスライドシート用の配索構造の斜視図、図2は、実施形態に係るスライドシートの跳ね上げ状態を示す斜視図、図3は、実施形態に係る内装材およびスライダーを示す斜視図、図4は、実施形態に係るスライドシートの展開状態を示す斜視図、図5は、実施形態に係る引き込み装置の斜視図、図6は、実施形態に係る引き込み装置の分解斜視図、図7は、実施形態に係る引き込み装置の内部構成を示す図である。
図8は、実施形態に係る内装材の分解斜視図、図9は、後端位置にあるスライドシートを示す平面図、図10は、スライドシートが後端位置にある場合の配索経路を示す図、図11は、スライドシートが前端位置にある場合の配索経路を示す図、図12は、ワイヤハーネスの繰り出し長さが最大のときの引き込み装置の内部を示す図である。
図1には、本実施形態のスライドシート用の配索構造1が適用されたスライドシート10が示されている。スライドシート10は、車両100の車内に配置されている。スライドシート10は、車両100における後列のシートであり、例えば、前方から数えて三列目のシートである。本実施形態のスライドシート用の配索構造1は、図10等に示すように、車両100の車体側とスライドシート10とをワイヤハーネス2によって電気的に接続するための配索構造である。ワイヤハーネス2は、例えば、筒状の外装部材と、外装部材の内部に収容された複数本の電線と、を有する。外装部材は、例えば、可撓性を有するコルゲートチューブである。複数本の電線は、例えば、電源線と、信号線と、を含む。
図1に示すように、車両100は、内装材5を有する。内装材5は、車両100における車室の側壁を構成する部材である。内装材5は、例えば、車体パネルに対して内面側に固定される。内装材5は、樹脂によって成型された部材であってもよい。内装材5は、車両前後方向Xおよび車両上下方向Hに沿って延在している。内装材5は、例えば、フロア部材102によって支持されている。
本実施形態のスライドシート10は、車両前後方向Xに沿ってスライド可能に構成されている。図1から図4に示すように、スライドシート10は、スライド体7、シートクッション8、シートバック9、およびスライダー11を有する。車両100は、スライド体7を案内するレール101を有する。レール101は、内装材5に対して車外側に配置されており、車体に対して固定されている。レール101は、車両前後方向Xに沿って延在している。スライド体7は、レール101によってスライド可能に支持されている。つまり、スライド体7は、車両100の車体によって車両前後方向Xにスライド可能に支持されている。スライダー11は、フロア部材102に配置されたレールによってスライド自在に支持される。
本実施形態のスライドシート10は、シートクッション8を跳ね上げ可能に構成されている。シートクッション8は、スライド体7に対して相対回転可能であるようにスライド体7に対して連結されている。シートクッション8の回転軸は、車両前後方向Xに沿っている。図2には、シートクッション8が跳ね上げられたスライドシート10が示されている。以下の説明では、スライドシート10においてシートクッション8が跳ね上げられた状態を単に「跳ね上げ状態」と称する。また、スライドシート10において、シートクッション8に搭乗者が着座できるように展開された状態を単に「展開状態」と称する。図1に示すように、展開状態では、シートクッション8の座面が車両上下方向Hの上側を向き、かつシートバック9が起こされている。
シートクッション8が跳ね上げられる際には、まず、シートバック9が倒されてシートバック9がシートクッション8と一体化される。その後、シートクッション8およびシートバック9が内装材5に向けて起こされる。シートクッション8がスライド体7に対して相対回転することで、スライドシート10が跳ね上げ状態となる。跳ね上げ状態では、シートバック9の背面が内装材5と対向する。跳ね上げ状態において、シートバック9の背面が内装材5と接触してもよい。
スライド体7は、図3に示すスライダー70と、図4に示すアームレスト73と、を有する。図3に示すように、スライダー70は、本体71と、一対の支持部72,72と、を有する。本体71は、レール101によってスライド可能に支持されている。内装材5は、車両上下方向Hにおいてレール101と対向する対向部5aを有する。対向部5aには、貫通孔50が形成されている。貫通孔50は、対向部5aを板厚方向に沿って貫通している。また、貫通孔50は、本体71が挿通可能な幅を有し、かつ車両前後方向Xに沿って延在している。本体71は、貫通孔50から車両上方に向けて突出している。
支持部72は、本体71から上方に向けて突出している。一対の支持部72,72は、車両前後方向Xにおいて互いに対向している。支持部72には、支持孔72aが形成されている。支持孔72aは、車両前後方向Xに沿って形成された凹部または孔である。支持孔72aは、シートクッション8の回転軸を回転自在に支持する。支持孔72aには、シートクッション8の回転軸を支持する軸受が設けられてもよい。
内装材5は、車両前後方向Xに延在する溝状の凹部51を有する。凹部51は、スライド体7の側とは反対側に向けて凹んでいる。凹部51は、スライダー70の移動範囲に対応して配置されている。凹部51は、車幅方向Yにおいて支持部72と対向している。つまり、シートクッション8の回転軸は、凹部51と対向する。図8に示すように、凹部51には、ワイヤハーネス2を引き出すための開口部52が設けられている。開口部52は、内装材5よりも車内側の空間と、内装材5よりも車外側の空間とを車幅方向Yに沿って連通している。図4に示すアームレスト73は、スライダー70と接続されている。アームレスト73は、例えば、車両上下方向Hの上側からスライダー70を覆っている。
図1等に示すように、引き込み装置3は、内装材5に対して車外側に配置されている。引き込み装置3は、ワイヤハーネス2の余長を吸収する装置である。引き込み装置3は、例えば、凹部51と対向する位置に配置される。引き込み装置3は車両100の車体に対して固定されている。引き込み装置3は、図5および図6に示すように、ケース30と、ケース30の内部に配置された引き込み機構4と、を有する。
平面視におけるケース30の形状は、長方形の四隅を円弧状に丸めた形状である。言い換えると、ケース30の概形は、長方形における長手方向の両端を円弧状に切り欠いた形状である。ケース30は、本体31およびカバー32を有する。本体31およびカバー32は、例えば、絶縁性の合成樹脂によって成型される。本体31は、ワイヤハーネス2を収容する筐体である。カバー32は、本体31の開口部を閉塞する。例示されたケース30は、ケース30の長手方向が車両前後方向Xに沿うように車両100に搭載される。また、ケース30は、カバー32が車幅方向Yにおいて内装材5と対向するように搭載される。
本体31は、底壁33と、底壁33の縁部から立設された周壁34と、支持壁35と、ガイド部36と、を有する。底壁33の形状は、長方形の一端を円弧状に丸めた形状である。周壁34は、第一側壁34a、第二側壁34b、および第三側壁34cを有する。第一側壁34aおよび第二側壁34bは、それぞれケース30の長手方向に沿って延在している。つまり、第一側壁34aおよび第二側壁34bは、車両前後方向Xに沿って延在している。第一側壁34aおよび第二側壁34bは、車両上下方向Hにおいて互いに対向している。例示されたケース30では、第一側壁34aが第二側壁34bに対して上側に位置している。
第三側壁34cは、底壁33における円弧状の第一端部33aに配置されている。第三側壁34cは、第一側壁34aの端部と第二側壁34bの端部とをつないでいる。第三側壁34cは、本体31における車両前方の端部に位置している。
支持壁35は、底壁33における直線状の第二端部33bに配置されている。例示されたケース30では、第二端部33bは底壁33における車両後方の端部に位置している。支持壁35は、第二端部33bから立設されており、車両上下方向Hに延在している。支持壁35は、例えば、車両前後方向Xと直交している。
支持壁35と第二側壁34bとの間には、車体側の電線が導出される導出部37が設けられている。例示された引き込み装置3では、ワイヤハーネス2の一端側が導出部37から導出される。導出部37から引き出されたワイヤハーネス2は、車両100の電源や制御装置に接続される。なお、車体側の電線は、ワイヤハーネス2とは別の電線であって、引き込み装置3の内部においてコネクタ等を介してワイヤハーネス2に接続されてもよい。
ガイド部36は、ケース30の外部に向けてワイヤハーネス2を案内する部分である。ガイド部36の形状は、断面形状が矩形の溝形状である。図7に示すように、ガイド部36は、入口36aおよび出口36bを有する。入口36aは、ワイヤハーネス2がケース30から引き出されるときのガイド部36への入口である。出口36bは、ワイヤハーネス2がケース30から引き出されるときのガイド部36からの出口である。入口36aは、第一側壁34aに沿って設けられている。ガイド部36は、入口36aと出口36bとの間でU字状に湾曲している。出口36bは、第二側壁34bの側方の空間部に向けて開口している。出口36bから延出したワイヤハーネス2は、内装材5に挿通されてスライドシート10に接続される。カバー32は、本体31と係合し、周壁34およびガイド部36を覆う。
引き込み機構4は、移動体40、第一ばね41、第二ばね42、および回転体43を有する。移動体40は、ケース30の長手方向に沿って本体31の内部を移動する部材である。平面視における移動体40の形状は、半円形状である。移動体40の厚さは、ワイヤハーネス2の外径に応じた大きさであり、例えば、ワイヤハーネス2の外径よりもわずかに大きい。
移動体40は、摺動面44および接続面45を有する。摺動面44は、ワイヤハーネス2が巻き掛けられる円弧状の面である。摺動面44は、例えば、平滑な面である。接続面45は、第一ばね41および第二ばね42が接続される面である。例示された接続面45は、平面であり、摺動面44の両端に対して略直交している。移動体40は、摺動面44が第三側壁34cと対向し、かつ接続面45が支持壁35と対向するようにケース30の内部に配置される。
例示された第一ばね41および第二ばね42は、コイルスプリングである。第一ばね41および第二ばね42は、ケース30の長手方向に沿って配置される。つまり、第一ばね41および第二ばね42は、ケース30の長手方向にそって伸縮する。第一ばね41および第二ばね42は、車両上下方向Hに沿って並んでいる。第一ばね41の中心軸線と、第二ばね42の中心軸線とは平行である。例示された引き込み機構4では、第一ばね41が第二ばね42に対して車両上下方向Hの上側に配置されている。
第一ばね41は、接続面45に接続された第一端部41a、および支持壁35によって支持された第二端部41bを有する。第二端部41bは、例えば、支持壁35に対して固定される。第二ばね42は、接続面45に接続された第一端部42a、および支持壁35によって支持された第二端部42bを有する。第二端部42bは、例えば、支持壁35に対して固定される。第一ばね41は、接続面45の上部に接続されており、第二ばね42は、接続面45の下部に接続されている。
第一ばね41は、移動体40に対して付勢力F1を与える。第二ばね42は、移動体40に対して付勢力F2を与える。本実施形態の引き込み機構4は、第一ばね41の付勢力F1および第二ばね42の付勢力F2が同じ大きさでかつ同じ向きとなるように構成されている。例えば、第一ばね41の自然長および第二ばね42の自然長は、同一とされてもよい。例えば、第一ばね41のばね定数および第二ばね42のばね定数は、同一とされてもよい。
回転体43は、移動体40の摺動面44に配置されている。例示された回転体43は、移動体40によって回転自在に支持された滑車である。回転体43の形状は、例えば、円筒形状である。回転体43の回転軸RXは、移動体40によって支持されている。例示された回転軸RXの方向は、車幅方向Yである。回転体43の外周面は、摺動面44からわずかに露出している。言い換えると、回転体43の外周面の一部が摺動面44から突出している。例示された回転体43は、摺動面44における第三側壁34c側の端部に露出している。言い換えると、回転体43は、移動体40が第三側壁34cに向けて移動するときの移動体40の先端に位置している。
図7に示すように、ワイヤハーネス2は、U字状に湾曲した状態でケース30の内部に収容される。より詳しくは、ワイヤハーネス2は、第一部分21と、第二部分22と、湾曲部23と、を有するようにケース30の内部に配索される。第一部分21は、第一側壁34aに沿って延在する部分である。第二部分22は、第二側壁34bに沿って延在する部分である。湾曲部23は、第一部分21と第二部分22との間でU字状に湾曲した部分である。湾曲部23は、移動体40の摺動面44に対して巻き掛けられた部分であり、摺動面44に沿って湾曲している。
第二部分22は、ケース30に対して相対移動しないように固定される。例えば、第二部分22は、導出部37においてケース30に対して固定される。ワイヤハーネス2は、第一部分21からガイド部36を介してケース30の外部に繰り出される。ワイヤハーネス2がケース30の外部に引き出されていくと、湾曲部23が移動体40を支持壁35に向けて押圧する。これにより、第一ばね41および第二ばね42が押し縮められる。つまり、引き込み機構4は、ワイヤハーネス2がケース30から繰り出されることにより第一ばね41および第二ばね42が押し縮められるように構成されている。
図8に示すように、内装材5は、壁体55およびプロテクタ56を有する。壁体55は、内装材5の本体であり、車室の側壁を構成する。壁体55には、窓55cが設けられている。窓55cは、壁体55を貫通しており、壁体55よりも車内側の空間と、壁体55よりも車外側の空間とを連通している。窓55cの形状は、車両前後方向Xに沿った細長い矩形である。プロテクタ56は、窓55cに嵌合して窓55cを閉塞する。
プロテクタ56は、ワイヤハーネス2を保護し、かつワイヤハーネス2の経路を規制する。プロテクタ56は、例えば、絶縁性の合成樹脂によって成型される。プロテクタ56は、本体53および筒状部54を有する。本体53および筒状部54は、一体である。本体53の形状は、車外側に向けて凹んだ凹形状である。本体53は、上述した凹部51を有する。凹部51は、ワイヤハーネス2の通路であり、車両前後方向Xに延在している。凹部51は、ワイヤハーネス2を収容し、搭乗者からワイヤハーネス2を見えにくくする。また、凹部51は、ワイヤハーネス2を収容し、ワイヤハーネス2とスライドシート10との干渉を抑制する。
筒状部54は、本体53の一端から車外側に向けて突出している。筒状部54の内部空間は、凹部51と連通している。つまり、凹部51には、筒状部54へ通じる開口部52が設けられている。ワイヤハーネス2は、開口部52を介して筒状部54から凹部51へ配索される。筒状部54は、テーパ形状を有しており、先端54aから本体53へ向かうに従って車両前後方向Xの幅が広がっている。従って、プロテクタ56は、凹部51と筒状部54との間におけるワイヤハーネス2の形状を適切な湾曲形状とすることができる。
図9および図10に示すように、引き込み装置3は、ガイド部36の出口36bをプロテクタ56の筒状部54と隣接させて配置される。出口36bから延出するワイヤハーネス2は、湾曲しながら筒状部54に挿入される。従って、ワイヤハーネス2は、出口36bから筒状部54の先端54aまでの間に、車両前後方向Xから車幅方向Yへと延在方向を変化させて配索される。
図9および図10には、スライドシート10が可動範囲において最も後方に位置する状態が示されている。図9および図10におけるスライドシート10の位置を「後端位置」と称する。アームレスト73には、保持部材74が固定されている。保持部材74は、筒形状を有する部材であり、アームレスト73の側面に配置されている。保持部材74の一部は、アームレスト73から突出している。保持部材74の形状は、内装材5へ向かうに従って車両前後方向Xの幅が広くなるテーパ形状である。ワイヤハーネス2は、保持部材74に挿通され、かつ保持部材74によって保持される。図10に示すように、スライドシート10が後端位置にある場合、保持部材74が筒状部54と同軸上に位置する。従って、ワイヤハーネス2は、筒状部54から保持部材74まで直線状に延在する。
ワイヤハーネス2の末端は、スライドシート10の固定部80に対して固定される。固定部80は、例えば、シートクッション8の内部に配置されている。ワイヤハーネス2が有する各電線は、スライドシート10に配置された機器に接続される。各電線の端部は、コネクタに接続されていてもよい。この場合、各電線は、コネクタを介してスライドシート10の機器に接続される。
図11には、スライドシート10が可動範囲において最も前方に位置する状態が示されている。図11におけるスライドシート10の位置を「前端位置」と称する。スライドシート10が後端位置から前端位置へ向けてスライドすると、保持部材74がワイヤハーネス2を保持しつつ車両前方に向けて移動する。これにより、ワイヤハーネス2が引き込み装置3から繰り出される。繰り出されたワイヤハーネス2は、車両前後方向Xに沿って凹部51に延在する。例示されたスライドシート用の配索構造1では、スライドシート10が前端位置にあるときに、引き込み装置3からのワイヤハーネス2の繰り出し長さが最大となる。一方、スライドシート10が後端位置にあるときには、ワイヤハーネス2の繰り出し長さが最小となる。
図7には、ワイヤハーネス2の繰り出し長さが最小のときの引き込み装置3の内部が示されている。図12には、ワイヤハーネス2の繰り出し長さが最大であるときの引き込み装置3の内部が示されている。図12に示す引き込み機構4では、第一ばね41および第二ばね42が押し縮められて移動体40が支持壁35の近傍に位置している。ワイヤハーネス2の繰り出し長さが最大である場合、ケース30の内部に残されているワイヤハーネス2の長さが最小となる。
スライドシート10が車両後方に向けてスライドすると、第一ばね41の付勢力F1および第二ばね42の付勢力F2が移動体40を第三側壁34cに向けて移動させる。これにより、ワイヤハーネス2がケース30の内部に引き込まれる。このときに、ワイヤハーネス2は、移動体40によって第三側壁34cに向けて押圧されながら、摺動面44に対して摺動する。円弧状の摺動面44は、ワイヤハーネス2に過度の曲げを生じさせることなくワイヤハーネス2を引き込むことができる。
また、本実施形態の引き込み機構4は、摺動面44に配置された回転体43を有する。回転体43は、移動体40とワイヤハーネス2との間の摩擦抵抗を低減させ、ワイヤハーネス2をスムーズにケース30に引き込ませることができる。
以上説明したように、本実施形態に係るスライドシート用の配索構造1は、スライドシート10に対して接続されるワイヤハーネス2と、引き込み装置3と、を有する。引き込み装置3は、ワイヤハーネス2の引き込みおよびワイヤハーネス2の繰り出しが可能に構成されている。引き込み装置3は、ケース30と、ケース30の内部に配置された引き込み機構4と、を有する。
引き込み機構4は、移動体40と、回転体43と、第一ばね41と、第二ばね42と、を有する。移動体40は、ワイヤハーネス2が巻き掛けられる円弧状の摺動面44を有する。回転体43は、摺動面44に配置されてワイヤハーネス2を支持する。第一ばね41および第二ばね42は、ワイヤハーネス2をケース30の内部に引き入れる向きの付勢力F1,F2を移動体40に与えるばねである。本実施形態に係るスライドシート用の配索構造1は、配索経路におけるワイヤハーネス2の詰まりを抑制することができる。
本実施形態に係る第一ばね41は、ケース30によって支持された第一端部41aと、移動体40に接続された第二端部41bと、を有し、ケース30の長手方向に沿って伸縮するコイルスプリングである。同様に、第二ばね42は、ケース30によって支持された第一端部42aと、移動体40に接続された第二端部42bと、を有し、ケース30の長手方向に沿って伸縮するコイルスプリングである。引き込み機構4は、ワイヤハーネス2がケース30から繰り出されることにより第一ばね41および第二ばね42が押し縮められるように構成されている。なお、引き込み機構4は、ワイヤハーネス2の繰り出し長さが最小である状態で、第一ばね41および第二ばね42が収縮しているように構成されてもよい。
本実施形態の引き込み機構4は、平行に配置された複数のコイルスプリングを有する。例示された引き込み機構4は、第一ばね41および第二ばね42の二本のコイルスプリングを有する。複数のコイルスプリングによって移動体40を支持することで、コイルスプリングの撓みが抑制される。
本実施形態の引き込み装置3は、車室の側壁を構成する内装材5に対して車外側に配置される。ワイヤハーネス2は、内装材5に挿通されてスライドシート10に接続される。ワイヤハーネス2が内装材5に挿通されてスライドシート10に接続されることで、跳ね上げ式のスライドシート10に対してワイヤハーネス2を追従させることができる。
一例として、本実施形態のスライドシート用の配索構造1では、ワイヤハーネス2が一対の支持孔72aの間を通ってスライドシート10に接続される。言い換えると、ワイヤハーネス2は、シートクッション8の回転軸の延長線上を通過している。よって、シートクッション8が跳ね上げられる際に、ワイヤハーネス2が回転軸の近傍で折れ曲がりながらシートクッション8の移動に追従する。つまり、シートクッション8の移動に追従するときに、ワイヤハーネス2に対して引っ張り力を作用させないようにできる。なお、ワイヤハーネス2に引張り力が作用しないように、スライドシート10の内部においてワイヤハーネス2に多少の弛みを持たせておいてもよい。
本実施形態のケース30は、移動体40が車両前後方向Xに沿って移動するように配置されている。ケース30から繰り出されるワイヤハーネス2は、車幅方向Yに向けて内装材5に挿通される。このようにケース30の出口部においてワイヤハーネス2が湾曲する場合であっても、第一ばね41および第二ばね42の付勢力F1,F2によってワイヤハーネス2の詰まりが抑制される。
本実施形態の回転体43は、移動体40によって回転自在に支持された滑車である。よって、回転体43は、移動体40とワイヤハーネス2との間の摩擦抵抗を効果的に低減させ、ワイヤハーネス2の詰まりを抑制することができる。
なお、引き込み機構4が有するばねの本数は、二本には限定されない。例えば、引き込み機構4は、第一ばね41および第二ばね42に加えて第三ばねを有していてもよい。第三ばねは、例えば、第一ばね41および第二ばね42と同様のコイルスプリングである。
[実施形態の第1変形例]
実施形態の変形例について説明する。図13は、実施形態の第1変形例に係る引き込み装置を示す図である。ケース30は、図13に示すように、ワイヤハーネス2を筒状部54に向けて導く第二ガイド部38を有していてもよい。第二ガイド部38は、ガイド部36から車両前後方向Xに向けて延出するワイヤハーネス2を筒状部54の先端54aに向けて導く。例示された第二ガイド部38は、円弧状に湾曲している。
ケース30は、第二ガイド部38に代えて、滑車を有していてもよい。滑車は、例えば、ガイド部36の出口36bに配置される。この滑車は、ガイド部36から筒状部54の先端54aに向けて湾曲するワイヤハーネス2を支持するように配置される。
[実施形態の第2変形例]
実施形態の第2変形例について説明する。図14は、実施形態の第2変形例に係るスライドシート用の配索構造を示す分解斜視図である。上述した引き込み装置3は、シートクッション8が跳ね上げ式ではないスライドシート10に適用されてもよい。図14に示す引き込み装置3は、フロア部材102の下方に配置される。引き込み装置3は、例えば、フロア部材102に取り付けられたシートレール103の近傍に配置される。シートレール103は、車両前後方向Xに沿って延在している。シートレール103は、例えば、スライドシート10のスライダー11を支持する。図14に示すように、ガイド部36から繰り出されるワイヤハーネス2は、シートレール103の内部に配索されてスライドシート10に接続される。
[実施形態の第3変形例]
実施形態の第3変形例について説明する。図15は、実施形態の第3変形例に係る引き込み装置を示す図である。図15に示すように、摺動面44には、複数の回転体43が配置されてもよい。複数の回転体43は、例えば、周方向に沿って並べて配置される。
回転体43の形状は、円筒形状には限定されない。回転体43の形状は、例えば、球形状であってもよい。この場合、回転軸RXに沿って複数の回転体43が並べられてもよい。ワイヤハーネス2は、例えば、複数の回転体43によって支持される。
[実施形態の第4変形例]
実施形態の第4変形例について説明する。移動体40に対して付勢力を与えるばねは、コイルスプリングには限定されない。ばねは、弾性変形可能であり、かつ移動体40に対して付勢力を与えることができるものであれば、コイルスプリング以外の弾性体であってもよい。
ケース30の内部から外部へワイヤハーネス2を繰り出す部分の態様は、上記実施形態および各変形例に例示された態様には限定されない。ケース30は、例えば、本体31の底壁33に設けられた開口を有していてもよい。この場合、ワイヤハーネス2は、底壁33の開口からケース30の外部に繰り出されてもよい。
上記の実施形態および変形例に開示された内容は、適宜組み合わせて実行することができる。
1 スライドシート用の配索構造
2 ワイヤハーネス
3 引き込み装置
4 引き込み機構
5 内装材
7 スライド体
8:シートクッション、 9:シートバック、
10 スライドシート
11 スライダー
30 ケース
31:本体、 32:カバー、 33:底壁、 34:周壁
34a:第一側壁、 34b:第二側壁、 34c:第三側壁
35:支持壁、 36:ガイド部、 37:導出部、38:第二ガイド部
39:滑車
40:移動体、 41:第一ばね、 42:第二ばね、 43:回転体
44:摺動面、 45:接続面
50:貫通孔、 51:凹部、 52:開口部、 53:本体、 54:筒状部
55:壁体、 55c:窓、 56:プロテクタ
70 スライダー
71:本体、 72:支持部、 72a:支持孔 73:アームレスト
74:保持部材
100 車両
101:レール、 102 フロア部材、 103:シートレール
X:車両前後方向、 Y:車幅方向、 H:車両上下方向

Claims (6)

  1. スライドシートに対して接続されるワイヤハーネスと、
    前記ワイヤハーネスの引き込みおよび前記ワイヤハーネスの繰り出しが可能に構成された引き込み装置と、
    を備え、
    前記引き込み装置は、ケースと、前記ケースの内部に配置された引き込み機構と、を有し、
    前記引き込み機構は、前記ワイヤハーネスが巻き掛けられる円弧状の摺動面を有する移動体と、前記摺動面に配置されて前記ワイヤハーネスを支持する回転体と、前記ワイヤハーネスを前記ケースの内部に引き入れる向きの付勢力を前記移動体に与えるばねと、を有する
    ことを特徴とするスライドシート用の配索構造。
  2. 前記ばねは、前記ケースによって支持された第一端部と、前記移動体に接続された第二端部と、を有し、前記ケースの長手方向に沿って伸縮するコイルスプリングであり、
    前記引き込み機構は、前記ワイヤハーネスが前記ケースから繰り出されることにより前記コイルスプリングが押し縮められるように構成されている
    請求項1に記載のスライドシート用の配索構造。
  3. 前記引き込み機構は、平行に配置された複数の前記コイルスプリングを有する
    請求項2に記載のスライドシート用の配索構造。
  4. 前記引き込み装置は、車室の側壁を構成する内装材に対して車外側に配置され、
    前記ワイヤハーネスは、前記内装材に挿通されて前記スライドシートに接続される
    請求項1から3の何れか1項に記載のスライドシート用の配索構造。
  5. 前記ケースは、前記移動体が車両前後方向に沿って移動するように配置され、
    前記ケースから繰り出される前記ワイヤハーネスは、車幅方向に向けて前記内装材に挿通される
    請求項4に記載のスライドシート用の配索構造。
  6. 前記回転体は、前記移動体によって回転自在に支持された滑車である
    請求項1から5の何れか1項に記載のスライドシート用の配索構造。
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