JP6285712B2 - フラットケーブル巻取装置 - Google Patents

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Description

本発明は、フラットケーブルの一端側が巻き取られ、前記フラットケーブルの他端側が繰り出されるフラットケーブル巻取装置に関する。
例えば、自動車等において、車両に対してスライド可能に設けられたスライドシートやスライドドア等が利用されている。スライドシートには、乗員が着座しているか否かを検出する着座センサや、シートベルトを装着しているか否かを検出するシートベルトセンサ等の電子機器が取り付けられる。また、スライドドアには、ドアウィンドを開閉駆動するための駆動モータや、ドア解放時に足元を照らすためのドアカーテシランプ等の電子機器が取り付けられている。このため、スライドシートやスライドドア等のスライド体が設けられた車両には、スライド体側の電子機器と車体側に設けられた制御装置等の電子機器とを接続するために、車体とスライド体とに亘って電線を配索する種々の電線配索装置あるいは給電装置が用いられている。
このような電線配索装置においては、スライド体側の電子機器と車体側の電子機器とを接続する電線(例えば、フラットケーブル、又はフラットハーネスと称することもある)に、スライド体のスライドに伴う余長部分が形成されることから、この電線の余長部分を巻き取って電線がスライド体等に干渉しないようにするための巻取装置が用いられている(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−328985号公報
従来の巻取装置は、フラットケーブルの他端側を繰り出すためにフラットケーブルの他端を引っ張る荷重(以下、この荷重を引っ張り荷重と称する。)が、大きいものであった。引っ張り荷重が大きいと、フラットケーブルの他端が繰り出される方向にスライドシートまたはスライドドアを移動するために必要となる荷重が大きくなってしまう。
また、フラットケーブルの他端を引っ張り、繰り出されるフラットケーブルの長さを長くする過程において、フラットケーブルを繰り出すために最低限必要な引っ張り荷重が変動することがあるが、上述のように引っ張り荷重が大きいと、引っ張り荷重の変動幅も大きくなってしまう。引っ張り荷重の変動幅が大きいと、スライドシートまたはスライドドアを移動するために必要な荷重が安定しない。このため、スライドシートまたはスライドドアを操作する操作者が円滑にスライドシートまたはスライドドアを移動させることができず、操作者に違和感を与えていた。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、引っ張り荷重が抑制されたフラットケーブル巻取装置を提供することにある。
前述した目的を達成するために、本発明に係るフラットケーブル巻取装置は、下記(1)〜()を特徴としている。
(1) フラットケーブルの一端側が巻き取られ、前記フラットケーブルの他端側が繰り出されるフラットケーブル巻取装置であって、
前記フラットケーブルの他端側が繰り出される際の引っ張り荷重の最大値が、20ニュートン以下であ
前記フラットケーブルを収容するケースと、
該ケース内に設けられて前記フラットケーブルの一端側を固定する中心軸と、該中心軸を中心として回転自在に設けられる回転テーブルと、
前記フラットケーブルを前記ケースの外側から巻き取るための複数のローラと、
該回転テーブルを前記フラットケーブルの巻取方向に付勢する付勢手段と、
を備え、
前記回転テーブルには、円盤状のテーブル本体と、該テーブル本体の上面から突出して形成された複数の案内部と、が一体に設けられ、
前記テーブル本体には、前記フラットケーブルを前記ケースの外側から巻き取るための複数のローラが、前記テーブル本体の周方向に沿って並んで設けられ、
前記複数の案内部は、前記各ローラが配置される位置それぞれに設けられて、前記各ローラを回転自在に支持するとともに、前記各ローラを前記回転テーブルの径方向にスライド案内する、
ことを特徴とするフラットケーブル巻取装置。
(2) 前記ローラは、その各々が回転中心としての軸部を一体に有し、
前記各案内部は、互いの間に前記軸部を挿入させて、前記軸部を回転自在に支持する一対の支持部を有し、
前記一対の支持部は、前記回転テーブルの径方向と平行な方向に延在して設けられている
ことを特徴とする上記()に記載のフラットケーブル巻取装置。
(3) 前記ローラは、円盤部と、該円盤部の周縁から円筒状に立設した周壁と、前記円盤部から前記周壁と同じ方向に円柱状に立設した前記軸部と、を一体に備えて構成され、前記一対の支持部は、それぞれ、前記回転テーブルの径方向に直交する方向に対向して、互いの間に前記軸部を挿入させる対向面と、該対向面に連続して設けられて前記周壁の内周面に摺動する円弧状の摺動面と、
を備えていることを特徴とする上記()に記載のフラットケーブル巻取装置。
(4) 前記付勢手段は、ゼンマイ発条である、
ことを特徴とする上記()から()のいずれか1項に記載のフラットケーブル巻取装置。
上記(1)の構成のフラットケーブル巻取装置によれば、引っ張り荷重が抑制されているため、スライドシートまたはスライドドアを操作する操作者が円滑にスライドシートまたはスライドドアを移動させることができる。
また、上記(1)の構成のフラットケーブル巻取装置によれば、回転テーブルには、円盤状のテーブル本体と、該テーブル本体の上面から突出して形成された複数の案内部と、が一体に設けられ、テーブル本体には、フラットケーブルをケースの外側から巻き取るための複数のローラが、テーブル本体の周方向に沿って並んで設けられ、複数の案内部は、各ローラが配置される位置それぞれに設けられて、各ローラを回転自在に支持するとともに、各ローラを回転テーブルの径方向にスライド案内するから、各ローラは、テーブル本体の上面から突出して形成された複数の案内部によってスライド案内されることとなり、よって、従来のスライド機構のロータの上面から凹の係止溝を形成する必要がなくなり、係止溝を省略した分だけフラットケーブル巻取装置の上下方向の小型化を図ることができる。また、回転テーブルは、円盤状のテーブル本体と、該テーブル本体の上面から突出して形成された複数の案内部と、を一体に備えているから、回転テーブルとローラとの2つの部材でローラのスライド機構を実現したこととなり、ローラ本体と、軸部と、ロータの3つの部材でスライド機構を実現した従来の巻取機構よりも部品点数を少なくすることができ、組立作業性の向上を図ることができる。また、係止溝を省略することで、回転テーブルの成形を簡易にしつつ、耐ダスト性の向上を図ることができる。
上記()の構成のフラットケーブル巻取装置によれば、ローラは、その各々が回転中心としての軸部を一体に有し、各案内部は、互いの間に軸部を挿入させて、軸部を回転自在に支持する一対の支持部を有し、一対の支持部は、回転テーブルの径方向と平行な方向に延在して設けられているから、部品点数を増やすことなく、一対の支持部によって、軸部が回転自在に支持されるとともに回転テーブルの径方向に沿ってスライド案内される構成を実現することができる。
上記()の構成のフラットケーブル巻取装置によれば、ローラは、円盤部と、該円盤部の周縁から円筒状に立設した周壁と、円盤部から周壁と同じ方向に円柱状に立設した軸部と、を一体に備えて構成され、一対の支持部は、それぞれ、回転テーブルの径方向に直交する方向に対向する対向面と、該対向面に連続して設けられて周壁の内周面に摺動する円弧状の摺動面と、を備えているから、軸部が対向面に回転及び摺動されつつ、周壁の内周面が摺動面に摺動されることとなり、ローラの回転及びスライド移動を円滑にすることができる。
上記()の構成のフラットケーブル巻取装置によれば、付勢手段が簡易に構成される。
本発明によれば、引っ張り荷重が抑制されたフラットケーブル巻取装置を提供することができる。
以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に説明される発明を実施するための形態(以下、「実施形態」という。)を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細は更に明確化されるであろう。
図1は、従来のフラットケーブル巻取装置における、繰り出されるフラットケーブルの長さと引っ張り荷重との関係を示すグラフである。 図2は、本発明のフラットケーブル巻取装置の一実施の形態を示す斜視図である。 図3は、図2に示されたフラットケーブル巻取装置を示す分解斜視図である。 図4は、図3に示されたフラットケーブルの巻取装置を構成するローラの裏側を示す斜視図である。 図5は、図2に示されたフラットケーブル巻取装置の要部を拡大して示す平面図である。 図6は、図2に示されたフラットケーブル巻取装置の作用を説明するための図である。 図7は、本発明のフラットケーブル巻取装置の一実施形態における、繰り出されるフラットケーブルの長さと引っ張り荷重との関係を示すグラフである。
本発明に関する具体的な実施形態について、各図を参照しながら以下に説明する。
本発明者は、従来のフラットケーブル巻取装置における、繰り出されるフラットケーブルの長さと引っ張り荷重の関係を検証したところ、図1に示す関係を得た。図1は、従来のフラットケーブル巻取装置における、繰り出されるフラットケーブルの長さと引っ張り荷重との関係を示すグラフである。図1は、繰り出されるフラットケーブルの長さが横軸に、引っ張り荷重が縦軸に、それぞれ割り当てられている。
図1に示すように、従来のフラットケーブル巻取装置では、繰り出されるフラットケーブルの長さが長くなると引っ張り荷重及び引っ張り荷重の変動幅が大きくなる。従来のフラットケーブル巻取装置は、フラットケーブルを繰り出すために最大で50ニュートン程度の引っ張り荷重が必要となる。
本発明者は、フラットケーブル巻取装置における引っ張り荷重に影響を与える部材を改良し、引っ張り荷重を抑制する種々のフラットケーブル巻取装置を発明してきた(例えば、特開2013−169093号公報)。このなかで、本発明者は、スライドシートまたはスライドドアを円滑に移動できると操作者が感じるためには、フラットケーブルの他端側が繰り出される際の引っ張り荷重の最大値が、20ニュートン以下であることが好ましい、との知見を得た。
以下では、最大値が20ニュートン以下の引っ張り荷重を実現する、本発明のフラットケーブル巻取装置の一実施形態を、図2〜図6を参照しながら説明する。
フラットケーブル巻取装置1は、例えば、車両等のフロアにスライド自在に設けられるスライドシートと車両との間に配索されるフラットケーブル2を巻き取るものである。フラットケーブル2は、フロア側に設けられたコネクタ等に一端が接続され、スライドレールに沿って案内されるプロテクタPに他端側が案内されるとともに、このプロテクタPを介してフラットケーブル2の他端がスライドシート側のコネクタ等に接続されている。このフラットケーブル巻取装置1は、スライドレールの近傍に設けられ、プロテクタPの接近移動に伴ってフラットケーブル2を巻き取り、プロテクタPの離隔移動に伴ってフラットケーブル2を繰り出すことで、当該フラットケーブル巻取装置1とプロテクタPとの間におけるフラットケーブル2の弛みを防止し、これによりフラットケーブル2がスライドシート等に干渉することを防止する。
フラットケーブル2は、互いに平行な複数の芯線と、各芯線を被覆する絶縁被覆と、を備えて可撓性を有した薄い帯板状に形成されている。芯線は複数の導線が撚られて構成され、被覆部は、合成樹脂から構成されている。このフラットケーブル2は、スライドシートのスライド距離よりも十分に長く形成され、その一端側2A(図2に示す)がフラットケーブル巻取装置1の内部に通されてから外部に引き出され、フロア側のコネクタ等に接続され、他端側2BがプロテクタPを介してスライドシート側のコネクタ等に接続されている。なお、本実施形態では、互いに平行な複数の芯線を有するフラットケーブル2を用いた場合を例示するが、フラットケーブル2としては、任意の断面形状を有していてもよいし、芯線及び絶縁被覆の構成も適宜なものが選択可能である。また、本実施形態では、1枚のフラットケーブル2を用いた場合を例示するが、2枚以上のフラットケーブル2が重ねて用いられてもよい。
フラットケーブル巻取装置1は、図2、図3に示すように、巻き取られたフラットケーブル2を収容するケース3と、このケース3内に回動自在に設けられる回転テーブル4と、この回転テーブル4上に回転自在に支持された複数(本実施形態では、6個)のローラ5と、回転テーブル4をフラットケーブル2の巻取方向Rに付勢する付勢手段としての渦巻きばね6と、を備える。ケース3は、回転テーブル4及び渦巻きばね6を収容するロアケース3Aと、このロアケース3Aの上面側を覆って該ケース3を中空状に閉じるアッパケース3Bと、を備え、ロアケース3A内の略中心部には、回転テーブル4を回動自在に軸支する中心軸7が立設されている。
ロアケース3Aは、図3に示すように、車両のフロアに平置きで設置され、このフロアに対向する底部31と、この底部31の外周に沿って略円筒状に立設された周壁32と、フラットケーブル2の他端側を外部に導出するためのケーブル導出部33と、を有して構成されている。アッパケース3Bは、略円盤状の天面部35と、この天面部35の外周に沿って略円筒状に垂下されてロアケース3Aの周壁32に重なる垂下壁36と、を有して構成されている。
中心軸7は、図3に示すように、ロアケース3Aの底部31内面に立設されて全体略円柱状に形成されており、その周囲7Aによって回転テーブル4を回動自在に支持している。この中心軸7には、周囲7Aから中心に向かって切り込まれるとともに上面7Bに開口したスリット71と、このスリット71に直交する方向に切り込まれて上面7Bに開口した係止溝72と、が形成されている。スリット71は、フラットケーブル2の一端側2Aを挿通させて係止するもので、このスリット71に挿通されたフラットケーブル2の一端側2Aは、スリット71に連通してロアケース3Aの底部31を貫通した貫通孔内に挿入され、ロアケース3Aの外部に導出されてからフロア側のコネクタ等に接続される。
ケーブル導出部33は、図3に示すように、ロアケース3Aの周壁32の外面から突出して設けられ、その上面に、フラットケーブル2を収容するための1つの溝部33Aが形成されている。溝部33Aは、ロアケース3Aの内部と外部とを連通して設けられるとともに、プロテクタPのスライド方向に沿って直線状に延びて設けられている。溝部33A内にフラットケーブル2が挿通されることで、フラットケーブル2の他端側2Bがケース3の内部と外部とに亘って配索されている。さらに、フラットケーブル2がケース3の内部に巻き取られる際またはケース3の外部に繰り出される際に、溝部33Aに沿ってフラットケーブル2が案内されるようになっている。
回転テーブル4は、図3に示すように、円盤状に形成されたテーブル本体41と、このテーブル本体41の上面に設けられて、複数のローラ5をそれぞれ回転自在に支持する複数(本実施形態では、6個)の案内部42と、を一体に備えて構成されている。テーブル本体41には、その中心位置に、中心軸7を挿通させる孔部43が形成されている。
複数の案内部42は、図3に示すように、テーブル本体41の上面から突出して形成されるとともに、テーブル本体41の周方向に沿って等間隔で並設されている。ここで、案内部42の突出方向は、フラットケーブル巻取装置1の上下方向、及び、高さ方向を示している。
また、複数の案内部42は、図5に示すように、それぞれ、各ローラ5を回転自在でかつテーブル本体41の径方向にスライド自在に支持する一対の支持部42A、を備えて構成されている。一対の支持部42Aは、それぞれ、上面視が半円形の柱状に形成されていて、テーブル本体41の径方向に直交する方向に間隔をあけて対向する対向面44と、この対向面44の両側縁に連続された曲面から構成されて、ローラ5の内周面に摺動される摺動面45と、を備えている。一対の対向面44は、テーブル本体41の径方向と平行な方向に延在して設けられ、一対の支持部42A間の離間寸法、即ち、対向面44の離間寸法は、ローラ5の軸部53の直径寸法と略等しくなるように形成され、対向面44の延在方向の寸法は、ローラ5の内径寸法より大きく形成され、案内部42の対向方向の最大寸法、即ち摺動面45間の最大寸法は、ローラ5の内径寸法と略等しくなるように形成されている。これらの対向面44間にローラ5の軸部53が挿入された状態で、軸部53即ち、ローラ5は、回転自在でかつテーブル本体41の径方向にスライド自在に設けられている。
複数のローラ5は、図3、図4に示すように、それぞれ、円盤部51と、この円盤部51の周縁から筒状に立設した周壁52と、円盤部51から周壁52と同じ方向に円柱状に立設した軸部53と、を一体に備えて構成されている。この周壁52は、その曲率が、案内部42の摺動面45の曲率よりも小さくなるように形成されている。複数のローラ5は、その軸部53を一対の支持部42A間に挿入することで一対の支持部42Aに支持されており、これら複数のローラ5の外周に沿ってフラットケーブル2が巻き付けられるようになっている。また、複数のローラ5のうち、1つのローラ5は、溝部33Aからケース3内部に導入されたフラットケーブル2を中心軸7に向かって反転させる反転ローラ5A(図2に示す)とされている。
渦巻きばね6は、弾性を有する金属をスパイラル状に巻いて形成されたゼンマイ発条である。この渦巻きばね6は、中心側の端部が中心軸7の係止溝72に挿通固定され、外周側の端部が回転テーブル4の下面に係止されることにより、回転テーブル4をフラットケーブル2の巻取方向Rに付勢する。すなわち、回転テーブル4を巻取方向Rと反対方向に所定数だけ回転させて渦巻きばね6に付勢力を蓄えさせてから、反転ローラ5Aで反転させたフラットケーブル2を複数のローラ5の外周に巻き付けることにより、渦巻きばね6の復元力によって回転テーブル4が巻取方向Rに付勢され、この付勢力によってフラットケーブル2が中心軸7及び回転テーブル4に巻き取られるようになっている。
次に、フラットケーブル巻取装置1の動作を説明する。フラットケーブル2は、スリット71に係止させたフラットケーブル2の一端側を中心軸7の周囲7Aに沿って巻き付け、反転ローラ5Aで反転されて溝部33Aからケース3の外部に導出されている。そして、前述のように、渦巻きばね6の復元力によって回転テーブル4を巻取方向Rに回転させると、中心軸7の外周と、回転テーブル4の複数のローラ5の外周と、にフラットケーブル2が巻き取られる。この巻取状態からフラットケーブル2が導出され、中心軸7の外周から複数のローラ5の外周へフラットケーブル2が送られることで、フラットケーブル2がケース3の外部へ順次繰り出されるようになっている。
具体的には、図6に示すように、フラットケーブル2を巻取る際に、フラットケーブル2に押されて複数のローラ5が回転テーブル4の径方向内側に移動され、各ローラ5が中心軸7の周囲に押し付けられる。この状態で、フラットケーブル2が中心軸7の周囲に巻かれるから、中心軸7の周囲に生じるフラットケーブル2の弛みを抑制できる。また、フラットケーブル2を繰り出す際には、ローラ5がフラットケーブル2を巻き込みながら回転され、中心軸7の周囲7Aから巻付けを解かれたフラットケーブル2が、ローラ5の外周側に強制的に送り出されるから、中心軸7の周囲7Aに生じるフラットケーブル2の弛みを抑制できる。
このようなフラットケーブル巻取装置1において、回転テーブル4には、円盤状のテーブル本体41と、各ローラ5が配置される位置それぞれに当該テーブル本体41の上面から突出して形成された複数の案内部42と、が設けられ、テーブル本体41には、フラットケーブル2をケースの外側から巻き取るための複数のローラ5が、テーブル本体41の周方向に沿って並んで設けられ、複数の案内部42は、それぞれ各ローラ5を回転自在に支持するとともに、各ローラ5を回転テーブル4の径方向にスライド案内するから、フラットケーブル巻取装置1の上下方向の小型化を図ることができる。
尚、上述した実施形態では、一対の支持部42Aは、対向面44と摺動面45とを有しブロック状に形成されていたが、本発明はこれに限ったものではなく、支持部42Aは、テーブル本体41から立設して設けられた対向面44を有する立設板から構成されていてもよい。この場合には、摺動面45は省略されていてもよい。
本発明のフラットケーブル巻取装置1は、案内部42、ローラ5、渦巻きばね6及び中心軸7が協働することにより、図7に示すように、最大値が20ニュートン以下の引っ張り荷重によってフラットケーブル2の他端側2Bを繰り出すことができる。図7は、本発明のフラットケーブル巻取装置の一実施形態における、繰り出されるフラットケーブルの長さと引っ張り荷重との関係を示すグラフである。
具体的には、渦巻きばね6のばね定数を小さくすることにより、フラットケーブル2の他端側2Bを引っ張るために必要な引っ張り荷重が軽減される。また、ローラ5が案内部42に案内されて回転することにより、フラットケーブル2が繰り出される際にローラ5がフラットケーブル2に及ぼす摩擦力が小さくなり、フラットケーブル2の他端側2Bを引っ張るために必要な引っ張り荷重が軽減される。また、ローラ5が回転テーブル4の径方向に移動自在であることにより、フラットケーブル2が繰り出される際にローラ5がフラットケーブル2に及ぼす垂直荷重が小さくなり、フラットケーブル2の他端側2Bを引っ張るために必要な引っ張り荷重が軽減される。本発明のフラットケーブル巻取装置1は、こうした作用が複合することにより、最大値が20ニュートン以下の引っ張り荷重によってフラットケーブル2の他端側2Bを繰り出すことができる。
また、本発明のフラットケーブル巻取装置1は、フラットケーブル2を巻取る際またはフラットケーブル2を繰り出す際、中心軸7の周囲7Aに生じるフラットケーブル2の弛みを抑制することができる。ところで、弛みが有る状態でフラットケーブル2が巻き取られ、その後フラットケーブル2を繰り出す場合、フラットケーブル2を繰り出す過程において弛みのある箇所が伸びきった状態に変化する。このようなフラットケーブル2の形状の変化は、フラットケーブルを繰り出すために最低限必要な引っ張り荷重の変動をもたらす一因である。本発明のフラットケーブル巻取装置1は、中心軸7の周囲7Aに生じるフラットケーブル2の弛みを抑制することにより、引っ張り荷重の変動幅を、より具体的には、引っ張り荷重の最大値を抑制している。本発明のフラットケーブル巻取装置1は、フラットケーブル2の弛みを抑制する構成も、最大値が20ニュートン以下の引っ張り荷重によってフラットケーブル2の他端側2Bを繰り出すために寄与している。
以上、本発明によれば、引っ張り荷重が抑制されたフラットケーブル巻取装置、具体的には最大値が20ニュートン以下の引っ張り荷重によってフラットケーブルを繰り出すことができるフラットケーブル巻取装置、を提供することができる。これにより、スライドシートまたはスライドドアを操作する操作者が円滑にスライドシートまたはスライドドアを移動させることができる。
ここで、上述した本発明に係るフラットケーブル巻取装置の実施形態の特徴をそれぞれ以下(1)〜(5)に簡潔に纏めて列記する。
(1) フラットケーブル(2)の一端側(2A)が巻き取られ、前記フラットケーブルの他端側(2B)が繰り出されるフラットケーブル巻取装置(1)であって、
前記フラットケーブルの他端側が繰り出される際の引っ張り荷重の最大値が、20ニュートン以下である、
ことを特徴とするフラットケーブル巻取装置。
(2) 前記フラットケーブルを収容するケース(3)と、
該ケース内に設けられて前記フラットケーブルの一端側を固定する中心軸(7)と、該中心軸を中心として回転自在に設けられる回転テーブル(4)と、
前記フラットケーブルを前記ケースの外側から巻き取るための複数のローラ(5)と、
該回転テーブルを前記フラットケーブルの巻取方向に付勢する付勢手段(渦巻きばね6)と、
を備え、
前記回転テーブルには、円盤状のテーブル本体(41)と、該テーブル本体の上面から突出して形成された複数の案内部(42)と、が一体に設けられ、
前記テーブル本体には、前記フラットケーブルを前記ケースの外側から巻き取るための複数のローラが、前記テーブル本体の周方向に沿って並んで設けられ、
前記複数の案内部は、前記各ローラが配置される位置それぞれに設けられて、前記各ローラを回転自在に支持するとともに、前記各ローラを前記回転テーブルの径方向にスライド案内する
ことを特徴とする上記(1)に記載のフラットケーブル巻取装置。
(3) 前記ローラは、その各々が回転中心としての軸部(53)を一体に有し、
前記各案内部は、互いの間に前記軸部を挿入させて、前記軸部を回転自在に支持する一対の支持部(42A)を有し、
前記一対の支持部は、前記回転テーブルの径方向と平行な方向に延在して設けられている
ことを特徴とする上記(2)に記載のフラットケーブル巻取装置。
(4) 前記ローラは、円盤部(51)と、該円盤部の周縁から円筒状に立設した周壁(52)と、前記円盤部から前記周壁と同じ方向に円柱状に立設した前記軸部と、を一体に備えて構成され、前記一対の支持部は、それぞれ、前記回転テーブルの径方向に直交する方向に対向して、互いの間に前記軸部を挿入させる対向面(44)と、該対向面に連続して設けられて前記周壁の内周面に摺動する円弧状の摺動面(45)と、
を備えていることを特徴とする上記(3)に記載のフラットケーブル巻取装置。
(5) 前記付勢手段は、ゼンマイ発条である、
ことを特徴とする上記(2)から(4)のいずれか1項に記載のフラットケーブル巻取装置。
1 フラットケーブル巻取装置
2 フラットケーブル
3 ケース
4 回転テーブル
5 ローラ
6 渦巻きばね(付勢手段)
7 中心軸
41 テーブル本体
42 複数の案内部

Claims (4)

  1. フラットケーブルの一端側が巻き取られ、前記フラットケーブルの他端側が繰り出されるフラットケーブル巻取装置であって、
    前記フラットケーブルの他端側が繰り出される際の引っ張り荷重の最大値が、20ニュートン以下であ
    前記フラットケーブルを収容するケースと、
    該ケース内に設けられて前記フラットケーブルの一端側を固定する中心軸と、該中心軸を中心として回転自在に設けられる回転テーブルと、
    前記フラットケーブルを前記ケースの外側から巻き取るための複数のローラと、
    該回転テーブルを前記フラットケーブルの巻取方向に付勢する付勢手段と、
    を備え、
    前記回転テーブルには、円盤状のテーブル本体と、該テーブル本体の上面から突出して形成された複数の案内部と、が一体に設けられ、
    前記テーブル本体には、前記フラットケーブルを前記ケースの外側から巻き取るための複数のローラが、前記テーブル本体の周方向に沿って並んで設けられ、
    前記複数の案内部は、前記各ローラが配置される位置それぞれに設けられて、前記各ローラを回転自在に支持するとともに、前記各ローラを前記回転テーブルの径方向にスライド案内する、
    ことを特徴とするフラットケーブル巻取装置。
  2. 前記ローラは、その各々が回転中心としての軸部を一体に有し、
    前記各案内部は、互いの間に前記軸部を挿入させて、前記軸部を回転自在に支持する一対の支持部を有し、
    前記一対の支持部は、前記回転テーブルの径方向と平行な方向に延在して設けられている
    ことを特徴とする請求項に記載のフラットケーブル巻取装置。
  3. 前記ローラは、円盤部と、該円盤部の周縁から円筒状に立設した周壁と、前記円盤部から前記周壁と同じ方向に円柱状に立設した前記軸部と、を一体に備えて構成され、前記一対の支持部は、それぞれ、前記回転テーブルの径方向に直交する方向に対向して、互いの間に前記軸部を挿入させる対向面と、該対向面に連続して設けられて前記周壁の内周面に摺動する円弧状の摺動面と、
    を備えていることを特徴とする請求項に記載のフラットケーブル巻取装置。
  4. 前記付勢手段は、ゼンマイ発条である、
    ことを特徴とする請求項から請求項3のいずれか1項に記載のフラットケーブル巻取装置。
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