JP2022011960A - 変速機 - Google Patents

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雅夫 嶋本
Masao Shimamoto
真也 米本
Shinya Yonemoto
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Abstract

【課題】小型化、軽量化および低コスト化を達成できる、変速機を提供する。【解決手段】変速ユニット1は、エンジン2に対して軸線方向の一方側となる後側に配置されている。変速ユニット1は、プライマリプーリ56およびセカンダリプーリ57、ならびにこれらに巻き掛けられたベルト58を備えている。セカンダリプーリ57の後側には、セカンダリプーリ57から伝達される動力を出力するアウトプット軸43が設けられている。そして、変速ユニット1には、アウトプット軸43の回転を規制するためのパーキング機構171が備えられている。パーキング機構171は、セカンダリプーリ57に対するエンジン2側に集約して設けられている。【選択図】図1

Description

本発明は、変速機に関する。
走行用の駆動源としてエンジンを搭載した車両では、そのエンジンの動力が変速機を介して駆動輪に伝達される。エンジンの搭載方式には、クランクシャフトが車体の前後方向に対して縦向きになる縦置きと横向きになる横置きとがある。FF(Front-engine Front-wheel-drive:フロントエンジン・フロントドライブ)レイアウトが採用された車両では、たとえば、エンジンコンパートメントの前後方向のサイズの縮小による車室長の拡大のため、エンジンが横置きで搭載されることが多い。一方、FR(Front-engine Rear-wheel-drive:フロントエンジン・リヤドライブ)レイアウトが採用された車両では、駆動輪である後輪への動力の伝達のしやすさなどから、エンジンが縦置きで搭載されることがある。
エンジンが縦置きで搭載される車両用の変速機として、縦置き用の無段変速機(CVT:Continuously Variable Transmission)が既に提供されている。縦置き用の無段変速機は、エンジンの動力が入力されるインプット軸が車体の前後方向に対して縦向きとなるように配置される。
縦置き用の無段変速機の一例では、インプット軸とプロペラシャフトに動力を出力するアウトプット軸とが同一軸線上に配置され、インプット軸とアウトプット軸との間において、プライマリ軸がインプット軸およびアウトプット軸と同一軸線上に配置されている。インプット軸とプライマリ軸とは、動力を伝達可能に接続されており、エンジンからインプット軸に入力される動力は、インプット軸からプライマリ軸に伝達される。セカンダリ軸がプライマリ軸と間隔を空けて平行に配置されて、プライマリ軸に支持されるプライマリプーリとセカンダリ軸に支持されるセカンダリプーリとの間に無端状のベルトが巻き掛けられている。これにより、インプット軸からプライマリ軸に伝達される動力は、プライマリプーリからベルトに伝達され、ベルトからセカンダリプーリに伝達される。また、セカンダリ軸と間隔を空けて平行に延びる中間軸が設けられており、セカンダリプーリに伝達される動力は、セカンダリ軸から中間軸にギヤを介して伝達され、中間軸からアウトプット軸にギヤを介して伝達される(たとえば、特許文献1参照)。
特開2012-192855号公報
車両用の変速機には、変速レンジが駐車レンジ(Pレンジ)であるときにアウトプット軸の回転を規制するパーキング機構が設けられている。パーキング機構は、パーキングポールおよびパーキングギヤを備え、パーキングポールの係合部がパーキングギヤの歯溝に嵌まることによりパーキングギヤの回転を規制し、その係合部がパーキングギヤの歯溝から離脱することによりパーキングギヤの回転を許容する構成である。また、パーキング機構には、パーキングロッドがパーキングポールに対して進出および退避可能に設けられており、パーキングポールは、パーキングロッドが進出することにより、係合部がパーキングギヤの歯溝に嵌まる方向に変位し、パーキングロッドが退避することにより、係合部がパーキングギヤの歯溝から離脱する方向に変位する。パーキングギヤは、アウトプット軸上に配置されて、アウトプット軸に対してスプライン嵌合により相対回転不能に設けられるのが一般的である。
ところが、かかる構成では、変速機内のスペース上の制約から、パーキングロッドを進退させる機構をパーキングギヤから大きく離れた位置に配置せざるを得ない場合、パーキングロッドが長くなり、パーキングロッドの重量およびコストが増大する。また、アウトプット軸にパーキングギヤを配置する分の長さを確保しなければならず、アウトプット軸が長くなる。アウトプット軸が長くなると、変速機の全長が長くなり、また、アウトプット軸の重量およびコストが増大する。
本発明の目的は、小型化(全長の短縮)、軽量化および低コスト化を達成できる、変速機を提供することである。
前記の目的を達成するため、本発明に係る変速機は、エンジンに対してエンジンのクランク軸の軸線方向の一方側に配置され、エンジンが発生する動力を変速する変速機であって、軸線方向に延びる回転軸線を中心に回転可能に設けられるプライマリプーリと、軸線方向と直交する方向に間隔を空けて、軸線方向に延びる回転軸線を中心に回転可能に設けられるセカンダリプーリと、プライマリプーリおよびセカンダリプーリに巻き掛けられる無端状のベルトと、セカンダリプーリに対して軸線方向の一方側において、軸線方向に延びる回転軸線を中心に回転可能に設けられ、セカンダリプーリから伝達される動力を出力するアウトプット軸と、セカンダリプーリに対して軸線方向の一方側と逆のエンジン側に設けられ、アウトプット軸の回転を規制するためのパーキング機構とを含む。
この構成によれば、変速機は、エンジンに対してクランク軸の軸線方向の一方側に配置されている。変速機には、プライマリプーリ、セカンダリプーリおよびベルトが備えられている。プライマリプーリおよびセカンダリプーリは、互いに軸線方向と直交する方向に間隔を空けて、それぞれ軸線方向に延びる回転軸線を中心に回転可能に設けられている。ベルトは、プライマリプーリおよびセカンダリプーリに巻き掛けられている。また、セカンダリプーリに対して軸線方向の一方側(エンジン側と反対側)には、セカンダリプーリから伝達される動力を出力するアウトプット軸が軸線方向に延びる回転軸線を中心に回転可能に設けられている。
そして、変速機には、アウトプット軸の回転を規制するためのパーキング機構が備えられている。パーキング機構は、セカンダリプーリに対するエンジン側に集約して設けられている。これにより、パーキング機構がセカンダリプーリに対するアウトプット軸側とエンジン側とに跨がって設けられる構成と比較して、パーキング機構の回転軸線方向の全長の短縮を図ることができ、その全長の短縮により、パーキング機構の重量およびコストの低減を図ることができる。しかも、アウトプット軸にパーキングギヤを配置する分の長さを確保しなくてよいので、アウトプット軸の全長を短縮でき、アウトプット軸の重量およびコストを低減できる。
プライマリプーリは、軸線方向に固定されるプライマリ固定シーブと、プライマリ固定シーブにベルトを挟んで対向配置され、軸線方向に移動可能に設けられるプライマリ可動シーブとを備え、プライマリ可動シーブがプライマリ固定シーブに対して軸線方向のエンジン側に配置され、セカンダリプーリは、軸線方向に固定されるセカンダリ固定シーブと、セカンダリ固定シーブにベルトを挟んで対向配置され、軸線方向に移動可能に設けられるセカンダリ可動シーブとを備え、セカンダリ可動シーブがセカンダリ固定シーブに対して軸線方向の一方側に配置されており、パーキング機構は、セカンダリ固定シーブと一体に形成されるパーキングギヤと、パーキングギヤの下方に配置されて、軸線方向に延びる軸を支点として揺動可能に設けられ、その揺動によりパーキングギヤの歯溝に対して係合および離脱する係合部を有するパーキングポールとを備えていてもよい。
この構成によれば、プライマリ可動シーブとセカンダリ可動シーブとは、ベルトを挟んで互いに反対側に配置されている。これにより、ベルトに対してその両側からプライマリ可動シーブおよびセカンダリ可動シーブにより挟圧を付与することができ、ベルトの滑りの発生を抑制することができる。
また、プライマリ可動シーブがベルトに対してエンジン側で軸線方向に移動可能に設けられるので、ベルトに対するエンジン側には、プライマリ可動シーブの移動に必要なスペースを確保しなければならない。一方、セカンダリプーリでは、ベルトに対するエンジン側に、セカンダリ固定シーブが設けられる。そのため、ベルトに対するエンジン側に、プライマリ可動シーブの移動に必要なスペースを確保すると、セカンダリ固定シーブのエンジン側にスペースが生じる。このスペースを利用して、パーキングギヤおよびパーキングポールを含むパーキング機構が配置されるので、変速機の全長を効果的に短縮でき、変速機を小型化することができる。
また、パーキングギヤがセカンダリ固定シーブと一体に形成されることにより、部品点数を削減できるので、部品点数の削減による変速機の小型化、軽量化および低コスト化を図ることができる。
本発明によれば、変速機の小型化(全長の短縮)、軽量化および低コスト化を達成することができる。
本発明の一実施形態に係る変速ユニットの構成を示す断面図である。 CVTの構成を図解的に示すスケルトン図である。 変速ユニット内を後側から見た図である。 変速ユニットの一部を前後方向に沿った断面で切断したときの断面図である。
以下では、本発明の実施の形態について、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
<変速ユニット>
図1は、本発明の一実施形態に係る変速ユニット1の構成を示す断面図である。なお、図1以降の断面図では、断面を表すハッチングの付与が省略されている。
変速ユニット1は、車両に搭載されて、走行用の駆動源としてのエンジン2(E/G)2が発生する動力を変速するユニットである。車両は、FR(フロントエンジン・リヤドライブ)レイアウトを採用している。
エンジン2は、たとえば、3気筒4ストロークエンジンであり、クランク軸が車体の前後方向に対して縦向きになる縦置きで搭載される。エンジン2の気筒数は、3気筒に限らず、4気筒以上であってもよいし、2気筒以下であってもよい。また、エンジン2のストローク数は、4ストロークに限らず、2ストロークであってもよい。
変速ユニット1は、エンジン2に対してクランク軸の軸線方向の一方側となる後側に配置されている。変速ユニット1は、外殻をなすユニットケース3内に、トルクコンバータ4およびCVT(Continuously Variable Transmission:無段変速機)5を備えている。
<ユニットケース>
ユニットケース3は、第1ケース11、第2ケース12および第3ケース13の3分割で構成されている。第1ケース11、第2ケース12および第3ケース13は、たとえば、アルミ合金製であり、ダイカスト法によって鋳造される。
第1ケース11、第2ケース12および第3ケース13は、前側(エンジン2側)からこの順に並べられている。第1ケース11と第2ケース12とがボルトで締結され、第2ケース12と第3ケース13とがボルト17で締結されることにより、第1ケース11、第2ケース12および第3ケース13は、一体化されている。
<トルクコンバータ>
トルクコンバータ4は、第1ケース11内に収容されている。トルクコンバータ4は、フロントカバー21、ポンプインペラ22、タービンハブ23、タービンランナ24、ロックアップ機構25およびステータ26を備えている。
フロントカバー21は、車両(車体)の前後方向に延びる回転軸線を中心に略円板状に延び、その外周端部がエンジン2側と反対側(後述する無段変速機構42側)である後側に屈曲した形状をなしている。フロントカバー21の中心部は、前側に膨出している。この膨出した部分には、エンジン2のクランク軸が相対回転不能に結合される。
ポンプインペラ22は、フロントカバー21の後側に配置されている。ポンプインペラ22の外周端部は、フロントカバー21の外周端部に接続され、回転軸線を中心にフロントカバー21と一体回転可能に設けられている。ポンプインペラ22の内面には、複数のブレード27が放射状に並べて配置されている。
タービンハブ23は、フロントカバー21とポンプインペラ22との間に配置されている。
タービンランナ24は、タービンハブ23に固定されている。タービンランナ24のポンプインペラ22との対向面には、複数のブレード28が放射状に並べて配置されている。
ロックアップ機構25は、ロックアップピストン31およびダンパ機構32を備えている。
ロックアップピストン31は、略円環板状をなし、その内周端部がタービンハブ23に外嵌されて、フロントカバー21とタービンランナ24との間に位置している。ロックアップピストン31に対してタービンランナ24側の係合側油室33の油圧がフロントカバー21側の解放側油室34の油圧よりも高いと、その差圧により、ロックアップピストン31がフロントカバー21側に移動する。そして、ロックアップピストン31がフロントカバー21に押し付けられると、ポンプインペラ22とタービンランナ24とが直結(ロックアップオン)される。逆に、解放側油室34の油圧が係合側油室33の油圧よりも高いと、その差圧により、ロックアップピストン31がタービンランナ24側に移動する。ロックアップピストン31がフロントカバー21から離間した状態では、ポンプインペラ22とタービンランナ24との直結が解除(ロックアップオフ)される。
ダンパ機構32は、ポンプインペラ22とタービンランナ24との直結時にエンジン2からの振動を減衰するための機構である。
ステータ26は、ポンプインペラ22とタービンランナ24との間に配置されている。
ロックアップオフの状態において、エンジントルクによりポンプインペラ22が回転すると、ポンプインペラ22からタービンランナ24に向かうオイルの流れが生じる。このオイルの流れがタービンランナ24のブレード28で受けられて、タービンランナ24が回転する。このとき、トルクコンバータ4の増幅作用が生じ、タービンランナ24には、エンジントルクよりも大きなトルクが発生する。
<CVT>
CVT5は、第2ケース12および第3ケース13内に収容されている。CVT5は、インプット軸41、無段変速機構42、アウトプット軸43およびリバース伝達機構44を備えている。変速ユニット1は、エンジン2の後側に、CVT5のインプット軸41が車両の前後方向に延びる縦向きとなる縦置きで、インプット軸41が後下がりに傾斜するように配置されている。
インプット軸41は、中空軸に形成されて、トルクコンバータ4の回転軸線上を延びている。インプット軸41の前端部は、トルクコンバータ4内に挿入されて、タービンハブ23とスプライン嵌合している。
なお、以下の説明において、インプット軸41の軸線(軸心)が延びる方向を「軸線方向」という。また、軸線方向と直交する方向、つまりインプット軸41の径方向を「軸径方向」という。
インプット軸41の後端部は、第2ケース12内に配置された機械式のオイルポンプ45に回転可能に支持されている。具体的には、オイルポンプ45は、ポンプケース46と、ポンプケース46に後側から接合されるポンプカバー47と、ポンプケース46内のスペースに配置されるポンプギヤ48と、ポンプギヤ48に相対回転不能に結合されるポンプ軸49とを備えている。ポンプカバー47は、第2ケース12に固定され、ポンプケース46内のスペースを後側から閉鎖している。ポンプケース46の前端部には、前側に開放されて、後側に略円柱状に凹んだ軸受凹部51が形成されている。インプット軸41の後端部は、軸受凹部51内に挿入されて、インプット軸41の周面と軸受凹部51の内周面との間に介在されるボールベアリング52を介してポンプケース46に回転可能に支持されている。言い換えれば、インプット軸41の後端部にボールベアリング52が外嵌され、そのボールベアリング52が軸受凹部51に嵌入されることにより、インプット軸41の後端部は、ボールベアリング52を介してポンプケース46に回転可能に支持されている。
ポンプ軸49は、ポンプケース46およびポンプカバー47を貫通して設けられている。ポンプ軸49は、ポンプケース46から前側に延び、インプット軸41にその内周面との間に隙間を空けて挿通されている。ポンプ軸49の前端部は、トルクコンバータ4のフロントカバー21に達し、そのフロントカバー21の中心部に相対回転不能に接続されている。これにより、エンジン2の動力によりフロントカバー21が回転すると、フロントカバー21と一体にポンプ軸49およびポンプギヤ48が回転し、オイルポンプ45から油圧が発生する。
無段変速機構42は、プライマリ軸54、セカンダリ軸55、プライマリプーリ56、セカンダリプーリ57およびベルト58を備えている。
プライマリ軸54およびセカンダリ軸55は、第1ケース11と第2ケース12との間において、インプット軸41と平行に延び、その軸心まわりに回転可能に設けられている。
プライマリプーリ56は、プライマリ軸54に固定されたプライマリ固定シーブ61と、プライマリ固定シーブ61にベルト58を挟んで対向配置され、プライマリ軸54に軸線方向に移動可能かつ相対回転不能に支持されたプライマリ可動シーブ62とを備えている。プライマリ可動シーブ62は、プライマリ固定シーブ61に対して前側に配置されている。プライマリ可動シーブ62に対してプライマリ固定シーブ61側と反対側、つまり前側には、シリンダ63が設けられ、プライマリ可動シーブ62とシリンダ63との間には、油圧室(ピストン室)64が形成されている。
セカンダリプーリ57は、セカンダリ軸55に固定されたセカンダリ固定シーブ65と、セカンダリ固定シーブ65にベルト58を挟んで対向配置され、セカンダリ軸55に軸線方向に移動可能かつ相対回転不能に支持されたセカンダリ可動シーブ66とを備えている。セカンダリ可動シーブ66は、セカンダリ固定シーブ65に対して後側に配置されている。セカンダリ可動シーブ66に対してセカンダリ固定シーブ65と反対側、つまり後側には、ピストン67が設けられ、セカンダリ可動シーブ66とピストン67との間には、油圧室68が形成されている。
ベルト58は、無端状に形成され、プライマリ固定シーブ61とプライマリ可動シーブ62との間に挟まれた状態でプライマリプーリ56に巻き掛けられるとともに、セカンダリ固定シーブ65とセカンダリ可動シーブ66との間に挟まれた状態でセカンダリプーリ57に巻き掛けられている。
無段変速機構42では、プライマリプーリ56およびセカンダリプーリ57の各油圧室64,68に供給される油圧が制御されて、プライマリプーリ56およびセカンダリプーリ57の各溝幅が変更されることにより、ベルト変速比(プライマリプーリ56とセカンダリプーリ57とのプーリ比)が一定の変速比範囲内で連続的に無段階で変更される。
具体的には、ベルト変速比が小さくされるときには、プライマリプーリ56の油圧室64に供給される油圧が上げられる。これにより、プライマリプーリ56のプライマリ可動シーブ62がプライマリ固定シーブ61側に移動し、プライマリ固定シーブ61とプライマリ可動シーブ62との間隔(溝幅)が小さくなる。これに伴い、プライマリプーリ56に対するベルト58の巻き掛け径が大きくなり、セカンダリプーリ57のセカンダリ固定シーブ65とセカンダリ可動シーブ66との間隔(溝幅)が大きくなる。その結果、ベルト変速比が小さくなる。
ベルト変速比が大きくされるときには、プライマリプーリ56の油圧室64に供給される油圧が下げられる。これにより、ベルト58に対するセカンダリプーリ57の推力がベルト58に対するプライマリプーリ56の推力よりも大きくなり、セカンダリプーリ57のセカンダリ固定シーブ65とセカンダリ可動シーブ66との間隔が小さくなるとともに、プライマリ固定シーブ61とプライマリ可動シーブ62との間隔が大きくなる。その結果、ベルト変速比が大きくなる。
セカンダリプーリ57の油圧室68には、バイアススプリング69が設けられている。バイアススプリング69は、一端がセカンダリ可動シーブ66に弾性的に当接し、他端がピストン67に弾性的に当接している。バイアススプリング69の弾性力により、セカンダリ可動シーブ66およびピストン67が互いに離間する方向に付勢されている。セカンダリ可動シーブ66には、油圧室68内の油圧およびバイアススプリング69による付勢力が付与され、ベルト58には、それに応じた挟圧が付与される。
また、インプット軸41には、軸線方向の中央部に、入力ギヤ81が一体に形成されている。これに対応して、プライマリ軸54には、入力ギヤ81と噛合するプライマリ伝達ギヤ82が相対回転可能に支持されている。これらの互いに噛合する入力ギヤ81およびプライマリ伝達ギヤ82とオイルポンプ45との間のスペースを利用して、プライマリ軸54に対するプライマリ伝達ギヤ82の回転を許容/禁止する前進クラッチ83が設けられている。前進クラッチ83の一部は、オイルポンプ45と軸径方向に重なっている(軸線方向に見て重なっている)。
前進クラッチ83は、クラッチドラム84、クラッチハブ85およびクラッチピストン86を備えている。クラッチドラム84は、内周端がプライマリ軸54に固定され、プライマリ軸54から軸径方向に延び、外周端部がプライマリ伝達ギヤ82側、つまり前側に屈曲して延びている。クラッチハブ85は、プライマリ伝達ギヤ82と一体に形成され、プライマリ伝達ギヤ82から後側に延出する円筒状をなし、クラッチドラム84の外周端部に対して軸径方向の内側から間隔を空けて対向している。クラッチピストン86は、クラッチドラム84とクラッチハブ85との間に、軸線方向に移動可能に設けられている。クラッチピストン86は、クラッチドラム84に液密的に当接しており、クラッチドラム84とクラッチピストン86との間には、クラッチピストン86に作用する油圧が供給される油圧室87が形成されている。また、クラッチピストン86は、リターンスプリング88により、後側に弾性的に付勢されている。
クラッチドラム84の外周端部とクラッチハブ85とに軸径方向に挟まれる空間において、クラッチドラム84に保持されるクラッチプレートとクラッチハブ85に保持されるクラッチディスクとが軸線方向に交互に並んでいる。油圧室87に供給される油圧により、クラッチピストン86が前側に移動してクラッチプレートを後側から押圧すると、クラッチプレートとクラッチディスクとが圧接し、前進クラッチ83が係合する。前進クラッチ83の係合により、プライマリ軸54に対するプライマリ伝達ギヤ82の回転が禁止され、プライマリ伝達ギヤ82が回転すると、プライマリ軸54がプライマリ伝達ギヤ82と一体に回転する。前進クラッチ83の係合状態から油圧が開放されると、リターンスプリング88の付勢力により、クラッチピストン86が後側に移動し、クラッチディスクとクラッチプレートとの圧接が解除されて、前進クラッチ83が解放される。前進クラッチ83の解放により、プライマリ軸54に対するプライマリ伝達ギヤ82の回転が許容され、プライマリ伝達ギヤ82が回転しても、その回転がプライマリ軸54に伝達されない。
セカンダリ軸55には、セカンダリ伝達ギヤ91が相対回転可能に支持されている。セカンダリ伝達ギヤ91は、軸線方向において、入力ギヤ81とオイルポンプ45との間に配置されている。また、セカンダリ伝達ギヤ91とオイルポンプ45との間のスペースを利用して、セカンダリ軸55に対するセカンダリ伝達ギヤ91の回転を許容/禁止する後進クラッチ92が設けられている。後進クラッチ92の一部は、オイルポンプ45と軸径方向に重なっている(軸線方向に見て重なっている)。
後進クラッチ92は、クラッチドラム93、クラッチハブ94およびクラッチピストン95を備えている。クラッチドラム93は、内周端がセカンダリ軸55に固定され、セカンダリ軸55から軸径方向に延び、外周端部がセカンダリ伝達ギヤ91側、つまり前側に屈曲して延びている。クラッチハブ94は、セカンダリ伝達ギヤ91と一体に形成され、セカンダリ伝達ギヤ91から後側に延出する円筒状をなし、クラッチドラム93の外周端部に対して軸径方向内側から間隔を空けて対向している。クラッチピストン95は、クラッチドラム93とクラッチハブ94との間に、軸線方向に移動可能に設けられている。クラッチピストン95は、クラッチドラム93に液密的に当接しており、クラッチドラム93とクラッチピストン95との間には、クラッチピストン95に作用する油圧が供給される油圧室96が形成されている。また、クラッチピストン95は、リターンスプリング97により、後側に弾性的に付勢されている。
クラッチドラム93の外周端部とクラッチハブ94とに軸径方向に挟まれる空間において、クラッチドラム93に保持されるクラッチプレートとクラッチハブ94に保持されるクラッチディスクとが軸線方向に交互に並んでいる。油圧室96に供給される油圧により、クラッチピストン95が前側に移動してクラッチプレートを後側から押圧すると、クラッチプレートとクラッチディスクとが圧接し、後進クラッチ92が係合する。後進クラッチ92の係合により、セカンダリ軸55に対するセカンダリ伝達ギヤ91の回転が禁止され、セカンダリ伝達ギヤ91が回転すると、セカンダリ軸55がセカンダリ伝達ギヤ91と一体に回転する。後進クラッチ92の係合状態から油圧が開放されると、リターンスプリング97の付勢力により、クラッチピストン95が後側に移動し、クラッチディスクとクラッチプレートとの圧接が解除されて、後進クラッチ92が解放される。後進クラッチ92の解放により、セカンダリ軸55に対するセカンダリ伝達ギヤ91の回転が許容され、セカンダリ伝達ギヤ91が回転しても、その回転がセカンダリ軸55に伝達されない。
アウトプット軸43は、インプット軸41に対して後側に間隔を空けて、プライマリプーリ56およびセカンダリプーリ57よりも後側の位置で、インプット軸41と同一軸線上に配置されている。これにより、インプット軸41とアウトプット軸43とは、軸線方向に間隔を空けてそれぞれ前後に、車両の前後方向に沿った縦向きに延びる共通の軸線を有するように配置されている。アウトプット軸43には、出力伝達ギヤ101が一体に形成されている。これに対応して、セカンダリ軸55には、出力伝達ギヤ101と噛合するセカンダリ出力ギヤ102が相対回転不能に支持されている。
リバース伝達機構44は、インプット軸41の動力(回転)をセカンダリ伝達ギヤ91に伝達する機構である。リバース伝達機構44には、リバースアイドラ軸103、第1リバースギヤ104および第2リバースギヤ105が含まれる。リバースアイドラ軸103は、軸線方向に延び、第1ケース11と第2ケース12とに跨がって、第1ケース11および第2ケース12に回転可能に支持されている。第1リバースギヤ104は、リバースアイドラ軸103と一体に形成されて、入力ギヤ81と噛合している。第2リバースギヤ105は、第1リバースギヤ104の後側において、リバースアイドラ軸103と一体に形成され、セカンダリ伝達ギヤ91と噛合している。
アウトプット軸43とプライマリ軸54との間には、アダプタ111が設けられている。アダプタ111は、たとえば、アルミ合金製であり、ダイカスト法によって鋳造される鋳物である。アダプタ111は、アウトプット軸43とプライマリ軸54との間を軸径方向に延びている。アダプタ111の上端部は、後側に突出しており、その突出した部分には、前側に略円柱状に凹んだ凹部112が形成されている。アウトプット軸43の前端部は、凹部112内に挿入されている。アウトプット軸43の周面と凹部112の内周面との間には、ラジアルベアリング113が介在されている。アウトプット軸43の前端部は、ラジアルベアリング113を介して、アダプタ111に回転可能に支持されている。また、アウトプット軸43には、出力伝達ギヤ101が形成されている部分と凹部112内に挿入される部分との間に、軸径方向に沿った円環状の段差面が形成されている。段差面とアダプタ111との間には、スラストベアリング114が介在されている。これにより、アウトプット軸43の前端部は、ラジアルベアリング113およびスラストベアリング114を介して、アダプタ111に回転可能に支持されている。
また、アダプタ111には、後側に略円柱状に凹んだ凹部115が形成されている。プライマリ軸54の後端部は、凹部115に挿入されている。プライマリ軸54の周面と凹部115の内周面との間には、ボールベアリング116が介在されている。プライマリ軸54の後端部は、ボールベアリング116を介して、アダプタ111に回転可能に支持されている。
アダプタ111の下端部には、前側からボルト117が挿通される。そして、そのボルト117により、アダプタ111は、第3ケース13に取り付けられている。
<油供給構造>
第2ケース12の底部には、変速ユニット1の各部へのオイルの供給を制御するためのバルブボディ121が設けられている。
また、第2ケース12の底部には、ストレーナ122が設けられている。ストレーナ122は、バルブボディ121と横並びで配置される濾過部123と、濾過部123から延出する管部124とを備えている。管部124は、濾過部123の下部から前側に延出して、バルブボディ121の下側を延びている。管部124は、濾過部123の内部と連通する中空の管状に形成されている。
第2ケース12には、オイルパン125が下側から複数のボルト126で固定されている。ストレーナ122の管部124の先端部127は、オイルパン125の中央部に位置しており、先端部127の下面には、オイルを吸い込むための吸込口が形成されている。
オイルポンプ45のポンプギヤ48の回転により吸引力が発生し、その吸引力により、オイルパン125に溜まったオイルが吸込口から管部124内に吸い込まれる。管部124内に吸い込まれたオイルは、管部124内を濾過部123に向けて流れ、濾過部123内に設けられた濾過材を通過する。オイルが濾過材を通過することにより、オイル中に含まれる異物が濾過材に捕獲されて、オイル中から異物が除去される。濾過材を通過したオイルは、オイルポンプ45を経由して、バルブボディ121に供給される。そして、バルブボディ121から無段変速機構42などのオイルの供給を必要とする各部に作動油または潤滑油としてオイルが供給される。
<動力伝達経路>
図2は、CVT5の構成を図解的に示すスケルトン図である。
車両の前進時には、前進クラッチ83が係合されて、後進クラッチ92が解放される。エンジン2からトルクコンバータ4を介してインプット軸41に入力される動力は、前進クラッチ83の係合により、入力ギヤ81からプライマリ伝達ギヤ82を介してプライマリ軸54に伝達される。一方、インプット軸41に入力される動力が入力ギヤ81からセカンダリ伝達ギヤ91に伝達されて、セカンダリ伝達ギヤ91が回転しても、後進クラッチ92の解放により、セカンダリ伝達ギヤ91がセカンダリ軸55に対して空転し、セカンダリ軸55に動力が伝達されない。
プライマリ軸54に伝達される動力は、プライマリプーリ56とセカンダリプーリ57とのプーリ比に応じたベルト変速比で変速されて、セカンダリ軸55に伝達される。そして、セカンダリ軸55に伝達される動力は、セカンダリ出力ギヤ102から出力伝達ギヤ101を介してアウトプット軸43に伝達される。
車両の後進時には、前進クラッチ83が解放されて、後進クラッチ92が係合される。エンジン2からトルクコンバータ4を介してインプット軸41に入力される動力は、後進クラッチ92の係合により、入力ギヤ81からリバース伝達機構44およびセカンダリ伝達ギヤ91を介してセカンダリ軸55に伝達される。このとき、セカンダリ軸55は、車両の前進時と逆方向に回転する。一方、インプット軸41に入力される動力が入力ギヤ81からプライマリ伝達ギヤ82に伝達されて、プライマリ伝達ギヤ82が回転しても、前進クラッチ83の解放により、プライマリ伝達ギヤ82がプライマリ軸54に対して空転し、プライマリ軸54に動力が伝達されない。
セカンダリ軸55に伝達される動力は、セカンダリ出力ギヤ102から出力伝達ギヤ101を介してアウトプット軸43に伝達される。
そして、アウトプット軸43に伝達される動力は、アウトプット軸43からプロペラシャフトに出力されて、プロペラシャフトからリヤデファレンシャルギヤ(リヤデフ)およびドライブシャフトを介して左右の後輪に伝達される。
<パーキング機構>
図3は、変速ユニット1の第2ケース12内を後側から見た図である。図4は、変速ユニット1の一部を前後方向に沿った断面で切断したときの断面図である。
また、車両には、図示されていないが、車室内の運転者が操作可能な位置に、シフトレバー(セレクトレバー)が配設されている。シフトレバーの可動範囲には、たとえば、P(パーキング)ポジション、R(リバース)ポジション、N(ニュートラル)ポジションおよびD(ドライブ)ポジションなどがこの順に一列に並べて設けられている。
セカンダリプーリ57の前側(エンジン2側)には、図1に示されるように、シフトレバーがPポジションに位置する状態でアウトプット軸43の回転を規制するためのパーキング機構171が設けられている。パーキング機構171は、パーキングギヤ172、パーキングポール173、パーキングロッド174、コントロールシャフト175およびインナレバー176を含む。
パーキングギヤ172は、セカンダリプーリ57のセカンダリ固定シーブ65と一体に、そのセカンダリ固定シーブ65から突出して形成されている。パーキングギヤ172の外周面には、図3に示されるように、多数の歯181が一定間隔を空けて形成され、これにより、歯181と歯溝182とが交互に並んでいる。
パーキングポール173は、パーキングギヤ172の下方に配置されて、左右方向に延びている。パーキングポール173は、セカンダリ軸55と平行に延びるポール回転軸183に回動可能に支持されている。パーキングポール173の先端には、パーキングギヤ172の周面に向けて上側に突出する係合部184が形成されている。パーキングポール173には、リターンスプリング185の弾性力により、係合部184がパーキングギヤ172から離間する下向きに付勢されている。
パーキングロッド174は、前後方向に延び、図4に示されるように、その先端部がパーキングポール173の下側に潜り込んでいる。パーキングロッド174には、パーキングロッド174の先端に近づくにつれて縮径する円錐状のカム面を有するカム186が設けられている。
コントロールシャフト175は、第2ケース12の側面を貫通して、左右方向に延びている。コントロールシャフト175の第2ケース12外に突出した部分には、アウタレバー(図示せず)が取り付けられている。アウタレバーには、シフトレバーから延びるコントロールケーブル(図示せず)が接続されており、シフトレバーを操作する力がコントロールケーブルを介して入力される。コントロールシャフト175は、そのシフトレバーを操作する力により回動する。
インナレバー176は、第2ケース12内において、コントロールシャフト175に相対回転不能に支持されている。インナレバー176は、コントロールシャフト175の回動に節度感を与えるためのディテントプレートを兼ねており、その周面の一部には、シフトレバーのポジションに対応した凹凸187が形成されている。凹凸187には、弾性を有する板ばね188の先端部が嵌合している。
パーキングロッド174は、インナレバー176と左右方向に対向する位置まで延びている。パーキングロッド174のインナレバー176と対向する部分は、インナレバー176側に屈曲して、インナレバー176に遊挿(回転可能に挿通)されている。
シフトレバーがPポジション以外のポジションからPポジションに操作されると、その操作によるシフト操作力がアウタレバーに入力されて、アウタレバーが回動し、アウタレバーと一体にコントロールシャフト175およびインナレバー176が回動する。インナレバー176の回動により、パーキングロッド174がパーキングポール173側に進出する。パーキングロッド174の進出により、カム186のカム面がパーキングポール173の下端縁に当接した後、パーキングロッド174がさらに進出すると、カム186によりパーキングポール173が押し上げられる。これにより、パーキングポール173の係合部184がパーキングギヤ172の歯溝182のいずれかに嵌まり、パーキングギヤ172の回転が規制(パーキングロック)される。
シフトレバーがPポジションからPポジション以外のポジションに操作されると、その操作によるシフト操作力がアウタレバーに入力されて、パーキングロックされる際と逆の動きにより、アウタレバーが回動し、アウタレバーと一体にコントロールシャフト175およびインナレバー176が回動する。インナレバー176の回動により、パーキングロッド174がパーキングポール173から退避する側に移動する。パーキングポール173の移動に伴い、パーキングポール173がリターンスプリング185の付勢力および自重により回動し、パーキングポール173の係合部184がパーキングギヤ172の歯溝182から離脱して、パーキングギヤ172の回転が許容(パーキングロックが解除)される。パーキングポール173に自重が作用するので、リターンスプリング185の付勢力(弾性力)が弱くてよい。
<作用効果>
以上のように、変速ユニット1は、エンジン2に対して軸線方向の一方側となる後側に配置されている。変速ユニット1には、プライマリプーリ56、セカンダリプーリ57およびベルト58が備えられている。プライマリプーリ56およびセカンダリプーリ57は、互いに軸線方向と直交する方向に間隔を空けて、それぞれ軸線方向に延びるプライマリ軸54およびセカンダリ軸55を中心に回転可能に設けられている。ベルト58は、プライマリプーリ56およびセカンダリプーリ57に巻き掛けられている。また、セカンダリプーリ57の後側には、セカンダリプーリ57から伝達される動力を出力するアウトプット軸43が設けられている。
そして、変速ユニット1には、アウトプット軸43の回転を規制するためのパーキング機構171が備えられている。パーキング機構171は、セカンダリプーリ57に対するエンジン2側に集約して設けられている。これにより、パーキング機構171がセカンダリプーリ57に対するアウトプット軸43側とエンジン2側とに跨がって設けられる構成と比較して、パーキング機構171の回転軸線方向の全長の短縮を図ることができ、その全長の短縮により、パーキング機構171の重量およびコストの低減を図ることができる。しかも、アウトプット軸43にパーキングギヤを配置する分の長さを確保しなくてよいので、アウトプット軸43の全長を短縮でき、アウトプット軸43の重量およびコストを低減できる。
また、プライマリ可動シーブ62とセカンダリ可動シーブ66とは、ベルト58を挟んで互いに反対側に配置されている。これにより、ベルト58に対してその両側からプライマリ可動シーブ62およびセカンダリ可動シーブ66により挟圧を付与することができ、ベルト58の滑りの発生を抑制することができる。
プライマリ可動シーブ62がベルト58に対してエンジン2側で軸線方向に移動可能に設けられるので、ベルト58に対するエンジン2側には、プライマリ可動シーブ62の移動に必要なスペースを確保しなければならない。一方、セカンダリプーリ57では、ベルト58に対するエンジン2側に、セカンダリ固定シーブ65が設けられる。そのため、ベルト58に対するエンジン2側に、プライマリ可動シーブ62の移動に必要なスペースを確保すると、セカンダリ固定シーブ65のエンジン2側にスペースが生じる。このスペースを利用して、パーキングギヤ172およびパーキングポール173を含むパーキング機構171が配置されるので、変速ユニット1の全長を効果的に短縮でき、変速ユニット1を小型化することができる。
また、パーキングギヤ172がセカンダリ固定シーブ65と一体に形成されることにより、部品点数を削減できるので、部品点数の削減による変速ユニット1の小型化、軽量化および低コスト化を図ることができる。
<変形例>
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、他の形態で実施することもできる。
たとえば、前述の実施形態では、変速ユニット1は、エンジン2の後側に、CVT5のインプット軸41が車両の前後方向に延びる縦向きとなる縦置きで配置されているとした。しかしながら、これに限らず、本発明は、エンジン2の左側または右側に、CVTの入力軸が車両の左右方向に延びるように横置きされる変速ユニットに適用することもできる。
その他、前述の構成には、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
1:変速ユニット
2:エンジン
43:アウトプット軸
56:プライマリプーリ
57:セカンダリプーリ
58:ベルト
61:プライマリ固定シーブ
62:プライマリ可動シーブ
65:セカンダリ固定シーブ
66:セカンダリ可動シーブ
171:パーキング機構
172:パーキングギヤ
173:パーキングポール
184:係合部

Claims (2)

  1. エンジンに対して前記エンジンのクランク軸の軸線方向の一方側に配置され、前記エンジンが発生する動力を変速する変速機であって、
    前記軸線方向に延びる回転軸線を中心に回転可能に設けられるプライマリプーリと、
    前記軸線方向と直交する方向に間隔を空けて、前記軸線方向に延びる回転軸線を中心に回転可能に設けられるセカンダリプーリと、
    前記プライマリプーリおよび前記セカンダリプーリに巻き掛けられる無端状のベルトと、
    前記セカンダリプーリに対して前記軸線方向の前記一方側において、前記軸線方向に延びる回転軸線を中心に回転可能に設けられ、前記セカンダリプーリから伝達される動力を出力するアウトプット軸と、
    前記セカンダリプーリに対して前記軸線方向の前記一方側と逆の前記エンジン側に設けられ、前記アウトプット軸の回転を規制するためのパーキング機構と、を含む、変速機。
  2. 前記プライマリプーリは、
    前記軸線方向に固定されるプライマリ固定シーブと、
    前記プライマリ固定シーブに前記ベルトを挟んで対向配置され、前記軸線方向に移動可能に設けられるプライマリ可動シーブと、を備え、
    前記プライマリ可動シーブが前記プライマリ固定シーブに対して前記軸線方向の前記エンジン側に配置され、
    前記セカンダリプーリは、
    前記軸線方向に固定されるセカンダリ固定シーブと、
    前記セカンダリ固定シーブに前記ベルトを挟んで対向配置され、前記軸線方向に移動可能に設けられるセカンダリ可動シーブと、を備え、
    前記セカンダリ可動シーブが前記セカンダリ固定シーブに対して前記軸線方向の前記一方側に配置されており、
    前記パーキング機構は、
    前記セカンダリ固定シーブと一体に形成されるパーキングギヤと、
    前記パーキングギヤの下方に配置されて、前記軸線方向に延びる軸を支点として揺動可能に設けられ、その揺動により前記パーキングギヤの歯溝に対して係合および離脱する係合部を有するパーキングポールと、を備える、請求項1に記載の変速機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2000142133A (ja) * 1998-11-05 2000-05-23 Fuji Heavy Ind Ltd 車両用駆動装置

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